JP2020075256A - 接合方法 - Google Patents

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Hisashi Hori
久司 堀
伸城 瀬尾
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Abstract

【課題】材種の異なる支柱及び部材を好適に接合することができる接合方法を提供する。【解決手段】支柱15の先端に段差底面17aと段差側面17bとを有する支柱段差部17を形成する準備工程と、支柱15に部材(封止体)3を載置することにより、支柱段差部17の段差側面17bと孔部4の孔壁4aとを突き合わせた際に隙間があるように第一突合せ部J1を形成するとともに、支柱段差部17の段差底面17aと部材3の裏面3bとを重ね合わせて第二突合せ部J2を形成する載置工程と、回転する攪拌ピンF2のみを部材3に挿入し、攪拌ピンF2の外周面F10を支柱段差部17の段差側面17bにわずかに接触させた状態で、第一突合せ部J1に沿って回転ツールFを移動させる際に部材3のアルミニウム合金を隙間に流入させながら摩擦攪拌を行う本接合工程と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、接合方法に関する。
例えば、特許文献1には、液冷ジャケットの製造方法が開示されている。図6は、従来の液冷ジャケットの製造方法を示す断面図である。従来の液冷ジャケットの製造方法では、アルミニウム合金製のジャケット本体101の段差部に設けられた段差側面101cと、アルミニウム合金製の封止体102の側面102cとを突き合わせて形成された突合せ部J10に対して摩擦攪拌接合を行うというものである。また、従来の液冷ジャケットの製造方法では、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを突合せ部J10に挿入して摩擦攪拌接合を行っている。また、従来の液冷ジャケットの製造方法では、回転ツールFの回転中心軸Cを突合せ部J10に重ねて相対移動させるというものである。
特開2015−131321号公報
ここで、ジャケット本体101は複雑な形状となりやすく、例えば、4000系アルミニウム合金の鋳造材で形成し、封止体102のように比較的単純な形状のものは、1000系アルミニウム合金の展伸材で形成するというような場合がある。このように、アルミニウム合金の材種の異なる部材同士を接合して、液冷ジャケットを製造する場合がある。このような場合は、ジャケット本体101の方が封止体102よりも硬度が高くなることが一般的であるため、図6のように摩擦攪拌接合を行うと、攪拌ピンが封止体102側から受ける材料抵抗に比べて、ジャケット本体101側から受ける材料抵抗が大きくなる。そのため、回転ツールFの攪拌ピンによって異なる材種をバランスよく攪拌することが困難となり、接合後の塑性化領域に空洞欠陥が発生し接合強度が低下するという問題がある。
このような観点から、本発明は、材種の異なる支柱及び部材を好適に接合することができる接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記支柱は第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、摩擦攪拌で用いる回転ツールの攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する支柱段差部を形成する準備工程と、前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合わせた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記支柱段差部の段差底面と前記部材の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記攪拌ピンのみを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱段差部の段差側面にわずかに接触させた状態で、前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させる際に前記部材の第二アルミニウム合金を前記隙間に流入させながら摩擦攪拌を行う本接合工程と、を含むことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、部材と攪拌ピンとの摩擦熱によって第一突合せ部の主として部材側の第二アルミニウム合金が攪拌されて塑性流動化され、第一突合せ部において支柱段差部の段差側面と孔部の孔壁とを接合することができる。また、攪拌ピンの外周面を支柱段差部の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、支柱から部材への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として部材側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、前記本接合工程において、さらに前記攪拌ピンを前記支柱段差部の段差底面にわずかに接触させた状態で、前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行うことが好ましい。
かかる接合方法によれば、接合強度を高めることができるとともに、支柱側から部材側への第一アルミニウム合金の混入を極力防ぐことができる。
また、前記準備工程において、さらに前記部材の厚さを前記支柱段差部の段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、接合部の金属不足を防ぐことができる。
また、前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、第一突合せ部側の摩擦攪拌作用が高まり、温度上昇を期待できるため、接合強度をより高めることができる。
また、本発明は、支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、前記支柱は銅又は銅合金で形成されており、前記部材はアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されており、摩擦攪拌で用いる回転ツールの攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する支柱段差部を形成する準備工程と、前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合わされた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記支柱段差部の段差底面と前記部材の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記攪拌ピンのみを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱段差部の段差側面に接触させない状態で、前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させる際に前記部材のアルミニウム又はアルミニウム合金を前記隙間に流入させながら摩擦攪拌を行う本接合工程と、を含むことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、部材と攪拌ピンとの摩擦熱によって第一突合せ部の主として部材側のアルミニウム又はアルミニウム合金が攪拌されて塑性流動化され、第一突合せ部において支柱段差部の段差側面と孔部の孔壁とを接合することができる。また、攪拌ピンの外周面を支柱段差部の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、支柱から部材への銅又は銅合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として部材側のアルミニウム又はアルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、前記準備工程において、さらに前記部材の厚さを前記支柱段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、接合部の金属不足を防ぐことができる。
また、前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、第一突合せ部側の摩擦攪拌作用が高まり、温度上昇を期待できるため、接合強度をより高めることができる。
また、本接合工程では、前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させ前記支柱の周りに一周させて摩擦攪拌を行うことが好ましい。
かかる接合方法によれば、支柱と部材との接合強度をより高めることができる。
本発明に係る接合方法によれば、材種の異なる支柱及び部材を好適に接合することができる。
本発明の第一実施形態に係る接合方法の準備工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る接合方法の載置工程を示す断面図である。 第一実施形態に係る接合方法の本接合工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る接合方法の本接合工程を示す断面図である。 変形例に係る接合方法の接合工程を示す断面図である。 従来の液冷ジャケットの製造方法を示す断面図である。
[第一実施形態]
本発明の実施形態に係る接合方法について、図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の接合方法は、支柱15と部材(以下、「封止体」とも言う。)3を摩擦攪拌で接合するというものであるが、ここでは、支柱15を備えたジャケット本体2と、封止体3とを接合する場合を例示する。本発明は、支柱と部材とを接合する接合方法であって、支柱の形状や部材の形状、用途等は特に制限されるものではない。
本実施形態の接合方法は、ジャケット本体2と、封止体3とを摩擦攪拌接合して液冷ジャケット1を製造するものである。液冷ジャケット1は、封止体3の上に発熱体(図示省略)を設置するとともに、内部に流体を流して発熱体と熱交換を行う部材である。なお、以下の説明における「表面」とは、「裏面」の反対側の面という意味である。
本実施形態に係る接合方法は、準備工程と、載置工程と、本接合工程と、を行う。準備工程は、ジャケット本体2と封止体3とを準備する工程である。ジャケット本体2は、底部10と、周壁部11と、複数の支柱15と、で主に構成されている。ジャケット本体2は、第一アルミニウム合金を主に含んで形成されている。第一アルミニウム合金は、例えば、JISH5302 ADC12(Al-Si-Cu系)等のアルミニウム合金鋳造材を用いている。
図1に示すように、底部10は、平面視矩形を呈する板状部材である。周壁部11は、底部10の周縁部から矩形枠状に立ち上がる壁部である。周壁部11の内周縁には周壁段差部12が形成されている。周壁段差部12は、段差底面12aと、段差底面12aから立ち上がる段差側面12bとで構成されている。図2に示すように、段差側面12bは、段差底面12aから開口部に向かって外側に広がるように傾斜している。段差側面12bの傾斜角度βは適宜設定すればよいが、例えば、鉛直面に対して3°〜30°になっている。底部10及び周壁部11で凹部13が形成されている。
図1に示すように、支柱15は、底部10から垂直に立ちあがっている。支柱15の本数は特に制限がされないが、本実施形態では4本形成されている。また、支柱15の形状は本実施形態では円柱状になっているが、角柱など他の形状であってもよい。支柱15の先端には突出部16が形成されている。突出部16の形状は特に制限されないが、本実施形態では円錐台状になっている。突出部16の高さは、封止体3の板厚よりも小さくなっている。
突出部16が形成されることにより、支柱15の先端には支柱段差部17が形成されている。支柱段差部17は、段差底面17aと、段差底面17aから立ち上がる段差側面17bとで構成されている。段差底面17aは、周壁段差部12の段差底面12aと同じ高さ位置に形成されている。段差側面17bの高さ寸法は、封止体3の板厚よりも小さくなっている。段差側面17bは、先端に向かうにつれて先細りとなるように、孔壁4aから離間するように傾斜している。
封止体3は、ジャケット本体2の開口部を封止する板状部材である。封止体3は、周壁段差部12に載置される大きさになっている。封止体3の板厚は、段差側面12bの高さよりも大きくなっている。封止体3には、支柱15と対応する位置に孔部4が形成されている。孔部4は突出部16が嵌め合わされるように形成されている。封止体3は、第二アルミニウム合金を主に含んで形成されている。第二アルミニウム合金は、第一アルミニウム合金よりも硬度の低い材料である。第二アルミニウム合金は、例えば、JIS A1050,A1100,A6063等のアルミニウム合金展伸材で形成されている。
載置工程は、図2に示すように、ジャケット本体2に封止体3を載置する工程である。載置工程では、段差底面12aに封止体3の裏面3bを載置する。段差側面12bと封止体3の外周側面3cとが突き合わされて突合せ部J11が形成される。また、段差底面12aと、封止体3の裏面3bとが突き合わされて突合せ部J12が形成される。
また、載置工程によって孔部4の孔壁4aと支柱段差部17の段差側面17bとが突き合わされて第一突合せ部J1が形成される。第一突合せ部J1は、孔壁4aと支柱段差部17の段差側面17bとが断面略V字状の隙間をあけて突き合わされる場合を含み得る。さらに、封止体3の裏面3bと支柱段差部17の段差底面17aとが突き合わされて第二突合せ部J2が形成される。
本接合工程は、図3及び図4に示すように、回転ツールFを用いて第一突合せ部J1を摩擦攪拌接合する工程である。回転ツールFは、連結部F1と、攪拌ピンF2とで構成されている。回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されている。連結部F1は、摩擦攪拌装置(図示省略)の回転軸に連結される部位である。連結部F1は円柱状を呈し、ボルトが締結されるネジ孔(図示省略)が形成されている。
攪拌ピンF2は、連結部F1から垂下しており、連結部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2は連結部F1から離間するにつれて先細りになっている。図4に示すように、攪拌ピンF2の先端には、回転中心軸Cに対して垂直であり、かつ、平坦な平坦面F3が形成されている。つまり、攪拌ピンF2の外面は、先細りとなる外周面F10と、先端に形成された平坦面F3とで構成されている。側面視した場合において、回転中心軸Cと攪拌ピンF2の外周面F10とのなす傾斜角度αは、例えば5°〜30°の範囲で適宜設定すればよいが、本実施形態では、周壁段差部12の段差側面12bの傾斜角度β及び支柱段差部17の段差側面17bの傾斜角度γ(図2参照)と同一となるように設定されている。
攪拌ピンF2の外周面F10には螺旋溝が刻設されている。本実施形態では、回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。言い換えると、螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て左回りに形成されている。
なお、回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。言い換えると、この場合の螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て右回りに形成されている。螺旋溝をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、被接合金属部材(ジャケット本体2及び封止体3)の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
本接合工程では、図3示すように、封止体3の表面3aに設定した開始位置Spに右回転した攪拌ピンF2のみを挿入し、封止体3と連結部F1とは離間させつつ突出部16に対して左回りに移動させる。言い換えると、攪拌ピンF2の基端部は露出させた状態で摩擦攪拌を行う。回転ツールFの起動軌跡には摩擦攪拌された金属が硬化することにより塑性化領域W1が形成される。
本接合工程では、図4に示すように、塑性流動化した金属を第一突合せ部J1の隙間に流入させつつ、攪拌ピンF2のみを封止体3のみに接触させて第一突合せ部J1に沿って一周させる。本実施形態では、攪拌ピンF2の外周面F10を支柱段差部17の段差側面17bにわずかに接触させ、かつ、攪拌ピンF2の平坦面F3を段差底面17aに接触させていない。
ここで、段差側面17bに対する攪拌ピンF2の外周面F10の接触代をオフセット量Nとする。本実施形態のように、攪拌ピンF2の外周面F10を段差側面17bに接触させ、かつ、攪拌ピンF2の平坦面F3を段差底面17aに接触させない場合は、オフセット量Nを、0<N≦0.5mmの間で設定し、好ましくは0<N≦0.25mmの間で設定する。
回転ツールFを突出部16の廻りに一周させたら、塑性化領域W2の始端と終端とを重複させる。回転ツールFは、封止体3の表面3aにおいて、回転ツールFを相対移動させながら徐々に上昇させて引き抜くようにしてもよい。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、封止体(部材)3と攪拌ピンF2との摩擦熱によって第一突合せ部J1の主として封止体3側の第二アルミニウム合金が攪拌されて塑性流動化され、第一突合せ部J1において支柱段差部17の段差側面17bと孔部4の孔壁4aとを接合することができる。また、攪拌ピンF2の外周面F10を支柱段差部17の段差側面17bにわずかに接触させるに留めるため、支柱15から封止体3への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部J1においては主として封止体3側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、準備工程において、さらに封止体3の厚さを支柱段差部17の段差側面17bの高さ寸法よりも大きくなるように設定することが好ましい。かかる接合方法によれば、接合部の金属不足を防ぐことができる。
また、本接合工程において、回転ツールFの回転方向及び進行方向は適宜設定すればよいが、回転ツールFのアドバンシング側を支柱15側となるように回転ツールFの進行方向及び回転方向を設定することが好ましい。かかる接合方法によれば、第一突合せ部J1側の摩擦攪拌作用が高まり、温度上昇を期待できるため、接合強度をより高めることができる。
また、支柱段差部17の段差側面17bを軸中心側に傾斜させているため、攪拌ピンF2と段差側面17bとの接触を容易に回避することができる。また、本実施形態では、段差側面17bの傾斜角度γと、攪拌ピンF2の傾斜角度αとを同一(段差側面17bと攪拌ピンF2の外周面F10とを平行)にしているため、バランスよく接触させることができる。
また、本接合工程では、支柱段差部17の段差底面17aと攪拌ピンF2の平坦面F3とは離間させているが、塑性化領域W1は段差底面17aに達している。これにより、第二突合せ部J2の接合強度を高めることができる。
なお、本接合工程において、さらに攪拌ピンF2を支柱段差部17の段差底面17aにわずかに接触させた状態で、第二突合せ部J2に沿って回転ツールFを移動させて摩擦攪拌を行ってもよい(図示省略)。かかる接合方法によれば、接合強度をより高めることができるとともに、支柱15側から封止体3側への第一アルミニウム合金の混入を極力防ぐことができる。また、突合せ部J11,J12に対しては、例えば、摩擦攪拌などの方法により適宜接合すればよい。
[変形例]
本発明の変形例に係る接合方法について説明する。変形例では、図5に示すように、準備工程においてジャケット本体2と封止体3との材料が異なる点と、本接合工程の形態が第一実施形態と相違する。当該変形例の準備工程では、ジャケット本体2を銅又は銅合金で形成する。
当該変形例の本接合工程では、図5に示すように、回転ツールFを用いてジャケット本体2と封止体3とを摩擦攪拌接合する。本接合工程では、支柱段差17の段差側面17bに攪拌ピンF2の外周面F10を接触させない状態で突出部16周りに一周させて摩擦攪拌を行う。攪拌ピンF2の先端は、本実施形態では段差底面17aに接触させないように設定する。
段差側面17bから攪拌ピンF2の外周面F10までの距離が遠すぎると第一突合せ部J1の接合強度が低下する。段差側面17bから攪拌ピンF2の外周面F10までの離間距離Lは段差側面17b及び封止体3の材料によって適宜設定すればよいが、本実施形態のように攪拌ピンF2の外周面F10を段差側面17bに接触させず、かつ、平坦面F3を段差底面17aに接触させない場合は、例えば、0≦L≦0.5mmに設定し、好ましくは0≦L≦0.3mmに設定することが好ましい。
以上説明した変形例によれば、回転ツールFの攪拌ピンF2と支柱段差部17の段差側面17bとは接触させていないが、封止体3と攪拌ピンF2との摩擦熱によって第一突合せ部J1の主として封止体3側のアルミニウム合金が攪拌されて塑性流動化され、第一突合せ部J1において段差側面17bと孔部4の孔壁4aとを接合することができる。また、攪拌ピンF2のみを封止体3のみに接触させて摩擦攪拌を行うため、支柱15から封止体3への銅又は銅合金の混入は殆どない。これにより、第一突合せ部J1においては主として封止体3側のアルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、第一突合せ部J1に断面V字状の隙間が形成されるが、封止体3の板厚を段差側面17bよりも大きくすることで、本接合工程における接合部(塑性化領域W1の金属不足を防ぐことができる。
また、第二本接合工程では、支柱段差部17の段差側面17bを先端に向かうにつれて孔壁4aから離間する方向に(支柱15の先端が先細りとなるように)傾斜させているため、攪拌ピンF2と支柱15との接触を容易に回避することができる。また、本実施形態では、段差側面17bの傾斜角度γと、攪拌ピンF2の傾斜角度αとを同一(段差側面17bと攪拌ピンF2の外周面F10とを平行)にしているため、攪拌ピンF2と段差側面17bとの接触を避けつつ、攪拌ピンF2と段差側面17bとを極力近接させることができる。
また、本接合工程では、攪拌ピンF2のみを封止体3のみに接触させて摩擦攪拌接合を行うため、攪拌ピンF2の回転中心軸Cに対して一方側と他方側で、攪拌ピンF2が受ける材料抵抗の不均衡をなくすことができる。これにより、塑性流動材がバランス良く摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
なお、第一突合せ部J1においては、攪拌ピンF2の平坦面F3を段差底面17aよりも深く挿入してもよい。これにより、第二突合せ部J2の接合強度を高めることができる。また、封止体3の板厚は突出部16の高さ寸法と同一に設定してもよい。
1 液冷ジャケット
2 ジャケット本体
3 封止体(部材)
3a 表面
3b 裏面
3c 外周側面
10 底部
11 周壁部
12 周壁段差部
12a 段差底面
12b 段差側面
13 凹部
17 支柱段差部
17a 段差底面
17b 段差側面
F 回転ツール
F2 攪拌ピン
J1 第一突合せ部
J2 第二突合せ部
W1 塑性化領域

Claims (8)

  1. 支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
    前記支柱は第一アルミニウム合金で形成されており、前記部材は第二アルミニウム合金で形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
    摩擦攪拌で用いる回転ツールの攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、
    前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する支柱段差部を形成する準備工程と、
    前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合わせた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記支柱段差部の段差底面と前記部材の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
    回転する前記攪拌ピンのみを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱段差部の段差側面にわずかに接触させた状態で、前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させる際に前記部材の第二アルミニウム合金を前記隙間に流入させながら摩擦攪拌を行う本接合工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  2. 前記本接合工程において、さらに前記攪拌ピンを前記支柱段差部の段差底面にわずかに接触させた状態で、前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させて摩擦攪拌を行うことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記準備工程において、さらに前記部材の厚さを前記支柱段差部の段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合方法。
  4. 前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の接合方法。
  5. 支柱と、前記支柱の先端が挿入される孔部を有する部材とを摩擦攪拌で接合する接合方法であって、
    前記支柱は銅又は銅合金で形成されており、前記部材はアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されており、
    摩擦攪拌で用いる回転ツールの攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、
    前記支柱の先端に段差底面と、当該段差底面から前記支柱の先端が先細りとなるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する支柱段差部を形成する準備工程と、
    前記支柱に前記部材を載置することにより、前記支柱段差部の段差側面と前記孔部の孔壁とを突き合わされた際に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記支柱段差部の段差底面と前記部材の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
    回転する前記攪拌ピンのみを前記部材に挿入し、前記攪拌ピンの外周面を前記支柱段差部の段差側面に接触させない状態で、前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させる際に前記部材のアルミニウム又はアルミニウム合金を前記隙間に流入させながら摩擦攪拌を行う本接合工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  6. 前記準備工程において、さらに前記部材の厚さを前記支柱段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように設定することを特徴とする請求項5に記載の接合方法。
  7. 前記回転ツールのアドバンシング側が前記支柱側となるように前記回転ツールの進行方向及び回転方向を設定することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の接合方法。
  8. 本接合工程では、前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを移動させ前記支柱の周りに一周させて摩擦攪拌を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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