JP2020091149A - 発酵状態モニタリング装置及び発酵状態モニタリング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品容器内の発酵状態を非破壊でモニタリングすることが可能な発酵状態モニタリング装置及び発酵状態モニタリング方法を提供する。【解決手段】発酵状態モニタリング装置1A,1Bは、密閉された製品容器P内の発酵中の発酵食品Sに対してテラヘルツ波Tによる検査光Taを出力するテラヘルツ波発生素子20と、製品容器P内の発酵食品Sで反射した検査光Taの戻り光Tbを検出するテラヘルツ波検出素子40と、検査光Taに対する戻り光Tbの反射率或いは検査光Taに対する戻り光Tbの吸収係数を含む指標値に基づいて、発酵食品Sの発酵進度を判定する判定部56と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、発酵状態モニタリング装置及び発酵状態モニタリング方法に関する。
例えば牛乳を発酵させて製造するヨーグルトでは、発酵が進むことで牛乳中の乳糖が乳酸に分解され、液体中のpH値が発酵前の状態から低下することが知られている。実際の製造現場においても、発酵中の液体からサンプルを抽出し、pH計などを使用して発酵の進み具合を検査している。しかしながら、このような検査方法は破壊検査に相当するため、製造中の発酵食品の全数検査に適用することは困難である。
非破壊で製造中の発酵食品を検査する方法としては、例えば非特許文献1に記載の方法が挙げられる。この非特許文献1には、近赤外分光法を用いてヨーグルトの発酵過程をモニタリングする技術が開示されている。非特許文献1では、牛乳の発酵により牛乳中の成分が変化して近赤外光に対する吸収スペクトルのオフセットが変化することに着目し、オフセット変化量を多変量解析することで、オフセット変化量とpHとの間に相関があることを示している。
鄭卿子、中尾史、中村昇二、「近赤外分光法によるヨーグルト発酵過程のモニタリング」、農業機械学会誌(2007年)第69巻、第3号、19−24頁
しかしながら、上述した非特許文献1では、オフセット変化量とpHとの間に相関があることについて示されているに過ぎず、発酵中の発酵食品の挙動を解析して発酵の良否を判定できる程度の評価はなされていない。また、発酵食品の種類によっては紙製或いはプラスチック製の密閉された製品容器内で発酵を行うものがある。この場合、近赤外光分光法では検査光が製品容器に対する透過性を有しないことがあり、製品容器内の発酵状態をモニタリングすることが困難な場合がある。
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、製品容器内の発酵状態を非破壊でモニタリングすることが可能な発酵状態モニタリング装置及び発酵状態モニタリング方法を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る発酵状態モニタリング装置は、密閉された製品容器内の発酵中の発酵食品に対してテラヘルツ波による検査光を出力するテラヘルツ波出力部と、製品容器内の発酵食品で反射した検査光の戻り光を検出するテラヘルツ波検出部と、検査光に対する戻り光の反射率或いは検査光に対する戻り光の吸収係数を含む指標値に基づいて、発酵食品の発酵進度を判定する判定部と、を備える。
この発酵状態モニタリング装置では、テラヘルツ波を検査光として密閉された製品容器内の発酵中の発酵食品に対して出力する。テラヘルツ波は、例えば紙製或いはプラスチック製の製品容器に対する透過性を有しており、製品容器内の発酵食品に対する非破壊検査が可能となる。また、戻り光の反射率或いは戻り光の吸収係数は、発酵中の発酵食品のpH値に対する相関を有している。したがって、これらのパラメータを指標値とすることで、発酵食品の発酵進度をリアルタイムで判定することができる。
また、テラヘルツ波の周波数は、1THz以下であってもよい。この周波数帯域では、紙製或いはプラスチック製の製品容器に対するテラヘルツ波の透過性を十分に確保できる。また、pH値に対する指標値の相関が更に強まるため、発酵進度の判定精度を高めることが可能となる。
また、判定部は、指標値についての第1の指標閾値と、発酵開始からの経過時間についての第1の時間閾値とを保有し、発酵開始からの経過時間が第1の時間閾値に達したときに、指標値が発酵開始時の値から第1の指標閾値まで減少していなかった場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定してもよい。これにより、発酵初期の発酵状態の異常を判定することができる。
また、判定部は、第1の指標閾値よりも低い値に設定される第2の指標閾値と、第1の時間閾値よりも後の時刻に設定される第2の時間閾値とを保有し、指標値が第2の指標閾値まで減少した時刻が第2の時間閾値を超えていた場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定してもよい。これにより、発酵後期の発酵状態の異常を判定することができる。
また、判定部は、指標値が第1の指標閾値まで減少した第1の時刻と、指標値が第2の指標閾値まで減少した第2の時刻とをそれぞれ記憶し、第1の時刻と第2の時刻との間の指標値の減少の傾きが一定の範囲内でない場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定してもよい。これにより、発酵状態の進行具合の異常を判定することができる。
また、テラヘルツ波検出部は、戻り光を検出する第1の検出部と、検査光の一部を検出する第2の検出部と、第1の検出部による検出信号と、第2の検出部による検出信号との差分を検出する差分検出部と、を有していてもよい。この場合、テラヘルツ波出力部によるテラヘルツ波の出力ドリフトの影響を排除でき、発酵進度の判定精度を高めることが可能となる。
また、発酵状態モニタリング装置は、検査光を発酵食品に向けて導光する検査ヘッドを備えていてもよい。この場合、発酵室などに静置される発酵食品に対して検査ヘッドのみを近接して配置することが可能となる。したがって、多数の発酵食品のモニタリングを実施する場合などの作業性を良好に確保できる。
また、本開示の一側面に係る発酵食品モニタリング方法は、密閉された製品容器内の発酵中の発酵食品に対してテラヘルツ波による検査光を出力する出力ステップと、製品容器内の発酵食品で反射した検査光の戻り光を検出する検出ステップと、検査光に対する戻り光の反射率或いは検査光に対する戻り光の吸収係数を含む指標値に基づいて、発酵食品の発酵進度を判定する判定ステップと、を備える。
この発酵食品モニタリング方法では、テラヘルツ波を検査光として密閉された製品容器内の発酵中の発酵食品に対して出力する。テラヘルツ波は、例えば紙製或いはプラスチック製の製品容器に対する透過性を有しており、製品容器内の発酵食品に対する非破壊検査が可能となる。また、戻り光の反射率或いは戻り光の吸収係数は、発酵中の発酵食品のpH値に対する相関を有している。したがって、これらのパラメータを指標値とすることで、発酵食品の発酵進度をリアルタイムで判定することができる。
また、テラヘルツ波の周波数を1THz以下としてもよい。この周波数帯域では、紙製或いはプラスチック製の製品容器に対するテラヘルツ波の透過性を十分に確保できる。また、pH値に対する指標値の相関が更に強まるため、発酵進度の判定精度を高めることが可能となる。
また、判定ステップにおいて、指標値についての第1の指標閾値と、発酵開始からの経過時間についての第1の時間閾値とを用い、発酵開始からの経過時間が第1の時間閾値に達したときに、指標値が発酵開始時の値から第1の指標閾値まで減少していなかった場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定してもよい。これにより、発酵初期の発酵状態の異常を判定することができる。
また、判定ステップにおいて、第1の指標閾値よりも低い値に設定される第2の指標閾値と、第1の時間閾値よりも後の時刻に設定される第2の時間閾値とを用い、指標値が第2の指標閾値まで減少した時刻が第2の時間閾値を超えていた場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定してもよい。これにより、発酵後期の発酵状態の異常を判定することができる。
また、判定ステップにおいて、指標値が第1の指標閾値まで減少した第1の時刻と、指標値が第2の指標閾値まで減少した第2の時刻とをそれぞれ記憶し、第1の時刻と第2の時刻との間の指標値の減少の傾きが一定の範囲内でない場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定してもよい。これにより、発酵状態の進行具合の異常を判定することができる。
また、検出ステップにおいて、戻り光の検出と、検査光の一部の検出とを行い、戻り光の検出結果と、検査光の一部の検出結果との差分を検出してもよい。この場合、テラヘルツ波出力部によるテラヘルツ波の出力ドリフトの影響を排除でき、発酵進度の判定精度を高めることが可能となる。
また、出力ステップ及び検出ステップにおいて、検査光を発酵食品に向けて導光する検査ヘッドを用いてもよい。この場合、発酵室などに静置される発酵食品に対して検査ヘッドのみを近接して配置することが可能となる。したがって、多数の発酵食品のモニタリングを実施する場合などの作業性を良好に確保できる。
本開示によれば、製品容器内の発酵状態を非破壊でモニタリングすることができる。
発酵状態モニタリング装置の一例を示す概略構成図である。 発酵状態モニタリング装置の別例を示す概略構成図である。 製品容器に対する検査光の照射態様を示す図である。 製品容器に対する検査ヘッドの配置例を示す図である。 テラヘルツ波の反射率とpH値との相関を示すグラフである。 テラヘルツ波の吸収係数とpH値との相関を示すグラフである。 テラヘルツ波の屈折率とpH値との相関を示すグラフである。 テラヘルツ波の周波数の違いによる反射率とpH値との相関の強さを示すグラフである。 テラヘルツ波の周波数の違いによる吸収係数とpH値との相関の強さを示すグラフである。 テラヘルツ波の周波数の違いによる屈折率とpH値との相関の強さを示すグラフである。 発酵進度の判定に用いる閾値の設定例を示す図である。 判定の前段フローの一例を示す図である。 判定の後段フローの一例を示す図である。 検査光の照射態様の別例を示す概略図である。 検査光の照射態様の更なる別例を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る発酵状態モニタリング装置及び発酵状態モニタリング方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
[発酵状態モニタリング装置の全体構成]
図1は、発酵状態モニタリング装置の一例を示す概略構成図である。この発酵状態モニタリング装置1Aは、テラヘルツ波Tを用いることにより、密閉された製品容器P内の発酵中の発酵食品Sの発酵進度を非破壊で判定する装置として構成されている。発酵状態モニタリング装置1Aを適用する発酵食品Sとしては、例えばヨーグルト、醤油、味噌、酒、チーズ、パンなどが挙げられる。以下の説明では、発酵食品Sがヨーグルトである場合について例示する。
一般に、ヨーグルトの製造にあたっては、まず、原料乳を調合及び殺菌し、乳酸菌を添加する。次に、乳酸菌を添加した原料乳を密閉された製品容器に充填し、製品容器の包装などを行った後、温度が一定に保たれた発酵室内で発酵させる。発酵室にて4時間〜6時間程度の発酵を行った後、酸度が0.7%〜0.8%程度に上昇したことを確認し、発酵を終了する。ヨーグルトでは、発酵が進むことで牛乳中の乳糖が乳酸に分解され、液体中のpH値が発酵前の状態から低下することが知られている。発酵状態モニタリング装置1Aは、テラヘルツ波Tの反射率が発酵中の発酵食品SのpH値に対する相関を有するとの知見に基づいて構成されたものであり、製品容器P内で発酵中の発酵食品Sにテラヘルツ波Tを照射し、テラヘルツ波Tの反射率を指標値として計測することで、発酵食品Sの発酵進度を判定する。
発酵状態モニタリング装置1Aは、図1に示すように、光源11、分岐部12、チョッパ13、光路長差調整部14、偏光子15、合波部16、テラヘルツ波発生素子(テラヘルツ波出力部)20、テラヘルツ波検出素子(テラヘルツ波検出部)40、λ/4波長板51、偏光分離素子52、光検出器53a、光検出器53b、差動増幅器54、ロックイン増幅器55、及び判定部56を備える。
光源11は、一定の繰返し周期でパルス光を出力する。光源11は、より具体的には、フェムト秒オーダのパルス幅を有するパルスレーザ光を出力するフェムト秒パルスレーザ光源である。分岐部12は、例えばビームスプリッタであり、光源11から出力されたパルス光を分岐し、分岐したパルス光のうちの一方をポンプ光L1としてミラーM1へ出力し、他方をプローブ光L2としてミラーM4へ出力する。
チョッパ13は、分岐部12とミラーM1との間のポンプ光L1の光路上に設けられ、一定の周期でポンプ光L1の通過および遮断を交互に繰り返す。分岐部12から出力されチョッパ13を通過したポンプ光L1は、ミラーM1〜M3により順次に反射され、テラヘルツ波発生素子20に入力される。
テラヘルツ波発生素子20は、ポンプ光L1の入力によってテラヘルツ波Tをパルスとして発生せる素子である。テラヘルツ波発生素子20は、例えば非線形光学結晶(例えばZnTe)、光導電アンテナ素子(例えばGaAsを用いた光スイッチ)、半導体(例えばInAs)、超伝導体などによって構成されている。テラヘルツ波発生素子20が非線形光学結晶によって構成される場合、テラヘルツ波発生素子20では、ポンプ光L1の入射に伴って発現する非線形光学現象によってテラヘルツ波Tが発生する。
テラヘルツ波Tは、光波と電波との中間領域に相当する0.01THz〜100THz程度(その中でも0.1THz〜10THz程度)の周波数を有する電磁波であり、光波と電波との間の中間的な性質を有している。また、テラヘルツ波は、一定の繰返し周期で発生し、パルス幅は数ピコ秒程度となっている。テラヘルツ波発生素子20から出力されたテラヘルツ波Tは、検査光TaとしてミラーM9によって製品容器Pに導光される。検査光Taは、製品容器P内の発酵食品Sの界面で反射することで発酵食品Sの光学情報(ここでは反射率)を取得した後、戻り光Tbとなる。戻り光Tbは、ミラーM10によって反射し、合波部16に導光される。
一方、分岐部12から出力されたプローブ光L2は、ミラーM4〜M8により順次に反射され、偏光子15を通過して、合波部16に入力される。4個のミラーM4〜M7は光路長差調整部14を構成している。すなわち、ミラーM5およびM6が移動することで、ミラーM4およびM7とミラーM5およびM6との間の光路長が調整され、プローブ光L2の光学系の光路長が調整される。すなわち、光路長差調整部14は、分岐部12から合波部16に到るまでのポンプ光L1及びテラヘルツ波Tの光学系の光路と、分岐部12から合波部16に到るまでのプローブ光L2の光学系の光路との差を調整する。
合波部16は、製品容器Pからの戻り光Tbとプローブ光L2と合波し、戻り光Tb及びプローブ光L2を互いに同軸の状態でテラヘルツ波検出素子40に導光する。合波部16としては、例えばペリクルが用いられる。ペリクルは、堅固な支持枠に接着され薄く引き伸ばされたフィルム状のミラーである。
テラヘルツ波検出素子40は、テラヘルツ波Tとプローブ光L2との間の相関を検出する素子である。テラヘルツ波検出素子40が電気光学結晶によって構成される場合、テラヘルツ波検出素子40では、戻り光Tbであるテラヘルツ波Tの伝搬に伴い、ポッケルス効果により複屈折が誘起される。また、複屈折によりプローブ光L2の偏光状態が変化する。このときの複屈折量は、テラヘルツ波の電場強度に依存する。したがって、テラヘルツ波検出素子40におけるプローブ光L2の偏光状態の変化量は、テラヘルツ波Tの電場強度に依存する。
偏光分離素子52は、例えばウォラストンプリズムによって構成されている。偏光分離素子52は、テラヘルツ波検出素子40から出力され、λ/4波長板51を経たプローブ光L2を互いに直交する2つの偏光成分に分離して出力する。光検出器53a,53bは、例えばフォトダイオードによって構成されている。光検出器53a,53bは、偏光分離素子52により偏光分離されたプローブ光L2の2つの偏光成分のパワーを検出し、検出パワーに応じた値の電気信号を差動増幅器54へ出力する。
差動増幅器54は、光検出器53a,53bそれぞれから出力された電気信号を入力し、両電気信号の値の差に応じた値を有する電気信号をロックイン増幅器55へ出力する。ロックイン増幅器55は、チョッパ13におけるポンプ光L1の通過/遮断の繰返し周波数を参照信号として、差動増幅器54から出力される電気信号を同期検出する。ロックイン増幅器55は、同期検出の結果に応じた値の電気信号を判定部56に出力する。ロックイン増幅器55から出力される電気信号は、テラヘルツ波Tの電場強度に依存する値を有する。テラヘルツ波Tとプローブ光L2との間の相関を検出し、テラヘルツ波Tの電場振幅を検出することにより、発酵中の発酵食品Sについてのテラヘルツ波Tの反射率の情報を得ることができる。
判定部56は、指標値に基づいて発酵食品Sの発酵進度を判定する部分である。判定部56は、物理的には、例えばRAM、ROM等のメモリ、及びCPU等のプロセッサ、通信インターフェイス、ハードディスク等の格納部を備えたコンピュータシステムによって構成されている。かかるコンピュータとしては、例えばパーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータ、クラウドサーバ、スマートデバイス(スマートフォン、タブレット端末など)などが挙げられる。判定部56は、FPGA(field-programmable gate array)といった集積回路によって構成されていてもよい。判定部56の動作については後述する。
また、図2は、発酵状態モニタリング装置の別例を示す概略構成図である。この別例に係る発酵状態モニタリング装置1Bは、テラヘルツ波Tの吸収係数が発酵中の発酵食品SのpH値に対する相関を有するとの知見に基づいて構成されたものであり、製品容器P内で発酵中の発酵食品Sにテラヘルツ波Tを照射し、テラヘルツ波Tの吸収係数を指標値として計測することで、発酵食品Sの発酵進度を判定する。
発酵状態モニタリング装置1Bは、テラヘルツ波Tによる全反射計測法を適用した装置である。この発酵状態モニタリング装置1Bは、図1の形態と比較すると、ミラーM9,M10に代えて、テラヘルツ波発生素子20とテラヘルツ波検出素子40との間の光路上にプリズム30を備えている点で相違し、その余の点では一致する。プリズム30は、テラヘルツ波発生素子20から出力されたテラヘルツ波Tが入力される入射面30aと、入射面30aに入力されたテラヘルツ波Tを全反射させる全反射面30cと、全反射面30cで全反射したテラヘルツ波Tが出力される出射面30bとを有している。プリズム30はダフプリズムであり、入射面30aに入力されるテラヘルツ波Tの光軸と、出射面30bから出力されるテラヘルツ波Tの光軸とが共通の直線上に位置している。
プリズム30の全反射面30cの外面側は、製品容器Pが配置される配置面となっている。入射面30aから入射したテラヘルツ波Tは、検査光Taとしてプリズム30の内部を伝搬し、全反射面30cで全反射する。全反射の際、テラヘルツ波Tのエバネッセント成分が全反射面30cの外面側の近傍に生じ、発酵食品Sの光学情報(ここでは吸収係数)を取得する。全反射面30cで全反射したテラヘルツ波Tは、戻り光Tbとなり、プリズム30の内部を伝搬し、出射面30bから出射して合波部16に導光される。
[検査光の照射態様及び検査ヘッド]
図3は、製品容器に対する検査光の照射態様を示す図である。ヨーグルトの製品容器Pは、例えば上面側が開口する有底の本体部61と、本体部61の上部に嵌合する蓋部62とを備えている。本体部61は、例えば紙製或いはプラスチック製であり、発酵中の原料乳が充填されている。また、本体部61の上部には、原料乳を本体部61内で気密に封止するためのアルミ箔63が開口部を塞ぐように設けられている。
このため、図3(a)に示すように、製品容器Pの上方側から検査光Taを照射しようとすると、検査光Taがアルミ箔63によって遮られ、モニタリング対象である原料乳まで検査光Taが到達しないことが考えられる。したがって、図3(b)に示すように、製品容器Pの側方側から検査光Taを照射する態様、或いは、図3(c)に示すように、製品容器Pの下方側から検査光Taを照射する態様を採用することが好適である。また、製品容器Pの表面の一部に凹凸などが存在する場合には、凹凸を避けて平坦な部分に検査光Taを照射することが好ましい。
また、例えば図4に示すように、発酵室64において複数の製品容器Pが棚65上に配列されているような場合、検査光Ta及び戻り光Tbを導光する検査ヘッド71を用いて発酵状態モニタリング装置1A,1Bを構成し、装置本体を発酵室64の外部に配置すると共に検査ヘッド71のみを発酵室64に導入することが好適である。この場合、検査ヘッド71には、少なくとも検査光Taを発酵食品Sに向けて導光する部分を搭載すればよい。
発酵状態モニタリング装置1A,1Bでは、例えば図1及び図2に示すように、テラヘルツ波発生素子20から光検出器53a,53bまでの要素が検査ヘッド71内に配置され、他の要素が装置本体側に配置されている。検査ヘッド71と装置本体とは、例えば光ファイバ72を用いて光学的に結合すればよい。検査ヘッド71を発酵室64に導入する場合、図4に示すように、製品容器Pが静置されている棚65に製品容器Pの位置に応じて開口66を設け、当該開口66に近接させた検査ヘッド71により、開口66を通じて製品容器Pに対する検査光Taの照射と製品容器Pからの戻り光Tbの検出とを順次実施すればよい。
[指標値と発酵進度との相関]
図5は、テラヘルツ波の反射率とpH値との相関を示すグラフである。同図の例では、横軸が時間(発酵開始からの経過時間)、左縦軸が発酵食品Sでのテラヘルツ波Tの反射率、右縦軸が発酵食品SのpH値となっている。発酵進度の挙動として、図5の例では、発酵開始から400分付近までは原料乳に添加された乳酸菌が徐々に増加する段階であり、pH値が6.0〜6.5程度で略一定となっている。発酵開始から400分〜800分付近では、乳酸菌の増加が加速し、pH値が6.0程度から4.8程度まで略一定の傾きで低下する。800分以降では、pH値の低下により乳酸菌の活動が弱まり、pH値の変動が殆ど見られなくなる。
図5のグラフにおいて、反射率の値は、周波数が0.4THzのテラヘルツ波Tを用いて測定したものである。同図に示すように、反射率の値の変化は、発酵食品SのpH値の変化に追従したものとなっている。すなわち、発酵開始から400分付近までは反射率が9%〜9.05%程度で略一定であり、発酵開始から400分〜800分付近では9%程度から8.9%程度まで略一定の傾きで低下する。800分以降では、反射率の変動が殆ど見られなくなる。
このような相関は、指標値として吸収係数を用いた場合も同様である。図2に示した発酵状態モニタリング装置1Bのように全反射型の測定を行う場合、サンプルである発酵食品Sの反射率及び位相シフトの情報を取得できる。取得した反射率及び位相シフトの値に基づいて、発酵食品Sの吸収係数及び屈折率を算出し得る。図6は、テラヘルツ波の吸収係数とpH値との相関を示すグラフである。同図の例においても、発酵開始から400分付近までは吸収係数が140cm−1〜141cm−1程度で略一定であり、発酵開始から400分〜800分付近では140cm−1程度から137.5cm−1程度まで略一定の傾きで低下する。800分以降では、吸収係数の変動が殆ど見られなくなる。なお、図7に示すように、反射率に代えて屈折率を指標値として用いることもできる。この場合、一旦テラヘルツ波Tの反射率を算出した後、算出した反射率から屈折率を算出すればよい。
また、発酵状態モニタリング装置1A,1Bで用いるテラヘルツ波Tの周波数は、低周波数であることが好ましい。実存するヨーグルトの製品容器についてテラヘルツ波の周波数を変えながら透過率を計測したところ、プラスチック製の製品容器では、5THz程度までは殆どテラヘルツ波の吸収が見られなかった。これに対し、紙製の製品容器では、高周波帯であるほどテラヘルツ波の吸収が増加し、1THzでは吸収係数が20cm−1程度であるのに対し、1.5THzでは吸収係数が30〜40cm−1に達するという結果が得られた。
さらに、テラヘルツ波Tの周波数の違いは、指標値とpH値との相関の強さにも影響する。図8は、テラヘルツ波の周波数の違いによる反射率とpH値との相関の強さを示すグラフである。同図の例では、横軸が時間(発酵開始からの経過時間)、左縦軸が周波数0.4THzのテラヘルツ波Tを用いた場合の反射率、右縦軸が周波数2.0THzのテラヘルツ波を用いた場合の反射率となっている。左縦軸及び右縦軸における反射率のプロット範囲は、いずれも0.3%とした。この図8から分かるように、周波数0.4THzのテラヘルツ波を用いた場合の方が、周波数2.0THzのテラヘルツ波を用いた場合に比べてpH値の変化量に対する反射率の変化量が大きく、指標値とpH値との相関が強く表れていることが分かる。
このことは、指標値として吸収係数及び屈折率を用いた場合でも同様である。図9は、テラヘルツ波の周波数の違いによる吸収係数とpH値との相関の強さを示すグラフである。また、図10は、テラヘルツ波の周波数の違いによる屈折率とpH値との相関の強さを示すグラフである。図9及び図10の例では、200分〜400分の範囲のデータを平均化し、その平均値で規格化した値を縦軸に示している。これらの図からも、周波数0.4THzのテラヘルツ波を用いた場合の方が、周波数2.0THzのテラヘルツ波を用いた場合に比べてpH値の変化量に対する吸収係数及び屈折率の変化量が大きく、指標値とpH値との相関が強く表れていることが分かる。以上のように、製品容器Pに対する透過性及び指標値とpH値との相関の強さを考慮すると、テラヘルツ波Tの周波数は、2.0THz以下であることが好ましく、1THz以下であることがさらに好ましいことが結論付けられる。
[判定部による発酵進度の判定]
図11は、発酵進度の判定に用いる閾値の設定例を示す図である。同図に示すように、判定部56では、指標値についての第1の指標閾値K1及び第2の指標閾値K2と、発酵開始からの経過時間についての第1の時間閾値T1及び第2の時間閾値T2とを保有している。これらの閾値は、例えば発酵食品の発酵が正常に行われた場合の指標値の変動を複数回計測し、その計測結果に基づいて設定される。
第1の指標閾値K1及び第1の時間閾値T1は、乳酸菌の増加が加速する時刻及びその際の指標値についての閾値である。第2の指標閾値K2及び第2の時間閾値T2は、乳酸菌の活動が弱まり発酵が終了する時刻及びその際の指標値についての閾値である。第2の指標閾値K2は、第1の指標閾値K1よりも低い値に設定され、第2の時間閾値T2は、第1の時間閾値T1よりも後の時刻に設定される。
図12及び図13は、発酵状態モニタリング装置の動作の一例を示す図である。図12は、判定の前段フローの一例を示し、図13は、判定の後段フローの一例を示す。これらのフローは、発酵食品Sの発酵を開始した後、例えば1分毎、10分毎、60分毎といった具合に、所定の間隔で繰り返し実行される。図12に示すように、前段フローでは、まず、検査光Taの出力及び戻り光Tbの検出がなされる(ステップS01)。次に、戻り光Tbの検出により、発酵中の発酵食品Sに対する指標値が算出され、算出された指標値が第1の指標閾値K1まで減少したか否かが判定部56において判断される(ステップS02)
ステップS02において、指標値が第1の指標閾値K1まで減少していないと判断された場合には、続いて、発酵開始からの経過時間が第1の時間閾値T1に到達したか否かが判定部56において判断される(ステップS03)。ステップS03において、経過時間が第1の時間閾値T1に到達していないと判断された場合、上記ステップS01,S02の処理が再び実行される。一方、ステップS03において、経過時間が第1の時間閾値T1に到達したと判断された場合、発酵食品の発酵状態に異常があると判定され(ステップS04)、処理が終了する。ステップS02において、指標値が第1の指標閾値K1まで減少したと判断された場合、指標値が第1の指標閾値K1に到達した時刻が第1の時刻t1(図11参照)として判定部56に記憶される(ステップS05)。
ステップS05の後は、後段フローに移行する。図13に示すように、後段フローにおいても、まず、検査光Taの出力及び戻り光Tbの検出がなされる(ステップS06)。次に、戻り光Tbの検出により、発酵中の発酵食品Sに対する指標値が算出され、算出された指標値が第2の指標閾値K2まで減少したか否かが判定部56において判断される(ステップS07)。ステップS07において、指標値が第2の指標閾値K2まで減少していないと判断された場合には、続いて、発酵開始からの経過時間が第2の時間閾値T2に到達したか否かが判定部56において判断される(ステップS08)。ステップS08において、経過時間が第2の時間閾値T2に到達していないと判断された場合、上記ステップS06,S07の処理が再び実行される。
一方、ステップS08において、経過時間が第2の時間閾値T2に到達したと判断された場合、発酵食品の発酵状態に異常があると判定され(ステップS09)、処理が終了する。ステップS07において、指標値が第2の指標閾値K2まで減少したと判断された場合、指標値が第2の指標閾値K2に到達した時刻が第2の時刻t2(図11参照)として判定部56に記憶される(ステップS10)。第2の時刻t2の記憶の後、ステップS05で記憶された第1の時刻t1が参照され、第1の時刻t1と第2の時刻t2との間の指標値の減少の傾きの算出が行われる(ステップS11)。
傾きの算出は、例えば第1の時刻t1と第2の時刻t2との間に算出された指標値の直線近似によって算出される。次に、傾きが一定の範囲内であるか否かが判定部56において判断される(ステップS12)。傾きの判定の閾値は、指標閾値及び時間閾値と同様に、例えば発酵食品の発酵が正常に行われた場合の指標値の変動を複数回計測し、その計測結果に基づいて設定される。ステップS12において、傾きが一定の範囲内でないと判断された場合、発酵食品の発酵状態に異常があると判定され(ステップS13)、処理が終了する。一方、ステップS12において、傾きが一定の範囲内であると判断された場合、発酵食品の発酵状態が正常であると判断され(ステップS14)、処理が終了する。
[作用効果]
以上説明したように、発酵状態モニタリング装置1A,1Bでは、テラヘルツ波Tを検査光Taとして密閉された製品容器P内の発酵中の発酵食品Sに対して出力する。テラヘルツ波Tは、例えば紙製或いはプラスチック製の製品容器Pに対する透過性を有しており、製品容器P内の発酵食品に対する非破壊検査が可能となる。また、戻り光Tbの反射率或いは戻り光の吸収係数は、発酵中の発酵食品SのpH値に対する相関を有している。したがって、これらのパラメータを指標値とすることで、発酵食品Sの発酵進度をリアルタイムで判定することができる。
また、本実施形態では、テラヘルツ波Tの周波数は、1THz以下となっている。この周波数帯域では、紙製或いはプラスチック製の製品容器Pに対するテラヘルツ波Tの透過性を十分に確保できる。また、pH値に対する指標値の相関が更に強まるため、発酵進度の判定精度を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、判定部56が指標値についての第1の指標閾値K1と、発酵開始からの経過時間についての第1の時間閾値T1とを保有し、発酵開始からの経過時間が第1の時間閾値T1に達したときに、指標値が発酵開始時の値から第1の指標閾値K1まで減少していなかった場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定する。これにより、発酵初期の発酵状態の異常を判定することができる。
また、本実施形態では、判定部56が第1の指標閾値K1よりも低い値に設定される第2の指標閾値K2と、第1の時間閾値T1よりも後の時刻に設定される第2の時間閾値T2とを保有し、指標値が第2の指標閾値K2まで減少した時刻が第2の時間閾値T2を超えていた場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定する。これにより、発酵後期の発酵状態の異常を判定することができる。
また、本実施形態では、指標値が第1の指標閾値K1まで減少した第1の時刻t1と、指標値が第2の指標閾値K2まで減少した第2の時刻t2とを判定部56がそれぞれ記憶し、第1の時刻t1と第2の時刻t2との間の指標値の減少の傾きが一定の範囲内でない場合には、発酵食品の発酵状態に異常があると判定する。これにより、発酵状態の進行具合の異常を判定することができる。
また、本実施形態では、検査光Taを発酵食品Sに向けて導光し、かつ戻り光Tbをテラヘルツ波検出素子40に向けて導光する検査ヘッド71を備えている。この場合、発酵室64などに静置される発酵食品Sに対して検査ヘッド71のみを近接して配置することが可能となる。したがって、多数の発酵食品Sのモニタリングを実施する場合などの作業性を良好に確保できる。
[変形例]
上記実施形態では、発酵状態モニタリング装置1A,1Bの一例を示したが、当該装置において、テラヘルツ波発生素子20は、レーザ励起によるものに限られず、QCL、ガンダイオード、BWO、共鳴トンネルダイオードといった直接発振器であってもよい。また、テラヘルツ波検出素子40も、レーザによる検出によるものに限られず、ショットキーバリアダイオード、ゴーレイセル、パイロ型検出器、ボロメータ等であってもよい。
また、発酵状態モニタリング装置1A,1Bは、図14に示すように、戻り光Tbを検出する第1のテラヘルツ波検出素子(第1の検出部)40Aと、検査光Taの一部を検出する第2のテラヘルツ波検出素子(第2の検出部)40Bと、を備えていてもよい。この場合、検査光Taの一部は、例えばビームスプリッタ41によって第2のテラヘルツ波検出素子40Bに導光され、検査光Taの残余は、ビームスプリッタ41を透過して製品容器Pに向かい、製品容器P内の発酵食品Sで反射して戻り光Tbとなる。テラヘルツ波検出素子40A,40Bからの検出信号の差分は、例えば差分検出器としての差動増幅器54で検出される。この場合、テラヘルツ波発生素子20によるテラヘルツ波Tの出力ドリフトの影響を排除でき、発酵進度の判定精度を高めることが可能となる。
なお、検査光Taと戻り光Tbとの光路を容易に分離するという観点からは、製品容器Pに対する検査光Taの光軸が製品容器Pの壁面に対して傾斜していることが好適である。製品容器Pに対する検査光Taの光軸を製品容器Pの壁面に対して垂直にする場合には、例えば図15に示すように、テラヘルツ波発生素子20と製品容器Pとの間のテラヘルツ波Tの光路上に、偏光子42と、λ/4波長板43とを配置することが好ましい。この場合、テラヘルツ波Tがλ/4波長板43を2回通過することにより、戻り光Tbの偏光が検査光Taの偏光に対して90°回転するため、戻り光Tbのみを偏光子42で分離してテラヘルツ波検出素子40に導光することが可能となる。
1A,1B…発酵状態モニタリング装置、20…テラヘルツ波発生素子(テラヘルツ波出力部)、40…テラヘルツ波検出素子(テラヘルツ波検出部)、40A…第1のテラヘルツ波検出素子(第1の検出部)、40B…第2のテラヘルツ波検出素子(第2の検出部)、54…差動増幅器(差分検出器)、56…判定部、K1…第1の指標閾値、K2…第2の指標閾値、T1…第1の時間閾値、T2…第2の時間閾値、P…製品容器、S…発酵食品、T…テラヘルツ波、Ta…検査光、Tb…戻り光。

Claims (14)

  1. 密閉された製品容器内の発酵中の発酵食品に対してテラヘルツ波による検査光を出力するテラヘルツ波出力部と、
    前記製品容器内の前記発酵食品で反射した前記検査光の戻り光を検出するテラヘルツ波検出部と、
    前記検査光に対する前記戻り光の反射率或いは前記検査光に対する前記戻り光の吸収係数を含む指標値に基づいて、前記発酵食品の発酵進度を判定する判定部と、を備えた発酵状態モニタリング装置。
  2. 前記テラヘルツ波の周波数は、1THz以下である請求項1記載の発酵状態モニタリング装置。
  3. 前記判定部は、前記指標値についての第1の指標閾値と、発酵開始からの経過時間についての第1の時間閾値とを保有し、
    発酵開始からの経過時間が前記第1の時間閾値に達したときに、前記指標値が発酵開始時の値から前記第1の指標閾値まで減少していなかった場合には、前記発酵食品の発酵状態に異常があると判定する請求項1又は2記載の発酵状態モニタリング装置。
  4. 前記判定部は、前記第1の指標閾値よりも低い値に設定される第2の指標閾値と、前記第1の時間閾値よりも後の時刻に設定される第2の時間閾値とを保有し、
    前記指標値が前記第2の指標閾値まで減少した時刻が前記第2の時間閾値を超えていた場合には、前記発酵食品の発酵状態に異常があると判定する請求項3記載の発酵状態モニタリング装置。
  5. 前記判定部は、前記指標値が前記第1の指標閾値まで減少した第1の時刻と、前記指標値が前記第2の指標閾値まで減少した第2の時刻とをそれぞれ記憶し、
    前記第1の時刻と前記第2の時刻との間の前記指標値の減少の傾きが一定の範囲内でない場合には、前記発酵食品の発酵状態に異常があると判定する請求項4記載の発酵状態モニタリング装置。
  6. 前記テラヘルツ波検出部は、
    前記戻り光を検出する第1の検出部と、
    前記検査光の一部を検出する第2の検出部と、
    前記第1の検出部による検出信号と、前記第2の検出部による検出信号との差分を検出する差分検出部と、を有する請求項1〜5のいずれか一項記載の発酵状態モニタリング装置。
  7. 前記検査光を前記発酵食品に向けて導光する検査ヘッドを備えた請求項1〜6のいずれか一項記載の発酵状態モニタリング装置。
  8. 密閉された製品容器内の発酵中の発酵食品に対してテラヘルツ波による検査光を出力する出力ステップと、
    前記製品容器内の前記発酵食品で反射した前記検査光の戻り光を検出する検出ステップと、
    前記検査光に対する前記戻り光の反射率或いは前記検査光に対する前記戻り光の吸収係数を含む指標値に基づいて、前記発酵食品の発酵進度を判定する判定ステップと、を備えた発酵状態モニタリング方法。
  9. 前記テラヘルツ波の周波数を1THz以下とする請求項8記載の発酵状態モニタリング方法。
  10. 前記判定ステップにおいて、前記指標値についての第1の指標閾値と、発酵開始からの経過時間についての第1の時間閾値とを用い、
    発酵開始からの経過時間が前記第1の時間閾値に達したときに、前記指標値が発酵開始時の値から前記第1の指標閾値まで減少していなかった場合には、前記発酵食品の発酵状態に異常があると判定する請求項8又は9記載の発酵状態モニタリング方法。
  11. 前記判定ステップにおいて、前記第1の指標閾値よりも低い値に設定される第2の指標閾値と、前記第1の時間閾値よりも後の時刻に設定される第2の時間閾値とを用い、
    前記指標値が前記第2の指標閾値まで減少した時刻が前記第2の時間閾値を超えていた場合には、前記発酵食品の発酵状態に異常があると判定する請求項10記載の発酵状態モニタリング方法。
  12. 前記判定ステップにおいて、前記指標値が前記第1の指標閾値まで減少した第1の時刻と、前記指標値が前記第2の指標閾値まで減少した第2の時刻とをそれぞれ記憶し、
    前記第1の時刻と前記第2の時刻との間の前記指標値の減少の傾きが一定の範囲内でない場合には、前記発酵食品の発酵状態に異常があると判定する請求項11記載の発酵状態モニタリング方法。
  13. 前記検出ステップにおいて、前記戻り光の検出と、前記検査光の一部の検出とを行い、
    前記戻り光の検出結果と、前記検査光の一部の検出結果との差分を検出する請求項8〜12のいずれか一項記載の発酵状態モニタリング方法。
  14. 前記出力ステップ及び前記検出ステップにおいて、前記検査光を前記発酵食品に向けて導光する検査ヘッドを用いる請求項8〜13のいずれか一項記載の発酵状態モニタリング方法。
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