JP2020095807A - 面状発光装置 - Google Patents

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深澤 孝一
Koichi Fukazawa
孝一 深澤
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【課題】高い輝度の光を出射可能であり、かつ放熱効率が高い面状発光装置を提供する。【解決手段】本明細書に開示する面状発光装置は、第1の方向に伸延した基板と、基板上に、第1の方向に沿って配置される複数の発光素子と、を有する線状発光部と、線状発光部から出射される光を入射する入射面、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、を備え、基板は、第1の方向と直交する第2の方向に伸延する伸延部を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、面状発光装置に関する。
従来、液晶パネル装置等の透過型の表示パネル装置、シーリングライト等の照明装置及びデジタルサイネージ等の情報表示装置において、光を面状に発光する面状発光装置が光源として用いられている。
様々な情報を表示する表示パネル装置及び情報表示装置は、太陽の光がある明るい屋外で使用される場合がある。また、照明装置も、広い部屋で用いられる場合には、部屋の隅々まで光を照らすように、高い輝度の光を照射することが求められる場合がある。
例えば、液晶パネル装置等の透過型の表示パネル装置は、高機能携帯端末の表示部として使用されており、様々な環境において使用され得る。
液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす面状発光装置は、透過型表示パネルを背面から照らすのでバックライト装置ともいわれる。
バックライト装置は、液晶パネル等の透過型の表示パネル装置を背面から照らして画像の形成に寄与する。
面状発光装置には、発光装置が発光する光を入射する入射面と入射した光を出射する出射面とがほぼ直交して配置されるエッジ型の面状発光装置と、入射面と出射面とが対向して配置される直下型の面状発光装置とがある。
エッジ型の面状発光装置は、1つ以上の側面を持つ導光板を備え、導光板の1つの側面が発光装置の発光領域と対向して配置される入射面として用いられる。入射面から入射した光は、導光板内を伝搬しながら、入射面に対してほぼ直交して配置される出射面から出射する。1つ以上の側面を持つ導光板は、長辺を形成する側面と短辺を形成する側面とを有するが、入射面として長辺を形成する側面が用いられることが多い。そのため、エッジ型の面状発光装置は、導光板の長手方向に伸延した線状発光部を備える。
例えば、特許文献1の図1には、4個のLEDチップがリードフレームに実装された3個のパッケージと、この3個のパッケージが直線的に取り付けられた長尺状の絶縁基板とを有する線状発光部が示されている。また、特許文献1の図5には、線状発光部を備えたエッジ型の面状照明装置が示されている。
特開2010−146931号公報
近年、屋外等の明るい環境下においても、表示パネル装置の充分な視認性を確保するために、バックライト装置が出射する光の輝度を更に向上することが求められている。
輝度を向上する方法として、線状発光部が有するLEDチップの数を増加することがある。
しかし、特許文献1に記載された線状発光部では、絶縁基板の長さは固定されているので、絶縁基板に取り付けられるパッケージの数を増加することは容易ではない。また、1つのパッケージに実装されるLEDチップの数は、リードフレームの放熱性及び加工精度等の制約を受けるので、実装されるLEDチップの数を大きく増大することも困難である。
照明装置及び情報表示装置においても、表示パネル装置と同様に、面状発光装置の輝度を向上することが求められている。高輝度発光を実現するためには、面状発光装置を構成する発光素子に多くの電流を流す必要があり、その結果、面状発光装置の発熱量も多くなる。そこで、発光素子が発光した際に生じる熱を効率よく外部へ放熱させることが課題となっている。
本明細書では、高い輝度の光を出射可能であり、かつ効率よく放熱可能な面状発光装置を提供することを目的とする。
本明細書に開示する面状発光装置は、第1の方向に伸延した基板と、基板上に、第1の方向に沿って配置される複数の発光素子と、を有する線状発光部と、線状発光部から出射される光を入射する入射面、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、を備え、基板は、第1の方向と直交する第2の方向に伸延する伸延部を有することを特徴とする。
また、面状発光装置において、伸延部は、線状発光部から導光板へ向かう方向とは反対方向に伸延した後方伸延部を含むことが好ましい。
また、面状発光装置において、線状発光部及び導光板を収容するケースをさらに備え、後方伸延部はケースに固定されることが好ましい。
また、面状発光装置において、伸延部は、線状発光部から導光板に向かう方向に伸延する前方伸延部を含むことが好ましい。
また、面状発光装置において、導光板の少なくとも一部は、前方伸延部の少なくとも一部と重なるように配置されることが好ましい。
また、面状発光装置において、複数の発光素子と導光板との間に第1の方向に伸延する蛍光体樹脂をさらに備えることが好ましい。
また、面状発光装置において、複数の発光素子は、第1の方向に配置された発光素子列を第2の方向に複数列配置されてなるようにしてもよい。
また、面状発光装置において、複数の発光素子は、異なる波長の光を発光する複数の種類の発光素子を含むようにしてもよい。
上述した本明細書に開示する面状発光装置は、高い輝度の光を出射可能であり、効率よく放熱可能である。
本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の分解斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の要部の平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の拡大平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の全体の平面図である。 (A)は、図1のA−A´における断面図であり、(B)は、(A)の要部の拡大図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例1の斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例1の分解斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例1の要部の平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例1の拡大平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例1の全体の平面図である。 (A)は、図6のB−B´線における断面図であり、(B)は、(A)の要部の拡大図である。 (A)は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例2の図6のB−B´線に対応する位置おける断面図であり、(B)は、(A)の要部の拡大図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例3の分解斜視図である。
以下、本明細書で開示する面状発光装置の好ましい一実施形態について、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
本明細書では、液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす光源として使用される面状発光装置を例にして以下に説明を行うが、本明細書で開示する面状発光装置の用途はこれに限定されるものではない。例えば、本明細書で開示する面状発光装置は、照明装置及び情報表示装置の光源としても使用され得る。
図1は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の斜視図である。図2は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の分解斜視図である。図3は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の要部の平面図である。図4(A)は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の拡大平面図である。図4(B)は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の全体の平面図である。図5(A)は、図1のA−A´線における拡大断面図であり、図5(B)は、図5(A)の要部の拡大図である。
本実施形態の面状発光装置10は、線状発光部11と、導光板12と、反射シート14と、スペーサ15と、拡散シート16と、集光シート17と、反射型偏光板18と、これらを内部に収納する収納ケース10aとを備える。面状発光装置10は、所定の方向に伸延した扁平な直方体の形状を有する。
収納ケース10aは、下ケース13及び上ケース19からなる。下ケース13は、底部13aと、3つの側部13c、13d、13eを有する。下ケース13の辺のうち、線状発光部11側の辺13h上には線状発光部11が配置されるため、側部が設けられていない。底部13aと、3つの側部13c、13d、13eに囲まれて、空間13fが形成される。空間13fの上方は、外部に露出している。
上ケース19が空間13fを覆うように下ケース13上に配置されて、収納ケース10aが形成される。
下ケース13の底部13aは矩形の形状を有する。導光板12、反射シート14、拡散シート16、集光シート17、及び反射型偏光板18のそれぞれの輪郭は、概ね底部13aの形状と一致する。
反射シート14は、底部13a上に配置される。更に、反射シート14上に、導光板12、拡散シート16、集光シート17、及び反射型偏光板18が、それぞれの輪郭を概ね一致させて順番に配置される。そして、上ケース19が、反射型偏光板18を覆うように、下ケース13上に配置される。
上ケース19は、大きな開口部19aを有しており、開口部19aから反射型偏光板18が露出する。線状発光部11が出射した光は、開口部19aから外部へ面状に出射される。
導光板12は、線状発光部11が出射する光を入射する入射面12bと、入射面12bから入射した光を出射する出射面12dと、出射面12dと対向する反射面12aと、入射面12bと対向する対向面12cを有する。導光板12は、面状発光装置10の長手方向に伸延した、扁平な直方体の形状を有する。導光板12は、入射面12bから入射した光を導光しながら進行方向を変化させて、入射面12bと直交する向きを有する出射面12dから出射する。導光板12は、線状発光部11が発光する光を伝搬する材料を用いて形成される。導光板12は、例えば、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂を用いて形成される。また、導光板12は線状発光部11から高輝度の光を入射し得るので、耐光性の高い材料を用いて形成してもよい。耐光性の高い材料として、例えば、ガラスを用いることができる。
入射面12bは、導光板12の長手方向に伸延した矩形の形状を有する。
入射面12bの長手方向の両側には、突起部12eが配置される。線状発光部11は、下ケース13内において、一対の突起部12eと入射面12bとに囲まれた空間に配置される。
導光板12の反射面12aには、微細な凹凸構造が設けられている。導光板12内で反射面12aに進んだ光は、この凹凸構造により進行方向が出射面12d側へ変えられて、出射面12dから出射する。
なお、導光板12の形状は、長手方向に伸延した矩形に限定されるものではない。導光板12の形状は、面状発光装置10が組み込まれる装置が出射する光の面形状に対応させて適宜決定され得る。例えば、導光板12の形状は、正方形、4角形以外の多角形、楕円形であってもよい。また、例えば、面状発光装置10が、照明装置の光源として用いられる場合には、導光板12の形状は、円形、楕円形、多角形の形状であってもよい。
線状発光部11は、面状発光装置10の長手方向である第1の方向に伸延した、細長い矩形の形状を有する。線状発光部11は、実装基板11j及び回路基板11iを有する基板部11dと、複数の発光素子11gと、封止材11bと、コネクタ11cとを有する。
実装基板11jは、細長い矩形の形状を有する。実装基板11jの長手方向である第1の方向は、線状発光部11の長手方向と一致し、実装基板11jの幅方向は、線状発光部11及び後方伸延部11xの幅方向と一致する。実装基板11j(以下、単に「基板」ともいう。)は、第1の方向と直交する第2の方向に伸延する伸延部を有する。また、本実施形態に係る面状発光装置において、伸延部は、線状発光部11から導光板12へ向かう方向とは反対方向に伸延した後方伸延部11xを含むことが好ましい。後方伸延部11xは下ケース13に固定されることがさらに好ましい。実装基板11jは、例えば、アルミニウム等の金属、又はセラミックス等の電気絶縁性の材料を用いて形成される。実装基板11jは、平坦な表面を有し、この平坦な表面上に、長手方向である第1の方向に沿って複数の発光素子11gが配置される。実装基板11jの表面が平坦であることは、複数の発光素子11gが高い密度で実装基板11j上に配置される観点から好ましい。
例えば、実装基板11jの厚さを約0.9mmとすることができる。
回路基板11iは、実装基板11j上に配置される。回路基板11iの長手方向は、線状発光部11の長手方向と一致し、回路基板11iの幅方向は、コネクタ11cが配置された領域周辺では線状発光部11の幅方向と一致する。回路基板11iは、長手方向である第1の方向に沿って細長い開口部11оを有し、開口部11оから実装基板11jの平坦な表面が露出する。回路基板11iは、接着シート等の接着材によって実装基板11j上に貼り付けられる。回路基板11iは、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はポリエステル樹脂等の電気絶縁性の樹脂を用いて形成される。
図4(A)に示すように、回路基板11iの表面には、開口部11оを挟むように、一対の配線部20、21が配置される。一対の配線部20、21は、回路基板11iの長手方向に伸延するように、回路基板11iの幅方向に間隔を開けて配置される。配線部20、21は、例えば、金又は銅等の導電体が、回路基板11i上にパターニングされて形成される。
配線部20、21の間には、複数の発光素子11gが、線状発光部11の長手方向である第1の方向に沿って配置される。
配線部20、21における第1端部11m側の端部には、コネクタ11cが配置される。コネクタ11cは、外部電源(図示せず)から供給される電力を配線部20、21に供給する。また、回路基板11iにおける第1端部11m側には、コネクタ11cを、ハンダ等を用いて回路基板11iに接合するための接合パッド(図示せず)が配置される。
図4(A)に示すように、配線部20及び配線部21における第2端部11n側の端部20a、21a同士は、ツェナーダイオード23を介して電気的に接続される。ツェナーダイオード23は、複数の発光素子11gに対して過電圧が印加されることを防止する。
コネクタ11cには、外部電源からケーブル25を介して電力が供給される。コネクタ11cは、収納ケース10aの外部に配置される。コネクタ11cに接続されるケーブル25は、外部へ延出可能である。
回路基板11i及び配線部20、21は、コネクタ11cが配置される領域を除いて、絶縁性の膜であるソルダレジスト11kによって覆われて保護される。
発光素子11gは、例えば、矩形上に形成された青色系の半導体発光素子である。発光素子11gは、例えば、LEDダイである。LEDダイは、発光ダイオードのダイにカソード端子及びアノード端子が電気的に接続された素子である。複数の発光素子11gが、回路基板11iの開口部11о内の実装基板11j上に、線状発光部11の長手方向である第1の方向に沿って直線状に配置される。複数の発光素子11gは、線状発光部11の長手方向に並ぶ発光素子列11pを形成する。発光素子11gは、その上面が実装基板11jの表面と平行に配置されることが好ましい。発光素子11gは、例えば、実装基板11j上にダイボンドにより接着される。発光素子11gとして、例えば発光波長域が440〜455nmのInGaN系化合物半導体等を用いることができる。図4(A)に示す例では、矩形の発光素子11gは、辺同士を互いに対向させて実装基板11j上に配置されているが、発光素子11gを45度回転させて、互いの頂点同士を対向させるように、発光素子11gを実装基板11j上に配置してもよい。
発光素子11gが、実装基板11j上に直接配置されることにより、発光する発光素子11gが生じる熱を実装基板11jに効率よく伝達できる。実装基板11jは、第1の方向と直交する第2の方向に伸延する伸延部を有するため、伸延部を構成する実装基板11jから発光素子11gで生じた熱を効率よく外部へ放熱することができる。
また、本実施形態に係る面状発光装置において、伸延部は、線状発光部11から導光板12へ向かう方向とは反対方向に伸延した後方伸延部11xを含んでおり、後方伸延部11xを収納ケース10aの外部に配置することにより、発光素子11gで生じた熱をさらに効率よく外部へ放熱することができる。
さらに、後方伸延部11xを下ケース13に固定することにより、発光素子11gで生じた熱を、下ケース13を介して外部へ放熱することができるため、さらに放熱効率を向上させることができる。
このように放熱効率を向上させることにより、発光素子11gの温度が上昇することが抑制される。このように線状発光部11が発光素子11gから生じる熱を効率よく放熱できることは、発光素子11gを高い密度で、実装基板11j上に配置する観点からも好ましい。
発光素子11gは、カソード端子K及びアノード端子Aを有する。近接する発光素子11g同士は、カソード端子Kとアノード端子Aとが、ワイヤ11hを用いて互いに電気的に接続される。複数の発光素子11gが、電気的に接続されて1つの列を形成する。各列の両端に位置する発光素子11gのカソード端子K又はアノード端子Aは、ワイヤ11hを介して配線部20、21と電気的に接続される。本実施形態では、8個の発光素子11gが直列に接続された26列が、配線部20、21の間に並列に接続されている。即ち、線状発光部11の発光素子列11pは、208個の発光素子11gを有する。なお、ワイヤ11hは、封止材11bにより封止されているが、図では、分りやすくするために、実線で示している。
外部電源からコネクタ11cを介して、配線部20、21に直流電圧が印加されることによって、発光素子11gは発光する。
線状発光部11では、複数の発光素子11gが実装基板11j上に直接配置されるので、線状発光部11の長手方向において、単位長さあたりに多数の発光素子11gを配置することが可能となる。
1列あたりに配置される発光素子11gの数は、駆動回路の出力電圧に応じて適宜決定され得る。また、線状発光部11に配置される列の数は、面状発光装置10に求められる輝度に応じて適宜決定され得る。
例えば、発光素子11gを平面視した寸法は、約0.6mm×0.6mmとすることができる。また、隣接する発光素子11gの間隔を、約1.4mmとすることができる。発光素子11gが配置される実装基板11jの表面が平坦であれば、隣接する発光素子11gの間隔を、約0.1mm程度にすることも可能である。
樹脂枠30は、直線状に配置される複数の発光素子11g、回路基板11iの開口部11о、及び配線20及び21に沿って配置される。複数の発光素子11gの側方の3面および上面は、樹脂枠30によって覆われている。樹脂枠30によって覆われていない側方の1面が複数の発光素子11gの出射口であり、ここから、線状発光部11は、図5(A)に矢印Lで示したように光を出射する。樹脂枠30の長手方向は、線状発光部11の長手方向と一致する。樹脂枠30の幅方向は、線状発光部11の配線部20及び21、並びに開口部11oを覆うのに十分な幅を有することが好ましい。
樹脂枠30は、複数の発光素子11gによる出射光を封止材11bの側に反射させる内側の白色樹脂層と、外部への光の透過を防止する外側の黒色樹脂層との2層構造を有することが好ましい。線状発光部11では、白色樹脂層があることにより、複数の発光素子11gからの光は白色樹脂層で出射口側に反射し効率よく光を出射することができる。また、白色樹脂層だけでは、樹脂枠30を透過して側面から光が漏れるおそれがあるが、線状発光部11では、白色樹脂層の外側にさらに黒色樹脂層があることにより、外部に光が漏れにくくなるので、発光効率を向上させることができる。
封止材11bは、樹脂枠30内の回路基板11i及び実装基板11j上に充填されて、複数の発光素子11gの全体を一体に被覆し保護(封止)する。
発光素子11gから樹脂枠30に向けて出射された光は、樹脂枠30の内側の表面で反射されて導光板12側へ出射される。
封止材11bは、複数の発光素子11gを封止するために樹脂枠30の内側で回路基板11i及び実装基板11j上に配置される。封止材11bは、複数の発光素子11gに基づいて生成される光に対して透光性を有する樹脂に蛍光体が含有された部材である。複数の発光素子11gに基づいて生成される光は、発光素子11gが出射する光と、蛍光体により波長変換された光を含む。蛍光体は、発光素子11gが出射した青色光を吸収して黄色光に波長変換する、例えばYAG(yttrium aluminum garnet)等の粒子状の蛍光体材料である。青色光と蛍光体により波長変換された黄色光とが混合されることにより白色光が得られる。封止材11bは、例えば、エポキシ樹脂又はシリコン樹脂等の樹脂に蛍光体が含有させて形成することができる。封止材11bは、青色光を吸収して他の色の光(赤色、緑色等)に波長変換する蛍光体を有していてもよい。また、封止材11bは、蛍光体を有していなくてもよい。
枠体11aに囲まれた封止材11bの表面は、光を出射する発光領域11lを形成する。
反射シート14は、導光板12の反射面12aから出射した光を、反射面12a側に向かって反射する。反射シート14は、例えば、光反射機能を有する金属板、フィルム、箔、銀蒸着膜が形成されたフィルム、アルミニウム蒸着膜が形成されたフィルム、又は白色シート等を用いることができる。
反射シート14の厚さは、例えば、約0.2mmとすることができる。
拡散シート16は、導光板12の出射面12dから出射した光が拡散しながら透過する。拡散シート16は、例えば、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂にシリカ粒子等を分散して形成される。
拡散シート16の厚さは、例えば、約0.1mmとすることができる。
集光シート17は、拡散シート16から入射した光の配光分布を調整して、反射型偏光板18に向かって出射する。集光シート17は、反射型偏光板18側の面に微小な集光群を有する。集光シート17として、例えばプリズムシートを用いることができる。
集光シート17の厚さは、例えば、約0.2mmとすることができる。
反射型偏光板18は、集光シート17から入射した光のS成分及びP成分の中の何れか一方の成分を透過し、他方の成分を反射する。反射された成分の光は、反射シート14側に向かって進行した後、再度反射型偏光板18に入射するまでの間に反射型偏光板18を透過する成分の光に変換される。反射型偏光板18は、例えば、樹脂により形成される多層膜構造を有する。
反射型偏光板18の厚さは、例えば、約0.4mmとすることができる。
なお、導光板12上に配置されるシートは、上述した例に限定されるものではない。例えば、面状発光装置10が、一般の照明装置の光源として使用される場合、導光板12上に、第1の拡散シートと、第2の拡散シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置10が、大型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板12上に、第1の拡散シートと、第2の拡散シートと、集光シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置10が、大型、中型又は小型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板12上に、拡散シートと、集光シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置10が、小型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板12上に、拡散シートと、第1の集光シートと、第2の集光シートを順番に配置してもよい。
図3は、下ケース13と、下ケース13内に配置された反射シート14と、導光板12と、線状発光部11と、スペーサ15とを示す平面図である。
図2に示すように、線状発光部11は、その長手方向を、下ケース13の長手方向と一致させて、接着材(図示せず)を介して、下ケース13の底面13a上に固定される。あるいは、線状発光部11の後方伸延部11xと下ケース13とをネジ等の締結部材により固定するようにしてもよい。接着材は、高い熱伝導性を有することが好ましい。なお、接着材は、線状発光部11の長手方向の全体にわたって配置されていなくてもよい。この場合、接着材が配置されていない線状発光部11と底面側部13aとの間に熱伝導グリースを配置してもよい。また、線状発光部11における実装基板11jの裏面に凹凸を形成して、接着材との接着強度を高めてもよい。実装基板11jの裏面の凹凸は、例えば、サンドブラスト等の機械的処理、エッチング等の化学的処理又はプラズマ等の物理的処理を用いて形成される。
導光板12は、その入射面12bが、線状発光部11の出射口と対向するように、下ケース13の空間13fに収納される(図5(A)及び図5(B)参照)。また、導光板12は、一対の突起部12eが、線状発光部11の長手方向の第1端部11m及び第2端部11nと当接するように、下ケース13の空間13fに配置される。
導光板12の対向面12cにおける長手方向の両端部と、下ケース13の側部13cとの間には弾性を有するスペーサ15が配置される。導光板12は、対向面12cにおける長手方向の両端部がスペーサ15によって、線状発光部11側に押圧される。これにより、導光板12における一対の突起部12eが、線状発光部11の長手方向の第1端部11m及び第2端部11nを押圧することにより、導光板12が下ケース13の空間13f内に固定される。
次に、上述した本実施形態の面状発光装置10の動作について、以下に説明する。
外部電力がコネクタ11cに供給されて、線状発光部11の発光素子11gは発光する。図5(A)に示すように、線状発光部11から樹脂枠30に向けて出射された光は、樹脂枠30の内側の表面で反射されて導光板12側へ出射され、導光板12の入射面12bへ入射する。
線状発光部11から出射した光の一部は、導光板12の入射面12bへ向かう。また、線状発光部11から出射した多くの光は、樹脂枠30に向かって進行する。樹脂枠30に向かった光は、樹脂枠30の表面で反射して、導光板12の入射面12bへ向かう。このように、樹脂枠30に向かった光は、導光板12の入射面12bへ向かうように導光される。
導光板12の入射面12bへ入射した光は、導光板12を対向面12c側に向かって進行しながら、徐々に出射面12dから拡散シート16へ向かって出射する。また、一部の光は、反射シート14により反射されて、出射面12dから拡散シート16へ向かって出射する。これにより、線状発光部11が線状に発光した光は、導光板12の出射面12dから面状に出射する光に変換される。
導光板12の出射面12dから面状に出射する光は、拡散シート16、集光シート17及び反射型偏光板18を透過して、面状発光装置10の外部へ出射される。
上述した本実施形態の面状発光装置によれば、複数の発光素子が高い密度で配置される線状発光部を備えるので、高い輝度の面状の光を出射可能である。さらに、本実施形態の面状発光装置を構成する線状発光部は、線状発光部から導光板へ向かう方向とは反対方向に伸延した後方伸延部を有しており、発光素子で生じた熱を後方伸延部から効率よく外部へ放熱することができる。
次に、上述した本実施形態の面状発光装置が備える線状発光部の変形例1について、図6〜図10(B)を参照しながら、以下に説明する。
図6は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例1の斜視図である。図7は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例1の分解斜視図である。図8は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例1の要部の平面図である。図9(A)は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例1の拡大平面図である。図9(B)は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例1の全体の平面図である。図10(A)は、図6のB−B´線における断面図である。図10(B)は、図10(A)の要部の拡大図である。
本変形例の面状発光装置を構成する線状発光部31は、第1の方向に伸延した基板である実装基板11jと、実装基板11j上に、第1の方向に沿って配置される複数の発光素子11gと、線状発光部から出射される光を入射する入射面、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板12と、を有する。線状発光部31において、実装基板11jは、第1の方向と直交する第2の方向に伸延する伸延部を有する。本実施例において、伸延部は、線状発光部11から導光板12に向かう方向に伸延する前方伸延部11yを含む。
線状発光部31は、前方伸延部11yを含めた全体が側部13bを含んだ下ケース13の空間13fに収容される。ただし、コネクタ11cを導光板12とは反対側に配置するために、コネクタ11cを配置するための突出部11zを下ケース13から外部へ突出させるようにしてもよい。
また、本変形例に係る面状発光装置において、伸延部は、線状発光部31から導光板12へ向かう方向に伸延した前方伸延部11yを含んでおり、前方伸延部11yを下ケース13に固定することにより、発光素子11gで生じた熱を、下ケース13を介して外部へ放熱することができるため、放熱効率を向上させることができる。
導光板12の少なくとも一部は、前方伸延部11yの少なくとも一部と重なるように配置されることが好ましい。前方伸延部11yを構成する実装基板11jを反射率が高い材質で構成することにより、導光板12から下ケース13の底部13aに向かう光を前方伸延部11yで反射させることができるため、反射シート14を省くことができる。
線状発光部31の配線20、21に電力を供給するためのコネクタ11cは、線状発光部31から導光板12とは反対側に突出した突出部11zに配置することができる。突出部11zを収納ケース10aの外部に配置するために、図7に示すように、下ケース13の側部13bの一部に切欠き部13iを設けるようにしてもよい。
ただし、このような例には限られず、上記実施形態のように、後方伸延部11xをさらに設けて、後方伸延部11x上にコネクタ11cを配置するようにしてもよい。
本変形例に係る面状発光装置によれば、線状発光部31と導光板12とを同一平面上に配置することができるため、製造時の組み込み工程を容易に実行することができる。
次に、本実施形態の面状発光装置が備える線状発光部の変形例2について説明する。図11(A)は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例2の断面図であって、変形例1に係る線状発光部の図6のB−B´線に対応する位置における断面図である。図11(B)は、図11(A)の要部の拡大図である。
本変形例の線状発光部41は、複数の発光素子11gと導光板12との間に第1の方向に伸延する蛍光体樹脂42をさらに備える点を特徴としている。
さらに、図11(B)に示すように、複数の発光素子11gを覆う樹脂40及び導光板43を一体成形した後に、複数の発光素子11gと導光板43との間に第1の方向に沿ってハーフダイシングを行って溝を形成し、この溝に蛍光体樹脂を配置するようにしてもよい。このような構成とすることにより、蛍光体樹脂を容易に配置することができる。
次に、本実施形態の面状発光装置が備える線状発光部の変形例3について説明する。図12に本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の変形例3の分解斜視図を示す。本変形例に係る面状発光装置を構成する線状発光部51は、変形例2に係る線状発光部と同様に、線状発光部51から導光板12に向かう方向に伸延する前方伸延部11yを含み、前方伸延部11yの一部が折り曲げられて導光板12を収容するケースを構成する点を特徴としている。
図12に示すように、線状発光部51の前方伸延部11yは、底部51a、側部51c、51d、51eにより空間51fを構成することができる。この空間51fに導光板12を収容することにより、下ケースを省くことができる。
また、変形例1と同様に、前方伸延部11yを反射率の高い材質を用いることにより、導光板12から前方伸延部11yに向かう光を出射面12d側に反射することができるため、反射シートを省略することができる。
本発明では、上述した実施形態の面状発光装置は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の変形例が有する構成要件は、他の変形例にも適宜適用することができる。
例えば、複数の発光素子は、第1の方向に配置された発光素子列を第2の方向に複数列配置されてなるように構成してもよい。
また、上述した実施形態では、面状発光装置は、液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす光源として使用されていたが、本発明で開示する面状発光装置の用途はこれに限定されるものではない。本発明で開示する面状発光装置は、面状に発光する光源として利用可能である。例えば、本発明で開示する面状発光装置は、照明装置及び情報表示装置を含む面状に発光する光源を利用する装置において使用可能である。
また、上述した実施形態では、面状発光装置は、エッジ型のバックライト装置であったが、面状発光装置は、直下型のバックライト装置であってもよい。この場合、面状発光装置は、複数の線状発光部を備えており、複数の線状発光部は、幅方向に並べて配置され得る。
また、上述した実施形態では、線状発光部は、同じ波長の光を発光する発光素子を有していたが、線状発光部は、異なる波長の光を発光する複数の種類の発光素子を有していてもよい。例えば、線状発光部は、封止材に含まれる蛍光体により波長変換が行われない赤外線を発光する発光素子を有していてもよい。この場合、発光素子が発光する赤外線は、他の波長の光と共に導光板を伝搬して面状発光装置から出射される。面状発光装置から出射される赤外線を、例えば、虹彩認識等の生体認証を行うために利用してもよい。
10 面状発光装置
10a 収納ケース
11、31、41、51 線状発光部
11b 封止材
11c コネクタ
11d 基板部
11g 発光素子
11h ワイヤ
11i 回路基板
11j 実装基板
11k ソルダレジスト
11l 発光領域
11m 第1端部
11n 第2端部
11о 開口部
11p 発光素子列
11x 後方伸延部
11y 前方伸延部
11z 突出部
12 導光板
12a 反射面
12b 入射面
12c 対向面
12d 出射面
12e 突起部
13 下ケース
13a 底部
13b、13c、13d、13e 側部
13f 空間
14 反射シート
15 スペーサ
16 拡散シート
17 集光シート
18 反射型偏光板
19 上ケース
20 配線部
20a 端部
21 配線部
21a 端部
23 ツェナーダイオード
25 ケーブル
30 樹脂枠
42 蛍光体樹脂

Claims (8)

  1. 第1の方向に伸延した基板と、
    前記基板上に、前記第1の方向に沿って配置される複数の発光素子と、を有する線状発光部と、
    前記線状発光部から出射される光を入射する入射面、及び、前記入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、
    を備え、
    前記基板は、前記第1の方向と直交する第2の方向に伸延する伸延部を有する、
    ことを特徴とする面状発光装置。
  2. 前記伸延部は、前記線状発光部から前記導光板へ向かう方向とは反対方向に伸延した後方伸延部を含む、請求項1に記載の面状発光装置。
  3. 前記線状発光部及び前記導光板を収容するケースをさらに備え、
    前記後方伸延部は前記ケースに固定される、請求項2に記載の面状発光装置。
  4. 前記伸延部は、前記線状発光部から前記導光板に向かう方向に伸延する前方伸延部を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の面状発光装置。
  5. 前記導光板の少なくとも一部は、前記前方伸延部の少なくとも一部と重なるように配置される、請求項4に記載の面状発光装置。
  6. 前記複数の発光素子と前記導光板との間に前記第1の方向に伸延する蛍光体樹脂をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の面状発光装置。
  7. 前記複数の発光素子は、前記第1の方向に配置された発光素子列を前記第2の方向に複数列配置されてなる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の面状発光装置。
  8. 前記複数の発光素子は、異なる波長の光を発光する複数の種類の発光素子を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の面状発光装置。
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