JP2020095346A - 情報処理装置、情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無人チャットシステムと有人チャットシステムを組み合わせつつ、業務効率の改善を図る。【解決手段】情報処理装置は、無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う状況判定部と、判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理するオペレータ情報管理部とをそなえることにより、無人チャットシステムで行われる会話内容とオペレータの能力を適切に判定する環境を備えるものとした。更に、無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う切替判定部によって適切な判定を行うと共に、判定要素ごとの判定の結果と対応力スコアに応じて適切なオペレータを選択するオペレータ選択部と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、無人チャット及び有人チャットについての制御を行う情報処理装置及び情報処理方法についての技術分野に関する。
機械によってユーザからの問い合わせ等に対応する無人チャットシステムと、オペレータによってユーザからの問い合わせ等に対応する有人チャットシステムが知られている。無人チャットシステムにおいては、オペレータが不要とされることから、人件費等のコスト削減を図ることができる利点が存在する。また、有人チャットシステムにおいては、オペレータによるきめ細やかな対応が可能となるため、ユーザの顧客満足度の向上を図ることができる。
ここで、有人チャットシステムにおいては、問い合わせを行ったユーザによってオペレータの負担が著しく増大する虞がある。そのような問題を解決する一つの手段が特許文献1に開示されている。
特開2007−004000号公報
ところで、特許文献1に記載された構成においては、ユーザからの問い合わせに対応するのはあくまでオペレータであるため、全体的な人員コストの削減に寄与することはできない。
本発明においては、このような状況を鑑み、それぞれのシステムの利点を享受するために、無人チャットシステムと有人チャットシステムを組み合わせつつ、業務効率の改善を図ることを目的とする。
本発明に係る情報処理装置は、無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う状況判定部と、判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理するオペレータ情報管理部と、前記無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う切替判定部と、前記判定要素ごとの判定の結果と前記対応力スコアに応じてオペレータを選択するオペレータ選択部と、を備えたものである。
会話内容やユーザについての情報を取得した状態で有人チャットシステムへの切り替えを行うことにより、ユーザからの問い合わせ内容やユーザの性格に対応可能な適切なオペレータが選択される。
上述した情報処理装置における前記オペレータ情報管理部は、オペレータごとに前記有人チャットシステムを用いたユーザ対応に従事可能な対応可能時間に対する実際の対応時間の割合を表す従事割合を算出し、前記オペレータ選択部は、オペレータごとの前記従事割合を用いて前記選択を行ってもよい。
総合的に高い対応力を持つオペレータについては、選択される可能性が高くなりすぎるため、従事割合が相対的に高くなってしまうことが予想される。本構成によれば、他のオペレータでも対応可能な問い合わせについては総合的に高い対応力を持つオペレータ以外のオペレータを選択するなどを行う。
上述した情報処理装置における前記状況判定部は、ユーザの感情を表す判定要素についての判定を行ってもよい。
ユーザが入力した会話内容に基づいてユーザの感情を判定可能な判定要素を用いることで、ユーザが落ち着いているときの対応が得意なオペレータやユーザの感情が高ぶっているときの対応が得意なオペレータなどが適切に判定される。
上述した情報処理装置における前記状況判定部は、ユーザの論理性を表す判定要素についての判定を行ってもよい。
ユーザが入力した会話内容に基づいてユーザの論理性の有無を判定可能な判定要素を用いることで、ユーザが論理的な会話を好むユーザであるか否かが適切に判定される。これにより、論理的な会話が得意なオペレータや感情的な会話に適切に対応可能なオペレータが適切に判定される。
上述した情報処理装置における前記状況判定部は、前記会話内容のジャンルを表す判定要素についての判定を行ってもよい。
ユーザが入力した会話内容に基づいて問い合わせ内容のジャンルや分野を判定可能な判定要素を用いることで、得意分野に応じた適切なオペレータが選択可能とされる。
上述した情報処理装置における前記状況判定部は、ユーザの知識量を表す判定要素についての判定を行ってもよい。
ユーザが入力した会話内容に基づいて問い合わせ内容についてのユーザの知識量を判定可能な判定要素を用いることで、例えば、初心者向けの説明を丁寧に行うことが可能なオペレータや上級者向けの説明を間違えること無く確実に行うことが可能なオペレータなど、ユーザの知識量に応じた適切なオペレータが選択可能とされる。
上述した情報処理装置における前記オペレータ情報管理部は、オペレータごとに前記有人チャットシステムを用いたユーザ対応に従事可能な対応可能時間を管理し、前記オペレータ選択部は、オペレータごとの前記対応可能時間を用いて前記選択を行ってもよい。
オペレータごとに対応可能時間を管理することにより、オペレータが対応可能時間外にユーザからの問い合わせの対応に従事しなくてはならない事態を避けることができる。
上述した情報処理装置における前記オペレータ情報管理部は、前記対応力スコアの更新を行ってもよい。
オペレータはユーザからの問い合わせに対応していくうちに能力が向上し対応力が向上する可能性がある。本構成によれば、適宜オペレータの対応力が再評価される。
上述した情報処理装置においては、前記無人チャットシステムの利用中にユーザが入力した会話内容を要約する会話内容要約部を備え、前記切替判定部が前記切り替えについての判定を行った場合に、前記会話内容要約部は会話内容の要約をオペレータに提供してもよい。
有人チャットシステムに切り替わった後に素早くユーザに対して応答しなければならないオペレータにとって、無人チャットシステムを用いて行ったユーザとの会話内容の大筋を把握するためには、長い時間を要する可能性があると共に、把握する必要の無い雑談のような部分も読まなければならない。本構成によれば、会話内容要約部によって要約されたものがオペレータに提供されるため、会話内容の大筋の理解に要する時間が短縮化され、迅速にユーザに対応することが可能となる。
本発明に係る情報処理方法は、無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う状況判定ステップと、判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理するオペレータ情報管理ステップと、前記無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う切替判定ステップと、前記判定要素ごとの判定の結果と前記対応力スコアに応じてオペレータを選択するオペレータ選択ステップと、を情報処理装置が実行するものである。
会話内容やユーザについての情報を取得した状態で有人チャットシステムへの切り替えを行うことにより、ユーザからの問い合わせ内容やユーザの性格に対応可能な適切なオペレータが選択される環境を提供することができる。
本発明によれば、会話内容やユーザについての情報を取得した状態で有人チャットシステムへの切り替えが行われるため、ユーザからの問い合わせ内容やユーザの性格に対応可能な適切なオペレータが選択され、業務効率の改善を図ることができる。
本発明の実施の形態の管理端末を含むネットワークの説明図である。 実施の形態のコンピュータ装置のブロック図である。 実施の形態の管理端末の機能構成の説明図である。 問い合わせ対応処理の一例についてのフローチャートである。 状況判定処理の一例についてのフローチャートである。 評価導出処理の一例についてのフローチャートである。 評価導出処理の一例についてのフローチャートである。 評価導出処理の一例についてのフローチャートである。 評価導出処理の一例についてのフローチャートである。 オペレータ選択処理の一例についてのフローチャートである。 オペレータ選択処理の別例についてのフローチャートである。 対応力スコア更新処理の一例についてのフローチャートである。 スコア更新処理の一例についてのフローチャートである。 スコア更新処理の一例についてのフローチャートである。 スコア更新処理の一例についてのフローチャートである。 スコア更新処理の一例についてのフローチャートである。 問い合わせ対応処理の別例についてのフローチャートである。
実施の形態について、添付図を参照しながら説明する。
<1.管理システムの構成>
無人チャット及び有人チャットが可能なシステムを管理する管理システムMSの構成について、図1を参照して説明する。
管理システムMSは、後述する各種の処理を行う管理端末1を有しており、通信ネットワーク2を介して問い合わせを行うユーザ(問い合わせユーザ、或いは単にユーザと記載)が利用するユーザ端末3と相互に通信可能とされている。
管理システムMSは、管理端末1の他に、1または複数のオペレータ端末4を備えている。
なお、図1に示した通信ネットワーク2の構成は特に限定されるものではなく、上記したインターネット以外にも、例えばイントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網などが想定される。
また、通信ネットワーク2の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線などの有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網などの無線でも利用可能である。
管理端末1は、ユーザからの問い合わせを受け付ける処理や、ユーザからの問い合わせに対して無人チャット(無人チャットシステム)による対応を行うための処理や、無人チャットを用いた対応によって得られたユーザとのやりとり(チャット内容)に応じて有人チャット(有人チャットシステム)による対応を行うための処理などを実行可能とされている。
管理端末1は、無人チャットによるユーザ対応を可能とするために各種の構成を備えている。具体的には、ユーザの問い合わせ内容に応じた応答を行うためのDBを生成する構成と、該DBを用いてユーザからの問い合わせに実際に応答する構成である。
DBを生成する構成としては、例えば、それまでのチャット内容からユーザの問い合わせ内容と無人チャットによる応答内容及びその正誤情報を用いた学習を行いインデックスデータを生成する構成などである。
また、実際の応答を行う構成としては、例えば、形態素解析などを用いて、ユーザによって入力された問い合わせ内容を解析する構成や、解析結果から生成したインデックス情報を用いて先のインデックスデータから応答情報を取得する構成などである。
即ち、管理端末1はユーザからの問い合わせに対応するチャットボットを実現可能な各種構成を備えている。
また、管理端末1は、オペレータに関する各種情報を管理する処理を行う。
そのために、管理端末1は、問い合わせDB50やオペレータDB51やユーザDB52に情報を記憶する処理や、それらの各DBから情報を取得する処理などを実行可能とされている。
更に、管理端末1は、チャット内容を形態素解析やAI(Artificial Intelligence)技術を用いた解析が可能とされている。
ユーザ端末3は、問い合わせを行うユーザが利用する情報処理装置である。ユーザ端末3としては、例えば、通信機能を備えたPC(Personal Computer)やフィーチャーフォンやPDA(Personal Digital Assistants)、或いは、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどである。
また、管理システムMSが音声による問い合わせに対応可能とされている場合には、通話機能を備えた情報処理装置や、電話機などであってもよい。
なお、ユーザ端末3は複数あってもよい。例えば、複数のユーザ端末3が同時に管理システムMSに接続可能とされることにより、複数のユーザが同時に問い合わせ可能とされていてもよい。
オペレータ端末4は、ユーザからの問い合わせに対する対応を行うオペレータが使用する情報処理端末である。オペレータ端末4は、ユーザに対してテキストチャットを用いた案内を行うためのソフトウェアがインストールされている。また、ユーザに対して音声チャットを用いた案内が可能とされていてもよく、その場合には、音声チャットを行うためのソフトウェアがインストールされており、且つ、オペレータの音声を通信データに変換可能な構成を備えている。
続いて図1に示した管理端末1、ユーザ端末3、オペレータ端末4、問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52を構成する情報処理装置のハードウェア構成を図2に示す。管理端末1、ユーザ端末3、オペレータ端末4、問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52として示した各装置は、情報処理および情報通信が可能な図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
<2.コンピュータ装置のハードウェア構成>
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM( Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM( Random Access Memory )103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インタフェース105も接続されている。
入出力インタフェース105には、入力部106、出力部107、記憶部108、通信部109が接続されている。
入力部106はキーボード、マウス、タッチパネルなどにより構成される。
出力部107はLCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどにより構成される。
記憶部108はHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などにより構成される。
通信部109はネットワーク1を介しての通信処理や機器間通信を行う。
入出力インタフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われる。またリムーバブルメディア111を介したデータやプログラムの受け渡しが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、管理端末1、ユーザ端末3、オペレータ端末4、問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、管理端末1、ユーザ端末3、オペレータ端末4、問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52を構成する情報処理装置は、図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LAN等によりシステム化されていてもよいし、インターネット等を利用したVPN等により遠隔地に配置されたものでもよい。複数の情報処理装置には、クラウドコンピューティングサービスによって利用可能なサーバ群(クラウド)としての情報処理装置が含まれてもよい。
<3.管理端末の機能構成>
管理端末1の機能構成について、図3を参照して説明する。
管理端末1としての各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される機能である。但し以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウェアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウェアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。1つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、1つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。
また各機能は複数の情報処理装置に分散されていてもよい。さらに機能の1つが、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
管理端末1は、受付部1a、状況判定部1b、オペレータ情報管理部1c、ユーザ情報管理部1d、切替判定部1e、オペレータ選択部1f、会話内容要約部1gを備えている。なお、これらの各部は管理端末1の一部の機能であり、それ以外の機能についても必要に応じて設けられている。
受付部1aは、ユーザからの問い合わせを受け付ける処理を行う。具体的には、ユーザからの問い合わせを受け付け、無人のチャット(テキストチャット或いは音声チャット)を開始させるためのウェブページ情報を取得しユーザ端末3に送信する処理などを行う。
また、受付部1aは、無人チャットから有人チャットに切り替えられた場合には、無人チャットを終了させる処理を行うと共に、有人チャットを開始させるための処理を行う。
更に、チャットを開始させた後にチャット内容の記録を開始させる処理や、チャットが終了した後に記録を停止させる処理なども受付部1aが行う。
また、受付部1aは、テキストチャットや音声チャットが終了したか否かを判定する処理を行う。
なお、ウェブブラウザを用いてウェブページ上でテキストチャットや音声チャットを行う例を示したが、それ以外の方法であってもよい。例えば、テキストチャットや音声チャットを行うための特定のソフトウェアがユーザ端末3にインストールされており、受付部1aは各チャットを開始させるためのコネクションをユーザ端末3と管理端末1の間で確立させる処理等を行うことにより、該特定のソフトウェアを用いた問い合わせの受け付けを行ってもよい。
状況判定部1bは、無人チャットを用いて行われたユーザとのやりとり(チャット内容)から、判定要素ごとの判定を行う。これによって、チャット内容やユーザが定量的に評価される。
ここで、判定要素について説明する。判定要素とは、オペレータを選択する処理(詳しくは後述する)において選択基準として利用されるものである。それぞれの判定要素は、例えば、数値化されて扱われる。
例えば、ユーザが感情的となっているか否かを表す要素として「ユーザ感情」を例に挙げる。「ユーザ感情」は判定要素の一つである。判定要素としての「ユーザ感情」は、1〜100の数値で表され、数値が高いほど感情が高ぶったユーザであることを示す。即ち、判定要素を利用して、チャット内容やユーザの評価が行われ、オペレータの選択処理で利用される。
判定要素は、他にも各種考えられる。幾つかの例を説明する。
判定要素「論理性」はチャット内容が論理的であるか否か、或いはユーザが論理的な内容を好むか否かを表すものである。「論理性」は、例えば、1〜100の数値で表され、数値が高いほど論理的な会話を好むユーザであることを示す。
判定要素「質問ジャンル」はチャット内容から判定した問い合わせ内容のジャンルを示すものである。「質問ジャンル」は、例えば、1,2,3,・・・のような整数で表され、それぞれの数値ごとに異なるジャンル情報が紐付けられている。
判定要素「質問の難易」はチャット内容から判定した問い合わせ内容の難易を示すものである。「質問の難易」は、例えば、1〜100の数値で表され、数値が高いほど問い合わせ内容が難しいことを示す。或いは、数値が高いほど問い合わせユーザの知識量が豊富であることを示す。
なお、判定要素ごとの具体的な判定方法は、後述する。
オペレータ情報管理部1cは、オペレータの情報を管理するための各種処理を行う。例えば、判定要素ごとの対応力を算出し、オペレータDB51に記憶する処理や、オペレータ情報をオペレータDB51から取得する処理を行う。
判定要素ごとの対応力とは、オペレータの対応力を数値化したものである。例えば、判定要素「ユーザ感情」が高いユーザの対応が得意なオペレータは、判定要素「ユーザ感情」の対応力が高い数値で表される。
オペレータの対応力が判定要素ごとに数値化されることにより、オペレータの得意な問い合わせ内容やユーザが明確となり、ユーザや問い合わせごとに適切なオペレータを選択することが可能となる。
なお、オペレータの対応力は適宜更新されることが望ましい。例えば、1日ごとや1ヶ月ごとのように、定期的に更新されてもよいし、問い合わせに対応した回数が所定回数に達するたびに更新されてもよい。
ユーザ情報管理部1dは、ユーザの情報を管理するための各処理を行う。例えば、ユーザ情報をユーザDB52に記憶する処理や、ユーザ情報をユーザDB52から取得する処理を行う。
切替判定部1eは、ユーザからの問い合わせの対応を無人チャットから有人チャットへ切り替える際の判定を行う。該判定は、例えば、切り替えのタイミングを判定する処理であってもよいし、切り替えの是非を判定する処理であってもよい。或いはその双方を判定する処理であってもよい。
例えば、該切り替え判定がタイミングを判定するものである場合、無人チャットを用いたユーザとのやりとりが一定時間以上続いたことを検出することにより無人チャットでの対応が難しいと判定し、有人チャットへの切り替えタイミングが到来したと判定してもよい。これにより、切り替えの是非についての判定と、切り替えタイミングの判定の双方を行うことができる。
また、無人チャットとのやりとりが一定時間以上続いた場合において、有人チャットへの切り替え手段をユーザに提示してもよい。例えば、切り替えボタンをユーザへ提示することにより示唆を行い、ユーザが該切り替えボタンを押下したタイミングを有人チャットへの切り替えタイミングとして判定する。
また、有人チャットへの切り替えが可能な操作手段を用意しておき、ユーザの操作によって該操作手段が操作されたか否かに応じて有人チャットへの切替判定を行ってもよい。
また、上述した判定要素を用いて切替判定を行ってもよい。例えば、「ユーザ感情」の判定要素を利用し、ユーザが感情的になっていることを検出した場合に有人チャットへの切り替えを行うことを判定してもよい。また、「論理性」の判定要素を利用し、無人チャットでの会話内容が論理的でないと判定した場合に、有人チャットへの切り替えを行うことを判定してもよい。
オペレータ選択部1fは、無人チャットから有人チャットへ切り替えることが決定された場合に、状況判定部1bによって解析されたチャット内容やユーザの定量的評価に応じて、問い合わせに対応可能な最適なオペレータを選択する処理を行う。そのために、オペレータ選択部1fは、問い合わせDB50やオペレータDB51,或いはユーザDB52にアクセス可能とされている。
また、有人チャットを用いてユーザからの問い合わせに対応中のオペレータを別のオペレータに切り替えると判定した場合に、適切なオペレータを選択する処理を行ってもよい。
会話内容要約部1gは、無人チャットから有人チャットへの切り替えを行う場合に、対応するオペレータがそれまでのユーザと無人チャットのやりとりを把握し円滑に対応できるように、チャット内容の要約を行い、オペレータに提示する処理を行う。また、有人チャットから有人チャットへの切り替えを行う場合に、チャット内容の要約を提示してもよい。
<4.各DB>
問い合わせDB50は、ユーザによる問い合わせ内容が記憶されるDBである。問い合わせDB50には、他にも、問い合わせを受け付けた時間情報や、ユーザとのやりとりが終了した時間情報が記憶される。また、有人チャットを用いた対応を行った場合には、対応したオペレータを特定するための情報や有人チャットに切り替えたタイミングを示す時間情報なども記憶される。
また、問い合わせ内容から判定したユーザの情報(後述する判定要素に関する情報)を記憶してもよい。
オペレータDB51は、オペレータについての各種の情報が記憶されるDBである。例えば、オペレータの氏名、年齢などの個人情報に加えて、後述する判定要素ごとの対応力スコアが記憶される。例えば、判定要素は、「ユーザ感情」、「論理性」、「質問ジャンル」、「質問の難易」などであり、「ユーザ感情」を例に挙げると、ユーザ感情が高ぶっているユーザの対応が得意なオペレータには、「ユーザ感情(興奮)」についての対応力スコアが高くされる。逆に、ユーザ感情が穏やかなユーザの対応が得意なオペレータには、「ユーザ感情(冷静)」についての対応力スコアが高くされる。
オペレータDB51には、それ以外にも、ユーザからの問い合わせに対応可能な時間帯を示す「対応可能時間」が記憶されている。対応可能時間は、勤務時間であってもよいし、ユーザからの問い合わせに対応する時間帯として勤務時間の一部が割り当てられたものであってもよい。
ユーザDB52は、問い合わせを行うユーザの情報が記憶されたDBである。例えば、ユーザがそれまでに行った問い合わせの内容を特定可能な情報などが記憶される。また、それまでに行った問い合わせで判明したユーザの特性などが記憶されてもよい。判定要素の一つである「ユーザ感情」について一例を挙げると、ユーザ感情が高ぶった状態でなされた問い合わせが多いユーザについては、感情が高ぶりやすいユーザであることを示す情報が記憶される。
なお、例えば、管理システムMSが保険についての問い合わせに関するものなど、ユーザが登録を行った上で利用可能なサービスに関するものである場合には、登録されたユーザの情報が、過去の問い合わせ経験の有無によらず記憶されていてもよい。
これらの各DB(問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52)は、管理端末1がアクセス可能とされていればどのような形態で実現されていてもよい。例えば管理端末1と同一システム内の記憶部に各DB(問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52)のすべてが形成されていてもよいし、各DB(問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52)の一部又は全部が別体、遠隔地等のコンピュータシステムに設けられていてもよい。もちろん各DB(問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52)が一つの装置(例えば一つのHDD等)内に形成されている必要はない。また各DB(問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52)のそれぞれが、それぞれ1つのDBとして構成される必要もない。例えばオペレータDB51として記憶される情報が、複数のオペレータDB(例えばオペレータがログイン操作を行ったときに参照されるログイン用のオペレータDBと、オペレータの対応力スコアが記憶されたオペレータDBなど)により記憶管理されてもよい。以下説明する各DB(問い合わせDB50、オペレータDB51、ユーザDB52)は、実施の形態の処理に関連する情報の記憶部を、それぞれ1つのDBの形態で例示したものに過ぎない。
<5.各種処理>
管理端末1が実行する各種の処理について、添付図を参照して説明する。
<5−1.問い合わせ対応処理>
先ず、ユーザからの問い合わせを受け付けた場合に行う「問い合わせ対応処理」について、図4を参照して説明する。
管理端末1は、ステップS101で問い合わせ受付処理を行う。問い合わせ受付処理では、問い合わせを行ったユーザが使用するユーザ端末3の情報やユーザの情報を取得し、各DBに記憶する処理などを行う。なお、ユーザ情報を登録していないユーザである場合には、ユーザ情報を取得しなくてもよい。
管理端末1はステップS102で、無人チャットを開始させる処理を実行する。この処理によって、問い合わせを行うユーザは無人チャットを用いて問い合わせ内容を入力することができる。問い合わせ内容は、音声によって入力されてもよいし、テキストによって入力されてもよい。
管理端末1はステップS103で、記録開始処理を行う。記録開始処理は、ユーザが入力した問い合わせ内容や、それに対して無人チャットシステムがユーザに対して提示した提示内容の記録を開始させる処理である。問い合わせ内容や提示内容は、時間情報と共に問い合わせDB50へ記録される。
管理端末1はステップS104で、状況判定処理を実行する。状況判定処理では、無人チャットシステムのチャット内容について、判定要素ごとの判定を行うことにより、定量的な評価が行われる。なお、問い合わせを行ったユーザの評価もチャット内容の解析に応じて行われる。状況判定処理の詳細については後述する。
管理端末1はステップS105で、要約生成処理を行う。要約生成処理は、それまでの無人チャットのチャット内容を要約するテキストデータを生成する処理である。
管理端末1はステップS106で、無人チャットが終了したか否かを判定する。この処理は、ユーザによってチャットを終了するための操作子が操作されたことに応じてチャット終了と判定してもよいし、一定時間ユーザからの入力が無いことを検出してチャット終了と判定してもよい。
チャット終了と判定した場合、管理端末1はステップS107で記録停止処理を実行することにより、問い合わせ内容や提示内容の記録を停止させ、図4に示す問い合わせ対応処理を終了させる。
ステップS106でチャット終了でないと判定した場合、管理端末1はステップS108で、切り替え条件が成立したか否か(即ち切り替えタイミングが到来したか否か)を判定する。
切り替え条件とは、前述したように、無人チャット開始からの経過時間が所定時間に達したことや、有人チャットへの切り替え操作を検出したことなどである。
切り替え条件が成立していない場合、管理端末1はステップS104乃至S106の各処理を実行する。
図4に示す構成においては、ステップS104の状況判定処理とステップS105の要約生成処理は、切り替え条件が成立するまで、或いは無人チャットが終了するまで繰り返し実行される。このとき、状況判定処理と要約生成処理の各処理は、所定時間経過ごとに行ってもよいし、チャット内容が所定文字数増加するごとに行ってもよい。
また、状況判定処理と要約生成処理の実行回数は同じ回数とされているが、異なっていてもよい。
有人チャットへの切り替え条件が成立したと判定した場合、管理端末1はステップS109でオペレータ選択処理を実行する。この処理は、状況判定処理の結果に応じて適切なオペレータを選択する処理である。詳しくは後述する。
適切なオペレータを選択した後、管理端末1はステップS110で有人チャットを開始させる処理を実行する。
有人チャット開始処理では、ステップS109で選択されたオペレータに対して、対象の無人チャットの問い合わせ内容の要約を提示する処理や、有人チャットに切り替わった旨をユーザに提示する処理などが実行される。また、オペレータに対して問い合わせを行っているユーザの情報を提示してもよい。提示するユーザ情報は、例えば以前に該ユーザが行った問い合わせの内容や、ユーザの属性情報などでもよい。
管理端末1はステップS111で、有人チャットの終了トリガを検出したか否かを判定する。終了トリガの検出とは、例えば、ユーザによって問い合わせを終了させる操作が行われたことを検出してもよいし、ユーザからの入力が無くなってから所定時間経過したことを検出してもよい。
有人チャットの終了トリガを検出していない場合、管理端末1はステップS111の判定処理を再度実行する。
一方、有人チャットの終了トリガを検出した場合、管理端末1はステップS112で、記録停止処理を実行する。この処理は、ステップS107の処理と同様の処理である。
管理端末1はステップS113で、対応力スコア更新処理を実行する。
対応力スコア更新処理は、今回の問い合わせに対応したオペレータの対応力スコアを再評価する処理である。具体的な処理例については、後述する。
なお、対応力スコア更新処理は図4に示すように問い合わせ対応処理を実行するたびに実行する必要はなく、前述のように1日に1回だけ行うように構成されていてもよい。
<5−2.状況判定処理>
図4のステップS104で示した状況判定処理について、具体的な処理手順の一例を図5に示す。
管理端末1はステップS201で、未処理のチャットデータを取得する。状況判定処理(ステップS104)は、図4に示したように、一回の問い合わせにおいて複数回実行され得る。ステップS201では、前回実行した状況判定処理から今回実行する状況判定処理の間にユーザや無人チャットシステムにより追加されたチャットデータが取得される。
管理端末1はステップS202で、未選択の判定要素の一つを選択する。管理端末1はステップS203以降の処理で、チャットデータの解析を行うが、その解析は判定要素ごとに行うものである。例えば、追加されたチャットデータからユーザ感情がどのように変化したかをスコア化したり、問い合わせ内容のジャンルがどのように変化したかをスコア化する処理を行う。ステップS202の選択処理では、解析の観点として一つの判定要素を選択するものである。換言すれば、ステップS202及び以降の各処理は、解析を行う判定要素の数だけ実行される。
管理端末1はステップS203で、チャットデータを解析し、チャット内容の評価及びユーザの評価を算出する処理を行う。なお、チャット内容の評価だけを行ってもよいし、ユーザの評価だけを行ってもよい。例えば、ステップS202で選択した判定要素が「ユーザ感情」である場合には、ユーザの評価だけを行ってもよい。
評価の算出は、1〜100で表現され数値の多寡に応じて度合いの強弱が表されたスコアとして算出してもよいし、質問ジャンルのように、ジャンルを特定可能な整数値が導出されてもよい。ステップS203の処理の具体例は後述する。なお、ステップS203の「チャットデータを解析し、チャット内容の評価及びユーザの評価を算出する処理」は、以降の説明において「評価導出処理」と記載する。
管理端末1はステップS204で、算出された評価値を問い合わせDB50に記憶する記憶処理を行う。
管理端末1はステップS205で、未選択の判定要素があるか否かを判定する。未選択の判定要素がある場合、管理端末1はステップS202の処理を再度実行し、未選択の判定要素のうちの一つを選択し、判定要素についての評価をステップS203で実行する。
一方、未選択の判定要素は無いと判定した場合、管理端末1は図5に示す状況判定処理を終了し、図4のステップS105の処理に移る。
<5−3.評価導出処理>
ステップS203の評価導出処理について、いくつかの具体例を説明する。
一つ目の例は、判定要素として「ユーザ感情」が選択された場合の評価導出処理である。具体的に、図6を参照して説明する。
管理端末1はステップS301で問い合わせユーザの感情を解析する。ユーザ感情を解析する手法は幾つか考えられる。例えば、ユーザの感情が高ぶったときに出やすいキーワードをリスト化してDBに記憶しておき、ステップS201で取得したチャットデータに含まれる該当のキーワードの数をカウントする。カウント数が一定数以上となった場合には、ユーザが感情的になっていることを示すフラグを設定する。
或いは、ステップS302の処理でカウント数からスコアを算出する。該スコアは、カウント数が多いほど高い数値となるようにされる。
或いは、ユーザが冷静なときに出やすいキーワードをリスト化しDBに記憶しておき、該キーワードのカウント数に応じてユーザの冷静さを示すフラグやスコアを算出してもよい。
また、ユーザのタイプミスの頻度が増加したことを検出して感情が高ぶっていることを推定しスコア算出してもよい。更に、ユーザが入力した文章の語尾の変化を検出し感情が高ぶったことを推定してもよい。
なお、算出するスコアは、今回新たに算出したスコアをそのまま新たなスコアとしてもよいし、何度か評価導出処理を行っている場合は直近のいくつかのスコアの平均値を算出して最新のスコアとしてもよい。また、その場合に重み付けをした複数のスコアから最新のスコアを算出してもよい。
評価導出処理における二つ目の例は、判定要素として「論理性」が選択された場合の評価導出処理である。具体的に、図7を参照して説明する。
管理端末1はステップS311で問い合わせユーザの論理性、或いは、チャット内容の論理性を解析し、ステップS312でスコアの算出を行う。
論理性の解析については、いくつかの手法が考え得る。
例えば、ユーザの主張している内容が一貫性のあるものかを解析し、発言内容が不当に変化している場合には論理性が無いと判定してスコアを付与してもよいし、ユーザが入力したチャット内容を解析した結果、内容が把握できなかった場合に、論理性が無いとしてスコアを算出してもよい。
これらの解析等には、形態素解析の手法を用いてもよいし、自然言語理解の手法を適用してもよい。
或いは、上記のような解析を行った結果、論理性があると判定されたチャット内容を分析し、出現し易いキーワードを取得することが考えられる。取得したキーワードは論理的な思考回路を持つユーザが好んで使用するキーワードとしてDBに記憶しておき、それらのキーワードの出現数をカウントすることにより、チャット内容の論理性をスコア化してもよい。
また、先の例で説明した感情の高ぶりを表すスコアと論理性の高さを表すスコアを相反するものとして算出してもよい。例えば、ユーザ感情のスコアがユーザの感情の高ぶりを表すものであった場合、相対的に論理性の高さを表すスコアを低くすることが考えられる。
評価導出処理における三つ目の例は、判定要素として「質問ジャンル」が選択された場合の評価導出処理である。具体的に、図8を参照して説明する。
管理端末1はステップS321でチャット内容を解析することにより、問い合わせ内容のジャンルを特定する処理を行う。続いて、管理端末1はステップS322でスコアを算出する。このとき算出するスコアは、ステップS321で解析したジャンル情報を特定可能な数値とされ、数値の多寡に意味を持たせなくてよい。
評価導出処理における四つ目の例は、判定要素として「質問の難易」が選択された場合の評価導出処理である。具体的に、図9を参照して説明する。
管理端末1はステップS331でチャット内容を解析することにより、問い合わせ内容の難易情報を取得する処理を行う。次に、管理端末1はステップS332で、問い合わせ内容の難易(或いはユーザの知識量)を表すスコアの算出を行う。
例えば、管理システムMSが保険に関する問い合わせを受け付けるシステムである場合に、保険についての基本的な質問などが含まれている場合には、問い合わせ内容が容易であることを示すようにスコア算出を行う。また、それまでに無いような質問(或いはそれまでに受け付けた回数が少ない質問)が含まれている場合には、問い合わせ内容が難しいことを示すようにスコア算出を行う。
また、難易情報の取得には、チャット内容に含まれるキーワードを解析することにより行ってもよい。その場合には、機械学習などを利用することによりチャット内容に含まれるキーワードと問い合わせ対応に要する時間長の関係性を明らかにし、該関係性を利用してチャット内容から難易情報を取得してもよい。
このように、チャット内容から取得した難易情報に基づいてユーザの知識量が推定される。
<5−4.オペレータ選択処理>
図4のステップS109で示したオペレータ選択処理について、具体的な処理手順の一例を図10に示す。
オペレータ選択処理は、無人チャットから有人チャットに切り替える際に、適切なオペレータを選択する処理である。
管理端末1はステップS401で、対応不可オペレータを選択対象から除外する処理を行う。対応不可オペレータとは、勤務時間外にあるオペレータや、対応可能時間外にあるオペレータなどである。更に、他のユーザからの問い合わせに対応中のオペレータを対応不可オペレータとしてもよい。
続いて、管理端末1はステップS402で、対応可能時間の残りが少ないオペレータを除外する処理を行う。例えば、あるオペレータAが問い合わせ業務に従事可能な時間帯が13時〜17時であり、且つステップS402を実行した時間が16時55分である場合、有人チャットの開始後5分が経過した時点で他のオペレータBに引き継ぎを行う可能性がある。その場合には、オペレータBを選択するための選択処理(ステップS109)を再度行う必要性が生じ、更に、それまでの問い合わせ内容の要約などを再度選択されたオペレータBに提示する処理などを行う必要性が生じる。これによって、管理端末1の処理負担の増加や、問い合わせユーザの満足度の低下を招来してしまう虞がある。
ステップS402の除外処理を行うことにより、このような事態を回避することができる。
管理端末1はステップS403で、除外されていないオペレータが一人以上残っているか否かを判定する。除外されていないオペレータが一人以上残っている場合、管理端末1はステップS404で、状況判定結果を取得し、ステップS405で判定要素ごとの判定結果に応じて最適なオペレータを選択する処理を実行する。
具体的には、判定要素ごとの判定結果(図6などで説明した評価導出処理によって得られたスコアやフラグ等)により、ユーザの特性やユーザによって入力されたチャット内容の特性が特定される。更に、特定された特性と、オペレータごとの得意分野(対応力スコア)に応じて、今回のユーザからの問い合わせの対応に適切なオペレータが選択される。
例えば、ユーザの感情が高ぶっている場合には、そのようなユーザの対応が得意なオペレータが選択される。
また、単に現在ユーザの感情が高ぶっているか否かを判定し、それに適応可能なオペレータを選択するだけではなく、感情が高ぶった状態と高ぶっていない状態の変化を前述の評価導出処理によって検出することにより、感情の起伏の激しさを数値化し、そのようなユーザへの対応力スコア高いオペレータを選択するように構成してもよい。
なお、ある判定要素についての対応力スコアが高いオペレータが複数いる場合は、対応力スコアが最も高いオペレータを選択してもよいし、問い合わせ対応が終了してから経過した時間が長いオペレータ、即ち、休息を十分取得したであろうオペレータを選択してもよい。また、ある判定要素についての対応力を低下させないためにも、対応力スコアが高いオペレータを順に選択していってもよい。
また、ユーザからの問い合わせが少なく、オペレータの手が空きがちな場合には、一つの問い合わせ対応にあたるオペレータとして二人以上のオペレータを選択してもよい。例えば、対応力スコアが高いオペレータと対応力スコアが低いオペレータを一人ずつ選択し、対応力スコアが高いオペレータによる問い合わせ対応の様子を対応力スコアが低いオペレータに体験させることにより、オペレータの育成を行うように構成してもよい。
図7で示した評価導出処理によって判定要素「論理性」についてのスコアが高いとされた問い合わせ(或いはユーザ)に対応するオペレータを選択する場合には、判定要素「論理性」についての対応力スコアが高いオペレータを選択する。なお、判定要素「論理性」についてのスコアが低い問い合わせやユーザも一つの特性を備えているとみなす事が可能である。そこで、判定要素「論理性」のスコアが低い問い合わせやユーザについての対応力スコアをオペレータごとに算出しておき、判定要素「論理性」のスコアが低い問い合わせやユーザについて対応する必要が生じた場合には、そのような問い合わせやユーザに対する対応力スコアが高いオペレータを選択する。
図8で示した評価導出処理によって判定要素「質問ジャンル」についてのスコアに応じて問い合わせ対応にあたるオペレータを選択する場合には、スコアの多寡を考慮せずにオペレータを選択する。例えば、判定要素「質問ジャンル」についてのスコアが例えば「保険商品」を示す値である場合には、保険商品について豊富な知識を備えたオペレータが選択される。即ち、オペレータごとに保険商品についての知識量や対応経験の豊富さなどから対応力スコアが算出され、オペレータDB51に記憶されている。ステップS405では、オペレータごとの対応力スコアに応じて適切なオペレータが選択される。
図9で示した評価導出処理によって判定要素「質問の難易」についてのスコアに応じて問い合わせ対応にあたるオペレータを選択する場合には、判定要素「質問の難易」のスコアの多寡に応じて適切なオペレータが選択される。
例えば、判定要素「質問の難易」のスコアが高い(即ち問い合わせ内容が難しい)場合には、質問の難易が「難」である場合の対応力スコアが高いオペレータが選択される。また、判定要素「質問の難易」のスコアが低い(即ち問い合わせ内容が易しく初歩的な)場合には、質問の難易が「易」である場合の対応力スコアが高いオペレータが選択される。
なお、問い合わせ内容によっては複数の特性が検出される場合がある。例えば、ユーザによって入力された問い合わせ内容が論理的であって、且つ「質問の難易」が「難」である場合などである。そのような場合は、判定要素「論理性」についての対応力スコアが高いオペレータであって、且つ判定要素「質問の難易」についての評価が「難」である場合の対応力スコアが高いオペレータが優先的に選択される。
他にも、ユーザの特性と問い合わせ内容によって複数の特性が検出される場合もある。例えば、問い合わせユーザの感情が高ぶっており(即ち、判定要素「ユーザ感情」についてのスコアが高い)、且つ、問い合わせ内容が難しい場合(即ち、判定要素「質問の難易」についての評価が「難」である場合)などである。そのような場合についても、該複数の特性についてのそれぞれの対応スコアが共に良好なオペレータが選択されやすくなる。
一方、ステップS403で除外されていないオペレータが一人も残っていない場合、ステップS402で除外したオペレータを除外対象から外す処理を管理端末1がステップS406で行う。換言すれば、ステップS406の処理は、ステップS402で除外したオペレータを再度選択対象に含める処理である。
なお、ステップS405で選択可能なオペレータが残っていない場合、オペレータの手が空くまで時間を要することをユーザに対して通知すると共に、一定時間ごとにステップS405の処理を実行してもよい。該通知は、例えば、無人チャットを介してユーザに通知してもよいし、ユーザ端末3の画面上に通知をポップアップさせることにより通知してもよい。
<5−5.オペレータ選択処理の別例>
オペレータ選択処理について、上述した例とは別の例を説明する(図11)。
オペレータ選択処理の別例では、一人のオペレータに問い合わせ対応業務が偏ってしまうことを防止するものである。
管理端末1はステップS401乃至S404の各処理を実行することにより、対応不可能なオペレータや対応可能時間の残りが少ないオペレータを除外した後、状況判定結果を取得する。これにより、問い合わせ内容やユーザの状況等が把握される。
次に管理端末1はステップS407で、オペレータごとの従事割合を算出する。従事割合とは、ユーザ対応に従事可能な対応可能時間に対して実際にどの程度の時間をユーザ対応に費やしたかを表す割合であり、ユーザ対応に費やした時間を対応可能時間で除算したものに100を乗算して算出する。
次に管理端末1はステップS408で、判定要素ごとの判定結果と従事割合に応じて最適なオペレータを選択する。
例えば、判定結果に応じて今回の問い合わせ対応に適したオペレータを候補とし、その中から従事割合が最も小さいオペレータ、即ち、ユーザ対応をまだ余りしていないオペレータを選択する。
これによって、一部のオペレータに問い合わせ対応業務が集中してしまうことが防止され、オペレータのパフォーマンスを最大限引き出すことが可能となる。
なお、従事割合は、その日の対応可能時間に対して実際にどの程度の時間をユーザ対応に費やしたかを表す割合としてもよいし、数日間の対応可能時間の総時間に対して実際にどの程度の時間をユーザ対応に費やしたかを表す割合としてもよい。
<5−6.対応力スコア更新処理>
図4のステップS113で説明した対応力スコア更新処理について、図12を参照して説明する。
対応力スコア更新処理は、ユーザからの問い合わせに対する対応が終わった後に、対応にあたったオペレータの対応力スコアを更新する処理である。
管理端末1はステップS501で、判定要素を一つ選択し、ステップS502で該判定要素についてのスコアを更新する処理を行う。この処理にはいくつかの例が考えられる。詳しくは後述する。
管理端末1はステップS503で、未選択の判定要素の有無を判定する。未選択の判定要素が無くなるまで、管理端末1はステップS501及びステップS502の各処理を行う。これにより、各判定要素についての対応力スコアが更新される。
未選択の判定要素が無くなった場合、管理端末1は図12に示す対応力スコア更新処理を終了する。
ここで、ステップS502のスコア更新処理について、いくつかの例を具体的に説明する。
一つ目の例を図13に示す。本例は、ステップS501で選択された判定要素が「ユーザ感情」とされている。管理端末1はステップS601で、問い合わせユーザの感情を解析する処理を行う。この処理は、例えば、ユーザの図6のステップS301の処理と同様の処理である。即ち、無人チャットから有人チャットへ切り替えられた際のユーザ感情をキーワードの数などから判定する。或いは、有人チャットに切り替えられた後にユーザの感情が高ぶった場合は、そのタイミングを検出する。
続いて、管理端末1はステップS602で、対応結果を抽出する処理を実行する。この処理では、最終的にユーザからの問い合わせ内容を解決できたか否かの情報を抽出してもよいし、ユーザ感情が高ぶった後にオペレータが提示した情報によって高ぶった感情が収まったか否かの情報を抽出してもよい。更には、高ぶった感情が収まるまでの時間を抽出してもよい。
他にも、問い合わせを行ったユーザに対して、チャット終了後に満足度に関するアンケートを実施し、該アンケートから得られた満足度から対応結果を抽出してもよい。即ち、ユーザに高い満足度を与える良質な対応ができた場合には、この後に算出する対応力スコアが高くなるようにしてもよい。
また、有人チャットが終了する間際のユーザの入力(お礼の文章や挨拶の文章など)から良い対応ができたか否かを判定し対応結果として抽出してもよい。
また、ユーザからの問い合わせを解決できたか否かを対応結果としてもよいし、オペレータに問い合わせ対応についての自己採点を入力させることにより対応結果としてもよい。
管理端末1はステップS603で、判定要素「ユーザ感情」についての対応力スコアを算出する。対応力スコアは、例えば、問い合わせに対するオペレータの対応がユーザにとって満足のいくものであったか否かを数値化したものであってもよいし、問い合わせ内容を解決できたか否かに応じて算出されるものであってもよい。
二つ目の例を図14に示す。本例は、ステップS501で選択された判定要素が「論理性」とされている。
管理端末1はステップS611でチャット内容の論理性や問い合わせユーザの論理性を解析する処理を行う。この処理は、例えば図7のステップS311と同様の処理で実現可能である。
管理端末1はステップS612で対応結果を取得し、ステップS613で判定要素「論理性」についての対応力スコアの算出を行う。
対応結果の取得は、図13のステップS602と同様の処理であり、対応力スコアの算出は図13のステップS603と同様の処理で実現可能である。
三つ目の例を図15に示す。本例は、ステップS501で選択された判定要素が「質問ジャンル」とされている。
管理端末1はステップS621でチャット内容から質問ジャンルを取得する処理を行う。この処理は、例えば図8のステップS321と同様の処理で実現可能である。
管理端末1はステップS622で対応結果を取得し、ステップS623で判定要素「質問ジャンル」についての対応力スコアの算出を行う。
対応結果の取得は、図13のステップS602と同様の処理であり、対応力スコアの算出は図13のステップS603と同様の処理で実現可能である。
四つ目の例を図16に示す。本例は、ステップS501で選択された判定要素が「質問の難易」とされている。
管理端末1はステップS631のチャット内容を解析することにより問い合わせ内容の難易を判定する。この処理は、例えば、図9のステップS331と同様の処理で実現可能である。
管理端末1はステップS632で対応結果を取得し、ステップS633で判定要素「質問の難易」についての対応力スコアの算出を行う。
対応結果の取得は、図13のステップS602と同様の処理であり、対応力スコアの算出は図13のステップS603と同様の処理で実現可能である。
なお、ステップS601、ステップS611、ステップS621、ステップS631の各取得処理は、オペレータによって入力された情報を取得することにより実現してもよい。
<5−7.問い合わせ対応処理の別例>
図4に示した問い合わせ対応処理の別例について、図17を参照して説明する。
問い合わせ対応処理の別例では、適切なオペレータを選択して有人チャットを開始した後に、状況の変化によって最適なオペレータに変化がないか確認する処理を実行する。
ステップS101の問い合わせ受付処理からステップS110の有人チャットを開始する処理を実行するまでは、図4に示した問い合わせ対応処理と同様の処理であるため、説明を省略する。
有人チャットを開始させた後、状況の変化を検出するために、管理端末1はステップS104の状況判定処理を再度行う。次に、管理端末1はステップS105で要約生成処理を行う。ステップS104及びステップS105の各処理は、チャットが終了するまで定期的に実行される。
管理端末1はステップS121で状況の変化が起きたか否かを判定する。状況の変化が起きていないと判定した場合、管理端末1はステップS111でチャット終了条件が成立したか否かを判定する。ステップS111の処理は、図4に示す処理と同様の処理である。
また、ステップS111以降の各処理も図4と同様の処理であるため、記載及び説明を省く。
ステップS121で状況の変化があったと判定した場合、管理端末1はステップS109の処理を再度行い、最適なオペレータを選択する処理を行う。ステップS109の具体的な処理例は、例えば、図10や図11に示した処理で実現可能である。
管理端末1は、最適なオペレータを選択した後、ステップS122で有人チャットを再開させる処理を実行する。ステップS121、ステップS109、ステップS122を実行する間は、問い合わせユーザに対してオペレータを変更する旨を提示することにより待機してもらってもよい。
有人チャットの実行中は、問い合わせユーザの疑問点等が移り変わり、それに対処する適切なオペレータが変化することが予想される。そのような事態が起きたとしても、図17に示す問い合わせ対応処理の別例を適用することにより、ユーザの変化する要望に適切に応え得る問い合わせ対応を行うことができ、ユーザが高い満足度を得ることが可能となる。
また、図17に示すステップS104、ステップS105、ステップS109の各処理が図4に示す処理と同様とされることにより、同様のプログラムを複数箇所で利用可能となり、プログラムが簡易化及びサイズダウンされ、システム構築に要する工数を削減することができる。
<6.まとめ>
上述した各例で説明したように、管理システムMSの管理端末1は、無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う状況判定部1bと、判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理するオペレータ情報管理部1cと、無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う切替判定部1eと、判定要素ごとの判定の結果と対応力スコアに応じてオペレータを選択するオペレータ選択部1fと、を備えている。
ユーザからの問い合わせに用いられるチャットシステムにおいて、無人チャットシステムで解決できるような問い合わせもあれば、オペレータによる有人チャットシステムでないと解決できないような問い合わせもある。本構成によれば、ユーザが入力したテキスト情報や音声情報から会話内容を抽出し、判定要素ごとの判定を行う。判定要素は、該問い合わせをオペレータに繋ぐ場合に適切なオペレータを選択可能とするための指標である。
会話内容を判定要素ごとに判定することにより、ユーザからの問い合わせの内容や分野、或いはユーザの性格などを把握することができる。
また、会話内容やユーザについての情報を取得した状態で有人チャットシステムへの切り替えを行うことにより、ユーザからの問い合わせ内容やユーザの性格に対応可能な適切なオペレータが選択され、業務効率の向上が図られる。
更に、無人チャットシステムから有人チャットシステムへ切り替えを行うか否かを判定することにより、或いは、切り替えタイミングの到来を判定することにより、無人チャットシステムで対応可能な問い合わせについては対応するオペレータの業務量が削減され業務効率の改善が図られると共に、無人チャットシステムで対応できない問い合わせについては有人チャットシステムへの切り替えが行われることで適切な対応がなされ、問い合わせに対する顧客満足度を向上させることができる。
加えて、本構成によれば、ユーザからの問い合わせの対応の一部について無人チャットシステムが用いられることにより、オペレータの稼働率を低下させることができるため、人員コストの削減に寄与することができる。
また、本構成によれば、最適なオペレータが選択されることにより、ユーザの問い合わせ内容がスムーズにオペレータに理解されるため、無駄なチャットのやりとりが省かれ、通信量の削減やそれによる通信トラフィックの有効利用を促進することができる。
なお、図17の問い合わせ対応処理の別例のように、一度最適なオペレータを選択した後であっても、定期的に最適なオペレータを選択し直すことにより、ユーザの問い合わせ内容が変化したとしても常に最適なオペレータが対応可能とされるため、通信量を更に削減することやそれによる通信トラフィックの有効利用を更に促進することができる。
また、オペレータ選択処理の別例で説明したように、管理端末1におけるオペレータ情報管理部1cは、オペレータごとに有人チャットシステムを用いたユーザ対応に従事可能な対応可能時間に対する実際の対応時間の割合を表す従事割合を算出し、オペレータ選択部1fは、オペレータごとの従事割合を用いて選択を行ってもよい。
判定要素ごとの対応力スコアをオペレータごとに算出することにより、オペレータの得意な問い合わせが明確となり、問い合わせごとに最適なオペレータが選択される。しかし、総合的に高い対応力を持つオペレータについては、選択される可能性が高くなりすぎるため、従事割合が相対的に高くなってしまうことが予想される。本構成によれば、他のオペレータでも対応可能な問い合わせについては総合的に高い対応力を持つオペレータ以外のオペレータを選択するなどを行うことにより、オペレータごとの対応案件数の均一化や従事割合の平坦化が図られる。これによって、問い合わせが特定のオペレータに集中しすぎることによる該オペレータの能率低下などを防止することができ、より全体的な効率化が図られる。
更に、評価導出処理の一例(図6)などで説明したように、管理端末1における状況判定部1bは、ユーザの感情を表す判定要素についての判定を行ってもよい。上述した判定要素「ユーザ感情」が一つの例である。
ユーザが入力した会話内容に基づいてユーザの感情を判定可能な判定要素を用いることで、ユーザが落ち着いているときの対応が得意なオペレータやユーザがいら立っているときの対応が得意なオペレータなどが適切に判定され、ユーザの感情に応じた適切なオペレータを選択することが可能となる。これにより、ユーザからの問い合わせの対応に要する時間が長時間化することが防止され、業務効率の改善が図られる。
更にまた、評価導出処理の一例(図7)などで説明したように、管理端末1における状況判定部1bは、ユーザの論理性を表す判定要素についての判定を行ってもよい。上述した判定要素「論理性」が一つの例である。
ユーザが入力した会話内容に基づいてユーザの論理性の有無を判定可能な判定要素を用いることで、ユーザが論理的な会話を好むユーザであるか否かが適切に判定される。これにより、論理的な会話が得意なオペレータや感情的な会話に適切に対応可能なオペレータが適切に判定され、ユーザの論理性に応じた適切なオペレータを選択することが可能となる。これにより、ユーザからの問い合わせの対応に要する時間が長時間化することが防止され、業務効率の改善が図られる。
そして、評価導出処理の一例(図8)などで説明したように、管理端末1における状況判定部1bは、会話内容のジャンルを表す判定要素についての判定を行ってもよい。上述した判定要素「質問ジャンル」が一つの例である。
ユーザが入力した会話内容に基づいて問い合わせ内容のジャンルや分野を判定可能な判定要素を用いることで、得意分野に応じた適切なオペレータが選択可能とされる。
これによって、ユーザからの問い合わせの対応に要する時間が長時間化することが防止され、業務効率の改善が図られる。
加えて、評価導出処理の一例(図9)などで説明したように、管理端末1における状況判定部1bは、ユーザの知識量を表す判定要素についての判定を行ってもよい。例えば上述した判定要素「質問の難易」が一つの例である。
ユーザが入力した会話内容に基づいて問い合わせ内容についてのユーザの知識量を判定可能な判定要素を用いることで、例えば、初心者向けの説明を丁寧に行うことが可能なオペレータや上級者向けの説明を間違えること無く確実に行うことが可能なオペレータなど、ユーザの知識量に応じた適切なオペレータが選択可能とされる。
これによって、ユーザからの問い合わせの対応に要する時間が長時間化することが防止され、業務効率の改善が図られる。
また、オペレータ選択処理(図10)やオペレータ選択処理の別例(図11)などで説明したように、管理端末1におけるオペレータ情報管理部1cは、オペレータごとに有人チャットシステムを用いたユーザ対応に従事可能な対応可能時間を管理し、オペレータ選択部1fは、オペレータごとの対応可能時間を用いて選択を行ってもよい。
オペレータごとに対応可能時間を管理することにより、オペレータが対応可能時間外にユーザからの問い合わせの対応に従事しなくてはならない事態を避けることができ、
オペレータの労務軽減及び労務管理の適正化が図られる。
更に、対応力スコア更新処理(図4、図12、図13、図14、図15、図16等)で説明したように、管理端末1におけるオペレータ情報管理部1cは、対応力スコアの更新を行ってもよい。
オペレータはユーザからの問い合わせに対応していくうちに能力が向上し対応力が向上する可能性がある。本構成によれば、適宜オペレータの対応力が再評価されることにより、ユーザからの問い合わせに適切なオペレータを選択することができ、問い合わせの対応に要する時間が長時間化することが防止され、業務効率の改善が図られる。
また、1回の問い合わせについての対応業務を行うごとに対応力スコアを更新してもよく、これにより、対応力が少し向上した分野などに関する問い合わせが該オペレータに集中することにより、短期間で当該分野についての該オペレータの対応力を著しく向上させることが可能となる。
更にまた、問い合わせ対応処理(図4)や、問い合わせ対応処理の別例(図17等)で説明したように、管理端末1は、無人チャットシステムの利用中にユーザが入力した会話内容を要約する会話内容要約部1gを備え、切替判定部1eが切り替えについての判定を行った場合に、会話内容要約部1gは会話内容の要約をオペレータに提供可能とされていてもよい。
有人チャットシステムに切り替わった後に素早くユーザに対して応答しなければならないオペレータにとって、無人チャットシステムを用いて行ったユーザとの会話内容の大筋を把握するためには、長い時間を要する可能性があると共に、把握する必要の無い雑談のような部分も読まなければならない。本構成によれば、会話内容要約部によって要約されたものがオペレータに提供されるため、会話内容の大筋の理解に要する時間が短縮化され、迅速にユーザに対応することが可能となる。
即ち、業務効率の改善が図られると共に、ユーザの顧客満足度を向上させることが可能となる。
<7.プログラム及び記憶媒体>
以上、本発明の情報処理装置の実施の形態としての管理端末1を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、管理システムMSにおける管理端末1の処理を情報処理装置(CPU等)に実行させるプログラムである。
実施の形態のプログラムは、無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う処理を情報処理装置に実行させる。
また、判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理する処理を情報処理装置に実行させる。
更に、無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う処理を情報処理装置に実行させる。
更にまた、判定要素ごとの判定の結果と対応力スコアに応じてオペレータを選択する処理を情報処理装置に実行させる。
即ちこのプログラムは、管理端末1に対して図4から図17の各図で説明した処理を実行させるプログラムである。
このようなプログラムにより、上述した管理端末1としての1又は複数の情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記憶媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記憶しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
1 管理端末、1b 状況判定部、1c オペレータ情報管理部、1e 切替判定部、1f オペレータ選択部、1g 会話内容要約部

Claims (10)

  1. 無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う状況判定部と、
    判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理するオペレータ情報管理部と、
    前記無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う切替判定部と、
    前記判定要素ごとの判定の結果と前記対応力スコアに応じてオペレータを選択するオペレータ選択部と、
    を備えた情報処理装置。
  2. 前記オペレータ情報管理部は、オペレータごとに前記有人チャットシステムを用いたユーザ対応に従事可能な対応可能時間に対する実際の対応時間の割合を表す従事割合を算出し、
    前記オペレータ選択部は、オペレータごとの前記従事割合を用いて前記選択を行う
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記状況判定部は、ユーザの感情を表す判定要素についての判定を行う
    請求項1から請求項2の何れかに記載の情報処理装置。
  4. 前記状況判定部は、ユーザの論理性を表す判定要素についての判定を行う
    請求項1から請求項3の何れかに記載の情報処理装置。
  5. 前記状況判定部は、前記会話内容のジャンルを表す判定要素についての判定を行う
    請求項1から請求項4の何れかに記載の情報処理装置。
  6. 前記状況判定部は、ユーザの知識量を表す判定要素についての判定を行う
    請求項1から請求項5の何れかに記載の情報処理装置。
  7. 前記オペレータ情報管理部は、オペレータごとに前記有人チャットシステムを用いたユーザ対応に従事可能な対応可能時間を管理し、
    前記オペレータ選択部は、オペレータごとの前記対応可能時間を用いて前記選択を行う
    請求項1から請求項7の何れかに記載の情報処理装置。
  8. 前記オペレータ情報管理部は、前記対応力スコアの更新を行う
    請求項1から請求項8の何れかに記載の情報処理装置。
  9. 前記無人チャットシステムの利用中にユーザが入力した会話内容を要約する会話内容要約部を備え、
    前記切替判定部が前記切り替えについての判定を行った場合に、前記会話内容要約部は会話内容の要約をオペレータに提供する
    請求項1から請求項9の何れかに記載の情報処理装置。
  10. 無人チャットシステムを利用するユーザが入力した会話内容から判定要素ごとの判定を行う状況判定ステップと、
    判定要素ごとの対応力を数値化した対応力スコアをオペレータごとに管理するオペレータ情報管理ステップと、
    前記無人チャットシステムから有人チャットシステムへの切り替えについての判定を行う切替判定ステップと、
    前記判定要素ごとの判定の結果と前記対応力スコアに応じてオペレータを選択するオペレータ選択ステップと、
    を情報処理装置が実行する情報処理方法。
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