JP2020082635A - 液体吐出装置および液体吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、液体吐出ヘッドの故障を抑制することを目的とする。【解決手段】液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに前記液体を供給する液体タンクと、前記液体タンクと前記液体吐出ヘッドとで前記液体が循環する第1の循環経路と、前記第1の循環経路にて前記液体を循環させる第1のポンプと、前記液体タンクを経路に含まず、前記液体吐出ヘッドを経路に含む第2の循環経路と、前記第2の循環経路にて前記液体を循環させる第2のポンプと、前記第1の循環経路にて異常を検出する異常検出部と、前記検出された異常に応じて、前記液体の循環を前記第1の循環経路から前記第2の循環経路に切り替える切替部とを有する。【選択図】図5
Description
本発明は、液体吐出装置および液体吐出方法に関する。
インク等の液体を吐出する液体吐出装置では、ノズルも含め液体吐出ヘッド内の液体を循環させるフロースルー制御がある。フロースルー制御により、液体の局所的な増粘および乾燥を抑制でき、ノズル詰まりを抑制できる。
特許文献1には、印字を行いながらインク循環させるモードと印字を行わずにインクを循環させるモードとで、液面検出部の検出信号を取り込む時間間隔を変えて、タンク内の液面変動量を異ならせることが記載されている。これにより、特許文献1によれば、ポンプの駆動・停止の回数を減少でき、ポンプ駆動の寿命を延命させることができるとされている。
液体吐出装置では、吐出信頼性と高画質(特に高い濃度や白隠蔽性)の両立を実現するため液体を常時循環することが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、長時間吐出しない条件でポンプが故障した場合、液体の循環が止まり、液体吐出ヘッドの故障を誘発する可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、液体吐出ヘッドの故障を抑制することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明1つの側面に係る液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに前記液体を供給する液体タンクと、前記液体タンクと前記液体吐出ヘッドとで前記液体が循環する第1の循環経路と、前記第1の循環経路にて前記液体を循環させる第1のポンプと、前記液体タンクを経路に含まず、前記液体吐出ヘッドを経路に含む第2の循環経路と、前記第2の循環経路にて前記液体を循環させる第2のポンプと、前記第1の循環経路にて異常を検出する異常検出部と、前記検出された異常に応じて、前記液体の循環を前記第1の循環経路から前記第2の循環経路に切り替える切替部とを有する。
本発明によれば、液体吐出ヘッドの故障を抑制できるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる液体吐出装置を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
(実施形態)
実施形態にかかる液体吐出装置は、液体を吐出する装置である。液体吐出装置は、液体を記録媒体に吐出して記録媒体上に画素を形成する画像形成装置に適用できる。例えば、液体吐出装置はインクジェット記録装置であり、液体はインクであり、記録媒体は紙である。液体吐出装置(インクジェット記録装置)は、供給される記録媒体(記録用紙)の表面に液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)における複数のノズルから液滴(インク液滴)を吐出させて複数の画素を形成する。この種の装置では、画像データによっては吐出頻度が少ないノズルが存在するが、それらのノズルでは、増粘化した液体が滞留することがある。
実施形態にかかる液体吐出装置は、液体を吐出する装置である。液体吐出装置は、液体を記録媒体に吐出して記録媒体上に画素を形成する画像形成装置に適用できる。例えば、液体吐出装置はインクジェット記録装置であり、液体はインクであり、記録媒体は紙である。液体吐出装置(インクジェット記録装置)は、供給される記録媒体(記録用紙)の表面に液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)における複数のノズルから液滴(インク液滴)を吐出させて複数の画素を形成する。この種の装置では、画像データによっては吐出頻度が少ないノズルが存在するが、それらのノズルでは、増粘化した液体が滞留することがある。
それに対して、ノズルも含めインクヘッド内のインクを循環させて、局所的な増粘および乾燥を抑制する技術としてフロースルー制御がある。フロースルー制御により、液体の局所的な増粘および乾燥を抑制でき、ノズル詰まりを抑制できる。
例えば、ポンプの寿命を延命し、効率的にインク循環を行う目的で、印字を行いながらインク循環させるモードと印字を行わずにインク循環させるモードの2つの循環モードを設け、ポンプの駆動は液面状態の検出信号で制御される第1の制御が考えられる。第1の制御では、印字を行わずに循環させるモードにおいて、頻繁に液面状態を監視せず、検出信号を取り込み時間間隔を長くし、ポンプの駆動・停止を必要以上に多くせずにインクを循環させる。これによって、総計的なポンプの駆動・停止の回数を減少させてポンプの寿命を延命させながら、効率的にインクを循環できる。
液体吐出装置では、吐出信頼性と高画質(特に高い濃度や白隠蔽性)の両立を実現するため液体を常時循環することが望ましい。しかし、第1の制御では、長時間吐出しない条件でポンプが故障した場合、液体の循環が止まり、液体吐出ヘッドの故障を誘発する可能性がある。この可能性は、乾燥性の高いインクを用いる場合に特に顕著な傾向にある。
そこで、本実施形態では、液体吐出装置において、メインの液体タンクとメインの循環経路に加えて、メインの液体タンクを経路に含まず液体吐出ヘッドを経路に含む予備の循環経路と予備の循環経路にて液体を循環させる予備のポンプとを設けることで、液体吐出ヘッドの故障の抑制を図る。
具体的には、予備の循環経路(第2の循環経路)と予備のポンプとを用いるような新規なインク循環経路を構成する。すなわち、インクを循環するための循環経路とポンプとは、それぞれ、通常用と予備用とが設けられる。通常用の循環経路(第1の循環経路)と予備用の循環経路(第2の循環経路)とは、両方ともヘッドと導通しており、必要に応じて使用する循環経路とポンプとが選択され得る。液体吐出装置は、インクの循環状態を検知し、ポンプの故障/異常が発生したと判断した場合、インクの循環経路を第1の循環経路から第2の循環経路に切り替えられるように制御する。すなわち、通常のインク循環用のポンプが故障した、あるいは異常が発生したと判断された場合、インクの循環経路が通常の第1の循環経路から予備用の第2の循環経路に切り替えられる。液体吐出装置は、第2の循環経路に設置されている予備のポンプを駆動することによってヘッド内のインクを循環し続けられる。これにより、定常的な循環用のメインのポンプが夜間等に故障した場合でも長期循環停止による液体吐出ヘッドの故障を防ぐができる。
より具体的には、液体吐出装置1000は、図1に示すように構成され得る。図1は、実施形態にかかる液体吐出装置1000の構成を示す側面図である。
液体吐出装置1000は、搬入部1001、案内搬送部1003、液体吐出部1005、乾燥部1007、及び排出部1009を有する。搬入部1001は、記録媒体10を搬入する。案内搬送部1003は、搬入部1001から搬入された記録媒体10を印刷部1005に案内搬送する。液体吐出部1005は、記録媒体10に対して液体を吐出して画像を形成する。乾燥部1007は、記録媒体10を乾燥する。排出部1009は、記録媒体10を排出する。
記録媒体10は、搬入部1001の元巻きローラ1011から送り出され、搬入部1001、案内搬送部1003、乾燥部1007、排出部1009の各ローラによって案内、搬送されて、排出部1009の巻取りローラ1091にて巻き取られる。
この記録媒体10は、印刷部1005において、搬送ガイド部材1059上をヘッドユニット1050及びヘッドユニット1055に対向して搬送され、ヘッドユニット1050から吐出される液体によって画像が形成され、ヘッドユニット1055から吐出される処理液で後処理が行われる。
ヘッドユニット1050には、例えば図2に示すように、媒体搬送方向上流側から、4色分のフルライン型ヘッドアレイ1051K、1051C、1051M、1051Y(以下、色の区別しないときは「ヘッドアレイ1051」という。)が配置されている。図2は、ヘッドユニット1050の構成を示す平面図である。
各ヘッドアレイ1051は、液体吐出部であり、それぞれ、搬送される記録媒体10に対してブラックK,シアンC、マゼンタM、イエローYの液体を吐出する。なお、色の種類及び数はこれに限るものではない。
ヘッドアレイ1051は、例えば、液体吐出ヘッド(これを、単に「ヘッド」ともいう。)100をベース部材1052上に千鳥状に並べて配置したものであるが、これに限らない。
各液体吐出ヘッド100は、図3及び図4に示すように、ノズル板101、流路板102、振動板部材103、圧電アクチュエータ111、共通液室部材120、及びカバー129を有している。図3は、液体吐出ヘッド100の構成を示す斜視図である。図4は、液体吐出ヘッド100の構成を示す断面図である。
液体吐出ヘッド100において、ノズル板101と流路板102と壁面部材としての振動板部材103とは、積層され接合されている。圧電アクチュエータ111は、振動板部材103の振動領域(振動板)130を変位させる。共通液室部材120は、ヘッドのフレーム部材を兼ねている。なお、流路板102と振動板部材103とで構成される部分を流路部材140という。
ノズル板101は、複数のノズル104を有している。複数のノズル104は、それぞれ、液体を吐出する。
流路板102は、個別液室106、供給側流体抵抗部107、液導入部108となる貫通穴や溝部を形成している。個別液室106は、ノズル104にノズル連通路105を介して通じる。供給側流体抵抗部107は、個別液室106に通じる。液導入部108は、供給側流体抵抗部107に通じる。ノズル連通路105は、ノズル104と個別液室106とにそれぞれ連なって通じる流路である。また、液導入部108は、振動板部材103の開口109を介して供給側共通液室110に通じている。
振動板部材103は、変形可能な振動領域130を有する。振動領域130は、流路板102の個別液室106の壁面を形成する。ここでは、振動板部材103は、薄肉部を形成する第1層と厚肉部を形成する第2層との2層構造(限定されない)とする。振動板部材103は、流路板102側から第1層と第2層とで形成され、第1層で個別液室106に対応する部分に変形可能な振動領域130を形成している。
圧電アクチュエータ111は、この振動板部材103の個別液室106とは反対側に配置され、振動板部材103の振動領域130を変形させる駆動部(アクチュエータ部、圧力発生部)としての電気機械変換素子を含む。
圧電アクチュエータ111では、ベース部材113上に接合した圧電部材がハーフカットダイシングによって溝加工されて所要数の柱状の圧電素子112が所定の間隔で櫛歯状に形成されている。
そして、圧電素子112は、振動板部材103の振動領域130に形成された島状の厚肉部である凸部130aに接合されている。また、圧電素子112にはフレキシブル配線部材115が接続されている。
共通液室部材120は、供給側共通液室110と排出側共通液室150を形成する。供給側共通液室110は供給ポート171に通じ、排出側共通液室150は排出側ポート181に通じている。
なお、ここでは、共通液室部材120は、第1共通液室部材121及び第2共通液室部材122によって構成され、第1共通液室部材121を流路部材140の振動板部材103側に接合し、第1共通液室部材121に第2共通液室部材122を積層して接合している。
第1共通液室部材121は、下流側共通液室110Aと排出側共通液室150とを形成している。下流側共通液室110Aは、液導入部108に通じる供給側共通液室110の一部である。排出側共通液室150は、排出流路151に通じる。また、第2共通液室部材122は、上流側共通液室110Bを形成している。上流側共通液室110Bは、供給側共通液室110の残部である。
また、流路板102には、排出流路151が形成されている。排出流路151は、各個別液室106にノズル連通路105を介して通じる流路板102の面方向に沿う。排出流路151は、排出側共通液室150に通じている。
液体吐出ヘッド100においては、例えば圧電素子112に与える電圧を基準電位(中間電位)から下げることによって圧電素子112が収縮し、振動板部材103の振動領域130が引かれて個別液室106の容積が膨張することで、個別液室106内に液体が流入する。
その後、圧電素子112に印加する電圧を上げて圧電素子112を積層方向に伸長させ、振動板部材103の振動領域130をノズル104に向かう方向に変形させて個別液室106の容積を収縮させることにより、個別液室106内の液体が加圧され、ノズル104から液体が吐出される。
また、ノズル104から吐出されない液体はノズル104を通過して排出流路151から排出側共通液室150に排出され、排出側共通液室150から外部の循環経路を通じて供給側共通液室110に再度供給される。
なお、ヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、液体吐出装置1000における循環経路について図5を用いて説明する。図5は、液体吐出装置1000における循環経路の構成を示す配管図である。
液体吐出装置1000は、加圧側空気ポンプ1、減圧側空気ポンプ2、液体ポンプ3、加圧側タンク6、中間タンク7、減圧側タンク8、三方弁11、三方弁12、加圧圧力計15、負圧圧力計16、液体吐出ヘッド100、流路18、流路19、流路20、流路21、流路22、流路23、流路24、流路25、流路26、及び流路27を有する。
液体吐出ヘッド100は、記録媒体10(図2参照)に対して液体(例えば、インク)を吐出する。図5では、ヘッドユニット1050における複数の液体吐出ヘッド100のうちの1つの液体吐出ヘッド100についての循環経路を例示しているが、他の液体吐出ヘッド100についての循環経路も同様に構成され得る。
第1の循環経路CP1は、加圧側タンク6、中間タンク7、減圧側タンク8と液体吐出ヘッド100とで液体が循環する経路である。図5に波線で示すように、液体吐出ヘッド100→流路21→負圧圧力計16→流路22→三方弁12→流路23→減圧側タンク8→流路26→中間タンク7→流路25→加圧側タンク6→流路18→三方弁11→流路19→加圧圧力計15→流路20→液体吐出ヘッド100で第1の循環経路CP1が構成される。
このとき、三方弁11は、流路18及び流路19を連通させるとともに流路24及び流路19を連通させない状態に切り替えられている。三方弁12は、流路22及び流路23を連通させるとともに流路22及び流路27を連通させない状態に切り替えられている。
第1の循環経路CP1において、加圧側タンク6は、液体吐出ヘッド100に対して加圧側に配され、減圧側タンク8は、液体吐出ヘッド100に対して減圧側に配され、中間タンク7は、加圧側タンク6及び減圧側タンク8の間に配されている。加圧側タンク6、中間タンク7、減圧側タンク8は、それぞれ、液体を貯留するとともに、加圧側空気ポンプ1及び減圧側空気ポンプ2による送液に応じて、液体吐出ヘッド100に液体を供給する。
第1の循環経路CP1において、加圧側空気ポンプ1は、液体吐出ヘッド100に対して加圧側に配され、減圧側空気ポンプ2は、液体吐出ヘッド100に対して減圧側に配されている。加圧側空気ポンプ1及び減圧側空気ポンプ2は、それぞれ、第1の循環経路CP1にて液体を循環させる。
第1の循環経路CP1において、圧力計15は、三方弁11及び液体吐出ヘッド100の間に配され、圧力計16は、液体吐出ヘッド100及び三方弁12の間に配されている。圧力計15及び圧力計16は、それぞれ、第1の循環経路CP1にて液体の圧力を計測する。圧力計15及び圧力計16のそれぞれで計測された圧力は、加圧側空気ポンプ1及び/又は減圧側空気ポンプ2の異常及び/又は故障を示す値とみなすことができる。
液体吐出装置1000において、通常は、第1の循環経路CP1で定常的に液体(例えば、インク)を循環させるが、加圧側空気ポンプ1及び/又は減圧側空気ポンプ2の異常及び/又は故障があった場合は、そのポンプの異常及び/又は故障が回復するまで液体(例えば、インク)の循環ができない可能性がある。このように循環を停止して放置すると、液体吐出ヘッド100において、液体(例えば、インク)が蒸発し液体吐出ヘッド100のノズル104(図2参照)の目詰まりを起こしてしまう可能性がある。
本実施形態では、液体吐出装置1000の配管構成に三方弁(すなわち、三方弁11及び三方弁12)と予備の液体ポンプ3とを追加することによって、予備の第2の循環経路CP2を設けることが可能となっている。
第2の循環経路CP2は、加圧側タンク6、中間タンク7、及び減圧側タンク8を経路に含まず、液体吐出ヘッド100を経路に含む。図5に一点鎖線で示すように、液体吐出ヘッド100→流路21→負圧圧力計16→流路22→三方弁12→流路27→液体ポンプ3→流路24→三方弁11→流路19→加圧圧力計15→流路20→液体吐出ヘッド100で第2の循環経路CP2が構成される。
すなわち、三方弁11が流路24及び流路19を連通させるとともに流路18及び流路19を連通させない状態に切り替えられ、三方弁12が流路22及び流路27を連通させるとともに流路22及び流路23を連通させない状態に切り替えられることで、液体の流路が第1の循環経路CP1から第2の循環経路CP2に切り替えられる。
例えば、液体吐出装置1000は、各部を統括的に監視・制御する構成としてコントローラ500を有していてもよい。コントローラ500は、圧力計15及び圧力計16の計測結果を取得し、計測結果に応じて(例えば、液体の圧力が許容範囲を外れていることに応じて)、加圧側空気ポンプ1及び/又は減圧側空気ポンプ2の異常及び/又は故障があると判断できる。コントローラ500は、加圧側空気ポンプ1及び/又は減圧側空気ポンプ2の異常及び/又は故障がある場合に、三方弁11,12を制御して、すぐに第1の循環経路CP1から第2の循環経路CP2に切り替えることができる。これにより、加圧側空気ポンプ1及び/又は減圧側空気ポンプ2の異常及び/又は故障がある場合に、液体吐出装置1000の配管構成における液体の循環を停止せずに継続することができる。
なお、圧力計15及び圧力計16は、それぞれ、第1の循環経路CP1と第2の循環経路CP2とで共有されており、液体の流路が第1の循環経路CP1から第2の循環経路CP2に切り替えられた後も、液体の圧力を計測し続けることができる。例えば、切り替えられた後において、加圧側空気ポンプ1及び/又は減圧側空気ポンプ2が正常に戻った状態で、コントローラ500は、第2の循環経路CP2における液体ポンプ3の異常及び/又は故障がある場合に、三方弁11,12を制御して、すぐに第2の循環経路CP2から第1の循環経路CP1に戻す切り替えを行うこともできる。これにより、液体ポンプ3の異常及び/又は故障がある場合に、液体吐出装置1000の配管構成における液体の循環を停止せずに継続することができる。
このコントローラ500は、ハードウェア的に、図6に示すように構成され得る。図6は、コントローラ500のハードウェア構成を示す図である。
コントローラ500は、主制御部500A、不揮発性メモリ(NVRAM)504、ASIC505、ヘッド制御部508、弁制御部510、予備系制御部511、通常系制御部512、及びI/O部513を有する。主制御部500Aは、CPU501、ROM502、及びRAM503を有する。CPU501は、装置全体の制御を司る。ROM502は、CPU501が実行するプログラムを含む各種プログラムなどの固定データを格納する。RAM503は、画像データ等を一時格納する。
不揮発性メモリ504は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能なメモリである。ASIC505は、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他の制御するための入出力信号を処理する。
ヘッド制御部508は、ヘッドドライバ509を介してヘッドユニット1050を制御する。ヘッドドライバ509は、各ヘッド100を駆動するための駆動ICを含む。ヘッド制御部508は、ヘッドドライバ509を介してヘッドユニット50の各ヘッド100を駆動制御するためのデータ転送部、駆動信号発生部、バイアス電圧出力部を含む。
弁制御部510は、三方弁11,12を駆動制御する。弁制御部510は、三方弁11,12に第1の値の制御信号を供給することで、三方弁11が流路18及び流路19を連通させるとともに流路24及び流路19を連通させない状態に切り替えられ、三方弁12が流路22及び流路23を連通させるとともに流路22及び流路27を連通させない状態に切り替えられるようにする。弁制御部510は、三方弁11,12に第2の値の制御信号を供給することで、三方弁11が流路24及び流路19を連通させるとともに流路18及び流路19を連通させない状態に切り替えられ、三方弁12が流路22及び流路27を連通させるとともに流路22及び流路23を連通させない状態に切り替えられるようにする。
予備系駆動部511は、液体の循環が第2の循環経路CP2に切り替えられた際などに、第2の循環経路CP2におけるポンプを駆動制御する。予備系駆動部511は、第2の循環経路CP2におけるポンプとして、液体ポンプ3を駆動制御する。
通常系駆動部512は、液体の循環が第1の循環経路CP1に切り替えられた際などに、第1の循環経路CP1におけるポンプを駆動制御する。通常系駆動部512は、第1の循環経路CP1におけるポンプとして、加圧側空気ポンプ1及び減圧側空気ポンプ2を駆動制御する。
I/O部513は、様々のセンサ情報を処理することができ、圧力計15,16の検知結果、各種のセンサ群515からの情報を取得し主制御部500Aへ供給する。主制御部500Aは、装置の制御に必要な情報を抽出し、ヘッド制御部508、弁制御部510、予備系制御部511、通常系制御部512による制御などに使用する。
コントローラ500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
また、コントローラ500は、循環経路の切替制御を行うプログラムをROM502から読み出して実行することで、図7に示すような機能構成をコンパイル時に一括して又は処理の進行に応じて順次にRAM503上に展開してもよい。すなわち、コントローラ500は、機能的に、図7に示すように構成され得る。図7は、コントローラ500の機能構成を示す図である。
コントローラ500は、液体吐出制御部521、循環制御部522、異常検出部523、経路切替部524を有する。液体吐出制御部521は、ヘッドユニット1050における各液体吐出ヘッド100からの液体の吐出を制御する。
循環制御部522は、液体吐出装置1000の配管構成における液体の循環を制御する。液体の循環が第1の循環経路CP1に切り替えられている場合、循環制御部522は、加圧側空気ポンプ1及び減圧側空気ポンプ2を制御して、第1の循環経路CP1における液体の圧力が許容範囲内になるようにする。液体の循環が第2の循環経路CP2に切り替えられている場合、循環制御部522は、液体ポンプ3を制御して、第2の循環経路CP2における液体の圧力が許容範囲内になるようにする。
異常検出部523は、液体吐出装置1000の配管構成における異常を検出する。液体の循環が第1の循環経路CP1に切り替えられている場合、異常検出部523は、圧力計15,16の計測結果を取得し、第1の循環経路CP1における液体の圧力が許容範囲内に収まっているか否かを判断する。異常検出部523は、第1の循環経路CP1における液体の圧力が許容範囲を外れている場合、第1の循環経路CP1で異常を検出したとして経路切替部524に通知する。液体の循環が第2の循環経路CP2に切り替えられている場合、異常検出部523は、圧力計15,16の計測結果を取得し、第2の循環経路CP2における液体の圧力が許容範囲内に収まっているか否かを判断する。異常検出部523は、第2の循環経路CP2における液体の圧力が許容範囲を外れている場合、第2の循環経路CP2で異常を検出したとして経路切替部524に通知する。
経路切替部524は、異常検出部523で検出された異常に応じて、液体吐出装置1000の配管構成における液体の循環経路を切り替える。液体の循環が第1の循環経路CP1に切り替えられている状態で第1の循環経路CP1で異常を検出した旨の通知を受けた場合、経路切替部524は、液体の循環を第1の循環経路CP1から第2の循環経路CP2に切り替える。液体の循環が第2の循環経路CP2に切り替えられている状態で第2の循環経路CP2で異常を検出した旨の通知を受けた場合、経路切替部524は、液体の循環を第2の循環経路CP2から第1の循環経路CP1に切り替える。
次に、液体吐出装置1000における第1の循環経路CP1から第2の循環経路CP2への切替手順について図8を用いて説明する。図8は、液体吐出装置1000の経路切り替え動作(第1の循環経路→第2の循環経路)を示すフローチャートである。
液体吐出装置1000は、第1の循環経路CP1で液体(例えば、インク)を循環する状態(S1)において、三方弁11と三方弁12とを用いて、流路19と23を閉塞し、流路18,24,22,27を開放し(S2)、液体ポンプ3を駆動する(S3)。これにより、流路18から流路24に液体(例えば、インク)が流れ、流路22,21が液体(例えば、インク)で充填され、空気は液体吐出ヘッド100から抜けられる。液体吐出装置1000は、流路24がインクで充填されたら、三方弁11を用いて、流路18を閉塞、流路19を開放する(S4)。これにより、液体吐出装置1000は、第2の循環経路でインクを循環する状態(S5)になる。
次に、液体吐出装置1000における第2の循環経路CP2から第1の循環経路CP1への切替手順について図9を用いて説明する。図9は、液体吐出装置の経路切り替え動作(第2の循環経路→第1の循環経路)を示すフローチャートである。
液体吐出装置1000は、第2の循環経路CP2で液体(例えば、インク)を循環する状態(S11)において、ポンプ3を停止させ(S12)、三方弁12を用いて、流路23を開放し、流路22を閉塞し(S13)、減圧側空気ポンプ2を駆動する(S14)。これにより、第2の循環経路CP2の液体(例えば、インク)が減圧側タンク8に回収される。液体吐出装置1000は、三方弁11,12を用いて、流路18,19,22,23を開放し、流路24,27を閉塞し(S15)、ポンプ1を駆動する(S16)。これにより、液体吐出装置1000は、第1の循環経路CP1でインクを循環する状態(S17)になる。
次に、液体吐出装置1000における経路切り替え動作の適用例として、液体吐出装置1000が液体を吐出していないとき(例えば、非印刷時)にポンプの故障が発生した際の対応について図10を用いて説明する。図10は、経路切り替え動作の適用例(ポンプ故障時の動作)を示すフローチャートである。
液体吐出装置1000では、第1の循環回路について圧力計15,16が圧力の値を計測し(S21)、計測値を制御系(コントローラ500)にフィードバックする(S22)。液体吐出装置1000は、圧力の計測値が許容範囲以内であるか否か判断し(S23)、圧力の計測値が許容範囲以内である場合(S23でYes)、通常通り、第1の循環経路CP1で液体(例えば、インク)を循環し続ける(S24)。
液体吐出装置1000は、圧力の計測値が許容範囲以内でない場合(S23でNo)、図8のフローチャート1の手順(第1の循環経路CP1→第2の循環経路CP2の切替動作)を行う(S25)。液体吐出装置1000は、第1の循環経路の加圧側空気ポンプ1及び減圧側空気ポンプ2が正常に復旧するまで(S26でNo)、待機し、第1の循環経路の加圧側空気ポンプ1及び減圧側空気ポンプ2が正常に復旧すると(S26でYes)、図9のフローチャートの手順(第2の循環経路CP2→第1の循環経路CP1の切替動作)を行う(S27)。これにより、液体吐出装置1000は、第1の循環経路CP1で液体(例えば、インク)を循環する状態(S28)になる。
液体吐出装置1000は、ポンプ故障時の対応以外、液体吐出時(例えば、印刷時)と非吐出時(例えば、非印刷時)に循環経路を使い分けることができる。非吐出時(例えば、非印刷時)は、液体吐出ヘッド100から液体(例えば、インク)を吐出しないため、特に正常なメニスカスを維持する必要がなく、液体(例えば、インク)の循環ができれば良い。第2の循環経路CP2は液体タンク(加圧側タンク6、中間タンク7、減圧側タンク8)と繋がっておらず、第1の循環経路CP1に比べ経路が短い。よって、非吐出時(例えば、非印刷時)の液体(例えば、インク)の循環を第2の循環経路CP2で行えば、ポンプとフィルタの寿命を延命させることができる。
図11は、経路切り替え動作の適用例(液体吐出時及び非吐出時の動作)を示すフローチャートである。
液体吐出装置1000は、液体吐出中(例えば、印字中)、第1の循環経路CP1で液体(例えば、インク)を循環させる(S31)。液体吐出装置1000は、液体吐出(例えば、印刷)が終了するまで(S32でNo)、S31を行い、液体吐出(例えば、印刷)が終了すると(S32でYes)、図8のフローチャートの手順(第1の循環経路CP1→第2の循環経路CP2の切替動作)を行う(S33)。液体吐出装置1000は、液体吐出(例えば、印刷)が開始するまで(S34でNo)、待機し、液体吐出(例えば、印刷)が開始すると(S34でYes)、図9のフローチャートの手順(第2の循環経路CP2→第1の循環経路CP1の切替動作)を行う(S35)。液体吐出装置1000は、液体吐出(例えば、印刷)が終了するまで(S36でNo)、待機し、液体吐出(例えば、印刷)が終了すると(S36でYes)、処理をS33へ戻す。
以上のように、実施形態では、液体吐出装置1000において、メインの液体タンクとメインの第1の循環経路CP1に加えて、液体タンクを経路に含まず液体吐出ヘッドを経路に含む予備の第2の循環経路CP2と予備の循環経路にて液体を循環させる予備のポンプ3とを設ける。これにより、メインのポンプに異常及び/又は故障が発生した場合、メインの循環経路から予備の循環経路に切り替えて液体の循環を継続させることができるので、ノズル面の液体(例えば、インク)の乾燥を低減でき、ノズル詰まり等の液体吐出ヘッドの故障を抑制できる。
また、実施形態では、液体吐出装置1000において、圧力計のフィードバック値を用いて液体(例えば、インク)の循環経路の切り替えを制御する。すなわち、フィードバック値を用いるため、すぐに循環状態の異常を判断できるので、液体吐出装置1000のダウンタイムを減らすことができる。
また、実施形態では、液体吐出装置1000において、非吐出時に、液体の循環を第2の循環経路CP2に切り替える。すなわち、高画質が求められない非吐出時に第1の循環経路CP1より経路が短い第2の循環経路CP2で液体を循環させることで、ポンプとフィルタへの負担を軽減でき、ポンプとフィルタの寿命を延命させることができる。
なお、図5に示す配管構成において、圧力計15及び/又は圧力計16を流量計に置き換えてもよい。
あるいは、液体吐出装置1000における配管構成が、図12に示すように構成されてもよい。図12は、実施形態の変形例における循環経路の構成を示す配管図である。すなわち、図12に示す配管構成は、図5に示す配管構成に対して、予備タンク9iと予備タンク用の液体ポンプ4iと流路28iとが追加されている。予備タンク9iには、液体吐出ヘッド100のクリーニングのための洗浄液が貯留されている。液体の循環が第2の循環経路CP2iに切り替えられている状態でポンプ4iを動作させることによって、液体吐出ヘッド100の強力クリーニングを行うことができる。
すなわち、液体の循環が第1の循環経路CP1に切り替えられている状態では、第2の循環経路CP2iを空気等で満たしておき、第2の循環経路CP2i内を液体(例えば、インク)で満たしてもよいし洗浄液で満たしてもよい。第2の循環経路CP2i内を洗浄液で満たす場合、液体の循環が第2の循環経路CP2iに切り替えられたら、三方弁13iを制御し、流路24及び流路25iを連通させた状態から流路28i及び流路25iを連通させた状態に切り替えて、ポンプ4iを稼働させて、予備タンク9iの洗浄液を第2の循環経路CP2i内に充填させる。第2の循環経路CP2i全体が充填液で満たされた状態で循環をし続けると液体吐出ヘッド100の強力クリーニングを行うことになる。この強力クリーニングにより、通常のパージでは回復しない液体吐出ヘッド100におけるノズルの目詰まりを回復できる。
例えば、第1の循環経路CP1で液体吐出ヘッド100のクリーニングを行う場合、液体吐出ヘッド100を外して洗浄するか、第1の循環経路CP1とタンク6,7,8に入っていた液体(例えば、インク)を捨てて洗浄液に切り替える必要がある。これに比べて、図12に示す第2の循環経路CP2を用いて強力クリーニングを行う場合、液体吐出ヘッド100を外さずにクリーニングでき、第1の循環経路CP1とタンク6,7,8に入っていた液体を捨てずにクリーニングできるので、液体(例えば、インク)の消費や時間の観点から有利である。
あるいは、液体吐出装置1000における配管構成が、図13に示すように構成されてもよい。図13は、実施形態の他の変形例における循環経路の構成を示す配管図である。すなわち、図13に示す配管構成は、図12に示す配管構成に対して、三方弁14j、インク除去可能な流路29j、液体ポンプ5j、廃液タンク10jが追加されている。図13に示す構成によって、第2の循環経路CP2j内の液体を簡単に除去することができる。例えば、第2の循環経路CP2j全体が充填液で満たされた状態で循環をし続けると液体吐出ヘッド100の強力クリーニングを行ったら、三方弁14jを制御し、流路26j及び流路27を連通させた状態から流路26j及び流路29jを連通させた状態に切り替えて、ポンプ5jを稼働させて、第2の循環経路CP2j内の洗浄液を廃液タンク10jに回収させる。これにより、第2の循環経路CP2j内を洗浄液で満たされている状態から吐出用の液体(例えば、インク)に入れ替える際の時間を短縮できる。
また、液体吐出装置1000において、図13に示す配管構成でヘッドクリーニングを行う場合の手順について図14を用いて説明する。図14は、実施形態の他の変形例にかかる液体吐出装置のクリーニング動作を示すフローチャートである。
液体吐出装置1000は、タンク9iに洗浄液を入れ(S31)、ポンプ1,2を停止する(S32)。液体吐出装置1000は、三方弁11で流路19,24を開放、18を閉塞し、三方弁12で流路22,27を開放、23を閉塞し、三方弁13iで流路24,25iを開放、28iを閉塞し、三方弁14jで流路26j,29jを開放、27を閉塞する(S33)。液体吐出装置1000は、ポンプ5jをしばらく駆動し、それから停止する(S34)。これにより、液体吐出ヘッド100と流路19,20,21,11に入っていた液体(例えば、インク)を捨てる。液体吐出装置1000は、三方弁13iで流路24,28iを開放、25iを閉塞し、三方弁14jで流路26j,27を開放、29jを閉塞する(S35)。液体吐出装置1000は、ポンプ4iをしばらく駆動し、それから停止する(S36)。これにより、液体吐出装置1000は、第2の循環経路CP2j内に洗浄液を充填する。液体吐出装置1000は、三方弁13iで流路24,25iを開放、28iを閉塞し(S37)、ポンプ3をしばらく駆動し、それから停止する(S38)。これにより、液体吐出装置1000は、第2の循環経路CP2j内で洗浄液をしばらく循環する。液体吐出装置1000は、三方弁14jで流路26j,29jを開放、27を閉塞し(S39)、ポンプ5jをしばらく駆動し、それから停止する(S40)。これにより、液体吐出装置1000は、第2の循環経路CP2j内の洗浄液を捨てる。液体吐出装置1000は、三方弁11で流路18,19を開放、24を閉塞し、三方弁12で流路22,27を開放、23を閉塞し、三方弁14jで流路27,29jを開放、26jを閉塞する(S41)。液体吐出装置1000は、ポンプ1と5jをしばらく駆動し、それから停止する(S42)。これにより、液体吐出装置1000は、液体吐出ヘッド100と流路19,20,21,22とを液体(例えば、インク)で洗う。液体吐出装置1000は、三方弁12で流路22,23を開放、27を閉塞し(S43)、ポンプ1,2を駆動する(S44)。これにより、液体吐出装置1000は、液体の循環を通常の第1の循環経路CP1でのインク循環に戻す。液体吐出装置1000は、ポンプ5jをしばらく駆動し、それから停止する(S45)。これにより、液体吐出装置1000は、流路27に残ったインクを捨てる。
なお、「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品であれば、インクジェット記録装置用の記録ヘッド以外のヘッドであってもよい。吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
また、本明細書における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
また、「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに他の機能部品、機構が一体化したものであり、液体を吐出する機能に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体吐出装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体吐出装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体吐出装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体吐出装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体吐出装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体吐出装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
1 加圧側空気ポンプ
2 減圧側空気ポンプ
3 液体ポンプ
4i 液体ポンプ
5j 液体ポンプ
6 加圧側タンク
7 中間タンク
8 減圧側タンク
9i 予備タンク
10j 廃液タンク
11 三方弁
12 三方弁
13i 三方弁
14j 三方弁
15 加圧圧力計
16 負圧圧力計
100 液体吐出ヘッド
1000
2 減圧側空気ポンプ
3 液体ポンプ
4i 液体ポンプ
5j 液体ポンプ
6 加圧側タンク
7 中間タンク
8 減圧側タンク
9i 予備タンク
10j 廃液タンク
11 三方弁
12 三方弁
13i 三方弁
14j 三方弁
15 加圧圧力計
16 負圧圧力計
100 液体吐出ヘッド
1000
Claims (7)
- 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドに前記液体を供給する液体タンクと、
前記液体タンクと前記液体吐出ヘッドとで前記液体が循環する第1の循環経路と、
前記第1の循環経路にて前記液体を循環させる第1のポンプと、
前記液体タンクを経路に含まず、前記液体吐出ヘッドを経路に含む第2の循環経路と、
前記第2の循環経路にて前記液体を循環させる第2のポンプと、
前記第1の循環経路にて異常を検出する異常検出部と、
前記検出された異常に応じて、前記液体の循環を前記第1の循環経路から前記第2の循環経路に切り替える切替部と、
を備えた液体吐出装置。 - 前記異常検出部は、圧力計を含む
請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記第2の循環経路には、1個もしくは複数個の前記第2のポンプが配されている
請求項1又は2に記載の液体吐出装置。 - 前記第2の循環経路に切り替える前に前記液体又は洗浄液を前記第2の循環経路に充填する充填部をさらに備えた
請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記第2の循環経路内の前記液体を除去可能な弁、あるいは、前記第2の循環経路を廃液タンクへ接続可能な切り替え経路をさらに備えた
請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに前記液体を供給する液体タンクと、前記液体タンクと前記液体吐出ヘッドとで前記液体が循環する第1の循環経路と、前記第1の循環経路にて前記液体を循環させる第1のポンプと、前記液体タンクを経路に含まず前記液体吐出ヘッドを経路に含む第2の循環経路と、前記第2の循環経路にて前記液体を循環させる第2のポンプとを有する液体吐出装置における前記第1の循環経路の異常を検出する検出ステップと、
前記検出された異常に応じて、前記液体の循環を前記第1の循環経路から前記第2の循環経路に切り替える切替ステップと、
を備えた液体吐出方法。 - 前記切替ステップは、前記液体吐出ヘッドから記録媒体への前記液体の吐出が休止される期間に行われる
請求項6に記載の液体吐出方法。
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Cited By (1)
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US11760104B2 (en) | 2021-05-18 | 2023-09-19 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid discharge apparatus, and liquid discharge method |
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2018
- 2018-11-29 JP JP2018224262A patent/JP2020082635A/ja active Pending
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