JP2020089801A - 含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭化処理時に粉塵を発生させることがなく、また、乾燥機の伝熱面への汚泥の付着を防止することができる含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を提供することである。【解決手段】実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、粘度調整物投入調整装置と、乾燥機と、熱分解炭化炉とを持つ。粘度調整物投入調整装置は、含水有機性廃棄物に粘度調整物を添加して混合させる。乾燥機は、粘度調整物が添加された含水有機性廃棄物を乾燥させて乾燥有機性廃棄物とする。熱分解炭化炉は、乾燥有機性廃棄物を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物を生成させる。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法に関する。
近年、化石エネルギー資源の逼迫や枯渇、地球温暖化問題が懸念されるなか、カーボンニュートラルで再生可能なバイオマス資源が新しいエネルギー源として注目されている。なかでも、下水汚泥等の含水有機性廃棄物は集積性や性状の安定性が優れ、下水汚泥、産廃汚泥等の含水有機性廃棄物の有効利用に関する技術開発が盛んに行われている。
含水有機性廃棄物の有効利用については、脱水処理により含水率を低下させ脱水汚泥とした後、従来の大半が埋め立て処理或いは焼却処理されており、エネルギーの有効利用がされていないのが実情である。そこで、CO2排出量を抑制するため、即ち化石燃料の使用を抑制するために、安定した収集量が見込める下水汚泥、産廃汚泥等の含水有機性廃棄物を、炭化処理により固体燃料化して、セメント製造用、石炭火力発電用等で混焼利用することにより、地球温暖化防止に貢献すると共に、長期・安定的な下水汚泥のリサイクルの実現が求められている。ここで、下水汚泥とは、例えば、一般家庭等から排出された下水を浄化処理する際に生成した汚泥を指し、また、産廃汚泥とは、例えば、事業活動に伴って発生した下水を消化処理する際に生成した汚泥を指す。
一般に下水汚泥、産廃汚泥等の含水有機性廃棄物は、脱水処理により含水率を50〜80%に低下された脱水汚泥として水処理施設から排出される。従来、この脱水汚泥を炭化処理する場合は、炭化処理前に、脱水汚泥の含水率を低下させる乾燥処理が行われる。
乾燥処理によって含水率が低減された脱水汚泥を炭化処理すると、炭化処理中に粉塵が発生する場合がある。発生した粉塵は、炭化処理によって生成した排ガスとともに、必要応じて熱回収手段に送られ、更に排ガス処理手段に送られるが、粉塵が熱回収手段の伝熱面に付着することで、熱回収効率が低下したり、配管内に粉塵が付着することで設備の劣化が加速されてしまう場合があった。
また、脱水汚泥を乾燥処理する乾燥手段としては、熱風などの加熱用熱媒体と含水有機性廃棄物を直接接触させて加熱乾燥させる直接加熱式乾燥法と、蒸気等の加熱用熱媒体をディスクやチューブ等の伝熱面の内部に流し、汚泥等の含水有機性廃棄物を伝熱面を介して間接的に加熱させる間接加熱式乾燥法とに大別される。
直接加熱式乾燥法は、熱風などの加熱用熱媒体の温度が高く、排ガス量が多くなり、排ガス処理設備が大型になるのに対し、間接加熱式乾燥法はこのような問題がなくなり安全でシンプルな設備になる。しかし、一般に下水汚泥、産廃汚泥等の含水有機性廃棄物中には、油分、脂肪分、たんぱく質等の有機成分が多く含まれ、間接加熱部を有する乾燥機で乾燥すると、被乾燥物である脱水汚泥中の水分の蒸発とともに汚泥の粘度が高まり、伝熱面に汚泥が付着し、伝熱性能が低下するだけでなく、ディスク式のように伝熱部が可動、攪拌するような方式では、伝熱部の可動、攪拌を阻害し、乾燥が進まなくなる現象が生じることもある。
通常、含水有機性廃棄物の粘性は成分により変わるが、含水率50〜60%程度がピークである。このため、乾燥機内の伝熱面に汚泥が付着しやすい場合には、事前に含水有機性廃棄物に含水率の少ない固形分等を混入させて含水率を低下させる等の対策も必要になる。そこで例えば、乾燥機で得られた乾燥物の一部を戻し乾燥物(返流乾燥物)として新たな被乾燥物とともに、乾燥機に供給することが提案されている。
しかしながら、例えば含水率80%の含水有機性廃棄物を乾燥機入口で含水率50%以下にするには、乾燥機出口の乾燥物(乾燥機出口含水率20%)を新たな被乾燥物とほぼ同量もの乾燥物を投入することが必要で、これにより乾燥機の容量が大きくなり、設備全体の大型化を招くだけでなく、ランニングコストも高くなる場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、炭化処理時に粉塵を発生させることがなく、また、乾燥機の伝熱面への汚泥の付着を防止することができる含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を提供することである。
実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、粘度調整物投入調整装置と、乾燥機と、熱分解炭化炉とを持つ。
粘度調整物投入調整装置は、含水有機性廃棄物に粘度調整物を添加して混合させる。
乾燥機は、粘度調整物が添加された含水有機性廃棄物を乾燥させて乾燥有機性廃棄物とする。
熱分解炭化炉は、乾燥有機性廃棄物を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物を生成させる。
粘度調整物投入調整装置は、含水有機性廃棄物に粘度調整物を添加して混合させる。
乾燥機は、粘度調整物が添加された含水有機性廃棄物を乾燥させて乾燥有機性廃棄物とする。
熱分解炭化炉は、乾燥有機性廃棄物を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物を生成させる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
以下、第1の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、含水有機性廃棄物1に粘度調整物2を添加して混合させる粘度調整物投入調整装置5と、粘度調整物2が添加された含水有機性廃棄物1を乾燥させて乾燥有機性廃棄物21とする乾燥機20と、乾燥有機性廃棄物21を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物100を生成させる熱分解炭化炉40と、を備えている。
本実施形態によれば、粘度調整物2を、被乾燥物である含水有機性廃棄物1と共に乾燥機20に投入することで、乾燥機20内に投入した含水有機性廃棄物1の含水率を低減することができる。また、乾燥後の乾燥有機性廃棄物21の含水率を、粘度調整物2を添加しない場合に比べて低くすることができる。乾燥機20内に投入した含水有機性廃棄物1の含水率が低減されることで、乾燥機20内部の伝熱面に含水有機性廃棄物1が付着しにくくなり、乾燥機20の乾燥性能の低下を防止できる。また、乾燥有機性廃棄物21の含水率が低減することで、乾燥後の乾燥有機性廃棄物21からの微粉の発生が抑制され、これにより、熱分解炭化炉40において粉塵が発生しにくくなり、粉塵による不具合を抑制できるようになる。
以下、図1の含水有機性廃棄物燃料化システムについて詳細に説明する。
図1に示す含水有機性廃棄物燃料化システムは、含水有機性廃棄物1に粘度調整物2を添加して混合させる粘度調整物投入調整装置5と、含水有機性廃棄物1を乾燥して乾燥有機性廃棄物21とする乾燥機20と、乾燥有機性廃棄物21を熱分解炭化処理して炭化物100と熱分解ガス51Aとを生成する熱分解炭化炉40と、炭化物100を冷却する炭化物冷却器42と、炭化物貯留装置120と、熱分解炭化炉40において生成した熱分解ガス51Aを燃焼して燃焼排ガス71とする燃焼炉60と、燃焼排ガス71から灰分を分離する第1集塵装置64と、燃焼排ガス71から熱を回収し、その熱を乾燥機20に供給する熱回収装置80と、熱回収後の燃焼排ガス71から灰分を分離する第2集塵装置70と、灰分を除去した燃焼排ガス71を洗浄する洗浄装置72と、洗浄後の燃焼排ガス71を外部に排出する排気塔73とを備えている。
図1に示す含水有機性廃棄物燃料化システムは、含水有機性廃棄物1に粘度調整物2を添加して混合させる粘度調整物投入調整装置5と、含水有機性廃棄物1を乾燥して乾燥有機性廃棄物21とする乾燥機20と、乾燥有機性廃棄物21を熱分解炭化処理して炭化物100と熱分解ガス51Aとを生成する熱分解炭化炉40と、炭化物100を冷却する炭化物冷却器42と、炭化物貯留装置120と、熱分解炭化炉40において生成した熱分解ガス51Aを燃焼して燃焼排ガス71とする燃焼炉60と、燃焼排ガス71から灰分を分離する第1集塵装置64と、燃焼排ガス71から熱を回収し、その熱を乾燥機20に供給する熱回収装置80と、熱回収後の燃焼排ガス71から灰分を分離する第2集塵装置70と、灰分を除去した燃焼排ガス71を洗浄する洗浄装置72と、洗浄後の燃焼排ガス71を外部に排出する排気塔73とを備えている。
粘度調整物投入調整装置5には、含水有機性廃棄物1を貯留する含水有機性廃棄物貯留ホッパ3と、粘度調整物2を貯留する粘度調整物貯留ホッパ4とが備えられている。夫々のホッパ下部に粘度調整物投入調整装置5が設置されている。粘度調整物投入調整装置5の下部には、乾燥機投入機10が設置されている。尚、粘度調整物投入調整装置5内の含水有機性廃棄物1と粘度調整物2の混合方式としては、粘度調整物投入調整装置5内に攪拌機を設置する方式や、攪拌効率を上げる為に粘度調整物投入調整装置5内で不活性ガス等をバブリングする方式、粘度調整物投入調整装置5内を振動させる方式等を用いることができる。
乾燥機20としては、間接加熱式乾燥機が用いられることが好ましい。乾燥機20の内部には、加熱源として内部に蒸気84を流すディスク、チューブが設置されており、そのドラム内表面にも加熱源として内部に蒸気84を流すように構成されている。乾燥機20は、蒸気84を加熱源として、連続投入された粘度調整物2を含む含水有機性廃棄物1を加熱し、含水有機性廃棄物1中の水分を蒸発させ、乾燥有機性廃棄物21とする。
乾燥機20には、含水有機性廃棄物1を乾燥処理した際に発生する臭気をおびた乾燥機排ガス22Aを燃焼炉60に送るための配管22が接続されている。配管22には、乾燥機排ガス22Aに水をスプレーするスクラバ23と、乾燥機排ガス22Aを吸引する乾燥機排ガスブロワ24とが備えられている。
熱分解炭化炉40は、乾燥有機性廃棄物21を受け入れる受入ホッパ30と、乾燥有機物投入機32と、炭化物排出ダクト41とが備えられている。また、熱分解炭化炉40には、外側ジャケット部40aが備えられ、外側ジャケット部40aには、燃焼排ガスライン61、62が接続されている。更に、熱分解炭化炉40には、熱分解ガス51Aを燃焼炉60に送るための熱分解ガス配管51が接続されている。熱分解炭化炉40に連続投入された乾燥有機性廃棄物21は、無酸素に近い還元雰囲気下で連続熱分解炭化処理される。連続熱分解炭化処理により、炭化物100と熱分解ガス51Aが生成される。
燃焼炉60は、乾燥機排ガス22A及び熱分解ガス51Aを燃焼させて例えば850℃以上の高温の燃焼排ガス71を生成させる。これにより、乾燥機排ガス22A及び熱分解ガス51A中の有害成分を熱分解する。燃焼炉60には、燃焼排ガス71を熱分解炭化炉40の外側ジャケット部40aに送る燃焼排ガスライン61が接続されている。また、燃焼排ガスライン61には、乾式の第1集塵装置64が設置されている。
また、燃焼排ガスライン62は、熱分解炭化炉40の外側ジャケット部40aと熱回収装置80とを接続し、熱分解炭化炉40の外側ジャケット部40aから熱回収装置80に燃焼排ガス71を送る。
熱回収装置80は、廃熱回収ボイラで構成され、燃焼排ガス71を加熱源として蒸気84を発生させる。熱回収装置80を通過した燃焼排ガス71は、燃焼排ガス循環ブロワ65及び燃焼排ガス誘引ブロワ74によって抜出しされる。燃焼排ガス循環ブロワ65の先には、燃焼排ガス71の一部を燃焼排ガスライン61に戻すためのバイパスライン66が設けられている。図1においては、燃焼排ガス71の保有熱を有効活用すべく、燃焼排ガス循環ブロワ65によって、燃焼排ガス71を、燃焼排ガスライン61、第1集塵装置64、外側ジャケット部40a、燃焼排ガスライン62、熱回収装置80及びバイパスライン66を経て循環させる。
燃焼排ガス循環ブロワ65の先には、燃焼排ガス71の残部を排出する燃焼排ガスライン63が接続されている。燃焼排ガスライン63の先には、乾式の第2集塵装置70、燃焼排ガス誘引ブロワ74、洗浄装置72が接続され、更に、排気塔73が接続されている。
熱分解炭化炉40の炭化物排出ダクト41の先には、炭化物冷却器42が設けられている。炭化物冷却器42には、炭化物冷却器下部仕切弁101が設けられている。高温の炭化物100は空気と接触すると自己発熱する場合があるため、炭化物冷却器42は、無酸素に近い還元雰囲気状態を保持しつつ炭化物100を例えば約50℃以下まで冷却させる。
炭化物冷却器42の後段には、炭化物貯留装置120が備えられている。炭化物冷却器42と炭化物貯留装置120とは、出荷用炭化物搬送装置110によって接続されている。出荷用炭化物搬送装置110は、無酸素に近い還元雰囲気状態を保持しつつ炭化物貯留装置120に炭化物100を送れるようになっている。
炭化物貯留装置120の内部は、不活性ガスが注入され、酸素濃度が上昇しないよう監視制御されている。炭化物貯留装置120には、図示略の非常用散水スプレーノズルが備えられており、炭化物100の温度が「炭化物安全貯留判定温度」(例えば50℃に設定)以上に上昇した場合には非常散水スプレーがなされるようになっている。炭化物貯留装置120の下部には炭化物排出装置130が備えられている。また、炭化物排出装置130には炭化物貯留装置下部仕切弁180が設けられている。炭化物貯留装置下部仕切弁180の先には、炭化物排出密閉ダクト190が配置されている。炭化物排出密閉ダクト190を介して、密閉式炭化物搬送車150に炭化物100を供給できるようになっている。密閉式炭化物搬送車150には、粉塵吸引ダクト145が接続可能とされており、粉塵吸引ダクト145は集塵機140に接続されている。
次に、図1を参照しながら、本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法を説明する。本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法は、含水有機性廃棄物1に粘度調整物2を添加して混合する粘度調整工程と、粘度調整物2が添加された含水有機性廃棄物1を乾燥させて乾燥有機性廃棄物21とする乾燥工程と、乾燥有機性廃棄物21を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物100及び熱分解ガス51Aを生成させる熱分解炭化工程とを備える。このように、含水有機性廃棄物1を乾燥後、熱分解炭化処理することにより炭化物100を生成し、含水有機性廃棄物1を炭化物100として再資源化する。
図1に示すように、粘度調整工程では、含水有機性廃棄物1を含水有機性廃棄物貯留ホッパ3に一旦貯留する。また、粘度調整物2を粘度調整物貯留ホッパ4に一旦貯留する。その後、含水有機性廃棄物1及び粘度調整物2は、粘度調整物投入調整装置5に送られる。粘度調整物投入調整装置5では、含水有機性廃棄物1及び粘度調整物2を混合して混合物とする。
尚、粘度調整物投入調整装置5内での含水有機性廃棄物1と粘度調整物2の混合方式としては、攪拌方式を用いることができる。攪拌効率を向上させるために、不活性ガス等をバブリングしてもよく、粘度調整物投入調整装置5内を振動させてもよい。
含水有機性廃棄物1に対する粘度調整物2の添加量は、乾燥機20内の伝熱面への被乾燥物の付着が防止できる最適比率となるよう調整する。
含水有機性廃棄物1としては、例えば、下水汚泥または産廃汚泥を用いることができる。これら下水汚泥または産廃汚泥は、脱水処理により含水率を50〜80%に低下された脱水汚泥である。下水汚泥とは、例えば、一般家庭等から排出された下水を浄化処理する際に生成した汚泥を指し、また、産廃汚泥とは、例えば、事業活動に伴って発生した下水を消化処理する際に生成した汚泥を指す。
また、粘度調整物2としては、含水率がほぼ0%の粉末状、繊維状の媒体が挙げられ、特に吸水性の高い材料が挙げられる。吸水性の高い材料の例としては、高吸収性ポリマー、高吸水性樹脂、高分子吸収体等の汚泥中の水分を吸収する特性を有する高吸水性高分子素材、ゼオライト、シリカ、粉末状活性炭等の他、おがくず、木粉、乾燥繊維、粉砕古紙等の吸水性廃棄物等、或いはこれらの混合物等が挙げられる。
次に乾燥工程について説明する。
粘度調整物投入調整装置5内で含水有機性廃棄物1と粘度調整物2とを混合したのち、粘度調整物投入調整装置5の下部に設置された乾燥機投入機10によって、含水有機性廃棄物1と粘度調整物2との混合物を、乾燥機20に連続定量投入する。
粘度調整物投入調整装置5内で含水有機性廃棄物1と粘度調整物2とを混合したのち、粘度調整物投入調整装置5の下部に設置された乾燥機投入機10によって、含水有機性廃棄物1と粘度調整物2との混合物を、乾燥機20に連続定量投入する。
乾燥機20では、蒸気84を加熱源として、連続投入された含水有機性廃棄物1及び粘度調整物2を連続間接加熱乾燥処理する。これにより、含水有機性廃棄物1中の水分を蒸発させて乾燥有機性廃棄物21とする。乾燥有機性廃棄物21の含水量は、例えば20%以下が好ましい。乾燥有機性廃棄物21は、熱分解炭化炉40の受入ホッパ30に送られて一時的に貯留される。
また、乾燥機20にて含水有機性廃棄物1を乾燥処理することで発生した臭気をおびた乾燥機排ガス22Aは、配管22によって燃焼炉60に送られる。乾燥機排ガス22Aは、配管22の途中に設けられたスクラバ23によって水をスプレーして、乾燥機排ガス22A中の凝縮成分を凝縮させつつ乾燥機排ガス22Aを冷却する。乾燥機排ガス22Aは、スクラバ23で除去されなかった臭気成分とともに乾燥機排ガスブロワ24により吸引され、空気源として燃焼炉60に送られる。
次に熱分解炭化工程について説明する。
受入ホッパ30に貯留された乾燥有機性廃棄物21は、乾燥有機物投入機32により熱分解炭化炉40に連続定量投入する。投入された乾燥有機性廃棄物21は無酸素に近い還元雰囲気状態を保持しつつ連続熱分解炭化処理されて、熱分解ガス51A及び炭化物100が連続生成する。
受入ホッパ30に貯留された乾燥有機性廃棄物21は、乾燥有機物投入機32により熱分解炭化炉40に連続定量投入する。投入された乾燥有機性廃棄物21は無酸素に近い還元雰囲気状態を保持しつつ連続熱分解炭化処理されて、熱分解ガス51A及び炭化物100が連続生成する。
熱分解炭化炉40にて発生した熱分解ガス51Aは、熱分解ガス配管51を経由して燃焼炉60に送られる。また、乾燥機20にて含水有機性廃棄物1を乾燥処理することで発生した乾燥機排ガス22Aも、上述したように、配管22を介して燃焼炉60に送られる。燃焼炉60では、熱分解ガス51Aを燃料とし、乾燥機排ガス22Aを空気源として、熱分解ガス51Aを燃焼して高温の燃焼排ガス71とする。このとき、乾燥機排ガス22A中の臭気成分も燃焼時に熱分解されて脱臭処理される。生成直後の燃焼排ガス71の温度は800℃以上とすることが、有機物を分解させることができる点で好ましい。
燃焼炉60から排出された燃焼排ガス71は、燃焼排ガスライン61を経由して熱分解炭化炉40の外側ジャケット部40aに送られる。燃焼排ガス71中には微量の灰分が含有されているため、燃焼排ガスライン61の途中に設置された乾式の第1集塵装置64によって燃焼排ガス71中の粉塵が除去される。燃焼排ガス71は、熱分解炭化炉40の加熱源として利用された後、燃焼排ガスライン62を経由して熱回収装置80に供給される。
熱回収装置80では、燃焼排ガス71を加熱源として蒸気84を発生させる。図1においては、燃焼排ガス71の保有熱を有効活用すべく、燃焼排ガス71の一部は、燃焼排ガス循環ブロワ65にて、燃焼排ガスライン61、第1集塵装置64、外側ジャケット部40a、熱回収装置80、燃焼排ガスライン62、バイパスライン66の間を循環する。燃焼排ガス71の残部は、燃焼排ガスライン63を経由して燃焼排ガス誘引ブロワ74で抜出し、更に乾式の第2集塵装置70によって燃焼排ガス71中の粉塵を除去する。更に、燃焼排ガス71は、洗浄装置72にて無害化処理した後、排気塔73より大気放出する。
一方、熱分解炭化炉40にて連続生成された炭化物100は、炭化物排出ダクト41から流下排出され、炭化物冷却器42に送られる。炭化物100は、炭化物冷却器42にて間接冷却され、空気と接触しても自己発熱しないように約50℃以下に冷却される。
冷却後の炭化物100は、炭化物冷却器下部仕切弁101を経て炭化物貯留装置120側に向けて出荷用炭化物搬送装置110にて機械的に連続搬送する。熱分解炭化炉40から排出されてから炭化物貯留装置120に供給されるまでの間、炭化物100は無酸素に近い還元雰囲気状態に保たれる。
炭化物100は、炭化物貯留装置120において一時的に貯留される。炭化物貯留装置120内には不活性ガスが注入されていて、炭化物貯留装置120内の雰囲気中の酸素濃度が上昇しないよう監視制御されている。また、炭化物貯留装置120内の炭化物100の温度が「炭化物安全貯留判定温度」(例えば50℃に設定)超に上昇した場合には、炭化物貯留装置120内の上部に設置した図示略の非常用散水スプレーノズルから散水して、炭化物100の温度が「炭化物安全貯留判定温度」以下になるように制御する。
炭化物100を出荷する際は、炭化物貯留装置120の下部において、密閉式炭化物搬送車150(例えばジェットパッカー車)と炭化物排出密閉ダクト190とを密閉接続し、炭化物100を密閉式炭化物搬送車150に供給する。尚、炭化物100の温度が十分低く空気に晒されても発熱の心配のない場合には、天蓋車等の上部開放式炭化物搬送車等を設置して排出するようにしてもよい。
ここで、密閉式炭化物搬送車150に炭化物100を排出する場合には、まず密閉式炭化物搬送車150内の炭化物貯留タンク120内を窒素ガス等の不活性ガスで置換、パージしてから、炭化物排出装置130を駆動させ、密閉式炭化物搬送車150に炭化物100を受入れさせる。その際、密閉式炭化物搬送車150内に炭化物100を受入れ注入する前に、密閉式炭化物搬送車150内を不活性ガスパージしておく。このとき、密閉式炭化物搬送車150内をパージ後の不活性ガスは、図示略の吸引パージダクトを経由して集塵機140に吸引され、大気放出される。
炭化物貯留装置120内、炭化物排出装置130内及び密閉式炭化物搬送車150内では、炭化物100の流動に伴い、炭化物100同士がぶつかり合って表面が砕けることで炭化粉塵が発生するが、これらの粉塵は、粉塵吸引ダクト145または図示略の吸引パージダクトを経由して集塵機140にまとめて吸引回収される。吸引されたガス量に相当する分の不活性ガスは、炭化物貯留装置120内、炭化物排出装置130内、及び、密閉式炭化物搬送車150内にそれぞれ注入される。
尚、図1においては、燃焼炉60から排出された燃焼排ガス71は、まず熱分解炭化炉40の加熱源として利用した後、熱回収装置80の熱源として供給されて、蒸気84を発生させるようにしているが、熱分解炭化炉40、熱回収装置80等の熱源は、燃焼排ガス71だけでなく、装置、プラントの規模等を鑑み、他の熱源や電気ヒータ等で加熱するようにしてもよい。
乾燥機20の内部には、加熱源として蒸気84を流すディスク、チューブが設置されており、また、そのドラム内表面にも加熱源として内部に蒸気84を流している。このような乾燥機20に、粘度調整物2を含有する含水有機性廃棄物1が投入されて連続間接加熱乾燥処理される。ここで、含水有機性廃棄物1のみが投入される場合は、含水有機性廃棄物1の粘性はその成分により変わるが、含水率50〜60%程度になった時点で乾燥機20内のディスク、チューブ等の伝熱面に含水有機性廃棄物1が付着しやすくなる。本実施形態では、乾燥機20による乾燥処理前に、含水有機性廃棄物1に粘度調整物2を含有させることで、乾燥機20内の伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着が防止できるようになる。
このように、粘度調整物2を被乾燥物である含水有機性廃棄物1と共に乾燥機20に投入することにより、被乾燥物は含水率が低下し付着性が低下するため、乾燥機20内の伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着、及び含水有機性廃棄物1の乾燥性能の低下を防ぐことができる。
また、含水有機性廃棄物1のみを乾燥処理して得られた有機性廃棄物は、含水有機性廃棄物1を粘度調整物2とともに乾燥処理した場合に比べて、微粉の発生量が多くなる。乾燥後の有機性廃棄物に微粉が多く含まれると、熱分解炭化炉40での連続熱分解炭化処理において多量の粉塵を発生させる。この粉塵は、燃焼炉60から熱回収装置80の間の燃焼排ガスライン61、62の配管内壁に付着して配管を劣化させ、また、熱回収装置80内部にも堆積して熱回収装置80における熱回収効率を低減させる。更には、粉塵が燃焼排ガスライン63にまで到達し、燃焼排ガスライン63の配管を劣化させる。
一方、本実施形態によれば、含水有機性廃棄物1を粘度調整物2とともに乾燥処理して乾燥有機性廃棄物21とすることで、熱分解炭化炉40において粉塵の発生が低減され、燃焼排ガスライン61〜63の劣化や、熱回収装置80における熱回収効率の低下を防止できる。
更に、本実施形態によれば、設備の動力、消費電力、メンテナンス作業の手間を抑え、ランニングコストを押さえ、処理設備の設置面積を小さくすることができる含水有機性廃棄物燃料化システムを提供できる。
また、本実施形態によれば、含水有機性廃棄物1の粘性が高い場合においても、乾燥機20内の伝熱面に含水有機性廃棄物1が付着するのを防止し、乾燥機20の容量を大きくすることなく、システム全体の効率アップが図れる含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を提供でき、安定的な含水有機性廃棄物燃料化システムの運転が行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
以下、第2の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
図2に示す本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、図1に示す第1の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムに、次の構成を加えたものである。すなわち、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、熱分解炭化炉40において生成した炭化物100の一部と、燃焼炉60において生成した灰分とを、粘度調整物2として、粘度調整物投入調整装置5に返送する搬送手段210を備えている。以下、搬送手段210について説明する。なお、図2に示す構成要素のうち、図1に示す構成要素と同一の構成要素には図1と同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムには、炭化物100の一部及び灰分を搬送する搬送手段210が備えられている。搬送手段210は、熱分解炭化炉40において生成した炭化物100の一部と、燃焼炉60において熱分解ガス51Aの燃焼により生成した灰分を、粘度調整物2として、粘度調整物投入調整装置5に送るものである。
搬送手段210は、密閉式の少なくとも1つ以上の搬送装置を少なくとも備える。搬送装置として例えばベルトコンベアを例示できる。図2は、搬送手段210として第1ベルトコンベア111、第2ベルトコンベア115を備える場合を示す。第1ベルトコンベア111は、炭化物冷却器42から排出された炭化物100や、第1集塵装置64及び第2集塵装置70から排出された灰分を受け入れ、これら炭化物100及び灰分を、炭化物貯留装置120または第2ベルトコンベア115に搬送する。第1ベルトコンベア111は、炭化物貯留装置120と第2ベルトコンベア115との間に配置されており、搬送方向を切り替えることで、搬送物を炭化物貯留装置120または第2ベルトコンベア115の何れかに搬送できるようになっている。第1ベルトコンベア111は、第1の実施形態の出荷用炭化物搬送装置110の機能、すなわち、炭化物100を炭化物貯留装置120に搬送する機能を有している。このため、本実施形態では、第1ベルトコンベア111が、第1の実施形態の出荷用炭化物搬送装置110を代替する。
第2ベルトコンベア115は、第1ベルトコンベア111によって搬送された炭化物100の一部及び灰分を、粘度調整物投入調整装置5まで搬送し、粘度調整物貯留ホッパ4に投入する。
なお、搬送物の搬送距離が比較的短いために、第1ベルトコンベア111のみで炭化物100及び灰分を粘度調整物投入調整装置5まで搬送可能であれば、第2ベルトコンベア115は設置しなくてもよい。この場合、第1ベルトコンベア111は、炭化物貯留装置120と粘度調整物投入調整装置5との間に配置すればよい。
また、炭化物100と灰分を共通の第1ベルトコンベア111でまとめて搬送するに限らず、炭化物100と灰分とを別々の搬送手段で搬送するようにしてもよい。この場合、炭化物100はその一部を粘度調整物2として、粘度調整物投入調整装置5に搬送するようにすればよい。また、灰分は、その全量を粘度調整物2として、粘度調整物投入調整装置5に搬送するようにすればよい。
第1、第2集塵装置64、70にはそれぞれ、燃焼排ガス71から分離した灰分を切り出す仕切弁64a、70aと、灰分を第1ベルトコンベア111に搬送する搬送ライン64b、70bとが備えられている。搬送ライン64b、70bは、本実施形態の搬送手段210に含まれる。
炭化物冷却器42の炭化物冷却器下部仕切弁101の更に下流側には、炭化物100の温度を測定する炭化物冷却器下部温度センサ102が設置されている。炭化物冷却器42から排出された炭化物100の温度が或る基準値よりも低い場合は、第1ベルトコンベア111の回転を正回転させて炭化物100を炭化物貯留装置120側へ、逆に炭化物100の温度が或る基準値よりも高い場合は、第1ベルトコンベア111の回転を逆回転させて炭化物100を粘度調整物貯留ホッパ4側へ、それぞれ搬送するように構成してもよい。
次に、図2に示す含水有機性廃棄物燃料化システムを用いた本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法を説明する。
図2に示すように、本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法は、含水有機性廃棄物1の添加する粘度調整物2を、含水有機性廃棄物燃料化システム内で発生した炭化物及び灰分とするものである。すなわち、本実施形態では、熱分解炭化工程において生成した熱分解ガス51Aを燃焼する燃焼工程を有し、熱分解炭化工程において生成した炭化物100の一部及び燃焼工程において生成した灰分を、粘度調整物2として、粘度調整工程に返送する。
図2において、粘度調整工程、乾燥工程及び熱分解炭化工程を経て、炭化物冷却器42から排出された炭化物100は、第1ベルトコンベア111に送られる。また、燃焼工程を経て、第1、第2集塵装置64、70によって燃焼排ガス71から分離された灰分は、仕切弁64a、70a及び搬送ライン64b、70bを経由して第1ベルトコンベア111に送られる。灰分は、燃焼炉60において熱分解ガス51Aを燃焼した後に残る不燃物である。
第1ベルトコンベア111は、上述のように、搬送方向を切り替えることで、搬送物を炭化物貯留装置120または第2ベルトコンベア115の何れかに搬送できるようになっている。炭化物冷却器42から排出される炭化物100は、第1ベルトコンベア111の回転を正回転、逆回転に切り替えることより炭化物貯留装置120側へ、或いは、粘度調整物貯留ホッパ4側へ切り替え搬送される。また、第1、第2集塵装置64、70から排出される灰分についても、第1ベルトコンベア111の回転を正回転、逆回転に切り替えることより、炭化物貯留装置120側へ、或いは、粘度調整物貯留ホッパ4側へ切り替え搬送される。
また、炭化物冷却器下部温度センサ102によって炭化物100の温度を測定し、炭化物100の温度が或る基準値よりも低い場合は第1ベルトコンベア111によって炭化物100及び灰分を炭化物貯留装置120側へ、逆に、炭化物100の温度が或る基準値よりも高い場合は、第1ベルトコンベア111によって炭化物100及び灰分を粘度調整物貯留ホッパ4側へ、それぞれ搬送してもよい。高温の炭化物100を出荷のために炭化物貯留装置120側へ送ると、その搬送中、または、炭化物貯留装置120内で発熱、発火等の恐れがあるため、ある基準温度以上の炭化物100は出荷しないほうがよい。
粘度調整物貯留ホッパ4に投入する粘度調整物2としては、含水有機性廃棄物燃料化システム内で発生する炭化物、灰分の他に、第1の実施形態における粘度調整物2である高吸収性ポリマー、高吸水性樹脂、高分子吸収体等の高吸水性高分子素材、ゼオライト、シリカ、粉末状活性炭等や、おがくず、木粉、乾燥繊維、粉砕古紙等の吸水性廃棄物等、或いはこれらの混合物等を、炭化物、灰分に混合して粘度調整物2としてもよい。これらの粘度調整物2を含水有機性廃棄物1にどれだけ混入させるかは、乾燥機20内の伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着が防止できる最適比率となるよう調整すればよい。
ここで、乾燥機20に投入される含水有機性廃棄物1の粘度調整を行う為に投入する粘度調整物2の内、特に含水有機性廃棄物燃料化システム内で発生する炭化物100は、微視的にはポーラス状で保水機能を有しており、含水有機性廃棄物1中の水分を吸湿する特性とともに、水分と接触すると発熱する発熱性を有しており、乾燥機20に投入する含水有機性廃棄物1の温度を高める特性を有する。この為、含水有機性廃棄物1の粘度調整を行うためには、少量の炭化物100の添加で粘度調整機能を発揮する大きなメリットがある。
また、灰分は、燃焼排ガス71中の燃焼しなかったシリカ、リン、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄等の無機成分であり、これらの無機成分は内部表面積が大きく周囲の水分を多量に吸着でき、吸水性が高く、含水有機性廃棄物1に少量添加することで、乾燥時に含水有機性廃棄物1の粘度を下げる調整ができ、乾燥機20内の伝熱面に含水有機性廃棄物1が付着しにくくなる効果が高まる。
含水有機性廃棄物燃料化システム内で発生する炭化物100は、燃料化物として出荷するものであり、粘度調整物2として返送する量は極力少なくしたい。ただし、出荷分の炭化物100以外の炭化物だけでは粘度調整物2の量として不足する場合は、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム以外で得られた炭化物、灰分を受入れてもよい。
本実施形態では、含水有機性廃棄物燃料化システム内で発生する炭化物、灰分を、粘度調整物2として、含水有機性廃棄物1に対して最適比率になるように添加することで、被乾燥物の含水率を低下させて乾燥機20内部への付着性を低下させることができ、伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着を予防し、また、乾燥有機性廃棄物21の塊状化を促進することができ、乾燥有機性廃棄物21の微粉化による粉塵の発生を低減できる。
なお、本実施形態の粘度調整物2としての炭化物、灰分は、熱分解炭化炉40にて生成する炭化物100や、第1、第2集塵装置64、70において分離される灰分に限るものではなく、炭化物貯留装置120や、搬送手段の各コンベアから排気回収する炭化物粉塵、乾燥機20等から排出される乾燥排ガス中の粉塵等の灰分等を用いてもよい。
また、本実施形態では、炭化物100の一部及び灰分を粘度調整物投入調整装置5に送る構成について説明したが、第1、第2集塵装置64、70から第1ベルトコンベア111に灰分を送る搬送ライン64b、70bを省略し、炭化物100の一部のみを粘度調整物投入調整装置5に返送するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
以下、第3の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
図3に示す本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、図1に示す第1の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムに、次の構成を加えたものである。すなわち、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、燃焼炉60において生成した灰分を、粘度調整物2として、粘度調整物投入調整装置5に返送する搬送手段310を備えている。以下、搬送手段310について説明する。なお、図3に示す構成要素のうち、図1に示す構成要素と同一の構成要素には図1と同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムには、灰分を搬送する搬送手段310が備えられている。搬送手段310は、燃焼炉60において熱分解ガス51Aの燃焼により生成した灰分を、粘度調整物2として、粘度調整物投入調整装置5に送るものである。
搬送手段310は、密閉式の少なくとも1つ以上の搬送装置を少なくとも備えている。搬送装置として例えばベルトコンベアを例示できる。図3は、搬送手段310が乾燥機粘度調整用灰分返流搬送装置116である場合を示す。乾燥機粘度調整用灰分返流搬送装置116は、第1集塵装置64及び第2集塵装置70から排出された灰分を受け入れ、これら灰分を粘度調整物貯留ホッパ4まで搬送し、投入する。
第1、第2集塵装置64、70にはそれぞれ、燃焼排ガス71から分離した灰分を切り出す仕切弁64a、70aと、灰分を搬送ライン64b、70bを経由して、乾燥機粘度調整用灰分返流搬送装置116に送る装置で構成されている。
次に、図3に示す含水有機性廃棄物燃料化システムを用いた本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法を説明する。
図3に示すように、本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法は、含水有機性廃棄物1の添加する粘度調整物2を、含水有機性廃棄物燃料化システム内で発生した灰分とするものである。すなわち、本実施形態の処理方法は、熱分解炭化工程において生成した熱分解ガス51Aを燃焼する燃焼工程を有し、燃焼工程において生成した灰分を、粘度調整物2として、粘度調整工程に返送する。
図3において、燃焼工程を経て、第1、第2集塵装置64、70によって燃焼排ガス71から分離された灰分は、仕切弁64a、70a及び搬送ライン64b、70bを経由して乾燥機粘度調整用灰分返流搬送装置116に送られる。灰分は、主に燃焼炉60において熱分解ガス51Aを燃焼した後に残る不燃物である。灰分は乾燥機粘度調整用灰分返流搬送装置116により粘度調整物貯留ホッパ4まで搬送され、粘度調整物投入調整装置5において含水有機性廃棄物1に添加され、含水有機性廃棄物1の粘度が調整される。
このように、乾燥機20に投入される含水有機性廃棄物1の粘度調整を行う為の粘度調整物2として、第1、第2除塵装置64、70で捕集された灰分を用いることで、含水有機性廃棄物燃料化システム外から粘度調整物2を収集し投入することなく被乾燥物の含水率を低下させることができる。これにより、乾燥機20内部での被乾燥物の付着性を低下させることができ、伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着を予防できる。また、乾燥有機性廃棄物21の塊状化を促進することができ、乾燥有機性廃棄物21の微粉化による粉塵の発生を低減できる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
以下、第4の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
図4に示す本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、図1に示す第1の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムに、次の構成を加えたものである。すなわち、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、炭化物振分け装置103と、搬送手段410と、を備えている。更に、第2の実施形態において説明した炭化物冷却器下部仕切弁101と炭化物冷却器下部温度センサ102を備えている。以下、本実施形態について説明する。なお、図4に示す構成要素のうち、図1及び図2に示す構成要素と同一の構成要素には図1と同じ符号を付してその説明を省略する。
炭化物振分け装置103は、炭化物冷却器42と、出荷用炭化物搬送装置110との間に配置されている。炭化物振分け装置103は、熱分解炭化炉40において生成した炭化物100を、小粒径炭化物100’と、小粒径炭化物100’よりも大きな粒径を有する大粒径炭化物100”とに分別するものである。炭化物振分け装置103は例えば篩い選別機を用いることができる。
ここで小粒径炭化物100’は、例えば粒子径が0.5mm以下の炭化物である。また、この場合の大粒径炭化物100”は、例えば粒子径が0.5mm超の炭化物である。粒子径が0.5mm以下の炭化物は、粉末状活性炭と同等の微視的にはポーラス状で保水機能を有しており、吸水性が高く、含水有機性廃棄物1に少量添加することで、乾燥時における粘度を下げる調整ができ、乾燥機20内の伝熱面に含水有機性廃棄物1が付着しにくくする効果が高まる。この為、含水有機性廃棄物1の粘度調整を行うのに少量の添加量で粘度調整機能を発揮する大きなメリットがある。
なお、粒子径が0.5mm以下の炭化物を小粒径炭化物100’とし、粒子径が0.5mm超の炭化物を大粒径炭化物100”としたが、これに限定されるものではない。熱分解炭化炉40から排出された炭化物100のうち、吸水性が高く、含水有機性廃棄物1に少量添加することで十分な効果が得られるのであれば、小粒径炭化物100’を粒子径が0.5mm以下の炭化物に限定する必要はなく、小粒径炭化物100’及び大粒径炭化物100”の分別の目安となる粒子径を、適宜設定してもよい。
炭化物振分け装置103には、出荷用炭化物搬送装置110が接続されている。出荷用炭化物搬送装置110は、炭化物振分け装置103によって大粒径炭化物100”とされたものを、炭化物貯留装置120に供給する。
また、炭化物振分け装置103には、搬送手段410が接続されている。搬送手段410は、炭化物振分け装置103によって小粒径炭化物100’とされたものを、粘度調整物投入調整装置5に供給する。
搬送手段410は、密閉式の少なくとも1つ以上の搬送装置を少なくとも備える。搬送装置として例えばベルトコンベアを例示できる。図4は、搬送手段410として乾燥機粘度調整用小粒子炭化物返流搬送装置117により構成される。炭化物振分け装置103から排出された小粒径炭化物100’を受け入れ、この小粒径炭化物100’を粘度調整物貯留ホッパ4に投入する。
次に、図4に示す含水有機性廃棄物燃料化システムを用いた本実施形態の含水有機性廃棄物の処理方法を説明する。
本実施形態の処理方法では、熱分解炭化工程において生成した炭化物100を、小粒径炭化物100’と、小粒径炭化物100’よりも大きな粒径を有する大粒径炭化物100”とに分別する炭化物振分け工程と、炭化物振分け工程によって分別された小粒径炭化物100’を、粘度調整物2として、粘度調整工程に返送する。
より具体的には、粘度調整工程、乾燥工程及び熱分解炭化工程を経て、炭化物冷却器42によって冷却された炭化物100を、炭化物振分け装置103に送る。そして、炭化物振分け工程として、炭化物振分け装置103において、炭化物を、例えば、粒子径0.5mm以下の小粒径炭化物100’と、粒径0.5mm超の大粒径炭化物100”とに分別する。
小粒径炭化物100’は、第1ベルトコンベア411に送られる。小粒径炭化物100’は更に、第2、第3ベルトコンベア415、416によって粘度調整物貯留ホッパ4まで搬送され、粘度調整物投入調整装置5において含水有機性廃棄物1に添加され、含水有機性廃棄物1の粘度が調整される。一方、大粒径炭化物100”は、出荷用炭化物搬送装置110によって炭化物貯留装置120に供給され、燃料化物として出荷される。
本実施形態によれば、炭化物振分け装置103にて振分けされた小粒径炭化物100’を含水有機性廃棄物1に添加して、含水有機性廃棄物1の粘度調整を行うことで、含水有機性廃棄物燃料化システム外から粘度調整物2を収集し投入することなく被乾燥物の含水率を低下させることができる。これにより、乾燥機20内部での被乾燥物の付着性を低下させることができ、伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着を予防できる。また、乾燥有機性廃棄物21の塊状化を促進することができ、乾燥有機性廃棄物21の微粉化による粉塵の発生を低減できる。
また、外部の燃料利用先に出荷され、燃料として活用される炭化物は、その貯留・排出・搬送等の段階での粉塵の発生を極力抑制したい要望がある。本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法では、炭化物振分け装置103にて分別された大粒径炭化物100”を出荷用の炭化物とし、粉塵の発生源となり得る小粒径炭化物100’は外部に出荷せずに粘度調整物2として利用することで、炭化物の出荷に伴う貯留・排出・搬送等の段階での粉塵発生を防止することもできる。
なお、図4に示す本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムには、第1集塵装置64または第2集塵装置70において燃焼排ガス71から分離された灰分を、粘度調整物投入調整装置5に搬送する搬送手段があってもよい。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
以下、第5の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
図5に示す本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、図4に示す第4の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムに、次の構成を加えたものである。すなわち、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、粘度調整物投入調整装置5に、含水有機性廃棄物1の粘度を測定する粘度測定センサ6aと、粘度測定センサ6aの測定値に基づき粘度調整物2の投入量を調整する粘度調整部6bとが備えられている。なお、図5に示す構成要素のうち、図4に示す構成要素と同一の構成要素には図4と同じ符号を付してその説明を省略する。
粘度測定センサ6aは、例えば、連続式の粘度計であり、粘度調整物投入調整装置5内の含水有機性廃棄物1の粘度を測定し、その測定値を粘度調整部6bに出力する。粘度調整部6bは、含水有機性廃棄物1の粘度の測定値に基づき、含水有機性廃棄物1の粘度を適正値にするために必要な粘度調整物2の添加量を算出し、この算出値に基づき、所定量の粘度調整物2及び含水有機性廃棄物1を、粘度調整物貯留ホッパ4及び含水有機性廃棄物貯留ホッパ3から粘度調整物投入調整装置5に供給させる。
粘度調整物貯留ホッパ4と粘度調整物投入調整装置5との間には、粘度調整物2の投入量を調整する調整バルブ7が備えられている。また、含水有機性廃棄物貯留ホッパ3と粘度調整物投入調整装置5との間には、含水有機性廃棄物1の投入量を調整する調整バルブ8が備えられている。
本実施形態では、粘度測定センサ6aの測定値に基づき粘度調整部6bにおいて粘度調整物2の添加量を算出し、更に、粘度調整部6bが調整バルブ7、8の開度を調整することで、所定量の粘度調整物2及び含水有機性廃棄物1を、粘度調整物投入調整装置5に供給させ、含水有機性廃棄物1の粘度調整を行う。
このように、連続式の粘度測定センサ6aの測定値に基づき粘度調整物投入調整装置5における含水有機性廃棄物1の粘度調整を行うことで、的確で精度の高い粘度調整を行うことができ、乾燥機20に投入する含水有機性廃棄物1の粘度を一定に保持させることができる。これにより、乾燥機20内部での被乾燥物の付着性を低下させることができ、伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着を予防できる。また、乾燥有機性廃棄物21の塊状化を促進することができ、乾燥有機性廃棄物21の微粉化による粉塵の発生を低減できる。
本実施形態は図5に示したものに限られず、例えば、図1〜4に示した含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法に適用してもよい。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
以下、第6の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を、図面を参照して説明する。
図6に示す本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、図4に示す第4の実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムに、次の構成を加えたものである。すなわち、本実施形態の含水有機性廃棄物燃料化システムは、粘度調整物投入調整装置5に、含水有機性廃棄物1の含水率を測定する含水率測定センサ16aと、含水率測定センサ16aの測定値に基づき粘度調整物の投入量を調整する含水率調整部16bとが備えられている。なお、図6に示す構成要素のうち、図4に示す構成要素と同一の構成要素には図4と同じ符号を付してその説明を省略する。
含水率測定センサ16aは、例えば、連続式の含水率測定計であり、粘度調整物投入調整装置5内の含水有機性廃棄物1の含水量を測定し、その測定値を含水率調整部16bに出力する。含水率調整部16bは、含水有機性廃棄物1の含水率の測定値に基づき、含水有機性廃棄物1の粘度を適正値にするために必要な粘度調整物2の添加量を算出し、この算出値に基づき、所定量の粘度調整物2及び含水有機性廃棄物1を、粘度調整物貯留ホッパ4及び含水有機性廃棄物貯留ホッパ3から粘度調整物投入調整装置5に供給させる。
粘度調整物貯留ホッパ4と粘度調整物投入調整装置5との間には、粘度調整物2の投入量を調整する調整バルブ7が備えられている。また、含水有機性廃棄物貯留ホッパ3と粘度調整物投入調整装置5との間には、含水有機性廃棄物1の投入量を調整する調整バルブ8が備えられている。
本実施形態では、含水率測定センサ16aの測定値に基づき含水率調整部16bにおいて粘度調整物2の添加量を算出し、更に、含水率調整部16bが調整バルブ7、8の開度を調整することで、所定量の粘度調整物2及び含水有機性廃棄物1を、粘度調整物投入調整装置5に供給し、含水有機性廃棄物1の粘度調整を行う。
このように、連続式の含水率測定センサ16aの測定値に基づき粘度調整物投入調整装置5における含水有機性廃棄物1の粘度調整を行うことで、的確で精度の高い粘度調整を行うことができ、乾燥機20に投入する含水有機性廃棄物1の粘度を一定に保持させることができる。これにより、乾燥機20内部での被乾燥物の付着性を低下させることができ、伝熱面への含水有機性廃棄物1の付着を予防できる。また、乾燥有機性廃棄物21の塊状化を促進することができ、乾燥有機性廃棄物21の微粉化による粉塵の発生を低減できる。
本実施形態は図6に示したものに限られず、例えば、図1〜4に示した含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法に適用してもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、含水有機性廃棄物に粘度調整物を添加して混合させる粘度調整物投入調整装置を持つことにより、含水有機性廃棄物の粘性が高い場合においても、乾燥機内の伝熱面に汚泥が付着するのを防止し、乾燥機の容量を大きくすることなく、システム全体の効率アップが図れる含水有機性廃棄物燃料化システム及び含水有機性廃棄物の処理方法を提供できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…含水有機性廃棄物、2…粘度調整物、3…含水有機性廃棄物貯留ホッパ、4…粘度調整物貯留ホッパ、5…粘度調整物投入調整装置、6a…粘度測定センサ、6b…粘度調整部、7…調整バルブ、8…調整バルブ、10…乾燥機投入機、16a…含水率測定センサ、16b…含水率調整部、20…乾燥機、21…乾燥有機性廃棄物、22A…乾燥機排ガス、22…配管、23…スクラバ、24…乾燥機排ガスブロワ、30…受入ホッパ、32…乾燥有機物投入機、40…熱分解炭化炉、40a…外側ジャケット部、51…熱分解ガス配管、51A…熱分解ガス、60…燃焼炉、61、62、63…燃焼排ガスライン、64…第1集塵装置、65…燃焼排ガス循環ブロワ、70…第2集塵装置、71…燃焼排ガス、72…洗浄装置、73…排気塔、74…燃焼排ガス誘引ブロワ、100…炭化物、100’…小粒径炭化物、100”…大粒径炭化物、101…炭化物冷却器下部仕切弁、102…炭化物冷却器下部温度センサ、110…出荷用炭化物搬送装置、111…炭化物・灰分搬送装置、115…乾燥機粘度調整用炭化物返流搬送装置、116…乾燥機粘度調整用灰分返流搬送装置、120…炭化物貯留装置、130…炭化物排出装置、140…集塵機、145…粉塵吸引ダクト、150…密閉式炭化物搬送車、180…炭化物貯留装置下部仕切弁、190…炭化物排出密閉ダクト、210、310、410…搬送手段。
Claims (16)
- 含水有機性廃棄物に粘度調整物を添加して混合させる粘度調整物投入調整装置と、
前記粘度調整物が添加された前記含水有機性廃棄物を乾燥させて乾燥有機性廃棄物とする乾燥機と、
前記乾燥有機性廃棄物を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物を生成させる熱分解炭化炉と、
を備えることを特徴とする含水有機性廃棄物燃料化システム。 - 前記熱分解炭化炉において生成した前記炭化物の一部を、前記粘度調整物として、前記粘度調整物投入調整装置に送る搬送手段が備えられている請求項1に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。
- 前記熱分解炭化炉において前記炭化物とともに生成した熱分解ガスを燃焼させる燃焼炉と、
前記燃焼炉において前記熱分解ガスの燃焼により生成した灰分を、前記粘度調整物として、前記粘度調整物投入調整装置に送る搬送手段と、
が備えられている請求項1に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。 - 前記熱分解炭化炉において前記炭化物とともに生成した熱分解ガスを燃焼させる燃焼炉と、
前記熱分解炭化炉において生成した前記炭化物の一部及び前記燃焼炉において前記熱分解ガスの燃焼により生成した灰分を、前記粘度調整物として、前記粘度調整物投入調整装置に送る搬送手段と、
が備えられている請求項1に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。 - 前記燃焼炉の後段に、前記熱分解ガスから前記灰分を分離する第1集塵装置が備えられ、
前記搬送手段は、前記第1集塵装置によって分離された前記灰分を、前記粘度調整物として、前記粘度調整物投入調整装置に送るものである請求項3または請求項4に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。 - 前記第1集塵装置の後段に、前記熱分解ガスから前記灰分を分離する第2集塵装置が備えられ、
前記搬送手段は、前記第2集塵装置によって分離された前記灰分を、前記粘度調整物として、前記粘度調整物投入調整装置に送るものである請求項5に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。 - 前記熱分解炭化炉において生成した前記炭化物を、小粒径炭化物と、前記小粒径炭化物よりも大きな粒径を有する大粒径炭化物とに分別する炭化物振分け装置と、
前記炭化物振分け装置によって分別された前記小粒径炭化物を、前記粘度調整物として、前記粘度調整物投入調整装置に送る搬送手段と、が備えられている請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。 - 前記粘度調整物投入調整装置に、前記含水有機性廃棄物の粘度を測定する粘度測定センサと、前記粘度測定センサの測定値に基づき前記粘度調整物及び前記含水有機性廃棄物の投入量を調整する粘度調整部とが備えられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。
- 前記粘度調整物投入調整装置に、前記含水有機性廃棄物の含水率を測定する含水率測定センサと、前記含水率測定センサの測定値に基づき前記粘度調整物及び前記含水有機性廃棄物の投入量を調整する含水率調整部とが備えられている請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の含水有機性廃棄物燃料化システム。
- 含水有機性廃棄物に粘度調整物を添加して混合する粘度調整工程と、
前記粘度調整物が添加された前記含水有機性廃棄物を乾燥させて乾燥有機性廃棄物とする乾燥工程と、
前記乾燥有機性廃棄物を還元雰囲気下で熱分解炭化処理して炭化物及び熱分解ガスを生成させる熱分解炭化工程と、
を備えることを特徴とする含水有機性廃棄物の処理方法。 - 前記熱分解工程において生成した前記炭化物の一部を、前記粘度調整物として、前記粘度調整工程に返送する請求項10に記載の含水有機性廃棄物の処理方法。
- 前記熱分解炭化工程において生成した前記熱分解ガスを燃焼する燃焼工程を有し、
前記燃焼工程において生成した灰分を、前記粘度調整物として、前記粘度調整工程に返送する請求項10に記載の含水有機性廃棄物の処理方法。 - 前記熱分解炭化工程において生成した前記熱分解ガスを燃焼する燃焼工程を有し、
前記熱分解炭化工程において生成した前記炭化物の一部及び前記燃焼工程において生成した灰分を、前記粘度調整物として、前記粘度調整工程に返送する請求項10に記載の含水有機性廃棄物の処理方法。 - 前記熱分解炭化工程において生成した前記炭化物を、小粒径炭化物と、前記小粒径炭化物よりも大きな粒径を有する大粒径炭化物とに分別する炭化物振分け工程と、
前記炭化物振分け工程によって分別された前記小粒径炭化物を、前記粘度調整物として、前記粘度調整工程に返送する請求項11乃至請求項13の何れか一項に記載の含水有機性廃棄物の処理方法。 - 前記粘度調整工程において、粘度測定センサによって前記含水有機性廃棄物の粘度を測定し、前記粘度測定センサの測定値に基づき前記粘度調整物及び前記含水有機性廃棄物の投入量を調整する請求項10乃至請求項14の何れか一項に記載の含水有機性廃棄物の処理方法。
- 前記粘度調整工程において、含水率測定センサにより前記含水有機性廃棄物の含水率を測定し、前記含水率測定センサの測定値に基づき前記粘度調整物及び前記含水有機性廃棄物の投入量を調整する請求項10乃至請求項14の何れか一項に記載の含水有機性廃棄物の処理方法。
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