JP2020079233A - 新規なジンセノサイドを含む組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた血糖調節、脂質代謝調節、コレステロール調節、抗肥満、及び血行改善効果を示す組成物の提供。【解決手段】新規なジンセノサイドである(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又はその溶媒和物を有効成分として含む組成物。【選択図】図10

Description

本明細書は、新規なジンセノサイド及びこれを含む組成物に関して記述する。
高麗人参(Panax ginseng C.A. Meyer)は、五加皮科人参属に属する植物で、韓国、中国、日本等地で2,000年余りの前から使用されてきた生薬である。高麗人参の代表的生理活性成分として、サポニン、多糖類、ペプチド、シトステロール、ポリアセチレン及び脂肪酸が知られており、これらのうち高麗人参のサポニンをジンセノサイド(ginsenoside)という。高麗人参の効能や効果としては、中枢神経系に対する作用、抗発がん作用と抗がん活性、免疫機能調節作用、抗糖尿作用、肝機能亢進効能、心血管障害改善及び抗動脈硬化作用、血圧調節作用、更年期障害改善及び骨粗鬆症に及ぼす効果、抗ストレス及び抗疲労作用、抗酸化活性及び老化抑制効能などが知られている。前記ジンセノサイドは、高麗人参の根、葉、実、花、種子などの部位に応じてその含量や組成に大きな差異があるが、前記のように知られた効能の大半は、高麗人参の根の部分に関するものであって、高麗人参の根を除いた高麗人参の他の部分に関する研究は不足している実情である。
大韓民国公開特許公報第10−2016−0086149号
一観点において、本発明が解決しようとする課題は、優れた代謝調節能を有する新規なジンセノサイドを含む組成物を提供することである。
一観点において、本発明が解決しようとする課題は、優れた血糖調節効能を有する新規なジンセノサイドを含む組成物を提供することである。
一観点において、本発明が解決しようとする課題は、優れた脂質代謝調節能を有する新規なジンセノサイドを含む組成物を提供することである。
一観点において、本発明が解決しようとする課題は、優れたコレステロール調節能を有する新規なジンセノサイドを含む組成物を提供することである。
一観点において、本発明が解決しようとする課題は、優れた抗肥満効能を有する新規なジンセノサイドを含む組成物を提供することである。
一観点において、本発明が解決しようとする課題は、優れた血行改善効能を有する新規なジンセノサイドを含む組成物を提供することである。
一側面において、本発明は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む代謝調節用組成物を提供する。
一側面において、本発明は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む血糖調節用組成物を提供する。
一側面において、本発明は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む脂質代謝調節又は抑制用組成物を提供する。
一側面において、本発明は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含むコレステロール調節用組成物を提供する。
一側面において、本発明は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む抗肥満用組成物を提供する。
一側面において、本発明は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む血行改善用組成物を提供する。
一観点において、本発明は、血糖調節に優れた効果を有する新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を含む組成物を提供することができる。前記新規なジンセノサイドは、優れた血糖調節、脂質代謝調節又は抑制、コレステロール調節、抗肥満及び血行改善効能を示す。
高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイド(Cpd.10)の分離過程を示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物16種の化学構造を示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6の分光学的証拠及び構造を示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10のH−NMRスペクトルを示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10の13C−NMRスペクトルを示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10のCOSYスペクトルを示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10のHSQCスペクトルを示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10のHMBCスペクトルを示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10のMSスペクトルを示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10の核心HMBC相関関係を示した図である。 高麗人参の種子抽出物から分離された本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06のα−アミラーゼ酵素活性抑制程度を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分離された本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06のα−グルコシダーゼ酵素活性抑制程度を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分離された本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06のブドウ糖吸収促進程度を比較した図である。(*** P<0.001 vs.−insulin (−)、** P<0.01 vs.−insulin(−)、* P<0.05 vs.−insulin(−)、## P<0.001 vs.+insulin(−)、## P<0.01 vs.+insulin(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10のα−アミラーゼ酵素活性抑制程度を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、 * P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10のα−グルコシダーゼ酵素活性抑制程度を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10のブドウ糖吸収促進程度を比較した図である。(*** P<0.001 vs.−insulin(−)、** P<0.01 vs.−insulin(−)、* P<0.05 vs.−insulin(−)、## P<0.001 vs.+insulin(−)、# P<0.51 vs.+insulin(−)) 本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の細胞生存率(%Viable cells)を示した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のSREBP1c(sterol−regulatory element binding protein 1c)発現抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のACC(acetyl−CoA carboxylase)発現抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のFAS(Fatty acid synthase)発現抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の肝細胞内脂質蓄積抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の膵臓リパーゼ活性抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のSREBP1c(sterol−regulatory element binding protein 1c)発現抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のACC(acetyl−CoA carboxylase)発現抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のFAS(Fatty acid synthase)発現抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の肝細胞内脂質蓄積抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の膵臓リパーゼ活性抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のコレステロール合成の核心遺伝子であるHMG−CoA(3−hydroxy−3−methyl−glutaryl−coenzyme A reductase)発現量を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の血中コレステロール数値を下げる役割をするLDL receptor(LDLR)の発現量を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のコレステロール代謝に関与するSREBP1aの発現量を比較した図である。(* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のコレステロール合成の核心遺伝子であるHMG−CoA(3−hydroxy−3−methyl−glutaryl−coenzyme A reductase)発現量を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−),* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の血中コレステロール数値を下げる役割をするLDL receptor(LDLR)の発現量を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のコレステロール代謝に関与するSREBP1aの発現量を比較した図である。(* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の脂肪細胞内脂肪蓄積抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のPPARγ遺伝子発現抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のaP2遺伝子発現抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分画された化合物のうち既知のジンセノサイドに該当する化合物1〜6(GS#01−06)と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のCD36遺伝子発現抑制能を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)の脂肪細胞内脂肪蓄積抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のPPARγ遺伝子発現抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のaP2遺伝子発現抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当する化合物10(GS#10)のCD36遺伝子発現抑制能を濃度別(1μM、10μM)に比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分離した本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10の濃度による酸化窒素(NO)生成量を測定して示した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分離した本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06の同一濃度における酸化窒素(NO)生成量を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分離した本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10の濃度による血管内皮細胞(HUVEC)の生存率を測定して示した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 高麗人参の種子抽出物から分離した本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06の同一濃度における血管内皮細胞(HUVEC)の生存率を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、** P<0.01 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10の同一濃度における酸化窒素(NO)生成量を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−)) 紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1と本発明の新規なジンセノサイドに該当するGS#10の同一濃度における血管内皮細胞(HUVEC)の生存率を比較した図である。(*** P<0.001 vs.(−)、* P<0.05 vs.(−))
以下、添付した図面を参照しつつ、本出願の実施例についてより詳細に説明することとする。しかし、本出願に開示された技術は、ここで説明される実施例に限定されるものではなく、他の形態に具体化されてもよい。単に、ここで紹介される実施例は、開示された内容が徹底かつ完全となり得るよう、そして、当業者に本出願の思想が十分に伝えられるようにするために提供されるものである。図面において各構成要素を明確に表現するために、構成要素の幅や厚さなどの大きさを多少拡大して示した。また、説明の便宜のために、構成要素の一部のみを図示したりもしたが、当業者であれば、構成要素の残りの部分についても容易に把握することができるであろう。また、当該分野における通常の知識を有する者であれば、本出願の技術的思想を逸脱しない範囲内で、本出願の思想を多様な他の形態に具現できるであろう。
一実施例において、本発明は、新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む代謝調節用組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む血糖調節用組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む脂質代謝調節又は抑制用組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含むコレステロール調節用組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む抗肥満用組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、新規なジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又は溶媒和物を有効成分として含む血行改善用組成物を提供することができる。
一実施例において、前記ジンセノサイドは、新規なトリテルペンサポニン(triterpene saponin)であって、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)である。
一実施例は、代謝調節用組成物の製造に用いるための(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の用途を提供することができる。
一実施例は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を、これを必要とする対象に有効量で投与することを含む代謝調節方法を提供することができる。一実施例として、前記方法は、代謝調節能力が低下した対象に投与することを含んでよい。
一実施例は、代謝調節又は抑制用組成物に用いるための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を提供することができる。また、代謝調節又は抑制のための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の非治療的用途を提供することができる。
一実施例は、血糖調節用組成物の製造に用いるための(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の用途を提供することができる。
一実施例は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を、これを必要とする対象に有効量で投与することを含む血糖調節方法を提供することができる。一実施例として、前記方法は、血糖調節能力が低下した対象に投与することを含んでよい。
一実施例は、血糖調節用組成物に用いるための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を提供することができる。また、血糖調節のための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の非治療的用途を提供することができる。
一実施例は、脂質代謝調節又は抑制用組成物の製造に用いるための(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の用途を提供することができる。
一実施例は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を、これを必要とする対象に有効量で投与することを含む脂質代謝調節又は抑制方法を提供することができる。一実施例として、前記方法は、脂質代謝調節能力が低下した対象に投与することを含んでよい。
一実施例は、脂質代謝調節又は抑制用組成物に用いるための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を提供することができる。また、脂質代謝調節又は抑制のための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の非治療的用途を提供することができる。
一実施例は、コレステロール調節用組成物の製造に用いるための(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の用途を提供することができる。
一実施例は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を、これを必要とする対象に有効量で投与することを含むコレステロール調節方法を提供することができる。一実施例として、前記方法は、コレステロール代謝調節能力が低下した対象に投与することを含んでよい。
一実施例は、コレステロール調節用組成物に用いるための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を提供することができる。また、コレステロール調節のための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の非治療的用途を提供することができる。
一実施例は、抗肥満用組成物の製造に用いるための(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の用途を提供することができる。
一実施例は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を、これを必要とする対象に有効量で投与することを含む抗肥満方法を提供することができる。一実施例として、前記方法は、肥満の対象に投与することを含んでよい。
一実施例は、抗肥満用組成物に用いるための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を提供することができる。また、抗肥満のための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の非治療的用途を提供することができる。
一実施例は、血行改善用組成物の製造に用いるための(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の用途を提供することができる。
一実施例は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を、これを必要とする対象に有効量で投与することを含む血行改善方法を提供することができる。一実施例として、前記方法は、血液循環が円滑ではない対象に投与することを含んでよい。
一実施例は、血行改善用組成物に用いるための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を提供することができる。また、血行改善のための有効成分として、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物の非治療的用途を提供することができる。
本明細書において「薬学的に許容可能」とは、通常の医薬的服用量(Medicinal dosage)で用いる際に相当な毒性効果を避けることにより、動物、より具体的には、ヒトに用いることができるという政府又はこれに準ずる規制機構の承認を受けることができ、又は承認を受け、又は薬局方に列挙され、又はその他一般的な薬局方に記載されたものと認定されることを意味する。
本明細書において「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能であり、親化合物(parent compound)の好ましい薬理活性を有する本発明の一側面に係る塩を意味する。前記塩は、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などといった無機酸から形成されるか;又は、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンテンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2,2,2]−oct−2−エン−1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸といった有機酸から形成される酸付加塩(acid addition salt);又は、(2)親化合物に存在する酸性プロトンが置換されるときに形成される塩を含んでよい。
本明細書において「水和物(hydrate)」は、水が結合している化合物を意味し、水と混合物との間に化学的な結合力のない内包化合物を含む広範な概念である。
本明細書において「溶媒和物」は、溶質の分子やイオンと溶媒の分子やイオンとの間に生じた高次の化合物を意味する。
一実施例において、前記ジンセノサイドの分子式は、C427015であり、下記のような化学構造を有する。
本明細書では、前記新規なジンセノサイドを「シュードジンセノーサイドRT(pseudoginsenoside RT)」又は「PG−RT」と命名した。
一実施例において、前記ジンセノサイドは、高麗人参の種子抽出物から分離されたものであってよいが、これに制限されるものではない。一実施例において、前記種子抽出物を得た高麗人参は、オタネニンジン(Panax ginseng C.a. Meyer)である。
本明細書において「分離」とは、高麗人参の種子抽出物から抽出又は分画されたことを含む意味であり、水、有機溶媒などを用いてよく、当業者に知られた如何なる方法も適用可能である。前記分画は、前記抽出以降に行うことであってよい。
本明細書において「抽出物」とは、天然物からその中の成分を抽出して得られた物質であれば、抽出方法や成分の種類を問わずいずれも含む。例えば、水や有機溶媒を用いて天然物から溶媒に溶解される成分を抽出して得たもの、天然物の特定の成分のみを抽出して得たものなどをいずれも含む広義の概念である。
本明細書において「分画物」は、ある溶媒を用いて特定の物質や抽出物を分画して得たもの又は分画して残ったもの、そして、これらを特定の溶媒で再び抽出して得たものを含む。分画方法や抽出方法は当業界における通常の技術者に知られたものであればいずれも用いてよい。
本明細書において用語「予防」とは、本発明の一実施例に係る組成物を投与して目的とする症状を抑制又は遅延させるすべての行為を意味する。本明細書において用語「治療」とは、本発明の一実施例に係る組成物を投与して目的とする症状又は疾病を好転させたり治したりするすべての行為を意味する。本明細書において用語「改善」とは、本発明の一実施例に係る組成物を投与して目的とする症状を投与の前よりも好転又は有利に変更させるすべての行為を意味する。
一実施例において、前記ジンセノサイドは、高麗人参の種子のメタノール及びブタノール溶解性抽出物から分離されたものであってよい。具体的に、前記ジンセノサイドは、HPLC−ESI−Q−TOF−MSを用いて高麗人参の種子のメタノール及びブタノール溶解性抽出物を分析して検出、分離されたものであってよい。高麗人参の種子抽出物の主成分が脂質であるため、あらゆるトリテルペンやステロイド性サポニンが高麗人参の種子の粗(crude)抽出物からHPLC−UV又はHPLC−ELSDによって観察できるものではない。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことで血糖を降下する組成物を提供することができる。一実施例として、前記有効成分は、血液中の糖分解を抑制したり、血液中のブドウ糖の細胞吸収を促進したりすることができる。これにより、一実施例において、本発明に係る組成物は、糖尿又は糖尿合併症や糖代謝疾患を予防又は治療することができる。前記「糖尿」は、体内インスリン感受性とインスリン分泌との均衡が壊れる場合、すなわち、インスリンが欠乏したり、インスリン感受性が低下したりして血中の糖分を用いることができないため血糖調節ができないことから小便にブドウ糖を排出する疾患を意味する。前記糖尿合併症は、急性合併症と慢性合併症とに分けられる。前記急性合併症は、ケトン酸血症、高浸透圧高血糖症候群、低血糖などを例に挙げられ、慢性合併症は、冠状動脈疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患などといった大血管合併症、糖尿病網膜病症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害などとった微小血液合併症、糖尿病足病変などを例に挙げられるが、これらに制限されるものではない。
一実施例において、本発明は、従来から血糖調節効能があると知られたジンセノサイドに比べて顕著に優れた血糖調節効能を有する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことで脂質合成遺伝子の発現を抑制して脂質代謝を調節又は抑制する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことでコレステロール合成遺伝子の発現を抑制し又は血中コレステロール数値を下げる遺伝子の発現を増加させ、コレステロール代謝を調節する組成物を提供することができる。前記脂質合成関連遺伝子としては、SREBP1c(sterol−regulatory element binding protein 1c)、ACC(acetyl−CoA carboxylase)及びFAS(Fatty acid synthase)などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。本発明は、前記したような脂質合成関連遺伝子の発現を抑制することで体内脂質合成又は蓄積を抑制することができ、具体的には、肝細胞などに脂肪が蓄積されることを抑制することができる。このとき、前記脂質は、例えば中性脂肪であってよい。また、前記遺伝子としては、HMG−CoA(3−hydroxy−3−methyl−glutaryl−coenzyme A reductase)、LDL受容体(low−density lipoprotein receptor)及びSREBP1a(sterol−regulatory element binding protein 1a)などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。本発明は、前記したようなコレステロール合成関連遺伝子の発現を抑制し又は促進することで血中コレステロール数値を効果的に軽減させることができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことでリパーゼ(lipase)活性を抑制する組成物を提供することができ、前記リパーゼは、例えば膵臓リパーゼであってよい。本発明は、膵臓リパーゼの活性を抑制することで小腸での脂肪分解を抑制して血中脂質濃度を減少させることができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことで体内脂質分解を抑制する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことで代謝症候群又は脂質異常症を予防又は改善する組成物を提供することができる。本明細書において前記「脂質異常症(dyslipidemia)」は、血中で総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪が正常よりも増加した状態か、HDLコレステロールが減少した状態を意味し、遺伝的要因と食餌又は飲酒などによる外因的要因によることをいずれも含む。例えば、前記脂質異常症は、高血圧、糖尿病、高脂血症、高中性脂肪血症、心筋こうそく、狭心症、動脈硬化症、及び高コレステロール血症からなる群より選ばれた一つ以上を含んでよい。
一実施例において、本発明は、従来から脂質代謝効能があると知られたジンセノサイドに比べて顕著に優れた脂質代謝調節又は抑制効能を有する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、従来からコレステロール代謝効能があると知られたジンセノサイドに比べて顕著に優れたコレステロール調節効能を有する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことで脂肪細胞の分化を抑制する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、前記ジンセノサイド、その薬学的に許容可能な塩、その水和物、又はその溶媒和物を含むことで体内脂肪の蓄積を抑制する組成物を提供することができる。本発明は、一実施例として、脂肪細胞の分化又は脂肪の蓄積を抑制することで肥満症だけではなく、これに関連した疾患も予防又は治療することができる。
一実施例において、本発明は、従来から抗肥満効能があると知られたジンセノサイドに比べて顕著に優れた抗肥満効能を有する組成物を提供することができる。
一実施例として、前記有効成分は、血管を拡張して血流量を増加させ、血液循環を促進させることができる。また、一実施例として、前記有効成分は、血管内皮細胞の成長と再生を促進させることで血管の老化を防止又は遅延させることができる。血管の弾力が劣ることを防止し且つ阻害された血液の流れを正常状態に修復することで血行を改善することができる。これにより、本発明の一実施例に係る組成物は、血液循環関連の疾患として、例えば、肩と首肩凝り、手足しびれ、手足冷え症、下半身むくみなどを予防又は改善することができる。また、本発明の一実施例に係る組成物は、皮膚への適用の際に毛細管を拡張させて血液循環を促進させ、皮膚の血色又は皮膚トーンの改善効能も提供することができる。
一実施例において、本発明は、従来から血行改善効能があると知られたジンセノサイドに比べて顕著に優れた血行改善効能を有する組成物を提供することができる。
一実施例において、本発明は、前記有効成分を、組成物の総質量に対して0.0001〜99.9質量%の範囲で含んでよい。具体的に、前記組成物は、一実施例として、前記有効成分を、組成物の総質量に対して0.0001質量%以上、0.0005質量%以上、0.001質量%以上、0.01質量%以上、0.1質量%以上、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、4質量%以上、5質量%以上、6質量%以上、7質量%以上、8質量%以上、9質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上、25質量%以上、30質量%以上、35質量%以上、40質量%以上、45質量%以上、50質量%以上、55質量%以上、60質量%以上、65質量%以上、70質量%以上、75質量%以上、80質量%以上、85質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、又は99.9質量%以上含んでよいが、前記範囲に制限されるものではない。又は、前記組成物は、一実施例として、前記有効成分を、組成物の総質量に対して100質量%以下、99質量%以下、95質量%以下、90質量%以下、85質量%以下、80質量%以下、75質量%以下、70質量%以下、65質量%以下、60質量%以下、55質量%以下、50質量%以下、45質量%以下、40質量%以下、35質量%以下、30質量%以下、25質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、9質量%以下、8質量%以下、7質量%以下、6質量%以下、5質量%以下、4質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1質量%以下、0.5質量%以下、0.1質量%以下、0.01質量%以下、0.001質量%以下、又は0.0005質量%以下含んでよいが、前記範囲に制限されるものではない。
本発明の実施例に係る組成物は、前記有効成分を含む皮膚外用剤組成物であってよい。
本明細書において「皮膚」とは、動物の体表を覆う組織のことを意味し、顔又はボディーなどの体表を覆う組織だけではなく、頭皮や毛髪を含む最広義の概念である。
本発明の実施例に係る組成物は、前記有効成分を含む食品組成物であってよい。
例えば、前記有効成分を含む発酵乳、チーズ、ヨーグルト、ジュース、生菌製剤、及び健康食品などといった機能性食品として加工されてよく、その他、多様な食品添加剤の形態で用いられてよい。一実施例として、組成物は、健康食品用組成物であってよい。
一実施例として、前記健康食品用組成物は、丸剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、キャラメル剤又はドリンク剤などに剤形化することができる。他の一実施例として、液剤、粉末、顆粒、錠剤又はティーバッグなどの形態に加工されてもよい。前記組成物は、単純飲用、注射投与、スプレー方式又はスクイーズ方式などの様々な方法で投与されてよい。前記組成物は、本発明の主効果を損なわない範囲内で主効果に相乗効果を与え得る他の成分などを含有してよい。例えば、物性改善のために、香料、色素、殺菌剤、酸化防止剤、防腐剤、保湿剤、増粘剤、無機塩類、乳化剤、及び合成高分子物質などの添加剤をさらに含んでよい。その他にも、水溶性ビタミン、油溶性ビタミン、高分子ペプチド、高分子多糖、及び海草エキスなどの補助成分をさらに含んでよい。前記成分は、剤形又は使用目的に応じて当業者が適宜選定して配合してよく、その添加量は、本発明の目的及び効果を損なわない範囲内で選択されてよい。例えば、前記成分の添加量は、組成物の全質量を基準に、0.0001質量%〜99.9質量%の範囲であってよい。
一実施例として、前記食品組成物の投与量は、対象の年齢、性別、体重と、対象が持っている特定の疾患又は病理状態、疾患又は病理状態の深刻度、投与経路などの判断に応じて異なり得、このような因子に基づく投与量の決定は当業者の水準内にある。例えば、前記投与量は、0.05mg/kg/日以上又は1mg/kg/日以上であってよく、且つ10g/kg/日以下、100mg/kg/日以下、又は10mg/kg/日以下であってよいが、前記投与量は、如何なる方法でも本明細書の範囲を限定するものではない。
本発明の実施例に係る組成物は、前記有効成分を含む薬剤学的組成物であってよい。前記薬剤学的組成物は、防腐剤、安定化剤、水和剤又は乳化促進剤、浸透圧調節のための塩及び/又は緩衝剤などの薬剤学的補助剤、並びにその他治療的に有用な物質をさらに含んでよい。
一実施例として、前記薬剤学的組成物は、経口投与剤であってよく、前記経口投与剤は、例えば、錠剤、丸剤、硬質及び軟質カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳化剤、シロップ剤、粉剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、ペレット剤などがある。これらの剤形は、有効成分の他、界面活性剤、希釈剤(例:ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及びグリシン)、滑沢剤(例:シリカ、タルク、ステアリン酸及びそのマグネシウム又はカルシウム塩、並びにポリエチレングリコール)を含有してよい。錠剤は、さらに、マグネシウムアルミニウムシリケート、澱粉ペースト、ゼラチン、トラガカンス、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びポリビニルピロリジンといった結合剤を含有してよく、場合に応じて、澱粉、寒天、アルギン酸又はそのナトリウム塩といった崩解剤、吸収剤、着色剤、香味剤、及び甘味剤などの薬学的添加剤を含有してよい。前記錠剤は、通常の混合、顆粒化又はコーティング方法によって製造されてよい。
一実施例として、前記薬剤学的組成物は、非経口投与剤であってよく、前記非経口投与剤は、直腸、局所、皮下、径皮投与型剤形であってよい。例えば、注射剤、点滴剤、軟膏、ローション、ゲル、クリーム、スプレー、懸濁剤、乳剤、坐剤、パッチなどの剤形であってよいが、これらに制限されるものではない。
一実施例として、前記薬剤学的組成物の投与量は、治療を受ける対象の年齢、性別、体重と、治療する特定の疾患又は病理状態、疾患又は病理状態の深刻度、投与経路及び処方者の判断に応じて異なり得る。このような因子に基づく投与量の決定は当業者の水準内にある。例えば、前記投与量は、0.05mg/kg/日以上又は1mg/kg/日以上であってよく、且つ10g/kg/日以下、100mg/kg/日以下、又は10mg/kg/日以下であってよいが、前記投与量は、如何なる方法でも本明細書の範囲を限定するものではない。
本発明の実施例に係る組成物は、前記有効成分を含む化粧料組成物であってよい。
一実施例において、前記組成物は、化粧品学又は皮膚科学的に許容可能な媒質又は基剤を含有して剤形化されてよい。これは、局所適用に適したあらゆる剤形として、例えば、溶液、ゲル、固体、練り無水生成物、水相に油相を分散させて得たエマルジョン、懸濁液、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル、微細顆粒球またはイオン型(リポーソム)及び非イオン型の小嚢分散剤の形態で、又はクリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレーまたはコンシーラースティックの形態で提供されてよい。また、泡沫(foam)の形態でまたは圧縮された推進剤をさらに含有したエアロゾル組成物の形態で用いられてもよい。これらの組成物は、当該分野における通常の方法に従って製造されてよい。
以下、実施例、比較例、及び試験例を参照して本発明を詳しく説明する。なお、これらは単に本発明をより具体的に説明するために例示したものに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例、比較例及び試験例によって制限されないことは当業者にとって自明であろう。
以下のすべての実験値は、3回以上の繰り返しの実験により得た値の平均を示すものであり、標準偏差(SD)は誤差棒で表した。p値は、one−way ANOVAとDunnett testで計算し、0.05未満のp値は統計的に有意なものと見なした。
<実施例1>ジンセノサイドの分離
分画
高麗人参の種子(Seeds of Panax ginseng)5.5kgをミキサーで細かく粉砕して粉末状にしてメタノールで抽出後、n−ヘキサン、エチルアセテート、n−ブタノールなどを用いて段階的に分画した。脂質(Lipid)の大部分はn−ヘキサンによって除去され、エチルアセテート分画物に残っている脂質はメタノール:水=1:1(v/v)で懸濁後にフリーザーに一晩保管してから上層液だけを取った後、遠心分離機を利用してもう一回除去した。このように前処理が施されたエチルアセテート分画物2.61gとn−ブタノール分画物114.64gをカラム及びHPCCC(High Performance Counter−Current Chromatography)によって下記のように分画した。
n−ブタノール分画物のカラム及びHPCCCを用いた分画
n−ブタノール分画物114.64gに対してMPLCにて分画を分け、このときに用いた溶媒はn−ヘキサン/エチルアセテート=10:1→5:1→1:1CHCl/MeOH=10:1→5:1(v/v)であり、流速は50mL/minとした。前記条件を用いて合計12個の下位分画に分け、各分画をさらにHPCCC、HPLC(High−performance liquid chromatography)、セファデックス(Sephadex)LH−20カラムなどを用いて各分画に含有されている成分を分離し、NMR(Nuclear magnetic resonance)、UV(Ultraviolet rays)、MS(Mass spectrometry)を用いて構造を同定して16種の化合物を究明した。
前記分離された16種の化合物は、プロトパナキサトリオールサポニン(protopanaxatriol saponin)であるジンセノサイドRg1(化合物1)、ジンセノサイドRg2(化合物2)及びジンセノサイドRe(化合物3);プロトパナキサジオールサポニン(protopanaxadiol saponin)であるジンセノサイドRd(化合物4)、ジンセノサイドRb1(化合物5)及びジンセノサイドRb2(化合物6);ステロールグリコシド(sterol glycosides)であるスティグマ−5−エン−3−O−β−D−グルコピラノシド(Stigma−5−en−3−O−β−D−glucopyranoside)(化合物7)、スティグマ−5,24(28)−ジエン−3−O−β−D−グルコピラノシド(Stigma−5,24(28)−dien−3−O−β−D−glucopyranoside)(化合物8)及びスティグマ−5,22−ジエン−3−O−β−D−グルコピラノシド(Stigma−5,22−dien−3−O−β−D−glucopyranoside)(化合物9);本発明の一実施例に係る新規なジンセノサイドとして、天然から初めて分離される新規な化合物である(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)(化合物10);フェノール性グリコシド(phenolic glycosides)であるフェネチルアルコールβ−D−キシロピラノシル(1→6)−β−D−グルコピラノシド(phenethyl alcohol β−D−xylopyranosyl(1→6)−β−D−glucopyranoside)(化合物12)及びオイゲノールβ−ゲンチオビオシド(Eugenyl β−gentiobioside)(化合物13);フラボノイドであるイソラムネチン3−O−β−D−グルコピラノシド(isorhamnetin 3−O−β−D−glucopyranoside)(化合物15);一次代謝体であるアデノシン(Adenosine)(化合物11)、ウラシル(uracil)(化合物14)、及びトリプトファン(Tryptophan)(化合物16)であった。
前記化合物10に該当する本発明の一実施例に係る新規なジンセノサイドの分離過程を図1に示した。前記16種の化合物の化学構造を図2に示し、前記化合物のうち既知のジンセノサイドである化合物1−6の分光学的証拠及び化学構造を図3に別途に示した。
化合物10は、カチオンESI−Q−TOF−MS(Electrospray Ionization−Quadrupole−Time−of−flight mass spectrometry)スペクトルにおいてm/z 837.4617[(M+Na)calcd.837.4612]でのナトリウム化擬分子イオンピーク(sodiated pseudomolecular ion peak)に基づいてC427015の分子式を示す白色無定形粉末として分離した。前記化合物10のH NMRスペクトルは、[δ 1.86(3H,s,H−28),1.69(3H,s,H−29),1.47(3H,s,H−27),1.25(6H,s,H−21,26),1.10(3H,s,H−18),0.81(3H,s,H−30),0.75(3H,s,H−19)]で8個のメチル共鳴を含むものであった。また、2個の糖残基においてアノマー陽子(anomeric proton)と炭素原子に相応する二対の信号がδ 6.02(1H,d,J=7.8,H−2")/δ 104.08(C−1')及び4.91(1H,d,J=7.7,H−1')/δ 104.32(C−1")で検出された。13C NMR及び異種核単一量子相関関係(HSQC)スペクトルは42個の炭素信号を突き止めた。前記2つの糖残基と別個に、化合物10のアグリコン(aglycone)は8個のメチレン、4個のメチン、3個の酸素含有メチン[δ 79.79(C−6),71.40(C−12)及び86.09(C−24)]、5個の4級炭素原子、2個の酸素化された4級炭素原子[δ 87.15(C−20)及び70.78(C−25)]、8個のメチル基及びカルボニル炭素[δ 218.85(C−3)]を有していた。H and 13C NMRデータの徹底的な解釈結果、化合物10のアグリコンがシュドジンセングゲニン(pseudoginsengenin)R1[(20S,24R)−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6α,12β,25−トリオール([(20S,24R)−dammar−3−one−20,24−epoxy−6α,12β,25−triol])]に重畳していると示された。化合物10においてC−20の絶対配列はC−21の化学的移動(δ 27.67)からSに推論され、24R配列は既に公開されたところに従いC−24(δ 86.09)の化学的移動によって決定された。二糖単位(unit)は、酸加水分解データ及びガスクロマトグラフィー(GC)分析結果とともにH NMRスペクトル及び12個の炭素共鳴でアノマー陽子のカップリング定数からβ−D−グルコピラノシル(β−D−glucopyranosyl)残基であることが明らかになった。グリコシド結合はδ 6.02(H−1")/δ 79.49(C−2')及びδ 4.91(H−1')/δ 79.79(C−6)で交差ピークを示した異種核多重結合相関関係(HMBC)によって決定され、2−O−(β−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル(2−O−(β−D−glucopyranosyl)−β−D−glucopyranosyl)残基がシュドジンセングゲニン(pseudoginsengenin)R1でアグリコンのC−6に連結されていることを立証した。前記化合物10の各分析スペクトルと核心のHBMC相関関係を図4〜図10に示した。
前記分析結果、化合物10の化学構造は(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)と決定され、シュードジンセノーサイドRT8(pseudoginsenoside RT8、PG−RT)と命名した。
前記高麗人参の種子抽出物から分離されたジンセノサイドのうちPPT(rotoanaxriol)系のジンセノサイドであるジンセノサイドRg1(化合物1)、ジンセノサイドRg2(化合物2)、ジンセノサイドRe(化合物3)は、ジンセノサイドバックボーン(backbone)に3個のヒドロキシ基(hydroxyl group)を含む。PPD(rotoanaxiol)系のジンセノサイドであるジンセノサイドRd(化合物4)、ジンセノサイドRb1(化合物5)、ジンセノサイドRb2(化合物6)は、ジンセノサイドバックボーンに2個のヒドロキシ基を含む。一方、本発明において新規に分離同定されたジンセノサイドである化合物10は、PPT系のバックボーンを有しているものの、前記バックボーンの末端ヒドロキシ基がケトン(ketone)で、ジンセノーシイドの線形鎖(linear chain)がフラン環(furan ring)に環化(cyclization)された構造であることに構造的差異がある。
前記本発明において新規に分離同定した化合物10の分子式はC427015であり、ESI−Q−TOF−MSにおいてm/zは837.4617[M+Na]であり、H、13C−NMRスペクトルは下記の表に表したとおりである。
[試験例1]糖消化酵素活性抑制効能の比較
前記高麗人参の種子抽出物から分離したジンセノサイドの血糖抑制効能を比べるために、次のように多糖類消化酵素の活性の抑制効果を評価した。
多糖類分解酵素としてSigma社から膵臓のα−アミラーゼ(pancreatic α−amylase)とα−グルコシダーゼ(α−glucosidase)を購入し、高麗人参の種子抽出物から分離した本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06の酵素活性を測定した。α−アミラーゼ活性の測定のために、PBS(phosphate buffered saline)50mLにBSA 0.1g、0.01 g/L NaN、α−アミラーゼ0.2857gを溶解させて酵素溶液を準備し、別のPBSにp−ニトロフェニル−α−D−マルトペントグリコシド(p−nitrophenyl−α−D−maltopentoglycoside)5mMを溶かして基質溶液を調製する。酵素溶液0.5mLに試験物質0.1mLを入れてから405nmで初期吸光度を測定し、基質溶液0.5mLを追加して5分間反応させてから再び吸光度を測定する。両反応の吸光度の差から酵素活性の変化を測定する。α−グルコシダーゼ活性測定方法はα−アミラーゼ活性測定方法と同一であり、消化酵素(α−glucosidase)と基質(p−nitrophenyl−α−D−glucopyranoside)だけが異なる。酵素活性抑制を観察するための陽性対照群としては、Sigma社で販売する小麦種子(wheat seed)由来のα−アミラーゼ抑制剤(α−amylase inhibitor)とα−グルコシダーゼ抑制剤(α−glucosidase inhibitor)であるアルカボース(acarbose)を用いた。
α−アミラーゼ活性は図11に示し、α−グルコシダーゼ活性は図12に示した。α−アミラーゼ活性の場合、GS#06を除くと、いずれも有意な活性抑制効能を示し、これらのうち特に本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が最も優れたα−アミラーゼ活性抑制効能を示した。α−グルコシダーゼの場合は、GS#05、GS#06では活性抑制効能を示さず、GS#01〜GS#04の場合も、α−アミラーゼの場合に比べて、酵素活性抑制程度が弱いことが分かる。しかし、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10の場合、依然として高いα−グルコシダーゼ活性抑制効能を示すことから、GS#10が最も優れた糖分解抑制効能を有することを確認することができる。これは化学構造的差異によるものであって、前記本発明の新規なジンセノサイドPG−RTが高麗人参の種子由来のジンセノサイドの中でも血糖降下効能に断然優れており、既知のステロイド性サポニン(steroidal saponin)よりも優れていることを意味する。
[試験例2]ブドウ糖輸送力の比較
前記高麗人参の種子抽出物から分離したジンセノサイドの血糖抑制効能に係る体内糖代謝に及ぼす影響を調べるために、次のように血液中のブドウ糖の細胞吸収(glucose uptake)促進効果を評価した。
ブドウ糖輸送は、ブドウ糖輸送体(glucose transporters、GLUTs)によって行われ、ブドウ糖輸送が増加するためには、ブドウ糖輸送体の発現及び前記受容体の細胞膜への位置移動、すなわちブドウ糖の細胞吸収が増加する必要がある。
3T1−L1脂肪細胞(ATCC)を購入してダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium、Sigma)に10%子ウシ血清(bovine calf serum、Hyclone)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Sigma)を添加して5% CO培養器で培養した。脂肪前駆細胞を脂肪細胞に分化させるために細胞を培養皿にいっぱい満たして培養してから48時間後に、10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum(FBS);Hyclone)、0.5mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン(3−isobutyl−1−methylxanthine、Sigma)、1μM デキサメタゾン(dexamethasone、Sigma)、5μg/ml インスリン(Sigma)、1%ペニシリン/ストレプトマイシンが添加されたDMEM培地に取り替え、48時間をさらに培養した。以降、2日おきに10% FBS及び5μg/mlインスリン、1%ペニシリン/ストレプトマイシンが含まれた培地に取り替え、14日間さらに培養して、完全に分化された脂肪細胞を得た。分化された脂肪細胞を低ブドウ糖(low−glucose)DMEM(Sigma)培地を利用して断食(fasting)を誘導した後、血糖吸収分析キット(glucose uptake assay kit、abcam)でブドウ糖吸収能力を観察した。血液中のブドウ糖吸収測定のための陽性対照群としては、糖尿治療剤として用いられているメトホルミン(Sigma;10μM)を用い、高麗人参の種子抽出物から分離した本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10と本発明の比較例であるジンセノサイドGS#01−GS#06をそれぞれ10μMずつ処理した。また、ブドウ糖吸収を促進できるインスリン(10nM、Sigma)を一緒に処理することでインスリン依存的/非依存的ブドウ糖輸送能をいずれも測定した。
その結果、図13に示すように、素材単独処理群(−insulin)では、高麗人参の種子抽出物から分離したジンセノサイドのうちのGS#01、GS#02、GS#03とGS#10だけが統計的に有意なブドウ糖輸送促進を示しており、この効果は、インスリン処理(+insulin)によってさらに増加することが分かった。本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10の場合、メトホルミン(metformin)と同様、インスリンとの複合処方の際にインスリン単独処理群(−)に比べてブドウ糖輸送が遥かに増加することからして、インスリン依存的/非依存的ブドウ糖輸送をいずれも促進することができる良い素材と判断される。
[試験例3]糖代謝調節効能の比較
本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10の糖代謝調節効能を、本発明の比較例として紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1(Sigma社から購買)と比べた。このとき、前記本発明の比較例であるジンセノサイドRg3の化学構造は、次のとおりである。
実験は、前記試験例1及び2と同じ方法で行い、このとき、前記各ジンセノサイドをそれぞれ1、10μMずつ処理した。
その結果、図14〜図16に示すように、紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1よりも発明の新規なジンセノサイドであるGS#10のほうが、遥かに優れた多糖類消化酵素の活性抑制効能やブドウ糖輸送能力を示した。
[試験例4]細胞毒性
ジンセノサイドが細胞毒性活性を通じて人体に有用な効能に影響を及ぼす可能性を排除するために、CCK(Cell Counting Kit)−8を用いて本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10の存在時の細胞成長を評価した。実験方法は次のとおりである。
CCK−8試薬を、培養中のSH−SY5Y細胞(Dojindo、MD、USA)に、96−ウェルプレート(well plate)基準で10μl入れ、37℃で2時間放置した後、450nmで吸光度を測定した。前記細胞生存力を未処理サンプルに対する各サンプルの絶対光学密度の百分率(%)で表示した。このとき、前記細胞が培養される培地に含まれる本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10の濃度は、それぞれ0.1、1、5、10、20、50μMであった。
その結果、図17から確認できるように、本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10は、50μMまでは細胞毒性を示さなかった。このような結果は、本発明の実施例である新規なジンセノサイドが細胞生存力に有害な影響を与えることなく人体に有用な効果を奏し得ることを示す。
[試験例5]脂質代謝抑制効能の比較1
前記高麗人参の種子抽出物から分離したジンセノサイドの脂質代謝抑制効能を比べるために脂質合成関連遺伝子の発現抑制効能の実験を次のように実施した。
国際生物リソースセンタ(ATCC)から購入したHepG2肝細胞株をダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、Sigma)に10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、Hyclone)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン(penicillin/streptomycin、Sigma)を添加して5% CO培養器で培養した。陽性対照群としては、高脂血症治療剤として用いられているフェノフィブラート(Fenofibrate;FF、Sigma)を用い、実験のために高麗人参の種子から抽出したジンセノサイド7種(GS#01〜GS#06、GS#10;いずれも10μM)を24時間処理後に細胞を収去して、Trizol(商標)試薬(Thermo Fisher Scientific)を用いてRNAを抽出し、RevertAid(商標) 1st strand cDNA synthesis kit(Thermo Fisher Scientific)を用いてcDNAを合成した。Bio−Rad社製のCFX96リアルタイム定量的PCR(qPCR)機器を用いて脂肪合成又は蓄積を誘導する遺伝子であるSREBP1c(sterol−regulatory element binding protein 1c)、ACC(acetyl−CoA carboxylase)及びFAS(Fatty acid synthase)の発現を観察し、図18〜図20に示した。
図18〜図20に示したように、本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)は、本発明の比較例として既存のジンセノサイドである化合物1−6(GS#01−GS#06)よりも同じ濃度で脂質合成関連遺伝子の発現抑制効能が顕著に高く、体内で優れた脂質合成又は蓄積抑制効能を有することを確認することができる。これは、化学構造的差異によるものであって、前記本発明の新規なジンセノサイドPG−RTが高麗人参の種子由来のジンセノサイドの中でも脂質代謝調節又は改善効能に断然優れており、既知のステロイド性サポニン(steroidal saponin)よりも強力な脂質代謝調節又は改善効能を示すことを意味する。
また、高麗人参の種子由来のジンセノサイドによる脂肪合成関連遺伝子の発現抑制が、実際に脂肪合成及び蓄積に関与し得るかどうかを調べるために、HepG2細胞を用いて前記したのと同様な方法にてジンセノサイド7種(GS#01〜GS#06、GS#10;いずれも10μM)及び対照群(フェノフィブラート、FF)を処理した後、中性脂肪分析キット(Triglyceride Assay Kit、Abcam)を用いて肝細胞に蓄積された中性脂肪(TG)の量を測定し、図21に示した。その結果、肝細胞内脂質蓄積抑制効能は、本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)が最も優れた効能を示すことが確認された。
[試験例6]脂質代謝抑制効能の比較2
食べ物から摂取した脂肪は、腸で膵臓リパーゼ(pancreatic lipase)によって分解され吸収される。このため、血中脂質濃度を減少させるためには、肝での脂質代謝だけではなく小腸での脂肪分解もまた抑制される必要があり、高麗人参の種子由来のジンセノサイドが脂肪の消化にも影響を及ぼすかを調べるために、次のような実験を実施した。
国際生物リソースセンタ(ATCC)から購入したHepG2肝細胞株をダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、Sigma)に10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、Hyclone)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン(penicillin/streptomycin、Sigma)を添加して5% CO培養器で培養した。前記細胞に、陽性対照群として膵臓リパーゼ抑制剤であり且つ肥満治療剤として用いられているゼニカル(Xenical、Sigma)及び高麗人参の種子から抽出したジンセノサイド7種(GS#01−GS#06、GS#10;それぞれ10μM)を1時間処理した。そして、膵臓リパーゼ活性分析キット(Pancreatic Lipase Activity Assay Kit、Abcam)を用いてそれぞれのリパーゼ活性抑制力を観察した。
その結果、図22に示したように、既知のジンセノサイドのうち一部(GS#05、GS#06)を除いては、いずれも有意な膵臓リパーゼ(pancreatic lipase)活性抑制効能を示し、特に、これらのうち本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)のリパーゼ活性抑制効能が既知のジンセノサイドよりも約2倍以上と最も優れた結果を示した。
[試験例7]脂質代謝抑制効能の比較3
本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10(高麗人参の種子抽出物から分離)の脂質代謝抑制効能を、本発明の比較例として紅参の指標成分であるジンセノサイド3種(Rg1、Rg3、Rb1;Sigma)と比べるために、前記試験例5及び6と同様な方法にて実験を行った。
このとき、脂質合成関連遺伝子の発現及び脂質蓄積抑制効能を観察するために、HepG2細胞に紅参の指標成分(Ginsenoside Rg1、Rg3、Rb1;Sigma)を各1、10μM処理し、同様に本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)も1、10μMの濃度で24時間処理した。
脂質合成関連遺伝子の発現は図23〜図25に示し、肝細胞に蓄積された中性脂肪量は図26に示した。最後に、膵臓リパーゼの活性を測定して図27に示した。図23〜図27に示すように、本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10の場合、紅参の指標成分をなすジンセノサイド3種よりも遥かに優れた脂質代謝抑制効能を示すことを確認することができる。
[試験例8]コレステロール合成関連遺伝子の活性調節効能の比較1
前記高麗人参の種子抽出物から分離したジンセノサイドのコレステロール合成関連遺伝子の活性調節効能を比較するために、次のような実験を実施した。
国際生物リソースセンタ(ATCC)から購入したHepG2肝細胞株をダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、Sigma)に10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、Hyclone)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン(penicillin/streptomycin、Sigma)を添加して5% CO培養器で培養した。陽性対照群としては、HMG−CoA還元酵素抑制剤系の脂質低下剤であって血中のコレステロール生成を減少させるものと知られたシンバスタチン(Simvastatin;Sigma Aldrich;St. Louis、MO)を用いた。実験のために高麗人参の種子から抽出したジンセノサイド7種(GS#01〜GS#06、GS#10;いずれも10μM)を24時間処理後に細胞を収去し、Trizol(商標)試薬(Thermo Fisher Scientific)を用いてRNAを抽出し、RevertAid(商標) 1st strand cDNA synthesis kit(Thermo Fisher Scientific)を用いてcDNAを合成した。Bio−Rad社製のCFX96リアルタイム定量的PCR(qPCR)機器を用いてコレステロール合成の核心遺伝子であるHMG−CoA(3−hydroxy−3−methyl−glutaryl−coenzyme A)リダクターゼの発現を観察し、図28に示した。同様な方法にてLDL(low−density lipoprotein)を細胞に吸収して血中コレステロール数値を下げる役割をするLDL受容体(LDLR)の発現を観察し、図29に示した。
その結果、高麗人参の種子由来のジンセノサイド7種のいずれもがHMG−CoAリダクターゼの発現を減少させることと示され、これらのうち本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10が最も優れた発現抑制効能を示した(図28)。LDL受容体(LDLR)の場合、高麗人参の種子由来のジンセノサイド7種のうち既知のジンセノサイドGS#1〜6は発現量に大きな変化が現れなかったのに対し、本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10は対照群(−)に対して約2倍以上発現量が増加した(図29)。
LDLRはSREBP1a遺伝子によって調節され、前記試験例1のSREBP1cは糖代謝及び脂肪酸合成に関与する一方、SREBP1cと同じ系の転写因子であるSREBP1aはコレステロール代謝に関与する。そこで、本実験では、高麗人参の種子由来のジンセノサイド7種のコレステロール代謝に関与するSREBP1aの発現を観察した。その結果、高麗人参の種子由来のジンセノサイド7種のうち既知のジンセノサイドGS#1〜6は、SREBP1cと同様にSREBP1aの発現も抑制すると示されたのに対し、本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10は、SREBP1aの発現を抑制することなくむしろ増加させる傾向を示した(図30)。これは、陽性対照群とも異なる結果である。前記結果は、本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10だけがコレステロール合成抑制及びコレステロール細胞内吸収促進による二重作用機序を通じて血中コレステロール数値を効果的に軽減させ得ることを示す。
[試験例9]コレステロール合成関連遺伝子の活性調節効能の比較2
本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10のコレステロール合成関連遺伝子の活性調節効能を、本発明の比較例として紅参の指標成分であるジンセノサイド3種(Rg1、Rg3、Rb1;Sigma)と比べるために、前記試験例8と同様な方法にて実験を行った。このとき、HepG2細胞に紅参の指標成分(Ginsenoside Rg1、Rg3、Rb1;Sigma)及び新規なジンセノサイドGS#10を各1、10μMの濃度で24時間処理した。
その結果、図31〜図33に示したように、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が最も優れたコレステロール合成抑制及び細胞内輸送促進効果を示した。これは、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が、紅参指標ジンセノサイド3種よりもコレステロール代謝調節効能に優れていることを意味する。
[試験例10]脂肪細胞分化抑制効能の比較1
前記高麗人参の種子抽出物から分離したジンセノサイドの抗肥満効能を比べるために、脂肪細胞分化抑制効能実験を次のように実施した。
国際生物リソースセンタ(ATCC)から購入した3T3−L1脂肪細胞をダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、Sigma)に10%子牛血清(bovine calf serum、Hyclone)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン(penicillin/streptomycin、Sigma)を添加して5% CO培養器で培養した。脂肪前駆細胞を脂肪細胞に分化させるために細胞を培養皿にいっぱい満たして培養してから48時間後に、10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、Hyclone)、0.5mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン(3−isobutyl−1−methylxanthine、Sigma)、1μM デキサメタゾン(dexamethasone、Sigma)、5μg/mlインスリン(insulin、Sigma)、1%ペニシリン/ストレプトマイシン(penicillin/streptomycin、Sigma)が添加されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に取り替え、48時間さらに培養した。48時間の培養期間の間、脂肪細胞分化に影響を及ぼすように高麗人参の種子から抽出したジンセノサイド7種(GS#01〜GS#06、GS#10)試薬をそれぞれ10μMずつ処理し、脂肪細胞分化抑制効果を確認するための対照群として、PPARγ(Peroxisome proliferator−activated receptor gamma)拮抗剤であるビスフェノールAジグリシジルエーテル(Bisphenol A Diglycidyl Ether(BADGE)、Sigma)20μMを用いた。以降、二日おきに10% FBS及び5μg/mlインスリン、1%ペニシリン/ストレプトマイシンが含まれた培地に取り替え、10日間さらに培養して脂肪細胞分化を誘導した。
前記7種のジンセノサイドをそれぞれ処理した分化済みの脂肪細胞をホルムアルデヒド溶液(Sigma)で固定し、Oil−red O染色液(Sigma)で染色した後、これをイソプロパノール(Sigma)で溶かし出して、染色された脂肪の量を490nm吸光度で測定して定量した。定量の結果を図34に示した。図34に示したように、高麗人参の種子から抽出したジンセノサイド7種(GS#01〜GS#06、GS#10;いずれも10μM)のうち一部(GS#05、GS#06)を除くと、いずれも脂肪細胞内脂肪量が減少したことを観察することができ、これらの中でも本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)が最も優れた脂肪蓄積抑制効能を示した。
前記と同様な方法にて脂肪細胞を分化させた後、次いで、脂肪細胞マーカー遺伝子としてPPARγ(Peroxisome proliferator−activated receptor gamma)、aP2(Adipocyte protein 2)及びCD36の発現を観察した。Trizol(商標)試薬(Thermo Fisher Scientific)を用いてRNAを抽出し、RevertAid(商標) 1st strand cDNA synthesis kit(Thermo Fisher Scientific)を用いてcDNAを合成した。Bio−Rad社製のCFX96リアルタイム定量的PCR(qPCR)機器を用いて各遺伝子の発現レベルを定量し、その結果を図35〜図37に示した。図34での結果と同様、既知のジンセノサイドGS#01〜GS#04及び本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)の脂肪細胞分化抑制効果を観察することができ、これらの中でも本発明の新規なジンセノサイドである化合物10(GS#10)の脂肪細胞分化抑制効果が既知の高麗人参の種子由来のジンセノサイドよりも優れていることを確認することができる。
[試験例11]脂肪細胞分化抑制効能の比較2
前記試験例10と同様な方法にて脂肪細胞分化抑制効能を比べており、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10(高麗人参の種子抽出物から分離)を、本発明の比較例として紅参の指標成分であるジンセノサイド3種(Rg1、Rg3、Rb1;Sigma)と比べた。このとき、前記各ジンセノサイドの濃度は1、10μMであった。
脂肪細胞に蓄積された中性脂肪量は図38に示し、脂肪細胞マーカー遺伝子の発現は図39〜図41に示した。紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3、Rb1よりも本発明の実施例である新規なジンセノサイドGS#10が遥かに優れた脂肪細胞分化抑制及び脂肪の蓄積抑制効能を示すことを確認することができる。
[試験例12]血流量増加効能の比較
血管内皮細胞で生成される酸化窒素(nitric oxide;NO)は血管を拡張して血流量を増加させる役割をするので、血管内皮細胞での酸化窒素生成量を増加させることができたら血流量の増加を通じて血行も改善することができることを意味する。
酸化窒素はeNOS(epithelial nitric oxide synthase)によって作られるので、本実験では、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が血管内皮細胞でeNOS活性調節を通じて酸化窒素の生成を促進することができるかどうかを確認した。具体的に、ヒト血管内皮細胞(human unbilical vein endothelial cell;HUVEC)を国際生物リソースセンタ(ATCC)から購買して培養した後、新規なジンセノサイドGS#10を1〜10μg/mlの濃度で処理して生成される酸化窒素(NO)の量を測定した。その結果、図42のように、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10は、濃度依存的にNO生成を増加させることと示された。
次いで、前記新規なジンセノサイドGS#10の前記NO生成量増加効能を、本発明の比較例である既存の高麗人参の種子抽出物から分離した他のジンセノサイドGS#01−GS#06と比べた。
前記と同様な方法にてヒト血管内皮細胞に比較例であるジンセノサイドGS#01〜GS#06を10μg/mlの濃度で処理した結果、図43のように、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が既存のジンセノサイドGS#01〜GS#06よりも顕著に高いNO生成量増加効能を示した。特に、NO生成量に優れていると知られたジンセノサイドRe(GS#03)よりも約2倍以上も優れた効能を示した。これは、化学構造的差異によるものであって、前記本発明の新規なジンセノサイドPG−RTが高麗人参の種子由来のジンセノサイドの中でも血行改善効能が断然優れていることを意味する。
[試験例13]血管老化防止効能の比較
血管内皮細胞の生存率を増加させることで血管の老化が防止又は遅延できたら、血管の機能を維持し且つ血管の弾力低下も防止又は改善できるので、血行を改善させることができる。
そこで、本実験では、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が血管内皮細胞の生存率を増加させることができるかどうかを確認した。具体的に、ヒト血管内皮細胞(human unbilical vein endothelial cell;HUVEC)を国際生物リソースセンタ(ATCC)から購買して培養した後、新規なジンセノサイドGS#10を1〜10μg/mlの濃度で処理し、MTT(3−(4,5−dimethylthiazol−2−yl)−2,5−diphenyltetrazolium bromide)分析を実施して細胞死滅を観察した。その結果、図44のように、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10は、濃度に関係なくHUVECの生存率を増加させることと示された。
次いで、前記新規なジンセノサイドGS#10の前記血管内皮細胞の生存率増加効能を、本発明の比較例である既存の高麗人参の種子抽出物から分離した他のジンセノサイドGS#01−GS#06と比べた。
前記と同様な方法にてヒト血管内皮細胞に、比較例であるジンセノサイドGS#01〜GS#06を10μg/mlの濃度で処理しMTT分析を行った結果、図45のように、本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10が最も優れた血管内皮細胞の生存率増加効能を示した。
[試験例14]血行改善効能の比較
本発明の一実施例である新規なジンセノサイドGS#10の血流量増加及び血管老化防止効能を、本発明の比較例として紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1(Sigmaから購買)と比べた。
実験は前記試験例12及び13と同様な方法にて行い、このとき、前記各ジンセノサイドをそれぞれ10μg/mlの濃度で処理した。
その結果、図46及び図47に示したように、紅参指標成分であるジンセノサイドRg1、Rg3及びRb1よりも本発明の新規なジンセノサイドであるGS#10が、遥かに優れた酸化窒素(NO)生成量増加による血流量増加及び血管内皮細胞(HUVEC)の生存率増加による血管老化防止効能を示した。以下、本明細書の一実施例に係る組成物の剤形例を説明するが、他の種々の剤形への応用も可能であり、これは、本明細書を限定するためではない単に具体的に説明するためのものである。
[剤形例1]柔軟化粧水(スキンローション)
下記の表に記載された組成にて通常の方法に従い柔軟化粧水を製造した。
[剤形例2]栄養化粧水(ミルクローション)
下記の表に記載された組成にて通常の方法に従い栄養化粧水を製造した。
[剤形例3]マッサージクリーム
下記の表に記載された組成にて通常の方法に従いマッサージクリームを製造した。
[剤形例4]錠剤
ジンセノサイドPG−RT 100mg、ラクトース400mg、とうもろこし澱粉400mg及びステアリン酸マグネシウム2mgを混合した後、通常の錠剤の製造方法に従い打錠して錠剤を製造した。
[剤形例5]カプセル剤
ジンセノサイドPG−RT 100mg、ラクトース400mg、とうもろこし澱粉400mg及びステアリン酸マグネシウム2mgを混合した後、通常のカプセル剤の製造方法に従いゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を製造した。
[剤形例6]顆粒剤
ジンセノサイドPG−RT 50mg、無水結晶ブドウ糖250mg及び澱粉550mgを混合し、流動層造粒機を用いて顆粒に成形した後、分包に充填した。
[剤形例7]ドリンク剤
ジンセノサイドPG−RT 50mg、ブドウ糖10g、クエン酸0.6g、及び液状オリゴ糖25gを混合した後、精製水300mlを加えて、各瓶に200mlずつ充填する。瓶に充填した後、130℃で4〜5秒間殺菌してドリンク剤を製造した。
[剤形例8]キャラメル剤形
ジンセノサイドPG−RT 50mg、とうもろこしシロップ(corn syrup)1.8g、脱脂牛乳0.5g、大豆レシチン0.5g、バター0.6g、植物性硬化油0.4g、砂糖1.4g、マーガリン0.58g、及び食塩20mgを混合し、キャラメル成形した。
[剤形例9]健康食品
前記ビタミン及び無機質混合物の組成比は、比較的に健康食品に適合した成分を例にして混合組成したが、その配合比を任意に変形実施しても構わなく、通常の健康食品の製造方法に従い前記成分を混合した後、顆粒を製造し、通常の方法に従い健康食品の組成物の製造に用いてよい。
[剤形例10]健康飲料
前記表のように総体積900mlになるように残量の精製水を添加して通常の健康飲料の製造方法に従い前記成分を混合してから約1時間85℃で撹拌加熱し、これにより調製された溶液をろ過して得られたろ液を滅菌された2リットルの容器に入れて密封滅菌した後に冷蔵保管して健康飲料の組成物の製造に用いてよい。
[剤形例11]注射剤
下記の表に記載された組成にて通常の方法に従い注射剤を製造した。
本発明は、一実施例として、次の実施形態を提供することができる。
第1実施形態は、(20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又はその溶媒和物を有効成分として含む、代謝調節及び血行改善の一つ以上の用途の組成物を提供することができる。
第2実施形態は、第1実施形態において、前記有効成分は、下記化学式1で表される構造を有するものである、組成物を提供することができる。
第3実施形態は、第1実施形態又は第2実施形態において、前記有効成分は、高麗人参の種子から抽出したものである、組成物を提供することができる。
第4実施形態は、第1実施形態〜第3実施形態のいずれか一つ以上において、血糖降下用である、組成物を提供することができる。
第5実施形態は、第1実施形態〜第4実施形態のいずれか一つ以上において、血液中の糖分解抑制用である、組成物を提供することができる。
第6実施形態は、第1実施形態〜第5実施形態のいずれか一つ以上において、血液中のブドウ糖細胞吸収促進用である、組成物を提供することができる。
第7実施形態は、第1実施形態〜第6実施形態のいずれか一つ以上において、糖尿又は糖尿合併症の予防又は治療用である、組成物を提供することができる。
第8実施形態は、第1実施形態〜第7実施形態のいずれか一つ以上において、前記代謝調節は、血糖調節、脂質代謝調節又は抑制、コレステロール調節、抗肥満の一つ以上を含む、組成物を提供することができる。
第9実施形態は、第1実施形態〜第8実施形態のいずれか一つ以上において、高血圧、糖尿病、高脂血症、心筋こうそく、狭心症、高中性脂肪血症、動脈硬化症及び高コレステロール血症からなる群より選ばれた一つ以上の予防又は改善用である、組成物を提供することができる。
第10実施形態は、第1実施形態〜第9実施形態のいずれか一つ以上において、脂肪細胞分化抑制用である、組成物を提供することができる。
第11実施形態は、第1実施形態〜第10実施形態のいずれか一つ以上において、体内脂質合成又は蓄積抑制用である、組成物を提供することができる。
第12実施形態は、第1実施形態〜第11実施形態のいずれか一つ以上において、血流量増加用である、組成物を提供することができる。
第13実施形態は、第1実施形態〜第12実施形態のいずれか一つ以上において、皮膚血色改善用である、組成物を提供することができる。
第14実施形態は、第1実施形態〜第13実施形態のいずれか一つ以上において、前記有効成分を、組成物の総質量に対して0.0001〜99.9質量%の範囲で含む、組成物を提供することができる。
第15実施形態は、第1実施形態〜第14実施形態のいずれか一つ以上において、当該組成物の投与量は、0.05mg/kg/日〜10g/kg/日の範囲である、組成物を提供することができる。
第16実施形態は、第1実施形態〜第15実施形態のいずれか一つ以上において、当該組成物は、皮膚外用剤組成物である、組成物を提供することができる。
第17実施形態は、第1実施形態〜第16実施形態のいずれか一つ以上において、当該組成物は、食品組成物である、組成物を提供することができる。
第18実施形態は、第1実施形態〜第17実施形態のいずれか一つ以上において、当該組成物は、薬学組成物である、組成物を提供することができる。
第19実施形態は、第1実施形態〜第18実施形態のいずれか一つ以上において、当該組成物は、化粧料組成物である、組成物を提供することができる。
前記実施形態は本発明の説明のために開示されたものであり、前記説明は本発明の範囲を制限するものではない。したがって、本発明の意味及び範囲を逸脱しない限り、種々の修正、変形、及び置き換えが当該技術分野の通常の技術者から生じることがある。

Claims (19)

  1. (20S,24R)−6−O−β−D−グルコピラノシル(1→2)−β−D−グルコピラノシド−ダンマル−3−オン−20,24−エポキシ−6a,12b,25−トリオール((20S,24R)−6−O−β−D−glucopyranosyl(1→2)−β−D−glucopyranoside−dammar−3−one−20,24−epoxy−6a,12b,25−triol)、その薬学的に許容可能な塩、その水和物又はその溶媒和物を有効成分として含む、代謝調節及び血行改善の一つ以上の用途の組成物。
  2. 前記有効成分は、下記の化学式1で表される構造を有するものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記有効成分は、高麗人参の種子から抽出したものである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 血糖降下用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 血液中の糖分解抑制用である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 血液中のブドウ糖の細胞吸収促進用である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 糖尿又は糖尿合併症の予防又は治療用である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記代謝調節は、血糖調節、脂質代謝調節又は抑制、コレステロール調節、抗肥満の一つ以上を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 高血圧、糖尿病、高脂血症、心筋こうそく、狭心症、高中性脂肪血症、動脈硬化症、及び高コレステロール血症からなる群より選ばれた一つ以上の予防又は改善用である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 脂肪細胞分化抑制用である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 体内脂質合成又は蓄積抑制用である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 血流量増加用である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 皮膚血色改善用である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記有効成分を組成物の総質量に対して0.0001〜99.9質量%の範囲で含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記組成物の投与量は、0.05mg/kg/日〜10g/kg/日の範囲である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 当該組成物は、皮膚外用剤組成物である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 当該組成物は、食品組成物である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 当該組成物は、薬学組成物である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 当該組成物は、化粧料組成物である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
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