JP2020072190A - 洗浄方法及び洗浄システム - Google Patents

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Sei Yamahira
聖 山平
佐藤 直行
Naoyuki Sato
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Abstract

【課題】処理容器内の部材に付着した金属または金属含有物を効率的に除去することができる技術を提供する。【解決手段】処理容器内で用いられ、金属または金属含有物が付着した部材を帯電させる工程と、帯電した前記部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去する工程と、を有する洗浄方法が提供される。【選択図】図5

Description

本開示は、洗浄方法及び洗浄システムに関する。
半導体装置の製造工程では、熱酸化やChemical Vapor Deposition(CVD)等の処理により、ウエハに薄膜を形成することが行われている。例えば、特許文献1は、アルミニウム汚染のような金属汚染を抑制することができる薄膜形成装置の洗浄方法を開示する。
特開2009−27104号公報
本開示は、処理容器内の部材に付着した金属または金属含有物を効率的に除去することができる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、処理容器内で用いられ、金属または金属含有物が付着した部材を帯電させる工程と、帯電した前記部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去する工程と、を有する洗浄方法が提供される。
一の側面によれば、処理容器内の部材に付着した金属または金属含有物を効率的に除去することができる。
一実施形態に係るプラズマ処理装置の一例を示す縦断面図。 一実施形態に係る洗浄システムの一例を示す図。 一実施形態に係る帯電ユニットの一例を示す縦断面図。 一実施形態に係る洗浄対象部材を帯電させる工程の効果を説明するための図。 一実施形態に係る洗浄方法の一例を示すフローチャート。
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[プラズマ処理装置]
はじめに、一実施形態に係る洗浄システムにて洗浄する対象となる部材の一例について、プラズマ処理装置1のチャンバ(以下、処理容器ともいう)内の部材を例に挙げて説明する。図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置1の一例を示す縦断面図である。
本実施形態にかかるプラズマ処理装置1は、容量結合型の平行平板プラズマ処理装置である。プラズマ処理装置1では、チャンバ11内にてガスをプラズマ化し、そのプラズマを用いて載置台20に載置されたウェハWを処理する。プラズマ処理装置1は処理装置の一例であり、プラズマ処理装置1のチャンバ11内の洗浄対象となる部材は、処理容器内で用いられ、金属または金属含有物が付着した部材の一例である。
プラズマ処理装置1は、略円筒形のチャンバ11を有している。チャンバ11の内面には、アルマイト処理(陽極酸化処理)が施されている。チャンバ11内にはプラズマによりエッチング処理や成膜処理等のプラズマ処理がウェハWに施される処理室Uが画定される。
載置台20は、基台18と静電チャック21とを有し、基板の一例である半導体ウェハ(以下、「ウェハW」と表記する。)を載置する。載置台20は下部電極としても機能する。
基台18はアルミニウム等から形成され、基台18の上に静電チャック21が設けられている。静電チャック21は、絶縁体21bの間にチャック電極21aを挟み込んだ構造になっている。チャック電極21aにはスイッチ23を介して直流電源22が接続され、スイッチ23がオンのとき、直流電源22からチャック電極21aに直流電圧が印加される。これにより、クーロン力によってウェハWが静電チャック21に吸着される。
ウェハWの周囲であって静電チャック21の外周の載置面には、円環状のエッジリング87が載置される。エッジリング87は、例えばシリコンから形成されている。エッジリング87は、フォーカスリングとも呼ばれ、処理室U内のプラズマをウェハWの表面に向けて収束し、プラズマ処理の効率を向上させるように機能する。
載置台20は、支持体14によりチャンバ11の底部に保持される。基台18の内部には、冷媒流路24が形成されている。チラーユニットから出力された例えば冷却水やブライン等の冷却媒体は、冷媒入口配管26a、冷媒流路24、冷媒出口配管26bと流れ、チラーユニットに戻り、所定の温度に制御されて前記経路を循環する。これにより、載置台20は抜熱され、冷却される。
伝熱ガス供給源から供給されるヘリウムガス(He)等の伝熱ガスは、ガス供給ライン28を通り静電チャック21の載置面とウェハWの裏面との間に供給される。冷媒流路24に循環させる冷却媒体と、ウェハWの裏面に供給する伝熱ガスとによりウェハWが所定の温度に制御される。
第1高周波電源32は、第1整合器33を介して載置台20に電気的に接続され、第1周波数のプラズマ生成用の高周波電力HF(例えば、40MHz)を載置台20に印加する。また、第2高周波電源34は、第2整合器35を介して載置台20に電気的に接続され、第1の周波数よりも低い第2周波数の、バイアス電圧発生用の高周波電力LF(例えば、13.56MHz)を載置台20に印加する。
第1整合器33は、第1高周波電源32の内部インピーダンスにプラズマ側の負荷インピーダンスを整合させる。第2整合器35は、第2高周波電源34の内部インピーダンスにプラズマ側の負荷インピーダンスを整合させる。
ガスシャワーヘッド25は、その外縁に設けられた円筒状のシールドリング40を介してチャンバ11の天井部の開口を閉塞するように取り付けられている。ガスシャワーヘッド25は、載置台20(下部電極)に対向する対向電極(上部電極)としても機能する。ガスシャワーヘッド25の周辺部には、シールドリング40の下面にて、石英(SiO)から形成されたトップシールドリング41が配置されている。
ガスシャワーヘッド25には、ガスを導入するガス導入口45が形成されている。ガスシャワーヘッド25の内部には拡散室46が設けられている。ガス供給源15から出力されたガスは、ガス導入口45を介して拡散室46に供給され、拡散室46にて拡散されて複数のガス供給孔47からチャンバ11内の処理室Uに導入される。
チャンバ11の底面には排気口55が形成されており、排気口55に接続された排気装置50によってチャンバ11内が排気される。これにより、チャンバ11内を所定の真空度に維持することができる。チャンバ11の側壁にはゲートバルブGが設けられ、ゲートバルブGの開閉により、ウェハWが搬送口からチャンバ11内又はチャンバ11外へ搬送される。
載置台20の外周側面を覆うようにインシュレータリング86が配置されている。インシュレータリング86は、円筒状であり、石英から形成されている。また、エッジリング87の外周側面を覆うように石英のカバーリング89が配置されている。
チャンバ11の側部には、内壁面に沿ってデポシールド82が設けられている。また、載置台20及び支持体14の外周側面に沿ってデポシールド83が設けられている。デポシールド82、83は、チャンバ11にて実行されたエッチング処理等により生じた副生成物(デポ)がチャンバ11の内壁に付着することを防止する。
デポシールド82、83の間の平面視において環状の排気路には、環状のバッフル板81が設けられている。バッフル板81は、例えば、アルミニウム材にYといったセラミックスを被覆することにより構成され得る。バッフル板81の下方の排気路49には排気口55が設けられている。
プラズマ処理装置1には、装置全体の動作を制御する制御部100が設けられている。制御部100は、CPU105、ROM110及びRAM115を有している。CPU105は、RAM115等の記憶領域に格納されたレシピに従って、エッチング等の所望のプラズマ処理を実行する。レシピにはプロセス条件に対する装置の制御情報であるプロセス時間、圧力(ガスの排気)、高周波電力や電圧、各種ガス流量、チャンバ内温度、冷却媒体の温度などが設定されている。
プラズマ処理が実行される際には、ゲートバルブGの開閉が制御され、ウェハWがチャンバ11に搬入され、載置台20に載置される。直流電源22からチャック電極21aに直流電圧が印加されると、ウェハWが静電チャック21に吸着され、保持される。
処理ガスは、ガス供給源15からチャンバ11内に供給される。高周波電力HFは、第1高周波電源32から載置台20に印加され、高周波電力LFは、第2高周波電源34から載置台20に印加される。これにより、処理室Uにプラズマが生成され、プラズマの作用によりウェハWにプラズマ処理が施される。
かかる構成のプラズマ処理装置1では、エッチング処理や成膜処理等のプラズマ処理時に発生するパーティクル(微粒子)や金属や有機物の反応生成物がチャンバ内の部材に付着する。このため、チャンバ11内の部材には定期的なウェット洗浄が必要である。チャンバ11内の部材の一例としては、エッジリング87、下部電極(載置台20)、上部電極(ガスシャワーヘッド25)、バッフル板81、デポシールド82、83、インシュレータリング86、カバーリング89、トップシールドリング41が挙げられる。ただし、以下に説明する一実施形態に係る洗浄システム10で洗浄する対象の部品は、以上の部材に限られず、チャンバ11内の他の部材であってもよい。また、プラズマ処理装置1以外の処理装置内の部材であって金属を含む物質が付着しているものであれば、いずれであってもよい。
[洗浄システム]
以下では、チャンバ11内の部材をウェット洗浄する洗浄システム10を例に挙げて、図2を参照しながら説明する。図2は、一実施形態にかかる洗浄システム10の一例を示す平面図である。洗浄システム10は、水洗ユニット2、帯電ユニット3、洗浄ユニット4、リンスユニット5、純粋洗浄ユニット6、乾燥ユニット7、処理液貯蔵ユニット8及び電源/制御ユニット9を有する。
水洗ユニット2は、プラズマ処理装置1から取り外したチャンバ11内の部材(以下、「洗浄対象部材」ともいう。)を純水を用いて洗浄する。これにより、洗浄対象部材を洗浄ユニット4に投入する前に、洗浄対象部材に付着した付着物を洗い流す。
帯電ユニット3は、洗浄対象部材を帯電させる。帯電ユニット3は、たとえば洗浄対象部材を負に帯電させる。帯電ユニット3は、電子発生器又はイオナイザーを用いて洗浄対象部材を帯電させてもよい。図3に一例を示す誘導結合プラズマ(ICP)装置等のプラズマ処理装置を用いて洗浄対象部材を帯電させてもよい。
図2に戻り、洗浄ユニット4は、帯電した洗浄対象部材を洗浄槽に投入する。洗浄ユニット4には、金属除去用、パーティクル除去用、有機物除去用の各洗浄槽が独立して設けられている。ただし、洗浄ユニット4は、同一槽を用いて金属除去用、パーティクル除去用及び有機物除去用の洗浄薬液を切り替えて供給するようにしてもよい。
金属除去用の槽はSC2用の薬液(HとHCLの混合溶液)で満たされている。本実施形態では、負に帯電した洗浄対象部材をSC2洗浄することで、洗浄対象部材の表面に付着した金属を除去する。
パーティクル除去用の槽は、SC1用の薬液(アンモニア加水)で満たされている。洗浄対象部材をSC1用の薬液に浸漬することで、洗浄対象部材の表面に付着したパーティクルを除去できる。有機物除去用の槽は、Sulfuric hydrogen Peroxide Mixture(SPM:HとHSOの混合溶液であり、硫酸加水ともいう。)で満たされている。洗浄対象部材をSPMに浸漬することで、有機物を除去できる。
洗浄対象部材に付着した反応生成物がパーティクル又は有機物を含む場合、SC1やSPMを選択的に用いてパーティクル又は有機物を除去する。洗浄対象部材に付着した反応生成物が金属を含む場合、SC2を用いて金属含有物を除去する。
本実施形態では、帯電ユニット3において洗浄対象部材を帯電させる工程が実行された後、洗浄ユニット4において帯電した洗浄対象部材を洗浄薬液に浸漬し、洗浄対象部材の表面に付着した金属を洗浄する工程が実行される。このとき、洗浄薬液は、SC2が使用される。ただし、洗浄薬液は、これに限られず、SPMであってもよいし、Hydrochloric hydrogen Peroxide Mixture(HPM: HとHCLとの混合溶液)であってもよいし、フッ酸(HF)洗浄であってもよい。
リンスユニット5は、洗浄対象部材を例えば、純水で満たされた槽に浸漬することにより洗浄対象部材をリンス処理する。リンスは洗浄対象部材に残留する薬品を除くために行う。リンス処理は省略されてもよい。
純粋洗浄ユニット6は、洗浄対象部材を純水で満たされた槽に浸漬することで、純水によって洗浄対象部材を洗浄する。
乾燥ユニット7では、乾燥用気体として例えばイソプロピルアルコール(IPA)蒸気を所定時間、乾燥ユニット7内に供給し、洗浄対象部材に付着した純水をIPAに置換させる。IPA蒸気による置換処理が終了したら、乾燥ユニット7内に乾燥用気体として加熱された窒素ガスを所定時間供給し、洗浄対象部材を乾燥させる。
処理液貯蔵ユニット8は、洗浄ユニット4において使用する洗浄薬液を貯蔵又は生成する。電源/制御ユニット9は、洗浄システム10に配置された各種の電動駆動機構や電子制御装置のための電源とその制御、処理液貯蔵ユニット8内の洗浄薬液を洗浄ユニット4に供給する際の制御、洗浄システム10全体のその他の制御を行う制御ユニットの一例である。
[帯電ユニット]
次に、帯電ユニット3の一例について、図3を参照しながら説明する。図3は、一実施形態に係る帯電ユニット3の一例を示す誘導結合型のICP103の縦断面図である。ICP装置103は、プラズマ処理装置の一例でありチャンバ112を備えている。チャンバ112は、例えばアルミニウムといった導体から形成されており、接地されている。
チャンバ112内には、プラズマトラップ113が設けられている。プラズマトラップ113は、チャンバ112の鉛直方向における中間に設けられており、チャンバ112をプラズマトラップ113の上方の空間S1と下方の空間S2に分けている。ステージ115は、支持部材118によりチャンバ112の底部に固定され、載置面に洗浄対象部材を載置する。
直流電源117からステージ115に正の直流電圧が印加されると、このプラズマP中のマイナスイオンは、プラズマトラップ113のスリット及び空間S2を通過してステージ115上の洗浄対象部材(ここではエッジリング(ER))に移動する。これにより、洗浄対象部材を負に帯電させることができる。
加えて、プラズマトラップ113に電位を与えてもよい。プラズマトラップ113に直流電源114から正の直流電圧が印加されると、プラズマトラップ113は、プラスイオンが空間S2に流入することを防止又は抑制する(図3参照)。また、プラズマトラップ113に負の電位が与えられるとプラスイオンを引き寄せプラスイオンが空間S2に流入することを防止又は抑制する。
なお、プラズマトラップ113は、金属等の導電体から形成されてもよいし、導電体に溶射等によるコーティングが施されたものであってもよい。プラズマトラップ113は、チャンバ112によって支持されている。
チャンバ112の側壁には、空間S2に通じる開口112pが形成され、ウェハの搬送に利用する。チャンバ112の底部には、空間S2に連通するように配管132が接続されている。配管132にはチャンバ112の外側において、排気装置134が接続されている。排気装置134は、ターボ分子ポンプといった真空ポンプを含んでいる。この排気装置134によって、チャンバ112は減圧されるようになっている。
チャンバ112の上端部には開口が形成されている。この開口は、誘電体窓136によって閉じられている。誘電体窓136は、石英等の誘電体から形成されている。
チャンバ112の外側且つ誘電体窓136の上には、アンテナ138が設けられている。アンテナ138はスパイラル状に形成されたコイルである。アンテナ138の一端には、整合器140を介して高周波電源142が接続されている。アンテナ138の他端はグランドに接続されている。高周波電源142は、アンテナ138に供給される高周波を発生する。高周波電源142によって発生される高周波の周波数は、プラズマの生成に適した周波数である。整合器140は、高周波電源142の側のインピーダンスと、負荷側(チャンバ112の側)のインピーダンスとを整合させるための整合回路を含んでいる。
空間S1には、ガス供給部144から所定のガスが供給される。高周波がアンテナ138に供給されることにより空間S1内では誘導磁界が生じる。この誘導磁界により空間S1内に供給されたガスが励起される。これにより、空間S1内においてプラズマが生成される。
ICP装置の全体の動作を制御する制御部150は、CPU、ROM及びRAMを有している。CPUは、RAM等の記憶領域に格納されたプログラムに従って、排気装置134、高周波電源142、ガス供給部144、直流電源114、117等を制御する。
かかる構成のICP装置103により、洗浄対象部材を負に帯電する。ただし、洗浄対象部材を負に帯電させる装置は、ICP装置103に限られず、イオナイザー又は電子発生器であってもよい。
図2及び図3を参照して説明したように、本実施形態にかかる洗浄システム10は、洗浄対象部材を帯電させる帯電ユニット3と、帯電した洗浄対象部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去(洗浄)する洗浄ユニット4とを有する。また、洗浄システム10は、帯電ユニット3にて洗浄対象部材を帯電させ、洗浄ユニット4にて帯電した前記部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去するように制御する電源/制御ユニット9を有する。
洗浄システム10では、洗浄ユニット4にて洗浄対象部材の表面に付着した金属を洗浄する前に、帯電ユニット3にて洗浄対象部材を負に帯電させることで、金属の除去効率を高めることができる。特に、洗浄対象部材に付着した銅の除去効率を高めることができる。換言すれば、洗浄対象部材に付着した反応生成物が銅又は銅を含有する物質の場合に、洗浄対象部材を負に帯電させた後に洗浄対象部材を洗浄薬液に浸漬することで、洗浄対象部材の表面の銅又は銅を含む物質を効率的に除去することができる。
[帯電効果]
帯電ユニット3にて洗浄対象部材を負に帯電させることで、金属の除去効率を向上させる効果について、図4を参照して説明する。図4は、一実施形態に係る洗浄対象部材を負に帯電させる効果を説明するための図である。
ここでは、一例として洗浄ユニット4にて洗浄対象部材の表面の銅を洗浄する際の洗浄薬液に硫酸加水SPM(HとHSOの混合溶液)を用いる場合に進行する化学反応(1式及び2式)を以下に示す。
Cu(s)+H→CuO(s)+HO・・・・・・・(1式)
CuO(s)+HSO→CuSO(l)+HO・・・・(2式)
以上の化学反応により、HとHSOの混合溶液によって、洗浄対象部材の表面の銅は、Cu(s)→CuO(s)、CuO(s)→CuSO(l)と状態を変化させ、洗浄対象部材から銅が除去される。また、本実施形態では、洗浄ユニット4にて行われる洗浄工程の前に帯電ユニット3において洗浄対象部材を帯電させる。これにより、図4に示す活性化エネルギーが下がり、1式及び2式の化学反応が促進される。図4は、URLが(http://sekigin.jp/03corro/02corro/00cor_basic/cor_basic_05.html)の「技術情報館SEKIGIN」に図示された「金属の状態変化とエネルギー(概念図)」を示す。図4の横軸は金属の状態の変化を示し、縦軸は化学ポテンシャルを示す。図4は、多くの金属の状態は、その金属が酸化した状態よりも化学ポテンシャルの高い状態、言い換えれば熱力学的に不安定な状態にあることを示す。また、状態変化には超えなければならない壁(活性化エネルギー)が存在する。通常、金属は、活性化エネルギーを容易に超えない環境で使用されているため、酸化状態に変化しない。
しかし、本実施形態では、洗浄対象部材を帯電させる工程を洗浄工程の前に実行することで、1、2式の反応を促進する活性化エネルギーを下げることができる。これにより、活性化エネルギーの壁を超えて熱力学的に安定な酸化状態に変化することがより容易になる。
この結果、帯電工程を洗浄工程の前に行うことで、帯電工程を行わずに洗浄工程を実行したときよりも、1、2式の左辺の項から右辺の項への化学反応を促進できる。これにより、Cu(s)→CuO(s)、CuO(s)→CuSO(l)と状態を変化させ、洗浄対象部材から銅を効果的に除去することができる。
以上から、洗浄対象部材の表面に付着した金属が帯電すると活性化エネルギーが下がり、1、2式に示す化学反応を促進し、より効率的に洗浄対象部材の表面に付着した金属を除去できることがわかった。つまり、帯電ユニット3において洗浄対象部材の表面に付着した金属を帯電させた後に洗浄ユニット4において除去することで、処理容器内の部材に付着した金属または金属含有物を効率的に除去することができる。なお、帯電工程では、洗浄対象部材を負に帯電させることが好ましい。
[洗浄方法]
最後に、一実施形態に係る洗浄方法について、プラズマ処理装置1のチャンバ11内の部材を洗浄対象部材の一例として挙げて、図5を参照しながら説明する。図5は、一実施形態に係る洗浄方法の一例を示すフローチャートである。
プラズマ処理装置1の使用状況に応じてチャンバ11内の部材には定期的なウェット洗浄が必要である。そこで、電源/制御ユニット9は、RF印加時間の累積値等によりウェット洗浄が必要か否かを判定し、定期的に図5の洗浄方法を開始する。
本洗浄方法が開始されると、はじめに、プラズマ処理装置1から取り外したチャンバ11内の部材を水洗ユニット2にて純水により洗浄する(ステップS1)。
次に、帯電ユニット3にてチャンバ11内の部材を負に帯電させる(ステップS2)。次に、洗浄ユニット4にて帯電したチャンバ11内の部材を洗浄薬液に浸漬し、チャンバ11内の部材の表面に付着した金属を洗浄する(ステップS3)。このとき、洗浄薬液にはSC2が使用される。ただし、洗浄薬液は、これに限られず、SPMであってもよいし、Hydrochloric hydrogen Peroxide Mixture(HPM: HとHCLとの混合溶液)であってもよいし、フッ酸(HF)洗浄であってもよい。
次に、リンスユニット5は、チャンバ11内の部材を例えば純水で満たされた槽に浸漬し、リンスする(ステップS4)。次に、純粋洗浄ユニット6は、チャンバ11内の部材を純水で満たされた槽に浸漬し、水洗する(ステップS5)。次に、乾燥用気体として例えばIPA(イソプロピルアルコール)蒸気を所定時間、乾燥ユニット7のチャンバ内に供給し、チャンバ11内の部材をIPAに置換させる。置換処理が終了したら、乾燥ユニット7のチャンバ内に乾燥用気体として加熱された窒素ガスを所定時間供給し、チャンバ11内の部材を乾燥させる(ステップS6)。
以上に説明したように、本実施形態の洗浄システム及び洗浄方法によれば、洗浄対象部材の表面に付着した金属を帯電させることで、洗浄対象部材の表面に付着した金属の除去効率を向上させることができる。
今回開示された一実施形態に係る洗浄システム及び洗浄方法は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
1 プラズマ処理装置
2 水洗ユニット
3 帯電ユニット
4 洗浄ユニット
5 リンスユニット
6 純粋洗浄ユニット
7 乾燥ユニット
8 処理液貯蔵ユニット
9 電源/制御ユニット
10 洗浄システム
11 チャンバ
20 載置台
21 静電チャック
41 トップシールドリング
82、83 デポシールド
86 インシュレータリング
89 カバーリング

Claims (9)

  1. 処理容器内で用いられ、金属または金属含有物が付着した部材を帯電させる工程と、
    帯電した前記部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去する工程と、
    を有する洗浄方法。
  2. 前記部材を帯電させる工程は、
    前記部材を負に帯電させる、
    請求項1に記載の洗浄方法。
  3. プラズマを用いて前記部材を負に帯電させる、
    請求項2に記載の洗浄方法。
  4. 電子発生器又はイオナイザーを用いて前記部材を負に帯電させる、
    請求項2に記載の洗浄方法。
  5. 前記部材の表面に付着した金属を洗浄する工程は、
    前記部材の表面の銅を含む物質を除去する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄方法。
  6. 前記洗浄薬液は、SC2洗浄である、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄方法。
  7. 前記部材は、
    プラズマ処理装置の処理容器内の部材である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗浄方法。
  8. 前記部材は、
    エッジリング、下部電極、上部電極、デポシールド、バッフル板、カバーリング、インシュレータリング、トップシールドリングのいずれかである、
    請求項7に記載の洗浄方法。
  9. 処理容器内で用いられ、金属または金属含有物が付着した部材を帯電させる帯電ユニットと、
    帯電した前記部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去する洗浄ユニットと、
    前記帯電ユニットを制御して前記処理容器内の部材を帯電させ、前記洗浄ユニットを制御して帯電した前記部材を洗浄薬液に浸漬し、該部材の表面に付着した金属を除去するように制御する制御ユニットと、
    を有する洗浄システム。
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