JP2020085445A - 棒状工具およびそれを用いて筒体内にアクセスできる装置 - Google Patents

棒状工具およびそれを用いて筒体内にアクセスできる装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 筒体を含む装置一般について、当該筒体の内部に押し込んで筒体内にアクセスできる棒状工具およびそれを用いる装置を提供する。【解決手段】 筒体210a,210bを含む装置200における筒体210a,210bの内部に押し込む棒状工具100,100−1であって、軸体110と、筒体210a,210bの内径に適した外径を持った棒状ヘッド体120と、棒状ヘッド体120の先端面に設けられた窪み形状130と、棒状ヘッド体120の先端の周回部分において窪み形状130を囲繞する壁面である囲繞側壁体140を備えた構成とする。さらに棒状ヘッド体120の窪み形状130よりも後方の外壁面に設けられたくびれ状のバッファ空間150と、バッファ空間150には第2の窪み形状160と第2の囲繞側壁体170と第3の窪み形状180と第3の囲繞側壁体190を備えた構成とすることもできる。【選択図】 図5

Description

本発明は、筒体を含む装置において、少なくともその一部が前記筒体の内径に適合する外径を備えた部分を有し、前記筒体の内部に押し込む棒状工具に関する。また、当該棒状工具を用いて筒体内にアクセスできる装置に関する。当該装置としてはカートリッジやシリンダーを備えた装置一般に適用できるが、例えば、メルトフローレート測定装置などがある。
熱可塑性樹脂素材は製造物の成形において多用され、重要な工業素材であり、例えば、射出成型などの素材として用いられる。射出成型機において射出成型される際、熱可塑性樹脂素材の流動性は、品質管理に影響する重要な物性である。この熱可塑性樹脂素材の流動性は、一定の温度と圧力の条件の下で溶融した熱可塑性樹脂を所定の長さと直径のダイと称するオリフィスを通して押し出した時の押出速度を測定することによって求めることが出来る。この値はメルトフローレートと言われており、その測定方法は日本工業規格に詳しく規定されている。
メルトフローレートは、主に、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、セルロース、アセテート、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を対象に測定される。
JIS K7210-1:2014には、規定の温度及び荷重の試験条件における熱可塑性プラスチック材料のメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)を求める測定方法について規定されている。
メルトマスフローレイト(MFR)では、プラストメータのシリンダーが電熱手段で加熱されて内部の熱可塑性プラスチック材料が溶融され、シリンダー内の温度、荷重及びピストンの位置について、規定の条件下で規定の長さ及び直径をもつダイと称するオリフィスから溶融した樹脂を押し出す速度を測定し、その速度と溶融密度より規定の時間で押し出される質量として求められる。
また、メルトボリュームフローレイト(MVR)では、プラストメータのシリンダーが電熱手段で加熱されて内部の熱可塑性プラスチック材料が溶融され、シリンダー内の温度、荷重及びピストンの位置について、規定の条件下で規定の長さ及び直径をもつダイと称するオリフィスから溶融した樹脂を押し出す速度が測定され、その速度より規定の時間で押し出される体積として求められる。
いずれの測定方法においても、プラストメータのシリンダーが電熱手段で加熱されて内部の熱可塑性プラスチック材料が溶融された後、ダイと称するオリフィスから溶融した樹脂を押し出す速度が測定される。
このようなメルトフローレート測定装置など、測定の過程において、測定装置内のシリンダーの試料を電熱手段などで溶融し、その溶融された試料の物性を計測するものが従来からある。
図12は、特許文献1に示す従来技術におけるメルトフローレート自動測定装置の構成例を示す図である。測定に際しては、樹脂処理装置(38)からサンプル試料をシリンダー(10)内に投入し、所定温度でサンプル試料を溶融する。その後、ピストン(14)をシリンダー(10)内に挿入し、更にピストン(14)上に所定の重錘を乗せることにより、定温、定圧の下で溶融状態のサンプル試料をオリフィス(20)から押し出す。所定時間内にオリフィス(20)から押し出された試料を秤量してメルトフローレートを求めるものである。
図13は、特許文献2に示す従来技術における試料のシリンダー内への装填供給の例を示す図である。試料ホルダー(1)のシャッター(3)を閉じた状態で試料を投入し、押し込み棒(14)で押し込んで所定量の試料を充填しておく。
次に、ロボットハンド(12)で試料ホルダー(1)が電熱炉(9)の測定シリンダー(6)上部の開口に嵌合され、チャック(7)を閉じて試料ホルダー(1)を保持固定する。その後、試料ホルダー下部開口のシャッター(3)を開放する。
次に、ロボットハンド(12)により試料ホルダー(1)の上部開口(4)から押し込み棒(14)を試料ホルダー(1)内に押し込み、電熱炉で加熱された測定シリンダー(6)に試料を押し込み装入する。
材料となる試料ホルダー(1)から試料を測定シリンダー(6)に装填供給するための従来の工具は、試料ホルダー(1)内径に応じた外径を備えた丸棒材であった。
実公平6−8535号 特開平6−194295号 JIS K7210−1:2014
上記したように、メルトフローレート測定装置など、測定の過程において、測定装置内のシリンダーの試料を電熱手段などで溶融し、その溶融された試料の物性を計測するものが従来から存在するが、それら装置において共通に問題となっていた点が、材料となる試料のシリンダー内への装填供給、および、測定後のシリンダー内の清掃である。
従来技術では、この丸棒材である押し込み棒(14)により試料を試料ホルダー(1)に押し込んで充填する際、および、押し込み棒(14)により試料ホルダー(1)内の試料を測定シリンダー(6)に押し込み装入する際のいずれにおいても、試料ホルダー(1)内で試料が引っ掛かり、押し込み棒(14)がうまく押し込めなかったり、押し込みに相当大きな力を要し、作業を困難なものにしたりする不具合があった。
特に、試料が熱可塑性樹脂の場合、常温であればペレット状や粒状の状態で固形であるが、比較的柔らかく若干の粘着性を持つものも多い。このような熱可塑性樹脂の試料は試料ホルダー(1)の壁面に付着しやすく、かつ変形しやすいので、押し込み棒(14)で押下圧力を加えてゆくと、押し込み棒(14)と試料ホルダー(1)のわずかな隙間にペレット状や粒状の試料の一部が入り込んだり挟まったりしてしまい、その粘着性により相当な摩擦力を生じて、押し込み棒(14)による試料ホルダー(1)への試料の押し込みが阻害されたり、大きな力が必要になってしまうことがあった。
試料を充填したカートリッジから試料を押し出すための従来工具は丸棒材であった。カートリッジ内の試料を突き出すことで試料を供給していた。
しかし、粘着性のある試料を突き出すことは難しく、材料供給作業が困難となっていた。
発明者和田章は、このように試料ホルダーとなるカートリッジへのアクセスを容易にできる棒状工具について研究を重ねたところ、上記したメルトフローレート測定装置のみならず筒体を伴う装置一般において、筒体内部の充填物に対して簡単にアクセスして操作でき、筒体(試料充填のカートリッジ)内部の工業材料などを押し出して工業材料の供給工程に使用することができる棒状工具を発明するに至った。
本発明は、筒体を含む装置一般について、当該筒体の内部に押し込んで筒体内にアクセスできる棒状工具およびそれを用いる装置を提供することを目的とする。当該装置としてはカートリッジやシリンダーを備えた装置一般に適用できるが、例えば、メルトフローレート測定装置などがある。
上記目的を達成するため、本発明の棒状工具は、筒体を含む装置における前記筒体の内部に押し込む棒状工具であって、前記筒体の内径に適した外径を持った棒状ヘッド体と、前記棒状ヘッド体の先端面に設けられた窪み形状と、前記棒状ヘッド体の先端の周回部分において前記窪み形状を囲繞する壁面である囲繞側壁体を備えたことを特徴とする棒状工具である。
囲繞側壁体の形状としては略筒状体とすることができる。また、囲繞側壁体の内壁面であって、窪み形状の縁につながる内壁面が囲繞側壁体の先端から窪み形状の縁にかけて内側に絞られたテーパーを備えたものとすることもできる。
囲繞側壁体が略筒状体であれば、囲繞側壁体の先端において均等に力を掛けることができ、全方位について漏れなく内部の充填物を捉えることができる。
また、テーパーが設けられていれば、囲繞側壁体の先端で捉えた内部の充填物を内側に絞るように集めることができ、棒状ヘッド体の外方へ逃げないように導くことができ、充填物が棒状工具の外壁面と筒体の内壁面に挟まってしまう不具合を回避しやすくなる。
次に、上記構成に以下の工夫を施すこともできる。
棒状ヘッド体の窪み形状よりも後方の外壁面に設けられたくびれ状のバッファ空間と、バッファ空間を形成する面のうち棒状ヘッド体の先端側の面に設けられた第2の窪み形状と、バッファ空間のエッジの周回部分であって、第2の窪み形状を囲繞する壁面である第2の囲繞側壁体を備えた構造とする工夫である。
なお、上記の第2の囲繞側壁体の形状としても、略筒状体とすることができ、さらに第2の窪み形状の縁につながる内壁面について、第2の囲繞側壁体の先端から第2の窪み形状の縁にかけて内側に絞られたテーパーを備えたものとすることもできる。
上記の工夫を施しておけば、棒状ヘッド体側にバッファ空間を持たせれば、筒体内壁と棒状ヘッド体の外壁の間に仮に内部の充填物が入り込んでしまった場合でも、それをバッファ空間に逃がすことができる。もし両者間にバッファ空間がなければ、筒体内壁と棒状ヘッド体の外壁の間で充填物が挟まったまま抵抗体として棒状工具の動きを阻害してしまう。上記構成であれば、充填物がバッファ空間に逃げるので棒状工具の動きを阻害することがない。
また、上記構成において棒状工具の棒状ヘッド体を引き抜く方向に動かす場合に、バッファ空間に逃げた充填物が存在する場合、押し込み時と同様に、充填物がバッファ空間から抜け出てしまうと、筒体内壁と棒状ヘッド体の外壁の間で挟まってしまうおそれがあるが、引き抜き側にも、第2の窪み形状とそれを囲繞する第2の囲繞側壁体を設け、かつ内壁面にテーパー加工をしておけば、引き抜き時にも、第2の囲繞側壁体の先端で捉えたバッファ空間内部の充填物を内側に絞るように集めることができ、バッファ空間の外方へ逃げないように導くことができ、充填物が棒状工具の外壁面と筒体の内壁面に挟まってしまう不具合を回避しやすくなる。
次に、さらに、バッファ空間を形成する面のうち棒状ヘッド体の後方側の面に設けられた第3の窪み形状と、バッファ空間のエッジの周回部分であって、第3の窪み形状を囲繞する壁面である第3の囲繞側壁体を備えた構成とすることもできる。
上記の第3の囲繞側壁体の形状としても、略筒状体とすることができ、さらに第3の窪み形状の縁につながる内壁面について、第3の囲繞側壁体の先端から第3の窪み形状の縁にかけて内側に絞られたテーパーを備えたものとすることもできる。
バッファ空間に逃げた充填物が存在する場合、引き続き、棒状工具の棒状ヘッド体を押し込む方向に動かす場合に、内部の充填物がバッファ空間から抜け出てしまうと、さらに後方側において筒体内壁と棒状ヘッド体の外壁の間で挟まってしまうおそれがあるが、第3の窪み形状とそれを囲繞する第3の囲繞側壁体を設け、かつ内壁面にテーパー加工をしておけば、第3の囲繞側壁体の先端で捉えたバッファ空間内部の充填物を内側に絞るように集めることができ、バッファ空間の外方へ逃げないように内部に保持することができ、充填物が棒状工具の外壁面と筒体の内壁面に挟まってしまう不具合を回避しやすくなる。
次に、本発明の装置は、上記構成の棒状工具と筒体を備えたものであれば良い。棒状工具を用いて筒体内にアクセスできる。
また、本発明の装置としては、棒状工具を把持するアーム機構とチャック機構を含んで旋回動作や昇降動作を行なうロボットアームを備えたものでも良い。ロボットアームにより把持した棒状工具によって筒体内にアクセスすることを可能となる。
一例としては、筒体が、工業材料が充填されたカートリッジであり、カートリッジの下方に工業材料の供給を受けるシリンダー体を筒体として備えており、棒状工具をカートリッジ内に押し入れてカートリッジに充填されている工業材料を下方にあるシリンダー体の中に押し出すという工業材料の供給工程を含む装置がある。例えば、メルトフローレート測定装置である。
また、本発明の装置としては、筒体が、工業材料が充填されたシリンダー体であり、上方から投入した工業材料がシリンダーの縁や内壁面に付着してシリンダー内に完全に収まりきれていない工業材料を,棒状工具をシリンダー体内に押し入れることによりシリンダー内の下方に押し入れる、工業材料の供給工程を含む装置がある。例えば、メルトフローレート測定装置である。
本発明にかかる棒状工具によれば、棒状ヘッド体の先端に設けられた窪み形状に周回して立設されている囲繞側壁体が設けられており、囲繞側壁体が略筒状体であれば、囲繞側壁体の先端において均等に力を掛けることができ、全方位について漏れなく内部の充填物を捉えることができる。
また、囲繞側壁体の内壁面にテーパーが設けられていれば、囲繞側壁体の先端で捉えた内部の充填物を内側に絞るように集めることができ、棒状ヘッド体の外方へ逃げないように導くことができ、充填物が棒状工具の外壁面と筒体の内壁面に挟まってしまう不具合を回避しやすくなる。
また、棒状ヘッド体側にバッファ空間を持たせれば、筒体内壁と棒状ヘッド体の外壁の間に充填物が入り込んでしまった場合でも、入り込んでしまった充填物をバッファ空間に逃がすことができる。バッファ空間において、棒状ヘッド体の先端側の面にある第2の窪み形状を囲繞する第2の囲繞側壁体、棒状ヘッド体の後方側の面にある第3の窪み形状を囲繞する第3の囲繞側壁体を設けておくことで、バッファ空間に逃げた充填物が棒状工具の引き抜き方向にも棒状工具の押し込み方向にも、テーパーにより内部に集められて保持され、棒状工具の動きを阻害することがない。
本発明にかかるシリンダーを備えた装置は、棒状工具を含んでいるので筒体に対するアクセスが簡単かつ確実に行われる。
本実施例1に係る棒状工具100の構成を簡単に示した構成図である。 カートリッジである筒体210a内部の試料を、棒状工具100を用いて突き出している様子を簡単に示す図である。 囲繞側壁体140とテーパー面141の働きを分かりやすく拡大した図である。 工業材料(試料)の供給工程において棒状工具により供給支援を行っている様子を示す図である。 本実施例2に示す棒状工具100−1の構成を模式的に示した構成図である。 工業材料(試料)の供給工程において実施例2の棒状工具100−1により供給支援を行っている様子を示す図である。 第2の囲繞側壁体170とテーパー面171の働きおよび第3の囲繞側壁体190とテーパー面191の働きを分かりやすく拡大した図である。 本実施例3に示すメルトフロー自動測定装置200の構成を模式的に示した構成図である。 溶融樹脂試料の投入処理を簡単に示す図である。 メルトフローレートを測定する様子を簡単に示す図である。 本発明のメルトフロー自動測定装置200を用いたメルトフロー自動測定の手順について示したフローチャートである。 従来技術におけるメルトフローレート自動測定装置の構成例を示す図である。 従来技術におけるメルトフローレート自動測定装置の構成例を示す図である。
以下、本発明のシリンダーを備えた装置の棒状工具およびそれを用いた装置の実施例を説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例では、装置としてメルトフロー測定装置を例に説明するが、本発明の装置は、筒体を備えたものであれば良い。また、本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な用途、形状、個数などには限定されないことは言うまでもない。
図1は、本実施例1に係る棒状工具100の構成を簡単に示した構成図である。
図1(a)は正面図、図1(b)は下方から見た斜視図、図1(c)は縦切断面の端面図となっている。
図1に示す棒状工具100は、筒体を含む装置一般について、筒体内部にアクセスする作業に用いる棒状工具である。実施例1にかかる棒状工具は、図1に示すように、軸体110、棒状ヘッド体120、窪み形状130、囲繞側壁体140、テーパー面141を備えた構成となっている。
軸体110は、棒状の棒状工具100を形成するベースとなるものである。
素材は特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼などで良い。
軸体110の外径は、図1の例では、棒状ヘッド体120の外径と同様、筒体210の内径に適したものとなっているが、必ずしも筒体210の内径に適したものでなくとも良く、手やロボットアームで把持でき、先端の棒状ヘッド体120を操作できるものであれば、筒体210の内径より小さなものでも良い。
棒状ヘッド体120は、筒体210の内径に適した外径を持ったもので、筒体210の内壁面を擦りつつ通過できるものとなっている。
窪み形状130は、棒状ヘッド体120の先端面に設けられた窪みである。図1では円形の形状となっている。
囲繞側壁体140は、棒状ヘッド体120の先端の周回部分であって、窪み形状130を囲繞するよう立設されている壁面である。
なお、図1の構成例では、囲繞側壁体140が略筒状体となっている。
この例では囲繞側壁体140の内壁面がテーパー面141となっている。このテーパー面141は、囲繞側壁体140の内壁面を形成している面であって、図1(c)に示すように、囲繞側壁体140の先端から窪み形状130の縁にかけて内側に絞られたテーパーとなっている。つまり、囲繞側壁体140の付け根は窪み形状130の縁につながっており、囲繞側壁体140の進行方向にあり当接したものは内側に導かれるようなテーパー面となっている。
以下、実施例1の棒状工具100の操作と効果を説明する。
棒状工具100が筒体210の内部にアクセスするケースとして様々な利用シーンが想定されるが、ここでは、2つの利用シーンを説明する。
第1の利用シーンとして、筒体210が、工業材料(試料)が充填されたカートリッジ(試料ホルダー)であり、棒状工具100をカートリッジである筒体210内に押し込んでカートリッジに充填されている工業材料を下方にある装置の材料投入用のシリンダー体(図示せず)の中に押し出すという、工業材料の供給工程の利用シーンである。
第2の利用シーンとして、筒体210が、測定などの用途で用いられる装置内の測定シリンダー体であり、工業材料(試料)を供給充填しようとする際に測定シリンダー体の縁などに試料の一部が粘性などにより開口部に貼り付いてしまった場合において、棒状工具100により測定シリンダーである筒体210の開口から筒体210の内部に押し込んで試料を所定量押し込むという、工業材料の供給支援の工程の利用シーンである。
まず、第1の利用シーンである工業材料の供給工程の利用シーンについて説明する。筒体は工業材料が充填されたカートリッジであり、ここでは付番を筒体210aとする。
図2は、カートリッジである筒体210a内部の試料を、棒状工具100を用いて突き出している様子を簡単に示す図である。
図2に示すように、カートリッジである筒体210aの底面にはシャッター211aが設けられ、下面開口が開閉可能な構造となっている。図2(a)の状態ではシャッター211aが閉鎖されており、内部に充填物である試料300が充填されている。上面は棒状工具100を受け入れるための上面開口がある。ここでは上面は開放されている。
次に、図2(b)に示すように、底面のシャッター211aがスライドして筒体210aの底面が開放され、筒体210aの上面から棒状工具100が押し込まれて行く。なお、棒状工具100の押し込みは手作業でもロボットアームによる自動作業でもよい。この棒状工具100をカートリッジである筒体210a内に押し込んでゆくことにより、内部の充填物である試料300が押し出されて落下して行く。
ここで、囲繞側壁体140とテーパー面141の働きを分かりやすく拡大した図3を参照する。図3(a)に示すように、囲繞側壁体140の先端は鋭く尖っており、カートリッジである筒体210aの内壁面をこそぐように当てられた状態で移動している。カートリッジである筒体210aの内壁面にこの鋭く尖った囲繞側壁体140が当てられつつ充填物が押下されて行く。ここで、試料に多少の粘性があっても囲繞側壁体140のテーパー面141に沿って内側に導かれ、窪み形状130に導かれてゆく。窪み形状130は、試料を受け止める空間を提供するため、押下された試料が受け止められる。
もし、窪み形状130がなければ、図3(b)に示すように、カートリッジである筒体210aの内壁面近くにある試料が筒体210a内で行き場がなく、筒体210aの内壁面と棒状ヘッド体120の外壁面の間に挟まってしまい、抵抗体となってしまい供給作業を邪魔してしまう。
しかし、図3(a)のように、本発明の棒状工具100であれば、囲繞側壁体140と窪み形状130があればそのような不具合は発生しない。
図2(b)の状態において、落下した試料は、筒体210aの下方の開口端から落下することで供給工程において供給される。
図2(c)の状態は、棒状工具100によりカートリッジである筒体210aが挿通され、筒体210a内の試料がすべて突き落とされて下方の装置の所定の材料供給箇所へ供給され、カートリッジである筒体210aからの充填物である試料の供給工程が完了する。
次に、第2の利用シーンである工業材料の供給工程における供給支援の利用シーンについて説明する。
第2の利用シーンでは、筒体は測定などの用途で用いられる装置内の測定シリンダー体であり、ここでは付番を筒体210bとする。
図4は、工業材料(試料)の供給工程において棒状工具により供給支援を行っている様子を示す図である。なお、装置200のうち測定シリンダー体である筒体210bのみが図示されており、装置200の他の構成要素は図示されていない。
図4(a)に示すように、試料を供給充填しようとする際に測定シリンダー体である筒体210bの縁などに試料の一部が粘性などにより開口部に貼り付いてしまうことがあり得る。特に、手作業で試料を筒体210bに投入している際に生じることが多い。なお、図4(a)では既に投入に成功した試料が測定シリンダー体である筒体210bの内部にある。
図4(b)に示すように、棒状工具100により測定シリンダーである筒体210bの開口付近に貼り付いている試料を筒体210bの内部に押し込む。
この際に図3で説明した原理により、筒体210bの開口付近に貼り付いている試料が囲繞側壁体140のテーパー面141に沿って内側に導かれ窪み形状130に導かれてゆく。外側には逃げないため、位置が内向きに整えられてそのまま測定シリンダー体である筒体210bの内部に落とされて行く。
図4(c)に示すように、棒状工具100により測定シリンダーである筒体210bの内部に突き落とされた試料は、既に投入済みの試料の上に載せられて、適度な圧力で試料全体の姿勢が整えられてゆく。
図5は、本実施例2に示す棒状工具100−1の構成を模式的に示した構成図である。
図5(a)は正面図、図5(b)は下方から見た斜視図、図5(c)は上方から見た斜視図、図5(d)は縦切断面の端面図となっている。
図5に示す棒状工具100−1も、実施例1と同様、筒体を含む装置一般について、筒体内部にアクセスする作業に用いる棒状工具である。
実施例2にかかる棒状工具100−1は、図5に示すように、軸体110、棒状ヘッド体120、窪み形状130、囲繞側壁体140、テーパー面141、バッファ空間150、第2の窪み形状160、第2の囲繞側壁体170、第2のテーパー面171、第3の窪み形状180、第3の囲繞側壁体190、第3のテーパー面191を備えた構成となっている。
図5に示す軸体110、棒状ヘッド体120、窪み形状130、囲繞側壁体140、テーパー面141は、実施例1に示したものと同様で良いので、ここでの説明は省略する。
バッファ空間150は、軸体110または棒状ヘッド体120の途中に設けられたくびれ状の空間であり、棒状ヘッド体120の窪み形状130よりも後方の外壁面に設けられている。図5の例では、窪み形状130の底面よりも後方側の棒状ヘッド体120に周回状にバッファ空間150が設けられている。
バッファ空間150を形成しているエッジの外径は、筒体210の内径に適した外径を持ったものとなっており、筒体210の内壁面に沿って移動するものとなっている。
第2の窪み形状160は、図5(c)に示すように、バッファ空間を形成するエッジ面のうち、先端側の面に設けられている。つまり、第2の窪み形状160は窪み形状130と逆方向で背中合わせに設けられている。なお、図5では第2の窪み形状160は円形の形状となっている。
第2の囲繞側壁体170は、バッファ空間150のエッジの周回部分であって、第2の窪み形状160を囲繞するよう立設されている壁面である。
なお、図5の構成例では、第2の囲繞側壁体170が略筒状体となっている。
第2のテーパー面171は、第2の囲繞側壁体170の内壁面を形成している面であって、図5(c)および図5(d)に示すように、内側に絞られたテーパーとなっている。第2の囲繞側壁体170の付け根は第2の窪み形状160の縁につながっており、第2の囲繞側壁体170当接したものが内側に導かれるようなテーパー面となっている。
第3の窪み形状180は、図5(b)に示すように、バッファ空間を形成するエッジ面のうち、後方側の面に設けられている。つまり、第3の窪み形状180は窪み形状130と同じ方向に段違いに設けられている。なお、図5では第3の窪み形状180は円形の形状となっている。
第3の囲繞側壁体190は、バッファ空間150のエッジの周回部分であって、第3の窪み形状180を囲繞するよう立設されている壁面である。
なお、図5の構成例では、第3の囲繞側壁体190が略筒状体となっている。
第3のテーパー面191は、第3の囲繞側壁体190の内壁面を形成している面であって、図5(b)および図5(d)に示すように、内側に絞られたテーパーとなっている。第3の囲繞側壁体190の付け根は第3の窪み形状180の縁につながっており、第3の囲繞側壁体190に当接したものが内側に導かれるようなテーパー面となっている。
以下、実施例2の棒状工具100−1の操作および効果を説明する。
この実施例2の棒状工具100−1についても、実施例1と同様、様々な利用シーンが想定され、例えば、実施例1で示したような第1の利用シーンから第3の利用シーンがある。ここでは、代表的に第1の利用シーンについて説明するが、第2の利用シーンについても、実施例1と同様の操作と効果を考えれば良い。
以下、第1の利用シーンである工業材料の供給工程の利用シーンを例に実施例2にかかる棒状工具100−1の動きと効果を説明する。筒体は工業材料が充填されたカートリッジであり、ここでは付番を実施例1と同様、筒体210aとする。
図6は、工業材料(試料)の供給工程において実施例2の棒状工具100−1により供給支援を行っている様子を示す図である。
図6に示すように、カートリッジである筒体210aの底面にはシャッター211aが設けられ、下面開口が開閉可能な構造となっている。図6(a)の状態ではシャッター211aが閉鎖されており、内部に充填物である試料300が充填されている。上面は棒状工具100−1を受け入れるための上面開口がある。ここでは上面は開放されている。
次に、図6(b)に示すように、底面のシャッター211aがスライドして筒体210aの底面が開放され、筒体210aの上面から棒状工具100−1が押し込まれて行く。なお、棒状工具100−1の押し込みは手作業でもロボットアームによる自動作業でもよい。この棒状工具100−1をカートリッジである筒体210a内に押し込んでゆくことにより、内部の充填物である試料300が押し出されて落下して行く。
ここでは、図6(b)に示すように、棒状ヘッド体120の先端に設けられた窪み形状130、囲繞側壁体140、テーパー面141などを設けていても、少量の試料300が棒状ヘッド体120と筒体210aとの間に入り込んで後方側に入り込んだ状態が示されている。
図6(b)に示すように、実施例2の棒状工具100−1には、バッファ空間150が設けられているため、棒状ヘッド体120と筒体210aとの間に入り込んで後方側に来た試料300は、大きく開口しているバッファ空間150に逃げ込んで収納される。
図6(b)に示すように、このバッファ空間150の上面側には、第3の窪み形状180と、第3の囲繞側壁体190と、テーパー191を備えたものとなっており、また、このバッファ空間150の下面側には、第2の窪み形状160と、第2の囲繞側壁体170と、テーパー171を備えたものとなっている。
図6(b)の状態は、棒状工具100−1がカートリッジである筒体210aの進行方向に押し込まれているので、バッファ空間150に逃げ込んだ試料300は、バッファ空間150の第3の囲繞側壁体190とテーパー191で内側に導かれ、バッファ空間150の上面にある第3の窪み形状180に収納される。
カートリッジである筒体210aの充填物を押し出した後、棒状工具100−1をカートリッジである筒体210aから引き抜くが、その際にバッファ空間150の上面の第3の窪み形状180に収納された試料300が外側に逃げて棒状ヘッド体120と筒体210aとの間に入り込まないようにする必要がある。そこで、第2の窪み形状160と、第2の囲繞側壁体170と、テーパー171が設けられている。
図6(c)の状態は、棒状工具100−1はカートリッジである筒体210aの引き抜き方向に引き戻されているので、バッファ空間150の試料300は、バッファ空間150の第2の囲繞側壁体170とテーパー171で内側に導かれ、バッファ空間150の下面にある第2の窪み形状160に収納される。
ここで、第2の囲繞側壁体170とテーパー面171の働き、および、第3の囲繞側壁体190とテーパー面191の働きを分かりやすく拡大した図7を参照する。
図7(a)に示すように、棒状工具100−1はカートリッジである筒体210aの進行方向に押し込まれている。第3の囲繞側壁体190の先端は鋭く尖っており、カートリッジである筒体210aの内壁面をこそぐように当てられた状態で移動している。カートリッジである筒体210aの内壁面にこの鋭く尖った第3の囲繞側壁体190が当てられつつ充填物が押下されて行く。ここで、試料に多少の粘性があっても第3の囲繞側壁体190のテーパー面191に沿って内側に導かれ、第3の窪み形状180に導かれてゆく。
図7(b)に示すように、棒状工具100−1はカートリッジである筒体210aの引き抜き方向に移動しているので、第2の囲繞側壁体170の先端は鋭く尖っており、カートリッジである筒体210aの内壁面をこそぐように当てられた状態で移動している。カートリッジである筒体210aの内壁面にこの鋭く尖った第2の囲繞側壁体170が当てられつつ充填物が引き抜かれて行く。ここで、試料に多少の粘性があっても第2の囲繞側壁体170のテーパー面171に沿って内側に導かれ、第2の窪み形状160に導かれてゆく。
実施例3として、シリンダー210および棒状工具100を備えている本発明の装置200の例を示す。ここでは装置200の例としてメルトフロー測定装置で自動式のものを挙げるが、手動式のものでも良い。
図8は、本実施例3に示すメルトフロー自動測定装置200の構成を模式的に示した構成図である。
本実施例3に示すメルトフロー自動測定装置200は、図8に示すように、試料300を供給するカートリッジである筒体210a、測定シリンダーである筒体210b、オリフィス220、ピストン230、ピストン駆動機構240、押込距離計測装置250、制御部260、ロボットアーム270、そして実施例1で説明した棒状工具100、または実施例2で説明した棒状工具100−1を備えた構成となっている。なお、図中では棒状工具として、実施例1で説明した棒状工具100のみが代表的に図示されている。
試料300を供給するカートリッジである筒体210aは実施例1で説明した図2に示す筒体210aと同様のタイプとなるので、ここでは付番は筒体210aとする。
測定シリンダーである筒体210bは円筒形の筒体であり、これに対応するピストン230を嵌合することによりピストンヘッド側室を形成する。このピストンヘッド側室となるシリンダーである筒体210bの内部に対して、メルトフローレートを測定するサンプル試料が投入される。
本実施例3における測定シリンダーである筒体210bは実施例1で説明した図4に示す筒体210bと同様のタイプとなるので、ここでは付番は筒体210bとする。
ピストンヘッド側室の先端のシリンダー壁面付近にはオリフィス220が取り付けられている。なお、測定シリンダーである筒体210bに投入された溶融樹脂サンプルがメルトフローレート計測の間に所定の溶融状態を保つことができるよう、測定シリンダーである筒体210bを適切に加熱保温する加熱手段212を備えている。例えば、測定シリンダーである筒体210bの外壁面側から壁面を加熱する加熱手段212が付加されている構造で良いが、測定シリンダーである筒体210bの壁面に加熱手段212が内蔵されている構造や、測定シリンダーである筒体210b自体に対していわゆる誘導加熱(IH:Induction Heating)効果を与える加熱手段212であっても良い。
なお、測定シリンダーである筒体210bの周囲は断熱材213により囲まれていることが好ましい。メルトフロー測定中は測定シリンダーである筒体210bの温度が一定であることが必要であるため、外界との間で熱交換が起きにくいように断熱材213で周囲を囲む工夫をしている。
オリフィス220は、測定シリンダーである筒体210bの先端付近(底面付近)に取り付けられた小孔体である。このオリフィス220を介して、ピストンヘッド側室に充填されている溶融樹脂試料がピストン230の圧力により押し出されて外方へ吐出され、その際にメルトフローレートが測定される。
本発明では、オリフィス220は、測定シリンダーである筒体210b内壁面を清掃する際には取り外すことも可能な構造となっており、測定シリンダーである筒体210bの下面は開放できる仕組みとなっている。
次に、ピストン230は、その外径がシリンダー210bの内径に適合するものとなっており、測定シリンダーである筒体210bにはまり込むことによりピストン側室内の溶融樹脂を押し出すことができる。
ピストン駆動機構240は、測定シリンダーである筒体210bから突出しているピストンロッド231を軸方向に駆動可能に保持しており、溶融樹脂の流動力を発生させるためにピストンロッド231を介してピストン230に往復駆動力を与える機構であり、一定力でピストン230を押し込み可能である。
押込距離計測装置250は、移動距離を計測する装置であり、ピストンロッド231の付近に設けられており、ピストンロッド231の押込距離を計測することが可能である。この押込距離計測装置250で計測したピストンロッド231の押込距離をもとに溶融樹脂のメルトボリュームフローレートが計算される。
押込距離計測装置250によって計測されたピストンロッド231の押込距離は、制御部260へ送信される。
制御部260は、図示していない設定部、検出部、演算部、駆動部及び出力部を有しており、上記各装置との間で制御信号及びデータ信号の交信が可能であるとともに、メルトフローレートあるいは疑似メルトフローレートの演算が可能である。
ピストンロッド231の押込距離とピストン230のピストンヘッド側室211側の表面積とから溶融樹脂の体積Vが求められ、このVと測定時間tと溶融樹脂の単位体積重量とからメルトボリュームフローレート(MVR)あるいは疑似メルトフローレート(MFR)が求められる。
ロボットアーム270は、アーム機構とチャック機構を含み、旋回動作や昇降動作を行なうもので、垂直移動、水平移動、回転などが自由に制御でき、また、先端のチャック機構により、様々な部材を掴んで移動させたりすることができるものである。図7ではロボットアーム270の詳しい機構は図示していないが、様々な機構が可能であり、従来技術においても多様なものが知られている。ここでは、少なくとも、溶融樹脂サンプルを測定シリンダーである筒体210b内に投入する作業、メルトフローレートを測定後、測定シリンダーである筒体210bの内壁面やオリフィス220の孔を清掃する作業などを行うこととなる。
このように、ロボットアーム270を用いて各部材の位置関係を変位できれば、本発明の棒状工具100、100−1、カートリッジ210a、ピストン駆動機構240および押込距離計測装置250などを、メルトフローレートの測定や、メルトフローレートの測定後の清掃時において、適切に各部材を測定シリンダーである筒体210bに対して移動、変位、操作することにより自動化しやすくなり、メルトフローレートの測定から各部材の清掃までのすべてのステップを完全自動化しやすくなる。
以下、本発明のメルトフロー自動測定装置200を用いたメルトフロー自動測定の手順について図11のフローチャートを参照しつつ、順を追って説明する。
[メルトフローレートの測定開始]
メルトフローレートの測定開始の指示を受けると(図11ステップS1:Y)、溶融樹脂試料の投入ステップに移行する。
[溶融樹脂試料の投入ステップ(図11ステップS2)]
シリンダー210bのピストンヘッド側室に対して、メルトフローレートを測定する樹脂試料を投入する。すべての手順が自動化されているため、この溶融樹脂サンプルの投入作業もロボットアーム270により行う。
図9は、樹脂試料の投入処理を簡単に示す図である。
まず、図9(a)に示すように、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、樹脂試料を供給するカートリッジである筒体210aをシリンダー210bのピストンヘッド側室に対して移動させ、測定シリンダー210bの上部にセットする。
カートリッジである筒体210aを所定位置にセットすれば、次に、図9(a)に示すように、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、棒状工具100をカートリッジ210aの上部にセットする。
次に、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、棒状工具100をカートリッジ210aの中に押し込んでゆき、カートリッジ210aの中の試料を下方から突き出し、樹脂試料を投入する。投入後は、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、棒状工具100およびカートリッジ210aを測定シリンダーの筒内210b上から取り去る。
[樹脂試料の溶融ステップ(図11ステップS3)]
加熱手段212により加熱して測定シリンダーの筒内210b内で溶融する。
[メルトフローレート測定状態の確認(図11ステップS4)]
制御部260は、シリンダー内211内の溶融樹脂サンプルの状態がメルトフローレートの測定開始条件を満たしていることを確認できれば(図11ステップS4:Y)、溶融樹脂試料押し出しステップに移行する。
[樹脂押し出しステップ(図11ステップS5)]
図10はメルトフローレートを測定する様子を簡単に示す図である。
図10に示すように、ロボットアーム270の操作により(動作は図示せず)ピストン駆動機構240と押込距離計測装置250を測定シリンダーである筒体210bに投入する。シリンダー210bにピストン230を押し込むことにより、シリンダー210bの底部付近に装着されているオリフィス220から、溶融された樹脂サンプルを押し出す。
[ピストン230の押し込み速度の測定ステップ(図11ステップS6)]
樹脂押し出しステップにより、オリフィス220から溶融樹脂サンプルを押し出す作業を実行中、ピストン230の押し込み速度を押込距離計測装置250によって計測する。
制御部260は、メルトフローレートを算出してゆく。
[メルトフローレートの測定完了(図11ステップS7)]
制御部260は、メルトフローレートを算出してゆき、メルトフローレートの測定が完了すると(図11ステップS7:Y)、メルトフローレートの測定自体は完了し、次回のメルトフローレートの測定に向けて清掃ステップに移行する。
[清掃ステップ(図11ステップS8)]
次回のメルトフローレートの測定に向けて、各部の清掃作業を自動的に行う。
シリンダー210bの位置と姿勢を、メルトフローレートの測定時の位置と姿勢から清掃しやすい位置と姿勢に変化させても良い。
測定シリンダーである筒体210bの位置と姿勢を清掃しやすいように整えると、この構成例では、測定シリンダーである筒体210bの内壁面の清掃作業を実行する。
以上が、本発明のメルトフロー自動測定装置200を用いたメルトフロー自動測定の手順の概略である。
以上、本発明のシリンダーを備えた装置の棒状工具および装置の構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明の装置の棒状工具は、筒体を備えた装置の棒状工具として広く適用することができる。
本発明の装置は、筒体と本発明の棒状工具を備えたものであり、筒体の中に試料を投入して利用することができる。
100,100−1 棒状工具
110 軸体
120 棒状ヘッド体
130 窪み形状
140 囲繞側壁体
141 テーパー面
150 バッファ空間
160 第2の窪み形状
170 第2の囲繞側壁体
171 第2のテーパー面
180 第3の窪み形状
190 第3の囲繞側壁体
191 第3のテーパー面
200 装置
210a 溶融樹脂供給部
210b シリンダー
211 ピストンヘッド側室
211a シャッター
212 加熱手段
213 断熱材
220 オリフィス
230 ピストン
231 ピストンロッド
240 ピストン駆動機構
250 押込距離計測装置
260 制御部
270 ロボットアーム
300 試料
次に、本発明の装置は、上記構成の棒状工具と筒体を備えたものであれば良い。棒状工具を用いて筒体内にアクセスできる。
また、本発明の装置としては、棒状工具を把持するアーム機構とチャック機構を含んで旋回動作や昇降動作を行なうロボットアームを備えたものでも良い。ロボットアームにより把持した棒状工具によって筒体内にアクセスすること可能となる。
一例としては、筒体が、工業材料が充填されたカートリッジであり、カートリッジの下方に工業材料の供給を受けるシリンダー体を筒体として備えており、棒状工具をカートリッジ内に押し入れてカートリッジに充填されている工業材料を下方にあるシリンダー体の中に押し出すという工業材料の供給工程を含む装置がある。例えば、メルトフローレート測定装置である。
本実施例1に係る棒状工具100の構成を簡単に示した構成図である。 カートリッジである筒体210a内部の試料を、棒状工具100を用いて突き出している様子を簡単に示す図である。 囲繞側壁体140とテーパー面141の働きを分かりやすく拡大した図である。 工業材料(試料)の供給工程において棒状工具により供給支援を行っている様子を示す図である。 本実施例2に示す棒状工具100−1の構成を模式的に示した構成図である。 工業材料(試料)の供給工程において実施例2の棒状工具100−1を用いて突き出している様子を示す図である。 第2の囲繞側壁体170とテーパー面171の働きおよび第3の囲繞側壁体190とテーパー面191の働きを分かりやすく拡大した図である。 本実施例3に示すメルトフロー自動測定装置200の構成を模式的に示した構成図である。 溶融樹脂試料の投入処理を簡単に示す図である。 メルトフローレートを測定する様子を簡単に示す図である。 本発明のメルトフロー自動測定装置200を用いたメルトフロー自動測定の手順について示したフローチャートである。 従来技術におけるメルトフローレート自動測定装置の構成例を示す図である。 従来技術におけるメルトフローレート自動測定装置の構成例を示す図である。
もし、窪み形状130がなければ、図3(b)に示すように、カートリッジである筒体210aの内壁面近くにある試料が筒体210a内で行き場がなく、筒体210aの内壁面と棒状ヘッド体120の外壁面の間に挟まってしまい、抵抗体となってしまい供給作業を邪魔してしまう。
しかし、図3(a)のように、本発明の棒状工具100のように、囲繞側壁体140と窪み形状130があればそのような不具合は発生しない。
以下、実施例2の棒状工具100−1の操作および効果を説明する。
この実施例2の棒状工具100−1についても、実施例1と同様、様々な利用シーンが想定され、例えば、実施例1で示したような第1の利用シーンから第の利用シーンがある。ここでは、代表的に第1の利用シーンについて説明するが、第2の利用シーンについても、実施例1と同様の操作と効果を考えれば良い。
[メルトフローレートの測定開始]
メルトフローレートの測定開始の指示を受けると(図11ステップS1:Y)、樹脂試料の投入ステップに移行する。
樹脂試料の投入ステップ(図11ステップS2)]
シリンダー210bのピストンヘッド側室に対して、メルトフローレートを測定する樹脂試料を投入する。すべての手順が自動化されているため、この樹脂サンプルの投入作業もロボットアーム270により行う。
図9は、樹脂試料の投入処理を簡単に示す図である。
まず、図9(a)に示すように、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、樹脂試料を供給するカートリッジである筒体210aをシリンダー210bのピストンヘッド側室に対して移動させ、測定シリンダー210bの上部にセットする。
カートリッジである筒体210aを所定位置にセットすれば、次に、図9(a)に示すように、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、棒状工具100をカートリッジ210aの上部にセットする。
次に、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、棒状工具100をカートリッジ210aの中に押し込んでゆき、カートリッジ210aの中の試料を下方から突き出し、樹脂試料を投入する。投入後は、ロボットアーム270(動作は図示せず)により、棒状工具100およびカートリッジ210aを測定シリンダーの筒内210b上から取り去る。
[メルトフローレート測定状態の確認(図11ステップS4)]
制御部260は、シリンダー内211内の温度、予熱の状態がメルトフローレートの測定開始条件を満たしていることを確認できれば(図11ステップS4:Y)、溶融樹脂試料押し出しステップに移行する。
100,100−1 棒状工具
110 軸体
120 棒状ヘッド体
130 窪み形状
140 囲繞側壁体
141 テーパー面
150 バッファ空間
160 第2の窪み形状
170 第2の囲繞側壁体
171 第2のテーパー面
180 第3の窪み形状
190 第3の囲繞側壁体
191 第3のテーパー面
200 装置
210a 樹脂供給部
210b シリンダー
211 ピストンヘッド側室
211a シャッター
212 加熱手段
213 断熱材
220 オリフィス
230 ピストン
231 ピストンロッド
240 ピストン駆動機構
250 押込距離計測装置
260 制御部
270 ロボットアーム
300 試料

Claims (13)

  1. 筒体を含む装置における前記筒体の内部に押し込む棒状工具であって、
    前記筒体の内径に適した外径を持った棒状ヘッド体と、
    前記棒状ヘッド体の先端面に設けられた窪み形状と、
    前記棒状ヘッド体の先端の周回部分において前記窪み形状を囲繞する壁面である囲繞側壁体を備えたことを特徴とする棒状工具。
  2. 前記囲繞側壁体が略筒状体であることを特徴とする請求項1に記載の棒状工具。
  3. 前記囲繞側壁体の内壁面であって、前記窪み形状の縁につながる内壁面が前記囲繞側壁体の先端から前記窪み形状の縁にかけて内側に絞られたテーパーを備えたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の棒状工具。
  4. 前記棒状ヘッド体の前記窪み形状よりも後方の外壁面に設けられたくびれ状のバッファ空間と、
    前記バッファ空間を形成する面のうち前記棒状ヘッド体の先端側の面に設けられた第2の窪み形状と、
    前記バッファ空間のエッジの周回部分であって、前記第2の窪み形状を囲繞する壁面である第2の囲繞側壁体を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の棒状工具。
  5. 前記第2の囲繞側壁体が略筒状体であることを特徴とする請求項4に記載の棒状工具。
  6. 前記第2の囲繞側壁体の内壁面であって、前記第2の窪み形状の縁につながる内壁面が前記第2の囲繞側壁体の先端から前記第2の窪み形状の縁にかけて内側に絞られたテーパーを備えたものであることを特徴とする請求項4または5に記載の棒状工具。
  7. 前記バッファ空間を形成する面のうち前記棒状ヘッド体の後方側の面に設けられた第3の窪み形状と、
    前記バッファ空間のエッジの周回部分であって、前記第3の窪み形状を囲繞する壁面である第3の囲繞側壁体を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の棒状工具。
  8. 前記第3の囲繞側壁体が略筒状体であることを特徴とする請求項7に記載の棒状工具。
  9. 前記第3の囲繞側壁体の内壁面であって、前記第3の窪み形状の縁につながる内壁面が前記第3の囲繞側壁体の先端から前記第3の窪み形状の縁にかけて内側に絞られたテーパーを備えたものであることを特徴とする請求項7または8に記載の棒状工具。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の前記棒状工具と前記筒体を備え、前記棒状工具を用いて前記筒体内にアクセスできる装置。
  11. 前記棒状工具を把持するアーム機構とチャック機構を含み、旋回動作や昇降動作を行なうロボットアームを備え、
    前記ロボットアームにより把持した前記棒状工具によって前記筒体内にアクセスすることを可能とした請求項10に記載の装置。
  12. 前記筒体が、工業材料が充填されたカートリッジであり、
    前記カートリッジの下方に前記工業材料の供給を受けるシリンダー体を備え、
    前記棒状工具を前記カートリッジ内に押し入れて前記カートリッジに充填されている前記工業材料を下方にある前記シリンダー体の中に押し出す、前記工業材料の供給工程を含む請求項10または11に記載の装置。
  13. 前記筒体が、工業材料が充填されたシリンダー体であり、
    前記棒状工具を前記シリンダー体内に押し入れて前記シリンダーの縁や内壁面に付着している前記工業材料を下方に押し入れる、前記工業材料の供給工程を含む請求項10または11に記載の装置。
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