以下、図面を適宜参照して、実施形態について説明する。本明細書の記載は、例えば通信の秘密などに関して、本明細書に係る技術が実施される国または地域の法的事項遵守を前提とする。1つの実施形態で説明された構成は、適宜、他の実施形態に適用可能である。1つの実施形態で説明された構成については、適宜、他の実施形態において同じ符号を付して表し、その説明を省略あるいは簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る通信システムを示す図である。図1に示す通信システム1は、端末2と、サーバ3と、電子機器4とを備える。端末2は、ネットワーク5を介してサーバ3に接続される。電子機器4は信号を送信し、端末2は、電子機器4の通信圏内にある場合、電子機器4が送信した信号を受信する。
ネットワーク5は、1以上の端末2と、1以上のサーバ3とを接続する。ネットワーク5は、通信網であり、端末2とサーバ3との間でデータを送受信できるように、端末2とサーバ3との接続経路を提供する。ネットワーク5は、有線ネットワークを含んでもよいし、無線ネットワークを含んでもよい。ネットワーク5は、1つのネットワークで構成されてもよいし、2以上の任意の数のネットワークを含んでもよい。
ネットワーク5は、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network、適宜、VPNと表す)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network、適宜、LANと表す)、ワイヤレスLAN(wireless LAN、適宜、WLANと表す)、広域ネットワーク(wide area network、適宜、WANと表す)、ワイヤレスWAN(wireless WAN、適宜、WWANと表す)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network、適宜、MANと表す)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network、適宜、PSTNと表す)の一部、携帯電話網、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、ロング・ターム・エボルーション(long term evolution、適宜、LTEと表す)、コード・ディビジョン・マルチプル・アクセス(code division multiple access、適宜、CDMAと表す)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、及び衛星通信のうち1つの通信形態を含んでもよいし、2以上の通信形態を組み合わせた通信形態を含んでもよい。ネットワーク5は、上記の通信形態を含まなくてもよいし、上記通信形態と異なる通信形態を含んでもよい。
実施形態に係る通信システム1は、ネットワーク5を含んでもよい。例えば、ネットワーク5は専用回線であり、通信システム1は、ネットワーク5を含むシステムとして提供されてもよい。また、実施形態に係る通信システム1は、ネットワーク5と別に提供されてもよい。例えば、通信システム1は、通信システム1と別に提供されるネットワーク5を利用する形態でもよい。
端末2は、自装置の外部と通信する機能を備える情報処理端末である。端末2は、端末2のユーザとともに移動可能な機器である。端末2は、携帯型の機器でもよいし、ユーザとともに移動する移動体に搭載される機器でもよい。上記移動体は、例えば、車両、船舶、または航空機を含む。
端末2は、例えば、スマートフォン、携帯電話(例えば、フィーチャーフォン)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット)、ケーブルテレビの回線を介してデータを送受信するコンピュータプラットホーム(例えば、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、パーソナル・デジタル・アシスタント(personal digital assistant、適宜、PDAと表す))、ウェアラブル端末(例えば、メガネ型デバイス、時計型デバイス)、その他のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームの機器を含む。端末2は、上記機器を含まなくてもよく、上記機器と異なる機器を含んでもよい。
図1には、端末2として端末2A、端末2B、及び端末2Cが示されている。以下の説明において適宜、端末2を区別する場合、端末を符号2A、2B、2Cで表す。ネットワーク5に接続される端末2の数は、1つでもよいし、2以上の任意の数でもよい。また、ネットワーク5に接続されるサーバ3の数は、1つでもよいし、2以上の任意の数でもよい。
サーバ3は、端末2へ情報を提供する機能を備える情報処理装置である。サーバ3は、サーバ装置、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA)、その他のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームの機器を含む。サーバ3は、上記機器を含まなくてもよいし、上記機器と異なる機器を含んでもよい。
電子機器4は、所定の通信規格に準拠して信号を送信する。電子機器4は、例えば、端末2とネットワーク5との通信と異なる通信規格に準拠した機器である。電子機器4は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの赤外線通信の規格に準拠した機器である。電子機器4は、例えば、ビーコンなどの一方向通信を行う機器である。電子機器4は、所定の周期で信号を送信する。電子機器4は、自装置の識別情報を含む信号を送信する。以下の説明において、適宜、電子機器4の識別情報を電子機器IDと表す。
電子機器4は、赤外線通信の規格と異なる通信規格に準拠した機器でもよい。例えば、電子機器4は、Wi−Fi(登録商標)などの無線LANの規格に準拠したルータなどでもよい。電子機器4は、双方向通信を行う機器でもよい。電子機器4は、不定期で信号を送信してもよく、例えば外部の装置から供給される指令に基づいて信号を送信してもよい。電子機器4は、電子機器IDと異なる情報を含む信号を送信してもよい。
電子機器4は、サービスが提供される場所6に設置される。以下の説明において、適宜、場所6をサービス場所6と表す。端末2のユーザは、サービス場所6においてサービスを受けることができる。上記サービスは、有償のサービス(例えば、商用サービス)でもよいし、無償のサービス(例えば、公共サービス)でもよい。上記サービスは、物品、役務、及び情報の少なくとも1つに関するサービスを含む。上記物品は、有償の商品でもよいし、無償の配布物でもよい。上記役務は、例えば、美容、輸送、医療、娯楽、金融、及びレンタルの少なくとも1つに関する役務である。上記情報は、例えば、音楽データ、画像データ(例えば、静止画データ、動画データ)、又はテキストデータを含む。
サービス場所6は、屋内でもよいし、屋外でもよい。サービス場所6は、例えば、建物、店舗、医療施設、イベント会場、スポーツ施設、商用施設、公共施設、又はアミューズメント施設を含む。サービス場所6は、1つの建物、施設、会場等に複数設けられてもよい。例えば、デパート等の建物に複数の店舗が設けられ、複数の店舗は、それぞれ、サービス場所6でもよい。
図1には、サービス場所6として、サービス場所6A、サービス場所6B、及びサービス場所6Cが示されている。以下の説明において適宜、サービス場所6を区別する場合、サービス場所6を符号6A、6B、6Cで表す。サービス場所6の数は、1つでもよいし、2以上の任意の数でもよい。また、図1には、電子機器4として、電子機器4A、電子機器4B、及び電子機器4Cが示されている。電子機器4Aはサービス場所6Aに設けられ、電子機器4Bはサービス場所6Bに設けられ、電子機器4Cはサービス場所6Cに設けられている。以下の説明において適宜、電子機器4を区別する場合、電子機器4を符号4A、4B、4Cで表す。1つのサービス場所6に配置される電子機器4の数は、1つでもよいし、2以上の任意の数でもよい。
次に、実施形態に係る情報処理方法の概要を説明し、次いで通信システム1の各部について説明する。図2(A)、(B)は第1実施形態に係る情報処理方法を示す図である。実施形態に係る情報処理方法において、端末2は、サービス場所6に関して種類が異なる複数の情報を、端末2とサービス6場所との位置関係に基づいて出し分ける。図2(A)において、端末2は、サービス場所6と第1位置関係にあり、サービス場所6の位置を示す第1情報D1を上記複数の情報の1つとして出力する。図2(A)において、サービス場所6の位置は、端末2の表示部18に表示される地図の画像において「Shop1」で表される。また、図2(B)において、端末2は、サービス場所6と第2位置関係にあり、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報D2を上記複数の情報の1つとして出力する。図2(B)において、サービス場所6で提供されるサービスに関する情報は、端末2の表示部18に表示される画像において「営業時間」、「URL」等で表される。端末2は、第1情報D1を出力する状態と、第2情報D2を出力する状態とが、サービス場所6と端末2との位置関係に基づいて切り替えられる。第1情報D1と第2情報D2とは、サービス場所6と端末2との位置関係に基づいて選択的に出力される。端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6と相対的に遠い位置関係で第1情報D1を出力し、サービス場所6と相対的に近い位置関係で第2情報D2を出力する。端末2のユーザは、例えば、サービス場所6と相対的に遠い状態でサービス場所6の位置を知ることができ、サービス場所6と相対的に近い状態でサービス場所6におけるサービス内容を知ることができる。
図2(A)において、サービス場所6Aと端末2とは、第1位置関係にある。端末2は、サービス場所6Aと端末2とが第1位置関係の場合、サービス場所6Aの位置を示す第1情報D1を出力する。端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6Aを地図上で示す画像を、第1情報D1として表示部18に表示する。第1情報はD1、限定ではなく例としてサービス場所6を地図上で示す画像を含み、サービス場所6を地図上で示す画像は、表示部18に出力される。サービス場所6Aの場所は、例えば[Shop1]と表される。
また、図2(B)において、サービス場所6Aと端末2とは、第1位置関係(図2(A)参照)と異なる第2位置関係にある。第2位置関係は、限定ではなく例として、サービス場所6Aと端末2との距離が第1位置関係と異なる。例えば、図2(A)および図2(B)において、第2位置関係は、第1位置関係に比べてサービス場所6Aと端末2とが近い位置関係である。端末2は、サービス場所6Aと端末2とが第2位置関係の場合、サービス場所6Aで提供されるサービスに関する第2情報D2を出力する。端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6Aで提供されるサービスの内容を示す画像を、第2情報D2として表示部18に表示する。図2(B)において、サービスの内容は、[営業時間]、[URL]等で表される。
図2(A)および(B)において、端末2は、サービス場所6と端末2との位置関係に基づく情報を受信し、受信した情報に基づいて第1情報D1または第2情報D2を出力する。図2(A)および図2(B)において、サービス場所6に設けられた電子機器4は、信号を送信する。端末2は、電子機器4から信号を受信した場合、この信号に基づいて、サービス場所6と端末2との位置関係を示す関係情報をサーバ3へ送信する。
サーバ3は、端末2から送信された関係情報に基づいて、情報を送信する。サーバ3は、関係情報が表す位置関係が第1位置関係である場合、サービス場所6の位置を示す情報を送信する。以下の説明において適宜、サービス場所6の位置を示す情報を場所情報と表す。
端末2は、サーバ3から送信された情報に基づいて、第1情報D1を出力する。例えば、サーバ3は、サービス場所6の場所情報として位置情報を送信する。位置情報は、例えば、地図上の座標、経度と緯度とを一組にした数値データである。図2(A)において、端末2の表示部18における[Shop1]はサービス場所6を表す。端末2は、サーバ3から送信されたサービス場所6の位置情報に基づいて、サービス場所6の位置を地図上に示す画像を生成し、この画像を第1情報D1として表示部18に表示する。この場合、第1情報D1は、サーバ3が送信した場所情報と同一ではなく、端末2が場所情報に基づいて生成する情報(例えば、端末2が処理した場所情報)である。
なお、第1情報D1は、サーバ3が送信する場所情報と同じでもよい。例えば、サーバ3は、場所情報として、サービス場所6の位置を地図上に示す画像のデータを送信し、端末2は、この画像を第1情報D1として表示してもよい。このように、場所情報は、第1情報D1または第1情報D1の元になる情報である。以下の説明において適宜、第1情報D1と、第1情報D1の元になる情報とを包括して場所情報と表す。
図2(B)の説明に戻り、サーバ3は、関係情報が表す位置関係が第2位置関係である場合、サービス場所6で提供されるサービスに関する情報を送信する。以下の説明において適宜、サービス場所6で提供されるサービスに関する情報をサービス情報と表す。サービス情報は、サービスによって提供される物品、役務、及び情報の少なくとも1つの内容と、サービスに付随する特典の内容との少なくとも一方を含む。
サーバ3は、サービス情報として、例えばサービス場所6の営業時間、URLを送信する。端末2は、サーバ3から送信されたサービス情報に基づいてサービス情報を示す画像を生成し、生成した画像を第2情報D2として表示部18に表示する。図2(B)において、端末2は、第2情報D2として、サービス場所6である[Shop1]のサービスに関する情報として[営業時間]、[URL]を示す画像を表示する。この場合、第2情報D2は、サービス情報と同一ではなく、サービス情報に基づいて端末2が生成する情報(例えば、端末2が処理したサービス情報)である。端末2は、サービス情報の一部を抽出して、第2情報D2として出力してもよい。この場合、第2情報D2は、サービス情報の一部、またはサービス情報の一部を処理して生成される情報(例えば、画像)でもよい。
なお、第2情報D2は、サーバ3が送信するサービス情報と同じでもよい。例えば、サーバ3は、サービス情報として、サービスの内容を示す画像のデータを送信し、端末2は、この画像を第2情報D2として表示してもよい。このように、サービス情報は、第2情報D2または第2情報D2の元になる情報である。以下の説明において適宜、第2情報D2と、第2情報D2の元になる情報とを包括してサービス情報と表す。
次に、通信システム1に含まれる各部について説明する。図1の端末2は、通信部11と、入出力部12と、処理部13と、記憶部14とを備える。端末2の各部は、バス15を介して相互に接続される。
通信部11は、第1通信インターフェース16と、第2通信インターフェース17とを備える。以下の説明において適宜、インターフェースをI/Fと表す。第1通信I/F16および第2通信I/F17は、例えば無線により通信を行う。第1通信I/F16と第2通信I/F17との少なくとも一方は、有線により通信を行ってもよい。
第1通信I/F16は、ネットワーク5を介して各種データの送受信を行う。第1通信I/F16による通信は、双方向通信が可能な任意の通信プロトコルによって実行される。第1通信I/F16は、ネットワーク5を介して、通信を実行する機能を有する。第1通信I/F16は、処理部13の指示に従って、各種データを送信する。また、第1通信I/F16は、ネットワーク5を介して各種データを受信する。第1通信I/F16は、受信した各種データを処理部13へ伝達する。
第2通信I/F17は、第1通信I/F16と異なる通信規格に準拠して通信を行う。第2通信I/F17による通信は、一方向通信または双方向通信が可能な任意の通信プロトコルによって実行される。例えば、第1通信I/F16は無線LANの通信規格に準拠して通信を行い、第2通信I/F17は赤外線通信の通信規格に準拠して通信を行う。第2通信I/F17は、電子機器4から送信された信号を受信する機能を有する。第2通信I/F17は、電子機器4から送信された信号を受信し、受信した信号を処理部13へ伝達する。
入出力部12は、表示部18と、入力部19とを備える。表示部18は、処理部13の指示に従って、各種画像を表示する。表示部18は、情報を画像形式で出力する出力部である。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(organic electroluminescence display、適宜、OELDと表す)、プラズマディスプレイ、プロジェクタ、又はヘッドマウントディスプレイ(適宜、HDMと表す)を含む。表示部18は、これら機器に限定されず、画像を表示する機能を備えた他の機器でもよい。表示部18は、ユーザが立体に認識する画像を表示してもよく、例えば視差画像(例えば、左目用の画像および右目用の画像)を表示してもよい。表示部18は、プロジェクションマッピングまたはホログラムによって表示する表示装置でもよい。表示部18は、空間上(例えば、空気中、真空中、雰囲気ガス中)に表示する表示装置でもよい。
端末2は、出力部として、表示装置に接続される端子等の出力I/Fを備えてもよい。また、端末2は、出力部として、スピーカ等の音声出力部を備えてもよい。端末2は、出力部として、表示部18および音声出力部の双方を備えてもよい。端末2は、出力部として、表示部18を備えなくてもよい。
入力部19は、外部から入力を受け付ける。入力部19は、ユーザによる操作を検出し、その検出結果を処理部13へ伝達する。入力部19は、例えば、キーボード、マウス、又はタッチパッドを含む。入出力部12は、例えばタッチパネルであり、入力部19が表示部18に重ねられた構造である。ユーザは、表示部18上の入力部19に対してタップ、フリック等の操作を行うことによって、各種情報を入力、選択、又は指定することできる。入力部19は、出力部(例えば、表示部18)と分離していてもよい。
なお、入力部19は、カメラなどの撮像部を含んでもよい。この場合、入力部19は、撮像部が撮像した画像上のモーション、ジェスチャーなどによって入力を受け付けてもよい。また、入力部19は、マイクなどの音声入力部を含んでもよい。この場合、入力部19は、音声による情報、指令などの入力を受け付けてもよい。また、端末2は、入力部として、マイクなどの音声入力装置と接続される端子等の入力I/Fを備えてもよい。
記憶部14は、端末2に入力された情報、端末2から出力される情報、端末2における処理に使用される情報、及び端末2における処理によって生成された情報の少なくとも1つを記憶する。記憶部14は、例えば、ハード・ディスク・ドライブ(hard disk drive、適宜、HDDと表す)、ソリッド・ステート・ドライブ(solid state drive、適宜、SSDと表す)、フラッシュメモリ、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、適宜、RAMと表す)、及びリード・オンリー・メモリ(read only memory、適宜、ROMと表す)の少なくとも1つの機器を含む。記憶部14は、上記機器を含まなくてもよいし、上記機器以外の機器を備えてもよい。記憶部14は、その少なくとも一部が端末2に内蔵されてもよい。記憶部14は、その少なくとも一部が端末2に外付けされてもよい。記憶部14は、その少なくとも一部が端末2から取り外し可能でもよい。端末2は、例えば光学ディスク、磁気ディスクなどの記憶媒体を読取可能な機器(例えば、ドライブ)を含んでもよい。
本実施形態に係る端末2は、コンピュータを含む。このコンピュータは、記憶部14に記憶されているプログラムに基づいて処理を実行することによって、処理部13として機能する。上記コンピュータは、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit、適宜CPUと表す)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、及びマルチプロセッサ(multiprocessor)の少なくとも1つを含む。
処理部13は、オペレーティングシステム部21と、アプリケーション部22とを備える。以下の説明において適宜、オペレーティングシステムをOSと表す。OS部21は、端末2のユーザおよびアプリケーション部22に対して、入出力等のインターフェースを提供する。OS部21の機能は、例えば、記憶部14に記憶されているプログラムP1がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP1は、CPUをOS部21として機能させる。
OS部21は、端末2の各部を包括的に制御する制御部である。OS部21は、通信部11を制御し、第1通信I/F16および第2通信I/F17のそれぞれについて、通信の有効化または無効化を行う。例えば、OS部21は、端末2が起動した際に設定に基づいて通信部11を制御し、第1通信I/F16による通信を確立する。OS部21は、第2通信I/F17による通信の有効化または無効化を要求する指令がユーザによって入力部19に入力された場合、この指令に基づいて第2通信I/F17による通信の有効化または無効化を行う。
また、OS部21は、アプリケーション部22に関する情報を通信部11が受信した場合、受信した情報をアプリケーション部22に伝達する。OS部21は、アプリケーション部22から情報の送信の要求があった場合、この情報を通信部11に送信させる。OS部21は、アプリケーション部22に関する情報(例えば、データ、コマンド)が入力部19に入力された場合、この情報をアプリケーション部22に伝達する。OS部21は、アプリケーション部22から情報の記憶の要求があった場合、この情報を記憶部14に記憶させる。OS部21は、アプリケーション部22から画像の表示の要求があった場合、この画像を表示部18に表示させる。
アプリケーション部22は、ユーザに対してインターフェースを提供する。アプリケーション部22は、実施形態に係る情報処理方法の各処理を、実行するか若しくはOS部21に要求して端末2の各部に実行させる。例えば、アプリケーション部22は、情報の送信をOS部21に要求し、OS部21によって制御される第1通信I/F16を介して情報を送信する。
また、アプリケーション部22の機能は、例えば、記憶部14に記憶されているプログラムP2がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP2は、CPUをアプリケーション部22として機能させる。
本実施形態において、サービス場所6に設けられた電子機器4は、自装置の識別情報を含む信号を送信する。以下の説明において適宜、電子機器4の識別情報を電子機器IDと表す。OS部21は、第2通信I/F17が電子機器4から信号を受信した場合、この信号をアプリケーション部22へ伝達する。アプリケーション部22は、第2通信I/F17が受信した信号に含まれる電子機器IDを特定する。
アプリケーション部22は、第2通信I/F17が受信した信号に含まれる電子機器IDを送信する。例えば、アプリケーション部22は、電子機器IDの送信をOS部21に要求する。アプリケーション部22は、情報の送信先としてサーバ3のアドレスを保持しており、送信先を指定して情報の送信をOS部21に要求することによって、情報を送信する。OS部21は、アプリケーション部22の要求に基づいて第1通信I/F16を制御し、電子機器IDを第1通信I/F16によって送信させる。
また、アプリケーション部22は、サービス場所6と端末2との位置関係を示す関係情報をサーバ3へ送信する。アプリケーション部22は、端末2が受信した信号に基づいて、関係情報を送信する。関係情報は、端末2が受信した信号に基づいて送信される。関係情報は、サービス場所6と端末2との距離、サービス場所6と端末2との間の経路の長さ、及び端末2のユーザがサービス場所6へ移動する所要時間の少なくとも1つを含む。
本実施形態に係るアプリケーション部22は、関係情報を算出する関係算出部23を備える。関係算出部23は、関係情報として、サービス場所6と端末2との距離を算出する。関係算出部23は、第2通信I/F17が受信した信号の強度に基づいて、サービス場所6と端末2との距離を算出する。関係算出部23は、サービス場所6と端末2との距離として、サービス場所6に設置される電子機器4と端末2との距離の推定値を算出する。関係情報は、端末2が算出したサービス場所6と端末2との距離に基づいて、送信される。
図3は、第1実施形態に係る関係情報の算出処理を示す図である。図3において、横軸は電子機器4と端末2との距離であり、その単位は[m]である。また、縦軸は、信号の強度であり、その単位は任意単位(適宜、[a.u.]と表す)である。符号fは、電子機器4と端末2との距離に対する信号の強度の関係を示す関数である。関数fは、距離の増加に対して信号の強度が減少する関数である。縦軸のVは、第2通信I/F17が受信した信号の強度である。関係算出部23は、関数fに対して信号の強度Vを代入して、関数fの値が信号の強度がVになる距離としてLを算出する。
なお、関数fを定義する情報は、プログラムP2に組み込まれていてもよいし、記憶部14に記憶されていてもよい。関数fは、数式で表されてもよいし、テーブルデータで表されてもよい。また、図3において、電子機器4と端末2との距離は有次元量(例えば、メートル)で表されるが、無次元量または任意単位の値で表されてもよい。例えば、電子機器4と端末2との距離は、そのレベルを示す階調値(例えば、1、2、3・・・など)で表されてもよい。
図1の説明に戻り、アプリケーション部22は、サーバ3を送信先に指定して、アプリケーション部22の処理に関する情報を送信する。アプリケーション部22は、関係算出部23が算出した関係情報を送信する。例えば、アプリケーション部22は、関係情報の送信をOS部21に要求する。OS部21は、アプリケーション部22の要求に基づいて第1通信I/F16を制御し、関係情報を第1通信I/F16によって送信させる。アプリケーション部22は、電子機器IDと関係情報とを一組にして、サーバ3に送信する。アプリケーション部22は、電子機器IDと関係情報とを別々に、サーバ3に送信してもよい。例えば、アプリケーション部22は、電子機器IDと端末2の識別情報とを一組にした情報と、関係情報と端末2の識別情報とを一組にした情報とを、別々にサーバ3へ送信してもよい。
次に、サーバ3の各部について説明する。サーバ3は、処理部31と、通信I/F32と、記憶部33とを備える。処理部31、通信I/F32、及び記憶部33は、バス34を介して相互に接続される。
通信I/F32は、無線または有線により通信を行う。通信I/F32は、ネットワーク5を介して各種データの送受信を行う。通信I/F32による通信は、双方向通信が可能な任意の通信プロトコルによって実行される。通信I/F32は、ネットワーク5を介して、端末2との通信を実行する機能を有する。通信I/F32は、処理部31の指示に従って、各種データを端末2へ送信する。また、通信I/F32は、端末2から送信された各種データを受信する。通信I/F32は、受信した各種データを処理部31へ伝達する。
記憶部33は、サーバ3に入力された情報(例えば、通信I/F32が受信した情報)、サーバ3から出力される情報、サーバ3における処理に使用される情報、及びサーバ3における処理によって生成された情報の少なくとも1つを記憶する。本実施形態に係る記憶部33は、後述するアプリケーション部36による処理に関する情報として、場所情報D5、サービス情報D6、及び定義情報D7を記憶する。
記憶部33は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、RAM、及びROMの少なくとも1つの機器を含む。記憶部33は、上記機器を含まなくてもよいし、上記機器以外の機器を備えてもよい。記憶部33は、その少なくとも一部がサーバ3に内蔵されてもよい。記憶部33は、その少なくとも一部がサーバ3に外付けされてもよい。記憶部33は、その少なくとも一部がサーバ3から取り外し可能でもよい。サーバ3は、例えば光学ディスク、磁気ディスクなどの記憶媒体を読取可能な機器(例えば、ドライブ)を含んでもよい。
本実施形態に係るサーバ3は、コンピュータを含む。このコンピュータは、記憶部33に記憶されているプログラムに基づいて処理を実行することによって、処理部31として機能する。上記コンピュータは、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、及びマルチプロセッサの少なくとも1つを含む。処理部31は、例えば、ASIC、FPGAなどのプログラムが組み込まれた論理回路を含んでもよい。
処理部31は、OS部35と、アプリケーション部36とを備える。OS部35は、アプリケーション部36に対して入出力等のインターフェースを提供する。OS部35の機能は、例えば、記憶部33に記憶されているプログラムP3がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP3は、CPUをOS部35として機能させる。
OS部35は、サーバ3の各部を包括的に制御する制御部である。OS部35は、アプリケーション部36に関する情報を通信I/F32が受信した場合、受信した情報をアプリケーション部36に伝達する。OS部35は、アプリケーション部36から情報の送信の要求があった場合、この情報を通信I/F32に送信させる。
本実施形態において、OS部35は、端末2のアプリケーション部22から通信I/F32が情報を受信した場合、この情報をアプリケーション部36へ伝達する。アプリケーション部36は、端末2から送信された情報に基づいて、各種処理を実行するか若しくはOS部35に要求してサーバ3の各部に実行させる。アプリケーション部36の機能は、例えば、記憶部33に記憶されているプログラムP4がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP4は、CPUをアプリケーション部36として機能させる。
本実施形態に係るアプリケーション部36は、サービス場所6と端末2との位置関係に基づく情報を送信する。アプリケーション部36は、サービス場所6と端末2との位置関係に基づく情報として、図3で説明した場所情報D5またはサービス情報D6を送信する。アプリケーション部36は、端末2から送信された関係情報に対する応答として、情報を送信する。例えば、アプリケーション部36は、OS部35から提供された情報の送信元の端末2のアドレスを保持し、この端末2を送信先に指定して情報を送信する。アプリケーション部36は、サービス場所6と端末2との位置関係に基づいて、サーバ3が送信する情報を選択する。以下の説明において適宜、各機器が送信する情報をこの機器の送信情報と表す。例えば、サーバ3が送信する情報をサーバ3の送信情報と表し、端末2が送信する情報を端末2の送信情報と表す。
ここで、図1、図4(A)から(D)等を参照して、アプリケーション部36の処理に関する情報について説明する。図4(A)は、場所情報の例を示す図である。図4(B)は、サービス情報の例を示す図である。図4(C)は、サービス情報の詳細を示す図である。図4(D)は、サーバ3の送信情報の選択に用いられる定義情報を示す図である。
図4(A)において、場所情報D5は、複数のサービス場所6の場所情報をまとめたテーブルデータDT1に含まれる。テーブルデータDT1は、電子機器IDと、サービス場所6ごとの場所情報D5とを関連付けたデータである。テーブルデータDT1は、[電子機器ID]、[場所識別情報]、及び[場所情報]の項目を含む。[電子機器ID]は、電子機器4ごとに割り付けられた固有のコード、番号、マックアドレスなどである。本実施形態において、図1の電子機器4Aの[電子機器ID]が[B01]であり、電子機器4Bの[電子機器ID]が[B02]であるとする。
[場所識別情報]は、各サービス場所6を他のサービス場所6と識別する識別情報である。[場所識別情報]は、例えば、各サービス場所6の名称である。[場所識別情報]は、[電子機器ID]と関連付けられている。例えば、[電子機器ID]が[B01]である電子機器4Aはサービス場所6Aに設けられ、[B01]に対応する[場所識別情報]は、サービス場所6Aの名称である。ここでは、[B01]に対応するサービス場所6Aの[場所識別情報]が[Shop1]であるとする。また、[電子機器ID]が[B02]である電子機器4Bは、サービス場所6Bに設けられており、[B02]に対応する[場所識別情報]は、サービス場所6Bの名称である。ここでは、[B02]に対応するサービス場所6Bの[場所識別情報]が[Shop2]であるとする。
[場所情報1]、[場所情報2]は、それぞれ、サービス場所6ごとの場所情報D5である。[場所情報1]は、[電子機器ID]が[B01]である電子機器4Aが設けられるサービス場所6Aの場所情報D5である。[場所情報2]は、[電子機器ID]が[B02]である電子機器4Bが設けられるサービス場所6Bの場所情報D5である。
場所情報D5は、例えば、地図上の座標を示す数値データである。この数値データは、例えば、緯度と経度とを一組にした2次元データである。場所情報は、緯度と経度と高さ(例えば、海抜)とを一組にした3次元データでもよい。また、場所情報D5は、サービス場所6Aを地図上に表した画像のデータを含んでもよい。また、場所情報D5は、目印になる場所(例えば、駅、建物、ランドマーク、公園)に対する位置を示した情報を含んでもよく、例えば[東京駅の丸の内南口の正面]、あるいは[新宿駅から南へ徒歩1分]などのテキストデータを含んでもよい。また、場所情報D5は、サービス場所6Aの外観上の特徴を示した情報を含んでもよく、例えば「赤い屋根の3階建ての建物の2階」などのテキストデータを含んでもよい。また、場所情報D5は、上記テキストデータを読み上げた音声データを含んでもよい。
なお、場所情報D5は、上記数値データ、画像データ、テキストデータ、及び音声データのうち1又は2以上のデータを含んでもよいし、これらデータのいずれとも異なるデータを含んでもよい。
なお、テーブルデータDT1は、[場所識別情報]の項目を含まなくてもよいし、[場所識別情報]と異なる項目の情報を含んでもよい。また、図4(A)のテーブルデータDT1は、複数のサービス場所6の場所情報D5をまとめた情報であるが、1つのサービス場所6のみの場所情報D5を含んでもよい。また、場所情報D5は、テーブルデータと異なる形式で表されてもよい。
図4(B)において、サービス情報D6は、複数のサービス場所6のサービス情報をまとめたテーブルデータDT2に含まれる。テーブルデータDT2は、電子機器IDと、サービス場所6ごとのサービス情報D6とを関連付けたデータである。テーブルデータDT2は、[電子機器ID]、[場所識別情報]、及び[サービス情報]の項目を含む。[電子機器ID]および[場所識別情報]は、図4(A)と同様であり、その説明を省略する。
[サービス情報1]、[サービス情報2]は、それぞれ、サービス場所6ごとのサービス情報D6である。[サービス情報1]は、[電子機器ID]が[B01]である電子機器4Aが設けられるサービス場所6Aのサービス情報D6である。[サービス情報2]は、[電子機器ID]が[B02]である電子機器4Bが設けられるサービス場所6Bのサービス情報D6である。
なお、テーブルデータDT2は、[場所識別情報]の項目を含まなくてもよいし、[場所識別情報]と異なる項目の情報を含んでもよい。また、図4(B)のテーブルデータDT2は、複数のサービス場所6のサービス情報D6をまとめた情報であるが、1つのサービス場所6のみのサービス情報D6を含んでもよい。また、サービス情報D6は、テーブルデータと異なる形式で表された情報でもよい。
図4(C)の符号DT3は、サービス情報D6の詳細を表すテーブルデータである。テーブルデータDT3は、複数のサービス情報D6の詳細をまとめたデータである。テーブルデータDT3は、例えば、[営業時間]、[サービス内容]、[URL]、[特典]などの項目を含む。[営業時間]は、サービスが提供される時間帯である。例えば、[サービス情報1]の[営業時間]には、サービス場所6Aにおいてサービスが提供される時間帯として[10:00−20:00]が登録されている。
[サービス内容]は、提供されるサービスの内容を表す情報である。例えば、[サービス情報1]の[サービス内容]には、サービス場所6Aにおいて提供される商品を表す[取扱商品1]が登録されている。[取扱商品1]は、例えば、サービス場所6Aで販売される商品のリスト、あるいは商品のカテゴリー(例えば、フード、ファッション)などである。また、[URL]は、サービスの内容を表すWeb上のページの場所を示すアドレス、あるいはリンクなどである。例えば、[サービス情報1]の[URL]には、サービス場所6Aに関するホームページへのリンクが登録されている。
[特典]は、ユーザがサービスの提供を受ける場合、得られる特典を表す情報である。[特典]は、例えば、今回または次回以降にサービスの提供を受ける際の割引の情報、プレゼントなどの付加的なサービスの情報、付加的なサービスを受ける抽選の情報などである。[サービス情報1]の[特典]には、サービス場所6Aにおいて提供されるサービスに関する特典の情報として、[特典1]が登録されている。
テーブルデータDT3は、例えば、図4(B)のサービス情報D6の一部であり、テーブルデータDT2に組み込まれる。テーブルデータDT3は、テーブルデータDT2と別のファイルでもよい。例えば、図4(B)の[サービス情報1]として、図4(C)の[サービス情報1]の各項目の情報が参照されてもよい。テーブルデータDT3は、上記[営業時間]、[サービス内容]、[URL]、及び[特典]の少なくとも1項目の情報を含まなくてもよいし、これらの項目と異なる項目の情報を含んでもよい。
図4(D)は、実施形態に係る定義情報の例を示す図である。定義情報D7は、サービス場所6ごとの第1位置関係と第2位置関係とを定義した情報である。定義情報D7は、第1位置関係を定義した第1条件と、第2位置関係を定義した第2条件とを含む。定義情報D7は、電子機器IDと関連付けられた第1条件、及び電子機器IDと関連付けられた第2条件を含むテーブルデータである。定義情報D7は、複数のサービス場所6の定義情報をまとめたテーブルデータDT4に含まれる。テーブルデータDT4は、電子機器IDと、サービス場所6ごとの定義情報D7とを関連付けたデータである。テーブルデータDT4は、[電子機器ID]、[場所識別情報]、[第1条件]、及び[第2条件]の項目を含む。[電子機器ID]および[場所識別情報]は、図4(A)と同様であり、その説明を省略する。
[第1条件]は、第1位置関係を定義した情報である。ここでは、サービス場所6と端末2との位置関係が距離で表されるものとして説明する。図14(D)におけるLは、サービス場所6と端末2との距離である。[第1条件]は、距離(L)の第1範囲で表される。例えば、[電子機器ID]が[B01]の[第1条件]は、[L1≦L<L0]と登録されている。L1は、0以上の範囲で任意に設定される値である。L0は、L1よりも大きい範囲で任意に設定される値である。L0は、電子機器4Aの通信距離以下に設定される。[B01]に対応するサービス場所6Aと端末2との位置関係は、電子機器4Aと端末との距離(L)がL1≦L<L0を満たす場合、第1位置関係であると判定される。
本実施形態において、第1条件は、電子機器4ごとに設定される。例えば、図1のサービス場所6Bに設けられる電子機器4Bの電子機器IDは[B02]であり、[B02]に対応する[第1条件]は[L7≦L<L6]である。情報選択部38は、関係情報として端末2が送信した距離(L)がL7≦L<L6を満たす場合、サービス場所6Bと端末2とが第1位置関係にあると判定する。
なお、L7は、電子機器IDの[B01]に対応する第1条件のL1と同じ値でもよいし、L1と異なる値もよい。また、L6は、電子機器IDの[B01]に対応する第1条件のL0と同じ値でもよいし、L0と異なる値でもよい。例えば、電子機器4の通信距離は、電子機器4の種類(例えば、機種)によって異なる場合がある。この場合、第1条件の上限値は、電子機器4の通信距離に基づいて、電子機器IDによって異なる値に設定されてもよい。また、第1条件は、複数の電子機器4で同じ条件に設定されてもよい。
[第2条件]は、第2位置関係を定義した情報である。[第2条件]は、距離(L)の第2範囲で表される。例えば、[電子機器ID]が[B01]の[第2条件]は、[L3≦L<L2]と登録されている。[B01]に対応するサービス場所6Aと端末2との位置関係は、電子機器4Aと端末との距離(L)がL3≦L<L2を満たす場合、第2位置関係であると判定される。
第2条件は、距離(L)の範囲が第1条件と異なる。第2条件は、距離(L)の範囲の上限値と下限値との少なくとも一方が第1条件と異なる。第2位置関係は、例えば第1位置関係と比べて、端末2がサービス場所6Aに近い位置関係である。第2位置関係は、例えば第1位置関係と重複しない位置関係である。例えば、電子機器IDが[B01]である場合、[第2条件]の範囲の上限値(L2)は、[第1条件]の範囲の下限値(L1)以下で任意に設定される値である。また、[第2条件]の範囲の下限値(L3)は、0以上かつ上限値(L1)未満で、任意に設定される値である。
本実施形態において、第2条件は、電子機器4ごとに設定される。例えば、図1のサービス場所6Bに設けられる電子機器4Bの電子機器IDは[B02]であり、[B02]に対応する[第2条件]は[L9≦L<L8]である。情報選択部38は、関係情報として端末2が送信した距離(L)がL9≦L<L8を満たす場合、サービス場所6Bと端末2とが第2位置関係にあると判定する。
なお、L9は、[電子機器ID]の[B01]に対応する第2条件のL3と同じ値でもよいし、L3と異なる値もよい。また、L8は、[電子機器ID]の[B01]に対応する第2条件のL2と同じ値でもよいし、L2と異なる値でもよい。例えば、電子機器4の通信距離は、電子機器4の種類(例えば、機種)によって異なる場合がある。この場合、第2条件の上限値は、電子機器4の通信距離に基づいて、電子機器IDによって異なる値に設定されてもよい。また、第2条件は、複数の電子機器4で同じ条件に設定されてもよい。
なお、第2位置関係は、第1位置関係と重複する位置関係でもよい。例えば、[第2条件]の距離(L)の範囲は、[第1条件]の距離(L)の範囲と重複する範囲と、[第1条件]の距離(L)の範囲と重複しない範囲とを含んでもよい。また、[第2条件]の距離(L)の範囲は、[第1条件]の距離(L)の範囲の一部であって、[第1条件]の距離(L)の範囲よりも狭い範囲であってもよい。また、[第1条件]の距離(L)の範囲は、[第2条件]の距離(L)の範囲の一部であって、[第2条件]の距離(L)の範囲よりも狭い範囲であってもよい。
なお、端末2とサービス場所6との位置関係は、端末2とサービス場所6との距離(L)と異なるパラメータで定義されてもよい。第1位置関係と第2位置関係との少なくとも一方は、端末2とサービス場所6との距離(L)と異なるパラメータで定義されてもよい。上記パラメータは、端末2とサービス場所6との経路の長さでもよい。また、上記パラメータは、端末2のユーザが端末2の位置からサービス場所6へ移動するのに必要な移動時間でもよい。この移動時間は、端末2とサービス場所6との距離または経路の長さを、ユーザの速さで除算した推定値である。ユーザの速さは、経路を検索するアプリケーションにおいて移動時間(例えば、「徒歩3分」)を算出するのに用いられる代表値(例えば、毎分70メートル)でもよい。また、ユーザの速さは、歩数計などのアプリケーションによって端末2において算出される値でもよい。ユーザの速さは、ユーザが予め設定した値でもよい。
本実施形態において、第1位置関係および第2位置関係は、端末2から送信される関係情報を表すパラメータ(例えば、L)と同じパラメータで定義される。第1位置関係および第2位置関係は、端末2から送信される関係情報を表すパラメータ(例えば、L)と異なるパラメータで定義されてもよい。例えば、第1位置関係および第2位置関係は、関係情報を表すパラメータから算出されるパラメータで定義されてもよい。端末2は、関係情報として距離(L)を送信し、第1位置関係および第2位置関係は、距離(L)から算出される移動時間で定義されてもよい。
なお、電子機器4が送信する信号の減衰特性(例えば、信号の強度と、電子機器からの距離との関係)は、サービス場所6の立地条件によって異なる場合がある。例えば、上記減衰特性は、サービス場所6が屋内か屋外かによって異なる場合がある。また、上記減衰特性は、サービス場所6の周囲の建物の粗密などによって異なる場合がある。複数の電子機器4において減衰特性が異なる場合、信号の強度に基づいて算出される距離の推定誤差が複数の電子機器4に関して異なる。この場合、上記第1条件と第2条件との少なくとも一方は、電子機器4ごとの上記減衰特性に基づいて、電子機器4ごとに設定されてもよい。
図1の説明に戻り、サーバ3のOS部35は、通信I/F32を介して取得した情報においてアプリケーション部36の処理に関する情報を、アプリケーション部36へ提供する。アプリケーション部36は、場所判別部37と、情報選択部38とを備える。
場所判別部37は、端末2の送信情報に含まれる電子機器IDを特定する。場所判別部37は、通信I/F32を介して取得される電子機器IDに基づいて、この電子機器IDを送信した電子機器4を判別する。場所判別部37は、通信I/F32を介して取得される電子機器IDに基づいて、この電子機器IDに対応するサービス場所6を判別する。
ここでは、端末2の通信I/F32を介して取得される電子機器IDは、図4(A)から(D)の[B01]であるとする。場所判別部37は、例えば電子機器IDである[B01]を図4(A)のテーブルデータDT1と照合し、この電子機器IDに対応する電子機器4を図1の電子機器4Aと判別する。また、場所判別部37は、電子機器IDと関連付けられたサービス場所6Aを判別する。例えば、場所判別部37は、端末2が送信した電子機器IDを図4(A)の場所情報D5と照合し、電子機器IDに対応するサービス場所6をサービス場所6Aと判別する。場所判別部37は、例えば場所情報D5を参照して、電子機器IDに対応するサービス場所6Aを[Shop1]と判別してもよい。
情報選択部38は、関係情報に基づいて送信情報を選択する。情報選択部38は、場所判別部37が特定した電子機器IDに基づいて、送信情報を選択する。情報選択部38は、関係情報に基づいて、送信情報を決定してもよいし、送信情報を記憶部33に記憶されている情報から特定してもよい。情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第1位置関係である場合、送信情報としてサービス場所6の場所情報D5を選択する。情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第2位置関係である場合、送信情報としてサービス場所6に対応するサービス情報D6を選択する。このように、情報選択部38は、関係情報に基づいて、送信情報をサービス場所6の場所情報D5とサービス場所D6とで切替える。以下、送信情報として場所情報D5が選択される場合と、送信情報としてサービス場所D6が選択される場合とについて説明する。
まず、送信情報として場所情報D5が選択される場合について説明する。情報選択部38は、定義情報D7に基づいて、関係情報で表される位置関係が第1位置関係であるか否かを判定する。情報選択部38は、定義情報D7(図4(D)参照)において電子機器IDに関連付けられた第1条件を記憶部33から読み出す。情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第1条件を満たすか否かを判定する。
情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第1条件を満たす場合、この位置関係が第1位置関係であると判定する。情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第1位置関係であると判定した場合、送信情報として、サービス場所6の場所情報D5を選択する。情報選択部38は、送信情報として、場所情報D5において電子機器IDに関連付けられた場所情報を選択する。
ここで、電子機器IDが図4(A)から(D)の[B01]である場合を例にして、情報選択部38による処理について説明する。情報選択部38は、電子機器IDを図4(D)の定義情報D7と照合して、[B01]に対応する第1条件である[L1≦L<L0]を取得する。また、情報選択部38は、端末2が関係情報として送信した距離(L)がL1≦L<L0を満たすか否かを判定する。
情報選択部38は、距離(L)がL1≦L<L0を満たす場合、電子機器IDに対応するサービス場所6Aと端末2とが第1位置関係であると判定する。情報選択部38は、サービス場所6Aと端末2とが第1位置関係であると判定した場合、電子機器器IDと図4(A)の場所情報D5とを照合し、サービス場所6Aの場所情報として、[B01]に関連付けられた[場所情報1]を特定する。情報選択部38は、特定した[場所情報1]を送信情報として決定する。
次に、送信情報としてサービス情報D6が選択される場合について説明する。情報選択部38は、定義情報D7に基づいて、関係情報で表される位置関係が第2位置関係であるか否かを判定する。情報選択部38は、定義情報D7(図4(D)参照)において電子機器IDに関連付けられた第2条件を記憶部33から読み出す。情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第2条件を満たすか否かを判定する。
情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第2条件を満たす場合、この位置関係が第2位置関係であると判定する。情報選択部38は、関係情報で表される位置関係が第2位置関係であると判定した場合、送信情報として、サービス場所6に対応するサービス情報D6を選択する。情報選択部38は、送信情報として、サービス情報D6において電子機器IDに関連付けられたサービス情報を選択する。
ここで、電子機器IDが図4(A)から(D)の[B01]である場合を例にして、情報選択部38による処理について説明する。情報選択部38は、電子機器IDを図4(D)の定義情報D7と照合して、[B01]に対応する第2条件である[L3≦L<L2]を取得する。また、情報選択部38は、端末2が関係情報として送信した距離(L)がL3≦L<L2を満たすか否かを判定する。
情報選択部38は、距離(L)がL3≦L<L2を満たす場合、電子機器IDに対応するサービス場所6Aと端末2とが第2位置関係であると判定する。情報選択部38は、サービス場所6Aと端末2とが第2位置関係であると判定した場合、電子機器器IDと図4(B)のサービス情報D6とを照合し、サービス場所6Aに対応するサービス情報として、[B01]に関連付けられた[サービス情報1]を特定する。情報選択部38は、特定した[サービス情報1]を送信情報として決定する。
なお、端末2は、サービス場所6Bの電子機器4Bから信号を受信する場合がある。ここで、電子機器4Bに対応する電子機器IDは、図4(A)から図4(D)の[B02]であるとして、情報選択部38の処理について説明する。例えば、端末2は、電子機器IDとして[B02]を送信し、関係情報として電子機器4Bと端末2との距離(L)を送信する。
情報選択部38は、図4(D)の定義情報D7において、[B02]に対応する第1条件として[L7≦L<L6]を取得する。情報選択部38は、距離(L)がL7≦L<L6を満たす場合に、端末2とサービス場所6Bとが第1位置関係にあると判定する。この場合、情報選択部38は、図4(A)の場所情報D5において[B02]に対応する[場所情報2]を送信情報として選択する。
また、情報選択部38は、図4(D)の定義情報D7において、[B02]に対応する第2条件として[L9≦L<L8]を取得する。情報選択部38は、距離(L)がL9≦L<L8を満たす場合に、端末2とサービス場所6Bとが第2位置関係にあると判定する。この場合、情報選択部38は、図4(B)のサービス情報D6において[B02]に対応する[サービス情報2]を送信情報として選択する。
図1の説明に戻り、アプリケーション部36は、情報選択部38が選択あるいは決定した送信情報の送信を、OS部35に要求する。例えば、アプリケーション部36は、送信情報をOS部35へ提供する。OS部35は、送信先を端末2に指定して、送信情報を通信I/F32によって送信する。
図2(A)に示したように、サービス場所6Aと端末2とが第1位置関係である場合、サーバ3は、サービス場所6Aの場所情報を送信する。端末2は、サーバ3が送信したサービス場所6A(例えば、[Shop1])の場所情報を受信した場合、サービス場所6Aの場所情報を示す画像を表示する。このように、第1情報は、関係情報が第1条件を満たす場合、サーバが送信する情報に基づいて出力される。また、図2(B)に示したように、サービス場所6Aと端末2とが第2位置関係である場合、サーバ3は、サービス場所6Aのサービス情報を送信する。端末2は、サーバ3が送信したサービス場所6A(例えば、[Shop1])のサービス情報を受信した場合、サービス場所6Aのサービス情報を示す画像を表示する。このように、第2情報は、関係情報が第1条件と異なる第2条件を満たす場合、サーバが送信する情報に基づいて出力される。
次に、上述の通信システム1の構成に基づいて、第1実施形態に係る情報処理方法について説明する。図5は、第1実施形態に係る情報処理方法を示す図である。なお、通信システム1の各部の構成等については、適宜、図1などを参照する。
端末2は、ステップS1において、信号の受信機能を有効化する。例えば、端末2のOS部21は、ユーザが入力部19に入力する指令に基づいて、第2通信I/F17を介した通信を有効化する。これにより、端末2は、電子機器4から信号を受信可能になる。電子機器4は、ステップS2において信号を送信する。例えば、電子機器4は、所定の周期で信号を送信し、ステップS2の処理から所定の時間が経過したステップS9において、信号を送信する。電子機器4は、電子機器IDを含む信号を送信する。
端末2は、ステップS1において信号の受信機能が有効化された後、信号の受信を監視する。例えば、端末2のOS部21は、第2通信I/F32を介した信号の受信を監視する。ステップS3において、OS部21は、信号を受信したか否かを判定する。OS部21は、信号を受信していないと判定した場合(ステップS3、No)、ステップS3の処理を繰り返す。OS部21は、信号を受信したと判定した場合(ステップS3、Yes)、受信した信号をアプリケーション部22へ提供する。
端末2は、ステップS4において、信号の強度に基づいて関係情報を算出する。例えば、端末2のアプリケーション部22は、関係情報として、信号の発信源である電子機器4と端末2と距離(L)を算出する。アプリケーション部22の関係算出部23は、図3で説明したように、電子機器4と端末2との距離に対する信号の強度の関数に、端末2が受信した信号の強度(V)を代入して、電子機器4と端末2との距離(L)を算出する。
端末2は、ステップS4において、関係情報および電子機器IDを送信する。例えば、アプリケーション部22は、OS部21を介して情報を送信する。アプリケーション部22は、送信先をサーバ3に指定して、OS部21に対して関係情報および電子機器IDの送信を要求する。OS部21は、アプリケーション部22の要求に基づいて、第1通信I/F16によって関係情報および電子機器IDを送信する。
サーバ3は、ステップS6において、端末2から送信された情報に含まれる電子機器IDを特定する。例えば、サーバ3のOS部35は、端末2から送信された情報を受信した場合、この情報をアプリケーション部36へ提供する。OS部35は、アプリケーション部36の処理に関する情報をサーバ3が受信した場合に、この情報をアプリケーション部36へ提供する。アプリケーション部36の場所判別部37は、端末2から送信された情報に含まれる電子機器IDを特定する。
サーバ3は、ステップS7において、関係情報に基づいて情報を送信する。ここで、図6を参照して、ステップS7の処理の例を説明する。図6は、第1実施形態に係る位置関係に基づく送信処理を示す図である。
図6のステップS11において、サーバ3は、端末2とサービス場所6とが第1位置関係であるか否かを判定する。例えば、アプリケーション部36の情報選択部38は、図5のステップS6において場所判別部37が特定した電子機器IDに基づいて、第1位置関係を定義する第1条件を取得する。情報選択部38は、記憶部33に記憶されている定義情報D7において電子機器IDに対応する第1条件(図4(D)参照)を、記憶部33から読み出す。情報選択部38は、関係情報に示される距離(L)が第1条件を満たすか否かを判定する。情報選択部38は、距離(L)が第1条件を満たす場合、サービス場所6と端末2とが第1位置関係にあると判定する(ステップS11、Yes)。
サーバ3は、サービス場所6と端末2とが第1位置関係にある場合、ステップS12において場所情報D5を送信する。例えば、情報選択部38は、サービス場所6と端末2とが第1位置関係にあると判定した場合(ステップS11、Yes)、送信情報として、サービス場所6に対応する場所情報D5を選択する。アプリケーション部36は、情報選択部38が選択した場所情報D5を送信する。アプリケーション部36は、ステップS6で特定された電子機器IDの送信元のアドレスを管理しており、このアドレスを送信先に指定してOS部35によって場所情報を送信する。
ステップS11において、サーバ3は、サービス場所6と端末2とが第1位置関係にないと判定した場合(ステップS11、No)、又はステップS12の処理後に、ステップS13の処理を実行する。ステップS13において、サーバ3は、端末2とサービス場所6とが第2位置関係であるか否かを判定する。例えば、アプリケーション部36の情報選択部38は、図5のステップS6において場所判別部37が特定した電子機器IDに基づいて、第2位置関係を定義する第2条件を取得する。情報選択部38は、記憶部33に記憶されている定義情報D7において電子機器IDに対応する第2条件(図4(D)参照)を、記憶部33から読み出す。情報選択部38は、関係情報に示される距離(L)が第2条件を満たすか否かを判定する。情報選択部38は、距離(L)が第2条件を満たす場合、サービス場所6と端末2とが第2位置関係にあると判定する(ステップS13、Yes)。
サーバ3は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係にある場合、ステップS14において場所情報D5を送信する。例えば、情報選択部38は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係にあると判定した場合(ステップS13、Yes)、送信情報として、サービス場所6に対応するサービス情報D6を選択する。アプリケーション部36は、情報選択部38が選択したサービス情報D6を送信する。アプリケーション部36は、ステップS6で特定された電子機器IDの送信元のアドレスを管理しており、このアドレスを送信先に指定してOS部35によってサービス情報を送信する。
図5の説明に戻り、端末2はステップS8において、受信した情報に基づいて情報を出力する。本実施形態において、端末2は、受信した情報を示す画像を表示部18に表示させることによって、情報を出力する。図7は、第1実施形態に係る位置関係に基づく表示処理を示す図である。
図7のステップS21において、端末2は、場所情報を受信したか否かを判定する。例えば、サーバ3は、予め定められたデータ構造の場所情報を送信する。端末2のアプリケーション部22は、受信した情報のデータ構造(例えば、ヘッダー情報、フラグの有無)に基づいて、この情報が場所情報を含むか否かを判定する。端末2は、場所情報を受信したと判定した場合(ステップS21、Yes)、ステップS22において場所情報を示す画像(図2(A)参照)を表示する。例えば、場所情報が地図上の座標で表される場合、アプリケーション部22は、場所情報に基づいてサービス場所6の場所を示す画像を生成する。アプリケーション部22は、生成した画像の表示をOS部21に要求する。OS部21は、アプリケーション部22の要求に基づいて、サービス場所6の場所を示す画像を表示部18に表示させる。
ステップS21において、端末2は、場所情報を受信していないと判定した場合(ステップS21、No)、又はステップS22の処理後に、ステップS23の処理を実行する。ステップS23において、端末2は、サービス情報を受信したか否かを判定する。例えば、サーバ3は、予め定められたデータ構造のサービス情報を送信する。端末2のアプリケーション部22は、受信した情報のデータ構造(例えば、ヘッダー情報、フラグの有無)に基づいて、この情報がサービス情報を含むか否かを判定する。
端末2は、サービス情報を受信したと判定した場合(ステップS23、Yes)、ステップS24においてサービス情報を示す画像(図2(B)参照)を表示する。アプリケーション部22は、サービス情報を示す画像を生成する。アプリケーション部22は、生成した画像の表示をOS部21に要求する。OS部21は、アプリケーション部22の要求に基づいて、サービス情報を示す画像を表示部18に表示させる。
以上のような本実施形態おいて、端末2は、サービス場所6と端末2とが第1位置関係の場合、サービス場所6の位置を示す第1情報を出力し、サービス場所6と端末2とが第1位置関係とは異なる第2位置関係の場合、サービスに関する第2情報を出力する。このように、本実施形態によれば、ユーザとサービス場所6との位置関係に基づいた情報をユーザに提供することができ、ユーザの利便性を向上することができる。また、ユーザは、例えばサービス場所6の位置あるいはサービスの内容をインターネット上で検索する頻度を減らすことができる。結果として、本実施形態によれば、例えば端末2の負荷を減らすこと、ネットワーク5の混雑を減らすこと、サーバ3の負荷を減らすこと等ができる。
端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6と端末2との位置関係に基づく情報を受信し、受信した情報に基づいて第1情報または第2情報を出力する。この場合、端末2は、例えば、第1情報および第2情報をキャッシュとして記憶部14に予め記憶する必要がなく、端末2の負荷を減らすことができる。
なお、サーバ3は、複数のサーバに分かれていてもよく、この実施形態については図31等で説明する。また、端末2は、サービス場所6と端末2との位置関係に基づく情報を受信しなくてもよいし、通信システム1はサーバ3を備えなくてもよく、この実施形態については、後に図33等で説明する。
端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6と端末2との位置関係を示す関係情報をサーバ3へ送信する。端末2は、関係情報として、限定ではなく例として、サービス場所6と端末2との距離を送信する。そして、端末2は、関係情報に対する応答としてサーバ3の送信情報を受信し、サーバ3の送信情報に基づいて第1情報または第2情報を出力する。この場合、サーバ3は関係情報を導出しなくてもよく、サーバ3の負荷を減らすことができる。また、端末2は、関係情報に対する応答として情報を受信するのでロバスト性が高く、安定して動作できる。
端末2は、限定ではなく例として、関係情報が第1条件を満たす場合に、サーバ3の送信情報に基づいて第1情報を出力する。また、端末2は、関係情報が第1条件と異なる第2条件を満たす場合に、サーバの送信情報に基づいて第2情報を出力する。この場合、サーバ3は、第1条件および第2条件に基づいて第1位置関係と第2位置関係とを高精度に判別することができ、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を端末2に提供することができる。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。また、この形態は、第1条件と第2条件との少なくとも一方を変更することによって位置関係の定義を変更することができ、端末2が情報を出力するトリガーを容易に調整することができる。
関係情報は、限定ではなく例として、サービス場所6と端末2との距離を含み、第1条件は、関係情報に含まれるサービス場所6と端末2との距離が第1範囲である条件であり、第2条件は、関係情報に含まれる場所と端末との距離が第1範囲とは異なる第2範囲である条件である。この場合、第1位置関係と第2位置関係とを判別する処理が簡略であり、サーバ3の負荷を減らすことができる。結果として、例えばサーバ3が情報を短時間で送信することができ、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
なお、関係情報は、サービス場所6と端末2との間の経路の長さと、端末2のユーザがサービス場所へ移動する所要時間との少なくとも一方を含んでもよく、この実施形態については図8、図11(A)、(B)などで説明する。関係情報が、サービス場所6と端末2との距離と、サービス場所6と端末2との間の経路の長さと、端末2のユーザがサービス場所6へ移動する所要時間の少なくとも1つを含む場合、サービス場所6と端末2との位置関係は、数値で表されるので、第1位置関係と第2位置関係とを高精度に判別することができる。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を端末2に提供することができる。
ところで、端末2とサービス場所6との位置関係を求める方法として、例えば、全地球測位システム(適宜、GPSと表す)による端末2の位置情報を用いる方法がある。GPSを用いる実施形態については、後に図20等で説明する。GPSによる位置情報は、端末2が屋内に配置された場合など、精度が低いことがある。端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6に設置される電子機器4から送信される信号を受信し、端末2が受信した信号に基づいて、関係情報を送信する。この場合、例えばサービス場所6と同じ屋内に配置された状態で電子機器4の信号の信頼性が高く、端末2は、高精度な関係情報を生成できる。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
端末2は、限定ではなく例として、信号の強度に基づいて、サービス場所6と端末2との距離を算出する。そして、端末2は、端末2が算出したサービス場所6と端末との距離に基づいて、関係情報を送信する。この場合、例えばサービス場所6と同じ屋内に配置された状態で電子機器4の信号の信頼性が高く、端末2は、高精度な関係情報を生成できる。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
なお、端末2は、信号の強度に基づくサービス場所6と端末2との距離を算出しなくてもよく、この実施形態については後に図20等で説明する。また、端末2は、関係情報を送信しなくてもよく、この実施形態については、後に図12等で説明する。また、端末2は、サービス場所6と端末2との位置関係に基づく情報を受信しなくてもよく、この実施形態については、後に図33等で説明する。
端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6に設置される電子機器4から送信される電子機器IDを受信する。そして、端末2は、端末2が受信した電子機器IDを送信し、端末2が送信した電子機器IDと関連付けられた情報を受信する。この場合、サーバ3は、サービス場所6に対応する場所情報およびサービス情報を短時間で特定することができる。結果として、例えばサーバ3が情報を短時間で送信することができ、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
なお、端末2は、電子機器4から信号を受信しなくてもよい。また、通信システム1は、電子機器4を備えなくてもよく、この実施形態については、後に図22等で説明する。
第1情報(図2(A)参照)は、限定ではなく例として、サービス場所6を地図上で示す画像を含む。サービス場所6を地図上で示す画像は、表示部18に出力される。この場合、端末2は、サービス場所6の位置をユーザに分かりやすく伝えることができ、ユーザの利便性の向上に寄与する。また、ユーザは、サービス場所6の位置をインターネットなどで検索する必要性が低くなり、結果として、このような情報処理方法は、端末2の負荷を減らすこと、ネットワーク5の混雑を減らすこと、サーバ3の負荷を減らすこと等ができる。なお、第1情報は、地図以外の画像として出力されてもよいし、画像以外の形式(例えば、音声)で出力されてもよい。
第2情報は、限定ではなく例として、サービス場所6におけるサービスによって提供される物品、役務、及び情報の少なくとも1つの内容と、サービス場所6におけるサービスに付随する特典の内容との少なくとも一方を含む。この場合、ユーザは、サービスの内容、特典の内容をインターネットなどで検索する必要性が低くなり、利便性が向上する。また、このような情報処理方法は、インターネットを用いた検索の頻度を減らすことができ、結果として、端末2の負荷を減らすこと、ネットワーク5の混雑を減らすこと、サーバ3の負荷を減らすこと等ができる。
なお、端末2は、例えば携帯型の機器であるが、車両などの移動体に搭載される機器でもよい。例えば、端末2は、ユーザが乗車した自動車に搭載され、サービス場所6との位置関係に基づいて、第1情報または第2情報を出力してもよい。端末2は、カーナビケーションシステムの少なくとも一部を含んでもよい。上記移動体は、移動体の各部を制御する制御部を備え、この制御部は、自動で運転する制御と、運転者による運転を支援する制御との少なくとも一方を実行してもよい。上記制御部は、移動体の位置情報に基づいて制御を実行し、端末2は、この位置情報に基づいて第1情報または第2情報を出力してもよい。端末2は、上記制御部の少なくとも一部を備えてもよい。
実施形態に係るサービス場所6は、例えば店舗であるが、サービス場所6はその他の場所でもよい。実施形態に係る情報処理方法は、イベント等における情報の提供に適用されてもよい。例えば、フェス会場などにおいて複数のステージが設けられ、複数のステージは、それぞれ、サービス場所6として登録されてもよい。ユーザは、端末2を所持してフェス会場を移動し、端末2は、場所情報としてステージの位置の情報を提供し、サービス情報としてステージにおける公演のスケジュール、出演者等の情報を提供してもよい。
実施形態に係る情報処理方法は、アミューズメント施設などにおける情報の提供に適用されてもよい。例えば、サービス場所6として複数のアトラクションが登録され、端末2は、場所情報としてアトラクションの位置を提供し、サービス情報としてアトラクションの説明、待ち時間等を提供してもよい。また、実施形態に係る情報処理方法は、オリエンテーリング等のフィールド型の競技あるいはゲームにおける情報の提供に利用されてもよい。例えば、実空間上の所定の場所に到達することでゲーム内のアイテム、キャラクターなどのデータが提供されるゲームを想定する。端末2は、場所情報として所定の場所のヒントを提供し、サービス情報としてゲーム内のデータ、あるいはこのデータを入手する際のコードなどを提供してもよい。
実施形態に係る情報処理方法は、役所などにおける情報の提供に適用されてもよい。例えば、役所などにおいて複数の窓口が設けられ、複数の窓口は、それぞれ、サービス場所6として登録されてもよい。端末2は、場所情報として役所における窓口の位置の情報を提供し、サービス情報として窓口での手続内容等を提供してもよい。また、実施形態に係る情報処理方法は、人間ドッグあるいは定期健診などの際に、総合病院などにおける情報の提供に適用されてもよい。例えば、総合病院などにおいて複数の診察科が設けられ、複数の診察科は、それぞれ、サービス場所6として登録されてもよい。端末2は、場所情報として次に向かう診察科の位置の情報を提供し、サービス情報として診察あるいは検査の内容を提供してもよい。
実施形態に係る情報処理方法は、災害時における情報の提供に適用されてもよい。例えば、被災地において、避難場所、あるいは救援物資の配給場所等がサービス場所6として登録されてもよい。端末2は、場所情報として避難場所、救援物資の配給場所などの位置の情報を提供し、サービス情報として避難場所の収容人数や設備、救援物資の種類や量などの情報を提供してもよい。
なお、サービス場所6は、位置を特定できる場所であればよく、その位置が変更されてもよい。例えば、サービス場所6は、車両を用いた移動販売が行われている場所でもよい。また、電子機器4はWi−Fiのルーターなどである場合、サービス場所6は、Wi−Fiが無償で提供されるWi−Fiスポットでもよい。
実施形態に係る情報処理方法は、上述の適用例に限定されず、各種情報を提供する方法として広く適用可能である。
実施形態に係る端末2において、プログラムP1はコンピュータをOS部21として機能させる。また、プログラムP2は、コンピュータをアプリケーション部22として機能させる。プログラムP2は、端末2のコンピュータに実行させるプログラムであって、サービスが提供される場所と端末とが第1位置関係の場合、場所の位置を示す第1情報を出力することと、場所と端末とが第1位置関係とは異なる第2位置関係の場合、サービスに関する第2情報を出力することとを含む。プログラムP1は、その少なくとも一部がプログラムP2に組み込まれてもよい。
実施形態に係るプログラムP2は、ソフトウェアプログラムまたはコンピュータプログラムと呼称されることがある。実施形態に係るプログラムP2は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。また、実施形態に係るプログラムP2は、プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(例えば、通信ネットワーク、放送波)を介して、端末2に提供されてもよい。端末2は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムを実行することにより、実施形態に係るアプリケーション部22の処理を実行する。実施形態に係るプログラムP2は、電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態で提供されてもよい。
実施形態に係るサーバ3において、プログラムP3はコンピュータをOS部35として機能させる。また、プログラムP4は、コンピュータをアプリケーション部36として機能させる。プログラムP4は、サーバ3のコンピュータに実行させるプログラムであって、サービスが提供される場所と端末とが第1位置関係の場合、場所の位置を示す情報を送信することと、場所と端末とが第1位置関係とは異なる第2位置関係の場合、サービスに関する情報を送信することとを含む。プログラムP3は、その少なくとも一部がプログラムP4に組み込まれてもよい。
実施形態に係るプログラムP4は、ソフトウェアプログラムまたはコンピュータプログラムと呼称されることがある。実施形態に係るプログラムP4は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。また、実施形態に係るプログラムP4は、上記伝送媒体を介して、サーバ3に提供されてもよい。サーバ3は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムを実行することにより、実施形態に係るアプリケーション部36の処理を実行する。実施形態に係るプログラムP4は、電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態で提供されてもよい。
実施形態に係る各種プログラムは、例えば、スクリプト言語、オブジェクト指向プログラミング言語、及びマークアップ言語の少なくとも1つを用いて実装される。上記スクリプト言語は、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などである。上記オブジェクト指向プログラミング言語は、例えば、Objective-C、Java(登録商標)などである。上記マークアップ言語は、例えばHTML5などである。実施形態に係る各種プログラムの少なくとも一部は、スクリプト言語、オブジェクト指向プログラミング言語、及びマークアップ言語のいずれとも異なるプログラミング言語を用いて実装されてもよい。
本明細書に係る記憶媒体は、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(Integrated Circuit、適宜、ICと表す)を含んでもよい。上記ICは、例えば、FPGA、特定用途向けIC(例えば、ASIC)などである。また、本明細書に係る記憶媒体は、HDD、ハイブリッド・ハード・ドライブ(適宜、HHDと表す)、光ディスク、光ディスクドライブ(適宜、ODDと表す)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フレキシブル・ディスケット、フレキシブル・ディスク・ドライブ(適宜、FDDと表す)、磁気テープ、SSD、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはそのドライブ、これら以外の任意の記憶媒体の少なくとも1つ、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含んでもよい。本明細書に係る記憶媒体は、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せのいずれでもよい。なお、本明細書に係る記憶媒体は、上記の例に限られず、プログラムを記憶可能なデバイスまたは媒体を含んでもよい。
なお、実施形態に係る端末2の処理部13とサーバ3の処理部31との少なくとも一方は、プログラムが組み込まれた論理回路を含んでもよい。この論理回路は、例えば、アプリケーションスペシフィック集積回路(application-specific integrated circuit、適宜、ASICと表す)でもよいし、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array、適宜、FPGAと表す)でもよく、その他の論理回路でもよい。処理部13とサーバ3の処理部31との少なくとも一方は、集積回路(Integrated Circuit、適宜ICと表す)チップ、ラージスケールインテグレーション(Large Scale Integration、適宜、LSIと表す)等に形成されたハードウエアである論理回路あるいは専用回路によって各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよい。また、各実施形態に示す複数の処理は、1つの集積回路によって実行されてもよい。上記LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることがある。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る通信システムを示す図である。第2実施形態は、サービス場所6に、複数の電子機器4が設けられる形態である。端末2は、複数の電子機器4が送信した複数の信号の少なくとも一部の信号を受信する。端末2は、受信した信号に基づくサービス場所6と端末2との位置関係に基づいて、第1情報D1(図2(A)参照)または第2情報D2(図2(B)参照)を出力する。このように、第1情報または第2情報は、端末2が受信した少なくとも一部の信号に基づく、サービス場所6と端末2との位置関係に基づいて出力される。
本実施形態において、サービス場所6が複数存在する場合、複数のサービス場所6の少なくとも1つに複数の電子機器4が設けられる。例えば、サービス場所6Aに設けられる電子機器4の数は2つである。本実施形態において、電子機器4の数が1つであるサービス場所6(例えば、サービス場所6B)があってもよいし、全てのサービス場所6に複数の電子機器4が設けられてもよい。また、サービス場所6Aに設けられる電子機器4の数は、図8において2であるが、3以上の任意の数でもよい。
以下の説明において適宜、1つのサービス場所6に設けられる複数の電子機器4を区別する場合、第1電子機器4A1、第2電子機器4A2と表す。また、第1電子機器4A1が送信する信号を第1信号と表し、第2電子機器4A2が送信する信号を第2信号と表す。本実施形態において、端末2が1つの電子機器4から信号を受信した場合、通信システム1の各部の処理は、第1実施形態と同様である。ここでは、端末2が複数の電子機器4から信号を受信した場合について説明する。
端末2は、第1信号を受信した場合、第1信号に基づいて関係情報を送信する。アプリケーション部22の関係算出部23は、第1実施形態で説明したように(図3参照)、関係情報として、第1信号の強度に基づいて第1電子機器4A1と端末2との距離を算出する。アプリケーション部22は、第1信号に対応する電子機器IDおよび関係情報を送信する。端末2は、第2信号を受信した場合、第1信号を受信した場合と同様に、第2信号に基づいて関係情報を送信する。関係算出部23は、関係情報として、第2信号の強度に基づいて第2電子機器4A2と端末2との距離を算出する。アプリケーション部22は、第2信号に対応する電子機器IDおよび関係情報を送信する。
本実施形態に係るサーバ3のアプリケーション部36は、位置算出部41と、経路生成部42とを備える。位置算出部41は、端末2が送信した関係情報に基づいて、端末2の位置情報を算出する。位置算出部41は、第1電子機器4A1の位置情報と、第2電子機器4A2の位置情報と、端末2と第1電子機器4A1との距離と、端末2と第2電子機器4A2との距離とに基づいて、端末2の位置情報を算出する。
本実施形態において、サーバ3の記憶部33は、位置情報D8を記憶する。位置情報D8は、第1電子機器4A1の位置情報、及び第2電子機器4A2の位置情報を含む。位置算出部41は、第1電子機器4A1および第2電子機器4A2のそれぞれの位置情報として、記憶部33に記憶されている位置情報を用いる。また、位置算出部41は、端末2と第1電子機器4A1との距離として、端末2が送信した第1信号に対応する関係情報を用いる。また、位置算出部41は、端末2と第2電子機器4A2との距離として、端末2が送信した第2信号に対応する関係情報を用いる。
図9(A)、(B)は第2実施形態に係る関係情報の算出処理を示す図である。図9(A)は、記憶部33に記憶されている位置情報、定義情報、場所情報、及びサービス情報の例を示す図である。本実施形態において、位置情報D8、定義情報D7、場所情報D5、及びサービス情報D6は、1つのテーブルデータDT5に含まれる。テーブルデータDT5は、位置情報D8、定義情報D7、場所情報D5、及びサービス情報D6の各々と、電子機器IDとを関連付けたデータである。テーブルデータDT5は、複数の電子機器IDについて、位置情報D8、定義情報D7、場所情報D5、及びサービス情報D6をまとめたデータである。テーブルデータDT5は、[電子機器ID]、[位置情報]、[場所識別情報]、[定義情報]、[場所情報]、及び[サービス情報]の項目を含む。
[電子機器ID]は、図4(A)で説明した内容と同様であり、その説明を省略する。ここでは、図8に示した第1電子機器4A1の電子機器IDが[B11]であるとし、第2電子機器4A2の電子機器IDが[B12]であるとする。位置情報D8は、各電子機器4の位置情報である。例えば、電子機器IDが[B11]に対応する[位置情報11]は、第1電子機器4A1の位置情報D8である。また、電子機器IDが[B12]に対応する[位置情報12]は、第2電子機器4A2の位置情報D8である。[位置情報11]および[位置情報12]は、それぞれ、地図上の座標を表す数値データである。
[場所識別情報]、[定義情報]、[場所情報]、及び[サービス情報]は、図4(A)から(D)で説明した内容と同様である。第1電子機器4A1および第2電子機器4A2は、いずれもサービス場所6Aに設けられる。そのため、[場所識別情報]、[定義情報]、[場所情報]、及び[サービス情報]は、それぞれ、第1電子機器4A1に対応する電子機器IDの[B11]に対応する内容と、第2電子機器4A2に対応する電子機器IDの[B12]に対応する内容とが同じである。
次に、図9(B)を参照して、端末2の位置情報を算出する算出処理について説明する。端末2が第1電子機器4A1から第1信号を受信した場合、端末2は、第1電子機器4A1の電子機器ID、及び第1電子機器4A1と端末2との距離を送信する。位置算出部41は、第1電子機器4A1の電子機器ID(例えば、図9(A)の[B11])と、位置情報D8とを照合して、第1電子機器4A1に対応する[位置情報11]を特定する。なお、第1電子機器4A1と端末2との距離(図中符号Laで表す)は、端末2が送信する関係情報に含まれており既知である。
また、端末2が第2電子機器4A2から第2信号を受信した場合、端末2は、第2電子機器4A2の電子機器ID、及び第2電子機器4A2と端末2との距離を送信する。位置算出部41は、第2電子機器4A2の電子機器ID(例えば、図9(A)の[B12])と、位置情報D8とを照合して、第2電子機器4A2に対応する[位置情報12]を特定する。なお、第2電子機器4A2と端末2との距離(図中符号Lbで表す)は、端末2が送信する関係情報に含まれており既知である。
位置算出部41は、三角測量の手法に基づいて、端末2の位置情報を算出する。図9(B)において、第1電子機器4A1の位置情報および第2電子機器41の位置情報は、位置情報D8によって既知である。また、第1電子機器4A1と端末2との距離および第2電子機器4A2と端末2との距離は、それぞれ、端末2が送信する関係情報によって既知である。これら位置情報および距離を用いると、第1電子機器4A1と第2電子機器4A2と端末2とを頂点する三角形は、一意に求まる。位置算出部41は、例えば、第1電子機器4A1、第2電子機器41の位置情報、及び端末2が地図上の二次元面に存在するものとして(例えば、高さの情報を無視して)、端末2の位置情報の推定値を算出する。なお、位置算出部41は、3以上の電子機器4の位置情報、及びこれら電子機器4のそれぞれと端末2との距離に基づいて、端末2の三次元空間上の位置情報を算出してもよい。
図8の説明に戻り、サーバ3におけるアプリケーション部36の経路生成部42は、位置算出部41が算出した端末2の位置情報に基づいて、端末2の位置からサービス場所6Aまでの経路を示す経路情報を生成する。経路生成部42は、サービス場所6Aの場所情報D5を記憶部33から読み出し、位置算出部41が算出した端末2の位置から通路または道路に沿ってサービス場所6Aへ至る経路を算出する。また、経路生成部42は、算出した経路を表す経路情報を生成する。経路情報は、例えば、端末2の位置からサービス場所6Aまでの経路を地図上に示す画像のデータである。経路情報は、経路の画像のデータと異なる情報でもよい。例えば、経路情報は、算出した経路上の複数の中継地点の位置と、中継地点を通る順番とを一組にした情報でもよく、経路生成部42は、サービス場所6Aおよび端末2の位置が同じ建物内である場合、この建物内の経路情報を生成してもよい。アプリケーション部36は、経路生成部42が生成した経路情報をサービス場所6Aの場所情報として送信する。
図10は、第2実施形態に係る場所情報の表示処理を示す図である。サーバ3は、場所情報として、端末2の位置からサービス場所6Aまでの経路を地図上に示す画像のデータを送信する。サーバ3は、端末2が送信した関係情報および電子機器IDを受信した際にその送信元として端末2を特定しており、特定した送信元の端末2を宛先として経路情報を送信する。端末2は、経路情報を受信した場合、この経路情報に基づいて第1情報D1を表示する。端末2は、第1情報D1として、端末2の現在位置F1と、サービス場所6Aの位置F2と、現在位置F1からサービス場所6Aの位置F2に至る経路F3とを地図上に表す画像を表示する。
なお、アプリケーション部36は、位置算出部41が算出した端末2の位置情報に基づいて、端末2の位置からサービス場所6Aまでの経路の長さを算出してもよい。端末2の位置とサービス場所6Aとの位置関係は、上記経路の長さに基づいて定義されてもよい。例えば、第1位置関係は、上記経路の長さが50m以上100m未満である位置関係と定義されてもよい。例えば、第2位置関係は、上記経路の長さが0m以上50m未満である位置関係と定義されてもよい。上記の経路の長さの数値範囲は、例示であって、任意に設定される。
また、アプリケーション部36は、端末2の位置からサービス場所6Aまでの経路の長さに基づいて、ユーザが端末2の位置からサービス場所6Aまで移動するのに要する移動時間を算出してもよい。上記移動時間は、経路の長さをユーザの速さで除算した値である。人間が徒歩で移動する速さは、道案内の情報、経路および所要時間を示すアプリケーション等において、毎分70m等の代表値が用いられる場合が多い。アプリケーション部36は、上記経路の長さを速さの代表値で除算した値を、所要時間の推定値として算出してもよい。また、ユーザの速さは、端末2において歩数計などによって測定される速さでもよいし、ユーザが予め登録する値でもよい。端末2の位置とサービス場所6Aとの位置関係は、上記所要時間に基づいて定義されてもよい。例えば、第1位置関係は、上記所要時間が3分以上5分未満である位置関係と定義されてもよい。例えば、第2位置関係は、上記経路の長さが0分以上2分未満である位置関係と定義されてもよい。上記の所要時間の数値範囲は、例示であって、任意に設定される。
以上のような端末2は、限定ではなく例として、サービス場所6に設置される電子機器4を含む複数の電子機器4が送信した複数の信号の少なくとも一部の信号を受信する。第1情報または第2情報は、サービス場所と端末2との位置関係に基づいて出力され、サービス場所と端末2との位置関係は、端末2が受信した少なくとも一部の信号に基づいている。したがって、サービス場所と端末2との位置関係は、電子機器4の数が1である場合に比べて高精度に把握される。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
端末2の位置情報は、限定ではなく例として、複数の電子機器4のそれぞれに関する関係情報に基づいて算出される。端末2は、複数の電子機器4と同じ建物内に配置される場合があり、このような場合にGPSを用いた位置情報の精度が低いことがある。本実施形態によれば、例えば端末2が複数の電子機器4と同じ建物内に配置される場合に、端末2の位置情報を高精度に取得できる。そのため、端末2は、高精度な位置情報に基づいて、端末2の位置に対して適切な情報を出力できる。
なお、図9(B)において、位置算出部41は、1つのサービス場所6Aに設けられる複数の電子機器4がそれぞれ送信する信号に基づいて、端末2の位置情報を算出する。上記複数の電子機器4は、異なるサービス場所6に分かれて設けられてもよい。例えば、図8(A)において、端末2は、サービス場所6Aに設けられる電子機器4(例えば、第1電子機器4A1)と、サービス場所6Aと異なるサービス場所6Bに設けられる電子機器4(例えば、電子機器4B)とから信号を受信してもよい。この場合、位置算出部41は、第1電子機器4A1の位置情報と、第1電子機器4A1から端末2までの距離と、電子機器4Bの位置情報と、電子機器4Bから端末2までの距離とに基づいて、端末2の位置情報を算出してもよい。
また、位置算出部41は、1つの電子機器4が送信する信号に基づいて、端末2の位置情報を算出してもよい。図11(A)、(B)は第1変形例に係る関係情報の算出処理を示す図である。図11(A)に示す電子機器4は、指向性を有する信号を送信する。符号AR1は、電子機器4が送信した信号を受信可能な受信圏であり、符号CL1は、電子機器4による信号の送信方向であり、領域AR1の中心線に相当する。電子機器4は、信号の送信方向CL1を変更しながら、信号を送信する。符号CL2は、送信方向CL1を変更した後の信号の送信方向であり、符号AR2は、送信方向を変更後の信号を受信可能な受信圏である。
電子機器4は送信方向を管理しており、送信方向を表す方位情報と電子機器IDとを含む信号を送信する。端末2は、送信方向CL1に対応する受信圏AR1の外側であり、この状態において電子機器4から信号を受信しない。また、端末2は、変更後の送信方向CL2に対応する受信圏AR2の内であり、この状態において電子機器4から信号を受信する。端末2は、電子機器4が送信した信号を受信した場合、この信号に基づいて、電子機器4と端末2との距離を算出する。
図11(B)に示すように、端末2は、算出した距離を含む関係情報と、電子機器4が送信する信号に含まれる電子機器IDおよび方位情報と、を送信する。サーバ3は、電子機器IDに基づいて電子機器4の位置を特定する。そして、サーバ3は、特定した電子機器4の位置を起点として、端末2が送信した方位情報に示される送信方向CL2に、端末2が送信した関係情報に示される距離だけ離れた位置を、端末2の位置として算出する。このように、端末2の位置情報は、1つの電子機器4が送信する信号に基づいて、算出されてもよい。
なお、上述の説明では、サーバ3が経路情報を生成することとしたが、端末2が経路情報を生成してもよい。例えば、サーバ3は、位置算出部41が算出した端末2の位置情報を送信し、かつ場所情報としてサービス場所6の位置情報を送信してもよい。端末2は、サーバ3が送信したサービス場所6の位置情報と、端末2の位置情報とに基づいて経路情報を生成してもよい。
なお、サーバ3は、電子機器4が送信する信号に基づく端末2の位置情報を算出しなくてもよい。1つのサービス場所6に設けられる複数の電子機器4が送信する信号は、サービス場所6と端末2との位置関係を高精度に推定することに利用されてもよい。例えば、端末2は、関係情報として、第1電子機器4A1が送信する第1信号の強度に基づく距離と、第2電子機器4A2が送信する第2信号の強度に基づく距離とを算出する、サーバ3は、第1信号の強度に基づく距離と第2信号の強度に基づく距離との平均値を、サービス場所6と端末2との位置関係を示す情報としてもよい。
なお、1つのサービス場所6に設けられる複数の電子機器4が送信する信号は、端末2の位置情報の算出、及びサービス場所6と端末との位置関係の高精度化と異なる用途で使用されてもよい。第2電子機器4A2は、第1電子機器4A1が故障した場合のバックアップとして利用されてもよい。例えば、図9(A)において、電子機器IDの[B11]および[B12]は、それぞれ、1つのサービス場所6Aに対応する定義情報D7、場所情報D5、及びサービス情報D6と関係づけられている。例えば、第1電子機器4A1に故障などの不具合が発生した場合、端末2は、第2電子機器41から信号を受信することで、場所情報D5およびサービス情報D6を出力することができる。また、サーバ3は、第1電子機器4A1が送信する信号に基づく端末2の送信情報を受信し、第2電子機器4A2が送信する信号に基づく情報を端末2から受信しない場合、第2電子機器4A2に不具合があると判定してもよい。サーバ3は、不具合があると判定した電子機器の情報を出力(例えば、報知)してもよい。
なお、図9(A)において、電子機器IDの[B11]と[B12]とは、定義情報D7、場所情報D5、及びサービス情報D6が同じであるとしたが、電子機器IDの[B11]と[B12]とで、定義情報D7、場所情報D5、及びサービス情報D6の少なくとも1つが異なってもよい。ここで、サービス場所6は、異なるカテゴリーの商品(例えば、食品、衣類)を扱う店舗であるとする。第1電子機器4A1は、第1のカテゴリーの商品(例えば、食品)の売り場に設けられ、第2電子機器4A2は、第1のカテゴリーと異なる第2のカテゴリーの商品(例、衣類)の売り場に設けられてもよい。端末2は、第1電子機器4A1に関し、場所情報D5として食品の売り場の位置を出力し、サービス情報D6として食品の種類、生産地、価格などを出力してもよい。また、端末2は、第2電子機器4A2に関し、場所情報D5として衣類の売り場の位置を出力し、サービス情報D6として衣類の種類、サイズ、価格などを出力してもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。図12は、第3実施形態に係る通信システムを示す図である。第3実施形態は、図2(A)に示した第1情報D1または図2(B)に示した第2情報D2を端末2が出力する上で、関係情報(例えば、電子機器4と端末2との距離)を用いない形態である。図12において、サービス場所6Aには、第1電子機器4A1と第2電子機器4A2とが設けられる。第2電子機器4A2は、第1電子機器4A1と通信距離が異なる。
図13(A)、(B)は第3実施形態に係る第1位置関係および第2位置関係を示す図である。符号G1は第1電子機器4A1の通信距離であり、符号AR3は第1電子機器4A1の通信圏である。また、符号G2は、第2電子機器4A2の通信距離であり、符号AR4は第2電子機器4A2の通信圏である。ここでは、第1電子機器4A1の通信距離G1は、第2電子機器4A2の通信距離G2よりも長いとする。
図13(A)は、本実施形態に係る第1位置関係を示す図である。本実施形態において、第1位置関係は、第1電子機器4A1の通信圏AR3内に端末2が配置される位置関係である。端末2とサービス場所6Aとが第1位置関係にある場合、端末2は、第1電子機器4A1が送信する第1信号を受信し、第2電子機器4A2が送信する第2信号を受信しない。端末2は、第1電子機器4A1から信号を受信した場合、サービス場所6Aの位置を表す第1情報D1(図2(A)参照)を出力する。
図13(B)は、本実施形態に係る第2位置関係を示す図である。本実施形態において、第2位置関係は、第2電子機器4A2の通信圏AR4内に端末2が配置される位置関係である。端末2とサービス場所6Aとが第2位置関係にある場合、端末2は、第1電子機器4A1が送信する第1信号を受信し、かつ第2電子機器4A2が送信する第2信号を受信する。端末2は、第2電子機器4A2から信号を受信した場合、サービス場所6Aで提供されるサービスに関する第2情報D2(図2(B)参照)を出力する。
図14は、第3実施形態に係る場所情報、及びサービス情報を示す図である。図14において、場所情報D5およびサービス情報D6は、テーブルデータDT6に含まれる。テーブルデータDT6は、[電子機器ID]、[場所識別情報]、[場所情報]、及び[サービス情報]の項目を含む。これらの項目は、図4(A)から図4(C)で説明した内容と同様である。
図14において、電子機器IDの[B11]は、図13(A)に示した第1電子機器4A1に対応する。[B11]は、サービス場所6Aの場所情報D5である[場所情報1]と関連付けられている。また、[B11]に対応する[サービス情報]は、[NULL]で表される。[NULL]は、情報がないことを表す。サービス情報D6は、第1電子機器4A1の電子機器IDに対して登録されていない。
また、電子機器IDの[B12]は、図13(B)に示した第2電子機器4A2に対応する。[B12]は、サービス場所6Aのサービス情報D6である[サービス情報1]と関連付けられている。また、[B12]に対応する[場所情報]は、[NULL]で表される。[NULL]は、情報がないことを表す。場所情報D5は、第2電子機器4A2の電子機器IDに対して登録されていない。
図15および図16は、第3実施形態に係る情報処理方法を示す図である。端末2は、ステップS31において、信号の受信機能を有効化する。ステップS31の処理は、図5のステップS1の処理と同様である。端末2は、端末2を所持したユーザが移動することによって、ステップS32において第1電子機器4A1の通信圏AR3内に到達する(図13(A)参照)。
第1電子機器4A1は、定期的または不定期で信号を送信する。第1電子機器4A1は、ステップS32の後のステップS33において、信号を送信する。端末2は、第1電子機器4A1がステップS33で送信した信号を受信する。また、第2電子機器4A2は、定期的または不定期で信号を送信する。第2電子機器4A2は、ステップS32の後のステップS34において、信号を送信する。ここで、端末2は、ステップS34の時点で第2電子機器4A2の通信圏AR4の外(図13(A)参照)であるとする。端末2は、第2電子機器4A2がステップS34で送信した信号を受信しない。
端末2は、ステップS35において、信号を受信したか否かを判定する。ステップS35の処理は、図5のステップS3と同様である。端末2は、第1電子機器4A1から信号を受信しており、ステップS36へ進む。本実施形態において、端末2は、同じ信号を繰り返し受信した場合、最初に受信した信号に関する処理を実行し、その後に所定時間(例えば、1分、10分、60分)が経過するまで、同じ処理を繰り返さない。ステップS36の処理は、同じ信号に関する処理の繰り返しを避ける処理である。
端末2は、ステップS36において、ステップS35で受信が検出された信号に含まれる電子機器IDを送信するか否かを判定する。例えば、端末2のアプリケーション部22は、信号の受信履歴および情報の送信履歴を含む処理のログを参照し、ステップS36の処理を実行する。アプリケーション部22は、ステップS35で受信が検出された信号に含まれる電子機器IDを、信号の受信時刻から前の所定時間内に送信していた場合、この電子機器IDを送信しないと判定する(ステップS36、No)。この場合、端末2は、ステップS35へ戻り、信号の受信を監視する。
図15において、端末2は、ステップS33よりも前に第1電子機器4A1が送信する第1信号を受信しておらず、アプリケーション部22は、ステップS36において電子機器IDを送信すると判定する(ステップS36、Yes)。この場合、アプリケーション部22は、ステップS37において、ステップS35で受信が検出された信号(ここでは、第1信号)に含まれる電子機器IDを送信する。
サーバ3は、端末2が送信した電子機器IDを受信した場合、ステップS38において、電子機器IDに対応する情報を特定する。ステップS37において送信される電子機器IDは、第1電子機器4A1に対応し、図14の[B11]である。サーバ3のアプリケーション部36は、電子機器の[B11]に関連付けられた情報として、[場所情報1]を特定する。サーバ3は、ステップS38で特定した情報を、ステップS39において送信する。サーバ3は、ステップS39において、サービス場所6Aの場所情報D5である[場所情報1]を送信する。図14において[B11]にはサービス情報D6が関連付けられておらず、サーバ3は、ステップS39においてサービス情報D6を送信しない。端末2は、ステップS39のサーバ3の送信情報を受信した場合、この情報に基づいて情報を出力する。図15において、端末2は、サーバ3が送信した[場所情報1]を受信し、図2(A)に示したようにサービス場所6Aの位置を示す第1情報D1を出力する。
図16は、図15から続く情報処理方法を示す図である。端末2は、端末2を所持したユーザが移動することによって、ステップS40において第2電子機器4A2の通信圏AR4の内に到達する(図13(B)参照)。第1電子機器4A1は、ステップS40の後のステップS41において、信号を送信する。端末2は、第1電子機器4A1がステップS41で送信した信号を受信する。また、第2電子機器4A2は、ステップS40の後のステップS42において、信号を送信する。端末2は、第2電子機器4A2がステップS42で送信した信号を受信する。
端末2は、ステップS44において、ステップS43で受信が検出された信号に含まれる電子機器IDを送信するか否かを判定する。ステップS44の処理は、図15のステップS36の処理と同様である。端末2は、ステップS41よりも前のステップS33(図15参照)に第1電子機器4A1が送信した第1信号を受信しており、この信号に関する処理をステップS37で実行済である。この場合、アプリケーション部22は、第1信号に含まれる電子機器IDを送信しないと判定する(ステップS44、No)。また、端末2は、ステップS42よりも前に第2電子機器4A2が送信する第2信号を受信しておらず、この信号に関する処理を所定時間内に実行していない。この場合、アプリケーション部22は、ステップS44において電子機器IDを送信すると判定する(ステップS44、Yes)。この場合、アプリケーション部22は、ステップS45において、第2電子機器4A2がステップS42で送信した第2信号に含まれる電子機器IDを送信する。
サーバ3は、端末2が送信した電子機器IDを受信した場合、ステップS46において、電子機器IDに対応する情報を特定する。ステップS46の処理は、図15のステップS38の処理と同様である。ステップS45において送信される電子機器IDは、第2電子機器4A2に対応し、図14の[B12]である。サーバ3のアプリケーション部36は、電子機器の[B12]に関連付けられた情報として、[サービス情報1]を特定する。サーバ3は、ステップS46で特定した情報を、ステップS47において送信する。サーバ3は、ステップS47において、サービス場所6Aのサービス情報D6である[サービス情報1]を送信する。図14において[B12]には場所情報D5が関連付けられておらず、サーバ3は、ステップS47において場所情報D5を送信しない。端末2は、ステップS47のサーバ3の送信情報を受信した場合、この情報に基づいて情報を出力する。図16において、端末2は、サーバ3が送信した[サービス情報1]を受信し、図2(B)に示したようにサービス場所6Aで提供されるサービスに関する第2情報D2を出力する。
以上のような端末2は、第1電子機器4A1から信号を受信した場合、第1情報を出力する。例えば、端末2は、第1電子機器4A1の識別情報を送信し、第1電子機器4A1の識別情報に基づいてサーバ3から送信される場所情報D5に基づいて、第1情報を出力する。また、端末2は、第2電子機器4A2から信号を受信した場合、第2位置を出力する。例えば、端末2は、第2電子機器4A2の識別情報を送信し、第2電子機器4A2の識別情報に基づいてサーバ3から送信されるサービス情報D6に基づいて、第2情報を出力する。この場合、端末2は、第1電子機器4A1と第2電子機器4A2とのいずれから信号を受信したかにより、出力する情報を変えることができる。そのため、端末2とサービス場所6Aとの位置関係を示す関係情報(例えば、端末2とサービス場所6Aとの距離)を用いなくとも、図2(A)、(B)に示した第1情報D1または第2情報D2を出力できる。結果として、本実施形態によれば、端末2の負荷を減らすこと、サーバ3の負荷を減らすこと等ができる。
端末2は、図15のステップS36および図16のステップS44において、同じ信号に関する処理の繰り返しを避ける処理を実行する。この場合、端末2は、同じ電子機器IDを繰り返し送信する処理、及び同じ位置関係に基づく情報を繰り返し出力する処理が簡略化あるいは省略され、負荷が低減する。また、サーバ3は、場所情報D5とサービス情報D6との少なくとも一方を繰り返し送信する処理が簡略化あるいは省略され、負荷が低減する。
なお、端末2は、図15のステップS36の処理および図16のステップS44の処理を実行しなくてもよい。また、サーバ3は、端末2から情報を受信した場合、同じ情報に関する処理の繰り返しを避ける処理を実行してもよい。例えば、端末2がステップS36の処理を実行しない場合、サーバ3は、図15のステップS37において端末2が送信した電子機器IDを受信した後、この電子機器IDに対応する情報を送信済であるか否かを判定してもよい。サーバ3は、送信済であると判定した情報を送信しなくてもよい、このような処理は、他の実施形態にも適用可能である。例えば、サーバ3は、図5のステップS5の端末2の送信情報を受信した後、ステップS6の処理前、またはステップS6の処理後からステップS7の処理前に、場所情報D5とサービス情報D6との少なくとも一方を送信済であるか否かを判定してもよい。サーバ3は、送信済であると判定した情報について、ステップS7の処理を実行しなくてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。図17は、第4実施形態に係る通信システムを示す図である。第4実施形態は、サービス場所6に配置される撮像部51が撮像した画像に基づいて、端末2とサービス場所6との位置関係を特定する形態である。
撮像部51は、例えば定点カメラなどであり、サービス場所6の設備である。撮像部51は、定期的に撮像を実行する。撮像部51は、例えば外部からの指令に基づいて、不定期で撮像を実行してもよい。以下の説明において適宜、撮像された画像を撮像画像と表す。撮像部51は、通信機能を備え、撮像画像のデータを、ネットワーク5を介してサーバ3へ送信する。撮像部51は、撮像画像のデータを、撮像した時刻および撮像部51が設けられるサービス場所6の識別情報と関連付けて送信する。
端末2は、第1実施形態等と同様であり、その説明を簡略化する。端末2は、サービス場所6に設置される電子機器4が送信した信号を受信する。端末2は、電子機器4から信号を受信した場合、この信号に含まれる電子機器IDと、この信号に基づく関係情報とを送信する。
サーバ3のアプリケーション部36は、ユーザ判別部52を備える。ユーザ判別部52は、撮像部51が送信した撮像画像のデータに基づいて、端末2のユーザを判別する。本実施形態において、サーバ3の記憶部33には、端末2のユーザに関す27Aが予め記憶されており、ユーザ判別部52はユーザ情報D9に基づいてユーザを判別する。ユーザ情報は、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられた情報である。上記所定のサービスは、例えば、端末2のアプリケーション部22とサーバ3のアプリケーション部36との少なくとも一方によって提供されるサービスである。ユーザ情報D9は、端末2のユーザが予め登録する情報であり、例えばユーザの画像のデータを含む。ユーザ情報D9については、後に図27(A)等でも説明する。
サーバ3は、撮像部51の送信情報を受信した場合、この情報を記憶部33に記憶させる。サーバ3は、端末2の送信情報を受信した場合、端末2の送信情報に対応するサービス場所6に配置される撮像部51の撮像画像を特定する。例えば、場所判別部37は、端末2の送信情報に含まれる電子機器IDに対応するサービス場所6を特定する。また、ユーザ判別部52は、場所判別部37が特定したサービス場所6の識別情報と、撮像部51の送信情報に含まれるサービス場所6の識別情報とを照合し、端末2の送信情報に対応するサービス場所6に配置される撮像部51を特定する。ユーザ判別部52は、特定した撮像部51の送信情報に含まれる撮像時刻に基づいて、端末2の送信情報の送信時刻または受信時刻に対して所定の期間内に撮像部51が送信した撮像画像のデータを特定する。ユーザ判別部52は、特定した撮像画像のデータと、ユーザ情報D9に含まれるユーザの画像とを照合し、例えばパターン認識によって、撮像画像に端末2のユーザが写っているか否かを判定する。
アプリケーション部36は、ユーザ判別部52の処理結果に基づいて、撮像部51と端末2との位置関係を推定する。例えば、撮像画像に端末2のユーザが写っているとユーザ判別部52が判定したとする。この場合、アプリケーション部36は、撮像部51と端末2との位置関係を、撮像部51のフォーカスが合う範囲内に端末2が存在する位置関係であると推定する。ここで、第2位置関係は、第1位置関係に比べて、端末2とサービス場所6との距離が近い位置関係であるとする。アプリケーション部36は、撮像画像に端末2のユーザが写っているとユーザ判別部52が判定した場合、サービス場所6と端末2とが第2位置関係であると判定する。また、アプリケーション部36は、撮像画像に端末2のユーザが写っているとユーザ判別部52が判定した場合、サービス場所6と端末2とが第2位置関係と異なる位置関係(例えば、第1位置関係)であると判定する。
情報選択部38は、関係情報に示される位置関係が第1位置関係であり、かつ撮像部51の撮像画像に基づいて推定される位置関係が第2位置関係でない場合、サーバ3の送信情報として場所情報D5を選択する。この場合、サーバ3は、情報選択部38が選択した場所情報D5を送信する。また、情報選択部38は、関係情報に示される位置関係が第2位置関係であり、かつ撮像部51の撮像画像に基づいて推定される位置関係が第2位置関係である場合、サーバ3の送信情報としてサービス情報D6を選択する。この場合、サーバ3は、情報選択部38が選択したサービス情報D6を送信する。端末2は、図2(A)、(B)に示したように、サービス場所6と端末2との位置関係に基づいて第1情報D1または第2情報D2を出力する。この位置関係は、上述のように、サービス場所6に配置される撮像部51が撮像した画像と端末2が受信した信号とに基づいている。
以上のようなサーバ3は、限定ではなく例として、電子機器4からの信号と、サービス場所6に配置される撮像部51が撮像した画像とに基づいて、端末2とサービス場所6との位置関係を特定する。この場合、サーバ3は、端末2とサービス場所6との位置関係を、例えば電子機器4からの信号のみに基づいて特定する場合に比べて、高精度に特定できる。したがって、サーバ3は、第1位置関係と第2位置関係とを高精度に判別することができ、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を端末2に提供することができる。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
なお、ユーザ判別部52は、撮像部51の撮像画像に端末2のユーザが写っているか否かを判定しなくてもよい。例えば、ユーザ判定部52は、撮像部51の撮像画像に写っている人物の数を検出してもよい。アプリケーション部36は、ユーザ判別部52が撮像部51の撮像画像中に検出した人物の人数が0人ある場合、端末2とサービス場所6とが第2位置関係にないと判別してもよい。また、ユーザを判別するユーザ判別処理は、上述の内容に限定されず、適宜変更可能である。
なお、図17において、ユーザ判別部52は、サービス場所6の設備である撮像部51の撮像画像を用いてユーザを判別するが、他の撮像部の撮像画素を用いてユーザを判別してもよい。例えば、サービス場所6に配置される撮像部は、端末2に設けられる撮像部(後に図18に示す)でもよい。端末2は、ユーザの操作によってサービス場所6において撮像し、その撮像画像のデータをサーバ3へ送信してもよい。例えば、サーバ3の記憶部33にはサービス場所6を撮像した撮像画像のデータを予め記憶し、アプリケーション部36は、端末2が送信した撮像画像のデータと、記憶部33に記憶されたサービス場所6の撮像画像のデータとを比較して、端末2とサービス場所6との位置関係を特定してもよい。この場合、ユーザ情報としてユーザの画像が登録されていなくてもよい。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、拡張現実感(Augmented Reality、適宜、ARと表す)を利用して、場所情報を表す画像を表示する形態である。図18は、第5実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態に係るサーバ3は、図9あるいは図10で説明したように、端末2の位置情報を算出する。サーバ3は、端末2とサービス場所6とが第1位置関係である場合、場所情報D5および端末2の位置情報を送信する。サーバ3は、場所情報D5として、サービス場所6の位置情報を送信する。
端末2は、撮像部53を備え、撮像部53の撮像画像を表示部18に表示させる。撮像部53は、起動した状態で所定のフレームレートで撮像する。端末2は、撮像部53の撮像画像を所定のフレームレートで表示部18に表示させることで、表示部18にプレビュー画像を表示する。端末2は、端末2からサービス場所6への経路を上記プレビュー画像上に表示する。
本実施形態において、アプリケーション部22は、経路生成部54と、画像生成部55とを備える。経路生成部54は、図8で説明した経路生成部42と同様に、端末2の位置情報とサービス場所6の位置情報とに基づいて、端末2の位置からサービス場所6に至る経路情報を生成する。経路生成部54は、サーバ3が送信した端末2の位置情報とサービス場所6の位置情報とを用いる。なお、端末2に地図上に経路を表示する地図アプリケーションがインストールされている場合、アプリケーション部22は、地図アプリケーションに対して端末2の位置情報とサービス場所6の位置情報とを供給し、地図アプリケーションに経路情報を生成させてもよい。上記地図アプリケーションは、アプリケーション部22に組み込まれていてもよいし、アプリケーション部22と異なる処理部でもよい。
画像生成部55は、経路生成部54が生成した経路情報に基づいて、端末2の位置からサービス場所6への経路を示す画像を生成する。アプリケーション部22は、画像生成部55が生成した画像と、撮像部53が撮像した画像とを重ねた画像を、サービス場所6の位置を示す第1情報として表示部18に表示させる。
図19は、第5実施形態に係る場所情報の表示処理を示す図である。符号Im1は撮像部53の撮像画像であり、符号Im2は経路情報に基づく画像である。図19において、画像Im2は進行方向を示す矢印であり、撮像画像Im1における背景の奥行方向に延びて左に曲がっている。この場合、画像Im2は、サービス場所6へ至る経路として、実空間上で直進した後に左折する経路を示す。このように、第1情報は、端末2の位置からサービス場所6への経路を示す画像Im2と撮像部53が撮像した撮像画像Im1とを重ねた画像を含んでもよい。端末2の位置からサービス場所6への経路を示す画像Im2と撮像部53が撮像した撮像画像Im1とを重ねた画像は、表示部18に出力される。
以上のような本実施形態において、端末2は、サービス場所6へ至る経路を、撮像部53の撮像画像に重ねて表示する。この場合、ユーザは、サービス場所6へ至る経路が容易に把握できる。このように、本実施形態に係る情報処理方法は、ユーザの利便性の向上に寄与する。また、ユーザは、サービス場所6へ至る経路をインターネットなどで検索する必要性が低くなり、結果として、このような情報処理方法は、端末2の負荷を減らすこと、ネットワーク5の混雑を減らすこと、サーバ3の負荷を減らすこと等ができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。図20は、第6実施形態に係る通信システムを示す図である。第6実施形態は、端末2が自装置の位置情報を取得する形態である。端末2は、例えば、GPSによって端末2の位置情報を取得する。端末2は、GPSに用いられる複数の人工衛星から信号(以下、GPS信号と表す)を受信する。端末2は、位置取得部61を備える。位置取得部61は、端末2が受信したGPS信号に基づいて、端末2の現在位置の位置情報を算出する。端末2の位置情報は、緯度および経度を一組にした数値データで表される。
なお、位置取得部61は、図20においてアプリケーション部22の一部であるが、アプリケーション部22と別の処理部でもよい。例えば、位置取得部61は、OS部21の一部でもよい。また、位置取得部61は、GPSを用いる方法と異なる方法で位置情報を取得してもよい。例えば、位置取得部61は、各種通信方式を用いる方法、移動体通信システムを用いる方法、又はその他の方法で端末2の位置情報を取得してもよい。上記通信方式は、Indoor MEssaging System(適宜、IMESと表す)、Radio Frequency Identifier(適宜、RFID)、又はBluetooth Low Energy(適宜、BLEと表す)でもよいし、その他の通信方式でもよい。また、上記移動体通信システムは、LTEまたはCDMAでもよいし、その他の移動体通信システムでもよい。
本実施形態に係る端末2は、図1などで説明したように、サービス場所6に設けられた電子機器4から信号を受信する。アプリケーション部22は、電子機器4から信号を受信した場合、この信号に含まれる電子機器IDと、位置取得部61が取得した端末2の位置情報とを送信する。端末2は、電子機器4が送信した信号に基づく関係情報(例えば、距離)を算出しなくてもよい。
サーバ3は、端末2が送信した電子機器IDおよび端末2の位置情報を受信する。サーバ3は、場所判別部37と、関係算出部62と、情報選択部38とを備える。場所判別部37は、図1などで説明したように、端末2が送信した電子機器IDを特定する。関係算出部62は、場所判別部37が特定した電子機器IDに関係づけられたサービス場所6の位置情報と、端末2が送信した端末2の位置情報とに基づいて、サービス場所6と端末2との位置関係を示す関係情報を算出する。
関係算出部62は、関係情報として、サービス場所6の位置情報に示される地図上の位置と、端末2の位置情報に示される地図上の位置との距離を算出する。関係算出部62は、関係情報として、端末2の位置情報に示される地図上の位置から、サービス場所6の位置情報に示される地図上の位置までの経路の長さを算出してもよい。また、関係算出部62は、関係情報として、端末2の位置情報に示される地図上の位置から、サービス場所6の位置情報に示される地図上の位置までユーザが移動するのに要する移動時間を算出してもよい。関係算出部62は、関係情報として、上記距離、経路の長さ、移動時間、及びその他のパラメータのうち、1つを算出してもよいし、2つ以上を算出してもよい。
情報選択部38は、関係算出部62が算出した関係情報に基づいて、サーバ3の送信情報を選択する。情報選択部38は、図4(D)で説明したように、記憶部33に記憶されている定義情報D7に基づいて、サーバ3の送信情報として場所情報D5またはサービス情報D6を選択する。サーバ3は、情報選択部38が選択した情報を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、この情報に基づいて情報を出力する。例えば、端末2は、図2(A)に示した第1情報D1または図2(B)に示した第2情報D2を表示部18に表示する。
次に、本実施形態に係る通信システム1の構成に基づき、本実施形態に係る情報処理方法を説明する。図21は、第6実施形態に係る情報処理方法を示す図である。通信システム1の構成等については、適宜、図20等を参照する。ステップS1からステップS3の処理については、図5と同様であるので、その説明を省略する。端末2は、信号を受信したと判定した場合(ステップS3、Yes)、ステップS51において、端末2の位置情報を取得する。例えば、端末2のアプリケーション部22において、位置取得部61は、端末2が受信したGPS信号に基づいて端末2の位置情報を算出する。
端末2は、ステップS52において、ステップS51で取得した端末2の位置情報と、電子機器IDとを送信する。サーバ3は、端末2が送信した端末2の位置情報および電子機器IDを受信した場合、ステップS53において、電子機器IDに基づいてサービス場所6を特定する。例えば、場所判別部37は、サーバ3が端末2から受信した電子機器IDを、図4(A)に示したテーブルデータDT1と照合して、この電子機器IDに関連付けられたサービス場所6を特定する。
サーバ3は、ステップS54において、端末2の位置情報と、ステップS53で特定されたサービス場所6の位置情報とに基づいて、関係情報を算出する。例えば、関係算出部62は、図4(A)に示したテーブルデータDT1を参照してサービス場所6の位置情報を特定する。そして、関係算出部62は、特定したサービス場所6の位置情報と、サーバ3が端末2から受信した位置情報とに基づいて、関係情報を算出する。
サーバ3は、ステップS7において、関係情報に基づいて情報を送信する。例えば、情報選択部38は、ステップS54において関係算出部62が算出した関係情報に基づいて、サーバ3の送信情報を選択する。サーバ3は、情報選択部38が選択した送信情報を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、ステップS8において、受信した情報に基づいて情報を出力する。ステップS8の処理およびステップS9の処理は、図5と同様である。
以上のような本実施形態において、端末2は、自装置の位置情報および電子機器IDを送信し、その応答として受信する情報に基づいて第1情報または第2情報を出力する。この場合、端末2は、サービス場所6と端末2との関係情報を送信しなくてもよい。例えば、端末2は、関係情報として、電子機器4が送信する信号に強度に基づく距離を算出しなくてもよい。
なお、端末2は、電子機器4が送信する信号に強度に基づく距離、及び自装置の位置情報に基づいて、第1情報または第2情報を出力してもよい。例えば、端末2は、図3等で説明したように、電子機器4が送信する信号に強度に基づいて、サービス場所6と端末2との距離を算出する。また、端末2は、例えばGPS信号を用いて、自装置の位置情報を算出する。端末2は、端末2とサービス場所6との距離と、電子機器IDと、自装置の位置情報と送信する。
サーバ3は、端末2の送信情報を受信した場合、電子機器IDに関連付けられたサービス場所6の位置情報と、端末2が送信した端末2の位置情報とに基づいて、サービス場所6と端末2との距離を算出する。サーバ3は、算出した距離と、端末2が送信した距離とに基づいて、サービス場所6と端末2との位置関係を特定してもよい。例えば、サーバ3は、算出した距離と端末2が送信した距離との平均値を、サービス場所6と端末2との距離として位置関係を特定してもよい。
また、サーバ3は、算出した距離または端末2が送信した距離を選択して、選択した距離に基づいて位置関係を特定してもよい。例えば、サービス場所6が建物の屋内に設けられるとする。サーバ3は、サービス場所6の位置に対して建物の範囲を示す情報を予め記憶してもよい。サーバ3は、端末2が送信した電子機器IDに関連付けられたサービス場所6の建物の範囲を示す情報と、電子機器4の信号の強度に基づいて端末2が送信した距離とを比較して、端末2がサービス場所6と同じ屋内に存在するか否かを判定してもよい。サーバ3は、端末2がサービス場所6の建物の屋内に存在すると判定した場合、電子機器4の信号の強度に基づいて端末2が送信した距離を用いて、サービス場所6と端末2との距離として位置関係を特定してもよい。また、サーバ3は、端末2がサービス場所6の建物の屋外に存在すると判定した場合、例えばGPS信号に基づいて端末2が送信した位置情報を用いて、サービス場所6と端末2との距離として位置関係を特定してもよい。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。図22は、第7実施形態に係る通信システムを示す図である。第7実施形態は、図1等に示した電子機器4が送信する信号を用いない形態である。本実施形態において、サービス場所6には、図1等に示した電子機器4が設けられていなくてもよい。図22において、サービス場所6Aおよびサービス場所6Bには、電子機器4が設けられておらず、サービス場所6Cに電子機器4が設けられている。このように、複数のサービス場所6がある場合、複数のサービス場所6の少なくとも1つに電子機器4が設けられなくてもよく、複数のサービス場所6の少なくとも1つに電子機器4が設けられてもよい。複数のサービス場所6の全てに、電子機器4が設けられてもよいし、電子機器4が設けられなくてもよい。
また、本実施形態において、端末2は、電子機器4と同じ通信規格に準拠した通信I/F(例えば、図1の第2通信I/F17)を備えなくてもよい。端末2は、図1の第2通信I/F17を備えてもよい。例えば、端末2は、図1の第2通信I/F17を備え、第2通信I/F17を介した通信が無効化された状態でもよい。端末2は、図20などで説明したように、自装置の位置情報を取得する。端末2は、定期的に自装置の位置情報を送信する。端末2は、例えばユーザからの指令等によって、不定期で自装置の位置情報を送信してもよい。例えば、端末2は、ユーザの指令によってアプリケーション部22が起動した際に、アプリケーション部22の要求に基づいて位置情報を取得し、取得した位置情報を送信してもよい。
サーバ3は、端末2から端末2の位置情報を受信した場合、この情報に基づいて、端末2と所定の位置関係にあるサービス場所6を特定する。例えば、サーバ3は、端末2が送信した位置情報に基づいて、予め登録されている複数のサービス場所6から、端末2と第1位置関係にあるサービス場所6を抽出する。また、サーバ3は、端末2が送信した位置情報に基づいて、予め登録されている複数のサービス場所6から、端末2と第2位置関係にあるサービス場所6を抽出する。
図23(A)、(B)は、第7実施形態に係る場所判別部の処理を示す図である。図23Aの符号DT7は、場所情報D5およびサービス情報D6を含むテーブルデータである。テーブルデータDT7は、サービス場所6ごとに場所情報D5とサービス情報D6とを関連付けたデータである。テーブルデータDT7の各項目は、図9(A)と同様であり、適宜、その説明を省略あるいは簡略化する。
ここでは、サービス場所6Aが[Shop1]に対応し、サービス場所6Bが[Shop2]に対応し、サービス場所6Cが[Shop3]に対応する。サービス場所6Aおよびサービス場所6Bには電子機器4が設けられておらず、[Shop1]に対応する[電子機器ID]および[Shop2]に対応する[電子機器ID]は、データがないことを表す[NULL]である。場所情報D5は、サービス場所6の位置情報であり、例えば地図上の座標で表される。
場所判別部37(図22参照)は、データテーブルDT7に登録されている複数のサービス場所6から、端末2と第1位置関係または第2位置関係にあるサービス場所6の候補を抽出する。例えば、場所判別部37は、端末2の位置情報が示す位置を中心とする所定の範囲内に存在するサービス場所6を、候補として抽出する。上記の所定の範囲は、第1位置関係および第2位置関係に比べて、端末2から離れた位置を含むように任意に設定される。例えば、位置関係が距離で定義され、第1位置関係および第2位置関係を定義する距離の最大値が100mである場合、上記の所定の範囲は、端末2の位置を中心として半径が100mよりも大きい円の内側の範囲に設定される。上記の所定の範囲は、距離と異なるパラメータなどで表されてもよい。例えば、上記の所定の範囲は、地域の名称などで定義されてもよい。例えば、端末2が存在する地域の名称が「新宿区」で表される場合、場所判別部37は、端末2と同じ地域の名称である[新宿区]に関連付けられたサービス場所6を候補として抽出してもよい。
図23(B)において、サービス場所6AからACは、いずれも候補であるとする。場所判別部37は、抽出した候補のそれぞれについて、端末2と所定の位置関係にあるか否かを判定する。例えば、場所判別部37は、候補の1つであるサービス場所6Aに関して、場所情報D5をテーブルデータDT7から取得し、この場所情報D5に示される位置と端末2の位置情報に示される位置との距離を算出する。場所判別部37は、算出した距離をテーブルデータDT7の定義情報D7を参照し、端末2と第1位置関係にあるか否かを判定し、端末2と第2位置関係にあるか否かを判定する。場所判別部37は、他の候補であるサービス場所6Bおよびサービス場所6Cのそれぞれについて、サービス場所6Aと同様に所定の位置関係にあるか否かを判定する。
図23(B)において、符号AR5は端末2と第1位置関係に対応する範囲であり、符号AR6は端末2と第2位置関係に対応する範囲である。範囲AR5および範囲AR6は、それぞれ、端末2の位置を中心として定義情報によって定まる半径の範囲である。図23(B)の場合、サービス場所6Aは、範囲AR6の内に存在し、端末2と第2位置関係にある。また、サービス場所6Bは、範囲AR5の内に存在し、端末2と第1位置関係にある。また、サービス場所6Cは、範囲AR5の外にあり、端末2と第1位置関係にない。このように、場所判別部37は、端末2と第1位置関係にあるサービス場所6(例えば、サービス場所6B)を特定する。また、場所判別部37は、端末2と第2位置関係にあるサービス場所6(例えば、サービス場所6A)を特定する。
図22の説明に戻り、情報選択部38は、場所判別部37が特定したサービス場所6ごとに送信情報を選択する。例えば、情報選択部38は、端末2と第1位置関係にあると場所判別部37が特定したサービス場所6Bに関して、送信情報としてサービス場所6Bの場所情報D5を選択する。また、情報選択部38は、端末2と第2位置関係にあると場所判別部37が特定したサービス場所6Aに関して、送信情報としてサービス場所6Aのサービス情報D6を選択する。サーバ3は、情報選択部38が選択した情報を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、この情報に基づいて情報を出力する。例えば、端末2は、サーバ3の送信情報としてサービス場所6Bの場所情報D5を受信し、サービス場所6Bの場所を示す第1情報を出力する。また、端末2は、サーバ3の送信情報としてサービス場所6Aのサービス情報D6を受信し、サービス場所6Aのサービスに関する第2情報を出力する。なお、端末2は、図1に示したように第2通信I/F17を備える場合、サービス場所6Cに設けられた電子機器4から信号を受信した際に、第1実施形態と同様に動作して第1情報または第2情報を出力する。
以上のような本実施形態において、端末2は、電子機器4の信号を用いなくても、サービス場所6との位置関係に基づく情報を出力できる。この場合、電子機器4を設置する必要性が低くなり、本実施形態に係る情報処理方法は、電子機器4の設置に要するコストを低減することに寄与する。また、電子機器4が設置される場合において、端末2は、電子機器4の信号が届かない状態であっても、サービス場所6との位置関係に基づく情報を出力できる。端末2は、例えばGPS信号を用いて位置情報を取得する場合、電子機器4の信号を用いる場合に比べて、広い範囲のサービス場所6について第1情報または第2情報を出力できる。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。図24は、第8実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態は、サービス場所6と端末2との位置関係の時間変化に基づいて情報を出力する形態である。端末2は図1と同様であり、適宜、その説明を簡略化する。サービス場所6に設けられた電子機器4は、信号を繰り返し送信する。端末2は、電子機器4が送信した信号を繰り返し受信した場合、信号を受信するたびに、サービス場所6と端末2との位置関係を示す関係情報を算出する。端末2は、関係情報として、信号の強度に基づく距離を算出する。
端末2は、信号を受信するたびに、関係情報と、電子機器IDと、タイミング情報とを送信する。タイミング情報は、端末2の動作タイミングを表す情報であり、例えば情報を送信する時刻を含む。時刻情報は、端末2が電子機器4からの信号を受信した時刻を含んでもよい。また、時刻情報は、電子機器4の動作タイミングを表す情報でもよい。例えば、電子機器4は、送信する時刻を含む信号を送信し、端末2は、電子機器4からの信号に含まれる時刻を上記タイミング情報として送信してもよい。
サーバ3は、端末2の送信情報を受信した場合、関係情報とタイミング情報とを関連付けて、履歴情報D10として記憶部33に記憶する。ここでは、関係情報が距離で表され、タイミング情報が送信時刻で表されるとする。履歴情報D10は、例えば、送信時刻と距離とを関連付けたデータである。サーバ3は、次に端末2の送信情報を受信した場合、今回の送信情報に含まれる送信時刻と距離とを関連付けて履歴情報D10に追加し、履歴情報D10を更新する。
端末2は、複数の電子機器4から信号を受信した場合、電子機器4から信号を受信するとごとに情報を送信する。サーバ3は、複数の電子機器4について端末2の送信情報を受信した場合、サービス場所6ごとの履歴情報D10を記憶する。例えば、履歴情報D10は、電子機器IDと関係づけられた情報であり、サーバ3は、電子機器IDごとの履歴情報D10を記憶する。また、サーバ3は、複数の端末2がそれぞれ送信した送信情報を受信した場合、端末2ごとに履歴情報D10を記憶する。例えば、履歴情報D10は、端末2のユーザのアカウントと関連付けられた情報であり、サーバ3は、ユーザのアカウントごとの履歴情報D10を記憶する。
情報選択部38は、履歴情報D10に基づいて、サーバ3の送信情報を選択する。図25(A)から(C)は第8実施形態に係る位置関係の時間履歴の例を示す図である。横軸は端末2の送信情報に含まれる時刻であり、縦軸は端末2の送信情報に関係情報として含まれる距離である。符号t1からt6は、それぞれ、端末2の送信情報に含まれる送信時刻であり、丸印のプロットは送信時刻に対する距離である。なお、時刻に対する距離の関係を、プロットを平滑線で結んだ線で図示した。ここでは、距離がL1以上L0未満である場合に第1位置関係であるとし、距離がL3以上L4未満である場合に第2位置関係であるとする。
図25(A)の例において、送信時刻t1は、関係情報が示す距離がL0未満L1以上である最初の端末2の送信情報に対応する送信時刻である。送信時刻t1において、端末2とサービス場所6とが第1位置関係にある。関係情報が示す距離は、送信時刻t1の後に減少し、端末2がサービス場所6に近づいていることを表す。送信時刻t2は、関係情報が示す距離がL2未満L3以上である最初の端末2の送信情報に対応する送信時刻である。送信時刻t2において、端末2とサービス場所6とは、第2位置関係にある。端末2とサービス場所6とは、送信時刻t3および送信時刻t4において第2位置関係にある。関係情報が示す距離は、送信時刻t4の後に増加し、端末2がサービス場所6から遠ざかっていることを表す。
情報選択部38は、送信時刻t1に対応する端末2の送信情報に基づいて、サーバ3の送信情報として場所情報D5を選択する。サーバ3は、送信時刻t1に対応する端末2の送信情報に対する応答として、情報選択部38が選択した場所情報D5を送信する。端末2は、サーバ3が送信した場所情報D5を受信した場合、サービス場所6の位置を示す第1情報を出力する。
また、本実施形態おいて、端末2は、サービス場所6と端末2との位置関係が第2位置関係である時間に基づいて、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を出力する。本実施形態において、第2情報は、サービス場所6と端末2との位置関係が第2位置関係である時間に基づいて、出力される。情報選択部38は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係にある時間が所定の時間以上である場合に、サーバ3の送信情報としてサービス情報D6を選択する。図25(A)の符号Q1は、送信時刻t2を起点として予め設定される長さの期間である。情報選択部38は、期間Q1の後の最初の端末2の送信情報において関係情報が示す距離がL2未満である場合、サービス場所6と端末2とが第2位置関係にある時間が所定の時間以上であると判定する。この場合、情報選択部38は、サーバ3の送信情報としてサービス情報D6を選択する。
図25(A)の例において、期間Q1の後の最初の端末2の送信情報は、送信時刻t3の送信情報である。情報選択部38は、送信時刻t3の送信情報に基づいて、サーバ3の送信情報としてサービス情報D6を選択する。サーバ3は、送信時刻t3に対応する端末2の送信情報に対する応答として、情報選択部38が選択したサービス情報D6を送信する。端末2は、サーバ3が送信した場所情報D5を受信した場合、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を出力する。
端末2は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係になった後に第2位置関係と異なる第3位置関係へ変化した場合に、情報を出力してもよい。図25(B)の例において、第3位置関係は、関係情報が示す距離がL4以上L5未満である位置関係である。L4は、L2と同じでもよいし、L2よりも大きい任意の値でもよい。L5は、L4よりも大きい任意の値である。送信時刻t5は、関係情報が示す距離がL2未満から増加してL4以上になった最初の端末2の送信情報に対応する送信時刻である。サーバ3は、送信時刻t5に対応する端末2の送信情報に対する応答として、情報を送信する。この情報は、例えば、「またご来場ください」、「本日はありがとうございました」等のメッセージでもよいし、ユーザが次にサービスを受ける際に利用できる割引などの情報でもよい。
また、端末2は、サービス場所6と端末2との位置関係が第2位置関係と異なる場合、サービス場所6に端末2を近づけるように要求することに関する情報(適宜、第3情報という)を出力してもよい。第3情報は、例えば、「もっとサービス場所に近づいてください」等のメッセージである。ところで、ユーザは、「サービス場所に近づいたが第2情報が出力されない」と感じることがあり、端末2が正常に動作しているか疑う場合がありえる。端末2は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係と異なる場合、サービス場所6に端末2を近づけるように要求することに関する情報を出力することで、端末2が正常に機能していることをユーザに知らせることができる。また、ユーザは、サービス場所6の位置を第1情報だけでは分からない可能性があり、その結果、サービス場所6と端末2とが第2位置関係と異なる場合がある。そこで、端末2は、サービス場所6の位置を示す第1情報を出力した後、第3情報として、最初の第1情報よりもサービス場所6の位置を詳細に示す第1情報を出力してもよい。
図25(C)の例において、関係情報が示す距離は、送信時刻t1においてL0未満でありその後に減少するが、送信時刻t6においてL2以上である。この場合、サービス場所6と端末2との位置関係は、第1位置関係になった後、第2位置関係になっていない。このような場合、サーバ3は、上記第3情報、または第3情報の元になる情報を送信する。図25(C)において、符号Q2は、送信時刻t1を起点として所定の長さの期間である。また、送信時刻t6は、期間Q2の後の最初の送信情報に対応する送信時刻である。情報選択部38は、送信時刻t6の送信情報における関係情報が示す距離がL2以上である場合、サーバ3の送信情報として、記憶部33に予め記憶される第3情報、または第3情報の元になる情報を選択する。サーバ3は、情報選択部38が選択した情報を送信する。
以上のような本実施形態において、端末2は、サービス場所6と端末2との位置関係の時間変化に基づいて情報(例えば、第1情報、第2情報、又は第3情報)を出力する。位置関係の時間変化を用いる場合、ある時刻における位置関係を用いる場合に比べて位置関係に関する情報量が多く、位置関係が高精度に把握される。結果として、本実施形態に係る情報処理方法は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
本実施形態において、第2情報は、サービス場所6と端末2との位置関係が第2位置関係である時間に基づいて、出力される。この場合、端末2の状況は、第2位置関係である時間によって高精度に把握される。結果として、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を提供することができる。
本実施形態において、第3情報は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係になった後に第2位置関係と異なる第3位置関係へ変化した場合、出力される。この場合、端末2は、第2位置関係と異なる第3位置関係に対応する情報を、ユーザに提供できる。その結果、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係に対して適切な情報を、ユーザに提供できる。
なお、端末2は、位置関係の時間変化に基づいて、端末2のユーザが移動した距離を出力してもよい。例えば、サーバ3は、図25(A)に示した時刻に対する距離の関係から、ユーザが移動した距離を算出してもよい。サーバ3は算出した距離を送信し、端末2は、サーバ3が送信した距離を受信した場合に、この距離を表すテキストデータ、画像等を出力してもよい。また、サーバ3は、ユーザが移動した距離に基づいて、ユーザが消費するカロリーを推定してもよい。サーバ3は算出したカロリーを送信し、端末2は、サーバ3が送信したカロリーを受信した場合に、このカロリーを表すテキストデータ、画像等を出力してもよい。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。図26は、第9実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態は、端末2のユーザの属性情報、及び端末2とサービス場所6との位置関係に基づいて情報を出力する形態である。端末2の記憶部14は、アカウント情報D11を記憶する。アカウント情報D11は、アプリケーション部22が提供するサービスにおけるユーザの識別情報とパスワードとを含む。以下の説明において適宜、ユーザの識別情報をユーザIDと表す。ユーザIDおよびパスワードは、ユーザが予め登録する情報である。識別情報とパスワードとの少なくとも一方は、アプリケーション部22が提供するサービスにおいて付与される情報でもよい。
端末2は、図1などで説明したように、サービス場所6に設けられた電子機器4からの信号を受信した場合、この信号に基づく関係情報と、電子機器IDと、アカウント情報D11とを送信する。端末2は、記憶部14に記憶されているアカウント情報D11を読み出して、送信する。
なお、記憶部14は、アカウント情報D11の少なくとも一部を記憶しなくてもよい。例えば、記憶部14は、識別情報を記憶し、パスワードを記憶しなくてもよい。この場合、端末2は、パスワードの入力を要求する画像を表示部18に表示し、ユーザからのパスワードの入力を入力部19によって受け付けてもよい。端末2は、アカウント情報D11として、記憶部33に記憶されている識別情報と、ユーザが入力したパスワードとを送信してもよい。端末2は、識別情報についてもパスワードと同様に、ユーザからの入力を受け付け、ユーザが入力したパスワードを送信してもよい。
サーバ3は、端末2が送信したアカウント情報D11を受信した場合、アカウント情報D11に関連付けられたユーザを特定する。本実施形態において、アプリケーション部36は、ユーザ判別部52を備える。記憶部33には、ユーザ情報D9が記憶されており、ユーザ判別部52は、端末2が送信したアカウント情報D11をユーザ情報D9と照合して、端末2のユーザを特定する。
また、本実施形態に係る情報選択部38は、ユーザ情報D9に基づいて、送信用のサービス情報D6を複数の候補から選択する。サーバ3は、情報選択部38が選択した情報を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、この情報に基づいて情報を出力する。
図27(A)、(B)は第9実施形態に係るユーザ情報、サービス情報の候補を示す図である。ユーザ情報D9は、アカウント情報D12とユーザの属性情報D13とを含む。アカウント情報D12は、[識別情報]、及び[パスワード]の項目を含む。ユーザの属性情報D13は、ユーザに対応づけられた情報を含む。例えば、ユーザ属性情報D13は、ユーザの性別と、ユーザの年齢と、サービスの種類との少なくとも1つに関する情報を含む。属性情報D13は、ユーザ名、ユーザのアイコン画像、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子、及びその他の情報の少なくとも1つを含んでもよい。ユーザの属性情報D13は、例えば、ユーザによって予め登録された情報である。ユーザの属性情報D13の少なくとも一部は、アプリケーション部22が提供するサービスにおいて付与される情報でもよい。ユーザの属性情報D13の少なくとも一部は、ユーザによって変更可能でもよい。
図27(A)の属性情報D13は、[ユーザ名]、[年齢]、[性別]、[カテゴリー]、及び[フレンド]の項目を含む。属性情報D13は、アカウントごとにアカウント情報D12と関連付けられている。例えば、[識別情報]が[U01]であるアカウントには、属性情報D13として、[ユーザ名]の[Sato]、[性別]の[male]、[カテゴリー]の[フード ドリンク]、[フレンド]の[Shop1]が関連付けられている。なお、図27(A)において、[NULL]は情報がないことを表し、例えばユーザが情報を登録していないことを表す。
[カテゴリー]は、ユーザの趣味趣向を表す情報である。例えば、[識別情報]が[U01]のユーザは、フード、ドリンクに興味があることを表す。また、[フレンド]は、ユーザと関連付けられたサービス場所6を表す情報である。例えば、[フレンド]はユーザが興味あるサービス場所6の情報であり、[U01]のユーザは[Shop1]に興味があると登録されている。[フレンド]は、ユーザの利用頻度が高いサービス場所6の情報でもよく、[U01]のユーザは[Shop1]をよく利用すると登録されてもよい。
図27(B)において、サービス情報D6は、[候補1]および[候補2]の項目を含む。例えば、[電子機器ID]が[B01]の[Shop1]には、サービス情報D6の候補として[メニュー情報]および[割引情報]が関連付けられている。[メニュー情報]は、例えば、[Shop1]で提供される物品のリストなどである。例えば、[Shop1]が飲食店である場合、[メニュー情報]は、フードメニュー、ドリンクメニューなどである。また[割引情報]は、[Shop1]でサービスを受ける際の割引に関する情報であり、例えば割引クーポンのコードなどである。[候補2]は、例えば、[候補1]に比べてユーザにとってメリットが大きいと想定される候補である。
情報選択部38は、図27(A)に示した属性情報D13に基づいて、送信用のサービス情報D6を複数の候補から選択する。例えば、情報選択部38は、サービス場所6が属性情報D13に登録されている場合、サービス情報D6の複数の候補から、ユーザにとってメリットが大きいと想定される候補を選択する。ここで、端末2のユーザのアカウントは、図27(A)の[U01]であるとし、サービス場所6が図27(B)の[Shop1]であるとする。情報選択部38は、属性情報D13の[フレンド]に[Shop1]が登録されている場合、ユーザにとってメリットが大きいと想定される[候補2]の[割引情報]を選択する。また、端末2のユーザのアカウントが図27(A)の[U02]である場合、情報選択部38は、[U02]の[フレンド]に[Shop1]が登録されていないので、送信用のサービス情報D6として[候補1]の[メニュー情報]を選択する。
サーバ3は、情報選択部38が選択した送信用のサービス情報D6を送信する。例えば、サーバ3は、図27(A)の[U01]のユーザの端末2とサービス場所6とが第2位置関係にある場合、サービス情報D6として[割引情報]を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、[割引情報]を出力する。例えば、端末2は、[割引情報]として割引クーポンのコードを表示部18に表示し、端末2のユーザは、サービス場所6で割引クーポンのコードを提示することで割引を受けることができる。また、サーバ3は、図27(A)の[U02]のユーザの端末2とサービス場所6とが第2位置関係にある場合、サービス情報D6として[メニュー情報]を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、[メニュー情報]を出力する。例えば、端末2は、[メニュー情報]としてフードメニュー、ドリンクメニューなどの画像を表示部18に表示する。この場合、端末2のユーザは、サービス場所6で提供されるサービスの内容を知ることができる。
なお、情報選択部38は、属性情報D13において[フレンド]と異なる項目の情報に基づいて、送信用のサービス情報D6を選択してもよい。例えば、情報選択部38は、[性別]の情報に基づいて、送信用のサービス情報D6を選択してもよい。ここでは、図27(B)の[Shop3]は、女性用の衣類あるいは化粧品を扱う店舗等の、女性を対象とするサービス場所6であるとする。[Shop3]のサービス情報D6の候補は、[候補1]が[流行情報]であり、[候補2]が[プレゼント情報]である。[流行情報]は、例えば、流行の衣類等を示す画像等の情報である。[プレゼント情報]は、[Shop3]で試供品、記念品などのプレゼントを受け取ることができるクーポンのコードなどである。
サーバ3は、サービス場所6の対象の性別(例えば、男性、女性、又は男女)を示す属性情報を記憶部33に記憶する。情報選択部38は、ユーザの[性別]とサービス場所6の属性情報における対象とが一致する場合に[候補2]を選択する。例えば、情報選択部38は、ユーザの[性別]が[female]である場合、[Shop3]に関する送信用のサービス情報D6として[候補2]の[プレゼント情報]を選択する。サーバ3は、サービス情報D6として[プレゼント情報]を送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、[プレゼント情報]を出力する。例えば、端末2は、[プレゼント情報]としてクーポンのコードを表示部18に表示し、端末2のユーザは、サービス場所6でクーポンのコードを提示することでプレゼントを受けることができる。このように、第2情報は、端末2のユーザの属性情報に基づいて、複数のサービスの候補から選択される、サービスに関する情報でもよい。
なお、サービス情報D6の候補の数は、任意であり図27(B)の[Shop2]のように、送信用のサービス情報D6の候補が1つであるサービス場所6が存在してもよい。この場合、サーバ3は、サービス情報D6として[候補1]の[メニュー情報]を送信する。また、サービス情報D6の候補の数は、3以上でもよい。
また、本実施形態に係る情報選択部38は、ユーザ情報D9に基づいて、サービス場所6を複数の候補から選択し、選択したサービス場所6の場所情報D5を送信用の場所情報D5として決定してもよい。第1情報は、端末2のユーザの属性情報に基づいて、複数のサービス場所6の候補から選択される、サービス場所6の位置を示す情報でもよい。ここで、端末2のユーザのアカウントが図27(A)の[U01]であり、図27(B)の[Shop1]および[Shop2]がいずれも飲食店あってそのカテゴリーがフード、ドリンク等であるとする。サーバ3は、サービス場所6のカテゴリーを示す属性情報を記憶部33に記憶する。
情報選択部38は、端末2と第1位置関係にあるサービス場所6が複数存在する場合、複数のサービス場所6のそれぞれについて、サービス場所6の属性情報のカテゴリーと、ユーザの属性情報D13のカテゴリーとを比較する。情報選択部38は、ユーザの属性情報D13のカテゴリーと一致または類似するカテゴリーの1または2以上のサービス場所6を、複数のサービス場所6から選択する。情報選択部38は、選択したサービス場所6の場所情報D5を、送信用の場所情報D5として決定する。例えば、図27(A)の[U01]のアカウントのユーザは、属性情報D13の[カテゴリー]が[フード、ドリンク]であり、情報選択部38は、ユーザの属性情報D13と一致または類似するカテゴリーのサービス場所6として、[Shop1]および[Shop2]を選択する。
図28は、第9実施形態に係る場所情報の表示処理を示す図である。サーバ3は、場所情報D5として[Shop1]の場所情報D5および[Shop2]の場所情報D5を送信する。例えば、サーバ3は、場所情報D5として、[Shop1]の位置および[Shop2]の位置を地図上に示す画像のデータを送信する。端末2は、サーバ3の送信情報を受信した場合、この情報に基づいて情報を出力する。例えば、端末2は、[Shop1]の位置および[Shop2]の位置を同じ地図上に示す画像を表示部18に表示する。
なお、[Shop1]および[Shop2]は、それぞれ端末2と第1位置関係にあるサービス場所6であることとしたが、[Shop1]または[Shop2]は、端末2と第1位置関係にないサービス場所6でもよい。例えば、[Shop1]が端末2と第1位置関係にあり、[Shop2]が端末2と第1位置関係にないとする。情報選択部38は、[Shop1]と端末2とが第1位置関係にある場合に、ユーザの属性情報D13に基づいて[Shop1]の周囲の所定の範囲に存在するサービス場所6を検索してもよい。例えば、情報選択部38は、端末2と第1位置関係にある[Shop1]の周囲において[Shop1]とカテゴリーが一致または類似するサービス場所6として、[Shop2]を選択してもよい。この場合、情報選択部38は、送信用の場所情報D5として[Shop1]の場所情報D5を選択し、付加的な情報あるいは参考情報として[Shop2]の位置を示す情報を選択してもよい。
以上のような本実施形態において、端末2は、端末2とサービス場所6との位置関係と、端末2のユーザの属性情報D13とに基づいて情報(限定ではなく例として、第1情報、第2情報)を出力する。この場合、端末2はユーザの属性情報(限定ではなく例として、ニーズ)に合った情報を提供することができ、実施形態に係る情報処理方法は、ユーザの利便性の向上に寄与する。また、ユーザの属性情報(限定ではなく例として、ニーズ)に合わない情報をサーバ3が送信しない場合、端末2は、情報を出力する際の負荷が低減される。
ユーザの属性情報は、限定ではなく例として、ユーザの性別と、ユーザの年齢と、サービスの種類との少なくとも1つに関して予め登録された情報を含む。ユーザの属性情報がユーザの性別を含む場合、端末2は、性別に対応した情報を提供することができ、ユーザの利便性の向上に寄与する。例えば、端末2は、女性向けの美容院に関する情報を、女性のユーザに提供し、男性のユーザに提供しないことができる。端末2は、性別に対応しない情報を出力しない場合、端末2の負荷が低減される。また、ユーザの属性情報がユーザの年齢を含む場合、端末2は、年齢に対応した情報を提供することができ、ユーザの利便性の向上に寄与する。例えば、端末2は、アルコール類を提供する店舗に関する情報を、成人のユーザに提供し、未成年のユーザに提供しないことができる。端末2は、年齢に対応しない情報を出力しない場合、端末2の負荷が低減される。また、ユーザの属性情報がサービスの種類を含む場合、端末2は、サービスの種類に対応した情報を提供することができ、ユーザの利便性の向上に寄与する。例えば、端末2は、不動産紹介の店舗に関する情報を、引越しを予定するユーザに提供し、引越しを予定しないユーザに提供しないことができる。端末2は、サービスの種類に対応しない情報を出力しない場合、負荷が低減される。また、ユーザの属性情報が予め登録された情報を含む場合、例えば、端末2が情報を出力する際にユーザによる属性情報の入力を省略あるいは簡略化することができ、端末2は、情報を提供する時間を短縮することができる。
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について説明する。図29は、第10実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態は、サービス場所6の属性情報に基づいて、複数のサービス場所6を通る経路に関する経路情報を出力する形態である。本実施形態に係る端末2は、図22等で説明したように、端末2の位置情報を取得する。端末2は、電子機器4からの信号を受信した場合、電子機器IDと、端末2の位置情報とを送信する。
サーバ3の記憶部33は、サービス場所6の属性情報(適宜、場所属性情報D15と表す)を記憶する。場所属性情報D15は、サービス場所6において時間的に変化する状態、量等を表す情報である。場所属性情報D15は、例えば、サービス場所6における混雑レベル、商品の在庫の量、タイムセールの開催の有無などである。上記混雑レベルは、来客の混み具合、病院などにおける待ち時間などである。
サーバ3が端末2の送信情報を受信した場合、アプリケーション部36の場所判別部37は、端末2の位置情報に基づいて、サーバ3に登録されている複数のサービス場所6から、端末2のユーザ向けのサービス場所6の候補を抽出する。例えば、場所判別部37は、端末2の位置情報が示す位置を中心として所定の半径の範囲内に存在するサービス場所6を、サービス場所6の候補として抽出する。サービス場所6の候補は、端末2との位置関係が第1位置関係または第2位置関係であるサービス場所6を含んでもよいし、このようなサービス場所6を含まなくてもよい。
アプリケーション部36は、経路生成部42を備える。経路生成部42は、経路情報を生成する。経路情報は、場所判別部37が抽出したサービス場所6の候補に含まれる、2以上のサービス場所6を通る経路に関する情報である。経路生成部42は、場所属性情報D15に基づいて、経路情報を生成する。
図30(A)、(B)は第10実施形態に係る場所属性情報と、場所属性情報に基づく場所情報の表示処理とを示す図である。図30(A)の場所属性情報D15は、[混雑レベル]の項目を含む。[混雑レベル]は、サービス場所6ごとの混雑のレベルを示す情報であり、[電子機器ID]、[場所識別情報]と関連付けられている。例えば、[電子機器ID]が[B01]のサービス場所6である[Shop1]は、[混雑レベル]が[高]である。[混雑レベル]の[高]は、例えば、1日のうちで相対的に来客が多い状態であることを示す。また、[電子機器ID]が[B02]のサービス場所6である[Shop2]は、[混雑レベル]が[低]である。[混雑レベル]の[低]は、例えば、1日のうちで相対的に来客が少ない状態であることを示す。ここでは、説明の便宜上、[混雑レベル]を[高]、[低]で表したが、[混雑レベル]は、1、2、・・・10などの数値で表されてもよい。
経路生成部42は、例えば、端末2の位置情報と、サービス場所6の候補の各位置情報とに基づいて、端末2の現在位置からサービス場所6の各候補までの経路の長さ、及びサービス場所6の1つの候補の1つと他の候補との経路の長さを算出する。以下の説明において適宜、2つのサービス場所6の候補を結ぶ経路、及び1つのサービス場所6の候補と端末2の現在位置とを結ぶ経路を、それぞれ区間と表す。
経路生成部42は、図30(B)に示す端末2の現在位置F5と[Shop1]との区間の長さと、現在位置F5と[Shop2]との区間の長さと、[Shop1]と[Shop2]との区間の長さとを算出する。経路生成部42は、各区間の長さに場所属性情報D15に基づく重み付けを行って、現在位置F5から[Shop1]と[Shop2]とを通る経路を最適化する。ここでは、[混雑レベル]は、[高]である場合に時間とともに[低]に変化し、[低]である場合に時間とともに[高]に変化するものとする。経路生成部42は、各区間の長さと各区間の重み付けの係数を乗算し、その乗算値を複数の区間で積算した値を評価値として、評価値が最小となるように経路を最適化する。
図30(B)の場合、現在位置F5から[Shop1]と[Shop2]とを通る経路は、現在位置F5から[Shop1]を経由して[Shop2]へ至る第1経路と、現在位置F5から[Shop2]を経由して[Shop1]へ至る第2経路とがある。[Shop2]は、[Shop1]に比べて現在位置F5から離れており、第2経路は、第1経路に比べて長い。ここでは、図30(A)[Shop2]の[混雑レベル]は[低]であり、[Shop1]の[混雑レベル]は[高]であり、場所属性情報D15を加味すると、第2経路の方が第1経路よりも上記評価値が低くなるものとする。この場合、経路生成部42は、経路情報として、上記第1経路を示す情報を生成する。
サーバ3は、経路生成部42が生成した経路情報を送信する。端末2は、サーバ3が送信した経路情報を受信した場合、経路情報を出力する。例えば、端末2は、経路情報として、地図上にサービス場所6の候補の位置と、サービス場所6の候補を通る経路とを示す画像を表示部18に表示する。サービス場所6の候補の少なくとも1つが端末2と第1位置関係にある場合、端末2は、サービス場所6の位置を示す第1情報として、経路情報を出力してもよい。また、端末2は、サービス場所6の候補と端末2とが第2位置関係にある場合、図2などで説明したように、このサービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を出力する。
以上のような本実施形態において、端末2は、サービス場所6の属性情報に基づいて経路情報を出力する。そのため、ユーザは、サービス場所6の属性情報に基づく経路情報を知ることができる。例えば、端末2は、サービス場所6の混み具合などに基づいて、ユーザにとって有利な経路を提案することができる。このように、本実施形態に係る情報処理方法は、ユーザの利便性の向上に寄与する。
なお、端末2は、サービス場所6の候補を出力してもよい。この場合、ユーザは、サービス場所6の候補から行き先を選ぶことができ、ユーザの利便性が向上する。サービス場所6の候補は、端末2のユーザの属性情報とサービス場所6の属性情報との少なくとも一方に基づいて、選定されてもよい。また、サービス場所6の候補は、端末2のユーザの属性情報とサービス場所6の属性情報との少なくとも基づかなくてもよく、例えば予め選定された候補でもよい。また、サービス場所6の候補は、端末2のユーザの属性情報およびサービス場所6の属性情報と異なる情報に基づいて、選定されてもよい。第1情報は、サービス場所6の候補から選択されるサービス場所6の位置を示す情報でもよい。例えば、第1情報は、端末2が出力したサービス場所6の候補に基づいてユーザが選択したサービス場所6の位置を示す情報でもよい。
<第11実施形態>
次に、第11実施形態について説明する。図31は、第11実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態は、サーバ3の機能が複数のサーバに分けられている態様である。サーバ3は、第1サーバ3Aと、第2サーバ3Bとを含む。第1サーバ3Aは、ユーザ情報D9を管理する。第1サーバ3Aは、例えば、プログラムP2の提供者、又はその委託を受けた受託者が管理するサーバである。第2サーバ3Bは、サービス場所6に関する情報を管理する。第2サーバ3Bは、例えば、サービス場所6の運営者、又はその委託を受けた受託者が管理するサーバである。
図31において、第2サーバ3Bは、第2サーバ3B1と第2サーバ3B2とを含む。第2サーバ3B1は、第1グループに属するサービス場所6について、サービス場所6に関する情報(例えば、場所情報D5、サービス情報D6、定義情報D7)を管理する。ここでは、サービス場所6Aとサービス場所6Bとが第1グループに属するものとする。サービス場所6Aおよびサービス場所6Bは、例えば、同じ経営母体に属する系列店、支店などである。第2サーバ3B2は、第1グループと異なる第2グループに属するサービス場所6について、サービス場所6に関する情報(例えば、場所情報D5、サービス情報D6、定義情報D7)を管理する。第2グループに属するサービス場所6は、例えば、第1グループに属するサービス場所6と経営母体が異なる。ここでは、サービス場所6Cが第2グループに属するものとする。
なお、図31には2つの第2サーバ3Bを示すが、第2サーバ3Bの数は任意であり、1つでもよいし、3つ以上でもよい。第2サーバ3Bの数が1つである場合、サービス場所6の数が1つでもよいし、複数のサービス場所6がグループに分けられていなくてもよい。また、第2サーバ3Bの少なくとも1つは、経営母体が異なる複数のグループのサービス場所6に関する情報を管理してもよい。また、また、1つのグループに、経営母体が異なる複数のサービス場所6が属してもよい。
端末2は図1等と同様であり、適宜、その説明を簡略化する。端末2は、図26等で説明したアカウント情報D11を記憶部14に記憶する。端末2は、サービス場所6に設けられた電子機器4からの信号を受信した場合、この信号に基づく電子機器IDおよび関係情報、並びにアカウント情報D11を、第1サーバ3Aを送信先に指定して送信する。
第1サーバ3Aは、処理部31Aと、記憶部33Aと、通信I/F32Aとを備える。処理部31A、記憶部33A、及び通信I/F32Aは、バス71を介して相互に接続される。記憶部33Aおよび通信I/F32Aは、それぞれ、図1の記憶部33および通信I/F32と同様であり、その説明を簡略化する。第1サーバ3Aは、ネットワーク5を介して端末2と接続される。また、第1サーバ3Aは、ネットワーク5を介して第2サーバ3Bと接続される。第2サーバ3Bが複数存在する場合、第1サーバ3Aは、複数の第2サーバ3Bのそれぞれとネットワーク5を介して接続される。
処理部31Aは、OS部35Aと、アプリケーション部36Aとを備える。OS部35Aは、アプリケーション部36Aに対して入出力等のインターフェースを提供する。OS部35Aの機能は、例えば、記憶部33Aに記憶されているプログラムP5がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP5は、CPUをOS部35Aとして機能させる。
OS部35Aは、第1サーバ3Aの各部を包括的に制御する制御部である。OS部35Aは、アプリケーション部36Aに関する情報を通信I/F32Aが受信した場合、受信した情報をアプリケーション部36Aに伝達する。OS部35Aは、アプリケーション部36Aから情報の送信の要求があった場合、この情報を通信I/F32Aに送信させる。
本実施形態において、OS部35Aは、端末2のアプリケーション部22から通信I/F32Aが情報を受信した場合、この情報をアプリケーション部36Aへ伝達する。アプリケーション部36Aは、端末2から送信された情報に基づいて、各種処理を実行するか若しくはOS部35Aに要求して第1サーバ3Aの各部に実行させる。アプリケーション部36Aの機能は、例えば、記憶部33Aに記憶されているプログラムP6がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP6は、CPUをアプリケーション部36Aとして機能させる。
アプリケーション部36Aは、ユーザ判別部52と、サーバ判別部72とを備える。ユーザ判別部52は図26等と同様であり、適宜、その説明を簡略化する。ユーザ判別部52は、端末2の送信情報を第1サーバ3Aが受信した場合、端末2の送信情報に含まれるアカウント情報を、記憶部33Aに記憶されているユーザ情報D9と照合して、端末2のユーザを特定する。
サーバ判別部72は、端末2の送信情報を第1サーバ3Aが受信した場合、端末2の送信情報に含まれる電子機器IDに基づいて、この電子機器IDに対応するサービス場所6に関する情報を管理する第2サーバ3Bを判別する。記憶部33Aは、第2サーバ3Bに関するサーバ情報D17を記憶しており、サーバ判別部72は、サーバ情報D17に基づいて、電子機器IDに対応する第2サーバ3Bを判別する。サーバ情報D17は、電子機器IDと第2サーバ31の識別情報とを関連付けた情報である。以下の説明において適宜、第2サーバ31の識別情報をサーバIDと表す。
上述のように、サービス場所6Aおよびサービス場所6Bは第1グループに属し、第1グループのサービス場所6に関する情報は、第2サーバ3B1が管理する。サーバ情報D17において、電子機器4Aの電子機器IDおよび電子機器4Bの電子機器IDは、第2サーバ3B1のサーバIDと関連付けられている。また、サービス場所6Cは第2グループに属し、第2グループのサービス場所6に関する情報は、第2サーバ3B2が管理する。サーバ情報D17において、電子機器4Cの電子機器IDは、第2サーバ3B2のサーバIDと関連付けられている。
第1サーバ3Aは、端末2の送信情報を受信した場合、端末2の送信情報に含まれる関係情報を、サーバ判別部72が判別した第2サーバ3Bを宛先に指定して送信する。例えば、端末2の送信情報に含まれる電子機器IDが電子機器4Aまたは電子機器4Bに対応する場合、第1サーバ3Aは、端末2の送信情報に含まれる関係情報を、第2サーバ3B1を宛先として送信する。また、端末2の送信情報に含まれる電子機器IDが電子機器4Cに対応する場合、第1サーバ3Aは、端末2の送信情報に含まれる関係情報および電子機器IDを、第2サーバ3B2を宛先として送信する。
第2サーバ3B1は、処理部31Bと、記憶部33Bと、通信I/F32Bとを備える。処理部31B、記憶部33B、及び通信I/F32Bは、バス73を介して相互に接続される。記憶部33Bおよび通信I/F32Bは、それぞれ、図1の記憶部33および通信I/F32と同様であり、その説明を簡略化する。
処理部31Bは、OS部35Bと、アプリケーション部36Bとを備える。OS部35Aは、アプリケーション部36Bに対して入出力等のインターフェースを提供する。OS部35Bの機能は、例えば、記憶部33Bに記憶されているプログラムP7がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP7は、CPUをOS部35Bとして機能させる。
OS部35Bは、第2サーバ3B1の各部を包括的に制御する制御部である。OS部35Bは、アプリケーション部36Bに関する情報を通信I/F32Bが受信した場合、受信した情報をアプリケーション部36Bに伝達する。OS部35Bは、アプリケーション部36から情報の送信の要求があった場合、この情報を通信I/F32Bに送信させる。
本実施形態において、OS部35Bは、第1サーバ3Aのアプリケーション部36Aから通信I/F32Bが情報を受信した場合、この情報をアプリケーション部36Bへ伝達する。アプリケーション部36Bは、第1サーバ3Aから送信された情報に基づいて、各種処理を実行するか若しくはOS部35Bに要求して第1サーバ3Aの各部に実行させる。アプリケーション部36Bの機能は、例えば、記憶部33Bに記憶されているプログラムP8がCPUに各種処理を実行させることによって、実現される。プログラムP8は、CPUをアプリケーション部36Bとして機能させる。
アプリケーション部36Bは、場所判別部74と、情報選択部75とを備える。場所判別部74および情報選択部75は、それぞれ、図1等で説明した場所判別部37および情報選択部38と同様である。場所判別部74は、第2サーバ3B1が第1サーバ3Aの送信情報を受信した場合、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる電子機器IDに対応するサービス場所6を判別する。場所判別部74は、記憶部33Bに記憶されている場所情報D5を参照して、サービス場所6を判別する。情報選択部75は、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる関係情報に基づいて、第2サーバ3B1の送信情報を選択する。
情報選択部75は、記憶部33Bに記憶されている定義情報D7を参照して、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる電子機器IDに対応する第1位置関係の定義を取得する。情報選択部75は、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる関係情報と、定義情報D7から取得した第1位置関係の定義とに基づいて、端末2とサービス場所6とが第1位置関係にあるか否かを判定する。情報選択部75は、端末2とサービス場所6とが第1位置関係にあると判定した場合、記憶部33Bに記憶されている情報から場所情報D5を、第2サーバ3B2の送信情報として選択する。
また、情報選択部75は、記憶部33Bに記憶されている定義情報D7を参照して、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる電子機器IDに対応する第2位置関係の定義を取得する。情報選択部75は、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる関係情報と、定義情報D7から取得した第2位置関係の定義とに基づいて、端末2とサービス場所6とが第2位置関係にあるか否かを判定する。情報選択部75は、端末2とサービス場所6とが第2位置関係にあると判定した場合、記憶部33Bに記憶されている情報からサービス情報D6を、第2サーバ3B2の送信情報として選択する。
第2サーバ3B1は、情報選択部75が選択した情報を、第1サーバ3Aを宛先に指定して送信する。第1サーバ3Aは、第2サーバ3B1の送信情報を受信した場合、第2サーバ3B1の送信情報に含まれる場所情報D5またはサービス情報D6を、ユーザ判別部52が判別したユーザの端末2を宛先に指定して送信する。端末2は、第1サーバ3Aが送信した場所情報D5を受信した場合、サービス場所6の位置を示す第1情報を出力する。例えば、図2(A)に示したように、端末2は、サービス場所6の位置を示す画像を出力する。また、端末2は、第1サーバ3Aが送信したサービス情報D6を受信した場合、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を出力する。例えば、図2(B)に示したように、端末2は、サービス場所6で提供されるサービスの内容の画像を出力する。
次に、上述の通信システム1の構成に基づき、本実施形態に係る情報処理方法について説明する。図32は、第11実施形態に係る情報処理方法を示す図である。なお、電子機器4の処理は、図5と同様であり、図32において図示を省略した。また、ステップS1からステップS4の処理は、図5と同様であり、その説明を省略する。端末2は、ステップS71において、関係情報、電子機器ID、及びアカウント情報を送信する。
第1サーバ3Aは、ステップS71の端末2の送信情報を受信した場合、ステップS72において、端末2の送信情報に含まれるアカウント情報に基づいて、ユーザを判別する。例えば、第1サーバ3Aにおいて、アプリケーション部36Aのユーザ判別部52は、アカウント情報を記憶部33Aに記憶されているユーザ情報と照合し、端末2のユーザを判別する。
第1サーバ3Aは、ステップS73において、端末2の送信情報に含まれる電子機器IDに基づいて、第2サーバ3Bを判別する。例えば、第1サーバ3Aにおいて、アプリケーション部36Aのサーバ判別部72は、電子機器IDと関連付けられた第2サーバ31を判別する。第1サーバ3Aは、ステップS74において、ステップS73で判別した第2サーバ3Bを宛先に指定して、端末2の送信情報に含まれる関係情報および電子機器IDを送信する。
第2サーバ3Bは、第1サーバ3Aの送信情報を受信した場合、ステップS75において、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる電子機器IDに基づいて、サービス場所6を特定する。第2サーバ3Bは、第1サーバ3Aの送信情報に含まれる関係情報に基づいて、情報を送信する。例えば、第2サーバ3B1において、アプリケーション部36Bの情報選択部75は、ステップS75で特定されたサービス場所6に関係づけられた第1位置関係の定義に基づいて、関係情報に示されるサービス場所6と端末2との位置関係が第1位置関係にあるか否かを判定する。情報選択部75は、サービス場所6と端末2との位置関係が第1位置関係にあると判定した場合、第2サーバ3B1の送信情報として場所情報D5を選択する。
また、情報選択部75は、ステップS75で特定されたサービス場所6に関係づけられた第2位置関係の定義に基づいて、関係情報に示されるサービス場所6と端末2との位置関係が第2位置関係にあるか否かを判定する。情報選択部75は、サービス場所6と端末2との位置関係が第2位置関係にあると判定した場合、第2サーバ3B1の送信情報としてサービス情報D6を選択する。第2サーバ3B1は、情報選択部75が選択した情報を、第1サーバ3Aを宛先に指定して送信する。
第1サーバ3Aは、第2サーバ3Bの送信情報を受信した場合、ステップS77において、第2サーバ3Bの送信情報に基づいて情報を送信する。第1サーバ3Aは、第2サーバ3Bの送信情報として場所情報D5を受信した場合、場所情報D5を送信する。第1サーバ3Aは、第2サーバ3Bの送信情報としてサービス情報D6を受信した場合、サービス情報D6を送信する。第1サーバ3Aは、ステップS72において判別したユーザの端末2を宛先に指定して、場所情報D5またはサービス情報D6を送信する。端末2は、第1サーバ3Aの送信情報を受信した場合、ステップS78において、第1サーバ3Aの送信情報に基づいて情報を出力する。端末2は、第1サーバ3Aの送信情報として場所情報D5を受信した場合、サービス場所6の位置を示す第1情報を出力する。端末2は、第1サーバ3Aの送信情報としてサービス情報D6を受信した場合、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を出力する。
以上のような本実施形態において、サーバ3は、ユーザ情報D9を管理する第1サーバ3Aと、サービス場所6に関する情報を管理する第2サーバ3Bとに分かれている。サービス場所6の運営者が第2サーバ3Bを管理する場合、サービス場所6に関する情報を最新の情報に更新することが容易である。結果として、端末2は、実態に沿ったサービス場所6に関する情報をユーザに提供できる。また、第1サーバ3Aは、第2サーバ3Bにユーザ情報D9を提供しなくても、端末2にサービス場所6に関する情報を提供できる。
<第12実施形態>
次に、第12実施形態について説明する。図33は、第12実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態は、図1等で説明したサーバ3のアプリケーション部36の機能を端末2が備える形態である。端末2において、アプリケーション部22は、場所判別部81と、情報選択部82とを備える。また、記憶部14は、場所情報D5と、サービス情報D6と、定義情報D7とを記憶する。
関係算出部23は、電子機器4からの信号に基づいて関係情報を算出する。場所判別部81は、図1などで説明した場所判別部37と同様であり、電子機器4からの信号に基づいて電子機器4の電子機器IDとサービス場所6との少なくとも一方を特定する。情報選択部82は、図1などで説明した情報選択部38と同様にして、端末2から出力する情報を選択する。情報選択部82は、関係算出部23が算出した関係情報と定義情報D7とに基づいて、端末2から出力する情報を選択する。情報選択部82は、端末2とサービス場所6とが第1位置関係にある場合、端末2から出力する情報として、サービス場所6の位置を示す第1情報を選択する。また、情報選択部82は、端末2とサービス場所6とが第2位置関係にある場合、端末2から出力する情報として、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を選択する。端末2は、情報選択部82が選択した情報を出力する。
端末2は、ネットワーク5を介してサーバ83と接続される。サーバ83は、サービス場所6に関する情報(例えば、場所情報、サービス情報、定義情報)を管理する。サーバ83において管理されているサービス場所6に関する情報は、適宜、最新の情報に更新される。端末2は、定期的に、又はユーザの指令により不定期でサーバ83に接続し、記憶部14に記憶されている場所情報D5、サービス情報D6、及び定義情報D7を、サーバ83から供給される情報に更新する。サーバ83は、通信システム1の一部でもよいし、通信システム1の外部の装置でもよい。
以上のような本実施形態において、端末2は、ネットワーク5を介した通信が不能な場合であっても、サービス場所6と端末2との位置関係に基づいて情報を出力できる。端末2は、例えば、災害時の情報を提供することに利用されてもよい。例えば、サービス場所6は、被災地における避難場所、あるいは救援物資の配給場所等でもよい。端末2は、場所情報として避難場所、救援物資の配給場所などの位置の情報を提供し、サービス情報として避難場所の収容人数や設備、救援物資の種類や量などの情報を提供してもよい。プログラムP2は、例えば、公共機関が委託した受託者が作成、公共機関によって提供されてもよい。
<第13実施形態>
次に、第13実施形態について説明する。図34は、第13実施形態に係る通信システムを示す図である。本実施形態は、端末2が音声によって情報を出力する形態である。端末2は、音声出力部85と、音声入力部86とを備える。
音声出力部85は、例えばスピーカ等であり、電気信号を音に変換する。音声出力部85は、デジタル形式の音声データがアナログ形式に変換された電気信号によって、振動板などを振動させることにより音を発生する。また、端末2は、テキスト形式の情報を読み上げ機能によって音声データに変換し、この音声データに基づく音声を音声出力部85から出力してもよい。音声出力部85は、例えばヘッドフォン等の電気信号を音に変換する装置を接続可能なインターフェースでもよい。
音声入力部86は、例えばマイク等であり、音を電気信号に変換する。この電気信号は、例えばデジタル形式の音声データに変換され、変換された音声データは記憶部14に記憶される。また、端末2は、音声入力部86に入力された音声データをパターン認識して、音声に関連付けられた指令に変換し、この指令を実行してもよい。音声出力部85は、例えばマイク等の音を電気信号に変換する装置を接続可能なインターフェースでもよい。
端末2は、サービス場所6と端末2とが第1位置関係である場合、サービス場所6の位置を示す第1情報を音声として、音声出力部85から出力する。例えば、サーバ3は、音声データで表される場所情報D5を送信し、端末2は、サーバ3が送信した音声データを受信した場合、サービス場所6の位置を示す音声データを再生する。例えば、端末2は、端末2の位置からサービス場所6までの経路を示す音声を出力する。この音声は、例えば、「10m先を左折です」などの音声ガイドでもよい。
また、端末2は、サービス場所6と端末2とが第2位置関係である場合、サービス場所6で提供されるサービスに関する第2情報を音声として、音声出力部85から出力する。例えば、サーバ3は、音声データで表されるサービス情報D6を送信し、端末2は、サーバ3が送信した音声データを受信した場合、この音声データを再生する。例えば、端末2は、サービス場所6が利用できる時間、サービスの内容等を示す音声を出力する。この音声は、例えば、「10時から20時まで営業しています」などの音声ガイドでもよい。
なお、サーバ3はテキスト形式で表される情報を送信し、端末2は、読み上げ機能によってサーバ3の送信情報を音声データに変換して、音声出力部85から出力してもよい。また、端末2は、情報を出力する出力部として音声出力部85を備え、表示部18を備えなくてもよい。また、端末2は、情報の入力を受け付ける入力部として音声入力部86を備え、入力部19を備えなくてもよい。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、本明細書で説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、本明細書に係る技術が実施される国または地域の法令で許容される限りにおいて、本明細書で引用した全ての文献の開示を援用して本明細書の記載の一部とする。