JP2020103733A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し、メダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
上記所定の特図当りに当選したときに、ビット列で規定される当り図柄番号(小当り図柄番号)を決定する、当り図柄番号決定手段(特図停止図柄抽選手段132)と、
上記当り図柄番号決定手段によって決定された上記当り図柄番号を用いて上記オープニング時間を決定する、オープニング時間決定手段(電動役物制御手段150)と、を備え、
上記オープニング時間決定手段は、
決定された上記当り図柄番号を規定する第一のビット列から第二のビット列(第一のビット列の下位4ビット)をビット演算によって抽出する、ビット列抽出処理を実行し、
上記第二のビット列で特定される値(第1マスク結果)に対し、あらかじめ定められた第一の時間(第1時間)を乗算する、第一の乗算処理を実行し、
上記第一の乗算処理によって導出された第一の乗算結果(第1乗算結果)、または上記第一の乗算結果に対してベース時間(第2乗算結果)を加算した時間を、上記オープニング時間とする、
ことを特徴とする遊技機である。
まず、図1〜図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
なお、本実施形態では、中枠17が開放状態であるか否かを検知するための中枠開扉センサ76を備えている。なお、中枠開扉センサ76は、中枠17が開放状態である場合にはONとなり、中枠17が閉鎖状態である場合にはOFFとなる。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1に係る図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2に係る図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能としている。なお、第1特別図柄保留ランプ94は、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右左消灯=0、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって保留されている特図1に係る図柄変動の数を特定可能とし、第2特図保留ランプは、1つのLEDの点灯態様(本実施形態では、非点灯=0、点灯=1)によって保留されている特図2に係る図柄変動の数を特定可能とするものである。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
なお、本実施形態における遊技機10では、射幸性に制限を設ける観点から、遊技球の打ち出し間隔の下限、すなわち、遊技球を打ち出してから次の遊技球を打ち出すことができるまでの時間を、600msに制限している。
より具体的には、大入賞口55には、第1大入賞口55aと第2大入賞口55bとがあり、大入賞口センサ72には、第1大入賞口センサと第2大入賞口センサとがあり、第1大入賞口55aには第1大入賞口センサが付設され、第2大入賞口55bには第2大入賞口センサが付設されている。そして、第1大入賞口55aへの入賞が判定された場合には、15球の賞球が付与され、第2大入賞口55bへの入賞が判定された場合には、第1大入賞口55aに対応づけられた賞球数よりも少ない10球の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が第1大入賞口55aおよび第2大入賞口55bに向けて転動するように各障害物が配置されている。
より具体的には、特別電動役物65には、第1特別電動役物65aと第2特別電動役物65bとがあり、第1大入賞口55aの上方には第1特別電動役物65aが配設され、第2大入賞口55bの上方には第2特別電動役物65bが配設されている。さらに、特別電動役物ソレノイド66には、第1特別電動役物ソレノイドと第2特別電動役物ソレノイドとがあり、第1特別電動役物65aは、第1特別電動役物ソレノイドにより開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移し、第2特別電動役物65bは、第2特別電動役物ソレノイドにより開放状態態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
さらに、大当り遊技では、第1特別電動役物65aの開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が第1大入賞口55aに入賞したことに基づいて終了し、第1特別電動役物65aが閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が第1大入賞口55aに入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて第1特別電動役物65aが開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が第1大入賞口55aに入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
ここで、本実施形態における小当り遊技は、大当りを生起する手段としても機能する。当該手段の図示は省略するが、第2大入賞口55bの内側であって第2大入賞口センサの下流には、V入賞領域が設けられるとともに、第2大入賞口の内側であってV入賞領域の上流に、第2大入賞口55bに入球した遊技球がV入賞領域を通過可能となる状態(V入賞領域に入賞可能となる状態)、および当該遊技球がV入賞領域を通過不能となる状態(V入賞領域に入賞不能となる状態)のいずれかになる振分け手段が設けられている。そして、第2特別電動役物65bが開放状態となっている期間の一部で、振分け手段がV入賞領域を遊技球が通過可能な状態となり、このときに遊技球がV入賞領域を通過すること(以下、「V入賞」と表現する場合がある)で大当りが生起される。なお、本実施形態では、V入賞領域にはV入賞センサが付設され、V入賞センサの検知結果によってV入賞の発生有無が判定されるが、V入賞が発生しても賞球は付与されない。
また、小当り遊技も、一の小当り遊技における第2特別電動役物65bが開放状態となる時間の累計が規定時間(本実施形態では、1.8s)以内となれば、大当り遊技と同様に、第2特別電動役物65bの開放状態と閉鎖状態を交互に設定し、一の小当り遊技において複数回の第2特別電動役物65bの開放状態を設けてもよい。
さらに、小当り遊技におけるオーバー入賞は、大当り遊技におけるオーバー入賞と同様に、小当り遊技(1回または複数回の第2特別電動役物65bの開放状態)が終了する第2大入賞口55bへの入賞数を超えた入賞と定義してもよいが、小当り遊技において第2特別電動役物65bが開放状態となる時間が大当り遊技よりも短いため、当該時間が経過した後の入賞と定義してもよい。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2に係る図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2に係る図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
なお、図4に示す通り、第1特別電動役物65aは、第2流路Yにおいて、普通電動役物61よりも下流側にある。一方、第2特別電動役物65bは、第2流路Yにおいて、普通電動役物61よりも上流側にある。
また、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されている。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
なお、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、または遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、およびRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
そして、可動装飾体22およびサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図8〜図11を参照することとする。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への遊技球の通過が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1に係る作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1に係る作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。ただし、本実施形態における特図2保留カウンタの上限値は1となる。なお、以降の説明では、特図1に係る作動保留情報の保留、および特図2に係る作動保留情報の保留の双方を、「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1または特図2に係る作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指す。
ここで、変動開始条件とは、特図1および特図2のそれぞれで個別に充足されるか否かが判定される条件であり、より具体的には、後述する大当り待機中および大当り遊技中のいずれでもなく、かつ同一の特図の図柄変動が実行中でないことで充足される条件である。すなわち、本実施形態では、特図1に係る図柄変動と特図2に係る図柄変動とが同時並行で実行され得る。
また、作動保留情報の保留と同時に変動開始条件が充足される場合には、メイン保留制御手段120によって作動保留情報が保留されることなく、当該作動保留情報を特図抽選手段130によって直接読み出すようにしてもよい。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「−」や「0」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
図8(a)は、特図1に係る特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図である。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0〜65535であるため、特図1に係る特図当否判定において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には210/65536(約1/312.0)、現在の設定値が設定値3である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値4である場合には220/65536(約1/297.8)、現在の設定値が設定値5である場合には225/65536(約1/291.2)、現在の設定値が設定値6である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で、大当りが導出される(大当りに当選する)。なお、図8(a)に示す通り、特図1に係る特図当否判定において小当りは、導出されない。
図8(b)は、特図2に係る特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図である。当該判定で用いられる乱数の範囲は、特図1と同様に、0〜65535であり、大当りが導出される確率は、特図1に係る特図当否判定と同様であるため、説明を省略する。ただし、図8(b)に示す通り、特図2に係る特図当否判定において、小当りは、65000/65536(約1/1.01)の確率(ハズレを含めた特図当否判定の結果の中で最も高い確率)で導出され、当該確率は、現在の設定値の段階によらない。この点が特図1に係る特図当否判定とは異なる。
このように、本実施形態における遊技機10は、特図当否判定に係る抽選状態は一つであり、いわゆる確変機能を有していない。
さらに、大当りを生起する手段として機能する小当り遊技となることとなる小当りの当選確率は現在の設定値の段階によらない。そのため、普図高確における遊技の興趣を向上させることができる。
一方、特図当否判定によって大当りが導出された特図1に係る図柄変動の実行中に、新たに開始された特図2に係る図柄変動における特図当否判定において小当りが導出された場合には、当該特図2に係る図柄変動が、当該特図1に係る図柄変動よりも早くに終了することを条件に、当該小当りが有効となり、当該特図2に係る図柄変動の終了後に小当り遊技が開始される。ただし、当該特図1に係る図柄変動が、特図2に係る図柄変動よりも早くに終了する場合には、当該小当りは無効となる。
なお、本実施形態における特図当否判定では、大当りに当選するか否かの判定と、小当りに当選するか否かの判定と、を一の抽選テーブルを用いて一体的に判定しているが、これに限らない。例えば、別の抽選テーブルを用いて、これらの判定を順に行うようにしてもよく、この場合には、大当りが導出された一方の特図に係る図柄変動の実行中に、新たに他方の特図に係る図柄変動が開始された場合には、当該他方の特図に係る図柄変動において大当りに当選するか否かの判定を実行せず、当該他方の特図に係る図柄変動において小当り当選するか否かの判定を実行するようにしてもよい。
すなわち、大当りが導出された一方の特図に係る図柄変動の実行中に、新たに他方の特図に係る図柄変動が開始された場合に、新たに開始された図柄変動において大当りが導出されないようになっていればよい。これにより、特図1に係る図柄変動と特図2に係る図柄変動とが同時並行で実行されるようにしつつも、大当りが導出された後の遊技球の発射を抑制することができる。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、大当り確率を「1/284.9〜1/319.6」のように、設定値2〜設定値5の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。なお、これらの確率の記載は、メイン表示部81等の液晶表示装置による表示に置き換えてもよい。
図9(a)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1で大当りが導出された場合には、25/100(1/4)の確率で図柄A、25/100(1/4)の確率で図柄B、50/100(1/2)の確率で図柄Cが停止図柄として決定され、これらの確率は設定値に依存しない。
図柄Aは、ラウンド数(R数)が8となる停止図柄であって、大当り時の普図抽選状態に関わらず大当り遊技終了後に普図低確となる停止図柄であり、図柄Bは、ラウンド数が8となる停止図柄であって、大当り時の普図抽選状態が後述する普図低確である場合には大当り終了後に普図低確となり、大当り時の普図抽選状態が後述する普図高確である場合には大当り終了後に普図高確となる停止図柄である。さらに、図柄Cは、ラウンド数が4となる停止図柄であって、大当り時の普図抽選状態に関わらず大当り遊技終了後に普図高確となる停止図柄である。
ここで、図柄Cは、上述の通り、大当り時の普図抽選状態に関わらず大当り遊技終了後に普図高確となる停止図柄である。そのため、図柄Cは、図柄Aおよび図柄Bのいずれよりも有利な停止図柄と言える。さらに、図柄Bは、大当り時の普図抽選状態が普図高確である場合には大当り終了後に普図高確となる停止図柄であるため、図柄Bは、図柄Aよりも有利な停止図柄と言える。
図柄aは、ラウンド数が4となる停止図柄であって、大当り遊技終了後に普図低確となる図柄である。図柄bは、ラウンド数が4となる停止図柄であって、大当り遊技終了後に普図高確となる図柄である。図柄cは、ラウンド数が8となる停止図柄であって、大当り遊技終了後に普図高確となる図柄である。さらに、図柄dは、ラウンド数が12となる停止図柄であって、大当り遊技終了後に普図高確となる停止図柄である。なお、特図2停止図柄抽選で決定される停止図柄では、大当り時の普図抽選状態に関わらず、大当り遊技終了後の普図抽選状態が定まる。
ここで、図柄aは、大当り遊技終了後に普図低確となる停止図柄である一方、図柄b〜図柄dは、大当り遊技終了後に普図高確となる停止図柄である。そのため、図柄b〜図柄dは、図柄aよりも有利な停止図柄と言え、図柄aは、図柄b〜図柄dよりも不利な停止図柄であるとも言える。さらに、停止図柄に係るラウンド数を考慮すると、図柄dは図柄cよりも有利な停止図柄であると言え、図柄cは図柄bよりも有利な停止図柄であると言える。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特図1のハズレ時は図柄D、特図2のハズレ時は図柄eを停止図柄として一律に決定する。
さらに、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が小当りとなった場合には、小当り図柄番号の候補(本実施形態では、小当り図柄番号1〜小当り図柄番号200)から一の小当り図柄番号を抽選によって決定し、決定した当該一の小当り図柄番号に対応する停止図柄を停止表示される停止図柄として決定する。なお、本実施形態では、各小当り図柄番号に当選する確率は均等であり、後述する小当りオープニング時間等の、決定された小当り番号によって定まる情報についての詳細は、後述する。
そのため、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAでは、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図1に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合は、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図2に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合よりも高くなる。
一方、特図変動パターン導出状態PBでは、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図2に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合は、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図1に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合よりも高くなる。
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
さらに、小当りに係る小当り遊技は、上述の通り、大当りを生起する手段として機能し、小当りは、特図2に係る特図当否判定において導出され、特図1に係る当否判定においては導出されない。そのため、この観点からも、普図高確は、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選(すべての設定値で共通)によって一つの普図変動パターンが決定される。
さらに、当り遊技制御手段140は、小当り遊技の開始時には、後述する小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。さらに、当り遊技制御手段140は、小当り遊技中にV入賞が発生した場合には、大当り開始コマンドを生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
さらに、電動役物制御手段150は、普図当否抽選において普図当りに当選した場合の普図当り遊技において、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を停止された普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
そのため、遊技者に、小当りオープニング時間が経過するタイミング、すなわち、第2特別電動役物65bが開放状態となるタイミングを狙って遊技球を打ち出され、小当りに当選した場合に大当りが生起される割合を設計値以上に高められてしまう虞がある。
これに対し、本実施形態における遊技機10は、小当り図柄番号を複数設けるとともに、小当り番号ごとに互いに異なる小当りオープニング時間を対応させている。以下、図10を用いて具体的に説明する。なお、図10は、小当り図柄番号に対応する小当りオープニング時間および大当り停止図柄を整理した表である。
ただし、小当りオープニング時間のランダム化を求めすぎると、遊技者に第2特別電動役物65bが開放状態となるタイミングを期待させることができず、かえって遊技興趣の減退を招いてしまう虞もある。
これに対し、本実施形態では、小当りオープニング時間をグループ化している。具体的には、例えば、小当り図柄番号1〜小当り図柄番号15までが、ベース時間を0msとして40ms刻みで小当りオープニング時間が割り当てられ、小当り図柄番号16〜31までが、ベース時間を900として40ms刻みで小当りオープニング時間が割り当てられているといったように、連続する15個の小当り図柄番号が、ベース時間が同一となる一つのグループを形成している。
なお、本実施形態において、電動役物制御手段150は、小当りオープニング時間を決定するにあたり、データ容量負担の低減等の種々の工夫を施した小当りオープニング時間決定処理を実行しており、当該処理の詳細は、後述する。
また、図10に示す通り、小当り図柄番号には、例えば、小当り図柄番号1には、図柄bが対応し、小当り図柄番号2には、図柄cが対応するといったように、小当り図柄番号に対し、当該小当り図柄番号に係る小当り遊技で生起された大当りの大当り停止図柄が対応づけられている。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移、および各特図変動パターン導出状態における平均変動時間については、図11(a)および図11(b)を参照しながら説明する。なお、図11(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図11(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。ここで、平均変動時間とは、一の特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンの変動時間に対して出現率を掛け算することで導出される変動時間の総和を指す。
図11(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態には、普図低確となる特図変動パターン導出状態PAと、普図高確となる特図変動パターン導出状態PBとがあり、大当り遊技中を除いて普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、これらの特図変動パターン導出状態の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(iii)がある。
具体的には、遷移条件(i)は、図柄C、図柄b、図柄c、または図柄dに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(ii)は、図柄Aまたは図柄aに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(iii)は、100回の図柄変動が実行されることである。なお、特図変動パターン導出状態PBにおいて図柄B、図柄C、図柄b、図柄c、または図柄dに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PBが設定されるとともに、遷移条件(iii)に係る図柄変動の回数がリセットさせることとなる。
そのため、上述のように小当りオープニング時間に幅を持たせつつも、特図変動パターン導出状態における遊技をスムーズにすることができる。また、小当りに当選する特図2に係る図柄変動が開始されてから当該小当りに係る小当り遊技において第2特別電動役物65bが開放状態となるまでの時間に対する小当りオープニング時間の割合を高めることができる。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態であり、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態および設定確認状態の詳細は後述する。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、かつRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、本実施形態において、設定変更状態および設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、およびデバイスの初期設定が実行される。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。
また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、およびRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
本実施形態における演出モードには、通常モードと時短モードとがあり、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには時短モードが対応する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
具体的には、図柄A、図柄B、および図柄aには、同一の偶数図柄で構成される偶数図柄揃いを、図柄C、図柄b、図柄c、および図柄dには、同一の奇数図柄で構成される奇数図柄揃いを対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄Aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
また、特図当否判定の結果が小当りとなった場合には、必ずしも大当りが生起されるわけではないため、同一の図柄で構成される図柄揃いを対応させず、図柄揃いではないバラケ目を対応させている。
また、当り演出制御手段227は、小当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、小当り遊技中であることを報知する小当り演出の内容を決定する。なお、小当り演出には、小当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び小当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、後述する設定変更処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63への遊技球の通過回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
次に、図12を用いて、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に設定変更手段177によって実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図12は、設定変更処理のフローを示す図である。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを報知させるためのコマンドである。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS114に進むようにしてもよい。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
なお、当該コマンドは、設定変更状態の終了および確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
次に、図13を用いて、小当りオープニング時間を決定する小当りオープニング時間決定処理の詳細を説明する。また、当該処理を説明するにあたっては、必要に応じて、図14〜図18を参照する。
図13は、小当りオープニング時間決定処理のフローを示す図である。図14(a)は、第1マスク結果を導出するビット演算の例を示す図であり、図14(b)は、第1マスク結果を用いて第1乗算結果を導出するビット演算の例を示す図である。図15は、小当り図柄番号ごとの、第1マスク結果、および第1乗算結果を整理した表である。図16(a)は、第2マスク結果を導出するビット演算の例を示す図であり、図16(b)は、第2マスク結果を用いて第2乗算結果を導出するビット演算の例を示す図である。図17は、小当り図柄番号ごとの、第2マスク結果、および第2乗算結果を整理した表である。さらに、図18は、小当り図柄番号ごとの、第1乗算結果、第2乗算結果、および小当りオープニング時間を整理した表である。
なお、以降の説明では、必要に応じて、2進数の値に対しては当該値の末尾に「b」を付加し、10進数の値に対しては当該値の末尾に「d」を付加する。
具体的には、図14(a)に示す通り、1バイトの小当り図柄番号(この例では、「00011010b(26d)」)と、1バイトの第1マスクデータ(本実施形態では、「00001111b(15d)」)との論理積をとり、上位4ビットが「0」となる1バイトの第1マスク結果(この例では、「00001010b(10d)」)を導出する。
なお、小当り図柄番号ごとの第1マスク結果は、図15に示す通りであり、図14(a)で例示した小当り図柄番号に対応する箇所には太枠を付している。
具体的には、図14(b)に示す通り、1バイトの第1マスク結果(この例では、「00001010b(10d)」)に対して、1バイトの第1時間(本実施形態では、「00010100b(20d)」)を乗算し、2バイトの第1乗算結果(この例では、上位バイト「00000000b」、下位バイト「11001000b」で示される値(200d))を導出する。
ここで、本実施形態における第1時間(00010100b(20d))は、主制御基板100のタイマ割込みごとに減算されるカウンタであり、本実施形態における主制御基板100の割込み周期は2msであるため、第1時間は40msに相当する。さらに、この例で導出される第1乗算結果(この例では、上位バイト「00000000b」、下位バイト「11001000b」で示される値(200d))は、400msに相当する。
なお、小当り図柄番号ごとの第1乗算結果は、図15に示す通りであり、図14(b)で例示した小当り図柄番号に対応する箇所には太枠を付している。
具体的には、図16(a)に示す通り、1バイトの小当り図柄番号(この例では、「00011010b(26d)」)と、1バイトの第2マスクデータ(本実施形態では、「11110000b(240d)」)との論理積をとり、下位4ビットが「0」となる1バイトの第2マスク結果(この例では、「00010000b(16d)」)を導出する。
なお、小当り図柄番号ごとの第2マスク結果は、図17に示す通りであり、図16(a)で例示した小当り図柄番号に対応する箇所には太枠を付している。
具体的には、図16(b)に示す通り、1バイトの第2マスク結果(この例では、「00010000b(16d)」)を右に(下位ビットに向かって)4ビット分シフトし、シフトした1バイトデータ(この例では、「00000001b(1d)」)に対して、2バイトの第2時間(本実施形態では、上位バイト「00000001b」、下位バイト「11000010b」で示される値(450d))を乗算し、2バイトの第2乗算結果(この例では、上位バイト「00000001b」、下位バイト「11000010b」で示される値(450d))を導出する。
ここで、本実施形態における第2時間(上位バイト「00000001b」、下位バイト「11000010b」で示される値(450d))は、第1時間と同様に、主制御基板100のタイマ割込みごとに減算されるカウンタであり、第2時間は900msに相当する。さらに、この例で導出される第2乗算結果(上位バイト「00000001b」、下位バイト「11000010b」で示される値(450d))は、900msに相当する。
なお、小当り図柄番号ごとの第2乗算結果は、図17に示す通りであり、図16(b)で例示した小当り図柄番号に対応する箇所には太枠を付している。
ここで、この例における小当りオープニング時間は、第1時間と同様に、主制御基板100のタイマ割込みごとに減算されるカウンタであり、当該小当りオープニング時間は1300msに相当する。
なお、小当り図柄番号ごとの小当りオープニング時間は、図18に示す通りであり、図14および図16で示した小当り図柄番号に対応する箇所には太枠を付している。
次に、図19および図20を用いて、本実施形態の小当りオープニング時間の決定に係る他の機能を説明する。
なお、図19は、小当り図柄番号に対応する小当りオープニング時間を整理した表であり、図20は、小当り図柄番号に対応する小当りオープニング時間および大当り停止図柄の種類を整理した表である。
なお、これは、上記第1のマスク結果がとり得る最大値に対して第1時間を乗算した値(600ms)をT1とし、第2時間(900ms)をT2とした場合に、T2−T1<T1、すなわち、T2/2<T1を満たしていることに起因する。
これにより、第2特別電動役物65bが開放状態となるタイミングを狙って遊技球を打ち出し難くし、有利度が相対的に高い大当りが設計値以上に生起され難くすることができる。
なお、各グループに属する小当り図柄番号に対応する大当り停止図柄の種類が複数あることが好ましいが、一部のグループに属する小当り図柄番号に対応する大当り停止図柄がすべて同一となる場合があっても当該効果を奏する。
なお、所定の特図当りに係る有利度とは、当該特図当り自体の有利度に限らず、当該特図当りによって生起される当りに係る有利度であってもよい。
なお、各のグループの先頭の小当り図柄番号に最も有利度が高い大当り停止図柄を対応させないようにすることが好ましいが、当該先頭の小当り図柄番号の一部に最も有利度が高い大当り停止図柄を対応させないようにしても当該効果を奏する。
なお、大当りに係る有利度とは、大当り自体の有利度(ラウンド数等)だけでなく、大当り後の有利度(普図高確の有無、普図高確が維持される図柄変動の回数等)も含む。
次に、図21を用いて、図13で示した小当りオープニング時間決定処理と同様の効果を奏する変形例を説明する。また、当該処理を説明するにあたっては、必要に応じて、図22および図23を参照する。
なお、図21は、小当りオープニング時間決定処理のフローを示す図である。図22は、除算結果を導出するビット演算を示す図である。さらに、図23(a)は、除算結果の余りを用いて第1乗算結果を導出するビット演算を示す図であり、図23(b)は、除算結果の商を用いて第2乗算結果を導出するビット演算を示す図である。
具体的には、図22に示す通り、1バイトの小当り図柄番号(この例では、「00011010b(26d)」)を、1バイトの所定の除算データ(本変形例においても、「00010000b(16d)」)で除算する。その結果、1バイトの除算結果の余り(この例では、「00001010b(10d)」)と、1バイトの除算結果の商(この例では、「00010000b(16d)」)が導出される。
具体的には、図23(a)に示す通り、1バイトの除算結果の余り(この例では、「00001010b(10d)」)に対して、1バイトの第1時間(本変形例においても、「00010100b(20d)」)を乗算し、2バイトの第1乗算結果(この例では、上位バイト「00000000b」、下位バイト「11001000b」で示される値(200d))を導出する。
なお、この例で導出される第1乗算結果は、図13で示した小当りオープニング時間決定処理で導出される第1乗算結果と同様に、400msに相当する。
具体的には、図23(b)に示す通り、1バイトの除算結果の商を(この例では、「00010000b(16d)」)を右に(下位ビットに向かって)4ビット分シフトし、シフトした1バイトデータ(この例では、「00000001b(1d)」)に対して、2バイトの第2時間(本変形例においても、上位バイト「00000001b」、下位バイト「11000010b」で示される値(450d))を乗算し、2バイトの第2乗算結果(この例では、上位バイト「00000001b」、下位バイト「11000010b」で示される値(450d))を導出する。
なお、この例で導出される第2乗算結果は、図13で示した小当りオープニング時間決定処理で導出される第1乗算結果と同様に、900msに相当する。
なお、この例で導出される小当りオープニング時間は、図13で示した小当りオープニング時間決定処理で導出される第1乗算結果と同様に、1300msに相当する。
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄を変動表示させる特図変動を実行し、特図変動において所定の特図当りに当選するか否かを少なくとも判定する特図当否判定を実行し、前記特別図柄を該特図当否判定の結果に対応する図柄で停止表示させ、前記特別図柄が前記所定の特図当りに対応する図柄で停止表示されるときには、前記特別図柄が停止表示されてからオープニング時間が経過した以後に大入賞口を開放する遊技機であって、
前記所定の特図当りに当選したときに、ビット列で規定される当り図柄番号を決定する、当り図柄番号決定手段と、
前記当り図柄番号決定手段によって決定された前記当り図柄番号を用いて前記オープニング時間を決定する、オープニング時間決定手段と、を備え、
前記オープニング時間決定手段は、
決定された前記当り図柄番号を規定する第一のビット列から第二のビット列をビット演算によって抽出する、ビット列抽出処理を実行し、
前記第二のビット列で特定される値に対し、あらかじめ定められた第一の時間を乗算する、第一の乗算処理を実行し、
前記第一の乗算処理によって導出された第一の乗算結果、または前記第一の乗算結果に対してベース時間を加算した時間を、前記オープニング時間とする、
ことを特徴とする遊技機。
(2)
上記(1)に記載の遊技機であって、
前記オープニング時間決定手段は、
前記第一のビット列のうちの前記第二のビット列を除く第三のビット列で特定される値に対し、あらかじめ定められた第二の時間を乗算する、第二の乗算処理を実行し、
前記第二の乗算処理によって導出された第二の乗算結果を、前記ベース時間とし、
前記第一の乗算結果に対して前記ベース時間を加算した時間を、前記オープニング時間とする、
ことを特徴とする遊技機。
(3)
上記(2)に記載の遊技機であって、
前記第二のビット列は、前記第一のビット列の最下位ビットから連続する複数のビットで構成され、
前記第二の時間は、前記第二のビット列で特定される値の最大値に対して前記第一の時間を乗算した時間よりも長く、
前記第二の時間から、前記第二のビット列で特定される値の最大値に対して前記第一の時間を乗算した時間を減算した時間が、前記第一の時間よりも長い、
ことを特徴とする遊技機。
(4)
上記(3)に記載の遊技機であって、
前記所定の特図当りに係る有利度は、前記当り図柄番号決定手段によって決定された前記当り図柄番号によって定まり、
前記ベース時間が共通する前記当り図柄番号には、前記所定の特図当りに係る有利度が互いに異なる複数の前記当り図柄番号が含まれている、
ことを特徴とする遊技機。
(5)
上記(3)又は(4)に記載の遊技機であって、
前記所定の特図当りは、小当りであり、
前記大入賞口の内側には、遊技球が通過可能な特定の領域があり、
前記所定の特図当りに係る前記大入賞口の開放によって前記大入賞口内に遊技球が進入し、該遊技球が前記特定の領域を通過すると、大当り遊技を伴う大当りが生起され、
前記大当りに係る有利度は、該大当りの生起に係る前記小当りの前記当り図柄番号によって定まり、
前記ベース時間が共通する前記当り図柄番号の先頭には、前記大当りが生起されたときに該大当りに係る有利度が相対的に低くなる前記当り図柄番号が含まれている、
ことを特徴とする遊技機。
(a)
前記ビット列抽出処理は、前記第一のビット列のうちの前記第二のビット列を除く第三のビット列を、第一のマスクデータを用いた論理積によって所定の値にマスクすることで、前記第一のビット列から前記第二のビット列を抽出する処理であり、
前記オープニング時間決定手段は、
前記第二のビット列を、前記第一のマスクデータに対してビットが反転した第二のマスクデータを用いた論理積によって前記所定の値にマスクすることで、前記第一のビット列から前記第三のビット列を抽出する、
ことを特徴とする遊技機。
(b)
前記ビット列抽出処理は、前記第一のビット列を所定の除算データで除算した商、または前記第一のビット列を前記所定の除算データで除算した余りを、前記第二のビット列とする処理であり、
前記オープニング時間決定手段は、前記第一のビット列を前記所定の除算データで除算した商、および前記第一のビット列を前記所定の除算データで除算した余りのうちの、前記第二のビット列とならなかった方を、前記第三のビット列とする、
ことを特徴とする遊技機。
(c)
ゲートを遊技球が通過したことに基づいて普通図柄を変動表示させる普図変動を実行し、前記普図変動において普図当りに当選するか否かを少なくとも判定する普図当否判定を実行するとともに、実行された該普図否判定の結果に基づいて普図変動時間を決定し、決定された該普図変動時間の経過後に前記普通図柄を該普図当否判定の結果に対応する図柄で停止表示させ、前記普通図柄が前記普図当りに対応する図柄で停止表示されたことに基づいて電動チューリップを開放する遊技機であって、
前記普図当りに当選したときに、ビット列で規定される当り図柄番号を決定する、当り図柄番号決定手段と、
前記当り図柄番号決定手段によって決定された前記当り図柄番号を用いて前記普図変動時間を決定する、普図変動時間決定手段と、を備え、
前記普図変動時間決定手段は、
決定された前記当り図柄番号を規定する第一のビット列から第二のビット列をビット演算によって抽出する、ビット列抽出処理を実行し、
前記第二のビットで特定される値に対し、あらかじめ定められた第一の時間を乗算する、第一の乗算処理を実行し、
前記第一の乗算処理によって導出された第一の乗算結果、または前記第一の乗算結果に対してベース時間を加算した時間を、前記普図変動時間とする、
ことを特徴とする遊技機。
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
55a 第1大入賞口
55b 第2大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
65a 第1特別電動役物
65b 第2特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
X 第1流路
Y 第2流路
Claims (5)
- 始動口への遊技球の入賞に基づいて特別図柄を変動表示させる特図変動を実行し、特図変動において所定の特図当りに当選するか否かを少なくとも判定する特図当否判定を実行し、前記特別図柄を該特図当否判定の結果に対応する図柄で停止表示させ、前記特別図柄が前記所定の特図当りに対応する図柄で停止表示されるときには、前記特別図柄が停止表示されてからオープニング時間が経過した以後に大入賞口を開放する遊技機であって、
前記所定の特図当りに当選したときに、ビット列で規定される当り図柄番号を決定する、当り図柄番号決定手段と、
前記当り図柄番号決定手段によって決定された前記当り図柄番号を用いて前記オープニング時間を決定する、オープニング時間決定手段と、を備え、
前記オープニング時間決定手段は、
決定された前記当り図柄番号を規定する第一のビット列から第二のビット列をビット演算によって抽出する、ビット列抽出処理を実行し、
前記第二のビット列で特定される値に対し、あらかじめ定められた第一の時間を乗算する、第一の乗算処理を実行し、
前記第一の乗算処理によって導出された第一の乗算結果、または前記第一の乗算結果に対してベース時間を加算した時間を、前記オープニング時間とする、
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機であって、
前記オープニング時間決定手段は、
前記第一のビット列のうちの前記第二のビット列を除く第三のビット列で特定される値に対し、あらかじめ定められた第二の時間を乗算する、第二の乗算処理を実行し、
前記第二の乗算処理によって導出された第二の乗算結果を、前記ベース時間とし、
前記第一の乗算結果に対して前記ベース時間を加算した時間を、前記オープニング時間とする、
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機であって、
前記第二のビット列は、前記第一のビット列の最下位ビットから連続する複数のビットで構成され、
前記第二の時間は、前記第二のビット列で特定される値の最大値に対して前記第一の時間を乗算した時間よりも長く、
前記第二の時間から、前記第二のビット列で特定される値の最大値に対して前記第一の時間を乗算した時間を減算した時間が、前記第一の時間よりも長い、
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項3に記載の遊技機であって、
前記所定の特図当りに係る有利度は、前記当り図柄番号決定手段によって決定された前記当り図柄番号によって定まり、
前記ベース時間が共通する前記当り図柄番号には、前記所定の特図当りに係る有利度が互いに異なる複数の前記当り図柄番号が含まれている、
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項3又は4に記載の遊技機であって、
前記所定の特図当りは、小当りであり、
前記大入賞口の内側には、遊技球が通過可能な特定の領域があり、
前記所定の特図当りに係る前記大入賞口の開放によって前記大入賞口内に遊技球が進入し、該遊技球が前記特定の領域を通過すると、大当り遊技を伴う大当りが生起され、
前記大当りに係る有利度は、該大当りの生起に係る前記小当りの前記当り図柄番号によって定まり、
前記ベース時間が共通する前記当り図柄番号の先頭には、前記大当りが生起されたときに該大当りに係る有利度が相対的に低くなる前記当り図柄番号が含まれている、
ことを特徴とする遊技機。
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