JP2020070997A - 制御システム、制御方法、および、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】空調システムの省エネルギー性能を向上することができる制御システムを提供する。【解決手段】制御システム70は、所定領域R内の人の人数に関する情報を取得する取得部71と、所定領域Rに対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力する出力部73とを備える。そして、出力部73は、所定領域Rに対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システム20が起動した後において、取得部71が取得した所定領域R内の人の人数が第1人数未満の場合に、所定領域R内の人の人数が第1人数以上である場合に比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための第1抑制情報を空調システム20に出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、空調システムを制御する制御システム、制御方法、および、プログラムに関する。
特許文献1には、人の有無や窓の開閉状態により部屋の空調機器や照明機器を自動制御する家庭内情報システム(制御システム)が開示されている。
特開2005−176009号公報
ところで、空調システムにおいては、省エネルギー性能の向上が望まれる。
そこで、本発明は、空調システムの省エネルギー性能を向上することができる制御システム、制御方法、および、プログラムを提供する。
本発明の一態様に係る制御システムは、所定領域内の人の人数に関する情報を取得する取得部と、前記所定領域に対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力する出力部とを備え、前記出力部は、前記所定領域に対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システムが起動した後において、前記取得部が取得した前記所定領域内の人の人数が第1人数未満の場合に、前記所定領域内の人の人数が前記第1人数以上である場合と比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための第1抑制情報を前記空調システムに出力する。
本発明の一態様に係る制御方法は、所定領域内の人の人数に関する情報を取得するステップと、前記所定領域に対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力するステップとを含み、前記出力するステップでは、前記所定領域に対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システムが起動した後において、取得した前記所定領域内の人の人数が第1人数未満の場合に、前記所定領域内の人の人数が前記第1人数以上である場合に比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための抑制情報を前記空調システムに出力する。
本発明の一態様に係るプログラムは、上記制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、コンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、及び、記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明によれば、空調システムの省エネルギー性能を向上することができる制御システム、制御方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
実施の形態1に係る空調制御システムの概略構成を示す図である。 実施の形態1に係る空調制御システムの機能構成を示すブロック図である。 空調システムの起動時における、実施の形態1に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る空調システムのウォーミンクアップ動作の一例を示す図である。 空調システムの起動時における、実施の形態1に係る制御装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。 空調システムの起動時における、実施の形態1に係る制御装置の動作のさらに他の一例を示すフローチャートである。 空調システムの運転時における、実施の形態1に係る制御装置が外気の取り入れを抑制する動作の一例を示すフローチャートである。 空調システムの運転時における、実施の形態1に係る制御装置が外気の取り入れの抑制を解除する動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る空調システムの運転時における、省エネルギー性能の向上を説明するための図である。 CO濃度およびダンパの開度の経時変化の一例を示す概略図である。 実施の形態2に係る空調制御システムの概略構成を示す図である。 実施の形態2に係る空調制御システムの機能構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る空調制御システムの機能構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係るVAV制御装置の動作を示すフローチャートである。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
また、本明細書において、数値、及び、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態に係る空調制御システム等について、図1〜図8を参照しながら説明する。
[1−1.制御システムの構成]
まず、本実施の形態に係る制御装置(制御システムの一例)を備える空調制御システムの構成について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る空調制御システム10の概略構成を示す図である。図2は、本実施の形態に係る空調制御システムの機能構成を示すブロック図である。図1では、空調制御システム10は、屋内の部屋Rに外気o(または調和空気)を供給(給気)する例を示している。部屋Rは、空調制御システム10が空調を行う対象の領域(所定領域の一例)であり、例えば、ビル内の事務所、または会議室などであってもよいし、廊下であってもよい。また、部屋Rは家屋における居室(例えば、台所など)などであってもよい。また、所定領域は、例えば、事務所の一部の領域であってもよいし、事務所内に複数の所定領域があってもよい。
図1及び図2に示すように、空調制御システム10は、空調システム20と、人検出装置60と、制御装置70とを備える。
空調システム20は、制御装置70の制御により、部屋Rへの外気oの取り入れ、および、部屋Rからの排気eの排出を行う。図1および図2に示すように、空調システム20は、外気ダンパ30(以降において、ダンパ30とも記載する)と、排気ダンパ31と、空調装置40と、給気口50とを有する。
外気ダンパ30は、空調装置40に取り入れる外気oの量を調整する。外気ダンパ30は、制御装置70の制御により、開度が調整されることで外気oの取り入れ量を調整する。なお、以降において、外気ダンパ30をダンパ30とも記載する。
排気ダンパ31は、部屋Rから外部に排出する排気e(例えば、部屋R内の空気)の量を調整する。排気ダンパ31は、制御装置70の制御により、開度が調整されることで部屋R内の排気eの排出量を調整する。なお、図示していないが、部屋Rには、部屋R内の空気を外部に排気するための還気口(例えば、還気グリル)が設けられる。還気口は還気ダクトを介して空調装置40と接続されており、部屋Rからの排気eは排気ダンパ31により外部に排出される。
なお、制御装置70は、例えば、ダンパを駆動させるダンパモータ(図示しない)を制御することで、外気ダンパ30および排気ダンパ31の開度を調整する。
空調装置40は、ファン43を動作させることで、ダンパ30から外気を吸込み、部屋Rに外気を供給する。図1および図2に示すように、空調装置40は、取得部41、制御部42およびファン43を有する。
取得部41は、制御装置70から制御情報を取得する。取得部41は、例えば、通信回路によって実現される。
制御部42は、空調装置40が有する各種構成要素を制御する。制御部42は、取得部41を介して取得した制御情報に基づいて、例えば、ファン43の動作を制御する。すなわち、制御部42は、部屋Rに供給する給気fの量をファン43の動作により制御する。
ファン43は、制御部42の制御により、外気o(または調和空気)を部屋Rに送風する給気用のファンである。ファン43により送風された外気oは、給気ダクト51および給気口50を通じて部屋Rに供給される。給気口50は、空調装置40からの給気f(例えば、外気oまたは調和空気)の吹出口である。また、図示しないが、空調装置40は、還気用のファンを有していてもよい。なお、以降においては、ファン43は、外気oを送風する例について説明する。
なお、空調装置40は、部屋Rへ供給するための外気o(空気)を温調する機能(温調機能)を有する。具体的には、空調装置40は、外気oに対し加温および冷却の少なくとも一方を行う熱交換器(図示しない)を有する。熱交換器は、供給される冷水により外気oを冷却する冷却コイル、および、供給される温水により外気oを加熱する加熱コイルの少なくとも一方を有する。冷水コイルに供給される冷水の量は冷水バルブによって制御され、加熱コイルに供給される温水の量が温水バルブによって制御される。冷水バルブおよび温水バルブの開度は、例えば、制御装置70により制御される。すなわち、空調装置40が冷房運転を行う暖房運転を行うかは、制御装置70により制御される。
これにより、空調装置40は、外気oを所定の温度の空気である調和空気として、部屋Rに供給することができる。なお、調和空気とは、空調装置40が空気を供給する対象領域(例えば、部屋R)における、空気の温度を調整するための空気である。空調装置40は、調和空気を供給することで対象領域にいるユーザの快適性を向上させることができる。
また、空調装置40は、部屋Rへ供給するための外気oを湿調する機能(湿調機能)を有していてもよい。具体的には、空調装置40は、外気oの湿度を調整するための加湿器などを有していてもよい。また、空調装置40は、外気oに含まれるゴミおよび埃などを除去するためのフィルタなどを有していてもよい。
これにより、空調装置40は、外気oを所定の温度、湿度および清浄度の空気である調和空気として、部屋Rに供給することができる。空調装置40は、調和空気を供給することで対象領域にいるユーザの快適性をさらに向上させることができる。
また、空調装置40は、ファン43の送風量を検出するための風速センサなどを有していてもよい。
なお、図1および図2では、2つの給気口50は共通の給気ダクト51に接続されている例について説明するが、これに限定されない。2つの給気口50のそれぞれは、個別の給気ダクト51を介して空調装置40と接続されていてもよい。また、空調装置40は、例えば2つの給気ダクト51のそれぞれに個別に外気oを送風することができるファンを有していてもよい。空調装置40は、例えば、2つのファン43を有していてもよい。これにより、2つの給気口50それぞれから部屋Rに供給される給気fを、個別に制御することができる。例えば、部屋R内において、人が多い領域と少ない領域とがある場合、人が多い領域に設けられている給気口50からのみ給気fを供給する等の制御を行うことができる。
人検出装置60は、部屋R内にいる人を検出する。具体的には、人検出装置60は、部屋R内にいる人の人数を検出する。人検出装置60は、検出した人の人数を含む人の人数に関する情報を制御装置70に出力する。人検出装置60は、例えば、人検出センサ(例えば、赤外線による人感センサ)を有する。人検出装置60は、例えば、部屋Rの天井に設けられる。人検出装置60は、例えば、天井に設けられる照明装置などの電気機器に設けられていてもよい。これにより、人検出装置60を新たに設置することなく、既存の電気機器に設けられた人感センサなどを用いて、人の人数を検出することができる。また、人検出装置60は、例えば、部屋Rに設けられたカメラであってもよい。
部屋Rに設けられる人検出装置60の数は特に限定されない。人検出装置60は、例えば、給気口50の数より多く設けられてもよい。図1では、部屋Rに設けられる人検出装置60は、2つである例を示している。複数の人検出装置60における人の人数を検出する検出範囲は、部屋Rの平面視において互いに重ならない範囲であってもよい。複数の人検出装置60の検出結果により、部屋Rにいる人の人数の合計がわかればよい。なお、人検出装置60が検出した人の人数(例えば、部屋Rにいる人の人数)を滞在人数とも記載する。
制御装置70は、部屋Rの滞在人数に応じて空調システム20の動作を制御する。制御装置70は、部屋Rにいる人の人数に応じてダンパ30の開度を変更することで、外気の取り入れ量の制御を行う。なお、ダンパ30の開度の変更には、ダンパ30を開閉することが含まれる。図1および図2に示すように、制御装置70は、取得部71、制御部72、および、出力部73を有する。なお、制御装置70は、制御システムの一例であり、例えば、AHU(Air Handling Unit)コントローラである。
取得部71は、人検出装置60から部屋R内の人の人数を取得する。部屋R内の人の人数は、人の人数に関する情報の一例である。なお、図1に示すように、本実施の形態では、人検出装置60は、部屋Rに2つ設けられる。取得部71は、2つの人検出装置60のそれぞれから、当該人検出装置60が検出可能な検出範囲における人の人数を取得する。これにより、取得部71は、部屋Rにおいて検知範囲ごとの人の人数を取得することができる。取得部71が取得する人の人数に関する情報には、人検出装置60が検出した人の人数の情報と、部屋Rにおける人検出装置60の設置位置または検出範囲の情報とが含まれていてもよい。
なお、取得部71が取得する人の人数に関する情報は、上記に限定されず、部屋Rの人の人数を特定するための情報であってもよい。すなわち、取得部71は、人検出装置60から直接人数を取得することに限定されない。2つの人検出装置60のそれぞれは、人の人数を計測した計測結果と、当該人検出装置60を特定するための識別情報(例えば、アドレス)とを取得部71に出力する。計測結果は、例えば、人検出装置60がカメラである場合は、撮影した画像であってもよいし、人検出装置60が人感センサである場合は、センシング結果(センサ値)であってもよい。制御装置70は、取得した2つの計測結果と識別情報とに基づいて、部屋Rにいる人の人数を特定してもよい。制御装置70は、例えば、計測結果が画像である場合、当該画像の解析結果から人の人数を特定してもよい。なお、制御装置70は、人検出装置60の識別情報を取得することで、当該人検出装置60の設置位置等を特定することができる。また、制御装置70は、例えば取得した2つの計測結果と識別情報との少なくとも1つに基づいて、部屋Rにいる人の人数を推定してもよい。制御装置70は、例えば、部屋Rの一部の領域にいる人の人数から、所定の演算により部屋Rにいる人の人数を推定してもよい。
なお、取得部71は、部屋Rに設けられた人検出装置60の情報に基づいて、部屋R内の人の人数に関する情報を取得することに限定されない。取得部71は、例えば、部屋Rに設けられた、部屋Rへの人の入室および退室を管理する入退室管理システムの情報に基づいて、当該部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得してもよい。すなわち、取得部71は、部屋R内の人の人数に関する情報を入退室管理システムから取得してもよい。入退室管理システムにおける部屋Rへの人の入室および退室の認証方法は特に限定されないが、例えば、ICカード等による認証により行われてもよい。制御装置70は、入退室管理システムから取得する部屋Rへの人の入室および退室の記録等に基づいて、部屋Rにいる人の人数を算出することで人数を特定してもよい。なお、入退室管理システムは人検出装置の一例であり、部屋Rへの人の入室および退室の記録等は、人の人数に関する情報の一例である。
また、取得部71は、例えば、部屋Rに設けられた、部屋Rにいる人の位置を測位する位置測位システムの情報に基づいて、当該部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得してもよい。すなわち、取得部71は、部屋R内の人の人数に関する情報を位置測位システムから取得してもよい。位置測位システムは、例えば、部屋Rの天井に設けられた取得装置と、人それぞれが所持し当該人を認証するための携帯デバイスとを有する。取得装置は、携帯デバイスと無線通信する通信部(例えば、無線モジュール)を有する。通信部は、ビーコン信号を携帯デバイスに送信し、当該ビーコン信号に対応して携帯デバイスから送信された信号を受信する。具体的には、通信部は、ビーコン信号として、携帯デバイスを所持する人の識別情報または携帯デバイスの識別情報を返信するように指示する信号を携帯デバイスに送信し、携帯デバイスから送信された信号として、携帯デバイスを所持する人の識別情報または携帯デバイスの識別情報を含む信号を受信する。これにより、取得装置は、ビーコン信号の送信エリアにおける人の人数を検出することができる。制御装置70は、位置測位システムから取得する、携帯デバイスから受信した識別情報を含む信号等に基づいて、部屋Rにいる人の人数を算出することで人数を特定してもよい。なお、位置測位システムは人検出装置の一例であり、携帯デバイスから受信した識別情報を含む信号等は、人の人数に関する情報の一例である。また、上記の人の人数を推定、算出、及び、特定する方法は、特に限定されない。
制御部72は、制御装置70が有する各種構成要素を制御する。本実施の形態では、制御部72は、取得部71を介して取得した人の人数に関する情報に基づいて、空調システム20の動作を制御する点に特徴を有する。具体的には、制御部72は、取得部71を介して取得した人の人数に関する情報に基づいて、ダンパ30の開度を制御する制御情報を出力部73を介してダンパ30に出力する。
出力部73は、制御部72により生成された制御情報(例えば、外気の取り入れを抑制するようにするための情報)を空調システム20に出力する。すなわち、出力部73は、部屋Rに対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力する。出力部73は、例えば、空調システム20が起動した後(例えば、空調装置40が起動した後)に、制御情報を空調システム20に出力する。なお、起動した後には、起動時も含まれる。取得部71および出力部73は、例えば、通信回路によって実現される。
なお、制御システムは、1つの装置(制御装置70)で実現される例について説明したが、これに限定されない。制御装置70の少なくとも1つの構成要素は、別の装置で実現されてもよい。例えば、制御装置70は、人検出装置60から取得した人の人数に関する情報をサーバ装置に出力し、サーバ装置において人の人数に関する情報に基づいて空調システム20を制御する制御情報が生成されてもよい。制御装置70は、取得部71を介してサーバ装置から制御情報を取得し、出力部73を介して空調システム20に制御情報を出力してもよい。
[1−2.制御システムの動作]
次に、本実施の形態に係る制御装置70(制御システムの一例)の動作について、図3〜8を参照しながら説明する。まずは、空調システム20の起動時における制御装置70の動作について、図3〜図5Bを参照しながら説明する。図3は、空調システム20の起動時における、本実施の形態に係る制御装置70の動作の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、制御装置70は、空調システム20を起動させる(S10)。制御装置70は、例えば、予め定められた時刻に空調システム20を起動させる。制御装置70は、空調システム20を起動させることを含む情報を取得部71を介して取得すると、空調システム20を起動させてもよい。具体的には、制御装置70は、起動することを含む制御情報を空調装置40に出力することで、部屋Rに対する冷房運転および暖房運転の少なくとも一方の運転を行う空調装置40を起動させる。なお、ステップS10の時点では、ダンパ30は閉じられたままである。また、ステップS10は、取得するステップの一例である。
従来であれば、空調装置40が起動した時点で、当該空調装置40を予冷及び予熱運転する制御(いわゆるウォーミングアップ制御)が行われる。ウォーミングアップ制御においては、例えば、外気を遮断した状態で予冷及び予熱運転が行われる。そして、ウォーミングアップ制御の後に、部屋R内において所定の空調環境をつくるために外気を導入する制御が行われる。例えば、ダンパ30の開度がタイマー制御されている場合、ステップS10において空調システム20が起動すると、所定期間(例えば、30分間)のウォーミングアップ制御の後に、自動的にダンパ30が開き外気が導入される。言い換えると、従来であれば、部屋Rに人がいるか否かに関わらず、ウォーミングアップ制御の後に外気が導入されていた。
一方、本実施の形態に係る制御装置70は、以下の動作により人の人数に応じて外気の導入を制御する。なお、所定の空調環境をつくるとは、例えば、空部屋R内の空気の温度、湿度、および、CO濃度の少なくとも一つを所定の値に調整することを意味する。
制御装置70は、人検出装置60から部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得する(S20)。具体的には、制御部72は、人検出装置60から取得部71を介して人の人数に関する情報を取得する。制御部72は、部屋Rに人検出装置60が複数設けられている場合、複数の人検出装置60のそれぞれから人の人数に関する情報を取得する。なお、ステップS20の時点では、外気の取り入れは抑制されている。例えば、ステップS20の時点では、外気の取り入れは実質的に遮断されていてもよい。
そして、制御部72は、人検出装置60から取得した人の人数に関する情報に含まれる人の人数が第1人数以上であるか否かの判定を行う(S30)。制御部72は、人の人数が第1人数以上となった場合(S30でYes)、外気の取り入れの抑制を解除させる(S40)。具体的には、制御装置70は、ダンパ30を開けることを含む制御情報をダンパ30に出力することで、外気の取り入れの抑制を解除させる。より具体的には、出力部73は、空調システム20が外気の取り入れを抑制している状態で、取得部71が取得した部屋R内の人の人数が第1人数以上となったとき、ダンパ30を外気の取り入れを抑制している状態よりも開けることを含む制御情報(解除情報の一例)を空調システム20に出力する。すなわち、出力部73は、外気の取り入れの抑制を解除するための制御情報を空調システム20に出力する。
また、制御部72は、人の人数が第1人数未満である場合(S30でNo)、外気の取り入れの抑制を継続する制御を行う(S50)。例えば、ダンパ30が閉じたままであり、外気の取り入れが抑制される。具体的には、制御装置70は、ダンパ30が閉じた状態を維持することを含む制御情報(抑制情報および第1抑制情報の一例)をダンパ30に出力することで、外気の取り入れを抑制させる。出力部73は、空調システム20が起動した後において、第1抑制情報を空調システム20に出力する。そして、ステップS20に戻る。なお、ステップS50は、出力するステップの一例である。また、ステップS50において、外気の取り入れを抑制している状態よりさらに外気の取り入れを抑制する状態(例えば、ダンパ30の開度をさらに小さい状態)とすることも、外気の取り入れの抑制を継続することに含まれる。
例えば、予め定められた時刻にダンパ30が開くように設定されている場合、部屋Rに人がいない場合であっても部屋Rに外気が供給される。例えば、冬期において、加熱コイルに温水が供給されているときに、外気が導入されることで空調装置40内の加熱コイルにおける熱負荷が増えることになる。また、エアーコンディショナーの動作時に外気を導入するとエアーコンディショナーの温度制御と逆光することになり、エアーコンディショナーの熱負荷が増えることになる。このように、省エネルギーの観点から、外気の導入量を減らすことが望まれる場合があるが、予め定められた時刻にダンパ30が開くように設定されている場合には、人がいないとき(言い換えると、部屋R内のCO濃度を下げなくてもよいとき)でも外気の導入が行われる。よって、予め定められた時刻にダンパ30が開くように設定されている場合、省エネルギーの観点から、適切に外気の取り入れが行われない場合がある。
一方、本実施の形態に係る制御装置70は、部屋Rに第1人数以上の人がいる場合にのみ外気の取り入れを開始するようにダンパ30を制御するので、部屋Rに人がいない場合にダンパ30が開いて部屋Rに外気が供給されることを抑制することができる。つまり、部屋Rに外気を供給しなくてもよい場合には、外気の導入が行われない。
なお、第1人数とは、部屋RにおけるCO濃度に影響を及ぼさない程度の人数である。第1人数は、例えば、部屋Rの広さなどにより適宜決定される。
なお、図3では、制御部72は、部屋Rにいる人の人数によりダンパ30の開閉を制御する例について説明したが、これに限定されない。制御部72は、人数が第1人数未満である場合に、第1人数以上である場合に比べ、外気の取り入れを抑制するようにダンパ30を制御すればよい。制御部72は、例えば、人数が第1人数以上である場合(S30でYes)にダンパ30の開度が第1開度となるように制御し、人数が第1人数未満である場合(S30でNo)にダンパ30の開度を第1開度より小さい第2開度となるように制御してもよい。具体的には、制御部72は、人数が第1人数以上である場合にダンパ30に第1開度とすることを含む制御情報を出力部73を介して出力し、人数が第1人数未満である場合にダンパ30に第2開度とすることを含む制御情報(第1抑制情報の一例)を出力部73を介して出力してもよい。なお、出力部73が第2開度とすることを含む制御情報をダンパ30に出力することは、出力するステップの一例である。
なお、制御装置70は、空調装置40を起動させてから一定期間(例えば30分間)ダンパ30を開くための制御を行ってもよい。この場合、制御装置70は、ステップS10で空調システム20を起動させてから一定期間経過中にステップS20以降の処理を行ってもよい。そして、制御装置70は、一定期間経過中にステップS30でYesとなった場合、一定期間経過後にダンパ30を開き外気の導入を開始してもよい。すなわち、制御装置70は、省エネルギーの観点から、一定期間経過後にダンパ30を開く制御を行ってもよい。なお、一定期間経過中のときの部屋R内の人の人数は、空調システム20が起動した後において取得した部屋R内の人の人数に含まれる。
また、制御装置70は、一定期間経中にステップS30でYesとなった場合、一定期間が経過する前であってもダンパ30を開き外気の導入を開始してもよい。すなわち、制御装置70は、快適性の観点から、一定期間経過前にダンパ30を開く制御を行ってもよい。なお、制御装置70は、一定期間経過後に、ステップS20以降の処理を行ってもよい。なお、一定期間経過後のときの部屋R内の人の人数は、空調システム20の起動した後において取得した部屋R内の人の人数に含まれる。
上記のように、制御部72は、ウォーミングアップ制御の後において、タイマー制御によりダンパ30の開度の制御を行わない。上記のような制御について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る空調システム20のウォーミンクアップ動作の一例を示す図である。図4の縦軸は、外気の取り入れを抑制しているか否かを示し、0の場合は外気の取り入れを抑制していない期間であり、1の場合は外気の取り入れを抑制している期間を示す。また、横軸は時刻を示す。図4では、6時に制御装置70が空調システム20を起動させた場合を示している。すなわち、6時からウォーミンクアップ制御が開始されている。
図4に示すように、6時に制御装置70が空調システム20を起動させたとき、所定期間のウォーミングアップ制御が行われる。所定期間として例えば30分間のウォーミングアップ制御が行われる。この期間においては、外気の取り入れが抑制されている。例えば、制御装置70の制御によりダンパ30は閉じている状態(例えば、開度0%)であってもよい。ウォーミングアップ制御の後(例えば、6時30分)の部屋Rの人の人数は第1人数未満であるので、外気の取り入れの抑制が継続されている。また、8時30分に人数が第1人数に達したので、外気の取り入れの抑制が解除されている。例えば、制御装置70の制御により、8時30分にダンパ30を開いて外気の取り入れの抑制を解除してもよい。つまり、本実施の形態に係る空調システム20は、ウォーミングアップ制御が終了した後、自動的に外気の取り入れの抑制が解除されるわけではない。
このように、人数が第1人数に達するまでダンパ30の開度を小さくする、すなわち外気の取り入れを抑制することで、空調装置40における熱負荷を抑制することができる。図4の例では、6時〜8時30分の2時間30分の間、外気の取り入れが抑制されている。言い換えると、図4の例では、2時間30分の間、空調装置40で消費されるエネルギーが低減される。例えば、8時30分から所定の期間、外気の取り入れが行われる。なお、図4では、第1人数に達したときに外気の取り入れの抑制を解除する例について説明したが、例えば、部屋Rの人の人数に応じて、段階的に外気の取り入れの抑制が解除されてもよい。
なお、空調システム20の起動時における制御装置70の動作は、上記に限定されない。制御装置70の動作の他の例について、図5Aおよび図5Bを参照しながら説明する。なお、図3における動作との相違点を中心に説明する。図5Aは、空調システム20の起動時における、本実施の形態に係る制御装置70の動作の他の一例を示すフローチャートである。
図5Aでは、図3に示すフローチャートにステップS60が追加されている。制御部72は、ステップS50の後、ステップS60に進み第1所定期間が経過したか否かを判定する。第1所定期間は、ステップS50で外気の取り入れの抑制の継続を開始した時刻(例えば、出力部73が第1抑制情報を出力した時刻)を基準とした経過時間である。そして、制御部72は、第1所定期間が経過した場合(S60でYes)、ステップS40に進み外気の取り入れの抑制を解除させる(S40)。また、制御部72は、第1所定期間が経過していない場合(S60でNo)、ステップS60に戻る。なお、第1所定期間は、例えば、30分間である。
以上のように、制御装置70の動作の他の一例では、人数が第1人数未満であった場合、第1所定期間が経過するまで外気の取り入れの抑制が解除されない。具体的には、第1抑制情報に第1所定期間にわたって外気の取り入れを抑制するための情報が含まれており、出力部73は、第1所定期間を含む第1抑制情報を空調システム20に出力する。これにより、第1所定期間の期間分、ダンパ30による外気の取り入れの抑制の解除を遅らせることができるので、空調システム20において省エネルギー性能が向上する。
また、制御装置70の動作のさらに他の例について、図5Bを参照しながら説明する。図5Bは、空調システム20の起動時における、本実施の形態に係る制御装置70の動作のさらに他の一例を示すフローチャートである。
図5Bでは、図5Aに示すフローチャートにステップS70〜S90が追加されている。制御部72は、人数に関する情報が第1人数未満であり、かつ第1所定期間経過した場合(S30でNoであり、かつS60でYes)、ステップS70に進み、人の人数に関する情報を取得する(S70)。第1所定期間の間に、部屋Rにいる人の人数が変化している可能性があるため、人検出装置60から再度部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得する。そして、再度取得した人の人数に関する情報に含まれる人数が第1人数以上であるか否かの判定を行う(S80)。言い換えると、制御部72は、第1所定期間経過した後における最新の(例えば、第1所定期間経過した時点の)人数を用いて、再度第1人数以上であるか否かの判定を行う。制御部72は、人数が第1人数以上である場合(S80でYes)、ステップS40に進み外気の取り入れの抑制を解除させる(S40)。
また、制御部72は、人数が第1人数未満であった場合(S80でNo)、ステップS90に進み第2所定期間が経過したか否かを判定する。つまり、ステップS80でNoの場合、ダンパ30が閉じたままであり、外気の取り入れの抑制が継続される。具体的には、制御装置70は、ダンパ30を閉じた状態をさらに維持することを含む制御情報(第2抑制情報の一例)をダンパ30に出力することで、外気の取り入れの抑制を継続させる。第2所定期間は、ステップS80でNoと判定された時刻を基準とした経過時間である。第2所定期間は、例えば、第1所定期間と同じ期間であってもよい。また、第2所定期間は、第1所定期間より短い期間であってもよい。空調システム20を起動させた時刻から第1所定期間経過した時刻が、人が集まる時刻(例えば、部屋Rが会社の事務所である場合、出勤時刻)に近い場合、第2所定期間を第1所定期間より短くしてもよい。また、第2所定期間は、第1所定期間より長くてもよい。
そして、制御部72は、第2所定期間が経過した場合(S90でYes)、ステップS70に進み人の人数に関する情報を取得する(S70)。第2所定期間の間に、部屋Rにいる人の人数が変化している可能性があるため、人検出装置60から再度部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得する。また、制御部72は、第2所定期間が経過していない場合(S90でNo)、ステップS90に戻る。
人検出装置60から取得する人の人数に関する情報に含まれる人数が第1人数以上となるまで、ステップS70〜S90が繰り返し実行される。なお、第2所定期間は、ステップS70〜S90が実行されるたびに、変更されてもよい。例えば、第2所定期間は、ステップS70〜S90が実行されるたびに、短い期間に設定されてもよい。
以上のように、制御装置70の動作のさらに他の一例では、第1所定期間が経過したときの人数が第1人数以上となるまで外気の取り入れの抑制が解除されない。また、第1人数以上であるか否かの判定を定期的に(例えば、第2所定期間ごとに)行う。具体的には、出力部73は、第1所定期間が経過したときにおいて、取得部71が取得した部屋R内の人の人数が第1人数未満の場合に、さらに第2所定期間にわたって外気の取り入れを抑制するようにするための制御情報(第2抑制情報の一例)を空調システム20に出力する。第2抑制情報は、制御部72により生成される。これにより、制御部72の処理量を抑制しつつ、空調システム20の省エネルギー性能が向上する。
次に、空調システム20の運転時における、本実施の形態に係る制御装置の動作の一例を図6Aおよび図6Bを参照しながら説明する。図6Aは、空調システム20の運転時における、本実施の形態に係る制御装置70が外気の取り入れを抑制する動作の一例を示すフローチャートである。図6Aは、ダンパ30において外気の取り入れの抑制が解除されている状態(例えば、外気の取り入れが行われている状態)における、制御装置70の動作を示す。なお、空調システム20の運転時とは、ウォーミングアップ制御が終了した後に空調システム20が動作している期間を意味する。なお、以下では、外気の取り入れを抑制する一例として、外気の取り入れを停止する場合について説明する。
図6Aに示すように、制御部72は、人検出装置60から取得部71を介して部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得する(S110)。そして、制御部72は、人検出装置60から取得した人の人数に関する情報に含まれる人の人数を用いて、部屋RにおけるCO濃度を算出する(S120)。つまり、制御部72は、推定CO濃度を算出する。そして、制御部72は、算出されたCO濃度が所定濃度以上であるか否かの判定を行う(S130)。制御部72は、CO濃度が所定濃度未満であると判定すると(S130でNo)、外気の取り入れを停止させる(S140)。具体的には、出力部73は、空調システム20が外気の取り入れを抑制していない状態で、取得部71が取得した部屋R内の人の人数に基づいて算出された推定CO濃度が所定濃度未満となったとき、ダンパ30を閉めることを含む制御情報(第3抑制情報の一例)を空調システム20に出力する。すなわち、出力部73は、外気の取り入れの抑制を開始するための制御情報を空調システム20に出力する。
また、制御部72は、CO濃度が所定濃度以上であると判定すると(S130でYes)、ステップS110に戻り処理を継続する。
以上のように、制御部72は、推定CO濃度を用いて、つまり人数を用いてダンパ30を閉じる制御をすることで、還気ダクトに設置されたCO濃度センサにより計測されたCO濃度(以降では、還気CO濃度とも記載する)を用いた場合に比べ、ダンパ30を先行して閉じることができる。これにより、空調システム20における省エネルギー性能をさらに向上させることができる。図7を用いて、詳細を説明する。
図7は、本実施の形態に係る空調システムの運転時における、省エネルギー性能の向上を説明するための図である。図7は、人の人数に基づく推定CO濃度とダンパ30の開度(MD開度)との関係を示す概略図である。図7の左側の縦軸は、部屋RのCO濃度を示す。図7の右側の縦軸は、MD開度を示す。また、図7の横軸は、時間を示す。
また、図7に示す実線は、人数とMD開度とに基づいて算出された部屋RのCO濃度(推定CO濃度)を示している。また、一点鎖線は、MD開度(ダンパ開度)を示しており、破線は、部屋R内の人の人数を示している。図7では、ダンパ30の開閉のみではなく、ダンパ30の開度を制御する例を示している。
図7に示すように、人数が第2人数のときに推定CO濃度が所定濃度に達している。制御部72は、推定CO濃度が所定濃度に達すると、推定CO濃度が所定濃度に達する前に比べ、MD開度が大きくなるようにダンパ30を制御する。言い換えると、制御部72は、人数が第2人数となったときに、人数が第2人数となる前に比べ、MD開度が大きくなるようにダンパ30を制御する。つまり、制御部72は、部屋Rにいる人の人数が第2人数以上であると部屋RのCO濃度が高くなるため、ダンパ30の開度を大きくする。ダンパ30の開度が大きくなることで、外気の導入量が増え、部屋Rに供給される外気の供給量が増える。これにより、部屋RのCO濃度は低下する。図7では、推定CO濃度は、人数が第2人数に達したときから少し上昇した後、低下している。そして、制御部72は、推定CO濃度が所定濃度以下となったとき推定CO濃度が所定濃度以上であったときに比べ、ダンパ30の開度が小さくなるようにダンパ30を制御する。
ここで、推定CO濃度と還気CO濃度とでは、CO濃度の変化のタイミングが異なる。具体的には、推定CO濃度の方が還気CO濃度より、CO濃度が変化するタイミングが早い。制御部72は、人数に係数を掛けたCO濃度の概算値から、ダンパ30の開度に基づいて低下すると見込まれるCO濃度を差し引きして、推定CO濃度を算出する。低下すると見込まれるCO濃度は、ダンパ30の開度および当該開度における経過時間に基づいて(例えば、取り入れた外気の導入量に基づいて)算出されてもよい。推定CO濃度は、現時点での人数を用いて算出されるので、部屋RにおけるCO濃度の推定値をリアルタイムで表した濃度となる。
一方、還気CO濃度は、CO濃度センサで計測された値であり、現時点の部屋Rの空気のCO濃度を計測するまでに時間差が生じる。例えば、現時点の部屋Rの空気がCO濃度センサが設置されている位置に到達するまでに要する時間分の時間差が生じる。言い換えると、還気CO濃度は、現在より時間差分過去における部屋Rの空気のCO濃度を計測している。そのため、上記のように、還気CO濃度は、人の人数およびダンパ30の開度によりCO濃度が変化するイミングが推定CO濃度より遅くなる。
よって、制御部72は、推定CO濃度が低下すれば(例えば、所定濃度以下に低下すれば)、外気の導入を抑制してもよい。すなわち、制御部72は、外気の導入の抑制を部屋Rにいる人の人数を用いて判定してもよい。具体的には、制御部72は、人数およびダンパ30の開度を用いて算出された推定CO濃度を用いて、外気の導入を抑制するか否かを判定してもよい。これにより、還気CO濃度が所定濃度未満となる時点より前に、ダンパ30の開度を下げることができるので、空調システム20の省エネルギー性能が向上する。
次に、空調システム20の運転時において、外気の取り入れを開始する動作について、図6Bを参照しながら説明する。図6Bは、空調システム20の運転時における、本実施の形態に係る制御装置70が外気の取り入れの抑制を解除する動作の一例を示すフローチャートである。図6Bは、ダンパ30において外気の取り入れが行われていない状態における、制御装置70の動作を示す。以下では、外気の取り入れの抑制を解除する一例として、外気の取り入れを停止している状態から外気の取り入れを開始する場合について説明する。
図6Bに示すように、制御部72は、人検出装置60から取得部71を介して部屋Rにいる人の人数に関する情報を取得する(S210)。そして、制御部72は、人検出装置60から取得した人の人数に関する情報に含まれる人の人数を用いて、部屋RにおけるCO濃度を算出する(S220)。つまり、制御部72は、推定CO濃度を算出する。そして、制御部72は、算出されたCO濃度が所定濃度以上であるか否かの判定を行う(s230)。制御部72は、CO濃度が所定濃度以上であると判定すると(S230でYes)、外気の取り入れを開始させる(S240)。また、CO濃度が所定濃度未満であると判定すると(S230でNo)、ステップS210に戻り処理を継続する。制御部72は、推定CO濃度を用いて、つまり人数を用いてダンパ30の開度を制御することで、還気CO濃度を用いた場合に比べ、ダンパ30の開度を先行して制御することができる。これにより、部屋Rにおける快適性を向上させることができる。
なお、図6Aおよび図6Bでは、制御部72は、推定CO濃度、つまり人の人数を用いて外気の取り入れの開閉を制御する例について説明したが、これに限定されない。制御装置70は、図6Aおよび図6Bに示す動作のうち、少なくとも一方において推定CO濃度、つまり人の人数を用いて外気の取り入れの制御をすればよい。例えば、図6Bでは、制御部72は、推定CO濃度を用いて外気の取り入れを開始するか否かの判定を行っていたが、推定CO濃度を用いることに限定されない。制御部72は、例えば、還気CO濃度を用いて、外気の取り入れを開始するか否かの判定を行ってもよい。制御部72は、還気CO濃度を用いてステップS230の判定を行うことで、推定CO濃度を用いた場合に比べ、外気の取り入れを開始するタイミングを遅らせることができる。よって、空調システム20の省エネルギー性能をさらに向上させる観点から、ステップS230では、還気CO濃度が用いられるとよい。この場合、ステップS210およびS220の処理は行われなくてもよい。また、ステップS230により前に、還気ダクトに設置されたCO濃度センサから還気CO濃度を取得するステップを含む。具体的には、制御部72は、取得部71を介して還気ダクトに設置されたCO濃度センサから還気CO濃度を取得する。
なお、図6Aおよび図6Bに示すフローチャートは、継続的に行われてもよいし、定期的に行われてもよい。また、図6Aに示す所定濃度と図6Bに示す所定濃度は、同じ値であってもよいし異なる値であってもよい。
なお、図6Aおよび図6Bでは、制御部72は、部屋Rにいる人の人数に基づく推定CO濃度によりダンパ30の開閉制御する例について説明したが、これに限定されない。制御部72は、推定CO濃度が所定濃度未満である場合に、所定濃度以上である場合に比べ、外気の取り入れを抑制するようにダンパ30を制御してもよい。制御部72は、例えば、ダンパ30を第1開度となるように制御している場合に、推定CO濃度が所定未満から第1所定値以上となったとき、ダンパ30を第1開度より大きい第2開度となるように制御してもよい。具体的には、制御部72は、出力部73を介して第2開度とすることを含む制御情報をダンパ30に出力してもよい。第2開度とすることを含む制御情報は、第1開度を解除するための解除情報の一例である。すなわち、ダンパ30の開度を現在の開度より大きくすることを含む制御情報は、解除情報の一例である。
ここで、上記のような制御を行った場合のCO濃度とダンパ30の開度との関係を、図8を参照しながら説明する。図8は、CO濃度およびダンパ30の開度の経時変化の一例を示す概略図である。図8では、1日におけるダンパ30の開度およびCO濃度の変化の計測結果を示す。また、部屋R内のCO濃度は、1000ppm以下にする制御を行っているとする。図8の左側の縦軸は、ダンパ30の開度(MD開度)を示し、右側の縦軸(第2Y軸とも記載する)は、部屋RのCO濃度を示す。また、図8の横軸は、時刻を示す。また、図8中の実線はダンパ30の開度を示し、一点鎖線は、還気CO濃度を示し、破線は、推定CO濃度を示す。還気CO濃度および推定CO濃度は、第2Y軸を用いて図示している。なお、ダンパ30の開度のグラフは、人の人数により開度が制御された結果を示す。
図8に示すように、6時を過ぎてから推定CO濃度が上昇している。つまり、6時過ぎから部屋Rの人が増加していることを示す。なお、この時点では、ダンパ30は、閉まっている状態(例えば、開度0%)である。つまり、制御部72は、ダンパ30を開く制御情報をダンパ30に出力していない。
そして、図8では、およそ8時にダンパ30の開度が大きくなっており、外気の取り入れが開始されていることを示している。言い換えると、およそ8時に部屋Rにいる人の人数が第1人数以上となり、制御部72によりダンパ30の開度を高くする制御が行われたことにより、ダンパ30の開度が上昇している。なお、還気CO濃度はダンパ30が開いた後に上昇しているが、これは6時を過ぎて人が増加したことによる部屋RのCO濃度の上昇がCO濃度センサにより検出されたことを示している。このように、部屋Rの人が増えて、部屋Rの空気のCO濃度が上昇したことは、時間差をおいてCO濃度センサの検出結果に表れる。制御部72が還気CO濃度に応じてダンパ30の開度を制御している場合、還気CO濃度が1000ppmとなった時点でダンパ30が開く。しかし、還気CO濃度が1000ppmであることが検出された時点での部屋R内の実際のCO濃度は、1000ppmを超えている場合がある。つまり、還気CO濃度によりダンパ30を閉じている状態から開いている状態とする場合、一時的に部屋RのCO濃度が1000ppmを超えてしまい、人が不快であると感じる期間が存在する。一方、図8に示すように推定CO濃度を用いることで、還気CO濃度を1000ppm以下に制御することができる。
そして、制御部72は、推定CO濃度に応じてダンパ30の開度を変更する。制御部72は、例えば、推定CO濃度が上昇すると当該推定CO濃度が上昇する前に比べダンパ開度を高くし、推定CO濃度が低下すると当該推定CO濃度が低下する前に比べダンパ開度を低くするようにダンパ30を制御する。
12時過ぎに、ダンパ30は一時的に閉じられている。つまり、制御部72は、12時過ぎにダンパ30を一時的に閉じる制御をしている。これは、推定CO濃度が1000ppm未満となったので、制御部72が外気の取り入れを停止したことを示している。推定CO濃度は、部屋Rにいる人の人数を用いて算出されるので、人の人数の変化がCO濃度の変化として顕著に表れる。そのため、制御部72は、推定CO濃度を用いてダンパ30を制御することで、昼休みなどの短期間における部屋Rにいる人の人数の変化に応じてダンパ30の開度を調整することができる。
[1−3.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る制御装置70(制御システムの一例)は、部屋R内の人の人数に関する情報を取得する取得部71と、部屋Rに対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力する出力部73とを備える。そして、出力部73は、部屋Rに対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システム20が起動した後において、取得部71が取得した部屋R内の人の人数が第1人数未満の場合に、部屋R内の人の人数が第1人数以上である場合と比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための第1抑制情報を空調システム20に出力する。
従来は、例えば、外気の取り入れがタイマー制御されており、空調システムの起動に合わせて外気が取り入れられている場合、部屋Rに人がいないときであっても、外気の取り入れが行われていた。つまり、部屋R内において所定の空調環境をつくる必要性が低い場合であっても外気の取り入れが行われるので、空調システムにおいて必要以上の電力等が消費されていた。
本実施の形態に係る制御装置70は、タイマー制御ではなく部屋Rにいる人の人数(滞在人数)に応じて外気の取り入れの制御を行う。空調システム20が起動したときの滞在人数が第1人数未満である場合、外気の取り入れを抑制することで、空調システム20の電力等を低減することができる。つまり、部屋R内において所定の空調環境をつくる必要性が低い場合に外気の取り入れが抑制されるので、空調システム20の電力等を低減することができる。よって、本実施の形態に係る制御装置70は、空調システム20の省エネルギー性能を向上させることができる。
また、第1抑制情報は、第1所定期間にわたって外気の取り入れを抑制するようにするための情報を含む。
これにより、空調システム20の起動時に部屋Rにいる人の人数が第1人数未満である場合、第1所定期間にわたって外気の取り入れが抑制される。つまり、制御装置70は、第1所定期間にわたって空調システム20の電力等の消費量を低減させることができる。よって、制御装置70は、さらに空調システム20の省エネルギー性能を向上させることができる。
また、出力部73は、第1所定期間が経過したときにおいて、取得部71が取得した部屋R内の人の人数が第1人数未満の場合に、さらに第2所定期間にわたって外気の取り入れを抑制するようにするための第2抑制情報を空調システム20に出力する。
これにより、第1所定期間経過した後の滞在人数が第1人数未満である場合、さらに第2所定期間にわたって外気の取り入れが抑制されるので、より空調システム20の電力等の消費量を低減させることができる。
また、出力部73は、取得部71が取得した部屋R内の人の人数が第1人数以上となったとき、外気の取り入れの抑制を解除するための解除情報を空調システム20に出力する。
これにより、滞在人数が第1人数以上となったとき、外気の取り入れの抑制が解除されるので、部屋R内において所定の空調環境をつくることができる。部屋R内における快適性が向上する。
また、出力部73は、さらに取得部71が取得した部屋R内の人の人数に基づいて算出された当該部屋R内の二酸化炭素の濃度が所定濃度未満となったとき、外気の取入れを抑制するようにするための第3抑制情報を空調システム20に出力する。
これにより、還気ダクトに設置されたCO濃度センサの計測値を用いて外気の取り入れの抑制を開始する場合に比べ、外気の取り入れの抑制を早く開始することができる。よって、制御装置70は、さらに空調システム20の省エネルギー性能を向上させることができる。
また、取得部71は、部屋Rに設けられた人検出センサの情報に基づいて、部屋R内の人の人数に関する情報を取得してもよい。
これにより、制御装置70は、一般的に使用されている人検出センサから取得した人の人数に関する情報を用いて、外気の取り入れの制御を行うことができる。例えば、人検出センサが予め設定されている場合、当該人検出センサから人の人数に関する情報を取得することで、外気の取り入れの制御を行うことができる。つまり、新たに制御装置70用に人検出センサを設置しなくても、外気の取り入れの制御を行うことができる。よって、制御装置70の汎用性が向上する。
また、取得部71は、部屋Rに設けられた入退管理システムの情報に基づいて、部屋R内の人の人数に関する情報を取得してもよい。
これにより、制御装置70は、一般的に使用されている入退室管理システムから取得した人の人数に関する情報を用いて、外気の取り入れの制御を行うことができる。例えば、入退室管理システムが予め設定されている場合、当該入退室管理システムから人の人数に関する情報を取得することで、外気の取り入れの制御を行うことができる。つまり、新たに制御装置70用に入退室管理システムを設置しなくても、外気の取り入れの制御を行うことができる。よって、制御装置70の汎用性が向上する。
また、取得部71は、部屋Rに設けられた位置測位システムの情報に基づいて、部屋R内の人の人数に関する情報を取得してもよい。
これにより、取得部71は、部屋R内で人が重なっている又は近接している場合などでも、人の人数を正確に取得することができる。よって、制御装置70における外気の取り入れの制御を精度よく行うことができる。
また、以上のように、本実施の形態に係る制御装置70(制御システムの一例)の制御方法は、部屋R内の人の人数に関する情報を取得するステップ(S20)と、部屋Rに対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力するステップ(S40)とを含む。そして、出力するステップでは、部屋Rに対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システム20が起動した後において、取得した部屋R内の人の人数が第1人数未満の場合に、部屋R内の人の人数が第1人数以上である場合に比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための抑制情報を空調システム20に出力する。また、上記の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであってもよい。
これにより、制御装置70と同様の効果を奏する。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態に係る空調制御システム等について、図9〜図11を参照しながら説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同様の構成などについては、説明を省略する場合がある。
[2−1.制御システムの構成]
まず、本実施の形態に係る制御装置(制御システムの一例)を備える空調制御システムの構成について、図9および図10を参照しながら説明する。図9は、本実施の形態に係る空調制御システム100の概略構成を示す図である。図10は、本実施の形態に係る空調制御システム100の機能構成を示すブロック図である。
図9および図10に示すように、本実施の形態に係る空調制御システム100は、実施の形態1の空調制御システム10からさらに、室内温度センサ110、VAV(Variable Air Volume:可変風量)ユニット130、および、VAV制御装置140、給気温度センサ150を備える点が構成として異なる。また、本実施の形態に係る空調制御システム100は、異なる2つの部屋R1およびR2に外気を供給する。
室内温度センサ110は、室内(例えば、部屋R1、および、R2)の温度を計測し、VAV制御装置140に出力する。室内温度センサ110は、空調システム120が外気を供給する部屋(例えば、部屋R1およびR2)のそれぞれに設けられる。室内温度センサ110は、例えば、給気口50と同数設けられてもよい。室内温度センサ110は、温度を抵抗値の変更により検出するセンサであってもよい。
VAVユニット130は、被制御エリアであるVAVゾーンZ1〜Z3へ供給する給気の量を制御する変風量ユニットである。VAVユニット130は、VAVゾーンZ1〜Z3ごとに設けられる。本実施の形態では、3つのVAVユニット130が設けられており、3つのVAVユニット130のそれぞれは、VAV制御装置140の制御により、対応するVAVゾーンZ1〜Z3に供給する給気の量を制御する。また、上記の室内温度センサ110は、VAVゾーンZ1〜Z3ごとに設けられてもよい。すなわち、室内温度センサ110はそれぞれ、対応するVAVゾーンZ1〜Z3の室内温度を計測する。また、VAVゾーンZ1〜Z3それぞれは、所定領域の一例である。
VAVユニット130は、空調装置40と給気口50との間の流路である給気ダクト51上に設けられる。ファン43により送風された外気は、給気ダクト51を介してVAVユニット130に供給され、当該VAVユニット130を通過して当該VAVユニット130に対応するVAVゾーン(例えば、VAVゾーンZ1)に供給される。また、VAVユニット130は、ダンパおよびダンパを駆動させるダンパモータを有し、VAVユニット130を通過する給気の量を調整できるように構成されている。
VAV制御装置140は、室内温度センサ110から室内温度(部屋内の温度)を取得し、取得した室内温度の計測値と室内温度の設定値との偏差に基づいて、空調装置40から供給される外気(例えば、調和空気)の風量を算出して、算出した風量を確保するようにVAVユニット130内のダンパの開度を制御する。VAV制御装置140は、例えば、VAVゾーンZ1〜Z3ごとに設けられる。VAV制御装置140は、VAVゾーンZ1〜Z3における室温が室温設定値に近づくように、空調装置40で調整した給気の風量を制御する。
また、VAV制御装置140は、制御装置70に対して給気温度を変更する要求を出力する。VAV制御装置140は、例えば、室内温度センサ110の計測値と室内温度の設定値との偏差が所定以上である場合に、制御装置70に対して給気温度を変更する要求を出力してもよい。たた、VAV制御装置140は、例えば、VAVユニット130のダンパの開度がMAX値(開度100%)であるにも拘らず所定期間内に計測値が設定値に達しない場合、空調装置40からの給気温度の能力アップを図って、制御装置70に対して給気温度を変更する要求を出力してもよい。
VAV制御装置140は、例えば、VAVコントローラである。また、制御システムは、制御装置70とVAV制御装置140とで構成されていてもよい。図10に示すように、VAV制御装置140は、取得部141、制御部142、および、出力部143を有する。なお、図10では、室内温度センサ110、VAVユニット130、および、VAV制御装置140は、1つのみ図示している。残りの2つは、図10に示す構成と同様である。
取得部141は、室内温度センサ110から室内温度の計測値を取得する。取得部141は、例えば、通信回路によって実現される。
制御部142は、VAV制御装置140が有する各種構成要素を制御する。本実施の形態では、制御部142は、取得部141を介して取得した室内温度に基づいて、VAVユニット130のダンパの開度を制御する。具体的には、制御部142は、出力部143を介してVAVユニット130にダンパの開度を制御する制御情報を出力することで、ダンパの開度を制御する。また、制御部142は、制御装置70に給気温度の変更要求を行う。具体的には、制御部142は、出力部143を介して制御装置70に給気温度の変更要求を出力する。
出力部143は、制御部142により生成された給気温度の変更要求を制御装置70に出力する。出力部143は、例えば、通信回路によって実現される。
給気温度センサ150は、空調装置40から送風される給気の温度を計測し、制御装置70に出力する。給気温度センサ150は、ファン43を介して送風された外気(または調和空気)の温度を計測する。給気温度センサ150は、給気の温度を抵抗値の変更により検出するセンサであってもよい。
また、制御装置70は、VAV制御装置140から給気温度の変更要求を取得すると、給気温度の設定値を変更する。本実施の形態では、制御装置70が給気温度の設定値をVAVゾーンZ1〜Z3それぞれにいる人の人数に応じて補正する点に特徴を有する。制御装置70の処理については、後述する。
以上のように、本実施の形態に係る空調制御システム100は、AHU/VAV構成のシステムである。VAVユニット130を通過し、給気口50を介してVAVゾーンZ1〜Z3へ吹き出される給気は、VAVゾーンZ1〜Z3における空調制御に貢献した後、還気ダクトを経て排気ダンパ31により外部に排出される。AHU/VAV構成の空調制御システムによってVAVゾーンZ1〜Z3(例えば、居住空間)の温度制御系を構成する場合、給気温度の変更がVAVユニット130の風量を一意的に決定する。
[2−2.制御システムの動作]
次に、本実施の形態に係る制御装置70の動作について、図11を参照しながら説明する。図11は、本実施の形態に係る制御装置70の動作を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、制御装置70は、VAV制御装置140から給気温度を変更する変更要求を、取得部71を介して取得する(S310)。また、制御装置70は、ステップS310で取得した給気温度の変更要求を出力したVAV制御装置140に対応するVAVゾーン(例えば、VAVゾーンZ1など)に配置されている人検出装置60から人数に関する情報を取得する(S320)。VAV制御装置140および当該VAV制御装置140に対応する人検出装置60が複数ある場合、制御装置70は、複数のVAV制御装置140および人検出装置60のそれぞれから、給気温度の変更要求および人数に関する情報を取得する。
制御部72は、例えば、給気温度の基準値として予め設定されている温度を記憶部から読み出す。予め定められている温度とは、例えば、シーズンごとに設定されている温度であってもよいし、ユーザにより設定されている温度であってもよい。また、給気温度の基準値は、例えば、室内温度の計測値と室内温度の設定値との偏差に基づいて算出されてもよい。
そして、制御部72は、基準値に対して補正を行う。具体的には、制御部72は、基準値に対し人検出装置60が検知した人の人数に基づいて、補正を行う。すなわち、制御部72は、給気温度を補正する(S330)。
予め定められた基準人数をs1、人検出装置60が検出した人の人数(滞在人数)をn1、係数をa1とすると、給気温度の補正量ΔT1は、
ΔT1=(s1−n1)×a1 (式1)
で表される。係数a1は、予め設定される値である。給気温度の基準値に補正量ΔT1が加算されることで、補正後の給気温度が算出される。式1で算出される補正量ΔT1を用いて給気温度の値を補正することで、給気温度の設定値を緩和することができる。なお、給気温度の設定値を緩和するとは、例えば、空調装置40において使用される冷水および温水の少なくとも一方の使用量を低減することができるような給気温度に補正することを意味する。
例えば、夏期などの冷房運転時において、基準人数より滞在人数が少ない場合(s1>n1)は、給気温度が基準値より高く設定される。なお、この場合、係数a1は、プラスの値である。これにより、空調装置40における冷水の使用量を減らすことができるので、空調装置40の省エネルギー性能を向上させることができる。また、冷房運転時において、滞在人数が基準人数以上である場合(s1≦n1)は、基準値より低い温度が給気温度として設定されてもよい。これにより、滞在人数が基準人数以上である場合には、滞在している人の快適性が確保される。
また、例えば、冬期などの暖房運転時において、基準人数より滞在人数が少ない場合(s1>n1)は、給気温度が基準値より低く設定される。なお、この場合、係数a1は、マイナスの値である。これにより、空調装置40における温水の使用量を減らすことができるので、空調装置40の省エネルギー性能を向上させることができる。また、暖房運転時において、滞在人数が基準人数以上である場合(s1≦n1)は、基準値より高い温度が給気温度として設定されてもよい。これにより、滞在人数が基準人数以上である場合には、滞在している人の快適性が確保される。
なお、係数a1は、上記のように、例えば、シーズンごとに設定されていてもよい。例えば、給気温度の基準値と係数a1とが対応付けられていてもよい。また、係数a1は、例えば、−2℃〜+2℃の範囲で定められるとよい。なお、係数a1の絶対値は、省エネルギー性能を向上させる観点から、高い値に設定されるとよい。
そして、制御部72は、算出した給気温度に基づく制御情報を出力する(S340)。制御部72は、例えば、空調装置40が有する熱交換器(図示しない)に供給される温水及び冷水の量をバルブ部160の開度により制御する。具体的には、制御部72は、冷却コイル(図示しない)に供給される冷水の量を冷水バルブ161の開度により制御し、加熱コイル(図示しない)に供給される温水の量を温水バルブ162の開度により制御する。制御部72は、例えば、給気温度センサ150から給気温度の計測値を取得し、取得した計測値と補正された給気温度とから、冷水バルブ161および温水バルブ162の開度を制御してもよい。上記制御情報には、冷水バルブ161及び温水バルブ162の開度を制御するための情報が含まれる。
制御部72は、空調装置40の現在の空調運転モードが冷房運転の場合に、基準人数より滞在人数が少ないとき、滞在人数が基準人数以上であるときに比べ冷水バルブ161の開度を小さくする。また、さらに制御部72は、給気温度センサ150から取得した計測値と補正した給気温度との偏差が小さいほど、冷水バルブ161の開度を小さくしてもよい。なお、このとき、温水バルブ162の開度は、0%である。
また、制御部72は、空調装置40の現在の空調運転モードが暖房運転の場合に、基準人数より滞在人数が少ないとき、滞在人数が基準人数以上であるときに比べ温水バルブ162の開度を小さくする。また、さらに制御部72は、給気温度センサ150から取得した計測値と補正した給気温度との偏差が小さいほど、温水バルブ162の開度を小さくしてもよい。なお、このとき、冷水バルブ161の開度は、0%である。
上記のように、滞在人数の変化などの負荷変化に追従して給気温度が補正されるので、滞在人数が少ない場合に省エネルギー性能の向上を実現することができる。
なお、図11に示す動作は、所定周期ごとに繰り返し実行される。制御部72は、例えば、数分ごとに図11に示す動作を繰り返し行う。これにより、制御部72は、滞在人数の変化が頻繁に行われる場合であっても、そのときの滞在人数に応じた給気温度に素早く変更することができる。
なお、制御部72は、図9に示す3つのVAV制御装置140それぞれのうち、少なくとも1つのVAV制御装置140から給気温度の変更要求を取得すると、図11に示すステップS320以降の動作を行ってもよい。
なお、制御部72は、上記のような制御(例えば、ロードリセット制御)が禁止されている期間がある場合、給気温度を予め定められた温度に固定して制御を行ってもよい。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置70(制御システムの一例)は、VAVゾーンZ1〜Z3内それぞれの人の人数に関する情報および給気温度の変更要求を取得する取得部71と、取得部71が給気温度の変更要求を取得した場合に、VAVゾーンZ1〜Z3内の人の人数に関する情報を用いて変更された給気温度に基づいて、空調装置40に供給される冷水および温水の量の制御に関する情報を出力する出力部73とを備える。
変更された給水温度は、空調装置40が冷房運転時に、VAVゾーンZ1〜Z3内の人の人数に関する情報に含まれる人数(例えば、滞在人数)が基準人数より少ない場合に、VAVゾーンZ1〜Z3内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数以上である場合に比べ、基準となる給水温度より高い温度が設定される。また、変更された給水温度は、空調装置40が暖房運転時に、VAVゾーンZ1〜Z3内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数より少ない場合に、VAVゾーンZ1〜Z3内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数以上である場合に比べ、基準となる給水温度より低い温度が設定される。
これにより、空調装置40が冷房運転時に、滞在人数が基準人数より少ない場合、給気温度が高く設定されるので、空調装置40に供給する冷水の量を少なくすることができる。また、空調装置40が暖房運転時に、滞在人数が基準人数より少ない場合、給気温度が低く設定されるので、空調装置40に供給する温水の量を少なくすることができる。すなわい、給気温度を人数に応じて最適化することができる。よって、本実施の形態に係る制御装置70によれば、空調装置40の省エネルギー性能を向上させることができる。
なお、VAVユニット130がそれぞれ個別に空調装置40と給気ダクト51を介して接続されている場合、図11に示す動作をVAV制御装置140ごとに実施することで、人がいないVAVゾーンにおいて、省エネルギー側に給気温度の設定値を補正することができる。
(実施の形態3)
以下、本実施の形態に係る空調制御システム等について、図12および図13を参照しながら説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態2と同様の構成などについては、説明を省略する場合がある。
[3−1.制御システムの構成]
まず、本実施の形態に係るVAV制御装置(制御システムの一例)を備える空調制御システムの構成について、図12を参照しながら説明する。図12は、本実施の形態に係る空調制御システム100の機能構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る空調制御システム100の概略構成は図9と同様であり、説明を省略する。
図12に示すように、人検出装置60は、人の人数に関する情報を制御装置70およびVAV制御装置140の両方に出力する。
取得部141は、室内温度センサ110から室内温度の計測値を取得する。また、取得部141は、さらに、人検出装置60から人の人数に関する情報を取得する。
制御部142は、VAV制御装置140が有する各種構成要素を制御する。本実施の形態では、制御部142が、人検出装置60から取得した人の人数(例えば、在籍人数)に応じて室内温度の設定値を補正する点に特徴を有する。なお、VAV制御装置140の処理については、後述する。
制御装置70は、VAV制御装置140から給気温度の変更要求を取得すると、給気温度の設定値を変更する。本実施の形態では、制御装置70は、給気温度の設定値を算出する上で、人の人数に関する情報を用いない。
また、制御システムは、制御装置70とVAV制御装置140とで構成されていてもよい。
[3−2.制御システムの動作]
次に、本実施の形態に係るVAV制御装置140の動作について、図13を参照しながら説明する。図13は、本実施の形態に係るVAV制御装置140の動作を示すフローチャートである。
図13に示すように、まず、VAV制御装置140は、室内温度センサ110から室内温度の計測値を取得部141を介して取得する(S420)。また、VAV制御装置140は、ステップS410で取得した室内温度の計測値を出力した室内温度センサ110に対応するVAVゾーンに配置されている人検出装置60から人数に関する情報(例えば、滞在人数)を取得する(S420)。ステップS410およびS420において、VAV制御装置140は、当該VAV制御装置140に対応するVAVゾーンにおける人検出装置60および室内温度センサ110から上記の情報を取得する。
制御部142は、人検出装置60から取得した人数に関する情報に含まれる人数に応じて、予め設定されている室内温度の設定値を補正する(S430)。室内温度の設定値は、例えば、シーズンごとに設定されている温度であってもよいし、ユーザにより設定された温度であってもよい。室内温度の設定値は、空調装置40がVAVゾーンの空調を行っているときにユーザにより変更されてもよい。VAV制御装置140は、例えば、ユーザから室内温度の設定値の入力を受け付けるユーザインターフェースを有していてもよい。なお、予め設定されている室内温度の設定値を基準値とも記載する。
予め定められた基準人数(例えば、VAVゾーンZ1〜Z3ごとに設定される基準人数)をs2、人検出装置60が検出した人の人数(例えば、VAVゾーンZ1〜Z3のごとの滞在人数)をn2、係数をa2とすると、室内温度の設定値の補正量ΔT2は、
ΔT2=(s2−n2)×a2 (式2)
で表される。係数a2は、予め設定される値である。室内温度の設定値に補正量ΔT2が加算されることで、補正後の室内温度の設定値が算出される。
例えば、夏期などの冷房運転時において、基準人数より滞在人数が少ない場合(S2>n2)は、室内温度の設定値が基準値より高く設定される。なお、この場合、係数a2は、プラスの値である。これにより、VAVユニット130のダンパの開度を室内温度の設定値が基準値である場合に比べ、小さくすることができる。つまり、空調装置40から送風される外気の供給量を減らすことができるので、空調装置40の省エネルギー性能を向上させることができる。また、冷房運転時において、滞在人数が基準人数以上である場合(s2≦n2)は、基準値より低い温度が室内温度の設定値として設定されてもよい。これにより、滞在人数が基準人数以上である場合には、滞在している人の快適性が確保される。
また、例えば、冬期などの暖房運転時において、基準人数より滞在人数が少ない場合(S2>n2)は、室内温度の設定値が基準値より低く設定される。なお、この場合、係数a2は、マイナスの値である。これにより、VAVユニット130のダンパの開度を室内温度の設定値が基準値である場合に比べ、小さくすることができる。つまり、空調装置40から送風される外気の供給量を減らすことができるので、空調装置40の省エネルギー性能を向上させることができる。また、暖房運転時において、滞在人数が基準人数以上である場合(s2≦n2)は、基準値より高い温度が給気温度として設定されてもよい。これにより、滞在人数が基準人数以上である場合には、滞在している人の快適性が確保される。
なお、係数a2は、上記のように、例えば、空調装置40の空調運転モードに応じて設定されていてもよい。係数a2は、例えば、−0.5℃〜+0.5℃の範囲で定められるとよい。なお、係数a2の絶対値は、省エネルギー性能を向上させる観点から、高い値に設定されるとよい。また、補正量ΔT2は、−2.5℃〜+2.5℃の範囲に設定されるとよく、より好ましくは−2℃〜+2℃の範囲に設定されるとよい。係数a2は、補正量ΔT2の範囲と、想定される滞在人数とに基づいて、上記の範囲内で適宜決定されてもよい。
そして、制御部142は、補正した室内温度の設定値に基づいて、ダンパの開度を制御する(S440)。具体的には、制御部142は、出力部143を介してVAVユニット130にダンパの開度を制御する制御情報を出力する。
制御部142は、空調装置40の現在の空調運転モードが冷房運転の場合に、さらに、室内温度センサ110から取得した計測値と、ステップS430で算出した補正後の室内温度の設定値との偏差が小さいほど、VAVユニット130のダンパの開度を小さくしてもよい。また、制御部142は、空調装置40の現在の空調運転モードが暖房運転の場合に、さらに、室内温度センサ110から取得した計測値と、ステップS430で算出した補正後の室内温度の設定値との偏差が小さいほど、VAVユニット130のダンパの開度を小さくしてもよい。
上記のように、滞在人数の変化などの負荷変化に追従して室内温度の設定値が変更(更新)されるので、滞在人数が少ない場合に省エネルギー性能の向上を実現することができる。
なお、図13に示す動作は、複数のVAV制御装置140ごとに所定周期的に繰り返し実行される。制御部142は、例えば、数分ごとに図13に示す動作を繰り返し行う。これにより、制御部142は、滞在人数の変化が頻繁に行われる場合であっても、そのときの滞在人数に応じた室内温度の設定値に素早く変更することができる。
なお、制御部142は、ステップS430において室内温度の設定値を補正した後、制御装置70に対して給気温度の変更要求を行ってもよい。具体的には、制御部142は、室内温度センサ110の計測値と、補正後の室内温度の設定値とに基づいて、制御装置70に対して給気温度の変更要求を出力部143を介して出力してもよい。
そして、制御装置70は、VAV制御装置140から取得した給気温度の変更要求に基づいて、給気温度の変更を行う。制御装置70は、室内温度センサ110の計測値と、補正後の室内温度の設定値とに基づいて、給気温度の設定の変更を行なってもよい。これにより、制御装置70で設定される給気温度の設定値を緩和することができる。
以上のように、本実施の形態に係るVAV制御装置140(制御システムの一例)は、人検出装置60から所定領域内の人の人数に関する情報を取得する、および、室内温度センサ110から室内温度を取得する取得部141と、所定領域内の人の人数に関する情報を用いて変更された室内温度の設定値に基づいて、VAVユニット130のダンパの開度の制御に関する制御情報を出力する出力部143とを備える。
変更された室内温度の設定値とは、所定領域内の人の人数に関する情報に含まれる人数(例えば、滞在人数)が基準人数より少ない場合に、所定領域内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数以上である場合に比べ、予め定められた室内温度の基準値が取得した室内温度に近い値に変更された値であることを意味する。
変更された室内温度の設定値は、例えば、空調装置40が冷房運転時に、所定領域内の人の人数に関する情報に含まれる人数(例えば、滞在人数)が基準人数より少ない場合に、所定領域内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数以上である場合に比べ、予め定められた室内温度の基準値より高い温度が設定される。また、変更された室内温度の設定値は、空調装置40が暖房運転時に、所定領域内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数より少ない場合に、所定領域内の人の人数に関する情報に含まれる人数が基準人数以上である場合に比べ、予め定められた室内温度の基準値より低い温度が設定される。
これにより、空調装置40が冷房運転時および暖房運転時に、滞在人数が基準人数より少ない場合、VAVユニット130のダンパの開度が小さく設定されるので、空調装置40からの外気の供給量を少なくすることができる。よって、本実施の形態に係るVAV制御装置140によれば、空調装置40の省エネルギー性能を向上させることができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、制御装置は、空調システムの起動時に外気の取り入れを制御する例について説明したが、これに限定されない。制御装置は、例えば、空調システムが起動する前の第3所定期間において、外気の取り入れを行うようにするための情報を外気ダンパに出力してもよい。または、制御装置は、例えば、空調システムが起動する前に人検出装置から取得した部屋内の人の人数に関する情報に含まれる人の人数が第1人数以上となった場合、外気の取り入れを行うようにするための情報を外気ダンパに出力してもよい。
これにより、空調装置が起動する前に外気が取り入れられるので、空調装置の電力等の消費を抑制しつつ、部屋のCO濃度を下げることができる。
また、上記実施の形態において、特定の処理部(例えば、制御部)が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間では、無線通信が行われてもよいし、有線通信が行われてもよい。また、装置間では、無線通信および有線通信が組み合わされてもよい。
また、上記実施の形態のフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、制御部などの構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、制御部などの構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
例えば、本発明は、上記実施の形態の制御システムは行う処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。このようなプログラムには、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末にインストールされるアプリケーションプログラムが含まれる。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
また、上記実施の形態で説明された制御システムは、単一の装置として実現されてもよいし、複数の装置によって実現されてもよい。制御システムが複数の装置によって実現される場合、上記実施の形態で説明された制御システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
20、120 空調システム
70 制御装置(制御システム)
71 取得部
73 出力部
160 バルブ部
161 冷水バルブ
162 温水バルブ
R 部屋(所定領域)
Z1〜Z3 VAVゾーン(所定領域)

Claims (10)

  1. 所定領域内の人の人数に関する情報を取得する取得部と、
    前記所定領域に対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力する出力部とを備え、
    前記出力部は、前記所定領域に対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システムが起動した後において、前記取得部が取得した前記所定領域内の人の人数が第1人数未満の場合に、前記所定領域内の人の人数が前記第1人数以上である場合と比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための第1抑制情報を前記空調システムに出力する
    制御システム。
  2. 前記第1抑制情報は、第1所定期間にわたって外気の取り入れを抑制するようにするための情報を含む
    請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記出力部は、前記第1所定期間が経過したときにおいて、前記取得部が取得した前記所定領域内の人の人数が第1人数未満の場合に、さらに第2所定期間にわたって外気の取り入れを抑制するようにするための第2抑制情報を前記空調システムに出力する
    請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記出力部は、前記取得部が取得した前記所定領域内の人の人数が前記第1人数以上となったとき、外気の取り入れの抑制を解除するための解除情報を前記空調システムに出力する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御システム。
  5. 前記出力部は、さらに、前記取得部が取得した前記所定領域内の人の人数に基づいて算出された当該所定領域内の二酸化炭素の濃度が所定濃度未満となったとき、前記外気の取入れを抑制するようにするための第3抑制情報を前記空調システムに出力する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の制御システム。
  6. 前記取得部は、前記所定領域に設けられた人検出センサの情報に基づいて、前記所定領域内の人の人数に関する情報を取得する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記取得部は、前記所定領域に設けられた入退管理システムの情報に基づいて、前記所定領域内の人の人数に関する情報を取得する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の制御システム。
  8. 前記取得部は、前記所定領域に設けられた位置測位システムの情報に基づいて、前記所定領域内の人の人数に関する情報を取得する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の制御システム。
  9. 所定領域内の人の人数に関する情報を取得するステップと、
    前記所定領域に対する外気の取り入れの制御に関する情報を出力するステップとを含み、
    前記出力するステップでは、前記所定領域に対する冷房および暖房の少なくとも一方を行う空調システムが起動した後において、取得した前記所定領域内の人の人数が第1人数未満の場合に、前記所定領域内の人の人数が前記第1人数以上である場合に比べて、外気の取り入れを抑制するようにするための抑制情報を前記空調システムに出力する
    制御方法。
  10. 請求項9に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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