JP2020087074A - 移動体、プログラム及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像する対象物との距離を適切に保つことのできる移動体をより低いコストで提供する。【解決手段】対象物を追尾する移動体130であって、撮像部132と、撮像部132が撮像した画像のうち対象物に相当する対象部分を特定する特定部135と、対象部分に含まれるピクセル数を取得する取得部136と、対象部分に含まれるピクセル数に基づいて、移動体の移動を制御する制御部137と、を備える移動体130。【選択図】図11
Description
本発明は、移動体、プログラム及び制御方法に関する。
近年、ホームロボットやドローンといった移動体に関する開発が盛んに行われており、移動体の様々な活用方法が生まれている。例えば、室内を動き回るペットや野外を逃走する不審者といった対象物を、カメラを搭載した移動体が追尾しつつ撮像し、画像をユーザの端末に送信するという活用方法が存在する(例えば、特許文献1)。
このように対象物を移動体が追尾する場合、移動体は、対象物と衝突することや対象物から離れすぎることを防止する必要がある。そこで、移動体に、奥行き方向の情報を取得し対象物との距離を計測可能なステレオカメラを搭載し、対象物との距離を適切に保ちつつ対象物を追尾させる場合がある。
しかしながら、奥行き方向の情報を取得しない他のカメラと比較してステレオカメラは高額である場合が多く、上記の方法では移動体の製造に大きいコストがかかることがある。
そこで、本発明は、撮像する対象物との距離を適切に保つことのできる移動体をより低いコストで提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る移動体は、対象物を追尾する移動体であって、撮像部と、前記撮像部が撮像した画像のうち対象物に相当する対象部分を特定する特定部と、対象部分に含まれるピクセル数を取得する取得部と、対象部分に含まれるピクセル数に基づいて、移動体の移動を制御する制御部と、を備える。
この態様によれば、移動体は、撮像部が撮像した画像に含まれる対象部分のピクセル数に基づいて、対象物との距離を適切に保ちつつ対象物の追尾を行うことができる。すなわち、対象物との距離を計測するためのステレオカメラ等を搭載する必要がないため、移動体の製造コストをより低く抑えることができる。
本発明によれば、撮像する対象物との距離を適切に保つことのできる移動体をより低いコストで提供することができる。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
図1は、本実施形態に係る通信システム1を示す図である。通信システム1は、移動する対象物を移動体130によって追尾させるシステムであって、移動体130に搭載された撮像部により対象物を撮像し、撮像した対象物の画像(静止画像及び動画像を含む)をユーザの端末120に送信するシステムである。なお、移動体130が追尾する対象物は、移動する任意の物体(生物及び無生物を含む。)であってもよい。
通信システム1は、サーバ110、端末120及び移動体130を備える。サーバ110、端末120及び移動体130は、インターネットや無線LAN等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続される。なお、通信システム1が備えるサーバ110、端末120及び移動体130の数は一つに限られず、複数備えてもよい。また、サーバ110は、1つの機器から構成されてもよいし、複数の機器から構成されてもよいし、クラウド上で実現されるサーバであってもよい。
端末120は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、家庭用ゲーム機器等、どのような端末が用いられてもよい。なお、本実施形態において、サーバ110及び端末120を区別する必要のない場合には、両者をまとめて情報処理装置200と称することがある。
また、本実施形態における移動体130は、室内を移動するホームロボットであるが、移動体130はホームロボットに限られず、屋外を移動するロボットやドローン、自動搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)、パーソナルモビリティ、自動車等であってもよい。
図2は、情報処理装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置200は、CPU(Central Processing Unit)201、記憶装置202、通信IF(Interface)203、入力デバイス204及び出力デバイス205を有する。これらの各構成は、相互にデータ送受信可能に接続される。
CPU201は、記憶装置202に記憶されたプログラムの実行に関する制御やデータの演算、加工を行う制御部である。CPU201は、通信IF203からデータを受け取り、データの演算結果を出力デバイス205に出力したり、記憶装置202に記憶したりしてもよい。
記憶装置202は、各種情報を記憶するデバイスである。記憶装置202は、データの書き換えが可能な揮発性の記憶媒体やデータの読み出しのみが可能な不揮発性の記憶媒体であってもよい。
通信IF203は、情報処理装置200を通信ネットワークNに接続するデバイスである。通信IF203は、情報処理装置200の外部に設けられてもよい。その場合、通信IF203は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介して情報処理装置200に接続される。
入力デバイス204は、ユーザからの情報の入力を受け付けるためのデバイスである。入力デバイス204は、例えばタッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及びマイク等であってもよい。
出力デバイス205は、情報を出力するためのデバイスである。出力デバイス205は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescent)ディスプレイ及びスピーカ等であってもよい。
図3は、端末120の機能ブロック構成の一例を示す図である。端末120は、通信部121、入力受付部122、表示制御部123、撮像部124及び記憶部125を含む。通信部121、入力受付部122、表示制御部123、撮像部124及び記憶部125は、端末120のCPU201が、記憶装置202に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。当該プログラムは、サーバ110からダウンロードされて端末120にインストール可能なプログラム(アプリケーション)であってもよい。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は、特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記憶媒体であってもよい。
通信部121は、通信ネットワークNを介してサーバ110又は移動体130と情報の送受信を行う。例えば、通信部121は、追尾を行う対象物を設定する際、端末120の撮像部124が撮像した対象物の画像を移動体130の通信部131へ送信してもよい。また、通信部121は、移動体130の撮像部132が撮像した対象物の画像を移動体130が備える通信部131から受信してもよい。
入力受付部122は、タッチパネル等の入力デバイス204を介して、ユーザから各種情報の入力を受け付ける。
表示制御部123は、サーバ110や移動体130から受信した情報に基づき、液晶ディスプレイ等の出力デバイス205に各種の画面を表示する。例えば、表示制御部123は、移動体130から受信した対象物の画像を出力デバイス205のディスプレイに表示してもよい。
撮像部124は、画像を撮像する。例えば、撮像部124は、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、レンズ等の撮像素子を含む。撮像部124は、入力受付部122がユーザから受け付けた撮像指示に基づいて画像の撮像を行ってもよい。撮像部124により撮像された画像は、記憶部125に記憶されてもよい。
記憶部125は、端末120の撮像部124により撮像された画像等の各種データを記憶する。記憶部125は、通信部121が移動体130から受信したデータ(移動体130が撮像した画像等)を記憶してもよい。
図4は、移動体130の外観の一例を示す図である。移動体130は、本体部160、車輪161、車軸162備える。また、本体部160には、撮像部132が調整部150を介して搭載される。なお、移動体130の外観は図4の例に限定されない。例えば車軸162は二つに限らず任意の個数を備えてもよい。
本実施形態において、移動体130は、移動体130に設けられた撮像部132が撮像した画像に含まれる対象物に相当する部分(以下、対象部分ともいう。)のピクセル数に基づいて移動を行う。例えば、移動体130は、対象部分のピクセル数が予め設定された目標ピクセル数になるように移動を行う。この場合、対象部分のピクセル数が目標ピクセル数よりも大きい場合には、移動体130は、対象部分のピクセル数が小さくなるように対象物から遠ざかる。一方、対象部分のピクセル数が目標ピクセル数よりも小さい場合には、移動体130は、対象部分のピクセル数が大きくなるように対象物へ近づく。目標ピクセル数は、予め定められた値であってもよいし、端末120の入力受付部122がユーザから目標ピクセル数の設定を受け付けることで定められる値であってもよい。また、移動体130は、対象部分のピクセル数が、第1閾値と第2閾値(>第1閾値)との間になるように移動してもよい。
本体部160は、移動体130を構成する各種部品が収容された筐体である。本実施形態において、本体部160は、円盤形状を呈するが、本体部の形状はこれに限られない。移動体130は、四つの車輪161を備える。図4の矢印で示すように、移動体130において撮像部132が位置する方向を前方とし、前方と逆方向を後方とすると、移動体130は、前方側及び後方側にそれぞれ二つの車輪161を有する。移動体130は、本体部160を貫くように位置する二つの車軸162を備え、一方の車軸162は前方側の二つの車輪161同士を接続し、他方の車軸162は後方側の二つの車輪161同士を接続する。
本体部160には、車輪161を回転させる駆動モータ(不図示)が収容される。車輪161は、当該駆動モータに車軸162等を介して接続され、駆動モータからの駆動力を動力源に回転する。移動体130は、車輪161が回転することにより、図4に示す前後方向に移動する。また、移動体130は、車輪161の向きを調整する調整機構(不図示)を備え、図4の矢印で示す左右方向にも移動可能である。駆動モータや調整機構の動作は、後述する制御部137により制御される。
本体部160の前方側には、調整部150を介して撮像部132が搭載される。撮像部132は、画像を撮像する。撮像部132は、常時撮像を行ってもよいし、所定の間隔ごと、又は、ユーザからの撮像指示が端末120を介して入力された場合に撮像を行ってもよい。
調整部150は、撮像部132の向きを調整する。調整部150は、内部に駆動モータ等が収容され、撮像部132の向きを左右方向に調整可能である。なお、調整部150は、左右方向に限らず、撮像部132の向きを上下方向(調整部150の軸方向)に調整可能な設計でもよい。調整部150の動作は、後述する制御部137により制御されてもよい。
図5は、移動体130のハードウェア構成の一例を示す図である。移動体130は、CPU301、記憶装置302、通信IF303、入力デバイス304、出力デバイス305及び駆動モータ306を有する。これらの各構成は、相互にデータ送受信可能に接続される。
CPU301は、記憶装置302に記憶されたプログラムの実行に関する制御やデータの演算、加工を行う制御部である。CPU301は、通信IF303からデータを受け取り、データの演算結果を出力デバイス305に出力したり、記憶装置302に記憶したりしてもよい。
記憶装置302は、各種情報を記憶するデバイスである。記憶装置302は、データの書き換えが可能な揮発性の記憶媒体やデータの読み出しのみが可能な不揮発性の記憶媒体であってもよい。
通信IF303は、移動体130を通信ネットワークNに接続するデバイスである。通信IF303は、移動体130の外部に設けられてもよい。その場合、通信IF303は、例えばUSB等のインタフェースを介して移動体130に接続される。
入力デバイス304は、ユーザからの情報の入力を受け付けるためのデバイスである。入力デバイス304は、例えばタッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及びマイク等であってもよい。
出力デバイス305は、情報を出力するためのデバイスである。出力デバイス305は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びスピーカ等であってもよい。
駆動モータ305は、移動体130が有する車輪161を回転させるための駆動力を提供する。駆動モータ305から生じる駆動力は、車軸162を介して車輪161に伝達される。駆動モータ305の動作は、後述する制御部137により制御されてもよい。
図6は、移動体130の機能ブロック構成の一例を示す図である。移動体130は、通信部131、撮像部132、特徴取得部133、記憶部134、特定部135、ピクセル数取得部136、制御部137、設定部138、移動量推定部139及び位置推定部140を備える。
通信部131は、通信ネットワークNを介してサーバ110又は端末120と情報の送受信を行う。例えば、通信部131は、移動体130の撮像部132が撮像した対象物の画像を端末120の通信部121へ送信してもよい。
撮像部132は、上述したように画像の撮像を行う。撮像部132が撮像した画像は、通信部131により端末120に送信されてもよい。また、撮像部132が撮像した画像は、記憶部134に撮像日時等の情報と関連付けられ保存されてもよい。
特徴取得部133は、追尾対象となる対象物の特徴を取得する。対象物の設定を行う場合、まず、ユーザは端末120の撮像部124で対象物を撮像し、撮像された画像を移動体130の通信部131に送信する。特徴取得部133は、通信部131が受信した画像に基づいて、対象物の特徴を取得する。特徴とは、撮像した画像のうち対象物に相当する部分を特定するための情報であり、対象物の形状や色等を含んでもよい。なお、対象物によっては、撮像する角度によって形や色が異なる場合がある。そのため、特徴取得部133は、様々な角度から対象物を撮像した画像を端末120から取得し、複数の画像に基づいて対象物の特徴を取得することが望ましい。特徴取得部133が取得した特徴は、記憶部125に記憶されてもよい。
なお、特徴取得部133は、端末120に含められてもよい。このとき、移動体130の通信部131は、端末120が備える特徴取得部が取得した対象物の特徴に関する情報を、通信ネットワークNを介して端末120から受信してもよい。また、端末120が備える特徴取得部が取得した対象物の特徴に関する情報は、端末120の記憶部125に記憶されてもよい。
記憶部134は、撮像部132により撮像された画像や特徴取得部133が取得した特徴を含む各種データを記憶する。
特定部135は、撮像部132が撮像した画像のうち対象部分を特定する。特定部135は、特徴取得部133が取得した特徴に基づいて対象部分を特定してもよい。図7は、撮像部132により撮像された画像170の一例である。画像には、犬Dが含まれる。また、図7に示す方眼は、画像170のピクセルを表す。例えば、当該犬Dが追尾する対象物であった場合、上述した特徴取得部133は、対象物の設定の際に犬Dの形状や色等を特徴として取得する。特定部135は、特徴取得部133が取得した犬Dの特徴に基づいて、撮像部132が撮像した画像170のうち犬Dに相当する部分を特定する。例えば、特定部135は、パターンマッチングを用いて対象部分を特定してもよい。この場合、特徴取得部133により取得された形状や色等を、特定部135が特定パターンとして保持し、撮像された画像から特定パターンと一致するパターンを特定する。また、特定パターンについては、サイズが異なるパターンが複数用意されるとよい。
なお、対象部分の特定は、上述した方法に限られない。例えば、サイズや向きが異なる対象物の画像を教師データとして学習させた学習済みモデルが準備され、特定部135は、入力された画像に対し、学習済みモデルを用いて対象物を含むか否かを判定してもよい。特定部135は、対象物を含むと判定された画像に対し、対象物に相当する対象部分の特定を行ってもよい。当該学習済みモデルは、移動体130又はサーバ110が備えてもよい。また、特定部135は、一度対象部分が特定されると、その後は、対象部分内の画素値と、対象部分外の画素値との違いを用いて輪郭(境界)を特定し、特定した輪郭によって対象部分を特定してもよい。これにより、特定部135の処理負荷を軽減することが可能になる。
ピクセル数取得部136は、対象部分に含まれるピクセル数を取得する。本実施形態において、ピクセル数取得部136は、図7に示す画像170のうち、特定部135が特定した犬Dに相当する部分のピクセル数を取得する。このとき、対象部分とその他の部分が混在するピクセル(対象部分の輪郭に位置するピクセル)については、対象部分に含まれるピクセルとしてカウントされてもよいし、対象部分に含まれないピクセルとしてカウントされなくてもよい。ピクセル数取得部136が取得したピクセル数は、制御部137に送出される。
制御部137は、移動体130の移動を制御する。制御部137は、車輪161の動力源である駆動モータの動作を制御することにより、移動体130の移動を制御してもよい。制御部137は、ピクセル数取得部136により取得されたピクセル数に基づいて移動体130の移動を制御する。例えば、ピクセル数取得部136により取得されたピクセル数が目標ピクセル数よりも大きい場合、制御部137は、対象物から遠ざかるように移動体130の動きを制御する。一方、ピクセル数取得部136により取得されたピクセル数が目標ピクセル数よりも小さい場合、制御部137は、対象物に近づくように移動体130の動きを制御する。
図8は、撮像部132が撮像した犬Dの画像の一例を示す図である。図8(a)は、対象物である犬Dが大きく撮像された画像であり、図8(b)は犬Dが小さく撮像された画像である。
図8(a)は、ピクセル数取得部136により取得された対象部分(犬Dに相当する部分)のピクセル数が目標ピクセル数よりも大きい場合を示す。このとき、制御部137は、車輪161の駆動モータ等を制御し、移動体130を犬Dから離れるように移動させる。
一方、図8(b)は、ピクセル数取得部136により取得された対象部分(犬Dに相当する部分)のピクセル数が目標ピクセル数よりも小さい場合を示す。このとき、制御部137は、車輪161の駆動モータ等を制御し、移動体130を犬Dに近づくように移動させる。
なお、対象物によっては、撮像する方向によって大きさが異なる。例えば、犬Dの場合、前方側(顔側)から撮像した場合よりも、側方側(腹部側)から撮像した場合の方が、犬Dからの距離が同じであっても大きく見える。すなわち、対象物との距離が同じ状況であっても、対象物の向きが異なると、撮像部132が撮像した画像のうち対象部分に含まれるピクセル数は異なる。そのため、目標ピクセル数は、対象物の向きに応じて複数設定されていてもよい。このとき、特定部135は、パターンマッチングなどにより対象物の向きも併せて特定し、制御部137は、対象物の向きに応じて目標ピクセル数を適宜選択し、ピクセル数取得部136により取得された対象部分のピクセル数と比較してもよい。
また、制御部137は、移動体130の向きを制御する。制御部137は、車輪161の向きを調整する調整機構の動作を制御することにより、移動体の向きを制御してもよい。制御部137は、撮像部132が撮像した画像内における対象部分の位置に基づいて、移動体130の向きを制御してもよい。例えば、制御部137は、撮像した画像内において対象部分が右寄りに位置する場合には、移動体130が右側に向くように制御する。一方、制御部137は、撮像した画像内において対象部分が左寄りに位置する場合には、移動体130が左側に向くように制御する。そうすることで、移動体130が対象物の位置する方向に向かって移動するため、撮像部132の画角から対象物が外れてしまう蓋然性が低下する。
図9は、撮像部132が撮像した犬Dの画像の一例を示す図である。図9(a)は、対象部分である犬Dに相当する部分が右寄り位置する画像である。このとき、制御部137は、移動体130が右側に向くよう制御する。一方、図9(b)は、犬Dに相当する部分が左寄りに位置する画像である。このとき、制御部137は、移動体130が左側に向くよう制御する。
また、制御部137は、撮像部132が撮像した画像内における対象部分の位置と、画像内の所定領域の位置との関係に基づいて移動体130の向きを制御してもよい。例えば、所定領域として、画像内の中央領域が指定されている場合、制御部137は、当該中央領域に対象部分が位置するように移動体130の向きを制御してもよい。例えば、図9(a)に示す例において犬Dに相当する部分は、中央領域よりも右寄りに位置する。そのため、制御部137は、犬Dに相当する部分が中央領域内に位置するよう、移動体130の向きを右側に制御する。
また、制御部137は、撮像部132が撮像した画像内における対象部分の位置に基づいて、撮像部132の向きを制御してもよい。このとき、制御部137は、移動体130全体の向きは変更せずに、撮像部132の向きのみを調整する制御を行ってもよい。制御部137は、調整部150を回転させる駆動モータの動作を制御することにより、撮像部132の向きを制御してもよい。
図9(a)に示す例において、犬Dに相当する部分は中央領域よりも右寄りに位置する。このとき、制御部137は、犬Dに相当する部分がより中央に位置するように撮像部132の向きを右側に向ける制御を実行してもよい。
設定部138は、対象部分に含まれるピクセル数に関する閾値を設定する。追尾対象となる対象物は移動体であるため、撮像部132が撮像した画像の対象部分に含まれるピクセル数は時間ごとに変化する。そのため、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が、目標ピクセル数からわずかにずれる度に移動体130の移動が行われると、移動体130の移動処理が煩雑となる。そこで、設定部138が対象部分に含まれるピクセル数に関する第1閾値と、第1閾値よりも大きい第2閾値とを設定し、制御部137は、当該閾値を超えた場合に移動体130の移動を行うようにしてもよい。設定部138は、目標ピクセル数に所定のピクセル数を減算した値を第1閾値として設定し、目標ピクセル数に所定のピクセル数を加算した値を第2閾値として設定してもよい。設定部138により設定された閾値は、記憶部134に記憶されてもよい。
移動量推定部139は、移動体130の移動量に基づいて対象物の移動量を推定する。例えば、移動量推定部139は、車輪161の動力源である駆動モータの回転数を取得し、当該回転数に基づいて、移動体130の移動量を算出してもよい。移動量推定部139は、算出した移動体130の移動量そのものの値を対象物の移動量と推定してもよい。また、移動量推定部139は、移動体130の移動量に所定の係数を乗じた値を対象物の移動量と推定してもよい。移動量推定部139により推定された対象物の移動量は、記憶部134に記憶されてもよい。
位置推定部140は、他のデバイスから取得した対象物の位置情報に基づいて対象物の位置を推定する。位置推定部140は、撮像部132が撮像した画像内に対象物が含まれていない場合(特定部135が対象部分を特定できない場合)に、対象物の位置を推定してもよい。位置推定部140は、例えば、室内に取り付けられた俯瞰カメラや対象物に取り付けられた送信機から対象物の位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて対象物の位置を推定してもよい。なお、撮像部132によって対象物が撮像されれば移動体130と対象物との距離の調整は可能である。そのため、位置推定部140が他のデバイスから取得する対象物の位置情報は、対象物のおおよその位置が特定できる情報であればよく、対象物と移動体130との正確な距離が取得できる位置情報でなくともよい。
なお、上述した特徴取得部133、記憶部134、特定部135、ピクセル数取得部136、制御部137、設定部138、移動量推定部139及び位置推定部140は、移動体130ではなくサーバ110が備えていてもよい。
図10は、通信システム1による処理の一例を示すシーケンス図である。図10を用いて、移動体130が対象物を追尾し撮像する処理を説明する。
まず、追尾する対象物の設定が行われる。具体的には、端末120の撮像部124が、対象物を撮像する(ステップS100)。対象物は、撮像する角度によって形状が異なることある。そのため、対象物を複数の角度から撮像することが望ましい。そうすることにより、後に行われる対象物の特徴を取得するステップにおいて複数の画像からより多くの特徴を取得でき、対象部分の特定精度が向上する。
端末120の通信部121は、撮像された画像を移動体130の通信部131に送信する(ステップS101)。移動体130の通信部131は、受信した画像を特徴取得部133に送出する。
移動体130の特徴取得部133は、通信部131が受信した画像に基づいて、対象物の特徴を取得する(ステップS102)。例えば、図7に示す犬Dの画像が対象物の画像として受信された場合、特徴取得部133は、犬Dの形状や色を特徴として取得する。特徴取得部133により取得された特徴は、記憶部134に記憶されてもよい。
移動体130の撮像部132は、周囲の景観を撮像する(ステップS103)。撮像部132は、撮像した画像を特定部135に送出する。
移動体130の特定部135は、特徴取得部133が取得した特徴に基づいて、撮像部132が撮像した画像のうち対象部分を特定する(ステップS104)。
移動体130のピクセル数取得部136は、特定部135が特定した対象部分に含まれるピクセル数を取得する(ステップS105)。
なお、上述した、特定部135が対象物の特徴を取得するステップ(ステップS102)からピクセル数取得部136が対象部分に含まれるピクセル数を取得するステップ(ステップS105)までの少なくともいずれかのステップは、サーバ110において実行されてもよい。
移動体130の制御部137は、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数に基づいて移動体130の移動を制御する(ステップS106)。例えば、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が、目標ピクセル数よりも大きい場合、制御部137は、対象物から遠ざかるように移動体130の動きを制御する。一方、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が、目標ピクセル数よりも小さい場合、制御部137は、対象物に近づくように移動体130の動きを制御する。なお、目標ピクセル数は、予め定められ記憶部134等に記憶された値であってもよいし、対象物ごとにユーザによって設定される値であってもよい。
制御部137により移動体130の移動が行われた後、移動体130の撮像部132は再び画像の撮像を行う(ステップS107)。
移動体130の通信部131は、撮像部132により撮像された画像を端末120の通信部121に送信する(ステップS108)。また、通信部131は、撮像部132により撮像された画像をサーバ110に送信してもよい。撮像画像の送信間隔は、予め設定された間隔でもよい。例えば、30分、又は1時間に一度、画像が送信されればよい。
端末120の表示制御部123は、通信部121が受信した画像を、端末120のディスプレイ等に表示する制御を行う(ステップS109)。
移動体130の記憶部134は、撮像部132により撮像された画像を記憶する(ステップS110)。記憶部134は、撮像部132が撮像した日時等の情報と関連付けて画像を保存してもよい。以上で通信システム1による処理は終了する。
図11は、移動体130の処理の一例を示すフローチャートである。図11は、撮像部132により撮像された画像に含まれる対象部分のピクセル数が設定部138で設定された閾値内の値をとるように、制御部137が移動体130の移動を制御する処理を示す。
まず、設定部138は、対象部分に含まれるピクセル数に関する第1閾値及び第1閾値よりも大きい第2閾値を設定する(ステップS120)。設定部138は、例えば、目標ピクセル数に所定のピクセル数を減算した値を第1閾値として設定し、目標ピクセル数に所定のピクセル数を加算した値を第2閾値として設定してもよい。また、設定部138により設定された閾値は、記憶部134に記憶されてもよい。
撮像部132は、画像の撮像を開始するか否かを判定する(ステップS121)。撮像部132は、移動体130の電源がオンになった場合に撮像を開始すると判定してもよいし、ユーザから撮像指示を受け付けた場合に撮像を開始すると判定してもよい。
撮像部132は、撮像を開始すると判定した場合(ステップS121:Yes)、画像の撮像を行う(ステップS122)。撮像部132は、撮像を開始すると判定しない場合(ステップS121:No)、再度判定処理を行う(ステップS121)。
撮像部132により画像が撮像されると、特定部135は、特徴取得部133が取得した特徴に基づいて、撮像部132が撮像した画像のうち対象部分を特定する(ステップS123)。
その後、ピクセル数取得部136は、特定部135が特定した対象部分に含まれるピクセル数を取得する(ステップS123)。ピクセル数取得部136は、取得したピクセル数を制御部137に送出する。
制御部137は、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が、設定部138の設定した第1閾値と第2閾値との間に含まれるか否かを判定する(ステップS125)。
制御部137は、閾値判定の結果に基づいて移動体130の移動を制御する(ステップS126)。例えば、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が第1閾値以下である場合、制御部137は、対象物に近づくように移動体130を移動する。一方、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が第2閾値以上である場合、制御部137は、対象物から遠ざかるように移動体130を移動する。ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が、第1閾値と第2閾値との間の値である場合、制御部137は移動体130を移動する処理を実行しない。
制御部137による移動体130の移動処理が終了すると、撮像部132は、画像の撮像を行う(ステップS127)。撮像部132は、撮像した画像を記憶部134及び通信部131に送出してもよい。
記憶部134は、撮像部132が撮像した画像を記憶する。なお、記憶部134は、撮像部132による撮像の直後ではなく、任意のタイミングで画像を記憶してもよい。
通信部131は、画像を端末120に送信するタイミングか否かを判定する(ステップS129)。例えば、通信部131は、前回の画像送信から所定の時間(例えば、30分又は1時間)が経過した場合に画像を送信するタイミングであると判定してもよいし、ユーザから画像の送信要求を受け付けた場合に画像を送信するタイミングであると判定してもよい。
通信部131は、画像を送信するタイミングであると判定した場合(ステップS129:Yes)、端末120の通信部121に画像を送信する(ステップS130)。一方、通信部131は、画像を送信するタイミングであると判定しない場合(ステップS129:No)、画像の送信は行わず、送信タイミングであるか否かの判定処理を再度実行する。(ステップS129)。
その後、撮像部132は、画像の撮像を終了するか否かの判定を実行する(ステップS131)。撮像部132は、移動体130の電源がオフになった場合に撮像を終了すると判定してもよいし、ユーザから撮像終了の指示を受け付けた場合に撮像を終了すると判定してもよい。
撮像部132は、画像の撮像を終了すると判定した場合(ステップS131:Yes)、撮像処理を終了する。また、撮像部132は、画像の撮像を終了すると判定しない場合(ステップS131:No)、画像の撮像処理(ステップS127)に戻る。以上で、移動体130の処理が終了する。
本実施形態に係る移動体130は、撮像部132が撮像した画像に含まれる対象部分のピクセル数に基づいて、対象物との距離を適切に保ちつつ対象物の追尾を行うことができる。すなわち、対象物との距離を計測するステレオカメラ等を搭載する必要がないため、移動体130の製造コストをより低く抑えることができる。
また、本実施形態に係る移動体130は、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が第1閾値以下である場合、又は、第1閾値よりも大きい第2閾値以上である場合に移動する。一方、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数が第1閾値と第2閾値との間の値をとる場合、移動体130は移動を行わない。すなわち、ピクセル数取得部136が取得したピクセル数のわずかな変動に応じて、移動体130が頻繁に移動するといった煩雑な移動処理が防止される。
図12は、移動体130により実行される対象物の探索処理の一例を示す図である。探索処理は、移動体130が他のデバイスから対象物の位置情報を受信し、当該位置情報に基づいて対象物の探索を実行する処理である。当該探索処理は、例えば特定部135が、撮像部132の撮像した画像において対象部分を特定できない場合に実行されてもよい。
まず、移動体130の通信部131は、対象物の位置情報を他のデバイスから受信する(ステップS130)。通信部131は、例えば、室内に取り付けられた俯瞰カメラや対象物に取り付けられた送信機から対象物の位置情報を受信してもよい。通信部131は、受信した位置情報を位置推定部140に送出する。
位置推定部140は、取得した位置情報に基づいて対象物の位置を推定する(ステップS131)。その後、制御部137は、位置推定部140により推定された位置へ移動体130を移動させる制御を実行する(ステップS132)。
移動体130の移動が完了すると、撮像部132は画像の撮像を行う(ステップS133)。撮像部132は、撮像した画像を特定部135に送出する。
特定部135は、特徴取得部133が取得した特徴に基づいて、撮像部132が撮像した画像のうち対象部分を特定する(ステップS134)。以降は、図10に示すステップS105以降と同様の処理が実行されるため説明を省略する。以上で、移動体130による対象物の探索処理は終了する。なお、上述したように、撮像部132によって対象物が撮像されれば移動体130と対象物との距離の調整は可能である。そのため、位置推定部140が他のデバイスから取得する対象物の位置情報は、対象物のおおよその位置が特定できる情報であればよく、対象物と移動体130との正確な距離が取得できる位置情報でなくともよい。
本実施形態に係る移動体130は、対象物を見失った場合であっても、他のデバイスから取得した位置情報に基づいて対象物の位置を推定し、推定した位置に移動体130が移動するため、再び対象物を追尾することが可能となる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。例えば、本実施形態に係る移動体130がパーソナルモビリティや自動車等の車両であった場合には、当該移動体130は前方を走行する車両を一定距離を保ったまま自動で追尾することが可能になる。
1…通信システム、110…サーバ、120…端末、121…通信部、122…入力受付部、123…表示制御部、124…撮像部、125…記憶部、130…移動体、131…通信部、132…撮像部、133…特徴取得部、134…記憶部、135…特定部、136…ピクセル数取得部、137…制御部、138…設定部、139…移動量推定部、140…位置推定部、150…調整部、160…本体部、161…車輪、162…車軸、170…画像、200…情報処理装置、201…CPU、202…記憶装置、203…通信IF、204…入力デバイス、205…出力デバイス、301…CPU、302…記憶装置、303…通信IF、304…入力デバイス、305…出力デバイス、306…駆動モータ
Claims (11)
- 対象物を追尾する移動体であって、
撮像部と、
前記撮像部が撮像した画像のうち前記対象物に相当する対象部分を特定する特定部と、
前記対象部分に含まれるピクセル数を取得する取得部と、
前記対象部分に含まれるピクセル数に基づいて、前記移動体の移動を制御する制御部と、を備える移動体。 - 前記対象部分に含まれるピクセル数に関する第1閾値と、前記第1閾値よりも大きい第2閾値とを設定する設定部をさらに備え、
前記制御部は、前記対象部分に含まれるピクセル数が前記第1閾値と前記第2閾値との間の値となるように、前記移動体の移動を制御する、
請求項1に記載の移動体。 - 前記制御部は、前記対象部分に含まれるピクセル数が前記第1閾値以下である場合、前記対象物に近づくように前記移動体の移動を制御する、
請求項2に記載の移動体。 - 前記制御部は、前記対象部分に含まれるピクセル数が前記第2閾値以上である場合、前記対象物から遠ざかるように前記移動体の移動を制御する、
請求項2又は3に記載の移動体。 - 前記制御部は、前記撮像部が撮像した画像内における前記対象部分の位置に基づいて、前記移動体の向きを制御する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の移動体。 - 前記制御部は、前記対象部分の位置と、前記画像内の所定領域の位置との関係に基づいて前記移動体の向きを制御する、
請求項5に記載の移動体。 - 前記制御部は、前記撮像部が撮像した画像内における前記対象部分の位置に基づいて、前記撮像部の向きを制御する、
請求項5に記載の移動体。 - 前記撮像部が撮像した画像を情報処理装置に送信する送信部をさらに備える、
請求項1から7のいずれか一項に記載の移動体。 - 前記移動体の移動量に基づいて前記対象物の移動量を推定する移動量推定部をさらに備え、
前記送信部は、推定された移動量を前記情報処理装置に送信する、
請求項8に記載の移動体。 - 情報処理装置に、
撮像するステップと、
撮像した画像のうち対象物に相当する対象部分を特定するステップと、
前記対象部分に含まれるピクセル数を取得するステップと、
前記対象部分に含まれるピクセル数に基づいて、移動体の移動を制御するステップと、を実行させるプログラム。 - 情報処理装置が、
撮像するステップと、
撮像した画像のうち対象物に相当する対象部分を特定するステップと、
前記対象部分に含まれるピクセル数を取得するステップと、
前記対象部分に含まれるピクセル数に基づいて、移動体の移動を制御するステップと、を実行する制御方法。
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JP2018222025A JP2020087074A (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | 移動体、プログラム及び制御方法 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1083446A (ja) * | 1996-09-09 | 1998-03-31 | Sony Corp | 障害物検出装置、障害物検出方法、移動装置及び移動方法 |
JP2004362334A (ja) * | 2003-06-05 | 2004-12-24 | Nissan Motor Co Ltd | 移動体領域検出装置 |
JP2017068298A (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | 株式会社日立システムズ | 自律飛行移動体、ターゲット追跡方法 |
-
2018
- 2018-11-28 JP JP2018222025A patent/JP2020087074A/ja active Pending
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