JP2020091953A - 面状発光装置、及び面状発光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い輝度の光を出射可能な面状発光装置を提供する。【解決手段】面状発光装置10は、所定の方向に伸延した基板と、基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子11gと、複数の発光素子11gを囲むように基板上に配置される枠体11aと、複数の発光素子11gを封止するために枠体11aの内側に配置される封止材11bと、を有する線状発光部11と、線状発光部11から出射した光を入射する入射面12b、及び、入射面12bから入射した光を出射する出射面12dを有する導光板12と、線状発光部11の発光領域11lが導光板12の入射面と対向するように線状発光部及び導光板12を収納するケース13と、を備え、基板の発光領域11lとは反対側の裏面は、ケース13の一つの側部13bに接着され、一つの側部13bには、線状発光部11を一つの側部13bに吸着するための孔13hが設けられている。【選択図】図2A

Description

本発明は、面状発光装置、及び面状発光装置の製造方法に関する。
従来、液晶パネル装置等の透過型の表示パネル装置、シーリングライト等の照明装置及びデジタルサイネージ等の情報表示装置において、光を面状に発光する面状発光装置が光源として用いられている。
様々な情報を表示する表示パネル装置及び情報表示装置は、太陽の光がある明るい屋外で使用される場合がある。また、照明装置も、広い部屋で用いられる場合には、部屋の隅々まで光を照らすように、高い輝度の光を照射することが求められる場合がある。
例えば、液晶パネル装置等の透過型の表示パネル装置は、高機能携帯端末の表示部として使用されており、様々な環境において使用され得る。
液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす面状発光装置は、透過型表示パネルを背面から照らすのでバックライト装置ともいわれる。
バックライト装置は、液晶パネル等の透過型の表示パネル装置を背面から照らして画像の形成に寄与する。
面状発光装置には、発光装置が発光する光を入射する入射面と入射した光を出射する出射面とがほぼ直交して配置されるエッジ型の面状発光装置と、入射面と出射面とが対向して配置される直下型の面状発光装置とがある。
エッジ型の面状発光装置は、1つ以上の側面を持つ導光板を備え、導光板の1つの側面が発光装置の発光領域と対向して配置される入射面として用いられる。入射面から入射した光は、導光板内を伝搬しながら、入射面に対してほぼ直交して配置される出射面から出射する。1つ以上の側面を持つ導光板は、長辺を形成する側面と短辺を形成する側面とを有するが、入射面として長辺を形成する側面が用いられることが多い。そのため、エッジ型の面状発光装置は、導光板の長手方向に伸延した線状発光部を備える。
例えば、特許文献1の図1には、4個のLEDチップがリードフレームに実装された3個のパッケージと、この3個のパッケージが直線的に取り付けられた長尺状の絶縁基板とを有する線状発光部が示されている。また、特許文献1の図5には、線状発光部を備えたエッジ型の面状照明装置が示されている。
特開2010−146931号公報
近年、屋外等の明るい環境下においても、表示パネル装置の充分な視認性を確保するために、バックライト装置が出射する光の輝度を更に向上することが求められている。
輝度を向上する方法として、線状発光部が有するLEDチップの数を増加することがある。
しかし、特許文献1に記載された線状発光部では、絶縁基板の長さは固定されているので、絶縁基板に取り付けられるパッケージの数を増加することは容易ではない。また、一つのパッケージに実装されるLEDチップの数は、リードフレームの放熱性及び加工精度等の制約を受けるので、実装されるLEDチップの数を大きく増大することも困難である。
また、高い輝度の光を出射させるために線状発光部のLEDチップに大きな電流を流すと、熱によって線状発光部の基板が膨張し、線状発光部に反りが生じることがある。この結果、線状発光部の反った部分が導光板と接触して線状発光部の配線が断線したり、線状発光部の反りによって線状発光部と収納ケースとの間の接着性が低下して放熱性が低下したりするおそれがある。このため、線状発光部に反りが生じたり放熱性が低下したりすることが少なく、高い輝度の光を出射可能な面状発光装置が求められている。
照明装置及び情報表示装置においても、表示パネル装置と同様に、面状発光装置の輝度を向上することが求められている。
本明細書では、高い輝度の光を出射可能な面状発光装置を提供することを目的とする。
本明細書に開示する面状発光装置は、所定の方向に伸延した基板と、基板上に所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、複数の発光素子を囲むように基板上に配置される枠体と、複数の発光素子を封止するために枠体の内側に配置される封止材と、を有する線状発光部と、線状発光部から出射した光を入射する入射面、及び、入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、線状発光部の発光領域が導光板の入射面と対向するように線状発光部及び導光板を収納するケースと、を備え、基板の発光領域とは反対側の裏面は、ケースの一つの側部に接着され、一つの側部には、線状発光部を一つの側部に吸着するための孔が設けられていることを特徴とする。
また、面状発光装置において、枠体の内側領域が線状発光部の発光領域を規定することが好ましい。
また、面状発光装置において、ケースは、下ケース及び上ケースを有し、下ケースは、孔を有することが好ましい。
また、面状発光装置において、線状発光部は、線状発光部の長手方向がケースの一つの側部の長手方向と一致するように、ケースの一つの側部と接着され、一つの側部の短手方向における孔の大きさは、線状発光部の短手方向の幅よりも小さいことが好ましい。
また、面状発光装置において、基板の表面を基準として、枠体の高さは、封止材の表面の位置よりも高いことが好ましい。
また、面状発光装置において、基板における所定の方向と直交する幅方向の中心を通る中心軸と、枠体における幅方向の中心を通る中心軸とは一致していないことが好ましい。
また、面状発光装置において、複数の発光素子は、所定の方向に並ぶ列を形成しており、列において、発光素子同士の間隔は少なくとも部分的に異なっていることが好ましい。
特に、面状発光装置において、列における所定の方向の端部側において隣接する発光素子同士の間隔は、列における所定の方向の中央において隣接する発光素子同士の間隔よりも狭いことが好ましい。
本明細書に開示する面状発光装置の製造方法は、上述の面状発光装置の製造方法であって、線状発光部の裏面の第1の接着面、又は第1の接着面と対向するケースの一つの側部の第2の接着面、のいずれか一方に接着材を付加する接着材付加ステップと、孔から第1の接着面を吸引して、第1の接着面と第2の接着面とを接着材によって接着させる接着ステップと、を有することを特徴とする。
また、面状発光装置の製造方法において、接着ステップにおいて、線状発光部は、線状発光部の長手方向の両端部においてケースの一つの側部へ押圧されることが好ましい。
上述した本明細書に開示する面状発光装置は、高い輝度の光を出射可能である。
本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の分解斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の下ケースの側部を貫通する孔の一例を模式的に示す斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の下ケースの側部を貫通する孔の他の一例を模式的に示す斜視図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の要部の平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の拡大平面図である。 図4のB−B’線断面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の配線部の拡大平面図である。 図1のA−A’線拡大断面図である。 図7Aの要部の拡大図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部を下ケースの側部に吸着させる方法の一例を模式的に示す第1の図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部を下ケースの側部に吸着させる方法の一例を模式的に示す第2の図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例1の拡大平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例2の拡大平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例3の拡大平面図である。 本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例4の拡大平面図である。
以下、本明細書で開示する面状発光装置の好ましい一実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
本明細書では、液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす光源として使用される面状発光装置を例にして以下に説明を行うが、本明細書で開示する面状発光装置の用途はこれに限定されるものではない。例えば、本明細書で開示する面状発光装置は、照明装置及び情報表示装置の光源としても使用され得る。
図1は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の斜視図である。図2Aは、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の分解斜視図である。図2B及び図2Cは、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の下ケースの側部を貫通する孔を模式的に示す斜視図である。図3は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の要部の平面図である。図4は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の拡大平面図である。図5は、図4のB−B’線断面図である。図6は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の配線部の拡大平面図である。図7Aは、図1のA−A’線拡大断面図であり、図7Bは、図7Aの要部の拡大図である。図7C及び図7Dは、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部を下ケースの側部に吸着させる方法を模式的に示す図である。
本実施形態の面状発光装置10は、線状発光部11と、導光板12と、反射シート14と、スペーサ15と、拡散シート16と、集光シート17と、反射型偏光板18と、これらを内部に収納する収納ケース10aを備える。面状発光装置10は、所定の方向に伸延した扁平な直方体の形状を有する。
下ケース13は、底部13aと、4つの側部13b、13c、13d、13eを有する。底部13aと、4つの側部13b、13c、13d、13eに囲まれて、空間13fが形成される。空間13fの上方は、外部に露出している。
上ケース19が空間13fを覆うように下ケース13上に配置されて、収納ケース10aが形成される。
下ケース13の底部13aは矩形の形状を有する。導光板12と、反射シート14と、拡散シート16と、集光シート17と、反射型偏光板18の輪郭は、概ね底部13aの形状と一致する。
下ケース13には、側部13bを貫通する孔13hが設けられている。この孔13hは、線状発光部11を下ケース13に収納する際に、例えば、真空吸着等によって、線状発光部11を下ケース13の一つの側部13bに接着させるために利用される。この孔13hの形状は、特には限定されず、例えば、図2Bに示すように、円形、楕円形、又は矩形とされる。この孔13hは、下ケース13の側部13bに一つだけ形成されてもよいし、複数形成されてもよい。例えば、この孔13hは、図2Cに示すように、下ケース13の側部13bの長手方向に沿って設けられた単一の一直線状の孔13hであってもよい。この孔13hの利用方法については、後で図7B〜図7Dを参照して詳しく説明する。
反射シート14は、底部13a上に配置される。更に、反射シート14上に、導光板12と、拡散シート16と、集光シート17と、反射型偏光板18が、輪郭を概ね一致させて順番に配置される。そして、上ケース19が、反射型偏光板18を覆うように、下ケース13上に配置される。
上ケース19は、大きな開口部19aを有しており、開口部19aから反射型偏光板18が露出する。線状発光部11が出射した光は、開口部19aから外部へ面状に出射される。
導光板12は、線状発光部11が出射する光を入射する入射面12bと、入射面12bから入射した光を出射する出射面12dと、出射面12dと対向する反射面12aと、入射面12bと対向する対向面12cを有する。導光板12は、面状発光装置10の長手方向に伸延した、扁平な直方体の形状を有する。導光板12は、入射面12bから入射した光を導光しながら進行方向を変化させて、入射面12bと直交する向きを有する出射面12dから出射する。導光板12は、線状発光部11が発光する光を伝搬する材料を用いて形成される。導光板12は、例えば、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂を用いて形成される。また、導光板12は線状発光部11から高輝度の光を入射し得るので、耐光性の高い材料を用いて形成してもよい。耐光性の高い材料として、例えば、ガラスを用いることができる。
入射面12bは、導光板12の長手方向に伸延した矩形の形状を有する。
入射面12bの長手方向の両側には、突起部12eが配置される。線状発光部11は、下ケース13内において、一対の突起部12eと入射面12bとに囲まれた空間に配置される。
導光板12の反射面12aには、微細な凹凸構造が設けられている。導光板12内で反射面12aに進んだ光は、この凹凸構造により進行方向が出射面12d側へ変えられて、出射面12dから出射する。
なお、導光板12の形状は、長手方向に伸延した矩形に限定されるものではない。導光板12の形状は、面状発光装置10が組み込まれる装置が出射する光の面形状に対応させて適宜決定され得る。例えば、導光板12の形状は、正方形、4角形以外の多角形、楕円形であってもよい。また、例えば、面状発光装置10が、照明装置の光源として用いられる場合には、導光板12の形状は、円形、楕円形、多角形の形状であってもよい。
線状発光部11は、面状発光装置10の長手方向に伸延した、細長い矩形の形状を有する。線状発光部11は、実装基板11j及び回路基板11iを有する基板部11dと、複数の発光素子11gと、枠体11aと、封止材11bと、検査電極11e、11fと、コネクタ11cを有する。図4に示すように、線状発光部11の長手方向を、以下X軸方向ともいう。また、線状発光部11の長手方向と直交する幅方向を、以下Y軸方向ともいう。線状発光部11の長手方向において、第1端部11m側から第2端部11n側に向かって、コネクタ11cと、検査電極11e、11fと、複数の発光素子11g、封止材11b及び枠体11aが順番に配置される。
例えば、線状発光部11の長手方向の寸法を約340mmとして、幅方向の寸法を約4mmとすることができる。また、線状発光部11の厚さを、約1.4mmとすることができる。
実装基板11jは、細長い矩形の形状を有する。実装基板11jの長手方向は、線状発光部11の長手方向と一致し、実装基板11jの幅方向は、線状発光部11の幅方向と一致する。実装基板11jは、例えば、アルミニウム等の金属、又はセラミックス等の電気絶縁性の材料を用いて形成される。実装基板11jは、平坦な表面を有し、この平坦な表面上に、複数の発光素子11gが配置される。実装基板11jの表面が平坦であることは、複数の発光素子11gが高い密度で実装基板11j上に配置される観点から好ましい。
例えば、実装基板11jの厚さを約0.9mmとすることができる。
回路基板11iは、実装基板11jと概ね同じ輪郭を有し、実装基板11j上に配置される。回路基板11iの長手方向は、線状発光部11の長手方向と一致し、回路基板11iの幅方向は、線状発光部11の幅方向と一致する。回路基板11iは、その中央部に細長い開口部11oを有し、開口部11oから実装基板11jの平坦な表面が露出する。回路基板11iは、接着シート等の接着材によって実装基板11j上に貼り付けられる。回路基板11iは、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はポリエステル樹脂等の電気絶縁性の樹脂を用いて形成される。
図6に示すように、回路基板11iの表面には、開口部11oを挟むように、一対の配線部20、21が配置される。一対の配線部20、21は、回路基板11iの長手方向に伸延するように、回路基板11iの幅方向に間隔を開けて配置される。配線部20、21は、例えば、金又は銅等の導電体が、回路基板11i上にパターニングされて形成される。
配線部20、21の間には、複数の発光素子11gが、線状発光部11の長手方向に沿って配置される。
配線部20、21における第1端部11m側の端部20b,21bには、コネクタ11cが配置される。コネクタ11cは、外部電源(図示せず)から供給される電力を配線部20、21に供給する。また、回路基板11iにおける第1端部11m側には、コネクタ11cを、ハンダ等を用いて回路基板11iに接合するための接合パッド24a、24bが配置される。
図6に示すように、配線部20及び配線部21における第2端部11n側の端部20a、21a同士は、ツェナーダイオード23を介して電気的に接続される。ツェナーダイオード23は、複数の発光素子11gに対して過電圧が印加されることを防止する。
また、配線部20、21における第1端部11m側の端部20b,21bには、コネクタ11cと隣接して検査電極11e、11fが配置される。検査電極11e、11fは、製造工程において線状発光部11の動作を検査するための電圧を印加するために用いられる。
コネクタ11cには、外部電源からケーブル25を介して電力が供給される。コネクタ11cに接続されるケーブル25は、反射シート14の開口部14a及び下ケース13の底部13aに設けられた開口部13gを通って外部へ延出可能である。
配線部21には、発光素子11gを実装基板11j上に配置する時のマーカとして機能する複数の凹部21cが配置される。
また、配線部20には、ワイヤ11hを実装基板11j上に配置する時のマーカとして機能する複数の凹部20cが配置される。
回路基板11i及び配線部20、21は、コネクタ11cが配置される領域及び検査電極11e、11fを除いて、絶縁性の膜であるソルダレジスト11kによって覆われて保護される。
発光素子11gは、例えば、矩形上に形成された青色系の半導体発光素子である。発光素子11gは、例えば、LEDダイである。LEDダイは、発光ダイオードのダイにカソード端子及びアノード端子が電気的に接続された素子である。複数の発光素子11gが、回路基板11iの開口部11o内の実装基板11j上に、線状発光部11の長手方向に沿って直線状に配置される。複数の発光素子11gは、線状発光部11の長手方向に並ぶ発光素子列11pを形成する。発光素子11gは、その上面が実装基板11jの表面と平行に配置されることが好ましい。発光素子11gは、例えば、実装基板11j上にダイボンドにより接着される。発光素子11gとして、例えば発光波長域が440〜455nmのInGaN系化合物半導体等を用いることができる。図4に示す例では、矩形の発光素子11gは、辺同士を互いに対向させて実装基板11j上に配置されているが、発光素子11gを45度回転させて、互いの頂点同士を対向させるように、発光素子11gを実装基板11j上に配置してもよい。
発光素子11gが、実装基板11j上に直接配置されることにより、発光する発光素子11gが生じる熱を実装基板11jに効率よく伝達できるので、発光素子11gの温度が上昇することが抑制される。このように線状発光部11が発光素子11gの高い放熱性を有することは、発光素子11gを高い密度で、実装基板11j上に配置する観点からも好ましい。
発光素子11gは、カソード端子K及びアノード端子Aを有する。近接する発光素子11g同士は、カソード端子Kとアノード端子Aとが、ワイヤ11hを用いて互いに電気的に接続される。複数の発光素子11gが、電気的に接続されて一つの列を形成する。各列の両端に位置する発光素子11gのカソード端子K又はアノード端子Aは、ワイヤ11hを介して配線部20、21と電気的に接続される。本実施形態では、8個の発光素子11gが直列に接続された26列が、配線部20、21の間に並列に接続されている。即ち、線状発光部11の発光素子列11pは、208個の発光素子11gを有する。なお、ワイヤ11hは、封止材11bにより封止されているが、図では、分りやすくするために、実線で示している。
外部電源からコネクタ11cを介して、配線部20、21に直流電圧が印加されることによって、発光素子11gは発光する。
線状発光部11では、複数の発光素子11gが実装基板11j上に直接配置されるので、線状発光部11の長手方向において、単位長さあたりに多数の発光素子11gを配置することが可能となる。
一列あたりに配置される発光素子11gの数は、駆動回路の出力電圧に応じて適宜決定され得る。また、線状発光部11に配置される列の数は、面状発光装置10に求められる輝度に応じて適宜決定され得る。
例えば、発光素子11gを平面視した寸法は、約0.6mm×0.6mmとすることができる。また、隣接する発光素子11gの間隔を、約1.4mmとすることができる。発光素子11gが配置される実装基板11jの表面が平坦であれば、隣接する発光素子11gの間隔を、約0.1mm程度にすることも可能である。
枠体11aは、直線状に配置される複数の発光素子11gを囲むように、回路基板11iの開口部11oに沿って配置される。枠体11aの長手方向は、線状発光部11の長手方向と一致する。枠体11aの幅方向は、線状発光部11の幅方向と一致する。枠体11aは、線状発光部11の長手方向に伸延した環状の形状を有する。枠体11aは、例えば、ダム材である。
枠体11aは、長尺状のほぼ同じ幅の枠体連続体が、環状に配置されて形成される。枠体連続体は、白色の樹脂で形成されることが好ましい。例えば、枠体連続体は、酸化チタン等の微粒子が分散されたシリコン樹脂又はエポキシ樹脂を用いて形成される。また、枠体連続体の幅を1mmとして、高さを0.5mmとすることができる。
発光素子11gから枠体11aに向けて出射された光は、枠体11aの内側、即ち発光素子11g側の表面で反射されて線状発光部11の上方に出射される。
封止材11bは、複数の発光素子11gを封止するために枠体11aの内側で実装基板11j上に配置される。封止材11bは、複数の発光素子11gに基づいて生成される光に対して透光性を有する樹脂に蛍光体が含有された部材である。複数の発光素子11gに基づいて生成される光は、発光素子11gが出射する光と、蛍光体により波長変換された光を含む。蛍光体は、発光素子11gが出射した青色光を吸収して黄色光に波長変換する、例えばYAG(yttrium aluminum garnet)等の粒子状の蛍光体材料である。青色光と蛍光体により波長変換された黄色光とが混合されることにより白色光が得られる。封止材11bは、例えば、エポキシ樹脂又はシリコン樹脂等の樹脂に蛍光体が含有されて形成され得る。封止材11bは、青色光を吸収して他の色の光(赤色、緑色等)に波長変換する蛍光体を有していてもよい。また、封止材11bは、蛍光体を有していなくてもよい。
枠体11aに囲まれた封止材11bの表面は、光を出射する発光領域11lを形成する。すなわち、枠体11aの内側領域が線状発光部11の発光領域11lを規定する。
図5に示すように、実装基板11jの表面を基準として、枠体11aの高さ(頂点の位置)は、封止材11bの表面の位置よりも高い。例えば、枠体11aの高さを、封止材11bの表面の位置よりも0.1mm高くしてもよい。また、図5において破線で示されるように、枠体11aの内側の端部が、回路基板11iの内側の端部よりも内側に配置されることで、枠体11aは、枠体11aの一部が実装基板11j上に配置されるように形成されてもよい。
反射シート14は、導光板12の反射面12aから出射した光を、反射面12a側に向かって反射する。反射シート14は、例えば、光反射機能を有する金属板、フィルム、箔、銀蒸着膜が形成されたフィルム、アルミニウム蒸着膜が形成されたフィルム、又は白色シート等を用いることができる。
反射シート14の厚さは、例えば、約0.2mmとすることができる。
拡散シート16は、導光板12の出射面12dから出射した光が拡散しながら透過する。拡散シート16は、例えば、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の樹脂にシリカ粒子等を分散して形成される。
拡散シート16の厚さは、例えば、約0.1mmとすることができる。
集光シート17は、拡散シート16から入射した光の配光分布を調整して、反射型偏光板18に向かって出射する。集光シート17は、反射型偏光板18側の面に微小な集光群を有する。集光シート17として、例えばプリズムシートを用いることができる。
集光シート17の厚さは、例えば、約0.2mmとすることができる。
反射型偏光板18は、集光シート17から入射した光のS成分及びP成分の中の何れか一方の成分を透過し、他方の成分を反射する。反射された成分の光は、反射シート14側に向かって進行した後、再度反射型偏光板18に入射するまでの間に反射型偏光板18を透過する成分の光に変換される。反射型偏光板18は、例えば、樹脂により形成される多層膜構造を有する。
反射型偏光板18の厚さは、例えば、約0.4mmとすることができる。
なお、導光板12上に配置されるシートは、上述した例に限定されるものではない。例えば、面状発光装置10が、一般の照明装置の光源として使用される場合、導光板12上に、第1の拡散シートと、第2の拡散シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置10が、大型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板12上に、第1の拡散シートと、第2の拡散シートと、集光シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置10が、大型、中型又は小型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板12上に、拡散シートと、集光シートとを順番に配置してもよい。また、面状発光装置10が、小型のディスプレイ装置の光源として使用される場合、導光板12上に、拡散シートと、第1の集光シートと、第2の集光シートを順番に配置してもよい。
図3は、下ケース13と、下ケース13内に配置された反射シート14と、導光板12と、接着材10bと、線状発光部11と、スペーサ15を示す平面図である。
図3に示すように、線状発光部11は、その長手方向を、下ケース13の長手方向と一致させて、接着材10bを介して、下ケース13の側部13b上に固定される。線状発光部11は、発光領域11lとは反対側の基板部11dの裏面において下ケース13の一つの側部13bに、接着材10bによって接着される。接着材10bは、高い熱伝導性を有することが好ましい。なお、接着材10bは、線状発光部11の長手方向の全体にわたって配置されていなくてもよい。この場合、接着材10bが配置されていない線状発光部11と側部13bとの間に熱伝導グリースを配置してもよい。また、線状発光部11における実装基板11jの裏面に凹凸を形成して、接着材10bとの接着強度を高めてもよい。実装基板11jの裏面の凹凸は、例えば、サンドブラスト等の機械的処理、エッチング等の化学的処理又はプラズマ等の物理的処理を用いて形成される。
導光板12は、その入射面12bが、線状発光部11の発光領域11lと対向するように、下ケース13の空間13fに収納される(図7B参照)。また、導光板12は、一対の突起部12eが、線状発光部11の長手方向の第1端部11m及び第2端部11nと当接するように、下ケース13の空間13fに配置される。
導光板12の対向面12cにおける長手方向の両端部と、下ケース13の側部13cとの間には弾性を有するスペーサ15が配置される。導光板12は、対向面12cにおける長手方向の両端部がスペーサ15によって、線状発光部11側に押圧される。これにより、導光板12における一対の突起部12eが、線状発光部11の長手方向の第1端部11m及び第2端部11nを押圧することにより、導光板12が下ケース13の空間13f内に固定される。
また、図4に示すように、線状発光部11では、実装基板11jにおける長手方向と直交する幅方向の中心を通る中心軸L1と、枠体11aにおける長手方向と直交する幅方向の中心を通る中心軸L2とは一致していない。枠体11aは、中心軸L2に対してほぼ線対称に形成される。その結果、枠体11aと実装基板11jにおけるY軸の正方向側の端縁との距離S1は、枠体11aと実装基板11jにおけるY軸の負方向側の端縁との距離S2よりも広くなる。
図7Bは、図7Aの要部10cの拡大図である。図7Bに示すように、線状発光部11が、収納ケース10a内に収納された状態において、線状発光部11の発光領域11lの光軸と、導光板12の入射面12bの光軸とは一致することが、線状発光部11が発光した光を、導光板12の入射面12bに効率よく入射する観点から好ましい。
収納ケース10a内では、導光板12の反射面12aの下には反射シート14のみが配置されるが、導光板12の出射面12dの上には、拡散シート16、集光シート17及び反射型偏光板18が配置される。そのため、導光板12の上下それぞれに配置されるシートの数に対応するように、距離S1を距離S2よりも長くして、線状発光部11の発光領域11lの光軸と、導光板12の入射面12bの光軸とを一致させやすくなされている。
また、下ケース13は、側部13bを貫通する孔13hを有する。前述のように、この孔13hは、線状発光部11を下ケース13に収納する際に、例えば、真空吸着等によって、線状発光部11を下ケース13の一つの側部13bに接着させるために利用される。
線状発光部11の発光領域11lの側に実装された枠体11a及び封止材11bは、可塑性のエポキシ樹脂又はシリコン樹脂等からなる。このため、線状発光部11を側部13bに接着させる際に、線状発光部11の発光領域11lの側が押圧されると、枠体11a及び封止材11bが変形して線状発光部11の特性が変化するおそれがある。
また、線状発光部11の長手方向には、面状発光装置10をより高輝度化するために可能な限り多数の発光素子11gが配置され、線状発光部11の短手方向は、面状発光装置10をより薄型化するためにその幅が可能な限り短くされる。このため、線状発光部11の特に発光領域11lの側は、例えば、図3に示す線状発光部11の長手方向の第1端部11m及び第2端部11n等を除いて、線状発光部11を押圧可能なスペースを確保することが難しい。
そこで、本実施形態の面状発光装置10は、孔13hを利用して、例えば、真空吸着等によって、下ケース13の側部13bの孔13hから線状発光部11を吸引して、線状発光部11を下ケース13の側部13bに接着させて製造される。これにより、線状発光部11の発光領域11lの側を押圧することなく、線状発光部11を下ケース13の側部13bに接着することができる。なお、線状発光部11を下ケース13の側部13bに接着させる際に、線状発光部11の長手方向の第1端部11m及び第2端部11nのような押圧可能なスペースが、あわせて押圧されてもよい。
次に、線状発光部11を側部13bに接着させる方法について、図7C及び図7Dを参照して、より具体的に説明する。
まず、図7Cに示すように、線状発光部11の発光領域11lとは反対側の第1の接着面s1に、接着材10bが付加される。或いは、第1の接着面s1と対向する下ケース13の側部13bの第2の接着面s2に、接着材10bが付加されてもよい。この際、接着材10bとして、例えば、両面接着テープ等が、第1の接着面s1又は第2の接着面s2のいずれか一方に貼付されてもよく、或いは、接着用ボンド等の接着剤が塗布されてもよい。次に、下ケース13の側部13bの孔13h内を、例えば、真空吸着装置30によって、下ケース13の側部13bの外側から減圧する。
この結果、図7Dに示すように、線状発光部11の第1の接着面s1と下ケース13の側部13bの第2の接着面s2とが、接着材10bによって接着される。この際、線状発光部11は、線状発光部11の長手方向が下ケース13の側部13bの長手方向と一致するように、下ケース13の側部13bへ吸引される。したがって、図7C及び図7Dに示すように、下ケース13の側部13bの短手方向における孔13hの大きさz0は、線状発光部11の短手方向の幅z1よりも小さいことが好ましい。これにより、真空吸着等を行う際に、線状発光部11が孔13hへ吸引されやすくなる。
これにより、線状発光部11と下ケース13との間の接着性が向上するため、線状発光部11に生じた熱を下ケース13へ逃がす放熱性が向上する。したがって、本実施形態の面状発光装置10は、より大きな電流を線状発光部11の発光素子11gに流して、高い輝度の光を出射することが可能となる。
その後、下ケース13内に導光板12等が配置されたあと、下ケース13が上ケース19によって蓋をされる。
なお、図示しないが、孔13hは、下ケース13と上ケース19の両方に設けられてもよい。この場合、下ケース13の孔13hと上ケース19の孔は、下ケース13と上ケース19とが互いに組み合わされたときに、これらの孔の開口部が少なくとも部分的に重なるように配置される。これにより、下ケース13が上ケース19によって蓋をされた状態であっても、下ケース13の孔13h及び上ケース19の孔から線状発光部11を吸引して、線状発光部11を下ケース13の側部13bに接着させることができる。なお、下ケース13と上ケース19とは、単一の収納ケース(図示せず)として統合されてもよい。
次に、上述した本実施形態の面状発光装置10の動作について、以下に説明する。
外部電力がコネクタ11cに供給されて、線状発光部11の発光素子11gは発光する。線状発光部11が線状に発光した光は、図7Bに示すように、発光領域11lから導光板12の入射面12bへ入射する。
線状発光部11の封止材11bの表面から出射した多くの光は、導光板12の入射面12bへ向かう。また、線状発光部11の封止材11bの表面から出射した光の一部は、枠体11aに向かって進行する。枠体11aに向かった光は、枠体11aの表面で反射して、導光板12の入射面12bへ向かう。これにより、枠体11aに向かった光は、導光板12の入射面12bへ向かうように導光される。封止材11bの表面の位置と、枠体11aの高さとの関係は、線状発光部11の寸法又は線状発光部11と導光板12との位置関係に基づいて適宜設計可能である。また、面状発光装置10の設計の許す範囲で枠体11aの高さをより高くして、枠体11aと導光板12の入射面12bとの距離を近接させることは、線状発光部11が発光した光を効率よく導光板12の入射面12bへ入射する観点から好ましい。
導光板12の入射面12bへ入射した光は、導光板12を対向面12c側に向かって進行しながら、徐々に出射面12dから拡散シート16へ向かって出射する。また、一部の光は、反射シート14により反射されて、出射面12dから拡散シート16へ向かって出射する。これにより、線状発光部11が線状に発光した光は、導光板12の出射面12dから面状に出射する光に変換される。
導光板12の出射面12dから面状に出射する光は、拡散シート16、集光シート17及び反射型偏光板18を透過して、面状発光装置10の外部へ出射される。
上述した本実施形態の面状発光装置によれば、複数の発光素子が高い密度で配置される線状発光部を備えるので、高い輝度の面状の光を出射可能である。
次に、上述した本実施形態の面状発光装置が備える線状発光部の変形例1〜変形例4を、図8〜図11を参照しながら、以下に説明する。
図8は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例1の拡大平面図である。
本変形例の線状発光部31では、複数の発光素子11gは、上述した実施形態と同様に、線状発光部31の長手方向に並ぶ発光素子列11pを形成する。この発光素子列11pにおいて、長手方向の端部側において隣接する発光素子11g同士の間隔P2は、長手方向の中央において隣接する発光素子11g同士の間隔P1よりも狭い。図8に示す例では、線状発光部31の長手方向において、発光素子列11pは、第1端部11m側から第2端部11n側に向かって、領域R1、領域R2及び領域R3にわかれている。領域R1には、8個の発光素子11gが間隔P2で配置される列が10個形成され、領域R2には、8個の発光素子11gが間隔P1で配置される列が4個形成され、領域R3には、8個の発光素子11gが間隔P2で配置される列が10個形成される。
言い換えると、発光素子列11pの長手方向の端部側における複数の発光素子11gのX軸方向の単位長さあたりの密度(以下、線密度ともいう)は、発光素子列11pの長手方向の中央における複数の発光素子11gの線密度よりも高い。
これにより、線状発光部31の発光強度は、線状発光部31の長手方向の両端において強く、長手方向の中央において弱くなる。
図3に示すように、導光板12の入射面12bの両側には、突起部12eが配置されるので、突起部12eと対向する線状発光部31の部分には発光領域11lは配置されない。導光板12の入射面12bの両側の部分は発光領域11lと直接対向しないので、導光板12の入射面12bの両側の部分と線状発光部31の発光領域11lとの距離は、入射面12bと線状発光部31の発光領域11lとの距離よりも長くなる。そのため、導光板12の入射面12bの両側の部分に入射する光量は、導光板12の入射面12bよりも小さくなるので、そのままでは、導光板12の出射面12dから出射する光は、長手方向の両端部の光強度が、長手方向の中央部よりも弱くなる。
そこで、本変形例の線状発光部31では、発光素子列11pの長手方向の端部側における複数の発光素子11gの線密度を、長手方向の中央よりも高くして、導光板12の入射面12bに入射する光量と、導光板12の入射面12bの両側の部分に入射する光量との差を小さくする。これにより、導光板12の出射面12dから出射する光の面内の均一性を向上できる。
また、導光板12の長手方向の両端部の側面に反射シートを配置することにより、導光板12の出射面12dから出射する光の面内の均一性を向上してもよい。更に、同様の観点から、発光素子列11pの長手方向の端部側における発光素子11gの発光強度を、長手方向の中央の発光素子11gよりも高くしてもよい。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
なお、発光素子列11pの長手方向の両端部側以外の部分において、発光素子11g同士の間隔を異ならせてもよい。
図9は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例2の拡大平面図である。
本変形例の線状発光部41では、複数の発光素子11gの配置される領域をX軸方向に射影した場合、隣接する発光素子11gの射影成分11x同士が重なっている。一方、上述した実施形態では、複数の発光素子11gの配置される領域をX軸方向に射影した場合、隣接する発光素子11gの射影成分同士は重ならない。
具体的には、図9に示すように、発光素子11gは、Y軸の正方向及び負方向に交互に位置をずらしながら、X軸方向に沿って線状に配置される。対向する一対の頂点がX軸方向に伸延した直線L3上に並ぶように各発光素子11gが配置される第1の列と、対向する一対の頂点がX軸方向に伸延した直線L4上に並ぶように各発光素子11gが配置される第2の列とが形成されている。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
これにより、上述した実施形態よりも更に高い線密度で、複数の発光素子11gを実装基板11j上に配置することができる。また、上述した実施形態では、隣接する発光素子11gは、辺同士が対向するように配置されており、互いが発光する光が干渉しあって弱め合う場合があった。一方、本変形例では、図9に示すように、隣接する発光素子11gの位置関係が、辺同士が対向して配置される位置関係からずれることにより、互いが発光する光が干渉しあって弱め合うことが抑制される。
図10は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例3の拡大平面図である。
本変形例の線状発光部51では、線状発光部51のY軸方向において、枠体11aから外方へ伸延した実装基板11j及び回路基板11iが取り除かれている。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
これにより、線状発光部51のY軸方向の寸法を低減することができる。Y軸方向の寸法の小さい線状発光部51を用いることにより、厚さのより薄い面状発光装置10を提供することができる。
図11は、本明細書に開示する面状発光装置の一実施形態の線状発光部の変形例4の拡大平面図である。
本変形例の線状発光部61では、上述した変形例4に対して、枠体が配置されていない点が異なる。封止材11bの表面が、発光領域11lを形成する点は、上述した実施形態と同様である。その他の構成は、上述した変形例4と同様である。
例えば、本変形例の封止材11bは、高いチキソトロピー性を有する材料を用いて形成することにより、枠体を用いることなく形成することができる。チキソトロピー性を有する材料は、応力を加えることにより流動性が増加し、応力を加えることを停止することにより流動性が低下する。まず、応力が加えられて流動性の高い状態の封止材11bの材料を、複数の発光素子11gを埋め込むように実装基板11j上に流し込み、次に、材料に応力を加えることを停止して流動性を低下させた後、材料を硬化することにより封止材11bが得られる。また、高いチキソトロピー性を有する材料ではなく、高い粘度を有する材料を用いて、封止材11bを形成してもよい。
本発明では、上述した実施形態の面状発光装置は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の変形例が有する構成要件は、他の変形例にも適宜適用することができる。
例えば、上述した実施形態では、面状発光装置は、液晶パネル等の透過型の表示パネルを背面から照らす光源として使用されていたが、本発明で開示する面状発光装置の用途はこれに限定されるものではない。本発明で開示する面状発光装置は、面状に発光する光源として利用可能である。例えば、本発明で開示する面状発光装置は、照明装置及び情報表示装置を含む面状に発光する光源を利用する装置において使用可能である。
また、上述した実施形態では、面状発光装置は、エッジ型のバックライト装置であったが、面状発光装置は、直下型のバックライト装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、線状発光部は、同じ波長の光を発光する発光素子を有していたが、線状発光部は、異なる波長の光を発光する複数の種類の発光素子を有していてもよい。例えば、線状発光部は、封止材に含まれる蛍光体により波長変換が行われない赤外線を発光する発光素子を有していてもよい。この場合、発光素子が発光する赤外線は、他の波長の光と共に導光板を伝搬して面状発光装置から出射される。面状発光装置から出射される赤外線を、例えば、虹彩認識等の生体認証を行うために利用してもよい。
10 面状発光装置
10a 収納ケース(ケース)
10b 接着材
11、31、41、51、61、71 線状発光部
11a 枠体
11b 封止材
11c コネクタ
11d 基板部
11e、11f 検査電極
11g 発光素子
11h ワイヤ
11i 回路基板
11j 実装基板
11k ソルダレジスト
11l 発光領域
11m 第1端部
11n 第2端部
11o 開口部
11p 発光素子列
12 導光板
12a 反射面
12b 入射面
12c 対向面
12d 出射面
12e 突起部
13 下ケース(ケース)
13a 底部
13b、13c、13d、13e 側部
13f 空間
13g 開口部
13h 孔
14 反射シート
14a 開口部
15 スペーサ
16 拡散シート
17 集光シート
18 反射型偏光板
19 上ケース(ケース)
20 配線部
20a 端部
20b 端部
20c 凹部
21 配線部
21a 端部
21b 端部
21c 凹部
23 ツェナーダイオード
24a、24b 接合パッド
25 ケーブル
L1 実装基板の中心軸
L2 枠体の中心軸

Claims (10)

  1. 所定の方向に伸延した基板と、
    前記基板上に前記所定の方向に並べて配置される複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子を囲むように前記基板上に配置される枠体と、
    前記複数の発光素子を封止するために前記枠体の内側に配置される封止材と、を有する線状発光部と、
    前記線状発光部から出射した光を入射する入射面、及び、前記入射面から入射した光を出射する出射面を有する導光板と、
    前記線状発光部の発光領域が前記導光板の前記入射面と対向するように前記線状発光部及び前記導光板を収納するケースと、を備え、
    前記基板の発光領域とは反対側の裏面は、前記ケースの一つの側部に接着され、前記一つの側部には、前記線状発光部を前記一つの側部に吸着するための孔が設けられている、
    ことを特徴とする面状発光装置。
  2. 前記枠体の内側領域が前記線状発光部の前記発光領域を規定する、
    請求項1に記載の面状発光装置。
  3. 前記ケースは、下ケース及び上ケースを有し、
    前記下ケースは、前記孔を有する、
    請求項1又は2に記載の面状発光装置。
  4. 前記線状発光部は、前記線状発光部の長手方向が前記ケースの前記一つの側部の長手方向と一致するように、前記ケースの前記一つの側部と接着され、
    前記一つの側部の短手方向における前記孔の大きさは、前記線状発光部の短手方向の幅よりも小さい、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の面状発光装置。
  5. 前記基板の表面を基準として、前記枠体の高さは、前記封止材の表面の位置よりも高い、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の面状発光装置。
  6. 前記基板における前記所定の方向と直交する幅方向の中心を通る中心軸と、前記枠体における前記幅方向の中心を通る中心軸とは一致していない、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の面状発光装置。
  7. 前記複数の発光素子は、前記所定の方向に並ぶ列を形成しており、
    前記列において、前記発光素子同士の間隔は少なくとも部分的に異なっている、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の面状発光装置。
  8. 前記列における前記所定の方向の端部側において隣接する前記発光素子同士の間隔は、前記列における前記所定の方向の中央において隣接する前記発光素子同士の間隔よりも狭い、
    請求項7に記載の面状発光装置。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の面状発光装置の製造方法であって、
    前記線状発光部の前記裏面の第1の接着面、又は前記第1の接着面と対向する前記ケースの前記一つの側部の第2の接着面、のいずれか一方に接着材を付加する接着材付加ステップと、
    前記孔から前記第1の接着面を吸引して、前記第1の接着面と前記第2の接着面とを前記接着材によって接着させる接着ステップと、
    を有することを特徴とする面状発光装置の製造方法。
  10. 前記接着ステップにおいて、前記線状発光部は、前記線状発光部の長手方向の両端部において前記ケースの前記一つの側部へ押圧される、
    請求項9に記載の面状発光装置の製造方法。
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