JP2020104447A - 非円筒状加飾成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
また特許文献2には、既に文字等から成る転写柄が蒸着等されている熱転写用の長帯状の転写シートを一端より熱転写部に搬送し、転写柄を、熱転写部にセットした円筒状からなる被転写部材の被転写面に熱転写用のシリコンローラで熱と圧力を加えることにより転写する技術が記載されている。
巻取モーター22を非駆動状態に設定すると共に、ヒーターに対向配置されたロール状刻印を一定の速度で回転させて加熱した後、回転を停止させてロール状刻印を所定の初期回転角度に位置決めし、成形品の被転写面とロール状刻印の外周面とを圧接させると共に、これらの間に転写シートを挟み込み、圧接する状態を維持しながら成形品を回転させると共に、被転写面とロール状刻印の外周面との間の接圧が一定となるように成形品の形状に倣いながらロール状刻印又は回転移動治具を互いに接近する方向及び離間する方向に往復移動させることにより、転写シートに文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらの組み合わせた模様を積層した転写箔が被転写面に一周に亘って転写され、最後に転写シートを走行させ、成形品に巻き付いている転写シートを成形品から剥離させて形成された加飾部を有することを特徴とする非円筒状加飾成形品。
上記手段では、楕円筒状又は多角筒状(三角筒状、四角筒状、五角筒状等)など成形品の側壁部に、切れ目又は位置ずれ等のない加飾を一周に亘って連続して形成された被転写面を有する非円筒状加飾成形品を得ることができる。
一周に亘って形成された文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらを組み合わせた模様の境目部分に切れ目又は位置ずれ等がなく、美感に優れた非円筒状加飾成形品とすることができる。
図1は本発明の非円筒状加飾成形品の第1実施例としての楕円筒状キャップを示し、Aは平面図及びその正面図、Bは平面図及びその側方からの半断面図である。
本発明の非円筒状加飾成形品30は、例えば合成樹脂を射出成形することにより非円筒状に形成される成形品であり、その表面(被転写面)には文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらを組み合わせた模様が転写されることにより形成された加飾部33を備える。
図1Bに示すように、頂壁部31の下面には円筒状からなる内筒部34が垂下設され、その内周面には雌ネジ35が刻設されおり、容器本体の口筒部の外周面に形成されている雄ネジに対して螺着可能に構成されている。
側壁部32の表面には、被転写面32Aが一周に亘って設けられている。そして、この被転写面32Aに文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらを組み合わせた模様が転写された加飾部33が一周に亘って設けられている。第1実施例では、加飾部33を形成する模様等が、多数の星形の図形を縦横に配列すると共に略菱形状に形成された空きスペース内に所定の文字を配置することにより構成されている。
第2実施例として示す非円筒状加飾成形品30は、長方形状に形成された頂壁部31の4つの縁部から下方に夫々垂下設された4ヶの側壁部32とを有して、全体として有頂長方角筒状に形成された合成樹脂製のキャップである。そして、図2Bに示すように、頂壁部31の下面には円筒状からなる内筒部34が垂下設され、その内周面には雌ネジ35が刻設され、図示しない容器本体の口筒部の外周面に形成されている雄ネジに対して螺着可能である。
4つの側壁部32はすべて被転写面32Aであり、この4つの被転写面32Aに文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらを組み合わせた模様が転写された加飾部33が一周に亘って設けられている。第2実施例では、加飾部33を形成する模様等が、上下の位置に周方向に連なるように配置された図形と、それらの間に配置された文字及び図形から構成されている。
図3は成形品を加飾する箔転写装置の概略構成を示す平面図、図4は箔転写方法の一工程を示す平面図、図5は箔転写方法の他の一工程を示す平面図、図6は本発明であるロール状刻印の一実施例を示す斜視図、図7は図6に示すロール状刻印の正面図である。
ロール状刻印5は、図示しないサーボモーターに直結されると共にサーボモーターをエンコーダ制御することにより、一定の速度で回転できるように構成されている。あるいはロール状刻印5は図示しないサーボモーターの回転シャフトに対し、ワンウェイクラッチ機構(図示せず)を介して回転可能に軸支された円柱状の取付け治具7の周囲に外挿された状態で固定されており、サーボモーターの動力を受けたときに一定の速度で回転することが可能となる構成であっても良い。
ロール状刻印5が一定の速度で回転することにより、ヒーター6で加熱されるロール状刻印5の彫刻部5aに生じやすい温度ムラが抑制され、ひいては転写ムラの発生を抑制することが可能となっている。尚、サーボモーターは図示しないコントローラに接続されており、コントローラはプログラムやタッチパネルからの入力に応じてロール状刻印5の回転の開始時間や停止時間のタイマー制御、ロール状刻印5の回転角度の調整等を制御すことが可能となっている。
(1)第1工程(初期状態)
図3に示すように、ロール状刻印5が一定の速度で回転させられており、ロール状刻印5の外周面に生じやすい温度ムラが抑制されている。
尚、巻取モーター22は非駆動状態(停止状態)にあり、バックテンションモーター21は駆動されて、転写シート4に発生しやすい弛みを除去している。また回転移動治具8は、ロール状刻印5から離れる後方の退避位置に移動させられた状態にある。
この第1工程(初期状態)において、楕円筒状の成形品30が回転移動治具8に搭載されているモーターの回転軸の先端部に装着される。
第2工程(転写開始)は、図示しないスタート用のスイッチをオンに設定することにより行う。
スイッチオンと同時に、サーボモーターの駆動が停止され、ロール状刻印5の回転を停止させて彫刻部5aが所定の停止位置に来るように制御される。これにより、成形品30とロール状刻印5との相対的な位置決めが行われ、彫刻部5aを所定の開始位置(又は初期回転角度)に設定することが可能となる。尚、ロール状刻印5の回転の停止は、サーボモーター自体を制御する方法以外に、ロール状刻印5に設けた位置決め用の部位(例えば図6に示すボルト7aなど)を外部センサーで検知して停止させる方法であっても良い。
尚、上述したように、ロール状刻印5がサーボモーターの回転シャフトにワンウェイクラッチ機構を介して回転可能に軸支される構成である場合には、ロール状刻印5の回転を停止させてからこのロール状刻印5に成形品30の被転写面32Aが接触するまでの間にロール状刻印5が若干動いて位置ずれを起こす場合が想定されるが、その場合には回転シャフトに矯正用のテンションベルトを架けて位置ずれを防止するようにすると良い。あるいはタイミングを計りながら図示しないエアシリンダー等を介して回転シャフトや図示しないプーリー等を強制的にクランプすることにより、位置ずれを防止するようにしても良い。
次に、図4に示すように、回転移動治具8を後方の退避位置からロール状刻印5に接近する前方の圧接位置に移動させ、成形品30の被転写面32Aでロール状刻印5の外周面(彫刻部5a)を圧接し、成形品30の被転写面32Aとロール状刻印5の外周面との間に転写シート4を挟み込む。
尚、同時に、押出機(アクチュエーター)10の支持アーム11を突出させてテンションガイド12で転写シート4を押し出す工程を有すことが好ましい。本工程を実行することにより、転写シート4に強いテンションを作用させて皺の発生を抑制することが可能となる。
次に、図5に示すように、回転移動治具8に搭載されているモーターを駆動させて成形品30を図示時計回りに回転させる。すると、転写シート4の転写箔のうち、ロール状刻印5の彫刻部5aと接した部分が成形品30の被転写面32Aに接着するため、成形品30の回転に連動して転写シート4を上流側から下流側に向かって送ることができる。この際、回転移動治具8はコントローラの制御によって成形品30の被転写面32Aの形状に倣いながら前後方向に往復移動させられる。これにより、非円筒状加飾成形品30の被転写面32Aとロール状刻印5の彫刻部5aとの間の接圧が一定に維持され、且つ転写シート4を介し成形品30の回転力をロール状刻印5に伝達することができる。すなわち、成形品30の図示時計回りの回転に連動してロール状刻印5を図示反時計回りに回転させることができる。よって、転写シート4に積層されている転写箔が、成形品30の被転写面32Aの一周に亘ってロール状刻印5に彫刻されている彫刻部5aのとおりに転写(熱転写)される。
上記実施例では、成形品30の種類については、一例としてキャップを示して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、容器本体など外周面に一周に亘る被転写面32Aを備える成形品であればどのような成形品であってもよい。
また上記実施例では、非円筒状の成形品の一例として楕円筒状及び長方角筒状の場合を示して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特に多角筒状の成形品としては、三角筒状、正四角筒状、五角筒状など三角以上の多角筒状であってもよい。
2 : 巻取リール
3 : ガイド部材
3A : ガイドローラー
3B : ガイド支柱
4 : 転写シート
5 : ロール状刻印
5a : 彫刻部
6 : ヒーター
7 : 取付け治具
8 : 回転移動治具
10 : 押出機(アクチュエーター)
11 : 支持アーム
12 : テンションガイド
21 : バックテンションモーター
22 : 巻取モーター
30 : 非円筒状加飾成形品(成形品)
31 : 頂壁部
32 : 側壁部
32A: 被転写面
33 : 加飾部
34 : 内筒部
35 : 雌ネジ
Claims (3)
- 被転写面(32A)が一周に亘って設けられた非円筒状からなる成形品(30)と、前記被転写面(32A)に対して一周に亘って文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらを組み合わせた模様が転写された加飾部(33)と、を有することを特徴とする非円筒状加飾成形品。
- 少なくとも、円筒状の外周面に彫刻部(5a)が形成されて軸回りに回転駆動するロール状刻印(5)と、該ロール状刻印(5)の周囲に対向配置されて回転する前記ロール状刻印(5)を加熱するヒーター(6)と、被転写面(32A)が一周に亘って設けられた非円筒状からなる成形品(30)を回転駆動可能に保持する回転移動治具(8)と、前記ロール状刻印(5)と前記回転移動治具(8)との間に走行可能に設けられた長帯状の転写シート(4)と、前記転写シート(4)を走行方向に間欠的に巻き取る巻取モーター(22)と、を用いて形成された非円筒状加飾成形品であって、
前記巻取モーター22を非駆動状態に設定すると共に、前記ヒーター(6)に対向配置されたロール状刻印(5)を一定の速度で回転させて加熱した後、回転を停止させて前記ロール状刻印(5)を所定の初期回転角度に位置決めし、前記成形品(30)の被転写面(32A)とロール状刻印(5)の外周面とを圧接させると共に、これらの間に前記転写シート(4)を挟み込み、前記圧接する状態を維持しながら前記成形品(30)を回転させると共に、前記被転写面(32A)とロール状刻印(5)の外周面との間の接圧が一定となるように前記成形品(30)の形状に倣いながら前記ロール状刻印(5)又は前記回転移動治具(8)を互いに接近する方向及び離間する方向に往復移動させることにより、前記転写シート(4)に文字、図形、記号又は色彩若しくはこれらの組み合わせた模様を積層した転写箔()が前記被転写面(32A)に一周に亘って転写され、最後に前記転写シート(4)を走行させ、前記成形品(30)に巻き付いている前記転写シート(4)を前記成形品(30)から剥離させて形成された加飾部(33)を有することを特徴とする非円筒状加飾成形品。 - 成形品の形状が、楕円筒状又は多角筒状である請求項1又は2記載の非円筒状加飾成形品。
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