JP2020096702A - 医用画像処理装置、x線診断装置および医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、x線診断装置および医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】造影剤の使用量を抑制すると共に、血管形状の変化に応じたロードマップ画像を生成する。【解決手段】実施形態の医用画像処理装置は、取得部と、生成部とを備える。取得部は、第1のタイミングにおいて被検体に対して造影剤が注入された第1の状態で撮像された第1の造影X線画像と、第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおいて造影剤が被検体に対して注入された第2の状態で撮像された第2の造影X線画像と、第1の造影X線画像よりも後に被検体に対して造影剤が注入されていない第3の状態で撮像された第3のX線画像とを取得する。生成部は、第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像と、第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像と、を合成した合成血管画像を、第3のX線画像に重畳した重畳画像を順次生成する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置、X線診断装置および医用画像処理プログラムに関する。
従来、インターベンション治療での手技をサポートするための技術として、ロードマップ(road map)画像を生成する技術が知られている。ロードマップ画像は、造影剤を用いて撮像された撮像画像から生成された血管画像が、透視画像に重畳して表示された画像であり、血管走行画像ともいう。
また、このようなロードマップを高精度に表示するための画像処理の技術が開示されている。
特開2011−115562号公報 特開2015−054133号公報
本発明が解決しようとする課題は、造影剤の使用量を抑制すると共に、血管形状の変化に応じたロードマップ画像を生成することである。
実施形態の医用画像処理装置は、取得部と、生成部とを備える。取得部は、第1のタイミングにおいて被検体に対して造影剤が注入された第1の状態で撮像された第1の造影X線画像と、第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおいて造影剤が被検体に対して注入された第2の状態で撮像された第2の造影X線画像と、第1の造影X線画像よりも後に被検体に対して造影剤が注入されていない第3の状態で撮像された第3のX線画像とを取得する。生成部は、第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像と、第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像と、を合成した合成血管画像を、第3のX線画像に重畳した重畳画像を順次生成する。
図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る画像処理の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る位置合わせ処理の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係るロードマップ画像の生成イメージの一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係るロードマップ画像の修正処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図6は、第2の実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示す図である。 図7は、第3の実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示す図である。 図8は、第3の実施形態に係る血管の形状の補正の手法の一例を示す図である。 図9は、第4の実施形態に係る医用画像処理装置の構成の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、医用画像処理装置、X線診断装置および医用画像処理プログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、本願に係る医用画像処理装置、X線診断装置および医用画像処理プログラムは、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係るX線診断装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、X線診断装置100は、X線高電圧装置11と、X線管12と、X線絞り13と、天板14と、Cアーム15と、X線検出器16と、Cアーム回転・移動機構17と、天板移動機構18と、Cアーム・天板機構制御回路19と、絞り制御回路20と、処理回路21と、入力インターフェース22と、ディスプレイ23と、記憶回路24とを有する。また、本実施形態においては、X線診断装置100は、医用画像処理装置の一例でもある。
図1に示すX線診断装置100においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路24へ記憶されている。Cアーム・天板機構制御回路19、絞り制御回路20、及び、処理回路21は、記憶回路24からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
X線高電圧装置11は、処理回路21による制御の下、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線管12に供給する高電圧電源である。X線管12は、X線高電圧装置11から供給される高電圧を用いて、X線を発生する。X線絞り13は、絞り制御回路20による制御の下、X線管12が発生したX線を、被検体Pの関心領域(ROI)に対して選択的に照射されるように絞り込む。天板14は、被検体Pを載せるベッドであり、図示しない寝台装置の上に配置される。なお、被検体Pは、X線診断装置100に含まれない。
X線検出器16は、被検体Pを透過したX線を検出し、検出結果を処理回路21に送信する。Cアーム15は、X線管12、X線絞り13及びX線検出器16を保持する。Cアーム回転・移動機構17は、支持器に設けられたモータなどを駆動することによって、Cアーム15を回転及び移動させるための機構である。天板移動機構18は、天板14を移動させるための機構である。例えば、天板移動機構18は、アクチュエータが発生させた動力を用いて、天板14を移動させる。
Cアーム・天板機構制御回路19は、処理回路21による制御の下、Cアーム回転・移動機構17及び天板移動機構18を制御することで、Cアーム15の回転や移動、天板14の移動を調整する。絞り制御回路20は、処理回路21による制御の下、X線絞り13が有する絞り羽根の開度を調整することで被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
なお、X線診断装置100は、被検体Pに挿入されたカテーテルから造影剤を注入するための装置であるインジェクターと接続され、インジェクターとの間で電気信号を送受信する。ここで、インジェクターからの造影剤注入は、処理回路21を介して受信した注入指示に従って実行される。なお、インジェクターは、操作者が直接インジェクターに対して入力した注入指示に従って注入開始や、注入停止を実行することも可能である。
入力インターフェース22は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、タッチパッド等や、X線の照射などを行うためのフットスイッチ等によって実現される。入力インターフェース22は、処理回路21に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換し処理回路21へと出力する。
ディスプレイ23は、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、処理回路21によって生成された種々の画像を表示する。また、ディスプレイ23は、医用画像処理装置300によって生成されたロードマップ画像を表示する。ロードマップ画像は、造影剤を用いて撮像された撮像画像から生成された血管画像が、透視画像(ライブ画像)に重畳して表示された画像であり、血管走行画像ともいう。また、ロードマップ画像は、本実施形態にかかる重畳画像の一例である。
記憶回路24は、図1に示す各回路によって読み出されて実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。記憶回路24は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。記憶回路24は、記憶部の一例である。
処理回路21は、取得機能211と、生成機能212と、受付機能213と、表示制御機能214と、制御機能215とを有する。取得機能211は、取得部の一例である。生成機能212は、生成部の一例である。受付機能213は、受付部の一例である。表示制御機能214は、表示制御部の一例である。制御機能215は、制御部の一例である。
取得機能211は、X線検出器16によってX線から変換された電気信号に基づいてX線画像を取得する。撮像されたX線画像を取得することを、X線画像を収集するともいう。本実施形態においては、取得機能211は、一例として、入力インターフェース22を介して操作者の撮像操作を受け付けた場合に、X線画像を取得する。
より詳細には、取得機能211は、ロードマップ機能の実行前の第1のタイミングにおいて、被検体Pに対して造影剤が注入された状態(第1の状態)で撮像された第1の造影X線画像を取得する。第1の造影X線画像においては、造影剤が注入された血管が強調表示される。
本実施形態においては、ロードマップ機能は、X線診断装置100および医用画像処理装置300によるロードマップ画像の生成および表示の機能のことをいう。
また、取得機能211は、第1のタイミングの前に、被検体Pに対して造影剤が注入されていない状態(第3の状態)で撮像された第1の非造影X線画像を取得する。例えば、第1の造影X線画像と第1の非造影X線画像と撮像の際に照射されるX線の照射条件(管電圧、管電流及び照射時間)は同量とすると良い。また、第1の造影X線画像と第1の非造影X線画像とは、被検体Pの同一位置を撮像したX線画像であるものとする。本実施形態においては、第1の造影X線画像と第1の非造影X線画像とを総称する場合、第1のX線画像という。なお、第1の非造影X線画像としては、非造影下で撮像された複数のX線画像に対して平均処理等を施して得た画像を用いても良い。
また、取得機能211は、ロードマップ機能の実行後の第2のタイミングにおいて、第1の状態における造影剤の量よりも少ない量の造影剤が被検体Pに対して注入された状態(第2の状態)で撮像された第2の造影X線画像を取得する。第2のタイミングの造影撮像のために注入される造影剤の量は、第1のタイミングの造影撮像のために注入される造影剤の量よりも少ないものとする。このため、第2の造影X線画像では、第1の造影X線画像よりも狭い範囲の血管が強調表示される。例えば、第1のタイミングにおいては、関心領域内だけではなく、関心領域外の血管も造影可能な量の造影剤が、被検体Pに対して注入されるものとする。これに対して、第2のタイミングにおいては、第2の造影X線画像において少なくとも関心領域の血管を造影可能な量の造影剤が、被検体Pに対して注入されるものとする。
また、取得機能211は、第2のタイミングの前に、被検体Pに対して造影剤が注入されていない状態(第3の状態)で撮像された第2の非造影X線画像を取得する。第2のタイミングは、例えば、カーテルやコイルといったデバイスが挿入された後のタイミングである。第2の造影X線画像と第2の非造影X線画像の撮像の際に照射されるX線の線量は同量であるものとする。また、第2の造影X線画像と第2の非造影X線画像とは、被検体Pの同一位置を撮像したX線画像であるものとする。本実施形態においては、第2の造影X線画像と第2の非造影X線画像とを総称する場合、第2のX線画像という。
また、取得機能211は、第1の造影X線画像よりも後に、被検体Pに対して造影剤が注入されていない状態(第3の状態)で撮像されたX線画像を取得する。具体的には、取得機能211は、ロードマップ機能の実行中に、被検体Pに造影剤が注入されていない状態で、骨などの周辺組織を表すX線画像を時系列に順次撮像(取得)する。本実施形態においては、ロードマップ機能の実行中に順次撮像されるX線画像をライブ画像または透視画像という。ライブ画像は、ロードマップ画像の背景となる画像であり、本実施形態における第3のX線画像の一例である。
取得機能211は、取得したX線画像(第1の造影X線画像、第1の非造影X線画像、第2の造影X線画像、第2の非造影X線画像、ライブ画像)を生成機能212に送出する。
生成機能212は、第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像と、第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像と、を合成した合成血管画像を、ライブ画像(第3のX線画像)に重畳したロードマップ画像(重畳画像)を生成する。
より詳細には、生成機能212は、第1の造影X線画像と第1の非造影X線画像とに対して差分処理を実行することによって、第1の造影X線画像から造影剤が注入された血管以外の背景要素を除去し、第1の血管画像を生成する。また、生成機能212は、第2の造影X線画像と第2の非造影X線画像とに対して差分処理を実行することによって、第2の造影X線画像から造影剤が注入された血管以外の背景要素を除去し、第2の血管画像を生成する。第1の血管画像および第2の血管画像は、DSA(Digital Subtraction Angiography)画像ともいう。また、第1の造影X線画像および第2の造影X線画像は、コントラスト画像ともいう。第1の非造影X線画像および第2の非造影X線画像は、マスク画像ともいう。
また、生成機能212は、生成した第2の血管画像を表示制御機能214に送出する。また、生成機能212は、後述の受付機能213が受け付けた操作者からの指定によって定義される対象範囲を取得する。生成機能212は、当該対象範囲を第2の血管画像から切り出して、切り出した当該対象範囲を第1の血管画像に合成することによって合成血管画像を生成する。例えば、操作者は第2の血管画像において造影剤によって強調表示された血管が映り込んだ範囲を、対象範囲として指定するものとする。
図2は、本実施形態に係る画像処理の一例を示す図である。図2では、インターベンション治療の一例として、動脈瘤51に対するコイル塞栓術の施術における画像処理を図示する。コイル塞栓術は、動脈瘤51の中にコイルを詰めて動脈瘤51への血流を遮断する施術であるが、動脈瘤51の入口が広いワイドネックと呼ばれるタイプの動脈瘤51の場合は、コイルが動脈瘤51の中に収まりにくい場合がある。このような場合に、手技を実施する術者(医師)は、動脈瘤51の入口近傍の血管にステントを留置した後に、動脈瘤51内にコイルを詰めることにより、コイルが動脈瘤51からはみ出ることを抑制する。このような施術を、ステントアシストコイル塞栓術、または、ステントアシストコイリングという。
また、ステントアシストコイル塞栓術では、血管内に留置されたステントによって血管の形状が変形するため、予め生成されたロードマップと、ステント留置後の実際の血管走行とに差異が生じる場合がある。
図2に示す第1の血管画像91は、動脈瘤51にステント62が留置される前の時点における血管5aと、血管5a上に生じた動脈瘤51とを表示する血管画像である。また、第2の血管画像92は、動脈瘤51にステント62が留置された後の時点における血管5bと、動脈瘤51とを表示する血管画像である。
図2に示す例では、動脈瘤51の周囲が関心領域であるものとする。第2の血管画像92の造影範囲は第1の血管画像91よりも狭いため、第2の血管画像92においては動脈瘤51の付近(つまり、関心領域付近)の血管5bのみが表示されている。また、ステント62は、血管5内の動脈瘤51の入口に接する位置に挿入されるため、ステント62は関心領域に含まれるものとする。なお、図2に示す例では、第2の血管画像92に造影剤注入用のカテーテル61とステント62とが表示されているが、カテーテル61とステント62は第2の血管画像92に含まれないものとしても良い。以下、血管5a,5bを区別しない場合は単に血管5という。また、特に指定がない場合は、血管5は、動脈瘤51を含むものとする。カテーテル61およびステント62は、血管5内に挿入または留置されるデバイスの一例である。
図2に示すように、生成機能212は、第1の血管画像91と、第2の血管画像92から切り出した対象範囲71とを合成する。
また、生成機能212は、第1の血管画像91と第2の血管画像92とを合成する際に、第2の血管画像92を基準として、第1の血管画像91と第2の血管画像92とを位置合わせする。より詳細には、生成機能212は、第1の血管画像91に映り込んだ血管5aと、第2の血管画像92に映り込んだ血管5bとが重畳する範囲が最大となる位置に、第1の血管画像91を回転または平行移動する。血管5aと、血管5bとが重複する範囲が広くなるほど、当該対象範囲71に映り込んだ血管5bと第1の血管画像91に映り込んだ血管5aとが滑らかにつながって合成血管画像上に表示される。
図2の画像93aは、第1の血管画像91と第2の血管画像92との位置合わせ前の状態を示す。ステント62が挿入されたことによって、血管5が変形しているため、第1の血管画像91に映り込んだ血管5aと、第2の血管画像92に映り込んだ血管5bの位置には差異が生じる。このため、図2に示す例では、生成機能212は、画像93bのように、第1の血管画像91上の血管5aの位置を画面の下方に並行移動することにより、合成血管画像94を生成する。合成血管画像94上の血管5cは、血管5aと血管5bとが重畳された画像である。
合成血管画像94においては、第1の血管画像91に写り込んだ広範囲の血管5aを表すと共に、施術対象部位である動脈瘤51およびその周辺については、第1の血管画像91よりも新しい第2の血管画像92に基づいて表示される。
ここで、第1の血管画像91と第2の血管画像92と位置合わせ処理について、より詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る位置合わせ処理の一例を示す図である。血管5bのうち、動脈瘤51の入口付近は、ステント62によって拡大しているため、変形の度合が大きい。これに対して、血管5bのうち、動脈瘤51から離れた個所は、変形の度合が小さい。このため、生成機能212は、パターン認識等の公知の技術によって第1の血管画像91および第2の血管画像92から動脈瘤51を検出する。生成機能212は、検出した動脈瘤51の入口近傍を除く血管5aと血管5bの重畳する範囲が最大となる位置まで第1の血管画像91の血管5aを移動する。
例えば、生成機能212は、パターン認識等の公知の技術によって第1のタイミングから第2のタイミングの間の変形の度合が低い血管5の範囲を特定し、当該範囲を基準として、第1の血管画像91に映り込んだ血管と、第2の血管画像92から切り出した対象範囲に映り込んだ血管との重なり合う範囲の大きさが最大となる位置を特定するものとする。
図1に戻り、生成機能212は、合成血管画像94をライブ画像に重畳したロードマップ画像を順次生成する。また、生成機能212は、生成したロードマップ画像を、表示制御機能214に送出する。
図4は、本実施形態に係るロードマップ画像の生成イメージの一例を示す図である。図4に示すように、ライブ画像95には、カテーテル61やステント62等のデバイスが映り込む。生成機能212は、第1の血管画像91に対して第2の血管画像92から切り出した対象範囲71を合成した合成血管画像94を、ライブ画像95に重畳する。また、生成機能212は、合成血管画像94が生成されるよりも前の時点においては、第1の血管画像91をライブ画像95に重畳したロードマップ画像を順次生成する。
図1に戻り、表示制御機能214は、種々の画像をディスプレイ23に表示する。具体的には、表示制御機能214は、生成機能212によって生成されたロードマップ画像をディスプレイ23に表示する。また、表示制御機能214は、生成機能212によって生成された第2の血管画像92をディスプレイ23に表示する。
受付機能213は、生成された第2の血管画像92のうち、第1の血管画像91に合成する対象範囲71の指定を、入力インターフェース22を介して受け付ける。例えば、受付機能213は、ディスプレイ23に表示された第2の血管画像92に対して、対象範囲71を画面上で指定する操作者の操作を受け付けても良い。受付機能213は、指定された対象範囲71を示す情報を、生成機能212に送出する。また、受付機能213は、操作者によるロードマップ機能の開始または終了の操作や、ロードマップ画像の修正指示を、入力インターフェース22を介して受け付けるものとする。
制御機能215は、入力インターフェース22から転送された操作者の指示に従ってX線高電圧装置11を制御し、X線管12に供給する電圧を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量やON/OFFを制御する。また、例えば、制御機能215は、操作者の指示に従ってCアーム・天板機構制御回路19を制御し、Cアーム15の回転や移動、天板14の移動を調整する。また、例えば、制御機能215は、操作者の指示に従って絞り制御回路20を制御し、X線絞り13が有する絞り羽根の開度を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
ここで、処理回路21の構成要素である取得機能211と、生成機能212と、受付機能213と、表示制御機能214と、制御機能215とは、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路24に記憶されている。処理回路21は、各プログラムを記憶回路24から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路21は、図1の処理回路21内に示された各機能を有することとなる。なお、図1においては、単一の処理回路21にて各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路21を構成し、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても良い。なお、記憶回路24は、ハードウェアによる非一過性の記憶媒体としても用いられる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central preprocess unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。なお、記憶回路24にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
次に、本実施形態における処理の流れを説明する。図5は、本実施形態に係るロードマップ画像の修正処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、取得機能211は、被検体Pに造影剤が注入される前に、X線検出器16によってX線から変換された電気信号に基づいて、第1の非造影X線画像を取得する(S1)。
次に、取得機能211は、被検体Pに造影剤が注入された後に、X線検出器16によってX線から変換された電気信号に基づいて、第1の造影X線画像を取得する(S2)。S2の処理が実行されるタイミングは、第1のタイミングである。取得機能211は、取得した第1の非造影X線画像および第1の造影X線画像を生成機能212に送出する。
そして、生成機能212は、第1の非造影X線画像と第1の造影X線画像とを差分処理することによって、第1の血管画像91を生成する(S3)。
次に、受付機能213は、ロードマップ機能の開始の操作を受け付けたか否かを判断する(S4)。受付機能213は、ロードマップ機能の開始の操作を受け付けていないと判断した場合(S4“No”)、S4の処理を繰り返す。
受付機能213は、ロードマップ機能の開始の操作を受け付けたと判断した場合(S4“Yes”)、取得機能211に対して、ロードマップ機能の開始を通知する。この場合、取得機能211は、X線検出器16によってX線から変換された電気信号に基づいて、ライブ画像95の取得を開始する(S5)。取得機能211は、順次取得したライブ画像95を、生成機能212に送出する。
そして、生成機能212は、第1の血管画像91をライブ画像95に重畳してロードマップ画像を生成する(S6)。生成機能212は、生成したロードマップ画像を表示制御機能214に送出する。
そして、表示制御機能214は、ロードマップ画像をディスプレイ23に表示する(S7)。
次に、受付機能213は、ロードマップ画像の修正指示を受け付けたか否かを判断する(S8)。
受付機能213は、ロードマップ画像の修正指示を受け付けたと判断した場合(S8“Yes”)、ロードマップ画像の修正指示を受け付けたことを、取得機能211に通知する。この場合、取得機能211は、第2の非造影X線画像を取得する(S9)。次に、取得機能211は、被検体Pに造影剤が注入された後に、第2の造影X線画像を取得する(S10)。S10の処理が実行されるタイミングは、第2のタイミングである。取得機能211は、取得した第2の非造影X線画像および第2の造影X線画像を生成機能212に送出する。
そして、生成機能212は、第2の非造影X線画像と第2の造影X線画像とを差分処理することによって、第2の血管画像92を生成する(S11)。生成機能212は、生成した第2の血管画像92を表示制御機能214に送出する。
次に、表示制御機能214は、第2の血管画像92をディスプレイ23に表示する(S12)。そして、受付機能213は、第2の血管画像92のうち、第1の血管画像91に合成する対象範囲71の指定を、入力インターフェース22を介して受け付ける(S13)。受付機能213は、指定された対象範囲71を示す情報を、生成機能212に送出する。
次に、生成機能212は、第2の血管画像92から対象範囲71を切り出して、対象範囲71を第1の血管画像91と合成することによって合成血管画像94を生成する(S14)。
そして、生成機能212は、合成血管画像94をライブ画像95に重畳して、ロードマップ画像を生成する(S15)。また、生成機能212は、生成したロードマップ画像を、表示制御機能214に送出する。そして、表示制御機能214は、ロードマップ画像をディスプレイ23に表示する(S16)。
次に、受付機能213は、ロードマップ機能の終了の操作を受け付けたか否かを判断する(S17)。また、S8の処理で受付機能213がロードマップ画像の修正指示を受け付けていないと判断した場合も(S8“No”)、S17の処理に進む。受付機能213は、ロードマップ機能の終了の操作を受け付けていないと判断した場合(S17“No”)、S8〜S17の処理を繰り返す。
また、表示制御機能214は、受付機能213がロードマップ画像の修正指示を受けておらず、かつ、ロードマップ機能の終了も操作も受けていない間(S8“No”かつS17“No”)は、ライブ画像95に対して第1の血管画像91が重畳されたロードマップ画像の表示を継続する。また、この場合に、生成機能212は、時系列に順次取得されるライブ画像95に対して第1の血管画像91を重畳したロードマップ画像を順次生成する。また、生成機能212は、ロードマップ機能の実行中に、操作者の指示に応じて複数回ロードマップ画像を修正しても良い。
また、受付機能213は、ロードマップ機能の終了の操作を受け付けたと判断した場合(S17“Yes”)、取得機能211に対して、ロードマップ機能の終了を通知する。この場合、取得機能211は、ライブ画像95の取得を終了する(S18)。ここで、本フローチャートの処理は終了する。
従来技術においては、施術中にデバイスの挿入によって血管の形状が変化する場合には、デバイスの挿入の度に造影撮像を実施してロードマップを再生成する場合があった。しかしなら、このような場合においては、造影剤の使用量が増大して被検体(患者)への負荷が高くなる場合があった。また、造影剤の使用量を低減するために1回の撮像に使用する造影剤の注入量を削減する場合があったが、造影される範囲が狭くなるため、広範囲の血管走行を表示することが困難な場合があった。
これに対して、本実施形態のX線診断装置100は、第1の状態で撮像された第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像91と、第1の造影X線画像よりも後に、第2の状態で撮像された第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像92と、を合成した合成血管画像94を、ライブ画像95に重畳したロードマップ画像を生成する。このように、本実施形態のX線診断装置100では、第1の血管画像91に第2の血管画像92を合成するため、第1の血管画像91よりも狭い範囲の血管5を表示するものであっても、ロードマップ画像全体としては第1の血管画像91に映り込んだ範囲の血管走行を表示することができる。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、造影剤の使用量を抑制すると共に、血管形状の変化に応じたロードマップ画像を生成することができる。
より詳細には、本実施形態の第2の状態は、第1の状態における造影剤の量よりも少ない量の造影剤が被検体Pに対して注入された状態である。
例えば、本実施形態のX線診断装置100によれば、ステントアシストコイル塞栓術においてステント62の挿入の前後で血管5の形状が変化した場合に、動脈瘤51を含む関心領域を造影撮像した第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像92を、第1の血管画像91に合成することにより、形状変化後の血管5を表すロードマップ画像を生成することができる。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、デバイスを挿入する血管全体を造影可能な量の造影剤を複数回注入して撮像しなくとも、第1の造影X線画像に基づく広範囲の血管走行の表示を継続したまま、関心領域を造影した第2の造影X線画像によって関心領域部分の血管5の形状変化に応じたロードマップ画像を表示することができる。
また、本実施形態のX線診断装置100は、第2の血管画像92を基準として、第1の血管画像91と第2の血管画像92とを位置合わせすることにより、合成血管画像94を生成する。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、第1の血管画像91よりも新しい第2の血管画像92を基準として位置合わせすることにより、より高精度な合成血管画像94を生成することができる。
また、本実施形態のX線診断装置100は、第1の血管画像91と第2の血管画像92とを位置合わせする際に、第1の血管画像91に映り込んだ血管5aと、第2の血管画像92に映り込んだ血管5bとが重畳する範囲が最大となる位置に、第1の血管画像91を回転または平行移動する。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、合成血管画像94上において、第1の血管画像91に映り込んだ血管5aと第2の血管画像92に映り込んだ血管5bとを滑らかに接続することができる。
また、本実施形態のX線診断装置100によれば、時系列に順次取得されるライブ画像95に、合成血管画像94を重畳する。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、合成血管画像94の背景のデバイスの位置や被検体Pの状態を、より最近の状態に更新することができる。
また、本実施形態のX線診断装置100は、第1の造影X線画像と第1の非造影X線画像とに対する差分処理と、第2の造影X線画像と第2の非造影X線画像とに対する差分処理とによって第1の血管画像91と第2の血管画像92とを生成する。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、造影剤が注入された血管5以外の背景要素を除去した第1の血管画像91と第2の血管画像92とを生成することができる。
また、本実施形態のX線診断装置100は、第2の血管画像92のうち、第1の血管画像91に合成する対象範囲71の指定を受け付け、対象範囲71を第1の血管画像91と合成する。このため、本実施形態のX線診断装置100によれば、操作者が、第2の血管画像92のうち所望の範囲を合成対象の範囲として選択することができる。
なお、図1においては単一の記憶回路24が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路が分散して配置され、処理回路21などの各種回路が個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、入力インターフェース22の例として、X線診断装置100とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路21へ出力する電気信号の処理回路も含まれるものとする。
また、本実施形態においては、2次元画像としてのロードマップ画像を前提として説明したが、3次元ロードマップ画像に対して、本実施形態の構成を適用しても良い。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、操作者の指定に基づいて、第2の血管画像92のうち、第1の血管画像91に合成する対象範囲71が特定されていたが、この第2の実施形態では、画像処理によって対象範囲71を特定する。
図6は、本実施形態に係るX線診断装置1100の構成の一例を示す図である。図6に示すように、X線診断装置1100は、第1の実施形態と同様に、X線高電圧装置11と、X線管12と、X線絞り13と、天板14と、Cアーム15と、X線検出器16と、Cアーム回転・移動機構17と、天板移動機構18と、Cアーム・天板機構制御回路19と、絞り制御回路20と、処理回路21と、入力インターフェース22と、ディスプレイ23と、記憶回路24とを有する。
また、本実施形態の処理回路21は、取得機能211と、生成機能1212と、受付機能213と、表示制御機能214と、制御機能215と、検出機能216とを有する。検出機能216は、検出部の一例である。取得機能211と、受付機能213と、表示制御機能214と、制御機能215とは、第1の実施形態と同様の機能を有する。
検出機能216は、第2の血管画像92から、検出対象部位を検出する。本実施形態においては、一例として、検出対象部位は、施術対象の部位である動脈瘤51とする。検出機能216は、パターン認識等の公知の画像処理によって、第2の血管画像92から動脈瘤51を検出する。検出機能216は、検出した検出対象部位の第2の血管画像92上の位置を示す情報を生成機能1212に送出する。検出機能216が検出対象の検出対象部位を特定するためのパターン情報は、例えば、記憶回路24に予め記憶されるものとする。
また、本実施形態の生成機能1212は、第1の実施形態の機能を備えた上で、検出された検出対象部位が映り込んだ対象範囲71を第2の血管画像92から切り出して、対象範囲71を第1の血管画像91に合成する。
このように、本実施形態のX線診断装置1100によれば、操作者による対象範囲71の指定を受けなくとも、第1の血管画像91に合成する対象範囲71を自動的に特定することができる。
なお、検出対象部位を検出する手法は上述の例に限定されるものではない。例えば、造影剤が注入された血管5および動脈瘤51は、造影剤が注入されていない範囲(血管5ではない個所および、造影剤が注入されていない血管5)よりも濃い色で第2の血管画像92上に表示される。このため、検出機能216は、予め定められた閾値以上の濃さの箇所を第2の血管画像92から検出することによって、造影剤が注入されたことによって強調表示されている血管5および動脈瘤51を検出しても良い。
(第3の実施形態)
この第3の実施形態では、ライブ画像95に映り込んだステント62等のデバイスの形状に基づいて、第1の血管画像91上の血管5の形状を補正する。
図7は、本実施形態に係るX線診断装置2100の構成の一例を示す図である。図7に示すように、X線診断装置2100は、第1の実施形態と同様に、X線高電圧装置11と、X線管12と、X線絞り13と、天板14と、Cアーム15と、X線検出器16と、Cアーム回転・移動機構17と、天板移動機構18と、Cアーム・天板機構制御回路19と、絞り制御回路20と、処理回路21と、入力インターフェース22と、ディスプレイ23と、記憶回路24とを有する。
また、本実施形態の処理回路21は、取得機能211と、生成機能2212と、受付機能213と、表示制御機能214と、制御機能215と、検出機能1216とを有する。取得機能211と、受付機能213と、表示制御機能214と、制御機能215とは、第1の実施形態と同様の機能を有する。
本実施形態の検出機能1216は、ライブ画像95(第3のX線画像)から、血管5内に留置されたデバイスを検出する。
また、本実施形態の生成機能2212は、第1の実施形態の機能を備えた上で、検出されたデバイスの形状に基づいて、第1の血管画像91上の血管5aの形状を補正する。本実施形態においては、「形状」は「大きさ(サイズ)」および「幅(太さ)」を含むものとする。
本実施形態に係る第1の血管画像91上の血管5aの形状の補正の手法について図を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る血管5の形状の補正の手法の一例を示す図である。
図8に示すロードマップ画像96は、ライブ画像95に、第1の血管画像91が重畳された画像である。図8に示す例では、第1の血管画像91が生成された後に、ステント62やカテーテル61が挿入されたことにより、実際の血管5の形状が変形している。
本実施形態においては、一例として、施術対象の部位である動脈瘤51を検出対象部位とし、生成機能2212は、第1の血管画像91上の血管5の形状を、ライブ画像95上のステント62の形状に基づいて補正する。
検出機能1216は、ライブ画像95においてステント62が存在する可能性のある範囲を、サーチ範囲80aとして設定する。サーチ範囲80aが設定される位置は、関心領域に基づいて定められても良いし、予めライブ画像95上の位置が決められていても良い。また、操作者がディスプレイ23上で指定したサーチ範囲80aの位置を、受付機能213が受け付けるものとしても良い。なお、本実施形態においては、検出対象部位であるステント62が矩形状であるため、サーチ範囲80aの形状も矩形状とするが、サーチ範囲80aの形状はこれに限定されるものではない。
検出機能1216は、サーチ範囲80aの輪郭線がライブ画像95上のステント62の外郭と接するまで、サーチ範囲80aの大きさを縮小する。図8に示す例では、輪郭線がライブ画像95上のステント62の外郭と接するまで縮小されたサーチ範囲80aを、「サーチ範囲80b」と記載する。検出機能1216は、サーチ範囲80bの大きさおよび位置を、生成機能2212に送出する。
生成機能2212は、検出機能1216によって検出されたサーチ範囲80bの大きさおよび位置に合わせて、第1の血管画像91上の血管5の形状を変更(補正)する。補正後の第1の血管画像91を、第1の血管画像91bとする。より詳細には、生成機能2212は、第1の血管画像91bに示すように、サーチ範囲80bに相当する血管5a(血管5a−1)の太さを、サーチ範囲80bの太さまで拡張する。これによって第1の血管画像91上の血管5の太さは、ライブ画像95上のステント62の太さと等しくなる。
本実施形態の検出機能1216および生成機能2212は、例えば、ロードマップ機能の開始後、操作者によるロードマップ画像の修正指示を受けるまでの間は、上述の手法によってロードマップ画像を構成する第1の血管画像91を補正する。
このように、本実施形態のX線診断装置2100によれば、ライブ画像95から検出されたデバイスの形状に基づいて、第1の血管画像91上の血管5aの形状を補正するため、造影撮像を行わなくとも、血管形状の変化に応じたロードマップ画像を生成することができる。
なお、図8に示す例では、生成機能2212は、ステント62の形状に基づいて血管5aの形状を補正したが、カテーテル61の形状に基づいて血管5aの形状を補正しても良い。また、検出対象部位の検出および補正の手法は上述の例に限定されるものではなく、他の公知の技術を採用しても良い。例えば、検出機能1216はエッジ検出によってライブ画像95上のステント62の外郭を検出し、生成機能2212は、検出された当該外郭に基づいて第1の血管画像91上の血管5aの形状を補正しても良い。
なお、生成機能2212は、検出されたデバイスを、合成血管画像94の生成の際に、第1の血管画像91と、第2の血管画像92の対象範囲71との位置合わせのために使用しても良い。
(第4の実施形態)
上述の第1〜第3の実施形態では、X線診断装置100,1100,2100が各処理を実行する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、X線診断装置100,1100,2100とは別個に設けられた医用画像処理装置が上述の処理を実行する構成を採用してもよい。
図9は、本実施形態に係る医用画像処理装置300の構成の一例を示す図である。図16に示すように、医用画像処理装置300は、通信インターフェース31と、記憶回路32と、入力インターフェース33と、ディスプレイ34と、処理回路35とを有する。
通信インターフェース31は、処理回路35に接続され、ネットワーク4を介して接続されたX線診断装置3100との間で行われる各種データの伝送及び通信を制御する。例えば、通信インターフェース31は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。本実施形態では、通信インターフェース31は、X線診断装置3100からX線画像を受信し、受信したX線画像を処理回路35に出力する。
記憶回路32は、第1の実施形態で説明した記憶回路24と同様の機能を備える。また、入力インターフェース33は、第1の実施形態で説明した入力インターフェース22と同様の機能を備える。ディスプレイ34は、第1の実施形態で説明したディスプレイ23と同様の機能を備える。
処理回路35は、取得機能351と、生成機能352と、受付機能353と、表示制御機能354と、制御機能356とを有する。処理回路35の各機能は、第1の実施形態で説明した処理回路21の機能と同様の機能を有する。また、処理回路35は、第2〜第3の実施形態で説明した処理回路21のいずれかと同様の機能を備えるものとしても良い。また、本実施形態においては、処理回路35は、生成したロードマップ画像をディスプレイ34に表示しても良いし、X線診断装置3100に送信するものとしても良い。
(変形例1)
また、上述の第1の実施形態および第2の実施形態では、操作者の指定または画像検出によって対象範囲71を特定するとしたが、対象範囲71を特定する手法はこれらに限定されるものではない。
例えば、ロードマップ機能の開始前に、予めX線CT(Computed Tomography)装置等によって生成された3次元画像(3次元医用データ)が生成される場合がある。また、このような3次元医用データ中の動脈瘤51の位置に、マーカが関心領域として設定される。また、3次元医用データ中の各位置と、X線画像の撮像時のCアーム15の位置とは、予め対応付けられるものとする。3次元医用データ、3次元医用データ中の関心領域の位置、3次元医用データ中の各位置とX線画像の撮像時のCアーム15の位置との対応付け等の情報は、例えば、記憶回路24に記憶される。
本変形例の取得機能211は、第2の造影X線画像の撮像時(第2のタイミング)におけるCアーム15の位置を、制御機能215から取得して生成機能212に送出する。Cアーム15は、撮像装置の一例である。
また、本変形例の生成機能212は、予め生成された3次元医用データ中に設定された関心領域の位置と、取得されたCアーム15の位置とに基づいて、第2の血管画像92のうち、関心領域が映り込んだ範囲を、対象範囲71として特定する。また、生成機能212は、特定した対象範囲71を第1の血管画像91に合成する。
本変形のX線診断装置100によれば、3次元医用データを利用して、高精度に関心領域を特定することができるため、第2の血管画像92から適切な対象範囲71を容易に特定することができる。
(変形例2)
また、上述の第1の実施形態では、第1の血管画像91および第2の血管画像92は、第1、第2の造影X線画像と第1、第2の非造影X線画像との差分処理によって生成されるものとしたが、第1の血管画像91および第2の血管画像92の生成の手法はこれに限定されるものではない。
例えば、生成機能212は、非造影X線画像を使用せずに、第1の血管画像91および第2の血管画像92を生成しても良い。
例えば、生成機能212は、造影X線画像の入力に対してDSA画像相当の画像を出力するように学習された学習済みモデルに基づいて、第1、2の造影X線画像から、第1の血管画像91および第2の血管画像92を生成しても良い。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、造影剤の使用量を抑制すると共に、血管形状の変化に応じたロードマップ画像を生成することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
4 ネットワーク
5,5a,5b 血管
15 Cアーム
21,35 処理回路
22,33 入力インターフェース
23,34 ディスプレイ
24,32 記憶回路
31 通信インターフェース
51 動脈瘤
61 カテーテル
62 ステント
71 対象範囲
80a,80b サーチ範囲
91 第1の血管画像
92 第2の血管画像
94 合成血管画像
95 ライブ画像
96 ロードマップ画像
100,1100,2100,3100 X線診断装置
211,351 取得機能
212,1212,2212,352 生成機能
213,353 受付機能
214,354表示制御機能
215,356 制御機能
216,1216 検出機能
300 医用画像処理装置
P 被検体

Claims (12)

  1. 第1のタイミングにおいて被検体に対して造影剤が注入された第1の状態で撮像された第1の造影X線画像と、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおいて造影剤が前記被検体に対して注入された第2の状態で撮像された第2の造影X線画像と、前記第1の造影X線画像よりも後に前記被検体に対して造影剤が注入されていない第3の状態で撮像された第3のX線画像とを取得する取得部と、
    前記第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像と、前記第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像と、を合成した合成血管画像を、前記第3のX線画像に重畳した重畳画像を順次生成する生成部と、
    を備える医用画像処理装置。
  2. 前記第2のタイミングにおいて前記被検体に注入される造影剤の量は、前記第1のタイミングにおいて前記被検体に注入される造影剤の量よりも少ない、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記生成部は、前記第2の血管画像を基準として、前記第1の血管画像と前記第2の血管画像とを位置合わせすることにより、前記合成血管画像を生成する、
    請求項1または2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記生成部は、前記第1の血管画像と前記第2の血管画像とを位置合わせする際に、前記第1の血管画像に映り込んだ血管と、前記第2の血管画像に映り込んだ血管とが重畳する範囲が最大となる位置に、前記第1の血管画像を回転または平行移動する、
    請求項3に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記第3のX線画像は、時系列に順次撮像され、
    前記生成部は、前記取得部によって時系列に順次取得される前記第3のX線画像に、前記合成血管画像を重畳する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記取得部は、前記第1のタイミングより前に前記第3の状態で撮像された第1の非造影X線画像と、前記第2のタイミングより前に前記第3の状態で撮像された第2の非造影X線画像と、をさらに取得し、
    前記生成部は、前記第1の造影X線画像と前記第1の非造影X線画像とに対して差分処理を実行することによって前記第1の血管画像を生成し、前記第2の造影X線画像と前記第2の非造影X線画像とに対して差分処理を実行することによって前記第2の血管画像を生成する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記第2の血管画像のうち、前記第1の血管画像に合成する対象範囲の指定を受け付ける受付部、をさらに備え、
    前記生成部は、前記対象範囲を、前記第1の血管画像に合成する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記第2の血管画像から、検出対象部位を検出する検出部をさらに備え、
    前記生成部は、検出された前記検出対象部位が映り込んだ対象範囲を、前記第1の血管画像に合成する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記取得部は、さらに、前記第2のタイミングにおける撮像装置の位置を取得し、
    前記生成部は、予め生成された3次元医用データ中に設定された関心領域の位置と、取得された前記撮像装置の位置とに基づいて、前記第2の血管画像のうち、前記関心領域が映り込んだ範囲を、前記第1の血管画像に合成する対象範囲として特定し、特定した前記対象範囲を前記第1の血管画像に合成する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記第3のX線画像から血管内に留置されたデバイスを検出する検出部をさらに備え、
    前記生成部は、検出された前記デバイスの形状に基づいて、前記第1の血管画像上の血管の形状を補正する、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  11. 第1のタイミングにおいて被検体に対して造影剤が注入された第1の状態で撮像された第1の造影X線画像と、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおいて造影剤が前記被検体に対して注入された第2の状態で撮像された第2の造影X線画像と、前記第1の造影X線画像よりも後に前記被検体に対して造影剤が注入されていない第3の状態で撮像された第3のX線画像とを取得する取得部と、
    前記第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像と、前記第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像と、を合成した合成血管画像を、前記第3のX線画像に重畳した重畳画像を順次生成する生成部と、
    を備えるX線診断装置。
  12. 第1のタイミングにおいて被検体に対して造影剤が注入された第1の状態で撮像された第1の造影X線画像と、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングにおいて造影剤が前記被検体に対して注入された第2の状態で撮像された第2の造影X線画像と、前記第1の造影X線画像よりも後に前記被検体に対して造影剤が注入されていない第3の状態で撮像された第3のX線画像とを取得する取得ステップと、
    前記第1の造影X線画像に基づいて生成された第1の血管画像と、前記第2の造影X線画像に基づいて生成された第2の血管画像と、を合成した合成血管画像を、前記第3のX線画像に重畳した重畳画像を順次生成する生成ステップと、
    をコンピュータに実行させる医用画像処理プログラム。
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