JP2020080776A - ケース部品及びケース - Google Patents

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Abstract

【課題】ケースの取り扱い時の安全性とケースのデザインの自由度を高めることができるケース部品を提供する。【解決手段】ケース部品3は、基部10と、基部10に取り付けられるハウジング20と、基部10とハウジング20との間に形成される内部空間S内を移動するように構成される可動部材30と、筒状壁70と、筒体81から半径方向外側に突出するガイド突起82を有する回転筒80とを備える。ハウジング20には、タバコカートリッジをZ方向に沿って挿入可能な挿入口22が形成される。可動部材30は、ハウジング20の挿入口22を閉塞可能なカバー部31を有する。筒状壁70には、回転筒80のガイド突起82とZ方向に係合し、筒状壁70の周方向に沿ってZ方向の位置が変化するように形成されたカム溝77が形成される。回転筒80は、その回転に伴うガイド突起82と筒状壁70のカム溝77との係合によってZ方向に移動するように構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、ケース部品及びケースに係り、特に棒状体を軸方向に沿って挿入可能な挿入口が形成されたケースに関するものである。
近年、従来のタバコに比べて有害物質や煙が少ないなどの理由により加熱式タバコや電子タバコが人気となっている。このような新型タバコにおいては、タバコカートリッジを専用のケースに挿入してこのタバコカートリッジを加熱又は充電するのが一般的である。このような新型タバコのケースには、タバコカートリッジを挿入するための挿入口が形成されているが、使用しないときに挿入口からケース内部に異物が侵入することを防止するために、挿入口には開閉可能なカバーが取り付けられることが多い。
このようなカバーは、ケースの内部空間が限られているなどの理由により、ケース本体の外部でスライドするように取り付けられるか、あるいはヒンジ機構によりケース本体から外部に向かって開くように設けられている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このようにカバーがケース本体の外部に設けられたり、ケース本体の外部に向かって開くように構成されたりしていると、使用者がケースを扱う際にカバーに引っ掛かりケースを落下してしまったり破損してしまったりすることがある。また、ケースの外表面が曲面で構成される場合には、ケース本体の外部でカバーをスライドさせる機構の設計が難しくなるため、カバーがケースのデザイン上の制約となってしまう。このような問題は、新型タバコのケースに限らず、挿入口を開閉するカバーを備えたケース全般に当てはまることである。
国際公開第2017/194766号
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、ケースの取り扱い時の安全性とケースのデザインの自由度を高めることができるケース部品を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、取扱時の安全性が高く、デザインの自由度の高いケースを提供することを第2の目的とする。
本発明の第1の態様によれば、ケースの取り扱い時の安全性とケースのデザインの自由度を高めることができるケース部品が提供される。このケース部品は、ケース本体に取り付けられるものであり、基部と、上記基部に取り付けられるハウジングと、上記基部と上記ハウジングとの間に形成される内部空間内を移動するように構成される可動部材と、上記基部から上記軸方向に延びる筒状壁と、上記筒状壁の内側に上記軸周りに回転可能に収容される回転筒と、上記可動部材を移動させるとともに上記回転筒を回転させるための駆動源とを備える。上記可動部材は、上記ハウジングの上記挿入口を閉塞可能なカバー部を有する。上記回転筒は、上記ハウジングの上記挿入口と上記軸方向に連通する挿入空間が内側に形成された筒体と、上記筒体から半径方向外側に突出するガイド突起とを有する。上記筒状壁には、上記回転筒の上記ガイド突起と上記軸方向に係合し、該筒状壁の周方向に沿って上記軸方向の位置が変化するように形成されたカム溝が形成される。上記回転筒は、その回転に伴う上記ガイド突起と上記筒状壁の上記カム溝との係合によって上記軸方向に移動するように構成される。
このような構成によれば、ハウジングに形成された挿入口を開閉するカバー部を有する可動部材をハウジング内の内部空間で移動させることができるため、挿入口を開閉する機構をケース部品の外側に設ける必要がない。したがって、使用者がケースを取り扱う際に、ケース部品の外側の機構に引っ掛かってケースを落下してしまったり破損してしまったりすることを防止することができる。また、挿入口を開閉するカバー部を有する可動部材をハウジング内の内部空間に収容しているため、可動部材を移動させる機構がハウジングの外形形状に対する制約となりにくい。したがって、ケース部品の外表面を曲面で構成することも可能となり、ケースのデザインの自由度が高まる。
また、回転筒が、その回転に伴うガイド突起と筒状壁のカム溝との係合によって軸方向に移動するように構成されているので、可動部材を移動させてカバー部を挿入口から退避させると同時に、回転筒の筒体を挿入口に近づけることができる。これにより、ハウジングの挿入口と基部との間に形成される隙間を小さくすることができ、この隙間からハウジング内の部品が外部に見えたりハウジング内に異物が混入したりすることを抑制することができる。
上記回転筒は、上記筒体の外周面に螺旋状に並んで形成される複数の歯をさらに有していてもよく、これらの歯が上記駆動源の動力を上記回転筒に伝達するギア機構の一部を構成してもよい。
上記回転筒の上記ガイド突起は、上記筒状壁の上記カム溝に曲面で接触する接触部を有していてもよい。このように、回転筒のガイド突起が筒状壁のカム溝に曲面で接触することにより、ガイド突起がカム溝に係合してカム溝内を摺動する際の抵抗を低減することができ、回転筒の滑らかな回転及び移動を実現することができる。
上記筒状壁は、上記回転筒の回転を規制する回転規制面をさらに有していてもよい。このような回転規制面により、回転筒の回転を規制することができ、回転筒の回転の終点を規定することができる。
上記筒状壁の上記カム溝は、該カム溝の上側終端部に、上記軸に対して垂直な移動規制面を有していてもよい。このような移動規制面を設けた場合には、回転規制面により回転筒の回転が規制されている状態で回転筒に下方に向かう力が作用しても、ガイド突起が筒状壁のカム溝の移動規制面に当接して軸方向に移動しないため、回転筒の軸方向への意図しない移動及び意図しない回転を規制することができる。
上記筒状壁の上記カム溝は、該カム溝の上側終端部に、上記軸に垂直な平面に対して上記上側終端部より前の部分とは逆側に傾斜する逆回転規制面を有していてもよい。このような逆回転規制面を設けた場合には、回転規制面により回転筒の回転が規制されている状態で回転筒に下方に向かう力が作用した場合に、この下方に向かう力が逆回転規制面によって回転筒をさらに回転させる方向の力に変換されるので、回転筒が意図せず逆回転してしまうことを防止することができる。
上記ケース部品は、上記筒状壁と、上記筒状壁から半径方向外側に延び、上記基部の第1の面に当接する第1のフランジと、上記軸方向において上記第1のフランジとは異なる位置で上記筒状壁から半径方向外側に延び、上記基部の第2の面に当接する第2のフランジとを含む筒状部材をさらに備え、上記基部には、上記筒状部材の上記筒状壁と上記第1のフランジとが挿通可能な開口が形成されていてもよい。このような構成により、基部と筒状部材とを別体にしてケース部品の製造を容易にすることができるとともに、筒状部材の基部への取付も容易となる。
上記筒状部材は、上記軸方向に突出するストッパ突起を有し、上記基部の上記開口には、上記筒状部材の上記ストッパ突起に係合する係合部が形成されていてもよい。このようなストッパ突起を基部の開口の係合部に係合させることにより、筒状部材の周方向の位置決めを簡単にすることができる。
上記可動部材は、少なくとも上記軸方向に垂直な退避方向に沿って上記内部空間内を移動するように構成されることが好ましい。
上記回転筒の上記筒体の端部は、上記挿入口を閉塞する上記可動部材の上記カバー部を避けるように傾斜していることが好ましい。このように回転筒の筒体の端部を傾斜させることにより、限られたハウジングの内部空間内で可動部材と回転筒とを効率的に配置することができる。
上記駆動源は単一のモータにより構成されることが好ましい。この場合には、単一のモータにより可動部材の移動と回転筒の回転とを実現することができるので、ケース部品のコンパクト化を図ることができる。
本発明の第2の態様によれば、取扱時の安全性が高く、デザインの自由度の高いケースが提供される。このケースは、上述したケース部品と、上記ケース部品が取り付けられるケース本体とを備えている。
本発明によれば、可動部材をハウジング内の内部空間で移動させることができるため、挿入口を開閉する機構をケース部品の外側に設ける必要がない。したがって、使用者がケースを取り扱う際に、ケース部品の外側の機構に引っ掛かってケースを落下してしまったり破損してしまったりすることを防止することができる。また、可動部材をハウジング内の内部空間に収容しているため、可動部材を移動させる機構がハウジングの外形形状に対する制約となりにくい。したがって、ケース部品の外表面を曲面で構成することも可能となり、ケースのデザインの自由度が高まる。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるケースの一例としての加熱式タバコケースを示す斜視図である。 図2は、図1の加熱式タバコケースのケース部品の分解斜視図である。 図3は、図2のケース部品を別の角度から見たときの分解斜視図である。 図4は、図2のケース部品をさらに別の角度から見たときの分解斜視図である。 図5は、図1のケース部品の正面図である。 図6Aは、図5に示されるケース部品の基部及び筒状部材を示す斜視図である。 図6Bは、図5に示されるケース部品の基部及び筒状部材を示す正面図である。 図6Cは、図5に示されるケース部品の基部及び筒状部材を示す背面図である。 図7Aは、図6Aに示される筒状部材の斜視図である。 図7Bは、図7Aの筒状部材の正面図である。 図7Cは、図7Aの筒状部材の右側面図である。 図7Dは、図7Aの筒状部材の背面図である。 図7Eは、図7Aの筒状部材の平面図である。 図8は、図6Aに示される基部の平面図である。 図9Aは、図6Aに示される筒状部材を基部に取り付ける方法を説明する斜視図である。 図9Bは、図6Aに示される筒状部材を基部に取り付ける方法を説明する斜視図である。 図10Aは、図5に示されるケース部品の回転筒を示す斜視図である。 図10Bは、図5に示されるケース部品の回転筒を示す左側面図である。 図10Cは、図5に示されるケース部品の回転筒を示す右側面図である。 図11は、図5に示す状態における回転筒と筒状壁との関係を示す背面図である。 図12Aは、図5に示されるケース部品の動作を示す図である。 図12Bは、図5に示されるケース部品の動作を示す図である。 図12Cは、図5に示されるケース部品の動作を示す図である。 図13Aは、図12Aに示す状態における回転筒と筒状壁との関係を示す背面図である。 図13Bは、図12Bに示す状態における回転筒と筒状壁との関係を示す背面図である。 図13Cは、図12Cに示す状態における回転筒と筒状壁との関係を示す背面図である。 図14は、図5に示されるケース部品の可動部材を示す底面図である。 図15は、図14に示される可動部材のガイドフォロアを示す斜視図である。 図16は、図14に示される可動部材のガイド部とハウジングのガイド面及び押圧部材のガイド面との関係を示す断面図である。 図17は、図5に示されるケース部品の二段歯車及びピニオン部材を示す分解斜視図である。 図18Aは、図17に示される二段歯車及びピニオン部材の動作を説明するための断面図である。 図18Bは、図17に示される二段歯車及びピニオン部材の動作を説明するための断面図である。 図18Cは、図17に示される二段歯車及びピニオン部材の動作を説明するための断面図である。 図19Aは、図5に示されるケース部品の可動部材の閉位置におけるガイド部とガイドピンとの位置関係を示す模式図である。 図19Bは、図5に示されるケース部品の可動部材の開位置におけるガイド部とガイドピンとの位置関係を示す模式図である。
以下、本発明に係るケースの実施形態について図1から図19Bを参照して詳細に説明する。なお、図1から図19Bにおいて、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図1から図19Bにおいては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
図1は、本発明の一実施形態におけるケースの一例としての加熱式タバコケース1を示す斜視図である。図1に示すように、このタバコケース1は、内部にヒータや電源、充電器などを収容するケース本体2と、ケース本体2に取り付けられるケース部品3とを有している。なお、本実施形態では、便宜的に、図1における+Z方向を「上」又は「上方」といい、−Z方向を「下」又は「下方」ということとする。
図2から図4は、ケース部品3の分解斜視図、図5は、ケース部品3の主要部の正面図である。図2から図5に示すように、ケース部品3は、略長円状の板材からなる基部10と、基部10に取り付けられるハウジング20と、基部10とハウジング20との間に形成される内部空間Sに収容される可動部材30とを備えている。なお、図5においては、理解を容易にするため、ハウジング20は断面にて示されており、後述するモータ50とウォーム51は図示を省略している。
図1に示すように、ハウジング20は、ケース本体2の外形とZ方向に連続するような外形を有している。ハウジング20の上面21は、X方向中央から−X方向に向かうにつれ下方に傾斜しており、この傾斜面21Aには、棒状のタバコカートリッジ(図示せず)を−Z方向(軸方向)に沿って挿入可能な挿入口22が形成されている。
可動部材30は、ハウジング20の挿入口22に嵌まり込むことが可能な形状を有するカバー部31を含んでいる。このカバー部31は、ハウジング20の挿入口22に嵌まり込むことで挿入口22を閉塞することができる。図1及び図5は、このときの状態を示しており、この状態における可動部材30の位置を閉位置ということとする。なお、以下では、可動部材30が閉位置にある状態からの動作を中心に説明するが、可動部材30が閉位置に戻る場合には、以下に述べる動作が逆の順序で行われることとなる。
図5に示すように、ハウジング20の挿入口22の下方には、Z方向に延びる円筒の一部から構成される筒状壁70を有する筒状部材71が基部10を貫通するように配置されている。また、図2から図5に示すように、筒状部材71の筒状壁70の内側には、回転筒80が軸周りに回転可能に収容されている。
図2及び図3に示すように、基部10上にはモータ50が固定されており、そのモータシャフトにはウォーム51が取り付けられている。このモータ50は、可動部材30を主としてX方向に移動させるための第1の駆動源として機能するとともに、回転筒80を主として軸周りに回転させるための第2の駆動源としても機能するものである。なお、図4に示すように、基部10の下面からはモータ50の端子50Aが延びており、この端子50Aにはモータ50を駆動するための電源(図示せず)が接続される。
基部10上には、ウォーム51に噛合するウォームホイール52と平歯車53とを有する二段歯車54がギア軸55を中心として回転可能に取り付けられている。この二段歯車54の上部には、所定の条件下でウォームホイール52とともに回転するピニオン部材60が取り付けられている。さらに、基部10上には、二段歯車54の平歯車53に噛合する平歯車56がギア軸57を中心として回転可能に取り付けられている。
次に、回転筒80を主として軸周りに回転させる機構について説明する。図6Aは基部10及び筒状部材71を示す斜視図、図6Bは正面図、図6Cは背面図である。本実施形態では、基部10と筒状部材71とが別体として構成されている。
図7Aは筒状部材71の斜視図、図7Bは正面図、図7Cは右側面図、図7Dは背面図、図7Eは平面図である。図7Aから図7Eに示すように、筒状部材71は、Z方向に延びる円筒の一部から構成される筒状壁70と、筒状壁70の外周面から半径方向外側に延びる下側フランジ72(第1のフランジ)と、下側フランジ72の上方で筒状壁70の外周面から半径方向外側に延びる上側フランジ73(第2のフランジ)とを含んでいる。図7Eに示すように、下側フランジ72は、筒状壁70の中心周りに約90度にわたって周方向に延びており、上側フランジ73は、筒状壁70の中心周りに約180度にわたって周方向に延びている。本実施形態においては、下側フランジ72と上側フランジ73とは平面視において重ならないように配置されている。下側フランジ72の上面と上側フランジ73の下面との間のZ方向の距離は基部10の厚さに対応している。また、下側フランジ72の上面には+Z方向に突出するストッパ突起74が形成されている。
筒状壁70は、軸周りに約200度にわたり螺旋状に上昇する傾斜面75と、傾斜面75の最上部から+Z方向に延びる回転規制面76とを含んでいる。また、筒状壁70には、筒状壁70の周方向に沿ってカム溝77が螺旋状に上昇するように形成されている。このカム溝77の上側終端部には、XY平面に平行な移動規制面78が形成されている。
図8は基部10の平面図である。図8に示すように、基部10には、筒状部材71を取り付けるための開口11が形成されている。この開口11は、筒状部材71の筒状壁70の外径に対応する円形部11Aと、筒状部材71の下側フランジ72に対応する円弧部11Bと、筒状部材71のストッパ突起74に係合する係合部11Cとから構成されている。なお、基部10には、ギア軸55を取り付けるための軸孔13と、ギア軸57を取り付けるための軸孔15と、後述する押圧部材12を取り付けるための取付孔17とが形成されている。
このような構成により、基部10と筒状部材71とを別体にしてケース部品3の製造を容易にすることができるとともに、筒状部材71の基部10への取付も容易となる。すなわち、筒状部材71を基部10に取り付ける際には、図9Aに示すように、筒状部材71の筒状壁70及び下側フランジ72がそれぞれ基部10の開口11の円形部11A及び円弧部11Bに揃うように、基部10の開口11の上方に筒状部材71を配置し、図9Aの矢印で示すように、筒状部材71を基部10の開口11に挿入する。図9Bに示すように、筒状部材71の上側フランジ73の下面が基部10の上面に当接するまで筒状部材71を基部10の開口11に挿入すると、筒状部材71の下側フランジ72は基部10を通過してその下面よりも下側に位置する。この状態で、図9Bの矢印で示すように、筒状部材71を軸周りに回転させると、筒状部材71の下側フランジ72が基部10の下方に移動し、筒状部材71の上側フランジ73と下側フランジ72とによって筒状部材71がZ方向に保持される。最終的には、図6Aに示すように、筒状部材71のストッパ突起74が基部10の開口11の係合部11Cに係合することで、筒状部材71の周方向の位置決めがなされる。
図10Aは、回転筒80を示す斜視図、図10Bは左側面図、図10Cは右側面図である。図10Aから図10Cに示すように、回転筒80は、円筒状の筒体81と、筒体81の外周面から半径方向外側に突出するガイド突起82と、筒体81の外周面から半径方向外側に突出するギア部83とを有している。筒体81の内側には、ハウジング20の挿入口22と軸方向(Z方向)に連通する挿入空間Tが形成されている。上述したタバコカートリッジは、ハウジング20の挿入口22からこの挿入空間Tに挿入されるようになっている。ギア部83は、筒体81の外周面を螺旋状に延びており、その外周上に筒体81の周方向に複数の歯84が並んで形成されている。図5に示すように、筒体81の上端部81Aは、可動部材30が閉位置にあるときに、+X方向側が−X方向側よりも下方に位置するように傾斜している。
図11は、図5に示す状態における回転筒80のガイド突起82と筒状壁80のカム溝77との関係を示す背面図である。図11に示すように、回転筒80のガイド突起82のZ方向の長さは、筒状部材71の筒状壁70に形成されたカム溝77のZ方向の幅と
略同一となっており、回転筒80のガイド突起82は、筒状壁70のカム溝77内に係合して周方向に移動可能となっている。このように、筒状壁70のカム溝77は、回転筒80のガイド突起82をガイドする役割を有している。回転筒80が回転すると、回転筒80のガイド突起82が筒状壁70のカム溝77の内面に摺接し、ガイド突起82が筒状壁70のカム溝77にガイドされて回転筒80全体がZ方向に移動する。
回転筒80のギア部83の歯84は、上述した平歯車56と噛合している。モータ50が駆動されると、ウォーム51が回転することによって、ウォーム51に噛合するウォームホイール52が回転して二段歯車54が回転する。これにより、二段歯車54の平歯車53に噛合している平歯車56が回転する。この平歯車56には回転筒80のギア部83の歯84が噛合しているため、平歯車56の回転に伴って図12Aから図12Cに示すように回転筒80が軸周りに回転する。
図13Aから図13Cは、それぞれ図12Aから図12Cに示す状態における回転筒80のガイド突起82と筒状壁70のカム溝77との関係を示す背面図である。図5に示す閉状態でモータ50を駆動すると、図13Aから図13Cに示すように、回転筒80のガイド突起82が筒状壁70のカム溝77の内面に摺接しながら回転筒80が回転するため、回転筒80の回転に伴って回転筒80全体が+Z方向にも移動する。最終的には、図13Cに示すように、回転筒80のギア部83の先端部83Aが筒状壁70の回転規制面76に当接し、回転筒80の軸周りの回転と+Z方向への移動が規制される。このように、筒状壁70の回転規制面76は、回転筒80の回転を規制し、回転筒80の回転の終点を規定する役割を有している。
本実施形態では、回転筒80のギア部83の先端部83Aが筒状壁70の回転規制面76に当接している状態(図13Cに示す状態)では、回転筒80のガイド突起82がカム溝77の上側終端部の移動規制面78(図7C参照)上に位置している。この状態では、後述するようにハウジング20の挿入口22と回転筒80の挿入空間Tとが連通した状態となる。例えば挿入口22からタバコカートリッジを挿入空間Tに挿入する際に、タバコカートリッジが回転筒80に当たって回転筒80に−Z方向の力が作用することが考えられるが、本実施形態によれば、そのような場合に回転筒80のガイド突起82が筒状壁70の移動規制面78に当接してZ方向に移動しないため、ガイド突起82及び回転筒80の−Z方向への意図しない移動及び意図しない回転を規制することができる。
本実施形態における移動規制面78は、XY平面に平行となっているが、例えば図7Cにおいて点線で示すように、XY平面に対して上側終端部より前の部分とは逆側(下方)に傾斜する逆回転規制面78’を形成してもよい。このようにすることで、回転筒80に−Z方向の力が作用した場合に、この−Z方向の力が逆回転規制面78’によって回転筒80をさらに回転させる方向の力に変換されるので、回転筒80が意図せず逆回転(元に戻る方向に回転)してしまうことを防止することができる。
図12A及び図12Bに示すように、本実施形態では、回転筒80のガイド突起82が、筒状壁70のカム溝77に曲面で接触するように構成されている。換言すれば、回転筒80のガイド突起82は、筒状壁70のカム溝77に曲面で接触する接触部を有している。このように、回転筒80のガイド突起82が筒状壁70のカム溝77に曲面で接触することにより、ガイド突起82がカム溝77に係合してカム溝77内を摺動する際の抵抗を低減することができ、回転筒80の滑らかな回転及び移動を実現することができる。
上述したように、回転筒80のガイド突起82のZ方向の長さは、筒状壁70のカム溝77のZ方向の幅と略同一となっているため、回転筒80の回転中には、ガイド突起82の軸方向(Z方向)の移動が規制され、回転筒80が筒状壁70から軸方向に外れてしまうことが抑制される。このように、筒状壁70のカム溝77は、回転筒80のガイド突起82の軸方向の移動を規制する役割を有している。
次に、可動部材30を主としてX方向に移動させる機構について説明する。可動部材30は、図2から図5に示すように、カバー部31から+X方向に延びるラック部32と、ラック部32の上方に取り付けられたガイドプレート33と、ラック部32から−Y方向に突出するガイド部34A,34Bと、ラック部32から+Y方向に突出するガイド部35とを備えている。なお、本実施形態におけるガイド部34A,34B,35は、軸周りに回転可能なローラとして構成されているが、これに限られるものではなく、円筒状のピンであってもよい。
図4に示すように、ハウジング20の内側下面には、可動部材30のガイド部34A,34Bを案内するガイド面24A,24Bがそれぞれ形成されている。このガイド面24A,24Bは、Z方向に位置を変化させつつX方向に延びている。なお、ハウジング20の内側下面には、可動部材30のガイド部35に当接する当接面(図示せず)が形成されている。
図14は、可動部材30を示す底面図である。図14に示すように、可動部材30のラック部32は、多数の歯がX方向に並んで形成されたラックギア36を有している。また、ガイドプレート33には、X方向に延びるガイド溝37が形成されている。このガイド溝37には、X方向に移動可能なガイドフォロア38が摺動可能に取り付けられている。
図15は、ガイドフォロア38を示す斜視図である。図15に示すように、ガイドフォロア38は、円筒部381と、円筒部381の上側に取り付けられた上側円環部382と、円筒部381の下側に取り付けられた下側円環部383とを有している。ガイドフォロア38の中央には、上側円環部382、円筒部381、及び下側円環部383を貫通する貫通孔384が形成されている。
円筒部381の外径は、ガイド溝37のY方向の幅W(図14参照)よりも小さく、上側円環部382及び下側円環部383の外径は、ガイド溝37のY方向の幅Wよりも大きくなっている。上側円環部382と下側円環部383との間の距離は、ガイドプレート33の厚さよりもわずかに大きくなっている。このような構成により、ガイドフォロア38は、上側円環部382と下側円環部383との間にガイドプレート33が位置した状態で、ガイドプレート33に対してZ方向には実質的に移動せずにガイド溝37内をX方向に移動できるようになっている。
なお、図14に示すように、ガイド溝37の+X方向側の端部には、上側円環部382及び下側円環部383の外径よりも大きな径の丸孔39が形成されている。可動部材30を組み立てる際には、この丸孔39からガイドフォロア38を挿入し、ガイドフォロア38をガイド溝37に導入することができる。
図2から図4に示すように、ガイドフォロア38の貫通孔384にはガイドピン40が挿通される。図4に示すように、ハウジング20の内側下面には、ピン固定孔23が形成されており、ガイドフォロア38の貫通孔384に挿通されたガイドピン40の上端がピン固定孔23に挿入され固定される。
また、ガイドピン40は、径方向外側に広がったバネ支持部41を下端に有している。このバネ支持部41とガイドフォロア38の下側円環部383との間にはコイルバネ42が圧縮状態で配置されている。これにより、ガイドフォロア38は上方に付勢された状態となっており、ガイドフォロア38の上側円環部382と下側円環部383との間に挟まれるガイドプレート33も上方に付勢された状態となる。すなわち、可動部材30全体がコイルバネ42により上方に付勢された状態となっている。
図3及び図5に示すように、基部10の上面には、X方向に延びる押圧部材12が配置されている。この押圧部材12は、コイルバネ18により上方に付勢された状態で基部10上に支持されている。押圧部材12には、可動部材30のガイド部34A,34Bを案内するガイド面14A,14Bがそれぞれ形成されている。これらのガイド面14A,14Bは、ハウジング20の内側下面のガイド面24A,24Bと同様に、Z方向に位置を変化させつつX方向に延びている。
図16は、可動部材30のガイド部34A,34Bとハウジング20のガイド面24A,24B及び押圧部材12のガイド面14A,14Bとの関係を示す断面図である。図16に示すように、可動部材30のガイド部34A,34Bはコイルバネ18によって押圧部材12を介してハウジング20のガイド面24A,24Bに向かって上方に付勢されている。また、上述したように、可動部材30のガイドフォロア38もコイルバネ42によって上方に付勢されている。したがって、可動部材30のガイド部34A,34Bは、ハウジング20のガイド面24A,24Bにそれぞれ押し付けられた状態となっている。
上述したように、ガイドフォロア38は、ガイドプレート33に対してZ方向には実質的に移動せずにガイド溝37内をX方向に移動できるようになっているため、可動部材30のガイド部34A,34Bがハウジング20のガイド面24A,24Bにそれぞれ押し付けられた状態で可動部材30に対してX方向の力が作用すると、可動部材30は、ガイド面24A,24Bの形状に倣ってZ方向に移動しつつ、X方向に移動することとなる。すなわち、ハウジング20に固定されるガイドピン40によって、可動部材30のZ方向の移動を許容しつつ可動部材30のガイドプレート33をX方向にガイドすることが可能となる。
図17は、二段歯車54及びピニオン部材60を示す分解斜視図である。図17に示すように、二段歯車54は、ギア軸55が挿通される貫通孔541が形成された軸部542を有している。この軸部542の周囲には凹部544が形成されている。凹部544にはコイルバネ543が収容され、このコイルバネ543の一端543Aは、二段歯車54に形成されたバネ係止溝545に係止される。
ピニオン部材60は、二段歯車54の凹部544に挿入される係合片61と、可動部材30のラックギア36と噛合するピニオンギア62とを有している。ピニオン部材60の中心にはギア軸55が挿通される貫通孔63が形成されている。
図18Aは、可動部材30が閉位置にあるときのウォーム51、二段歯車54、及びピニオン部材60の関係を示す断面図である。図18Aに示すように、コイルバネ543の他端543Bは、ピニオン部材60の係合片61に係合しており、これによって、ピニオン部材60の係合片61が二段歯車54の凹部544の内壁544Aに向かって図18Aにおいて時計回り(以下、この方向を順方向という)に付勢される。図18Aに示すように可動部材30が閉位置にあるときには、ピニオン部材60の係合片61は凹部544の内壁544Aに押し付けられた状態となる。
モータ50が駆動されると、ウォーム51が回転することによって、ウォーム51に噛合するウォームホイール52が回転し、二段歯車54が順方向に回転する。ピニオン部材60は、コイルバネ543によって二段歯車54の凹部544の内壁544Aに向かって付勢されているため、図18Bに示すように、二段歯車54の回転に伴ってピニオン部材60も順方向に回転する。このようにピニオン部材60が順方向に回転するため、ピニオン部材60のピニオンギア62に噛合するラックギア36を介して可動部材30に+X方向の力が作用する。
上述したように、可動部材30のガイド部34A,34Bはハウジング20のガイド面24A,24Bにそれぞれ押し付けられた状態となっているため、このように可動部材30に+X方向の力が作用すると、可動部材30は、図16に示すガイド面24A,24Bの形状に倣ってZ方向に移動しつつ、+X方向に移動する。本実施形態では、閉位置にある可動部材30は、少し下方(−Z方向)に移動しつつ+X方向に移動し(図12Aの状態)、その後少し上方(+Z方向)に移動しつつ+X方向に移動し、その後は上下に移動することなく+X方向に移動してハウジング20の挿入口22から退避する。最終的には、可動部材30のガイドフォロア38がガイド溝37の−X方向側の端部37A(図14参照)に突き当たり、可動部材30はそれ以上+X方向には移動できなくなる。図12Bは、このときの状態を示しており、この状態ではハウジング20の挿入口22が開放されている。以下、この状態における可動部材30の位置を開位置ということとする。
この状態でさらに二段歯車54が順方向に回転しても、可動部材30はそれ以上+X方向には移動できないので、可動部材30のラックギア36と噛合しているピニオン部材60のピニオンギア62も回転することができない。したがって、図18Cに示すように、ピニオン部材60の係合片61は位置を変えずに、二段歯車54だけが順方向に回転する。これにより、可動部材30は静止したまま、上述した回転筒80の回転が継続される。すなわち、二段歯車54の平歯車56に噛合した回転筒80のギア部83の歯84を介して、ギア部83の先端部83Aが筒状壁70の回転規制面76に当接するまで回転筒80が軸周りに回転する。
このように、本実施形態では、ピニオン部材60に形成された係合片61と、この係合片61を順方向(図18Aから図18Cにおいて時計回り)に付勢するコイルバネ543とが、可動部材30が閉位置から開位置に至るまではピニオンギア62が二段歯車54(歯車部材)とともに順方向に回転することを許容し、可動部材30が開位置に至った後はピニオンギア62が二段歯車54とともに順方向に回転することを阻止する伝達調整機構を構成することとなる。このような伝達調整機構により、可動部材30を必要最小限な距離だけX方向に移動させた後は静止させておくことができるので、ケース部品3のX方向の長さを短くしてコンパクト化を図ることができる。特に、本実施形態のように、単一のモータ50により可動部材30の移動と回転筒80の回転とを実現する場合には、可動部材30の移動と回転筒80の回転との間で減速比を厳密に調整する必要がなくなるため、単一のモータ50によって可動部材30の移動と回転筒80の回転とを同時に実現しやすくなり、ケース部品3の設計も容易になる。
なお、上述した実施形態では、可動部材30のガイドフォロア38がガイド溝37の−X方向側の端部37Aに突き当たることによって可動部材30のX方向の移動が規制されるが、可動部材30のX方向の移動を他の手段により規制してもよいことは言うまでもない。
上述したように、モータ50の駆動により、ウォーム51、二段歯車54のウォームホイール52、ピニオン部材60のピニオンギア62、及び可動部材30のラックギア36を介してモータ50の回転力がX方向の力として可動部材30に伝達される。このように、本実施形態におけるウォーム51、二段歯車54のウォームホイール52、ピニオン部材60のピニオンギア62、及び可動部材30のラックギア36は、モータ50の動力を可動部材30に伝達する第1のギア機構としての役割を有する。
この第1のギア機構によりモータ50の動力が可動部材30に伝達されることで、可動部材30は、ハウジング20内の内部空間Sで閉位置と開位置との間をZ方向に移動しつつ主としてX方向(退避方向)に沿って移動する。このように、ハウジング20の挿入口22を開閉するカバー部31を有する可動部材30をハウジング20内の内部空間Sで移動させることができるため、挿入口22を開閉する機構をケース部品3の外側に設ける必要がない。したがって、使用者がタバコケース1を取り扱う際に、ケース部品3の外側の機構に引っ掛かってタバコケース1を落下してしまったり破損してしまったりすることを防止することができる。また、挿入口22を開閉するカバー部31を有する可動部材30をハウジング20内の内部空間Sに収容しているため、可動部材30を移動させる機構がハウジング20の外形形状に対する制約となりにくい。したがって、ケース部品3の外表面を曲面で構成することも可能となり、タバコケース1のデザインの自由度が高まる。
また、可動部材30をハウジング20内の内部空間Sで移動させるようにしたため、可動部材30のカバー部31をハウジング20の挿入口22から+X方向に退避させる際には、カバー部31が挿入口22の縁に引っ掛からないように可動部材30を一度下方に下げる必要が生じる。このため、本実施形態では、ハウジング20の内側下面に形成されるガイド面24A,24Bの形状をZ方向に変化させ、可動部材30のガイド部34A,34Bをこのガイド面24A,24Bに追従させることで、閉位置からカバー部31が少し下方に移動するようにしている。
このように、Z方向に位置を変化させつつX方向に延びるガイド面24A,24Bに可動部材30のガイド部34A,34Bを追従させることで、可動部材30をX方向に移動させる際にZ方向(軸方向)にも移動させることができ、可動部材30を狭いハウジング20の内部空間Sで柔軟に移動させることが可能となる。さらに、本実施形態では、ガイドピン40に取り付けられたコイルバネ42により可動部材30のガイド部34A,34Bをハウジング20のガイド面24A,24Bに押し付けているので、ガイド部34A,34Bをより確実にハウジング20のガイド面24A,24Bに追従させてZ方向に移動させることができる。さらに、本実施形態では、コイルバネ18により押圧部材12を+Z方向に付勢してガイド部34A,34Bをハウジング20のガイド面24A,24Bに押し付けることにより、ガイド部34A,34Bをさらにより確実にハウジング20のガイド面24A,24Bに追従させてZ方向に移動させることができる。
また、本実施形態の可動部材30は、ガイド面24A,24Bに追従するガイド部として2つのガイド部34A,34Bを用いているため、1つのガイド部のみを用いる場合に比べて可動部材30の支持が安定する。ここで、図19Aは、可動部材30の閉位置におけるガイド部34A,34Bとガイドピン40との位置関係を示す模式図、図19Bは、可動部材30の開位置におけるガイド部34A,34Bとガイドピン40との位置関係を示す模式図である。図19Aに示すように、可動部材30の閉位置において、ガイド部34Aとガイドピン40との間の距離DA1はガイド部34Bとガイドピン40との間の距離DB1よりも長い。また、図19Bに示すように、可動部材30の開位置において、ガイド部34Aとガイドピン40との間の距離DA2はガイド部34Bとガイドピン40との間の距離DB2よりも短い。このように、2つのガイド部34A,34Bがガイドピン40から異なる距離に位置していることで、閉位置及び開位置のそれぞれにおいて可動部材30の支持が安定する。
また、上述のように、可動部材30のカバー部31をハウジング20の挿入口22から+X方向に退避させる際に可動部材30を一度下方に下げるようにしているため、可動部材30のカバー部31の下方への移動と筒体81の上端部81Aとが互いに干渉しないようにする必要がある。この観点から、図5に示すように、本実施形態の筒体81の上端部81Aは、閉位置にある可動部材30のカバー部31を避けるように傾斜している。このような構成により、限られたハウジング20の内部空間S内で可動部材30と回転筒80とを効率的に配置することができる。
また、モータ50の駆動により、ウォーム51、二段歯車54のウォームホイール52及び平歯車56、及び回転筒80のギア部83の歯84を介してモータ50の回転力が軸周りの力として回転筒80に伝達される。このように、本実施形態におけるウォーム51、二段歯車54のウォームホイール52及び平歯車56、及び回転筒80のギア部83の歯84は、モータ50の動力を回転筒80に伝達する第2のギア機構としての役割を有する。
この第2のギア機構によりモータ50の動力が回転筒80に伝達されることで、回転筒80は、軸周りに回転しつつ、ガイド突起82と筒状壁70のカム溝77との係合によって軸方向にも移動する。このように、本実施形態においては、モータ50の駆動により回転筒80を回転させるとともに回転筒80をZ方向にも移動させることができる。したがって、上述したように、可動部材30を+X方向に移動させてカバー部31をハウジング20の挿入口22から退避させると同時に、回転筒80の筒体81を+Z方向に移動して挿入口22に近づけることができる。これにより、ハウジング20の挿入口22と基部10との間に形成される隙間を小さくすることができ、この隙間からハウジング20内の部品が外部に見えたりハウジング20内に異物が混入したりすることを抑制することがされる。
このように、可動部材30が閉位置にあるときには、回転筒80の筒体81の上端部81Aが可動部材30のカバー部31を避けるように傾斜し、回転筒80の回転が終了したときには回転筒80の筒体81の上端部81Aがハウジング20の挿入口22になるべく近接することが好ましい。
本実施形態では、筒状壁70のカム溝77が螺旋状に延びている例を説明したが、筒状壁70のカム溝77を必ずしも螺旋状に形成する必要はなく、必要に応じてカム溝77のZ方向の位置を変化させればよい。すなわち、カム溝77のZ方向の位置を変化させることによって、回転筒80のZ方向の移動速度を回転筒80の回転角度に応じて変えることができるため、カム溝77のZ方向の位置を適切に変化させることによって、ハウジング20内での回転筒80のZ方向の移動を柔軟に制御することが可能になる。したがって、各構成要素をハウジング20内に効率的に配置することができ、ケース部品3のさらなるコンパクト化を実現することができる。
例えば、図5に示す状態から回転筒80が回転し始めた直後においては、可動部材30のカバー部31がハウジング20の挿入口22の近傍に位置しているため、回転筒80の上昇速度を相対的に遅くして、可動部材30のカバー部31が移動するための空間を回転筒80の上方に確保してもよい。また、可動部材30のカバー部31がハウジング20の挿入口22から遠ざかったときに、回転筒80の上昇速度を相対的に速くして、回転筒80の筒体81をより早くハウジング20の挿入口22に近づけてもよい。
また、本実施形態では、上述した可動部材30の移動と回転筒80の回転及び移動とを単一のモータ50で駆動することができるため、可動部材30の移動と回転筒80の回転及び移動のために必要とされるスペースを小さくすることができ、ケース部品3のコンパクト化を図ることができる。
上述した実施形態では、筒状壁70を有する筒状部材71を基部10と別体としているが、これに限られるものではなく、筒状壁70を基部10と一体的に形成してもよい。
上述した実施形態においては、本発明に係るケースの例として加熱式タバコケース1を挙げたが、本発明は、電子タバコケースにも適用できることはもちろん、棒状体を軸方向に挿入できる挿入口が形成された任意のケースに適用できるものである。
なお、本明細書において使用した用語「下」、「上」、「底」、「上方」、「下方」、「上側」、「下側」、その他の位置関係を示す用語は、図示した実施形態との関連において使用されているのであり、装置の相対的な位置関係によって変化するものである。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 タバコケース
2 ケース本体
3 ケース部品
10 基部
11 開口
11A 円形部
11B 円弧部
11C 係合部
12 押圧部材
14A,14B ガイド面
18 コイルバネ
20 ハウジング
22 挿入口
23 ピン固定孔
24A,24B ガイド面
30 可動部材
31 カバー部
32 ラック部
33 ガイドプレート
34A,34B,35 ガイド部
36 ラックギア
37 ガイド溝
38 ガイドフォロア
40 ガイドピン
41 バネ支持部
42 コイルバネ
50 モータ
51 ウォーム
52 ウォームホイール
53 平歯車
54 二段歯車
55,57 ギア軸
56 平歯車
60 ピニオン部材
61 係合片
62 ピニオンギア
63 貫通孔
70 筒状壁
71 筒状部材
72 下側フランジ(第1のフランジ)
73 上側フランジ(第2のフランジ)
74 ストッパ突起
75 傾斜面
76 回転規制面
77 カム溝
78 移動規制面
78’ 逆回転規制面
80 回転筒
81 筒体
81A 上端部
82 ガイド突起
83 ギア部
84 歯
381 円筒部
382 上側円環部
383 下側円環部
542 軸部
543 コイルバネ
544 凹部
544A 内壁
545 バネ係止溝
S 内部空間
T 挿入空間

Claims (12)

  1. ケース本体に取り付けられるケース部品であって、
    基部と、
    前記基部に取り付けられるハウジングであって、棒状体を軸方向に沿って挿入可能な挿入口が形成されたハウジングと、
    前記基部と前記ハウジングとの間に形成される内部空間内を移動するように構成される可動部材であって、前記ハウジングの前記挿入口を閉塞可能なカバー部を有する可動部材と、
    前記基部から前記軸方向に延びる筒状壁と、
    前記筒状壁の内側に前記軸周りに回転可能に収容される回転筒であって、前記ハウジングの前記挿入口と前記軸方向に連通する挿入空間が内側に形成された筒体と、前記筒体から半径方向外側に突出するガイド突起とを有する回転筒と、
    前記可動部材を移動させるとともに前記回転筒を回転させるための駆動源と
    を備え、
    前記筒状壁には、前記回転筒の前記ガイド突起と前記軸方向に係合し、該筒状壁の周方向に沿って前記軸方向の位置が変化するように形成されたカム溝が形成され、
    前記回転筒は、その回転に伴う前記ガイド突起と前記筒状壁の前記カム溝との係合によって前記軸方向に移動するように構成される、
    ケース部品。
  2. 前記回転筒は、前記筒体の外周面に螺旋状に並んで形成される複数の歯であって、前記駆動源の動力を前記回転筒に伝達するギア機構の一部を構成する複数の歯をさらに有する、請求項1のケース部品。
  3. 前記回転筒の前記ガイド突起は、前記筒状壁の前記カム溝に曲面で接触する接触部を有する、請求項1又は2に記載のケース部品。
  4. 前記筒状壁は、前記回転筒の回転を規制する回転規制面をさらに有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のケース部品。
  5. 前記筒状壁の前記カム溝は、該カム溝の上側終端部に、前記軸に対して垂直な移動規制面を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のケース部品。
  6. 前記筒状壁の前記カム溝は、該カム溝の上側終端部に、前記軸に垂直な平面に対して前記上側終端部より前の部分とは逆側に傾斜する逆回転規制面を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のケース部品。
  7. 前記筒状壁と、前記筒状壁から半径方向外側に延び、前記基部の第1の面に当接する第1のフランジと、前記軸方向において前記第1のフランジとは異なる位置で前記筒状壁から半径方向外側に延び、前記基部の第2の面に当接する第2のフランジとを含む筒状部材をさらに備え、
    前記基部には、前記筒状部材の前記筒状壁と前記第1のフランジとが挿通可能な開口が形成される、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のケース部品。
  8. 前記筒状部材は、前記軸方向に突出するストッパ突起を有し、
    前記基部の前記開口には、前記筒状部材の前記ストッパ突起に係合する係合部が形成される、
    請求項7に記載のケース部品。
  9. 前記可動部材は、少なくとも前記軸方向に垂直な退避方向に沿って前記内部空間内を移動するように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のケース部品。
  10. 前記回転筒の前記筒体の端部は、前記挿入口を閉塞する前記可動部材の前記カバー部を避けるように傾斜している、請求項1から9のいずれか一項に記載のケース部品。
  11. 前記駆動源は単一のモータにより構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載のケース部品。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のケース部品と、
    前記ケース部品が取り付けられるケース本体と
    を備える、ケース。
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