JP2020078903A - 金属樹脂一体成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続生産性に優れた金属樹脂一体成形品の製造方法を提供する。【解決手段】第1コア11および第1キャビティ13を有する第1金型部品10と第2キャビティ21を有する第2金型部品20を備える成形用金型を準備し、第1金型部品10の第1キャビティ13に金属部品3を配置し、第1成形空間40が形成されるように第1金型部品10および第2金型部品20を閉じ、第1成形空間40に第1樹脂組成物を導入して第2キャビティ21に樹脂部品5を成形する工程と、第1キャビティ13に配置された金属部品3と、第2キャビティ21に成形された樹脂部品5と、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるように、第1金型部品10および第2金型部品20のうち少なくとも一方を移動させた後に、第1金型部品10および第2金型部品20を閉じ、シール部成形空間45に第2樹脂組成物を導入して、シール部7を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属樹脂一体成形品の製造方法に関する。
各種の金属部品を軽量化するために、金属部品の一部を樹脂部品に置き換えた金属樹脂一体成形品を用いることが検討されている。
金属部品と樹脂部品とを一体化する技術としては、例えば、表面に微細凹凸構造を形成させた金属部材に、樹脂部品を射出接合させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−292034号公報
金属樹脂一体成形品には生産性のさらなる向上が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、連続生産性に優れた金属樹脂一体成形品の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、以下に示す金属樹脂一体成形品の製造方法が提供される。
[1]
金属部品と樹脂部品とが一体化した金属樹脂一体成形品を製造するための製造方法であって、
第1コアおよび第1キャビティを有する第1金型部品と、第2キャビティを有する第2金型部品と、を備える成形用金型を準備する工程と、
上記第1金型部品の上記第1キャビティに上記金属部品を配置する工程と、
上記第1コアおよび上記第2キャビティにより第1成形空間が形成されるように上記第1金型部品および上記第2金型部品を閉じ、次いで、上記第1成形空間に第1樹脂組成物を導入して上記第2キャビティに上記樹脂部品を成形する工程と、
上記第1キャビティに配置された上記金属部品と、上記第2キャビティに成形された上記樹脂部品と、が対向するとともにシール部成形空間が形成されるように、上記第1金型部品および上記第2金型部品のうち少なくとも一方を移動させた後に、上記第1金型部品および上記第2金型部品を閉じる工程と、
上記シール部成形空間に第2樹脂組成物を導入して、上記金属部品と上記樹脂部品との間にシール部を形成する工程と、
を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
[2]
金属部品と樹脂部品とが一体化した金属樹脂一体成形品を製造するための製造方法であって、
上記樹脂部品は少なくとも第1樹脂部品および第2樹脂部品から構成され、
第1キャビティを有する第1金型部品と、第2キャビティを有する第2金型部品と、第3コアおよび第3キャビティを有する第3金型部品と、を備える成形用金型を準備する工程と、
上記第1金型部品の上記第1キャビティに上記金属部品を配置する工程と、
上記第3コアおよび上記第2キャビティにより第1成形空間が形成されるように上記第2金型部品および上記第3金型部品を閉じ、次いで、上記第1成形空間に第1樹脂組成物を導入して上記第2キャビティに上記第1樹脂部品を成形する工程と、
上記第1キャビティに配置された上記金属部品および上記第3キャビティにより第2成形空間が形成されるように上記第1金型部品および上記第3金型部品を閉じ、次いで、上記第2成形空間に第1樹脂組成物を導入して上記金属部品上に上記第2樹脂部品を成形する工程と、
上記第3金型部品を移動させた後に、上記金属部品上に成形された上記第2樹脂部品と、上記第2キャビティに成形された上記第1樹脂部品と、が対向するとともにシール部成形空間が形成されるように、上記第1金型部品および上記第2金型部品を閉じる工程と、
上記シール部成形空間に第2樹脂組成物を導入して、上記第1樹脂部品と上記第2樹脂部品との間にシール部を形成する工程と、
を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
[3]
上記[1]または[2]に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記金属部品は、上記樹脂部品と接する表面および上記シール部と接する表面のうち少なくとも一方の表面に微細凹凸構造を有する金属樹脂一体成形品の製造方法。
[4]
上記[3]に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記微細凹凸構造の間隔周期が0.01μm以上500μm以下の範囲である金属樹脂一体成形品の製造方法。
[5]
上記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記金属部品は、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材および銅合金製部材からなる群から選択される少なくとも一種の部材により構成されている金属樹脂一体成形品の製造方法。
[6]
上記[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記金属部品は板状である金属樹脂一体成形品の製造方法。
[7]
上記[1]乃至[6]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記樹脂部品は箱状である金属樹脂一体成形品の製造方法。
[8]
上記[7]に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記樹脂部品は内部に流路が形成されている金属樹脂一体成形品の製造方法。
[9]
上記[1]乃至[8]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記成形用金型は、ダイスライドインジェクション成形用金型または二色成形用金型である金属樹脂一体成形品の製造方法。
[10]
上記[1]乃至[9]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記シール部を形成する工程の前に、上記金属部品における上記樹脂部品と接する表面および上記シール部と接する表面のうち少なくとも一方の表面に、接着剤を配置する工程をさらに含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
[11]
上記[1]乃至[10]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記第1キャビティに上記金属部品を配置する工程では、上記金属部品を吸引して上記第1キャビティの所定の位置に固定する金属樹脂一体成形品の製造方法。
[12]
上記[1]乃至[11]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記第1樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
[13]
上記[1]乃至[12]のいずれか一つに記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
上記第2樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
本発明によれば、連続生産性に優れた金属樹脂一体成形品の製造方法を提供することができる。
本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品の製造方法の一例を説明するための図である。 本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品の製造方法の一例を説明するための図である。 本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品の構造の一例を模式的に示した外観図である。 本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品の製造方法の一例を説明するための図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。文中の数字の間にある「〜」は特に断りがない限り、以上から以下を示す。
<金属樹脂一体成形品の製造方法>
図1および図2は本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品1の製造方法の一例を説明するための図であり、図3は本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品1の構造の一例を模式的に示した外観図である。また、図4は、本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品1の製造方法の一例を説明するための図であって、図1および図2の別態様を示す図である。
本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法は、金属部品3と樹脂部品5とが一体化した金属樹脂一体成形品1を製造するための製造方法に関するものであり、以下の工程(A1)〜工程(E1)を含む。
工程(A1):第1コア11および第1キャビティ13を有する第1金型部品10と、第2キャビティ21を有する第2金型部品20と、を備える成形用金型を準備する工程
工程(B1):第1金型部品10の第1キャビティ13に金属部品3を配置する工程
工程(C1):第1コア11および第2キャビティ21により第1成形空間40が形成されるように第1金型部品10および第2金型部品20を閉じ、次いで、第1成形空間40に第1樹脂組成物を導入して第2キャビティ21に樹脂部品5を成形する工程
工程(D1):第1キャビティ13に配置された金属部品3と、第2キャビティ21に成形された樹脂部品5と、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるように、第1金型部品10および第2金型部品20のうち少なくとも一方を移動させた後に、第1金型部品10および第2金型部品20を閉じる工程
工程(E1):シール部成形空間45に第2樹脂組成物を導入して、金属部品3と樹脂部品5との間にシール部7を形成する工程
上記工程(A1)〜工程(E1)を含む本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法では、金属部品3や樹脂部品5等の金属樹脂一体成形品1の構成部品を成形用金型から取り出すことなく、金属部品3と樹脂部品5とがシール部7により接合された金属樹脂一体成形品1を製造することが可能である。
そのため、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法によれば、金属樹脂一体成形品1の連続生産性を向上させることができる。
以下、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法の各工程について説明する。
はじめに、第1コア11および第1キャビティ13を有する第1金型部品10と、第2キャビティ21を有する第2金型部品20と、を備える成形用金型を準備する(工程(A1))。
本実施形態に係る成形用金型は、第1金型部品10と第2金型部品20を組み合わせることにより、後工程において樹脂部品5が形成される第1成形空間40が形成される。
本実施形態に係る成形用金型は、第1金型部品10および第2金型部品20のうち少なくとも一方を移動させることによって、第1キャビティ13に配置された金属部品3と、第2キャビティ21に成形された樹脂部品5と、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるような状態を容易に作り出せるような構造となっている。図1の(e)では、第1金型部品10をスライド移動させ、次いで、第1金型部品10と第2金型部品20とを閉じることによって、第1キャビティ13に配置された金属部品3と、第2キャビティ21に成形された樹脂部品5と、が対向するとともにシール部成形空間45が形成された状態を作り出している。
このような成形用金型として、例えば、ダイスライドインジェクション成形用金型または二色成形用金型等を用いることができる。
次いで、図1の(a)に示すように、第1金型部品10の第1キャビティ13に金属部品3を配置する(工程(B1))。
ここで、第1金型部品10の第1キャビティ13に金属部品3を密着させる観点から、第1キャビティ13に金属部品3を配置する工程では、金属部品3を吸引して第1キャビティ13の所定の位置に固定させることが好ましい。こうすることで、金属部品3と第1金型部品10との間の隙間に溶融した第2樹脂組成物が入り込むことをより効果的に抑制することができる。
金属部品3の形状は、樹脂部品5と一体化できる形状であれば特に限定されず、例えば、板状、曲板状、棒状、筒状、塊状等とすることができる。また、これらの組み合わせからなる構造体であってもよい。これらの中でも、金属部品3の形状は板状が好ましい。
金属部品3は、金属材料を切断、プレス等による塑性加工、打ち抜き加工、切削、研磨、放電加工等の除肉加工によって上述した所定の形状に加工された後に、後述する粗化処理をおこない、表面に微細凹凸構造が形成されたものが好ましい。すなわち、種々の加工法により、必要な形状に加工され、表面に微細凹凸構造を有するものを用いることが好ましい。
金属部品3を構成する金属種としては、例えば、伝熱性に優れる点から、アルミニウムまたは銅が好ましく用いられる。具体的には、金属部品3は、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材および銅合金製部材からなる群から選択される少なくとも一種の部材により構成されていることが好ましい。また金属部品3が板状の場合、金属部品3の平均厚みは、伝熱性、強度および軽量性を総合的に勘案して、例えば0.5mm〜30mm、好ましくは0.5mm〜20mmである。
金属部品3は樹脂部品5と接する表面およびシール部7と接する表面のうち少なくとも一方の表面に微細凹凸構造を有することが好ましく、樹脂部品5と接する表面およびシール部7と接する表面の両方に微細凹凸構造を有することがより好ましい。こうすることで、金属部品3と樹脂部品5との間の接合強度や、金属部品3とシール部7との間の接合強度を高めることができるとともに、機械的強度および耐久性の信頼性により一層優れた金属樹脂一体成形品1を得ることができる。
上記微細凹凸構造は、金属部品3と樹脂部品5とをより一層強固に接合する観点や、金属部品3とシール部7とをより一層強固に接合する観点から、間隔周期が0.01μm以上500μm以下であることが好ましい。
上記微細凹凸構造の間隔周期は凸部から隣接する凸部までの距離の平均値であり、電子顕微鏡またはレーザー顕微鏡で撮影した写真から求めることができる。
具体的には、電子顕微鏡またはレーザー顕微鏡により、金属部品3における微細凹凸構造が形成された表面を撮影する。その写真から、任意の凸部を50個選択し、それらの凸部から隣接する凸部までの距離をそれぞれ測定する。凸部から隣接する凸部までの距離の全てを積算して50で除したものを間隔周期とする。
上記微細凹凸構造の間隔周期は、好ましくは0.02μm以上100μm以下、より好ましくは0.05μm以上50μm以下、さらに好ましくは0.05μm以上20μm以下、特に好ましくは0.10μm以上10μm以下である。
上記微細凹凸構造の間隔周期が上記下限値以上であると、上記微細凹凸構造の凹部に第1樹脂組成物および第2樹脂組成物がより多く進入することができ、金属部品3と樹脂部品5との接合強度や、金属部品3とシール部7との接合強度をより一層向上させることができる。また、上記微細凹凸構造の間隔周期が上記上限値以下であると、金属部品3と樹脂部品5との接合部や金属部品3とシール部7との接合部に隙間が生じることをより一層抑制できる。その結果、金属部品3と樹脂部品5との接合部や金属部品3とシール部7との接合部の隙間から水分などの不純物が浸入することを抑制できるため、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1を高温、高湿下で用いた際に、強度が低下することを抑制できる。
金属部品3と樹脂部品5とをより一層強固に接合する観点や、金属部品3とシール部7とをより一層強固に接合する観点から、JIS B0601:2001に準拠して測定される、微細凹凸構造を有する金属部品3の算術平均粗さ(Ra)が好ましくは0.2μm以上1μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上0.8μm以下である。
金属部品3の金属表面に上記微細凹凸構造を形成する方法として特段の制限はないが、例えば、水酸化ナトリウム等の無機塩基水溶液および/または塩酸、硝酸等の無機酸水溶液に金属部品を浸漬する方法;陽極酸化法により金属部品を処理する方法;機械的切削、例えばダイヤモンド砥粒研削またはブラスト加工によって作製した凹凸を有する金型パンチを金属部品表面にプレスすることにより金属部品表面に凹凸を形成する方法や、サンドブラスト、ローレット加工、レーザー加工により金属部品表面に微細凹凸構造を作製する方法;国際公開第2009/31632号パンフレットに開示されているような、水和ヒドラジン、アンモニア、および水溶性アミン化合物から選ばれる1種以上の水溶液に金属部品を浸漬する方法等が挙げることができる。
なお、上記した方法の中で、特に浸漬方法を採用する場合、金属部品3上の微細凹凸構造は、樹脂部品5と接する表面やシール部7と接する表面のみならず、金属部品3の全表面に微細凹凸構造が形成されることになるが、このような実施形態は本発明の効果を何ら損なうものではない。
次いで、図1の(b)および(c)または図2の(b)および(c)に示すように、第1コア11および第2キャビティ21により第1成形空間40が形成されるように第1金型部品10および第2金型部品20を閉じ、次いで、第1成形空間40に第1樹脂組成物を導入して第2キャビティ21に樹脂部品5を成形する(工程(C1))。
樹脂部品5の成形方法は、生産性および品質安定性の視点から射出成形法が好ましい。射出成形の典型的な条件として例えば以下の条件を例示できる。シリンダー温度;250℃〜320℃、金型温度:50℃〜70℃、射出圧力(一次圧);300kg/cm〜320kg/cm、射出時間(一次);3秒〜7秒。
ここで、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1を構成する樹脂部品5について説明する。本実施形態に係る樹脂部品5は、第1樹脂組成物を用いて形成される成形体であり、好ましくは熱可塑性樹脂組成物の成形体である。第1樹脂組成物は樹脂成分としての熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂から選択される少なくとも一種を含み、必要に応じて充填剤をさらに含んでもよい。樹脂成分としては連続成形性に優れる点から、熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、極性基含有ポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂等のポリメタクリル系樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂等のポリアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール−ポリ塩化ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、無水マレイン酸−スチレン共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等の芳香族ポリエーテルケトン、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アイオノマー、アミノポリアクリルアミド樹脂、イソブチレン無水マレイン酸コポリマー、ABS、ACS、AES、AS、ASA、MBS、エチレン−塩化ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフトポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、カルボキシビニルポリマー、ケトン樹脂、非晶性コポリエステル樹脂、ノルボルネン樹脂、フッ素プラスチック、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、フッ素化エチレンポリプロピレン樹脂、PFA、ポリクロロフルオロエチレン樹脂、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリパラメチルスチレン樹脂、ポリアリルアミン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、オリゴエステルアクリレート、キシレン樹脂、マレイン酸樹脂、ポリヒドロキシブチレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリグルタミン酸樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種単独で使用してもよいし、二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、熱可塑性樹脂としては、金属部品3と樹脂部品5との接合強度向上効果をより効果的に得ることができるという観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアリーレンエーテル系樹脂およびポリアリーレンスルフィド系樹脂から選択される一種または二種以上の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、ユリア(尿素)樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は一種単独で使用してもよいし、二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、熱硬化性樹脂としては、耐熱性、加工性、機械的特性、接着性および防錆性等の視点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および不飽和ポリエステル樹脂から選択される一種または二種以上の熱硬化性樹脂が好適に用いられる。
本実施形態に係る第1樹脂組成物においては、樹脂部品5の機械的特性改良の視点や線膨張係数差調整等の視点から任意成分と充填剤を併用できる。充填剤としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、炭素粒子、粘土、タルク、シリカ、ミネラル、セルロース繊維からなる群から一種または二種以上を選ぶことができる。これらのうち、好ましくは、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、ミネラルから選択される一種または二種以上である。また、アルミナ、フォルステライト、マイカ、窒化アルミナ、窒化ホウ素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等に代表される放熱性フィラーを用いることもできる。これらの充填剤の形状は特に限定されず、繊維状、粒子状、板状等どのような形状であってもよいが、金属部品3の表面に微細凹凸構造が形成されている場合は、凹部に侵入できる程度の大きさを含む充填剤を使用することが好ましい。
第1樹脂組成物が充填剤を含む場合、その含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上100質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上90質量部以下であり、特に好ましくは10質量部以上80質量部以下である。
本実施形態に係る樹脂部品5の形状は特に限定されないが、例えば、シート状、板状、箱状、棒状、筒状、塊状等が挙げられる。図1〜4に示すような金属部品3と樹脂部品5との間に空間を有する金属樹脂一体中空成形品を得る観点から、樹脂部品5の形状は箱状が好ましい。ここで、箱状の樹脂部品5は、金属部品3と接する側の面は開口されていてもよい。箱状の樹脂部品5は、例えば、樹脂製ハウジングとして用いることができる。
箱状の樹脂部品5の底部および側壁部は、好ましくは同一の第1樹脂組成物から形成されている。側壁部の枚数は特に限定されないが、例えば4枚〜8枚である。
底部および側壁部の厚みは、例えば1mm〜10mm、好ましくは2mm〜8mmである。このような範囲にあることによって、堅固なハウジング構造とすることができる。なお、箱状の樹脂部品5の外部には、リブ構造によって機械強度が補強されていてもよい。補強リブに用いられる材料は、例えば樹脂であり、好ましくは箱状の樹脂部品5の構成樹脂と同一の第1樹脂組成物である。このような樹脂製の補強リブは、樹脂部品5の成形段階において容易に付与可能である。
本実施形態に係る樹脂部品5の形状が箱状である場合、樹脂部品5の内部には流路が形成されていてもよい。例えば、樹脂部品5の内部に流路を形成し、その流路に冷媒を流すことによって、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1を、発熱体を冷却するための冷却装置として使用することができる。発熱体の冷却効率を良好にする観点から、発熱体は金属部品3と接するように配置することが好ましい。ここで、発熱体としては、システムボード上のCPU等の電子部品;リチウムイオン電池等の電池;等が挙げられる。
樹脂部品5の内部に形成される上記流路は、樹脂部品5の金属部品3側の一面に形成されていることが好ましく、樹脂部品5の金属部品3側の一面の全体にわたって形成されていることが好ましい。この流路は、金属部品3と密接することによって冷媒の流路としての機能を生みだす。流路の入り口部および出口部(すなわち、流路の端部)には、例えば、入水管接続口および出水管接続口が設けられている。流路内には必要に応じて、マニフォールド部が設けられる。
本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1を、発熱体を冷却するための冷却装置として使用する場合、金属樹脂一体成形品1を構成する金属部品3は、発熱体からの熱を拡散するとともに、樹脂部品5内を流通する冷媒に効率的に熱を伝達するという二つの役割を担う。それゆえ、金属部品3を構成する金属種は伝熱性に優れることが好ましい。このような視点から金属部品3を構成する金属種としては、アルミニウムまたは銅が用いられ、具体的には金属部品3はアルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材および銅合金製部材からなる群から選択される少なくとも一種の部材により構成されていることが好ましい。また金属部品3の平均厚みは、伝熱性、強度および軽量性を総合的に勘案して、例えば0.5mm〜30mm、好ましくは0.5mm〜20mmである。
次いで、図1の(d)〜(f)または図2の(d)〜(f)に示すように、第1キャビティ13に配置された金属部品3と、第2キャビティ21に成形された樹脂部品5と、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるように、第1金型部品10および第2金型部品20のうち少なくとも一方を移動させた後に、第1金型部品10および第2金型部品20を閉じる(工程(D1))。
ここで、移動させる金型部品は、第1金型部品10および第2金型部品20のうちの一方だけでもよいし、第1金型部品10および第2金型部品20の両方であってもよい。また、成形用金型として、図1に示すようなダイスライドインジェクション成形用金型(図1の第1金型部品10および第2金型部品20)を用いると、第1金型部品10および第2金型部品20のうち少なくとも一方をスライド移動させることによって、第1キャビティ13に配置された金属部品3と、第2キャビティ21に成形された樹脂部品5と、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるような状態を容易に作り出せるため好ましい。
本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法において、シール部7を形成する工程(E1)の前に、金属部品3における樹脂部品5と接する表面およびシール部7と接する表面のうち少なくとも一方の表面に、接着剤を配置する工程をさらに含んでもよい。これにより、金属部品3と樹脂部品5との間の接合強度や金属部品3とシール部7との間の接合強度をより一層向上させることができる。
本実施形態に係る接着剤は特に限定されず、例えば、公知の接着剤を用いることができる。より具体的には、接着剤としては、フェノール系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、石油樹脂などのホットメルト系接着剤などが挙げられる。
また、接着剤は熱硬化性の接着剤であってもよいし、光硬化性の接着剤であってもよい。
これらの接着剤は一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
次いで、図1の(g)および(h)または図2の(g)および(h)に示すように、シール部成形空間45に第2樹脂組成物を導入して、金属部品3と樹脂部品5との間にシール部7を形成する(工程(E1))。次いで、第1金型部品10および第2金型部品20を開くことによって、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1が得られる。
シール部7の形成方法は、生産性および品質安定性の視点から射出成形法が好ましい。射出成形の典型的な条件として例えば以下の条件を例示できる。シリンダー温度;250℃〜320℃、金型温度:50℃〜70℃、射出圧力(一次圧);300kg/cm〜320kg/cm、射出時間(一次);3秒〜7秒。
ここで、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1を構成するシール部7について説明する。本実施形態に係るシール部7は、第2樹脂組成物を用いて形成される。第2樹脂組成物は樹脂成分としての熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂から選択される少なくとも一種を含む。樹脂成分としては連続成形性に優れる点から、熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、極性基含有ポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂等のポリメタクリル系樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂等のポリアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール−ポリ塩化ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、無水マレイン酸−スチレン共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等の芳香族ポリエーテルケトン、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アイオノマー、アミノポリアクリルアミド樹脂、イソブチレン無水マレイン酸コポリマー、ABS、ACS、AES、AS、ASA、MBS、エチレン−塩化ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフトポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、カルボキシビニルポリマー、ケトン樹脂、非晶性コポリエステル樹脂、ノルボルネン樹脂、フッ素プラスチック、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、フッ素化エチレンポリプロピレン樹脂、PFA、ポリクロロフルオロエチレン樹脂、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリパラメチルスチレン樹脂、ポリアリルアミン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、オリゴエステルアクリレート、キシレン樹脂、マレイン酸樹脂、ポリヒドロキシブチレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリグルタミン酸樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種単独で使用してもよいし、二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、熱可塑性樹脂としては、金属部品3と樹脂部品5との接合強度向上効果をより効果的に得ることができるという観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアリーレンエーテル系樹脂およびポリアリーレンスルフィド系樹脂から選択される一種または二種以上の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、ユリア(尿素)樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は一種単独で使用してもよいし、二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、熱硬化性樹脂としては、耐熱性、加工性、機械的特性、接着性および防錆性等の視点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および不飽和ポリエステル樹脂から選択される一種または二種以上の熱硬化性樹脂が好適に用いられる。
本実施形態に係る第2樹脂組成物においては、シール部7の機械的特性改良の視点や線膨張係数差調整等の視点から任意成分と充填剤を併用できる。充填剤としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、炭素粒子、粘土、タルク、シリカ、ミネラル、セルロース繊維からなる群から一種または二種以上を選ぶことができる。これらのうち、好ましくは、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、ミネラルから選択される一種または二種以上である。また、アルミナ、フォルステライト、マイカ、窒化アルミナ、窒化ホウ素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等に代表される放熱性フィラーを用いることもできる。これらの充填剤の形状は特に限定されず、繊維状、粒子状、板状等どのような形状であってもよいが、金属部品3の表面に微細凹凸構造が形成されている場合は、凹部に侵入できる程度の大きさを含む充填剤を使用することが好ましい。
第2樹脂組成物が充填剤を含む場合、その含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上100質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上90質量部以下であり、特に好ましくは10質量部以上80質量部以下である。
また、本発明に係る実施形態の金属樹脂一体成形品1の製造方法は、上記工程(A1)〜工程(E1)を含む製造方法以外の態様として、以下の工程(A2)〜工程(E2)を含む態様であってもよい。この態様では、樹脂部品5は少なくとも第1樹脂部品5Aおよび第2樹脂部品5Bから構成される。
工程(A2):第1キャビティを有する第1金型部品10と、第2キャビティを有する第2金型部品20と、第3コア31および第3キャビティ33を有する第3金型部品30と、を備える成形用金型を準備する工程
工程(B2):第1金型部品10の第1キャビティに金属部品3を配置する工程と、
工程(C2−1):第3コア31および第2キャビティにより第1成形空間40が形成されるように第2金型部品20および第3金型部品30を閉じ、次いで、第1成形空間40に第1樹脂組成物を導入して第2キャビティに第1樹脂部品5Aを成形する工程
工程(C2−2):第1キャビティに配置された金属部品3および第3キャビティ33により第2成形空間41が形成されるように第1金型部品10および第3金型部品30を閉じ、次いで、第2成形空間41に第1樹脂組成物を導入して金属部品3上に第2樹脂部品5Bを成形する工程
工程(D2):第3金型部品30を移動させた後に、金属部品3上に成形された第2樹脂部品5Bと、第2キャビティに成形された第1樹脂部品5Aと、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるように、第1金型部品10および第2金型部品20を閉じる工程
工程(E2):シール部成形空間に第2樹脂組成物を導入して、第1樹脂部品5Aと第2樹脂部品5Bとの間にシール部7を形成する工程
上記工程(A2)〜工程(E2)を含む本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法では、金属部品3や樹脂部品5等の金属樹脂一体成形品1の構成部品を成形用金型から取り出すことなく、金属部品3と樹脂部品5とがシール部7により接合された金属樹脂一体成形品1を製造することが可能である。
そのため、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1の製造方法によれば、金属樹脂一体成形品1の連続生産性を向上させることができる。
ここで、工程(A2)〜工程(E2)を含む製造方法の態様について図4を参照して説明する。
はじめに、第1キャビティを有する第1金型部品10と、第2キャビティを有する第2金型部品20と、第3コア31および第3キャビティ33を有する第3金型部品30と、を備える成形用金型を準備する(工程(A2))。
図4に示すように、第1金型部品10と第2金型部品20との間に第3金型部品30が配置される。そして、第3金型部品30において、第3コア31が第2キャビティに嵌るように第2金型部品20側に配置され、第3キャビティ33が第1金型部品10側に配置される。
本実施形態に係る成形用金型は、第3金型部品30と第2金型部品20を組み合わせることにより、後工程において第1樹脂部品5Aが形成される第1成形空間40が形成される。また、第3金型部品30と第1金型部品10を組み合わせることにより、後工程において第2樹脂部品5Bが形成される第2成形空間41が形成される。
本実施形態に係る成形用金型は、第3金型部品30を移動させることによって、金属部品3上に成形された第2樹脂部品5Bと、第2キャビティに成形された第1樹脂部品5Aと、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるような状態を容易に作り出せるような構造となっている。
また、図4の(a’)〜(c’)に示すように、第3金型部品30は第3金型部品30Aと第3金型部品30Bとに分割できるものであってもよい。
このような成形用金型として、例えば、ダイスライドインジェクション成形用金型または二色成形用金型等を用いることができる。
次いで、第1金型部品10の第1キャビティに金属部品3を配置する(工程(B2))。
次いで、図4の(a)および(b)または図4の(a’)および(b’)に示すように、第3コア31および第2キャビティにより第1成形空間40が形成されるように第2金型部品20および第3金型部品30(第3金型部品30A)を閉じ、次いで、第1成形空間40に第1樹脂組成物を導入して第2キャビティに第1樹脂部品5Aを成形する(工程(C2−1))。
また、図4の(a)および(b)または図4の(a’)および(b’)に示すように、第1キャビティに配置された金属部品3および第3キャビティ33により第2成形空間41が形成されるように第1金型部品10および第3金型部品30を閉じ、次いで、第2成形空間41に第1樹脂組成物を導入して金属部品3上に第2樹脂部品5Bを成形する(工程(C2−2))。
ここで、工程(C2−1)および工程(C2−2)は同時におこなってもよいし、別々におこなってもよい。また、工程(C2−1)および工程(C2−2)を別々に行う場合は、工程(C2−1)を先におこなってもよいし、工程(C2−2)を先におこなってもよい。
第1樹脂部品5Aおよび第2樹脂部品5Bの成形方法は、生産性および品質安定性の視点から射出成形法が好ましい。射出成形の典型的な条件として例えば以下の条件を例示できる。シリンダー温度;250℃〜320℃、金型温度:50℃〜70℃、射出圧力(一次圧);300kg/cm〜320kg/cm、射出時間(一次);3秒〜7秒。
次いで、図4の(c)または図4の(c’)に示すように、第3金型部品30を移動させた後に、金属部品3上に成形された第2樹脂部品5Bと、第2キャビティに成形された第1樹脂部品5Aと、が対向するとともにシール部成形空間45が形成されるように、第1金型部品10および第2金型部品20を閉じる(工程(D2))。
次いで、図4の(d)に示すように、シール部成形空間に第2樹脂組成物を導入して、第1樹脂部品5Aと第2樹脂部品5Bとの間にシール部7を形成する(工程(E2))。次いで、第1金型部品10および第2金型部品20を開くことによって、本実施形態に係る金属樹脂一体成形品1が得られる。
シール部7の形成方法は、生産性および品質安定性の視点から射出成形法が好ましい。射出成形の典型的な条件として例えば以下の条件を例示できる。シリンダー温度;250℃〜320℃、金型温度:50℃〜70℃、射出圧力(一次圧);300kg/cm〜320kg/cm、射出時間(一次);3秒〜7秒。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
1 金属樹脂一体成形品
3 金属部品
5 樹脂部品
5A 第1樹脂部品
5B 第2樹脂部品
7 シール部
10 第1金型部品
11 第1コア
13 第1キャビティ
20 第2金型部品
21 第2キャビティ
30 第3金型部品
30A 第3金型部品
30B 第3金型部品
31 第3コア
33 第3キャビティ
40 第1成形空間
41 第2成形空間
45 シール部成形空間

Claims (13)

  1. 金属部品と樹脂部品とが一体化した金属樹脂一体成形品を製造するための製造方法であって、
    第1コアおよび第1キャビティを有する第1金型部品と、第2キャビティを有する第2金型部品と、を備える成形用金型を準備する工程と、
    前記第1金型部品の前記第1キャビティに前記金属部品を配置する工程と、
    前記第1コアおよび前記第2キャビティにより第1成形空間が形成されるように前記第1金型部品および前記第2金型部品を閉じ、次いで、前記第1成形空間に第1樹脂組成物を導入して前記第2キャビティに前記樹脂部品を成形する工程と、
    前記第1キャビティに配置された前記金属部品と、前記第2キャビティに成形された前記樹脂部品と、が対向するとともにシール部成形空間が形成されるように、前記第1金型部品および前記第2金型部品のうち少なくとも一方を移動させた後に、前記第1金型部品および前記第2金型部品を閉じる工程と、
    前記シール部成形空間に第2樹脂組成物を導入して、前記金属部品と前記樹脂部品との間にシール部を形成する工程と、
    を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
  2. 金属部品と樹脂部品とが一体化した金属樹脂一体成形品を製造するための製造方法であって、
    前記樹脂部品は少なくとも第1樹脂部品および第2樹脂部品から構成され、
    第1キャビティを有する第1金型部品と、第2キャビティを有する第2金型部品と、第3コアおよび第3キャビティを有する第3金型部品と、を備える成形用金型を準備する工程と、
    前記第1金型部品の前記第1キャビティに前記金属部品を配置する工程と、
    前記第3コアおよび前記第2キャビティにより第1成形空間が形成されるように前記第2金型部品および前記第3金型部品を閉じ、次いで、前記第1成形空間に第1樹脂組成物を導入して前記第2キャビティに前記第1樹脂部品を成形する工程と、
    前記第1キャビティに配置された前記金属部品および前記第3キャビティにより第2成形空間が形成されるように前記第1金型部品および前記第3金型部品を閉じ、次いで、前記第2成形空間に第1樹脂組成物を導入して前記金属部品上に前記第2樹脂部品を成形する工程と、
    前記第3金型部品を移動させた後に、前記金属部品上に成形された前記第2樹脂部品と、前記第2キャビティに成形された前記第1樹脂部品と、が対向するとともにシール部成形空間が形成されるように、前記第1金型部品および前記第2金型部品を閉じる工程と、
    前記シール部成形空間に第2樹脂組成物を導入して、前記第1樹脂部品と前記第2樹脂部品との間にシール部を形成する工程と、
    を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記金属部品は、前記樹脂部品と接する表面および前記シール部と接する表面のうち少なくとも一方の表面に微細凹凸構造を有する金属樹脂一体成形品の製造方法。
  4. 請求項3に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記微細凹凸構造の間隔周期が0.01μm以上500μm以下の範囲である金属樹脂一体成形品の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記金属部品は、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材および銅合金製部材からなる群から選択される少なくとも一種の部材により構成されている金属樹脂一体成形品の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記金属部品は板状である金属樹脂一体成形品の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記樹脂部品は箱状である金属樹脂一体成形品の製造方法。
  8. 請求項7に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記樹脂部品は内部に流路が形成されている金属樹脂一体成形品の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記成形用金型は、ダイスライドインジェクション成形用金型または二色成形用金型である金属樹脂一体成形品の製造方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記シール部を形成する工程の前に、前記金属部品における前記樹脂部品と接する表面および前記シール部と接する表面のうち少なくとも一方の表面に、接着剤を配置する工程をさらに含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記第1キャビティに前記金属部品を配置する工程では、前記金属部品を吸引して前記第1キャビティの所定の位置に固定する金属樹脂一体成形品の製造方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記第1樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の金属樹脂一体成形品の製造方法において、
    前記第2樹脂組成物は熱可塑性樹脂を含む金属樹脂一体成形品の製造方法。
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