JP2020086319A - 光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置 - Google Patents

光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整するための回路の小型化が可能な光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置を提供する。【解決手段】光透過部材300は、入力電圧V1の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する。光透過部材300の制御方法では、交流電源100と光透過部材300との間に位相制御装置1を電気的に接続する。また、光透過部材300の制御方法では、位相制御装置1が、交流電源100から入力される入力電圧Vacの周期ごとに、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間を制御することで、光透過部材300の入力電圧V1の電圧値を制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置に関する。より詳細には、本開示は、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調節可能な光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置に関する。
特許文献1には、電圧を印加又は非印加することで光の透過率が調整される調光窓(光透過部材)が開示されている。
特開2004−93873号公報
交流電圧で駆動される調光窓の場合、調光窓に印加する交流電圧の振幅を変化させることで、調光窓の透過率が調整される。例えば、交流電源と調光窓との間に、出力電圧の振幅を調整可能な変圧器を電気的に接続し、当該変圧器で出力電圧の振幅を変化させることにより、調光窓の透過率を調整し、調光窓を透過する透過光の明るさ又は色を調整することが可能である。しかしながら、変圧器は大型のため、調光窓の透過率(すなわち、透過光の明るさ又は色)を調整するための調光用の回路が大型になるという問題があった。
本開示の目的は、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整するための回路の小型化が可能な光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置を提供することにある。
本開示の一態様の光透過部材の制御方法は、印加電圧の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する光透過部材の制御方法である。前記制御方法では、交流電源と前記光透過部材との間に位相制御装置を電気的に接続する。前記制御方法では、前記位相制御装置が、前記交流電源から入力される入力電圧の周期ごとに、前記交流電源から前記光透過部材に電力が供給される供給期間を制御することで、前記印加電圧の電圧値を制御する。
本開示の一態様の制御システムは、光透過部材と、位相制御装置と、を備える。前記光透過部材は、印加電圧の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する。前記位相制御装置は、交流電源と前記光透過部材との間に電気的に接続される。前記位相制御装置は、前記交流電源から入力される入力電圧の周期ごとに、前記交流電源から前記光透過部材に電力が供給される供給期間を制御することで、前記印加電圧の電圧値を制御する。
本開示の一態様の位相制御装置は、前記制御システムに備えられる。前記位相制御装置は、スイッチと、制御部と、を備える。前記スイッチは、前記交流電源と前記光透過部材との間に電気的に接続される。前記制御部は、前記スイッチのオン/オフを制御する。前記制御部が、前記交流電源から入力される入力電圧の前記周期ごとに、前記スイッチのオン/オフを制御することによって、前記交流電源から光透過部材に電力が供給される前記供給期間を制御する。
本開示によれば、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整するための回路の小型化が可能な光透過部材の制御方法、制御システム、及び位相制御装置を提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る制御システムの回路図である。 図2は、同上の制御システムが備える位相制御装置が逆位相制御を行う場合の電圧波形図である。 図3は、同上の制御システムにおいて、指令信号の大きさと供給期間の時間長との関係を示すグラフである。 図4は、本開示の一実施形態の変形例1に係る制御システムの回路図である。
以下に説明する実施形態は、本発明の種々の実施形態の一つに過ぎない。本発明の実施形態は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外も含み得る。また、下記の実施形態は、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態)
(1)概要
本実施形態に係る制御システム10は、図1に示すように、光透過部材300と、位相制御装置1とを備える。
光透過部材300は、印加電圧V1の電圧値に応じて、透過光(つまり、光透過部材300を透過する透過光)の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する。なお、印加電圧V1は、光透過部材300に印加される電圧である。
位相制御装置1は、交流電源100と光透過部材300との間に電気的に接続される。位相制御装置1は、交流電源100から入力される入力電圧Vacの周期ごとに、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間を制御することで、印加電圧V1の電圧値を制御する。
ここにおいて、光透過部材300は、印加電圧V1の電圧値(振幅値又はピーク値)に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する。
このように、位相制御装置1は、交流電圧Vacの周期ごとに供給期間を制御することで、印加電圧V1の電圧値を制御しているので、変圧比を調整可能な変圧器を用いなくても、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調節できる。したがって、光透過部材300を透過する透過光の光量又は光色を調整するための回路の小型化が可能な制御システム10を提供できる。なお、以下の実施形態では、交流電源100からの入力電圧Vacを全波整流しているので、「入力電圧Vacの周期ごと」とは、交流電源100の交流電源の半周期ごととなる。
また、本実施形態の位相制御装置1は、上記の制御システム10に備えられる。位相制御装置1は、図1に示すように、スイッチ(双方向スイッチ2)と、制御部6とを備える。スイッチは、交流電源100と光透過部材300との間に電気的に接続される。制御部6は、スイッチのオン/オフを制御する。制御部6が、交流電源100から入力される入力電圧Vacの周期ごとに、スイッチのオン/オフを制御することによって、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間を制御する。
位相制御装置1は、交流電圧Vacの周期ごとに供給期間を制御することで、光透過部材300に印加される印加電圧V1の電圧値を制御しているので、変圧比を調整可能な変圧器を用いなくても、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調節できる。したがって、変圧器を備えなくても透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調節可能であるので、光透過部材300を透過する透過光の明るさ又は色を調整するための回路(本実施形態では位相制御装置1)の小型化が可能な制御システム10を提供できる。
(2)詳細
本実施形態の制御システム10は、図1に示すように、光透過部材300と、位相制御装置1とを備える。また、本実施形態の制御システム10では、位相制御装置1と光透過部材300との間にフィルタ回路200が更に接続されている。以下、制御システム10が備える各部の構成について説明する。
(2.1)光透過部材
光透過部材300は、一対の入力端子301,302を有している。光透過部材300は、例えばSPD(Suspended Particle Device)技術を利用して作成されたフィルム状の部材である。本実施形態では、光透過部材300の入力端子301,302はフィルタ回路200に電気的に接続されている。フィルタ回路200には印加電圧V1が入力されており、印加電圧V1に含まれる高周波成分をフィルタ回路200で減衰させた電圧V2が光透過部材300に入力されている。
光透過部材300は、入力端子301,302を介して入力される交流の電圧V2の電圧値(振幅)に応じて透過率が変化する。なお、光透過部材300は、入力端子301,302を介して入力される電圧V2の電圧値に応じて透過光の明るさが変化するものに限定されず、透過光の色が変化するものでもよいし、透過光の明るさ及び色の両方が変化するものでもよい。
本実施形態の光透過部材300は、例えば、建物の窓の窓ガラスに用いられる。窓ガラスは、2枚のガラス板の中間に光透過部材300を挟んだ合わせガラスでもよいし、窓ガラスの表面にフィルム状の光透過部材300が貼り付けられていてもよい。なお、光透過部材300は、建物の窓に用いられるものに限定されない。光透過部材300は、例えば、建物に設けられた扉(開き戸又は引き戸)、又は建物の内部に配置されるパーティション等に用いられてもよい。また、光透過部材300は、例えば自動車、鉄道車両、航空機、船舶等の移動体に設けられた窓(天井に設けられた天窓も含む)に用いられてもよい。
また、本実施形態の光透過部材300は、SPD技術を利用して作成されるものに限定されない。光透過部材300は、例えば、2枚のガラス板の間に挟まれるフィルム状の液晶からなり、交流電圧が印加される場合と印加されない場合とで透過光の明るさが調整されるものでもよい。
(2.2)位相制御装置
位相制御装置1は、図1に示すように、一対の接続端子81,82と、双方向スイッチ2(スイッチ)と、位相検出部3と、入力部4と、電源部5と、制御部6と、スイッチ駆動部7と、ダイオードD1,D2とを備えている。
本実施形態の位相制御装置1は2線式の位相制御装置であり、一例として壁スイッチ等に適用可能である。位相制御装置1の一対の接続端子81,82は、光透過部材300と交流電源100との間に電気的に接続される。換言すれば、位相制御装置1は、交流電源100と光透過部材300との間に電気的に接続される。交流電源100は、例えば単相100〔V〕、60〔Hz〕の商用電源である。
双方向スイッチ2は、一対の接続端子81,82間において、双方向の電流の遮断・通過を切り替えるように構成されている。双方向スイッチ2は、例えば、接続端子81,82間に電気的に直列に接続された第1のスイッチ素子Q1及び第2のスイッチ素子Q2の2個の素子からなる。例えば、第1及び第2のスイッチ素子Q1,Q2(以下では単にスイッチ素子Q1,Q2と言う)の各々は、エンハンスメント形のnチャネルMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)からなる半導体スイッチ素子である。
スイッチ素子Q1,Q2は、接続端子81,82間において、いわゆる逆直列に接続されている。つまり、スイッチ素子Q1,Q2はソース同士が互いに接続されている。スイッチ素子Q1のドレインは接続端子81に接続され、スイッチ素子Q2のドレインは接続端子82に接続されている。両スイッチ素子Q1,Q2のソースは、電源部5のグランドに接続されている。なお、電源部5のグランドは、位相制御装置1の内部回路にとって基準電位となる。
双方向スイッチ2は、スイッチ素子Q1,Q2のオン、オフの組合せにより、4つの状態を切替可能である。4つの状態には、両スイッチ素子Q1,Q2が共にオフである双方向オフ状態と、両スイッチ素子Q1,Q2が共にオンである双方向オン状態と、スイッチ素子Q1,Q2の一方のみがオンである2種類の一方向オン状態とがある。一方向オン状態では、スイッチ素子Q1,Q2のうち、オンの方のスイッチ素子から、オフの方のスイッチ素子の寄生ダイオードを通して一対の接続端子81,82間が一方向に導通することになる。例えば、スイッチ素子Q1がオン、スイッチ素子Q2がオフの状態では、接続端子81から接続端子82に向けて電流を流す第1の一方向オン状態となる。また、スイッチ素子Q2がオン、スイッチ素子Q1がオフの状態では、接続端子82から接続端子81に向けて電流を流す第2の一方向オン状態となる。そのため、接続端子81,82間に交流電源100から交流電圧Vacが印加される場合、交流電圧Vacの正極性の半周期においては、第1の一方向オン状態が「順方向オン状態」、第2の一方向オン状態が「逆方向オン状態」となる。一方、交流電圧Vacの負極性の半周期においては、第2の一方向オン状態が「順方向オン状態」、第1の一方向オン状態が「逆方向オン状態」となる。
ここで、双方向スイッチ2は、「双方向オン状態」及び「順方向オン状態」の両状態がオン状態であり、「双方向オフ状態」及び「逆方向オン状態」の両状態がオフ状態である。
位相検出部3は、接続端子81,82間に印加される交流電圧Vacの位相を検出する。ここでいう「位相」は、交流電圧Vacのゼロクロス点、交流電圧Vacの極性(正極性、負極性)を含んでいる。位相検出部3は、交流電圧Vacのゼロクロス点を検出すると検出信号を制御部6に出力するように構成されている。位相検出部3は、ダイオードD31と、第1検出部31と、ダイオードD32と、第2検出部32と、を有している。第1検出部31は、ダイオードD31を介して接続端子81に電気的に接続されている。第2検出部32は、ダイオードD32を介して接続端子82に電気的に接続されている。
第1検出部31は、交流電圧Vacが負極性の半周期から正極性の半周期に移行する際のゼロクロス点を検出すると、第1検出信号ZC1を制御部6に出力する。第2検出部32は、交流電圧Vacが正極性の半周期から負極性の半周期に移行する際のゼロクロス点を検出すると、第2検出信号ZC2を制御部6に出力する。具体的には、第1検出部31は、接続端子81に印加される電圧の電圧値が規定値未満の状態から規定値以上の状態に移行したことを検出すると、ゼロクロス点と判断し、第1検出信号ZC1を出力する。同様に、第2検出部32は、接続端子82に印加される電圧の電圧値が規定値より大きい状態から規定値以下の状態に移行したことを検出すると、ゼロクロス点と判断し、第2検出信号ZC2を出力する。規定値は0〔V〕付近に設定された値である。例えば、第1検出部31の規定値は、+数〔V〕程度であり、第2検出部32の規定値は、−数〔V〕程度である。したがって、第1検出部31及び第2検出部32で検出されるゼロクロス点の検出点は、厳密な意味でのゼロクロス点(0〔V〕)から少し時間が遅れる。
入力部4は、操作部から操作量(つまり光透過部材30の透過光の明るさ)を表す信号を受け付け、透過光の明るさを指示する指令信号A1を制御部6に出力する。なお、操作部は、例えば位相制御装置1に設けられた可変抵抗器やロータリスイッチなどからなり、ユーザによって操作される。また、操作部は、位相制御装置1以外の装置に備えられていてもよく、タッチパネル、リモートコントローラ、あるいはスマートフォン等の通信端末などでもよい。
制御部6は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、制御部6の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部6は、位相検出部3からの検出信号及び入力部4からの指令信号A1に基づいて双方向スイッチ2を制御する。制御部6は、スイッチ素子Q1,Q2の各々を別々に制御する。具体的には、制御部6は、第1制御信号Sb1にてスイッチ素子Q1を制御し、第2制御信号Sb2にてスイッチ素子Q2を制御する。
スイッチ駆動部7は、スイッチ素子Q1を駆動(オン/オフ制御)する第1駆動部71と、スイッチ素子Q2を駆動(オン/オフ制御)する第2駆動部72と、を有している。第1駆動部71は、制御部6から第1制御信号Sb1を受けて、スイッチ素子Q1にゲート電圧を印加する。これにより、第1駆動部71はスイッチ素子Q1をオン/オフ制御する。同様に、第2駆動部72は、制御部6から第2制御信号Sb2を受けて、スイッチ素子Q2にゲート電圧を印加する。これにより、第2駆動部72はスイッチ素子Q2をオン/オフ制御する。第1駆動部71は、スイッチ素子Q1のソースの電位を基準にしてゲート電圧を生成する。第2駆動部72も同様である。
電源部5は、ダイオードD1を介して接続端子81に電気的に接続され、ダイオードD2を介して接続端子82に電気的に接続されている。これにより、双方向スイッチ2がオフ状態にある場合に、2個のダイオードD1,D2と、2個のスイッチ素子Q1,Q2の寄生ダイオードとで構成されるダイオードブリッジにて、交流電圧Vacを全波整流して得られた脈流電圧が電源部5に供給される。そして、電源部5は、ダイオードブリッジから出力される脈流電圧を安定化して、制御部6、位相検出部3、及びスイッチ駆動部7等の動作電圧を生成する。
(2.3)フィルタ回路
フィルタ回路200は、交流電源100と接続端子82との間に接続されるインダクタ201と抵抗203とインダクタ202との直列回路を有し、抵抗203の両端が光透過部材300の入力端子301,302にそれぞれ電気的に接続されている。
本実施形態の光透過部材300はコンデンサと等価であり、フィルタ回路200のインダクタ201,202及び抵抗203は光透過部材300と共に低域通過フィルタを構成する。フィルタ回路200に印加電圧V1が入力されると、印加電圧V1に含まれる高周波成分が低域通過フィルタによって減衰され、高周波成分が減衰された電圧V2が光透過部材300に印加される。ここにおいて、高周波成分とは、交流電源100の周波数よりも高い周波数領域の周波数成分であり、例えば数百Hz以上の周波数領域の周波数成分である。
本実施形態の制御システム10では、位相制御装置1が交流電源100から入力される入力電圧Vacを位相制御しており、位相制御後の電圧(印加電圧V1)がフィルタ回路200を介して光透過部材300に入力される。したがって、光透過部材300には、印加電圧V1に含まれる高周波成分がフィルタによって減衰された後の電圧V2が印加されることになる。
(3)動作
(3.1)起動動作
まず、本実施形態の位相制御装置1の通電開始時の起動動作について説明する。
本実施形態の位相制御装置1によれば、接続端子81,82間に光透過部材300を介して交流電源100が接続されると、交流電源100から接続端子81,82間に印加される交流電圧Vacが整流されて電源部5に供給される。電源部5は、交流電圧Vacを全波整流した電圧から、制御部6、位相検出部3、及びスイッチ駆動部7等の動作電圧を生成する。電源部5によって生成された動作電圧は、制御部6、位相検出部3、スイッチ駆動部7等に供給され、制御部6が起動する。
制御部6が起動すると、制御部6は、位相検出部3の検出信号を基に交流電源100の周波数の判定を行う。そして、制御部6は、判定した周波数に応じて、予めメモリに記憶されている数値テーブルを参照し、各種の時間などのパラメータの設定を行う。ここで、入力部4からの指令信号A1の大きさ(つまり、光透過部材300の透過光の明るさ)が「0」であれば、制御部6は、双方向スイッチ2を双方向オフ状態に維持することで、一対の接続端子81,82間のインピーダンスをハイインピーダンス状態に維持する。これにより、光透過部材300の光透過率は、調整範囲における最低値(例えば0%)となり、光透過部材300を通して光透過部材300の向こう側を見えにくい状態にすることができる。
(3.2)光透過部材の制御動作
次に、本実施形態の位相制御装置1が、入力部4から制御部6に入力される指令信号A1(透過光の明るさを示す信号)に基づいて、光透過部材300の光透過率を制御する制御動作について、図2等を参照して説明する。
まず、交流電圧Vacが正極性の半周期における位相制御装置1の動作について説明する。位相制御装置1は、位相制御の基準となる交流電圧Vacのゼロクロス点を位相検出部3で検出する。交流電圧Vacが負極性の半周期から正極性の半周期に移行する際には、交流電圧Vacが正極性の規定値「Vzc」に達すると、第1検出部31が第1検出信号ZC1を出力する。本実施形態では、第1検出信号ZC1の発生時点を第1時点t1とし、半周期の始点(ゼロクロス点)t0から第1時点t1までの期間を、第一の期間T1とする。半周期の始点t0から第1時点t1までの第一の期間T1では、制御部6は、第1制御信号Sb1及び第2制御信号Sb2を「OFF」信号にする。これにより、第一の期間T1では、2個のスイッチ素子Q1,Q2がいずれもオフになり、双方向スイッチ2が双方向オフ状態となる。第1時点t1において、制御部6は、第1制御信号Sb1及び第2制御信号Sb2を「ON」信号にする。
第2時点t2は、第1時点t1から指令信号A1に応じた長さのオン時間が経過した時点である。第2時点t2においては、制御部6は、第2制御信号Sb2を「ON」信号に維持したまま、第1制御信号Sb1を「OFF」信号にする。これにより、第1時点t1から第2時点t2までの第二の期間T2には、2個のスイッチ素子Q1,Q2がいずれもオンになり、双方向スイッチ2が双方向オン状態となる。そのため、第二の期間T2には、交流電源100から双方向スイッチ2とフィルタ回路200とを介して光透過部材300に電力が供給され、光透過部材300の光透過率が、第二の期間T2の時間幅に応じた透光率に調整される。すなわち、光透過部材300の光透過率は、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間(第二の期間T2)によって制御される。また、第2時点t2になると、双方向スイッチ2が逆方向オン状態となるため、交流電源100から光透過部材300への電力供給が絶たれる。ここで、印加電圧V1に含まれる高周波成分をフィルタで減衰させた電圧V2が光透過部材300に印加されるので、電力供給が絶たれた場合に光透過部材300に発生するサージ電流が抑制される。
第3時点t3は、半周期の終点(ゼロクロス点)t4よりも一定時間(例えば300〔μs〕)だけ手前の時間である。第3時点t3においては、制御部6は、第1制御信号Sb1及び第2制御信号Sb2を「OFF」信号にする。これにより、第2時点t2から第3時点t3までの第三の期間T3には、2個のスイッチ素子Q1,Q2のうちスイッチ素子Q1のみがオフし、双方向スイッチ2が逆方向オン状態となる。そのため、第三の期間T3においては、交流電源100から光透過部材300への電力供給が断たれた状態が継続する。
第3時点t3から半周期の終点(ゼロクロス点)t4までの第四の期間T4には、2個のスイッチ素子Q1,Q2がいずれもオフになり、双方向スイッチ2が双方向オフ状態となる。
また、交流電圧Vacが負極性の半周期における位相制御装置1の動作は、正極性の半周期と基本的に同様の動作となる。以下、交流電圧Vacが負極性の半周期における位相制御装置1の動作について説明する。
負極性の半周期において、交流電圧Vacが負極性の規定値「−Vzc」に達すると、第2検出部32が第2検出信号ZC2を出力する。負極性の半周期では、半周期の始点t0(t4)から第2検出信号ZC2の発生時点である第1時点t1までの期間が第一の期間T1となる。また、第2時点t2は、第1時点t1から指令信号A1に応じた長さのオン時間が経過した時点であり、第3時点t3は、半周期の終点t4(t0)よりも一定時間(例えば300〔μs〕)だけ手前の時間である。
交流電圧Vacが負極性の半周期における第一の期間T1では、制御部6は、第1制御信号Sb1及び第2制御信号Sb2を「OFF」信号にする。これにより、第一の期間T1には双方向スイッチ2が双方向オフ状態となる。そして、第1時点t1において、制御部6は、第1制御信号Sb1及び第2制御信号Sb2を「ON」信号にする。これにより、負極性の半周期において、第1時点t1から第2時点t2までの第二の期間T2には、2個のスイッチ素子Q1,Q2がいずれもオンになり、双方向スイッチ2が双方向オン状態となる。そのため、第二の期間T2には、交流電源100から双方向スイッチ2とフィルタ回路200とを介して光透過部材300に電力が供給されるので、光透過部材300の光透過率が、第二の期間T2の時間幅に応じた光透過率に調整される。
負極性の半周期における第2時点t2では、制御部6は、第1制御信号Sb1を「ON」信号に維持したまま、第2制御信号Sb2を「OFF」信号にする。これにより、第2時点t2では双方向スイッチ2は逆方向オン状態となり、交流電源100から光透過部材300への電力供給が絶たれる。ここで、印加電圧V1に含まれる高周波成分をフィルタで減衰させた電圧V2が光透過部材300に入力されるので、電力供給が絶たれた場合に光透過部材300に発生するサージ電流が抑制される。
負極性の半周期における第3時点t3では、制御部6は、第1制御信号Sb1及び第2制御信号Sb2を「OFF」信号にする。これにより、負極性の半周期において、第2時点t2から第3時点t3までの第三の期間T3には、2個のスイッチ素子Q1,Q2のうちスイッチ素子Q2のみがオフし、双方向スイッチ2が逆方向オン状態となる。そのため、第三の期間T3には、交流電源100から光透過部材3007への電力供給が断たれた状態が継続する。また、負極性の半周期において、第3時点t3から半周期の終点t4までの第四の期間T4には、2個のスイッチ素子Q1,Q2がいずれもオフになり、双方向スイッチ2が双方向オフ状態となる。
本実施形態の位相制御装置1は、以上説明した正極性の半周期の動作と負極性の半周期の動作とを交流電圧Vacの半周期ごとに交互に繰り返すことで、光透過部材300の光透過率が指令信号A1に応じた光透過率に制御され、透過光の明るさが制御される。
なお、上述した各周期での双方向スイッチ2の動作は一例であり、交流電源100の入力電圧Vacの周期ごとに供給期間を制御可能であれば、双方向スイッチ2の動作は適宜変更が可能である。
ここで、「双方向オン状態」はオン状態であり、「逆方向オン状態」はオフ状態であるから、双方向スイッチ2が双方向オン状態から逆方向オン状態に切り替わる時点、つまり第2時点t2で、交流電源100から光透過部材300への電力供給が遮断される。そして、第1時点t1から第2時点t2までの時間(オン時間)が、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間となり、この供給期間は、入力部4から入力される指令信号A1に応じた時間となる。よって、半周期において接続端子81,82間が導通する時間(供給期間)は、指令信号A1(つまり、透過光の明るさを示す信号)に従って規定されることになる。言い換えれば、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間は時間幅が可変長の期間であって、交流電圧Vacに対する切替時点(第2時点t2)の位相は指令信号A1に応じて変化する。すなわち、光透過部材300の光透過率を小さくする場合には供給期間の時間長は短く、光透過部材300の光透過率を大きくする場合には供給期間の時間長は長く規定される。そのため、制御部6は、指令信号A1に基づいて、交流電圧Vacの半周期ごとに双方向スイッチ2の導通期間、つまり交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間を変えることで、光透過部材300の光透過率を変えることができる。
上述のように、本実施形態の位相制御装置1は、交流電源100から入力される入力電圧Vacの周期(本実施形態では半周期)ごとに、周期の途中で供給期間を終了する。すなわち、位相制御装置1は、交流電圧Vacの各周期の始点から各周期の途中までを、交流電源100から光透過部材300に電力を供給する供給期間とする逆位相制御(トレイリング・エッジ方式の制御)を行っている。したがって、本実施形態の位相制御装置1では、双方向スイッチ2がオン状態となるときの突入電流を低減できる。
なお、位相制御装置1は、交流電圧Vacの各周期の始点(時点t0)から各周期の途中(第2時点t2)まで双方向スイッチ2をオフ状態とし、各周期の途中(第2時点t2)から次の周期の始点までは双方向スイッチ2をオン状態としてもよい。つまり、位相制御装置1は、交流電源100から入力される入力電圧Vacの周期(本実施形態では半周期)ごとに、周期の途中で供給期間を開始する正位相制御(リーディング・エッジ方式の制御)を行ってもよい。
また、位相制御装置1は、交流電圧Vacの周期ごとに、周期の始点から当該周期の途中のオン時点まで双方向スイッチ2をオフ状態とし、オン時点から当該周期の途中のオフ時点まで双方向スイッチ2をオン状態としてもよい。そして、位相制御装置1は、オフ時点から次の周期の始点まで双方向スイッチ2をオフ状態としてもよい。このように、位相制御装置1は、交流電圧Vacの周期ごとに、周期の途中に設けた供給期間だけ交流電源100から光透過部材300に電力を供給してもよく、供給期間の長さを変化させることで光透過部材300の透光率を変化させることができる。
ところで、本実施形態において、位相制御装置1は、照明器具及び換気扇のいずれかを負荷として、負荷に供給する電力を調整する負荷制御装置である。つまり、位相制御装置1と、照明器具及び換気扇用の負荷制御装置とに1種類の装置が共用されるので、1種類の装置を複数の用途に使用できる。
なお、位相制御装置1が、照明器具及び換気扇の制御用に使用される場合と、光透過部材300の制御用に使用される場合とで、入力部4から制御部6に入力される指令信号A1の大きさと電力の供給期間の時間長との関係が異なっている。
位相制御装置1が照明器具及び換気扇の制御用に使用される場合、制御部6は、例えば、指令信号A1の大きさに対して電力の供給期間の時間長が線形に変化するように双方向スイッチ2がオン状態となる期間を制御する。
一方、位相制御装置1が光透過部材300の制御用に使用される場合、制御部6は、指令信号A1の大きさに対して電力の供給期間の時間長が非線形に変化するように双方向スイッチ2がオン状態となる期間を制御する。ここで、図3は、指令信号A1の大きさ(つまり、透過光の明るさを表す値)と供給期間の時間長との関係を示している。制御部6は、指令信号A1の大きさが比較的小さい範囲では、指令信号A1の大きさが比較的大きい範囲に比べて、指令信号A1の変化に対して供給期間の変化が大きくなるように、双方向スイッチ2がオン状態となる期間を制御している。このように、制御部6は、指令信号A1の大きさ(つまり、透過光の明るさを表す値)に対して供給期間の時間長が非線形に変化するように、双方向スイッチ2がオン状態となる期間を制御することで、指令信号A1に対して透過光の明るさを線形に変化させることができる。なお、指令信号A1の大きさと供給期間の時間長との関係は、制御対象の光透過部材300の特性等に応じて適宜変更が可能である。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、制御システム10と同様の機能は、光透過部材300の制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る光透過部材300の制御方法は、印加電圧V1の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する光透過部材300の制御方法である。この制御方法では、交流電源100と光透過部材300との間に位相制御装置1を電気的に接続する。この制御方法では、位相制御装置1が、交流電源100から入力される入力電圧Vacの周期ごとに、交流電源100から光透過部材300に電力が供給される供給期間を制御することで、印加電圧V1の電圧値を制御する。
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。なお、以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
本開示における位相制御装置1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における位相制御装置1の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、位相制御装置1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは位相制御装置1に必須の構成ではなく、位相制御装置1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。
(3.1)変形例1
変形例1の制御システム10は、交流電圧で駆動される光透過部材300に代えて、直流電圧で駆動される光透過部材300Aを用いる点で上記実施形態と相違する。変形例1の制御システム10では、接続端子81,82の間に交流電源100と電子ダウントランス400とが電気的に接続されており、電子ダウントランス400で平滑化された直流電圧が光透過部材300Aに供給されている。なお、光透過部材300A及び電子ダウントランス400以外は上記の基本例と共通であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
光透過部材300Aは、例えば可変色調エレクトロクロミック(EC:electrochromic)を用いた光透過部材である。光透過部材300Aは、入力端子301,302間に印加される直流電圧の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する。
電子ダウントランス400は、トランス401と、全波整流器402と、ダイオード403と、コンデンサ404とを備える。電子ダウントランス400では、位相制御装置1によって位相制御された脈流電圧をトランス401で降圧し、全波整流器402で全波整流しており、全波整流器402からの出力電流によってダイオード403を介してコンデンサ404が充電される。そして、コンデンサ404の両端電圧が光透過部材300Aに供給される。
変形例1の制御システム10では、位相制御装置1の制御部6が入力部4から入力される指令信号A1に応じて、双方向スイッチ2がオン状態となる期間を変化させ、交流電源100から光透過部材300へ電力が供給される供給期間を変化させている。交流電源100から光透過部材300へ電力が供給される供給期間が変化すると、電子ダウントランス400から出力される直流電圧(コンデンサ404の両端電圧)の電圧値が変化する。これにより、変形例1においても、入力部4から入力される指令信号A1に応じて、光透過部材300Aを透過する透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させることができる。
(3.2)その他の変形例
基本例の位相制御装置1において、交流電圧Vacの周期ごとに交流電源100から光透過部材300に電力を供給する供給期間を制御することで、光透過部材300を透過する透過光の色を変化させてもよい。また、位相制御装置1は、交流電圧Vacの周期ごとに交流電源100から光透過部材300に電力を供給する供給期間を制御することで、光透過部材300を透過する透過光の明るさ及び色の両方を変化させてもよい。
基本例の位相制御装置1では、双方向スイッチ2の制御において、「双方向オン状態」の代わりに「順方向オン状態」に制御することも可能であり、逆に「順方向オン状態」の代わりに「双方向オン状態」に制御することも可能である。また、「双方向オフ状態」の代わりに「逆方向オン状態」に制御することも可能であり、「逆方向オン状態」の代わりに「双方向オフ状態」に制御することも可能である。すなわち、双方向スイッチ2が、オン状態又はオフ状態の状態が変わらなければよい。
また、フィルタ回路200は、制御システム10に必須の構成ではなく、フィルタ回路200は適宜省略されてもよい。フィルタ回路200が省略される場合には、接続端子81,82の間に交流電源100と光透過部材300とが直列に接続される。
また、基本例の位相制御装置1において、制御部6は、例えば周囲の明るさを検出する照度センサ(例えばフォトダイオード等)の出力信号に基づいて、光透過部材300を透過する透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を変化させてもよい。例えば、周囲の明るさが明るくなるにつれて、制御部6は、光透過部材300の光透過率を低下させてもよく、光透過部材300を透過する透過光の明るさを暗くすることができる。
また、スイッチ駆動部7は、位相制御装置1に必須の構成ではなく、適宜省略されていてもよい。スイッチ駆動部7が省略される場合、制御部6が直接的に双方向スイッチ2を駆動する。
なお、上記の実施形態において、ダイオードD1,D2は位相制御装置1に必須の構成ではなく、ダイオードD1,D2は適宜省略されていてもよい。
上記の実施形態では、双方向スイッチ2を構成する2個のスイッチ素子Q1,Q2の各々は、エンハンスメント形のnチャネルMOSFETに限らず、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などであってもよい。さらに、双方向スイッチ2において、一方向オン状態を実現するための整流素子(ダイオード)は、スイッチ素子Q1,Q2の寄生ダイオードに限らず、外付けのダイオードであってもよい。ダイオードは、スイッチ素子Q1,Q2の各々と同一パッケージに内蔵されていてもよい。
また、双方向スイッチ2はダブルゲート構造のスイッチ素子でもよい。ダブルゲート構造のスイッチ素子は、例えばGaN(窒化ガリウム)などのワイドバンドギャップの半導体材料を用いたダブルゲート(デュアルゲート)構造の半導体素子である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る光透過部材(300)の制御方法は、印加電圧(V1)の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する光透過部材(300)の制御方法である。光透過部材(300)の制御方法では、交流電源(100)と光透過部材(300)との間に位相制御装置(1)を電気的に接続する。光透過部材(300)の制御方法では、位相制御装置(1)が、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、交流電源(100)から光透過部材(300)に電力が供給される供給期間を制御することで、光透過部材(300)の印加電圧(V1)の電圧値を制御する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が電力の供給期間を制御することで、印加電圧(V1)の電圧値を制御しているので、変圧器を備えなくても透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整することが可能になる。したがって、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整するための回路(位相制御装置(1))の小型化が可能になる。
第2の態様に係る光透過部材(300)の制御方法では、第1の態様において、位相制御装置(1)は、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、周期の途中で供給期間を終了する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が逆位相制御を行うことで、光透過部材(300)に印加される印加電圧(V1)の電圧値を制御することができる。
第3の態様に係る光透過部材(300)の制御方法では、第1又は第2の態様において、位相制御装置(1)は、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、周期の途中で供給期間を開始する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が正位相制御を行うことで、光透過部材(300)に印加される印加電圧(V1)の電圧値を制御することができる。
第4の態様に係る光透過部材(300)の制御方法では、第1〜第3のいずれかの態様において、印加電圧(V1)に含まれる高周波成分をフィルタ(200)で減衰させた電圧(V2)が光透過部材(300)に入力される。
この態様によれば、高周波成分を減衰させた電圧(V2)を光透過部材(300)に入力させることができる。
第5の態様に係る制御システム(10)は、光透過部材(300)と、位相制御装置(1)と、を備える。光透過部材(300)は、印加電圧(V1)の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する。位相制御装置(1)は、交流電源(100)と光透過部材(300)との間に電気的に接続される。位相制御装置(1)は、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、交流電源(100)から光透過部材(300)に電力が供給される供給期間を制御することで、印加電圧(V1)の電圧値を制御する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が電力の供給期間を制御することで、印加電圧(V1)の電圧値を制御しているので、変圧器を備えなくても透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整することが可能になる。したがって、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整するための回路(位相制御装置(1))の小型化が可能になる。
第6の態様に係る制御システム(10)では、第5の態様において、位相制御装置(1)は、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、周期の途中で供給期間を終了する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が逆位相制御を行うことで、光透過部材(300)に印加される印加電圧(V1)の電圧値を制御することができる。
第7の態様に係る制御システム(10)では、第5又は第6の態様において、位相制御装置(1)は、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、周期の途中で供給期間を開始する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が正位相制御を行うことで、光透過部材(300)に印加される印加電圧(V1)の電圧値を制御することができる。
第8の態様に係る制御システム(10)では、第5〜第7のいずれかの態様において、位相制御装置(1)は、照明器具及び換気扇のいずれかを負荷として負荷に供給する電力を調整する負荷制御装置である。
この態様によれば、位相制御装置(1)と、照明器具及び換気扇用の負荷制御装置とを1つの装置で共用できる。
第9の態様に係る位相制御装置(1)では、第5〜第8のいずれかの態様の制御システム(10)に備えられる。位相制御装置(1)は、交流電源(100)と光透過部材(300)との間に電気的に接続されるスイッチ(2)と、スイッチ(2)のオン/オフを制御する制御部(6)と、を備える。制御部(6)が、交流電源(100)から入力される入力電圧(Vac)の周期ごとに、スイッチ(2)のオン/オフを制御することによって、交流電源(100)から光透過部材(300)に電力が供給される供給期間を制御する。
この態様によれば、位相制御装置(1)が電力の供給期間を制御することで、印加電圧(V1)の電圧値を制御しているので、変圧器を備えなくても透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整することが可能になる。したがって、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方を調整するための回路(位相制御装置(1))の小型化が可能になる。
上記態様に限らず、上記の実施形態に係る制御システム10の種々の構成(変形例を含む)は、光透過部材300の制御方法、又は位相制御装置1等で具現化可能である。
第2〜第4の態様に係る構成については、光透過部材(300)の制御方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第6〜第8の態様に係る構成については、制御システム(10)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 位相制御装置
2 双方向スイッチ(スイッチ)
6 制御部
10 制御システム
100 交流電源
200 フィルタ
300 光透過部材
V1 入力電圧
V2 電圧
Vac 交流電圧

Claims (9)

  1. 入力電圧の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する光透過部材の制御方法であって、
    交流電源と前記光透過部材との間に位相制御装置を電気的に接続し、
    前記位相制御装置が、前記交流電源から入力される入力電圧の周期ごとに、前記交流電源から前記光透過部材に電力が供給される供給期間を制御することで、前記光透過部材の前記入力電圧の電圧値を制御する、
    光透過部材の制御方法。
  2. 前記位相制御装置は、前記交流電源から入力される入力電圧の前記周期ごとに、前記周期の途中で前記供給期間を終了する、
    請求項1に記載の光透過部材の制御方法。
  3. 前記位相制御装置は、前記交流電源から入力される入力電圧の前記周期ごとに、前記周期の途中で前記供給期間を開始する、
    請求項1又は2に記載の光透過部材の制御方法。
  4. 前記入力電圧に含まれる高周波成分をフィルタで減衰させた電圧が前記光透過部材に入力される、
    請求項1〜3のいずれかに記載の光透過部材の制御方法。
  5. 入力電圧の電圧値に応じて、透過光の明るさ及び色の少なくとも一方が変化する光透過部材と、
    交流電源と前記光透過部材との間に電気的に接続され、前記交流電源から入力される入力電圧の周期ごとに、前記交流電源から前記光透過部材に電力が供給される供給期間を制御することで、前記光透過部材の前記入力電圧の電圧値を制御する位相制御装置と、を備える、
    制御システム。
  6. 前記位相制御装置は、前記交流電源から入力される入力電圧の前記周期ごとに、前記周期の途中で前記供給期間を終了する、
    請求項5に記載の制御システム。
  7. 前記位相制御装置は、前記交流電源から入力される入力電圧の前記周期ごとに、前記周期の途中で前記供給期間を開始する、
    請求項5又は6に記載の制御システム。
  8. 前記位相制御装置は、照明器具及び換気扇のいずれかを負荷として前記負荷に供給する電力を調整する負荷制御装置である、
    請求項5〜7のいずれかに記載の制御システム。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の制御システムに備えられ、
    前記交流電源と前記光透過部材との間に電気的に接続されるスイッチと、
    前記スイッチのオン/オフを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部が、前記交流電源から入力される入力電圧の前記周期ごとに、前記スイッチのオン/オフを制御することによって、前記交流電源から前記光透過部材に電力が供給される前記供給期間を制御する、
    位相制御装置。
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