JP2020085508A - 光ファイバ温度監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】微小な温度変化と急激な温度変化との双方に対処可能な光ファイバ温度監視システムを提供する。【解決手段】光ファイバ温度監視システム100は、対象設備300に敷設された光ファイバケーブル200に光パルスを入射し、戻り光に基づいて温度を測定する光ファイバ温度センサ部110と、測定された温度が所定の温度閾値を超えたか否かを判定する第1判定部121と、測定された温度を所定の測定時間でデータ処理することによりデータ処理温度を算出するデータ処理部122と、データ処理温度と、過去の対象設備300のデータ処理温度とに基づき、対象設備300の温度変化量を算出する温度変化算出部124と、温度変化量が所定の変化量閾値を超えたか否かを判定する第2判定部125と、第1判定部121及び前記第2判定部125による判定結果を出力する情報出力部130を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、光ファイバ温度監視システムに関する。
従来、光ファイバを用いた温度測定技術が知られている。例えば、特許文献1には、光ファイバに光パルスを入射させて得られる後方散乱光に基づいて温度を測定する、光ファイバ温度測定装置が開示されている。また、特許文献2には、光ファイバによる温度測定を行うことにより、ベルトコンベアのローラ異常を検出する光ファイバ温度分布測定システムが開示されている。
特開2013−2914号公報 特開2017−150987号公報
特許文献2に開示された光ファイバ温度分布測定システムは、設備の微小な温度変化に基づいて経年劣化を検出することができるが、例えば火災等の急激な温度変化を早期に検出することはできない。
本開示は、微小な温度変化と急激な温度変化との双方に対処可能な光ファイバ温度監視システムを提供することを目的とする。
幾つかの実施形態に係る光ファイバ温度監視システムは、対象設備に敷設された光ファイバケーブルに光パルスを入射し、戻り光に基づいて温度を測定する光ファイバ温度センサ部と、測定された温度が所定の温度閾値を超えたか否かを判定する第1判定部と、測定された温度を所定の測定時間でデータ処理することによりデータ処理温度を算出するデータ処理部と、データ処理温度と、過去の対象設備のデータ処理温度とに基づき、対象設備の温度変化量を算出する温度変化算出部と、温度変化量が所定の変化量閾値を超えたか否かを判定する第2判定部と、第1判定部及び第2判定部による判定結果を出力する情報出力部と、を備える。これにより、光ファイバ温度監視システムは、第1判定部において、急激な温度変化を検出する第1の処理を実行するとともに、第2判定部において、緩やかな温度変化を高精度に検出する第2の処理し、検出結果に応じた対処を可能にすることができる。
一実施形態において、データ処理部は、測定された温度を所定の測定時間で平均化することによりデータ処理温度を算出できる。これにより、平均化されたデータ処理温度を用いて処理が実行されるため、処理に用いる温度情報の精度が向上する。
一実施形態において、温度閾値は、対象設備に火災が発生した場合に検出されうる温度であってよい。これにより、第1判定部は、火災が発生した場合に、異常を検出できる。
一実施形態において、温度変化算出部は、平均化処理温度と、対象設備の環境温度との差分温度を算出し、差分温度と、過去の対象設備の差分温度との差を、温度変化量と決定してよい。これにより、環境温度の実質的な変化が存在する場合に、その影響を低減した温度変化量が算出されるため、第2判定部は、より精度の高い判定処理を実行することができる。
一実施形態において、情報出力部は、第1判定部が、測定された温度が温度閾値を超えたと判定した場合、又は、第2判定部が、温度変化量が変化量閾値を超えたと判定した場合に、異常が発生したことを報知してよい。これにより、異常が検出された場合に、異常を検出したことを使用者又は管理者等に認知させることができる。
本開示によれば、微小な温度変化と急激な温度変化との双方に対処可能な光ファイバ温度監視システムを提供することができる。
一実施形態に係る光ファイバ温度監視システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 図1の光ファイバ温度監視システムの適用対象となる対象設備の一例を示す概念図である。 図1の判定部の詳細を示す機能ブロック図である。 図3の情報処理部の詳細を示す機能ブロック図である。 移動平均方式を用いた平均化処理について説明する概念図である。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る光ファイバ温度監視システム100の概略構成を示す機能ブロック図である。光ファイバ温度監視システム100は、対象設備300の温度を監視する。対象設備300は、プラントに設けられる設備である。プラントは、石油、化学、鉄鋼等の工業プラント、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント、及びその他のプラントを含む。
図1に模式的に示すように、プラントにおいて、温度を監視する対象となる対象設備300に光ファイバケーブル200が敷設される。光ファイバケーブル200は、対象設備300に近いほど、対象設備300の温度を正確に測定しやすいが、対象設備300の動作及び性質や、対象設備300が設けられている場所等に応じて、敷設される位置は適宜決定されていてよい。
光ファイバ温度監視システム100は、光ファイバ温度センサ部110と、判定部120と、情報出力部130と、を備える。光ファイバ温度センサ部110と、判定部120と、情報出力部130とは、それぞれ別々の装置に設けられていてよい。この場合、光ファイバ温度監視システム100は、3つの異なる装置により構成される。光ファイバ温度センサ部110と、判定部120と、情報出力部130とは、2つ以上が、1つの装置に含まれるように構成されていてもよい。例えば、光ファイバ温度センサ部110と判定部120とが1つの装置に含まれていてもよく、判定部120と情報出力部130とが1つの装置に含まれていてもよく、光ファイバ温度センサ部110と情報出力部130とが1つの装置に含まれていてもよく、光ファイバ温度センサ部110と判定部120と情報出力部130とが、1つの装置に含まれていてもよい。これらの装置は、例えば、制御手順を規定したプログラムを実行することにより、各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を備えるコンピュータ装置等により構成されていてよい。
光ファイバ温度センサ部110は、例えば、光ファイバ温度分布測定器(DTS:Distributed Temperature Sensor)を用いて構成することができる。光ファイバ温度センサ部110は、仕様として温度検出の長さに関する単位で空間分解能が定められている。空間分解能は、通常1m程度であり、光路長に応じて変化する場合もある。
光ファイバ温度センサ部110は、対象設備300に敷設された光ファイバケーブル200に接続され、光ファイバケーブル200にパルス光を繰り返し入射し、パルス光に対する戻り光(後方散乱光)のうち、温度依存性が高いラマン散乱光を用いて対象設備300の温度を測定する。ラマン散乱光には、光パルスの波長に対して短い波長側に発生するアンチストークス光と、長い波長側に発生するストークス光とがあり、その強度比が温度に比例する。光ファイバ温度センサ部110は、この性質を用いて、対象設備300の温度を測定できる。光ファイバ温度センサ部110は、例えば所定の周期Tで対象設備300の温度を測定してよい。光ファイバ温度センサ部110は、測定した温度のデータ(以下「温度データ」ともいう)を、判定部120に送信する。
判定部120は、光ファイバ温度センサ部110から受信した温度データに基づき、対象設備300において異常が発生したか否かを判定する。判定部120が判定する対象設備300の異常は、温度の変化に基づいて検出可能な異常である。本実施形態では、判定部120は、具体的には、対象設備300の経年劣化が生じている場合、及び、対象設備300で火災が発生した可能性がある場合を、異常として判定できる。判定部120が実行する異常検出の判定処理の詳細については、後述する。判定部120は、対象設備300における異常の判定処理の結果(以下「判定結果」ともいう)を、情報出力部130に送信する。
情報出力部130は、判定部120から受信した判定結果を出力する。情報出力部130は、例えば、定期的又は不定期的に判定結果を出力してよい。情報出力部130は、例えば、判定結果を使用者又は管理者等(以下、単に「使用者等」という)が要求したタイミングで出力してもよい。この場合、例えば、情報出力部130は、使用者等の要求を示す入力操作に応じて、判定結果を出力してよい。情報出力部130は、例えば、光ファイバ温度監視システム100の使用者等に、判定結果を報知してもよい。例えば、情報出力部130は、表示部を備え、判定結果を表示部に表示することにより、判定結果を報知する。表示部は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro-Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro-Luminescence Display)等の周知のディスプレイにより構成される表示デバイスであってよい。情報出力部130は、例えばアラームを鳴らすことにより、判定結果を報知してもよい。情報出力部130は、異常に対処するための別途の機構(例えばスプリンクラー等の消火設備等)に、対処を開始するトリガ信号として、判定結果を出力してもよい。この場合においても、使用者等への報知を、併せておこなってもよい。
なお、情報出力部130は、判定部120による判定結果だけでなく、例えば、光ファイバ温度センサ部110により算出された温度データ等の、対象設備300に関連する情報を報知してもよい。
図2は、図1の光ファイバ温度監視システム100の適用対象となる対象設備300の一例を示す概念図である。図2には、対象設備300の一例として、ベルトコンベア310が図示されている。ベルトコンベア310は、プラントで実行される処理に応じて様々なものを搬送する。本明細書では、一例として、ベルトコンベア310が石炭を搬送するとして、以下説明する。
光ファイバ温度監視システム100は、ベルトコンベア310のローラ320における火災や経年劣化を、異常として検出する。光ファイバ温度監視システム100は、他の用途のローラ列の異常検出に適用されてもよい。また、光ファイバ温度監視システム100は、ベルトコンベア310以外の設備を対象として異常検出を実行してもよい。
ベルトコンベア310のローラ320は、ローラ金属支柱321に保持されており、ベルトコンベア310の搬送方向に、所定の間隔(例えば1m間隔)で多数設置され、ローラ列を形成している。例えば、経年劣化(摩耗等)や他の要因によって回転に異常が生じたローラ320は、ベアリング部やベルトコンベア310との接触部分等が摩擦により温度上昇する。
図2に示す例において、光ファイバケーブル200は、測定対象物であるローラ列に沿って敷設される。このとき、光ファイバケーブル200は、図2に示すように、ローラ列に近い第1光ファイバ部211と、第1光ファイバ部211よりもローラ列から遠い第2光ファイバ部212とが形成されるようにループ状に敷設される。第1光ファイバ部211は、ローラ320の温度を測定し、第2光ファイバ部212は、ローラ320付近の環境温度を測定する機能を担う。第1光ファイバ部211と第2光ファイバ部212とは、各ローラ320からの距離が不均一にならないように、ローラ列と平行に敷設されることが好ましい。
なお、図2に示すように、光ファイバ温度監視システム100には、光ファイバケーブル200の両端が接続されている。光パルスは、光ファイバケーブル200において、いずれの方向に入射されてもよい。つまり、図2を参照して説明すると、光ファイバケーブル200において、光ファイバ温度監視システム100に接続された、図2に図示されたの左右の端部のうち、右側に図示された端部から光パルスが入射されてもよく、左側に図示された端部から光パルスが入射されてもよい。また、光パルスを入射する方向を、例えば定期的に切り替えてもよい。このように光パルスの入射方向を切り替えた場合、光ファイバケーブル200が断線している場合であっても、光ファイバケーブル200の全域で温度を測定することができる。
光ファイバケーブル200は、第1光ファイバ部211がローラ320の温度上昇を検出可能なローラ320の近傍、すなわちローラ金属支柱321の一端部
付近であって、第2光ファイバ部212がローラ320の温度上昇の影響を受けない程度の距離(例えば20〜30cm)を確保できれば足り、コイル状に周回させたり、ローラ金属支柱321に密着させたりする必要はない。これにより、光ファイバケーブル200を簡易に敷設することができ、敷設工事の手間やコスト上昇を抑えることができる。
光ファイバケーブル200は、図1を参照して説明したように、光ファイバ温度監視システム100の光ファイバ温度センサ部110に接続されている。本実施形態では、光ファイバ温度センサ部110は、第1光ファイバ部211からの戻り光で得られる第1温度と、第2光ファイバ部212からの戻り光で得られる第2温度(つまり環境温度)とを測定することが可能である。
ここで、光ファイバから得られる後方散乱光は、微弱であるため、ノイズの影響が大きく出やすい。そのため、従来、光ファイバから取得した後方散乱光に基づく温度測定を、所定時間実行し、所定時間で測定された温度について平均化処理を行うことにより、ノイズの影響を低減することがおこなわれてきた。平均化処理は、平均化の対象とする測定時間が長いほどノイズの影響が低減されるため、測定時間が長いほど、測定される温度の精度が向上する。すなわち、光ファイバ温度センサ部110において測定される温度の精度(分解能)は、測定時間に依存する。例えば、数秒から数十秒の測定時間で温度を測定する場合と比較して、数分から数十分の測定時間で温度を測定する場合の方が、測定される温度の温度分解能が高くなる。
従来、測定時間は、監視の目的に応じて設定されていた。例えば、火災を検出することが目的である場合、対象設備300において急激な温度変化が発生するため、温度の測定精度は高くなくても検出可能である一方、より早期に検出することが望ましい。そのため、火災を検出することが目的である場合、測定時間は、例えば数秒等の短い時間に設定されていた。
これに対し、例えば、設備の操業停止を回避するために、設備の異常監視において、故障が発生する前の経年劣化を検出したり、これによって火災の予兆を検出したりすることが、求められていた。このような経年劣化等の変化は、設備において微小な温度変化として現れるため、高い精度で温度を測定する必要があった。この場合、測定時間は、例えば数分から数十分等の長い時間に設定される必要があった。
しかしながら、設備の火災の原因は多様であり、必ずしも経年劣化等の検出のみで、火災の発生が防止できるとは限られない。そのため、経年劣化等の検出を行うと同時に、実際に火災が発生したか否かを、監視することが望ましいが、その一方で、微小な温度変化に基づいて経年劣化等を検出する場合には測定時間が長く設定されるため、急激な温度変化を伴う火災を早期に検出することは困難であった。
そこで、本開示では、微小な温度変化と急激な温度変化との双方を検出可能な光ファイバ温度監視システム100について説明する。
図3は、図1の判定部120の詳細を示す機能ブロック図である。判定部120は、判定処理を実行する機能部として、図3に示すように、第1判定部121と、情報処理部122と、第2判定部123と、を備える。
本実施形態に係る判定部120では、第1の処理及び第2の処理という2種類の処理が並行して実行される。第1の処理は、急激な温度変化を検出するための処理である。第2の処理は、微小な温度変化を検出するための処理である。
第1の処理は、第1判定部121により実行される。第1判定部121には、光ファイバ温度センサ部110から送信された温度データが入力される。温度データは、光ファイバ温度センサ部110により測定された第1温度の温度データである。第1判定部121は、第1温度が所定の温度閾値を超えたか否かを判定する。第1判定部121は、第1温度が所定の温度閾値を超えたか否かを判定することにより、異常が発生したか否かを判定できる。第1判定部121は、例えば、第1温度が、温度閾値を超えた場合、異常が発生したと判定する。温度閾値は、例えば、火災が発生した可能性がある場合に検出されうる温度である。温度閾値は、例えば60℃である。
このように、第1判定部121は、光ファイバ温度センサ部110から送信された第1温度の温度データを用いて、火災等の異常が発生したか否かを判定する。光ファイバ温度センサ部110から送信された温度データは、ローラ320の温度を測定する第1光ファイバ部211からの戻り光で得られる第1温度のリアルタイムのデータである。そのため、第1判定部121は、対象設備300において急激な温度変化が発生した場合に、その温度変化を異常の発生と判定することができる。従って、例えば火災等の非常事態が発生した場合には、第1判定部121による第1の処理により、早期に異常の発生を検出することができる。
第1判定部121は、第1の処理による判定結果を、情報出力部130に送信する。第1判定部121は、異常が発生したと判定した場合のみ、つまり測定された第1温度が温度閾値を超えた場合のみ、判定結果を情報出力部130に送信してもよい。
第2の処理は、情報処理部122及び第2判定部123により実行される。情報処理部122には、光ファイバ温度センサ部110から送信された温度データが入力される。温度データは、光ファイバ温度センサ部110により測定された第1温度の温度データである。
情報処理部122は、取得した温度データについて、所定のデータ処理を実行する。情報処理部122が実行する処理の一例について、図4を参照して説明する。図4は、情報処理部122の詳細を示す機能ブロック図である。図4に示すように、情報処理部122は、所定のデータ処理を実行する機能部として、データ処理部124と、温度変化算出部125とを備える。
データ処理部124は、測定された第1温度について、所定の測定時間で平均化処理をおこなう。所定の測定時間は、温度測定の分解能が所定以上となる程度の時間であり、例えば数分から数十分であってよい。所定の測定時間は、対象設備300の特性及び対象設備300の周囲環境等に応じて望まれる分解能に基づき、適宜設定されてよい。例えば、仮に、1分間の温度データの平均化処理により0.3℃の分解能が得られ、10分間の温度データの平均化処理により0.1℃の分解能が得られるとする。仮に、0.3℃の分解能が望まれる場合、平均化処理をおこなうための測定時間を1分間に設定すればよい。また、0.1℃の分解能が望まれる場合、平均化処理をおこなうための測定時間を10分間に設定すればよい。
データ処理部124が平均化処理により算出した平均化処理後の温度を、以下、本明細書において「平均化処理温度」ともいう。データ処理部124は、平均化処理温度のデータを、温度変化算出部125に送信する。
温度変化算出部125は、データ処理部124から取得した平均化処理温度のデータを用いて、対象設備300における温度変化量を算出する。具体的には、温度変化算出部125は、データ処理部124で算出された平均化処理温度と、過去の対象設備300の平均化処理温度とに基づき、対象設備300の温度変化量を算出する。例えば、温度変化算出部125は、データ処理部124から取得した平均化処理温度と、所定時間前の平均化処理温度との差を、温度変化量として算出する。例えば、温度変化算出部125は、データ処理部124から取得した平均化処理温度と、対象設備300の初期の平均化処理温度との差を、温度変化量として算出してもよい。ここでいう初期は、例えば、対象設備300の使用開始時又は対象設備300の温度測定開始時等であってよい。
温度変化算出部125は、対象設備300の環境温度を参照して、温度変化量を算出してもよい。例えば、温度変化算出部125は、光ファイバ温度センサ部110から、対象設備300の環境温度を示す第2温度に関する温度データを取得する。温度変化算出部125は、データ処理部124で算出された平均化処理温度と、光ファイバ温度センサ部110で測定された第2温度との差分温度を算出する。この差分温度は、対象設備300の環境温度の実質的な変化が存在する場合に、その影響を低減した温度である。なお、第2温度に関する情報についても、平均化処理をおこなった後、温度変化算出部125に供給されてよい。この場合、例えば、情報処理部122(データ処理部124)が第2温度についての平均化処理をおこなうことができる。
温度変化算出部125は、算出した差分温度と、過去の差分温度との差を算出し、この差を温度変化量として決定してよい。過去の差分温度は、所定時間前の差分温度であってもよく、対象設備300の初期の差分温度であってもよい。このように、温度変化算出部125は、差分温度を算出し、差分温度の差を温度変化量として決定することにより、環境温度の実質的な変化が存在する場合に、その影響を低減した温度変化量を算出することができる。これにより、第2判定部123において、より精度の高い判定処理を実行することができる。
温度変化算出部125は、算出した温度変化量のデータを、第2判定部123に送信する。
第2判定部123は、温度変化量が所定の変化量閾値を超えたか否かを判定する。第2判定部123は、温度変化量が所定の変化量閾値を超えたか否かを判定することにより、異常が発生したか否かを判定できる。第2判定部123は、例えば、温度変化量が、変化量閾値を超えた場合、異常が発生したと判定する。変化量閾値は、例えば、経年劣化等による設備の故障又は火災発生等の可能性が想定される程度の変化量である。変化量閾値は、例えば1℃である。変化量閾値は、対象設備300の特性等に応じて、適宜定められてよい。
このように、第2判定部123は、平均化処理温度を算出し、平均化処理温度を用いて算出した温度変化量に基づき、経年劣化等の異常が発生したか否かを判定する。経年劣化等の異常の発生の判定においては、高い精度の温度測定が求められるところ、情報処理部122において平均化処理がおこなわれているため、所定以上の精度で対象設備300の温度を算出することができる。そのため、第2判定部123は、対象設備300の経年劣化を判定することができる。
第2判定部123は、第2の処理による判定結果を、情報出力部130に送信する。第2判定部123は、異常が発生したと判定した場合のみ、つまり温度変化量が変化量閾値を超えた場合のみ、判定結果を情報出力部130に送信してもよい。
このように、本実施形態に係る光ファイバ温度監視システム100によれば、判定部120において、急激な温度変化を検出する第1の処理と、緩やかな温度変化を高精度に検出する第2の処理とを並行し、検出結果に応じた対処を可能にすることができる。
上記実施形態において、第1判定部121は、光ファイバ温度センサ部110で測定された第1温度が、温度閾値を超えたか否かを判定すると説明した。しかしながら、第1判定部121が実行する処理はこれに限られない。例えば、第1判定部121は、第1温度について平均化処理が実行された処理後の温度に基づいて、判定をおこなってもよい。この場合の平均化処理は、例えば、第1判定部121より前に処理を実行する別途の機能部により、実行されてよい。例えば、当該別途の機能部は、短時間の測定時間での平均化処理を実行する。この場合の短時間の測定時間は、火災等の急激な温度変化を検知できる程度に短い時間であり、例えば数秒であってよい。このように、短時間の測定時間での平均化処理をおこなった場合、リアルタイム性を大きく損なうことなく、第1温度について、測定時のノイズの影響を所定程度低減することができる。
なお、上述の短時間の測定時間での平均化処理を実行する別途の機能部は、光ファイバ温度センサ部110に設けられてもよい。この場合、短時間の測定時間での平均化処理の実行後の温度データが、判定部120に供給される。そして、判定部120において、第1判定部121が平均化処理の実行後の温度データに基づいて第1の処理を行うとともに、情報処理部122が平均化処理の実行後の温度データに更なる平均化処理を実行し、第2判定部123が更なる平均化処理の実行後の温度データに基づいて第2の処理をおこなう。
上記実施形態において、第1判定部121及び第2判定部123が、いずれも異常を検出した場合、情報出力部130は、第1判定部121による判定結果と、第2判定部123による判定結果とを、報知してよい。この場合、光ファイバ温度監視システム100の使用者又は管理者等は、対象設備300において、経年劣化が進行しているとともに、火災が発生していることを認識することができる。第1判定部121及び第2判定部123が、いずれも異常を検出した場合、情報出力部130は、いずれか一方の判定結果のみを、報知してよい。この場合、例えば、経年劣化と火災とでは、火災の方が緊急性が高いため、緊急性の高い第1判定部121の判定結果を報知してよい。第1判定部121及び第2判定部123がいずれも異常を検出し、いずれか一方の判定結果のみを報知する場合、情報出力部130が、いずれの判定結果を報知するかを判定してもよい。
上記実施形態において、データ処理部124は、上述した処理に代えて又は上述した処理とともに、他の処理を実行してもよい。
例えば、データ処理部124は、ノイズフィルタ等を用いたフィルタ処理により、光ファイバ温度センサ部110の温度測定時のノイズを除去する処理を実行してもよい。
また、例えば、データ処理部124は、平均化処理を行う場合に、移動平均方式により平均化処理をおこなってもよい。移動平均方式は、例えば、特開2008−77303号公報等に記載されている。移動平均方式は、平均化処理の対象となる測定時間を、所定の時間T1ずらしながら、平均化処理を順次おこなう方法をいう。
図5は、移動平均方式を用いた平均化処理について説明する概念図である。ここで、平均化処理の対象となる所定の測定時間をT2とする。ただし、T2>T1である。図5に示す例では、T2は、T1の4倍の時間である(つまりT2=4T1)。
図5に示すように、移動平均方式を用いた平均化処理では、n回目(nは1以上の整数)の平均化処理の開始時点から、T1時間後に、(n+1)回目の平均化処理が開始され、さらにそのT1時間後に、(n+2)回目の平均化処理が開始される。このようにして、移動平均方式では、平均化処理の対象となる測定時間T2を、所定の時間T1ずらしながら、平均化処理を順次おこなう。これにより、平均化処理の結果に、検出される第1温度の変化が順次反映される。移動平均方式における所定の時間T1は、例えば、光ファイバ温度センサ部110による第1温度の測定周期Tと同じであってもよい。
上記実施形態では、判定部120が第1の処理及び第2の処理の2種類の処理を並行して実行する場合の例について説明した。しかしながら、判定部120は、3種類以上の処理を並行して実行してもよい。3種類以上の処理を並行して実行することにより、判定部120は、上述した経年劣化及び火災以外の他の要素についても、判定することができる。
本開示は、上述した実施形態で特定された構成に限定されず、特許請求の範囲に記載した開示の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再構成可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
100 光ファイバ温度監視システム
110 光ファイバ温度センサ部
120 判定部
121 第1判定部
122 情報処理部
123 第2判定部
124 データ処理部
125 温度変化算出部
130 情報出力部
200 光ファイバケーブル
211 第1光ファイバ部
212 第2光ファイバ部
300 対象設備
310 ベルトコンベア
320 ローラ
321 ローラ金属支柱

Claims (5)

  1. 対象設備に敷設された光ファイバケーブルに光パルスを入射し、戻り光に基づいて温度を測定する光ファイバ温度センサ部と、
    前記測定された温度が所定の温度閾値を超えたか否かを判定する第1判定部と、
    前記測定された温度をデータ処理することによりデータ処理温度を算出するデータ処理部と、
    前記データ処理温度と、過去の前記対象設備のデータ処理温度とに基づき、前記対象設備の温度変化量を算出する温度変化算出部と、
    前記温度変化量が所定の変化量閾値を超えたか否かを判定する第2判定部と、
    前記第1判定部及び前記第2判定部による判定結果を出力する情報出力部と、
    を備える、光ファイバ温度監視システム。
  2. 前記データ処理部は、前記測定された温度を所定の測定時間で平均化することにより前記データ処理温度を算出する、請求項1に記載の光ファイバ温度監視システム。
  3. 前記温度閾値は、前記対象設備に火災が発生した場合に検出されうる温度である、請求項1又は請求項2に記載の光ファイバ温度監視システム。
  4. 前記温度変化算出部は、
    前記平均化処理温度と、前記対象設備の環境温度との差分温度を算出し、
    前記差分温度と、過去の前記対象設備の差分温度との差を、前記温度変化量と決定する、
    請求項1−3のいずれか一項に記載の光ファイバ温度監視システム。
  5. 前記情報出力部は、前記第1判定部が、前記測定された温度が温度閾値を超えたと判定した場合、又は、前記第2判定部が、前記温度変化量が変化量閾値を超えたと判定した場合に、異常が発生したことを報知する、請求項1−4のいずれか一項に記載の光ファイバ温度監視システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11788899B2 (en) 2021-03-26 2023-10-17 Airbus (Sas) Apparatus and method for detection current imbalance

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