JP2020091987A - プラズマトーチ - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の消耗を軽減すると共に、プラズマアークの発生点の安定化をはかるようにしたプラズマトーチを提供する。【解決手段】プラズマトーチは、先端面1aの中心に電極材2が埋設された電極1と、電極の外周面1bの一部と先端面1aを含んで形成されたプラズマガス室6と、プラズマガス室に接続され該プラズマガス室にプラズマガスを流通させるプラズマガス流通路8と、プラズマガス流通路のプラズマガス室との接続部位に配置された隔壁4cに形成され、プラズマガスを旋回させてプラズマガス室に流通させるための複数の旋回孔9と、プラズマガス流通路8に於ける複数の旋回孔よりも上流側に配置された遮壁10aに形成され、該複数の旋回孔の総断面積よりも小さい総断面積を有する複数の連通孔11と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電極の消耗を軽減すると共に、プラズマアークの発生点の安定化をはかるようにしたプラズマトーチに関するものである。
主として鋼板を切断するプラズマトーチは、中心に電極材を埋設した電極と、電極の周囲に旋回させて酸素ガスからなるプラズマガスを供給する旋回部材と、電極との間にプラズマガス室を形成するノズルと、を有して構成されている。このプラズマトーチは、数値制御装置(NC装置)に代表される制御装置によって制御される切断装置に搭載され、予め設定された形状を切断し得るように構成されるのが一般的である。
上記プラズマトーチによって被切断材を切断する際には、旋回部材を介してプラズマガス室に旋回させたプラズマガスを供給し、電極とノズルとの間で放電して形成したパイロットアークをノズルの先端に設けたオリフィスから被切断材に向けて噴射する。そして、パイロットアークが被切断材に接触した後、電極と被切断材との間で放電させてプラズマアークを形成し、このプラズマアークによって母材を燃焼、溶融させて厚さ方向に貫通した溝を形成する。更に、母材の燃焼生成物、溶融物を溝から排除しつつ、予め設定された切断経路に沿って相対的に移動させることで、被切断材から目的の形状を切断することが可能である。
旋回した状態でプラズマガス室に供給されたプラズマガスは、電極の先端面に強い旋回流を形成し、この旋回によって電極に於けるプラズマアークの発生点が安定するという効果を発揮する。また、形成されたプラズマアークは、旋回したプラズマガスによって絞られて太さが細くなり、切断性能の向上に寄与するという効果も発揮する。
しかし、プラズマアークの発生点を安定させて切断性能を向上させようとしてプラズマガスの旋回を強くすると、電極の先端面中心(電極材)に強い負圧が作用する。このため、プラズマアークを停止する際に、電極材の表面に生じている電極材溶融物がオリフィスから噴出するプラズマガスに吸引されて電極から剥離し、電極の消耗が進むという問題が生じる。この問題を解決するために幾つかの提案がなされている。
例えば特許文献1に記載されたプラズマトーチは、センタリングストーンに異なる角度を有する複数種の旋回孔を形成し、これらの旋回孔からプラズマガス室に対し、内部側を弱い旋回とし、外部側を強い旋回としたプラズマガスを供給するものである。このため、電極材に対しては弱い旋回による小さい負圧を作用させると共に、外周側を強く旋回させてプラズマアークを細く絞ることができ、切断性能を保持して電極の消耗を抑えることができる。
また、特許文献2に記載されたプラズマアークでは、プラズマガス配管に配置された三方電磁弁によって、プラズマアークを停止する際に、プラズマガス室に残存するプラズマガスを大気に放出し得るように構成している。このため、プラズマアークを停止する際にプラズマガス室を速やかに大気圧とすることが可能となり電極材の消耗を軽減させることができる。
特開2014−007126公報(特許第6029869号)
特開2016−198815公報
特許文献1、特許文献2に記載された発明であっても、完全なものではなく、更に改良すべき点が存在する。即ち、特許文献1に記載された発明ではセンタリングストーンに異なる径と異なる角度を有する複数の旋回孔を形成することは容易ではないという点があり、特許文献2に記載された発明ではプラズマガスの配管系に三方弁を配置して各ポートの開閉を制御するために費用がかかるという点がある。
本発明の目的は、電極の消耗を軽減すると共に、プラズマアークの発生点の安定化をはかるようにしたプラズマトーチを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るプラズマトーチは、先端面の中心に電極材が埋設された電極と、前記電極の外周面の一部と先端面を含んで形成されたプラズマガス室と、前記プラズマガス室に接続され該プラズマガス室にプラズマガスを流通させるプラズマガス流通路と、前記プラズマガス流通路の前記プラズマガス室との接続部位に配置された隔壁に形成され、プラズマガスを旋回させて前記プラズマガス室に流通させるための複数の旋回孔と、前記プラズマガス流通路に於ける前記複数の旋回孔よりも上流側に配置された遮壁に形成され、該複数の旋回孔の総断面積よりも小さい総断面積を有する複数の連通孔と、を有するものである。
上記プラズマトーチに於いて、前記旋回孔は、前記電極の外周面と対向して配置されていることが好ましい。
また、上記何れかのプラズマトーチに於いて、前記プラズマガス流通路には流量保持部材を介してスタートガス又はスタートガス及びプラズマガス又はプラズマガスが供給されることが好ましい。
本発明に係るプラズマトーチでは、電極の消耗を軽減することができる。即ち、プラズマガス流通路には、プラズマガス室との接続部位に複数の旋回孔が形成されており、該旋回孔よりも上流側に複数の連通孔が形成されている。そして、プラズマガス流通路に於けるプラズマガス室との接続部位に形成された複数の旋回孔の総断面積よりも、該旋回孔よりも上流側に形成された複数の連通孔の総断面積の方が小さいため、連通孔がプラズマガスの流れに対する抵抗となる。
このため、プラズマアークを停止する際にプラズマガスの供給を停止したとき、連通孔と旋回孔の間のプラズマガスは停止前の流速と略同じ流速を保持してプラズマガス室に流入するものの、連通孔より上流側のプラズマガス流通路に残留したプラズマガスは該連通孔が抵抗となって流速が低下する。従って、プラズマガス室に流入するプラズマガスの流量は低下し、この低下に伴ってプラズマガス室内の旋回流も緩やかになり、電極材に強い負圧が作用することがなくなる。この結果、電極材の表面にある電極材溶融物の剥離を抑制し、電極の消耗を軽減することができる。
プラズマガス流通路のプラズマガス室との接続部位に形成された旋回孔が、電極の外周面と対向して配置されていることで、プラズマガスを強い旋回流とすることができる。即ち、プラズマガスが電極の外周面に対し旋回方向に傾斜して噴射するため、このプラズマガスは電極の外周面に沿って旋回する。このため、プラズマガスは外周面に沿った旋回を保持して電極の先端面に到達し、該先端面に強い旋回流を作用させることができる。従って、プラズマアークの発生点を安定させることができる。
また、プラズマガス流通路には流量保持部材を介してスタートガス又はスタートガス及びプラズマガス又はプラズマガスが供給されることで、プラズマガス室に流量の変動の少ないスタートガス或いはプラズマガスを供給することができる。
第1実施例に係るプラズマトーチの要部の構成を説明する図である。 プラズマトーチを使用する際の構成を説明する模式図である。 第2実施例に係るプラズマトーチの要部の構成を説明する図である。
以下、本発明に係るプラズマトーチについて説明する。本発明に係るプラズマトーチは、プラズマアークを停止する際にプラズマガス室に対するプラズマガスの流入量を漸減することで、電極の消耗を軽減するものである。
このため、プラズマガスを流通させるプラズマガス流通路とプラズマガス室との接続部位に形成された複数の旋回孔よりも上流側に該複数の旋回孔の総断面積よりも小さい総断面積を有する複数の連通孔を形成している。プラズマガス流通路に対するプラズマガスの供給が遮断したとき、プラズマガス流通路に於ける旋回孔と連通孔の間に残留したプラズマガスはプラズマアークを形成しているときの圧力を有するため、速やかにプラズマガス室に流れる。
しかし、プラズマガス流通路に残留したプラズマガスはプラズマアークを形成しているときの圧力を有するものの、複数の連通孔が抵抗となりプラズマガス室に向けて流れる速度は低下することとなる。従って、プラズマガス室に於けるプラズマガスの圧力及び流速は漸減することとなり、電極材の表面に存在する電極材溶融物に対するプラズマガスによる吸引作用が減少して電極の消耗を軽減させることが可能となる。
本発明に於いて、複数の旋回孔の総断面積の値と、複数の連通孔の総断面積の値を限定するものではなく、プラズマトーチに設定された電流値や、プラズマアークを形成したときのプラズマガス流量などの仕様に対応させて適宜設定することが好ましい。
先ず、第1実施例に係るプラズマトーチの構成について図により説明する。図1に示すように、トーチ本体Aの中心には、先端面1aに電極材2が埋設された電極1が配置されている。この電極1は電極台3に着脱し得るように構成されている。
電極1には絶縁体からなる筒状の旋回部材4が嵌装されており、該旋回部材4にインナーノズル5が嵌装されている。そして、電極1、旋回部材4、インナーノズル5とで囲まれた空間がプラズマガス室6として構成されている。これらの電極1、旋回部材4、インナーノズル5は、該インナーノズル5に嵌装されたインナーキャップ7をトーチ本体Aに締結することで、プラズマトーチに取り付けられている。
電極1の外周面1bには係止突起1cが形成されており、旋回部材4の内周面には係合突起4aが形成されている。また、旋回部材4の先端面4bはインナーノズル5の内周面に形成された段部5aに対する突き当て部として形成されている。更に、インナーノズル5の外周面には複数のスリットが形成されており、これら複数のスリットにも段部5bが形成されている。
そして、電極1を電極台3に嵌装し、該電極1に旋回部材4、インナーノズル5を順に嵌装し、内周面にインナーノズル5の段部5bと当接する段部7aが形成されたインナーキャップ7をインナーノズル5に嵌装してトーチ本体Aに締結することで取り付けている。
上記の如くしてトーチ本体Aに電極1、旋回部材4、インナーノズル5、インナーキャップ7を取り付けたとき、電極台3及び電極1の外周面に沿い、旋回部材4とインナーノズル5との突き当て部に至るプラズマガス流通路8が形成される。
旋回部材4の先端側(プラズマガス流通路8を流通するプラズマガスの流通方向下流側、以下同じ)であって係合突起4aと先端面4bの間が隔壁4cとして形成されており、該隔壁4cによってプラズマガス流通路8とプラズマガス室6とが隔てられている。旋回部材4の長さは限定するものではなく、後述する連通部材10に形成される連通孔11との位置関係に基づいて適宜設定することが好ましい。
旋回部材4の隔壁4cには複数の旋回孔9が形成されており、該旋回孔9を介してプラズマガス流通路8とプラズマガス室6が接続されている。複数の旋回孔9の夫々の孔軸は、筒状の旋回部材4の中心軸に対して略直角な面内で且つ中心軸に対して傾斜して形成されている。即ち、複数の旋回孔9は旋回部材4の中心軸を中心として渦巻状に配置されている。
各旋回孔9は旋回部材4の係止突起4aと先端面4bの間で且つ電極1の外周面1bに対向した位置に形成されている。このため、旋回孔9からプラズマガス室6に流入するプラズマガスは電極1の外周面1bに対して斜めに噴射することとなり、プラズマガス室6の内部に於けるプラズマガスは強い旋回流を実現することが可能となる。この旋回流は電極1の先端面1aに埋設された電極材2にも作用し、該電極材2に於けるプラズマアークの発生点の安定化をはかることが可能となる。
旋回孔9の数や径は限定するものではなく、プラズマトーチに設定されたアーク電流値などを含む仕様に基づいて適宜設定することが必要である。例えば、本実施例では、旋回孔9の直径を1.3mmとし、この旋回孔6を旋回部材4の隔壁4cの周を等角度分割して6個形成している。
プラズマガス流通路8であって旋回部材4よりも上流側に円筒状の連通部材10が、電極台3に嵌装されて配置されている。連通部材10の先端側には、プラズマガス流通路8を遮断する遮壁10aが形成されており、該遮壁10aに複数の連通孔11が形成されている。このように、プラズマガス流通路8は連通部材10の遮壁10aによって遮断されることで、上流側流通路8aと下流側流通路8bに分離されている。そして、遮壁10aに形成された連通孔11によって上流側流通路8aと下流側流通路8bとが連通し、プラズマガス流通路8が構成されている。
また、プラズマガス流通路8の上流側流通路8aには、プラズマガス供給路12が接続されている。プラズマガス供給路12はトーチ本体Aの中心軸から偏心した位置に形成されており、図2に示すように、プラズマガスとなるスタートガス供給系14、及び切断ガス供給系15が流量保持部材13を介して接続されている。
このため、スタートガス供給系14からプラズマガス流通路8に対するスタートガスの供給と、切断ガス供給系15からプラズマガス流通路8に対する切断ガスの供給が同時に行われたような場合でも、プラズマガス流通路8には予め設定された流量のガスを供給することが可能である。
連通部材10の遮壁10aに形成された連通孔11は、該連通部材10の中心軸と略並行に形成されている。従って、プラズマガスは旋回することなく連通孔11から下流側流通路8bに流れる。
連通孔11の数や径は限定するものではなく、プラズマトーチに設定されたアーク電流値やプラズマガス流量などを含む仕様に基づいて適宜設定することが必要である。例えば、本実施例では、連通孔11の直径を0.8mmとし、この連通孔11を遮壁10aの円周を等角度分割して3個形成している。
前述したように、プラズマガス流通路8にはトーチ本体Aに形成されたプラズマガス供給路12からプラズマガスが供給されるため、上流側流通路8a内に於けるプラズマガスの流速が均一にならない虞がある。
本実施例では、連通孔11は旋回部材4の後端面4dに対向する位置に形成されている。このため、連通孔11から下流側流通路8bに流れ込んだプラズマガスは、旋回部材4の後端面4dに衝突して流れが拡散し、この結果、下流側流通路8bに於けるプラズマガスの流れをより均一にすることが可能となる。
トーチ本体Aの中心には送水管17が配置されており、該送水管17と電極1、電極台3との間、及びインナーノズル5とインナーキャップ7に互いに連続した水路18が構成されている。そして、送水管17には図2に示す冷却水供給装置19が接続されており、該冷却水供給装置19から供給された冷却水は、送水管17から水路18を経て電極1及びインナーノズル5、インナーキャップ7を冷却して冷却水供給装置19に回収される。
電極1とインナーノズル5は電気的に絶縁して配置されており、これらの電極1及びインナーノズル5は、図2に示すプラズマ電源20に接続されている。
上記の如く構成されると共に流量保持部材13を介してスタートガス供給系14、切断ガス供給系15と接続され、更に冷却水供給装置19、プラズマ電源20に接続されたプラズマトーチを稼働させる際の手順、及び稼働を停止する際の手順について説明する。
先ず、スタートガス供給系14からスタートガスの供給を開始し、流量保持部材13を介してプラズマガス供給路12、プラズマガス流通路8にスタートガスを供給する。供給されたスタートガスは、連通部材10に形成された連通孔11、旋回部材4に形成された旋回孔9を通ってプラズマガス室6に供給される。この状態で、プラズマ電源20から電極1とインナーノズル5に通電することで、両者の間に放電させてパイロットアークを形成する。
パイロットアークがインナーノズル5から外部に噴射され、図示しない被切断材に到達したとき、プラズマ電源20では電極1と被加工材との間で放電させてプラズマアークを形成する。同時に、スタートガス供給系14からのスタートガスの供給が遮断され、切断ガス供給系15から切断ガスの供給が開始する。このとき、過渡状態となって両供給系14、15から夫々のガスが供給されたとしても、流量保持部材13によって全体としての流量は保持される。
インナーノズル5から噴射されたプラズマアークによって被切断材に対し目的の切断を行う。
プラズマアークを形成して目的の切断を行っているとき、プラズマガス室6には旋回部材4の旋回孔9からプラズマガスが旋回した状態で供給され、電極1の外周面1bに対し斜めに当ることで、強い旋回流となって先端面1aに到達する。従って、電極材2の表面に強い旋回流が作用することとなり、プラズマアークの発生点を安定させることが可能となる。
また、プラズマガス供給路12からプラズマガス流通路8の上流側流通路8aに供給されたプラズマガスは連通部材10に形成された連通孔11から下流側流通路8bに流れ、旋回部材4の後端面4dに衝突して拡散する。このため、上流側流通路8aに於いてプラズマガスの流速が不均一であったとしても、旋回部材4の後端面4dに対する衝突により、略均一な流速とすることが可能である。
被切断材に対する目的の切断が終了した後、プラズマアークを停止する。このとき、切断ガス供給系15を停止すると、プラズマガス流通路8の下流側流通路8bに存在するプラズマガスは、プラズマアークを形成する際の流速を保持して旋回孔9からプラズマガス室6に流れる。また、プラズマガス供給路12及び上流側流通路8aに存在するプラズマガスは、プラズマアークを形成する際の圧力が残留して作用するものの、新たな圧力の付与がないため、連通部材10に形成された連通孔11が抵抗となり、下流側流通路8bへと通過する際の速度は低下する。
従って、プラズマガス室6に於けるプラズマガスの流速は、切断ガス供給系15を遮断した時点ではプラズマアークを形成する際の流速が保持されるものの、下流側流通路8bに存在したプラズマガスがプラズマガス室に流入した後は、連通孔11から流入するプラズマガスの流量の低下に伴って低下することとなる。
即ち、プラズマガス室6の旋回流の速度は切断ガス供給系15の遮断から極めて短時間で低下し、電極材2に作用する圧力は負圧から正圧に変化する。このため、電極材2の表面にある電極材溶融物がプラズマガスの流れによって吸引されることを軽減することが可能となる。
次に、第2実施例に係るプラズマトーチの構成について説明する。本実施例に係るプラズマトーチは、前述の第1実施例に係るプラズマトーチの旋回部材4、連通部材10とは異なる形状の旋回部材25と連通部材27を有するものの、他の形状は同一である。このため、第1実施例と同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
旋回部材25の内周面の径はインナーノズル5の内周面の径と等しく形成されており、且つ該旋回部材25の内周面に係合段部25aが形成されている。また、旋回部材25の先端面25bはインナーノズル5の内周面に形成された段部5aに対する突き当て部として形成されている。
旋回部材25の先端側であって係合段部25aと先端面25bの間が隔壁25cとして形成されており、該隔壁25cから後端側にかけて内径が大きい嵌合部25dが形成されている。そして、隔壁25cによって下流側流通路8b(プラズマガス流通路8)とプラズマガス室6とが隔てられている。また、嵌合部25dに連通部材27の先端側が嵌合し得るように構成されている。
旋回部材25の隔壁25cに複数の旋回孔26が形成されており、該旋回孔26を介してプラズマガス流通路8とプラズマガス室6が接続されている。複数の旋回孔26は旋回部材25の中心軸を中心として渦巻状に配置されると共に電極1の外周面1bに対向した位置に形成されている。
旋回部材25よりも上流側に円筒状の連通部材27が電極1に嵌装されて配置されている。連通部材27の先端側は旋回部材25の嵌合部25dに嵌合して先端面27aが旋回部材25の係合段部25aに突き当てられている。また連通部材27の後端側の外周面はインナーノズル5の後端側の内周面と接触し得るように構成されている。そして、連通部材27が旋回部材25の嵌合部25dに嵌合したとき、該嵌合部25dよりも僅かに上流側に斜め方向の遮壁27bが形成され、この遮壁27bに複数の連通孔28が形成されている。
従って、連通部材27は、先端側の内周面が電極1の外周面と接触し、後端側の外周面がインナーノズルの内周面と接触することで、遮壁27bによってプラズマガス流通路8を遮断して上流側流通路8aと下流側流通路8bに分離している。そして、遮壁27bに形成された連通孔28によって上流側流通路8aと下流側流通路8bとが連通し、プラズマガス流通路8が構成されている。
尚、旋回孔26の数や径、及び連通孔28の数や径は前述の第1実施例と同じでも良く、異なっていても良い。しかし、複数の旋回孔26の総断面積よりも複数の連通孔28の総断面積が小さいことは必須である。
上記の如く構成されたプラズマトーチでは、旋回部材25に形成された旋回孔26と連通部材27に形成された連通孔28の距離を小さくすることが可能となる。このため、下流側流通路8bの容積が小さくなり、プラズマアークを停止した後のプラズマガス室6に於けるプラズマガスの流速を速やかに低下させることが可能となる。従って、電極材2に作用する負圧も速やかに正圧に変化して消耗を軽減させることが可能となる。
本発明は、プラズマアークをプラズマガスの旋回流によって形成するプラズマトーチに利用して有利である。
A トーチ本体
1 電極
1a 先端面
1b 外周面
1c 係止突起
2 電極材
3 電極台
4、25 旋回部材
4a 係合突起
4b、25b 先端面
4c、25c 隔壁
4d 後端面
5 インナーノズル
5a、5b、7a 段部
6 プラズマガス室
7 インナーキャップ
8 プラズマガス流通路
8a 上流側流通路
8b 下流側流通路
9、26 旋回孔
10、27 連通部材
10a、27b 遮壁
11、28 連通孔
12 プラズマガス供給路
13 流量保持部材
14 スタートガス供給系
15 切断ガス供給系
17 送水管
18 水路
19 冷却水供給装置
20 プラズマ電源
25a 係合段部
25d 嵌合部
27a 先端面

Claims (3)

  1. 先端面の中心に電極材が埋設された電極と、
    前記電極の外周面の一部と先端面を含んで形成されたプラズマガス室と、
    前記プラズマガス室に接続され該プラズマガス室にプラズマガスを流通させるプラズマガス流通路と、
    前記プラズマガス流通路の前記プラズマガス室との接続部位に配置された隔壁に形成され、プラズマガスを旋回させて前記プラズマガス室に流通させるための複数の旋回孔と、
    前記プラズマガス流通路に於ける前記複数の旋回孔よりも上流側に配置された遮壁に形成され、該複数の旋回孔の総断面積よりも小さい総断面積を有する複数の連通孔と、
    を有することを特徴とするプラズマトーチ。
  2. 前記旋回孔は、前記電極の外周面と対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載したプラズマトーチ。
  3. 前記プラズマガス流通路には流量保持部材を介してスタートガス又はスタートガス及びプラズマガス又はプラズマガスが供給されることを特徴とする請求項1又は2に記載したプラズマトーチ。
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