JP2020078466A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、このような設定値を有するパチンコ機は、今後普及が期待されるパチンコ機であり、依然として遊技の興趣を高める観点において改良の余地がある。
また、本発明によれば、第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、前記演出制御手段は、前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであって、前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ前記所定の設定示唆演出が実行されている場合に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記所定の設定示唆演出の実行を終了させるものであることを特徴とする遊技機が提供される。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し、メダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(遊技状態制御手段155)と、
演出手段(メイン表示部81)と、
上記演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、備え、
上記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)と、上記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)と、を設定可能なものであり、
上記第一の遊技状態は、上記第一の遊技状態における上記当否判定によって当選する上記大当りのうちの上記第一の始動口に係る図柄変動での上記当否判定によって当選する上記大当りが占める割合が、上記第一の遊技状態における上記当否判定によって当選する上記大当りのうちの上記第二の始動口に係る図柄変動での上記当否判定によって当選する上記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
上記演出制御手段は、
上記第一の遊技状態における上記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている上記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出(現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別となる段階を含むステップアップ演出)を実行させることが可能なものであって、
上記第一の遊技状態において、上記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、上記当否判定によって上記大当りに当選したと判定される上記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった上記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、上記所定の設定示唆演出を実行させないものであることを特徴とする遊技機である。
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(遊技状態制御手段155)と、
演出手段(メイン表示部81)と、
上記演出手段を制御する演出制御手段(第1副制御基板200、第2副制御基板300)と、備え、
上記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)と、上記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)と、を設定可能なものであり、
上記第一の遊技状態は、上記第一の遊技状態における上記当否判定によって当選する上記大当りのうちの上記第一の始動口に係る図柄変動での上記当否判定によって当選する上記大当りが占める割合が、上記第一の遊技状態における上記当否判定によって当選する上記大当りのうちの上記第二の始動口に係る図柄変動での上記当否判定によって当選する上記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
上記演出制御手段は、
上記第一の遊技状態における上記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている上記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出(現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別となる段階を含むステップアップ演出)を実行させることが可能なものであって、
上記第一の遊技状態において、上記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ上記所定の設定示唆演出が実行されている場合に、上記当否判定によって上記大当りに当選したと判定される上記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった上記所定の設定示唆演出の実行を終了させるものであることを特徴とする遊技機である。
まず、図1〜図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
なお、本実施形態では、中枠17が開放状態であるか否かを検知するための中枠開扉センサ76を備えている。なお、中枠開扉センサ76は、中枠17が開放状態である場合にはONとなり、中枠17が閉鎖状態である場合にはOFFとなる。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1に係る図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2に係る図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
より具体的には、大入賞口55には、第1大入賞口55aと第2大入賞口55bとがあり、大入賞口センサ72には、第1大入賞口センサ72aと第2大入賞口センサ72bとがあり、第1大入賞口55aには第1大入賞口センサ72aが付設され、第2大入賞口55bには第2大入賞口センサ72bが付設されている。そして、第1大入賞口55aへの入賞が判定された場合には、15球の賞球が付与され、第2大入賞口55bへの入賞が判定された場合には、第1大入賞口55aに対応づけられた賞球数よりも少ない10球の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が第1大入賞口55aおよび第2大入賞口55bに向けて転動するように各障害物が配置されている。
より具体的には、特別電動役物65には、第1特別電動役物65aと第2特別電動役物65bとがあり、第1大入賞口55aの上方には第1特別電動役物65aが配設され、第2大入賞口55bの上方には第2特別電動役物65bが配設されている。さらに、特別電動役物ソレノイド66には、第1特別電動役物ソレノイド66aと第2特別電動役物ソレノイド66bとがあり、第1特別電動役物65aは、第1特別電動役物ソレノイド66aにより開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移し、第2特別電動役物65bは、第2特別電動役物ソレノイド66bにより開放状態態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
さらに、大当り遊技では、第1特別電動役物65aの開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が第1大入賞口55aに入賞したことに基づいて終了し、第1特別電動役物65aが閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が第1大入賞口55aに入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて第1特別電動役物65aが開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が第1大入賞口55aに入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
なお、小当り遊技は、大当り遊技よりも第2特別電動役物65bが開放状態となる合計時間が短く、開放状態が終了することとなる大入賞口55への入賞数(規定数)が大当り遊技よりも少ない(本実施形態では、4)。さらに、上述の通り、第2大入賞口55bに対応づけられた賞球数(10)は、第1大入賞口55aに対応づけられた賞球数(15)よりも小さい。したがって、小当り遊技は、大当り遊技よりも有利度が低い遊技状態と言える。
また、小当り遊技も、一の小当り遊技における第2特別電動役物65bが開放状態となる時間の累計が規定時間(本実施形態では、1.8s)以内となれば、大当り遊技と同様に、第2特別電動役物65bの開放状態と閉鎖状態を交互に設定し、一の小当り遊技において複数回の第2特別電動役物65bの開放状態を設けてもよい。
さらに、小当り遊技におけるオーバー入賞は、大当り遊技におけるオーバー入賞と同様に、小当り遊技(1回または複数回の第2特別電動役物65bの開放状態)が終了する第2大入賞口55bへの入賞数を超えた入賞と定義してもよいが、小当り遊技において第2特別電動役物65bが開放状態となる時間が大当り遊技よりも短いため、当該時間が経過した後の入賞と定義してもよい。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2に係る図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2に係る図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
なお、図4に示す通り、第2特別電動役物65bは、第2流路Yにおいて、普通電動役物61よりも下流側にある。一方、第1特別電動役物65aは、第2流路Yにおいて、普通電動役物61よりも上流側にある。
また、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されている。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確かつ普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001〜120000の区間で導出したベース値を120001〜180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
なお、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
次に、図6(a)〜図6(c)を用いて、演出遮蔽体83の動作を説明する。図6(a)〜図6(c)は、演出遮蔽体83の可動位置を示す図である。
上述の通り、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、および右下演出遮蔽体83dで構成されており、図6(a)には、演出遮蔽体83が初期位置にある状態が示されている。なお、当該位置において、メイン表示部81の表示領域の略全体が視認可能となっている。また、当該状態は、後述する演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に失敗した場合に発生する状態でもある。
図6(b)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の一部(全体の30%程度)が遮蔽されている状態が示されている。なお、当該状態は、演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に成功するか否かが報知される直前に、当該演出に成功する場合と当該演出に失敗する場合の双方で発生する状態である。
図6(c)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の全体が遮蔽されている状態が示されている。なお、当該状態は、演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に成功した場合に発生する状態である。
このように、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、および右下演出遮蔽体83dは、メイン表示部81の平面方向で互いに連動して動作する。
さらに、右下演出遮蔽体83dが有する凸部には、設定示唆ランプ84が配設されており、当該ランプは、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽した場合に全体が視認可能となるフルカラーLEDである。なお、詳細は後述するが、この設定示唆ランプ84は、演出遮蔽体がメイン表示部81の全体を遮蔽した際に、現在の設定値に基づいて決定された色に点灯する。
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図7は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図7に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない制御構成を備えていてもよい。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、または遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、およびRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
そして、可動装飾体22、サブ表示部82、および演出遮蔽体83は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
次に、図8を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図8は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図8に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図8で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて図9〜図14を参照することとする。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への遊技球の通過が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1に係る作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1に係る作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。なお、以降の説明では、特図1に係る作動保留情報の保留、および特図2に係る作動保留情報の保留の双方を、「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1または特図2に係る作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指す。
ここで、変動開始条件とは、特図1および特図2のそれぞれで個別に充足されるか否かが判定される条件であり、より具体的には、後述する大当り待機中および大当り遊技中のいずれでもなく、かつ同一の特図の図柄変動が実行中でないことで充足される条件である。すなわち、本実施形態では、特図1に係る図柄変動と特図2に係る図柄変動とが同時並行で実行され得る。
また、作動保留情報の保留と同時に変動開始条件が充足される場合には、メイン保留制御手段120によって作動保留情報が保留されることなく、当該作動保留情報を特図抽選手段130によって直接読み出すようにしてもよい。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「−」や「0」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
図9(a)は、特図1に係る特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図である。当該判定で用いられる乱数の範囲は、0〜65535であるため、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)の特図1に係る特図当否判定において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には210/65536(約1/312.0)、現在の設定値が設定値3である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値4である場合には220/65536(約1/297.8)、現在の設定値が設定値5である場合には225/65536(約1/291.2)、現在の設定値が設定値6である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で、大当りが導出される(大当りに当選する)。同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には445/65536(約1/147.2)、現在の設定値が設定値2である場合には455/65536(約1/144.0)、現在の設定値が設定値3である場合には466/65536(約1/140.6)、現在の設定値が設定値4である場合には477/65536(約1/137.3)、現在の設定値が設定値5である場合には488/65536(約1/134.2)、現在の設定値が設定値6である場合には499/65536(約1/131.3)の確率で、大当りが導出される。なお、図9(a)に示す通り、特図1に係る特図当否判定において小当りは、導出されない。
図9(b)は、特図2に係る特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図である。当該判定で用いられる乱数の範囲は、特図1と同様に、0〜65535であり、大当りが導出される確率は、特図1に係る特図当否判定と同様であるため、説明を省略する。なお、図9(b)に示す通り、特図2に係る特図当否判定において、小当りは、特図低確および特図高確のいずれにおいても、60000/65536(約1/1.09)の確率(ハズレを含めた特図当否判定の結果の中で最も高い確率)で導出され、当該確率は、現在の設定値の段階によらない。この点が特図1に係る特図当否判定とは異なる。
また、本実施形態では、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、1:約2.2)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、および四捨五入のいずれか)の比率が一定となることを指す。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
一方、特図当否判定によって大当りが導出された特図1に係る図柄変動の実行中に、新たに開始された特図2に係る図柄変動における特図当否判定において小当りが導出された場合には、当該特図2に係る図柄変動が、当該特図1に係る図柄変動よりも早くに終了することを条件に、当該小当りが有効となり、当該特図2に係る図柄変動の終了後に小当り遊技が開始される。ただし、当該特図1に係る図柄変動が、特図2に係る図柄変動よりも早くに終了する場合には、当該小当りは無効となる。
なお、本実施形態における特図当否判定では、大当りに当選するか否かの判定と、小当りに当選するか否かの判定と、を一の抽選テーブルを用いて一体的に判定しているが、これに限らない。例えば、別の抽選テーブルを用いて、これらの判定を順に行うようにしてもよく、この場合には、大当りが導出された一方の特図に係る図柄変動の実行中に、新たに他方の特図に係る図柄変動が開始された場合には、当該他方の特図に係る図柄変動において大当りに当選するか否かの判定を実行せず、当該他方の特図に係る図柄変動において小当り当選するか否かの判定を実行するようにしてもよい。
すなわち、大当りが導出された一方の特図に係る図柄変動の実行中に、新たに他方の特図に係る図柄変動が開始された場合に、新たに開始された図柄変動において大当りが導出されないようになっていればよい。これにより、特図1に係る図柄変動と特図2に係る図柄変動とが同時並行で実行されるようにしつつも、大当りが導出された後の遊技球の発射を抑制することができる。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、特図低確における大当り確率を「1/284.9〜1/319.6」や、特図高確における大当り確率を「1/147.2〜1/131.3」のように、設定値2〜設定値5の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。
特に、特図高確における大当り確率を記載せずに特図低確における大当り確率(特図低確における大当り確率のみ)を記載するようにしてもよく、この場合には、設定値ごとの特図低確における大当り確率をすべて記載してもよいし、一部(最も高い確率と最も低い確率)を記載するようにしてもよい。いずれの場合であっても、特図高確における大当り確率よりも遊技者が関心を持つ特図低確における大当り確率を記載しつつも、特図高確に確率の記載スペースをより有効利用することができる。また、これらの確率の記載は、メイン表示部81等の液晶表示装置による表示に置き換えてもよい。
図10(a)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1で大当りが導出された場合には、50/100(1/2)の確率で図柄A、15/100(約1/6.67)の確率で図柄B、35/100(約1/2.86)の確率で図柄Cが停止図柄として決定され、これらの確率は設定値に依存しない。
図柄Aは、ラウンド数(R数)が10となる図柄であって、大当り遊技終了後に特図高確かつ後述する普図低確となる図柄であり、図柄Bは、ラウンド数が6となる図柄であって、大当り遊技終了後に特図高確かつ普図高確となる図柄である。以下、これらの図柄を総称して、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある。一方、図柄Cは、ラウンド数が6となる図柄であって、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図高確となる図柄である。以下、この図柄を、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある。
ここで、図柄Aおよび図柄Bは、大当り遊技終了後に、特図高確となる図柄である。そのため、図柄Aおよび図柄Bは、図柄Cよりも有利な図柄と言える。さらに、図柄Aは、特図高確かつ普図高確よりも有利な遊技状態である、特図高確かつ普図低確となる図柄であるため、図柄Aは、図柄Bよりも有利な図柄と言える。
図柄aは、ラウンド数が16となる図柄であって、図柄Aと同様に、大当り遊技終了後に特図高確かつ特図低確となる図柄である。図柄bは、ラウンド数が6となる図柄であって、図柄Bと同様に、大当り遊技終了後に特図高確かつ特図高確となる図柄である。さらに、図柄cは、ラウンド数が6となる図柄であって、図柄Cと同様に、大当り遊技終了後に特図低確かつ普図低確となる図柄である。
ここで、図柄aおよび図柄bは、大当り遊技終了後に、特図高確となる図柄である。そのため、図柄aおよび図柄bは、図柄cよりも有利な図柄と言える。さらに、図柄aは、特図高確かつ普図高確よりも有利な遊技状態である、特図高確かつ普図低確となる図柄であるため、図柄aは、図柄bよりも有利な図柄と言える。
特に、図柄aは、図柄Aよりも、ラウンド数が多くかつ当選確率が高い。そのため、特図2に係る図柄変動は、特図1に係る図柄変動よりも有利であると言える。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特図1のハズレ時は図柄D、特図2のハズレ時は図柄dを停止図柄として一律に決定する。
そのため、本実施形態では、特図変動パターン導出状態PAでは、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図1に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合は、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図2に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合よりも高くなる。
一方、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、および特図変動パターン導出状態PDのそれぞれでは、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図2に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合は、当該特図変動パターン導出状態における特図当否判定によって当選する大当りのうちの、特図1に係る図柄変動における特図当否判定によって当選する大当りの割合よりも高くなる。
そのため、各特図変動パターン導出状態では、主に実行される特図に係る図柄変動とは異なる特図に係る図柄変動が実行され、この異なる特図に係る図柄変動において大当りに当選する場合があり、以降の説明では、当該大当りを、「イレギュラー大当り」と表現する場合がある。
特に、本実施形態では、上述の通り、特図2に係る図柄変動が、特図1に係る図柄変動よりも有利となる。そのため、主に特図1に係る図柄変動が実行される特図変動パターン導出状態におけるイレギュラー大当りは、遊技者の興趣を喚起し得る。
そのため、特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、900/1000の確率で特図変動パターンHNP、50/1000の確率で特図変動パターンHRP、10/1000の確率でHSP1−A、8/1000の確率でHSP1−B、6/1000の確率でHSP1−C、7/1000の確率でHSP2−A、5/1000の確率でHSP2−B、4/1000の確率でHSP2−C、5/1000の確率でHSP3−A、3/1000の確率でHSP3−B、2/1000の確率でHSP3−Cが決定され、これらの確率は、現在の設定値や設定値の変更の有無に依存しない。なお、当該場合には、特図変動パターンASP1−A〜特図変動パターンASP3−Cが決定されることはない。また、詳細は図11(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNPが決定された場合には、図柄変動開始時の特図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、50/1000の確率で特図変動パターンASP1−A、70/1000の確率で特図変動パターンASP1−B、80/1000の確率で特図変動パターンASP1−C、70/1000の確率で特図変動パターンASP2−A、100/1000の確率で特図変動パターンASP2−B、130/1000の確率で特図変動パターンASP2−C、130/1000の確率で特図変動パターンASP3−A、170/1000の確率で特図変動パターンASP3−B、200/1000の確率で特図変動パターンASP3−Cが決定され、これらの確率も、現在の設定値や設定値の変更の有無に依存しない。なお、当該場合には、特図変動パターンHNP〜特図変動パターンHSP3−Cが決定されることはない。
まず、図11(b)に示す通り、特図変動パターンHNPには、変動時間が3200ms(ミリ秒)の特図変動パターンHNP−A、変動時間が5600msの特図変動パターンHNP−B、変動時間が8000msの特図変動パターンHNP−C、変動時間が11200msの特図変動パターンHNP−Dがあり、この順に変動時間が長い。
そして、この抽選で用いられる乱数(図11(a)で示した抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0〜999である。そのため、特図1保留カウンタ=3(保3)である場合には、1000/1000の確率で特図変動パターンHNP−Aが決定され、この確率は設定値に依存しない。同様に、特図1保留カウンタ=2(保2)である場合には、150/1000の確率で特図変動パターンHNP−Aが、850/1000の確率で特図変動パターンHNP−Bが決定され、特図1保留カウンタ=1(保1)である場合には、50/1000の確率で特図変動パターンHNP−Aが、150/1000の確率で特図変動パターンHNP−Bが、800/1000の確率で特図変動パターンHNP−Cが決定され、特図1保留カウンタ=0(保0)である場合には、50/1000の確率で特図変動パターンHNP−Bが、100/1000の確率で特図変動パターンHNP−Cが、850/1000の確率で特図変動パターンHNP−Dが決定され、これらの確率も、現在の設定値や設定値の変更の有無に依存しない。
なお、このような特図変動パターン(以下、「基本特図変動パターン」と称する場合がある)は、特図変動パターン導出状態PB時、特図変動パターン導出状態PC時、および特図変動パターン導出状態PD時の特図2に係る図柄変動における特図変動パターン抽選においても導出され、対応する基本特図変動パターンの種類やそれぞれの長さは異なるが、その傾向(特図の保留カウンタ(特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、および特図変動パターン導出状態PDでは、特図2保留カウンタ)の値と決定され易い特図変動パターン(変動時間)の関係性)は特図変動パターン導出状態PAと同様である。これにより、推奨される遊技球の打ち出し方向に従って遊技している遊技者の遊技意欲を減退させ難くすることができる。
ただし、各特図変動パターン導出状態では、推奨される遊技球の打ち出し方向で打ち出された遊技球が相対的に入賞容易となる始動口とは異なる始動口(例えば、特図変動パターン導出状態PAに対しては第2始動口59)に係る図柄変動では、基本特図変動パターンが決定されないようにすることが好ましい。すなわち、当該図柄変動では、当該図柄変動に係る特図の保留カウンタの値に関わらず、特図変動パターンが決定されることが好ましい。
また、特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
そのため、普図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図である図12(a)に示す通り、普図低確では、65534/65536の確率で普図当りとなり、残りの2/65536の確率でハズレとなる一方、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる。なお、これらの確率は、設定される設定値によらない。
このように、本実施形態では、普図低確および普図高確のいずれでも、普図当否判定において普図当りとなる確率が、普図当否判定においてハズレとなる確率よりも高く(普通電動役物61が開放状態となり易く)、第2始動口59への入賞を容易としている。
さらに、普図低確における普通電動役物61の開放時間(本実施形態では、1000ms)は、普図高確に普通電動役物61の開放時間(6000ms)よりも短い。
そのため、普図低確における普通電動役物61の閉鎖時間(普通電動役物61が閉鎖状態となっている時間)は、普図高確における普通電動役物61の閉鎖時間よりも長くなる。
そして、上述の通り、第2流路Yにおいて、小当り遊技において開放状態となる第2特別電動役物65bは、普通電動役物61よりも下流側にある。
そのため、推奨される遊技球の打ち出し方向が第2流路Yとなる特図変動パターン導出状態(特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、および特図変動パターン導出状態PD)では、小当り遊技に係る第2大入賞口55bへの入賞による賞球の獲得が容易となる普図低確となる特図変動パターン導出状態PBが、普図高確となる特図変動パターン導出状態PCおよび特図変動パターン導出状態PDよりも有利となる。
なお、特図変動パターン導出状態PAは、特図変動パターン導出状態PBと同様に、普図低確となる。しかし、後述する通り、特図変動パターン導出状態PAにおける特図2に係る図柄変動の変動時間は、他の特図変動パターン導出状態における特図2に係る図柄変動の変動時間よりも極端に長くなるため、特図変動パターン導出状態PAは、他の特図変動パターン導出状態よりも有利となることはない。
さらに、本実施形態では、普図当否判定において普図当りとなった場合には、普図抽選状態ごとに一の普図の停止図柄を決定し、普図抽選状態ごとの普通電動役物61の開放時間を変えているが、これに限らない。すなわち、図12(b)に示す開放時間の関係性が担保されていれば、普図抽選状態ごとに、複数種類の普図の停止図柄を対応させ、抽選によって一の普図の停止図柄を決定するようにしてもよい。
なお、大当り待機中における大当り遊技の開始は、ゲート63への遊技球の通過に限らず、大当り遊技において入賞可能となる大入賞口55とは異なる入賞口への遊技球の入賞を契機としてもよい。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
さらに、電動役物制御手段150は、普図当否抽選において普図当りに当選した場合の普図当り遊技において、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を停止された普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
さらに、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、当該確変大当りに係ると特図の停止図柄に応じて、普図高確(100回の図柄変動後には普図低確とする)または普図低確とする。
図13(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態には、特図低確かつ普図低確となる特図変動パターン導出状態PA、特図高確かつ普図低確となる特図変動パターン導出状態PB、特図高確かつ普図高確となる特図変動パターン導出状態PC、および特図低確かつ普図高確となる特図変動パターン導出状態PDがあり、大当り遊技中を除いて特図抽選状態および普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA〜特図変動パターン導出状態PD間の遷移条件には、遷移条件(i)〜遷移条件(v)がある。
具体的には、遷移条件(i)は、図柄Aまたは図柄aに係る大当り遊技の終了であり、(ii)は、図柄Bまたは図柄bに係る大当り遊技の終了であり、(iii)は、図柄Cまたは図柄cに係る大当り遊技の終了であり、(iv)は、100回目の図柄変動の終了である。なお、特図変動パターン導出状態PCにおいて図柄Bまたは図柄bの大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PCが設定され、特図変動パターン導出状態PDにおいて図柄Cまたは図柄cの大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再度特図変動パターン導出状態PDが設定され、遷移条件(iv)に係る図柄変動のカウントが0から開始されることとなる。
すなわち、各特図変動パターン導出状態では、推奨される遊技球の打ち出し方向で打ち出された遊技球が相対的に入賞容易となる始動口(第1始動口57または第2始動口59)に係る図柄変動の平均変動時間が、推奨される遊技球の打ち出し方向とは異なる打ち出し方向で打ち出された遊技球が相対的に入賞容易となる始動口に係る図柄変動の平均時間よりも短くなる傾向にある。
そのため、特図変動パターン導出状態PAでは、第2始動口59への入賞を発生させ、特図2に係る図柄変動を実行させることは可能であるが、単位時間当たりの当該図柄変動の実行回数が極端に少なくなり、当該図柄変動に係る特図当否判定によって大当りまたは小当りに当選させ、これらの当りによって賞球を獲得することは困難となる。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態であり、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態および設定確認状態の詳細は後述する。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、かつRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、およびデバイスの初期設定が実行される。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。
また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、およびRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
本実施形態における演出モードは、通常モード、確変モード1、確変モード2、および低確時短モードに大別され、特図変動パターン導出状態PAには通常モード、特図変動パターン導出状態PBには確変モード1、特図変動パターン導出状態PCには確変モード2、特図変動パターン導出状態PDには低確時短モードが対応する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
本実施形態では、図11(a)および図11(b)で示した特図変動パターンのそれぞれに対し、互いに異なる一の演出ルートが対応する。そして、これらの演出ルートは、今回の(演出ルートが決定された)図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであること(大当りではないこと)を報知するハズレ演出ルートと、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する大当り演出ルートに大別される。さらに、ハズレ演出ルートには、発展演出が実行されない非発展ハズレ演出ルートと、発展演出が実行される発展ハズレ演出ルートがある。ここで、発展演出とは、装飾図柄がリーチ状態となった以降に、装飾図柄の変動表示以外の演出を用いて今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであるか否かを報知する演出を指し、本実施形態では、互いに内容が異なる発展演出A〜発展演出Cの3種類が存在する。これらの発展演出は、大当り演出ルートにおいても実行される。以下、各特図変動パターンに対応する演出ルートの内容を説明する。
ハズレ演出ルートに対応する発展演出A〜発展演出Cでは、各発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽しない演出(演出遮蔽体83が、図6(a)に示した状態から図6(b)に示した状態となり、その後に図6(a)に示した状態となる演出)が実行される。一方、大当り演出ルートに対応する発展演出A〜発展演出Cでは、ハズレ演出ルートに対応する発展演出と同様に、各発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出(演出遮蔽体83が、図6(a)に示した状態から図6(b)に示した状態となり、その後に図6(c)に示した状態となる演出)が実行される。すなわち、発展演出A〜発展演出Cは、いずれも、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽するか否かで今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであるか否かを報知する演出と言える。なお、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽しない演出と、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽する演出とを合わせて、演出遮蔽体閉鎖演出と称する。特に、前者の演出遮蔽体閉鎖演出を、演出遮蔽体閉鎖演出に失敗した場合の演出と、後者の演出遮蔽体閉鎖演出を、演出遮蔽体閉鎖演出に成功した場合の演出と表現する場合がある。
また、本実施形態では、一の特図変動パターンに対して一の演出ルートが対応するが、複数の特図変動パターン間で同一の演出ルートが対応しなければ、一の特図変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、複数の演出ルートから一の演出ルートを決定するようにすればよい。
具体的には、特図変動パターンHNP−A〜特図変動パターンHNP−Dには、装飾図柄がリーチ状態(一つの図柄列を除いて装飾図柄が停止表示され、残りの図柄列が変動表示されている状態)とならずに装飾図柄がバラケ目(すべての図柄列が停止され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止されていない状態)で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。
特図変動パターンHRPには、複数回の疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、後述する発展演出が実行されずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、疑似変動とは、発展演出が開始される前の期間において、一定のルールに基づいた装飾図柄の停止(本実施形態では、例えば、「5図柄−7図柄−6図柄」のように、真ん中の図柄列に7図柄が停止した態様となる)で区切られる期間を指す。以降の説明では、図柄変動の開始から1回目の装飾図柄の停止までを1回目の疑似変動、1回目の装飾図柄の停止から2回目の装飾図柄の停止までを2回目の疑似変動、2回目の装飾図柄の停止からリーチ状態となるまでを3回目の疑似変動と表現する。なお、本実施形態における疑似変動の最大回数は3回であるが、これに限らず、2以上の回数であれば、いずれの回数を採用してもよい。
具体的には、特図変動パターンHSP1−A〜特図変動パターンHSP1−Cには、複数回の疑似変動を介さずに(1回の疑似変動で)装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。ただし、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP1−Aには、上述の発展演出Aが対応し、特図変動パターンHSP1−Bには、上述の発展演出Bが対応し、特図変動パターンHSP1−Cには、発展演出Cが対応する。
特図変動パターンHSP2−A〜特図変動パターンHSP2−Cには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。ただし、特図変動パターンHSP1−A〜特図変動パターンHSP1−Cと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP2−Aには発展演出Aが対応し、特図変動パターンHSP2−Bには発展演出Bが対応し、特図変動パターンHSP2−Cには発展演出Cが対応する。
特図変動パターンHSP3−A〜特図変動パターンHSP3−Cには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄がバラケ目で停止表示される演出ルートが対応する。ただし、特図変動パターンHSP1−A〜特図変動パターンHSP1−Cと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP3−Aには発展演出Aが対応し、特図変動パターンHSP3−Bには発展演出Bが対応し、特図変動パターンHSP3−Cには発展演出Cが対応する。
具体的には、特図変動パターンASP1−A〜特図変動パターンASP1−Cには、複数回の疑似変動を介さずに(1回の疑似変動で)装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃い(すべての図柄列が停止され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止された状態)で停止表示される演出ルートが対応する。ただし、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP1−Aには、上述の発展演出Aが対応し、特図変動パターンASP1−Bには、上述の発展演出Bが対応し、特図変動パターンASP1−Cには、発展演出Cが対応する。
特図変動パターンASP2−A〜特図変動パターンASP2−Cには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。ただし、特図変動パターンASP1−A〜特図変動パターンASP1−Cと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP2−Aには発展演出Aが対応し、特図変動パターンASP2−Bには発展演出Bが対応し、特図変動パターンASP2−Cには発展演出Cが対応する。
特図変動パターンASP3−A〜特図変動パターンASP3−Cには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。ただし、特図変動パターンASP1−A〜特図変動パターンASP1−Cと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP3−Aには発展演出Aが対応し、特図変動パターンASP3−Bには発展演出Bが対応し、特図変動パターンASP3−Cには発展演出Cが対応する。
具体的に説明すると、点灯色には、青色、黄色、緑色、赤色、虹色があり、当該点灯色の抽選の詳細を、図14を用いて説明する。なお、図14は、設定示唆ランプ84の点灯色を決定する抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜999である。
そのため、現在の設定値が設定値1である場合には、600/1000(約1/1.6)の確率で青色、300/1000(約1/3.33)の確率で黄色、100/1000(1/10)の確率で緑色となり、赤色および虹色になることがない。現在の設定値が設定値2である場合には、550/1000(約1/1.81)の確率で青色、320/1000(約1/3.12)の確率で黄色、130/1000(約1/7.69)の確率で緑色となり、赤色および虹色になることがない。現在の設定値が設定値3である場合には、500/1000(1/2)の確率で青色、340/1000(約1/2.94)の確率で黄色、160/1000(1/6.25)の確率で緑色となり、赤色および虹色になることがない。
一方、現在の設定値が設定値4である場合には、450/1000(約1/2.22)の確率で青色、350/1000(約1/2.85)の確率で黄色、180/1000(約1/5.55)の確率で緑色、20/1000(1/50)の確率で赤色となり、虹色になることがない。現在の設定値が設定値5である場合には、400/1000(1/2.5)の確率で青色、360/1000(約1/2.77)の確率で黄色、190/1000(約1/5.26)の確率で緑色、50/1000(1/20)の確率で赤色となり、虹色になることがない。
さらに、現在の設定値が設定値6である場合には、350/1000(約1/2.85)の確率で青色、370/1000(約1/2.70)の確率で黄色、200/1000(1/5)の確率で緑色、60/1000(約1/16.6)の確率で赤色、20/1000(1/50)の確率で虹色となる。なお、これらの抽選は、後述する演出内容決定手段225によって実行される。
特に、現在の設定値が設定値1である場合の緑色に対応する抽選値と現在の設定値が設定値6である場合の緑色に対応する抽選値の比率が、現在の設定値が設定値1である場合の黄色に対応する抽選値と現在の設定値が設定値6である場合の黄色に対応する抽選値の比率よりも大きい(または、設定値1に対応する抽選値と設定値6に対応する抽選値の差が、黄色よりも緑色の方が大きい)ため、黄色よりも緑色に点灯した場合の方がより高い有利度の設定値に期待できる。また、赤色は、現在の設定値が高設定値の場合にのみ決定される可能性がある(現在の設定値が高設定値のいずれかであることが確定する)点灯色であり、現在の設定値が設定値6に近づくほど決定される確率が高くなる。さらに、虹色は、現在の設定値が設定値6の場合にのみ決定される可能性がある(現在の設定値が設定値6であることが確定する)点灯色となる。
なお、この設定示唆演出を実行するデバイスは、本実施形態における設定示唆ランプ84に限らず、遊技盤50の前面側に設けられたデバイスであればいずれのデバイスを採用してもよい。
さらに、設定示唆ランプの点灯は、現在の設定値の示唆に加え、または現在の設定値の示唆に代え、後述する設定値の変更の示唆を行う演出としてもよい。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
なお、演出の内容を決定するタイミングとしては、例えば、疑似変動の開始時(図柄変動の開始時を含む)があり、一の図柄変動において疑似変動の開始が複数回ある場合には、各疑似変動の開始時に当該抽選を実行する。
具体的には、図柄Aおよび図柄aには奇数図柄揃いを、図柄B、図柄C、図柄b、および図柄cには偶数図柄揃いを、図柄Dと図柄dにはバラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄Aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、後述する設定変更処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63への遊技球の通過回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
次に、図15を用いて、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に設定変更手段177によって実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図15は、設定変更処理のフローを示す図である。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを報知させるためのコマンドである。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS113に進むようにしてもよい。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
なお、当該コマンドは、設定変更状態の終了および確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
次に、図16を用いて、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合に設定確認手段178によって実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図16は、設定確認処理のフローを示す図である。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
なお、当該コマンドは、設定確認状態が終了したことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
次に、図17を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図17は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図17に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)およびベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
また、上述の通り、設定変更状態および設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別(「E1」または「E2」)が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日あたりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間)))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図18(a)〜図18(d)を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組合せについて説明する。なお、図18(a)〜図18(d)は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組合せのパターンを示す図である。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、およびONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
続いて、図19に示す表を用いて、直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合における復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組合せ、および復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。
ここで、図19(a)および図19(b)は、復電時に異常(RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図19(a)は復電時に中枠17が開放状態である場合、図19(b)は復電時に中枠17が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、および設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。なお、本実施形態では、RAM103の遊技に係る領域に異常がある場合に、復電時に異常があるとしているが、RAM103のベース値に係る領域に異常がある場合を、RAM103の遊技に係る領域に異常がある、すなわち、復電時に異常があると取り扱ってもよい。
場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
さらに、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、設定変更状態を設定する一方、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。さらに、場合1および場合2のいずれにおいても、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行されるとともに、遊技可能状態が設定される。このように、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、RAMクリア処理は許容することで、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合における不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
特に、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。そのため、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、本実施形態において、設定変更状態および設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
しかし、このような設定値に関する示唆に係る演出は、遊技者が注目する演出であるが故、遊技者の興趣を喚起し得る事象の発生を認識させ難くしてしまう場合がある。そのため、本実施形態は、必要に応じて当該演出の実行を規制する機能を有している。以下、当該機能の詳細を説明する。
まず、図20(a)〜図20(c)、図21(a)および図21(b)を用いて、ステップアップ演出の態様について説明する。図20(a)〜図20(c)は、ステップアップ演出の具体例を示す図であり、図21(a)は、ステップアップ演出の段階ごとの表示内容を整理した表であり、図21(b)は、設定示唆種別とその表示内容を示す図である。
図20(b)には、1段階目で黒板上に「この台は・・・」との文字が表示され、2段階目で黒板上に「昨日と違うかも」との文字が表示され、3段階目で黒板上に「チャンス!」との文字が表示されている様子が示されている。これは、ステップアップ演出種別SSU3−Aが決定された場合に実行されるステップアップ演出を示した一例である。なお、この例には、設定値に関する示唆(特に、設定値の変更の示唆)が実行される段階(2段階目)が含まれている。
図20(c)には、1段階目で黒板上に「この台は・・・」との文字が表示され、2段階目で黒板上に「良いかも」との文字が表示され、3段階目で黒板上に「大チャンス!」との文字が表示されている様子が示されている。これは、ステップアップ演出種別SSU3−Bが決定された場合に実行されるステップアップ演出を示した一例である。なお、この例には、設定値に関する示唆(特に、現在の設定値の示唆)が実行される段階(2段階目)が含まれている。
このように、ステップアップ演出は、段階的に演出が進行する(段階的に態様が変化する)演出であり、その内容は、特図変動パターンを参照したステップアップ演出種別抽選によって決定されるステップアップ演出種別によって定まる。ステップアップ演出には、ステップアップ演出種別によって設定値に関する示唆が実行される段階を含まない場合と、当該示唆を含む場合とがある。そして、本実施形態では、ステップアップ演出種別抽選によって設定値に関する示唆が実行される段階を含まないステップアップ演出種別が決定された場合には、その時点でステップアップ演出の内容が定まる。一方、ステップアップ演出種別抽選によって設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出種別が決定された場合には、さらに、設定変更フラグの状態および現在の設定値等を参照した設定示唆種別抽選が実行され、ステップアップ演出の内容が定まる。なお、ステップアップ演出種別抽選および設定示唆種別抽選の詳細は、後述する。また、以降の説明では、ステップアップ演出種別に対応するステップアップ演出を、単に、ステップアップ演出種別で表現する場合がある。
また、図20(a)〜図20(c)で示した例は、いずれも3段階目まで演出が進行する(3段階目で終了する)ステップアップ演出であったが、ステップアップ演出種別によっては1段階目で終了する場合や2段階目で終了する場合がある。なお、本実施形態におけるステップアップ演出の段階数は3段階であるが、これに限らず、複数段階であれば、いずれの段階数を採用してもよい。
一方、ステップアップ演出種別NSU1〜ステップアップ演出種別SSU1までの8種類は、「※設定示唆」の記載がなく、これらのステップアップ演出種別は、設定値に関する示唆が実行される段階を含まないステップアップ演出種別となる。特に、ステップアップ演出種別NSU2−A〜ステップアップ演出種別NSU3−Cまでの6種類は、ステップアップ演出種別SSU2〜ステップアップ演出種別SSU3−Cにおいて設定値に関する示唆が実行される2段階目を有するステップアップ演出種別であるが、当該ステップアップ演出種別の2段階目では、設定値に関する示唆は実行されない。
このように、本実施形態におけるステップアップ演出種別には、設定値に関する示唆が実行される段階を含まないステップアップ演出種別が存在する。そのため、後述するステップアップ演出の態様のバランスに影響を与え難くする効果が高い。
具体的には、「変更示唆」には、「昨日と違うかも」との文字が対応し、「1否定」には、「悪くないよ」との文字が対応し、「奇数設定示唆」には、「奇数かも」との文字が対応し、「偶数設定示唆」には、「偶数かも」との文字が対応し、「高設定示唆」には、「良いかも」との文字が対応し、「高設定確定」には、「すごく良いね」との文字が対応する。そして、「変更示唆」は、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別であり、「1否定」〜「高設定確定」は、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別であり、その根拠は、設定示唆種別抽選の詳細とともに説明する。なお、本実施形態では、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別を複数設けているが、その数は問わない。
さらに、本実施形態では、この設定値に関わらない態様を、上述の少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含まないステップアップ演出に含まれる態様のいずれとも異なるようにしている。そのため、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる
特に、本実施形態では、上述の少なくとも2段階目まで進行し、かつ設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出における1段階目を、あらかじめ定められた一の態様としている。そのため、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。
次に、図22〜図24を用いて、設定示唆種別を決定する設定示唆種別抽選の詳細を説明する。図22(a)は、設定変更フラグON時の1回目の疑似変動における設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを、図22(b)は、設定変更フラグOFF時の1回目の疑似変動における設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。図23(a)は、設定変更フラグON時の2回目の疑似変動における設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを、図23(b)は、設定変更フラグOFF時の2回目の疑似変動における設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。図24(a)は、設定変更フラグON時の最終の疑似変動における設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを、図24(b)は、設定変更フラグOFF時の最終の疑似変動における設定示唆種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。なお、これらの抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜999であり、当該乱数は、後述するステップアップ演出種別抽選で用いられる乱数とは異なる。
具体的には、疑似変動回数が2回または3回となる演出ルート(特図変動パターンHSP2−A〜特図変動パターンHSP3−C、特図変動パターンASP2−A〜特図変動パターンASP3−Cの計12種類の特図変動パターンに対応する演出ルート)が決定された場合の1回目の疑似変動(本実施形態に係る説明では、単に、「1回目の疑似変動」と称する場合がある)における設定示唆種別抽選では、設定変更フラグがONである場合には、図22(a)に示す抽選テーブルが、設定変更フラグがOFFである場合には、図22(b)に示す抽選テーブルが用いられる。
疑似変動回数が3回となる演出ルート(特図変動パターンHSP3−A〜特図変動パターンHSP3−C、特図変動パターンASP3−A〜特図変動パターンASP3−Cの計6種類の特図変動パターンに対応する演出ルート)が決定された場合の2回目の疑似変動(本実施形態に係る説明では、単に、「2回目の疑似変動」と称する場合がある)における設定示唆種別抽選では、設定変更フラグがONである場合には、図23(a)に示す抽選テーブルが、設定変更フラグがOFFである場合には、図23(b)に示す抽選テーブルが用いられる。
疑似変動回数が1回〜3回となる演出ルート(特図変動パターンHNP−B〜特図変動パターンHNP−D、特図変動パターンHRP、特図変動パターンHSP1−A〜特図変動パターンHSP3−C、および特図変動パターンASP1−A〜特図変動パターンASP3−Cの計22種類の特図変動パターンに対応する演出ルートであり、特図変動パターンHNP−Aに対応する演出ルートは除く)が決定された場合の最終の疑似変動における設定示唆種別抽選では、設定変更フラグがONである場合には、図24(a)に示す抽選テーブルが、設定変更フラグがOFFである場合には、図24(b)に示す抽選テーブルが用いられる。ここで、最終の疑似変動とは、疑似変動回数が1回となる場合には、実行される一の疑似変動を指し、疑似変動回数が2回または3回となる場合には、最後の疑似変動を指す。
以下、これらの抽選テーブルを順に説明する。
図22(a)の「変更示唆」の段では、設定値1〜設定値3に抽選値300が対応づけられ、設定値4〜設定値6に抽選値250が対応づけられている。一方、図22(b)の「変更示唆」の段は、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値100が対応づけられている。したがって、1回目の疑似変動における設定示唆種別である「変更示唆(「昨日と違うかも」との文字)」は、設定変更フラグがONとなっている場合に決定される割合が高く、設定されている設定値の変更の有無を示唆する設定示唆種別(態様)であると言える。なお、設定値の変更の有無を示唆する設定示唆種別は、本実施形態のように、設定値の変更の有無を不確定的に示唆するものだけでなく、設定値の変更の有無を確定的に示唆するものであってもよく、これは、上述の設定値の変更の示唆にあたる。
さらに、図22(a)に示す抽選テーブルを用いた設定示唆種別抽選、すなわち、設定変更フラグがONである場合において、現在の設定値が低設定値である場合には現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に対して合わせて抽選値700が対応づけられ、現在の設定値が高設定値である場合には当該設定示唆種別に対して抽選値750が対応づけられている。一方、図22(b)に示す抽選テーブルを用いた設定示唆種別抽選、すなわち、設定変更フラグがOFFである場合には、現在の設定値がいずれの設定値であっても、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に対して合わせて抽選値900が対応づけられている。
したがって、本実施形態では、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合には、現在の設定値に関わらず、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、1回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が低くなる。これにより、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とで、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率を異ならせ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、この効果を奏するにあたっては、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、1回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が高くなるようにしてもよい。
さらに、上述の通り、本実施形態では、同一設定値への打ち直しがなされた場合は、設定変更フラグがOFFとなり、設定変更処理が実行されなかった場合と同様の扱いとなる。これにより、遊技の興趣をより高めることができる。
したがって、本実施形態では、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合には、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、現在の設定値に関わらず、1回目の疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が高くなる。そして、上述の通り、1回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率は、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合よりも、設定変更処理が実行されなかった場合に低くなる。
すなわち、本実施形態では、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とを比較して、1回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率の増減方向と、1回目の疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率の増減方向とが異なる。
これにより、設定値の変更の示唆によって遊技の興趣を高めつつも、1回目の疑似変動におけるステップアップ演出の態様(特に、2段階目)のバランスに影響を与え難くすることができる。なお、この効果を奏するにあたっては、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、1回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が高くなることを前提として、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、1回目の疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が低くするようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に係る演出と、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に係る演出を、同一の演出(ステップアップ演出)内の態様の違う演出としているが、これに限らず、双方の演出を別の演出としてもよい。
すなわち、本実施形態では、1回目の疑似変動において、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とを比較して、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率と、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率とを合わせた確率が変化しない。これにより、1回目の疑似変動におけるステップアップ演出の態様(特に、2段階目)のバランスにより影響を与え難くすることができる。
これにより、1回目の疑似変動において、設定値の変更にあたる設定示唆種別に当選する確率と、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率との合算確率を抑えた上で、現在の設定値が高設定値である場合において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率を高めることができる。なお、この効果を奏するにあたっては、本実施形態とは反対に、設定変更処理が実行されなかった場合に、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合よりも、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に対応する抽選値を大きくしてもよく、この場合には、設定変更処理が実行されなかった場合において、現在の設定値が高設定値である場合に、現在の設定値が低設定値である場合よりも、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に対応する抽選値を小さくすればよい。
また、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に対応する抽選値を小さくする設定値は、高設定値に限らず、いずれの設定値を採用してもよく、採用した設定値が現在の設定値である場合に、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率を高めることができる。
図23(a)の「変更示唆」の段では、設定値1〜設定値3に抽選値250が対応づけられ、設定値4〜設定値6に抽選値200が対応づけられている。一方、図23(b)の「変更示唆」の段は、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値100が対応づけられている。したがって、2回目の疑似変動における設定示唆種別である「変更示唆(「昨日と違うかも」との文字)」は、1回目の疑似変動と同様に、設定値の変更の示唆にあたる。
したがって、本実施形態では、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合には、現在の設定値に関わらず、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、2回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が低くなる。これにより、1回目の疑似変動と同様に、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とで、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率を異ならせ、遊技の興趣を高めることができる。なお、この効果を奏するにあたっては、1回目の疑似変動と同様に、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、2回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が高くなるようにしてもよい。
したがって、本実施形態では、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合には、1回目の疑似変動と同様に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、現在の設定値に関わらず、2回目の疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が高くなる。そして、上述の通り、2回目の疑似変動において、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率は、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合よりも、設定変更処理が実行されなかった場合に低くなる。
すなわち、本実施形態では、1回目の疑似変動と同様に、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とを比較して、2回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率の増減方向と、2回目の疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率の増減方向とが異なる。
これにより、設定値の変更の示唆によって遊技の興趣を高めつつも、2回目の疑似変動におけるステップアップ演出の態様(特に、2段階目)のバランスに影響を与え難くすることができる。なお、この効果を奏するにあたっては、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、2回目の疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が高くなることを前提として、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合に、設定変更処理が実行されなかった場合よりも、2回目の疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率が低くするようにしてもよい。
すなわち、本実施形態では、1回目の疑似変動と同様に、2回目の疑似変動において、設定変更処理によって別の設定値が設定された場合と、設定変更処理が実行されなかった場合とを比較して、現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率と、設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率とを合わせた確率が変化しない。これにより、2回目の疑似変動におけるステップアップ演出の態様(特に、2段階目)のバランスにより影響を与え難くすることができる。
図24(a)の「変更示唆」の段では、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値150が対応づけられている。一方、図24(b)の「変更示唆」の段は、設定値1〜設定値6のいずれにも抽選値100が対応づけられている。したがって、最終の疑似変動における設定示唆種別である「変更示唆(「昨日と違うかも」との文字)」は、他の疑似変動と同様に、設定値の変更の示唆にあたる。ただし、最終の疑似変動では、設定値の変更示唆にあたる設定示唆種別に対応づけられた抽選値に設定差がなく、この点が他の疑似変動とは異なる。
図24(a)の「1否定」の段では、設定値1に抽選値0、設定値2〜設定値6のそれぞれに抽選値200が対応づけられている。また、図24(b)の「1否定」の段では、設定値1に抽選値0、設定値2〜設定値6のそれぞれに抽選値200が対応づけられている。したがって、最終の疑似変動における設定示唆種別である「1否定」は、他の疑似変動と同様に、現在の設定値が設定値1ではないことを確定的に示唆する設定示唆種別(態様)であり、当該設定示唆種別は、現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)の「奇数設定示唆」の段では、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、500、400、320)がいずれも、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、200、160、150)よりも大きい。また、図24(b)の「奇数設定示唆」の段では、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、520、430、350)がいずれも、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、220、180、170)よりも大きい。したがって、最終の疑似変動における設定示唆種別である「奇数設定示唆」は、他の疑似変動と同様に、現在の設定値が奇数設定値であることを示唆する設定示唆種別(態様)であり、当該設定示唆種別は、現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)の「偶数設定示唆」の段では、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、400、340、310)がいずれも、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、300、200、160)よりも大きい。また、図24(b)の「偶数設定示唆」の段では、設定値2、設定値4、設定値6に対応する抽選値(順に、430、370、340)がいずれも、設定値1、設定値3、設定値5に対応する抽選値(順に、330、220、180)よりも大きい。したがって、最終の疑似変動における設定示唆種別である「偶数設定示唆(「偶数かも」との文字)」は、現在の設定値が偶数設定値であることを示唆する設定示唆種別(態様)であり、当該設定示唆種別は、現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)および図24(b)の「高設定示唆」の段は、設定値4〜設定値6に対応する抽選値(100)が、設定値1〜設定値3に対応する抽選値(50)よりも大きい。したがって、最終の疑似変動における設定示唆種別である「高設定示唆(「良いかも」との文字)」は、他の疑似変動と同様に、現在の設定値が高設定値であることを示唆する設定示唆種別(態様)であり、当該設定示唆種別は、現在の設定値の示唆にあたる。
図24(a)および図24(b)の「高設定確定」の段では、設定値1〜設定値3に抽選値0、設定値4に抽選値50、設定値5に抽選値70、設定値6に抽選値90が対応づけられている。したがって、最終の疑似変動における設定示唆種別である「高設定確定(「すごく良いね」との文字)」は、他の疑似変動と同様に、現在の設定値が高設定値であること(現在の設定値が低設定値ではないこと)を確定的に示唆する設定示唆種別(態様)であり、当該設定示唆種別は、現在の設定値の示唆にあたる。
次に、図25〜図28を用いて、ステップアップ演出種別抽選の詳細を説明する。なお、当該抽選は、特図当否判定の結果に基づいて決定される特図変動パターンを参照して実行され、当該抽選で用いられる乱数の範囲は0〜999である。
図25は、ハズレ時の最終の疑似変動におけるステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。ここで、ハズレ時とは、特図当否判定の結果がハズレであることを指す。
特図変動パターンが決定された場合におけるステップアップ演出種別それぞれに対応する抽選値は図25に示す通りである。例えば、特図変動パターンHSP1−Bが決定された場合には、250/1000の確率でステップアップ演出種別NSU1が、250/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Aが、160/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Bが、40/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Cが、160/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Aが、40/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Bが、10/1000の確率でステップアップ演出種別SSU1が、30/1000の確率でステップアップ演出種別SSU2が、35/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Aが、15/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Bが、10/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Cが決定される。なお、ステップアップ演出種別NSU3−Cは、特図変動パターンHSP1−Bが決定された場合を含め、ハズレ時に決定され得る特図変動パターンが決定された場合の最終の疑似変動では、ハズレ時の最終の疑似変動では決定されることがない。これは、後述する他の疑似変動においても同様である。
ここで、設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別(ステップアップ演出種別SSU2、ステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)に着目すると、疑似変動回数が1回となる特図変動パターンにおける1回目の疑似変動では90/1000の確率で、疑似変動回数が2回となる特図変動パターンにおける2回目の疑似変動では60/1000の確率で、当該ステップアップ演出種別が決定される。一方、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンにおける3回目の疑似変動では、当該ステップアップ演出が決定されない(説明の便宜上、当該確率を0/1000と表現する場合がある)。
特図変動パターンが決定された場合におけるステップアップ演出種別それぞれに対応する抽選値は図26に示す通りである。例えば、特図変動パターンASP1−Bが決定された場合には、100/1000の確率でステップアップ演出種別NSU1が、160/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Aが、210/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Bが、100/1000の確率でステップアップ演出種別NSU2−Cが、210/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Aが、100/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Bが、20/1000の確率でステップアップ演出種別NSU3−Cが、10/1000の確率でステップアップ演出種別SSU1が、20/1000の確率でステップアップ演出種別SSU2が、35/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Aが、20/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Bが、15/1000の確率でステップアップ演出種別SSU3−Cが決定される。
ここで、設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別に着目すると、特図当否判定の結果がハズレとなった場合と同様に、疑似変動回数が1回となる特図変動パターンにおける1回目の疑似変動では90/1000の確率で、疑似変動回数が2回となる特図変動パターンにおける2回目の疑似変動では60/1000の確率で、当該ステップアップ演出種別が決定される。一方、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンにおける3回目の疑似変動では、当該ステップアップ演出種別が決定されない。
また、ステップアップ演出種別NSU3−Cは、特図変動パターンASP1−Bが決定された場合を含め、大当り時に決定され得る特図変動パターンが決定された場合の最終の疑似変動で決定され得る。これは、後述する他の疑似変動においても同様である。そして、上述の通り、当該ステップアップ演出種別は、ハズレ時に決定され得る特図変動パターンが決定された場合には決定されることがない。したがって、ステップアップ演出種別NSU3−Cは、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別であると言える。そして、この期待感は、当該ステップアップ演出種別における3段階目の態様(「いや、大当り!」との文字)に起因する。なお、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別は、本実施形態のように、特図当否判定の結果が大当りであることが確定する場合に限らない。
ここで、設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別に着目すると、疑似変動回数が2回となる特図変動パターンにおける1回目の疑似変動では、90/1000の確率で当該ステップアップ演出種別が決定され、当該確率は、当該特図変動パターンの最終の疑似変動における確率(60/100)よりも高い。同様に、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンにおける1回目の疑似変動では、90/1000の確率で設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別が決定され、当該確率は、当該特図変動パターンの最終の疑似変動における確率(0/1000)よりも高い。
また、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別に着目すると、疑似変動回数が2回となる特図変動パターンにおける1回目の疑似変動では、10/1000の確率で当該ステップアップ演出種別が決定され、当該確率は、当該特図変動パターンの最終の疑似変動における確率(20/1000)よりも低い。
ここで、設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別に着目すると、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンにおける2回目の疑似変動では、60/1000の確率で当該ステップアップ演出種別が決定され、当該確率は、当該特図変動パターンの1回目の疑似変動における確率(90/1000)よりも低い。
また、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別に着目すると、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンにおける2回目の疑似変動では、15/1000の確率で当該ステップアップ演出種別が決定され、当該確率は、当該特図変動パターンの1回目の疑似変動における確率(10/1000)よりも高い。
同様に、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンでは、設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別が決定される確率が、最終の疑似変動(0/1000)、2回目の疑似変動(60/1000)、1回目の疑似変動(90/1000)の順に高くなる。
そのため、大当り当選の期待感が高まる前に設定値に関する示唆を遊技者に認識させ易くすることができる。特に、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンのように、設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別が決定される確率を段階的にすることで、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。
同様に、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンでは、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別が決定される確率が、1回目の疑似変動(10/1000)、2回目の疑似変動(15/1000)、最終の疑似変動(20/1000)の順に高くなる。
そのため、設定値に関する示唆を遊技者に認識させ易くしつつも、大当り当選の期待感を高めることができる。特に、疑似変動回数が3回となる特図変動パターンのように、特図当否判定の結果が大当りであることを期待させるステップアップ演出種別が決定される確率を段階的にすることで、設定値に関する示唆を遊技者により認識させ易くすることができる。また、上述の設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別が決定される確率が段階的に低下させる技術と併用することで、双方の効果を高めることができる。
これにより、各疑似変動において現在の設定値の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率の増減方向と、各疑似変動において設定値の変更の示唆にあたる設定示唆種別に当選する確率の増減方向とが異なるようにし、設定値の変更の示唆によって遊技の興趣を高めつつも、1回目の疑似変動におけるステップアップ演出の態様(特に、2段階目)のバランスに影響を与え難くすることができる。
なお、この方法に限らず、例えば、図25〜図28に示すステップアップ演出種別抽選用の抽選テーブルのそれぞれを、設定変更フラグがONの場合に用いられる抽選テーブルと、設定変更フラグがOFFの場合に用いられる抽選テーブルとに分け、各抽選テーブルにおける設定値に関する示唆が実行される段階を含むステップアップ演出種別のそれぞれを、設定示唆種別の数分だけ増やすことで、本実施形態におけるステップアップ演出種別抽選および設定示唆種別抽選に相当する抽選を、一の抽選で実行させることもできる。しかし、これらの抽選に要するデータ容量負担の観点や、開発時の抽選値の調整の簡便さの観点から、本実施形態のような2段階の抽選を採用することが好ましい。
次に、図29を用いて、ステップアップ演出の実行有無を決定するステップ演出実行有無決定処理の詳細を説明する。なお、図29は、ステップアップ演出実行有無決定処理のフローを示す図であり、当該処理は、特図変動パターン導出状態PAにおける特図1の図柄変動に係る疑似変動の開始時に実行される処理である。
具体的には、上述のステップアップ演出種別抽選を実行し、当該抽選によって設定示唆種別抽選が実行されるステップアップ演出種別(ステップアップ演出種別SSU2、ステップアップ演出種別SSU3−A〜ステップアップ演出種別SSU3−C)が決定された場合には、設定示唆種別抽選をさらに実行し、これらの抽選で決定されたステップ演出の内容に係る演出パターンを決定する。
これにより、設定値に関する示唆を行う演出を実行しつつも、遊技者の興趣を喚起し得るイレギュラー大当りを認識させ易くすることができる。
これにより、特図変動パターン導出状態PAにおいて、イレギュラー大当りに当選していない特図2に係る図柄変動の実行中であっても遊技の進行をスムーズにすることができる。
以上の説明では、大当り待機中、または大当りに当選した特図2に係る図柄変動の実行中におけるステップアップ演出の実行可否について説明した。しかし、本実施形態では、ステップアップ演出の実行中に、大当りに当選する特図2に係る図柄変動が開始される場合があり、この状況におけるステップアップ演出の扱いを、図30を用いて説明する。なお、図30は、大当りに当選する特図2に係る図柄変動が開始される場合のステップアップ演出の実行期間を示すタイミングチャートである。
ここで、ステップアップ演出は、本来であれば、想像線で示される期間に亘ってステップ演出が実行される。しかし、ステップアップ演出の実行中に、大当りに当選した特図2に係る図柄変動が開始されたため、当該ステップ演出は、当該図柄変動の開始とともに終了している。
これにより、設定値に関する示唆を行う演出を実行しつつも、遊技者の興趣を喚起し得るイレギュラー大当りを認識させ易くすることができる。
なお、ステップアップ演出(設定値に関する示唆を行う演出)を終了するとは、遊技者が当該演出を認識できなくなることを指し、その方法は問わない。
このようにすることで、設定値に関する示唆に繋がらない遊技球の発射を抑止することができる。
なお、当該効果を奏するにあたって、設定値に関する示唆となるステップアップ演出が実行されないことを報知する演出は、上述の実行条件が採用され、かつ設定値に関する示唆を行わない演出でさえいれば、演出の内容および態様は問わない。
さらに、設定値に関する示唆を行わない演出とは、本実施形態のように、あらかじめ定められた一の態様に限らず、複数種類の態様から一の態様が抽選等により決定される演出であって当該決定の際に現在の設定値や設定変更フラグの状態が参照されない演出であってもよい。
このようにしても、設定値に関する示唆を行う演出を実行しつつも、遊技者の興趣を喚起し得るイレギュラー大当りを認識させ易くすることができる。
したがって、設定示唆ランプ84の点灯は、ステップアップ演出とは異なり、イレギュラー大当りによって終了することがない設定値に関する示唆を行う演出と言える。
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
さらに、これらの演出を実行するデバイスは、液晶表示装置に限らず、スピーカやランプ等、遊技者が認識できる演出を実行可能なデバイスであればその種類は問わない。
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、
前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであって、
前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記所定の設定示唆演出を実行させないものであることを特徴とする遊技機。
(2)
第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、
前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであって、
前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ前記所定の設定示唆演出が実行されている場合に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記所定の設定示唆演出の実行を終了させるものであることを特徴とする遊技機。
(3)
上記(1)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定されない前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであることを特徴とする遊技機。
(4)
上記(2)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ前記所定の設定示唆演出が実行されている場合に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定されない前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記所定の設定示唆演出の実行を継続させるものであることを特徴とする遊技機。
(5)
上記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定された第二の始動口に係る図柄変動の実行中に新たに開始される第一の始動口に係る図柄変動では、前記大当りが導出されないことを特徴とする遊技機。
(a)
第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、設定されている前記設定値を変更する設定変更処理を実行可能であり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、
前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記設定変更処理によって別の前記設定値が設定されたか前記設定変更処理が実行されなかったかを少なくとも示唆する変更示唆演出である所定の変更示唆演出を実行させることが可能なものであって、
前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記所定の変更示唆演出を実行させないものであることを特徴とする遊技機。
(b)
第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、設定されている前記設定値を変更する設定変更処理を実行可能であり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、
前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記設定変更処理によって別の前記設定値が設定されたか前記設定変更処理が実行されなかったかを少なくとも示唆する変更示唆演出である所定の変更示唆演出を実行させることが可能なものであって、
前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ前記所定の変更示唆演出が実行されている場合に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記所定の変更示唆演出の実行を終了させるものであることを特徴とする遊技機。
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
55a 第1大入賞口
55b 第2大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
65a 第1特別電動役物
65b 第2特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
66a 第1特別電動役物ソレノイド
66b 第2特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
72a 第1大入賞口センサ
72b 第2大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 演出遮蔽体
83a 左上演出遮蔽体
83b 右上演出遮蔽体
83c 左下演出遮蔽体
83d 右下演出遮蔽体
84 設定示唆ランプ
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路
Claims (5)
- 第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、
前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであって、
前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記所定の設定示唆演出を実行させないものであることを特徴とする遊技機。 - 第一の始動口または第二の始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、複数段階の設定値から一の設定値を設定し、設定されている前記設定値によって前記大当りに当選する確率が定まり、前記第一の始動口に係る図柄変動と前記第二の始動口に係る図柄変動とを並行して実行可能な遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、備え、
前記遊技状態制御手段は、第一の遊技状態と、前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、を設定可能なものであり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第一の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合が、前記第一の遊技状態における前記当否判定によって当選する前記大当りのうちの前記第二の始動口に係る図柄変動での前記当否判定によって当選する前記大当りが占める割合よりも高くなる遊技状態であり、
前記演出制御手段は、
前記第一の遊技状態における前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆演出である所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであって、
前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ前記所定の設定示唆演出が実行されている場合に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定される前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記所定の設定示唆演出の実行を終了させるものであることを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定されない前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中に、前記所定の設定示唆演出を実行させることが可能なものであることを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第一の遊技状態において、前記第一の始動口に係る図柄変動の実行中であり、かつ前記所定の設定示唆演出が実行されている場合に、前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定されない前記第二の始動口に係る図柄変動が開始された場合には、実行中であった前記所定の設定示唆演出の実行を継続させるものであることを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記当否判定によって前記大当りに当選したと判定された第二の始動口に係る図柄変動の実行中に新たに開始される第一の始動口に係る図柄変動では、前記大当りが導出されないことを特徴とする遊技機。
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