JP2020100737A - 洗濯用液体組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘度バランスとレオロジー特性を最適化した、分散安定性に優れる、洗濯用液体組成物を提供する。【解決手段】(A)脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド 0.07質量%以上5質量%以下、(B)ノニオン性界面活性剤、(C)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上2.0質量%以下、(D)機能性基剤を担持した平均粒子径が5μm以上30μm以下の非水溶性担体 0.1質量%以上1質量%以下、及び水を含有する洗濯用液体組成物であって、(B)成分と(C)成分との合計含有量が5.5質量%以上12質量%以下であり、(C)成分に対する(B)成分の質量比[(B)/(C)]が5以上30以下である、洗濯用液体組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、洗濯用液体組成物に関する。
近年、消費者は洗濯用液体組成物に洗浄性能だけでなく、柔軟性等の布地ケア性能、又は忌避性能や残香性能等を求めている。布地ケア化合物、忌避性化合物、香料組成物等の機能性基剤を内包したカプセル粒子を洗濯用液体組成物に配合する場合、洗濯用液体組成物にそれらの機能性基剤を内包したカプセル粒子を懸濁させると、分離する場合があることが知られている。カプセル粒子の分離を抑制するためには、液体組成物を増粘させることが有用であることが知られている。しかしながら、粘度コントロール及び機能性基剤の分散安定性を維持することが困難である。そのため、好適なレオロジー特性、具体的にはチキソトロピー性を与える外部構造化システムが有用であることが知られている。
特許文献1には、(A)成分として脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド、(B)成分としてノニオン性界面活性剤、(C)成分としてアニオン性界面活性剤を、及び水を含有し、(B)成分と(C)成分の合計含有量が0質量%超過、9質量%以下であり、(C)成分と(B)成分の含有質量比が0以上0.25未満である、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤が開示されている。
特許文献2及び3には、(A)成分として結晶性の脂肪酸グリセリド、(B)成分としてアニオン界面活性剤、及び水を含有する液体組成物(1)を、特定の温度で混合、冷却及び保持する工程を含むチキソトロピー性を付与する剤の製造方法、並びに、該液体組成物(1)を特定の温度で混合及び冷却して得られる混合物と、界面活性剤及び水を含有する液体組成物(2)とを混合する、液体組成物の製造方法が開示されている。
特開2016−113510号公報 特開2016−147934号公報 特開2016−147935号公報
特許文献1〜3に開示された液体組成物では、液体組成物を保存した後の分散安定性が損なわれるおそれがある。
本発明は、粘度バランスとレオロジー特性を最適化した、分散安定性に優れる、洗濯用液体組成物を提供することを課題とする。
本発明は、下記(A)〜(D)成分、及び水を含有する洗濯用液体組成物であって、
(A)脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド 0.07質量%以上5質量%以下、
(B)ノニオン性界面活性剤、
(C)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上2.0質量%以下、
(D)機能性基剤を担持した平均粒子径が5μm以上30μm以下の非水溶性担体 0.1質量%以上1質量%以下、
(B)成分と(C)成分との合計含有量が5.5質量%以上12質量%以下であり、
(C)成分に対する(B)成分の質量比[(B)/(C)]が5以上30以下である、洗濯用液体組成物を提供する。
本発明によれば、粘度バランスとレオロジー特性を最適化した、分散安定性に優れる、洗濯用液体組成物を提供することができる。
[洗濯用液体組成物]
本発明は、下記(A)〜(D)成分、及び水を含有する洗濯用液体組成物である。
(A)脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド 0.07質量%以上5質量%以下、
(B)ノニオン性界面活性剤、
(C)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上2.0質量%以下、
(D)機能性基剤を担持した平均粒子径が5μm以上30μm以下の非水溶性担体 0.1質量%以上1質量%以下、
(B)成分と(C)成分との合計含有量が5.5質量%以上12質量%以下であり、
(C)成分に対する(B)成分の質量比[(B)/(C)]が5以上30以下である。
本発明の洗濯用液体組成物は、粘度バランスとレオロジー特性を最適化した、分散安定性に優れる組成物であり、洗濯時に使用することができ、洗剤とは別に又は洗剤と共に使用することで、(D)成分に係る機能性基剤から生じる機能性を洗濯物に付与することができる。
その理由は定かではないが、以下のように考えられる。
本発明の洗濯用液体組成物は、ノニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤を特定の比率で含有することにより、チキソトロピー性を与える外部構造化システムを最適化することができたと考えられ、その結果、好適な粘度バランスとレオロジー特性が最適化され、分散安定性が優れたものになったと考えられる。また、機能性基剤を担持した非水溶性担体を均一分散させることができるため、機能性を洗濯物に効果的に付与することができると考えられる。
<(A)脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド>
(A)脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド(以下、「(A)脂肪酸グリセリド」ともいう)は、チキソトロピー性を付与する効果を高める観点から、アシル基中の水素原子の1つ以上が水酸基で置換された炭素数14以上18以下の脂肪族アシル基を有する脂肪酸グリセリドが好ましい。脂肪族アシル基中に水酸基を有することで、(A)脂肪酸グリセリド同士の分子間水素結合により、(A)脂肪酸グリセリドの結晶成長が促進され、粘度バランスが好適なものとなる。
(A)脂肪酸グリセリドは、脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪族アシル基を最大で3つ有することができる。
(A)脂肪酸グリセリドの水酸基を有する脂肪族アシル基の平均の数は、結晶形成を促進する観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは2.5以上であり、結晶の保存安定性を向上させる観点から、より更に好ましくは3である。
(A)脂肪酸グリセリドのよう素価は、液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高める観点から、好ましくは5g−I/100g以下、より好ましくは4g−I/100g以下、更に好ましくは3g−I/100g以下、更に好ましくは2g−I/100g以下である。
よう素価はJIS K0070:1992(化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方法)に記載の方法により求めることができる。
(A)脂肪酸グリセリドとしては、硬化ヒマシ油及び水添ヒマシ油から選ばれる1種以上が好ましい。(A)脂肪酸グリセリドは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
((A)脂肪酸グリセリドの含有量)
本発明の洗濯用液体組成物中の(A)脂肪酸グリセリドの含有量は、安定性や流動性等を向上させる観点から、0.07質量%以上であり、好ましくは0.10質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上であり、そして、安定性、流動性を向上させる観点、経済性の観点から、5質量%以下であり、好ましくは2質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下である。
<(B)ノニオン性界面活性剤>
(B)ノニオン性界面活性剤は、(A)脂肪酸グリセリドとの親和性を高め、本発明の洗濯用液体組成物の高せん断時の粘度を低くし、低せん断時の粘度を高くする観点から、グリフィン法によるHLBが、好ましくは9.5以上、より好ましくは9.7以上、更に好ましくは9.9以上であり、そして、好ましくは12.5以下、より好ましくは11.5以下、更に好ましくは11.0以下、より更に好ましくは10.8以下である。
(B)ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
(B)ノニオン性界面活性剤は、(A)脂肪酸グリセリドの水への分散性を向上させる観点から、ポリオキシエチレン基を含む、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上が好ましく、下記一般式(1)で表される化合物がより好ましい。
O−(AO)H (1)
式(1)中、Rは炭素数8以上22以下の炭化水素基であり、AOは炭素数2以上5以下のアルキレンオキシ基である。xはAOの平均付加モル数を示し、3以上35以下の数であって、AOがエチレンオキシ基の場合、xは3以上であり、エチレンオキシ基以外のアルキレンオキシ基の場合、xは5以下である。
式(1)のRである炭化水素基の炭素数は、8以上であり、好ましくは10以上であり、そして、22以下であり、好ましくは16以下、より好ましくは14である。
の炭化水素基としては、直鎖、分岐鎖又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基が挙げられるが、直鎖又は分岐鎖の、飽和又は不飽和の炭化水素基が好ましく、直鎖又は分岐鎖の、アルキル基及びアルケニル基がより好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基が更に好ましく、直鎖アルキル基がより更に好ましい。
Oは炭素数2以上5以下のアルキレンオキシ基であるが、AOとして、少なくともエチレンオキシ基を含むことが好ましい。また、式(1)中、AOは単一種でも複数種が混在してもよい。
Oの平均付加モル数xは、3以上35以下である。xが3以上であれば、水で希釈する際に液晶を形成して溶解性を低下させることを十分に抑制できる。また、xが35以下であれば、洗濯用液体組成物の分散安定性が良好となる。xは、4以上が好ましく、5以上がより好ましく、そして、25以下が好ましく、18以下がより好ましく、12以下が更に好ましい。
また、AOがエチレンオキシ基の場合、平均付加モル数xは、3以上であり、好ましくは4以上、より好ましくは5以上である。AOの全てがエチレンオキシ基であってもよい。
Oがエチレンオキシ基以外のアルキレンオキシ基の場合、平均付加モル数xは、5以下であり、好ましくは3以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0である。
式(1)で表される化合物を得る方法は、特に限定されないが、炭素数8以上22以下のアルコール(ROH)に、炭素数2以上5以下のアルキレンオキシドを付加反応させる方法が挙げられる。
Oの平均付加モル数xは(B)ノニオン性界面活性剤の製造に使用されるアルコール(ROH)に対する炭素数2以上5以下のアルキレンオキシドの反応割合(モル比)であってもよい。
(B)ノニオン性界面活性剤としては、式(1)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上を用いることができ、式(1)で表される化合物と、それ以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル型のノニオン性界面活性剤とを併用することもできる。式(1)で表される化合物以外のノニオン性界面活性剤としては、式(1)における平均付加モル数xが3以上35以下の範囲を外れる化合物が挙げられる。
(B)成分として、式(1)で表される化合物以外のノニオン性界面活性剤を使用する場合、式(1)で表される化合物との混合物が式(1)の条件を満たすことが好ましい。その場合、該混合物は、前記のアルキレンオキシ基の平均付加モル数の分布条件を満たすことが好ましい。
(B)成分が2種以上のノニオン性界面活性剤を含む混合物である場合、該混合物の平均付加モル数は、混合前の各ノニオン性界面活性剤の混合質量比率をアルキレンオキシ基の分布を持たない1種の構造体とみなした時のモル比率に換算して計算するものとする。
(B)ノニオン性界面活性剤は、洗濯用液体組成物の保存安定性、及び溶解性を向上させる観点から、下記一般式(1−1)で表される化合物であることがより好ましい。
O−(CO)(AO)H (1−1)
式(1−1)中、Rは前記と同じであり、AOは炭素数3以上5以下のアルキレンオキシ基である。m及びnは平均付加モル数を示し、mは3以上30以下の数であり、nは0以上5以下の数である。CO基及びAO基は、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよい。
Oの平均付加モル数mは、保存安定性、及び溶解性の観点から、3以上であり、好ましくは4以上であり、そして、30以下であり、好ましくは27以下、より好ましくは24以下である。AOの平均付加モル数nは、0以上であり、そして、5以下であり、好ましくは4以下である。なお、式(1)との関係において、xはmとnの和に相当する。
Oであるアルキレンオキシ基は、炭素数3以上5以下のアルキレンオキシドを付加反応させることによって得られるものであり、付加反応により結合した部分はメチル分岐ないしプロピル分岐した構造を有する。AOは、プロピレンオキシドを付加反応させて得られるプロピレンオキシ基が好ましい。
すなわち、式(1−1)で表される化合物は、AOがプロピレンオキシ基であって、その平均付加モル数nが0以上4以下であり、かつCOの平均付加モル数mが3以上30以下、更には3以上27以下、更には4以上24以下である化合物がより好ましい。
式(1−1)で表される化合物は、炭素数8以上22以下のアルコール(ROH)に、エチレンオキシドを付加反応させることによって、又はエチレンオキシドと炭素数3以上5以下のアルキレンオキシドとをランダム若しくはブロック的に付加反応させることによって得ることができる。
<(C)カチオン性界面活性剤>
(C)カチオン性界面活性剤は、(B)ノニオン性界面活性剤との比率を最適化し、好適な粘度バランス、及びレオロジー特性を持たせるために配合、含有される。
(C)カチオン性界面活性剤としては、下記一般式(2)で表される4級アンモニウム塩型界面活性剤が好ましい。
式(2)中、R11は炭素数8以上18以下の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、R11中に−(AO)−を含んでもよい。AOは、エチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基であり、sはAOの平均付加モル数を示し、0以上10以下の数である。R12はR11と同一範囲の炭化水素基であるか、又は炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基、若しくは炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、R13及びR14は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基、又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、XはCHSO 、CHCHSO 、又はハロゲン化物イオンである。
なお、R12がR11と同一範囲の炭化水素基である場合は、R12とR11とはそれぞれ全く同一でも、炭素数等が異なっていてもよい。
式(2)中のR11である炭化水素基の炭素数は、8以上であり、好ましくは10以上であり、そして、18以下であり、好ましくは16以下である。R11の炭化水素基は、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を含み、かつベンゼン環や環状構造の基を除くものである。R11の炭化水素基は、直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基が好ましく、更には天然油脂由来のものであることがより好ましい。
11の炭化水素基中に−(AO)−で表される2価の基を含んでもよい。AOの平均付加モル数sは0以上10以下であり、0が好ましい。
12、R13及びR14における炭素数1以上3以下のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられるが、メチル基及びエチル基が好ましい。
式(2)中の対イオンであるXは、安定性、流動性を向上させる観点、経済性の観点から、CHSO 又はCHCHSO が好ましい。
(C)カチオン性界面活性剤としては、例えば下記(c1)〜(c4)の化合物を用いることができるが、(c1)、(c2)及び(c4)から選ばれる1種以上の化合物を含有することが好ましい。
(c1):式(2)中のR11及びR12が炭素数10以上18以下の直鎖アルキル基、sが0、R13及びR14がそれぞれ炭素数1以上3以下のアルキル基である第4級アンモニウム塩
(c2):式(2)中のR11が炭素数10以上18以下の直鎖アルキル基、sが0、R12〜R14がそれぞれ炭素数1以上3以下のアルキル基である第4級アンモニウム塩
(c3):式(2)中のR11が炭素数10以上18以下の分岐鎖アルキル基、sが0、R12〜R14がそれぞれ炭素数1以上3以下のアルキル基である第4級アンモニウム塩
(c4):式(2)中のR11が炭素数10以上18以下の直鎖アルキル基、sが0、R12が炭素数10以上18以下の分岐鎖アルキル基、R13及びR14がそれぞれ炭素数1以上3以下のアルキル基である第4級アンモニウム塩
(C)カチオン性界面活性剤は、前記(c1)及び(c2)から選ばれる1種以上の化合物が(C)成分中の50質量%以上を占めることが好ましく、60質量%以上を占めることがより好ましく、80質量%以上を占めることがより更に好ましい。
(c1)〜(c4)の化合物におけるR11〜R14、及び対イオンの好適例は、前記式(2)で挙げたものと同じである。
(界面活性剤の含有量)
本発明の洗濯用液体組成物中の(B)ノニオン性界面活性剤、及び(C)カチオン性界面活性剤の含有量は、安定性、流動性を向上させる観点、経済性の観点から、以下のとおりである。
洗濯用液体組成物中の(B)成分と(C)成分との合計含有量[(B)+(C)]は、5.5質量%以上であり、好ましくは7質量%以上、より好ましくは9質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、そして、12質量%以下であり、好ましくは11.8質量%以下、より好ましくは11.5質量%以下、更に好ましくは11質量%以下である。
(C)成分に対する(B)成分の質量比[(B)/(C)]は、5以上であり、好ましくは7以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上であり、そして、30以下であり、好ましくは25以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下である。
洗濯用液体組成物中の(B)成分の含有量は、前記した合計含有量[(B)+(C)]及び質量比[(B)/(C)]の数値範囲を満たす条件の下で、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは9質量%以上であり、そして、好ましくは12質量%以下、より好ましくは11.5質量%以下、更に好ましくは11質量%以下である。
洗濯用液体組成物中の(C)成分の含有量は、0.1質量%以上であり、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、そして、2.0質量%以下であり、好ましくは1.7質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下である。
<(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体>
本発明の洗濯用液体組成物は、(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体を含有する。ここで、「非水溶性担体」とは、25℃のイオン交換水100gに飽和するまで溶解させたときに、その溶解量が0g以上0.1g未満である担体をいう。
(D)成分における機能性基剤は、衣類等の繊維製品へ何らかの機能を付与することができるものであれば特に制限なく用いることができる。
機能性基剤としては、香料、防菌防カビ剤、忌避剤、柔軟基剤、静電気防止剤、しわ抑制剤、UV保護剤、蛍光増白剤、洗浄補助剤、再汚染防止剤、酵素、漂白剤等が挙げられる。これらの中では、賦香性を付与したり、マスキング効果を利用することができる香料が好ましい。
機能性基剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
機能性基剤は、任意の希釈剤又は溶剤とを非水溶性担体によりマイクロカプセル化したものが好ましい。すなわち、機能性基剤を担持した非水溶性担体としては、マイクロカプセルが好ましい。例えば、マイクロカプセルは、外殻(壁材)である非水溶性担体に非水溶性樹脂を用い、公知の方法により機能性基剤を封入することにより得ることができる。
マイクロカプセルの調製法は特に制限されない。例えば、化学的製法(界面重合法、in situ重合法、オリフィス法)、物理化学的方法(コアセルベーション法)、機械的・物理的方法(気中懸濁被覆法、噴霧乾燥法、高速気流中衝撃法)等が挙げられる。
マイクロカプセルの外殻を構成する材料としては、ポリウレタン、ポリアミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン、アラビアゴム、及びデンプン等の各種高分子化合物が挙げられる。これらの中でも、外殻が、ポリウレタン、ポリアミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルギン酸塩、ポリアクリル樹脂、ゼラチン及びアラビアゴムから選ばれる1種以上が好ましい。
マイクロカプセルは、機能性基剤の他に、多価アルコール等の希釈剤、溶剤、及び固化剤から選ばれる1種以上を内包してもよい。
マイクロカプセルの製造方法の具体例としては、「造る+使う マイクロカプセル」(小石眞純ら著、工業調査会、2005年発行)や、特開2008−63575号、特開2006−249326号、特開平11−216354号、及び特開平5−222672号の公報等に記載されている方法が挙げられる。
より好適な方法としては、エチレン−無水マレイン酸共重合体等の乳化剤と機能性基剤及び任意の希釈剤又は溶剤を水中に分散させて乳化物を得た後、この乳化物にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂等の壁材を添加して撹拌することによりマイクロカプセルのスラリーを得る方法、及び、予め外殻を形成する樹脂となるモノマーと、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリル酸−アクリルアミド共重合等の乳化剤とを水中で混合して、外殻材・乳化剤混合物を調製した後、これと機能性基剤及び任意の希釈剤又は溶剤とを乳化し、この乳化物にホルムアルデヒドを添加して撹拌することによりマイクロカプセルのスラリーを得る方法等が挙げられる。
(D)成分における機能性基剤が香料である場合、用いられる香料としては、例えば、印藤元一著、「合成香料 化学と商品知識 増補改訂版」(化学工業日報社、2005年発行)や、中島基貴編著、「香料と調香の基礎知識」(産業図書株式会社、2005年発行)等に記載の化合物から選ばれる1種以上の香料化合物が挙げられる。
マイクロカプセルに包含される香料〔以下、「香料(d1)」ともいう〕は、logP値が2.0以上6.0以下である香料化合物〔以下、「香料化合物(d1)」ともいう〕を90質量%以上含有することが好ましい。
ここで、logP値とは、水と1−オクタノールに対する有機化合物の親和性を示す係数である。多くの化合物のlogP値が報告されており、Daylight Chemical Information Systems, Inc. (Daylight CIS)等から入手しうるデータベースには多くの値が掲載されているので参照できる。実測のlogP値がない場合には、Daylight CISから入手できるプログラム「CLOGP」等で計算することができる。このプログラムは、実測のlogP値がある場合にはそれと共に、Hansch, Leoのフラグメントアプローチにより算出される「計算logP(ClogP)」の値を出力する。
本発明では、logPの実測値があればそれを用い、ない場合はプログラムCLOGP v4.01により計算したClogP値を用いる。
香料(d1)は、通常、香料化合物(d1)を含む複数の香料化合物を含有する組成物である。香料(d1)は、香料化合物(d1)を、95質量%以上含有することがより好ましい。また、香料化合物(d1)のlogP値は、カプセルの製造容易性の観点から、好ましくは2.3以上、より好ましくは2.5以上であり、そして、好ましくは5.5以下、より好ましくは5.0以下である。
また、logP値が6.0よりも高い香料を用いることができる。
(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体の平均粒子径は、5μm以上であり、好ましくは6μm以上であり、そして、30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、更に好ましくは10μm以下である。前記平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によって求められるメジアン径である。なお、(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体は、保存安定性を損なわない程度に一部凝集していてもよい。
洗濯用液体組成物中の(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体の含有量は、機能性基剤を担持した状態で、機能性機剤に基づく機能を洗濯物に付与できる観点、例えば、機能性基剤が香料である場合には残香性及び消臭性の観点から、0.1質量%以上であり、好ましくは0.15質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上であり、そして、経済性等の観点、さらには機能性基剤が香料である場合には香り強度の観点から、1質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下である。
<その他の有用成分>
本発明の洗濯用液体組成物には、必要に応じて、以下に示すその他の有用成分を配合、含有させることができる。
(E)分子内に水酸基を1つ以上有する有機溶剤
(E)分子内に水酸基を1つ以上有する有機溶剤は、界面活性剤の可溶化や組成物の防腐性を向上させる観点から、分子内に水酸基及びエーテル基を有する有機溶剤が好ましい。かかる有機溶剤としては、以下の(e1)〜(e6)から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
(e1)炭素数2以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する1価のアルコール
例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール及び1−ブタノールから選ばれる1種以上。
(e2)炭素数2以上6以下の2価以上6価以下のアルコール〔(e3)を除く〕
例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール及びグリセリンから選ばれる1種以上。
(e3)炭素数2以上4以下のアルキレングリコール単位を含有するポリアルキレングリコール
例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、重量平均分子量400以上、4000以下のポリエチレングリコール及び重量平均分子量400以上、4000以下のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上。
(e4)炭素数2以上4以下のアルキレングリコール単位と、炭素数1以上4以下のアルキル基とを有する、(モノ又はポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテル
例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール及び1−エトキシ−2−プロパノールから選ばれる1種以上。
(e5)炭素数1以上8以下のアルキルを有するアルキルグリセリルエーテル
例えば、1−メチルグリセリンエーテル、2−メチルグリセリンエーテル、1,3−ジメチルグリセリンエーテル、1−エチルグリセリンエーテル、1,3−ジエチルグリセリンエーテル、トリエチルグリセリンエーテル、1−ペンチルグリセリルエーテル、2−ペンチルグリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル及び2−エチルヘキシルグリセリルエーテルから選ばれる1種以上。
(e6)炭素数2又は3のアルキレングリコール単位を有する(モノ又はポリ)アルキレングリコールの芳香族アルキルエーテル
例えば、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、平均分子量約480のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル、2−ベンジルオキシエタノール及びジエチレングリコールモノベンジルエーテルから選ばれるから選ばれる1種以上。
(E)有機溶剤は、界面活性剤の可溶化や組成物の防腐性を向上させる観点から、上記の(e1)、(e2)、(e4)、及び(e6)から選ばれる1種以上の化合物が好ましく、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル及びトリエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれる1種以上がより好ましく、プロピレングリコール及びジエチレングリコールモノブチルエーテルから選ばれる1種以上が更に好ましい。
(F)アニオン性界面活性剤
本発明の洗濯用液体組成物は、低せん断時の粘度をより向上させる観点から、(F)アニオン性界面活性剤を含有することができる。
(F)アニオン性界面活性剤は、炭素数8以上20以下の脂肪族アルキル基及びスルホン酸塩基を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。かかるアニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエステルスルホン酸塩、一級又は二級アルカンスルホネート塩から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。前記アルキル基の炭素数は、(A)脂肪酸グリセリドの水中での分散安定性の観点から、8以上18以下が好ましく、配合時の溶解性の観点から、10以上16以下が好ましい。
(F)アニオン性界面活性剤としては、洗濯用液体組成物の低せん断時の粘度をより高める観点から、炭素数10以上16以下の脂肪族アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
(G)その他任意成分
本発明の洗濯用液体組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えば、アルカノールアミン等の水溶性無機塩、アクリル酸系ポリマー等の水溶性ポリマー、亜硫酸塩等の還元剤、シリコーン等の抑泡剤、蛍光染料、色粒、着色剤等の任意成分を含有させることができる。例えば、(D)成分における機能性基剤としての香料カプセル以外に組成物自体の芳香を付与するための香料、洗濯用液体組成物を着色させるための染料等を含有することができる。
<水>
本発明の洗濯用液体組成物は水を含有する。水に特段の制限はなく、水道水、蒸留水、イオン交換水、及びイオン交換水に次亜塩素酸塩を1mg/kg以上、5mg/kg以下配合した滅菌水から選ばれる水を使用できる。
水の含有量は(A)〜(D)成分、及び任意成分の合計量の残部であり、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上であり、そして、好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。
<洗濯用液体組成物の粘度>
本発明の洗濯用液体組成物は、良好なハンドリング性を確保する観点から、実施例に記載のB型粘度計による測定方法において、ローター回転速度60rpmで1分間動作させた後の温度20℃での粘度(高せん断時の粘度)が、好ましくは1000mPa・s以下、より好ましくは850mPa・s以下、更に好ましくは750mPa・s以下である。
本発明の洗濯用液体組成物は、(A)脂肪酸グリセリドによりチキソトロピー性を得る観点、及び(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体の分散安定性の観点から、実施例に記載のB型粘度計による測定方法において、ローター回転速度60rpmで1分間動作させた後、1分間静置し、ローター回転速度6rpmで1分間動作させた後の温度20℃での粘度(低せん断時の粘度)が、好ましくは400mPa・s以上、より好ましくは450mPa・s以上、更に好ましくは500mPa・s以上であり、そして、好ましくは1500mPa・s以下、より好ましくは1000mPa・s以下、更に好ましくは850mPa・s以下である。
本発明の洗濯用液体組成物における低せん断時の粘度が400mPa・s以上であれば、当該洗濯用液体組成物はチキソトロピー性を示すといえる。
<洗濯用液体組成物の製造方法>
本発明の洗濯用液体組成物は、前記特許文献1に記載された製造方法に準じた方法によって製造することができる。好ましくは下記工程1〜3を有する方法が例示される。
工程1:(A)成分、(B)成分、及び水を含有するチキソトロピー性付与剤を調製する工程
工程2:(C)成分、及び水を含有する液体組成物を調製する工程
工程3:工程1で得られたチキソトロピー性付与剤、及び工程2で得られた液体組成物を混合し、得られた混合物に、(D)成分を混合し、洗濯用液体組成物を得る工程
工程2で調製される液体組成物は、更に(E)成分、(F)成分、及びその他任意成分から選ばれる1種以上を適宜配合することができる。
<原料>
本発明の洗濯用液体組成物を製造するための化合物及びイオン交換水を以下のとおり用意した。
(A)脂肪酸グリセリド
硬化ヒマシ油(よう素価1.5g−I/100g)
(B)ノニオン性界面活性剤
B−1:ポリオキシエチレン(6)ラウリルエーテル(HLB:10.5)
B−2:ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル(HLB:9.7)
B−3:ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル(HLB:13.9)
〔( )内の数字はオキシエチレン基の平均付加モル数〕
HLBはグリフィン法によるオキシエチレン基の平均付加モル数を基に算出した。
(C)カチオン性界面活性剤
C−1:N,N−ジデシル−N−メチル−N−エチルアンモニウム エチルサルフェート
C−2:N−エチル−N,N−ジメチル−N−テトラデシルアンモニウム エチルサルフェート
C−3:アルキル(C12−16)ベンジルジメチルアンモニウムクロライド
(D)機能性基剤を担持した非水溶性担体
以下の合成例1で得られた香料を担持した非水溶性担体(香料マイクロカプセル)
合成例1
ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体(花王株式会社製「デモールEP」、固形分25質量%、)1.7gを塩酸で中和後、更にイオン交換水で希釈することにより、固形分3%、pH4.3の水溶液を得た。次に、前記ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液100gに、表1に記載の組成を有する香料組成物を36g加え、ホモミキサーを用いて乳化し、これを50℃に昇温した。次に、部分メチロール化メラミン樹脂(Cytec Industries Inc 製「Cymel385」、固形分80質量%)12g、イオン交換水35gを混合した水溶液を滴下した。これを50℃で2時間保持し、さらに70℃で1時間保持し、さらに80℃で3時間保持し、香料のマイクロカプセル化を完了させた。その後、放冷することによって、平均粒子径7μm、有効分30質量%の香料マイクロカプセルスラリーを得た。
(E)有機溶剤
ジエチレングリコールモノブチルエーテル
(F)アニオン性界面活性剤
アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)
調製例1(チキソトロピー性付与剤の調製)
100mL容量のガラスビーカーに、(A)硬化ヒマシ油1.5g(2.9質量%)、(B−3)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB:11.5)2.5g(4.9質量%)、イオン交換水47.5g(92.2質量%)を投入し、直径1cm、長さ3.5cmのスターラー入れた。内容物の温度が90℃以上95℃以下の温度範囲になるようにビーカーをウォーターバスで加熱した。次に、90℃以上95℃以下の温度範囲で、6連マグネチックスターラー(アズワン株式会社製「RS−60D」)を用いて、600rpmで室温25℃まで1.0℃/分の冷却速度で冷却し、チキソトロピー性付与剤を得た。
実施例1(洗濯用液体組成物の製造)
(1)液体組成物の調製
100mL容量のガラスビーカーに、(B−1)ポリオキシエチレン(6)ラウリルエーテル7.4g(8.2質量%)、(B−2)ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル3.0g(3.3質量%)、(C−1)N,N−ジデシル−N−メチル−N−エチルアンモニウム エチルサルフェート1.8g(2.0質量%)、(E)ジエチレングリコールモノブチルエーテル10.0g(11.1質量%)、ヤシ油脂肪酸1.0g(1.1質量%)、アルカノールアミン0.4g(0.4質量%)、アクリル酸系ポリマー1.2g(1.3質量%)、イオン交換水65.5g(72.4質量%)、プロキセルBDN(防腐剤)0.15g(0.2質量%)を、6連マグネチックスターラー(アズワン株式会社製「RS−60D」)を用いて、600rpmで室温25℃下にて攪拌しながら順次添加し、液体組成物を調製した。
(2)洗濯用液体組成物の調製
100mL容量のガラス製ビーカーに、調製例1で得られたチキソトロピー性付与剤10gと、上記(1)で得られた液体組成物90gを投入し、直径が2cmのテフロン(登録商標)製の棒状のスターラーピースで、100rpmで5分間撹拌した後、引き続き、合成例1で得られた(D)香料マイクロカプセル0.7gにイオン交換水1.4gを加え混ぜた香料カプセル希釈水を添加し、さらに5分間撹拌し、洗濯用液体組成物を調製した。
実施例2〜13、比較例1〜3
洗濯用液体組成物の各成分を、表2に示す配合に変えた以外は実施例1と同じ操作を行って洗濯用液体組成物を調製した。
実施例及び比較例で得られた洗濯用液体組成物について、下記方法で保存後の分散安定性、計量性、粘度を評価した。結果を表2に示す。
<分散安定性の評価>
〔保存方法〕
洗濯用液体組成物30mLを50mLのガラス瓶(規格瓶No.6)に充填し、大気圧下で密閉した。これを50℃、40℃、25℃、及び−5℃の恒温槽にそれぞれ栓口を上方にして立てて20日間保存した。保存が終了した後、更に25℃にて24時間それぞれ栓口を上方にして立てて静置した。
〔評価方法〕
前記方法により保存した洗濯用液体組成物の外観について、50℃、40℃、25℃、及び−5℃で20日間保存した後の状態を下記基準にて判断した。外観の変化は透明分離層の有無を目視で観察し、保存前後の粘度変化が±20mPa・s以内であれば「粘度変化なし」とし、±20mPa・sを超えた場合に「粘度変化あり」とした。
〔評価基準〕
5:保存後外観に変化なし、かつ粘度変化なし
4:保存後外観に変化なし、かつ粘度変化あり
3:保存後やや分離層あり、かつ粘度変化なし
2:保存後やや分離層あり、かつ粘度変化あり
1:完全に分離
分散安定性としては、4以上が好ましく、5がより好ましい。
<計量性の評価>
洗濯用液体組成物の計量性については、市販衣料用液体洗剤(花王株式会社製「フレグランスニュービーズジェル 花しずくの香り」)の容器を洗浄した本体ボトルに洗濯用液体組成物を充填し、内容液をキャップ計量した状態を下記基準にて判断した。
〔評価基準〕
3:キャップに注ぎやすく、計量後のキャップ内壁への液残留が少ない。
2:キャップに注ぎやすいが、計量後のキャップ内壁や口部への液付着がやや多い。
1:キャップに注ぎにくく、計量後のキャップ内壁や口部への液付着が多い。
計量性としては、2以上が好ましく、3がより好ましい。
<洗濯用液体組成物の粘度の測定>
洗濯用液体組成物を入れたビーカーを恒温槽に入れ、洗濯用液体組成物の温度が20±1℃になるように調整した。B型粘度計(東機産業株式会社製、TVB−10M)にローターNo.2を設置し、回転速度60rpmで1分間動作させた後の粘度を測定し、次に1分間静置した後、回転速度6rpmで1分間動作させた後の粘度を測定した。
表示部に表示された値の横に上向きの矢印が表示された場合には、ローターNo.を順次No.3、No.4と上げて測定した。前記の上向きの矢印が表示されなくなった時点の表示された値を粘度とした。回転速度6rpmで1分間動作させた後の粘度は、粘度バランスとレオロジー特性をみるもので、400mPa・s以上が合格であり、値が高いほど好ましい。
表2に示されるように、本発明の洗濯用液体組成物は、粘度バランスとレオロジー特性に優れ、保存した後の分散安定性、更には計量性にも優れるものであった。一方、比較例の洗濯用液体組成物では、上記の効果は得られなかった。

Claims (7)

  1. 下記(A)〜(D)成分、及び水を含有する洗濯用液体組成物であって、
    (A)脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド 0.07質量%以上5質量%以下、
    (B)ノニオン性界面活性剤、
    (C)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上2.0質量%以下、
    (D)機能性基剤を担持した平均粒子径が5μm以上30μm以下の非水溶性担体 0.1質量%以上1質量%以下、
    (B)成分と(C)成分との合計含有量が5.5質量%以上12質量%以下であり、
    (C)成分に対する(B)成分の質量比[(B)/(C)]が5以上30以下である、洗濯用液体組成物。
  2. (B)ノニオン性界面活性剤のグリフィン法によるHLBが、9.5以上12.5以下である、請求項1に記載の洗濯用液体組成物。
  3. (B)ノニオン性界面活性剤が、下記一般式(1)で表される化合物である、請求項1又は2に記載の洗濯用液体組成物。
    O−(AO)H (1)
    〔式中、Rは炭素数8以上22以下の炭化水素基であり、AOは炭素数2以上5以下のアルキレンオキシ基である。xはAOの平均付加モル数を示し、3以上35以下の数であって、AOがエチレンオキシ基の場合、xは3以上であり、エチレンオキシ基以外のアルキレンオキシ基の場合、xは5以下である。〕
  4. (C)カチオン性界面活性剤が、下記一般式(2)で表される4級アンモニウム塩型界面活性剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の洗濯用液体組成物。

    〔式中、R11は炭素数8以上18以下の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、R11中に−(AO)−を含んでもよい。AOは、エチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基であり、sはAOの平均付加モル数を示し、1以上10以下の数である。R12はR11と同一範囲の炭化水素基であるか、又は炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基、若しくは炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、R13及びR14は、それぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基、ベンジル基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、XはCHSO 、CHCHSO 、又はハロゲン化物イオンである。〕
  5. B型粘度計を用い、ローター回転速度60rpmで1分間動作させた後の温度20℃での粘度が、1000mPa・s以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の洗濯用液体組成物。
  6. 洗濯用液体組成物がチキソトロピー性を示す、請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯用液体組成物。
  7. B型粘度計を用い、ローター回転速度60rpmで1分間動作させた後、1分間静置し、ローター回転速度6rpmで1分間動作させた後の温度20℃での粘度が、400mPa・s以上である、請求項6に記載の洗濯用液体組成物。
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