JP2020072932A - 透析モニタおよび操作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱エネルギーを蓄積して利用することができる透析モニタと、関連する方法を提供する。【解決手段】透析モニタであって、透析モニタ100によって人工透析が遂行されている間、治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、コントローラ160とを備え、治療流体経路に接続されたタンクをさらに備え、第1の消毒および/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行し、第1の消毒および/または洗浄イベントの最後または後に、消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分をタンク内に蓄積し、後続の消毒および/または洗浄イベントにおいて、蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するように構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、熱エネルギーを蓄積して利用することができる透析モニタと、それに関連する方法とに関するものである。
熱的に蓄積されたエネルギーは、たとえば流体経路の迅速な熱消毒と、治療流体の調製の迅速な始動とのために、また、外部から供給される電力が停電したときには治療流体を継続的に調製するためのバックアップ電力として、用いられ得る。
本発明は、以前の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて用いられた消毒流体および/または洗浄流体を蓄積して利用することができる透析モニタ、ならびにそれに関連した方法にも関するものである。
血液が体外の血液回路に抽出される、いくつかのタイプの治療がある。そのような治療は、たとえば血液透析、血液濾過、血液透析濾過、血漿搬出などを含む。通常、血液は投与部位において血管から取り出されて、同一の血管または身体の別の位置に戻される。
たとえば、それだけではないが、血液透析、血液濾過、血液透析濾過、および血漿搬出の場合、治療流体(透析流体とも称される)は患者の血液とほぼ等浸透圧に作られる。治療流体と患者の血液が、薄膜デバイス(透析器と称される)の半透膜のそれぞれの側に流される。膜のそれぞれの側の物質の濃度が異なるとき、膜の一方の側から他方へ拡散移動が実現される。そのような物質は、それによって血液から治療流体へ移動する血液中の不
純物(尿素、クレアチニンなど)であり得る。血液透析中、通常は、患者から流体を取り出さなければならないので、膜の血液側と治療流体側の間に生成された圧力差に由来する限外濾過による対流移動が、拡散移動に追加される。
体外の血液治療のための装置は、使い捨ての体外の血液回路に接続される治療制御モニタ(透析モニタ)を含む。使い捨ての体外血液回路は、血液移送ライン(一般に、患者から血液を取り出すための動脈ラインおよび患者に血液を戻すための静脈ライン)と、血液治療のための薄膜デバイスとを含む。
薄膜デバイスの半透膜が、血液移送ラインに接続された血液コンパートメントと、治療流体の供給および放出の回路に接続された流体コンパートメントとを分割する。血液移送ラインは、治療制御モニタ上に装備されたセンサおよびアクチュエータのシステムにさらに結合されており、このシステムは、通常、血液循環のための手段、圧力センサ、気泡センサ、1つまたは複数の回路遮断クランプ、血液検知器などを備える。
治療流体供給回路は、給水システムから浄水を受け取る。給水システムは、単一の治療制御モニタのみに水を供給する小さいユニットであり得るが、水道システムのループ機構によって、たとえば病院または診療所におけるかなりの数の治療ユニットに対して水を供給する大きいユニットでもあり得る。
患者の血液と接触し得る透析流体は、治療流体供給回路によって浄水から調製されることが多い。治療のために用いられる透析流体に、ウイルス、菌類、細菌、ならびに菌体内毒素などそれらの残留物および分解産物が存在しないことが、最高に重要である。
したがって、透析モニタの治療流体経路は、治療流体経路内のウイルス、菌類、細菌などの存在を低減するために、各人工透析の間で消毒されてよい。化学的消毒(たとえば、NaOClまたは他の化学的消毒剤を用いるもの)は細菌などの存在を低減する効率的なやり方であるが、それに続くリンスプロシージャがかなり必要となり、治療流体経路は、次の治療に使われる前に化学的残留生成物がないことを保証するために、非常に詳細な測定が必要となる。化学的処理は環境にやさしいものではなく、また、消毒された部分および構成要素の寿命に悪影響を及ぼすことがある。
代替の消毒処理では、治療流体経路に熱水を通過させることによって熱消毒が達成される。その結果、化学的残留生成物の問題がなく、環境に対して処理がかける負荷が小さくなり、消毒された部分および構成要素の寿命に対する悪影響が比較的小さくなる。
さらなる代替の消毒処理では、治療流体経路の効率的な消毒を達成するために、熱消毒がクエン酸などの化学剤と組み合わされる。
好ましくは、各患者の治療の後にモニタの治療流体経路の熱消毒が実行される。透析患者の数が増加するとともに、診療所において治療のために利用可能な時間を増加する必要がある。したがって、治療の間で消毒のために費やされる時間を短縮する要求がある。
患者に対する人工透析が開始され得る前に、透析モニタは、正確な配合で、設定温度において、治療流体の生成を始動するのに一定時間を必要とする。繰り返しになるが、透析患者の数が増加するとともに、診療所において治療のために利用可能な時間を増加する必要がある。したがって、患者に対する人工透析が開始され得る前に治療流体の調製を始動するのに費やされる時間を短縮する必要がある。
外部から供給される電力が停電すると、通常は、進行中の人工透析が中断される。電力の中断の期間が短くても、このことが当てはまる。その結果、患者、看護師、および診療所および病院の他の職員は、進行中の治療を中断して、体外の血液回路の中にある血液を患者に戻し、電力が復帰するのを待って同一の患者に対する人工透析を再開するか、または治療のために利用可能な新規の時間帯に患者をスケジュール変更しなければならない。
したがって、患者および介護人のために、外部から供給される電力の停電の影響を低減する必要がある。
本発明の一態様によれば、透析モニタによって人工透析が遂行されている間、透析器に対して第1の温度の治療流体を供給するように構成された治療流体経路を有する透析モニタが提供される。透析モニタは、コントローラと、治療流体経路に接続されたタンクとをさらに備える。タンクは、第1の温度よりも高い温度を有する流体を保持するように構成されている。さらに、コントローラは、少なくとも治療流体経路が人工透析中に第1の温度の治療流体を供給している時間にわたって、タンクがより高温の流体を保持する構成とするようにプログラムされている。
本発明の別の態様によれば、透析モニタは、治療流体経路の熱消毒を遂行するために、人工透析が遂行されていないとき、タンクに保持された流体を放出するようにさらに構成されている。
本発明の別の態様によれば、透析モニタは、治療流体を実質的に第1の温度において供給するためにタンクから流体を搬送するようにさらに構成されている。
本発明の別の態様によれば、透析モニタは、透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうか検知するようにさらに構成されている。透析モニタは、透析モニタに対して外部から供給される電力が停電していることをコントローラが検知したとき、タンクから流体を搬送するように構成されている。
本発明の別の態様によれば、透析モニタは、治療流体の調製を始動しているとき、タンクから流体を搬送するようにさらに構成されている。
本発明の別の態様によれば、人工透析が遂行されていないとき、透析モニタの治療流体経路を熱消毒する方法が提供される。透析モニタは、人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を用いるように構成されている。この方法は、治療流体経路を熱消毒するように、透析モニタのタンクから、第1の温度よりも高い温度を有する予熱された流体を放出するステップを備え、ここにおいて、放出される流体は、少なくとも人工透析が遂行されていた時間にわたって第1の温度よりも高い温度に保たれていたものである。
本発明の別の態様によれば、透析モニタの治療流体を加熱する方法が提供される。透析モニタは、人工透析が遂行されている間は第1の温度の治療流体を用いるように構成されており、タンクを備える。この方法は、治療流体を加熱するように、透析モニタのタンクから第1の温度よりも高い温度を有する予熱された流体を搬送するステップを備え、ここにおいて、搬送される流体は、少なくとも人工透析が遂行されていた時間にわたって第1の温度よりも高い温度に保たれていたものである。
本発明の別の態様によれば、透析モニタと、コントローラと、治療流体経路に接続されたタンクとによって人工透析が遂行されている間、透析器に対して治療流体を供給するように構成された治療流体経路を備える透析モニタが提供される。透析モニタは、第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行するように構成されている。透析モニタは、第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分をタンク内に蓄積するようにさらに構成されており、透析モニタは、後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するように構成されている。
本発明の別の態様によれば、人工透析が遂行されていないとき、第1のイベントおよび
後続のイベントにおいて、透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法が提供される。この方法は、第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄するステップと、第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分をタンク内に蓄積するステップと、後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するステップとを備える。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、透析モニタの熱消毒が短期間で達成され得ることによって治療と治療の間の時間をより短くするという利点がある。これは、少なくとも治療流体経路が人工透析中に第1の温度の治療流体を供給している時間期間にわたって、タンクがより高温の流体を保持する機構によって達成される。それによって、タンクの流体は、タンクから放出されるとき既に高温になっているので、人工透析の後、熱消毒が行われるのに先立って、熱消毒に用いられる流体を、時間をかけて加熱する必要性がなくなるかまたは低下する。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、患者に対する人工透析が開始され得る前に治療流体の調製を始動するのに費やされる時間が短縮され得るという別の利点がある。これは、治療流体を実質的に第1の温度で供給するために、人工透析が遂行されている間の治療流体の温度である第1の温度よりも高い温度を有する流体がタンクから搬送される機構によって達成される。
したがって、透析モニタの、(たとえば診療所および病院において、たとえば患者の人工透析のために利用可能な時間の割合で測定して)より効率的な使用の利点がある。操作する職員(看護師および技術者、場合によっては透析モニタを操作する人員)の作業時間が短縮され得、このことは、その結果として、診療所/病院にとって肯定的な経済効果と、操作する職員にとっても肯定的な業務環境効果とを有する。透析モニタがより効率的に使用されるので、患者にも利益がある。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、外部から供給される電力の停電の患者および介護人に対する影響が軽減され得るという別の利点がある。これは、透析モニタが、外部から透析モニタに供給される電力が停電したことを検知したとき、治療流体を実質的に第1の温度で供給するために、人工透析が遂行されている間の治療流体の温度である第1の温度よりも高い温度を有する流体がタンクから搬送される機構によって達成される。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、以前の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて用いられた消毒流体および/または洗浄流体が再利用され得るという別の利点がある。これは、第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、消毒流体および/または洗浄流体がタンクに蓄積され、また、後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分が、治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出される機構によって達成される。
本発明の一実施形態による透析モニタの一部分を示す概略図。 本発明の代替実施形態による透析モニタの一部分を示す概略図。 本発明のさらなる代替実施形態による透析モニタの一部分を示す概略図。 本発明の一実施形態によるタンク機構の断面を示す断面図。 本発明のさらなる代替実施形態による透析モニタの一部分を示す概略図。 温度自動調節の混合器および混合器作動ユニットを示す断面図。
図1は、本発明の一実施形態による透析モニタ100の一部分の概略図を示す。この概略図は、主として透析モニタの治療流体経路の要素を示す。治療流体経路の上流部分は、給水システム(図示せず)から透析モニタに供給される浄水を受け取るように構成/適合された入口101において始まる。入口は入口弁102に接続されており、入口弁102は、熱交換器103の第1の側の入口に接続されている。熱交換器の第1の側の出口は治療流体経路のヒータ104の入口に接続されており、治療流体経路のヒータ104は、治療流体経路のヒータの内部および/または近傍の治療流体経路の中にある流体を加熱するように構成されている。治療流体経路のヒータの出口は、治療流体調製ユニット110の入口に接続されている。
治療流体調製ユニット110は、動作において、人工透析中に用いられる治療流体を調製する。前述のように、治療流体は、患者の血液に対してほぼ等浸透圧に作られ、透析器(図示せず)と称される薄膜デバイスの半透膜(図示せず)の一方の側において循環するように用いられる。治療中、患者の血液が透析器の半透膜の反対側に流される。透析器の前および/または後に血統の中へ代用流体が注がれる血液透析濾過などの特定の治療方法では、治療流体は、代用流体として付加的に用いられてよく、または代用流体の調製において用いられてもよい。
図1に示される実施形態では、治療流体は、重炭酸塩以外の電解質をすべて備えるA濃縮液と、重炭酸塩を備えるB濃縮液とから調製される。A濃縮液の容器111はA濃縮液を備え、Aポンプ112の入口に接続されている。Aポンプの出口は、治療流体経路のヒータの出口と第1の混合室113の入口の間の治療流体経路に接続されている。第1の混合室の出口は、第1の伝導度セル114の入口に接続されている。B濃縮液の容器115はB濃縮液を備え、Bポンプ116の入口に接続されている。Bポンプの出口は、第1の伝導度セルの出口と第2の混合室117の入口とに接続されている。第2の混合室の出口は第2の伝導度セル118の入口に接続されており、第2の伝導度セルの出口が治療流体調製ユニット110の出口を構成する。
治療流体調製ユニット110の出口が流れポンプ120の入口に接続されており、流れポンプの出口が治療流体の出口130に接続されている。入口101から治療流体出口130への経路は、治療流体経路の上流部分と称される。治療流体経路の温度は、通常は治療流体経路の温度センサ119によって測定され、治療流体経路の温度センサ119は、原則としては、治療流体経路のヒータ104の下流における治療流体経路のどこにでも(治療流体経路の下流部分にさえ)配置され得る。図1に示される実施形態では、治療流体経路の温度センサは、治療流体経路の上流部分の終端において治療流体の出口130の近傍に配置されており、それによって、(接続されたとき)透析器に入ることになる治療流体の温度の優れた測定値をもたらす。
人工透析中、治療流体の出口130は、治療流体供給管131によって透析器(図示せず)の治療流体入口(図示せず)に接続されることになり、それによって、前述のように、透析器の半透膜の治療流体側に治療流体を供給する。治療流体は、透析器を通過した後に、出口(図示せず)において透析器を出て、治療流体の戻り管132によって、透析モニタ100の治療流体経路の下流部分の始端を構成する治療流体の戻り口133に戻される。
治療流体供給管131に備わっている第1のコネクタ134は、透析モニタ100に接続されたとき治療流体の出口130と係合する。同様に、治療流体の戻り管132に備わっている第2のコネクタ139は、透析モニタ100に接続されたとき治療流体の戻り口133と係合する。
透析器が治療流体経路に接続されていないとき(たとえば治療流体調製ユニットの始動時、人工透析の後、または治療流体経路の消毒中)、治療流体供給管131と治療流体の戻り管132が、透析モニタに備わっているバイパスコンジット140によって接続されてよい。詳細には、バイパスコンジット140の一端には供給管のパーキングコネクタ136が備わっており、他端には戻り管のパーキングコネクタ137が備わっている。治療流体供給管131に備わっている第3のコネクタ138は、透析モニタ100に接続されたとき、供給管のパーキングコネクタ136と係合する。同様に、治療流体の戻り管132に備わっている第4のコネクタ135は、透析モニタ100に接続されたとき、戻り管のパーキングコネクタ137と係合する。
治療流体の戻り口133は吸上げポンプ121の入口に接続されており、吸上げポンプ121の出口は熱交換器103の第2の側の入口に接続されている。熱交換器の第2の側の出口は、出口122に接続されている。透析モニタの治療流体経路の下流部分の終端を構成する出口122は、通常はドレイン(図示せず)に接続されている。
治療流体経路の設計の他の例は、たとえば追加のセンサ、アクチュエータ、管、チャンバなどを含み得、当技術分野において周知であって本発明の実施形態のうち任意のものと組み合わされてよい。
透析モニタは、治療流体経路に接続されているタンク150をさらに備える。タンクは、透析器の接続ポイントの上流の位置において治療流体経路に接続されてよい。図1の実施形態では、タンクは、治療流体経路に対して熱交換器103より後に接続されている。治療流体経路とタンクの間にタンク弁151が配置されており、開いたとき、治療流体経路からの流体がタンクに出入りするのを許容し、閉じたとき、流体がタンクを出るのを防ぐ。タンクは拡張出口152をさらに備え、流体がタンクに出入りすることを可能にするために、必要に応じて空気がタンクに出入りすることを可能にする。図1の特定の実施形態では、タンクには、タンクの流体の加熱を可能にするためのタンクヒータ153と、タンクの流体の温度の測定を可能にするためのタンク温度センサ154とが備わっている。
透析モニタは、コントローラ160とユーザインターフェース161とをさらに備える。コントローラは、弁と、ヒータと、ポンプと、温度センサと、透析モニタの他の機能要素とに対して動作可能に接続されており、測定された値を読み取って機能要素の機能を制御するように構成されている。コントローラは、アナログ回路および/またはデジタル回路ならびに/あるいはソフトウェアコードによって適切にプログラムされたロジックコントローラおよび/またはマイクロコントローラまたは類似のものによって、本発明の様々な実施形態において開示されるような透析モニタの動作の機能ステップを実行するようにさらに構成されている。コントローラ160は、ユーザ(図示せず)に情報を表示してユーザとの情報のやりとりを可能にするための、タッチスクリーンであり得るユーザインターフェース161にも接続されている。人工透析の始動、休止および終了、透析モニタの消毒の始動などの特定の作業は、ユーザによってユーザインターフェースを介して起動され得ることを理解されたい。
図1に示された実施形態などの特定の実施形態では、タンクが治療流体経路に接続される位置(より正確にはタンク弁151が治療流体経路に接続する位置)と治療流体経路のヒータ104の間に第2の入口弁105が設けられている。(入口弁102およびタンク弁151が開いていれば)第2の入口弁が閉じたとき、透析モニタ100は、入口からの
すべての入来する流体をタンクに導くことができる。
動作において、透析モニタ100によって人工透析が遂行されるとき、コントローラ160は、入口弁102と第2の入口弁105とを流体的開状態に設定する一方で、タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされている。それによって、水(通常は給水システム(図示せず)から供給される浄水)が、入口101と、入口弁102と、熱交換器103の第1の側と、第2の入口弁105と、治療流体経路のヒータ104とを通って、さらには治療流体調製ユニット110の中へ導かれる。治療流体調製ユニット110の中で、A濃縮液の容器111からのA濃縮液が、Aポンプ112を操作するコントローラによって治療流体経路の中へ混合されて、第1の混合室113に含有された後に、第1の伝導度セル114をさらに通される。コントローラは、第1の伝導度セル114によって測定された伝導率を読み取るようにプログラムされており、測定値は、コントローラが、A濃縮液と水の設定された混合物(a set mixture)に達するようにAポンプを制御するために用いる制御信号を計算するのに用いられる。同様に、B濃縮液の容器115からのB濃縮液が、Bポンプ116を操作するコントローラによって治療流体経路の中へ混合されて、第2の混合室117に含有された後に、第2の伝導度セル118をさらに通される。コントローラは、第2の伝導度セル114によって測定された伝導率を読み取るようにプログラムされており、測定値は、コントローラが、既に水と混合されたA濃縮液を考慮に入れて、治療流体におけるB濃縮液の設定された混合物に達するようにBポンプを制御するために用いる制御信号を計算するのに用いられる。治療流体は、その後、治療流体調製ユニット110を出て、流れポンプ120によって、治療流体経路の中を治療流体出口130の方へ進められる。
コントローラ160は、治療流体経路の温度センサ119によって測定された治療流体の温度を読み取って、人工透析中の事前設定された温度(たとえば37℃)またはユーザによってユーザインターフェース161を介して設定された(それによってコントローラ160に利用可能になった)温度に到達させるために、治療流体経路のヒータ104を制御するようにプログラムされている。ユーザによってユーザインターフェース161を介して設定される場合、人工透析中の治療流体の温度は、たとえば36℃〜38℃の範囲、35℃〜39℃の範囲、または34℃〜41℃の範囲の、体温の範囲の温度に設定される。
前述のように、人工透析が遂行されているとき、治療流体の出口130は、治療流体供給管131によって透析器(図示せず)の治療流体入口(図示せず)に接続されることになり、それによって、治療流体を、透析器の半透膜の治療流体側に供給する。治療流体は、透析器を通過した後に出口(図示せず)において透析器を出て、治療流体の戻り管132によって治療流体戻り口133に戻される。
このとき用いられる治療流体は、吸上げポンプ121よって進められ、吸上げポンプ121を通過した後に、熱交換器103の第2の側を流れてから出口122を通って透析モニタ100を出る。この流体は、その後、ドレイン(図示せず)または収集バッグまたはキャニスタ(図示せず)へ導かれることが多い。熱交換器103は、ほぼ体温の温度まで加熱されている使用済みの治療流体が、入口101において受け取られている真水に対して熱を伝達することを可能にする。
次に、第1の実施形態によるタンク150の機能が論じられることになる。コントローラ160は、タンク弁151を流体的開状態に設定することによって、流体が、タンク150に搬送され得る/入るのを許容され得るようにプログラムされている。流体は、入口101において、流体の圧力によりタンク150に押し込まれる。コントローラ160は、第2の入口弁105を流体的閉状態に設定してよく、これによって、流体が、より迅速
にタンク150に入ることになる。流体がタンク150に入るとき、タンクの中の空気は、拡張出口152を通ってタンク150を出ることを許容されることになる。タンク150を流体で充填することは、(たとえば流量を測定して)設定された流体の体積に到達するまで、または(たとえばタンク内の流体のレベルを測定して)流体のレベルが到達するまで、または設定された時間期間にわたって継続されてよい。本発明を限定することなく、体積は、流量計(図示せず)を使用してタンクに入る流体の流量を測定することにより、または既知の(最低の)流体入口圧力または圧力メータ(図示せず)による測定に基づいて、タンクを満たすのに必要な時間を計算することによって到達されてよく、レベルはレベルセンサ(図示せず)によって測定されてよく、他の方法が、以下の実施形態および変形形態において開示される。その後、コントローラ160は、タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされる。それによって、タンクの流体は、タンク弁151が閉状態にある限りタンク150内に保持されることになる。
本発明の変形形態では、たとえばタンク弁151に対して直列に配置されている分離したポンプ(図示せず)が、またはタンク弁151に取って代わるポンプさえ、タンクに流体を圧送するのに使用され得る。本発明のさらなる変形形態では、流れポンプ120は、タンク150に流体を圧送するのに使用され得る。
コントローラ160は、タンクヒータ153を制御することにより、タンク150内に保持されている流体を加熱するようにプログラムされている。流体はタンク150内に保持され、治療流体経路の流体と混合し得ないので、タンク内の流体は、治療流体の温度に影響を及ぼすことなく、治療流体の温度(人工透析向けに設定されているのでほぼ体温である)よりも高い温度まで加熱され得る。したがって、タンク内の流体の加熱は、その温度が、人工透析中に用いられている人工透析流体の温度よりも高いとき、またははるかに高いときさえ、透析モニタ100によって人工透析が遂行されているのと同一の時間において行われ得る。より高い温度またははるかに高い温度は、たとえば40℃〜99℃、50℃〜99℃、60℃〜99℃、70℃〜99℃、80℃〜99℃、85℃〜95℃、および/または90℃〜99℃の範囲にあり得る。
コントローラ160は、タンク温度センサ154によって測定されたタンク150内の流体の温度を読み取ってよく、タンク内の流体が設定温度まで加熱されるように、タンクヒータ153を制御するのに用いられる制御信号を計算してよい。コントローラ160は、この動作を連続的に遂行してよく、定期的に遂行してよく、または時々遂行してもよい。設定温度は、透析モニタにおいて固定されてよく(たとえば90℃)、ユーザインターフェース161を介してユーザによって設定されてよく、それによってコントローラ160に利用可能になる。設定温度は、たとえば40℃〜99℃、50℃〜99℃、60℃〜99℃、70℃〜99℃、80℃〜99℃、85℃〜95℃、および/または90℃〜99℃の範囲にあり得る。
熱消毒は、人工透析が遂行されていないとき実行されてよい。次いで、透析器が切り離されて、代わりに、治療流体供給管131の第3のコネクタ138が、供給管のパーキングコネクタ136に接続され、代わりに、治療流体の戻り管132の第4のコネクタ135が、戻り管のパーキングコネクタ137に接続される。それによって、治療流体経路の上流部分と下流部分がバイパスコンジット140によって互いに接続されることになり、治療流体経路に高温流体を通すことによって治療流体経路のこれら両方の部分の熱消毒が可能になる。
そのような熱消毒を達成するために、透析モニタ100は、タンク150内に保持された流体を治療流体経路へと放出するように構成されている。消毒は、ユーザによってユーザインターフェース161を介して与えられる指令によって開始され得る。コントローラ
160は、熱消毒するとき、タンク弁151を流体的開状態に設定するようにプログラムされており、それによって高温流体がタンク150を出て治療流体経路に入る。また、コントローラ160は、治療流体経路内の高温流体を、タンク150から、第2の入口弁105と、治療流体経路のヒータ104と、治療流体調製ユニット110と、流れポンプ120と、治療流体供給管131と、バイパスコンジット140と、治療流体の戻り管132と、吸上げポンプ121と、熱交換器103と、治療流体経路に存在し得る他の構成要素とを通る治療流体経路を通して、出口122まで搬送して移動させるために、入口弁102を流体的閉状態に設定し、第2の入口弁105を流体的開状態に設定して、流れポンプ120と吸上げポンプ121とを制御する。
本発明の変形形態では、放出された流体が、たとえば熱消毒中に治療流体経路のヒータ104を起動するようにプログラムされているコントローラ160によってさらに加熱されてよい。さらなる変形形態では、タンクから放出される流体が治療流体経路の熱消毒を効率的に達成するのに十分な高温に達していない場合にのみ、そのようなさらなる加熱が遂行される。
流体は、その後、再びタンク150に入ることを許容される。これは、入口弁102およびタンク弁151を前述のように流体的開状態に設定することによって、流体がタンク150に搬送されることを可能にする/入ることを許容されるようにプログラムされているコントローラ160によって達成される。
それによって、熱消毒が、人工透析の終了後に水が熱消毒に十分な高温まで加熱される既知のシステムと比較して、はるかに短い時間で達成される。具体例として、消毒される治療流体経路の容積が2.5リットルであると想定される場合、入口101において治療流体経路に入る水の温度は10℃であり、熱消毒に用いられる水の所望の温度は95℃である。これらの条件下で、水を加熱するのに必要なエネルギーは892キロジュール(水の比熱は4.2ジュール/グラムであり、治療流体経路における鋼材およびプラスチック部品の比熱は1ジュール/グラム未満であるため水の比熱と比較して無視できると想定され、必要なエネルギー=2500g×4.2J/g×(95℃−10℃)=892kJ)である。幹線(外部電力供給)からの最大の有能電力が1000Wであるとさらに想定される場合、熱消毒のために必要な量の水を所望の温度まで加熱するのに、892秒すなわちほとんど15分を要する。人工透析後のそのような加熱の代わりにタンクからの熱水が用いられる場合、治療の間の時間が約15分短縮され得、これは、この状況ではかなりの時間期間である。
治療流体経路の消毒の後、恐らく治療流体経路がすすがれ、治療流体調製ユニットが、適切に混合された治療流体を供給するというその機能を開始した後に、人工透析が改めて前述のように起動され得る。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、コントローラ160は、タンク温度センサ153によって測定されたタンク150内の流体の温度を読み取り、治療流体経路の熱消毒を可能にするために必要な温度を表す設定温度と比較して、タンクの温度が設定温度に達した場合および/または設定温度を上回る場合、ユーザインターフェース161を介してユーザに表示することによって、熱消毒が遂行され得ることをユーザに示すようにプログラムされている。設定温度は、たとえば90℃に、または、たとえば80℃〜90℃の範囲もしくは90℃〜99℃の範囲に設定されてよい。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、コントローラ160は、高温流体が熱交換器103の第2の側を通って移動されているとき、すなわち、コントローラ160が(たとえば熱消毒の最終ステージにおいて)治療流体経路の
中にある高温流体を出口122の方へ圧送するように流れポンプ120および吸上げポンプ121を制御するとき、入口弁102とタンク弁151とを流体的開状態に設定することによってタンクを流体で満たすようにプログラムされている。熱交換器103の第2の側を通る高温流体は、入口101に最近入った、熱交換器の第1の側の流体にエネルギーを移すことになり、それによって、入口101において受け取られた流体は、加熱されてからタンク150に搬送される。それによって、透析モニタ100を出る熱水から、次の熱消毒イベントに先立って加熱されるように(そしてタンク内に保持されるように)意図されている入来する流体に対して熱が戻される、タンク150に入る加熱流体が高温になり、エネルギー効率の良いシステムをもたらす。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、コントローラ160は、透析モニタによって消費される全体の電力が最大の有能電力を上回らないようなやり方でタンクヒータ153を制御するようにプログラムされている。たとえば、コントローラ160は、全体の消費電力が最大値以内になることを保証するために、タンクヒータに供給される電力を制限するようにプログラムされてよく、それによって、恐らくタンク内の流体の加熱速度を低下させる。人工透析は、通常は4時間の期間を通じて遂行され、このことは、タンク内の流体がゆっくり加熱されるとしても、(人工透析が遂行された後)加熱流体がタンクから放出されるときには治療流体経路の熱消毒を達成するために、人工透析中にタンク内の流体を十分に高い温度まで加熱するのに利用可能な時間が、通常は十分にあることを意味する。
具体例として、2.5リットルの必要な体積を10℃から95℃まで加熱するのに必要なエネルギーが892kJであるという上記の想定を用いるが、このとき加熱に用いられる電力は100Wであると想定すると、水を加熱するための時間は8920秒、すなわち2時間28分になる。人工透析が通常は約4時間にわたって持続するので、人工透析が遂行されている間、わずか100Wしか用いることなく、熱消毒に用いられる水を加熱するのに十分な時間があることになる。
図2は、本発明の代替実施形態による透析モニタの一部分の概略図を示す。図1の概略図に存在する要素に相当する要素には、同一の参照番号を有するラベルが付けられている。しかしながら、コントローラ160は、以下に開示される実施形態の機能を実行することができるように、違ったやり方でプログラムされ得ることを理解されたい。
図2に概略的に示される実施形態の透析モニタ200は、加熱容器201内の流体を加熱するように構成された加熱容器のヒータ202が備わっている加熱容器201を備える。加熱容器201は、レベルセンサ203と、加熱容器の拡張出口204とをさらに備える。この実施形態では、図1とともに論じられた実施形態の拡張出口152は、ここでは、拡張管205によって加熱容器201に接続されている。加熱容器201の入口は第2の入口弁105の下流の終端に接続されており、加熱容器201の出口は治療流体調製ユニット110の入口に接続されている。すなわち、加熱容器201は、図1とともに開示された実施形態の治療流体経路のヒータ104を置換している。
動作において、透析モニタ200によって人工透析が遂行されるとき、コントローラ160は、加熱容器のヒータ202を、(たとえば37℃に)事前設定されている、またはユーザによってユーザインターフェース161を介して設定されていてもよい、(それによってコントローラ160にとって利用可能にされた)治療流体の温度に到達させるように制御するようにプログラムされていることを除けば、図1の実施形態とともに上記で論じたのと同一のやり方で人工透析を遂行するようにプログラムされている。加熱容器201を使用すると、治療流体経路の中の温度を設定温度に保つのが容易になる。コントローラ160は、レベルセンサ203によって行われた測定から加熱容器201内の流体のレ
ベルを読み取るようにもプログラムされている。コントローラは、加熱容器201内の流体のレベルを読み取ると、入口弁102と第2の入口弁105とを開閉するとともに流れポンプ120と吸上げポンプ121とを制御することにより、加熱容器201内に存在する流体の量を制御することができる。さらに、拡張管205により、ガスおよび流体がタンク150から逃れて、代わりに加熱容器201に入ることができるので、タンク150内の超過圧力のいかなる傾向も、拡張管205のために低減させられることになる。さらに、加熱容器201を(加熱容器201の上部において)大気に接続する加熱容器拡張出口204のために、加熱容器201内の超過圧力が防止される。
図1とともに論じられた実施形態と同様に、コントローラ160は、タンク弁151を流体的開状態に設定することによって、流体が、タンク150に搬送され得る/入るのを許容され得るようにプログラムされている。流体は、入口101において、流体の圧力によりタンク150に押し込まれる。コントローラ160は、第2の入口弁105を流体的閉状態に設定してよく、これによって、流体が、より迅速にタンク150に入ることになる。流体がタンク150に入るとき、タンク150内にある空気は拡張管205を通ってタンク150を出ることを許容されることになり、続いて加熱容器201の中へ入り、さらには加熱容器の拡張出口204を通って出る。特定の体積がタンクに含有されているか、またはタンクが満杯であることをコントローラ160が認識するまで、タンク150は流体で充填され続けてよい。一実施形態では、コントローラ160は、流体がタンク150に入ることを許容されているとき、レベルセンサ203によって測定された加熱容器201内の流体のレベルを繰り返し読み取る。タンク150内の流体が拡張管205を通ってタンク150を出て加熱容器201に流れ込むレベルにタンク150内の流体のレベルが達した時点で、タンク150を出る流体が加熱容器201内の流体に加わることになる。加わる流体が、加熱容器201内の流体のレベルを増加させることになる。コントローラ160は、レベルセンサ203によって測定された加熱容器201内の流体のレベルを繰り返し読み取ることにより、加熱容器201内の流体のレベルが設定値を超過したとき、および/または加熱容器201内の流体の増加量が設定値を超過したとき、タンク弁151を流体的閉状態に設定することによって、タンク150への流体の充填を停止するようにプログラムされている。あるいは、コントローラは、流体がタンク150に入ることを許容されたとき、またはほぼそのときの加熱容器201内の流体のレベル(始動レベルと称される)を読み取り、加熱容器201内の流体のレベルを繰り返し読み取り、始動レベルと比較して、加熱容器201内の流体の読取りレベルが、設定値を伴う始動レベルに到達したとき、および/またはこれを超過したとき、タンク150への流体の充填を停止するようにプログラムされている。タンク150への流体の充填は、タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされているコントローラによって終了される。それによって、タンクの流体は、タンク弁151が閉状態にある限りタンク150内に保持されることになる。
図2は、本発明の1つまたは複数の他の実施形態の治療流体経路と組み合わされ得る、またはそれを置換する代替治療流体経路も示す。図2から理解されるように、バイパスコンジット140がバイパス弁210によって置換されており、バイパス弁210の一端は、(接続されたとき)透析器の上流において、好ましくは治療流体出口130の近くの位置で治療流体経路に接続され、バイパス弁210の他端は、(接続されたとき)透析器の下流において、好ましくは治療流体の戻り口133の近くの位置で治療流体経路に接続される。熱交換器103の第2の側の出口と出口122の間に出口弁213が導入されている。さらに、供給管パーキングコネクタ136が、第1の戻り弁211の一方の側に接続されており、第1の戻り弁211の他端が、入口弁102の下流ではあるが熱交換器103の第1の側の上流の位置において治療流体経路に接続されている。戻り管パーキングコネクタ137が、第2の戻り弁212の一方の側に接続されており、第2の戻り弁212の他端が、出口弁213の上流ではあるが熱交換器103の第2の側の下流の位置において治療流体経路に接続されている。
動作において、透析モニタ201によって人工透析が遂行されるとき、コントローラ160は、上記で論じたのと同一のやり方で人工透析を遂行するようにプログラムされており、それに加えて、コントローラ160は、第1の戻り弁211と、第2の戻り弁212と、バイパス弁210とを流体的閉状態に設定するようにプログラムされている。
消毒するとき、治療流体経路の上流部分と治療流体経路の下流部分とに対して別々に消毒が実行されてよい。これは、入口弁102と、出口弁213と、バイパス弁210とを流体的閉状態に設定して、第1の戻り弁211と、第2の戻り弁212とを流体的開状態に設定するようにプログラムされたコントローラ160によって達成される。それによって、治療流体経路の上流部分(治療流体出口130に対する入口弁102の下流)と、治療流体供給管131と、供給管パーキングコネクタ136から、入口弁102の下流ではあるが熱交換器103の第1の側の上流の位置における治療流体経路までの配管とによって、第1の循環ループが形成される。治療流体経路の下流部分(治療流体の戻り口133から出口弁213まで)と、そこから戻り管パーキングコネクタ137までの配管と、治療流体の戻り管132とによって、第2の循環ループが形成される。第1の循環ループ内の流体および第2の循環ループ内の流体は、それぞれ流れポンプ120および吸上げポンプ121によって循環され得る。2つの分離した循環ループを確立することの利点には、治療流体から除去するのが容易な水によって感染する細菌および微生物によって汚染され得る治療流体経路の上流部分からの流体が、除去するのが困難なB型肝炎などの血液感染性のウイルスによってさらに汚染され得る治療流体経路の下流部分からの流体と、混合されないということがある。
図1とともに論じられた実施形態と同様に、透析モニタ200は、タンク150内に保持された流体を治療流体経路の中へ放出することによって、治療流体経路の熱消毒を遂行するように構成されている。第1の循環ループと第2の循環ループとを確立することに加えて、コントローラは、タンク弁151を流体的開状態に設定することによってタンク150内の熱水が第1の循環ループに入ることを可能にするようにプログラムされている。熱交換器103による第1の循環ループ内の流体から第2の循環ループ内の流体への熱伝達によって、第2の循環ループ内の流体が加熱されてよく、および/またはバイパス弁210を(一時的に)流体的開状態に設定することによって、高温流体が第2の循環ループに入ることを許容されてもよい。後者の場合、コントローラは、バイパス弁が流体的開状態であって流体が第2の循環ループを入ることを許容されるとき、出口弁213を流体的開状態に設定するようにプログラムされている。コントローラは、第1の循環ループ内の高温流体と第2の循環ループ内の高温流体とを少しの間循環させることによって治療流体経路を熱消毒するために、流れポンプ120と吸上げポンプ121とを制御するようにプログラムされている。
図3は、本発明のさらなる代替実施形態による透析モニタの一部分の概略図を示す。図1および図2の概略図に存在する要素に相当する要素には、同一の参照番号を有するラベルが付けられている。しかしながら、コントローラ160は、以下に開示される実施形態の機能を実行することができるように、違ったやり方でプログラムされ得ることを理解されたい。
図3に概略的に示される実施形態の透析モニタ300は、タンクヒータ153およびタンク温度センサ154がなく、加熱容器201の中の流体の温度を測定するように構成された加熱容器の温度センサ301があることにより、図2に概略的に示された1つまたは複数の実施形態とは異なるものである。
この実施形態によって熱消毒に用いられる流体は、加熱容器のヒータ202によって加熱される。コントローラ160は、加熱容器温度センサ301によって測定された加熱容器201内の流体の温度を読み取り、治療流体経路の熱消毒を可能にするために必要とされる温度を表す設定温度と比較して、タンクの温度が設定温度に到達している場合および/または設定温度を超過している場合、ユーザインターフェース161を介してユーザに表示することによって、熱消毒が遂行され得ることをユーザに示すようにプログラムされてよい。設定温度は、たとえば90℃に、または、たとえば80℃〜90℃の範囲もしくは90℃〜99℃の範囲に設定されてよい。
上記の実施形態に類似して、コントローラ160は、流れポンプ120と吸上げポンプ121とを制御することにより、第1の循環ループ内の高温流体と第2の循環ループ内の高温流体とを少しの間循環させることによって、治療流体経路を熱消毒するようにプログラムされている。コントローラ160は、熱消毒の最終ステージにおいて、入口弁102と、出口弁213と、バイパス弁210とを流体的開状態に設定して流れポンプ120および吸上げポンプ121の動作を継続することにより、熱消毒中に用いられる高温流体を出口の方へ、さらにはドレイン(図示せず)まで、圧送するようにプログラムされている。同時に、コントローラ160は、高温流体が熱交換器103の第2の側を通って移動されているとき、すなわち治療流体経路内の高温流体が出口122の方へ圧送されているとき(すなわち熱消毒の最終ステージにおいて)、タンク弁151を流体的開状態に設定して第2の入口弁105を流体的閉状態に設定することにより、タンクを流体で満たすようにプログラムされている。熱交換器103の第2の側を通る高温流体は、入口101に最近入った、熱交換器の第1の側の流体にエネルギーを移すことになり、それによって、入口101において受け取られた流体は、加熱されてからタンク150に搬送される。それによって、タンク150に入る加熱流体が高温を有し、透析モニタを出る熱水から、次の熱消毒イベントに先立って加熱される(タンク内に保持される)ように意図されている入来する流体に熱が戻される、エネルギー効率の良いシステムをもたらす。
コントローラ160は、タンク150が満たされたとき(このことは上記で開示されたようなやり方で検知され得る)タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされている。このとき人工透析が開始されてよく、それによって(上記で説明されたように)設定温度を有する治療流体が透析器に供給されることになる。同時に、タンク150は、人工透析中に供給される治療流体の温度よりも高い温度に加熱された流体を保持することになる。このとき、流体的に閉じられたタンク弁151によってタンク内の流体が治療流体経路から分離されているので、タンク150内の流体がより高い温度であることは、治療流体経路内の治療流体の温度に影響を及ぼさないはずである。
人工透析の後、改めて熱消毒が起動されるとき、透析モニタ300は、タンク150内に保持された流体を治療流体経路の中へ放出することによって、治療流体経路の熱消毒を遂行するように構成されている。必要に応じて、放出された流体が第1および第2の循環ループの中で循環する前および/または循環しているとき、さらに高い流体温度に到達するように加熱容器のヒータ202を起動するようにプログラムされているコントローラ160によってさらに加熱されてよい。
上記で説明されたのと同じやり方で、コントローラ160は、熱消毒の最終ステージにおいて、入口弁102と、出口弁213と、バイパス弁210とを流体的開状態に設定して流れポンプ120および吸上げポンプ121の動作を継続することにより、熱消毒中に用いられる高温流体を出口の方へ、さらにはドレイン(図示せず)まで、圧送するようにプログラムされている。同時に、コントローラ160は、高温流体が熱交換器103の第2の側を通って移動されているとき、すなわち治療流体経路内の高温流体が出口122の方へ圧送されているとき(すなわち熱消毒の最終ステージにおいて)、タンク弁151を
流体的開状態に設定することにより、タンクを流体で満たすようにプログラムされている。熱交換器103の第2の側を通る高温流体は、入口101に最近入った、熱交換器の第1の側の流体にエネルギーを移すことになり、それによって、入口101において受け取られた流体は、加熱されてからタンク150に搬送される。それによって、透析モニタ300を出る熱水から、次の熱消毒イベントに先立って加熱されるように(そしてタンク内に保持されることになるように)意図されている入来する流体に対して熱が戻され、タンク150に入る加熱流体が高温になり、エネルギー効率の良いシステムをもたらす。
コントローラ160は、タンク150が満たされたとき(このことは上記で開示されたようなやり方で検知され得る)タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされている。このとき、改めて人工透析が開始されてよく、それによって(上記で説明されたように)設定温度を有する治療流体が透析器に供給されることになる。同時に、タンク150は、人工透析中に供給される治療流体の温度よりも高い温度に加熱された流体を保持することになる。
透析モニタ300が、中央の給水システム(図示せず)から、熱消毒に用いられる(たとえば80℃〜90℃の範囲内の温度の)高温流体を、入口101において時々受け取る代替実施形態では、コントローラは、(恐らく、入口弁を流体的閉状態に設定してタンク弁151を流体的開状態に設定することにより、タンク150を空にした後に)タンク弁151を流体的開状態に設定することにより、受け取られた熱水のうち少なくともいくらかをタンク150の中へ搬送するようにプログラムされてよい。コントローラ160は、タンクが一旦満たされると(このことは上記で開示されたようなやり方で検知され得る)タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされている。透析モニタが、人工透析に用いるように意図された流体(すなわち、たとえば加熱されていない10℃〜20℃の温度範囲の浄水)を受け取ったとき、改めて人工透析が開始されてよい。(上記で説明されたように)設定温度を有する治療流体が透析器に供給されることになる。同時に、タンク150は、人工透析中に供給される治療流体の設定温度よりも高い温度に加熱された流体を保持することになる。このとき、流体的に閉じられたタンク弁151によってタンク内の流体が治療流体経路から分離されているので、タンク150内の流体がより高い温度であることは、治療流体経路内の治療流体の温度に影響を及ぼさないはずである。
人工透析の後、たとえば2人の患者の治療の間、改めて熱消毒が起動される、通常は給水システムから高温流体が受け取られていないとき、透析モニタ300は、タンク150内に保持された流体を治療流体経路の中へ放出することによって、治療流体経路の熱消毒を遂行するように構成されている。必要に応じて、放出された流体は、第1および第2の循環ループの中で循環する前および/または循環しているとき、さらに高い流体温度に到達するように加熱容器のヒータ202を起動するようにプログラムされているコントローラ160によってさらに加熱されてよい。
上記で説明されたのと同じやり方で、コントローラ160は、熱消毒の最終ステージにおいて、入口弁102と、出口弁213と、バイパス弁210とを流体的開状態に設定して流れポンプ120および吸上げポンプ121の動作を継続することにより、熱消毒中に用いられる高温流体を出口の方へ、さらにはドレイン(図示せず)まで、圧送するようにプログラムされている。同時に、コントローラ160は、高温流体が熱交換器103の第2の側を通って移動されているとき、すなわち治療流体経路内の高温流体が出口122の方へ圧送されているとき(すなわち熱消毒の最終ステージにおいて)、タンク弁151を流体的開状態に設定することにより、タンクを流体で満たすようにプログラムされている。熱交換器103の第2の側を通る高温流体は、入口101に最近入った、熱交換器の第1の側の流体にエネルギーを移すことになり、それによって、入口101において受け取られた流体は、加熱されてからタンク150に搬送される。それによって、透析モニタを出る熱水から、次の熱消毒イベントに先立って加熱されるように(そしてタンク内に保持されることになるように)意図されている入来する流体に対して熱が戻され、したがってタンク150に入る加熱流体が高温になり、エネルギー効率の良いシステムをもたらす。
コントローラ160は、タンク150が満たされたとき(このことは上記で開示されたようなやり方で検知され得る)タンク弁151を流体的閉状態に設定するようにプログラムされている。このとき、改めて人工透析が開始されてよく、それによって(上記で説明されたように)設定温度を有する治療流体が透析器に供給されることになる。同時に、タンク150は、人工透析中に供給される治療流体の温度よりも高い温度に加熱された流体を保持することになる。
上記で論じられた実施形態に対する変形形態では、透析モニタ100、200、300は、消毒および/または洗浄のために用いられた流体をタンクまで搬送するように構成されてよい。このことは、透析モニタが、(図2および図3とともに論じられたように)透析器の上流の治療流体経路の少なくとも一部分の内部に循環ループが形成されることを可能にするように構成されているとき、透析器の上流の流体経路の消毒および/または洗浄のために用いられた流体は、透析器の下流の対応する流体ほど汚染されておらず、それによって、後の1回または数回の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて再利用され得るので、特に魅力的である。消毒および/または洗浄のために用いられた流体は、たとえば加熱水および/またはクエン酸を備えている(加熱済または非加熱の)流体である。第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて消毒および/または洗浄のために用いられた後にタンクまで搬送されて蓄積される流体は、透析モニタが患者に対する人工透析を遂行している間、タンク内に保持され得て、その後、透析モニタがもはや患者に対する人工透析を遂行しないとき、後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおける消毒および/または洗浄のために再利用される。
特定の実施形態では、治療流体経路の上流部分(すなわち第1の循環ループ)の消毒は、図2および図3に関連して上記で論じたように遂行される。コントローラ160は、この部分の消毒が完了したとき、(入口弁102を閉じたまま)タンク弁151を開いて第2の入口弁105を閉じるようにプログラムされている。それによって、第1の循環ループ内の流体が、流れポンプ120を操作するようにプログラムされているコントローラによってタンク150に流し込まれる。コントローラは、その後、次の消毒イベントに向けて使用済みの消毒流体を保持するためにタンク弁151を閉じるようにもプログラムされている。第2の循環ループ内の流体は、通常は、出口122を通って透析モニタを出ることを許容され、このことは、出口弁213を開くとともに吸上げポンプ121を操作するようにプログラムされているコントローラによって達成される。その後、治療流体経路は、透析モニタが改めて透析流体の調製を始動していて患者の人工透析を開始する前にすすがれてよい。人工透析の後、以前にタンク150に蓄積された(使用済み)消毒流体を用いて、治療流体経路の消毒が再び実行される。これは、(上記で論じたように)第1の循環ループを再び確立し、タンク弁151を開くことによって、タンクに蓄積された消毒流体を治療流体経路の中に入れ、流れポンプ120を操作することによって消毒流体を循環させるようにプログラムされたコントローラによって達成される。
タンク150が高温の流体を保持しているとき、環境に対するエネルギー損があり得、したがって、タンク内の流体の温度が時間とともに低下する可能性がある。したがって、タンク150を断熱することは有利である。図4は、本発明の一実施形態によるタンク機構400の断面の断面図を示す。本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得るこの実施形態によれば、タンク150は内側のタンク壁401と外側のタンク壁402とを備える。タンク150内に保持された流体からの熱損失を低減するために、内側のタンク壁4
01と外側のタンク壁402の間の空間406は、断熱材で満たされてよく、あるいは空隙である(すなわち真空を「含有している」ことによって魔法瓶と同等の構造を形成している)。本発明の他の変形形態では、たとえば全部のタンクを外部断熱材料で囲むような他の断熱方法が可能であり得る。図4は、タンク150内にタンクヒータ153が配置されている例も示すものである。この場合、タンクヒータ153はタンクヒータコネクタ403によって接続されている。図4は、タンクに対する流体の出入を可能にするための第1のタンクパイプ404(図1、図2および図3のタンク弁151(図4には示されていない)に接続される)と、第2のタンクパイプ405(拡張出口152の一部分を構成するかもしくは形成し、または図1、図2、もしくは図3に示されるような(図4には示されていない)実施形態における拡張管205に接続される)と、も示す。図4に示される実施形態によれば、第1のタンクパイプ404、第2のタンクパイプ405、およびタンクヒータコネクタ403は、タンク150に対して、タンクの上部における単一の開口を通って出入りし、タンク150の残りの開口は、シール407(図4のハッチングした領域によって示される)によって密封されている。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る代替実施形態では、タンク150は1つまたはいくつかのタンク壁を備えてよく、タンク150を実質的に取り巻く1つまたはいくつかの断熱層が備わっていてもよい。
本発明の1つまたは複数の他の実施形態と組み合わされ得る代替実施形態では、熱消毒に用いられる流体は、化学的消毒剤(たとえばクエン酸、乳酸、リンゴ酸または、炭酸ナトリウム、またはそれらの組合せ)を備え得る。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、タンク150は、熱交換器103の第1の側の上流の位置で治療流体経路に接続される。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、タンク150には、タンク150から流体が空または実質的に空になったことを感知するように構成されている、または付加的に構成されているレベルセンサ(図示せず)が備わっている。次いで、コントローラ160は、レベルセンサから測定値を読み取って、タンクから流体を放出することによって熱消毒が起動されていれば、タンクが空になったことを認識したとき、タンク弁151を流体的閉状態に設定するように制御するようにプログラムされてよい。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、治療流体経路のヒータ104は、タンク150が治療流体経路に接続されている位置の上流の位置に配置されてよい。同様に、加熱容器201および加熱容器ヒータ202は、タンク150が治療流体経路に接続されている位置の上流の位置に配置されてよい。
本発明の代替実施形態では、タンク150によって保持されている流体は、熱消毒のとき(タンク150の流体が治療流体経路の中へ直接放出されるのではなく)第2の熱交換器(図示せず)の第1の側へ放出されてよく、第2の熱交換器の第2の側が治療流体経路の一部を形成する。
本発明の代替実施形態では、タンクヒータ153は、タンク150内の流体を加熱することができる限り、タンク150に対して外部に配置されてよい(流体がタンク150から抽出され、加熱されてからタンク150に戻される設計を含む)。
本発明の代替実施形態を形成するために、上記で論じられた様々な実施形態が任意のやり方で組み合わされてよい。
本発明の理解を容易にするために、本発明を理解するのに必要な要素のみが所与の実施形態とともに開示されてきた。本発明の透析モニタは、本発明から逸脱することなく、当技術分野で知られているような追加の要素を備え得ることを理解されたい。
コンジット内の流体の流れを制御するのに使用され得る弁、クランプ、およびポンプなどの構成要素は、一般にアクチュエータと称される。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、透析モニタの熱消毒が短期間で達成され得ることによって治療と治療の間の時間をより短くするという利点がある。これは、少なくとも治療流体経路が人工透析中に第1の温度の治療流体を供給している時間期間にわたって、タンクがより高温の流体を保持する機構によって達成される。それによって、人工透析の後、熱消毒が行われるのに先立って、熱消毒に用いられる流体の、時間のかかる加熱を遂行する必要性はないか、または低く、タンク内の流体は、タンクから放出されるとき既に高温になっている。
熱消毒に用いられる流体の時間のかかる加熱の具体例として、消毒される治療流体経路の容積が2.5リットルであり、治療流体経路に入る水の温度が入口において10℃であって、熱消毒に用いられる水の所望の温度が95℃と想定され得る。これらの条件下で、水を加熱するのに必要なエネルギーは892キロジュール(水の比熱は4.2ジュール/グラムであり、治療流体経路における鋼材およびプラスチック部品の比熱は1ジュール/グラム未満であるため水の比熱と比較して無視できると想定され、必要なエネルギー=2500g×4.2J/g×(95℃−10℃)=892kJ)である。幹線(外部電力供給)からの最大の有能電力が1000Wであるとさらに想定される場合、熱消毒のために必要な量の水を所望の温度まで加熱するのに、892秒すなわちほとんど15分を要する。人工透析後のそのような加熱が不要であれば、治療の間の時間が約15分短縮され得、これは、この状況ではかなりの時間期間である。
したがって、透析モニタの(たとえば診療所および病院において、たとえば患者の人工透析のために利用可能な時間の割合で測定して)より効率的な使用の利点がある。働いている職員(看護師および技術者、場合によっては透析モニタを操作する人員)の作業時間が短縮され得、このことは、その結果として、診療所/病院にとって肯定的な経済効果と、操作する職員にとっても肯定的な業務環境効果とを有する。透析モニタがより効率的に使用されるので、患者にも利益がある。
別の利点には、少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限り、タンク内の流体がゆっくり加熱され得るので、透析モニタに利用可能な電力供給に過負荷がかかるリスクが低減され得る/防止され得ることがある(透析モニタに利用可能な最大の電力は、電力供給ケーブルの寸法および関連したフューズによって限定される)。
具体例として、2.5リットルの必要な体積を10℃から95℃まで加熱するのに必要なエネルギーが892kJであるという上記の想定を用いるが、このとき加熱に用いられる電力は100Wであると想定すると、水を加熱するための時間は8920秒、すなわち2時間28分になる。人工透析が通常は約4時間にわたって持続するので、人工透析が遂行されている間、わずか100Wしか用いることなく、熱消毒に用いられる水を加熱するのに十分な時間があることになる。
本発明の任意の他の実施形態と組み合わされ得る本発明の代替実施形態では、タンク150内に保持される高温流体は、設定温度の治療流体を確立するのに用いられる。設定温度は、たとえば37℃または34℃〜41℃の範囲内の温度に設定されてよい。タンク内に保持された流体は、患者に対する人工透析中に透析モニタによって用いられる治療流体の設定温度よりも温かいとき、高温流体と称される。すなわち、高温流体は、たとえば80℃〜90℃の範囲内の温度の流体でよく、または少なくとも60℃もしくは少なくとも80℃の温度の流体である。
動作においては、図1、図2および図3に示された透析モニタ100、200、300の一部分の概略図のうち任意のものを参照して、タンク150内に保持された高温流体が、タンク弁151を流体的に開くようにプログラムされているコントローラ160によって治療流体経路へと出される。タンクから治療流体経路に入る熱水は、入口101において受け取られる流体と混合することになる。入口101において受け取られる流体は、通常は10℃〜20℃の範囲にあり、それによって、患者に対する人工透析中に透析モニタによって用いられる治療流体の設定温度よりも低い温度を有する。そのように混合された流体は、結果的に、入口を通って入る流体の温度よりも高温であるが、タンク内に保持された流体の温度よりも低温を有することになる。たとえば特定の時間間隔中、タンク弁をそれぞれ流体的に開いたり閉じたり操作することにより、そのように混合される流体の温度が制御され得る。コントローラは、たとえば治療流体経路の温度センサ119によって測定された治療流体経路内の流体の温度を読み取って、この場合は人工透析中に用いられる治療流体の設定温度であるはずの基準値からの偏差に基づいて、タンク弁を流体的に開いたり閉じたりする時間間隔を制御してよい。コントローラは、実質的に基準値(たとえば37℃)に相当する治療流体の温度に到達するようにタンク弁を制御するとき、PIDアルゴリズムなどの制御アルゴリズムを利用してよい。
特定の例では、コントローラ160は、透析モニタが治療流体の調製を始動していて患者に対する人工透析は遂行していないとき、タンク150内に保持された高温流体を治療流体経路へと出すようにプログラムされている。この場合、治療流体の温度は、設定温度まで急速に上昇され得る。これは、外部から供給される電力が(設備、ケーブル寸法、および組み付けられたフューズによって許容される最大の許容電流のために)常に制限され、それによって、ヒータは、治療流体の調製を始動するとき、同じ速度で治療流体を加熱することができないので、ヒータによって達成するのは通常は不可能なはずである。
別の特定の例では、コントローラ160は、透析モニタ100、200、300に対して外部から供給される電力が停電したとき、タンク150内に保持された熱水を治療流体経路へと出すようにプログラムされている。透析モニタは、通常は、外部から供給される電力を幹線から受け取る。外部から供給されて受け取られた電力は、透析モニタの機能要素(コントローラ160、ユーザインターフェース161、アクチュエータ、ポンプなど)を給電するのに用いられる。さらに、透析モニタは、外部から供給される電力が万一停電したときに電力を供給するバックアップバッテリー(図1、図2、および図3には示されていない)を備えてよい。そのような状況では、透析モニタは、制御されたやり方で治療を停止するとともに体外の血液回路内にある血液が循環されるかまたは患者に戻されることを可能にするために、コントローラ160および他の重大な機能要素に給電するように、バックアップバッテリーからの電力を用いてよい。バックアップバッテリーは、継続的な人工透析のため、少なくとも何らかの広汎な時間にわたる人工透析のために透析モニタに給電するのに必要な容量を有すると、大きくなり、高くつくことになるので、普通にはそのような容量を有するわけではない。
透析モニタ100、200、300のうち、人工透析中に最も電力を消費する機能要素は、治療流体経路のヒータ104または加熱容器ヒータ202であり、これらは、治療流体の調製の始動中の時点(すなわち患者に対する人工透析が遂行される前)から、人工透析の全般を通じて透析モニタによって使用するための設定温度の治療流体を調製するために、人工透析中に入口101において透析モニタに供給された流体を設定温度まで加熱する。
本発明のこの代替実施形態によれば、透析モニタが備える停電検知回路(図1、図2、または図3には図示されていない)は、外部から供給される電力が停電しているかどうかコントローラ160が検知することを可能にする。この回路は、様々なやり方で設計されてよい。やり方の1つには、たとえば絶縁変圧器によってAC側が幹線(外部から供給される電力)に結合されたAC/DCコンバータを利用するものがある。AC/DCコンバータのDC側が接続されているコンパレータは、外部から供給される電力が停電しているかどうかということに依拠して、定義された(2進)信号をその出力に供給する。コンパレータの出力が接続されているコントローラ160は、それによって外部から供給される電力が停電しているかどうか検知することができる。回路は、外部から供給される電力が停電したとき、その電力をバックアップバッテリーから受け取るか、または単に「低レベルの」2進信号(=0V)を入力してよい。透析モニタは、人工透析中に外部から供給される電力の停電をコントローラが検知したとき、治療流体を実質的に設定温度において供給するためにタンク150から高温流体を搬送するように構成されている。これは、上記で論じたように、高温流体をタンクから治療流体経路の中へ搬送することによって達成され得る。他の点では、コントローラは、あたかも停電が生じなかったかのように治療を継続するように透析モニタを制御する。透析モニタは、外部から供給される電力が停電したとき、バックアップバッテリーにおいて利用可能なエネルギーを、加熱容器ヒータ202以外の機能要素のため、または実質的に加熱容器ヒータ202以外の機能要素のために用いるように、バックアップバッテリーから加熱容器ヒータ202へ電力を供給しないかまたは制限された量しか供給しないように構成されてよい。それによって、外部から供給される電力なしで治療が継続され得る時間が延長され得る。したがって、加熱容器ヒータ202は、全くバックアップバッテリーに接続されなくてよく、または、1つまたはいくつかのスイッチ(たとえば1つまたは複数のトランジスタまたはサイリスタ)(図示せず)によってバックアップバッテリーに限定的に接続されてもよく、バックアップバッテリーは、その結果としてコントローラ160に接続されてその制御下に入ってよい。それによって、コントローラ160は、バックアップバッテリーから加熱容器ヒータ202まで供給される電力の量を(存在する場合には)制御することができる。
図5は、前述の実施形態と組み合わされ得る本発明のさらなる代替実施形態による透析モニタの一部分の概略図を示す。図1、図2、および図3の概略図に存在する要素に相当する要素には、図5において同一の参照番号を有するラベルが付けられている。しかしながら、コントローラ160は、以下に開示される実施形態の機能を実行することができるように、違ったやり方でプログラムされ得ることを理解されたい。図5は、また、上記で論じられたバックアップバッテリー162と停電検知回路163とを示す(これら2つの具体例のうち任意のものが、バックアップバッテリー162および/または停電検知回路163が存在する限り、図1、図2、または図3とともに論じられた実施形態のうちの任意のものに対して追加され得る)。
図5に概略的に示される実施形態の透析モニタ500は、流体混合器501を導入することにより、図1、図2、および図3に概略的に示された1つまたは複数の実施形態から異なるものである。流体混合器501の第1の入口は、熱交換器103の第1の側の出口に接続されており、流体混合器501の第2の入口はタンク150に接続されており、流体混合器501の出口は混合器弁502の第1の側に接続されていて、混合器弁502の第2の側は第2の入口弁105の下流の側に接続されている。それによって、タンク弁151は、流体混合器501の第1の入口と第2の入口の間に配置されている。
動作においては、タンクからの熱水を治療流体経路に入れ、入口101において受け取られる流体と混合することによって設定温度の治療流体を確立するためにタンク150内に保持された高温流体が用いられる、上記で論じられた本発明の実施形態を参照して、図5に示される実施形態の混合は流体混合器501によって遂行される。その入口から入る流体は、固定されているか調整可能かのいずれかである混合比で混合される。上記で論じられた実施形態に類似して、流体は、タンク弁151を流体的に開き、さらに混合器弁502を流体的に閉じることによってタンクに入ることを許容される。タンクからの流体が治療流体経路に入ることを許容されるべきとき、タンク弁151が流体的に閉じられ、混合器弁502が流体的に開かれる。
本発明の変形形態では、流体混合器501は温度自動調節の混合器である。温度自動調節の混合器は、その入口から入る流体の間の混合比を、そのように混合された流体の目標温度が達成されるように調節する。目標温度は、(たとえば37℃に)固定されるかまたは可調でよい。温度自動調節の混合器を用いることの利点は、たとえば上記で論じられたように外部から供給される電力が停電したとき、混合流体の温度が、温度自動調節の混合器によって自動的に制御されることである。
本発明のさらなる変形形態では、コントローラ160によって、流体混合器501の混合比が、または流体混合器が温度自動調節の混合器である場合には目標温度が、制御され得る。これは、コントローラから信号を受け取り、受け取られた信号に応答して、流体混合器の混合比を調節するか、または流体混合器が温度自動調節の混合器である場合には流体混合器の目標温度を調節するように構成された混合器作動ユニット(調節機構とも称される)によって達成される。次いで、コントローラは、たとえば治療流体経路の温度センサ119によって測定された治療流体経路内の流体の温度を読み取って、混合比を、または流体混合器がその温度自動調節の混合器である場合には、人工透析中に用いられる治療流体の設定温度である基準値からの偏差に基づいて流体混合器の目標温度を、混合器作動ユニットによって、制御してもよい。コントローラは、実質的に基準値(たとえば37℃)に相当する治療流体の温度に到達するように混合器作動ユニットを制御するとき、PIDアルゴリズムなどの制御アルゴリズムを利用してよい。
温度自動調節の混合器600および混合器作動ユニット601の断面図が図6に示されている。温度自動調節の混合器が備えるハウジング602の内部の一端には、ばね604によって滑り弁603が取り付けられており、他端には、接続部材612によって滑り弁に接続された熱膨張要素605が取り付けられている。滑り弁の内部に圧力等化ピストン606が取り付けられている。ハウジングには、高温流体を受け取るように構成された高温流体入口607と、低温流体を受け取るように構成された低温流体入口608と、混合された流体が、混合器出口チャンバ610を通過した後に通されて混合器から出て行く、温度自動調節の混合器出口609とが備わっている。滑り弁はばねによってばね荷重がかけられ、ばねの力が熱膨張要素によって対抗されており、それによって滑り弁を限定された静止位置に設定する。軸611は、ばねの方向または熱膨張要素の方向のいずれかにおいて、滑り弁の限定された位置に影響を及ぼすように構成されている。軸は、その結果として混合器作動ユニットによって制御される。軸は、回転したとき、ねじによって、ハウジングに対して軸方向に動き得る。次いで、混合器作動ユニットは、回転するとき軸の位置に影響を及ぼすステップモータを備えてよい。
動作において、温度自動調節の混合器600では、圧力等化と温度自動調節の制御との間の協力によって温度が制御される。圧力等化ピストン606は、圧力等化ピストンに入る低温流体と高温流体が同一の圧力を有するように、その位置を連続的に調節する。軸611と滑り弁603の間に配置された熱膨張要素605の長さが混合器の出口チャンバ610に出現する混合流体の温度に依拠して変化するので、低温流体入口608における低温流体の温度の変化と高温流体入口607における高温流体の温度の変化とが補償されて、混合器出口609における混合流体の非常に均一な温度が達成されることになる。
上記で論じられた実施形態を参照して、タンク弁151は、流体的開状態または流体的閉状態にしかなり得ない弁でよく、または、流体の流れを制御することができる、流体的開度/流体的閉度をより詳細に制御することを可能にする弁(たとえばポンプ)を含めて、あらゆる種類のアクチュエータでよいことを理解されたい。さらに、論じられた弁のいくつかは多方弁(たとえば三方弁)に組み合わされてよい。
タンクから熱水を治療流体経路に入れて、入口101において受け取られた流体と混合することにより、タンク150内に保持された高温流体が設定温度の治療流体を確立するのに用いられる、上記で論じられた本発明の実施形態の場合、消毒剤および/または洗浄剤が、分離したタンク(図示せず)が使用され得るタンクに蓄積されることにより、第1のタンク(図示せず)内に保持された浄水(治療流体の調製に用いられる)と、第2のタンク(図示せず)に保持された(恐らく化学剤を含有している)消毒流体および/または洗浄流体を分離する実施形態と組み合わされる。したがって、人工透析のために用いられる治療流体に消毒剤および/または洗浄剤が入ることが防止される。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、外部から供給される電力の停電の、患者および介護人に対する影響が軽減され得るという利点がある。これは、透析モニタが、外部から透析モニタに供給される電力が停電したことを検知したとき、治療流体を実質的に第1の温度で供給するために、人工透析が遂行されている間の治療流体の温度である第1の温度よりも高い温度を有する流体がタンク150から搬送される機構によって達成される。
タンク150内の高温流体の温度が90℃で、患者の人工透析中に透析モニタによって用いられる治療流体の設定温度が37℃であると想定すると式1が当てはまり、
Figure 2020072932
VTankはタンクの容積であり、TInletは入口から入る流体の温度であり、VInletは入口から入る流体の量である。タンクの容積が5リットルであり、入口に入る流体の温度が20℃であるとさらに想定すると、タンク内の高温流体によって37℃に加熱され得る、入口に入る流体の量は式2によって与えられる。
Figure 2020072932
治療のために必要な流体の量が約0.5[リットル/分]であるとさらに想定すると、タンクの高温流体は31分の期間にわたって入来する水を加熱することができるはずである。外部から供給される電力は、多くの開発途上国では頻繁に停電する可能性があり、ほとんどの場合、停電の持続時間は30分未満であることに留意されたい。これは、本発明が、外部から供給される電力が停電したとしても、ほとんどの場合人工透析が中断することなく継続されることを可能にし、その結果として、患者、診療所/病院にとって有益であり、看護師にさえ(長時間にわたる)作業時間が短縮されるという利益であることを意味する。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、患者に対する人工透析が開始され得る前に治療流体の始動するのに、または調整するのに費やされる時間が短縮され得るという利点がある。これは、治療流体を実質的に第1の温度で供給するために、人工透析が遂行されている間の治療流体の温度である第1の温度よりも高い温度を有する流体がタンクから搬送される機構によって達成される。
少なくとも本発明のいくつかの実施形態に関する限りでは、以前の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて用いられた消毒流体および/または洗浄流体が再利用され得るという別の利点がある。これは、第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、消毒流体および/または洗浄流体がタンクに蓄積され、また、後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分が、治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出される機構によって達成される。
本発明のさらなる実施形態が、以下の項によって開示される。
項1 透析モニタ(100)であって、
この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路を備え、
治療流体経路に接続されたタンクと、
タンクによって保持されている流体を加熱するように構成されたヒータと、
タンクと治療流体経路の間に接続され、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されているアクチュエータと、
ヒータとアクチュエータとに対して動作可能に接続されたコントローラと、
ここにおいて、コントローラが、i)タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することによって流体がタンクに入ることを可能にするようにアクチュエータを操作するステップと、ii)タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップと、iii)人工透析が遂行されているとき、前記第1の温度よりも高い温度を達成する、および/または維持する、および/または超過するようにタンク内の流体を加熱するためにヒータを操作するステップとを遂行するようにプログラムされている、をさらに備えることを特徴とする透析モニタ。
項2 透析モニタ(100)であって、
この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路を備え、
治療流体経路に接続されたタンクと、
タンクと治療流体経路の間に接続され、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されているアクチュエータと、
アクチュエータに対して動作可能に接続されたコントローラと、
ここにおいて、コントローラが、i)前記第1の温度よりも高い温度を有する流体が治療流体経路内にあるかどうかという情報を取得するステップと、ii)前記第1の温度よりも高い温度を有する流体が治療流体経路内にあるという情報を取得したとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することによって流体がタンクに入ることを可能にするようにアクチュエータを操作するステップと、iii)人工透析が遂行されているとき、タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップとを遂行するようにプログラムされている、をさらに備えることを特徴とする透析モニタ。
項3 コントローラが、iv)人工透析が遂行されていないとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することにより、タンク内の流体の少なくとも一部分を放出して治療流体経路の少なくとも一部分の熱消毒を遂行するためにアクチュエータを操作するステップを遂行するようにさらにプログラムされている項1または2に記載の透析モニタ。
項4 タンクによって保持されている流体を加熱するように構成されたヒータ、
ここにおいて、コントローラが、人工透析が遂行されているとき、タンク内の流体を加熱するためにヒータを操作するステップを遂行するようにさらにプログラムされている、をさらに備える、項2に依拠する限りにおいて項2または項3に記載の透析モニタ。
項5 コントローラが、第1の温度よりも高いタンク内の流体の温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、ヒータを操作するようにプログラムされている項4に記載の透析モニタ。
項6 ヒータがタンク内に配置されている、項3に依拠する限りにおいて項1または3または項4から5のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項7 治療流体経路内にある流体を加熱するように構成された第2のヒータをさらに備える透析モニタであって、人工透析が遂行されていないとき、第2のヒータによって加熱された流体をタンクまで搬送するように構成されている項1から6のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項8 透析モニタであって、治療流体経路が、この透析モニタによって治療が遂行されているとき透析器から治療流体を受け取って出口まで搬送するように構成された使用済み治療流体の経路を備える透析モニタにおいて、透析器の上流の治療流体経路内の流体と前記使用済み治療流体の経路内の流体との間で熱をやりとりするように構成された熱交換器をさらに備え、熱交換器の中で加熱された透析器の上流の流体をタンクまで搬送するように構成されている項1から7のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項9 前記使用済み治療流体の経路において熱消毒が遂行されている時点において、熱交換器の中で加熱された流体をタンクまで搬送するように構成されている項8に記載の透析モニタ。
項10 治療流体経路が流体入口を備える透析モニタであって、流体入口において受け取られた流体をタンクまで搬送するように構成されている項1から9のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項11 流体入口を通して熱消毒用の高温流体を受け取って、受け取った高温流体の少なくとも一部分をタンクまで搬送するように構成されている項10に記載の透析モニタ。
項12 治療流体経路が、第2のヒータによって加熱された流体を保持するように構成されている加熱容器をさらに備え、タンク内の流体の量が設定量を超過したとき流体がタンクから加熱容器まで搬送されるように、加熱容器がタンクと連通する、項7に依拠する限りにおいて項1から11のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項13 加熱容器が、コントローラに接続されたレベルセンサをさらに備え、コントローラが、増加したレベルをレベルセンサによって検知することにより、タンクが前記設定量まで流体で満たされたときを決定するようにプログラムされている項12に記載の透析モニタ。
項14 コントローラが、治療流体経路の熱消毒を遂行するとき、タンクから放出された流体をさらに加熱するために第2のヒータを制御するようにプログラムされている、項7に依拠する限りにおいて項1から13のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項15 人工透析が遂行されていないとき、タンク内に保持された流体を治療流体経路の中へ直接放出するように構成されている項1から14のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項16 治療流体経路のタンクに対する接続の下流の治療流体経路に配置された第2のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクまで搬送されるとき第2のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている項1から15のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項17 治療流体経路のタンクに対する接続の上流の治療流体経路に配置された第3のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクから治療流体経路へと放出されるとき第3のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている項1から16のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項18 タンク内の流体の温度を測定するように構成された第1の温度感知デバイスをさらに備える項1から17のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項19 コントローラが、第1の温度感知デバイスによって測定されたタンク内の流体の温度を読み取って、タンク内の流体の第2の温度を達成するためにヒータを制御するようにプログラムされている、項1または3に依拠する限りにおいて項18に記載の透析モニタ。
項20 コントローラが、第1の温度センサによって測定されたタンク内の流体の温度を読み取り、タンク内の流体の前記読み取られた温度を第3の温度と比較して、第1の温度センサによって測定された温度が第3の温度に到達している場合および/または第3の温度を超過している場合、タンク内の流体によって治療流体経路の熱消毒を遂行するために、ユーザインターフェースに対してタンク内の流体の温度が十分に高いかどうかを示す情報を供給するようにプログラムされている項18または19に記載の透析モニタ。
項21 タンクが、実質的にタンクを包含する断熱層をさらに備える項1から20のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項22 タンクが、内壁と、外壁と、内壁と外壁の間の断熱機構とを備える項1から21のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項23 内壁と外壁の間の空間が密封されていて実質的に空隙である項22に記載の透析モニタ。
項24 内壁と外壁の間の空間が密封されていて実質的に真空である項23に記載の透析モニタ。
項25 コントローラが、人工透析が患者に対して遂行されているすべての期間において前記第1の温度よりも高い温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、人工透析が患者に対して遂行されている間、タンク内の流体を加熱するようにヒータを操作するステップを遂行するようにプログラムされている、項1に依拠する限りにおいて項1から24のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項26 コントローラが、患者に対して人工透析が遂行されているすべての期間において、人工透析が患者に対して遂行されている間、タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップを遂行するようにプログラムされている、項2に依拠する限りにおいて項1から24のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項27 コントローラが、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するステップを遂行するようにさらにプログラムされている項1から26のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項28 透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうかコントローラが検知することを可能にする回路をさらに備える透析モニタであって、透析モニタに対して外部から供給される電力が停電していることをコントローラが検知したとき、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するステップが遂行される項27に記載の透析モニタ。
項29 コントローラが、この透析モニタが治療流体の調製を始動しているとき、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するようにプログラムされている項27または28に記載の透析モニタ。
項30 コントローラが、a)人工透析が遂行されていないとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することにより、タンク内の流体の一部分を放出して治療流体経路の熱消毒を遂行するようにアクチュエータを操作するステップと、b)熱消毒を遂行した後、タンクを治療流体経路から流体的に切り離すことによってタンク内の流体の量を保持するようにアクチュエータを操作するステップと、c)少なくともこの透析モニタが治療流体の調製を始動しているとき、治療流体の温度を前記第1の温度に向けて上昇させるのを支援するために、流体の保持された量を供給するように、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するステップとを遂行するようにさらにプログラムされている項29に記載の透析モニタ。
項31 治療流体経路が流体入口と流体混合器とをさらに備え、前記流体混合器が、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、タンクからの流体と、流体入口を通って透析モニタに供給された流体とを混合するように構成されている項27から30のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項32 流体混合器が温度自動調節の混合器である項31に記載の透析モニタ。
項33 流体混合器が、コントローラに接続されている調節機構を備え、コントローラが、混合された流体の間の流体混合比を設定するために前記調節機構を操作するようにプログラムされている項31に記載の透析モニタ。
項34 コントローラが、温度自動調節の混合器の目標出力温度を調節するために前記調節機構を操作するようにプログラムされている項32に記載の透析モニタ。
項35 タンクの治療流体経路に対する接続の下流の位置における治療流体経路の中の流体の温度を測定するように構成された第2の温度感知デバイスをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、第2の温度感知デバイスによって測定された温度を読み取ることにより、前記読み取られた温度と前記第1の温度とに基づいて前記アクチュエータを制御することによってタンクから流体経路に入る流体の量を制御することにより、治療流体の温度を実質的に前記第1の温度へと制御するようにプログラムされている項27から34のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項36 タンクの治療流体経路に対する接続の下流の位置における治療流体経路の中の流体の温度を測定するように構成された第2の温度感知デバイスをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、第2の温度感知デバイスによって測定された温度を読み取り、前記読み取られた温度と前記第1の温度とに基づいて前記調節機構を制御することによって流体混合器の混合比を制御することにより、治療流体の温度を実質的に前記第1の温度へと制御するようにプログラムされている項33または項27から31のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項37 タンクの治療流体経路に対する接続の下流の位置における治療流体経路の中の流体の温度を測定するように構成された第2の温度感知デバイスをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、第2の温度感知デバイスによって測定された温度を読み取ることにより、前記読み取られた温度と前記第1の温度とに基づいて前記調節機構を制御することによって温度自動調節の混合器の目標温度を制御することにより、治療流体の温度を実質的に前記第1の温度へと制御するようにプログラムされている項34または項27から32のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項38 前記第1の温度よりも高い前記温度が、少なくとも60℃または少なくとも80℃である項1から37のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項39 コントローラが、この透析モニタが患者に対する人工透析を遂行していないとき、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するようにプログラムされている、項29に依拠する限りにおいて項1から38のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項40 バックアップバッテリーをさらに備える透析モニタであって、この透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているとき、前記バックアップバッテリーからこの透析モニタの少なくとも一部分に対して電力を供給するように構成されている項1から39のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項41 透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を熱消毒する方法であって、この透析モニタが、この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、治療流体経路に接続されたタンクと、タンクによって保持されている流体を加熱するように構成されたヒータと、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されてタンクと治療流体経路の間に接続されたアクチュエータとを有する方法において、
i)タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することによってタンクに流体が入ることを可能にするようにアクチュエータを操作するステップと、
ii)タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップと、
iii)人工透析が遂行されているとき、第1の温度よりも高い温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、タンク内の流体を加熱するようにヒータを操作するステップと、
iv)人工透析が遂行されていないとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することにより、タンク内の流体を放出して治療流体経路の熱消毒を遂行するようにアクチュエータを操作するステップとを備える方法。
項42 透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を熱消毒する方法であって、この透析モニタが、この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、治療流体経路に接続されたタンクと、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されてタンクと治療流体経路の間に接続されたアクチュエータとを有する方法において、
i)コントローラが、第1の温度よりも高い温度を有する流体が治療流体経路内にあるという情報を有するとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作することによってタンクに流体が入ることを可能にするステップと、
ii)人工透析が遂行されている間、タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップと、
iii)人工透析が遂行されていないとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することにより、タンク内の流体を放出して治療流体経路の熱消毒を遂行するようにアクチュエータを操作するステップとを備える方法。
項43 透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を熱消毒する方法であって、この透析モニタが、タンクによって保持されている流体を加熱するように構成されたヒータを有する方法において、人工透析が遂行されている間、タンク内の流体を加熱するようにヒータを操作するステップをさらに備える項42に記載の方法。
項44 透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を熱消毒する方法であって、ヒータを操作するステップが、第1の温度よりも高いタンク内の流体の温度を達成するために、ヒータを操作することを備える項43に記載の方法。
項45 治療流体経路の少なくとも一部分を熱消毒する方法であって、
− 少なくとも、タンク内の流体が治療流体経路から流体的に切り離されている時間期間中、タンク内に保持された流体を加熱するステップをさらに備える、項41に依拠する限りにおいて項41または43または44のいずれか一項に記載の方法。
項46 人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を用いるように構成されている透析モニタの治療流体を加熱する方法であって、タンクが治療流体経路に接続されており、タンクと治療流体経路の間にアクチュエータが接続されており、ヒータが、タンクによって保持された流体を加熱するように構成されていて、アクチュエータが、タンクを、治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されている方法において、
i)タンクを治療流体経路に対して流体的に接続することによってタンクに流体が入ることを可能にするようにアクチュエータを操作するステップと、
ii)タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップと、
iii)人工透析が遂行されているとき、第1の温度よりも高い温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、タンク内の流体を加熱するようにヒータを操作するステップと、
iv)治療流体の前記第1の温度を維持するように、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するステップとを備える方法。
項47 人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を用いるように構成されている透析モニタの治療流体を加熱する方法であって、タンクが治療流体経路に接続されており、タンクと治療流体経路の間にアクチュエータが接続されていて、アクチュエータが、タンクを、治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されている方法において、
i)前記第1の温度よりも高い温度を有する流体が治療流体経路内にあるかどうかという情報を取得するステップと、
ii)コントローラが、前記第1の温度よりも高い温度を有する流体が治療流体経路内にあるという取得された情報を有するとき、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作することによってタンクに流体が入ることを可能にするステップと、
iii)タンクを治療流体経路から流体的に切り離すようにアクチュエータを操作するステップと、
iv)前記第1の温度において透析流体が調製されているとき治療流体の前記第1の温度を維持するように、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作するステップとを備える方法。
項48 透析モニタの治療流体を加熱する方法であって、人工透析が遂行されているとき、透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうか検知するステップをさらに備える方法において、透析モニタに対して外部から供給される電力が停電していることが検知された場合、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようアクチュエータを操作するステップが遂行される項46または47に記載の方法。
項49 透析モニタの治療流体を加熱する方法であって、この透析モニタが治療流体の調製を始動していて患者に対する人工透析は遂行していないとき、治療流体の前記第1の温度を維持するように、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するようにアクチュエータを操作することが遂行される項46または47に記載の方法。
項50 治療流体を加熱する方法であって、前記第1の温度よりも高い前記温度が少なくとも60℃である項46から49のいずれか一項に記載の方法。
項51 治療流体を加熱する方法であって、前記第1の温度よりも高い前記温度が少なくとも80℃である項46から49のいずれか一項に記載の方法。
項52 透析モニタ(100)であって、
この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路を備え、
治療流体経路に接続されたタンクと、
タンクと治療流体経路の間に接続され、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続するかまたは切り離すように構成されているアクチュエータと、
アクチュエータに対して動作可能に接続されたコントローラと、
ここにおいて、コントローラが、i)第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、前記治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行するステップと、ii)前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を前記タンク内に蓄積するステップと、iii)後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、前記治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するステップとを遂行するようにプログラムされている、をさらに備えることを特徴とする透析モニタ。
項53 前記コントローラが、人工透析中に前記治療流体経路が治療流体を供給している間、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体を前記タンクが保持する構成とするようにプログラムされている項52に記載の透析モニタ。
項54 前記コントローラが、人工透析が遂行されていないとき、前記治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行するために、タンク内に保持された前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を放出するようにプログラムされている項52または53に記載の透析モニタ。
項55 前記治療流体経路の少なくとも一部分の前記消毒および/または洗浄が熱消毒および/または熱洗浄によって遂行される項52から54のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項56 タンクによって保持された流体を、前記治療流体経路の前記一部分の中へ放出されたとき前記治療流体経路の前記一部分の熱消毒および/または熱洗浄を可能にする温度まで加熱するように構成されたヒータをさらに備える項55に記載の透析モニタ。
項57 コントローラが、タンク内の流体を、熱消毒および/または熱洗浄を可能にする前記温度まで加熱するように前記ヒータを制御するようにプログラムされている項56に記載の透析モニタ。
項58 ヒータがタンク内に配置されている項56または57に記載の透析モニタ。
項59 前記消毒流体および/または洗浄流体に消毒剤および/または洗浄剤を導入するように構成されている項52から58のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項60 治療流体経路のタンクに対する接続の下流の治療流体経路に配置された第2のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクまで搬送されるとき第2のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている項52から59のいずれか一項に記載の透析モニタ。
項61 治療流体経路のタンクに対する接続の上流の治療流体経路に配置された第3のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクから治療流体経路へと放出されるとき第3のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている項52から60のいずれか一項に記載の透析モニタ。
本発明のさらなる実施形態が以下の態様によって開示される。
態様1 透析モニタであって、
この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、
コントローラとを備える透析モニタにおいて、
前記第1の温度よりも高い温度を有する流体を保持するように構成されて治療流体経路に接続されたタンクをさらに備え、
前記コントローラが、少なくとも前記治療流体経路が人工透析中に前記第1の温度の治療流体を供給している時間期間にわたって、前記タンクが前記より高温の前記流体を保持する構成とするようにプログラムされていることを特徴とする透析モニタ。
態様2 前記治療流体経路の少なくとも一部分の熱消毒を遂行するために、人工透析が遂行されていないとき、タンクに保持された流体を放出するように構成されている態様1に記載の透析モニタ。
態様3 前記より高い温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、タンク内に保持された流体を加熱するように構成されたヒータをさらに備える態様1または2に記載の透析モニタ。
態様4 コントローラが、前記より高い温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、タンク内の流体を加熱するヒータを制御するようにプログラムされている態様3に記載の透析モニタ。
態様5 ヒータがタンクの内部に配置されている態様3または4に記載の透析モニタ。
態様6 治療流体経路内にある流体を加熱するように構成された第2のヒータをさらに備える透析モニタであって、人工透析が遂行されていないとき、第2のヒータによって加熱された流体をタンクまで搬送するように構成されている態様1から5のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様7 治療流体経路が、透析器の上流の治療流体経路内にある流体の少なくとも一部分が循環され得る循環ループの形成を可能にするように構成されている透析モニタであって、循環ループからタンクまで流体を搬送するように構成されている態様1から6のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様8 透析モニタであって、治療流体経路が、この透析モニタによって治療が遂行されているとき透析器から治療流体を受け取って出口まで搬送するように構成された使用済み治療流体の経路を備える透析モニタにおいて、透析器の上流の治療流体経路内の流体と前記使用済み治療流体の経路内の流体との間で熱をやりとりするように構成された熱交換器をさらに備え、熱交換器の中で加熱された透析器の上流の流体をタンクまで搬送するように構成されている態様1から7のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様9 前記使用済み治療流体の経路において熱消毒が遂行されている時点において、熱交換器の中で加熱された流体をタンクまで搬送するように構成されている態様8に記載の透析モニタ。
態様10 治療流体経路が流体入口を備える透析モニタであって、流体入口において受け取られた流体をタンクまで搬送するように構成されている態様1から9のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様11 流体入口を通して熱消毒用の高温流体を受け取って、受け取った高温流体の少なくとも一部分をタンクまで搬送するように構成されている態様10に記載の透析モニタ。
態様12 治療流体経路が、第2のヒータによって加熱された流体を保持するように構成されている加熱容器をさらに備え、タンク内の流体の量が設定量を超過したとき流体がタンクから加熱容器まで搬送されるように、加熱容器がタンクと通信する、態様6に依拠する限りにおいて態様1から11のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様13 加熱容器がレベルセンサをさらに備える透析モニタであって、増加したレベルをレベルセンサによって検知することにより、タンクが流体で前記設定量まで満たされたときを決定するように構成されている態様12に記載の透析モニタ。
態様14 第2のヒータによって治療流体経路の熱消毒を遂行するとき、タンクから放出された流体をさらに加熱するように構成されている、態様6に依拠する限りにおいて態様2から13のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様15 人工透析が遂行されていないとき、タンク内に保持された流体を治療流体経路の中へ直接放出するように構成されている態様2から14のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様16 タンクと治療流体経路の間に配置され、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続したり切り離したりするように構成された第1のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクまで搬送されるときタンクを治療流体経路に接続して、流体がタンク内に保持されるときにはタンクを治療流体経路から切り離すように第1のアクチュエータを制御するようにプログラムされている態様1から15のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様17 治療流体経路のタンクに対する接続の下流の治療流体経路に配置された第2のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクまで搬送されるとき第2のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている態様1から16のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様18 治療流体経路のタンクに対する接続の上流の治療流体経路に配置された第3のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクから治療流体経路へと放出されるとき第3のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている態様1から17のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様19 タンク内の流体の温度を測定するように構成された第1の温度感知デバイスをさらに備える態様1から18のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様20 コントローラが、第1の温度感知デバイスによって測定されたタンク内の流体の温度を読み取って、タンク内の流体の第2の温度を達成するためにヒータを制御するようにプログラムされている、態様3または4に依拠する限りにおいて態様19に記載の透析モニタ。
態様21 コントローラが、第1の温度感知デバイスによって測定されたタンク内の流体の温度を読み取り、第3の温度と比較して、第1の温度感知デバイスによって測定された温度が第3の温度に到達している場合および/または第3の温度を超過している場合、タンク内の流体によって治療流体経路の熱消毒を遂行するために、ユーザインターフェースに対してタンク内の流体の温度が十分に高いかどうかを示す情報を供給するようにプログラムされている態様19または20に記載の透析モニタ。
態様22 タンクが、実質的にタンクを包含する断熱層をさらに備える態様1から21のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様23 タンクが、内壁と、外壁と、内壁と外壁の間の断熱機構とを備える態様1から22のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様24 内壁と外壁の間の空間が密封されていて実質的に空隙である態様23に記載の透析モニタ。
態様25 内壁と外壁の間の空間が密封されていて実質的に真空である態様24に記載の透析モニタ。
態様26 治療流体を実質的に前記第1の温度において供給するためにタンクから流体を搬送するように構成されている態様1から25のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様27 透析モニタであって、この透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうかコントローラが検知することを可能にする回路をさらに備える透析モニタにおいて、この透析モニタに対して外部から供給される電力が停電していることをコントローラが検知したとき、タンクから流体を搬送するように構成されている態様26に記載の透析モニタ。
態様28 治療流体の調製を始動しているとき、タンクから流体を搬送するように構成されている態様26または27に記載の透析モニタ。
態様29 熱消毒を遂行するために、人工透析が遂行されていないとき、タンクに保持された流体を放出し、熱消毒を遂行した後にタンク内の流体の量を保持して、治療流体の調製を始動している前記時間において、タンクから前記保持された量の流体を搬送するように構成されている態様28に記載の透析モニタ。
態様30 治療流体経路が流体入口と流体混合器とをさらに備え、前記流体混合器が、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、タンクからの流体と、流体入口を通して透析モニタに供給された流体とを混合するように構成されている態様26から29のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様31 流体混合器が温度自動調節の混合器である態様30に記載の透析モニタ。
態様32 流体混合器が備える調節機構が、コントローラに接続されており、混合される流体の間の混合比をコントローラが設定することを可能にするように構成されている態様30に記載の透析モニタ。
態様33 調節機構が、温度自動調節の混合器の目標出力温度をコントローラが調節することを可能にするように構成されている態様31に記載の透析モニタ。
態様34 タンクの治療流体経路に対する接続の下流の位置における治療流体経路の中の流体の温度を測定するように構成された第2の温度センサをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、第2の温度センサによって測定された温度を読み取ることにより、前記読み取られた温度と前記第1の温度とに基づいて前記第1のアクチュエータを制御することによってタンクから流体経路に入る流体の量を制御することにより、治療流体の温度を実質的に前記第1の温度へと制御するようにプログラムされている、態様16に依拠する限りにおいて態様26から33のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様35 タンクの治療流体経路に対する接続の下流の位置における治療流体経路の中の流体の温度を測定するように構成された第2の温度センサをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、第2の温度センサによって測定された温度を読み取ることにより、前記読み取られた温度と前記第1の温度とに基づいて前記調節機構を制御することによって流体混合器の混合比を制御することにより、治療流体の温度を実質的に前記第1の温度へと制御するようにプログラムされている態様32に記載の透析モニタ。
態様36 タンクの治療流体経路に対する接続の下流の位置における治療流体経路の中の流体の温度を測定するように構成された第2の温度センサをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、第2の温度センサによって測定された温度を読み取ることにより、前記読み取られた温度と前記第1の温度とに基づいて前記調節機構を制御することによって温度自動調節の混合器の目標温度を制御することにより、治療流体の温度を実質的に前記第1の温度へと制御するようにプログラムされている態様33に記載の透析モニタ。
態様37 前記第1の温度よりも高い前記温度が、少なくとも60℃または少なくとも80℃である態様1から36のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様38 患者に対する人工透析が遂行されていないときにのみタンクからの流体を搬送するように構成されている、態様28に依拠する限りにおいて、態様1から37のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様39 バックアップバッテリーをさらに備える透析モニタであって、この透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているとき、前記バックアップバッテリーから透析モニタの少なくとも一部分に対して電力を供給するように構成されている態様1から38のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様40 人工透析が遂行されている間は第1の温度の治療流体を用いるように構成されている透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を、人工透析が遂行されていないときに熱消毒する方法であって、
− 治療流体経路の前記少なくとも一部分を熱消毒するように、前記透析モニタのタンクから前記第1の温度よりも高い温度を有する予熱された流体を放出するステップを備え、
ここにおいて、前記放出される流体は、少なくとも人工透析が遂行されていた時間期間にわたって第1の温度よりも高い温度に保たれていたものである方法。
態様41 治療流体経路を消毒する方法であって、
− 少なくとも、タンク内の流体が治療流体経路から流体的に切り離されて、人工透析が遂行されている時間期間中、タンク内に保持された流体を加熱するステップをさらに備える態様40に記載の方法。
態様42 治療流体経路を消毒する方法であって、
− タンク内に保持された流体の温度を測定するステップと、
− タンク内に保持された流体の温度が、前記第1の温度よりも高い温度を達成するため、および/または維持するため、および/または超過するために、タンク内に保持された流体の加熱を、測定された温度に基づいて制御するステップとをさらに備える態様40または41に記載の方法。
態様43 治療流体経路を消毒する方法であって、前記第1の温度よりも高い前記温度が少なくとも60℃または少なくとも80℃である態様40から42のいずれか1つに記載の方法。
態様44 人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を用いるように構成されてタンクが備わっている透析モニタの治療流体を加熱する方法であって、
− 治療流体を加熱するように、前記透析モニタの前記タンクから前記第1の温度よりも高い温度を有する予熱された流体を搬送するステップを備え、
ここにおいて、前記搬送される流体が、少なくとも人工透析が遂行されていた時間期間にわたって第1の温度よりも高い温度に保たれていたものである方法。
態様45 治療流体を加熱する方法であって、
− 透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうか検知するステップと、
− 透析モニタに対して外部から供給される電力が停電していることが検知された場合、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、前記タンクからの予熱された流体を搬送するステップとをさらに備える態様44に記載の方法。
態様46 治療流体を加熱する方法であって、
− 透析モニタが治療流体の調製を始動していて患者に対する人工透析を遂行していないとき、タンクから流体を搬送するステップをさらに備える態様44または45に記載の方法。
態様47 治療流体を加熱する方法であって、前記第1の温度よりも高い前記温度が少なくとも60℃または少なくとも80℃である態様44から46のいずれか1つに記載の方法。
態様48 透析モニタであって、
この透析モニタによって人工透析が遂行されている間、治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、
コントローラとを備える透析モニタにおいて、
治療流体経路に接続されたタンクをさらに備え、
第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、前記治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行するように構成されており、
前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を前記タンク内に蓄積するように構成されていて、
後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、前記治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するように構成されていることを特徴とする透析モニタ。
態様49 前記コントローラが、少なくとも人工透析中に前記治療流体経路が治療流体を供給している時間期間にわたって、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体を前記タンクが保持する構成とするようにプログラムされている態様48に記載の透析モニタ。
態様50 人工透析が遂行されていないとき、前記治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行するために、タンク内に保持された前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を放出するように構成されている態様48または49に記載の透析モニタ。
態様51 前記治療流体経路の少なくとも一部分の前記消毒および/または洗浄が、熱消毒および/または熱洗浄によって遂行される態様48から50のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様52 タンクによって保持された流体を、前記治療流体経路の前記一部分の中へ放出されたときに前記治療流体経路の前記一部分の熱消毒および/または熱洗浄を可能にする温度まで加熱するように構成されたヒータをさらに備える態様51に記載の透析モニタ。
態様53 コントローラが、タンク内の流体を、熱消毒および/または熱洗浄を可能にする前記温度まで加熱するように前記ヒータを制御するようにプログラムされている態様52に記載の透析モニタ。
態様54 ヒータがタンク内に配置されている態様52または53に記載の透析モニタ。
態様55 前記消毒流体および/または洗浄流体に消毒剤および/または洗浄剤を導入するように構成されている態様48から54のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様56 タンクと治療流体経路の間に配置され、タンクを治療流体経路に対して流体的に接続したり切り離したりするように構成された第1のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクまで搬送されるときタンクを治療流体経路に接続して、流体がタンク内に保持されるときにはタンクを治療流体経路から切り離すように第1のアクチュエータを制御するようにプログラムされている態様48から55のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様57 治療流体経路のタンクに対する接続の下流の治療流体経路に配置された第2のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクまで搬送されるとき第2のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている態様48から56のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様58 治療流体経路のタンクに対する接続の上流の治療流体経路に配置された第3のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、コントローラが、流体がタンクから治療流体経路へと放出されるとき第3のアクチュエータを制御して閉じるようにプログラムされている態様48から57のいずれか1つに記載の透析モニタ。
態様59 人工透析が遂行されていないとき、第1のイベントおよび後続のイベントにおいて、透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法であって、
− 前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、前記治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄するステップと、
− 前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分をタンク内に蓄積するステップと、
− 後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、前記治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するステップとを備える方法。
態様60 治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法であって、
− 少なくとも人工透析中に前記治療流体経路が治療流体を供給している時間期間にわたって、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体を前記タンクが保持するように構成するステップをさらに備える態様59に記載の方法。
態様61 治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法であって、
− 前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体を加熱して、前記後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて熱消毒および/または熱洗浄を遂行するステップをさらに備える態様59または60に記載の方法。
態様62 治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法であって、
− 前記消毒流体および/または洗浄流体に消毒剤および/または洗浄剤を導入するステップをさらに備える態様59から61のいずれか1つに記載の方法。

Claims (20)

  1. 透析モニタであって、
    前記透析モニタによって人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、
    コントローラとを備える透析モニタにおいて、
    前記第1の温度よりも高い温度を有する流体を保持するように構成されて前記治療流体経路に接続されたタンクをさらに備え、
    ここにおいて、前記コントローラが、少なくとも前記治療流体経路が人工透析中に前記第1の温度の治療流体を供給している時間にわたって、前記タンクが前記第1の温度よりも高い温度の前記流体を保持する構成とするようにプログラムされていることを特徴とする透析モニタ。
  2. 前記治療流体経路の少なくとも一部分の熱消毒を遂行するために、人工透析が遂行されていないとき、前記タンクに保持された前記流体を放出するように構成されている請求項1に記載の透析モニタ。
  3. 前記タンクによって保持された流体を加熱するように構成されたヒータをさらに備える透析モニタであって、前記ヒータが、前記より高い温度を達成する、および/または維持する、および/または超過するために、前記タンク内の流体を加熱するように構成されている請求項1または2に記載の透析モニタ。
  4. 前記治療流体経路が流体入口を備える透析モニタであって、前記流体入口において受け取られた流体を前記タンクまで搬送するように構成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の透析モニタ。
  5. 前記流体入口を通して熱消毒用の高温流体を受け取って、前記受け取った高温流体の少なくとも一部分を前記タンクまで搬送するように構成されている請求項4に記載の透析モニタ。
  6. 前記タンクと前記治療流体経路の間に配置され、前記タンクを前記治療流体経路に対して流体的に接続したり切り離したりするように構成された第1のアクチュエータをさらに備える透析モニタであって、前記コントローラが、流体が前記タンクまで搬送されるとき前記タンクを前記治療流体経路に接続して、流体が前記タンク内に保持されるときには前記タンクを前記治療流体経路から切り離すように前記第1のアクチュエータを制御するようにプログラムされている請求項1から5のいずれか一項に記載の透析モニタ。
  7. 治療流体を実質的に前記第1の温度において供給するために前記タンクから流体を搬送するように構成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の透析モニタ。
  8. 透析モニタであって、前記透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうか前記コントローラが検知することを可能にする回路をさらに備え、ここにおいて、前記透析モニタに対して外部から供給される電力が停電していることを前記コントローラが検知したとき、前記タンクから流体を搬送するように構成されている請求項7に記載の透析モニタ。
  9. 治療流体の調製を始動しているとき、前記タンクから流体を搬送するように構成されている請求項7または8に記載の透析モニタ。
  10. 熱消毒を遂行するために、人工透析が遂行されていないとき、前記タンクに保持された
    流体を放出し、熱消毒を遂行した後に前記タンク内の流体の量を保持して、治療流体の調製を始動している前記時間において、前記タンクから前記保持された量の流体を搬送するように構成されている請求項9に記載の透析モニタ。
  11. 前記治療流体経路が流体入口と流体混合器とをさらに備える透析モニタであって、前記流体混合器が、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、前記タンクからの流体と、前記流体入口を通って前記透析モニタに供給される流体とを混合するように構成されている請求項7から10のいずれか一項に記載の透析モニタ。
  12. 人工透析が遂行されている間は第1の温度の治療流体を用いるように構成されている透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を、人工透析が遂行されていないときに熱消毒する方法であって、
    − 前記治療流体経路の前記少なくとも一部分を熱消毒するように、前記透析モニタのタンクから前記第1の温度よりも高い温度を有する予熱された流体を放出するステップを備え、
    ここにおいて、前記放出される流体が、少なくとも人工透析が遂行されていた時間にわたって前記第1の温度よりも高い温度に保たれていたものである方法。
  13. 治療流体経路を消毒する方法であって、
    − 少なくとも前記タンク内の前記流体が前記治療流体経路から流体的に切り離されて人工透析が遂行されている時間中、前記タンク内に保持された前記流体を加熱するステップをさらに備え請求項12に記載の方法。
  14. 人工透析が遂行されている間、第1の温度の治療流体を用いるように構成されてタンクが備わっている透析モニタの治療流体を加熱する方法であって、
    − 前記治療流体を加熱するように、前記透析モニタの前記タンクから前記第1の温度よりも高い温度を有する予熱された流体を搬送するステップを備え、
    ここにおいて、前記搬送される流体が、少なくとも人工透析が遂行されていた時間にわたって前記第1の温度よりも高い温度に保たれていたものである方法。
  15. 治療流体を加熱する方法であって、
    − 前記透析モニタに対して外部から供給される電力が停電しているかどうか検知するステップと、
    − 前記透析モニタに対して前記外部から供給される電力が停電していることが検知された場合、実質的に前記第1の温度の治療流体を供給するために、前記タンクからの前記予熱された流体を搬送するステップとをさらに備える請求項14に記載の方法。
  16. 治療流体を加熱する方法であって、
    − 前記透析モニタが治療流体の調製を始動していて患者に対する人工透析を遂行していないとき、前記タンクから流体を搬送するステップをさらに備える請求項14または15に記載の方法。
  17. 透析モニタであって、
    前記透析モニタによって人工透析が遂行されている間、治療流体を透析器に供給するように構成された治療流体経路と、
    コントローラとを備える透析モニタにおいて、
    前記治療流体経路に接続されたタンクをさらに備え、
    第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、前記治療流体経路の少なくとも一部分の消毒および/または洗浄を遂行するように構成されており、
    前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を前記タンク内に蓄積するように構成されていて、
    後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、前記治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するように構成されていることを特徴とする透析モニタ。
  18. 前記コントローラが、少なくとも人工透析中に前記治療流体経路が治療流体を供給している時間にわたって、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体を前記タンクが保持する構成とするようにプログラムされている請求項17に記載の透析モニタ。
  19. 人工透析が遂行されていないとき、第1のイベントおよび後続のイベントにおいて、透析モニタの治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法であって、
    − 前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、消毒流体および/または洗浄流体によって、前記治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄するステップと、
    − 前記第1の消毒イベントおよび/または洗浄イベントの最後または後に、前記消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分をタンク内に蓄積するステップと、
    − 後続の消毒イベントおよび/または洗浄イベントにおいて、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体の少なくとも一部分を、前記治療流体経路の少なくとも一部分の中へ放出するステップとを備える方法。
  20. 治療流体経路の少なくとも一部分を消毒する、および/または洗浄する方法であって、
    − 少なくとも人工透析中に前記治療流体経路が治療流体を供給している時間にわたって、前記蓄積された消毒流体および/または洗浄流体を前記タンクが保持するように構成するステップをさらに備える請求項19に記載の方法。
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