JP2020085772A - マーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】 カメラ等の検出器の近くに照明部が存在する場合でも、前記機能部の虚像の判別を可能とするマーカを提供する。【解決手段】 本発明のマーカは、レンズ本体を含み、前記レンズ本体は、厚み方向における上側の表面に、平面方向に連続する複数のレンズ部を有し、内部に、焦点領域を有し、前記焦点領域は、前記各レンズ部の焦点近傍を含む平面方向の領域であり、前記各レンズ部に対応する機能部と、非機能部とを有し、前記機能部より上領域と前記機能部より下領域との屈折率差Aと、前記非機能部より上領域と前記非機能部より下領域との屈折率差Bとが、|A|>|B|を満たすことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、マーカに関する。
拡張現実感(Augmented Reality、以下、「AR」ともいう)およびロボティクス等の分野において、物体の位置および姿勢等を認識するために、いわゆる視認マーカが使用されている。前記マーカは、例えば、一方の表面に複数の凸状のレンズ部を有し、他方の表面に、前記レンズ部に対応する機能部として黒線が配置されている(特許文献1)。前記マーカを、前記レンズ部側からカメラで撮影すると、前記マーカに対するカメラ位置によって、前記レンズ部に投影される前記機能部の虚像が移動する。このため、物体に前記マーカをセットし、前記マーカにおける前記虚像の位置やパターンを判別することにより、前記物体の位置および姿勢等が計測できる。しかしながら、前記マーカのレンズ部において、投影される前記機能部の虚像がクリアでなければ、前記虚像の位置やパターンを判別できず、結果的に、正確な位置および姿勢の計測は困難となる。
前記マーカを暗所で使用する場合、通常、照明下で撮影が行われる。前記マーカの撮影には、例えば、利便性からスマートフォンのカメラ機能が利用されるが、前記スマートフォンは、通常、カメラの近傍に、照明部が設置されている。このように、カメラの近傍に照明部が設置されている場合、光が強いため、前記マーカを撮影した際、前記機能部の虚像やその周辺の非機能部が、一律反射により全体的に白飛びが発生し、前記機能部と前記非機能部とが区別しにくく、クリアな虚像が検出できない。前記スマートフォンに限らず、このような問題は、照明部が近傍に設置されているカメラを使用すると生じる傾向にある。
特開2012−145559号公報
そこで、本発明は、例えば、カメラ等の検出器の近くに照明部が存在する場合でも、前記機能部の虚像の判別を可能とするマーカの提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のマーカは、
レンズ本体を含み、
前記レンズ本体は、
厚み方向における上側の表面に、平面方向に連続する複数のレンズ部を有し、
内部に、焦点領域を有し、
前記焦点領域は、
前記各レンズ部の焦点近傍を含む平面方向の領域であり、
前記各レンズ部に対応する機能部と、非機能部とを有し、
前記機能部より上領域と前記機能部より下領域との屈折率差Aと、前記非機能部より上領域と前記非機能部より下領域との屈折率差Bとが、|A|>|B|を満たすことを特徴とする。
本発明のマーカは、前述のように、前記焦点領域における前記機能部の屈折率差と前記非機能部の屈折率差とを前記関係とすることによって、例えば、前記検出器の近くに照明部が存在する場合でも、白飛びの発生を抑制し、前記機能部で反射された光の虚像を判別できる。このため、本発明のマーカによれば、例えば、照明部の位置や強さ等の使用状況の影響をうけにくく、優れた精度で、マーカがセットされた対象物の位置および姿勢等を計測できる。
図1(A)は、実施形態1のマーカの一例を示す上面図であり、図1(B)は、図1(A)のI−I方向から見たマーカの断面図である。 図2は、前記実施形態1のマーカにおけるレンズユニットの断面図である。 図3は、前記実施形態1のマーカのその他の例を示す上面図である。 図4は、前記実施形態1のマーカにおけるレンズユニットの断面図である。 図5(A)は、従来のマーカの一例を示す上面図であり、図5(B)は、図1(A)のII−II方向から見たマーカの断面図である。 図6は、従来のマーカにおける光の反射を示す概略図であり、図6(A)は、マーカの正面から観察した場合の概略図であり、図6(B)は、マーカを斜めから観察した場合の概略図である。 図7は、前記実施形態1のマーカにおける光の反射を示す概略図であり、図7(A)は、マーカの正面から観察した場合の概略図であり、図7(B)は、マーカを斜めから観察した場合の概略図である。 図8は、前記実施形態1のマーカにおける機能部の一例を示す断面図である。 図9は、実施形態2のマーカにおけるレンズユニットの一例を示す断面図である。 図10は、前記実施形態2のマーカにおけるレンズユニットのその他の例を示す断面図である。
本発明のマーカは、例えば、前記屈折率差Aと、前記屈折率差Bとが、|A|>2×|B|を満たす。
本発明のマーカは、例えば、前記機能部は、界面であり、前記非機能部は、非界面であり、前記屈折率差Bは、ゼロである。
本発明のマーカは、例えば、前記レンズ本体が、一体成形物であり、
前記レンズ本体が、前記焦点領域に空隙を有し、
前記空隙の上面が、前記機能部であり、
前記空隙の上面を境に、前記上領域の屈折率と、前記下領域の屈折率との差が、前記屈折率差Aであり、
前記焦点領域の平面方向において、前記空隙と空隙との間が、前記非機能部である。
本発明のマーカは、例えば、前記レンズ本体は、厚み方向における下側の表面に、複数の凹部を有し、
前記凹部の上面は、前記焦点領域に位置する前記機能部であり、
前記凹部の上面を境に、前記上領域の屈折率と、前記下領域の屈折率との差が、前記屈折率差Aであり、
前記焦点領域の平面方向において、前記凹部と凹部との間が、前記非機能部である。
本発明のマーカは、例えば、前記機能部は、界面であり、前記非機能部は、界面である。
本発明のマーカは、例えば、前記レンズ本体が、第1層と第2層とを含み、前記第2層上に前記第1層が積層された積層体であり、
前記焦点領域に、前記第1層と前記第2層との界面を有し、
前記積層体において、前記第1層と前記第2層との間に、空隙を有し、前記空隙の上面が前記機能部であり、
前記空隙の上面を境に、前記上領域である前記第1層の屈折率と、前記下領域の屈折率との差が、前記屈折率差Aであり、
前記第1層と前記第2層との間の界面が、前記非機能部であり、
前記第1層の屈折率と前記第2層の屈折率との差が、前記屈折率差Bである。
本発明のマーカは、例えば、前記レンズ本体の他方の表面の屈折率差Cは、|C|>|B|を満たす。
本発明のマーカは、例えば、前記機能部の上領域の屈折率aと、前記機能部の下領域の屈折率bと、前記非機能部の下領域の屈折率cとが、|a−b|>2×|a−c|を満たす。
本発明のマーカは、例えば、前記レンズ部のピッチと、前記機能部のピッチとが、異なる。
本発明のマーカは、例えば、前記空隙の上面が、前記機能部であり、厚み方向において、前記レンズ部の頂点から前記機能部までの、垂直方向の厚みfに対して、前記空隙の下面から前記レンズ本体の下側の表面までの、垂直方向の厚みeが、1/4倍以上である。
本発明のマーカは、例えば、厚み方向において、前記レンズ部の頂点から前記機能部の上面までの、垂直方向の厚みfに対して、前記機能部の下面から前記レンズ本体の下側の表面までの、垂直方向の厚みeが、1/3倍以上である。
本発明のマーカは、例えば、前記平面方向において、前記機能部の長さは、前記非機能部の長さの1/5以下であり、前記レンズ部における前記機能部の虚像が、検出対象である。
本発明のマーカは、例えば、前記平面方向において、前記機能部の長さは、前記非機能部の長さの1/10以下であり、前記レンズ部における前記機能部の虚像が、検出対象である。
本発明のマーカは、例えば、前記平面方向において、前記非機能部の長さは、前記機能部の長さの1/5以下であり、前記レンズ部における前記非機能部の虚像が、検出対象である。
本発明のマーカは、例えば、前記機能部が、プリズム形状である。
本発明のマーカは、例えば、前記焦点領域で収束する光束の成す角度が10°以上である。
つぎに、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。本発明は、下記の実施形態によって何ら限定および制限されない。各図において、同一箇所には同一符号を付している。なお、図においては、説明の便宜上、各部の構造は、適宜、簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、図の条件には制限されない。
[実施形態1]
実施形態1は、本発明のマーカの例である。図1に、本実施形態のマーカ1の一例を示す。図1(A)は、マーカ1の上から見た平面図であり、図1(B)は、図1(A)のI−I方向から見たマーカ1の断面図である。図1(B)においては、見やすさを考慮して、断面を表すハッチを省略している。以下、他の断面図においても同様である。図1において、便宜上、矢印Xを幅方向、矢印Yを長さ方向、矢印Zを高さ方向(または厚み方向)といい、幅方向Xにおいて、左側を上流といい、右側を下流という。図1(B)において、Z方向の点線は、各レンズ部101の中心軸Cを示す。中心軸とは、各レンズ部101において、平面方向における中心を通る厚み方向の軸である。本発明において、上下方向は、レンズ部101を上とした場合の方向であり、実際に使用する際の方向は、何ら制限されない。
図1(A)および(B)に示すとおり、マーカ1は、レンズ本体10を含む。本実施形態において、レンズ本体10は、一部材で形成された単体の一例を示す。
レンズ本体10は、一方の表面、すなわち、図1(B)における上側の表面において、平面方向(X軸方向およびY軸方向)に連続する複数のレンズ部101を有する。レンズ本体10について、レンズ部101ごとに厚み方向に分割した単位を、レンズユニットという。ここで、図2に、図1のレンズ本体10におけるレンズユニット100を示す。図2は、図1(B)の断面図に示すレンズ本体10における、レンズ部101Cを含むレンズユニット100Cと、それに隣接するレンズユニット100を抜き出して示した断面図である。図2において、一点破線は、レンズユニット間に界面が存在することを示すものではなく、レンズユニット100ごとの領域を示すため、便宜上示したものである。図1のレンズ本体10は、図2に示す複数のレンズユニット100が規則的に配置されている。なお、各レンズユニット100において、後述する機能部103の位置は、図2に示す位置には制限されない。
レンズ部101は、例えば、レンズ本体10の前記一方の表面における、球面または非球面等の凸状の表面である。レンズ部101は、例えば、外部から到達した光を、透過または屈折させ、且つ焦点に集光させる。レンズ部101の曲率は、特に制限されない。
図1(B)および図2において、レンズ本体10のZ軸方向に対して直交する点線Fは、複数のレンズ部101の焦点位置(レンズ本体10における高さ位置)を示す。レンズ本体10において、平面方向における前記焦点を含む焦点近傍の領域(焦点位置Fを含む領域)を、焦点領域という。図2において、前記焦点領域は、例えば、前記平面方向に広がり、且つ、厚み方向において焦点位置Fを含む領域である。前記焦点領域の厚み方向における距離は、特に制限されず、例えば、焦点位置Fを基準として、レンズ部101の頂点から機能部103(空隙102の上面)までの厚みに対して±1/20の範囲である。レンズ部101の焦点位置Fは、例えば、レンズ部101の形状および曲率等に基づいて決定できる。そして、レンズ本体10は、その内部であって、前記焦点領域に、複数の機能部103を有する。具体的に、図1および図2において、レンズ本体10は、複数の空隙102を有し、空隙102の上面が、機能部103となる。複数の機能部103は、それぞれ、複数のレンズ部に対応するように配置されている。レンズ本体10において、レンズ部101のピッチと、機能部103のピッチは、図1(B)に示すように、異なるピッチが好ましい。それぞれのピッチついては、後述する。前記焦点領域において、機能部103間の領域、また、両端の機能部103については、それより外側の領域が、非機能部104である。図1(B)において、機能部103と非機能部104とは、交互に配置されている。
本発明において、機能部103および非機能部104は、機能部103の屈折率差Aと非機能部104の屈折率差Bとが、それぞれの絶対値として|A|>|B|を満たせばよい。機能部103の屈折率差Aと非機能部104の屈折率差Bとの関係は、例えば、|A|>2×|B|が好ましい。
機能部103の屈折率差Aは、機能部103よりも上領域の屈折率と、機能部103よりも下領域の屈折率との差である。本実施形態において、機能部103は、前述のように、空隙102の上面であり、言い換えれば、レンズ本体10と空隙102との界面である。このため、本実施形態において、機能部103よりも上領域の屈折率とは、レンズ本体10の材質に基づく屈折率であり、機能部103よりも下領域の屈折率とは、空隙102内の材質に基づく屈折率である。空隙102は、その上面が界面として機能部103となることから、前記空隙内の材質は、レンズ本体10の材質とは異なる屈折率の材質であればよい。具体例として、空隙102の内部は、例えば、空気でもよく、この場合、空気の屈折率が、前記下領域の屈折率となる。本発明において、機能部103の構成に関与する空隙102は、レンズ本体10にとっての空隙であればよく、レンズ本体10における空隙の領域に、他の材質が充填される形態であってもよい。このように、空隙102の内部に、他の材質が充填されている場合は、前記他の材質の屈折率が、前記下領域の屈折率となる。なお、空隙102に充填される材質は、例えば、レンズ本体10より屈折率が高い材質を選択してもよい。
一方、非機能部104とは、前記焦点領域における、機能部103間の領域である。本実施形態において、レンズ本体10は、前述のように、一部材で形成された単体であるため、前記焦点領域における機能部103間の領域に、界面を有さない。つまり、前記焦点領域において非機能部104に相当する位置には、それより上領域とそれより下領域との間に界面を有さない。したがって、本実施形態のマーカ1において、非機能部104の屈折率差は、ゼロである。
このように、機能部103は、レンズ本体10の部材と空隙102の部材との間の界面であるため、機能部103の屈折率差≠0であり、非機能部104は非界面であるため、屈折率差=0である。したがって、実施形態1のマーカは、前述の条件である|A|>|B|を満たすことになる。
マーカ1は、機能部103の屈折率差Aと非機能部104の屈折率差Bとが前述のような条件を満たせばよく、レンズ本体10の部材および空隙102内の部材は、特に制限されない。部材は、それぞれが特有の屈折率を有することから、例えば、部材の屈折率に基づいて、前述のような屈折率差となるように、レンズ本体10の部材と、空隙102内の部材とを選択することができる。一例として、例えば、レンズ本体10の材質が、ポリカーボネート(PC、屈折率1.59)であり、空隙102内の材質が、シリコーン(屈折率1.4)、水(屈折率1.33)、または大気(空気、屈折率1)である場合、前記屈折率差の条件|A|>|B|を満たす。なお、これはあくまでも例示であり、本発明は、何ら制限されない。すなわち、前記屈折率差Aに関する前述の例示は、レンズ本体10の材質の屈折率が、空隙102内の材質の屈折率よりも高い形態であるが、前記屈折率差の条件は、屈折率差の絶対値に基づくため、前記例示とは逆に、例えば、空隙102内の材質の屈折率が、レンズ本体10の屈折率より高い形態でもよい。
マーカ1において、機能部103の上領域の屈折率aと、機能部103の下領域の屈折率bと、非機能部104の下領域cとの関係は、例えば、|a−b|>|a−c|を満たすことが好ましく、a−b>|a−c|を満たすことがより好ましい。また、例えば、|a−b|>2×|a−c|を満たすことが好ましく、a−b>2×|a−c|を満たすことがより好ましい。
また、マーカ1において、レンズ本体100の他方の表面の屈折率差Cは、非機能部104の屈折率差Bとの間で、|C|>|B|を満たすことが好ましい。レンズ本体100の他方の表面の屈折率差Cとは、例えば、レンズ本体100の屈折率と、レンズ本体100の他方の表面が接する外部の部材の屈折率との差である。前記外部とは、例えば、マーカ1の設置面等であり、具体的には、被対象物における設置面である。
レンズ本体10の部材は、例えば、透光性部材が好ましく、樹脂およびガラス等があげられる。前記樹脂は、例えば、前記PCの他、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等があげられる。前記透光性部材の透過率は、特に制限されず、例えば、マーカ1の検出環境で使用される光の波長において50%以上である。また、非機能部104の上領域の透過率と非機能部104の下領域の透過率の差は、小さいことが好ましく、前記透過率の差は、10%以下であることがより好ましい。また、非機能部104の上領域の透過率より非機能部104の下領域の透過率が、大きいことが好ましい。
空隙102内の部材は、前述のように、レンズ本体10と異なる屈折率の部材であればよく、空隙102内は、大気でもよいし、樹脂、ガラス等でもよい。空隙102に前記樹脂または前記ガラス等が充填されている場合、例えば、黒色等に着色された、着色樹脂、着色ガラスでもよい。
図1において、レンズ本体10におけるレンズ部101の数は、9×13個であるが、これは例示であって、本発明は、これには限定されない。
レンズ本体10は、例えば、図1(A)に示すように、X軸方向とY軸方向とに、対称型のレンズ部101が規則的に連続したおよびレンズアレイでもよいし、レンチキュラレンズでもよい。前記レンチキュラレンズは、例えば、円柱を軸方向に分割した複数のシリンドリカルレンズが、軸方向が平行となるように面方向に連続して配置されたレンズ本体である。
その上面が機能部103である空隙102は、例えば、図1(A)に示すように、Y軸方向に沿って線状の空隙102が、縞模様となって形成されてもよい。線状の空隙102は、それぞれ、Y軸方向に沿って連続するレンズ部101群ごとに共通する空隙102となる。つまり、図1(A)に示すように、Y軸方向に連続したレンズ部101群に対して共通する線状の空隙102が、Y軸方向に平行に設けられ、その空隙102の上面が、線状の機能部103となってもよい。
また、空隙102の形態は、これには制限されず、例えば、複数のレンズ部101のそれぞれに対して、独立して配置されてもよい。この例を、図3の平面図に示す。図3は、マーカ1の上から見た平面図である。図3において、空隙102の形状は、特に制限されず、例えば、円柱状、角柱状等である。
空隙102の上面、すなわち機能部103は、例えば、図2に示すように、フラットな面でもよいし、図8に示すように、プリズム面でもよい。具体的に、図8は、図2における空隙102のみを示す断面図であり、空隙102の上面が機能部103であり、三角プリズム表面が連続する形状である。空隙102の上面を前記プリズム面にすると、プリズム状の機能部103となるため、例えば、機能部103における反射効率をさらに向上でき、非機能部104とのコントラストがより顕著になる。
レンズ部101のピッチとは、X軸方向に連続するレンズ部101について、隣り合うレンズ部間のピッチを意味する。具体的に、「隣り合うレンズ部間のピッチ」とは、隣り合うレンズ部101におけるレンズ部101の幅の中点の間隔であり、例えば、X軸方向におけるレンズ部101の幅と同じである。レンズ本体10において、例えば、任意のレンズ部(例えば、図1におけるレンズ部101C)を中心として、X軸方向に沿った上流側(左側)のレンズ部101群のピッチと、X軸方向に沿った下流側(右側)のレンズ部101群のピッチとは、例えば、同じでもよいし異なってもよく、好ましくは同じピッチ(等ピッチ)である。X軸方向に連続するレンズ部101のピッチを等ピッチとすることによって、例えば、機能部103の虚像の動きを、より一定にできる。レンズ部101のピッチは、例えば、Y軸方向においても同様である。
機能部103のピッチとは、X軸方向またはY軸方向に間隔をあけて位置する機能部103について、隣り合う機能部間のピッチを意味する。具体的に、「隣り合う機能部間のピッチ」とは、間隔をあけて隣り合う機能部103における機能部103の幅の中点の間隔である。レンズ本体10において、例えば、任意のレンズ部(例えば、図1および図2におけるレンズ部101C)に対応する機能部103(例えば、図2における機能部103C)を中心として、上流側(左側)の機能部103群のピッチと、下流側(右側)機能部103群のピッチとは、例えば、同じでもよいし異なってもよく、好ましくは同じピッチ(等ピッチ)である。
レンズ部101のピッチと、機能部103のピッチとは、前述のように、異なることが好ましい。図1(A)に示すように、Y軸方向に沿って、複数の線状の空隙102が平行に配置されている場合、レンズ部101のピッチと機能部103のピッチとは、例えば、X軸方向において異なっていることが好ましい。また、図3に示すように、レンズ部101ごとに対応する空隙102が配置されている場合、レンズ101のピッチと機能部103のピッチとは、例えば、X軸方向においてのみ異なってもよいし、Y軸方向においてのみ異なってもよいし、X軸方向およびY軸方向の両方において異なってもよい。レンズ部101のピッチは、例えば、機能部103のピッチより、大きくてもよいし、小さくてもよい。
レンズ部101のピッチと機能部103のピッチとを異なるピッチにすることで、例えば、レンズ本体10に対する光の光軸に応じて、異なるレンズ部101に、対応する機能部103の虚像を投影することができる。マーカ1において、例えば、X軸方向における中央のレンズユニット100Cは、中心軸C上に機能部103Cを有しているため、マーカ1が、中心軸Cと平行な光軸(0°)の光を受けると、光は、中心軸C上の焦点領域に収束するため、その位置に存在する機能部103Cの虚像が、レンズ部101に現れる。他のレンズユニット100は、それぞれ、中心軸Cに対する光軸の傾斜角度に応じて、機能部103が、中心軸Cからずれた位置に配置されている。このため、前記傾斜角度の光を受けた際には、対応するレンズユニット100の機能部103の虚像が、レンズ部101に投影される。
レンズ部101のピッチと機能部103のピッチと機能部103のX方向の幅(図4におけるW2)は、例えば、レンズ部101のピッチより機能部103のピッチが小さいことが好ましく、下記式を満たすことがより好ましい。
(レンズ部101のピッチ−機能部103のピッチ)<機能部の幅(W2)/2
レンズ本体10の大きさは、特に制限されず、例えば、マーカ1の用途、レンズ部101の大きさおよび数等によって適宜決定できる。大きさを説明するにあたって、図4に、図2と同じレンズユニット100の断面図を示し、各部位の長さの符号を示す。以下に、各部位の大きさを例示するが、一例であって、本発明は、これらの例には何ら制限されない。
レンズ本体10は、例えば、X軸方向の長さ(幅)が、20mmであり、長さ方向Yの長さが、5mmである。
レンズ部101の大きさは、例えば、レンズ部の数、マーカ1の用途等に応じて、適宜決定できる。レンズ本体10が、図1(A)のレンズアレイの場合、レンズ部101の大きさは、例えば、X軸方向の長さ(幅、W1)およびY軸方向の長さが、それぞれ、0.45mmであり、X軸方向の長さ(W1)とY軸方向の長さは、同じでもよいし、異なってもよい。X軸方向において、例えば、レンズ部101のピッチは、0.45mmである。
レンズユニット100の中心軸Cにおいて、レンズ部101の頂点から、反対側の表面までの厚み(H1)は、例えば、0.9mmである。レンズ部101の頂点から機能部103(空隙102の上面)までの厚み、すなわち、前記頂点から焦点位置Fまでの厚み(H2)は、例えば、0.65mmである。機能部103から前記反対側の表面までの厚みは、空隙102の厚み(H4)と、空隙102の下面から前記反対側の表面までの厚み(H3)の合計である。空隙102の厚み(H4)は、例えば、0.02mmであり、厚み(H3)は、例えば、0.23mmである。レンズ部101の頂点から機能部103までの厚みf(H2)に対して、空隙102の下面からレンズ本体100の下側の表面までの厚みe(H3)は、例えば、1/4以上であり、好ましくは1/3以上である。
機能部103は、前述のように、例えば、前記焦点領域における界面であればよいことから、空隙102の上面が、厚み方向において前記焦点領域に含まれていればよい。空隙102の厚み(H4)は、特に制限されず、例えば、前述の通りである。
機能部103のX軸方向の幅と、非機能部104のX軸方向の幅は、例えば、レンズ部101において、機能部103と非機能部104のいずれの像を検出するかによって、設定できる。
以上のように例示した前記各部分の長さおよび厚みは、特に制限されず、例えば、本実施形態の効果を奏する範囲において、適宜変更できる。その場合、例えば、前記各部分の長さ又は厚みの比率を維持することが好ましい。
例えば、後述する図7に示すように、レンズ本体100のレンズ部101を有する面において、反射していない暗いバックグラウンドにおいて、反射による明るい像を検出する場合は、機能部103の幅が、非機能部104よりも短いことが好ましい。具体的に、機能部103のX軸方向の長さ(幅、W2)は、空隙102の同方向における長さであり、下限は、例えば、0.005mm以上であり、上限は、例えば、0.2mm以下である。非機能部104のX軸方向の長さ(幅、W3)は、例えば、下限が、例えば、0.25mm以上であり、上限が、例えば、0.445mm以下である。1つの非機能部104のX軸方向の長さ(W3)に対する、1つの機能部103のX軸方向の長さ(W2)は、例えば、1/10以下、1/5以下である。
レンズ本体10は、例えば、射出成形により製造できる。レンズ本体10は、例えば、別個に調製された複数のレンズユニット100を連結することで形成してもよいし、一部材を用いた一体成形品でもよく、後者が好ましい。前者の場合、レンズユニット100同士は、例えば、隙間なく連結していることが好ましく、光学的な界面を有さないことがより好ましい。
つぎに、本実施形態のマーカ1を使用した場合に、前述のように白抜きを抑制できるメカニズムについて、従来のマーカとの比較により説明する。なお、このメカニズムは推定であって、本発明を制限するものではない。
図5に、従来のマーカの一例を示す。図5(A)は、従来のマーカ4の上から見た平面図であり、図5(B)は、図5(A)のII−II方向から見たマーカ4の断面図である。
マーカ4は、レンズ本体40を含む。レンズ本体40は、一方の表面、すなわち、図5(B)における上側の表面において、本実施形態1のマーカ1と同様に、連続する複数のレンズ部401を有する。レンズ部401ごとに厚み方向に分割した単位を、レンズユニットという。そして、レンズ本体40は、他方の表面、すなわち、図5(B)における下側の表面において、Y軸方向に平行な、複数の線状の凹部402が配置されている。マーカ4は、前記凹部の底面(Z方向において上面)が機能部403であり、前記他方の表面の機能部403の位置が、各レンズ部401の焦点位置Fである。
ここで、図6に、図5のレンズ本体40におけるレンズユニットを示す。図6は、図5(B)の断面図に示すレンズ本体40における、中央のレンズ部401Cを有するレンズユニットと、それに隣接するレンズユニットを抜き出して示した概略の断面図である。図6(A)は、レンズ本体40に対する光が、レンズ401の中央軸Cに平行な光軸(中心軸Cに対する傾斜が0°の光軸)の光である。図6(A)に示すように、中央のレンズ401Cに入った傾斜0°の光は、中心軸C上の焦点に配置された機能部402Cに収束する。一方、他のレンズ部401に対応する機能部403は、中心軸Cからはずれた位置であるため、レンズ部401から入った光は、それぞれの機能部403とは異なる位置で収束する。したがって、本来であれば、レンズ本体40の表面から機能部403を識別するために、機能部403とそれ以外の非機能部には、それぞれの下領域に、それぞれを区別可能な異なる色で構成された部分(例えば、機能部403は黒、非機能部は白)が設けられており、機能部403の色部分を前記非機能部の色部分と区別して検出できるはずである。しかしながら、前述のように、前記検出器の近くに照明部がある場合、光が収束するレンズ部401の下面において、光が内部反射するため、機能部403および前記非機能部の全体に白飛びが発生し、機能部403と前記非機能部が識別できず、クリアな虚像が検出できない。これは、レンズ本体に対する光が傾斜している場合も同様である。図6(B)は、レンズ本体40に対する光が、レンズ401の中心軸Cに対して傾斜する光軸(中心軸Cに対する傾斜が0°を超える光軸)の光である。図6(B)の場合も同様であり、光が収束するレンズ部401の下端で、光が内部反射するため、機能部403および前記非機能部の全体に白飛びが発生し、機能部403と前記非機能部が識別できず、クリアな虚像が検出できない。このように、前記他方の表面が界面であり、且つ、焦点位置であることにより、光の傾斜に関係なく、あらゆる領域で反射が生じ、目的の機能部の検出が困難である。
一方、本実施形態のマーカ1によると、このような問題が解消できる。図7に、図1のレンズ本体10におけるレンズユニット101を示す。図7は、図1(B)の断面図に示すレンズ本体10における、中央のレンズ部101Cを有するレンズユニット100Cと、それに隣接するレンズユニット100を抜き出して示した概略の断面図である。図7(A)は、レンズ本体10に対する光が、レンズ101の中央軸Cに平行な光軸(中心軸Cに対する傾斜が0°の光軸)の光である。
図7(A)に示すように、中央のレンズ部101Cに入った傾斜0°の光は、中心軸C上の焦点に配置された機能部103Cに収束する。一方、他のレンズ部101に対応する機能部103は、中心軸Cからはずれた位置であるため、レンズ部101から入った光は、それぞれの機能部103とは異なる位置で収束する。本実施形態のマーカ1は、従来のマーカ4とは異なり、中央のレンズ部101C以外のレンズ部は、前記焦点領域における光が収束した位置には、空隙102の上面である機能部103は存在せず、非機能部104が存在する。そして、非機能部104は、機能部103とは異なり界面がないことから、機能部103と非機能部104は、前述の屈折率差の条件を満たし、非機能部104に収束した光は、非機能部104において反射せず、そのまま非機能部104を透過していく。そのため、図7(A)に示すように、中央のレンズ部101Cのみで反射により明るい状態(B)となり、それ以外のレンズ部401では、光が透過することにより暗い状態(D)となり、中央のレンズ部101Cのみが、クリアなコントラストをもって検出できる。これは、レンズ本体に対する光が傾斜している場合も同様である。図7(B)は、レンズ本体10に対する光が、レンズ101の中心軸Cに対して傾斜する光軸(中心軸Cに対する傾斜が0°を超える光軸)の光である。図7(B)の場合も同様であり、いずれのレンズユニット100も、焦点領域の位置で光が収束しているが、収束した位置に機能部103が存在するのは、右端のレンズユニットのみである。このため、右端のレンズ部101のみで反射による明るい状態(D)となり、それ以外のレンズ部101では、光が透過することにより暗い状態(D)となり、右端のレンズ部101のみが、クリアなコントラストをもって検出できる。このように、機能部103と非機能部104とが前述の屈折率差を満たすことにより、光の傾斜に応じて、目的の機能部をクリアに検出できる。
本実施形態のマーカ1は、例えば、前記焦点領域において収束する光束の成す角度が10°以上(半角5°以上)であることが好ましい。この場合、前記機能部の界面で反射した光のうち、より多くの光が観測点側に戻るため、前記機能部のコントラストがより強くなる。同様の理由から、前記焦点領域において収束する光束の成す角度は、例えば、20°以上であることがより好ましく、30°以上であることがさらに好ましく、図7の場合、例えば、約35°である。
なお、図7においては、反射していない暗いバックグラウンドにおいて、反射による明るい像を検出する例をあげて説明したが、これには制限されず、前述のように、機能部103の幅と非機能部104の幅と位置とが逆転したマーカとし、反射による明るいバックグラウンドにおいて、反射していない暗い像を検出してもよい。
[実施形態2]
実施形態2は、本発明のマーカにおけるレンズ本体のその他の例である。なお、特に示さない限り、前記実施形態1の記載を援用できる。
(2−1)
図9に、図2と同様に、前記レンズ本体におけるレンズユニット200を示す。前記レンズ本体は、例えば、前記実施形態1と同様に、一部材で形成された単体である。図9は、前記レンズ本体において、レンズ部201を含む2つのレンズユニット200を抜き出して示した断面図である。図9において、一点破線は、レンズユニット間に界面が存在することを示すものではなく、レンズユニット200ごとの領域を示すため、便宜上示したものである。図9のレンズユニット200を含む前記レンズ本体は、後述するように、機能部の形状が異なる以外は、前記実施形態1のレンズ本体と同様である。
図9に示すように、レンズユニット200は、レンズ部201とは反対側表面(図9において下側の面)において、外部と連通する複数の凹部(凹状の空隙)202を有し、凹部202の底面(図において上面)が、機能部203である。つまり、本実施形態は、前記レンズ本体において、焦点位置Fを含む焦点領域における、レンズ本体10の部材と凹部202の空隙との界面が、機能部203となる。したがって、本実施形態のマーカにおいて、機能部203の屈折率差は、前記レンズ本体の部材の屈折率と、凹部202内の材質の屈折率との差として、表すことができる。凹部202内の材質は、前記実施形態1と同様に、例えば、空気でもよいし、それ以外の材質でもよい。一方、非機能部204とは、前記焦点領域における、機能部203間の領域である。本実施形態において、前記レンズ本体は、前述のように、一部材で形成された単体であるため、前記焦点領域における機能部203間の領域に、界面を有さない。つまり、前記焦点領域において非機能部204に相当する位置には、それより上領域とそれより下領域との間に界面を有さない。したがって、本実施形態のマーカにおいて、非機能部204の屈折率差は、ゼロである。このように、機能部203は、前記レンズ本体の部材と凹部202内の部材との間の界面であるため、機能部203の屈折率差≠0であり、非機能部204は非界面であるため、屈折率差=0である。したがって、本実施形態のマーカは、前述の条件である|A|>|B|を満たすことになる。
本実施形態のマーカの大きさは、特に制限されず、前記実施形態1のマーカと同様の大きさ(例えば、H1〜H2、W1〜W3)が例示できる。凹部202の厚み(高さ、H5)は、前記実施形態1における機能部103の上面からレンズ本体100の他方の表面までの厚み(H2+H3)と同様であり、0.25mmである。
(2−2)
つぎに、二層構造のレンズ本体の例を示す。図10に、二層構造のレンズ本体におけるレンズユニット300を示す。前記レンズ本体は、レンズ部301を含む上層と、レンズ部301とは反対側の面を含む下層とが積層されており、具体的に、各レンズユニット300は、レンズ部301を含む上層300Aと、レンズ部301とは反対側の面を含む下層300Bとを含む。レンズユニット300において、上層300Aは、下層300Bとの対向面に、複数の凹部302を有し、上層300Aと下層300Bとが積層されることで、凹部302は密閉された空隙302となり、空隙302の上面が機能部303となる。
本実施形態のマーカにおいて、機能部303の屈折率差は、上層300Aの部材の屈折率と、空隙302内の材質の屈折率との差として、表すことができる。空隙302内の材質は、前記実施形態1と同様に、例えば、空気でもよいし、それ以外の材質でもよい。
一方、非機能部304とは、前記焦点領域における、機能部303間の領域である。本実施形態において、前記レンズ本体は、前述のように、上層300Aと下層300Bとが積層されているが、上層300Aと下層300Bとは、例えば、光学的な意味で界面として機能しないように、密着して積層されていることが好ましい。また、上層300Aと下層300Bと間の屈折率差を低減することから、両者の材質は、例えば、同じものを使用することが好ましく、また、異なる場合でも、屈折率が同等であるものを使用することが好ましい。
本実施形態のマーカにおいて、機能部303の屈折率差Aは、上層300Aの部材と凹部302内の部材との間の屈折率差であり、非機能部304の屈折率差Bは、上層300Aの材質の屈折率と下層300Bの材質の屈折率との差である。この両者の屈折率差が、前述の条件である|A|>|B|を満たせばよい。この屈折率差の条件は、例えば、上層300Aの部材、下層300Bの部材、凹部302内の部材の組合せによって、適宜調整できる。
本実施形態のマーカの大きさは、特に制限されず、前記実施形態1のマーカと同様の大きさ(例えば、H1〜H4、W1〜W3)が例示できる。前記マーカにおいて、上層300Aの長さ(H6)は、例えば、H2とH4の合計の長さであり、具体的には、例えば、0.67mmであり、下層300Bの厚み(高さ、H3)は、前記実施形態1における機能部103の下面からレンズ本体100の他方の表面までの厚みと同様であり、0.23mmである。
凹部303は、例えば、図10に示すように、上層300Aの下面に設けてもよいし、下層300Bの上面に設けてもよい。また、非機能部304における界面の発生を回避するために、例えば、上層300Aと下層との接着面を、前記焦点領域よりも下方となるように設定してもよい。
[実施形態3]
実施形態3は、本発明のマーカと二次元パターンコードとを有する本発明のマーカセットの例である。
前記マーカセットは、例えば、さらに、基板を含み、前記基板に、前記二次元パターンコードと、前記本発明のマーカとが配置されている。前記マーカセットにおいて、例えば、前記二次元パターンコードは、ARマーカである。
二次元パターンコードは、特に制限されず、例えば、ARマーカ、QRマーカ等があげられる。前記ARマーカは、例えば、ARToolKit、Arteaga、Cybercide、ARToolKitPlus等があげられる。
前記マーカセットによれば、前記二次元パターンコードの検出とともに、前記本発明のマーカを検出することによって、光線(視覚方向)の傾斜方向や角度を判断することができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上のように、本発明のマーカは、前記焦点領域における前記機能部の屈折率差と前記非機能部の屈折率差とを前記関係とすることによって、例えば、前記検出器の近くに照明部が存在する場合でも、前記機能部で反射された光の虚像を判別できる。このため、本発明のマーカによれば、例えば、照明部の位置や強さ等の使用状況の影響をうけにくく、優れた精度で、マーカがセットされた対象物の位置および姿勢等を計測できる。
1 マーカ
10 レンズ本体
100、200、300 レンズユニット
101、201、301 レンズ部
102、202、302 空隙
103、203、303 機能部
104、204、304 非機能部

Claims (17)

  1. レンズ本体を含み、
    前記レンズ本体は、
    厚み方向における上側の表面に、平面方向に連続する複数のレンズ部を有し、
    内部に、焦点領域を有し、
    前記焦点領域は、
    前記各レンズ部の焦点近傍を含む平面方向の領域であり、
    前記各レンズ部に対応する機能部と、非機能部とを有し、
    前記機能部より上領域と前記機能部より下領域との屈折率差Aと、前記非機能部より上領域と前記非機能部より下領域との屈折率差Bとが、|A|>|B|を満たすことを特徴とするマーカ。
  2. 前記屈折率差Aと、前記屈折率差Bとが、|A|>2×|B|を満たす、請求項1記載のマーカ。
  3. 前記機能部は、界面であり、
    前記非機能部は、非界面であり、前記屈折率差Bは、ゼロである、請求項1または2記載のマーカ。
  4. 前記レンズ本体が、一体成形物であり、
    前記レンズ本体が、前記焦点領域に空隙を有し、
    前記空隙の上面が、前記機能部であり、
    前記空隙の上面を境に、前記上領域の屈折率と、前記下領域の屈折率との差が、前記屈折率差Aであり、
    前記焦点領域の平面方向において、前記空隙と空隙との間が、前記非機能部である、請求項3記載のマーカ。
  5. 前記レンズ本体は、厚み方向における下側の表面に、複数の凹部を有し、
    前記凹部の上面は、前記焦点領域に位置する前記機能部であり、
    前記凹部の上面を境に、前記上領域の屈折率と、前記下領域の屈折率との差が、前記屈折率差Aであり、
    前記焦点領域の平面方向において、前記凹部と凹部との間が、前記非機能部である、請求項1から4のいずれか一項に記載のマーカ。
  6. 前記機能部は、界面であり、
    前記非機能部は、界面である、請求項1または2記載のマーカ。
  7. 前記レンズ本体が、第1層と第2層とを含み、前記第2層上に前記第1層が積層された積層体であり、
    前記焦点領域に、前記第1層と前記第2層との界面を有し、
    前記積層体において、前記第1層と前記第2層との間に、空隙を有し、前記空隙の上面が前記機能部であり、
    前記空隙の上面を境に、前記上領域である前記第1層の屈折率と、前記下領域の屈折率との差が、前記屈折率差Aであり、
    前記第1層と前記第2層との間の界面が、前記非機能部であり、
    前記第1層の屈折率と前記第2層の屈折率との差が、前記屈折率差Bである、請求項6に記載のマーカ。
  8. 前記レンズ本体の他方の表面の屈折率差Cは、|C|>|B|を満たす、請求項1から7のいずれか一項に記載のマーカ。
  9. 前記機能部の上領域の屈折率aと、前記機能部の下領域の屈折率bと、前記非機能部の下領域の屈折率cとが、|a−b|>2×|a−c|を満たす、請求項1から8のいずれか一項に記載のマーカ。
  10. 前記レンズ部のピッチと、前記機能部のピッチとが、異なる、請求項1から9のいずれか一項に記載のマーカ。
  11. 前記空隙の上面が、前記機能部であり、
    厚み方向において、
    前記レンズ部の頂点から前記機能部までの、垂直方向の厚みfに対して、
    前記空隙の下面から前記レンズ本体の下側の表面までの、垂直方向の厚みeが、1/4倍以上である、請求項4から10のいずれか一項に記載のマーカ。
  12. 厚み方向において、
    前記レンズ部の頂点から前記機能部の上面までの、垂直方向の厚みfに対して、
    前記機能部の下面から前記レンズ本体の下側の表面までの、垂直方向の厚みeが、1/3倍以上である、請求項11に記載のマーカ。
  13. 前記平面方向において、前記機能部の長さは、前記非機能部の長さの1/5以下であり、
    前記レンズ部における前記機能部の虚像が、検出対象である、請求項1から12のいずれか一項に記載のマーカ。
  14. 前記平面方向において、前記機能部の長さは、前記非機能部の長さの1/10以下であり、
    前記レンズ部における前記機能部の虚像が、検出対象である、請求項13に記載のマーカ。
  15. 前記平面方向において、前記非機能部の長さは、前記機能部の長さの1/5以下であり、
    前記レンズ部における前記非機能部の虚像が、検出対象である、請求項1から12のいずれか一項に記載のマーカ。
  16. 前記機能部が、プリズム形状である、請求項1から15のいずれか一項に記載のマーカ。
  17. 前記焦点領域で収束する光束の成す角度が10°以上である、請求項1から16のいずれか一項に記載のマーカ。

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