JP2020098011A - ボールジョイントの製造方法 - Google Patents

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Shigeru Kuroda
茂 黒田
裕也 永田
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Abstract

【課題】ボールスタッドのボール部をインサート成形により樹脂製のハウジングで包含してボールジョイントを製造する際に、トルクチューニングを不要とし、製造時のタクトタイムを短縮すること。【解決手段】スタッド部10sの一端に金属製のボール部10bが一体に接合されて成るボールスタッド10と、ボール部10bを包含する内球面11aを有し、一方が開口した空間を有する樹脂製のハウジング11とを備えるボールジョイントJを次のように製造する。ボール部10bを挿入する空洞20aを有し、空洞20aに溶融樹脂11Zを流し込みハウジングを形成するハウジング型20を用いる。ボール部10bを空洞20aに挿入してボールスタッド10をハウジング型20にセットし、ボール部10bをヒータ40で加熱する。この加熱後、空洞20aに溶融樹脂11Zを流し込んだ後に、溶融樹脂11Z及びボール部10bを冷却する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両における路面からの衝撃軽減等の役割を果たすボールジョイントの製造方法に関する。
車両のサスペンションは、路面から車体に伝わる衝撃を軽減し、スタビライザは、車体のロール剛性(捩れに対する剛性)を高める。このサスペンションとスタビライザは、スタビリンクを介して連結されている。スタビリンクは、棒状のサポートバーの両端にボールジョイントを備えて構成されている。
ボールジョイントとして、樹脂によるカップ状のハウジング内に、ボールスタッドのボール部を回転可能に収容した構成がある。この構成のハウジング内は、ボール部の球状に沿った球形湾曲面の形状となっている。この球形湾曲面をハウジング内球面(又は内球面)とも称す。この構成のボールジョイントとして、例えば特許文献1に記載のジョイント装置がある。このジョイント装置は、ボールスタッドのジョイントボール(ボール部)がハウジング切欠き内(ハウジング内球面)に嵌め込まれて構成されている。
このようにハウジング内球面にボールスタッドのボール部が収容されたボールジョイントを製造する場合、金属製のボール部を樹脂製のハウジング(アウターハウジング)で覆うインサート成形により製造する。インサート成形を行う場合、室温や外気温等の常温(例えば20℃)のボール部をハウジングの型に入れ、この型に溶融温度(例えば270℃)で溶融した樹脂を入れる。この後、溶融樹脂がボール部を包含した状態で固化するまで自然に冷却する。
特表2009−536122号公報
しかし、上述のようにインサート成形で製造されたボールジョイントのボール部は、ハウジング内球面により強く締め付けられる結合構造となっている。一般的にボールジョイントでは、ボール部の回転時の摩擦力に応じて、揺動トルク及び回転トルク、並びに弾性リフト量が変化する。ボールジョイントでは、車両のサスペンションがストロークするに伴い、ボール部と内球面とが揺摺動するが、この揺摺動する際の特性が、揺動トルク及び回転トルクと定義づけられる。ボール部の回転時の摩擦力が増加して揺動トルク及び回転トルクが高まると、乗り心地が悪化する。
また、弾性リフト量とは、内球面に対するボール部の移動量である。上記の摩擦力が低下すると弾性リフト量が大きくなって、ボール部が内球面で大きく移動する。このため、ボールジョイントにガタが発生し、車両走行中の異音の発生に繋がる。つまり、摩擦力が低下すると、揺動トルク及び回転トルクは低下するが、弾性リフト量は大きくなるといった相反関係がある。
このことから、インサート成形により製造されるボールジョイントでは、ボール部に対するハウジング内球面の強い締め代をトルクチューニング(後述)により調整して、揺動トルク及び回転トルクを、車両の乗り心地が向上するように低下させ、弾性リフト量を、ボールジョイントにガタが発生しないように小さくする必要がある。
トルクチューニングとは、例えばボールジョイントを回転及び揺動させて、ボール部と内球面との摩擦力を、揺動トルク及び回転トルク並びに弾性リフト量が適正となるように調整する工程である。このトルクチューニングによって、ボールジョイントの揺動トルク及び回転トルク(値)、並びに弾性リフト量を適正範囲に設定する(言い換えれば、所定のスペックに適合させる)必要がある。しかし、トルクチューニングには所定時間要するため、製造時のタクトタイムが長くなるという問題があった。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、ボールスタッドのボール部をインサート成形により樹脂製のハウジングで包含してボールジョイントを製造する際に、トルクチューニングを不要とし、製造時のタクトタイムを短縮することができるボールジョイントの製造方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、構造体に一端部が連結されるスタッド部の他端部に、金属製の球体部が一体に接合されて成るボールスタッドと、当該ボールスタッドの球体部を包含する内球面を有し、一方が開口した空間を有する樹脂製のハウジングとを備えるボールジョイントの製造方法であって、前記球体部を挿入する空洞を有し、当該空洞に樹脂を溶融させた溶融樹脂を流し込み前記ハウジングを形成するハウジング型を用い、前記球体部を前記空洞に挿入して前記ボールスタッドを前記ハウジング型にセットするステップと、前記セット後に前記球体部を加熱装置で加熱するステップと、前記球体部を加熱後に、前記空洞に前記溶融樹脂を流し込むステップと、前記空洞に前記溶融樹脂を流し込んだ後に、当該溶融樹脂及び球体部を冷却するステップとを実行することを特徴とするトルクチューニング方法である。
請求項2に係る発明は、構造体に一端部が連結されるスタッド部の他端部に、金属製の球体部が一体に接合されて成るボールスタッドと、当該ボールスタッドの球体部を包含する内球面を有し、一方が開口した空間を有する樹脂製のハウジングとを備えるボールジョイントの製造方法であって、前記球体部を挿入する空洞を有し、当該空洞に樹脂を溶融させた溶融樹脂を流し込み前記ハウジングを形成するハウジング型を用い、加熱された前記球体部を前記空洞に挿入して前記ボールスタッドを前記ハウジング型にセットするステップと、前記セット後に、前記空洞に前記溶融樹脂を流し込むステップと、前記空洞に前記溶融樹脂を流し込んだ後に、当該溶融樹脂及び球体部を冷却するステップとを実行することを特徴とするトルクチューニング方法である。
請求項1,2の方法によれば、ハウジング型の空洞内の球体部が加熱されているので、球体部の加熱温度に応じて熱膨張係数分だけボール径が拡大する。この拡大した球体部の周囲に溶融樹脂が流し込まれた後、冷却されると、溶融樹脂が固化してハウジングと成り、この際、球体部の径が冷却温度に応じて熱膨張係数分だけ収縮する。この球体部の収縮により、ハウジング内球面の球体部の締め代が、従来の製造方法である常温の球体部の周囲に溶融樹脂を流し込み冷却した場合よりも、緩くなる。この締め代の緩みによって、ハウジング内球面と球体部との双方の摩擦力が低減し、所定のスペックに適合した揺動トルク及び回転トルク並びに弾性リフト量を得ることが可能となる。従って、ボールジョイントの製造時にトルクチューニングが不要となるので、製造時のタクトタイムを短縮することができる。
請求項3に係る発明は、前記球体部の加熱温度は、前記樹脂の溶融温度よりも低くすることを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクチューニング方法である。
この方法によれば、球体部の加熱温度が溶融樹脂の温度よりも低いので、溶融樹脂の球体部への当接部分が早く内球面状に固まるので、常温に冷却後にハウジング内球面による球体部の包含を外れ難くすることができる。
本発明によれば、ボールスタッドのボール部をインサート成形により樹脂製のハウジングで包含してボールジョイントを製造する際に、トルクチューニングを不要とし、製造時のタクトタイムを短縮することができるボールジョイントの製造方法を提供することができる。
本発明に係る実施形態のスタビリンクのボールジョイントの縦断面図である。 本実施形態のボールジョイントの製造時のハウジング型等の構成を示す断面図である。 ハウジング型の空洞内のボール部を加熱し、溶融樹脂を流し込んだ状態の断面図である。 ハウジング型の空洞内を常温以下に冷却した状態の断面図である。 予め加熱したボール部をハウジング型の空洞に入れて、溶融樹脂を流し込んだ状態の断面図である。 ハウジング型の空洞内を常温以下に冷却した状態の断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態>
図1は、本発明に係る実施形態のスタビリンクのボールジョイントの縦断面図である。
図1に示すボールジョイントJは、樹脂製のアウターハウジング(ハウジング)11により、ボールスタッド10の先端部のボール部(球体部)10bを覆うようにインサート成形され、且つ、ボール部10bと、ボールジョイント連結用のサポートバー1aの先端部1a1とが一体に結合するようにインサート成形されている。金属製で球状のボール部10bを包含するハウジング11の内球面(ハウジング内球面)11aは、ボール部10bの球状に沿った球形湾曲状となっている。
このようなボール部10bとハウジング内球面11aとの摩擦力は、低トルクスタビリンクを実現する適正範囲であることが望ましい。言い換えれば、その摩擦力は、ボールスタッド10の揺動トルク及び回転トルクを、車両の乗り心地が向上するように低下させ、弾性リフト量を、ボールジョイントにガタが発生しないように小さくできることが望ましい。
ここで、車両のサスペンションは、路面から車体に伝わる衝撃を軽減し、スタビライザは、車体のロール剛性を高めるものであり、サスペンションとスタビライザは、スタビリンク1を介して連結されている。スタビリンク1は、棒状のサポートバー1aの両端に、上述したボールジョイントJを備えて構成されている。
ボールジョイントJのスタッド部10sは、符号2で示すサスペンションの一端部又はスタビライザの一端部が貫通孔を介して鍔部10a1の位置まで挿通され、ナットN1で締め付けられて固定されている。なお、サスペンション2又はスタビライザ2は、請求項記載の構造体を構成する。
ボールスタッド10は、棒状のスタッド部10sの一端に球状のボール部10bが一体に連結された構造を有している。スタッド部10sには、雄ねじ10nが螺刻されている。この雄ねじ10nよりも先端側(ボール部10b側)には、周回状に拡がる鍔部10a1と小鍔部10a2とが離間して形成されている。ハウジング11の上端部と鍔部10a1との間には、ダストカバー13が配設されている。
ボールジョイントJは、ボールスタッド10の一端部のボール部10bが球形湾曲状のハウジング内球面11aで覆われ、この覆われた金属製のボール部10bと、金属製のサポートバー1aとが、樹脂製のアウターハウジング11により一体に包含されて固定されている。サポートバー1aは、金属材料として例えば、鋼管が使用されており、先端部1a1はボールスタッド10が延在する方向にプレスされて平板状に変形されている。なお、サポートバー1aは、金属製以外に、樹脂製やこの他の材料であってもよい。更に、サポートバー1aが樹脂製である場合、ハウジング11と一体に構成してもよい。
スタッド部10sの周回状に形成される小鍔部10a2の下方側(ボール部10b側)には、円柱形状のストレート部10s1が形成されている。若しくは、小鍔部10a2下方のR部10a3の下方を所定以上の長さ(例えば1mm)だけ、ストレートの円柱形状のストレート部10s2とし、ストレート部10s2の下からボール部10bの近接位置までを、ボール部10bに近付くに従い細くなるテーパ形状(円錐形状)としてもよい。
アウターハウジング11は、PA66−GF30(PA66に重量比30%のガラス繊維を入れた材料)が用いられる。なお、ハウジング11の材料は強度要件が満たされるものであればよい。例えば、PEEK(polyetheretherketone)、PA66(Polyamide 66)、PPS(Poly PhenyleneSulfide Resin)、POM(polyoxymethylene)等のエンジニアリングプラスティック、スーパーエンジニアリングプラスティック、FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスティック)、GRP(glassreinforced plastic:ガラス繊維強化プラスティック)、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスティック)等が使用される。
上述したように、ハウジング内球面11aは、ボールスタッド10のボール部10bが揺摺動するため、所定の摩耗耐久性が求められる。また、ハウジング11はインサート成形で形成されるため、熱可塑性樹脂がよい。
ボール部10bの中心を水平線Hに対して垂直に通る軸線Vは、ボールスタッド10の軸芯である。その水平線Hは、水平に配置されたサポートバー1aの軸芯に一致する。
ハウジング11には、内球面11aの上端11uから外方に広がるテーパ形状(円錐形状)のテーパ部11f1を有する凸形状の凸形フランジ11fが円環状に形成されている。テーパ部11f1の開始点は、上端11uの外側コーナー11u1となっている。
凸形フランジ11fの内周面であるテーパ部11f1の傾斜角は、双方向矢印α1で示すように、ボールスタッド10が揺動した際に、ボールスタッド10の揺動角を満たすように設計されている。凸形フランジ11fの外周面には、上述したように、ダストカバー13の鉄リンク13aの埋設箇所が圧入固定されている。
<ボールジョイントの製造方法>
次に、上述したボールジョイントJの製造方法について説明する。
図2は、ボールジョイントJの製造時のハウジング型20等の構成を示す断面図である。この図2の構成は、ハウジング型20におけるサポートバー1aが水平にセットされた空洞20aに、ボール部10bを入れてボールスタッド10をセットし、スタッド部10sに、交流(又は直流)の電源41に接続されたヒータ40(加熱装置)と、断熱材43とを組み付けた様態を示している。
ハウジング型20は、横長の直方体形状で横方向に沿って2分割できる構造を成し、内部にハウジング11(図1)の外形と同形状の空洞20aを有する。ハウジング型20は、空洞20aにサポートバー1aを水平線Hに沿った水平状態にセット可能であると共に、空洞20aにボール部10bを入れたボールスタッド10の軸芯を、水平線Hに対して垂直線Vで示す垂直状態にセット可能となっている。このようにハウジング型20にサポートバー1a及びボールスタッド10がセットされた状態の断面を図2に表わしている。
ヒータ40は、環状を成し、中央の開口がスタッド部10sに嵌合されるようになっており、両端のヒータ線が電源41に接続されている。
断熱材43は、断熱用のグラスウール等を板状等に成形したものであり、中央に、スタッド部10sに嵌合するための貫通孔が形成されている。この断熱材43は、ヒータ40の熱をハウジング型20へ放射しないように遮断可能な位置に配置されている。
ハウジング型20にサポートバー1a及びボールスタッド10をセットした後、図3に示すように、電源41を投入してヒータ40でスタッド部10sを加熱する。この加熱は、ボール部10bがハウジング11を形成する樹脂の融点温度(例えば270℃位)より低い温度(例えば200℃位)となるようにする。このように、ボール部10bの加熱温度は、樹脂の溶融温度よりも低くする。
ヒータ40の下方側には、断熱材43が配置されているので、ヒータ40から空間へ放射される熱は、断熱材43で遮断され、空間を伝わる熱は下方側のハウジング型20へは伝導しない。
ボール部10bは、200℃に加熱される迄、加熱温度に応じて熱膨張係数分だけボール径が拡大する。この状態で、図3に示すように空洞20aに、樹脂を270℃位で溶融させた溶融樹脂11Zを、空洞20aが溶融樹脂11Zで満たされるまで流し込む。空洞20aが溶融樹脂11Zで満たされた時点で、電源41の遮断によりヒータ40をオフとし、ハウジング型20及びボールスタッド10を冷却する。例えば常温以下に冷却する。これにより、ボール部10b及び溶融樹脂11Zが冷却される。冷却は、図示せぬ冷却装置により強制的に冷却するのが好ましい。自然冷却でもよい。
この冷却により溶融樹脂11Zが固化して、図4に示すように、ハウジング11となると共に、ボール部10bの径が冷却温度に応じて熱膨張係数分だけ収縮する。この収縮したボール部10bを包含するハウジング内球面11aの締め代は、従来の製造方法による締め代よりも緩くなる。従来の製造方法は、前述した通り、20℃等の常温のボール部がセットされたハウジング型に樹脂を流し込み冷却させる方法である。この従来方法では、常温のボール部が溶融樹脂の高温に応じてやや上昇するが即時冷却されるため、ボール径が極僅かに拡大及び収縮するのみである。
従って、本実施形態の製造方法によるボールジョイントJでは、ハウジング内球面11aによるボール部10bの締め代が緩くなるので、内球面11aとボール部10bとの双方の摩擦力が低減する。このため、所定のスペックに適合した揺動トルク及び回転トルク並びに弾性リフト量を得ることが可能となる。
<実施形態の効果>
このような本実施形態によるボールジョイントの製造方法の効果について説明する。この製造方法は、構造体としてのサスペンション2又はスタビライザ2に一端部が連結されるスタッド部の他端部に、金属製のボール部10bが一体に接合されて成るボールスタッド10と、ボールスタッド10のボール部10bを包含する内球面11aを有し、一方が開口した空間を有する樹脂製のハウジング11とを備えるボールジョイントJを製造するものである。
(1)ボールジョイントJの製造方法の特徴は、ボール部10bを挿入する空洞20aを有し、当該空洞20aに樹脂を溶融させた溶融樹脂11Zを流し込みハウジングを形成するハウジング型20を用いる。そして、ボール部10bを空洞20aに挿入してボールスタッド10をハウジング型20にセットし、このセット後にボール部10bを加熱装置としてのヒータ40で加熱する。この加熱後に、空洞20aに溶融樹脂11Zを流し込んだ後に、溶融樹脂11Z及びボール部10bを冷却するようにした。
この方法によれば、ハウジング型20の空洞20a内のボール部10bが加熱されているので、ボール部10bは加熱温度に応じて熱膨張係数分だけボール径が拡大する。この拡大したボール部10bの周囲に溶融樹脂11Zが流し込まれた後、冷却されると、溶融樹脂11Zが固化してハウジング11と成り、この際、ボール部10bの径が冷却温度に応じて熱膨張係数分だけ収縮する。このボール部10bの収縮により、ハウジング内球面11aのボール部10bの締め代が、従来の製造方法である常温のボール部の周囲に溶融樹脂11Zを流し込み冷却した場合よりも、緩くなる。この締め代の緩みによって、ハウジング内球面11aとボール部10bとの双方の摩擦力が低減し、所定のスペックに適合した揺動トルク及び回転トルク並びに弾性リフト量を得ることが可能となる。従って、ボールジョイントの製造時にトルクチューニングが不要となるので、製造時のタクトタイムを短縮することができる。
(2)ボールジョイントJの製造方法においては、ボール部10bの加熱温度を、樹脂の溶融温度よりも低くするようにした。
この方法によれば、ボール部10bの加熱温度が溶融樹脂11Zの温度よりも低いので、ボール部10bの形状が球形状のままで溶融樹脂11Zにより斑無く包含される。このため、冷却後に、ハウジング内球面11aによるボール部10bの包含を外れ難くすることができる。
<実施形態の変形例>
本実施形態の変形例のボールジョイントの製造方法について、図5及び図6を参照して説明する。
図5に示すように、ハウジング型20におけるサポートバー1aが水平線Hで示す水平にセットされた空洞20aに、予め樹脂の溶融温度(例えば270℃)より低い温度(例えば200℃)に加熱されたボール部10bを入れて、ボールスタッド10を垂直線Vで示す垂直状態にセットする。このボール部10bは、200℃の加熱温度に応じて熱膨張係数分だけボール径が拡大している。
上記ボール部10bのセット後、空洞20aに270℃位の溶融樹脂11Zを、空洞20aが溶融樹脂11Zで満たされるまで流し込む。空洞20aが溶融樹脂11Zで満たされた時点で、冷却装置によりハウジング型20及びボールスタッド10を例えば常温以下に冷却する。これにより、ボール部10b及び溶融樹脂11Zが冷却される。
この冷却により溶融樹脂11Zが固化して、図6に示すように、ハウジング11となると共に、ボール部10bの径が冷却温度に応じて熱膨張係数分だけ収縮する。この収縮したボール部10bを包含するハウジング内球面11aの締め代は、上述した従来の製造方法による締め代よりも緩くなる。このため、内球面11aとボール部10bとの双方の摩擦力が低減するので、所定のスペックに適合した揺動トルク及び回転トルク並びに弾性リフト量を得ることが可能となる。
このような変形例の製造方法によるボールジョイントJによっても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
本発明の製造方法で製造されるボールジョイントJは、産業用ロボットや人型ロボット等のロボットアームの関節部分や、ショベルカーやクレーン車等のアームが関節部分で回転する装置に適用可能である。
1 スタビリンク
1a サポートバー
10 ボールスタッド
10b ボール部(球体部)
10s スタッド部
11 アウターハウジング(ハウジング)
11Z 溶融樹脂
20 ハウジング型
20a 空洞
40 ヒータ
41 電源
43 断熱材
J ボールジョイント

Claims (3)

  1. 構造体に一端部が連結されるスタッド部の他端部に、金属製の球体部が一体に接合されて成るボールスタッドと、当該ボールスタッドの球体部を包含する内球面を有し、一方が開口した空間を有する樹脂製のハウジングとを備えるボールジョイントの製造方法であって、
    前記球体部を挿入する空洞を有し、当該空洞に樹脂を溶融させた溶融樹脂を流し込み前記ハウジングを形成するハウジング型を用い、
    前記球体部を前記空洞に挿入して前記ボールスタッドを前記ハウジング型にセットするステップと、
    前記セット後に前記球体部を加熱装置で加熱するステップと、
    前記球体部を加熱後に、前記空洞に前記溶融樹脂を流し込むステップと、
    前記空洞に前記溶融樹脂を流し込んだ後に、当該溶融樹脂及び球体部を冷却するステップと
    を実行することを特徴とするトルクチューニング方法。
  2. 構造体に一端部が連結されるスタッド部の他端部に、金属製の球体部が一体に接合されて成るボールスタッドと、当該ボールスタッドの球体部を包含する内球面を有し、一方が開口した空間を有する樹脂製のハウジングとを備えるボールジョイントの製造方法であって、
    前記球体部を挿入する空洞を有し、当該空洞に樹脂を溶融させた溶融樹脂を流し込み前記ハウジングを形成するハウジング型を用い、
    加熱された前記球体部を前記空洞に挿入して前記ボールスタッドを前記ハウジング型にセットするステップと、
    前記セット後に、前記空洞に前記溶融樹脂を流し込むステップと、
    前記空洞に前記溶融樹脂を流し込んだ後に、当該溶融樹脂及び球体部を冷却するステップと
    を実行することを特徴とするトルクチューニング方法。
  3. 前記球体部の加熱温度は、前記樹脂の溶融温度よりも低くする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクチューニング方法。
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