JP2020085357A - 気液分離装置および気液分離装置を備えた流体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の旋回流式気液分離装置では、容器本体に穴明け作業やバーリング加工等の多種類の作業工程を必要としたり、容器を密閉する為に容器本体の上下に別部品の蓋体を設けたりしていたので、原価高の要因となっていた。【解決手段】外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されている気液分離装置である。【選択図】図4

Description

本発明は気相と液相を分離する気液分離装置、及びこれを組み込んだ空気調和機等の冷凍装置や蒸気サイクル装置や燃料電池車や気液二相流を扱う機械装置等の流体装置に関し、詳細には、より一層の低価格化、小形化を図る気液分離装置の構造に関する。
気相冷媒と液相冷媒を分離する気液分離装置、水蒸気と水、空気と水、あるいは水素ガスと水を分離する気液分離装置、気体と油を分離するオイルセパレータ、及び気液二相流を扱う機械システム等に於いて気体と液体とを分離する気液分離装置(以下これらを総称して気液分離装置と呼ぶ)は、二相流を旋回させ、旋回流の遠心力によって液体を壁面に付着させた後、重力によって液体を分離する旋回流式気液分離装置が主に用いられている。
例えば、特許文献1(特開2004−169983号)は従来知られている旋回流式気液分離装置である。これを図12を用いて説明すると、該旋回流式気液分離装置は、容器の上端部に気相出口管を設け、容器の下部に液相出口管を設け、二相流入口管を容器上方に設け、入口管から容器に流入した二相流を容器内壁面に沿って旋回させ、遠心力の作用で気相と液相に分離し、気相は気相出口管から流出させ、液相は容器内壁面に付着させた後、重力の作用により一旦容器の下方に溜め、それを液相出口管から取り出すものである。
更に、特許文献1の旋回流式気液分離装置の製作方法は下記の通りである。容器本体19は円筒形状の素管を所定の長さに切断し、絞り加工で出口管20の取り付け部を形成する。その後、容器本体19側面部に、プレス加工等にて塑性変形させて平坦部21を形成し、更に形成した平坦部21に流入管22の差し込み穴23を開けると共に流入管固定のためのバーリング加工とバーリング24の端部バリ取り処理を行い、流入管22の取り付け部を形成する。次に、容器本体19の下方側を絞り加工で所定の形状に成形する。最後に容器本体19に流入管22、出口管20、及び油戻し管25を取り付け、ろう付けにより固定したものである。
また、特許文献2(特開2018−076663号)は低温冷媒と熱交換パイプとの熱交換効率を向上させることのできる内部熱交換器一体型アキュムレータ、及びそれを用いた冷凍サイクルである。これを図13を用いて説明すると、このものは、内側部材26内で気液分離させると共に、外側部材27と内側部材26との間に周方向に高温ガス状冷媒が流れる熱交換パイプ28をらせん状に配設し冷媒流通路29を作り、ここに内側部材26内で気液分離した低温のガス状冷媒を流し先の熱交換パイプ28内の高温ガスと熱交換させ、熱交換効率を高めるようにしたものである。
特開2004−169983号 特開2018−076993号
特許文献1に記載されたものは、先にも説明したように、容器本体19に出口管20、油戻し管25を取り付ける為に絞り加工を行い、また、流入管22を取り付ける為に容器本体にプレス機を用いた塑性変形加工や、差し込み穴明け作業や、バーリング加工を行う等、多種類の作業工程を必要とするので油分離器自体が高価となっていた。
また、特許文献2に記載されたものは、外側部材27と底板は一体物であるが、上面板30は別部品であるので、この上面板30と外側部材27の間を密閉する必要がある。また、上面板30、底板に熱交換パイプや流通パイプを取り付ける為に、取り付け穴加工やバーリング加工を行い、更に貫通部を密閉する必要がある。従って、部品点数が増し、多種類の作業工程を必要とするので、原価高となる課題があった。
本発明は、上記課題を解決することを目的としてなされたもので、その目的とするところは、小形で生産性が良い気液分離装置を提供することにある。
即ち、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されている気液分離装置である。
また、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されている気液分離装置である。
また、外郭体を構成する円筒容器と該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、該入口管と対峙しており且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管、及び液相出口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されている気液分離装置である。
また、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、該入口管と対峙しており且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管、及び液相出口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されている気液分離装置である。
また、気相出口管の気液分離装置の内側の端部が密閉され、且つ気相吸込口が気相出口管の側壁に設けられている気液分離装置である。
また、横置きの気液分離装置に於いて、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、該入口管と対峙しており、且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管と二条らせんの構造になっている気相出口管と、該二条らせん管の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管と気相出口管、及び液相出口管と気相出口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されていると共に、気相吸込口が円筒容器の中心線より上方にある気液分離装置である。
また、入口管は、らせん形状で構成されるらせん形状部と、らせん形状部の終端から外部への接続に使われる接続端までで構成される接続体部とから構成され、らせん形状部の終端から接続体部が形成される気液分離装置である。
また、液相吸込口が液相溜り部内に位置している気液分離装置である。
また、上記構成を備えた気液分離装置を組み込んだ空気調和機等の冷凍装置、蒸気サイクル装置、燃料電池車、気液二相流を扱う機械装置等の流体装置である。
本発明では、気液分離装置の外郭体を構成する容器本体を円筒容器とし、且つらせん形状部を有する入口管と芯材とシール材とで該円筒容器の開口部を密閉する蓋体を構成するので、原価低減、小形化が図れると共に、仕様変更が容易になり、且つ製造時に於いて仕様変更への対応が容易であるので生産性が向上するものである。更には、横置き使用時に高さ方向の寸法を小さくできるので、高さ方向の寸法に制限のある燃料電池車等への据付性が向上するものである。
本発明を備えた気液分離装置の実施の形態1の外観正面図である。 図1に示す気液分離装置の内部構造を説明する図である。 図2に示す気液分離装置の隙間寸法を説明する斜視図である。 図2に示す気液分離装置をシール材で密閉固着した後の正面断面図である。 図2に示す気液分離装置の入口管を構成するらせん形状部と接続体部とを説明する斜視図である。 図5(a)の上面図である。 図5(a)に示す入口管の接続体部の構成を説明する図である。 図6(a)と異なる入口管の接続体部の構成を説明する図である。 図6(a)、 図6(b)と異なる入口管の接続体部の構成を説明する図である。 本発明を備えた気液分離装置の実施の形態2の正面断面図である。 本発明を備えた気液分離装置の実施の形態3の正面断面図であり、図7の気相吸込口を気相出口管の側壁に設けた図である。 本発明を備えた気液分離装置の実施の形態4の正面断面図であり、図8で説明した気液分離装置を、横置きにして使用した図である。 図9と異なる本発明を備えた気液分離装置の実施の形態4の正面断面図であり、気液分離装置を横置きにして使用し、該気相出口管と液相出口管を二条のらせん形状巻とした図である。 本発明を備えた気液分離装置を冷凍装置に組み込んだ説明図である。 外郭体が円筒絞り加工で作られた、従来の気液分離装置の構造を示す図である。 従来の内部熱交換器一体型アキュムレータの構造を示す図である。
実施の形態1
以下、本発明の実施の形態に付いて、図を参照しながら説明する。
尚、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
図1から図4、図11を用いて、本発明を説明する。
図1は本発明を備えた気液分離装置の外観正面図、図2は図1に示す気液分離装置の内部構造説明図、図3は気液分離装置の隙間寸法を説明する斜視図、図4は図2に示す気液分離装置をシール材で密閉固着した後の正面断面図、図11は本発明を備えた気液分離装置を冷凍装置の圧縮機と凝縮器の間に組み込んだ説明図である。
図に於いて、1は気液分離装置である。
図11に於いて、該気液分離装置1は、気液分離装置1内に取り込んだ気相(気相冷媒)と液相(冷凍機油)とから成る気液二相流を旋回による遠心力で気相(気相冷媒)と液相(冷凍機油)に分離し、気相(気相冷媒)を気相出口管4から凝縮器側に送り、液相(冷凍機油)を液相出口管6から圧縮機に戻し、効率の良い冷凍サイクル運転を行うものである。
次に、図1、図2、図3、図4を用いて、上記気液分離装置1内部構造を説明する。
2は、該気液分離装置1の外郭体を構成する円筒容器である。該円筒容器2は、外径が25〜45mmの銅管若しくはアルミニウム管を切断し端面仕上げをしたパイプ材そのものであり、絞り加工やプレス加工や穴開け加工やバーリング加工等の多種類の加工をしない、単純な形状の円筒の容器である。
3は入口管である。該入口管3は、冷凍サイクル中の気液二相流を気液分離装置内に導く導管であり、通常、外径が8〜10mm、肉厚が0.5〜1mmの銅管若しくはアルミニウム管である。
4は気相出口管である。該気相出口管4は、円筒容器2のほぼ中心軸上に設けられており、通常、入口管と同様に、外径が8〜10mm、肉厚が0.5〜1mmの銅管若しくはアルミニウム管である。
該気相出口管4、及び先の入口管3は円筒容器2の一方の開口部2aに図に示すように設けられている。
5は円筒容器2の他方の開口部2b側に設けられた芯材である。該芯材5は、上記円筒容器2のほぼ中心軸上に設けられている。また、該芯材5は中実材で作られている。
6は液相出口管である。該液相出口管6は、入口管3と対峙しており、通常、外径が6〜10mm、肉厚が0.5〜1mmの銅管若しくはアルミニウム管である。
詳述すると、図に於いて、入口管3は、円筒容器2の内壁7に360度以上沿う形に成形されたらせん形状部3bと吹出口3aとを有しており、円筒容器2の中心軸方向より挿入される。該らせん形状部3bは、円筒容器2の内径R1より0.2〜2.0mmだけ小さな径に巻かれている。また、吹出口3aも内壁7に沿っている。8は上記らせん形状部の内側が作る空間である。気相出口管4は、該空間8内に円筒容器2の中心軸方向より挿入される。尚、気相出口管4の外径は、らせん形状部の内径R2より0.2〜2.0mmだけ小さく作られている。液相出口管6は、入口管3と同様に、円筒容器2の内壁7に360度以上沿う形に成形されたらせん形状部6bと液相吸込口6aとを有している。該らせん形状部6bは、入口管3のらせん形状部3bと同様に、円筒容器2の内径R1より0.2〜2.0mmだけ小さな径に巻かれている。また、液相吸込口6aも内壁7に沿っている。芯材5の外径は、上記した気相出口管4の場合と同様の構成であり、液相出口管6のらせん形状部6bの内径より0.2〜2.0mmだけ小さく作られており、液相出口管6のらせん形状部6bの内側が作る空間8内に円筒容器2の中心軸方向より挿入されている。
ここで、入口管3の吹出口3a、気相出口管4の気相吸込口4a、液相出口管6の液相吸込口6aの位置関係について説明する。
吹出口3aは、気液分離室12の上部に位置し、気相吸込口4aは吹出口3aと液相吸込口6aの間に位置し、液相吸込口6aは気液分離室12の下部の液相溜め12a内に位置している。これにより、気液分離された気相は、効率よく気相出口管4に導出され、気液分離された液相は、液相吸込口6aより効率よく液相出口管6に導出される。
9はシール材である。該シール材9は、一方の開口部2aに於いて、円筒容器2、入口管3、気相出口管4を、密閉固着するものであり、溶接材やろう材や半田や接着剤が使用される。
尚、シール材9に溶接材やろう材や半田や接着剤が使用される理由は、気液分離装置1を構成する材料に対応する為であり、また、気液分離装置1を使用するシステムの使用媒体、使用圧力、使用温度等に対応する為である。例えば、カーエアコン等のアルミニウム管を使用する冷凍サイクルには、アルミニウム製の気液分離装置1が使用されるが、この場合のシール材9は、非腐食性フラックスを用いたフラックスろう付け用のアルミろう材や、フラックスを用いない真空ろう付け用アルミろう材が使用される。
また、上記シール材9は、円筒容器2、入口管3、気相出口管4を、密閉固着すると共に、らせん形状を構成するパイプとパイプの隙間等に充填され、パイプを固定するので、サイクル運転中に生ずるパイプの振動を抑制したり、或いは、パイプ同士の接触により生ずる異音の発生を防止する効果がある。
11は隙間寸法である。該隙間寸法11を図3を用いて説明する。
隙間寸法11は、上記したシール材9が充填される空間であり、円筒容器2と入口管3に形成されるらせん形状3bとの隙間、該らせん形状3bと気相出口管4の間の隙間であり、且つ、シール材の種類により決まるシール材保持に必要な寸法である。具体的には、先に述べた、0.2〜2.0mmである。即ち、円筒容器2の内径をR1とした時、入口管3に成形されるらせん形状部3bの外径は、R1より隙間寸法11だけ小さく作られる。また、らせん形状部3bの内径をR2とした時、挿入される気相出口管4の外径は、R2より隙間寸法11だけ小さく作られる。
また、図2に於いて、円筒容器2の他方の開口部2bに装着される液相出口管6が作るらせん形状部6bと芯材5と円筒容器2との隙間寸法11も、一方の開口部2aと同様の隙間寸法に作られる。
尚、一般的に気液分離装置に於いて、気液二相流の流量や、気相と液相の割合等が変わると、気液分離装置の仕様が変わり、それに対応して、円筒容器2や入口管3や気相出口管4の管径も変化する。一方で、本発明では、入口管3のらせん形状部3bと円筒容器2との隙間寸法11(図2、図4に指図)を確保し、且つらせん形状部3bと気相出口管4との隙間寸法11(図2、図4に指図)を確保する必要があるが、円筒容器2や気相出口管4は単純な円筒形状なので、管径や芯材径を変えるだけで、あるいは管を拡管や縮管するだけで、変化に対応できる。このように、本発明では、気液分離装置の仕様変更に対して容易に対応ができるので、生産性を向上させることができる。
次に図3、図4を用いて、入口管3、気相出口管4の円筒容器2への装着手順について説明する。
まず、円筒容器2の一方の開口部2aに入口管3のらせん形状部3bを挿入し、次いで、気相出口管4をらせん形状部3bが作る空間8に円筒容器2の中心軸方向より挿入し、その後、シール材9を円筒容器2と入口管3とが作る隙間寸法11、及び入口管3のらせん形状部3bと気相出口管4とが作る隙間寸法11に充填し、装着部を密閉固着するものである。
詳述すれば、気液分離装置1を構成する各部材(円筒容器2、入口管3、気相出口管4)を準備した後、円筒容器2の一方の開口部2aに入口管3のらせん形状部3bを該開口部2a内に挿入する。この時、後述する図6(a)に示すように接続体部開始端3dが円筒容器2の一方の開口部2aの端部に当たるので、入口管の挿入寸法が所定寸法に規定される。次いで、先のらせん形状部3bが内側に作る空間8(図3に指図)に、気相出口管4を挿入する。
次に、シール材であるろう材を円筒容器2の内壁7と入口管3と気相出口管4との間に作られる隙間寸法11、360度以上巻かれるらせん形状部3bのパイプ同士の間に作られる隙間、及びらせん形状部3b上部のパイプ巻き始めに出来る段差部等に置く。その後加熱して、ろう材を溶かし、密閉固着するものである。他方の開口部2bについても、同様な方法で密閉固着する。尚、一方の開口部2aのシール材の加熱処理と他方の開口部2bのシール材の加熱処理は、同時に行うことも、勿論可能である。
以上の構成により、本発明の気液分離装置の外郭体は、銅管或いはアルミニウム管そのものとすることができ、更に円筒容器2の上端を塞ぐ引用文献2における上方板のような別部品を必要とすることが無いので、小形で、且つ生産性が良く、安価な、気液分離装置の提供が可能となる。
以上の構成を有する本発明の気液分離装置1における気液分離の作用について説明する。
入口管3のらせん形状部3bを経て、入口管3の吹出口3aより本発明の気液分離装置1内に吹き出される気相(気相冷媒)と液相(冷凍機油)とから成る気液二相流は、円筒容器2の内壁7に沿って360度以上らせん形に巻かれたらせん形状部3bで旋回力を付され吹出口3aから気液分離室12に向かって吹出される。そして気液分離室12に入った気液二相流は、旋回による遠心力の働きで、気相(気相冷媒)と液相(冷凍機油)に分離し、気相(気相冷媒)に比べ比重の大きな液相(冷凍機油)は、気液分離室12の壁面(内壁)に至り、壁面を下方に向かって旋回しながら流れる。
壁面を下方に向かって旋回しながら流れる液相(冷凍機油)は、気液分離室12の液相溜り12aにたまり、図11に示すように、液相出口管6より圧縮機15内に戻される。
一方、液相(冷凍機油)が除去された気相(気相冷媒)は、気液分離室12の気相出口管4より凝縮器16側に送り出される。
即ち、液相(冷凍機油)を圧縮機15に戻し、気相(気相冷媒)のみを凝縮器16側に送ることができるので、後述する実施の形態5に示すように、効率の良い冷凍サイクル運転となる。
以上のように、本発明を備えた気液分離装置であれば、外郭体を構成する円筒容器2は、例えば、外径25〜45mmの銅管、あるいはアルミニウム管をそのまま使用すれば良く、従来のような絞り加工等の多種類の作業を必要としない。また、円筒容器2の上下の開口部2a、2bについては、入口管3のらせん形状部3bと気相出口管4とシール材9とで、更には液相出口管6のらせん形状部6bと芯材10とシール材9とで塞ぐので、従来のような、円筒容器2の上下の開口部2a、2bを密閉する上方板、底板等の特別な部品を必要としない。これにより小形化が図れ、且つ安価な気液分離装置となるのは勿論、仕様の変更にも容易に対応できる気液分離装置となる。
次に図5(a)、図5(b)、図6(a)、図6(b)、図6(c)を用いて、入口管3の構成について説明する。図5(a)、図5(b)に示すように、入口管3は、らせん形状部3bと接続体部3cとから構成されている。ここで接続体部3cとは、図6(a)に示すように、接続体部の開始端3dから、冷凍サイクル等への組込時にサイクル側配管に接続される接続端3c−3までの部分である。
該接続体部3cは、冷凍サイクル側の配管に合わせて、図6(a)のように直管部3c−1と曲げ部3c−2と接続端3c−3とから構成されてもよいし、図6(b)のように、曲げ部3c−2と接続端3c−3とから構成されてもよいし、図6(c)のように、直管部3c−1のみで構成されてもよいが、いずれの場合でも、らせん形状部の終端3dから、接続体部3cを形成するものである。即ち、らせん形状部3bと接続体部3cの曲げを複合させて同時に行う難度の高い曲げ加工技術を用いず、らせん形状部3bを形成した後、加工の容易な曲げ加工技術により、接続体部3cを形成するものである。
これにより、入口管3の形成が容易になり、生産性が向上する。また、接続体部3cを形成することにより、入口管3を気相出口管4側から離し、且つ円筒容器2の開口部2a内より外に出すことができるので、サイクルパイプとのろう付けが容易になる。
また、入口管3の接続体部の開始端3dは図6(a)に示すように円筒容器2の一方の開口部2aの端部に当接するので、入口管の深さ方向の挿しこみ寸法の位置決めとなり、装着作業が容易となる。
尚、らせん形状部を有する液相出口管や気相出口管についても、上述のらせん形状部と接続体部から構成されている。
実施の形態2
次に、図7を用いて、実施の形態2について説明する。
実施の形態1(図1から図4)は、気相出口管4が上取り出し構造であるが、実施の形態2(図7)は、気相出口管4を下取り出し構造としたものである。即ち、図7は、図1から図4の気相出口管4を芯材5に置き換え、芯材5を気相出口管4に置き換えたものである。上記以外の部品の取り付け構造、隙間寸法、シール材の充填方法等は実施の形態1で説明した内容と同じである。
図7に於いて、1は気液分離装置、2は円筒容器、3は入口管、4は気相出口管、5は芯材、6は液相出口管、9はシール材、11は隙間寸法、12は気液分離室である。
本実施の形態2による気液分離装置1は、外郭体を構成する円筒容器2の一方の開口部
2aに、円筒容器2の内壁7に360度以上沿うらせん形状部3bを有する入口管3と、らせん形状部3bの内側が作る空間8に挿入される芯材5とを有している。
また、隙間寸法11にシール材9が充填される。
詳述すれば、円筒容器2の内壁に360度以上沿う形に成形された入口管3のらせん形状部3bの内側が作る空間8に芯材5が挿入される。芯材5はらせん形状部3bの内径R2に対し、R2より0.2〜2mmだけ小さい寸法に作られているので、芯材5と空間8が作る隙間寸法11は実施の形態1と同じになる。
そして、先の実施の形態1で説明した、円筒容器2の内壁7とらせん形状部3bと芯材5との間の隙間寸法11はシール材9(溶接材、ろう材、半田、接着剤)で充填され、開口部2aは密閉固着されている。
次に他方の開口部2bに於いては、先に説明した入口管3と対峙した位置に液相出口管6が設けられている。該液相出口管6も円筒容器2の内壁7に360度以上沿っており、らせん形状部6bの内側には、空間8を有している。そして、空間8には、気相出口管4が図7に示すように設けられており、一方の開口部2aと同様に、他方の開口部2bも、隙間寸法11にシール材が充填され、密閉固着されている。
ここで、気相出口管4の先端には、気相吸込口4aが設けられている。また、実施の形態1と同様に、上記入口管3の吹出口3aは、気液分離室12の上部に位置し、気相吸込口4aは吹出口3aと液相吸込口6aの間に位置し、液相吸込口6aは気液分離室12の下部の液相溜り12a内に位置している。
本実施の形態2の基本構成は、実施の形態1で説明した構成を採用するものであるから、本実施の形態2に於いても、気液分離装置の小形化が図れ、安価で生産性の良い気液分離装置が得られることは勿論、本発明では、実施の形態1(気相出口管が上取り出し構造)と実施の形態2(気相出口管が下取り出し構造)の2種類の気液分離装置を容易に提供することができるので、冷凍サイクル等の製品に組み込む自由度が大幅に増加する。
実施の形態3
次に、図8を用いて、実施の形態3について説明する。
図8に於いて、4aは気相吸込口、4dは気相出口管端部の密閉蓋である。
本実施の形態3(図8)は、実施の形態2(図7)の気相出口管に関する別の形態である。即ち、気相吸込口4aを上方に開いた吸込口とせず、90度ずらして、横からの吸込口とするものである。即ち、気相出口管4の端部を密閉蓋4dで塞ぐと共に、気相吸込口4aを図7のような気相出口管4の端部でなく、気相出口管4の上部の側壁に設けたものである。尚、密閉蓋4dは端部からの流入を防止する為であるから、密閉蓋4dの代わりに、端部を潰しても良いし、後述する実施の形態4の図11のようにバッフル板を取り付けてもよい。
こうすることにより、中心軸付近の分離後の液滴が落下しても、気相吸込口4aに直接に吸込まれることが防止できるので、気液分離性能の向上を図ることができる。
実施の形態4
次に、図9、図10を用いて、本発明の実施の形態4について説明する。
実施の形態4は、本発明の気液分離装置を横置きに設置した場合であり、図9は図8の気液分離装置を横置きに設置した場合である。また、図10は、図9とは異なる、気液分離装置を横置きにした場合である。
実施の形態4を燃料電池車の事例で以下に詳述する。
一般的に燃料電池システムに於いては、発電後の排気を水素ガスと水に分離する為に、気液分離装置が使用される。特に燃料電池車では、車内空間を確保する為に、あるいは分離した水を排水しやすくする為に、気液分離装置は車の床下空間に設置される。この為、燃料電池車用の気液分離装置では、高さ方向の寸法の小さいことが要求される。本発明の気液分離装置は、前述したように小形であり、更に、入口管3はらせん形状部3bを有するので、接続体部3cを任意の方向に取り出すことができ、横置きにした時には横方向に入口管3の接続体部3cを取り出すことができ、また、気相出口管4や液相出口管6についても入口管3と同様の構成とすることができるので高さ方向の寸法を小さくでき、燃料電池車用の気液分離装置として優れたものである。
ここで、図9は、燃料電池車用を想定し、入口管3の接続体部3cを横方向に取り出した場合を示し、図10は、一般の横置きを想定し、入口管3の接続体部3cを任意の方向に取り出した場合を示す。
まず、図9の実施例を説明する。
図9に於いて、気相吸込口4aは、気相出口管4の上側の側壁に設けられている。即ち、気相吸込口4aは、気相出口管4の側壁に設けられ、且つ、気相出口管4の中心線より上方にある。より良くは、気相出口管4の側壁の最上部にある。また、液相出口管6の液相吸込口6aは円筒容器2の中心線より下方に設けられている。より良くは、液相吸込口6aは、円筒容器2の最下部に設けられている。また、液相溜り12aが変動しても、液相吸込口6aが安定して液相を吸込むよう、液相吸込口6aの気相出口管4の側壁に面している側を液相出口管6の中心軸側につぶして、液相吸込口6aの上端を下げて良い。尚、図9では、入口管3の吹出口3aは円筒容器2の中心線より上方に設けられているが、必ずしも円筒容器2の中心線より上方でなくてよい。
以上の構成によれば、気相吸込口4aを液相溜り12a(図9、図10共に二点鎖線で示した所)から遠ざけることができるので、液滴が吸い込まれ難くなり、また、液相吸込口6aは、液相溜り12aに配設されるので、一層液相が吸入されやすくなる。これにより、横置きにしても、高い気液分離性能を得ることができる。また、上述したように、入口管や気相出口管や液相出口管を横方向に取出すことができるので高さ方向の寸法を小さくできる。
次に、図10の実施例を説明する。
図10に於いて、入口管3側の開口部(一方の開口部2a)は、図9と同様の構造である。従って、以下は他方の開口部2bについて説明する。
他方の開口部2bは、らせん形状部6bを有する液相出口管6と、該液相出口管6と二条らせんの構造になっている気相出口管4と、該二条らせん管の内側が作る空間に芯材5を挿入した構成になっている。
即ち、他方の開口部2bの上記液相出口管6と気相出口管4は図に示すように、片側の管が360度であり、両方合わせて720度となるらせん形状部4b、6bが設けられている。勿論、該らせん形状部4b、6bも入口管3のらせん形状部3bと同様、円筒容器2の内壁7に沿って成形されている。
5は芯材で、先の実施の形態1から実施の形態3で説明した芯材5と同様に、上記らせん形状部4b、6bの内側が作る空間8に、装着されている。
9はシール材で、先の実施の形態1から実施の形態3で説明したシール材9と同様に、円筒容器2、液相出口管6、気相出口管4、芯材5間にできる隙間寸法11に充填され、他方の開口部2bを密閉固着する。
尚、シール材9が充填される隙間寸法11は先の実施の形態1から実施の形態3で説明した隙間寸法11と同様の構成になっているのでここでは説明を省略する。
また、気相出口管4の気相吸込口4aは気液分離室12の中心線より上方に位置するように構成されている。一方、液相出口管6の液相吸込口6aは気液分離室12の中心線より下方の液相溜り12aに位置している。また、図9の場合と同様に、液相吸込口6aの上端を下げて良い。
13は、芯材5の先端部に設けられたバッフル板である。該バッフル板13の上方には気液分離された気相(気相冷媒)が通過する窓13aが設けられており、気液分離された気相(気相冷媒)が気相吸込口4a側へ移動するのを助けている。
また、該バッフル板13の下側には、気液分離室12の底面に溜まる液相の流れを妨げないよう隙間13bが設けられている。
尚、上記バッフル板13は気液分離された気相に混じった微小な液滴が気相吸込口4a側に流れるのを防止するものである。
また、図9の場合と同様に、入口管や気相出口管や液相出口管を横方向に取出すことができるので高さ方向の寸法を小さくできる。
以上の図9、図10の構成をとることにより、先の実施の形態1から実施の形態3と同様の効果が得られるのは勿論であるが、本発明の気液分離装置を横置きにして冷凍サイクル等に展開できるので製品への組込時の自由度が増す。更に、高さ方向の寸法を小さくできるので、高さ方向の寸法に制限のある燃料電池車用の気液分離装置として最適である。
実施の形態5
次に、図11を用いて、本発明の実施の形態5について説明する。
実施の形態5は、本発明の気液分離装置1を空気調和機の冷凍サイクル(以下、冷凍サイクルと言う)に適用した一つの実施例である。図に於いて、気液分離装置1は、圧縮機15と凝縮器16の間に配設され、気相(気相冷媒)と液相(冷凍機油)との気液二相流を気相(気相冷媒)と液相(冷凍機油)に分離する油分離器として機能する。
以下に詳説する。
まず、冷凍サイクルに気液分離装置1がない場合は以下の通りである。
液相冷媒は蒸発器14で熱を奪ってガス化し、ガス化した冷媒は圧縮機15に吸入圧縮され、高温高圧の気相冷媒になる。高温高圧の気相冷媒は、圧縮機15から吐出するが、この時、冷凍機油も気相冷媒と共に圧縮機15より吐出し、冷凍サイクルを循環する。この吐出した冷凍機油が圧縮機15以外の部品に滞留した場合、圧縮機15内の冷凍機油量が不足してしまうので、圧縮機軸受部、及び摺動部に於いて十分な潤滑が行われず、場合によっては圧縮機15が故障する。更に、圧縮機摺動部に於いて十分なシールが行われず、圧縮機の効率が低下する。また、熱交換するための凝縮器16、及び蒸発器14内に滞留した場合は、熱交換器パイプ内面に冷凍機油が付着して熱交換効率が低下し、冷凍サイクル全体の能力が低下してしまう。
これらの悪影響を回避する為に、圧縮機15の吐出口の後、即ち、圧縮機15と凝縮器16の間に、気相冷媒と冷凍機油を分離する油分離器(気液分離装置1)が設けられる。
次に、本実施例である、冷凍サイクルの圧縮機15と凝縮器16の間に気液分離装置1がある場合は下記の通りである。本実施例では、圧縮機15から入口管3を介して気液分離装置1に入った気相冷媒と冷凍機油との気液二相流は、旋回による遠心力により気相冷媒と冷凍機油に分離される。そして分離された気相冷媒は気相出口管4側より凝縮器16側に出てゆき、凝縮器16で外部と熱交換することによって液相冷媒となり膨張弁18を通って蒸発器14に入る。一方、分離された冷凍機油は気液分離室12の下部に形成される液溜めに溜る。溜まった冷凍機油は、送油管17を通って圧縮機15内に戻るので規定量の冷凍機油が圧縮機15内に保持され、保持された冷凍機油は圧縮機15の軸受部を潤滑し、摺動部を潤滑すると共にシールする。
これを繰り返すことにより、冷凍サイクルに気液分離装置1を備えた空気調和機は所定の性能を確保する。
尚、本実施の形態5に於いては、気液分離装置1を空気調和機の冷凍サイクルに組み込んだ例で説明したが、本気液分離装置1は、蒸気サイクル装置や燃料電池車や気液二相流を扱う機械装置にも展開できるものである。
本発明は、以上説明した構成を有するものであるから、次の効果を有するものである。
即ち、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されている気液分離装置としたので、外郭体を単純な形状の円筒容器とすることができ、また、外郭体に別部品の蓋付き容器を使用しなくて良い小形で、安価な生産性の良い気液分離装置が得られるものである。
また、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されている気液分離装置としたので、仕様変更が容易にできる気液分離装置が得られるものである。
また、外郭体を構成する円筒容器と該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、該入口管と対峙しており且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管、及び液相出口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されている気液分離装置としたので、小形で安価な生産性の良い気液分離装置が得られるものである。
また、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、該入口管と対峙しており且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管、及び液相出口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されている気液分離装置としたので、小形で安価な生産性の良い気液分離装置が得られることは勿論、外郭体の変更をすることなく、気相出口管を下取り出しにした気液分離装置が容易に得られるものである。
また、気相出口管の気液分離装置の内側の端部が密閉され、且つ気相吸込口が気相出口管の側壁に設けられている気液分離装置としたので、縦置きの場合に、分離後の液滴が落下しても、気相吸込口に直接に吸込まれることが防止でき、気液分離性能の向上を図ることができることは勿論、横置きの場合、気相吸込口を気相出口管の上側の側壁に設け、気相吸込口を液溜めから遠ざけたので、液滴が吸い込まれ難くなり、気液分離性能の向上を図ることができる気液分離装置が得られるものである。
また、横置きの気液分離装置に於いて、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、該入口管と対峙しており、且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管と二条らせんの構造になっている気相出口管と、該二条らせん管の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管と気相出口管、及び液相出口管と気相出口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されていると共に、気相吸込口が円筒容器の中心線より上方にある横置きの気液分離装置としたので、小形で安価な生産性の良い気液分離装置が得られることは勿論、高い気液分離性能を有し、且つ高さ方向の寸法が小さい横置きの気液分離装置が得られるものである。
また、入口管は、らせん形状で構成されるらせん形状部と、らせん形状部の終端から外部への接続に使われる接続端までで構成される接続体部とから構成され、らせん形状部の終端から接続体部が形成される気液分離装置としたので、入口管の形成が容易になり、安価で生産性の良い気液分離装置が得られるものである。
また、液相吸込口が液相溜り部内に位置している気液分離装置としたので、液相出口管に液相がより一層吸い込まれやすくなり、気液分離性能の向上を図ることができる気液分離装置が得られるものである。
本発明によれば、種々の実施の形態で示すように、小形で安価な生産性の良い気液分離装置が得られることは勿論、気相出口管を上取出し仕様や下取出し仕様に容易に変更でき、また、縦置き仕様や横置き仕様に容易に変更できる気液分離装置が得られるものでる。
また、上記構成を備えた気液分離装置を組み込んだ空気調和機等の冷凍装置、蒸気サイクル装置、燃料電池車、気液二相流を扱う機械装置等の流体装置であれば、該流体装置への組込時の自由度が増すので、より一層完成度の高い流体装置が得られるものである。
1 気液分離装置
2 円筒容器 2a 一方の開口部 2b 他方の開口部
3 入口管 3a 吹出口 3b らせん形状部 3c 接続体部
3c−1 直管部 3c−2 曲げ部 3c−3 接続端
3d らせん形状部の終端、及び接続体部の開始端
4 気相出口管 4a 気相吸込口 4b らせん形状部
4c 気相出口管の引出し部 4d 密閉蓋
5 芯材
6 液相出口管 6a 液相吸込口 6b らせん形状部
6c 液相出口管の引出し部
7 内壁
8 空間
9 シール材
11 隙間寸法
12 気液分離室 12a 液相溜り
13 バッフル板 13a 窓 13b 隙間
14 蒸発器
15 圧縮機
16 凝縮器
17 送油管
18 膨張弁
19 容器本体
20 出口管
21 平坦部
22 流入管
23 差し込み穴
24 バーリング
25 油戻し管
26 内側部材
27 外側部材
28 熱交換パイプ
29 冷媒通路
30 上面板

Claims (9)

  1. 外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されていることを特徴とする気液分離装置。
  2. 外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該らせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することができる隙間寸法に形成されていることを特徴とする気液分離装置。
  3. 外郭体を構成する円筒容器と該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、該入口管と対峙しており且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管、及び液相出口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されていることを特徴とする気液分離装置。
  4. 外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、該入口管と対峙しており且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される気相出口管と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管、及び液相出口管と気相出口管との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されていることを特徴とする気液分離装置。
  5. 気相出口管の気液分離装置の内側の端部が密閉され、且つ気相吸込口が気相出口管の側壁に設けられていることを特徴とする請求項4の気液分離装置。
  6. 横置きの気液分離装置に於いて、外郭体を構成する円筒容器と、該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する入口管と、該入口管のらせん形状部の内側が作る空間に装着される芯材と、該入口管と対峙しており、且つ該円筒容器の内壁に360度以上沿うらせん形状部を有する液相出口管と、該液相出口管と二条らせんの構造になっている気相出口管と、該二条らせん管の内側が作る空間に装着される芯材と、上記円筒容器内壁と入口管、及び入口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材と、上記円筒容器内壁と液相出口管と気相出口管、及び液相出口管と気相出口管と芯材との間に作られる隙間(隙間寸法)を密閉するシール材とから構成され、上記隙間寸法はシール材を保持することが出来る隙間寸法に形成されていると共に、気相吸込口が円筒容器の中心線より上方にあることを特徴とする気液分離装置。
  7. 入口管は、らせん形状で構成されるらせん形状部と、らせん形状部の終端から外部への接続に使われる接続端までで構成される接続体部とから構成され、らせん形状部の終端から接続体部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかの気液分離装置。
  8. 液相吸込口が液相溜り部内に位置していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかの気液分離装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかを備えた気液分離装置を組み込んだ空気調和機等の冷凍装置、蒸気サイクル装置、燃料電池車、気液二相流を扱う機械装置等の流体装置。
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