JP2020072474A - 時刻同期システム - Google Patents

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Abstract

【課題】IPネットワークを通じた同期メッセージ交換において高精度の時刻同期を行う。【解決手段】スレーブ装置は、グランドマスター装置との同期メッセージの交換を通じて、第1の時点において第1の時間差を取得し、第1の時間差と基準値とを結ぶ第1の直線を判定し、同期メッセージの交換を通じて、第2の時点において第2の時間差を取得し、第2の時間差と基準値とを結ぶ第2の直線を判定し、第1の直線の傾きが第2の直線の傾きよりも小さい場合、第1の直線上の第2の時点に対応する値に基づいて、グランドマスター装置のマスタータイムとスレーブ装置のローカルタイムとの間のオフセットを算出する。【選択図】図3

Description

本開示は、時刻同期システムに関する。
近年、多くの分野でネットワーク経由の時刻同期をPTP(Precision Time Protocol)を用いて行う事が増えてきている。一例としては、携帯電話のネットワークとか放送用のIPネットワークが上げられる。一方、ネットワークについては従来のSDH(Synchronous Digital Hierarchy)網からイーサネット(登録商標)をベースとしたIPネットワークに急速に切り替わりつつある。これにより、IPネットワークを通してのPTPによる時刻同期を行う事が求められてきている。
IEEE Standard for a Precision Clock Synchronization Protocol for Networked Measurement and Control Systems、IEEE Std 1588−2008、IEEE、2008年7月24日
網全体としてクロックが同期していており、ネットワーク内の遅延時間もスタッフィングによる変動範囲に収まるSDH網とは異なり、IPネットワークではネットワーク内のスイッチおよびルータ内のパケットのバッファリングによる遅延時間の変動が大きく、PTPのバウンダリ クロック(Boundary clock)あるいはピア・ツー・ピア トランスペアレントクロック(Peer−to−Peer transparent clock)、あるいはエンド・ツー・エンド トランスペアレントクロック(End−to−end transparent clock)で動作するスイッチおよびルータから成るネットワーク上でなければ、ディレイリクエスト・レスポンスメカニズム(Delay request−response mechanism)と単純なオフセット計算を用いて高い精度の同期を取ることは難しい。
一方、通常ワイドエリアのIPネットワーク内には様々なベンダー、様々な世代の機器があり、時刻同期が必要なネットワーク内の全ての機器がPTPのこれらの動作のいずれかをサポートしているようにネットワークを構築するのは現実的ではない。
本実施形態は、ネットワーク内のスイッチおよびルータがPTP未サポートのネットワークにおいて、同期メッセージ交換(Synchronization message exchange)によって獲得したタイムスタンプを基に、より高精度の時刻同期を行う。
一実施形態にかかるスレーブ装置は、オーディナリークロックのPTPスレーブにおいてフリーランニングが可能なローカルタイムを備え、当該ローカルタイムを基に同期メッセージ交換(Synchronization message exchange)のタイムスタンプを作成する手段、およびに同期メッセージ交換によって獲得したタイムスタンプの差分を基に以後のタイムスタンプの差分の予測値を計算し、その予測値を用いてローカルタイムの補正を行う手段、およびタイムスタンプの実測値を基に予測値を修正する手段を備える。具体的には、スレーブ装置は、PTPに従って動作するスレーブ装置であって、グランドマスター装置との同期メッセージの交換を通じて、前記同期メッセージの送信時刻と受信時刻との間の時間差を取得し、前記時間差と基準値とを結ぶ直線を判定し、前記直線上の値に基づいて、グランドマスター装置のマスタータイムとスレーブ装置のローカルタイムとの間のオフセットを算出する、ように構成された制御装置を備える。
本実施形態によれば、放送のSFN(Single Frequensy Network)等で必要なマイクロ秒レベルでの高精度な時刻同期を、PTPをサポートしていないIPネットワーク上で実現する事ができる。
これにより、時刻同期に高価なGPSあるいはPTPをサポートした専用ネットワークを用いる必要がなくなり、時刻同期に必要な機器あるいは回線に要するコストの削減に寄与し、維持メンテナンスの費用が低減される。
一実施形態にかかるシステム構成の概要を例示する図である。 PTPの基本的な同期メッセージ交換を示す図である。 一実施形態にかかる、同期メッセージ交換における時間差の遷移を示す図である。 一実施形態にかかる、同期メッセージ交換における時間差の遷移を示す図である。 一実施形態にかかる、同期メッセージ交換における時間差の遷移を示す図である。 一実施形態にかかるPTPスレーブ装置の構成を示す図である。 一実施形態にかかるPTPスレーブ装置の論理モジュールを示す図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して、同じ要素には同じ番号を付している。
図1は、一実施形態にかかる時刻同期システムの構成の概要を例示する図である。IEEE 1588 PTP(以下、「PTP」)では、クロック分配のために階層型マスタ−スレーブ構造が採用されている。階層型マスタ−スレーブ構造は、グランドマスター装置およびスレーブ装置を含む。グランドマスター装置(自身のクロックを外部に発信する基点となるノード)は、グランドマスタークロック(GMC:Grand Master Clock)とも称され、スレーブ装置に時刻情報を配信する。グランドマスター装置自身は、グローバルなソースクロック(GPSや原子時計など)から生成される外部同期信号を使用して、自身のマスタータイムを補正する。
本実施形態にかかるメッセージ交換システムは、上述したPTPに従って階層型マスタ−スレーブ構造を採用する。図1に示される時刻同期システムは、概略的に、PTPグランドマスター装置101、ならびにPTPスレーブ装置102、103、および104を含む。グランドマスター装置101と、スレーブ装置102、103、および104とは、イーサネット1101、1102、1103、および1104を通じてIPネットワーク110にそれぞれ接続される。IPネットワーク110は、グランドマスター装置101とスレーブ装置102、103、および104との間で交換されるPTPメッセージ(同期メッセージ)を中継する中間ノード(スイッチおよびルータなど、図示せず)を含む。スレーブ装置102、103、および104は各々、IPネットワーク110を経由してグランドマスター装置101との間で同期メッセージ交換(Synchronization message exchange)を行い、グランドマスター装置101のマスタータイムとのオフセットに基づいて自身のローカルタイムを補正する。
図2は、PTPの基本的な同期メッセージ交換を示す。PTPでは、以下のようにグランドマスター装置101とスレーブ装置102、103、および104との間で、スレーブ装置のローカルタイムを補正するための同期メッセージが交換される。以下の説明では、スレーブ装置102のみを例とする。
まず、グランドマスター装置101がスレーブ装置102にSyncメッセージを送信する。Syncメッセージには、Syncメッセージの送信時刻(タイムスタンプ)(t1)が含まれる。スレーブ装置102がSyncメッセージを受信すると、Syncメッセージの送信時刻(t1)および到着時刻(t2)(タイムスタンプ)がスレーブ装置102によって測定される。
次に、スレーブ装置102がグランドマスター装置101にDelay_Reqメッセージを送信する。スレーブ装置102がDelay_Reqメッセージを送信すると、Delay_Reqメッセージの送信時刻(t3)(タイムスタンプ)がスレーブ装置102によって測定される。
次に、グランドマスター装置101がスレーブ装置102にDelay_Respメッセージを送信する。Delay_Respメッセージには、Delay_Reqメッセージの実際の到着時刻(t4)(タイムスタンプ)が含まれる。スレーブ装置102がDelay_Respメッセージを受信すると、Delay_Reqメッセージの実際の到着時刻(t4)がスレーブ装置102によって測定される。
図2では、1ステップモードで行われる同期メッセージ交換を示したが、本実施形態は、2ステップモードで行われる同期メッセージ交換にも当然に適用される。2ステップモードで行われる同期メッセージ交換では、グランドマスター装置101がスレーブ装置102にFollow_Upメッセージを送信する。ここで、Syncメッセージの送信において、メッセージの送信時刻を事前に把握するのは困難であるので、Syncメッセージではt1の予測値が測定され、Follow_Upメッセージでt1の実際の値が測定される。これによって誤差が補償される。以下では、上述したSyncメッセージ、Follow_Upメッセージ、Delay_Reqメッセージ、およびDelay_Respメッセージを、同期メッセージと称する。
PTPでは、グランドマスター装置101とスレーブ装置102との間の伝送遅延時間dが同期メッセージ交換の往路および復路で同じであることと仮定としている。よって、スレーブ装置102が測定した4つのタイムスタンプt1、t2、t3、およびt4に基づいて、グランドマスター装置101のマスタータイムとスレーブ装置102のローカルタイムとの間のオフセットΔtを計算することができる。同期メッセージ交換の往復経路の遅延時間が同じと仮定しているので、式(1)乃至(4)が成立する。
t2−t1=Δt+d 式(1)
t4−t3=Δt+d 式(2)
{(t2−t1)+(t4−t3)}/2=d 式(3)
Δt=(t2−t1)−d 式(4)
スレーブ装置102は、式(1)乃至(4)に従ってオフセットΔtを計算し、オフセットΔtに基づいて、自身のローカルタイムを補正することができる。
しかし、現実的にはIPネットワークの伝送遅延時間はトラフィック量、あるいはトラフィックの特性により常に変化してばらついており、伝送遅延時間は往路と復路では異なる。
IPネットワーク内の中間ノードがPTPに従ってバウンダリ クロック、ピア・ツー・ピア トランスペアレントクロック、またはエンド・ツー・エンド トランスペアレントクロックとして動作する場合、変動する伝送遅延時間を計測し、スレーブ装置に伝送遅延時間を通知する。中間ノードが上述した機能を実装することによって、スレーブ装置は伝送遅延時間を把握することができる。よって、オフセットΔtの計算値が伝送遅延時間のばらつきの影響を受けない。
PTP未サポートの中間ノードは、上述した伝送遅延時間をスレーブ装置に通知することができない。よって、PTP未サポートのネットワーク上では、この伝送遅延時間のばらつきを定量化する手段がない。このため、オフセットの計算値が伝送遅延時間のばらつきの影響を受けることになり、結果として同期精度が悪化する事となる。
また、IEEE Std 1588−2008に示されているPTPの標準的なスレーブ装置のローカルクロックでは、補正済みローカルタイムを次の同期メッセージ交換に用いている。つまり、スレーブ装置は、ばらつきのある伝送遅延時間に基づいて、t1〜t4を測定し、測定したt1〜t4に基づいて自身のローカルタイムを補正し、補正後のローカルタイムで再度、t1〜t4を測定することになる。従って、同期メッセージ交換に用いているローカルタイムそのものが安定せずにジッタまたはワンダーが現れる事となる。PTP未サポートのネットワーク上においては前述した伝送遅延時間のばらつきに加え、ローカルタイムの不安定さにより同期精度がさらに悪化する事になる。
本実施形態では、伝送遅延時間のばらつきとローカルタイムの不安定さがオフセットΔtの計算に与える影響を最小にし、高精度のオフセット値を得ることができる。
本実施形態では、スレーブ装置102、103、および104の各々は、2つのローカルタイムLT1およびLT2を有する。ローカルタイムLT1は、上述したPTPに従って時刻が補正されず、同期メッセージ交換(つまり、4つのタイムスタンプt1、t2、t3、およびt4を計算するために)にのみ用いられる(フリーランニング)。ローカルタイムLT2は、上述したPTPに従って、グランドマスター装置101のマスタータイムとのオフセットに基づいて補正される。
フリーランニングのローカルタイムLT1を用いて同期メッセージ交換を行うことにより、上述したローカルタイムの不安定さにより同期の精度がさらに悪化する事を防止することができる。グランドマスター装置のマスタータイムとスレーブ装置のローカルタイムとのオフセットΔtは、両方のクロックの定常的な周波数の差によるものとなる。従って、グランドマスター装置のマスタータイムとスレーブ装置のローカルタイムとのオフセットと伝送遅延時間から成る(t2−t1)と(t4−t3)は、機器の周辺温度等の影響を最低限とした一定の条件の下では、経由した時間に比例して直線的に変化する。
図3のグラフは、スレーブ装置のローカルクロックの周波数がグランドマスター装置のクロックの周波数よりも高いケースを例に、フリーランニングのローカルタイムLT1を用いた同期メッセージ交換における時間差(t2−t1)と時間差(t4−t3)の遷移を示している。図3の上のグラフ(以下、「(t2−t1)グラフ」)では、縦軸は、スレーブ装置が同期メッセージを交換するときに計算する(t2−t1)を表す。横軸は、t2を基準とした、スレーブ装置のローカルタイムLT1の時間軸を表す。同様に、図3の下のグラフ(以下、「(t4−t2)グラフ」)では、縦軸は、スレーブ装置が同期メッセージを交換するときに計算する(t4−t3)を表す。横軸は、t3を基準とした、スレーブ装置のローカルタイムLT1の時間軸を表す。
以下では、時間差(t2−t1)および時間差(t4−t3)のいずれも、グランドマスター装置とスレーブ装置との間の同期メッセージ交換における同期メッセージの送信時刻と受信時刻との間の時間差を指す。
(t2−t1)グラフでは、折れ線301は、スレーブ装置が同期メッセージを交換するときに実測した(t2−t1)を表す。折れ線304は、実測した(t2−t1)に基づいて計算した伝送遅延時間dの実測値を表す。同様に、(t4−t3)グラフでは、折れ線311は、スレーブ装置が同期メッセージを交換するときに実測した(t4−t3)を表す。折れ線314が、実測した(t4−t3)に基づいて計算した伝送遅延時間dの実測値を表す。
グラフの横軸であるスレーブ装置のローカルタイムLT1(t2の時点を基準)が経過するに従い、直線302で示される(t2−t1)の最短値は、グランドマスター装置のクロックとスレーブ装置のローカルクロックの周波数差に従い直線的に変化していく。同様に、スレーブ装置のローカルタイムLT1(t3の時点を基準)が経過するに従い、直線312で示される(t4−t3)の最短値は、グランドマスター装置のクロックとスレーブ装置のローカルクロックの周波数差に従い直線的に変化していく。ここで最短値とは伝送遅延時間dが定常的に最短の固定値であると仮定した場合の(t2−t1)および(t4−t3)の理論値である。
実際の同期メッセージ交換での(t2−t1)、あるいは(t4−t3)の実測値は、伝送遅延時間dが折れ線304あるいは折れ線314に示すようにばらつくため、折れ線301あるいは折れ線311のように変化する。スレーブ装置のローカルタイムLT1のクロック周波数がグランドマスター装置のクロック周波数よりも高いこのケースでは、常にt2>t1である。よって、(t2−t1)の実測値の絶対値は決して(t2−t1)の最短値を下回る事はない。
本実施形態では、この点に着目し、(t2−t1)の実測値の時系列を基に同期メッセージ交換における(t2−t1)の値の予測値を算出する。同様に、(t4−t3)の実測値の時系列を基に同期メッセージ交換における(t4−t3)の値の予測値を算出する。そして、(t2−t1)および(t4−t3)の実測値ではなく、予測値を用いてローカルタイムLT2の補正を行う。一方で、ローカルタイムLT2の補正を行う場合には、ローカルタイムLT1の補正は行わず、同期メッセージの交換(つまり、(t2−t1)および(t4−t3)を実測するとき)においてローカルタイムLT1を使用する。
図3において、同期メッセージ交換での(t2−t1)の実測値の時系列のなかで開始時点(図3のT00)の基準値a1と(t2−t1)の時系列の実測値を結んだ直線群のなかで最も傾斜が少ない直線(以下、予測値直線)の延長線(図3のT01時点では直線305)上の値が、次の同期メッセージ交換の時点で(t2−t1)の予測値として使用される。設定値a1は、(t2−t1)の予測値に対する基準値とする。
同様に、同期メッセージ交換での(t4−t3)の時系列の実測値のなかで開始時点(図3のT00)の基準値a2を結んだ直線群のなかで最も傾斜が少ない直線(予測値直線)の延長線(図3のT02時点では315)上の値が、次の同期メッセージ交換の時点で(t4−t3)の予測値として使用される。設定値a2は、(t4−t3)の予測値に対する基準値とする。
そして、同期メッセージ交換での実測値と時系列の開始時点(T00のa1あるいはa2)を結んだ直線の傾斜が、その時点での予測値直線の傾斜を下回らない限りは、予測値を用いてローカルタイムLT2の補正を行う。つまり、ローカルタイムLT2の補正において、予測値直線(直線305)上にある予測値が時間差(t2−t1)として使用され、予測値直線(直線315)上にある予測値が時間差(t4−t3)として使用されて、伝送遅延時間dが算出される。ここで傾斜が下回わる、すなわち傾斜が少ないとは横軸たる時間軸に対する傾斜角が小さい事の意味である。
図3において(t2−t1)グラフでは、前述したようにT01の時点で、(t2−t1)実測値308とT00での始点であるa1を結んだ直線305が最も傾斜が少ない。よって、直線305は、次の同期メッセージ交換での予測値直線となる。例えば、T01の次の同期メッセージ交換を行うT011の時点では、(t2−t1)の実測値307が得られているが、基準値a1と実測値307とを結んだ直線は、直線305よりも傾斜角が大きい。よって、T011の時点で時刻補正を行う場合、直線305上のT011の時点でのt2に対応する予測値E1が時間差(t2−t1)として用いられる。
同様に(t4−t3)グラフでは、T02の時点で、(t4−t3)実測値318とT00での始点であるa2を結んだ直線315が最も傾斜が少ない(傾斜角がマイナス方向に大きい)。よって、直線315は、次の同期メッセージ交換での予測値直線となる。例えば、T02の次の同期メッセージ交換を行うT021の時点では、(t4−t3)の実測値317が得られているが、基準値a2と実測値317とを結んだ直線は、直線315よりも傾斜角が大きい。よって、T021の時点で時刻補正を行う場合、直線315上のT021の時点でのt3に対応する予測値E3が時間差(t2−t1)として用いられる。
(t2−t1)グラフでは、さらに次の同期メッセージ交換を行うT012の時点において(t2−t1)の実測値309を得られている。実測値309とT00での始点であるa1を結んだ直線306の傾斜が、T012の時点での予測値直線305の傾斜よりも小さい。よって、予測値直線を直線306に変更し、直線305上の予測値310ではなく、直線306上のT012の時点でのt2に対応する実測値309が予測値として用いられる。予測値309に基づいて、時間差(t2−t1)を算出し、ローカルタイムLT2の補正を行う。
これ以後のローカルタイムLT2の補正においては、直線306よりも少ない傾斜の予測値直線を形成する実測値が得られるまで、直線306上の予測値(例えば、図3のT03の時点では、直線306上のT03の時点でのt2に対応する予測値E2)を用いて時間差(t2−t1)を算出し、ローカルタイムLT2の補正を行う。
上記と同様の処理を(t4−t3)についても行う。さらに次の同期メッセージ交換を行うT022の時点において(t4−t3)の実測値319を得られている。実測値319とT00での始点であるa2を結んだ直線316の傾斜が、T022の時点での予測値直線315の傾斜よりも小さい。よって、予測値直線を直線316に変更し、直線315上の予測値320ではなく、直線316上のT022の時点でのt3に対応する実測値319が予測値として用いられる。予測値319に基づいて、時間差(t4−t3)を算出し、ローカルタイムLT2の補正を行う。
これ以後のローカルタイムLT2の補正においては、直線316よりも少ない傾斜の予測値直線を形成する実測値が得られるまで、直線316上の予測値を用いて時間差(t4−t3)を算出する。
T023の時点での同期メッセージ交換において(t4−t3)の実測値321が得られている。実測値321とT00での始点であるa2を結んだ直線322の傾斜がその時点での予測値の直線316の傾斜よりも小さい。よって、予測値直線を直線322に変更し、直線322上の予測値を用いて時間差(t4−t3)を算出し、ローカルタイムLT2の補正を行う。
これ以後のローカルタイムLT2の補正においては、直線322よりも少ない傾斜の実測値が得られるまで直線322上の予測値を用いて時間差(t4−t3)を算出する。つまり、本実施形態では、スレーブ装置においてローカルタイムLT2の時刻補正を行うとき、その時点までで得られた(t2−t1)の実測値と基準値a1とを結ぶ最も傾斜が小さい直線上の、その時点に対応する予測値を(t2−t1)として用いる。また、ローカルタイムLT2の時刻補正を行うとき、その時点までで得られた(t4−t3)の実測値と基準値a2とを結ぶ最も傾斜が小さい直線上の、その時点に対応する予測値を(t4−t3)として用いる。
上述した予測値について、例えば、図3に示した予測値E1は、式(5)に従って算出することができる。
E1=a1+(T011−T00)×(308−a1/(T01−T00))
式(5)
T00は、T00の時点でのt2(タイムスタンプ)の値であり、T011は、T011の時点でのt2の値であり、T01は、T01の時点でのt2の値である。
また、図3に示した予測値E2は、式(6)に従って算出することができる。
E2=a1+(T03−T00)×(309−a1/(T012−T00))
式(6)
T00は、T00の時点でのt2(タイムスタンプ)の値であり、T03は、T03の時点でのt2の値であり、T012は、T012の時点でのt2の値である。
さらに、図3に示した予測値E3は、式(7)に従って算出することができる。
E3=a2+(T021−T00)×(318−a2/(T02−T00))
式(7)T00は、T00の時点でのt3(タイムスタンプ)の値であり、T02は、T02の時点でのt3の値であり、T021は、T021の時点でのt3の値である。
実施形態にかかるスレーブ装置は、2つのモードのいずれかに従って動作する。1つ目のモードは、従来のPTPに従って動作する「従来型PTPモード」である。2つ目のモードは、上述した予測値直線上の予測値を用いて(t2−t1)および(t4−t3)を算出し、ローカルタイムLT2を補正し、ローカルタイムLT1を補正しない処理を実行する「拡張PTPモード」である。2つのモード切り替えは、手動による切り替えであってもよく、または後述する基準値a1およびa2を算出するために、伝送遅延時間のばらつきが低減してきたタイミングで自動で切り替わってもよい。
次にa1およびa2の値をどのように設定するかを説明する。図3の(t2−t1)グラフでのa1は、T00の時点での(t2−t1)の予測値に対する基準値であり、(t2−t1)の最短値より少ない事を前提としている。図3の(t4−t3)グラフでのa2は、T00の時点での(t4−t3)の予測値に対する基準値であり、(t4−T3)の最短値より少ない事を前提としている。
(t2−t1)および(t4−T3)の最短値を把握する事はできない。よって、基準値a1は、例えば、スレーブ装置が「従来型PTPモード」で動作し、所定の回数だけ同期メッセージ交換を行った結果として得られた(t2−t1)の最短値に所定の演算処理(例えば0.5倍等の所定の値を掛け合わせた値を減算)を行った値が設定されてもよい。この場合、スレーブ装置が「従来型PTPモード」において同期メッセージ交換を行い、伝送遅延時間d(つまり、測定された(t2−t1))のばらつきが小さくなったと判断したときの(t2−t1)の最短値に所定の演算処理が行われてもよい。同様に、基準値a2は、スレーブ装置が「従来型PTPモード」で動作し、所定の回数だけ同期メッセージ交換を行った結果として得られた(t4−t3)の最短値に所定の演算処理(例えば0.5倍等の所定の値を掛け合わせた値を減算)を行った値が設定されてもよい。この場合、スレーブ装置が「従来型PTPモード」において同期メッセージ交換を行い、伝送遅延時間d(つまり、測定された(t4−t3))のばらつきが小さくなったと判断したときの(t4−t3)の最短値に所定の演算処理が行われてもよい。
また、基準値a1は、例えば、スレーブ装置が「従来型PTPモード」で動作し、所定の回数だけ同期メッセージ交換を行った結果として得られた(t2−t1)の平均値に所定の演算処理(例えば0.5倍等の所定の値を掛け合わせた値を減算)を行った値が設定されてもよい。この場合、スレーブ装置が「従来型PTPモード」において同期メッセージ交換を行い、伝送遅延時間d(つまり、測定された(t2−t1))のばらつきが小さくなったと判断したときの(t2−t1)の平均値に所定の演算処理が行われてもよい。同様に、基準値a2は、スレーブ装置が「従来型PTPモード」で動作し、所定の回数だけ同期メッセージ交換を行った結果として得られた(t4−t3)の平均値に所定の演算処理(例えば0.5倍等の所定の値を掛け合わせた値を減算)を行った値が設定されてもよい。この場合、スレーブ装置が「従来型PTPモード」において同期メッセージ交換を行い、伝送遅延時間d(つまり、測定された(t4−t3))のばらつきが小さくなったと判断したときの(t2−t1)の平均値に所定の演算処理が行われてもよい。
上述したように、スレーブ装置が同期メッセージ交換における伝送遅延時間dのばらつきが小さくなったと判定した場合、上述した「従来型PTPモード」から「拡張PTPモード」に遷移してもよい。伝送遅延時間dのばらつきが小さくなった結果として得られる(t2−t1)および(t4−t3)の最短値または平均値から、適切なa1およびa2を設定することができるからである。上述した基準値a1およびa2の設定、ならびにモード間の遷移は、後述するPTPプロトコルエンジン611によって実行される。
別の方法としては、基準値a1は、0に設定されてもよい。基準値a2についても同様である。基準値a2については、そもそも、スレーブ装置のローカルタイムLT1の精度が低いので、スレーブ装置のローカルクロックの周波数がグランドマスター装置のクロックの周波数よりも高い場合でも、t3>t4であることがあり得る。よって、伝送遅延時間dの値が小さい場合に、(t4−t3)が(t4−t3)の最短値を下回る事を避けるために、a2は、0未満の所定の値が設定されてもよい。
あるいはネットワーク構成が既知の場合に、ネットワークを構成している機器の理論的な最短値の合計が基準値a1およびa2に設定されてもよい。
上記の処理を行う事で、始点であるT00からの時間が経過するにつれて、(t2−t1)の予測値は(T2−t1)の最短値に近づいていき、同期メッセージ交換での実測値のばらつきがローカルタイムの補正のためのオフセットの計算に与える影響も低減していく。(t4−t3)についても同様である。
これにより、伝送遅延時間のばらつきがオフセットの計算に与える影響を最小にし、高精度のオフセット値を得る事が可能となりPTPをサポートしていないIPネットワーク上で高精度な時刻同期を実現する事ができる。
図4は、スレーブ装置のローカルクロックの周波数がグランドマスター装置のクロックの周波数よりも低いケースを例に、フリーランニングのローカルタイムLT1を用いた同期メッセージ交換における時間差(t2−t1)の遷移を示す。考え方は、図3で説明したのと同様である。図5は、スレーブ装置のローカルタイムの周波数がグランドマスター装置のタイムの周波数よりも低いケースを例に、フリーランニングのローカルタイムLT1を用いた同期メッセージ交換における時間差(t4−t3)の遷移を示す。考え方は、図3で説明したのと同様である。
図6は、図1におけるスレーブ装置102の構成を示す図である。スレーブ装置103および104も同様の構成を有するので、図6では、スレーブ装置102の構成のみを示す。スレーブ装置102は、プロトコル上は、PTPで定義されたオーディナリークロックのスレーブクロックとして動作する。すなわち、同期メッセージ交換でのスレーブとして動作をする。しかし、スレーブ装置102の構成はIEEE Std 1588−2008に示されているPTPの標準的なスレーブの構成とは異なる。
スレーブ装置102は、制御装置601、通信装置602、メモリ603、および記憶装置604を含み、それらの要素が内部バスを介してそれぞれ結合されている。
制御装置601は、マイクロプロセッサであり、記憶装置604に記憶されたプログラムをメモリ603に読み出して実行する。制御装置601は、スレーブ装置102の全体を制御する。制御装置601は、ASIC(Application Specific Integrated circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを使用して実装されてもよい。
通信装置602は、IPネットワーク110を介してグランドマスター装置101との間で同期メッセージを送受信するネットワークインタフェースである。通信装置602は、後述するイベントインタフェース618および汎用インタフェース619を実装する。
図7は、スレーブ装置102の論理モジュールを示す図である。スレーブ装置102は、論理モジュールとして、PTPプロトコルエンジン611、フリーラン可能ローカルタイム部612、タイムスタンプ発生部613、オフセット計算部614、ローカルタイム補正部615、時間差計算部616、および予測値直線設定部617を含む。これらの論理モジュールは、通信装置602に対して制御装置601が所定のプログラムを実行し制御すること、あるいは制御装置601内で所定のプログラムを実行することによって実装される。スレーブ装置102はまた、イーサネット1102に接続された単一の物理ポート上の2つの論理インタフェースであるイベントインタフェース618および汎用インタフェース619を含む。
イベントインタフェース618、は同期メッセージ交換用のインタフェースであり、同期メッセージ交換用のタイムスタンプを生成するタイムスタンプ発生部613に接続されている。
汎用インタフェース619は、タイムスタンプを持たないメッセージの送受信に使用され、PTPプロトコルエンジン611に接続されている。PTPプロトコルエンジン611はPTPメッセージを送受信し、データセットを更新し、ポートに関連付けられたステートマシンを実行する。
フリーラン可能ローカルタイム部612は、同期メッセージ交換に用いられるローカルタイムLT1を維持する。フリーラン可能ローカルタイム部612は、ローカルタイムLT1からのクロックを基にフリーランニングが可能なカウンタである。フリーラン可能ローカルタイム部612は、図3に示した同期メッセージ交換用のタイムスタンプ情報(t2およびt3)をタイムスタンプ発生部613に与える。図3の予測値直線の始点T00において、つまり、「従来型PTPモード」から「拡張PTPモード」に遷移するとき、ローカルタイム補正部615からローカルタイムLT2のクロック情報(タイムスタンプ)を取り込み、その値を基にフリーランでカウントアップする。
タイムスタンプ発生部613は、イベントインタフェース618がグランドマスター装置101から同期メッセージを受信すると、図3の予測値を得るための同期メッセージ交換用(つまり、スレーブ装置102が「拡張PTPモード」にあるとき)にはフリーラン可能ローカルタイム部612からのローカルタイムLT1を用いてタイムスタンプt2およびt3を生成する。タイムスタンプ発生部613は、通常の同期メッセージ交換、例えば、図3における予測値直線の始点T00より以前の同期メッセージ交換においては(つまり、スレーブ装置102が「従来型PTPモード」にあるとき)、ローカルタイム補正部615からのローカルタイムを用いてタイムスタンプを生成する。
オフセット計算部614は、図3の予測値を得るための同期メッセージ交換時には(つまり、スレーブ装置102が「拡張PTPモード」にあるとき)、予測値直線設定部617から渡された時間差値((t2−t1)の値または(t4−t3)の値)を基にオフセットを計算し、ローカルタイム補正部615に渡す。通常の同期メッセージ交換、例えば図3における予測値直線の始点T00より以前の同期メッセージ交換においては(つまり、スレーブ装置102が「従来型PTPモード」にあるとき)、時間差計算部616から渡された時間差値を用いてオフセットを計算し、ローカルタイム補正部615に渡す。
時間差計算部616は、PTPプロトコルエンジン611から渡されたt1、t2、t3、t4の値を基に時間差値((t2−t1)の値または(t4−t3)の値)を計算し、予測値直線設定部617およびオフセット計算部614に対して、計算した時間差値およびその時間差値を与えた同期メッセージ交換用のローカルタイム情報(t2またはt3)を渡す。
予測値直線設定部617は、図3、図4、および図5に示す時間差グラフの処理を行う機能を備え、予測値の直線(予測値直線)を設定し、その予測値の直線に基づいた時間差情報((t2−t1)の値または(t4−t3)の値)をオフセット計算部614に渡す。
予測値直線設定部617は、予測値直線の始点の時間情報(図3ではT00)、現在の時間情報、予測値直線の始点の基準値(図3ではa1およびa2)、現状の予測値直線を形成している実測値(図3の予測値直線305の場合の時刻T01における実測値308、あるいは予測値直線315の場合の時刻T02における実測値318)とその実測値を得た同期メッセージ交換用のローカルタイム情報を保持している。
時間差計算部616から新たな時間差値と新たなローカルタイム情報を受け取った予測値直線設定部617は、時間差グラフ上で当該時間差値と当該スレーブ時間情報でプロットされるポイントを予測値直線の始点と結んだ直線を引いて現状の予測値直線との傾斜の比較を行う。
新たな時間差値と新たなローカルタイム情報で引いた直線のスレーブ時間軸に対する傾斜角が現状の予測値直線より少ない場合、当該直線を新たな予測値直線とし、新たな時間差値と新たなスレーブ時間をオフセット計算部614に渡す。
新たな時間差値と新たなローカルタイム情報で引いた直線の傾斜が現状の予測値直線より大きい場合には予測値直線の変更は行わず、新たなローカルタイムに対応する予測値直線上の値を時間差値としてオフセット計算部614に渡す。
ローカルタイム補正部615は、オフセット計算部614から渡されたオフセットを用いてローカルタイムを補正し、補正済みローカルタイム情報620を出力する。
補正済みローカルタイム情報620の作成に関しては、論理的な緩慢化に加え必要とあれば通常のDLLあるいはPLL、ホールドオーバーのテクノロジーを用いたコントロールループがワンダーあるいはジッタの抑制のために用いられる。
以下、図6に示すスレーブ装置102の動作を説明する。
スレーブ装置102がイーサネット1102より受信したPTPのパケットは、同期メッセージ交換用パケットの場合はイベントインタフェース618により受信され、そのほかのメッセージの場合には汎用インタフェース619により受信される。
イベントインタフェース618が受信した同期メッセージ交換用のパケットは、タイムスタンプ発生部613においてパケット内の時間情報の確認を受けPTPプロトコルエンジン611に渡される。
汎用インタフェース619が受信したパケットの情報もPTPプロトコルエンジン611に渡される。PTPプロトコルエンジン611は、タイムスタンプ発生部613あるいは汎用インタフェース619から渡されたパケットの情報によりデータセットを更新し、ポートに関連付けられたステートマシンを実行する。
タイムスタンプ発生部613からの情報に対しては、PTPプロトコルエンジン611は、同期メッセージ交換のプロトコルシーケンスを実行するとともに、その結果たるt1、t2、t3、およびt4の情報を時間差計算部616に与える。
時間差計算部616は、それらの情報を基に時間差値((t2−t1)の値または(t4−t3)の値)を計算し、予測値直線設定部617およびオフセット計算部614に対して、計算した時間差値およびその時間差値を与えた同期メッセージ交換用のローカルタイム情報(t2またはt3)を渡す。
予測値直線設定部617は、時間差計算部616より渡された時間差値とローカルタイム情報でプロットされるポイントを予測値直線の基準値と結んだ直線を引いて現状の予測値直線との傾斜の比較を行い、新たな時間差値と新たなスレーブ時間で引いた直線のスレーブ時間軸に対する傾斜角が現状の予測値直線より少ない場合、当該直線を新たな予測値直線とし、新たな時間差値と新たなローカルタイム情報をオフセット計算部614に渡す。
そうでない場合には、予測値直線の変更は行わず、新たなローカルタイム情報に対応する予測値直線上の値を時間差値としてオフセット計算部614に渡す。
傾斜の比較は、図3に示した(t2−t1)グラフでのT011の時点を基準にすると、例えば、以下のように行う。図3に示したように、T011の時点での予測値直線は直線305であり、実測値307(時間差(t2−t1))が得られている。直線305を得るための実測値が、T01の時点で実測された実測値308である。よって、記憶装置604には、T01の時点で実測された実測値308(時間差(t2−t1))およびT01の時点でのローカルタイムLT1を基準としたt2が記憶されている。
よって、予測値直線設定部617は、T011の時点での予測値直線(直線305)上のT011の時点でのt2に対応する予測値(E1)を算出し、算出した予測値E1を実測値307と比較する。実測値の方が小さいと、予測値直線を基準値a1と実測値とを結んだ直線に変更し、その時点(T011)の時点でのt2および実測値を記憶する。つまり、傾斜の比較は、第1の時点TP1で実測した第1の時間差(t2−t1)と第1の時点TP1でのt2と、第2の時点TP2で実測した第2の時間差(t2−t1)と第2の時点TP2でのt2に基づいて、第2の時間差(t2−t1)が、第1の時間差(t2−t1)と基準値a1とを結ぶ直線上の第2の時点TP2でのt2に対応する予測値(EV)よりも大きいか否かを判定することによって行われる。
EV=a1+(TP2−TP0)×(第1の時間差(t2−t1)−a1)/(TP1−T00) 式(8)
TP2は、TP2の時点でのt2(タイムスタンプ)の値であり、TP0は、基準値a1に対応する時点でのt2の値であり、TP1は、TP1の時点でのt2の値である。
予測値EVが第2の時間差(t2−t1)よりも小さい場合、a1と第2の時間差(t2−t1)とを結ぶ直線が予測値直線となる。一方、予測値EVが第2の時間差(t2−t1)よりも大きい場合、a1と第1の時間差(t2−t1)とを結ぶ直線が予測値直線となる。
t4−t3についても同様に、傾斜の比較は、第1の時点TP1で実測した第1の時間差(t4−t3)と第1の時点TP1でのt2と、第2の時点TP2で実測した第2の時間差(t4−t3)と第2の時点TP2でのt2に基づいて、第2の時間差(t4−t3)が、第1の時間差(t4−t3)と基準値a2とを結ぶ直線上の第2の時点TP2でのt2に対応する予測値(EV)よりも大きいか否かを判定することによって行われる。
EV=a2+(TP2−TP0)×(第1の時間差(t4−t3)−a1)/(TP1−T00) 式(9)
TP2は、TP2の時点でのt3(タイムスタンプ)の値であり、TP0は、基準値a1に対応する時点でのt3の値であり、TP1は、TP1の時点でのt3の値である。
予測値EVが第2の時間差(t4−t3)よりも小さい場合、a2と第2の時間差(t4−t3)とを結ぶ直線が予測値直線となる。一方、予測値EVが第2の時間差(t4−t3)よりも大きい場合、a2と第1の時間差(t4−t3)とを結ぶ直線が予測値直線となる。
オフセット計算部614は、高精度な時刻同期を取る場合、例えば図3の予測値直線の始点T00より以後の同期メッセージ交換(つまり、スレーブ装置102が「拡張PTPモード」にあるとき)においては予測値直線設定部617から渡された時間差値((t2−t1)の値または(t4−t3)の値)を基にオフセットを計算し、ローカルタイム補正部615に渡す。
オフセット計算部614は、通常の同期メッセージ交換、例えば図3における予測値直線の始点T00より以前の同期メッセージ交換においては(つまり、スレーブ装置102が「従来型PTPモード」にあるとき)、時間差計算部616から渡された時間差値を用いてオフセットを計算し、ローカルタイム補正部615に渡す。
これにより、高精度の時刻同期を取る場合に(つまり、スレーブ装置102が「拡張PTPモード」にあるとき)、予測値直線を基にしたローカルタイムの補正を行い、その予備段階として通常の同期メッセージ交換を行う場合には(つまり、スレーブ装置102が「従来型PTPモード」にあるとき)、通常のオーディナリークロックとしてのローカルタイムの補正を行うことが可能となる。
PTPプロトコルエンジン611により同期メッセージ交換のプロトコルシーケンスが実行されると、タイムスタンプ発生部613は、高精度の時刻同期を取る場合には(つまり、スレーブ装置102が「拡張PTPモード」にあるとき)、フリーラン可能ローカルタイム部612からのローカルタイムを用いてタイムスタンプを生成し、通常の同期メッセージ交換においては(つまり、スレーブ装置102が「従来型PTPモード」にあるとき)、ローカルタイム補正部615からローカルタイムを用いてタイムスタンプを生成し、同期メッセージ交換に用いる。
これにより、高精度の時刻同期を取る場合には、安定したフリーランのローカルタイムLT1によるタイムスタンプを用い、通常の同期メッセージ交換を行う場合には補正済みのローカルタイムによるタイムスタンプを用いる事が可能となる。
以上、説明したように本実施形態では、同期メッセージ交換で得たタイムスタンプ情報を基に次のタイムスタンプの予測値を算出し、ローカルタイムの補正に用いる。また、本実施形態では、PTPスレーブ装置において、フリーランニングのローカルタイムと、グランドマスター装置の時間に同期するように補正を行った補正済みローカルタイムの二つのローカルタイムを設ける。よって、フリーランニング可能なローカルタイムを同期メッセージ交換で用いる事により伝送遅延時間のばらつきとローカルタイムの不安定さがオフセットの計算に与える影響を最小にし、高精度の時刻同期を得る事を可能としている。
これにより、ネットワーク内の中間ノード(スイッチおよびルータなど)がPTP未サポートのネットワークにおいて同期メッセージ交換(Synchronization message exchange)によって獲得したタイムスタンプを基に、より高精度の時刻同期を取ることができる。
本実施形態で実装される処理は、コンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムによって実行されてもよい。コンピュータ実行可能命令は、制御装置によって実行されるとき、制御装置に、本実施形態で実装される処理を実行させる。上記コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
本明細書および図面において開示される実施形態は一例にすぎず、本発明の技術的範囲を定める際に、本開示の内容に限定して解釈されるべきではない。説明のため各処理を分けて記載したが、各処理を統合、連携させ、それぞれが有する処理の一部または全部を他方が行うように実装され得る。
101 PTPグランドマスター装置
102、103、104 PTPスレーブ装置
1101、1102、1103、1104 イーサネット
110 IPネットワーク
601 制御装置
602 通信装置
603 メモリ
604 記憶装置
611 PTPプロトコルエンジン
612 フリーラン可能ローカルタイム部
613 タイムスタンプ発生部
614 オフセット計算部
615 ローカルタイム補正部
616 時間差計算部
617 予測値直線設定部
618 イベントインタフェース
619 汎用インタフェース

Claims (8)

  1. PTPに従って動作するスレーブ装置であって、
    グランドマスター装置との同期メッセージの交換を通じて、前記同期メッセージの送信時刻と受信時刻との間の時間差を取得し、
    前記時間差と基準値とを結ぶ直線を判定し、
    前記直線上の値に基づいて、グランドマスター装置のマスタータイムとスレーブ装置のローカルタイムとの間のオフセットを算出する、
    ように構成された制御装置を備えたことを特徴とするスレーブ装置。
  2. 前記時間差は、第1の時点において取得された第1の時間差であり、前記直線は、第1の直線であり、
    前記制御装置は、
    前記同期メッセージの交換を通じて、第2の時点において、前記同期メッセージの送信時刻と受信時刻との間の第2の時間差を取得し、
    前記第2の時間差と前記基準値とを結ぶ第2の直線を判定し、
    前記第1の直線の傾きと前記第2の直線の傾きとを比較し、
    前記比較に基づいて、前記第1の直線上の前記第2の時点に対応する値または前記第2の直線上の前記第2の時点に対応する値に基づいて、前記オフセットを算出する、
    ように構成さらにされたことを特徴とする請求項1に記載のスレーブ装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1の直線の傾きが前記第2の直線の傾きよりも小さいと判定した場合、前記第1の直線上の前記第2の時点に対応する値に基づいて、前記オフセットを算出するように構成さらにされたことを特徴とする請求項2に記載のスレーブ装置。
  4. 前記スレーブ装置は、第1のローカルタイムおよび第2のローカルタイムを含み、
    前記制御装置は、
    前記第1のローカルタイムに基づいて、前記第1の時間差および前記第2の時間差を取得し、
    前記算出したオフセットに基づいて、前記第2のローカルタイムを補正する、
    ようにさらに構成されたことを特徴とする請求項2または3に記載のスレーブ装置。
  5. 前記制御装置は、前記第1の直線の傾きが前記第2の直線の傾きよりも大きい場合、前記第2の時間差に基づいて、前記グランドマスター装置の前記ローカルタイムと前記スレーブ装置の前記ローカルタイムとの間のオフセットを算出する、
    ようにさらに構成されたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のスレーブ装置。
  6. 前記基準値は、ゼロに設定される、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のスレーブ装置。
  7. 前記制御装置は、前記同期メッセージの交換を通じて、伝送遅延時間を算出するように構成され、
    前記基準値は、前記算出された伝送遅延時間の最短値に所定の値を減算した値が設定される、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のスレーブ装置。
  8. PTPに従って動作するスレーブ装置によって実行される方法であって、
    グランドマスター装置との同期メッセージの交換を通じて、前記同期メッセージの送信時刻と受信時刻との間の時間差を取得するステップと、
    前記時間差と基準値とを結ぶ直線を判定するステップと、
    前記直線上の値に基づいて、グランドマスター装置のマスタータイムとスレーブ装置のローカルタイムとの間のオフセットを算出するステップと、
    を備えたことを特徴とする方法。
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