JP2020098134A - 流量センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な回路構成で楕円歯車の回転量を検出でき、また筐体内の洗浄等、オーバーホールの頻度を大幅に低減することができる、流量センサを提供する。【解決手段】角度位置によって半径が異なり不連続な切り欠きを有する、導体で形成された螺旋状のカム箔導体箔を楕円歯車に貼付する。そして、隔壁を介して発振回路の一部を構成する空芯コイルをカム箔導体箔の近傍に配置する。楕円歯車が流体の流れに呼応して回転すると、楕円歯車の角度位置によって、空芯コイルの円周範囲内に含まれているカム箔導体箔の面積が増減する。この面積の増減に呼応して、発振回路が出力する信号の周波数も増減する。信号をFV変換回路で周波数変動信号に変換した後、マイコン等で構成する流量積算装置にて、カム箔導体箔の不連続な切り欠きに相当する、信号の時間軸上の位置を検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、液体及び/または気体及び/または粉体、すなわち流体の流量を計測する流量センサに関する。
水道、ガス、各種燃料等、様々な流体の流量を計測するために、流量センサは極めて重要である。流体の流量を正確に計測することができる楕円形歯車式流量計は、昭和30年代から現在も使われ続けているポピュラーな流量計であり、また楕円形歯車の改良等に関する、多数の特許出願、実用新案出願が存在する。以下、楕円形歯車式流量計に使用される、楕円歯車を用いた流量センサを、楕円歯車流量センサと略す。
出願人も、この楕円歯車流量センサに流量計測機器を組み合わせた楕円形歯車式流量計を製造販売している。
特許文献1には、本発明の従来技術に相当する、楕円歯車流量センサの技術が開示されている。
特許文献2と特許文献3には、光学式流量センサに関する技術が開示されている。
特許文献4と特許文献5には、磁気式流量センサに関する技術が開示されている。
非特許文献1には、本発明の従来技術に相当する、楕円歯車流量センサの動作原理が開示されている。
特公昭31−6284号公報 特開平07−190829号公報 特開2005−201780号公報 特表2008−501939号公報 特開2005−321329号公報
「容積式小型精密流量計」ココリサーチ株式会社[2017年1月19日検索]、インターネット<URL:http://www.cocores.co.jp/data/goodsimg/c0039_c.pdf>
楕円歯車流量センサを構成する楕円歯車は、流体が通過する筐体内に収容される。できるだけ流体の流速及び圧力を阻害しないために、楕円歯車はできるだけ軽く形成する必要がある。またこのために、楕円歯車の回転を検出するための手段は、楕円歯車に対して非接触で楕円歯車の回転を検出することが求められる。
隔壁によって隔てられた回転体の回転を非接触で検出するには、隔壁を通過する媒体を使用する。その媒体として、前述の特許文献2及び3に開示されるように光を用いる方法と、前述の特許文献4及び5に開示されるように磁力を用いる方法がある。
図13は、従来技術による楕円歯車流量センサの動作原理を示す概略図である。なお、図13及び後述する図14では、筐体の一部を形成する隔壁の記載を省略している。
楕円歯車1301の片面には、鋸歯状の反射板1302が貼り付けられている。この反射板1302に図示しない隔壁を通じて光を照射し、その反射光を、図示しない隔壁を通じて光センサ1303で受光する。光センサ1303は、反射板1302の円周に形成されている鋸歯状突起によって、概ね矩形波状の光の強弱を検出する。
図13に示す光検出方式の楕円歯車流量センサには、流体内に塵埃が混じっている場合に、反射板1302に塵埃が付着して光センサ1303の検出信号に影響が生じるという問題が発生する。また、流体内に混じっている塵埃が楕円歯車1301の回転にも影響を与えるという欠点もある。また、流体が光を遮る粉体である場合には、光センサ1303を用いることは不可能である。
図14は、従来技術による楕円歯車流量センサの動作原理を示す概略図である。
楕円歯車1401の片面には、小さい磁石1402が埋め込まれている。この磁石1402から生じる磁界を図示しない隔壁を通じて、ホール素子等の磁気センサ1403で受信する。磁気センサ1403は、磁石1402が近接している時と離間している時とで異なる電圧レベルの信号を出力する。
図14に示す磁気検出方式の楕円歯車流量センサには、流体内に砂鉄等の強磁性塵埃が混じっている場合に、磁石1402に塵埃が付着して磁気センサ1403の検出信号に影響が出るという問題が発生する。また、強磁性の塵埃が楕円歯車1401の回転にも影響を与えることも起こり得る。
本発明はかかる課題を解決し、安価な回路構成で歯車の回転量を検出でき、また筐体内の洗浄等、オーバーホールの頻度を大幅に低減することができる流量センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の流量センサは、流体の圧力により回転する単一または複数の回転体と、回転体を回転可能に収容する空間を有し、この空間を流体が通過することによって、回転体が回転する作動室を含む筐体と、筐体から流体の漏出を防ぐ隔壁と、単一または複数の被検出部をなす回転体の回転様相を検出するコイルとを有する。
本発明により、安価な回路構成で歯車の回転量を検出でき、また筐体内の洗浄等、オーバーホールの頻度を大幅に低減することが可能な流量センサを提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサの概略図である。 楕円歯車流量センサの分解斜視図である。 楕円歯車の斜視図と導体箔の拡大図である。 楕円歯車流量センサに使用される発振回路の一例と、後続する信号処理を示すブロック図である。 楕円歯車流量センサに流体が流入する過程と、楕円歯車と共に導体箔が回転する様子を示す図である。 楕円歯車流量センサの動作原理を説明する概略図である。 導体箔の回転によってFV変換回路から出力される周波数変動信号の一例を示すグラフである。 本発明の第二の実施形態に係る楕円歯車流量センサにおける、第一楕円歯車及び第二楕円歯車の拡大図である。 第一のFV変換回路及び第二のFV変換回路の出力信号の電圧を概略的に示すグラフである。 第一の実施形態の変形例に係る導体箔円板の上面図と、導体箔円板が装着された楕円歯車の上面図と、第一の実施形態の更なる変形例に係る導体箔円板の上面図と、第二の実施形態の変形例に係る導体箔円板の上面図である。 本発明の第三の実施形態に係る導体箔円板の上面図と、導体箔円板と空芯コイルの配置関係を示す概略図である。 第一空芯コイル及び第二空芯コイルからFV変換回路を通じて得られる周波数変動信号の交流成分を示すタイムチャートと、周波数変動信号に所定の波形整形処理を行った結果得られるパルス波形を示すタイムチャートである。 従来技術による楕円歯車流量センサの動作原理を説明する概略図である。 従来技術による楕円歯車流量センサの動作原理を説明する概略図である。
[第一の実施形態:楕円歯車流量センサ101]
図1は、本発明の第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101の概略図である。
図2は、楕円歯車流量センサ101の分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101は、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bと、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bを収容すると共に流体が通過する筐体103と、筐体103内の第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bを封止する隔壁104と、隔壁104の外側に貼り付けられる第一空芯コイル105a及び第二空芯コイル105bで構成される。
なお、これ以降、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bを区別しない場合には、楕円歯車102と呼ぶ。同様に、これ以降、第一空芯コイル105a及び第二空芯コイル105bを区別しない場合には、空芯コイル105と呼ぶ。
図1及び図2に示すように、筐体103の側面には流体が流入または吐出される第一出入口106と第二出入口107が設けられている。そして筐体103の内部には第一出入口106及び/または第二出入口107から流入する流体が通過する空間である作動室103aが設けられている。この作動室103aには、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bが収容され、それぞれ図示しない軸によって回転可能に支持される。第一楕円歯車102aと第二楕円歯車102bは作動室103aの中で互いに噛み合っている。
作動室103aの周縁部分には、隔壁104と密着させるための図示しないパッキンが装着される円周状の溝103bが設けられている。
第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bの側面にはカムの形状を有する導体の薄板で形成された導体箔201が貼付されている。そして、隔壁104を介して第一空芯コイル105a及び第二空芯コイル105bが配置される。導体箔201は、角度位置によって半径が異なる渦巻き状の形状を有する(図3参照)。
空芯コイル105は、発振回路108の一部を構成する。そして、発振回路108の出力信号は周波数電圧変換回路(以下「FV変換回路」と略す、図1も同様。)109に供給される。FV変換回路109は発振回路108の出力信号の周波数の変化を電圧の変化に変換して、周波数変動信号を出力する。FV変換回路109が出力する周波数変動信号を、例えばマイコンのアナログ入力端子に入力させて、電圧の変化を検出することで、楕円歯車102の回転を検出する(図4にて後述)。
すなわち、本発明の第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101は、従来技術とは異なり、電磁誘導という物理現象を用いて楕円歯車102の回転を検出している。ここでは、楕円歯車102の回転検出に光も磁力も必要とされない。したがって、光センサの弱点である、光を遮る流体や塵埃に強い。また、磁気センサの弱点である、砂鉄や赤錆等の磁性塵埃にも強いという利点を持つ。
楕円歯車102の回転を検出する媒体として電磁誘導を利用するため、導体箔201はアルミ箔や銅箔等の金属箔が好ましい。楕円歯車流量センサ101に通す流体の性質によっては、流体による導体箔201の腐食を防ぐために、銅箔にはメッキ処理を施す他、合成樹脂等でコーティングする等の腐食対策が必要になる。一方、隔壁104は電磁誘導を邪魔しないために、合成樹脂やセラミック等の絶縁体である必要がある。なお、楕円歯車102は高い精度を達成するために炭素繊維強化プラスチックで構成されている。炭素繊維強化プラスチックは電気伝導性を有するが、金属箔で形成される導体箔201よりも抵抗率が高いので、楕円歯車102は導体箔201と比較して渦電流が生じ難い。
なお、筐体103は、出願人が現在製造販売中である従来型の楕円歯車流量センサと同様に、アルミダイカストや真鍮等の、密閉性とノイズシールド性が高い材質を用いることが好ましい。筐体103の材質がアルミダイカストの場合、苛性ソーダ等のアルカリ性液体の測定は不可能である。なぜなら、アルカリ性液体がアルミダイカストの筐体103を腐食してしまうからである。しかしながら、筐体103に、アルカリ耐食性を有する材質を用いれば、苛性ソーダ等のアルカリ性液体の測定も可能になる。すなわち、測定対象となる流体の性質に応じて、筐体103、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102b、そして隔壁104の材質を適切に選定することで、多種多様な流体への対応が可能になる。
[導体箔201]
図3Aは、楕円歯車102の斜視図である。図3Bは、導体箔201の拡大図である。
図3Aに示すように、前述の通り、楕円歯車102には導体で形成された渦巻き状の形状を有する導体箔201が貼付されている。この導体箔201は、図3Bに示すように、機械部品のカムに似た、不連続な切り欠き201aを有する。導体箔201は、半径が最小の位置P301から徐々に大きくなって、最大半径の位置P302に至ったら切り欠き201aの部分で最小半径に至る構造となっている。
[信号処理]
図4は、楕円歯車流量センサ101に使用される発振回路108の一例と、後続する信号処理を示すブロック図である。
発振回路108は、周知のコルピッツ発振器で構成される。
DC電源E401のプラス側ノードには、NPNトランジスタであるトランジスタ402のベースと、空芯コイル105の一端が接続されている。
トランジスタ402のコレクタには、空芯コイル105の他端と、コンデンサC404の一端が接続されている。
トランジスタ402のエミッタには、コンデンサC404の他端と、コンデンサC405の一端と、抵抗R406の一端が接続されている。
コンデンサC405の他端と、抵抗R406の他端は接地されており、接地ノードを通じてDC電源E401のマイナス側ノードと接続されている。
トランジスタ402のエミッタは、コルピッツ発振器の発振信号出力端子となる。
周知のように、コルピッツ発振器はコイルとコンデンサから構成された並列共振回路の共振周波数で発振する。すなわち、空芯コイルは、コルピッツ発振器の発振周波数を決定する一要素である。
図4に示す発振回路108の周波数fは、空芯コイル105のインダクタンス(誘導係数)をL403として、以下の式で求められる。
Figure 2020098134
コルピッツ発振器の一部を構成する空芯コイル105に導体が近接すると、空芯コイル105から発生する電磁波によって、導体に渦電流が生じる。つまり、空芯コイル105に近接する導体である導体箔201に渦電流が生じる。この渦電流は熱となって、空芯コイル105に対してエネルギーの損失を生じさせる。すると、空芯コイル105のインダクタンスは導体である導体箔201に発生する渦電流の大小に応じて増減する。導体箔201に発生する渦電流が大きくなると空芯コイル105のインダクタンスは下がり、渦電流が小さくなると空芯コイル105のインダクタンスは上がる。
導体箔201に発生する渦電流によるエネルギー損失、すなわち空芯コイル105に生じるエネルギーの損失は、空芯コイル105と導体箔201が交わる面積の大小に応じて上下する。このエネルギー損失の上下は、空芯コイル105のインダクタンスの上下に通じる。したがって、導体箔201の回転位置に応じて、発振回路108が出力する信号の周波数が上下する。
発振回路108の回路構成は、コルピッツ発振器に限らない。上述の説明でわかるように、空芯コイル105のインダクタンスが発振周波数を決定する要素になる発振回路であれば、コルピッツ発振器でなくともよい。例えば、コルピッツ発振器と対になるハートレー発振器の他、フランクリン発振器、同調型発振器等を利用してもよい。また、増幅用の素子もバイポーラトランジスタやMOSFET等の半導体増幅素子に限らず、無安定マルチバイブレータや555等のICを利用してもよい。
発振回路108の出力端子であるトランジスタ402のエミッタには、FV変換回路109が接続される。FV変換回路109は、入力信号の周波数に応じた電圧である周波数変動信号を出力する。FV変換回路109は古くから用いられているオペアンプの反転増幅器にダイオードよりなるチャージポンプを用いた回路の他、市場に広く流通し、容易に入手可能なFV変換用ICやFV変換モジュール等を利用してもよい。
また、発振回路108に使用するトランジスタ402は、例えば2SC1815等の、安価で容易に入手可能な汎用小信号バイポーラトランジスタが利用可能である。すなわち、図4において使用する回路素子に、特殊な性能を要求するような高価なものは不要である。
なお、FV変換回路109が出力する周波数変動信号における出力電圧の正確性は余り問わない。この理由については後述する。
発振回路108が出力する信号の発振周波数は、なるべく高い方が望ましい。なぜなら、楕円歯車102の回転を明確に検出するためには、FV変換回路109から得られる周波数変動信号の電圧変動幅を大きく採る必要があり、そのためには発振回路108の周波数変動幅を大きく採る必要があるからである。例えば、汎用小信号バイポーラトランジスタを用いるコルピッツ発振器の場合、1〜10MHz程度まで発振周波数を上げることが可能である。
図1及び図2に示す様に、楕円歯車流量センサ101には楕円歯車102が2個使用されている。一方の楕円歯車102にのみ導体箔201を貼付して、空芯コイル105に接続された発振回路108とFV変換回路109を用意しても良いが、本発明の第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101では、より正確な流量の計測を行うため、2個の楕円歯車102にそれぞれ導体箔201を貼付し、導体箔201に対応する空芯コイル105、発振回路108、FV変換回路109を設けている。
第一のFV変換回路109aが出力する周波数変動信号と、第二のFV変換回路109bが出力する周波数変動信号は、それぞれマイコンよりなる流量積算装置407に供給される。流量積算装置407は、第一のFV変換回路109aの周波数変動信号と、第二のFV変換回路109bの周波数変動信号をそれぞれA/D変換した後、得られたデータの時間軸上において不連続な箇所を検出することで、信号に含まれる導体箔201の切り欠き201aを検出する。導体箔201の切り欠き201aは、楕円歯車102の回転を検出する指標となる。
[動作]
図5A、図5B、図5C及び図5Dは、楕円歯車流量センサ101に流体が流入する過程と、楕円歯車102と共に導体箔201が回転する様子を示す図である。
図5Aに示す様に、矢印R501方向から流体F502が楕円歯車流量センサ101の作動室103aに流入すると、流体F502の流入側(第一出入口106)と吐出側(第二出入口107)に圧力差が生じる。この圧力差が第二楕円歯車102bに印加されることで、第二楕円歯車102bは反時計回りに回転する。すると、図5Bに示す様に、流体F502は作動室103aの内壁と第二楕円歯車102bとの間に形成される計量空間A503に閉じ込められる。
一方、第一楕円歯車102aも圧力差によって時計回りに回転する。すると、図5Cに示す様に、第一楕円歯車102aの回転力によって、計量空間A503に閉じ込められた流体F502は、吐出側へ流出する。以上の動作が第一楕円歯車102aと第二楕円歯車102bに交互に作用することで、楕円歯車102の回転に伴う流体F502の計量が実現できる。
楕円歯車102の回転に伴って、導体箔201も回転する。
図5Aの時点では、第二楕円歯車102bに貼付されている導体箔201の、空芯コイル105の円周範囲内に含まれている箇所の面積A504が最大に等しい。この、面積A504は、図5B、図5Cと第二楕円歯車102bが回転するに連れて小さくなり、図5Dの時点が最小になる。
図6は、楕円歯車流量センサ101の動作原理を説明する概略図である。
図4で説明したように、コルピッツ発振器である発振回路108の一部を構成する空芯コイル105には凡そ1〜10MHz程度の高周波磁界が発生する。この空芯コイル105に、導体である導体箔201が近接すると、空芯コイル105から発生する高周波磁界M601によって、導体箔201に渦電流I602が生じる。この渦電流I602は熱となって、空芯コイル105に対してエネルギー損失を生じさせる。このエネルギー損失の大小によって、空芯コイル105のインダクタンスは上下する。すると、発振回路108の発振周波数も上下する。
空芯コイル105に生じる渦電流I602に基づくエネルギー損失は、空芯コイル105と導体箔201が交わる面積の大小に応じて上下する。ここで、図5を参照すると、図5A、図5B、図5C、そして図5Dと、導体箔201の、空芯コイル105の円周範囲内に含まれている箇所の面積A504が減少するが、図5Dから図5Aに至ると、導体箔201の切り欠き201aが空芯コイル105の円周範囲内に含まれることで、面積A504が逆に増大する。
図7は、導体箔201の回転によってFV変換回路109から出力される周波数変動信号の一例を示すグラフである。縦軸は電圧値、横軸は時間を表している。
このグラフにおける電圧値は、発振回路108が出力する高周波信号の周波数に応じて変化する。そして、この電圧値は、図5の面積A504の大きさにも相当する。
すなわち、面積A504が小さいと、渦電流損失が小さくなるので、空芯コイル105のインダクタンスは大きくなり、発振回路108が出力する高周波信号の周波数が低くなる(時点T701)。
逆に、面積A504が大きいと、渦電流損失が大きくなるので、空芯コイル105のインダクタンスは小さくなり、発振回路108が出力する高周波信号の周波数が高くなる(時点T702)。
したがって、図7のグラフ中、ボトム値を示す箇所、すなわち渦電流損失が最も小さい箇所である時点T701が図5Dに相当し、ピーク値を示す箇所、すなわち渦電流損失が最も大きい箇所である時点T702が図5Aに相当する。
このように、回転体が1回転する際にピーク値を示す箇所とボトム値を示す箇所がそれぞれ1箇所ずつ存在する。これらの位置信号は、ロータリエンコーダにおけるインデックスパルスに相当するものである。
流量積算装置407は、FV変換回路109から出力される周波数変動信号をA/D変換した後、微分(現在値から直前値を減算する)して、微分値の極性が正から負に転換した時点の値をピーク値とし、微分値の極性が負から正に転換した時点の値をボトム値とする。ピーク値あるいはボトム値を計数することで、楕円歯車102の回転数が得られる。この回転数に計量空間A503の容積を乗算すると、流体の流量が求められる。
このように、流量積算装置407ではピーク値とボトム値を検出できればよい、すなわち相対的な値の大小さえわかればよいので、FV変換回路109の正確性は問わない。
更に、FV変換回路109から出力される周波数変動信号について、時間軸上でピーク値とボトム値が現れる順番と時間間隔を観察することで、流体の流れる方向も判別可能である。流体の流れる方向が図5において逆方向(図5Aの矢印と逆方向)になると、図7のグラフは表裏が逆になった波形になる。したがって、ピーク値からボトム値が現れるまでの時間と、ボトム値からピーク値が現れるまでの時間とを比較することで、流体の流れる方向が判別できる。
また、図7のグラフを見ると、楕円歯車102の回転角度に対し、FV変換回路109の出力電圧が概ね線形の対応関係になっている。このことから、FV変換回路109から出力される周波数変動信号をA/D変換した値を記憶することで、楕円歯車102の凡その回転角度を推測することが可能である。
なお、FV変換回路109を用いる代わりに、発振回路108の出力信号を直接マイコン(流量積算装置407)に入力させ、出力信号をパルスに見立てて、所定の微小時間におけるパルスの数を計数するか、パルスの周期を計時することで、FV変換回路109を用いることなくマイコンが直接発振回路108の出力信号の周波数あるいは周期を把握するように構成してもよい。
したがって、FV変換回路109は必ずしも必須の構成要件ではない。
[第二の実施形態:別の形態の導体箔]
図8は、本発明の第二の実施形態に係る楕円歯車流量センサにおける、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bの拡大図である。
第二の実施形態に係る楕円歯車流量センサの機構部分は、第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101と同一である。唯一、第一楕円歯車102a及び第二楕円歯車102bに貼付されている導体箔801a及び801bの形状が異なる。
図8に示す、第一楕円歯車102aに貼付されている導体箔801a及び、第二楕円歯車102bに貼付されている導体箔801bは、第一の実施形態における導体箔201とは異なり、円周方向に等間隔で複数個設けられる、歯車状の突起802が形成されている。なお、これ以降、導体箔801aと導体箔801bを区別しない時は導体箔801と称する。
空芯コイル105は、導体箔801に形成されている突起802を検出するように形成され、配置される。
空芯コイル105は、図4に示す第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101と同じ、発振回路108の一部分を構成する。そして、発振回路108の出力信号は図4に示す第一の実施形態に係る楕円歯車流量センサ101と同様、FV変換回路109に供給され、周波数変動信号に変換される。
図8に示す導体箔801は、6個の突起802を有する。第一空芯コイル105a及び第二空芯コイル105bは、FV変換回路109から得られる周波数変動信号の電気角が概ね90°の位相差を形成するように配置される。
図9は、第一のFV変換回路109a及び第二のFV変換回路109bが出力する周波数変動信号の電圧を概略的に示すグラフである。グラフの縦軸は電圧であり、横軸は時間である。図9中、波形W901は第一のFV変換回路109aの周波数変動信号の波形であり、波形W902は第二のFV変換回路109bの周波数変動信号の波形である。
導体箔801が突起802を有する歯車形状であるため、空芯コイル105の円周範囲内に突起802が含まれているときには、発振回路108の出力信号の周波数は高くなり、FV変換回路109の周波数変動信号の電圧は高くなる。逆に、空芯コイル105の円周範囲内に突起802が含まれていないときには、発振回路108の出力信号の周波数は低くなり、FV変換回路109の周波数変動信号の電圧は低くなる。
FV変換回路109の周波数変動信号に90°の位相差を設けることで、従来技術におけるロータリエンコーダと同様に、回転方向を検出することが可能になる。2個のセンサが両方共論理の偽の状態からどちらが先に論理の真になったのか(アップエッジ)を検出することで、回転方向を判定する。位相差入力方式あるいはA相B相パルス入力方式とも呼ばれる、周知のロータリエンコーダにおける回転方向検出技術である。すなわち、従来技術にて用いられるロータリエンコーダの信号処理回路やマイコンに内蔵されている回転方向検出機能がそのまま利用可能である。
なお、A相B相パルス入力方式において周知ではあるが、A相パルスとB相パルスの位相差は互いに回転方向が判別可能な位相差を有していればよいので、必ずしも90°でなくてもよい。但し、位相差が0°と180°の場合は回転方向を識別できないので除外される。
[導体箔の変形例]
これより、第一の実施形態及び第二の実施形態にて開示した導体箔の変形例を示す。
図10Aは、第一の実施形態の変形例に係る導体箔円板1001の上面図である。
図10Bは、導体箔円板1001が装着された楕円歯車102の上面図である。
図10A及び図10Bでは、導体箔及び楕円歯車102の上面図のみが示されているが、図10Aに示す導体箔円板1001は、例えば約0.5〜1.0mm程度の厚みを有する、アクリル等の耐薬品性を有する合成樹脂の円板1002に、アルミ箔或は金メッキされた銅箔等よりなる導体箔1003を貼付した構成である。
導体箔円板1001に貼付されている導体箔1003に形成されている穴1003aの形状は、第一の実施形態に係る導体箔201に類似しているが、メッシュ状の細かい穴1003aの集合体で形成されている点が異なる。しかし、メッシュ状であっても、発振回路108の発振周波数は空芯コイル105に近接する導体の面積に依存するので、第一の実施形態と同様に、楕円歯車102の回転位置に応じて発振回路108の発振周波数は変動する。
通常の流体や粉体の流量を測定するのであれば、導体箔円板1001に貼付する導体箔1003にはアルミ箔等の安価な材料が使用できる。しかし、塩酸や苛性ソーダ等の腐食性を有する流体の場合は、金箔や金メッキを施した銅箔等、腐食耐性を有する金属箔を使用する必要がある。測定する流体に応じて、適切な導体箔円板1001を楕円歯車102に嵌め込むことで、楕円歯車102の製造プロセスを単一のものとしたまま、多種多様な流体に適応することが可能になる。すなわち、導体箔円板1001の形状を共通化することで、用途に応じて様々なバリエーションを展開することが可能である。
図10Cは、第一の実施形態の更なる変形例に係る導体箔円板1011の上面図である。
図10Cに示す導体箔円板1011は、第一の実施形態に係る導体箔201に類似する。この図10Cに示す導体箔の形状は、黒色に塗り潰した箇所1014を導体箔で形成しても、白色の箇所1013を導体箔で形成しても、どちらでもよい。合成樹脂の円板1002に導体箔を貼付するので、どのような形状でも実現可能である。
図10Dは、第二の実施形態の変形例に係る導体箔円板1021の上面図である。
第二の実施形態における導体箔801は歯車状の形状であったが、図10Dに示す導体箔円板1021に貼付されている導体箔1023は、略台形形状の穴(欠損部1024)が等間隔に開けられている。すなわち、導体箔の形状に求められる要素は、円周方向に等間隔で複数箇所設けられる突起ではなく、円周方向に等間隔で複数箇所設けられる欠損部1024を有することである。
勿論、図10Dの導体箔円板1021においても、図10Cと同様に、導体箔の形状は、黒色に塗り潰した箇所(欠損部1024)を導体箔で形成しても、白色の箇所(導体箔1023)を導体箔で形成しても、どちらでもよい。黒色の箇所、白色の箇所のどちらが導体箔で形成されているとしても、円周方向に等間隔で複数箇所設けられる欠損部を有する、という特徴は等しい。
[第三の実施形態:別の形態の導体箔]
図11Aは、本発明の第三の実施形態に係る導体箔円板1101の上面図である。
図11Bは、導体箔円板1101と空芯コイルの配置関係を示す概略図である。
図11A及び図11Bでは、導体箔円板1101の上面図のみが示されているが、図10Aに示す導体箔円板1101は、例えば約0.5〜1.0mm程度の厚みを有する、アクリル等の耐薬品性を有する合成樹脂の円板1102に、アルミ箔或は金メッキされた銅箔等よりなる導体箔1103を貼付した構成である。
図11A及び図11Bにハッチングにて示すように、導体箔円板1101に貼付されている導体箔1103は、単純な半円形状である。この導体箔円板1101に対し、約90°の角度で、第一空芯コイル1104a及び第二空芯コイル1104bが配置される。第一空芯コイル1104a及び第二空芯コイル1104bは、プリント基板等で形成される。導体箔1103はこのように極めて単純な形状であるので、必ずしも金属箔と合成樹脂の円板1102の組み合わせで形成する必要はない。楕円歯車を金属や導電性合成樹脂で構成し、楕円歯車の空芯コイルに相対する面に半円形状の突起を形成してもよい。楕円歯車の材質が金属の場合は、削り出しや金型鋳造等の製造方法が、導電性合成樹脂の場合は射出成形等の製造方法で形成が可能であると考えられる。
図12Aは、第一空芯コイル1104a及び第二空芯コイル1104bからFV変換回路109を通じて得られる周波数変動信号の交流成分を示すタイムチャートである。図12中、図11Bの導体箔円板1101に付したマークP1105a、P1105b、P1105c及びP1105dを記している。導体箔円板1101は図11Bの矢印V1106に示すように、反時計回り方向に回転するものとする。
時点T1201は、マークP1105aが第一空芯コイル1104aに、マークP1105bが第二空芯コイル1104bに、それぞれ位置している状態である。
この時点T1201は、第一空芯コイル1104aと導体箔1103が重なる面積が最も大きい時点である。このため、第一空芯コイル1104aが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は最大値を示す。
一方、時点T1201は、第二空芯コイル1104bと導体箔1103が重なる面積が概ね半分である時点である。このため、第二空芯コイル1104bが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は、中間値を示す。周波数変動信号のAC成分だけを見ると、ゼロクロスに相当する。
時点T1202は、マークP1105bが第一空芯コイル1104aに、マークP1105cが第二空芯コイル1104bに、それぞれ位置している状態である。
この時点T1202は、第一空芯コイル1104aと導体箔1103が重なる面積が概ね半分である時点である。このため、第一空芯コイル1104aが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は、中間値を示す。周波数変動信号のAC成分だけを見ると、ゼロクロスに相当する。
一方、時点T1202は、第二空芯コイル1104bと導体箔1103が重なる面積が最も小さい時点である。このため、第二空芯コイル1104bが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は最小値を示す。
時点T1203は、マークP1105cが第一空芯コイル1104aに、マークP1105dが第二空芯コイル1104bに、それぞれ位置している状態である。
この時点T1203は、第一空芯コイル1104aと導体箔1103が重なる面積が最も小さい時点である。このため、第一空芯コイル1104aが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は最小値を示す。
一方、時点T1203は、第二空芯コイル1104bと導体箔1103が重なる面積が概ね半分である時点である。このため、第二空芯コイル1104bが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は、時点T1201と同様に中間値を示す。
時点T1204は、マークP1105dが第一空芯コイル1104aに、マークP1105aが第二空芯コイル1104bに、それぞれ位置している状態である。
この時点T1204は、第一空芯コイル1104aと導体箔1103が重なる面積が概ね半分である時点である。このため、第一空芯コイル1104aが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は、時点T1202と同様に中間値を示す。
一方、時点T1204は、第二空芯コイル1104bと導体箔1103が重なる面積が最も大きい時点である。このため、第二空芯コイル1104bが接続されているFV変換回路109が出力する周波数変動信号は最大値を示す。
そして、時点T1204を過ぎた後は再び時点T1201に戻って、同様の動作を繰り返す。
図12Bは、第一空芯コイル1104a及び第二空芯コイル1104bからFV変換回路109を通じて得られる周波数変動信号に所定の波形整形処理を行った結果得られるパルス波形を示すタイムチャートである。
サイン波状の交流成分を含む脈流である周波数変動信号に対し、周知の移動平均等で平均電圧を取得する。そして、周波数変動信号と平均電圧をコンパレータに通すと、図12Bに示すような矩形波が得られる。このパルスはそのまま周知のA相B相パルスとして、楕円歯車の回転数及び回転方向を取得することが可能である。
図11に示す第三の実施形態に係る導体箔円板1101は、図8に示す第二の実施形態に係る導体箔円板802及び図10Dに示す第二の実施形態の変形例に係る導体箔円板1021を、極端に単純化した変形例と考えることができる。円を円周方向に偶数にて等分割し、等分割された領域に導体箔を交互に貼付したものと、歯車形状の導体箔は、近接する空芯コイルの誘導係数を周期的に変化させる点において等しい。図11に示す導体箔円板1101は、円を円周方向に「2」にて等分割したものである。
なお、図11Bでは1個の楕円歯車に設けられた単一の導体箔円板1101に、第一空芯コイル1104a及び第二空芯コイル1104bを近接配置したが、図5に示した第一の実施形態と同様の配置も可能である。すなわち、第一楕円歯車102aと第二楕円歯車102bのそれぞれに導体箔円板1101を設け、一方の楕円歯車に第一空芯コイル1104aを、他方の楕円歯車に第二空芯コイル1104bを配置して、それぞれのFV変換回路109を通じて得られる周波数変動信号の位相差が概ね90°の電気角を有していればよい。
以上に説明した流量センサは、楕円歯車を流体の流量検出要素として使用しているが、本発明の技術思想は、楕円歯車を使用しない、円形の歯車や羽根車を用いた流体検出機構を用いるものや、円形の回転体を用いるものにも適用可能である。
本発明に係る流量センサは、以下の構成を採り得る。
<1>
第一楕円歯車と、
前記第一楕円歯車と同一の形状であり、前記第一楕円歯車と嵌合する第二楕円歯車と、
円周方向の一部に不連続な箇所を有し、少なくとも前記第一楕円歯車と前記第二楕円歯車の何れか一方の側面に貼付され、前記第一楕円歯車と前記第二楕円歯車の回転と共に回転駆動される、導体よりなる薄板と、
前記第一楕円歯車及び前記第二楕円歯車を回転可能に収容する空間を有し、この空間を流体が通過することによって前記第一楕円歯車及び前記第二楕円歯車が回転する作動室を含む筐体と、
前記筐体から前記流体の漏出を防ぐ、絶縁体よりなる隔壁と、
前記隔壁を介して前記薄板に近接して設けられる空芯コイルと、
前記空芯コイルが発振周波数を決定する要素となる発振回路と
を具備する、流量センサ。
<2>
前記薄板は円周方向に偶数にて等分割し、前記等分割された領域に導体を交互に設けた形状である、<1>に記載の流量センサ。
<3>
前記薄板は半円形状である、<2>に記載の流量センサ。
<4>
前記薄板は、前記第一楕円歯車及び/または前記第二楕円歯車の前記隔壁に相対する側面に、前記第一楕円歯車及び/または前記第二楕円歯車と同一の材質にて一体的に形成されている、<3>に記載の流量センサ。
<5>
前記薄板は、円周方向に半径が増加して一部に不連続な箇所を有する略螺旋状の形状を有する、<1>に記載の流量センサ。
<6>
前記薄板は、円周方向に等間隔で複数箇所設けられる欠損部を有する、<1>に記載の流量センサ。
本発明の実施形態においては、楕円歯車流量センサ101を開示した。
本発明の実施形態の楕円歯車流量センサ101では、角度位置によって半径が異なり、不連続な切り欠き201aを有する導体で形成された螺旋状の導体箔201を、楕円歯車102に貼付する。そして、隔壁104を介して発振回路108の一部を構成する空芯コイル105を配置する。楕円歯車102が流体の流れに呼応して回転すると、楕円歯車102の角度位置によって、導体箔201の、空芯コイル105の円周範囲内に含まれている箇所の面積A504が増減する。面積A504の増減に呼応して、発振回路108が出力する信号の周波数も増減する。信号をFV変換回路109で周波数変動信号に変換した後、マイコン等で構成する流量積算装置407にて、導体箔201の不連続な切り欠き201aに相当する、信号の時間軸上の位置を検出する。
楕円歯車102の回転検出に電磁誘導を利用するので、光センサと比べて塵埃に強い。同様に、磁気センサと比べて砂鉄等の磁性塵埃に強い。このため、他の検出方式と比べ、長期間に渡って安定したセンサ出力を維持することができるため、センサのメンテナンス周期を長く取ることができる。
また、本発明の第一の実施形態に係る導体箔201を用いれば、従来技術と比べ、楕円歯車1個分の信号で、流体の流れる方向を検出できる。
更に、導体箔201は円周方向の不連続性を確保する切り欠き201aさえ形成できればよい。空芯コイル105は導体箔201の、円周方向の不連続性を検出さえできればよい。すなわち、空芯コイル105と導体箔201、そして発振回路108とFV変換回路109は、回転の検出に特段の精度を必要としない。このため、従来の他の検出方式と比べて極めて安価に構成することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
101…楕円歯車流量センサ、102…楕円歯車、102a…第一楕円歯車、102b…第二楕円歯車、103…筐体、103a…作動室、103b…溝、104…隔壁、105…空芯コイル、105a…第一空芯コイル、105b…第二空芯コイル、106…第一出入口、107…第二出入口、108…発振回路、109…FV変換回路、201…導体箔、402…トランジスタ、407…流量積算装置、801…導体箔、802…突起、1001…導体箔円板、1002…円板、1003…導体箔、1003a…穴、1011…導体箔円板、1013…箇所、1014…箇所、1021…導体箔円板、1023…導体箔、1024…欠損部、1101…導体箔円板、1102…円板、1103…導体箔、1104a…第一空芯コイル、1104b…第二空芯コイル、1301…楕円歯車、1302…反射板、1303…光センサ、1401…楕円歯車、1402…磁石、1403…磁気センサ

Claims (8)

  1. 流体の圧力により回転する単一または複数の回転体と、
    前記回転体を回転可能に収容する空間を有し、この空間を流体が通過することによって、
    前記回転体が回転する作動室を含む筐体と、
    前記筐体から流体の漏出を防ぐ隔壁と、
    単一または複数の被検出部をなす前記回転体の回転様相を検出するコイルと
    を有する流量センサ。
  2. 前記回転体の回転被検出部として、薄板を回転体側面に貼付または形成した、
    請求項1に記載の流量センサ。
  3. 前記回転体側面の回転被検出部として、回転の円周方向に等分割し、前記等分割された間隔で導体材質部を配置した形状を有する、
    請求項1または2に記載の流量センサ。
  4. 前記回転体側面の回転被検出部は、円周方向に半径が増加して一部に単一または複数の不連続な箇所を有する略螺旋状の形状を有する、
    請求項1または2に記載の流量センサ。
  5. 前記回転体側面の回転被検出部として、同一の材質にメッシュ状またはスリット状の加工を施した、
    請求項1または2に記載の流量センサ。
  6. 前記回転体が、同一の歯車形状であり、嵌合しあう二つの歯車からなる、
    請求項1に記載の流量センサ。
  7. 増加函数か、減少函数かを検出することにより流量の方向判別を可能にした、
    請求項3または4に記載の流量センサ。
  8. 流体圧力により回転する回転体の周辺に歯車様の形状を設けることにより高分解能の流量計測を可能にした、
    請求項1に記載の流量センサ。
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