JP2020082819A - 成形品およびそれを用いた構造部材、ならびに成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし現在では、サイドシル等の自動車の構造部材として、衝突安全性能をより高めることができる構造部材が求められている。換言すれば、より高強度かつ三点曲げ試験における特性がより高いプレス成形品が求められている。
また、本発明の目的の一つは、良好な成形性を有しかつ、高強度かつ三点曲げ試験における特性が高い成形品を製造するための製造方法を提供することである。
上記の構成からなる成形品は、高強度かつ三点曲げ試験における特性が高い。
上記の構成からなる成形品は、高強度かつ三点曲げ試験における特性が高い。
上記の構成からなる成形品の製造方法により、良好な成形性を有しかつ、高強度かつ三点曲げ試験における特性が高い成形品を得ることができる。
上記の構成からなる成形品の製造方法により、良好な成形性を有しかつ、高強度かつ三点曲げ試験における特性が高い成形品を得ることができる。
具体的には、高強度の金属板から形成され、2つの縦壁部と天板部とを有し、縦壁部と天板部との間に、外側を向く突出部が設けられた成形品は、高強度かつ三点曲げ試験における特性が高い成形品が得られることを見出した。
なお、以下の説明では本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明が以下に説明する例に限定されないことは自明である。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。以下の説明では、成形品を「プレス成形品」と称して説明する場合がある。
以下の実施形態に係る成形品は、鋼板で形成された、縦壁部と、突出部と、突出部を介して縦壁部に隣接する天板部と、を含む長尺の成形品である。
あるいは、以下の実施形態に係る成形品は、突出部において、縦壁部から延びる鋼板の一部又は天板部から延びる鋼板の一部が重なり合う重ね合わせ部と、重ね合わせ部を形成する鋼板の間に挟まれた挟み込み部と、重ね合わせ部を形成する鋼板が折り曲げられた先端部と、を有する。
以下の実施形態の成形品では、突出部の先端部では鋼板が折り曲げられている。
挟み込み部は、重ね合わせ部を形成する鋼板の間に挿入されている。
あるいは、製造コストを抑制しつつ、成形品の衝突特性を確保するという観点からは、挟み込み部の材料は天板部や縦板部と同じ材料であることが好ましい。
縦壁部から延びる鋼板の一部又は天板部から延びる鋼板の一部が挟み込み部を形成する場合、縦壁部又は天板部を形成する鋼板の平均厚さを重ね合わせ部の板厚tとしてもよい。あるいは、縦壁部又は天板部を形成する鋼板のうちで、重ね合わせ部を形成する部分の平均厚さを重ね合わせ部の板厚tとしてもよい。
成形品が2つの突出部を含む場合、2つの突出部の長さは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上述の金属板が鋼板である場合、以下の実施形態の成形品を構成する鋼板の引張強度は、590MPa以上であってもよく、780MPa以上であってもよく、980MPa以上であってもよく、または1200MPa以上であってもよい。成形品の引張強度の上限は特に限定されるものではないが、たとえば2500MPaである。
以下に、本発明に係る成形品のより具体的な例を第1実施形態として説明する。
本実施形態に係る成形品は、鋼板で形成された縦壁部と、突出部と、突出部を介して縦壁部に隣接する天板部と、を含む長尺の成形品であって、突出部において、天板部から延びる鋼板の一部と縦壁部から延びる鋼板の一部とが重なり合う重ね合わせ部と、重ね合わせ部を形成する鋼板の間に挟まれた挟み込み部と、重ね合わせ部を形成する鋼板が折り曲げられた先端部と、を有することを特徴とする。
なお、以下では、図2における上方(天板部側)を本実施形態の成形品の上方と称し、図2における下方(フランジ部側)を本実施形態の成形品の下方と称する場合がある。
縦壁部111、天板部112、およびフランジ部113はそれぞれ長尺かつ平板状である。天板部112は、2つの突出部115を介して、天板部112に隣接する2つの縦壁部111を結んでいる。
重ね合わせ部115dでは、天板部112から延びる鋼板101a(天板部112から延びる鋼板の一部)と縦壁部111から延びる鋼板101b(縦壁部111から延びる鋼板の一部)とが、挟み込み部116を介して重ね合わされている。
突出部115を除いた成形品100の断面(長手方向に垂直な断面)は、略ハット状である。
なお、角度Xが180°の状態は、別の観点では、天板部112と突出部115とがなす角度が0°の状態であるとみなすことも可能である。
角度Xが180°でかつ天板部112の表面と突出部115の表面とが面一となることによって、天板部112側を他の部材に固定しやすくなる場合がある。また、天板部112側から荷重が加えられたときに、天板部112および突出部115の全体で荷重を支えやすくなる。
内壁面115tiの形状は、成形品100の長手方向に垂直な断面において、半円形状、半楕円形状、三角形状など、種々の態様をとることができる。
たとえば、角度Xが180°より小さい場合、突出部115の鋼板101aと天板部112との境界のコーナー部が曲面であってもよい。
挟み込み部116が天板部112に沿って延長されていることで、天板部112の板面に平行な面の剛性を高めることができ、自動車の構造部材として用いたときの衝突安全性能をより向上させることができる。
以下に、本発明に係る成形品の第2実施形態を説明する。
本実施形態に係る成形品は、鋼板で形成された、縦壁部と、突出部と、突出部を介して縦壁部に隣接する天板部と、を含む長尺の成形品であって、突出部において、天板部から延びる鋼板の一部が重なり合う重ね合わせ部と、重ね合わせ部を形成する鋼板の間に挟まれた挟み込み部と、重ね合わせ部を形成する鋼板が折り曲げられた先端部と、を有し、天板部から延びる鋼板の一部が重ね合わせ部を形成し、縦壁部から延びる鋼板の一部が挟み込み部を形成することを特徴とする。
縦壁部211、天板部212、およびフランジ部213はそれぞれ長尺かつ平板状である。天板部212は、2つの突出部215を介して、天板部212に隣接する2つの縦壁部211を結んでいる。
重ね合わせ部215dでは、天板部212から延びる鋼板201(天板部212から延びる鋼板の一部)が、縦壁部211から延びる鋼板202を挟んで配置されることで、挟み込み部216を介して重ね合わされている。
突出部215を除いた成形品200の断面(長手方向に垂直な断面)は、略ハット状である。
図7の例では、天板部212と突出部215とがなす角度が180°であるため、天板部212と突出部215との間にコーナー部は存在しない。また、コーナー部217が設けられずに、成形品200の長手方向に垂直な面を断面視した場合、縦壁部211又は天板部212と突出部215とが角度を有して接続されていてもよい。
以下に、本発明に係る成形品の第3実施形態を説明する。
本実施形態に係る成形品は、鋼板で形成された、縦壁部と、突出部と、突出部を介して縦壁部に隣接する天板部と、を含む長尺の成形品であって、突出部において、縦壁部から延びる鋼板の一部が重なり合う重ね合わせ部と、重ね合わせ部を形成する鋼板の間に挟まれた挟み込み部と、重ね合わせ部を形成する鋼板が折り曲げられた先端部と、を有し、縦壁部から延びる鋼板の一部が重ね合わせ部を形成し、天板部から延びる鋼板の一部が挟み込み部を形成することを特徴とする。
縦壁部311、天板部312、およびフランジ部313はそれぞれ長尺かつ平板状である。天板部312は、2つの突出部315を介して、天板部312に隣接する2つの縦壁部311を結んでいる。
重ね合わせ部315dでは、縦壁部311から延びる鋼板302(縦壁部311から延びる鋼板の一部)が、天板部312から延びる鋼板301を挟んで配置されることで、挟み込み部316を介して重ね合わされている。
突出部315を除いた成形品300の断面(長手方向に垂直な断面)は、略ハット状である。
図8の例では、天板部312と突出部315とがなす角度が180°であるため、天板部312と突出部315(あるいは、天板部312と挟み込み部316)との間にコーナー部は存在しない。また、コーナー部317が設けられずに、成形品300の長手方向に垂直な面を断面視した場合、縦壁部311又は天板部312と突出部315とが角度を有して接続されていてもよい。
平面ひずみ状態で板を破断させる方法は、溝付き引張試験、中島法、Marciniak法を採用することができる。
0≦L≦5ta ...(式2)
距離Lは、L≦5taを満たす。すなわち、距離Lが、挟み込み部の板厚taの5倍以内に規定される。また、距離Lは、L≧0を満たす。
あるいは、上記の(式1)を満たす場合、距離LはL0以下であってもよい。
上述した実施形態の成形品について説明した事項は以下に説明する製造方法に適用できるため、重複する説明を省略する場合がある。また、以下の製造方法について説明した事項は、上述した実施形態の成形品に適用できることも自明である。
第1工程は、2つの縦壁部となる2つの縦壁部相当部、天板部となる天板部相当部、および突出部となる突出部相当部、ならびに挟み込み部となる挟み込み部相当部を含む素材鋼板を変形させることによって、天板部相当部に対して2つの縦壁部相当部が同じ方向に曲がっている状態にある変形鋼板(変形された鋼板)を得る工程である。
第2工程は、変形鋼板をホットプレス成形することによって、プレス成形品を形成する工程である。第2工程において、突出部相当部の少なくとも一部を、挟み込み部となる挟み込み部相当部を挟んで重ね合わせることによって突出部を形成する。
第2工程によって得られた(またはその後の後処理によって得られた)成形品は、そのまま用いられてもよいし、他の部材と組み合わせて用いられてもよい。
たとえば、プレス成形品が自動車用の構造部材である場合には、それに応じたブランクが選択される。ブランクの厚さは、たとえば0.4mmから4.0mmの範囲にあってもよく、0.8mmから2.0mmの範囲にあってもよい。上述の実施形態の成形品の肉厚は、ブランクの厚さと加工工程とによって決まり、ここで例示したブランクの厚さの範囲にあってもよい。
また、ブランクは、先端部となる先端部相当部を有していてもよい。先端部相当部は、突出部相当部に含まれていてもよい。
ブランクの引張強度の上限に限定はなく、一例では2500MPa以下である。本実施形態のプレス成形品の引張強度は、通常はブランクの引張強度と同等かそれよりも高く、ここで例示した範囲にあってもよい。
引張強度が590MPa未満のブランクを用いる場合でも、第2工程をホットスタンピングによって行ってもよい。ホットスタンピングを行う場合、それに適した公知の組成を有するブランクを用いてもよい。
成形後の鋼板の引張強度が1200MPa未満となる場合でも、第2工程をホットスタンピングによって行うことで、良好な成形性で、容易に成形品の製造を行うことができる。
まず、被加工物(ブランクまたは予備成形品)を所定の焼入れ温度まで加熱する。焼入れ温度は、被加工物がオーステナイト化するA3変態点(より具体的にはAc3変態点)よりも高い温度であり、たとえば910℃以上であってもよい。
被加工物の急冷は、金型を冷却したり、金型から被加工物に向けて水を噴出させたりすることによって実施できる。プレス装置によって被加工物を急冷するときの冷却速度は、たとえば、30℃/s以上が好ましい。
上述した第1工程および第2工程を含み、これらの工程を異なる装置または金型によって実施する成形品の製造方法(二工程による成形品の製造方法)の一例について以下に説明する。
第2工程においては、(a)天板部相当部を上型と下型によってプレスする工程と、(b)2つの縦壁部相当部を、下型と2つのカム型とによってプレスする工程と、を含む。
工程(a)および工程(b)の完了のタイミングが異なる第1から第3の例について以下に説明する。
なお、工程(a)が完了した後に工程(b)を完了させる限り、工程(a)が完了する前に工程(b)におけるカム型の移動を開始してもよい。
なお、工程(b)が完了した後に工程(a)を完了させる限り、工程(b)が完了する前に工程(a)におけるプレス型の移動を開始してもよい。
第4実施形態では、成形品を製造するための方法について説明する。第4実施形態では、第1実施形態で説明したプレス成形品を製造する一例について説明する。
図12に示すように、素材鋼板600は、挟み込み部相当部602、縦壁部相当部603、天板部相当部604、突出部相当部605を有する。
予備成形品610では、天板部相当部604に対して2つの縦壁部相当部603が同じ方向に曲がっている状態にある。すなわち、2つの縦壁部相当部603は共に、天板部相当部604の一方の主面側に曲がっている。
なお、図13に示す予備成形品610のU字状部611aでは、突出部相当部605と他の部分との間には明確な境界がない。
図18から図21に示すように、平坦部611bの端部が下がっている予備成形品610でも同様に成形が可能である。
カム押圧型15およびカム型21はそれぞれ、カム機構として働く傾斜面15aおよび21aを有する。カム押圧型15は、伸縮可能な伸縮機構14を介してプレート13に固定されている。伸縮機構には、バネおよび油圧シリンダ等の公知の伸縮機構を用いることができる。
よく知られているように、カム型21の移動のタイミングは、傾斜面15aおよび21aの位置および形状を変化させることによって調整できる。すなわち、それらの調整によって、上述した工程(a)の完了および工程(b)の完了のタイミングを調整できる。
なお、金型から水を噴出させることによって冷却を行ってもよい。
図14から図17に、上述した第2の例の方法で第2工程を行う場合の一例を模式的に示す。この第2の例の方法は、角度Xが135°から180°の範囲にある場合に好ましく用いられる。
このとき、下型12の凸部12aと予備成形品610とが接しない状態で配置することが重要である。
この場合、プレス成形時に、ホットプレスに必要な鋼板温度を維持できなくなる。このため、プレス成形品に割れやしわが生じる虞があり、所望の強度を得ることができなくなる。また、焼入れに必要な冷却速度を得ることができず。所望の強度を得ることができなくなる。
その結果、図15に示すように、下型12(凸部12a)とカム型21とが、縦壁部111となる部分をプレスして拘束する。このようにして、工程(b)が完了する。
このようにして、成形品100が得られる。
この観点からすると、突出部以外においては、鋼板の両面が金型と接触するため、両面から材料が冷却されて所定の冷却速度を確保することができる。
このとき、下型12の凸部12aと予備成形品610とが接しない状態で配置することが重要である。
以上のようにしてプレス成形が完了し、成形品100が得られる。
第2工程で得られた成形品100は、必要に応じて後処理がなされる。得られた成形品は、必要に応じて他の部品と組み合わされて用いられる。
上述した第1工程および第2工程を含む製造方法のその他の一例について以下に説明する。この一例の製造方法によれば、1つの装置によって第1工程および第2工程を実施することが可能である。
当該下型は、パンチ型と、パンチ型を挟むように配置されかつ少なくとも鉛直方向に移動可能な2つの可動プレートを含む。そして、第1工程は、以下の工程(Ia)および工程(Ib)をこの順に含み、第2工程は、以下の工程(IIa)および工程(IIb)をこの順に含む。
素材鋼板としては、図11又は図12に示す素材鋼板600を用いる。図11又は図12に示す素材鋼板600を変形させることで、上述の第1実施形態の成形品を得ることができる。
あるいは、工程(Ib)は、2つの移動型を2つの可動プレートと共に下降させかつ、2つの移動型をパンチ型に向かって移動させることによって、素材鋼板の端部をパンチ型に接近させて変形鋼板を得る工程である。
第5実施形態では、プレス成形品を製造するための一工程による製造方法の一例について説明する。この製造方法は、上述した工程(Ia)、(Ib)、(IIa)、および(IIb)を含む。この製造方法で製造されるプレス成形品は、2つのフランジ部を含む。そのため、変形鋼板は、2つのフランジ部となる2つのフランジ部相当部を含む。
そのため、ホットスタンピングによってプレス成形を行う場合には、第1工程の前に素材鋼板(ブランク)を加熱しておく必要がある。
2つの移動型51はそれぞれ、鉛直方向および水平方向に移動可能である。下型60は、パンチ型61と、パンチ型61を挟むように配置されかつ鉛直方向に移動可能な2つの可動プレート64を含む。
素材鋼板B1としては、図11又は図12に示す素材鋼板600を用いることができる。図11又は図12に示す素材鋼板600を変形させることで、上述の第1実施形態の成形品を得ることができる。
このとき、2つの移動型51と可動プレート64との間に2つのフランジ部相当部を挟み込んだ状態である。
第2工程の一例を以下に説明する。
このとき、移動型51の移動に伴って、2つのフランジ部相当部(フランジ部)は、可動プレート64上からパンチ型61上に移動する。
フランジ部相当部を挟む両者の間の間隔は、フランジ部相当部の板厚に0.1から0.3mm程度プラスした長さであることが好ましい。このような構成によれば、水平方向へのなめらかな移動が可能になる。
本発明について、次の実施例によって、より詳細に説明する。
実験例1では、本発明に係る成形品について、挟み板部を設けずに作成した成形品に対する最大荷重の向上効果を検証した。
図38では、挟み板の記載は省略している。
・角度Y:90°
・突出部の長さD:15mm
・縦壁部の高さHb1:60mm
・2つの突出部の先端部間の幅Wt1:80mm
・2つの縦壁部間の距離(天板部の幅)Wb1:50mm(80−2D)
・裏板の幅Wp1:90mm(120−2D)
・コーナー部RaおよびRbにおける曲率半径:5mm
・鋼板の板厚:1.4mm
・挟み板の幅:10mm
・長手方向の長さ:1000mm
100:プレス成形品
101、101a、101b:鋼板
111:縦壁部
112:天板部
114:境界部
114p:境界点
115:突出部
115d:重ね合わせ部
116:挟み込み部
Claims (10)
- 金属板で形成された縦壁部と、突出部と、前記突出部を介して前記縦壁部に隣接する天板部と、
を含む長尺の成形品であって、
前記突出部において、
前記天板部から延びる前記金属板の一部と前記縦壁部から延びる前記金属板の一部とが重なり合う重ね合わせ部と、
前記重ね合わせ部を形成する前記金属板の間に挟まれた挟み込み部と、
前記重ね合わせ部を形成する前記金属板が折り曲げられた先端部と、
を有する
ことを特徴とする成形品。 - 金属板で形成された縦壁部と、突出部と、前記突出部を介して前記縦壁部に隣接する天板部と、
を含む長尺の成形品であって、
前記突出部において、
前記縦壁部から延びる前記金属板の一部又は前記天板部から延びる前記金属板の一部が重なり合う重ね合わせ部と、
前記重ね合わせ部を形成する前記金属板の間に挟まれた挟み込み部と、
前記重ね合わせ部を形成する前記金属板が折り曲げられた先端部と、
を有する
ことを特徴とする成形品。 - 前記天板部から延びる前記金属板の一部が前記重ね合わせ部を形成し、
前記縦壁部から延びる前記金属板の一部が前記挟み込み部を形成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の成形品。 - 前記縦壁部から延びる前記金属板の一部が前記重ね合わせ部を形成し、
前記天板部から延びる前記金属板の一部が前記挟み込み部を形成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の成形品。 - 前記挟み込み部が、前記縦壁部又は前記天板部に沿って延長されている
ことを特徴とする請求項1に記載の成形品。 - 前記重ね合わせ部の一部と前記挟み込み部の一部とが溶接により接合されている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の成形品。 - 前記成形品の長手方向において、前記突出部を有する突出領域と、前記突出部を有さない非突出領域とを備える
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の成形品。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の成形品と、
前記成形品に固定された金属部材とを含み、
前記成形品の長手方向に垂直な面を断面視した場合、前記成形品と前記金属部材とが閉断面を構成する
ことを特徴とする構造部材。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の成形品の製造方法であって、
前記挟み込み部となる挟み込み部相当部を有する素材金属板を変形させることによって、
長尺形状を有し、
前記挟み込み部相当部、
前記縦壁部となる縦壁部相当部、
前記天板部となる天板部相当部、および
前記突出部となる突出部相当部、
を有する変形金属板を得る第1工程と、
前記変形金属板をさらにホットプレス成形して前記成形品を形成する第2工程と、
を含み、
前記第2工程において、前記突出部相当部を重ね合わせかつ、前記突出部相当部によって前記挟み込み部相当部を挟み込み、前記突出部を形成する
ことを特徴とする成形品の製造方法。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の成形品の製造方法であって、
上型、下型、並びに鉛直方向および水平方向に移動可能な移動型を含むプレス装置を用いて行われ、
前記下型は、パンチ型と、前記パンチ型を挟むように配置されかつ少なくとも鉛直方向に移動可能な可動プレートを含み、
前記挟み込み部となる挟み込み部相当部を有する素材金属板を加熱する工程と、
(Ia)前記上型および前記移動型と前記下型との間に、前記パンチ型と前記素材金属板が接しない状態で、前記素材金属板を配置する工程と、
(Ib)前記移動型を前記可動プレートと共に下降させかつ前記パンチ型に向かって移動させることによって、前記素材金属板の端部を前記パンチ型に接近させて変形金属板を得る工程と、
(IIa)前記移動型を前記パンチ型に向かってさらに移動させることによって、前記パンチ型の上面部と前記変形金属板とが接しない状態を維持したままで、前記変形金属板の一部を前記移動型と前記パンチ型の側面部とによって拘束する工程と、
(IIb)前記上型を下降させることによって、前記変形金属板の一部を前記上型と前記パンチ型とによって拘束する工程と、
を含み、
前記上型と前記移動型との間で、前記変形金属板の一部を重ね合わせることによって前記挟み込み部相当部を挟み込み、前記突出部を形成する
ことを特徴とする成形品の製造方法。
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