JP2020092584A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】より少ない構成部品で、スプリングリターン形の電動アクチュエータのリターン速度を制御する。【解決手段】電源回路18が、停電状態で制御回路16に対して制御電源VCを供給し、制御回路16が、停電状態で制御電源VCで動作して、モータ11の巻線を短絡して制動力を発生させることにより、出力軸のリターン速度を低減する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関し、特に電源供給遮断時に、スプリングの復帰力により出力軸を所定の回動位置までリターンさせるスプリングリターン形の電動アクチュエータに関する。
バルブやダンパなどの操作端を電動で開閉制御する電動アクチュエータの1つとして、出力軸に取り付けたスプリングの復帰力で電源供給遮断時に出力軸を所定の回動位置まで戻す、いわゆるスプリングリターン形の電動アクチュエータがある。
この電動アクチュエータでは、通電時に、駆動用モータでスプリングを巻き上げて、停止時は、駆動用モータのディテントトルクで現在位置を保持する。これにより、その後に外部からの電源供給が遮断されて電動クラッチへの電源供給も停止された場合、クラッチ断となって駆動用モータのディテントトルクが非常に小さくなるため、スプリングの復帰力により全閉位置や全開位置などの所定の回動位置まで、出力軸が強制的に戻されることになる。以下、停電時にスプリングの復帰力により出力軸が強制的に戻される所定の回動位置を「停電時回動位置」ということがある。
このようなスプリングを用いた場合、電源供給遮断時、出力軸は、スプリングの復帰力により勢いよく停電回動位置まで強制回動される。したがって、停電回動位置において、出力軸と繋がっている操作端において、例えば出力軸が機械的停止壁に強く衝突するなどして大きな衝撃が発生する。
従来、このようなリターン動作時に発生する衝撃を緩和する技術として、端子間を短絡したブレーキ用モータを出力軸に結合しておくことにより、リターン動作時に回動する出力軸とは逆方向にトルクを発生させて、リターン速度を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
特開平10−164878号公報
しかしながら、このような従来技術では、出力軸を駆動する駆動用モータとは別個にブレーキ用モータを搭載する必要があるとともに、駆動用モータのディテントトルクを非常に小さくするためのクラッチが必要となるため、電動アクチュエータの小型化さらには低コスト化が妨げられ、あるいは信頼性が低下するという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、スプリングリターン形の電動アクチュエータにおいて、より少ない構成部品でリターン速度を制御できるリターン速度制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる電動アクチュエータは、巻線と、この複数の巻線に電流を流すと電磁界の相互作用により回転するモータ軸とを有するモータと、前記モータ軸と接続された出力軸と、外部からの電源供給が遮断された停電状態で、スプリングの復帰力により前記出力軸を所定の回動位置までリターンさせるスプリングユニットと、前記停電状態で前記巻線を短絡して前記モータに制動力を発生させる制御回路と、前記停電状態で前記制御回路に対して制御電源を供給する電源回路とを備えている。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記複数の巻線のそれぞれに対応して設けられ、各巻線の一端と接地電位との間に設けられた複数のスイッチからなる下側アームを有するモータ駆動回路をさらに備え、前記制御回路は、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチをON状態として前記巻線を短絡するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記出力軸が前記スプリングの復帰力によりリターンし始めた後、所定の制動開始タイミングの到来に応じて、前記巻線を短絡するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記停電状態で前記巻線を短絡する前に、前記巻線を一旦開放するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記出力軸のリターン速度、前記巻線を流れるモータ電流、および前記出力軸の回動位置の、少なくともいずれか1つを監視値として監視し、前記監視値がしきい値以上である場合には前記巻線を短絡するしきい値制御を実行するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記監視値が前記しきい値未満である場合には前記巻線を開放するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記停電状態で、前記出力軸のリターン速度、または、前記巻線を流れるモータ電流をフィードバック量として検出し、前記フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチを周期的にオンオフする際のデューティー比を変更するフィードバック制御を実行するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記停電状態で、前記出力軸のリターン速度をフィードバック量として検出し、前記フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチを周期的にオンオフする際のデューティー比を変更するフィードバック制御と、前記巻線を流れるモータ電流を監視値として監視し、前記監視値と予め設定したしきい値との比較結果に応じて前記下側アームをオンオフ制御するしきい値制御とを、実行するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電動アクチュエータの一構成例は、前記制御回路が、前記停電状態で、前記巻線を流れるモータ電流をフィードバック量として検出し、前記フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチを周期的にオンオフする際のデューティー比を変更するフィードバック制御と、前記出力軸のリターン速度を監視値として監視し、前記監視値と予め設定したしきい値との比較結果に応じて前記下側アームを構成する前記複数のスイッチをオンオフ制御するしきい値制御とを、実行するようにしたものである。
本発明によれば、出力軸を駆動するモータをブレーキ用モータとして兼用できるため、従来のように出力軸を駆動する駆動用モータとは別個にブレーキ用モータを搭載する必要がなくなる。また、従来のように駆動用モータのディテントトルクを非常に小さくするためのクラッチ機構が不要となる。したがって、プリングリターン形の電動アクチュエータにおいて、これらブレーキ用モータさらにはクラッチ機構が省かれたより少ない構成部品でリターン速度を制御することができる。
図1は、第1の実施の形態にかかる電動アクチュエータの構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施の形態にかかるリターン速度制御動作A1を示すフローチャートである。 図3は、第1の実施の形態にかかるリターン速度制御動作A2を示すフローチャートである。 図4は、第2の実施の形態にかかるリターン速度制御動作B1を示すフローチャートである。 図5は、第2の実施の形態にかかるリターン速度制御動作B2を示すフローチャートである。 図6は、第2の実施の形態にかかるリターン速度制御動作B3を示すフローチャートである。 図7は、第3の実施の形態にかかるリターン速度制御動作C1を示す説明図である。 図8は、第3の実施の形態にかかるリターン速度制御動作C1を示すフローチャートである。 図9は、第3の実施の形態にかかるモータ電流制御動作C2を示す説明図である。 図10は、第3の実施の形態にかかるモータ電流制御動作C2を示すフローチャートである。 図11は、第4の実施の形態にかかるリターン速度制御動作D1を示すフローチャートである。 図12は、第4の実施の形態にかかるリターン速度制御動作D2を示すフローチャートである。 図13は、第5の実施の形態にかかる電源回路の構成P1を示すブロック図である。 図14は、第5の実施の形態にかかる電源回路の構成P2を示すブロック図である。 図15は、第5の実施の形態にかかる電源回路の構成P3を示すブロック図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電動アクチュエータ10について説明する。
この電動アクチュエータ10は、出力軸OSがバルブやダンパなどの操作端に取り付けられて、これらの操作端が設定された開度目標値となるよう、出力軸OSを回動させて操作端を電動で開閉制御する一方、出力軸OSに取り付けたスプリングユニット13で、電源供給遮断時に出力軸OSを所定の回動位置まで戻す、いわゆるスプリングリターン形の電動アクチュエータである。
図1に示すように、電動アクチュエータ10は、主な構成として、モータ11、減速機12、スプリングユニット13、位置センサ14、モータ駆動回路15、制御回路16、設定回路17、および電源回路18を備えている。
モータ11は、巻線に供給された電流(以下、「モータ電流」ということがある。)Iに応じてモータ軸MSが電磁界の相互作用により回転するモータである。本実施の形態においては、モータ11は、3つの巻線を有するブラシレスDCモータである。3つの巻線のそれぞれは、一端がモータ11の端子(図示せず)を介して後述するモータ駆動回路15に接続され、他端が互いに接続されている。モータ駆動回路15を介して、モータ電流Iを流す巻線を選択し、かつこれら巻線に供給するモータ電流の向き、タイミング、デューティー比を制御することによって、モータ11のモータ軸MSの回転方向、回転角度、回転速度を制御することができる。
なお、本実施の形態では、モータ11がブラシレスDCモータである場合を例として説明するが、本発明において「モータ」は、ブラシレスDCモータに限られることはなく、例えば、ブラシ付きDCモータ、さらにはブラシレスDCモータと構造が同じで使い方が異なるAC同期モータやステッピングモータなど、基本的には、ロータあるいはステータとして磁石やコイルを使用した構造を持つモータであれば、いかなるモータも本発明における「モータ」として用いることができる。
減速機12は、出力軸OSとモータ11のモータ軸MSとにそれぞれ接続されて、モータ軸MSの回転速度を減速させて出力軸OSへ伝達する伝達機構である。このような減速機12としては、例えば、平行軸歯車減速機やヘリカル減速機などの公知の減速機を用いることができる。
スプリングユニット13は、出力軸OSに取り付けられたスプリングを有し、外部からの電源供給が遮断された停電状態で、スプリングの復帰力により出力軸OSを予め設定されている停電回動位置までリターンさせる回動機構である。
位置センサ14は、減速機12と接続して、出力軸OSの回動角度に応じたセンサ信号Sθを、制御回路16へ出力するセンサである。なお、本実施の形態においては、位置センサ14は減速機12と接続するものして説明するが、位置センサ14を、減速機12に代えて、出力軸OSやモータ軸MSに接続して出力軸OSの回動角度を求めてもよい。
モータ駆動回路15は、後述する電源回路18から供給される動作電源VDとモータ11の各巻線の一端との間にそれぞれ設けられたスイッチング素子を含む上側アームUAと、モータ11の各巻線の一端と接地電位との間にそれぞれ設けられたスイッチング素子を含む下側アームLAとを有し、モータ11の巻線を流れるモータ電流Iとモータ電流Iを流す巻線とを制御する。このようなモータ駆動回路15は、制御回路16からの制御信号SMに応じて、上側アームUAおよび下側アームLAをオンオフ制御することにより、モータ電流Iを流すモータ11の巻線を選択するとともに、モータ11に流すモータ電流IをPWM(Pulse Width Modulation)制御を実現するとともに、モータ11を流れるモータ電流Iの大きさを示す電流検出信号SIを制御回路16へ出力する回路である。上側アームUAおよび下側アームLAは、それぞれ、モータ11の巻線数(図1の例では3巻線)に合わせた数のスイッチング素子から構成されている。スイッチング素子としては、スイッチングトランジスタとして動作するMOSFETのほかバイポーラトランジスタを用いてもよい。
制御回路16は、CPU、記憶装置および各種インターフェース回路とからなる演算回路であり、この演算回路と記憶装置にインストールされたコンピュータプログラムとが協働することにより、出力軸OSの回動制御に関する各種処理を実行する。各種処理を実行するための主な処理部として、制御回路16は、停電処理部16Aとモータ制御部16Bとを有している。
停電処理部16Aは、後述する電源回路18から出力された、電動アクチュエータ10に対する外部電源PWの供給の状態を示す外部電源状態検出信号SDに基づいて、電源回路18に供給されている外部電源PWの通電状態または停電状態を確認する処理を行う処理部である。
モータ制御部16Bは、電動アクチュエータ10に外部電源PWが供給されている通電状態において、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づきモータ駆動回路15を制御することにより、設定回路17から入力された目標回動位置へ出力軸OSを回動させる処理(以下、「通常の回動制御処理」ということがある。)と、停電処理部16Aで停電状態が確認された場合、モータ駆動回路15を制御することによりモータ11の巻線を短絡してモータ11に制動力を発生させ、スプリングユニット13により停電回動位置までリターンする出力軸OSのリターン速度を制御する処理(以下、「リターン速度制御処理」ということがある。)とを行う処理部である。
設定回路17は、作業員によるボタンやスイッチを用いた操作入力、4−20mAや0−10Vなどの電流信号や電圧信号によるアナログ入力、および、通信回線を介して受信した上位装置(図示せず)からのコマンドに応じて、目標回動位置や停電回動位置を制御回路16へ設定する回路である。
電源回路18は、電動アクチュエータ10に外部電源PWが供給されている通電状態において、供給された外部電源PWからモータ駆動回路15で用いる動作電源VDや、制御回路16で用いる制御電源VCを生成して供給する回路である。電源回路18は、主な回路として、主電源回路18A、停電検出回路18B、制御電源回路18C、回生電源回路18D、および蓄電回路18Eを備えている。
主電源回路18Aは、供給された外部電源PWから動作電源VDを生成して出力する回路である。また、主電源回路18Aは、外部電源PWが供給されていることを示す内部信号を生成する。
停電検出回路18Bは、主電源回路18Aの内部信号を監視することにより、外部電源PWの供給の状態を示す外部電源状態検出信号SDを出力する回路である。停電検出回路18Bは、外部電源PWの供給が遮断された停電状態を検出したときは、停電状態を示す外部電源状態検出信号(停電検出信号)SDを出力する。
制御電源回路18Cは、通電状態では主電源回路18Aからの動作電源VDに基づいて、制御回路16の動作に用いる制御電源VCを生成して出力し、停電状態では蓄電回路18Eからの蓄電電源VSに基づいて、制御回路16の動作に用いる制御電源VCを生成して出力する回路である。
回生電源回路18Dは、停電状態において、出力軸OSのリターンに応じてモータ11で発生した回生電力PBをモータ駆動回路15から受け取って蓄電用の回生電源VBを生成し、蓄電回路18Eへ供給する回路である。
蓄電回路18Eは、電気二重層コンデンサや蓄電池などの蓄電装置(図示せず)からなり、通電状態では主電源回路18Aから供給される動作電源VDを蓄電電力として蓄電装置に蓄電し、停電状態では回生電源回路18Dから供給される回生電源VBを蓄電電力として蓄電装置に蓄電し、停電状態において蓄電装置の蓄電電力から生成した蓄電電源VSを制御電源回路18Cへ供給する回路である。
[第1の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10の各種動作について説明する。
[電源回路の動作]
まず、図1を参照して、外部電源PWが遮断されて停電状態に切り替わる際における電源回路18の動作について説明する。
外部電源PWが供給されている通電状態において、主電源回路18Aは、外部電源PWを安定化させて動作電源VDを生成し、制御電源回路18C、蓄電回路18E、およびモータ駆動回路15へ供給する。
停電検出回路18Bは、主電源回路18Aの内部信号に基づいて通電状態を示す外部電源状態検出信号SDを制御回路16へ出力する。
蓄電回路18Eは、供給された動作電源VDを蓄電電力として蓄電装置へ蓄電する。
制御電源回路18Cは、供給された動作電源VDを安定化させて制御電源VCを生成し、制御回路16へ供給する。
制御回路16の停電処理部16Aは、停電検出回路18Bからの通電状態を示す外部電源状態検出信号(通電信号)SDに基づいて通電状態であることを検出し、モータ制御部16Bに通電状態検出を通知する。モータ制御部16Bは、通電状態検出の通知に応じて、出力軸OSの通常の回動制御処理を実行する。
一方、外部電源PWが遮断されて停電状態に切り替わると、主電源回路18Aからモータ駆動回路15への動作電源VDの供給が停止するので、出力軸OSに働くモータ11からのトルクが減少し、スプリングユニット13のスプリングの復帰力によるリターン動作が開始される。このとき停電検出回路18Bは、主電源回路18Aの内部信号に基づいて停電状態を示す外部電源状態検出信号(停電検出信号)SDを制御回路16へ出力する。
これにより、制御回路16の停電処理部16Aは、停電検出回路18Bからの停電状態を示す外部電源状態検出信号(停電検出信号)SDに基づいて停電状態であることを検出し、モータ制御部16Bに停電状態検出を通知する。モータ制御部16Bは、停電状態検出の通知に応じて、後述する出力軸OSのリターン速度制御処理を開始する。
回生電源回路18Dは、出力軸OSのリターンに応じてモータ11で発生した回生電力PBをモータ駆動回路15から受け取って蓄電用の回生電源VBを生成し、蓄電回路18Eへ供給する。なお、回生電力PBのうち回生電源VBとして使用しない余剰分については、抵抗器などの処理回路で熱エネルギーに変換して消費すればよい。
蓄電回路18Eは、回生電源回路18Dから供給される回生電源VBを蓄電電力として蓄電するとともに、蓄電装置の蓄電電力から生成した蓄電電源VSを制御電源回路18Cへ供給する。
制御電源回路18Cは、蓄電回路18Eから供給された蓄電電源VSを安定化させて制御電源VCを生成し、制御回路16へ供給する。これにより、停電状態であっても、制御回路16の動作が保証される。なお、蓄電回路18Eの蓄電能力については、制御回路16が出力軸OSのリターン速度制御処理が完了するまでの電力と、コントローラなどの上位装置に停電回動位置および完了状態を知らせる電力とを蓄電できればよい。
制御電源回路18Cおよび蓄電回路18Eでは、通電状態と停電状態とで入力電源を切り替える必要がある。この電源切替については、停電検出回路18Bからの外部電源状態検出信号SDに基づいて行ってもよく、制御回路16の停電処理部16Aから出力される切替信号(図示せず)に基づいて行ってもよい。また、入力電圧の高い方が選択されるダイオードOR回路などの切替回路を用いて自動切替するようにしてもよい。
[リターン速度制御動作A1]
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御の一動作例(リターン速度制御動作A1)について説明する。
図2に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS100)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS100:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS100:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするとともに、下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をON状態とする(ステップS101)。
下側アームLAのすべてのスイッチング素子がON状態とされることによって、モータ11の各巻線が接地電位GNDを介して短絡される。このため、モータ11で制動力が発生して、モータ軸MSの回転にブレーキがかかり、出力軸OSのリターン速度が抑制されることになる。したがって、出力軸OSが停電回動位置まで強制回動された際に操作端等に発生する衝撃を緩和することができる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS102)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS102:NO)、ステップS101に戻る。この際、ステップS101に戻らずステップS102で待機して、モータ11の巻線を短絡した状態を維持してもよい。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS102:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作A1を終了する。
なお、本実施の形態において、リターン速度制御動作A1は、ステップS101に続いてステップS102の動作を実行するものとして説明したが、他の動作例として、停電状態検出の通知を受けてモータ11の巻線を短絡したら(ステップS101)、位置センサ14からのセンサ信号Sθにかかわらず、制御電源回路18Cから制御電源VCが供給される限り、モータ11の各巻線が短絡された状態を維持するようにしてもよい。
[リターン速度制御動作A2]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御の他の動作例(リターン速度制御動作A2)について説明する。上述したリターン速度制御動作A1は、停電状態検出の通知に応じて直ちにモータ11の巻線を短絡するのに対して、リターン速度制御動作A2は、停電状態検出の通知後、予め設定した制動開始タイミングが到来するまで待機した後、モータ11の巻線を短絡するようにしたものである。
リターン速度制御動作A2では、図3に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS110)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS110:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS110:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS111)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、予め設定した制動開始タイミングの到来を確認し(ステップS112)、制動開始タイミングが到来するまで、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるスイッチング素子をON状態とすることなく待機する(ステップS112:NO)。その間、出力軸OSは、スプリングユニット13のスプリングの復帰力により停電回動位置に向けてリターンすることとなる。
制動開始タイミングが到来したら(ステップS112:YES)、モータ制御部16Bは、リターン速度制御処理を開始して、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をON状態とする(ステップS113)。
下側アームLAのすべてのスイッチング素子がON状態となることにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDを介して短絡される。その結果、モータ11で制動力が発生して、モータ軸MSの回転にブレーキがかかり、出力軸OSのリターン速度が抑制されることになる。したがって、出力軸OSが停電回動位置まで強制回動された際に操作端等に発生する衝撃を緩和することができる。また、制動開始タイミングが到来するまでは制動が開始されないため、停電状態検出の通知直後から制動を開始する場合と比較して、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS114)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS114:NO)、ステップS113に戻る。この際、ステップS113に戻らずステップS114で待機してもよい。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS114:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作A2を終了する。
制動開始タイミングは、停電状態検出の通知から制動開始までの待ち時間で規定される。一般に、リターン時にモータ11を制動して、停電回動位置で発生する衝撃を低減するためには、停電回動位置より手前に位置する制動開始位置で制動を開始する必要がある。待ち時間は、出力軸OSが停電状態検出の通知時点における停電状態検出回動位置から制動開始位置までリターンするのに要する時間に相当する。
ここで、ある程度の衝撃が発生しても許容できる範囲があると考えた場合、停電回動位置の手前に制動を行わなくてもよい範囲を示す許容限界位置が存在することになる。したがって、その許容限界位置から停電回動位置までリターンするのに要する所要時間を、固定値からなる待ち時間として用いることができる。なお、モータ制御部16Bにおいて、停電状態検出の通知時点における回動位置に応じて、制動開始位置までリターンするのに要する待ち時間を計算してもよく、これにより、停電状態検出の通知時点における回動位置に応じた最適な待ち時間、すなわち制動開始タイミングを用いることができ、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を最低限まで短縮できる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、電源回路18が、停電状態で制御回路16に対して制御電源VCを供給し、制御回路16が、停電状態で制御電源VCで動作して、モータ11の巻線を短絡して制動力を発生させることにより、出力軸OSのリターン速度を低減するようにしたものである。
これにより、出力軸OSを駆動するモータ11をブレーキ用モータとして兼用できるため、従来のように出力軸を駆動する駆動用モータとは別個にブレーキ用モータを搭載する必要がなくなる。また、モータ11としてDCモータを使用できるため、非通電時に発生するモータ11のディティントルクを削減でき、従来のように駆動用モータのディテントトルクを非常に小さくするためのクラッチ機構が不要となる。したがって、スプリングリターン形の電動アクチュエータにおいて、これらブレーキ用モータさらにはクラッチ機構が省かれた少ない構成でリターン速度を制御することができ、電動アクチュエータの小型化さらには低コスト化、さらには信頼性の向上を実現することが可能となる。
また、本実施の形態において、制御回路16で、停電状態でモータ11の巻線を短絡する際、モータ11の巻線を流れるモータ電流を制御する下側アームLAを短絡するようにしてもよい。これにより、モータ駆動回路15に元々備わっている下側アームLAを利用して、モータ11の巻線を短絡することができ、回路部品を別個に追加することなくモータ11の制動を制御することができる。
また、本実施の形態において、制御回路16で、出力軸OSがリターンを開始した後、所定の制動開始タイミングの到来に応じて、モータ11の巻線を短絡するようにしてもよい。
これにより、制動開始タイミングが到来するまで制動開始が遅れるため、停電状態検出の通知直後から制動を開始する場合と比較して、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。
また、本実施の形態において、制御回路16で、停電状態の検出に応じてモータ11の巻線を短絡する前に、モータ11の巻線を一旦開放するようにしてもよい。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて開放される間は、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られ、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる電動アクチュエータ10について説明する。
本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10は、停電状態でのリターン速度制御処理として、少なくとも、出力軸OSのリターン速度、モータ11の巻線を流れるモータ電流、または、出力軸OSの回動位置のいずれか1つを監視値として監視して、しきい値と比較し、その比較結果に応じてモータ11の巻線を短絡する、いわゆる「しきい値制御」を行うようにしたものである。
すなわち、本実施の形態において、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電状態で、少なくとも、出力軸OSのリターン速度、モータ11の巻線を流れるモータ電流、または、出力軸OSの回動位置のいずれか1つを監視値として監視し、監視値が予め設定したしきい値未満である場合にはモータ11の巻線を開放し、監視値がしきい値以上である場合にはモータ11の巻線を短絡する処理を行う。
本実施の形態にかかるその他の構成については、前述した図1と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10の各種動作について説明する。
[リターン速度制御動作B1]
まず、図4を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわちしきい値制御を含むリターン速度制御の一動作例(リターン速度制御動作B1)について説明する。
図4に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS200)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS200:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。停電状態検出が通知された場合(ステップS200:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS201)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した出力軸OSのリターン速度を、監視値として監視して(ステップS202)、得られた監視値と予め設定されているしきい値とを比較する(ステップS203)。このとき、リターン速度は、単位時間当たりに変化した出力軸OSの回動位置(回転角度)の量で求められる。
比較の結果、監視値がしきい値未満である場合には(ステップS203:NO)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態として(ステップS204)、モータ11の巻線を開放する。
一方、監視値がしきい値以上である場合には(ステップS203:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をON状態として(ステップS205)、モータ11の巻線を短絡する。
本実施の形態において、しきい値は、任意であるが、最速でリターンさせたい場合は、出力軸OSのリターン速度の上限として予め設定された上限リターン速度で規定される。したがって、実際に検出した出力軸OSのリターン速度が、予め設定されている上限リターン速度以上となった場合には、モータ11による制動を発生させて、出力軸OSのリターン速度を上限リターン速度より低い速度に低減する一方、実際に検出した出力軸OSのリターン速度が、予め設定されている上限リターン速度未満である場合には、モータ11の巻線が開放されて制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS206)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS206:NO)、ステップS202に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS202−S205のしきい値制御を繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS206:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作B1を終了する。
[リターン速度制御動作B2]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわちしきい値制御を含むリターン速度制御の他の動作例(リターン速度制御動作B2)について説明する。リターン速度制御動作B2は、リターン速度に代えてモータ電流を監視してモータ11の巻線を短絡するようにしたものである。
図5に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS210)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS210:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS210:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS211)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15からの電流検出信号SIから計算したモータ電流を、監視値として監視して(ステップS212)、得られた監視値と予め設定されているしきい値とを比較する(ステップS213)。ここで監視対象となるモータ電流は、リターン時にモータ11のモータ軸MSが回転することによってモータ11の巻線に発生した電流である。このようなモータ電流は、モータ駆動回路15からの電流検出信号SIから計算することができる。
比較の結果、監視値がしきい値以上である場合には(ステップS213:NO)、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS214)。
一方、監視値がしきい値未満である場合には(ステップS213:YES)、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をON状態とする(ステップS215)。
しきい値は、任意であるが、モータ11の発熱を抑えたい場合は、リターン時にモータ11の巻線に発生する電流の上限として予め定められた上限モータ電流で規定され、モータ電流は、出力軸OSのリターン速度が減少するにつれて増加する。したがって、実際に検出したモータ電流Iが、予め設定されている上限モータ電流以上となった場合に、モータ11の巻線に流れる電流を制限することにより、モタ11の発熱を抑制できる。よって、リターン速度をできるだけ遅くしたいアプリケーションにおいても、モータ11の発熱を抑えて、モータ11自体を保護することができる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認する(ステップS216)。その結果、回動位置が停電回動位置に達していない場合には(ステップS216:NO)、ステップS212に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS212−S215のしきい値制御を繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合には(ステップS216:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作B2を終了する。
[リターン速度制御動作B3]
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわちしきい値制御を含むリターン速度制御の他の動作例(リターン速度制御動作B3)について説明する。リターン速度制御動作B3は、リターン速度およびモータ電流に代えて、出力軸OSの回動位置を監視してモータ11の巻線を短絡するようにしたものである。
図6に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS220)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS220:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS220:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS221)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した出力軸OSの回動位置を、監視値として監視する(ステップS222)。回動位置は、リターン時に変化する出力軸OSの回動位置である。
続いて、モータ制御部16Bは、得られた監視値と予め設定されているしきい値とを比較し(ステップS223)、監視値がしきい値以上である場合(ステップS223:NO)、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS224)。
一方、監視値がしきい値未満である場合(ステップS223:YES)、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をON状態とする(ステップS225)。
一般に、リターン時にモータ11を制動して、停電回動位置で発生する衝撃を低減するためには、停電回動位置より手前に位置する制動開始位置で制動を開始する必要がある。しきい値は、制動開始位置と対応する出力軸OSの回動位置で規定される。したがって、実際に検出した回動位置が、予め設定されている制動開始位置に到達した場合に、モータ11による制動を発生させることができる。このため、停電回動位置より手前に位置する制動開始位置で確実に制動を開始でき、停電回動位置で発生する衝撃を低減することが可能となる。また、実際に検出した回動位置が、予め設定されている制動開始位置に到達していない場合に、モータ11の巻線が開放されて制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングによる高いリターン速度が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS226)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS226:NO)、ステップS222に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS222−S225のしきい値制御を繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS226:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作B3を終了する。
なお、図6では、停電時にスプリングの復帰力により出力軸が強制的に戻される停電時回動位置が、操作端でいう全閉位置である場合を例として説明したが、停電時回動位置が、操作端でいう全開位置である場合も考えられる。この場合には、図6のステップS224において、下側アームをON状態とし、図6のステップS225において、下側アームをOFF状態とすればよい。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、制御回路16で、停電状態にモータ11の巻線を短絡する際、少なくとも、出力軸OSのリターン速度、モータ11の巻線を流れるモータ電流、または、出力軸OSの回動位置のいずれか1つを監視値として監視し、監視値としきい値との大小関係によりモータ11の巻線を短絡するようにしたものである。
これにより、実際に検出した監視値と予め設定されているしきい値との大小関係により、モータ11による制動を発生させることができる。このため、出力軸OSのリターン速度を上限モータ電流に相当するリターン速度より低い速度に低減でき、あるいは、停電回動位置より手前に位置する制動開始位置で確実に制動を開始でき、停電回動位置で発生する衝撃を低減することが可能となる。
また、本実施の形態において、実際に検出した監視値と予め設定されているしきい値との大小関係により、モータ11の巻線を開放するようにしてもよい。これにより、監視値としきい値との大小関係により、モータ11による制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られ、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。また、モータ11の巻線の開放により巻線に流れる電流が遮断されるため、モータ11の発熱を抑制することが可能となり、モータ11自体を保護することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる電動アクチュエータ10について説明する。
本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10は、停電状態でのリターン速度制御処理として、出力軸OSのリターン速度またはモータ11の巻線を流れるモータ電流に基づいて、モータ電流をフィードバック制御するようにしたものである。
すなわち、本実施の形態において、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電状態で、出力軸OSのリターン速度、または、モータ11の巻線を流れるモータ電流をフィードバック量として検出し、このフィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるように、下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子のON/OFFをPWM制御する。
本実施の形態にかかるその他の構成については、前述した図1と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10の各種動作について説明する。
[リターン速度制御動作C1]
まず、図7および図8を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわちフィードバック制御およびPWM制御を含むリターン速度制御の一動作例(リターン速度制御動作C1)について説明する。
図7に示すように、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御動作C1は、モータ制御部16B’で、出力軸OSのリターン速度をフィードバック量として、予め設定されているリターン速度の目標値と比較して、リターン速度とが等しくなるように、その偏差に基づいてPID制御(Proportional-Integral-Differential Control)やPI制御(Proportional-Integral Control)などのフィードバック制御を行って、下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子を周期的にON/OFFする際のデューティー比を求め、このデューティー比を持つパルス幅変調(PWM)の制御信号SMを生成してモータ駆動回路15へ出力する。
具体的には、図8に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16B’は、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS300)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS300:NO)。その間、モータ制御部16B’は、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS300:YES)、モータ制御部16B’は、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS301)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した出力軸OSのリターン速度を取得する(ステップS302)。リターン速度は、単位時間当たりに変化した出力軸OSの回動位置(回転角度)の量で求められる。
次に、モータ制御部16B’は、得られたリターン速度と予め設定されているリターン速度の目標値との偏差を計算し(ステップS303)、この偏差を0にするように、すなわち、リターン速度を目標値と等しくするようにPID制御等のフィードバック制御を行い、下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子を周期的にON/OFFする際のデューティー比を計算する(ステップS304)。
続いて、モータ制御部16B’は、得られた操作量に相当するデューティー比を持つPWMの制御信号SMを生成してモータ駆動回路15へ出力する(ステップS305)。
目標値は、任意であるが、最速でリターンさせたい場合には、出力軸OSのリターン速度の上限として予め設定された上限リターン速度で規定される。したがって、実際に検出した出力軸OSのリターン速度が、予め設定されている上限リターン速度と等しくなるよう、PID制御によって得られたデューティ比に基づいて、下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子がPWM制御される。これにより、モータ11の巻線が短絡された状態と開放された状態とが、リターン速度と予め設定されているリターン速度の目標値との偏差に応じたデューティ比で繰り返されて、出力軸OSのリターン速度が上限リターン速度に維持される。
このため、モータ11で適切な制動が発生し、結果として、停電回動位置で操作端等に発生する衝撃を低減することが可能となる。また、目標値である上限リターン速度で規定される、衝撃が許容される範囲内で、ある程度のモータ電流がモータ11に供給されるため、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。また、このようなリターン速度のフィードバック制御によれば、リターン時における最高速度や最低速度を制御できるだけでなく、アプリケーションに合わせた任意のリターン速度に設定することが可能となる。
この後、モータ制御部16B’は、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS306)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS306:NO)、ステップS302に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS302−S305のフィードバック制御を繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS306:YES)、モータ制御部16B’は、一連のリターン速度制御動作C1を終了する。
[モータ電流制御動作C2]
次に、図9および図10を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわちフィードバック制御およびPWM制御を含むリターン速度制御の他の動作例(モータ電流制御動作C2)について説明する。モータ電流制御動作C2は、リターン速度に代えてモータ電流をフィードバック量として、モータ電流をフィードバック制御するようにしたものである。
図9に示すように、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのモータ電流制御動作C2は、モータ制御部16B’で、モータ11の巻線を流れるモータ電流Iをフィードバック量として、予め設定されているモータ電流の目標値と比較し、得られたモータ電流に関する偏差から、PIDなどのフィードバック制御関数に基づいて、モータ電流を目標値と等しくするために必要な下側アームLAに対する操作量を計算し、得られた操作量に相当するデューティー比を持つPWMの制御信号SMを生成してモータ駆動回路15へ出力する。
具体的には、図10に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16B’は、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS310)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS310:NO)。その間、モータ制御部16B’は、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS310:YES)、モータ制御部16B’は、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS311)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16B’は、モータ駆動回路15からの電流検出信号SIが示すモータ電流を、フィードバック量として取得する(ステップS312)。
次に、モータ制御部16B’は、得られたフィードバック量と予め設定されているモータ電流の目標値との偏差を計算し(ステップS313)、フィードバック制御関数に基づいて、モータ電流を目標値と等しくするために必要な下側アームLAに対する操作量を計算する(ステップS314)。
続いて、モータ制御部16B’は、得られた操作量に相当するデューティー比を持つPWMの制御信号SMを生成してモータ駆動回路15へ出力する(ステップS315)。
目標値は、任意であるが、モータ11の発熱を抑えたい場合には、リターン時にモータ11の巻線に発生する電流の上限として予め定められた上限モータ電流で規定される。したがって、実際に検出したモータ11のモータ電流が、上限モータ電流と等しくなるよう、下側アームLAがPWM制御される。これにより、モータ11のモータ電流が上限モータ電流に維持されるため、モータ11で適切な制動が発生し、結果として、モータ11の巻線に流れる電流を制限することにより、モータ11の発熱を抑制できる。よって、リターン速度をできるだけ遅くしたいアプリケーションにおいても、モータ11の発熱を抑えて、モータ11自体を保護することができる。
この後、モータ制御部16B’は、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS316)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS316:NO)、ステップS312に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS312−S315のフィードバック制御を繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS316:YES)、モータ制御部16B’は、一連のモータ電流制御動作C2を終了する。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、制御回路16で、停電状態でモータ11の巻線を短絡する際、出力軸OSのリターン速度、または、モータ11の巻線を流れるモータ電流をフィードバック量として検出し、フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、下側アームLAをPWM制御するようにしたものである。
これにより、モータ11のリターン速度またはモータ電流が目標値に維持されるため、モータ11で適切な制動が発生し、結果として、停電回動位置で操作端等に発生する衝撃を低減することが可能となる。また、目標値で規定される、衝撃が許容される範囲内で、ある程度のモータ電流がモータ11に供給されるため、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。
また、リターン速度を用いたフィードバック制御によれば、リターン時における最高速度や最低速度を制御できるだけでなく、アプリケーションに合わせた任意のリターン速度に設定することが可能となる。また、モータ電流を用いたフィードバック制御によれば、リターン時における最大電流や最小電流を制御できるだけでなく、アプリケーションに合わせた任意のモータ電流に設定することが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる電動アクチュエータ10について説明する。
本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10は、第2の実施の形態において説明したリターン速度制御動作に第3の実施の形態において説明したリターン速度制御動作を組み合わせたものである。
すなわち、本実施の形態において、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電状態で、少なくとも出力軸OSのリターン速度(または、モータ11の巻線を流れるモータ電流)をフィードバック量として検出し、フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、下側アームLAをPWM制御する処理を行い、その後、モータ11の巻線を流れるモータ電流(または、出力軸OSのリターン速度)を監視値として監視し、監視値と予め設定したしきい値との大小関係によりモータ11の巻線を開放あるいは短絡する処理を行う。
本実施の形態にかかるその他の構成については、前述した図1と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第4の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電動アクチュエータ10の各種動作について説明する。
[リターン速度制御動作D1]
まず、図11を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわち、フィードバック制御にしきい値制御を組み合わせたリターン速度制御の一動作例(リターン速度制御動作D1)について説明する。リターン速度制御動作D1は、リターン速度からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するリターン速度制御動作C1に、モータ電流としきい値とを用いたしきい値制御によりモータ電流をリミット制御するリターン速度制御動作B2を適用したものである。
図11に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS400)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS400:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS400:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS401)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した出力軸OSのリターン速度を、フィードバック量として取得する(ステップS402)。リターン速度は、単位時間当たりに変化した出力軸OSの回動位置(回転角度)の量で求められる。
次に、モータ制御部16Bは、得られたフィードバック量と予め設定されているリターン速度の目標値との偏差を計算し(ステップS403)、フィードバック制御に基づいてリターン速度を目標値と等しくするために必要な下側アームLAに対する操作量を計算する(ステップS404)。
続いて、モータ制御部16Bは、得られた操作量に相当するデューティー比を持つPWMの制御信号SMを生成してモータ駆動回路15へ出力する(ステップS405)。
目標値は、任意であるが、最速でリターンさせたい場合は、出力軸OSの上限リターン速度で規定される。したがって、実際に検出した出力軸OSのリターン速度が、予め設定されている上限リターン速度と等しくなるよう、下側アームLAがPWM制御される。これにより、出力軸OSのリターン速度が上限リターン速度に維持されるため、モータ11で適切な制動が発生し、結果として、停電回動位置で操作端等に発生する衝撃を低減することが可能となる。また、目標値である上限リターン速度で規定される、衝撃が許容される範囲内で、ある程度のモータ電流がモータ11に供給されるため、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。
この後、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15からの電流検出信号SIから計算したモータ電流を、監視値として監視する(ステップS406)。リモータ電流は、リターン時にモータ11で発生したモータ電流である。
続いて、モータ制御部16Bは、得られた監視値と予め設定されているしきい値とを比較する(ステップS407)。
ここで、監視値がしきい値以上である場合(ステップS407:YES)、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とした後(ステップS408)、後述するステップS409へ移行する。
一方、監視値がしきい値未満である場合(ステップS407:NO)、後述するステップS409へ移行する。
しきい値は、任意であるが、モータ11の発熱を抑えたい場合は、リターン時にモータ11の巻線に発生する電流の上限として予め定められた上限モータ電流で規定され、モータ電流は、出力軸OSのリターン速度が減少するにつれて増加する。したがって、実際に検出したモータ電流Iが、予め設定されている上限モータ電流以上となった場合に、モータ11の巻線に流れる電流を制限することにより、モータ11の発熱を抑制できる。よって、リターン速度をできるだけ遅くしたいアプリケーションにおいても、モータ11の発熱を抑えて、モータ11自体を保護することができる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS409)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS409:NO)、ステップS402に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS402−S405のフィードバック制御と、ステップS406−S408のしきい値制御とを繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS409:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作D1を終了する。
[リターン速度制御動作D2]
次に、図12を参照して、本実施の形態にかかる電動アクチュエータのリターン速度制御、すなわち、フィードバック制御にしきい値制御を組み合わせたリターン速度制御の他の動作例(リターン速度制御動作D2)について説明する。リターン速度制御動作D2は、モータ電流からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するモータ電流制御動作C2に、リターン速度としきい値とを用いたしきい値制御によりリターン速度をリミット制御するリターン速度制御動作B1を適用したものである。
図12に示すように、まず、制御回路16のモータ制御部16Bは、停電処理部16Aからの通知を確認し(ステップS410)、停電状態検出が通知されるまで待機する(ステップS410:NO)。その間、モータ制御部16Bは、通常の回動制御処理を行う。
停電状態検出が通知された場合(ステップS410:YES)、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15の上側アームUAおよび下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とする(ステップS411)。
これにより、モータ11の各巻線が接地電位GNDから切断されて短絡が開放されるため、モータ11での制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングの復帰力による高いリターン速度が得られる。なお、本実施の形態においては、3つの巻線に対応して設けられた上側アームUAおよび下側アームLAにそれぞれ含まれるすべてのスイッチング素子をOFF状態とするものとして説明するが、上側アームUAに含まれるすべてのスイッチング素子がOFF状態となる限り、下側アームLAの3つのスイッチング素子のうちの任意の2つをOFF状態とすれば、各巻線を開放することができ、同様の効果が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、モータ駆動回路15からの電流検出信号SIから計算したモータ電流を、フィードバック量として取得する(ステップS412)。モータ電流は、リターン時にモータ11で発生したモータ電流である。
次に、モータ制御部16Bは、得られたフィードバック量と予め設定されているリターン速度の目標値との偏差を計算し(ステップS413)、フィードバック制御に基づいてモータ電流を目標値と等しくするために必要な下側アームLAに対する操作量を計算する(ステップS414)。
続いて、モータ制御部16Bは、得られた操作量に相当するデューティー比を持つPWMの制御信号SMを生成してモータ駆動回路15へ出力する(ステップS415)。
目標値は、任意であるが、モータ11の発熱を抑えたい場合には、リターン時にモータ11の巻線を発生する電流の上限として予め定められた上限モータ電流で規定される。したがって、実際に検出したモータ11のモータ電流が、上限モータ電流と等しくなるよう、下側アームLAがPWM制御される。これにより、モータ11のモータ電流が上限モータ電流に維持されるため、モータ11で適切な制動が発生し、結果として、モータ11の巻線に流れる電流を制限することにより、モータ11の発熱を抑制できる。よって、リターン速度をできるだけ遅くしたいアプリケーションにおいても、モータ11の発熱を抑えて、モータ11自体を保護することができる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した出力軸OSのリターン速度を、監視値として監視する(ステップS416)。リターン速度は、単位時間当たりに変化した出力軸OSの回動位置(回転角度)の量で求められる。
続いて、モータ制御部16Bは、得られた監視値と予め設定されているしきい値とを比較する(ステップS417)。
ここで、監視値がしきい値以上である場合(ステップS417:YES)、モータ駆動回路15の下側アームLAに含まれるすべてのスイッチング素子をON状態とした後(ステップS418)、後述するステップS419へ移行する。
一方、監視値がしきい値未満である場合(ステップS417:NO)、後述するステップS419へ移行する。
しきい値は、任意であるが、最速でリターンさせたい場合は、出力軸OSの上限リターン速度で規定される。したがって、実際に検出した出力軸OSのリターン速度が、予め設定されている上限リターン速度以上となった場合に、モータ11による制動を発生させることができる。このため、出力軸OSのリターン速度を上限リターン速度より低い速度に低減でき、停電回動位置で発生する衝撃を低減することが可能となる。また、実際に検出した出力軸OSのリターン速度が、予め設定されている上限リターン速度未満である場合に、モータ11の巻線が開放されて制動力が発生しなくなり、スプリングユニット13のスプリングによる高いリターン速度が得られる。
この後、モータ制御部16Bは、位置センサ14からのセンサ信号Sθに基づき計算した回動位置が停電回動位置に達しているか確認し(ステップS419)、回動位置が停電回動位置に達していない場合(ステップS419:NO)、ステップS412に戻って、回動位置が停電回動位置に達してリターンが完了するまで、ステップS412−S415のフィードバック制御と、ステップS416−S418のしきい値制御とを繰り返し実行する。
一方、回動位置が停電回動位置に達した場合(ステップS419:YES)、モータ制御部16Bは、一連のリターン速度制御動作D2を終了する。
[第4の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、制御回路16で、停電状態でモータの巻線を短絡する際、出力軸OSのリターン速度(モータ11の巻線を流れるモータ電流)をフィードバック量として検出し、フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、下側アームLAをPWM制御するフィードバック制御と、モータ11の巻線を流れるモータ電流(出力軸OSのリターン速度)を監視値として監視し、監視値と予め設定したしきい値との比較結果に応じて、下側アームLAをオンオフ制御するしきい値制御とを実行するようにしたものである。
これにより、フィードバック制御では、モータ11のリターン速度が目標値に維持されるため、モータ11で適切な制動が発生し、結果として、停電回動位置で操作端等に発生する衝撃を低減することが可能となる。また、目標値で規定される、衝撃が許容される範囲内で、ある程度のモータ電流がモータ11に供給されるため、出力軸OSが停電回動位置までリターンするのに要する時間を短縮できる。また、フィードバック制御では、モータ11のモータ電流が目標値に維持されるため、モータ電流が適切に制御され、結果として、モータの発熱が抑えられ、モータの保護をすることが可能となる。
また、しきい値制御で、実際に検出した出力軸のリターン速度の監視値が、予め設定されているしきい値以上となった場合に、モータ11による制動を発生させることができる。このため、出力軸OSのリターン速度を上限リターン速度に相当するリターン速度より低い速度に低減でき、あるいは、停電回動位置より手前に位置する制動開始位置で確実に制動を開始でき、停電回動位置で発生する衝撃を低減することが可能となる。また、しきい値制御で、実際に検出したモータ11のモータ電流の監視値が、予め設定されているしきい値以上となった場合に、モータ11のモータ電流を制限させることができる。このため、モータ11のモータ電流をを上限モータ電流より低い電流に低減できるため、モータの発熱が抑えられ、モータの保護をすることが可能となる。
また、リターン速度を用いたフィードバック制御とモータ電流のしきい値制御とを組み合わせることにより、リターン時における最高速度や最低速度を制御できるだけでなく、アプリケーションに合わせた任意のリターン速度に設定でき、さらに、モータ電流によるリミット制御を行うことも可能となる。また、モータ電流を用いたフィードバック制御とリターン速度のしきい値制御とを組み合わせることにより、リターン時における最大電流や最小電流を制御できるだけでなく、アプリケーションに合わせた任意のモータ電流に設定でき、さらに、リターン速度によるリミット制御を行うことも可能となる。
[第5の実施の形態]
次に、図13−図15を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかる電動アクチュエータ10について説明する。図13は、第5の実施の形態にかかる電源回路の構成P1を示すブロック図である。図14は、第5の実施の形態にかかる電源回路の構成P2を示すブロック図である。図15は、第5の実施の形態にかかる電源回路の構成P3を示すブロック図である。
第1の実施の形態にかかる電源回路の構成は、図1に示すように、外部電源PWが遮断されて停電状態に切り替わった場合、通電状態において蓄電回路18Eの蓄電装置に蓄電された動作電源VDからなる蓄電電力、および、停電状態において蓄電回路18Eの蓄電装置に蓄電された、回生電源回路18Dからの回生電源VBからなる蓄電電力に基づいて、蓄電回路18Eから制御電源回路18Cへ蓄電電源VSを供給するようにしたものである。これにより、蓄電電力が安定して得られるため、回生電力PBが比較的小さい場合でも適用できるとともに、例えばリターン完了時における出力軸OSの回動角度の検出などの、リターン完了後における制御回路16での予知保全処理を実行することができる。また、停電状態に切り替わった時点ですぐに蓄電電力で制御を開始できるとともに、リターン完了前に回生電力PBが低減してしまったときでも蓄電電力で制御を継続することができる。
図13に示した電源回路18‘の構成は、図1に示した電源回路18の構成から回生電源回路18Dを省いたもので、停電状態に切り替わった場合、通電状態において蓄電回路18Eの蓄電装置に蓄電された動作電源VDからなる蓄電電力に基づいて、蓄電回路18Eから制御電源回路18Cへ蓄電電源VSを供給するようにしたものである。これにより、回生電源回路18Dを省くことができ、電源回路18の小型化さらには低コスト化、さらには信頼性の向上を実現することが可能となる。また、蓄電電力が安定して得られるため、回生電力PBが比較的小さい場合でも適用できるとともに、例えばリターン完了時における出力軸OSの回動角度の検出などの、リターン完了後における制御回路16での予知保全処理を実行することができる。また、停電状態に切り替わった時点ですぐに蓄電電力で制御を開始できるとともに、リターン完了前に回生電力PBが低減してしまったときでも蓄電電力で制御を継続することができる。なお、回生電力PBについては、抵抗器などの処理回路で熱エネルギーに変換して消費すればよい。
図14に示した電源回路18の構成は、図1に示した電源回路18の構成と同じであるが、蓄電回路18Eには、停電状態において回生電源回路18Dから供給される回生電源VBのみを蓄電回路18Eの蓄電装置に蓄電し、通電状態における動作電源VDの蓄電を行わないようにしたものである。これにより、主電源回路18Aにおける動作電源VDの供給能力を削減でき、電源回路18の小型化さらには低コスト化を実現することが可能となる。また、蓄電装置には停電発生時にのみ蓄電されるため、製品寿命を延長でき、故障率を低減できるとともに、メンテナンスコストを削減できる。また、蓄電電力が安定して得られるため、回生電力PBが比較的小さい場合でも適用できるとともに、例えばリターン完了時における出力軸OSの回動角度の検出などの、リターン完了後における制御回路16での予知保全処理を実行することができる。また、リターン完了前に回生電力PBが低減してしまったときでも蓄電電力で制御を継続することができる。
図15に示した電源回路18“の構成は、図1に示した電源回路18の構成から蓄電回路18Eを省いたもので、停電状態に切り替わった場合、回生電源回路18Dから供給される回生電源VBを、制御電源回路18Cへ直接供給するようにしたものである。これにより、蓄電回路18Eを省くことができるとともに、主電源回路18Aにおける動作電源VDの供給能力を削減でき、電源回路18の小型化さらには低コスト化、さらには信頼性の向上を実現することが可能となる。また、停電状態に切り替わった時点ですぐに回生電源VBで制御を開始できるとともに、比較的製品寿命が短い蓄電装置を省くことができ、故障率を低減できるとともに、メンテナンスコストを削減できる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
実施例の組み合わせについては、第4の実施の形態で説明した、リターン速度からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するリターン速度制御動作C1(図8)に、モータ電流としきい値とを用いたしきい値制御によりモータ電流をリミット制御するリターン速度制御動作B2(図5)を組み合わせたリターン速度制御動作D1(図11)や、モータ電流からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するモータ電流制御動作C2(図10)に、リターン速度としきい値とを用いたしきい値制御によりリターン速度をリミット制御するリターン速度制御動作B1(図4)を組み合わせたリターン速度制御動作D2(図12)に限定されるものではない。
例えば、停電状態検出に応じてモータ11の巻線を短絡制御するリターン速度制御動作A1(例えば、図2のステップS101とステップS102との間)に、モータ電流としきい値とを用いたしきい値制御によりモータ電流をリミット制御するリターン速度制御動作B2(例えば、図5のステップS212−S215)、または、リターン速度としきい値とを用いたしきい値制御によりリターン速度をリミット制御するリターン速度制御動作B1(例えば、図4のステップS202−S205)を組み合わせてもよい。これらステップの実際の組み合わせについては、上記例と実質的に同一であればステップの入れ替えや省略を行ってもよい。
また、停電状態検出後、予め設定した制動開始タイミングの到来に応じてモータ11の巻線を短絡制御するリターン速度制御動作A2(例えば、図3のステップS113とステップS114との間)に、モータ電流としきい値とを用いたしきい値制御によりモータ電流をリミット制御するリターン速度制御動作B2(例えば、図5のステップS212−S215)、または、リターン速度としきい値とを用いたしきい値制御によりリターン速度をリミット制御するリターン速度制御動作B1(例えば、図4のステップS202−S205)を組み合わせてもよい。これらステップの実際の組み合わせについては、上記例と実質的に同一であればステップの入れ替えや省略を行ってもよい。
また、リターン速度としきい値とを用いたしきい値制御によりリターン速度をリミット制御するリターン速度制御動作B1(例えば、図4のステップS204,S205とステップS206との間)に、モータ電流としきい値とを用いたしきい値制御によりモータ電流をリミット制御するリターン速度制御動作B2(例えば、図5のステップS212−S215)を組み合わせてもよい。また、これとは逆に、モータ電流としきい値とを用いたしきい値制御によりモータ電流をリミット制御するリターン速度制御動作B2(例えば、図5のステップS214,S215とステップS216との間)に、リターン速度としきい値とを用いたしきい値制御によりリターン速度をリミット制御するリターン速度制御動作B1(例えば、図4のステップS202−S205)を組み合わせてもよい。これらステップの実際の組み合わせについては、上記例と実質的に同一であればステップの入れ替えや省略を行ってもよい。
また、リターン速度からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するリターン速度制御動作C1(例えば、図8のステップS305とステップS306との間)に、モータ電流からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するモータ電流制御動作C2(例えば、図10のステップS312−S315)を組み合わせてもよい。また、これとは逆に、モータ電流からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するモータ電流制御動作C2(例えば、図10のステップS315とステップS316との間)に、リターン速度からなるフィードバック量が目標値と等しくなるようフィードバック制御するリターン速度制御動作C1(例えば、図8のステップS302−S305)を組み合わせてもよい。これらステップの実際の組み合わせについては、上記例と実質的に同一であればステップの入れ替えや省略を行ってもよい。
10…電動アクチュエータ、11…モータ、12…減速機、13…スプリングユニット、14…位置センサ、15…モータ駆動回路、16…制御回路、16A…停電処理部、16B…モータ制御部、17…設定回路、18…電源回路、18A…主電源回路、18B…停電検出回路、18C…制御電源回路、18D…回生電源回路、18E…蓄電回路、UA…上側アーム、LA…下側アーム、OS…出力軸、MS…モータ軸。

Claims (9)

  1. 巻線と、この複数の巻線に電流を流すと電磁界の相互作用により回転するモータ軸とを有するモータと、
    前記モータ軸と接続された出力軸と、
    外部からの電源供給が遮断された停電状態で、スプリングの復帰力により前記出力軸を所定の回動位置までリターンさせるスプリングユニットと、
    前記停電状態で前記巻線を短絡して前記モータに制動力を発生させる制御回路と、
    前記停電状態で前記制御回路に対して制御電源を供給する電源回路と
    を備えることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記複数の巻線のそれぞれに対応して設けられ、各巻線の一端と接地電位との間に設けられた複数のスイッチからなる下側アームを有するモータ駆動回路をさらに備え、
    前記制御回路は、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチをON状態として前記巻線を短絡することを特徴とする電動アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記出力軸が前記スプリングの復帰力によりリターンし始めた後、所定の制動開始タイミングの到来に応じて、前記巻線を短絡することを特徴とする電動アクチュエータ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記停電状態で前記巻線を短絡する前に、前記巻線を一旦開放することを特徴とする電動アクチュエータ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記出力軸のリターン速度、前記巻線を流れるモータ電流、および前記出力軸の回動位置の、少なくともいずれか1つを監視値として監視し、前記監視値がしきい値以上である場合には前記巻線を短絡するしきい値制御を実行することを特徴とする電動アクチュエータ。
  6. 請求項5に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記監視値が前記しきい値未満である場合には前記巻線を開放することを特徴とする電動アクチュエータ。
  7. 請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記停電状態で、前記出力軸のリターン速度、または、前記巻線を流れるモータ電流をフィードバック量として検出し、前記フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチを周期的にオンオフする際のデューティー比を変更するフィードバック制御を実行することを特徴とする電動アクチュエータ。
  8. 請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記停電状態で、前記出力軸のリターン速度をフィードバック量として検出し、前記フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチを周期的にオンオフする際のデューティー比を変更するフィードバック制御と、前記巻線を流れるモータ電流を監視値として監視し、前記監視値と予め設定したしきい値との比較結果に応じて前記下側アームをオンオフ制御するしきい値制御とを、実行することを特徴とする電動アクチュエータ。
  9. 請求項2に記載の電動アクチュエータにおいて、
    前記制御回路は、前記停電状態で、前記巻線を流れるモータ電流をフィードバック量として検出し、前記フィードバック量が予め設定されている目標値と等しくなるよう、前記下側アームを構成する前記複数のスイッチを周期的にオンオフする際のデューティー比を変更するフィードバック制御と、前記出力軸のリターン速度を監視値として監視し、前記監視値と予め設定したしきい値との比較結果に応じて前記下側アームを構成する前記複数のスイッチをオンオフ制御するしきい値制御とを、実行することを特徴とする電動アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020183766A (ja) * 2019-04-26 2020-11-12 株式会社アルバック 油圧駆動システム、仕切りバルブ

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