JP2020102635A - カーボンペーストおよびそれを用いた固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子 - Google Patents
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Abstract
Description
この従来の固体電解コンデンサ素子では、第1樹脂成分の樹脂組成および第2の樹脂成分の樹脂組成を、第1の樹脂成分および第2の樹脂成分間の表面自由エネルギー水素結合性成分値差で限定している。そして、第1の樹脂成分および第2の樹脂成分間の表面自由エネルギー水素結合性成分値差が限定された範囲内(−3≦Δγh≦3〔mN/m〕)にある場合、熱衝撃に対する接触抵抗変化率の抑制が確認されている。
この場合、カーボン層は、第1の樹脂成分を含み、第1の樹脂成分は、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂およびウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂を含み得る。そのため、カーボン層の乾燥時の第1の樹脂成分の収縮応力によって、弁作用金属焼結体表面の酸化被膜(誘電体層)に負荷が掛かり、当該酸化被膜(誘電体層)が破壊される虞がある。そのため、酸化被膜(誘電体層)の破壊によるLC(漏れ電流)不良が発生する虞がある。
また、本発明の他の目的は、本発明のカーボンペーストを用いることにより、乾燥時の収縮応力を軽減し、LC特性の良好な固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子を提供することである。
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、フェノキシ比率が、25≦Wt%≦70の範囲にあることを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項3に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、フェノキシ樹脂の分子量が、30000≦Mw≦100000の範囲にあることを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項4に係る本発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に係る発明に従属する発明であって、熱硬化性樹脂が、フェノキシ樹脂に加えて、エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項5に係る本発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に係る発明に従属する発明であって、硬化剤は、フェノール樹脂を含むことを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項6に係る本発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のカーボンペーストを用いて形成されたカーボン層を含むことを特徴とする、固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子である。
さらに、上記したカーボンフィラーとしてのカーボン粉と、エポキシ樹脂を含むベース樹脂と、フェノキシ樹脂と、硬化剤としてのフェノール樹脂とを合計したものの中に含まれるカーボン粉の比率を、カーボン含有率(Wt%)としたとき、当該カーボン含有率(Wt%)は、30≦Wt%≦70の範囲となるように形成されている。
電極層20を形成するための導電性ペーストとしては、導電性フィラー、フェノキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂、硬化剤、希釈剤、硬化促進剤などから構成されるペーストが用いられる。導電性フィラーとしては、フレーク状、球状、不定形状などの銀粉末が用いられる。
それによって、当該収縮応力による誘電体酸化皮膜の破壊を防止することができるため、コンデンサ素子10において、良好なLC特性を発揮することができる。
また、フェノキシ比率(Wt%)を、25≦Wt%≦70の範囲となるように設定することが好ましく、フェノキシ樹脂の分子量を、30000≦MW≦100000の範囲に設定することが好ましい。この場合、コンデンサ素子10において、より一層、良好なLC特性を発揮することができる。
また、フェノール樹脂は、耐熱性が優れ、素子を積層するときの加熱などによっても変質しにくいものであるため、素子の信頼性の向上に寄与するものとなっている。
また、表2の実施例1〜6において、ベース樹脂成分/フェノキシ樹脂の質量比が56/44であるというのは、(ベース樹脂としてのエポキシ樹脂+硬化剤としてのフェノール樹脂)/(フェノキシ樹脂)の質量比が56/44であること、つまり、エポキシ樹脂およびフェノキシ樹脂とこれらに反応する量のフェノール樹脂との合計に対して、フェノキシ樹脂の割合が44質量%であることを意味する。
樹脂と硬化剤との硬化反応において、エポキシ当量と水酸基当量とを考慮する必要がある。エポキシ当量とは、エポキシ基(硬化反応する部位)1個当たりの分子量のことであり、水酸基当量とは、水酸基(硬化剤の反応部位)1個当たりの分子量のことである。
さらに、実施例1、実施例3〜実施例6、実施例8〜実施例15は、上記したフェノキシ比率(Wt%)が、20≦Wt%≦70の範囲となるように形成され、且つ、上記したカーボン含有率(Wt%)が、30≦Wt%≦70の範囲となるように形成され、さらに、フェノキシ樹脂の分子量が、30000≦Mw≦100000の範囲にあるため、LCが0.1CV以内に収まるサンプル数が全体の73%以上となっていて、LC特性がさらに良好なものとなっている。
比較例2においては、カーボン含有率が20(Wt%)となっているため、カーボン層を形成しても、導電性がとれず、LC特性を評価することができない。
比較例3においては、カーボン含有率が80(Wt%)となっているため、カーボン層自体を形成することができず、LC特性を評価することができない。
12 弁作用金属基体
14 絶縁層
16 固体電解質層
18 カーボン層
20 電極層
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、フェノキシ比率が、25≦Wt%≦70の範囲にあることを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項3に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、フェノキシ樹脂の分子量が、30000≦Mw≦100000の範囲にあることを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項4に係る本発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に従属する発明であって、熱硬化性樹脂が、フェノキシ樹脂に加えて、エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項5に係る本発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に従属する発明であって、硬化剤は、フェノール樹脂を含むことを特徴とする、カーボンペーストである。
請求項6に係る本発明は、弁作用金属基体と、弁作用金属基体の表面に形成された誘電体酸化被膜と、誘電体酸化被膜上に形成され、導電性高分子を含む固体電解質層と、固体電解質層の上に形成されたカーボン層と、カーボン層上に形成され、導電性フィラーを含む導電性ペーストによって形成された電極層とを備えた固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子であって、カーボン層は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のカーボンペーストを用いて形成されていることを特徴とする、固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子である。
Claims (6)
- 固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子の電極形成に使用されるカーボンペーストであって、
少なくともカーボンフィラーと、フェノキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂と、硬化剤とを含み、前記熱硬化性樹脂中に含まれるフェノキシ比率が、20≦Wt%≦70の範囲にあり、カーボン含有率が、30≦Wt%≦70の範囲にあることを特徴とする、カーボンペースト。 - 前記フェノキシ比率が、25≦Wt%≦70の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンペースト。
- 前記フェノキシ樹脂の分子量が、30000≦Mw≦100000の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンペースト。
- 前記熱硬化性樹脂が、前記フェノキシ樹脂に加えて、エポキシ樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカーボンペースト。
- 前記硬化剤は、フェノール樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のカーボンペースト。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のカーボンペーストを用いて形成されたカーボン層を含むことを特徴とする、固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子。
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