JP2020079829A - ヘッドマウントディスプレイ、及び表示方法 - Google Patents

ヘッドマウントディスプレイ、及び表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表示画像を自然に見せることができるヘッドマウントディスプレイ、及び表示方法を提供する。【解決手段】本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイは、左眼用画像と右眼用画像とを表示する表示素子部101と、左眼用画像をユーザの左眼に導く左眼用光学系103Lと、右眼用画像をユーザの右眼に導く右眼用光学系103Rと、を備え、ユーザが視認する左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、視認性が低くなり、ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、視認性が低くなる。【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドマウントディスプレイ、及びその表示方法に関する。
特許文献1には、画像表示部と、コンバイナ素子と、減光部と、を備えた頭部装着型ディスプレイが開示されている。減光部は、コンバイナ素子の輪郭に対応する第1の領域を持っている。減光部は、コンバイナ素子よりも外界側に設けられ、外界光を減光する。
特開2008−46562号公報
ヘッドマウントディスプレイでは、表示品位の向上が望まれている。例えば、ヘッドマウントディスプレイでは、表示画像のサイズが限られている。よって、ヘッドマウントディスプレイの視界が、人間がもつ視界に比べて小さい場合、ユーザが表示画像のエッジをはっきりと視認してしまうという問題点がある。
本開示は上記の点に鑑みなされたものであり、表示画像を自然に見せることができるヘッドマウントディスプレイ、及び表示方法を提供することを目的とする。
本実施形態にかかるヘッドマウントディスプレイは、左眼用画像と右眼用画像とを表示する表示素子部と、前記左眼用画像の表示光をユーザの左眼に導く左眼用光学系と、前記右眼用画像の表示光を前記ユーザの右眼に導く右眼用光学系と、を備え、前記ユーザが視認する前記左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、視認性が低くなり、前記ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、視認性が低くなる、ものである。
本実施形態にかかるヘッドマウントディスプレイの表示方法は、表示素子部が、左眼用画像と右眼用画像とを生成するステップと、左眼用光学系が左眼用画像の表示光をユーザの左眼に導くとともに、右眼用光学系が右眼用画像の表示光を前記ユーザの右眼に導くステップと、を備え、前記ユーザが視認する前記左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、視認性が低くなり、前記ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、視認性が低くなる、ものである。
本開示によれば、表示画像を自然に見せることができるヘッドマウントディスプレイ、及び表示方法を提供することを目的とする。
本実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイの構成を示す図である。 本実施の形態1に係るヘッドマウントディスプレイの機能ブロックを示す図である。 2つのミラーを用いたヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す図である。 1つのミラーを用いたヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す図である。 レンズを用いたヘッドマウントディスプレイの構成を模式的に示す図である。 ユーザの視野と、表示画像の関係を説明するための図である。 通常の表示画像と本実施の形態にかかる表示画像の違いを説明するための図である。 表示画像の輝度分布を示す図である。 表示画像の輝度分布例1を示す図である。 表示画像の輝度分布例2を示す図である。 表示画像の輝度分布例3を示す図である。 本実施の形態2に係るヘッドマウントディスプレイの機能ブロックを示す図である。 ぼけ量の変化分布を持つ表示画像を示す図である。 ぼけ量を変化する前の画像を示す図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本開示が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1.
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ、及びその表示方法について、図を参照して説明する。図1はヘッドマウントディスプレイ100の構成を模式的に示す斜視図である。図2はヘッドマウントディスプレイ100の機能ブロックを示す図である。また、図1では、ヘッドマウントディスプレイ100の内部構成が示されており、実際には、図1に示す各構成要素がカバー等で覆われていてもよい。
以下、説明の明確化のため、XYZ3次元直交座標系を用いて説明を行う。ユーザを基準として、前後方向(奥行方向)をZ方向、左右方向(水平方向)をX方向、上下方向(鉛直方向)をY方向とする。前方向が+Z方向、後ろ方向が−Z方向、右方向を+X方向、左方向を−X方向、上方向を+Y方向、下方向を−Y方向とする。
図示しないユーザが、ヘッドマウントディスプレイ100を装着している。ヘッドマウントディスプレイ100は、フレーム102と、左眼用光学系103Lと、右眼用光学系103Rと、制御部105とを備えている。制御部105は、制御部105Lと制御部105Rとを備えている。
フレーム102はゴーグル形状又は眼鏡形状等を有しており、図示しないヘッドバンド等によりユーザの頭部に装着される。フレーム102には、表示素子部101、左眼用光学系103L、右眼用光学系103R、制御部105L、制御部105Rが取り付けられている。
表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを備えている。左眼用表示素子101Lは、左眼用の表示画像を生成する。右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を生成する。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rはそれぞれ液晶モニタ又は有機EL(Electro-Luminescence)モニタ等のフラットパネルディスプレイを備えている。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rは曲面形状が可能なディスプレイでもよい。左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rは、それぞれアレイ状に配置された複数の画素を備えている。ここでアレイ状の配置とは、2次元行列の配置だけでなく、ペンタイル配列等でもよい。左眼用表示素子101Lは右眼用表示素子101Rの左側(−X側)に配置されている。
表示素子部101の上方(+Y側)には、制御部105Lと制御部105Rとが設けられている。制御部105L、制御部105Rには、外部からの映像信号、制御信号、電源が供給されている。例えば、HDMI(登録商標)等の有線接続、又は、WiFi(登録商標)若しくはBlueTooth(登録商標)等の無線接続によって、映像信号等が制御部105に入力される。ヘッドマウントディスプレイ100は、映像信号を生成する映像生成部(図示せず)を備えていてもよく、制御部105には、映像生成部が生成した映像信号等が入力されてもよい。ヘッドマウントディスプレイ100は、制御部105を備えていなくてもよく、その場合、映像信号は表示素子部101に入力される。
制御部105L、制御部105Rはそれぞれ、ディスプレイの駆動回路等を備えている。制御部105Lは、映像信号、制御信号等に基づいて、左眼用画像PLの表示信号を生成して、左眼用表示素子101Lに出力する。これにより、左眼用表示素子101Lは、左眼用画像PLを表示するための表示光を出力する。制御部105Rは、映像信号、制御信号等に基づいて、右眼用画像PRの表示信号を生成して、右眼用表示素子101Rに出力する。つまり、制御部105は表示信号を表示素子部101に出力する。これにより、右眼用表示素子101Rは、右眼用画像PRを表示するための表示光を出力する。
なお、表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを別々の表示素子とする構成に限らず、単一の表示素子とする構成としてもよい。単一の表示素子が、左眼用の表示画像と右眼用の表示画像とを生成してもよい。この場合、表示素子部101は、ディスプレイの表示領域の片側の一部を用いて、左眼用画像PLを生成し、反対側の一部を用いて、右眼用画像PRを生成する。表示素子だけでなく、制御部105L、105Rも左右共通となっていてもよい。
表示素子部101、制御部105等の一部又は全部は、フレーム102に固定されている構成に限らず、フレーム102に対して脱着可能に設けられていてもよい。例えば、スマートホン又はタブレットコンピュータ等をフレーム102に対して取り付けることで、表示素子部101、制御部105等を実現してもよい。この場合、スマートホン等にヘッドマウントディスプレイ用の表示画像を生成するアプリケーションプログラム(アプリ)を予めインストールしておけばよい。
左眼用光学系103Lは、左眼用表示素子101Lが出力した表示光を、左眼用画像PLとしてユーザの左眼ELに導く。右眼用光学系103Rは、右眼用表示素子101Rが出力した表示光を、右眼用画像PRとしてユーザの右眼ERに導く。左眼用光学系103Lは右眼用光学系103Rの左側(−X側)に配置されている。左眼用光学系103Lは、ユーザの左眼の前方(+Z側)に配置されている。右眼用光学系103Rは、ユーザの右眼の前方(+Z側)に配置されている。ユーザは、表示素子部101が生成した表示画像の虚像を正面前方(+Z側)に視認することができる。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ100は、非透過型、及び半透過型のいずれにも適用可能である。半透過型のヘッドマウントディスプレイ100では、ユーザは表示素子部101からの表示光と、外光とが、左眼及び右眼に入射する。よって、ユーザは、前方(+Z側)の景色に表示画像が重畳した重畳画像を視認することができる。非透過型のヘッドマウントディスプレイでは、表示素子部101からの表示光のみが左眼、及び右眼に入射する。ユーザは、表示素子部101が生成した表示画像を視認することができる。
ヘッドトラッキング等を行うために、ヘッドマウントディスプレイ100に3軸センサ又は6軸センサ等の姿勢状態を検知するセンサを設けることも可能である。センサによって、ユーザの頭部の位置又は向きを検出することで、表示画像を変えることができる。ヘッドマウントディスプレイ100は、ゲーム用、エンターテインメント用、産業用、医療用、シミュレータ用等の様々な用途に適用可能である。ヘッドマウントディスプレイ100は、VR(Virtual Reality)ヘッドマウントディスプレイ又は、AR(Augmented Reality)ヘッドマウントディスプレイである。
以下、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103R(以下、まとめて単に光学系と称する)の例について説明する。図3〜図5は、光学系の例1〜3を模式的に示す図である。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとは同様の構成となっているため、図3〜図5においては、左眼用光学系103Lについてのみ説明を行う。
(光学系の例1)
図3は、光学系の例1を示している。左眼用光学系103Lは、第1ミラー121Lと第2ミラー122Lとを備えている。
第1ミラー121Lは凹面鏡となっており、第2ミラー122Lは平面鏡となっている。第2ミラー122Lはハーフミラー等のビームスプリッタであり、入射光の一部を反射して、一部を透過する。第1ミラー121Lと第2ミラー122Lは、ユーザの左眼ELの正面前方(+Z方向)に配置されている。また、第1ミラー121Lは、第2ミラー122Lの前方(+Z方向)に配置されている。
左眼用表示素子101Lの表示面は、鉛直下方(−Y方向)に向いている。したがって、左眼用表示素子101Lからの表示光は、−Y方向に出射される。左眼用表示素子101Lの下方(−Y方向)には、第2ミラー122Lが傾斜して配置されている。よって、第2ミラー122Lで反射した表示光は、前方(+Z方向)に反射される。第2ミラー122Lで反射した表示光は、第1ミラー121Lで反射される。
第1ミラー121Lは、後方(−Z方向)に表示光を反射する。さらに、第1ミラー121Lは凹面鏡であり、表示光を左眼ELに向けて集光するように、表示光を反射する。左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光を、ユーザの左眼ELに導く。光学系により、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。
半透過型のヘッドマウントディスプレイの場合、第1ミラー121Lは、外光と表示素子からの表示光を合成するコンバイナミラーとなる。この場合、第1ミラー121Lとして、ハーフミラー等のビームスプリッタを用いる。ビームスプリッタは、一部の光を反射して、一部の光を透過する。よって、外光が第1ミラー121L、及び第2ミラー122Lを透過して、左眼ELに入射する。また、表示光の一部が第1ミラー121Lで反射して、第2ミラー122Lを介して、左眼ELに入射する。したがって、ユーザの前方(+Z方向)の景色に表示画像が重畳される。なお、非透過型のヘッドマウントディスプレイの場合、第1ミラー121Lは、入射光のほぼ全てを反射する全反射ミラーとなる。
(光学系の例2)
図4は、光学系の例2を示している。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとは同様の構成となっているため左眼用光学系103Lについてのみ説明を行う。左眼用光学系103Lは、第1ミラー121Lを備えている。第1ミラー121Lは凹面鏡となっている。第1ミラー121Lは、ユーザの左眼ELの正面前方(+Z方向)に配置されている。
左眼用表示素子101Lは、斜めに配置されている。つまり、左眼用表示素子101Lの表示面は、下方であって、前方に向いている。したがって、左眼用表示素子101Lからの表示光は、−Y方向及び+Z方向(斜め方向)に出射される。左眼用表示素子101Lの下方及び前方(斜め方向)には、第1ミラー121Lが配置されている。よって、第1ミラー121Lは左眼用表示素子101Lからの表示光は第1ミラー121Lによって左眼ELに向けて反射される。
さらに、第1ミラー121Lは凹面鏡であり、表示光を左眼ELに向けて集光するように、表示光を反射する。左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光を、左眼ELに導く。光学系により、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。
半透過型のヘッドマウントディスプレイの場合、第1ミラー121Lは、外光と表示素子からの表示光を合成するコンバイナミラーとなる。この場合、第1ミラー121Lとして、ハーフミラー等のビームスプリッタを用いる。ビームスプリッタは、一部の光を反射して、一部の光を透過する。よって、外光が第1ミラー121Lを透過して、左眼ELに入射する。また、表示光の一部が第1ミラー121Lで反射して、左眼ELに入射する。したがって、ユーザの前方(+Z方向)の景色に表示画像が重畳される。なお、非透過型のヘッドマウントディスプレイの場合、第1ミラー121Lは、第1ミラー121Lは、入射光のほぼ全てを反射する全反射ミラーとなる。
(光学系の例3)
図5は光学系の例3を示す図である。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとは同様の構成となっているため左眼用光学系103Lについてのみ説明を行う。左眼用光学系103Lは、レンズ112Lを有している。レンズ112Lは、左眼ELの前方(+Z方向)に配置されている。レンズ112Lの前方(+Z方向)には左眼用表示素子101Lが配置されている。
左眼用表示素子101Lの表示面は、後方(−Z方向)に向いている。よって、左眼用表示素子101Lからの表示光は、レンズ112Lで集光されて、左眼ELに入射する。左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光を、左眼ELに導く。左眼用光学系103Lにより、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。
なお、図5では、左眼用光学系103Lにおいて、レンズが1枚図示されているが、左眼用光学系103Lは複数枚のレンズを有していてもよい。さらに、ズーム及びフォーカス等を調整するようにレンズを駆動してもよい。
図3〜図5は、光学系の一例を示すものであり、左眼用光学系103L、右眼用光学系103Rは、図3〜図5の構成に限られるものではない。左眼用光学系103Lは、左眼用画像PLの表示光を左眼に導くものであればよく、右眼用光学系103Rは、右眼用画像PRの表示光を右眼に導くものであればよい。なお、左眼用画像PLの表示光は右眼に導かれないようになっており、右眼用画像PRの表示光は左眼に導かれないようになっている。
次に、図6を用いて、ユーザの視野と、表示画像(虚像)との位置関係について説明する。図6は、左眼EL及び右眼ERの左右方向(X方向)における視野と、表示画像との関係を模式的に示す図である。視野FLは人間がもつ左眼ELの視野を示し、視野FRは人間がもつ右眼ERの視野を示す。左眼ELの視野FLと右眼ERの視野FRは、左右対称な広がり角度を有しており、ユーザの両眼の間隔(瞳間隔)だけX方向にずれている。したがって、左眼ELの視野FLと右眼ERの視野FRは一部が重なっている。つまり、視野FLの右側と視野FRの左側とが重複している。視野FLの左端は、視野FRに含まれていない。視野FRの右端は視野FLに含まれていない。
虚像の表示位置において、X方向での視野FLの左端をX1とし、右端をX5とする。虚像の表示位置において、X方向での視野FRの左端をX3とし、右端をX7とする。X方向において、左眼用画像PLの左端をX2とする。X方向において、左眼用画像PLの右端は、視野FLの右端X5と一致している。X方向において、右眼用画像PRの左端は、視野FRの左端X3と一致している。X方向において右眼用画像PRの右端を、位置X6とする。光学系によっては、左眼用画像PLの左端X2と、右眼用画像PRの左端X3とが、ほぼ同位置となる場合もある。光学系によっては、左眼用画像PLの右端X5と、右眼用画像PRの右端X6とが、ほぼ同位置となる場合もある。光学系によっては、X方向において、左眼用画像PLの右端が、視野FLの右端X5と一致しない場合もある。光学系によっては、X方向において、右眼用画像PRの左端が、視野FRの左端X3と一致しない場合もある。
X方向において、左眼ELと右眼ERの中心位置をX4とする。位置X4は位置X2と位置X6の中間である。左右の視野FLと視野FRは、位置X3〜位置X5までの範囲で重なっている。位置X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7は、−X側から+X側に向かう方向において、この順番で位置されている。
位置X2から位置X5の範囲に、左眼用表示素子101Lの左眼用画像PLが表示される。位置X3から位置X6の範囲に、右眼用表示素子101Rの右眼用画像PRが表示される。つまり、左眼ELが位置X2から位置X5までの範囲に表示された左眼用画像PLの虚像を視認し、右眼ERが位置X3から位置X6までの範囲に表示された右眼用画像PRの虚像を視認する。ユーザから見ると、位置X3〜位置X5の範囲で、左眼用画像PLと右眼用画像PRとが重なって表示される。左眼用画像PLと右眼用画像PRとが重なる領域の左端の境界が位置X3であり、右側の境界が位置X5となる。
さらに、位置X1は位置X2よりも左側にあり、位置X7は位置X6よりも右側にある。つまり、左眼の視野FLが左眼用画像PLよりも広くなっており、右眼の視野FRが右眼用画像PRよりも広くなっている。例えば、ヘッドマウントディスプレイ100では、光学系の構成及び、表示素子の大きさ等により、視認される虚像の大きさが制限される。ユーザの視野(視界)に比べて、表示画像(虚像)が小さくなってしまう。従って、ユーザが表示画像のエッジを視認してしまう。つまり、画像表示端(エッジ)がユーザの視野(視界)の中にある。
ヘッドマウントディスプレイ100の視界(視野:FOV(Field Of View)ともいう)は、人間がもつ視界に比べて小さい。ヘッドマウントディスプレイ100で表示される表示画像について、図7を用いて説明する。図7では通常の表示画像と、本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイで得たい表示画像を示す図である。図7では、制御部105に入力される映像信号が均一な輝度値である場合の表示画像を示している。
上記のように、ヘッドマウントディスプレイ100では、光学系の構成及び、表示素子の大きさ等により、ユーザの視野(視界)に比べて、表示画像(虚像)が小さくなることがある。この場合、ユーザが表示画像のエッジを視認してしまう。通常の手法で表示した場合、画像のエッジがはっきりと視認されてしまう。これに対して、本実施の形態では表示画像のエッジがはっきりと視認されず、終端が周囲と自然に融合するような表示画像を得るようにする。
図7に示すように表示画像のエッジ部分をぼかすために、左眼用画像PLの左端近傍、及び右眼用画像PRの近傍での輝度を低くする。つまり、左眼用画像PLの左端近傍、及び右眼用画像PRの近傍の視認性を低くする。そのため、ユーザが左眼EL及び右眼ERを用いて視認する表示画像の輝度を、図8に示すような分布とする。図8において、横軸は両眼の中心(位置X4)を基準とする広がり角度であり、縦軸は輝度を示している。なお、図8は、均一な輝度値で表示を行う場合(例えば、白表示)において、両眼の中心での輝度を100%としている。
本実施の形態では、左眼用画像PLでは左端(位置X2)に近づくにつれて、輝度が弱くなり、右眼用画像PRでは右端(位置X6)に近づくにつれて、輝度が弱くなるように、輝度を変えていく。つまり、表示画像端に向かうにつれて、徐々に輝度が低下する。なお、ここでの輝度は、制御部105に入力される映像信号が均一な輝度値である場合のものとする。
このようにすることで、ヘッドマウントディスプレイの視界が、人間がもつ視界に比べて小さく、ユーザが画像表示端及びその外側を視認してしまう場合であっても、ユーザが表示画像のエッジをはっきりと視認しなくなる。表示画像とその周囲との情報を自然な形で融合、近くさせることができる。表示画像とその周辺のギャップを低減することができ、表示品位を高めることができる。周囲の環境と融合して、表示画像を自然に見せることができる。
(表示画像の輝度分布例1)
表示画像の輝度分布例1について、図9を用いて説明する。図9は、左眼用画像PLと右眼用画像PRの輝度分布を説明するための図である。左眼用画像PLでは、位置X5(右端)から位置X2(左端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。つまり、左眼用画像PLの輝度は、位置X5(右端)で最も高く、位置X2(左端)で最も低くなっている。一方、右眼用画像PRでは、位置X3(左端)から位置X6(右端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。つまり、右眼用画像PRの輝度は、位置X3(左端)で最も高く、位置X6(右端)で最も低くなっている。このように、輝度分布例1では、一端から他端に向かうにつれて、徐々に輝度が低下している。
(表示画像の輝度分布例2)
表示画像の輝度分布例2について、図10を用いて説明する。図10は、左眼用画像PLと右眼用画像PRの輝度分布を説明するための図である。左眼用画像PLでは、位置X3から位置X2(左端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。左眼用画像PLでは、位置X3から位置X5(右端)の範囲で輝度が一定となっている。右眼用画像PRでは、位置X5から位置X6(右端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。右眼用画像PRでは、位置X5から位置X3(左端)の範囲で、輝度が一定となっている。このように一部の領域では、端に向かうにつれて、徐々に輝度が低下している。残りの領域では、輝度が一定になっている。
左眼用画像PLでは、位置X3から位置X5の範囲で輝度が最も高くなっており、位置X2(左端)で最も低くなっている。左眼用画像PLでは、位置X2から位置X3の範囲で輝度が徐々に変化している。右眼用画像PRでは、位置X3から位置X5の範囲で輝度が最も高くなっており、位置X6(右端)で最も低くなっている。右眼用画像PRでは、位置X5から位置X6の範囲で輝度が徐々に変化している。
表示画像の輝度分布例2によれば、視野FLの右側と視野FRの左側とが重複している領域では一定の輝度であり、視野FLの右側と視野FRの左側とが重複していない領域のみで徐々に輝度が低下する。視野FLの右側と視野FRの左側とが重複していない領域は、視野FLの右側と視野FRの左側とが重複している領域よりもユーザにとって重要でないと考えられるため、より表示画像とその周辺のギャップを低減することができ表示画像を自然に見せることができる。
(表示画像の輝度分布例3)
表示画像の輝度分布例3について、図11を用いて説明する。図11は、左眼用画像PLと右眼用画像PRの輝度分布を説明するための図である。左眼用画像PLでは、位置X3から位置X2(左端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。また、左眼用画像PLでは、位置X3から位置X4の範囲で輝度が一定となっている。左眼用画像PLでは、位置X4から位置X5(右端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。このように、左眼用画像PLの左右両側の領域では、左眼用画像PLの両端に向かうにつれて、徐々に輝度が低下している。左眼用画像PLの中央の領域では、輝度が一定になっている。
左眼用画像PLでは、位置X3から位置X4の範囲で輝度が最も高くなっており、位置X2(左端)、位置X5(右端)で低くなっている。左眼用画像PLでは、位置X2から位置X3の範囲、位置X4から位置X5の範囲で輝度が徐々に変化している。なお、位置X2と位置X5との輝度は、同じであっても異なっていてもよい。つまり、位置X2が位置X5よりも高い輝度であってもよく、低い輝度であってもよい。
右眼用画像PRでは、位置X5から位置X6(右端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。右眼用画像PRでは、位置X5から位置X4の範囲で、輝度が一定となっている。右眼用画像PRでは、位置X4から位置X3(左端)に向かうにつれて、輝度Iが徐々に低くなっている。このように、右眼用画像PRの左右両側の領域では、右眼用画像PRの両端に向かうにつれて、徐々に輝度が低下している。右眼用画像PRの中央の領域では、輝度が一定になっている。
右眼用画像PRでは、位置X4から位置X5の範囲で輝度が最も高くなっており、位置X3(左端)、位置X6(右端)で低くなっている。右眼用画像PRでは、位置X3から位置X4の範囲、位置X5から位置X6の範囲で輝度が徐々に変化している。なお、位置X3と位置X6との輝度は、同じであっても異なっていてもよい。つまり、位置X3が位置X6よりも高い輝度であってもよく、低い輝度であってもよい。
ところで、表示画像の輝度分布例2では、X方向における視野FRの左端X3の+X側においては左眼用画像PLと右眼用画像PRとが重なる為、ユーザは周辺よりも輝度が高いと認識する。よってX方向における視野FRの左端X3の前後でユーザの認識する輝度に段差が生じる。また、X方向における視野FLの右端X5の−X側においては左眼用画像PLと右眼用画像PRとが重なる為、ユーザは周辺よりも輝度が高いと認識する。よってX方向における視野FLの左端X5の前後でユーザの認識する輝度に段差が生じる。しかし、表示画像の輝度分布例3によれば、X方向における視野FRの左端X3の前後でも滑らかに輝度が変化し、またX方向における視野FLの右端X5の前後でも滑らかに輝度が変化する。従って、より表示画像とその周辺のギャップを低減することができ、表示画像を自然に見せることができる。
図9〜図11では輝度がX方向の位置に応じて線形に変化するようにしているが、輝度が線形に変化する傾きを途中で変更してもよいし、輝度が多項式等に従って非線形に変化していてもよい。また、図9〜図11で輝度を一定としている領域でも、必ずしも輝度を一定としなくてもよい。また、左眼用画像PLの最も高い輝度を1とした場合、左眼用画像PLの最も低い輝度を0.5とすることができる。左眼用画像PLの最も低い輝度は、左眼用画像RLのもっとも高い輝度より低ければ0.5以外の値でもよい。
本実施形態では、ユーザの正面前方(+Z方向)に形成される左眼用画像PLの虚像は、左端近傍の輝度が低くなっている。同様に、ユーザの正面前方(+Z方向)に形成される右眼用画像PRの虚像は、右端近傍の輝度が低くなっている。ユーザが視認する左眼用画像PLでは、所定の位置から左端に向かうにつれて、輝度が低くなり、ユーザが視認する右眼用画像PRでは、所定の位置から右端に向かうにつれて、輝度が低くなる。ここで、所定の位置とは、左眼用画像PLの左端、又は右眼用画像PRの右端に向かって輝度が低下し始める起点となる位置である。前記所定の位置は例えば、輝度分布例1の場合、左眼用画像PLでは右端、右眼用画像PRでは左端となっている。輝度分布例2、3の場合、左眼用画像PLでは、右眼用画像PRとの境界位置(位置X3)となり、右眼用画像PRでは、左眼用画像PLとの境界位置(位置X5)となる。もちろん、前記所定の位置は、輝度分布例1〜3の位置に限定されるものではなく、任意の位置とすることができる。
また、図9〜図11は、制御部105に入力される映像信号が均一な輝度値(例えば、白表示)である場合の輝度分布を示している。つまり、輝度分布は、全画素で均一な輝度値での表示、例えば白表示を行った場合の輝度分布である。白表示とは、画像の全画素を最高輝度値として、ディスプレイの最大輝度で表示を行う場合を示す。例えば、図9〜図11では、外部から白表示を行うための映像信号をヘッドマウントディスプレイ100に入力した場合に、表示される表示画像の輝度分布が示されている。実際に視認される表示画像は、制御部105に入力される映像信号の輝度値の分布に応じて、輝度が変化する。
上記のような輝度分布を得る手法としては、主として、光学系による手法と、表示素子による手法の2つがある。以下に、これらの手法を例示する。
光学系による手法を用いる場合、図3、図4で示した光学系の例1、例2の場合、第1ミラー121L、121Rの反射率の空間分布により、上記のような輝度分布を得ることができる。第1ミラー121Lについては、左端に向かうにつれて反射光量が低くなるように、X位置に応じて反射率を変化させる。つまり、第1ミラー121Lでは、左端で最も低く反射率が低くなるように、反射率の空間分布を不均一にする。一方、第1ミラー121Rについては、右端になるほど反射率が低くなるように、X位置に応じて反射率を変化させる。つまり、第1ミラー121Rでは、右端で最も低く反射率が低くなるように、反射率の空間分布を不均一にする。
あるいは、図3に示した光学系の例1の場合、第2ミラー122L、122Rの透過率の空間分布に応じて、上記のような輝度分布を得ることができる。さらには、所望の減光特性分布を有する減光フィルタ等を用いて、所望の輝度分布を得ることができる。また、図5に示した光学系の例3の場合、レンズの透過率の空間分布を不均一とすることで、所望の輝度分布を得ることができる。
透過率、又は、反射率の空間分布が不均一なミラー及びレンズは、所望の輝度分布を得るように、ミラー及びレンズの位置によって金属膜の厚みを変えることで得ることができる。また、ミラー及びレンズは、所望の輝度分布を得るように、ミラー及びレンズの位置によって誘電体多層膜の膜構造を変えることで得ることができる。これまで挙げた以外の公知技術を用いてミラー及びレンズを得てもよい。
このように、左眼用光学系103L、及び右眼用光学系103Rにおいて、第1ミラー121L、121R、第2ミラー122L、122R等の光学素子の光学特性によって、輝度分布を設定することができる。つまり、ミラー等の光学特性の空間分布を不均一にすることで、左眼用光学系103Lにおいて、左端に向かうにつれて輝度が低くなり、右眼用光学系103Rにおいては、右端に向かうにつれて輝度が低くなるようにする。これにより、表示画像とその周辺のギャップを低減することができ、表示画像を自然に見せることができる。
左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rにより、所望の輝度分布を得る手法について説明する。左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rにおいて、表示画像の輝度分布を制御することができる。これにより、表示素子部101が、所定の位置から左端に向かうにつれて、輝度が低くなる左眼用画像PLと、所定の位置から右端に向かうにつれて、輝度が低くなる左眼用画像PRと、を生成する。
例えば、左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rの図示しない光源により、発光量の空間分布を不均一にしてもよい。左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rが直下ライト方式のディスプレイである場合、LED光源等の配置又は、LED光源毎の発光特性又は駆動電流を変えることで、輝度分布を設けてもよい。あるいは、エッジライト方式のように、光源からの光を導光板等で均一化する場合、導光板の光学特性によって、出射光量に輝度分布を設ければよい。左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rに減光フィルム等を貼り付けて、輝度分布を不均一にしてもよい。あるいは、その他のフィルム又は光学シート等によって、輝度分布を設けてもよい。
また、制御部105が、表示画像の輝度分布を制御してもよい。例えば、左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rの画素毎あるいはエリア毎にダイナミックレンジを変えることで、輝度分布を調整することができる。ここで、左眼用表示素子101Lのエリアとは、例えば左眼用画像PLを上下方向(Y方向)に複数分割したエリアとすることができる。右眼用表示素子101Rのエリアとは、例えば右眼用画像PRを上下方向(Y方向)に複数分割したエリアとすることができる。
具体的な一例として、制御部105が、外部から入力されるデジタル信号である映像信号を処理することで、輝度分布を調整してもよい。例えば、輝度値の階調が8ビット(0〜255)である場合、制御部105は、表示画像の中央部の画素では8ビットの階調をそのままとして、端部の画素では、階調を7ビット(0〜127)等に圧縮してもよい。この場合、制御部105が、ルックアップテーブル等用いて、階調を変換することができる。そして、制御部105が、画素の位置に応じて、ダイナミックレンジの圧縮率を変えればよい。このようにすることで、図9〜図11で示したような輝度分布で表示画像の虚像を表示させることができる。
あるいは、制御部105が、左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rに出力するアナログ信号である表示信号を処理することで、輝度分布を調整してもよい。左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rが電圧駆動の液晶ディスプレイである場合、同じ輝度を得るための階調値が入力されたときの出力電圧値を、画素の位置に応じて変えればよい。左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rが電流駆動の有機ELディスプレイである場合、同じ輝度を得るための階調値が入力されたときの出力電流値を、画素の位置に応じて出力する電圧値を変えればよい。あるいは、左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rが時分割駆動方式である場合、同じ輝度を得るための階調値が入力されたときの駆動時間を画素の位置に応じて変えればよい。制御部105が、アナログ信号である表示信号(駆動信号)を画素の位置に応じて制御すればよい。左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rの画素毎あるいはエリア毎に、制御部105がダイナミックレンジを変えることで、輝度分布を調整することができる。ここで、左眼用表示素子101Lのエリアとは、例えば左眼用画像PLを上下方向(Y方向)に複数分割したエリアとすることができる。右眼用表示素子101Rのエリアとは、例えば右眼用画像PRを上下方向(Y方向)に複数分割したエリアとすることができる。このようにすることで、図9〜図11で示したような輝度分布で表示画像の虚像を表示させることができる。
このように、制御部105がアナログ信号処理又はデジタル信号処理によって、輝度分布を制御することができる。制御部105が輝度分布を制御する場合、ユーザが輝度分布を調整することができる。ユーザが表示画像を視認した場合の好みに応じて、輝度分布を調整してもよい。例えば、輝度を低下する範囲を変えたり、輝度の低下量(傾き)を変えたりすることで、輝度分布を調整してもよい。つまり、ダイナミックレンジを圧縮する範囲を変えたり、圧縮率を変えたりすることで、ヘッドマウントディスプレイ100は、ユーザの好みに合わせた表示を行うことができる。
実施の形態2.
図12は実施の形態2のヘッドマウントディスプレイ100の機能ブロックを示す図である。本実施の形態のヘッドマウントディスプレイは、ユーザが光学系を調整することができるようになっているとする。つまり、ヘッドマウントディスプレイ100は、図12に示すように左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rの調整機構201を備えている。調整機構201は、人間の両眼の間隔(瞳間隔)には、個人差があるため、ユーザが適切に表示画像を視認できるように、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rを調整してもよい。調整機構201は例えば、光学系の第1ミラー、第2ミラー、レンズ等の光学素子の位置及び角度を変化させることで左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rを調整することができる。
具体的には、ヘッドマウントディスプレイ100に、光学系を調整するためのスイッチ又はボタン等を備える入力部202が設けられているとする。ユーザがスイッチ等の入力部202を操作すると、入力部202は、図示しない記憶部を参照して、操作に応じた調整信号を調整機構201に供給する。なお、記憶部は、予め、操作毎に調整信号を対応付けて記憶している。調整機構201は、調整信号に基づいて光学系の第1ミラー、第2ミラー、レンズ等の光学素子の位置及び角度を変化させる。これにより、左眼用画像PL、及び右眼用画像PRの虚像の位置及び大きさ等が調整される。そして、入力部202は、図示しない記憶部を参照して、操作に応じた調整量を、制御部105に供給する。なお、記憶部は、予め、操作量等を調整信号に対応付けて記憶している。制御部105は、調整量に応じて、輝度分布を変更する。また、制御部105は、図示しないセンサ等で調整量を検出して、検出結果に応じて、輝度分布を変更するようにしてもよい。
本実施の形態では、瞳間隔に合わせた調整量に応じて、制御部105が輝度分布を変化させる。このようにすることで、ユーザの瞳間隔に応じて、適切な輝度分布で表示を行うことができる。
他の実施の形態.
実施の形態1、2では例えば、輝度が徐々に低下する領域の範囲を変えることで、輝度分布を調整してもよい。つまり、左眼用画像PLの左端、又は右眼用画像PRの右端に向かって輝度が低下し始める起点となる所定の位置を変更してもよい。あるいは、輝度の低下量又は低下する傾きを変更してもよい。
また、実施の形態1、2で所望の輝度分布を得る手法は、上記の例の2以上を適宜組み合わせてもよい。例えば、ミラーの反射率を不均一とするとともに、表示素子部101の輝度を不均一にしてもよい。
また、実施の形態1、2では、画像のエッジ部分の視認性を低下させていたが、他の手法により、視認性を低下させてもよい。例えば、ヘッドマウントディスプレイ100は、表示画像のエッジ部分をぼかすために、所望の輝度分布を得ることに変えて、所望のぼけ量の変化分布を得てもよい。図13は、ヘッドマウントディスプレイ100で得たいぼけ量の変化分布を持つ表示画像の例を示す図である。なお、図14は、ぼけ量を変化させる前の画像を示している。図13に示すように表示画像のエッジ部分をぼかすために、左眼用画像PLの左端近傍、及び右眼用画像PRの近傍でのぼけ量を大きくする。本実施の形態では、左眼用画像PLでは左端(位置X2)に近づくにつれて、ぼけ量が大きくなり、右眼用画像PRでは右端(位置X6)に近づくにつれて、ぼけ量が大きくなるようにする。このように、左眼用画像PL、右眼用画像PRのぼけ量を変えることで、視認性を変えることができる。
上記のようなぼけ量の変化分布を得る手法としては、主として、光学系による手法と、表示素子による手法の2つがある。光学系による手法を用いる場合、第1ミラー121L、第2ミラー121Rを例えば自由曲面ミラーとして、ぼけ量を小さくしたい位置では優れた解像特性を得るように、ぼけ量を大きくしたい位置では劣った解像特性を得るように設計する。
表示素子による手法を用いる場合、制御部105は例えば、左眼用画像PL、右眼用画像PRの所定の位置からぼけ量を大きくしたい位置に向かって、ぼかし半径を徐々に大きくしてガウスぼかし処理をした表示画像を生成する。表示素子部101は、ぼかし処理をした表示画像を表示する。
実施の形態1、2における上記処理のうちの一部又は全部は、コンピュータプログラムによって実行されてもよい。上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態1、2に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
EL 左眼
ER 右眼
100 ヘッドマウントディスプレイ
101 表示素子部
101L 左眼用表示素子
101R 右眼用表示素子
102 フレーム
103L 左眼用光学系
103R 右眼用光学系
105 制御部
105L 制御部
105R 制御部
112L レンズ
112R レンズ
121L 第1ミラー
122L 第2ミラー
201 調整機構
202 入力部

Claims (7)

  1. 左眼用画像と右眼用画像とを表示する表示素子部と、
    前記左眼用画像の表示光をユーザの左眼に導く左眼用光学系と、
    前記右眼用画像の表示光を前記ユーザの右眼に導く右眼用光学系と、を備え、
    前記ユーザが視認する前記左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、視認性が低くなり、
    前記ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、視認性が低くなる、ヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記ユーザが視認する前記左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、輝度が低くなり、
    前記ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、輝度が低くなる、
    請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記左眼用光学系は、少なくとも一つのミラーを備え、
    前記左眼用光学系の前記ミラーの反射率の空間分布によって、前記ユーザが視認する前記左眼用画像の輝度が、所定の位置から左端に向かうにつれて低くなり
    前記右眼用光学系は、少なくとも一つのミラーを備え、
    前記右眼用光学系の前記ミラーの反射率の空間分布によって、前記ユーザが視認する前記右眼用画像の輝度が、所定の位置から右端に向かうにつれて低くなる請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記左眼用光学系は、入射光の一部を透過し、一部を反射するビームスプリッタを備え、
    前記左眼用光学系の前記ビームスプリッタの透過率の空間分布によって、前記ユーザが視認する前記左眼用画像の輝度が、所定の位置から左端に向かうにつれて低くなり
    前記右眼用光学系は、入射光の一部を透過し、一部を反射するビームスプリッタを備え、
    前記右眼用光学系の前記ビームスプリッタの反射率の空間分布によって、前記ユーザが視認する前記右眼用画像の輝度が、所定の位置から右端に向かうにつれて低くなる請求項2、又は3に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 前記表示素子部を制御する制御部をさらに備え、
    前記左眼用光学系、及び前記右眼用光学系が調整可能となっており、
    前記制御部は、前記左眼用光学系、及び前記右眼用光学系の調整量に応じて、前記表示素子部の輝度を変更する請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  6. 前記ユーザが視認する前記左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、ぼけ量が大きくなり、
    前記ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、ぼけ量が大きくなる、
    請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  7. 表示素子が、左眼用画像と右眼用画像とを生成するステップと、
    左眼用光学系が左眼用画像の表示光をユーザの左眼に導くとともに、右眼用光学系が右眼用画像の表示光を前記ユーザの右眼に導くステップと、を備え、
    前記ユーザが視認する前記左眼用画像では、所定の位置から左端に向かうにつれて、視認性が低くなり、
    前記ユーザが視認する前記右眼用画像では、所定の位置から右端に向かうにつれて、視認性が低くなる、ヘッドマウントディスプレイの表示方法。
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