JP2020078458A - 医療用留置具搬送装置及び留置具付き医療用留置具搬送装置 - Google Patents

医療用留置具搬送装置及び留置具付き医療用留置具搬送装置 Download PDF

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賢一 兼政
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Abstract

【課題】装置に対して複雑な操作をしなくても、好適な位置に留置具を留置することが可能な医療用留置具搬送装置、及び留置具付き医療用留置具搬送装置を提供する。【解決手段】搬送装置1は、ステントグラフト2を保持するシース3と、シース3に摺動可能に挿通され、遠位側がシース3の先端部3bに接続された操作線と、操作線の近位側が接続され、操作線を牽引することで、シース3の先端部3bを屈曲させる操作レバー5と、ステントグラフト2の近位側への移動を制限可能な押さえシャフト6と、シース3が近位側に相対的に位置するように、押さえシャフト6とシース3との相対位置を変更させたときに、シース3の牽引力を変更する移動機構7と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ステントやステントグラフト等の留置具を生体管腔の内部にデリバリーするための医療用留置具搬送装置及び留置具付き医療用留置具搬送装置に関する。
ステントは、生体管腔内に生じた狭窄部や閉塞部、癒着部(以下、「狭窄部等」という場合がある。)等に留置して用いられる。ステントは一般に拡張可能な網目状の小さな金属製の筒として形成される。薬剤が塗布されていないベアメタルステントと、塗布された薬剤が徐放される薬剤溶出型ステントとが知られている。
ステントグラフトは、金属製の網目状に形成されたステントに人工血管(グラフト)を一体化して作成された筒状の留置具である。ステントグラフトは、狭窄部等の他、腹部や胸部の大動脈瘤などの内部に留置して用いられる。ステントグラフトによれば、グラフト内に血液を流すことができ、グラフト外にある大動脈瘤に血圧がかからなくなり大動脈瘤の破裂を予防することができる。
ステントは、バルーン拡張型と自己拡張型とに大別される。バルーン拡張型は、筒状に折り畳まれたステントが自ら拡張せず、バルーンカテーテルが備えるバルーンを膨張させることによって拡大して瘤の内面に張り付けられる。一方、自己拡張型のステントは超弾性金属で作成され、小径に圧縮された収縮状態で拘束されている。この拘束を解除することでステントは自ら拡張する。
ステントやステントグラフトは、カテーテルシャフトやシースなどと呼ばれる長尺で可撓性の管状本体の遠位部に装着されて生体管腔に導入される。
例えば、特許文献1には、自己拡開型のステントグラフトを生体管腔内にデリバリーするステントグラフト留置装置が記載されている。
特許文献1のステントグラフトが装着されたシースにおいては、湾曲した形状にプリシェイプ(形状付け)がされている。術者は、大腿部から肩付近の血管まで通したガイドワイヤに沿って、シースを挿入することで、シース内に内装されたステントグラフトを所望の位置に留置できるというものである。
また、ステントグラフト等の留置具を搬送する装置(医療用留置具搬送装置)には、シースの先端部に遠位側の端部を固定された不図示の操作線を用いて、操作線を牽引することによって、シースの先端部を屈曲させるものもある。そして、シースの先端部を屈曲させた状態で、シースを近位側に引くことによって、シース内部のステントグラフトを留置するというものである。
特開2013−52282号公報
しかし、特許文献1のシースは、湾曲した形状にプリシェイプされているため、ガイドワイヤを用いずに、そのまま生体管腔(大動脈)に挿入すると常にシースの先端が生体管腔壁(血管壁)を擦ることになる。このため、特許文献1に開示された技術においては、ガイドワイヤを通すための操作が必要であり、その操作が煩雑となる。
また、不図示の操作線を備える図4に示す搬送装置100を使用する術者は、操作線を牽引することによって、例えば大きく湾曲した大動脈弓31等の内壁に沿うようにシース300の先端部300bを屈曲変形させる。その後、術者は、ステントグラフト等の留置具を留置するために、シース300を近位側に引く。このとき、図4に示すように、シース300の先端部300bが屈曲したまま近位側に移動することがあり、この場合、ステントグラフトは、大動脈弓31の経路の中心からずれた位置で拡開して、留置されることになる。
このように、所望の位置(例えば、大動脈弓31の経路の中心)からずれた位置で、ステントグラフトが拡開して留置されると、ステントグラフトと生体管腔壁との間に僅かな隙間が生じることが想定される。この場合、ステントグラフトを越えて、下行大動脈32に形成された胸部大動脈瘤30内に血液が流れ込むことがある。
大動脈弓31に沿った展開をするには、シース300を下に引くとともに先端部300bの曲げを徐々に解除する必要がある。しかしながら、術者がこの操作を行うためには熟練が必要であり、マニュアルにしたがって行うことも困難であった。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、装置に対して複雑な操作をしなくても、好適な位置に留置具を留置することが可能な医療用留置具搬送装置、及び留置具付き医療用留置具搬送装置を提供するものである。
本発明の医療用留置具搬送装置は、長尺で可撓性を有し、体内に留置する医療用の留置具を保持する管状本体と、該管状本体に摺動可能に挿通され、遠位側が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、該操作線の近位側が接続され、前記操作線を牽引することで、前記管状本体の前記遠位部を屈曲させる操作部と、前記留置具の近位側への移動を制限可能な制限部材と、前記管状本体が近位側に相対的に位置するように、前記制限部材と前記管状本体との相対位置を変更させたときに、前記管状本体の牽引力を変更する牽引力変更部と、を備え、該牽引力変更部は、前記制限部材と前記管状本体との相対位置を変更させることに起因する前記管状本体の前記遠位部の振れを抑制するように、前記操作線の牽引力を変更することを特徴とする。
また、本発明の留置具付き医療用留置具搬送装置は、上記の医療用留置具搬送装置と、管状本体に保持された留置具と、を備えることを特徴とする。
本発明の医療用留置具搬送装置によれば、制限部材と管状本体との相対位置を変更させたときに、管状本体の遠位部の屈曲状態を変更して、好適な位置に留置具を留置することができる。
また、本発明の留置具付き医療用留置具搬送装置によれば、前もって留置具が保持されていることで、施術が容易となる。
本実施形態に係る搬送装置によって、ステントグラフトを展開している状態を示す模式図である。 ハウジングの内部の機構をハウジングの上蓋を外した状態で説明する図であり、(a)は、操作前の状態を示す図、(b)は、操作レバーを操作して、ロック部で操作レバーをロックした状態を示す図、(c)は、移動機構を操作した状態を示す図である。 大動脈弓と下行大動脈とにステントグラフトの両端部が配設されて、胸部大動脈瘤を跨るようにステントグラフトを留置した状態を示す模式図である。 従来の留置具搬送装置におけるシースの先端部の動作を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
<概要>
はじめに、本実施形態に係る医療用留置具搬送装置(搬送装置1)の概要を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る搬送装置1によって、ステントグラフト2を展開している状態を示す模式図である。図2は、ハウジング8の内部の機構をハウジング8の上蓋8bを外した状態で説明する図であり、(a)は、操作前の状態を示す図、(b)は、操作レバー5を操作して、ロック部9で操作レバー5をロックした状態を示す図、(c)は、移動機構7を操作した状態を示す図である。
なお、図1における操作レバー5及び移動機構7並びに操作レバー5及び移動機構7を含むハウジング8は、図示及び説明の便宜上、実際のものと比較して小さく図示している。
本実施形態に係る搬送装置1は、長尺で可撓性を有し、体内に留置する医療用の留置具(ステントグラフト2)を保持する管状本体(シース3)と、管状本体(シース3)に摺動可能に挿通され、遠位側が管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)に接続された操作線4X、4Yと、操作線4X、4Yの近位側4aが接続され、操作線4X、4Yを牽引することで、管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)を屈曲させる操作部(操作レバー5)と、留置具(ステントグラフト2)の近位側への移動を制限可能な制限部材(押さえシャフト6)と、管状本体(シース3)が近位側に相対的に位置するように、制限部材(押さえシャフト6)と管状本体(シース3)との相対位置を変更させたときに、管状本体(シース3)の牽引力を変更する牽引力変更部(移動機構7)と、を備える。
牽引力変更部(移動機構7)は、制限部材(押さえシャフト6)と管状本体(シース3)との相対位置を変更させることに起因する管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)の振れを抑制するように、操作線4X、4Yの牽引力を変更することを特徴とする。
上記構成によれば、牽引力変更部(移動機構7)が、操作線4X、4Yの牽引力を変更することにより、制限部材(押さえシャフト6)と管状本体(シース3)との相対位置を変更させたときに、管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)の振れを自動的に抑制することができる。このため、装置に対して複雑な操作をしなくても、管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)の屈曲状態を変更して、好適な位置に留置具(ステントグラフト2)を留置することができる。
上記の「留置具」には、ステントグラフト2の他に、ステントや、人工弁その他の生体管腔内に留置される留置具が含まれるものとする。
上記の「屈曲」には、鋭敏に曲がった状態の他に、緩やかに曲がった状態である湾曲が含まれるものとする。
上記の「操作線4X、4Yの近位側4aが接続」とは、「操作線4X、4Yの近位側4aが固定」されている状態に限定されない。例えば、操作部(操作レバー5の巻軸5c)に巻回されていることによって、操作レバー5の回動動作以外に、操作線4X、4Yの牽引方向の移動が制限されているものも含む。
上記の「振れ」とは、押さえシャフト6とシース3との相対位置の変更前後におけるシース3のステントグラフト2の収容部分についての生体管腔内における占有領域のずれをいう。したがって、シース3が、相対位置変更前の占有領域内を完全になぞって理想的に退行する場合には、当該相対位置の変更前後で収容部分が重複しており、「振れ」は実質的に無いことになる。
一方で、図4に示して説明したように、シース3を単純に近位側に移動させた場合には、収容部分についての占有領域のずれが大きく、「振れ」が大きいことになる。
つまり、上記の相対位置変更前におけるシース3の占有領域内、当該領域に重複する位置又は近傍の位置を、相対位置変更中にシース3の遠位端が通るように、シース3の先端部3bの屈曲量を小さくすることで、シース3の先端部3bの振れが抑制されることになる。これによって、例えばステントグラフト2を、目的とする留置位置の近傍に配設しやすくなる。
上記の牽引力変更部による牽引力の変更とは、具体的には、操作線4X、4Yの一方を牽引した状態から、押さえシャフト6に対するシース3の相対的な退行に連動して、牽引を弱めることをいう。
また、上記のように、シース3を退行させることにより、押さえシャフト6に対して相対的に退行させる構成の他に、押さえシャフト6を前進させることにより、押さえシャフト6に対して相対的にシース3を退行させる構成も考えられる。
この場合においても、シース3と押さえシャフト6との相対位置を変更させる点で同じであるため、押さえシャフト6をシース3に対して相対的に前進させつつ、相対移動前のシース3の占有領域内をなぞってシース3が退行するように、操作線4X、4Yの牽引力を弱めるようにすればよい。
また、電気的な手段により、操作線4X、4Yの牽引力を調整するようにしてもよい。この手段の詳細については後述する。
本実施形態に係る搬送装置1によれば、例えば、シース3が押さえシャフト6に対して相対的に退行する方向にシース3又は押さえシャフト6を移動させる際に、大動脈弓31の経路の中心からずれた位置で、ステントグラフト2が展開することを抑制できる。
つまり、図3に示すように、胸部大動脈瘤30に跨るようにして、大動脈弓31と下行大動脈32とに亘ってステントグラフト2を配設することができるため、胸部大動脈瘤30内に血液が流れ込むことを防止できる。
図3は、大動脈弓31と下行大動脈32とにステントグラフト2の両端部が配設されて、胸部大動脈瘤30を跨るようにステントグラフト2を留置した状態を示す模式図である。
<搬送装置の各部の詳細について>
本実施形態に係る搬送装置1の各部の詳細について、図1及び図2を参照して説明する。
搬送装置1は、上記のように、シース3と、操作線4X、4Yと、操作線4X、4Yを牽引してシース3の先端部3bを屈曲させる操作レバー5と、ステントグラフト2の近位側への移動を制限可能な押さえシャフト6と、シース3が近位側に相対的に位置するように、押さえシャフト6とシース3との相対位置を変更させたときに、シース3の牽引力を変更する移動機構7と、を備える。
シース3には、ステントグラフト2を収容する不図示のメインルーメンと、このメインルーメンよりも小径で、操作線4X、4Yがそれぞれ挿通された不図示の2本のサブルーメンと、が形成されている。
シース3の材料としては熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
なお、シース3の内部に、補強層としての金属メッシュ等を含有させてもよく、メインルーメンやサブルーメンを画定する部位として管状の部材が埋設されていてもよい。
操作線4X、4Yの遠位端部のそれぞれは、例えば、シース3の先端部3bに埋設されたリング状の部材におけるシース3の軸心を挟んで互いに逆側に固定されている。この構成により、操作線4X、4Yの一方が近位側に牽引されたときに、シース3の軸心に対して偏心した位置において、シース3に対して引張力及び当該引張力によるモーメントが付与されるため、先端部3bを屈曲させることが可能となっている。
なお、本実施形態においては、操作線4X、4Yは、2本で構成されているものであるが、これよりも多い構成であってもよく、1本で構成されて先端部3bの径方向両側に端部が配設されているものであってもよい。
そして、シース3の先端部3bにおける径方向の一方側にのみ、つまり、操作線4X又は操作線4Yのみが配設されている構成であってもよい。
操作レバー5は、シース3の屈曲状態を変化させるものであり、操作線4X、操作線4Yの近位側4aが巻回されている。
具体的には、操作レバー5は、ローラ部5aと、ローラ部5aから幅方向両側に延在して、術者が操作可能なレバー部5bと、ローラ部5aの内部に設けられて操作線4X、4Yの近位側4aが固定されている巻軸5cと、を備える。
操作レバー5を、図2における時計回りに回転させると操作線4Xが弛緩して、操作線4Yが緊張し、シース3の先端部3bを一方側に屈曲させることができる。
逆に操作レバー5を、図2における反時計周りに回転させると操作線4Xが緊張して操作線4Yが弛緩し、シース3の先端部3bを一方側とは逆側に屈曲させることができる。
押さえシャフト6は、シース3に収容されたステントグラフト2の基端に押さえシャフト6の先端部6bが当接可能に配設されて、ステントグラフト2の退行を制限する機能を有する。押さえシャフト6は、シース3に大部分を収容されている。押さえシャフト6の基端部6aは、ハウジング8内に収容されており、上蓋8bに設けられた制限片8cによって、退行方向の移動を制限されている。
牽引力変更部(移動機構7)は、操作部(操作レバー5)が操作線4X、4Yを牽引して管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)を屈曲させている状態から、管状本体(シース3)が制限部材(押さえシャフト6)に対して相対的に退行方向に移動させ、この相対的な移動のときに、操作線4X、4Yの牽引力を小さくする。
管状本体(シース3)が制限部材(押さえシャフト6)に対して退行方向に移動するときには管状本体(シース3)の遠位部(先端部3b)が退行方向に振れようとする。
上記構成によれば、牽引力変更部(移動機構7)が、操作線4X、4Yの牽引力を小さくして、遠位部(先端部3b)の屈曲量を小さくすることで、その振れを抑制することができる。
例えば、「牽引力変更部」は、操作線4X、4Yの近位側又は近位側に接続された部材であり、操作レバー5を介するものに限定されず、この部材に対する術者の手によって牽引力を変更するものであってもよい。
その他、管状本体(シース3)を退行方向に移動させ始めて、不図示のタイマーにより所定の時間経過したことを示す信号に応じて、操作線4X、4Yをレバーから切り離す(又は切断する)ように不図示の切離機構を電気的に制御する不図示の制御部であってもよい。
本実施形態に係る搬送装置1は、制限部材(押さえシャフト6)に対して管状本体(シース3)を相対的に退行方向に移動させる移動機構7を備える。移動機構7は、管状本体(シース3)を退行方向に移動させ、操作線4X、4Yの遠位側を操作線4X、4Yの近位側4aに近づけて操作線4X、4Yの牽引力を小さくすることで、牽引力変更部として機能する。
上記構成によれば、移動機構7により管状本体(シース3)を制限部材(押さえシャフト6)に対して相対的に退行させることで、操作線4X、4Yの遠位側と近位側4aとの距離を縮めて、操作線4X、4Yの張力を弱めて牽引力を小さくすることができる。
移動機構7は、操作レバー5とは独立して動作するように構成されている。移動機構7は、ハウジング8に軸支された回転可能なダイアル7aと、ダイアル7aの周面に噛合するラック部7bと、ラック部7bの先端側及びシース3の基端部3aの間に介装された介装材7cと、から構成されている。
ダイアル7aは、ハウジング本体8aに軸支されており、周面に歯を有して、一部がハウジング8から露出していることにより、術者によって回転操作可能に構成されている。
ラック部7bは、ダイアル7aの回転に応じて遠近方向に移動するように、ダイアル7aの周面に設けられた歯に噛合している。
介装材7cは、ラック部7bの移動に応じてシース3を移動させるために、シース3とラック部7bとを接続する部材である。
術者は、ステントグラフト2を留置するために、押さえシャフト6に対してシース3を退行させる際には、移動機構7のダイアル7aを図2(b)に示す時計回りに回転させ、ラック部7bを近位側に移動させる。図2(c)に示すように、ラック部7bが近位側に移動すると、介装材7cを介してシース3も近位側に移動することになる。
なお、図1及び図2に示された移動機構7は、その構造を概念的に示すものであり、ダイアル7aの歯に噛合するラック部7bの長さは、ステントグラフト2の長さよりも長い長さで形成されていると好適である。
しかしながら、ステントグラフト2が、自身の弾性復元力により、シース3から自発的に飛び出ることが可能であることに鑑みれば、ラック部7bの長さは、必ずしもステントグラフト2の長さよりも長いものに限定されない。
移動機構の例として、本実施形態においては、ダイアル7a、ラック部7b及び介装材7cから構成される移動機構7によって、シース3を押さえシャフト6に対して相対的に退行方向に移動させるものを説明した。しかしながら、本発明に係る移動機構は、このような構成のものに限定されず、例えば、ボールねじ等を備えて電気的に駆動するリニアアクチュエータ等の移動機構によって、シース3を移動させるようにしてもよい。
本実施形態に係る搬送装置1は、移動機構7の一部を支持するハウジング8を備え、操作部(操作レバー5)はハウジング8に支持されている。
具体的には、本実施形態に係るハウジング8は、ハウジング本体8aと、ハウジング本体8aを覆う上蓋8bと、から構成されている。ハウジング8は、シース3の基端部3a、操作レバー5のローラ部5a及び巻軸5c、押さえシャフト6の基端部6a並びに移動機構7を収容している。
上蓋8bには、押さえシャフト6の基端部6aを支持して、押さえシャフト6の近位側の移動を制限する機能を有する制限片8cが設けられている。本実施形態に係る制限片8cは、基端部6aの近位側の面に当接することによって、押さえシャフト6の移動を制限しているが、その移動を制限できればこのような構成に限定されず、基端部6aを弾性的に把持するような構成であってもよい。
操作レバー5がハウジング8に支持されていることにより、術者は、移動機構7及び操作レバー5に対する操作を、ハウジング8周りで容易に行うことができる。
なお、ハウジング8は、シース3の回転方向の移動を制限するように支持している。このため、術者は、ハウジング8をシース3ごと回転させて、シース3のトルク回転操作を行うことができる。
本実施形態に係る搬送装置1は、操作部(操作レバー5)の操作に対してロック又はロック解除するロック部9を備える。
ロック部9は、遠近方向にスライド操作可能なスライド操作部9aと、スライド操作部9aに接続されており、ローラ部5aの周面に当接したときに、ローラ部5aの回転をロックするロック爪9bと、を含んで構成されている。スライド操作部9aは、遠近方向にスライド可能に上蓋8bに支持されている。
術者は、スライド操作部9aを遠位側(ロック爪9bがローラ部5aに近接する側)にスライドさせることによって、ロック爪9bをローラ部5aの周面に当接させ、ローラ部5aの回転をロックする。
このようにすることで、操作レバー5のレバー部5bに巻回(接続)された操作線4X、4Yの近位側4aの位置を固定でき、シース3を退行させる前の段階で、操作線4X、4Yの遠位端部が接続されたシース3の先端部3bの屈曲状態を保持することができる。
留置具付き医療用留置具搬送装置Dは、上記の医療用留置具搬送装置(搬送装置1)と、管状本体(シース3)に保持された留置具(ステントグラフト2)と、を備える。
具体的には、ステントグラフト2は、シース3のメインルーメン内に縮径された状態で収容されており、ステントグラフト2自身の弾性復元力に対するメインルーメンを画定する壁面からの抗力によって、シース3に保持されている。
留置具付き医療用留置具搬送装置Dによれば、前もって留置具(ステントグラフト2)が保持されていることで、施術が容易となる。
上記実施形態においては、移動機構7により、操作線4X、4Yの牽引力を調整するものとして説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。
例えば、シース3の先端部の歪量を検出する不図示のストレインゲージと、検出された歪量に基づいて操作線4X、4Yの牽引力を変更する牽引力変更部(操作線4X、4Yの巻軸を有するローラを駆動するモータ等)と、当該牽引力変更部を制御する不図示の制御部と、を備える構成であってもよい。
具体的には、シース3の先端部の周面に不図示のストレインゲージが貼付されており、制御部が、ストレインゲージによって検出された信号から歪量を算出し、算出された歪量に応じて、操作線4X、4Yの近位側4aが接続された操作レバー5の遠近方向の位置を指示する信号を不図示の牽引力変更部に送信して、シース3への牽引力を変更するようにしてもよい。
なお、本発明の搬送装置1に係る各種構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)長尺で可撓性を有し、体内に留置する医療用の留置具を保持する管状本体と、
該管状本体に摺動可能に挿通され、遠位側が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、
該操作線の近位側が接続され、前記操作線を牽引することで、前記管状本体の前記遠位部を屈曲させる操作部と、
前記留置具の近位側への移動を制限可能な制限部材と、
前記管状本体が近位側に相対的に位置するように、前記制限部材と前記管状本体との相対位置を変更させたときに、前記管状本体の牽引力を変更する牽引力変更部と、を備え、
該牽引力変更部は、前記制限部材と前記管状本体との相対位置を変更させることに起因する前記管状本体の前記遠位部の振れを抑制するように、前記操作線の牽引力を変更することを特徴とする医療用留置具搬送装置。
(2)前記牽引力変更部は、前記操作部が前記操作線を牽引して前記管状本体の前記遠位部を屈曲させている状態から、前記管状本体が前記制限部材に対して相対的に退行方向に移動するときに、前記操作線の牽引力を小さくする(1)に記載の医療用留置具搬送装置。
(3)前記制限部材に対して前記管状本体を相対的に退行方向に移動させる移動機構を更に備え、
該移動機構は、前記管状本体を退行方向に移動させ、前記操作線の前記遠位側を前記操作線の前記近位側に近づけて前記操作線の牽引力を小さくすることで、前記牽引力変更部として機能する(1)又は(2)に記載の医療用留置具搬送装置。
(4)前記移動機構の一部を支持するハウジングを備え、
前記操作部は、前記ハウジングに支持されている(3)に記載の医療用留置具搬送装置。
(5)前記操作部の操作に対してロック又はロック解除するロック部を更に備える(1)から(4)のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
(6)(1)から(5)のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置と、
前記管状本体に保持された前記留置具と、を備えることを特徴とする留置具付き医療用留置具搬送装置。
D 留置具付き医療用留置具搬送装置
1 搬送装置(医療用留置具搬送装置)
2 ステントグラフト(留置具)
3 シース(管状本体)
3a 基端部
3b 先端部(遠位部)
4X、4Y 操作線
4a 近位側
5 操作レバー(操作部)
5a ローラ部
5b レバー部
5c 巻軸
6 押さえシャフト(制限部材)
6a 基端部
6b 先端部
7 移動機構(牽引力変更部)
7a ダイアル
7b ラック部
7c 介装材
8 ハウジング
8a ハウジング本体
8b 上蓋
8c 制限片
9 ロック部
9a スライド操作部
9b ロック爪
30 胸部大動脈瘤
31 大動脈弓
32 下行大動脈
100 搬送装置
300 シース
300b 先端部

Claims (6)

  1. 長尺で可撓性を有し、体内に留置する医療用の留置具を保持する管状本体と、
    該管状本体に摺動可能に挿通され、遠位側が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、
    該操作線の近位側が接続され、前記操作線を牽引することで、前記管状本体の前記遠位部を屈曲させる操作部と、
    前記留置具の近位側への移動を制限可能な制限部材と、
    前記管状本体が近位側に相対的に位置するように、前記制限部材と前記管状本体との相対位置を変更させたときに、前記管状本体の牽引力を変更する牽引力変更部と、を備え、
    該牽引力変更部は、前記制限部材と前記管状本体との相対位置を変更させることに起因する前記管状本体の前記遠位部の振れを抑制するように、前記操作線の牽引力を変更することを特徴とする医療用留置具搬送装置。
  2. 前記牽引力変更部は、前記操作部が前記操作線を牽引して前記管状本体の前記遠位部を屈曲させている状態から、前記管状本体が前記制限部材に対して相対的に退行方向に移動するときに、前記操作線の牽引力を小さくする請求項1に記載の医療用留置具搬送装置。
  3. 前記制限部材に対して前記管状本体を相対的に退行方向に移動させる移動機構を更に備え、
    該移動機構は、前記管状本体を退行方向に移動させ、前記操作線の前記遠位側を前記操作線の前記近位側に近づけて前記操作線の牽引力を小さくすることで、前記牽引力変更部として機能する請求項1又は2に記載の医療用留置具搬送装置。
  4. 前記移動機構の一部を支持するハウジングを備え、
    前記操作部は、前記ハウジングに支持されている請求項3に記載の医療用留置具搬送装置。
  5. 前記操作部の操作に対してロック又はロック解除するロック部を更に備える請求項1から4のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置と、
    前記管状本体に保持された前記留置具と、を備えることを特徴とする留置具付き医療用留置具搬送装置。
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