しかしながら、前記従来の照明環境計測システムでは、前記移動体が計測位置に移動し得ることを前提としており、前記移動体が計測位置に移動し得ない場合にいかにして当該計測位置での照度の測定結果を得るのかについては、全く不明であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、照度の測定結果を得るべき測定位置に、照度測定部が搭載された移動体が移動し得ないという理由、又は、その他の理由で、照度の測定結果を得るべき測定位置で照度を実測することができない場合であっても、所定の照明条件下における当該測定位置での照度の測定結果を精度良く得ることができる、照度測定結果の取得方法、その装置及びそのプログラム、並びに、前記装置を用いた照度測定システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による照度測定結果の取得方法は、所定の照明条件下における第1の3次元位置での照度の測定結果を取得する照度測定結果の取得方法であって、前記所定の照明条件下において前記第1の3次元位置とは高さのみを異にする第2の3次元位置で実測された照度に基づいて、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第1の態様によれば、前記所定の照明条件下において前記第1の3次元位置とは高さのみを異にする第2の3次元位置で実測された照度に基づいて、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果が算出されるので、前記第1の3次元位置での照度を実測することができない場合であっても、前記第1の3次元位置とは高さと前記第1の3次元位置の高さとの差がさほど大きくなければ、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果を精度良く得ることができる。
第2の態様による照度測定結果の取得方法は、前記第1の態様において、前記所定の照明条件に応じて算出された前記第1の3次元位置での第1の照度をLXth1とし、前記所定の照明条件に応じて算出された前記第2の3次元位置での第2の照度をLXth2とし、前記第2の3次元位置で実測された前記照度をLXm2とし、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果をLXm1とするとき、LXm1を、LXm1=LXm2・LXth1/LXth2の式に従って算出するものである。
この第2の態様は、前記第1の態様における算出方法の具体例を挙げたものである。この第2の態様によれば、LXm2を利用した上でLXth1とLXth2との比率LXth1/LXth2を利用しているので、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果LXm1をより精度良く得ることができる。
第3の態様による照度測定結果の取得方法は、前記第1又は第2の態様において、前記第2の3次元位置で実測された前記照度は、自動操縦又は遠隔操縦により移動する無人飛行体に搭載された照度測定部により実測された照度であるものである。
この第3の態様は、照度の実測の手法の例として、自動操縦又は遠隔操縦により移動する無人飛行体に搭載された照度測定部による照度の実測の例を挙げたものである。
第4の態様による照度測定結果の取得装置は、所定の照明条件下における第1の3次元位置での照度の測定結果を取得する照度測定結果の取得装置であって、前記所定の照明条件下において前記第1の3次元位置とは高さのみを異にする第2の3次元位置で実測された照度に基づいて、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出する算出部を、備えたものである。
第5の態様による照度測定結果の取得装置は、前記第4の態様において、前記所定の照明条件に応じて算出された前記第1の3次元位置での第1の照度をLXth1とし、前記所定の照明条件に応じて算出された前記第2の3次元位置での第2の照度をLXth2とし、前記第2の3次元位置で実測された前記照度をLXm2とし、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果をLXm1とするとき、前記算出部は、LXm1を、LXm1=LXm2・LXth1/LXth2の式に従って算出するものである。
第6の態様による照度測定結果の取得装置は、前記第4又は第5の態様において、前記第2の3次元位置で実測された前記照度は、自動操縦又は遠隔操縦により移動する無人飛行体に搭載された照度測定部により実測された照度であるものである。
前記第4乃至第6の態様は、前記第1乃至第3の態様にそれぞれ対応する照度測定結果の取得装置である。
第7の態様による照度測定結果の取得プログラムは、コンピュータを、前記第4乃至第6のいずれかの態様による照度測定結果の取得装置として機能させるためのプログラムである。前記コンピュータとしては、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどを挙げることができる。
第8の態様による照度測定システムは、前記第6の態様による照度測定結果の取得装置と、前記照度測定部が搭載され自動操縦又は遠隔操縦により移動する前記無人飛行体と、を備えたものである。
この第8の態様によれば、前記照度測定部が搭載され自動操縦又は遠隔操縦により移動する前記無人飛行体を備えているので、照度計等の照度測定部を持った測定者が各測定位置に移動して照度を実測する必要がなくなり、人手を軽減しつつ照度の測定を行うことができる。
そして、前記第8の態様によれば、前記第6の態様による照度測定結果の取得装置を備えているので、前記無人飛行体の移動の制約等によって前記第1の3次元位置での照度を実測することができない場合であっても、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置での照度の測定結果を精度良く得ることができる。
第9の態様による照度測定システムは、前記第8の態様において、前記照度測定部により実測された照度を、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領してリアルタイム的に人に提示する提示装置を備えたものである。
この第9の態様によれば、前記照度測定部により実測された照度を、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領してリアルタイム的に人に提示する提示装置を備えているので、当該人は実測結果をリアルタイム的に確認することができる。したがって、提示された実測結果が想定される結果から大きく外れているような場合には、異常な状態で測定が行われていることをリアルタイム的に知ることができ、測定を一旦中断して無人飛行体や照度測定部が故障等していないか点検したり故障等していれば修理・交換等してから正常な状態で測定を行うことが可能となり、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。また、実測結果の提示を受ける人が測定者以外の立会人であれば、当該立会人が適切な測定が行われている状況を確認する一助となるため、不適切又は不正な測定が行われ難くなることから、測定の信頼性を向上させることができる。
第10の態様による照度測定システムは、前記第9の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像を含む送信情報をリアルタイム的に無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記提示装置は、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの少なくとも前記表示画像をリアルタイム的に表示する第2の表示部と、を有するものである。
この第10の態様では、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像が無線通信を介して前記提示装置の表示部に表示される。したがって、前記第10の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第10の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。なお、前記第10の態様では、前記照度測定部は、実測結果を表示部に表示するのみならず実測結果をデータ信号として出力する機能も有していてもよい。
第11の態様による照度測定システムは、前記第10の態様において、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部を備え、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第11の態様によれば、前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部を備え、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するので、前記取得装置の前記算出部は、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を自動的に算出することになる。もっとも、前記第9及び第10の態様では、前記取得装置は、例えば、前記提示装置により前記実測結果の提示を受けた人による前記実測結果の入力操作や、前記第1の3次元位置での照度の測定結果の取得を開始させる操作に応答して、前記第1の3次元位置での照度の測定結果の算出を行うように構成してもよい。
第12の態様による照度測定システムは、前記第9の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、前記認識部により認識された前記実測結果を含む送信情報をリアルタイム的に無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記提示装置は、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの少なくとも前記実測結果をリアルタイム的に表示する第2の表示部と、を有するものである。
この第12の態様では、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像から実測結果が認識され、当該認識された実測結果が無線通信を介して前記提示装置の表示部に表示される。したがって、前記第12の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第12の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
第13の態様による照度測定システムは、前記第12の態様において、前記取得装置は前記無人飛行体に搭載され、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第13の態様によれば、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するので、前記取得装置の前記算出部は、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を自動的に算出することになる。もっとも、前記第12の態様では、前記取得装置は、例えば、前記提示装置により前記実測結果の提示を受けた人による前記実測結果の入力操作や、前記第1の3次元位置での照度の測定結果の取得を開始させる操作に応答して、前記第1の3次元位置での照度の測定結果の算出を行うように構成してもよい。
第14の態様による照度測定システムは、前記第9の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像を含む送信情報をリアルタイム的に無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記提示装置は、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、前記認識部により認識された前記実測結果をリアルタイム的に表示する第2の表示部と、を有するものである。
この第14の態様では、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像が前記提示装置に送信され、前記提示装置において、当該受信された表示画像が認識されかつ当該認識された実測結果が前記提示装置の表示部に表示される。したがって、前記第14の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第14の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
第15の態様による照度測定システムは、前記第14の態様において、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第15の態様によれば、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するので、前記取得装置の前記算出部は、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を自動的に算出することになる。もっとも、前記第14の態様では、前記取得装置は、例えば、前記提示装置により前記実測結果の提示を受けた人による前記実測結果の入力操作や、前記第1の3次元位置での照度の測定結果の取得を開始させる操作に応答して、前記第1の3次元位置での照度の測定結果の算出を行うように構成してもよい。
第16の態様による照度測定システムは、前記第8の態様において、前記取得装置は前記無人飛行体に搭載され、前記取得装置の前記算出部は、前記照度測定部により実測された照度に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に算出し、前記取得装置により取得された照度の測定結果を、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領してリアルタイム的に人に提示する提示装置を備えたものである。
この第16の態様によれば、前記取得装置によりリアルタイム的に取得された照度の測定結果を、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領してリアルタイム的に人に提示する提示装置を備えているので、当該人は前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に確認することができる。したがって、提示された測定結果が想定される結果から大きく外れているような場合には、異常な状態で測定が行われていることをリアルタイム的に知ることができ、測定を一旦中断して無人飛行体や照度測定部が故障等していないか点検したり故障等していれば修理・交換等してから正常な状態で測定を行うことが可能となり、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。また、測定結果の提示を受ける人が測定者以外の立会人であれば、当該立会人が適切な測定が行われている状況を確認する一助となるため、不適切又は不正な測定が行われ難くなることから、測定の信頼性を向上させることができる。
第17の態様による照度測定システムは、前記第16の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部とが、搭載され、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に算出し、前記無人飛行体には、前記取得装置により取得された照度の測定結果を含む送信情報をリアルタイム的に無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記提示装置は、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの少なくとも前記取得装置により取得された照度の測定結果をリアルタイム的に表示する第2の表示部と、を有するものである。
この第17の態様によれば、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出する。そして、前記第17の態様では、前記取得装置により取得された照度の測定結果が無線通信を介して前記提示装置の表示部に表示される。したがって、前記第17の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第17の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
第18の態様による照度測定システムは、前記第8の態様において、前記取得装置の前記算出部は、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領した前記照度測定部により実測された照度に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に算出し、前記取得装置により取得された照度の測定結果を、前記無人飛行体外においてリアルタイム的に人に提示する提示装置を備えたものである。
この第18の態様によれば、前記取得装置により前記無人飛行体外においてリアルタイム的に取得された照度の測定結果を、前記無人飛行体外においてリアルタイム的に人に提示する提示装置を備えているので、当該人は前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に確認することができる。したがって、提示された測定結果が想定される結果から大きく外れているような場合には、異常な状態で測定が行われていることをリアルタイム的に知ることができ、測定を一旦中断して無人飛行体や照度測定部が故障等していないか点検したり故障等していれば修理・交換等してから正常な状態で測定を行うことが可能となり、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。また、測定結果の提示を受ける人が測定者以外の立会人であれば、当該立会人が適切な測定が行われている状況を確認する一助となるため、不適切又は不正な測定が行われ難くなることから、測定の信頼性を向上させることができる。
第19の態様による照度測定システムは、前記第18の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、前記認識部により認識された前記実測結果を含む送信情報をリアルタイム的に無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部を備え、前記取得装置の前記算出部は、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に算出するものである。
この第19の態様によれば、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像から実測結果が認識され、前記取得装置の前記算出部は、前記無人飛行体外において、当該認識された実測結果を無線通信を介して受領して当該認識された実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出する。したがって、前記第19の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第19の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。なお、前記第19の態様では、前記照度測定部は、実測結果を表示部に表示するのみならず実測結果をデータ信号として出力する機能も有していてもよい。
第20の態様による照度測定システムは、前記第18の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像を含む送信情報をリアルタイム的に無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、を備え、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に算出するものである。
この第20の態様では、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像が前記第1の通信部により無線送信されて前記第2の通信部により受信され、当該受信された表示画像が前記認識部により認識され、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果をリアルタイム的に算出する。したがって、前記第20の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第20の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
第21の態様による照度測定システムは、前記第9乃至第20のいずれかの態様において、前記無人飛行体には、前記無人飛行体の現在位置を検出する位置検出部が搭載され、前記提示装置は、前記実測された照度及び/又はこれに基づいて算出された前記照度の測定結果と共に、前記現在位置を無線通信を介して受領してリアルタイム的に前記人に提示するものである。
本願明細書において、「及び/又は」は、両方又はいずれか一方の意味である。
前記第21の態様によれば、前記提示装置によって、前記実測結果及び/又は前記測定結果のみならずその実測結果を得ている時の前記無人飛行体の現在位置も同時にリアルタイム的に提示されるので、より好ましい。
第22の態様による照度測定システムは、前記第8の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、前記取得装置とが、搭載され、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
第23の態様による照度測定システムは、前記第8の態様において、前記取得装置の前記算出部は、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領した前記照度測定部により実測された照度に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第23の態様によれば、前記取得装置の前記算出部は、前記無人飛行体外において無線通信を介して受領した前記照度測定部により実測された照度に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するので、前記取得装置の前記算出部は、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を自動的に算出することになる。
第24の態様による照度測定システムは、前記第23の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、前記認識部により認識された前記実測結果を含む送信情報を無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部を備え、前記取得装置の前記算出部は、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第24の態様によれば、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像から実測結果が認識され、前記取得装置の前記算出部は、前記無人飛行体外において、当該認識された実測結果を無線通信を介して受領して当該認識された実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出する。したがって、前記第24の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第24の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。なお、前記第24の態様では、前記照度測定部は、実測結果を表示部に表示するのみならず実測結果をデータ信号として出力する機能も有していてもよい。
第25の態様による照度測定システムは、前記第23の態様において、前記照度測定部は実測結果を表示する第1の表示部を有し、前記無人飛行体には、前記第1の表示部の表示画像を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された前記表示画像を含む送信情報を無線送信する第1の通信部とが、搭載され、前記第1の通信部により送信された前記送信情報を直接的又は中継手段を介して受信する第2の通信部と、前記第2の通信部により受信された前記送信情報のうちの前記表示画像から前記実測結果を認識する認識部と、を備え、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出するものである。
この第25の態様では、前記無人飛行体上において前記照度測定部の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像が前記第1の通信部により無線送信されて前記第2の通信部により受信され、当該受信された表示画像が前記認識部により認識され、前記取得装置の前記算出部は、前記認識部により認識された前記実測結果に基づいて、前記第1の3次元位置での照度の測定結果を算出する。したがって、前記第25の態様によれば、前記照度測定部として実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器を使用することができる。このため、前記第25の態様によれば、実測結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の測定器であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い測定器を前記照度測定部として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
第26の態様による照度測定システムは、前記第8乃至第25のいずれかの態様において、前記無人飛行体には前記無人飛行体の現在位置を検出する位置検出部が搭載され、前記実測された照度及び/又はこれに基づいて算出された前記照度の測定結果、並びに、当該実測された照度が得られた時の前記現在位置を、互いに関連づけて読み出し可能に記憶する記憶部を備えたものである。前記記憶部は、前記無人飛行体に搭載してもよいし、前記取得装置に搭載してもよいし、前記提示装置に搭載してもよいし、前記無人飛行体や前記取得装置や前記提示装置とは別の装置に設けてもよい。当該別の装置に前記記憶部に設ける場合には、例えば、当該別の装置において、当該記憶すべき情報を無線送信等により受領して、当該別の装置に設けた前記記憶部に読み出し可能に記憶させればよい。
前記第8乃至第25の態様では、例えば、前記提示装置によって提示された測定結果を、その提示を受けた人が記録紙に筆記等することによって記録してもよい。前記第26の態様では、前記実測された照度及び/又はこれに基づいて算出された前記照度の測定結果、並びに、当該実測された照度が得られた時の前記現在位置が、前記記憶部に読み出し可能に記憶されるので、後でそれらを読み出して、前記筆記等により記録した測定結果と照合することで得られた測定結果を検証することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
なお、前記第26の態様では、前記実測された照度及び/又はこれに基づいて算出された前記照度の測定結果、並びに、当該実測された照度が得られた時の前記現在位置が、前記記憶部に読み出し可能に記憶されるので、前記実測された照度及び/又はこれに基づいて算出された前記照度の測定結果の提示を受けた人が記録紙に筆記等することによって記録せずに、後で前記記憶部から前記測定結果及び当該測定結果が得られた時の前記現在位置を読み出したものに基づくものを最終的な測定結果として用いてもよい。この場合であっても、測定現場での筆記による記録に比べて誤記等の可能性を低減させることができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
本発明によれば、照度の測定結果を得るべき測定位置で照度を実測することができない場合であっても、所定の照明条件下における当該測定位置での照度の測定結果を精度良く得ることができる、照度測定結果の取得方法、その装置及びそのプログラム、並びに、前記装置を用いた照度測定システムを提供することができる。
以下、本発明による照度測定結果の取得方法、その装置及びそのプログラム、並びに、照度測定システムについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態による照度測定システム1を示す概略構成図である。
本実施の形態による照度測定システム1は、大型照明装置(図示せず)が配置された競艇場における所定数の測定位置P(P1,P2)における照度を測定するシステムである。ここで、Pは水平面内の2次元位置を示し、P1はPと同じ2次元位置において高さをH1とする3次元位置を示し、P2はPと同じ2次元位置において高さをH2とする3次元位置を示している(図2及び図3参照)。高さH1と高さH2とは異なっている。なお、本実施の形態では、P1が照度の測定結果を得るべき位置(第1の3次元位置)を示し、P2が照度の実測位置(第2の3次元位置)を示している。本実施の形態では、各測定位置Pでの3次元位置P1の高さH1は互いに同一となっており、各測定位置Pでの3次元位置P2の高さH2は互いに同一となっているが、本発明では必ずしもこれに限らない。
図2は、一例による競艇場の一部の領域の航空写真(緯度及び経度による2次元マップに相当)上に測定位置Pを黒丸でプロットするとともに所定の1回の飛行経路Lを記載したものを示す概略図である。ただし、図2では、当該回の飛行経路のうち、地上の離陸位置から当該飛行経路Lの一方端側の測定位置Pまでの経路と当該飛行経路Lの他方端側の測定位置Pから地上の着陸位置までの経路については、図示を省略している。なお、1回の飛行は、無人飛行体11が地上の離陸位置から次に地上の着陸位置に着陸するまでの飛行である。図2において、82,83,84は海の岸付近の競技領域81の外側境界を形成する境界形成物(消波装置等)であり、85はスタンドである。
本発明による照度測定システムが照度等を測定する施設は、競艇場に限らず、屋外又は屋内の他の競技場(例えば、野球場、サッカー場、陸上競技場、テニス場、競馬場、オートレース場)などでもよい。
図3は、図1中の無人飛行体11が図2中の1つの測定位置P(実測位置P2)に到達した測定状況を模式的に示す、鉛直方向(高さ方向)を含む概略断面図である。図3において、89は海水、89aは海面、89bは海底、90はフロート部である。なお、無人飛行体11については、後に図4及び図5を参照して詳述する。
本例の競艇場の大型照明装置は、海面89aの最大潮位(最満潮時潮位)と最小潮位(最干潮時潮位)との平均の高さH1において、所期の照度分布が得られるように設計される。当該大型照明装置の設置後に、当該大型照明装置による所定の照明条件(投光器の数、出力、角度、距離等)下において高さH1の水平面内において、所期の照度分布が得られることを実証するために、本実施の形態による照度測定システム1を用いて、前記所定の照明条件における前記所定数の測定位置P(照度の測定結果を得るべき位置P1)での照度の測定結果を得る。
ところが、潮位の変化や波や風等の影響にも拘わらず無人飛行体11を安全に飛行させるためには、あまり低い高さを飛行させることはできないことから、無人飛行体11に搭載された照度測定部としての照度計34のセンサ部としての受光部41の受光窓41aの高さを高さH1にすることができず、当該照度計34により高さH1の位置P1での照度を実測することはできない。
そこで、本実施の形態では、図3に示すように、受光窓41aの高さが高さH2の位置P2となるように無人飛行体11を移動させ、照度計34により高さH2の位置P2での照度を実測する。高さH2は、潮位の変化や波や風等の影響にも拘わらず無人飛行体11を安全に飛行させることができる範囲で、高さH1との差が比較的小さくなるように設定されている。
本実施の形態で用いられる照度測定結果の取得方法は、前記所定の照明条件下における第1の3次元位置P1での照度の測定結果LXm1を取得する照度測定結果の取得方法であって、前記所定の照明条件下において前記第1の3次元位置P1とは高さのみを異にする第2の3次元位置P2で実測された照度LXm2に基づいて、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置Pでの照度の測定結果LXm1を算出するものである。
具体的には、本実施の形態で用いられる照度測定結果の取得方法では、前記所定の照明条件に応じて算出された前記第1の3次元位置P1での第1の照度をLXth1とし、前記所定の照明条件に応じて算出された前記第2の3次元位置P2での第2の照度をLXth2とするとき、LXm1を、LXm1=LXm2・LXth1/LXth2の式に従って算出する。LXth1はそもそも前記大型照明装置の設計時に公知の設計手法等により算出されるものであり、LXth2はLXth1と同様の手法により予め算出しておくことができる。
このような照度測定結果の取得方法によれば、前記所定の照明条件下において前記第1の3次元位置P1とは高さのみを異にする第2の3次元位置P2で実測された照度LXm2に基づいて、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置P1での照度の測定結果が算出されるので、前記第1の3次元位置P1の高さH1と前記第2の3次元位置P2の高さH2との差がさほど大きくなければ、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置P1での照度の測定結果LXm1を精度良く得ることができる。
さらに、本実施の形態で用いられる照度測定結果の取得方法では、LXm1を、LXm1=LXm2・LXth1/LXth2の式に従って算出するので、LXm2を利用した上でLXth1とLXth2との比率LXth1/LXth2を利用していることから、前記所定の照明条件下における前記第1の3次元位置P1での照度の測定結果LXm1をより精度良く得ることができる。
本実施の形態による照度測定システム1は、図1に示すように、自動操縦又は遠隔操縦により測定位置P(実測位置P2)に移動する無人飛行体11と、操作機12と、立会人用提示装置13と、前述した照度測定結果の取得方法を実現する照度測定結果の取得装置14とを備えている。
本実施の形態では、無人飛行体11には2つの通信部27A,27Bが搭載され、操作機12は3つの通信部67A,67B,67Cを有し、立会人用提示装置13は1つの通信部75を有している。後述するように、通信部27Aと通信部67Aとの間、通信部27Bと通信部67Bとの間、及び、通信部67Cと通信部75との間で、それぞれ互いに異なる周波数で無線通信を行う。通信部27A,27Bのアンテナはそれぞれ別々でもよいし、1つのアンテナで共用してもよい。同様に、通信部67A,67B,67Cのアンテナはそれぞれ別々でもよいし、1つのアンテナで共用してもよい。
図4は、図1中の無人飛行体11を示す概略ブロック図である。図5は、図1中の無人飛行体11を模式的に示す概略正面図である。図6(a)は、図1中の無人飛行体11の水平面照度測定時の状態を模式的に示す要部側面図である。図6(b)は、図1中の無人飛行体11の鉛直面照度測定時の状態を模式的に示す要部側面図である。
本実施の形態では、無人飛行体11は、ドローン又はマルチコプターなどと称されるものであり、図5に示すように、本体51と、平面視で本体51に対して放射状をなす位置に配置された複数(例えば、4個、6個又は8個)の回転翼31と、スキッド52とを備えている。
また、本実施の形態では、無人飛行体11には、図4に示すように、前述した2つの通信部27A,27Bの他に、CPU21と、ROM22と、RAM23と、図示しない外部機器等と接続される入出力インターフェース24と、液晶表示パネル等の表示部25と、手動による遠隔操縦等に利用するための無人飛行体11の前方等の画像を撮像するカメラ(デジタルカメラ)26と、ハードディスク、SSD又はeMMC等の記憶装置28と、無人飛行体11の現在位置を検出する位置検出部としてのGPS受信部29と、ジャイロや加速度センサ等の飛行や姿勢を制御するための各種のセンサを含むセンサ群30と、回転翼31を回転させるモータ32と、CPU21による制御下でモータ32を駆動する駆動部33と、測定位置P(実測位置P2)における照度を実測する照度測定部としての照度計34と、照度計34の表示部44の表示画像を撮像する撮像部としての照度計表示部撮像用カメラ(デジタルカメラ)35と、照度計34以外の要素に給電する2次電池からなるバッテリ37と、照度計34以外の各要素を図4に示すように相互に接続するバス36とが、搭載されている。
記憶装置28には、各種プログラムが予めインストールされており、当該プログラム等を読み込んで実行することによって、前記CPU21等により以下に説明する機能等が実現されるようになっている。
図面には示していないが、照度計表示部撮像用カメラ35及び照度計34以外の図4中の大部分の要素は、本体51に設けられている。
本実施の形態では、照度計34は、ハンディタイプのいわゆるデジタル照度計であり、センサ部としての受光部41と、受光部41とは別体に構成された本体部42とを有している。受光部41と本体部42との間は、図示しないケーブルで接続されている。本体部42は、実測結果としての照度値を数値により画像表示する表示部44と、受光部41からの受光信号を受けて当該受光信号に応じた照度値を得て当該照度値を表示部44に画像表示させる測定処理部43と、各部に給電する乾電池等のバッテリ45とを有している。図面には示していないが、照度計34は電源スイッチを有しており、当該電源スイッチにより電源を投入すると、電源を遮断するまで、照度測定動作を繰り返し、リアルタイム的に測定された照度値が順次表示部41に表示され続ける。
本実施の形態では、照度計34の本体部42は、図5に示すように、取り付け具54によって、着脱可能に無人飛行体11の本体51に取り付けられ、本体51の下方に配置されている。照度計表示部撮像用カメラ35は取り付け具55によって、本体51に取り付けられ、本体51の下方において照度計34の表示部44と対向するように配置されている。
本実施の形態では、照度計34の受光部41は、図5及び図6に示すように、下端が無人飛行体11の本体51の上部に固定された支柱53の上端に、取り付け具56によって着脱可能に取り付けられ、本体51の上方に配置されている。図5及び図6において、41aは受光部41の受光窓である。そして、本実施の形態では、受光部41の向きは、図6に示すように、取り付け具56によって、手動で無人飛行体に対する向きを90゜切り換え得るようになっており、これにより、水平面照度測定用の向きと鉛直面照度測定用の向きとを切り換え得るようになっている。取り付け具56の具体的な構造自体は、公知の種々の構造を採用することができる。
本実施の形態では、自動操縦モード時には、複数回の無人飛行体11の飛行によって、競艇場の予め定めた全ての測定位置P(実測位置P2)での水平面照度測定及び鉛直面照度測定を行う。このように複数回の飛行を行うのは、1回の飛行で全ての測定位置P(実測位置P2)へ移動させようとすると、途中でバッテリ37の残量が切れる可能性があるとともに、一旦着陸しなければ、照度計34の受光部41の向きを図6(a)に示す水平面照度測定用の向きから図6(b)に示す鉛直面照度測定用の向きに、あるいはその逆に、切り換えることができないからである。もっとも、例えば、1回の飛行で全ての測定位置P(実測位置P2)へ移動させてそれらの位置での実測を行う場合の電力消費量に対してバッテリ37の容量が十分に大きく、かつ、水平面照度測定及び鉛直面照度測定のうちの一方のみしか測定しないか、受光部41の向き切り換え用のアクチュエータを用いて受光部41の向きを遠隔操作により切り換えられるようにするか、あるいは、照度計34を2つ設けて一方を水平面照度測定用として取り付けるともに他方を鉛直面照度測定用として取り付ければ、1回の無人飛行体11の飛行によって、競艇場の予め定めた全ての測定位置P(実測位置P2)での実測を行うこともできる。
図7は、図1中の操作機12を示す概略ブロック図である。操作機12は、前述した3つの通信部67A,67B,67Cの他に、CPU61と、ROM62と、RAM63と、図示しない外部機器等と接続される入出力インターフェース64と、液晶表示パネル等の表示部65と、ハードディスク、SSD又はeMMC等の記憶装置68と、操縦者が無人飛行体11に対して各種の指示等を与えるための操作部66と、これらの間を図7に示すように相互に接続するバス69と、図7中の各要素に給電する2次電池からなるバッテリ70と、を有している。
記憶装置68には、各種プログラムが予めインストールされており、当該プログラム等を読み込んで実行することによって、前記CPU61等により以下に説明する機能等が実現されるようになっている。
本実施の形態では、記憶装置68には、例えば入出力インターフェース64に接続したパーソナルコンピュータを用いて、次のようなデータを予め記憶させておく。すなわち、記憶装置68には、競艇場の予め定めた全ての測定位置P(実測位置P2)を含む全体領域をN個(Nは2以上の整数)に分割してなるN個の分割領域の各々に対応して、当該分割領域に含まれる測定位置P(実測位置P2)を示すデータ、当該分割領域に含まれる測定位置P(実測位置P2)を一筆書き状になぞりかつ経路長が極力短くなる飛行経路を示すデータ(当該分割領域に対応する飛行経路データ)、当該分割領域に対応する航空写真データを、予め記憶させておく。例えば、N個の分割領域のうちの1つの分割領域が図2に示されるような領域である場合には、記憶装置68には、当該分割領域に対応して、図2中の測定位置P(実測位置P2)を示すデータ、当該分割領域に対応する図2中の飛行経路Lを示すデータ、当該分割領域に対応する航空写真データ(図2中の境界形成物82,83,84及びスタンド85を含む航空写真を示すデータ)を、予め記憶させておく。
図8は、図1中の立会人用提示装置13を示す概略ブロック図である。立会人用提示装置13は、照度を測定する施設(本実施の形態では、競艇場)の管理者等の立会人(測定立会人)に実測結果をリアルタイム的に提示するものである。立会人用提示装置13は、前述した1つの通信部75の他に、CPU71と、ROM72と、RAM73と、図示しない外部機器等と接続される入出力インターフェース74と、ハードディスク、SSD又はeMMC等の記憶装置76と、表示部77及び操作部78を兼用するタッチパネルと、これらの間を図8に示すように相互に接続するバス79と、図8中の各要素に給電する2次電池からなるバッテリ80と、を有している。
記憶装置76には、測定結果提示プログラムの他、各種プログラムが予めインストールされており、当該プログラム等を読み込んで実行することによって、前記CPU71等により以下に説明する機能等が実現されるようになっている。なお、本発明による提示装置を構成するコンピュータは、パーソナルコンピュータに限定されず、タブレットやスマートフォン等であってもよい。
図9は、図1中の照度測定結果の取得装置14を示す概略ブロック図である。照度測定結果の取得装置14は、前述した照度測定結果の取得方法を実現するものである。照度測定結果の取得装置14は、CPU91と、ROM92と、RAM93と、図示しない外部機器等と接続される入出力インターフェース94と、通信部95と、ハードディスク、SSD又はeMMC等の記憶装置96と、表示部97と、操作部98を兼用するタッチパネルと、これらの間を図10に示すように相互に接続するバス99と、図9中の各要素に給電する2次電池からなるバッテリ80と、を有している。
記憶装置96には、照度測定結果の取得プログラムの他、各種プログラムが予めインストールされており、当該プログラム等を読み込んで実行することによって、前記CPU91等により以下に説明する機能等が実現されるようになっている。なお、本発明による取得装置を構成するコンピュータは、パーソナルコンピュータに限定されず、タブレットやスマートフォン等であってもよい。
本実施の形態では、全ての測定位置Pについて、各測定位置P毎の比率[LXth1/LXth2]の値が係数として当該測定位置Pに関連づけて、記憶装置96に予め記憶されている。本実施の形態では、照度測定結果の取得装置14は、操作者が、操作部98により各測定位置Pでの実測照度LXm2を入力し、操作部98により各測定位置P(測定結果を得るべき位置P1)での照度の測定結果LXm1の取得を開始する旨を指令すると、各測定位置P毎に、入力された実測照度LXm2に対して前記係数(比率[LXth1/LXth2]の値)を乗算することによって前述した式に従って、各測定位置P(測定結果を得るべき位置P1)での照度の測定結果LXm1を算出する。算出された各測定位置P毎の照度の測定結果LXm1は、例えば、記憶装置96に記憶されたり、表示部97に表示されたり、図示しないプリンタで印刷されたりして、所望の利用に供される。
自動操縦モードによって照度測定を行う場合には、操縦者は、無人飛行体11が着陸している状態で照度計34の受光部41の向きを確認した後に、その向きが例えば図6(a)に示す水平面照度測定の向きとなっている場合には、自動操縦モードによって前記N個の分割領域のうちの未選択の1つの分割領域を選択して当該分割領域について水平面照度測定を行う旨の指示を、操作機12の操作部66により与える。
この指示に応答して、操作機12のCPU61は、記憶装置68に予め記憶されている当該分割領域内の測定位置P(実測位置P2)及び当該分割領域に対応する飛行経路Lを読み出し、無人飛行体11が、当該飛行経路Lに沿って飛行していき、各測定位置P(実測位置P2)においては所定の姿勢で所定時間ずつ静止し、最終的に当該飛行経路Lの最終の着地位置で着陸するのに必要な制御指令を、通信部67Aと通信部27Aとの間の無線通信を介して無人飛行体11に供給する。無人飛行体11のCPU21は、当該制御指令に応じて駆動部33ひいては回転翼31等を制御することで、前述した無人飛行体11の動作を実現する。なお、本実施の形態では、前述したように、無人飛行体11の高度は、例えば、波等がかからない範囲内の低い所定高度H2に維持する。
このような無人飛行体11の動作中に、操作機12のCPU61は、GPS受信部29からの無人飛行体11の現在位置(緯度・経度)及び高度、センサ群30からの信号に基づく無人飛行体11の姿勢や速度、照度計表示部撮像用カメラ35にてリアルタイム的に撮像された照度計34の表示部44の表示画像などをを、リアルタイム的に通信部27Bと通信部67Bとの間の無線通信を介して、操作機12へ送る。操作機12のCPU61は、無人飛行体11から送られて来たこれらの情報と、現在選択されている分割領域内の測定位置P及び当該分割領域に対応する飛行経路L並びに当該分割領域に対応する航空写真データとに基づいて、図10に示すような表示画像において後述する表示領域88の表示を除いたような画像のデータをリアルタイム的に生成し、その画像データを通信部67Cと通信部75との間の無線通信を介して、立会人用提示装置13へリアルタイム的に送る。立会人用提示装置13のCPU71は、操作機から送られて来た画像に表示領域88の表示(例えば、タッチパネルの所定操作用の表示)を追加して図10に示すような表示画像を、表示部77として機能するタッチパネルに表示させる。
図10は、図1中の立会人用提示装置13の表示部77に表示される表示画像の一例を模式的に示す図である。図10に示す表示画像は、今選択されている分割領域が図2に示されるような領域である場合の例を示している。図10に示す表示画像は、当該分割領域に対応する航空写真・飛行航路L・測定位置P(P1,P2)を重ね合わせた画像に更に無人飛行体11の現在位置を示すマークGを重ね合わせた重畳画像に対して、照度計34の表示部44の表示画像86aを含む照度計表示部撮像用カメラ35の撮像画像86と、前記表示領域88の表示と、表示領域87の表示とを合成したものである。図10には示していないが、表示領域87において、無人飛行体11の現在位置を示す緯度・経度・高度、無人飛行体11の速度や、必要に応じて、現在の測定が水平面照度及び鉛直面照度のいずれの測定であるかの表示、無人飛行体11の現在の姿勢などが表示される。
本実施の形態では、操作機12のCPU61は、操作部66による表示モードの選択によって、図10に示すような表示画像において表示領域88の表示を除いたような画像を、リアルタイム的に操作機12の表示部65に表示させるようになっている。この表示モードでは、操作機12は提示装置としても機能することになる。この表示モードでは、操作機12のCPU61は、無人飛行体11が各測定位置P(実測位置P2)に静止してから所定時間経過したタイミング(測定タイミング)を、表示部65による表示や音などで操縦者又はその隣りに居る補助者に報知する。本実施の形態では、操縦者又は当該補助者は、図10に示すような表示画像において表示領域88の表示を除いたような表示部65の表示画像を見て、当該測定位置P(実測位置P2)での実測照度を記録紙に筆記することによって記録する。また、操作機12のCPU61は、前記測定タイミングにおいて、図10に示すような表示画像において表示領域88の表示を除いたような画像を、記憶装置68に読み出し可能に記憶させる。このように記憶された画像は、前記照度の実測結果及び当該実測結果が得られた時の無人飛行体11の現在位置を互いに関連づけたものの一例に相当する。このような画像は、例えば入出力インターフェース64に接続したパーソナルコンピュータによって読み出し可能である。このような画像を記憶装置68に読み出し可能に記憶する代わりに、無人飛行体11のCPU21が、前記測定タイミングにおける照度計表示部撮像用カメラ35の撮像画像とGPS受信部29からの現在位置を互いに関連づけて、必要であれば前記測定タイミングにおける無人飛行体11の姿勢・速度等の情報も互いに関連づけて、無人飛行体11の記憶装置28に記憶させてもよい。このような情報は、無人飛行体11の着陸後に例えば入出力インターフェース24に接続したパーソナルコンピュータによって読み出し可能である。
このようにして、現在選択されている分割領域についての水平面照度測定が終了して、無人飛行体11が着地すると、操縦者等は、無人飛行体11のバッテリ37を充電後のものに交換し、照度計34の受光部41の向きを図6(b)に示す鉛直面照度測定の向きに切り換えた後、現在選択されている分割領域についての前述した水平面照度測定と同様にして、現在選択されている分割領域についての鉛直面照度測定を行う。本実施の形態では、水平面照度測定の測定位置と鉛直面照度測定の測定と同一にしているが、本発明では両者は異なっていてもよい。
このようにして、現在選択されている分割領域について、水平面照度測定及び鉛直面照度測定の両方が終了すると、同様にして、未選択の1つの分割領域について、水平面照度測定及び鉛直面照度測定を順次行い、全て分割領域について水平面照度測定及び鉛直面照度測定の両方が終了すると、一連の実測が終了する。
その後、補助者等は、照度測定結果の取得装置14の操作部98により、記録紙に筆記された各測定位置P(実測位置P2)での照度の実測結果LXm2を入力し、操作部98により各測定位置P(測定結果を得るべき位置P1)での照度の測定結果LXm1の取得を開始する旨を指令する。これに応答して、取得装置14は、各測定位置P毎に、入力された実測照度LXm2に対して前記係数(比率[LXth1/LXth2]の値)を乗算することによって前述した式に従って、各測定位置P(測定結果を得るべき位置P1)での照度の測定結果LXm1を算出する。
本実施の形態では、自動操縦モードによる照度測定のみならず、手動による遠隔操縦モードによる照度測定も行うことができる。
例えばスタンドのVIP席に居る前記立会人からの要求(例えば、トランシーバーによる要求)等に応じて、前記自動操縦モードでの測定位置P以外の所望の測定位置での照度を測定する場合、操縦者は、無人飛行体11が着陸している状態で照度計34の受光部41の向きを要求されている水平面照度測定又は鉛直面測定の向きに切り換える。その後、操縦者は、手動による遠隔操縦モードによる照度測定を行う旨の指示を、操作機12の操作部66により与える。この指示に応じて、操縦者は操作部66の操作によって、通常のドローンの手動による遠隔操縦と同様に、無人飛行体11を所望の測定位置に移動させ、そこで所望の向きで静止させることができるようなり、そのようにする。このとき、操作機12のCPU61は、無人飛行体11からの無人飛行体11の現在位置情報を用いて、前記N個の分割領域のうち当該現在位置が含まれる分割領域が前記自動操縦モードにおいて選択されたときと同様の例えば図10に示すような表示画像やそこから表示領域88の表示を除いたような画像を、立会人用提示装置13の表示部77や操作機12の表示部65にリアルタイム的に表示させる。このような画像では、現在位置のマークGは飛行経路Lから外れていることが多い。そして、無人飛行体11が所望の測定位置で所望の向きで静止して所望の測定タイミングとなった旨を操縦者が操作部66により指示すると、この指示に応答して、操作機12のCPU61は、当該図10に示すような表示画像において表示領域88の表示を除いたような画像を、記憶装置68に読み出し可能に記憶させる。また、この測定タイミングにおいて、操縦者又は当該補助者は、図10に示すような表示画像において表示領域88の表示を除いたような表示部65の表示画像を見て、当該測定位置での照度を記録紙に筆記することによって記録する。なお、このような手動による遠隔操縦モードによる照度測定においても、例えば、実測位置の高さは自動操縦モードでの測定位置P(実測位置P2)の高さH2と同じにすることができる。
本実施の形態では、手動による遠隔操縦モードによる照度測定において測定位置にし得るものとした全ての位置について、各位置毎の比率[LXth1/LXth2]の値が係数として当該位置に関連づけて、記憶装置96に予め記憶されている。
手動による遠隔操縦モードによる照度の実測が終了し、各測定位置で実測された照度の記録紙への筆記が終了した後、補助者等は、照度測定結果の取得装置14の操作部98により、当該記録紙に筆記された各測定位置(実測位置)での照度の実測結果LXm2を入力し、操作部98により各測定位置(測定結果を得るべき位置)での照度の測定結果LXm1の取得を開始する旨を指令する。これに応答して、取得装置14は、各測定位置毎に、入力された実測照度LXm2に対して前記係数(比率[LXth1/LXth2]の値)を乗算することによって前述した式に従って、各測定位置(測定結果を得るべき位置)での照度の測定結果LXm1を算出する。
本実施の形態によれば、自動操縦又は遠隔操縦により測定位置に移動する無人飛行体11であって、前記測定位置における照度を測定する照度計34が搭載される無人飛行体11を備えているので、照度計34を持った測定者が各測定位置に移動して照度を測定する必要がなくなり、人手を軽減しつつ照度の測定を行うことができる。
そして、本実施の形態によれば、無人飛行体11外において照度計34による照度の実測結果LXm2を無線通信を介して受領してリアルタイム的に人に提示する提示装置13や提示装置として機能する操作機12を備えているので、当該人は実測結果LXm2をリアルタイム的に確認することができる。したがって、提示された実測結果LXm2が想定される結果から大きく外れているような場合には、異常な状態で測定が行われていることをリアルタイム的に知ることができ、測定を一旦中断して無人飛行体11や照度計34が故障等していないか点検したり故障等していれば修理・交換等してから正常な状態で測定を行うことが可能となり、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。また、測定者以外の立会人が立会人用提示装置13によって実測結果LXm2の提示を受けるので、当該立会人が適切な測定が行われている状況を確認する一助となるため、不適切又は不正な測定が行われ難くなることから、測定の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、無人飛行体11上において照度計表示部撮像用カメラ35によって照度計34の表示部が撮像され、当該撮像された表示画像が無線通信を介して、立会人用提示装置13の表示部77や提示装置として機能する操作機12の表示部65に表示される。したがって、本実施の形態によれば、照度計34として測定結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の照度計を使用することができる。このため、本実施の形態によれば、測定結果をデータ信号として出力する機能を有していないハンディタイプ等の照度計であっても、例えば所定の認定や検定を受けたりして信頼性の高い照度計を照度計34として使用することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。なお、照度計34は、測定結果を表示部に表示するのみならず測定結果をデータ信号として出力する機能も有していてもよい。
さらに、本実施の形態によれば、提示装置として機能する操作機12や立会人用提示装置13によって、実測結果LXm2のみならずその実測結果LXm2を得ている時の無人飛行体11の現在位置も同時にリアルタイム的に提示されるので、より好ましい。
さらにまた、本実施の形態では、提示装置として機能する操作機12によって提示された実測結果LXm2を、その提示を受けた操縦者又は補助者が記録紙に筆記等することによって記録している。本実施の形態によれば、実測結果LXm2及び当該実測結果LXm2が得られた時の無人飛行体11の現在位置が記憶装置68に読み出し可能に記憶されるので、後で記憶装置68から実測結果及び当該実測結果LXm2が得られた時の無人飛行体11の現在位置を読み出して、前記筆記等により記録した実測結果と照合することで得られた実測結果LXm2を検証することができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、実測結果LXm2及び当該実測結果LXm2が得られた時の無人飛行体11の現在位置が記憶装置68に読み出し可能に記憶されるので、実測結果LXm2の提示を受けた操縦者や補助者が記録紙に筆記等することによって記録せずに、後で記憶装置68から実測結果LXm2及び当該実測結果LXm2が得られた時の無人飛行体11の現在位置を読み出したものに基づくものを最終的な実測結果として用いてもよい。この場合であっても、測定現場での筆記による記録に比べて誤記等の可能性を低減させることができ、これにより、測定の信頼性を向上させることができる。この場合、後で記憶装置68から読み出した実測結果LXm2を照度測定結果の取得装置14に入力させて、取得装置14によって測定結果LXm1を算出するようにすればよい。
そして、本実施の形態によれば、照度測定結果の取得装置14によって、実測位置P2での照度の実測結果LXm2に基づいて測定位置Pの照度の測定結果を得るべき位置P2での照度の測定結果LXm1を取得するので、無人飛行体11の移動の制約等によって位置P2での照度を実測することができないにも拘わらず、位置P2での照度の測定結果LXm1を精度良く得ることができる。
[第2の実施の形態]
図11は、本発明の第2の実施の形態による照度測定システム101を示す概略構成図である。図12は、図11中の補助者用提示装置15を示す概略ブロック図である。
本実施の形態による照度測定システム101が前記第1の実施の形態による照度測定システム1と異なる所は、補助者用提示装置15が追加されている点である。
補助者用提示装置15は、立会人用提示装置13と基本的に同様に構成され、立会人用提示装置13の各要素71〜80にそれぞれ相当する要素111〜120を有している。
補助者用提示装置15が立会人用提示装置13と異なる所は、補助者用提示装置15では、自動操縦モード時において、補助者用提示装置15のCPU111は、無人飛行体11が各測定位置(実測位置P2)に静止してから所定時間経過したタイミング(測定タイミング)を、表示部117による表示や音などで補助者に報知する。本実施の形態では、自動操縦モード時において、当該補助者は、前記測定タイミングにおいて、図10に示すような表示画像と同様の表示部117の表示画像を見て、当該測定位置P(実測位置P2)での実測の照度を記録紙に筆記することによって記録する。
また、補助者用提示装置15では、立会人用提示装置13と異なり、手動による遠隔操縦モード時において、補助者が図10に示すような表示画像と同様の表示部117の表示画像を見て、無人飛行体11が所望の測定位置で所望の向きで静止して所望の測定タイミングとなった旨を補助者が操作部118により指示する。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる他、操縦者の負担を軽減することができるという利点も得ることができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、前記各実施の形態において、操作機12のCPU61が、無人飛行体11から送られて来た照度計34の表示部44の表示画像から実測結果である照度値を認識し、図10に示すような表示画像やそこから表示領域88の表示を除いたような画像において、照度計34の表示部44の表示画像86aを含む照度計表示部撮像用カメラ35の撮像画像86に代えて前記認識された照度値を表示するようにしてもよい。
また、前記各実施の形態において、全ての測定位置Pについて各測定位置P毎の比率[LXth1/LXth2]の値を係数として当該測定位置Pに関連づけて操作機12の記憶装置68に予め記憶させておき、操作機12のCPU61が、無人飛行体11から送られて来た照度計34の表示部44の表示画像から実測結果である照度値LXm2を認識し、操作機12のCPU61が、認識された実測照度LXm2に対して前記係数(比率[LXth1/LXth2]の値)を乗算して位置P1での照度の測定結果LXm1を算出するようにし、操作機12に、照度の測定結果LXm1を自動的に算出する照度測定結果の取得装置としての機能を担わせるようにしてもよい。この場合、照度の測定結果LXm1は、読み出し可能に操作機12の記憶装置68に記憶させたり、実測照度LXm2に加えて又は実測照度LXm2に代えて操作機12の表示部65や立会人用提示装置13の表示部77や補助者用提示装置15の表示部117に表示させたりしてもよい。
さらに、前記各実施の形態において、無人飛行体11のCPU21が、照度計表示部撮像用カメラ35により撮像された照度計34の表示部44の表示画像から測定結果である照度値を認識し、撮像された表示画像に代えて、認識された照度値をリアルタイム的に通信部27Bと通信部67Bとの間の無線通信を介して、操作機12へ送り、図10に示すような表示画像やそこから表示領域88の表示を除いたような画像において、照度計34の表示部44の表示画像86aを含む照度計表示部撮像用カメラ35の撮像画像86に代えて前記認識された照度値を表示するようにしてもよい。
さらにまた、前記各実施の形態において、全ての測定位置Pについて各測定位置P毎の比率[LXth1/LXth2]の値を係数として当該測定位置Pに関連づけて無人飛行体11の記憶装置28に予め記憶させておき、無人飛行体11のCPU21が、照度計表示部撮像用カメラ35により撮像された照度計34の表示部44の表示画像から測定結果である照度値を認識し、無人飛行体11のCPU21が、認識された実測照度LXm2に対して前記係数(比率[LXth1/LXth2]の値)を乗算して位置P1での照度の測定結果LXm1を算出するようにし、無人飛行体11に、照度の測定結果LXm1を自動的に算出する照度測定結果の取得装置としての機能を担わせるようにしてもよい。この場合、照度の測定結果LXm1は、読み出し可能に無人飛行体11の記憶装置28に記憶させたり、無線通信を介して、実測照度LXm2に加えて又は実測照度LXm2に代えて操作機12の表示部65や立会人用提示装置13の表示部77や補助者用提示装置15の表示部117に表示させたりしてもよい。
さらに、本発明では、前述した各態様による照度測定システムを実現するように、前記各実施の形態や前述した各変形例を適宜変形してもよい。例えば、本発明では、提示装置は必ずしも必要ない。