JP2020094617A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、従来技術の有するこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、サイドリップのトルクを増大させることなく、かつ、外部環境側から内部に入ってくる異物をポンピング作用により掃き出す密封装置を実現するものである。
また、第二の発明の密封装置は、第一の発明において、前記第一排出ガイド部は、前記サイドリップの先端側から昇り傾斜状に形成されていることを特徴とする。
また、第三の発明の密封装置は、第一の発明または第二の発明において、前記第一排出ガイド部は、先端側に行くにしたがって大径となる拡開状に形成された傾斜面を有していることを特徴とする。
第四の発明の密封装置は、静止部材の一方の部材と回転部材の他方の部材間に装着されて内部の密封流体が外部環境側へ漏洩するのを抑制するとともに外部環境側の異物が内部環境側へ浸入するのを抑制する密封装置であって、前記一方の部材に固定されて内部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記密封流体をシールするシールリップと、前記シールリップよりも外部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記異物の浸入をシールするダストリップと、前記ダストリップよりもさらに外部環境側に配置され、前記他方の部材との間で非接触のラビリンス部が形成されて前記異物の浸入をシールするサイドリップと、を有し、前記他方部材には、前記回転部材の回転軸と直交する径方向に位置するとともに、前記サイドリップと対向する外径筒部を有し、前記外径筒部の内周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第二排出ガイド部が形成されていることを特徴とする。
第五の発明の密封装置は、第四の発明において、前記第二排出ガイド部は、前記の外径筒部の内周面の下端側から昇り傾斜状に形成されていることを特徴とする。
第六の発明の密封装置は、静止部材の一方の部材と回転部材の他方の部材間に装着されて内部の密封流体が外部環境側へ漏洩するのを抑制するとともに外部環境側の異物が内部環境側へ浸入するのを抑制する密封装置であって、前記一方の部材に固定されて内部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記密封流体をシールするシールリップと、前記シールリップよりも外部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記異物の浸入をシールするダストリップと、前記ダストリップよりもさらに外部環境側に配置され、前記他方の部材との間で非接触のラビリンス部が形成されて前記異物の浸入をシールするサイドリップと、を有し、前記サイドリップの外部環境側の外周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第一排出ガイド部と、前記他方部材には、前記回転部材の回転軸と直交する径方向に位置するとともに、前記サイドリップと対向する外径筒部を有し、前記外径筒部の内周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第二排出ガイド部とが形成されていることを特徴とする。
第七の発明の密封装置は、第六の発明において、前記第一排出ガイド部は、前記サイドリップの先端側から昇り傾斜状に形成され、前記第二排出ガイド部は、前記の外径筒部の内周面の下端側から昇り傾斜状に形成されていることを特徴とする。
第八の発明の密封装置は、第六の発明または第七の発明において、前記第一排出ガイド部は、先端側に行くにしたがって大径となる拡開状に形成された傾斜面を有していることを特徴とする。
本発明の第一の実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。
第一実施形態に係る密封装置1は、図1に示すように、一方の部材である非回転の静止部材のハウジング2と他方の部材である回転する回転部材20の間に装着されて、オイル充填側である内部環境側のオイル等の密封流体が外部へ漏洩するのを抑制するとともに、ダスト等の異物(以下、単に異物という。)が内部環境側へ浸入するのを抑制するために、ハウジング2に対し固定され回転軸3を覆うスリーブ構造により回転軸Axで同一回転するようにした回転部材20(スリーブ部18とフリンガ部(スリンガ部ともいう。)19とは一体して含んでいる。)と、この回転部材20に摺動自在に接触する密封装置本体10とを備える。
これにより、弾性部材12をハウジング2に対して堅牢に固定させることができる結果、密封装置本体10(弾性部材12)を常時安定して回転部材20の径筒部20cのスリーブ18の周面20dに摺接させることが可能となり、回転軸3が高速回転する環境下における密封性の維持向上を図ることができる。
これらの弾性部材12の各構成は、嵌合部12aの一側端からシール部12gの他端まで連続して円環中心方向に設けられて円筒環状をなしている。
これにより密封装置1内の異物を効率的に排出することでき密封効果がさらに期待できる。
これにより、ダストリップ14側へと浸入する異物を防止するとともに、従来技術において課題であった回転トルクが増大することを避けることができる。
したがって、図には示さないが、サイドリップ15を平面視すると(軸方向で上方から下方を見た場合)、先端側に行くにしたがって大径となる拡径状に形成されている円錐筒状であることから第一排出ガイド部L1が円形状に幅を有しているようにみえる。
また、線のピッチについて、傾斜面15aの下方を広く(少なく)、上方に行くにしたがい狭く(多く)浅くなるように所定の昇り傾斜角度θが変化するように形成されてもよい。
図1において、回転軸3が矢印方向Lに回転すると、回転軸3を覆い回転軸Axと同軸である回転部材20も同一に回転する。この回転部材20が回転することにより、回転部材20の外径筒部20aの内周面とサイドリップ15の傾斜面15aの空間内には回転方向に沿って連続した上昇気流が発生する。この気流は、傾斜面15aには、複数のネジ溝(底)となる凹部とネジ山となる凸部からなる第一排出ガイド部L1が所定の昇り傾斜角度θをもって平行して形成されていることから、当該空間内の気流は外部環境側へ異物を掃き出すポンピング気流へと変わる。
第二実施形態の密封装置は、図3に示すように、他方の部材である回転部材20には、回転部材20の回転軸3と直交する径方向に位置するとともに、サイドリップ15と対向する外径筒部20aを有し、外径筒部20aの内周面17には、回転部材20の回転時にポンピング作用により異物を外部環境側へと案内する第二排出ガイド部L2が形成されている。
第一実施形態ではサイドリップ15の傾斜面15aにポンピング作用を発揮する第一排出ガイド部L1が形成されていた点で異なるが、密封装置1の密封装置本体10及び回転部材20の構成は第一実施形態と同じであるため、説明記載の重複を避けるべく、特に異なる第二排出ガイド部L2の構成を中心に説明する。なお、符号においても同一の構成部分は同じ符号を図3においても記載するが説明は省略する。
第三実施形態は、図4に示すように、サイドリップ15の外部環境側の外周面15aの傾斜面に異物を外部環境側へと案内する第一排出ガイド部L1と、他方の部材である回転部材20には、回転部材20の回転軸3と直交する径方向に位置するとともに、サイドリップ15と対向する外径筒部20aを有し、外径筒部20aの内周面17には、異物を外部環境側へと案内する第二排出ガイド部L2が形成され、第一排出ガイド部L1と第二排出ガイド部L2と相互に対向させて配設(組合せた)形態である。
なお、密封装置1の密封装置本体10、回転部材20、第一排出ガイド部L1、第二排出ガイド部L2のこれら個々の構成は、第一実施形態及び第二実施形態と同じであるため、説明の重複を避けるべく、特に異なる構成を中心に説明する。なお、符号においても同一の構成部分は同じ符号を図4においても記載するが説明は省略する。
2 ハウジング(一方の部材)
3 回転軸
10 密封装置本体
11 補強金具(芯金)
12 弾性部材
13 シールリップ
14 ダストリップ
15 サイドリップ
15a 外周面
16 ガータースプリング
17 内周面
18 スリーブ部(回転部材)
19 フリンガ部(回転部材)
20 回転部材(他方の部材)
22 シールフランジ部
D 環状隙間
L1 第一排出ガイド部(サイドリップ側)
L2 第二排出ガイド部(フリンガ部側)
Q ラビリンス部
R 流路(ラビリンス部)
W1、W2、W3 隙間距離
Claims (8)
- 静止部材の一方の部材と回転部材の他方の部材間に装着されて内部の密封流体が外部環境側へ漏洩するのを抑制するとともに外部環境側の異物が内部環境側へ浸入するのを抑制する密封装置であって、
前記一方の部材に固定されて内部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記密封流体をシールするシールリップと、
前記シールリップよりも外部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記異物の浸入をシールするダストリップと、
前記ダストリップよりもさらに外部環境側に配置され、前記他方の部材との間で非接触のラビリンス部が形成されて前記異物の浸入をシールするサイドリップと、を有し、
前記サイドリップの外部環境側の外周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第一排出ガイド部が形成されていることを特徴とする密封装置。 - 前記第一排出ガイド部は、前記サイドリップの先端側から昇り傾斜状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
- 前記第一排出ガイド部は、先端側に行くにしたがって大径となる拡開状に形成された傾斜面を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。
- 静止部材の一方の部材と回転部材の他方の部材間に装着されて内部の密封流体が外部環境側へ漏洩するのを抑制するとともに外部環境側の異物が内部環境側へ浸入するのを抑制する密封装置であって、
前記一方の部材に固定されて内部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記密封流体をシールするシールリップと、
前記シールリップよりも外部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記異物の浸入をシールするダストリップと、
前記ダストリップよりもさらに外部環境側に配置され、前記他方の部材との間で非接触のラビリンス部が形成されて前記異物の浸入をシールするサイドリップと、を有し、
前記他方部材には、前記回転部材の回転軸と直交する径方向に位置するとともに、前記サイドリップと対向する外径筒部を有し、
前記外径筒部の内周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第二排出ガイド部が形成されていることを特徴とする密封装置。 - 前記第二排出ガイド部は、前記の外径筒部の内周面の下端側から昇り傾斜状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の密封装置。
- 静止部材の一方の部材と回転部材の他方の部材間に装着されて内部の密封流体が外部環境側へ漏洩するのを抑制するとともに外部環境側の異物が内部環境側へ浸入するのを抑制する密封装置であって、
前記一方の部材に固定されて内部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記密封流体をシールするシールリップと、
前記シールリップよりも外部環境側に配置され、前記他方の部材に対し摺動自在に接触して前記異物の浸入をシールするダストリップと、
前記ダストリップよりもさらに外部環境側に配置され、前記他方の部材との間で非接触のラビリンス部が形成されて前記異物の浸入をシールするサイドリップと、を有し、
前記サイドリップの外周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第一排出ガイド部と、
前記他方部材には、前記回転部材の回転軸と直交する径方向に位置するとともに、前記サイドリップと対向する外径筒部を有し、
前記外径筒部の内周面には、前記異物を外部環境側へと案内する第二排出ガイド部とが形成されていることを特徴とする密封装置。 - 前記第一排出ガイド部は、前記サイドリップの先端側から昇り傾斜状に形成され、前記第二排出ガイド部は、前記の外径筒部の内周面の下端側から昇り傾斜状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の密封装置。
- 前記第一排出ガイド部は、先端側に行くにしたがって大径となる拡開状に形成された傾斜面を有していることを特徴とする請求項6または7に記載の密封装置。
Priority Applications (1)
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