JP2020094773A - ラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
それぞれの前記ラジアントチューブバーナから排出される排気ガスの酸素濃度の時系列データを測定および保存し、各ラジアントチューブバーナに対応する前記時系列データにおいて、同じタイミングで測定された前記酸素濃度のばらつき度合を求め、前記ばらつき度合に基づいて前記ラジアントチューブバーナの燃焼不良を検出することを特徴とする。
r1=Sxy/(Sx×Sy) ・・・式(1)
但し、Sxは前記xの標準偏差、Syは前記yの標準偏差、Sxyは前記xとyの共分散である。
このような条件の下、抽出されたxとyは、対象の第1のラジアントチューブバーナおよび第2のラジアントチューブバーナの燃焼が何れも正常であれば高い相関を示すことから、第1相関係数r1の値が所定の閾値よりも小さかった場合に、燃焼不良ありと判定することができる。
r2=Sxz/(Sx×Sz) ・・・式(2)
r3=Syz/(Sy×Sz) ・・・式(3)
但し、Szは前記zの標準偏差、Sxzは前記xとzの共分散、Syzは前記yとzの共分散である。
前記算術平均値が、予め設定した最大閾値よりも大きい場合もしくは最小閾値よりも小さい場合に燃焼不良ありと判定することができる。
このようにすれば、同一の燃焼制御グループ内の全ラジアントチューブバーナに影響を及ぼす上流側での制御に起因する燃焼不良の有無を検出することができる。
また、エルボ部38の上側部位38aは、排気ガス中の水蒸気が結露して生じる水滴との接触を避けることができる位置として好適である。従って、酸素センサ39をエルボ部38の上側部位38aに取り付けることで、高温や水滴に起因する酸素センサ39の故障を抑制することが可能である。また、炉内温度100℃以上で酸素センサ39を起動させるようにすることで、水滴起因のセンサ破損を更に減少させることが可能である。
なお、燃焼不良検出装置60は、熱処理炉10の全体を制御する制御部(図示省略)の一部、もしくは燃焼制御装置54の一部として構成することも可能である。
(第1の燃焼不良検出方法)
まず、同一の燃焼制御グループの中から第1のラジアントチューブバーナおよび第2のラジアントチューブバーナを選択する。次に、記憶部61に保存されている時系列データから、同じタイミングで測定された第1のラジアントチューブバーナに対応する酸素濃度xiと第2のラジアントチューブバーナに対応する酸素濃度yiを要素とする組データ(xi、yi)を複数抽出する。このようにして得た複数の組データからは図6に示すような、排気ガス中の酸素濃度の下限近傍(略2%)から上限近傍(略21%)まで、広い範囲において組データ(xi、yi)の分布(ばらつき度合い)を求めることができる。
ここで第1のラジアントチューブバーナおよび第2のラジアントチューブバーナの燃焼がともに正常な場合での組データ(xi、yi)のばらつき度合いの許容範囲を、予め上限許容値と下限許容値で規定しておけば、抽出された組データの少なくとも1つが許容範囲の外にあるとき、燃焼不良ありと判定することができる。なお、図6において、上限許容値はy=ax+α、下限許容値はy=ax+βで表され、a,αおよびβはそれぞれ定数である。
まず、同一の燃焼制御グループの中から第1のラジアントチューブバーナおよび第2のラジアントチューブバーナを選択する。次に、記憶部61に保存されている時系列データから、所定の条件を満たす第1のラジアントチューブバーナに対応する酸素濃度xiと第2のラジアントチューブバーナに対応する酸素濃度yiを要素とする組データ(xi、yi)を複数抽出する。ここで所定の条件とは、xiとyiが同じタイミングで測定され且つ空気および燃料を供給する調節弁の開度が最大の最大燃焼状態であること、とする。具体的には図5におけるP1、P2・・等で示したポイントがこれに相当する。どのタイミングのポイントが最大燃焼状態であるかは、燃焼制御装置54から送られてきた操業情報により求めることができる。
r1=Sxy/(Sx×Sy) ・・・式(1)
ここで、標準偏差Sx、標準偏差Sy、共分散Sxyは、それぞれ下記のように表すことができる。
r2=Sxz/(Sx×Sz) ・・・式(2)
r3=Syz/(Sy×Sz) ・・・式(3)
但し、Szはzの標準偏差、Sxzはxとzの共分散、Syzはyとzの共分散である。
同一の燃焼制御グループに属する複数のラジアントチューブバーナについて(例えば、第1ゾーン13aに属する6個のラジアントチューブバーナ20について)、所定条件における排気ガスの酸素濃度の測定値を抽出する。ここで所定の条件とは、酸素濃度が同じタイミングで測定され且つ空気および燃料を供給する調節弁の開度が最大の最大燃焼状態であること、とする。具体的には図5におけるP1、P2・・等で示したポイントがこれに相当する。次に、抽出した酸素濃度の測定値の算術平均値を求める(得られた算術平均値は最大燃焼状態での各バーナでの平均酸素濃度である)。次に、得られた算術平均値と、予め設定した最大閾値および最小閾値を比較し、算術平均値が許容範囲の外にあるとき、燃焼不良ありと判定することができる。
13a 第1ゾーン
13b 第2ゾーン
13c 第3ゾーン
20 ラジアントチューブバーナ
38 エルボ部
38a 上側部位
39 酸素センサ
r1 第1相関係数
r2 第2相関係数
r3 第3相関係数
x,y,z 酸素濃度
Claims (6)
- 同一の燃焼制御グループ内にn個(n≧3)のラジアントチューブバーナを有する熱処理炉において、前記ラジアントチューブバーナの燃焼不良を検出する方法であって、
それぞれの前記ラジアントチューブバーナから排出される排気ガスの酸素濃度の時系列データを測定および保存し、
各ラジアントチューブバーナに対応する前記時系列データにおいて、同じタイミングで測定された前記酸素濃度のばらつき度合を求め、
前記ばらつき度合に基づいて前記ラジアントチューブバーナの燃焼不良を検出することを特徴とするラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法。 - 前記時系列データから、同じタイミングで測定された第1のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度xと第2のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度yを要素とする組データを複数抽出し、抽出された組データの少なくとも1つが、上限許容値と下限許容値によって規定された許容範囲の外にあるとき、燃焼不良ありと判定することを特徴とする請求項1に記載のラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法。
- 前記時系列データから、所定の条件を満たす第1のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度xと第2のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度yを要素とする組データを複数抽出し、下記式(1)で表される第1相関係数r1を求め、前記第1相関係数r1の値が所定の閾値よりも小さかった場合に燃焼不良ありと判定することを特徴とする請求項1に記載のラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法。
r1=Sxy/(Sx×Sy) ・・・式(1)
但し、Sxは前記xの標準偏差、Syは前記yの標準偏差、Sxyは前記xとyの共分散である。 - 所定の条件を満たす前記第1のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度xと第3のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度zを要素とする組データから得た下記式(2)で表される第2相関係数r2、および、所定の条件を満たす前記第2のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度yと前記第3のラジアントチューブバーナに対応する前記酸素濃度zを要素とする組データから得た下記式(3)で表される第3相関係数r3の少なくとも1つを、更に算出することを特徴とする請求項3に記載のラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法。
r2=Sxz/(Sx×Sz) ・・・式(2)
r3=Syz/(Sy×Sz) ・・・式(3)
但し、Szは前記zの標準偏差、Sxzは前記xとzの共分散、Syzは前記yとzの共分散である。 - 同一の燃焼制御グループ内の前記ラジアントチューブバーナのそれぞれについて、前記時系列データから所定条件を満たす排気ガスの酸素濃度を抽出し、これらの算術平均値を求め、
前記算術平均値が、予め設定した最大閾値よりも大きい場合もしくは最小閾値よりも小さい場合に燃焼不良ありと判定することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法。 - 前記酸素濃度を測定する酸素センサが、前記排気ガスを流通させる排気管におけるエルボ部の上側部位に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のラジアントチューブバーナの燃焼不良検出方法。
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JPS60259823A (ja) * | 1984-06-06 | 1985-12-21 | Nippon Steel Corp | 吸引式ラジアントチユ−ブバ−ナ−炉の最適燃焼制御方法 |
JPH04222316A (ja) * | 1990-12-26 | 1992-08-12 | Nippon Steel Corp | ラジアントチューブバーナの燃焼制御方法 |
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2018
- 2018-12-14 JP JP2018234357A patent/JP7155988B2/ja active Active
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JPS60259823A (ja) * | 1984-06-06 | 1985-12-21 | Nippon Steel Corp | 吸引式ラジアントチユ−ブバ−ナ−炉の最適燃焼制御方法 |
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