JP2020079112A - キャップ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、スパウト(a)に螺合して取り付けられるキャップ本体(2)と、このキャップ本体(2)の周壁(5)の下部に連結部(6)を介して位置している環状の不正開封防止バンド(3)とからなり、前記不正開封防止バンド(3)は、複数の分割バンド部分からなり隣り合う分割バンド部分同士が破断可能なブリッジ(9)を介して連続して環状に形成されているとともに、スパウト(a)の外方に向けて突設した係止突起(b)に開栓方向(X)への回転時に係止して開栓方向(X)の回転を規制する係止爪(10)が設けられていて、前記係止突起(b)に前記係止爪(10)が係止して開栓方向(X)の回転が規制されるときに前記ブリッジ(9)が破断するキャップ(1)において、
前記不正開封防止バンド(3)には、不正開封防止バンド(3)側から係止突起(b)のスパウト径方向外端部に当接し、不正開封防止バンド(3)をスパウト(a)の径方向外方に向けて付勢するバネ部材(15)が設けられていることを特徴とするキャップを提供して、上記課題を解消するものである。
そして本発明では、不正開封防止バンド(3)の上記分割バンド部分は、二本の長分割バンド(7)とバンド周方向の長さが長分割バンド(7)より短かい二本の短分割バンド(8)とされていて、不正開封防止バンド(3)は、上記ブリッジ(9)を介して長分割バンド(7)と短分割バンド(8)とをバンド周方向に交互に位置してなるものであって、
前記長分割バンド(7)の内側に設けた上記係止爪(10)と前記短分割バンド(8)の内側に設けた係止爪(10)とのバンド周方向での配置は、上記開栓方向(X)の回転で長分割バンド(7)の係止爪(10)が係止突起(b)に係止する位置になるときに、短分割バン(8)の係止爪(10)が係止突起(b)に非係止状態で近接する位置となる配置とされ、
開栓方向(X)の回転での長分割バンド(7)の係止爪(10)と係止突起(b)との係止により、長分割バンド(7)の開栓方向(X)の下流側端部(11)とこの下流側端部(11)に並ぶ短分割バンド(8)との間に位置するブリッジ(9)が破断し、
長分割バンド(7)の開栓方向(X)の下流側端部(11)とこの下流側端部(11)に並ぶ短分割バンド(8)との間に位置する前記ブリッジ(9)が破断した後に、短分割バンド(8)の係止爪(10)と係止突起(b)との係止により、前記短分割バンド(8)の開栓方向(X)の下流側端部(13)とこの短分割バンド(8)の開栓方向(X)の下流側端部(13)に並ぶ長分割バンド(7)との間に位置するブリッジ(9)が破断する構成とされていることが良好である。
また、本発明では、上記長分割バンド(7)の開栓方向(X)の上流側端部(12)は、この長分割バンド(7)のバンド下辺(16)と上記バネ部材(15)とからなり、バネ部材(15)は、下端部が前記バンド下辺(16)に連続しているとともに、上記スパウト(a)に当接可能な受け板(18)を経て上記連結部(6)に連続しており、
長分割バンド(7)の開栓方向(X)の上流側に位置する前記バンド下辺(16)とこのバンド下辺(16)に並ぶ短分割バンド(8)とが上記ブリッジ(9)を介して連続していることが良好である。
請求項1の発明によれば、開封する際、キャップに対して開栓方向の回転を行なえば、不正開封防止バンドの分割バンド部分同士を連続させているブリッジが破断し、切れた不正開封防止バンドを有している状態のキャップを、再度スパウトでの元の位置に取り付けても、係止突起に当たるバネ部材の働きによって分割バンド部分がスパウトの径方向外方に向けて押し出されるようになる。即ち、キャップ本体の下部において不正開封防止バンドが一部分で拡径した如く外方に向けて張り出した状態となる。
請求項2の発明によれば、開栓方向の回転での長分割バンドの係止爪と係止突起との係止により、長分割バンドの開栓方向の下流側端部とこの下流側端部に並ぶ短分割バンドとの間に位置するブリッジが破断し、長分割バンドの開栓方向の下流側端部とこの下流側端部に並ぶ短分割バンドとの間に位置する前記ブリッジが破断した後に、短分割バンドの係止爪と係止突起との係止により、前記短分割バンドの開栓方向の下流側端部とこの下流側端部に並ぶ長分割バンドとの間に位置するブリッジが破断する構成としている。
請求項3の発明によれば、バネ部材にて外方に向けて付勢する力が加わる部分にブリッジが近接しているので、開封に際しての開栓方向の回転が行われるときに、前記ブリッジに不正開封防止バンドの周方向に沿う引っ張り力が加わるとともに、前記バネ部材の押し出し力による作用も加わって、ブリッジを簡単に破断することができるという効果を奏する。
キャップ本体2は、下面側でスパウトaの注出口部分を塞ぐことができるようにした天板4の周辺から下方に周壁5が延設されていて、周壁5で構成される筒状の部分は下方に向けてやや開いたテーパー状に設けられている。周壁5の内面側には、スパウトaの外ネジに螺合する内ネジを有している。さらに周壁5の下辺の断面形状はキャップ径方向外方に向けて張り出るように厚肉とされ、周壁5のほぼ上下方向に起立した側面から前記厚肉部分にかけて斜面を形成している。図4参照
不正開封防止バンド3は上述したようにキャップ本体2の周壁5の下部に位置しているが、周壁5の下辺全周に亘って一体となっているものではなく、以下に示す四カ所の連結部6を介して周壁5の下部に連続している。図7、図9、図10参照
不正開封防止バンド3は四本の分割バンド部分に区分されるように成形されていて、環状になるようにして四本の分割バンド部分が配置されている。四本の分割バンド部分は、二本の長分割バンド7とバンド周方向の長さが長分割バンド7より短かい二本の短分割バンド8とからなる。そして長分割バンド7と短分割バンド8とがバンド周方向に交互に位置している。長分割バンド7と短分割バンド8とは、長分割バンド7と短分割バンド8とのそれぞれの開栓方向の上流側端部12、14の部分で上記連結部6を介してキャップ本体2の周壁5の下部に連続している。図7、図10参照
バンド周方向で隣り合う長分割バンド7と短分割バンド8とは、破断可能であって開封の際の開栓方向の回転操作が行なわれるときに破断するブリッジ9を介して分離可能に連結されており、この不正開封防止バンド3は、隣り合う長分割バンド7と短分割バンド8とを破断可能な前記ブリッジ9を介して連続させて環状に形成している。図7参照
不正開封防止バンド3の内側には、図5と図6とに示すようにこの不正開封防止バンド3の内面に沿うようにするとともに開栓方向に向けて延設されている係止爪10が設けられている。係止爪10は後述するように長分割バンド7の内側と短分割バンド8の内側と位置していて、係止爪10の基端部分が、長分割バンド7と短分割バンド8とのバンド周壁3aに一体とされているとともに、係止爪10の上端部分が、長分割バンド7と短分割バンド8とのバンド天板3bに一体とされている。
開封するためにキャップ1を開栓方向Xに回すことで四カ所の破断可能な上記ブリッジ9が破断するように設けられているが、本発明では、開封操作時に、四カ所のブリッジ9全てを同時には破断せず、不正開封防止バンド3の径方向に対向する一組のブリッジ9が、前記径方向と異なる径方向で対向するもう一組のブリッジ9より先に切れるように、即ち、破断タイミングを僅かながらズレるように設けられていて、キャップ本体2を開栓方向Xに回すときの回転力に大きな力を要しない。
開封のために続けて開栓方向Xへキャップ本体2を回転させると、長分割バンド7の開栓方向Xの回転が上記係止爪10と係止突起bとの係止によって規制されて停止するのに対して、長分割バンド7の開栓方向下流側端部11に隣り合う短分割バンド8には、上記連結部6を介したキャップ本体2の動きに伴なって開栓方向Xに回転する力が加わってこの開栓方向Xに回転して前記長分割バンド7から離れる方向に移動することとなるので、長分割バンド7の開栓方向の下流側端部11とこの下流側端部11に並ぶ前記短分割バンド8の開栓方向の上流側端部14との間に位置するブリッジ9に引っ張り力が加わり、このブリッジ9が先破断ブリッジとして先に破断する。
長分割バンド7の開栓方向Xの上記下流側端部11と短分割バンド8の開栓方向Xの上記上流側端部14との間の上記ブリッジ9(先破断ブリッジ)が先に破断すると、長分割バンド7の開栓方向Xの下流側端部11は、短分割バンド8側からの拘束が無くなる。そのため、長分割バンド7の開栓方向の下流側端部11側の係止爪10と係止突起bとの係止状態は外れ易くなる。
本発明のキャップ1では、不正開封防止バンド3が破断して開封されていることが、スパウトaに取り付けられている状態のときに容易に目視確認できるようにした工夫を備えている。その工夫は、不正開封防止バンド3に、該不正開封防止バンド3側から上記係止突起bのスパウト径方向の外端部cに掛かる状態で当接し、不正開封防止バンド3をスパウトaの径方向外方に向けて付勢するバネ部材15を設けることで構成されている。図12、図13参照
バネ部材15の斜め支柱17は、不正開封防止バンド3の径方向外方(スパウト径方向外方)に向けて撓み変形可能な支柱である。そしてバンド下辺16に並ぶ後破断のブリッジ9が破断していない状態であって、上記受け板18に対して不正開封防止バンド3の径方向外方に向けて押し出す力が加えられた状態のときに、この斜め支柱17が撓むようになり、この撓みを元に戻そうとする復元力にて、バンド下辺16の部分、即ち、長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12を、不正開封防止バンド3の径方向外方に向けて付勢する付勢力を生じさせるようにしている。
バネ部材15の受け板18は、上述したようにその上端部分が連結部6に連続している。そして上記斜め支柱が17が撓み変形する状態のときにも、受け板18の上端部分は連結部6に連続し、上記後破断のブリッジ9が破断している状態のときにも連結部6に連続する。
未開封のキャップ1を開栓方向Xに回転させることで、上述したように先分断のブリッジ9が破断するとともに、その先破断のブリッジ9が破断してから後破断のブリッジ9が破断する。後破断のブリッジ9が破断してから再度キャップ本体2をスパウトaに取り付けて正しくスパウトaを閉じるようにネジ付けると、上述したようにスパウトa側の係止突起bと四つに切れた不正開封防止バンド3の内の上記長分割バンド7の開栓方向Xの上流側端部12とが対応位置する。
上述したようにキャップ本体2と不正開封防止バンド3とは上記連結部6を介して連続している。そして合成樹脂材料を用いて成形されたキャップ1ではキャップ本体2と不正開封防止バンド3との間には隙間が存在している。本実施の形態のキャップ1において、上記長分割バンド7は、開栓方向Xの上流側端部12の上記バネ部材15の部分で連結部6を介してキャップ本体2に連続しているが、下流側端部11に隣り合う短分割バンド8に至るまでの部分の距離が長くなっている。
2…キャップ本体
3…不正開封防止バンド
6…連結部
7…長分割バンド
8…短分割バンド
9…ブリッジ
10…係止爪
11…長分割バンドの開栓方向の下流側端部
12…長分割バンドの開栓方向の上流側端部
13…短分割バンドの開栓方向の下流側端部
14…短分割バンドの開栓方向の上流側端部
15…バネ部材
16…バンド下辺
17…斜め支柱
18…受け板
20…縦ブリッジ
X…開栓方向
Y…閉栓方向
a…スパウト
b…係止突起
c…係止突起のスパウト径方向外端部
d…スパウトの係止突起以外の外周面
Claims (3)
- スパウト(a)に螺合して取り付けられるキャップ本体(2)と、このキャップ本体(2)の周壁(5)の下部に連結部(6)を介して位置している環状の不正開封防止バンド(3)とからなり、前記不正開封防止バンド(3)は、複数の分割バンド部分からなり隣り合う分割バンド部分同士が破断可能なブリッジ(9)を介して連続して環状に形成されているとともに、スパウト(a)の外方に向けて突設した係止突起(b)に開栓方向(X)への回転時に係止して開栓方向(X)の回転を規制する係止爪(10)が設けられていて、前記係止突起(b)に前記係止爪(10)が係止して開栓方向(X)の回転が規制されるときに前記ブリッジ(9)が破断するキャップ(1)において、
前記不正開封防止バンド(3)には、不正開封防止バンド(3)側から係止突起(b)のスパウト径方向外端部に当接し、不正開封防止バンド(3)をスパウト(a)の径方向外方に向けて付勢するバネ部材(15)が設けられていることを特徴とするキャップ。 - 不正開封防止バンド(3)の上記分割バンド部分は、二本の長分割バンド(7)とバンド周方向の長さが長分割バンド(7)より短かい二本の短分割バンド(8)とされていて、不正開封防止バンド(3)は、上記ブリッジ(9)を介して長分割バンド(7)と短分割バンド(8)とをバンド周方向に交互に位置してなるものであって、
前記長分割バンド(7)の内側に設けた上記係止爪(10)と前記短分割バンド(8)の内側に設けた係止爪(10)とのバンド周方向での配置は、上記開栓方向(X)の回転で長分割バンド(7)の係止爪(10)が係止突起(b)に係止する位置になるときに、短分割バン(8)の係止爪(10)が係止突起(b)に非係止状態で近接する位置となる配置とされ、
開栓方向(X)の回転での長分割バンド(7)の係止爪(10)と係止突起(b)との係止により、長分割バンド(7)の開栓方向(X)の下流側端部(11)とこの下流側端部(11)に並ぶ短分割バンド(8)との間に位置するブリッジ(9)が破断し、
長分割バンド(7)の開栓方向(X)の下流側端部(11)とこの下流側端部(11)に並ぶ短分割バンド(8)との間に位置する前記ブリッジ(9)が破断した後に、短分割バンド(8)の係止爪(10)と係止突起(b)との係止により、前記短分割バンド(8)の開栓方向(X)の下流側端部(13)とこの短分割バンド(8)の開栓方向(X)の下流側端部(13)に並ぶ長分割バンド(7)との間に位置するブリッジ(9)が破断する構成とされている請求項1に記載のキャップ。 - 上記長分割バンド(7)の開栓方向(X)の上流側端部(12)は、この長分割バンド(7)のバンド下辺(16)と上記バネ部材(15)とからなり、バネ部材(15)は、下端部が前記バンド下辺(16)に連続しているとともに、上記スパウト(a)に当接可能な受け板(18)を経て上記連結部(6)に連続しており、
長分割バンド(7)の開栓方向(X)の上流側に位置する前記バンド下辺(16)とこのバンド下辺(16)に並ぶ短分割バンド(8)とが上記ブリッジ(9)を介して連続している請求項2に記載のキャップ。
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