JP2020090962A - 補修用ナット装置および補修用六角ナット装置 - Google Patents

補修用ナット装置および補修用六角ナット装置 Download PDF

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洋 津金
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Abstract

【課題】本発明の目的は、古いナットを雄ねじ部が形成された部材から取り外さずに、新たなナットを雄ねじ部に螺合し、締め付けることができる補修用ナット装置を提供することである。【解決手段】端部内面に雌ねじ部を形成し、外面に六角ナット部を形成した円筒体を半割した第一補修ナット分割片と第二補修ナット分割片を組み合わせ、雌ねじ部及び六角ナット部が形成された状態で分割片一体化装置で一体化を維持するようにした補修用ナット装置である。第一補修ナット分割片と第二補修ナット分割片によって雄ねじ部を抱き込んだ状態で分割片一体化装置によって一体化する。これによって、後付け可能な補修用ナット装置が構成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、補修用ナット装置の改良に関する。
特に、雄ねじが形成された部材を取り外すことなくナットを新たなナットに交換できる補修用ナット装置に関する。
さらには、水栓を固定するナットを配管を取り外すことなく新たなナットに交換できる補修用ナット装置に関する。
なお、本明細書において、「水」を用いる場合であっても、「温水」や「熱湯」をも含むものであり、同様に「液体」を用いる場合には全ての温度の液体を含むものであり、「液体」には水、油等全ての液体を含むものである。
水栓は、家庭用・業務用に拘わらず、特許文献1又は2に開示される構成が一般的であり、その取付構造を図20を参照して説明する。水栓10は、本体12、開閉ハンドル14、及び本体12の下部12Bに連なる取付部16よりなり、取付部16は外周面に雄ねじ部18が形成されている。取付部16は台所や厨房における取付床22に形成された貫通孔24に挿入され、雄ねじ部18に雌ねじ部20が螺合されたナット26によって、ワッシャ28をシート30を介して取付床22に圧接することにより、強固に固定される。取付部16の下端は、接続具32によって水道配管34に接続される。通常、水道配管34は、壁36と水槽38との間に配置され、狭い作業域に設置されることが多い。これにより、通常用いられるスパナ等の工具を使用することが出来ない領域に設置されるため、使用できる工具は細長いスクリュードライバー程度であり、ナット26を増し締めするには、特許文献1に開示されるような特殊工具を使用しなければならない。また、水栓10は水を頻繁に使用することから、ナット26等が設置される空間は、湿度が高く、又は水分が常時付着する環境にあり、防錆処理を施したナットを用いても短期間に金属腐食が発生する傾向にある。
従来構造の水栓10である場合、開閉ハンドル14を反時計方向へ回転させることにより弁体と弁座との間に隙間が形成されて水が吐出し、時計方向へ回転させることにより弁体を弁座に密着させて水の吐出を停止する。そして、開閉ハンドル14を反時計方向へ回転させる際は、弁体ゴムに作用する回転トルクは弁座を介して本体12に伝達され、本体12を同方向へ回動させる回転トルクが本体12に作用する。一方、開閉ハンドル14を時計方向へ回動させる際は、弁体ゴムが弁座に圧着した状態で更に回動されることから、回転トルクが本体12に作用することから、本体12が僅かに取付床22に対し回転されることになる。特に、開閉ハンドル14が時計方向へ回動される、弁体の閉操作の際は、本体12に大きな回転トルクが作用し、本体12が取付床22に対し僅かに回動され得る。この開閉操作が長期間繰り返し行われ、膨大な回数に達すると、ナット26が緩み、本体12がぐらつくことになる。ナット26の緩みは、開閉操作が繰り返し行われることによって生じるので、通常、設置後長時間経ている。本体12のぐらつきが発生した場合、ナット26を増し締めし、本体12のぐらつきを解消して用いなければならない。
しかしながら、前述のように、水栓10の設置から長時間経過していることから、金属腐食(錆を含む)が発生し、雄ねじ部18に雌ねじ部20が固着し、ナット26を回転させることができず、増し締めすることが出来ない場合がある。特に、飲食店の厨房等のように一日辺り長時間水を利用する雰囲気においては、腐食が加速されるため、比較的短時間で金属腐食が発生し、ナット26を増し締め出来ないことが多い。
実開昭53-17898(第四頁第一行〜同第六行,図1) 実公昭54-23162(第一頁右欄第15行〜第二頁右欄第13行,図4)
従来技術において、ナット26が雄ねじ部18に腐食により固着した場合、ナット26を取り外し、新たなナット26を装着する必要がある。固着したナットを冷却法等を用いて、苦労してナット26を緩めた場合であっても、新たなナットを取り付けるには、雄ねじ部18の全長に対しナット26を緩めて取り外さねばならず、腐食と相まって、狭い作業領域において困難な作業を強いられる。換言すれば、ナット26を取り外し、その後新たなナットを装着する作業は、極めて煩雑であった。
本発明の基本的目的である第1の目的は、容易に新たなナットを雄ねじ部に螺合し、締め付けることができる補修用ナット装置を提供することである。したがって、第1の目的が本発明の基本的目的であるので、少なくとも本第1の目的を達成できれば本発明の技術的範囲に属するものであり、以下に記載する従的な目的を達成する必要性はない。
本発明の従的な目的である第2の目的は、古いナットを雄ねじ部が形成された配管から取り外さずに、水栓を固定するための新たなナットを配管の雄ねじ部に容易に装着し、締め付けることができる補修用ナット装置を提供することである。
本発明の従的な目的である第3の目的は、古いナットを雄ねじ部が形成された配管から取り外さずに、狭い作業領域においても交換作業がし易い補修用ナット装置を提供することである。
請求項1に係る第1の発明は、以下のように構成されている。
雄ねじ部に雌ねじ部が螺合されるナットの補修用ナット装置であって、
内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部である部分雌ねじ部が形成されると共に、外周面に工具係止部の一部である部分工具係止部が形成された複数の補修ナット分割片と、
前記複数の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の全周を実質的に囲う雌ねじ部、及び工具係止部を形成した状態において、前記補修ナット分割片の全てを一体化する分割片一体化装置と、によって、
前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および工具係止部が構成されるようにした
ことを特徴とする補修ナット装置である。
請求項2に係る第2の発明は、以下のように構成されている。
雄ねじ部に雌ねじ部が螺合されるナットの補修用ナット装置であって、
内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部である部分雌ねじ部が形成されると共に、外周面に工具係止部の一部である部分工具係止部が形成された複数の補修ナット分割片と、
前記複数の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の全周を実質的に囲う雌ねじ部、及び工具係止部を形成した状態において、前記補修ナット分割片の全てに相対する連結体と、
前記連結体に前記複数の補修ナット分割片を固定する固定具と、
によって、前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および工具係止部が構成されるようにした
ことを特徴とする補修ナット装置である。
請求項3に係る第3の発明は、以下のように構成されている。
雄ねじ部に雌ねじ部が螺合されるナットの補修用ナット装置であって、
円筒体を大凡半割りした内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部である部分雌ねじ部が形成されると共に、外周面に工具係止部の一部である部分工具係止部が形成された一対の補修ナット分割片と、
前記一対の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の全周を実質的に囲う雌ねじ部、及び工具係止部を形成した状態において、前記一対の補修ナット分割片に相対する連結体と、
前記連結体に前記一対の補修ナット分割片を固定する固定具と、
によって、前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および工具係止部が構成されるようにした
ことを特徴とする補修ナット装置である。
請求項4に係る第4の発明は、以下のように構成されている。
雄ねじ部に雌ねじ部が螺合されるナットの補修用ナット装置であって、
内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部である部分雌ねじ部が形成されると共に、外周面に工具係止部の一部である部分工具係止部が形成された複数の補修ナット分割片と、
前記複数の補修ナット分割片は、少なくとも、内周面に雌ねじ部の一部が形成された部分雌ねじ部と、外周面に工具係止部の一部が形成された部分工具係止部と、前記補修ナット分割片の外周面から半径方向に突出する取付部と、が形成され、
前記複数の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の全周を実質的に囲う雌ねじ部、及び工具係止部を形成した状態において、前記補修ナット分割片に相対する連結体と、
前記連結体に前記複数の補修ナット分割片を固定する固定具と、
によって、前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および工具係止部が構成されるようにした
ことを特徴とする補修ナット装置である。
請求項5に係る第5の発明は、以下のように構成されている。
雄ねじ部に雌ねじ部が螺合されるナットの補修用ナット装置であって、
内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部である部分雌ねじ部が形成されると共に、外周面に工具係止部の一部である部分工具係止部が形成された複数の補修ナット分割片と、
前記複数の補修ナット分割片は、少なくとも、一端部内周面に雌ねじ部の一部が形成された雌ねじ部と、他端部外周面に形成された前記六角ナット部と、前記外周面から半径方向にリング状に突出する取付部が形成され、
前記複数の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の全周を実質的に囲う雌ねじ部、及び工具係止部(108)を形成した状態において、前記補修ナット分割片の全ての前記ナット分割片から突出する取付部に相対するU字形の連結体と、
前記連結体に前記複数の補修ナット分割片を固定する固定具と、によって、前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および六角ナット部が構成されるようにし、
前記連結体は、略U字形に形成され、一端部には長穴が形成され、他端部には端部が開放された長溝に形成され、
第一固定具が前記連結体の一端部に形成された前記長穴を貫通した後、第二固定具が前記連結体の他端部に形成された前記長溝を貫通した後、同一の補修ナット分割片に螺合され、
他の補修ナット分割片は前記連結体に第三固定具によって固定される
ことを特徴とする補修ナット装置である。
請求項6に係る第6の発明は、以下のように構成されている。
雄ねじ部に雌ねじ部が螺合されるナットの補修用ナット装置であって、
円筒形状の補修ナット分割片素材の一端部内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部が形成されると共に、当該補修ナット分割片素材の他端部外周面に六角ナット部の一部が形成され、さらに、当該外周面から半径方向にリング状に突出する取付部が形成され、当該補修ナット分割片素材を六角ナット部の二面幅部中央において大凡半割りした一対の補修ナット分割片と、
前記一対の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の全周を実質的に囲う雌ねじ部、および六角ナット部を形成した状態において、前記一対の補修ナット分割片から突出する取付部に相対するU字形の連結体と、
前記連結体に前記一対の補修ナット分割片を固定する固定具と、によって、前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および六角ナット部に構成されるようにし、
前記連結体は、略U字形の平行する部位は、前記六角ナット部の二面幅を挟み込む寸法に形成され、その一端部には長穴が形成され、他端部には端部が開放された長溝に形成され、
第一固定具が前記連結体の一端部に形成された前記長穴を貫通した後、第二固定具が前記連結体の他端部に形成された前記長溝を貫通した後、同一の補修ナット分割片に螺合され、
他の補修ナット分割片は前記連結体に第三固定具によって固定される
ことを特徴とする補修用六角ナット装置である。
請求項1に係る第1の発明において、補修用ナット装置は、複数の補修ナット分割片に形成された部分雌ねじ部を雄ねじ部に係合させると共に、外周面に工具係止部が構成される。複数の補修ナット分割片は、分割片一体化装置によって一体化されることにより補修用ナット装置を構成する。当該補修用ナット装置は外周面に構成された工具係止部を利用して、工具によって締め付けることができる。補修ナット分割片は、複数に分割されているため、雄ねじ部等を取り外さずともその外側から囲うように装着でき、補修用ナット装置を容易に装着し、締め付けることができる。したがって、本発明の基本的目的たる第1の目的を達成できる利点がある。
請求項2に係る第2の発明において、補修用ナット装置は、複数の補修ナット分割片に形成された部分雌ねじ部を雄ねじ部に係合させると共に、外周面に工具係止部が構成される。複数の補修ナット分割片は、それらに相対する連結体及び固定具によって一体化されることにより補修用ナット装置を構成する。当該補修用ナット装置は外周面に構成された工具係止部を利用して、工具によって締め付けることができる。補修ナット分割片は、複数に分割されているため、雄ねじ部等を取り外さずともその外側から囲うように装着でき、補修用ナット装置を容易に装着し、締め付けることができる。したがって、本発明の基本的目的たる第1の目的を達成できる利点がある。
請求項3に係る第3の発明において、補修用ナット装置は、大凡半割りされた二つの補修ナット分割片によって構成され、それら補修ナット分割片に形成された部分雌ねじ部を雄ねじ部に係合させて当該雄ねじ部の外側に係合させると共に、外周面に工具係止部を有する補修用ナットが構成される。半割の補修ナット分割片は、それらに相対する連結体及び固定具によって一体化されることにより補修用ナット装置を構成する。当該補修用ナット装置は外周面に構成された工具係止部を利用して、工具によって締め付けることができる。補修ナット分割片は、半割に分割されているため、雄ねじ部等を取り外さずともその外側から囲うように装着でき、補修用ナット装置を容易に装着し、締め付けることができる。したがって、本発明の基本的目的たる第1の目的を達成できる利点がある。さらに第3の発明において、補修ナット分割片は一対であるから、複数のうちの最低個数であり、安価に製造できる共に、容易に組み付けることができ、狭い場所に設置される水栓用に適した装置である利点がある。
請求項4に係る第4の発明において、補修用ナット装置は、複数の補修ナット分割片に形成された部分雌ねじ部を雄ねじ部に係合させて当該雄ねじ部の外側に係合させると共に、外周面に工具係止部が構成される。複数の補修ナット分割片には取付部が構成され、全ての補修ナット分割片の取付部に相対する連結体、及び固定具によって一体化されることにより補修用ナット装置を構成する。当該補修用ナット装置は外周面に構成された工具係止部を利用して、工具によって締め付けることができる。補修ナット分割片は、複数に分割されているため、雄ねじ部等を取り外さずともその外側から囲うように装着でき、補修用ナット装置を容易に装着し、締め付けることができる。したがって、本発明の基本的目的たる第1の目的を達成できる利点がある。さらに、第4の発明は、補修ナット分割片に形成された取付部を利用して連結体を固定具によって一体に結合できるので、本発明の従的な目的である第2の目的を達成することができる利点がある。
請求項5に係る第5の発明において、補修用ナット装置は、複数の補修ナット分割片に形成された部分雌ねじ部を雄ねじ部に係合させて当該雄ねじ部の外側を囲うと共に、外周面に六角ナット部が構成される。複数の補修ナット分割片には取付部が構成され、全ての補修ナット分割片の取付部に相対する連結体、及び固定具によって一体化されることにより補修用ナット装置を構成する。当該補修用ナット装置は外周面に構成された六角ナット部を利用して、工具によって締め付けることができる。補修ナット分割片は、複数に分割されているため、雄ねじ部等を取り外さずともその外側から囲うように装着でき、補修用ナット装置を容易に装着し、締め付けることができる。したがって、本発明の基本的目的たる第1の目的を達成できる利点がある。さらに、本第5の発明は、補修ナット分割片にから半径方向に突出するようリング状に形成された取付部を利用してU字状の連結体を固定具によって一体結合できる。さらにまた、U字状の連結体の一端部には長孔が形成され、他端部には先端部が開放された長溝が形成されている。第一固定具が長孔を貫通し、第二固定具が長溝を貫通して同一の補修ナット分割片に螺合可能である。連結体は第三固定具によって、他の補修ナット分割片に固定されている。この構成によって、一の補修ナット分割片に対して他の補修ナット分割片が一体的状態を維持しつつ移動可能であるため、補修用ナット装置を雄ねじ部に対して装着する際、一方の補修ナット分割片を雄ねじ部にあてがった状態において他方の補修ナット分割片を第一固定具回りに回動させ、雄ねじ部に係合させ、補修ナット分割片の内側に形成された雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させる。この状態で第―固定具及び第二工具を指先で仮締めし、外力を加えることにより補修ナット分割片どうしが接離可能な状態にする。したがって、外力を加えない場合、補修ナット分割片は連結体と補修ナット分割片との間の摩擦抵抗によって、前記螺合状態を保つ。
この後、第一固定具、及び第二固定具を本締めすることにより、それらを連結体を介して一体化する。その後、六角ナット部に工具を係止して当該補修用ナット装置を締め付けることができる。したがって、本発明の従的な目的である第3の目的を達成することができる利点がある。
請求項6に係る第6の発明において、補修用ナット装置は、複数の補修ナット分割片に形成された部分雌ねじ部を雄ねじ部に係合させて当該雄ねじ部の外側を囲うと共に、外周面に六角ナット部が構成される。複数の補修ナット分割片には取付部が構成され、全ての補修ナット分割片の取付部に相対する連結体、及び固定具によって一体化されることにより補修用ナット装置を構成する。当該補修用ナット装置は外周面に構成された六角ナット部を利用して、工具によって締め付けることができる。補修ナット分割片は、複数に分割されているため、雄ねじ部等を取り外さずともその外側から囲うように装着でき、補修用ナット装置を容易に装着し、締め付けることができる。さらに、補修ナット分割片から半径方向に突出するようリング状に形成された取付部を利用してU字状の連結体を固定具によって一体結合できる。さらにまた、U字状の連結体の一端部には長孔が形成され、他端部には先端部が開放された長溝が形成されている。第一固定具が長孔を貫通し、第二固定具が長溝を貫通して同一の補修ナット分割片に螺合可能である。連結体は第三固定具によって、他の補修ナット分割片に固定されている。この構成によって、一の補修ナット分割片に対して他の補修ナット分割片が一体的状態を維持しつつ移動可能であるため、補修用ナット装置を雄ねじ部に対して装着する際、一方の補修ナット分割片を雄ねじ部にあてがった状態において他方の補修ナット分割片を第一固定具回りに回動させ、雄ねじ部を囲って、補修ナット分割片の内側に形成された雌ねじ部を雄ねじ部に螺合させる。この状態で第一固定具、及び第二固定具を締め付けることにより、それらを連結体を介して強固に一体化する。その後、六角ナット部に工具を係止して当該補修用ナット装置を締め付けることができる。したがって、本発明の従的な目的である第3の目的を達成することができる利点がある。
図1は、本発明の実施例1の補修用ナット装置であり、(A)はの正面図、(B)は底面図である。 図2は、本発明の実施例1の補修用ナット装置の補修ナット分割片であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は背面図、(D)は底面図である。 図3は、本発明の実施例1の補修用ナット装置の補修ナット分割片の製造工程図であり、(A)は旋盤工程図、(B)は旋盤工程後の正面図、(C)は分割前の平面図である。 図4は、本発明の実施例1の補修用ナット装置の補修ナット分割片の組み合わせであり、(A)は平面図、(B)は正面図である。 図5は、本発明の実施例1の補修用ナット装置の補修ナット分割片を組み合わせた状態の底面図である。 図6は、本発明の実施例1の補修用ナット装置の一体化装置であり、(A)は連結体の平面図、(B)は第一固定具の正面図、(C)は第二固定具の正面図である。 図7は、本発明の実施例1の補修用ナット装置において、補修ナット分割片に連結体を組み付けた状態の底面図である。 図8は、本発明の実施例1の補修用ナット装置を倒立させた状態の左側面図である。 図9は、本発明の実施例1の補修用ナット装置の平面図である。 図10は、本発明の実施例1の図9におけるA―A断面図である。 図11は、本発明の実施例1の補修用ナット装置を販売する際のセット部品の平面図であり、(A)は補修用ナット装置の底面図、(B)は後付けワッシャの平面図、(C)は後付けパッキンの平面図である。 図12は、本発明の実施例1の補修用ナット装置における補修ナット装置を装着する際の説明図であり、一方の補修ナット分割体を雄ねじ部にあてがった状態の平面図である。 図13は、本発明の実施例1の補修用ナット装置における補修ナット装置を装着する際の説明図であり、一対の補修ナット分割体を雄ねじ部に宛がう直前状態の平面図である。 図14は、本発明の実施例1の補修用ナット装置における補修ナット装置を装着する際の説明図であり、一対の補修ナット分割体を雄ねじ部にあてがった状態の平面図である。 図15は、本発明の実施例1の補修用ナット装置を水栓固定用ナット装置として使用した状態の縦断面図である。 図16は、本発明の実施例2の補修用ナット装置であり、(A)は平面図、(B)は正面図である。 図17は、本発明の実施例2の補修用ナット装置の第二一補修ナット分割片であり、(A)は平面図、(B)は正面図である。 図18は、本発明の実施例3の補修用ナット装置であり、(A)は平面図、(B)は正面図である。 図19は、本発明の実施例2の補修用ナット装置であり、(A)は底面図、(B)は第三一補修ナット分割片の正面図である。 図20は、従来の水栓固定用ナット装置を説明するための縦断面図である。
本発明における気泡混入装置の最良の形態は、雄ねじ部に雌ねじ部が螺合して締め付ける六角ナットの補修用六角ナット装置であって、
円筒体の一端部内周面に前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部の一部が形成されると共に、当該円筒体の他端部外周面に六角ナット部の一部が形成され、さらに、当該外周面から半径方向にリング状に突出する取付部が形成され、当該円筒体を六角ナット部の二面幅部中央において大凡半割りした一対の補修ナット分割片と、
前記一対の補修ナット分割片を組み合わせることにより、前記雄ねじ部の大凡全周に螺合する雌ねじ部、および六角ナット部を形成した状態において、前記一対の補修ナット分割片から突出する取付部に相対するU字形の連結体と、
前記連結体に前記複数の補修ナット分割片を固定する固定具と、によって、前記補修用ナット装置の雌ねじ部、および六角ナット部が構成されるようにし、
前記連結体は、略U字形の平行する部位は、前記六角ナット部の二面幅を挟み込む寸法に形成され、その一端部には長穴が形成され、他端部には端部が開放されると共に端部に向かって拡開された長溝に形成され、
第一手回し可能ネジが前記連結体の一端部に形成された前記長穴を貫通した後、第二手回し可能ネジが前記連結体の他端部に形成された前記長溝を貫通した後、一の補修ナット分割片に螺合され、他の補修ナット分割片は前記連結体に第三ネジによって固定される
ことを特徴とする補修用六角ナット装置である。
実施例1の補修用ナット装置100を図1〜図14を参照して説明する。従来装置と同一部には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例1における補修用ナット装置100は、水栓10たる水道の蛇口に採用した例である。本実施例1において、補修用ナット装置100は、水栓10の取付配管に後付け螺合できると共に、取付配管と共同して水栓10を取付床に固定する機能を有する。本実施例1において、補修用ナット装置100は、少なくとも、複数の補修ナット分割片102、及び第一分割片一体化装置104を含んでいる。
まず、補修ナット分割片102を主に図1及び2を参照しつつ説明する。
補修ナット分割片102は、複数の補修ナット分割片102を組み合わせることによって、雄ねじ部18と螺合する雌ねじ部106を構成すると共に、工具を係止する工具係止部108を構成する機能を有する。本実施例1において補修ナット分割片102は、円筒体を軸線に沿って半割した樋状の第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022によって構成されている。第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022は、高湿度中であっても腐食を生じにくい同一種類の金属によって、実質的に同一形状に形成され、半割の切断線CL(図3参照)に対して線対称に配置される。第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022は、線対称に配置され、第一分割片一体化装置104によって一体化された場合、内面に雄ねじ部18と螺合する雌ねじ部106を形成する第一部分雌ねじ部1061、第二部分雌ねじ部1062が形成され、外周面に工具が係止される工具係止部108を形成する第一部分工具係止部1081、第二部分工具係止部1082が形成されている。工具係止部108は本実施例1においては、後述するように、六角ナット形状の六角ナット部108Hであるが、これに限らず、同一の機能を有する四角形、又は孔等であってもよい。また、補修ナット分割片102は、3以上であっても良い。
第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022は、実質的に同一形状であるため、第一補修ナット分割片1021を代表して図2を参照しつつ説明し、第二補修ナット分割片1022については、名称における「第一」を「第二」に代えると共に、符号の上三桁が同一数字であって、末尾の「1」を「2」に代えて付すことにより説明を省略する。
第一補修ナット分割片1021は、円筒体を半割した樋状に形成され、平面視及び底面視において半円形をなし、軸線方向に所定の第一長さL1(図3参照)で形成されている。詳細には、円筒部112の一部を構成する一端部に所定の第一長さL1で形成された第一半円筒部1121の内周面たる第一小弧状内周面1121iに第一部分雌ねじ部1061が螺旋ねじの一部を構成する様ように形成されている。第一小弧状内周面1121iに続き、第一小弧状内周面1121iよりも大径円の一部を構成する第一大弧状内周面1141iが所定の長さで形成されている。第一補修ナット分割片1021には、第一半円筒部1121、第一取付部1181、及び第一工具係止部1081が形成されている。なお、第一取付部1181は第一補修ナット分割片1021に一体化されているが、第一分割片一体化装置104の構成要素である。
まず、第一半円筒部1121を主に図2を参照しつつ説明する。
第一半円筒部1121は、本実施例1においては、後述する第一取付部1181に螺合される第一固定具144の先端が、取付床22に突き当たらないように隙間を形成する機能を有する。第一半円筒部1121の外周面である第一弧状周面1161は、第一部分雌ねじ部1061の上端部の一部に相対して、第一補修ナット分割片1021の軸線SLに沿って所定の第一長さL1で形成されている。第一長さL1は、2mm〜4mmが好ましい。第一半円筒部1121の厚みT1は、所定の厚み、例えば2mm以上10mm以下、好ましくは、3mm〜5mm程度が好ましい。後述する第一取付部1181の厚みL2は、第一固定具144のネジ径に対し、1〜1.5倍の長さに設定される。しかし、第一半円筒部1121を設けずに第一取付部1181の外径まま端面まで形成することもできる。この場合、第一取付部1181の端面の面積が大きいので、取付床22と第一取付部1181との平行度を確保することが困難になり、十分な締め付け力を確保できない恐れがある。そこで、取付床22(詳しくは後付けワッシャ154)との接触面積が小さくなり、締め付け力を確保できる、第一半円筒部1121を設けることが好ましい。
次に第一取付部1181を説明する。
第一取付部1181は、第一分割片一体化装置104の一部を構成し、第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022とが一体化される際の固定部として用いられる機能を有する。本実施例1において第一取付部1181は、図2(B)(C)に示すように、第一半円筒部1121と第一部分工具係止部1081との境目から、それらの半径方向へ半リング形状に突出されて扇形のフランジ状に形成されている。第一取付部1181の第二長さ(厚み)L2は、前述したように、後述する固定具126(図8参照)が十分に固定機能を発揮できる寸法に構成され、3mm以上であることが好ましい。固定具124がネジである場合、3mm以上であれば、十分に固定機能を発揮できるからである。第二長さL2を大きくした場合、重量が増して取り扱い性に劣るため、第二長さL2は、3mm〜6mm程度が好ましい。なお、第一取付部1181の形状は扇形に限らず、四角形にすることもできる。しかし、角張った形状は、怪我につながる場合があるので、丸みをもった形状が好ましい。第一取付部1181には、第一分割片一体化装置104を構成するネジ穴122が複数、詳しくは、第一ネジ穴1221、第二ネジ穴1222、及び第三ネジ穴1223が形成され、各ネジ穴の軸線が軸線SLと平行に形成されている。したがって、図4に示すように、第二分割片1022の第二取付部1182には、軸線SLと平行な軸線を有する第四ネジ穴1224、第五ネジ穴1225、及び第六ネジ穴1226が形成されている。
次ぎに第一部分工具係止部1081を説明する。
第一部分工具係止部1081は、本実施例1においては第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022が一体化されて補修用ナット装置100が構成された場合、市販工具又は特製工具が係止される工具係止部108を構成する機能を有する。本実施例1において、工具係止部108は図4に示すように、第一部分工具係止部1081と第二部分工具係止部1082によって六角ナット形に形成されている。第一部分工具係止部1081は第一取付部1181に続いて軸線SLに沿って形成された第一係止円弧状部1241(図2)の周面に、六角ナットを軸線SLに沿って二分割した半六角ナット形状に形成されている。換言すれば、第一補修ナット分割片1021の軸線SLに沿って、第一取付部1181に対し第一半円筒部1121の反対側に配置されている。第一係止円弧状部1241の内周面は、第一小弧状内周面1121iの半径よりもやや大きい半径によって第一大弧状内周面1141iに形成されている。
以上の構成によって、第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022を互いに向かい合うように、換言すれば、第一部分雌ねじ部1061と第二部分雌ねじ部1062とが雌ねじ部106を構成するように組み合わせることにより、第一部分工具係止部1081と第二部分工具係止部1082によって工具係止部108が構成される。
次ぎに図3を参照しつつ、第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022の製造方法の一例を説明する。第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022は、金属材料、例えば水道部品に多用されている真鍮、又は黄銅の丸棒材から削り出し、又は円筒状に鋳造した素材を削り出すことにより構成される。図3は、丸棒材から削り出す例である。
まず、取付部118の仕上げ直径に削り代を加えた直径の丸棒材132を旋盤のチャック134に装着する。
最初に、取付部118を所定の第一直径D1に削り出し、次いで取付部118の右側に存する円筒部112を取付部118よりも小径の所定の第二直径D2、及び所定の第一長さL1に削り出す。
次に取付部118の長さL2を残した左側を所定の第三直径D3にて工具係止部108の長さに対応する第三長さL3よりも僅かに長く削り出す。これにより、円筒部112、取付部118、及び工具係止部108が形成される工具係止部形成部120の外形が削り出される。
次にドリル(図示せず)によって、円筒部112の端面から所定の深さL4によって所定の第四直径D4で穿孔した後、内面を研削し、所定の第四直径D4を有する内面112iを形成する。
次いで当該内面112iに螺旋状の雌ネジ部106を形成する。
次いで、工具係止部形成部120において工具係止部108の第三長さL3を確保して切り落とす。
次いで、円筒部112をチャック134によって咥えて、第一大弧状内周面1141i及び第二大弧状内周面1142iを構成する大径孔114を所定の第五直径D5、及び所定の第五長さL5に削り出す。
これによって、円筒状の補修ナット分割片素材136が構成される。
次に、同図(C)に示すように、取付部118に所定の位置にタップ孔を6個形成し、それぞれタップ加工することにより第一ネジ穴1221から第六ネジ穴1226を構成する。ここで、第一ネジ穴1221〜第三ネジ穴1223と、第四ネジ穴1224〜第六ネジ穴1226は、切断線CLを挟んで線対称に配置される。第一ネジ穴1221と第四ネジ穴1224は,切断線CLに対し直交する第一直線ST1上にそれぞれの中心が位置するように形成される。同様に、第三ネジ穴1223と第四ネジ穴1224は、切断線CLに対し直交する第二直線ST2上にそれぞれの中心が位置するように形成される。また、第一ネジ穴1221と第六ネジ穴1226、及び第三ネジ穴1223と第四ネジ穴1224は、円筒部112の中心Cに対し、点対称に形成されている。
次に円筒形の工具係止部形成部120をフライス加工によって、六角ナット部108Hを形成し、工具係止部108とする。
次に、補修ナット分割片素材136をフライスカッターで中心Cを通る切断線CLに沿って半割形状に切断することにより、第一補修ナット分割片1021、及び第二補修ナット分割片1022を形成する。
これによって、第一補修ナット分割片1021の第一小弧状内周面1121iには第一部分雌ねじ部1061が形成され、第一部分工具係止部1081の周面は半割六角ナット形に形成され、扇型の第一取付部1181には第一ネジ穴1221、第二ネジ穴1222、及び第三ネジ穴1223の三つのネジ穴が形成される。第二補修ナット分割片1022にも同様に、第二小弧状内周面1122iには第二部分雌ねじ部1062が形成され、第二部分工具係止部1082の周面は半割六角ナット形に形成され、扇型の第二取付部1182には第四ネジ穴1224、第五ネジ穴1225、及び第六ネジ穴1226の三つのネジ穴が形成される。
したがって、言うまでも無いが、第一補修ナット分割片1021、及び第二補修ナット分割片1022を所定関係に一体化することにより、図4に示すように、雄ねじ部18に螺合可能な雌ネジ部106が構成され、さらに工具係止部108である六角ナット部108Hが構成される。
なお、本実施例1において、補修ナット分割片102の数は最小の2であるが、3以上にすることも可能である。換言すれば、複数の補修ナット分割片102によって、雄ねじ部18を後発的に抱き込み、補修ナット装置を構成できれば、補修ナット分割片の数は制限されない。
次ぎに第一分割片一体化装置104を主に図6を参照しつつ説明する。
第一分割片一体化装置104は、全ての補修ナット分割片102を一体化して、雌ねじ部106及び。工具係止部108を構成し、維持する機能を有する。本実施例1において第一分割片一体化装置104は、少なくとも、取付部118、連結体138と固定具126(第一固定具144及び第二固定具152)を含んでいる。
まず連結体138を主に図6を参照しつつ説明する。
連結体138は、第一固定具144及び第二固定具152と共同して第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022の結合状態を維持する機能を有する。本実施例1において、連結体138は、半円弧部138A、当該半円弧部138Aの端部に連続して形成された第一分割片固定部1381及び第二分割片固定部1382によって、所定の厚みで大凡U字型に形成されている。第一分割片一体化装置104は、補修用ナット装置100の構造を維持する必要があることから、十分な強度を有し、耐腐食性に富んだ材料、例えば、ステンレス鋼によって製造することが好ましい。
次に、半円弧部138Aを説明する。
半円弧部138Aは、補修ナット分割片102に第一分割片一体化装置104を固定するために用いられる機能を有する。本実施例1においては、第一補修ナット分割片1021の第一取付部1181に固定される機能を有する。本実施例1において、半円弧部138Aは、その内周縁138Aiが第三直径D3と同一の半径によって円弧に形成され、外周縁138Aoは取付部118と同一の半径によって円弧に形成されている。半円弧部138Aには、取付部118に形成された、ネジ穴122と相対する位置関係に一体化貫通孔142が形成される。具体的には第一一体化貫通孔1421、第二一体化貫通孔1422、及び第三一体化貫通孔1423が形成されている。すなわち、一体化貫通孔142は、ネジ穴122の位置と相対するように形成されていれば良い。したがって、半円弧部138Aは、第一分割片固定部1381と第二分割片固定部1382を連結することができれば、円弧状でなくともよい。一体化貫通孔142の数が多い場合、連結体138の強度が低下するので、一体化貫通孔142の数は最小の数にすることが好ましい。
次ぎに第一分割片固定部1381を説明する。
第一分割片固定部1381は、第一固定具144(第一一固定具1441)によって、他の補修ナット分割片102に固定される機能を有する。本実施例1において、第一分割片固定部1381は半円弧部138Aの一端部に連続して形成された直線状の部分であり、第二補修ナット分割片1022が組み合わされた場合、第二取付部1182の一端部に相対する。本実施例1において、第一分割片固定部1381の直線状の第一分割片固定部内縁1381iと第二分割片固定部1382の直線状の第二分割片固定部内縁1382iは、六角ナット部108Hの二面幅Tの寸法よりも僅かに大きい間隔で平行に相対形成される。換言すれば、六角ナット部108Hの対面する工具受け面108Fは、第一分割片固定部内縁1381iと第二分割片固定部内縁1382iによって密に挟まれる。第一分割片固定部1381には、第二補修ナット分割片1022の第二取付部1182に相対する位置に、長孔146が形成されている。長孔146の長孔軸線LSLは、第一分割片固定部内縁1381iと平行である。長孔146には、第一固定具144たる第一一固定具1441が貫通され、第一一固定具1441を締め付けることにより、第二補修ナット分割片1022を連結体138、従って第一補修ナット分割片1021に一体化する。長孔146の幅は、第一一固定具1441の貫通部の大きさよりも僅かに大きく形成され、ガタつきが殆どない寸法に形成される。また、長孔146の半円弧部138A側の長孔端部146Eは、第一一固定具1441が当接した際、前述した第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022が、それらが分割される前の補修ナット分割片素材136を実質的に再現する位置関係になるように設定されている。第一直線状部外縁1381oの長孔146に相対する部位は切りかかれ、凹縁150に形成されている。本実施例1において、凹縁150は円弧状に形成されている。凹縁150は、後述の第一一固定具1441たる第一ねじ1441Sを指先でつまんで手回しする際、指先が連結体138によって邪魔されずに摘まめるようにするための逃げ空間を作っている。したがって、凹縁150は、底面視した場合、第一ねじ1441Sの被動部144Rの外周縁が凹縁150よりも外側に位置するように形成される。凹縁150は弧状に限らず矩形溝形状等に形成することができる。
次に第二分割片固定部1382を説明する。
第二分割片固定部1382は、第一固定具144によって、他の補修ナット分割片102に固定される機能を有する。本実施例1において、第二分割片固定部1382は半円弧部138Aの他端部に連続して形成された直線状の部分であり、第二補修ナット分割片1022が組み合わされた場合、第二取付部1182の他端部に相対する。本実施例1において、第二分割片固定部1382には、第二補修ナット分割片1022の第二取付部1182に相対する位置に、長溝148が形成されている。長溝148は、第二分割片固定部1382の端部に端部開口148oが開口され、半円弧部138Aへ向かって長孔146と平行に形成された全体的には細長い溝である。長溝148は、長孔軸線LSLと平行な溝軸線GSLに対し線対称に形成され、半円弧部138A側から順に、狭幅部148N、拡開部148M、拡幅部148Wが形成され、拡幅部148Wの端部が端部開口148oである。狭幅部148Nには、第一固定具144たる第一二固定具1442が貫通され、締め付けることにより第二補修ナット分割片1022を一体化する。狭幅部148Nの幅は、第一二固定具1442の貫通部よりも僅かに大きな幅に形成され、ガタつきが殆どない寸法に形成される。また、長溝148の半円弧部138A側の長溝端部148Eは、当該長溝端部148Eに第一二固定具1442が当接した際、前述した第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022が、それらが分割される前の補修ナット分割片素材136を再現する位置関係になるように設定されている。
連結体138は、通常、第一補修ナット分割片1021に第二固定具152によって一体化して取り扱われる。すなわち、第一一体化貫通孔1421〜第三一体化貫通孔1423をそれぞれ貫通する第二固定具152としての第一ネジ1521、第二ネジ1522、及び第三ネジ1523を第一補修ナット分割片1021の第一取付部1181に形成したネジ穴122、したがって、第一ネジ穴1221、第二ネジ穴1222、及び第三ネジ穴1223に螺合することにより一体化されている。しがって、第二固定具152は、ネジ以外の固定手段、例えば、溶接、接着、その他の手段によって代替されることができる。第一補修ナット分割片1021に連結体138が一体化された場合、図7に示すように、長孔146及び長溝148は、第一取付部1181には重ならない。
次ぎに第一固定具144を主に図6を参照しつつ説明する。
第一固定具144は、連結体138を第二補修ナット分割片1022に固定して一体化する機能を有する。本実施例1においては第一固定具144は、第一一固定具1441と第一二固定具1442を含んでいる。第一一固定具1441は長孔146を貫通して第二補修ナット分割片1022のネジ穴122、詳細には第六ネジ穴1226にねじ込まれる。第一二固定具1442は、長溝148を貫通して第二補修ナット分割片1022のネジ穴122、詳細には第四ネジ穴1224にねじ込まれる。第一一固定具1441と第一二固定具1442は、本実施例1においては第一ねじ1441Sと第二ねじ1442Sである。第一ねじ1441Sと第二ねじ1442Sは同一構成であるので、第一ねじ1441Sを代表して説明し、第二ねじ1442Sの同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
第一一固定具1441は、円柱状のねじ部144Sと当該ねじ部144Sの端部に一体化されたねじ部144Sよりも大径の被動部144Rによって構成されている。ねじ部144Sと被動部144Rは同一軸線上に配置されている。ねじ部144Sには、周面にネジが形成されている。被動部144Rは、周面に平目、斜め又は綾め等のローレットが形成され、指先でつまみつつ手回し可能である。被動部144Rの天面144Tには、プラス形、マイナス形、六角穴等の工具を係止する工具係止溝144Gが形成されている。したがって、被動部144Rを指先で手回して仮止めし、工具を工具係止溝144Gに係止して締め付けることにより、大きな力で強固に締め付けることができる。
したがって、本実施例1において、補修用ナット装置100は、第一補修ナット分割片1021、第二補修ナット分割片1022、及び第一分割片一体化装置104としての連結体138、及び固定具126としての第一固定具144(第一一固定具1441及び第一二固定具1442)、及び第二固定具152によって構成される。なお、固定具126は本実施例1におけるねじの他、クランプ等種々の固定具を用いることができる。
本補修用ナット装置100は、ホームセンター、水道工事店等の小売り店において販売されることが想定される。この場合、図11に示すように、補修用ナット装置100、後付けワッシャ154、及び後付けパッキン156と共に販売することが好ましい。通常、古いワッシャ154等も腐食等によって使用に適さないためである。後付けワッシャ154は、補修ナット分割片102と同一の金属によって、取付部118の直径と同様の直径で形成した円盤体に円筒部112の直径よりも僅かに小さい直径寸法によって端部から切り込みを入れて全体としてU字形に形成された受入溝154Gを備える。後付けワッシャ154は、雄ねじ部18を受入溝154Gに受け入れて後付けする。後付けパッキン156は、ゴム製であって、円形リング形に形成され、孔部に達する切れ込み156Nが形成されている。後付けパッキン156は切れ込み156Nを拡開するように変形させて雄ねじ部18に外装する。従って、雄ねじ部18の直径に適合する補修用ナット装置100、後付けワッシャ154、及び後付けパッキン156が選択される。本補修用ナット装置100は、通常、図1に示す状態で取引される。すなわち、第一補修ナット分割片1021の第一取付部1181に第二固定具152たる第一ネジ1521から第三ネジ穴1223によって連結体138が固定され、連結体138が第一補修ナット分割片1021に一体化される。第一固定具144たる第一一固定具1441を構成する第一ねじ1441Sを長孔146を貫通させた後、第二補修ナット分割片1022の第二取付部1182に形成された第六ネジ穴1226にねじ込む。更に、第一二固定具1442たる第二ねじ1442Sを長溝148を貫通させた後、第二補修ナット分割片1022の第二取付部1182に形成された第四ネジ穴1224にねじ込み、第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022が一体化された状態である。しかし、構成部品をバラ状体で、または、第一補修ナット分割片1021に連結体138を一体化し、他の構成部品と共に袋に入れて販売することもできる。
次ぎに実施例1の補修用ナット装置100の使用法を図12〜図15をも参照しつつ説明する。
まず、古いナットは、何らかの手段で、雄ねじ部18から取り外す。取り外された古いナットは、雄ねじ部18が形成された配管に装着しておく。次いで、雄ねじ部18をワイヤブラシ等によって腐食部を取り除き、きれいな状態にする。
次いで、本補修用ナット装置100を装着する。手順を追って説明すれば、まず、図12に図示するように、長孔146を貫通し、第二補修ナット分割片1022に螺合されている第一ねじ1441S、及び長溝148を貫通している第二ねじ1442Sを緩め、当該第一なじ1441Sを長孔146の範囲において第一補修ナット分割片1021から最も離れた位置に移動させると共に、第一ねじ1441Sを軸として回転させ、第二ねじ1442Sを長溝148から離脱させ、連結体138の第二分割片固定部1382の先端と第二補修ナット分割片1022の第二ねじ1442S側の端部との間に雄ねじ部18が通過できる隙間を形成する。換言すれば、連結体138の第二分割片固定部1382の先端と第二補修ナット分割片1022の第二ねじ1442S側の端部とを雄ねじ部18の直径以上に離す。その状態で、円筒部112側を水栓10側にした状態で、第一補修ナット分割片1021の第一部分雌ねじ部1061を雄ねじ部18の適当な位置に押し付ける。
次いで、図13に示すように、第二補修ナット分割片1022を第一ねじ1441Sを支軸にして反時計方向へ回動させ、第二ねじ1442Sを長溝148の端部開口148oから拡幅部148Wへ進行させ、第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022との相対する直線状端面が大凡平行になる様にする。
次いで、第二補修ナット分割片1022を第一補修ナット分割片1021へ近づけるように押動し、第一ねじ1441S及び第二ねじ1442Sの周面が長溝148の長溝端部148Eに第二部分雌ねじ部1062を密着させる。すなわち、雄ねじ部18の山部と第二部分雌ねじ部1062の山部が当接した後、更に第二補修ナット分割片1022を第一補修ナット分割片1021側へ押動することにより、第一ねじ1441Sが長孔端部146Eに当接し、第二ねじ1442Sが長溝148の長溝端部148Eに接触した状態は、第一部分雌ねじ部1061と第二部分雌ねじ部1062とが組み合わされて、補修用ナット装置100の雌ねじ部106を構成するので、雄ねじ部18と雌ねじ部106とが螺合した状態になる。この状態において、第一ねじ1441Sの被動部144Rを指先で摘まんで締め付け方向に回転させ、連結体138の第一分割片固定部1381を第二補修ナット分割片1022を第二取付部1182に所定の力で押圧することにより、摩擦力によってそれらがズレないように仮締めする。同様に、第二ねじ1442Sの被動部144Rを指先で摘まんで締め付け方向に回転させ、連結体138の第二分割片固定部1382を第二補修ナット分割片1022の第二取付部1182に所定の力で押圧することにより、摩擦力によってそれらがズレないように仮締めする。
次いで、第一ねじ1441S、及び第二ねじ1442Sを工具によって増し締めし、連結体138と第二補修ナット分割片1022とが容易にズレないようにする。これによって、雌ねじ部106及び工具係止部108を有する補修用ナット装置100が雄ねじ部18に螺合された状態で外装される。これらの一連の作業は、壁36と水槽38との狭い空間であっても、上方へ手を伸ばして作業できる範囲である。
次いで、後付けパッキン156、及び後付けワッシャ154を当該雄ねじ部18の取付床22と補修用ナット装置100の間に挿入した後、工具係止部108に工具を係止して補修用ナット装置100を締め付け方向へ回転させる。これによって、補修用ナット装置100は雄ねじ部18に対し相対移動し、図15に図示するように、後付けパッキン156、及び後付けワッシャ154を介して水栓10の本体12の下部12Bを取付床22に押圧し、強固に固定できる。
次ぎに実施例2の第二補修用ナット装置200を図16及び図17を参照しつつ説明する。
実施例2の第二補修用ナット装置200は、第二分割片一体化装置204が実施例1における第一分割片一体化装置104の構成とは異なる。具体的には、第二分割片一体化装置204は、実施例1における連結体138が第一補修ナット分割片1021に一体化されて構成されている。よって、実施例1と同一の部位には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
第二補修用ナット装置200における第二分割片一体化装置204は、第一固定部2381と第二固定部2382、及び固定具126たる第一固定具144を含んでいる。
第二一補修ナット分割片2021は、第一取付部1181の一方の端部から第二補修ナット分割片1022の側方へ延在する第一固定部2381、及び第一取付部1181の他方の端部から第二補修ナット分割片の他方の側の側方へ延在する第二固定部2382が一体に設けられている。
第一固定部2381、及び第二固定部2382には、それぞれ実施例1と同様の長孔146、長溝148が形成されている。したがって、実施例1においては第一補修ナット分割片1021と第二補修ナット分割片1022とは同一形状であったが、本実施例2においては第二一補修ナット分割片2021と第二二補修ナット分割片2022とは異なる形状に形成されている。
第二分割片一体化装置204は、実施例1と同一の第一ねじ1441Sと第二ねじ1442Sを含んでいる。
本実施例2の第二補修用ナット装置200は、実施例1と同様の手順で雄ねじ部18に螺合し、第二補修用ナット装置200として利用することができる。
次ぎに実施例3の第三補修用ナット装置300を図18及び図19を参照しつつ説明する。
第三補修用ナット装置300は、第三分割片一体化装置304の構造が実施例1又は実施例2と異なり、他の構成は実施例1と同一であるので、実施例1と同一部には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
第三分割片一体化装置304は、第一補修ナット分割片1021から互いに大凡反対方向の半径方向へ突出する矩形状の第一耳片30611と第二耳片30612、第二補修ナット分割片1022から互いに大凡反対方向の半径方向へ突出する矩形状の第三耳片30613と第四耳片30614、並びに固定具126たる第一固定具144である第一ねじ1441S、第二ねじ1442Sを含んでいる。第一耳片30611と第二耳片30612には第一ねじ1441S、第二ねじ1442Sの直径よりもやや大きい第一耳部貫通孔3101、第二耳部貫通孔3102が形成されている。さらに、第一耳片30611には外側端部において、相対する第三耳片30613側へ突出する第一案内片3091が、第二耳片30612には外端部において相対する第四耳片30614側へ突出する第二案内片3092が設けられている。第一案内片3091の両側の根元部には所定高さの第一肩部3091Sが形成され、第二案内片3092の両側の根元部には所定高さの第二肩部3092Sが形成されている。第一肩部3091Sと第二肩部3092Sの高さは、第一部分雌ねじ部1061と第二部分雌ねじ部1062とが雌ねじ部106を構成する高さである。第三耳片30613には、第一耳部貫通孔3101に相対して第一ねじ穴3111が形成され、第四耳片30614には、第二耳部貫通孔3102に相対して第二ねじ穴3112が形成されている。更に、第三耳片30613には、外側端部に第一案内片3091を摺動可能に受け入れる第一案内溝3131が、第四耳片30614の外側端部に第二案内片3092を摺動可能に受け入れる第二案内溝3132が形成されている。第一耳片30611と第二耳片30612、及び第三耳片30613と第四耳片30614の対向する面はそれぞれ第一平面3061P、第二平面3062Pを構成する。
次ぎに第三補修用ナット装置300の使用法を説明する。
第二補修ナット分割片1022を作業者からみて雄ねじ部18の背側にあてがい、表側から第一補修ナット分割片1021を、その第一案内片3091を第一案内溝3131に、第二案内片3092を第二案内溝3132に挿入し、それらに案内機能を発揮させつつ第二補修ナット分割片1022側へ移動させ、雄ねじ部18に押し付ける。換言すれば、第一肩部3091Sと第二肩部3092Sが、それぞれ第三耳片30613と第四耳部30614に軽く接するまで押し付ける。次いで第一ねじ1441Sを第一耳部貫通孔3101に貫通させた後、第一ネジ穴3111に手回しによってねじ込み、仮止めする。次いで第二ねじ1442Sを第二耳部貫通孔3102に貫通させた後、第二ネジ穴3112に手回しによってねじ込んで仮止めする。次いで、工具を使って、第一ねじ1441S及び第二ねじ1442Sを所定量ずつ交互に回して第一肩部3091S、及び第二肩部3092Sを第二平面3062Pに突き当てて一体化し、第三補修用ナット装置300を構成する。次いで、前述したように、第三補修用ナット装置300を工具によって回して後付けワッシャ154、後付けパッキン156を介して水栓10を固定する。
18 雄ねじ部
100、200、300 補修用ナット装置
102 補修ナット分割片
1021 第一補修ナット分割片
1022 第二補修ナット分割片
112i 内周面
106 雌ねじ部
1061 第一部分雌ねじ部
1062 第二部分雌ねじ部
108 工具係止部
1081 第一工具係止部
1082 第二工具係止部
108H 六角ナット部
118 取付部
1181 第一取付部
1182 第二取付部
126 固定具
136 補修ナット分割片素材
138 連結体
144 第一固定具
1441 第一一固定具
1442 第一二固定具
146 長孔
148 長溝
152 第二固定具

Claims (6)

  1. 雄ねじ部(18)に雌ねじ部(106)が螺合されるナットの補修用ナット装置(100、200、300)であって、
    内周面(102i)に前記雄ねじ部(18)に螺合可能な雌ねじ部(106)の一部である部分雌ねじ部(1061、1062)が形成されると共に、外周面に工具係止部(108)の一部である部分工具係止部(1081、1082)が形成された複数の補修ナット分割片(1021、1022)と、
    前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を組み合わせることにより、前記雄ねじ部(18)の全周を実質的に囲う雌ねじ部(106)、及び工具係止部(108)を形成した状態において、前記補修ナット分割片(1021、1022)の全てを一体化する分割片一体化装置(104、204、304)と、によって、
    前記補修用ナット装置(100)の雌ねじ部(106)、および工具係止部(108)が構成されるようにした
    ことを特徴とする補修ナット装置。
  2. 雄ねじ部(18)に雌ねじ部(106)が螺合されるナットの補修用ナット装置(100)であって、
    内周面(112i)に前記雄ねじ部(18)に螺合可能な雌ねじ部(106)の一部である部分雌ねじ部(1061、1062)が形成されると共に、外周面に工具係止部(108)の一部である部分工具係止部(1081、1082)が形成された複数の補修ナット分割片(1021、1022)と、
    前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を組み合わせることにより、前記雄ねじ部(18)の全周を実質的に囲う雌ねじ部(106)、及び工具係止部(108)を形成した状態において、前記補修ナット分割片(1021、1022)の全てに相対する連結体(138)と、
    前記連結体(138)に前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を固定する固定具(144、152)と、
    によって、前記補修用ナット装置(100)の雌ねじ部(106)、および工具係止部(108)が構成されるようにした
    ことを特徴とする補修ナット装置。
  3. 雄ねじ部(18)に雌ねじ部(106)が螺合されるナットの補修用ナット装置(100)であって、
    円筒体を大凡半割りした内周面(112i)に前記雄ねじ部(18)に螺合可能な雌ねじ部(106)の一部である部分雌ねじ部(1061、1062)が形成されると共に、外周面に工具係止部(108)の一部である部分工具係止部(1081、1082)が形成された一対の補修ナット分割片(1021、1022)と、
    前記一対の補修ナット分割片(1021、1022)を組み合わせることにより、前記雄ねじ部(18)の全周を実質的に囲う雌ねじ部(106)、及び工具係止部(108)を形成した状態において、前記一対の補修ナット分割片(1021、1022)に相対する連結体(138)と、
    前記連結体(138)に前記一対の補修ナット分割片を固定する固定具(126)と、
    によって、前記補修用ナット装置(100)の雌ねじ部(106)、および工具係止部(108)が構成されるようにした
    ことを特徴とする補修ナット装置。
  4. 雄ねじ部(18)に雌ねじ部(106)が螺合されるナットの補修用ナット装置(100)であって、
    内周面(112i)に前記雄ねじ部(18)に螺合可能な雌ねじ部(106)の一部である部分雌ねじ部(1061、1062)が形成されると共に、外周面に工具係止部(108)の一部である部分工具係止部(1081、1082)が形成された複数の補修ナット分割片(1021、1022)と、
    前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)は、少なくとも、内周面(1021i、1022i)に雌ねじ部(106)の一部が形成された部分雌ねじ部(1061、1062)と、外周面に工具係止部(108)の一部が形成された部分工具係止部(1081、1082)と、前記補修ナット分割片(1021、1022)の外周面から半径方向に突出する取付部(1181、1182)と、が形成され、
    前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を組み合わせることにより、前記雄ねじ部(18)の全周を実質的に囲う雌ねじ部(106)、及び工具係止部(108)を形成した状態において、前記補修ナット分割片(1021、1022)に相対する連結体(138)と、
    前記連結体(138)に前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を固定する固定具(144、152)と、
    によって、前記補修用ナット装置(100)の雌ねじ部(106)、および工具係止部(108)が構成されるようにした
    ことを特徴とする補修ナット装置。
  5. 雄ねじ部(18)に雌ねじ部(106)が螺合されるナットの補修用ナット装置(100)であって、
    内周面(112i)に前記雄ねじ部(18)に螺合可能な雌ねじ部(106)の一部である部分雌ねじ部(1061、1062)が形成されると共に、外周面に工具係止部(108)の一部である部分工具係止部(1081、1082)が形成された複数の補修ナット分割片(1021、1022)と、
    前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)は、少なくとも、一端部内周面に雌ねじ部(106)の一部が形成された部分雌ねじ部(1061、1062)と、他端部外周面に形成された六角ナット部(108H)と、前記外周面から半径方向にリング状に突出する取付部(1181、1182)が形成され、
    前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を組み合わせることにより、前記雄ねじ部(18)の全周を実質的に囲う雌ねじ部(106)、及び工具係止部(108)を形成した状態において、前記補修ナット分割片(1021、1022)の全ての前記補修ナット分割片(1021、1022)から突出する取付部(1181、1182)に相対するU字形の連結体(138)と、
    前記連結体(138)に前記複数の補修ナット分割片(1021、1022)を固定する固定具(126)と、によって、前記補修用ナット装置(100)の雌ねじ部(106)、および六角ナット部(108H)が構成されるようにし、
    前記連結体(138)は、略U字形に形成され、一端部には長穴(146)が形成され、他端部には端部が開放された長溝(148)に形成され、
    第一一固定具(1441)が前記連結体(138)の一端部に形成された前記長穴(146)を貫通した後、第一二固定具(1442)が前記連結体(138)の他端部に形成された前記長溝(148)を貫通した後、同一の補修ナット分割片(1022)に螺合され、
    他の補修ナット分割片(1021)は前記連結体(138)に第二固定具(152)によって固定される
    ことを特徴とする補修ナット装置。
  6. 雄ねじ部(18)に雌ねじ部(106)が螺合されるナットの補修用ナット装置(100)であって、
    円筒体形状の補修ナット分割片素材(136)の一端部の内周面(112i)に前記雄ねじ部(18)に螺合可能な雌ねじ部(106)の一部が形成されると共に、当該補修ナット分割片素材(136)の他端部外周面に六角ナット部(108H)の一部が形成され、さらに、当該外周面から半径方向にリング状に突出する取付部(1181、1182)が形成され、当該補修ナット分割片素材(136)を六角ナット部(108H)の二面幅部中央において大凡半割りした一対の補修ナット分割片(1021、1022)と、
    前記一対の補修ナット分割片(1021、1022)を組み合わせることにより、前記雄ねじ部(18)の全周を実質的に囲う雌ねじ部(106)、および六角ナット部(108H)を形成した状態において、前記一対の補修ナット分割片(1021、1022)から突出する取付部(1181、1182)に相対するU字形の連結体(138)と、
    前記連結体(138)に前記一対の補修ナット分割片(1021、1022)を固定する固定具(126)と、によって、前記補修用ナット装置(100)の部分雌ねじ部(1061、1062)、および六角ナット部(108H)が構成されるようにし、
    前記連結体(138)は、略U字形の平行する部位は、前記六角ナット部(108H)の二面幅を挟み込む寸法に形成され、その一端部には長穴(146)が形成され、他端部には端部が開放された長溝(148)に形成され、
    第一一固定具(1441)が前記連結体(138)の一端部に形成された前記長穴(146)を貫通した後、第一二固定具(1442)が前記連結体(138)の他端部に形成された前記長溝(148)を貫通した後、同一の補修ナット分割片(1022)に螺合され、
    他の補修ナット分割片(1021)は前記連結体(138)に第二固定具(152)によって固定される
    ことを特徴とする補修用六角ナット装置。
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