JP6709970B2 - 鶏舎の換気システムの制御装置 - Google Patents

鶏舎の換気システムの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6709970B2
JP6709970B2 JP2016061950A JP2016061950A JP6709970B2 JP 6709970 B2 JP6709970 B2 JP 6709970B2 JP 2016061950 A JP2016061950 A JP 2016061950A JP 2016061950 A JP2016061950 A JP 2016061950A JP 6709970 B2 JP6709970 B2 JP 6709970B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
poultry house
heat exchanger
temperature
ventilation
age
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016061950A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017172926A (ja
Inventor
西山 徹
徹 西山
国彦 蓑島
国彦 蓑島
敦 馬場園
敦 馬場園
眞悟 近藤
眞悟 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016061950A priority Critical patent/JP6709970B2/ja
Priority to PCT/JP2017/012297 priority patent/WO2017164416A1/ja
Publication of JP2017172926A publication Critical patent/JP2017172926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6709970B2 publication Critical patent/JP6709970B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Housing For Livestock And Birds (AREA)
  • Ventilation (AREA)

Description

本発明はブロイラーを飼育する鶏舎の換気システムに関するものである。
ブロイラーは、特に日齢の浅い時期の環境状態が最終的な成長の大きさを左右する。したがって、鶏舎内の温度といった環境を飼育日数に応じて細かく管理する必要がある。例えば、鶏舎外の温度がその時の日齢のブロイラーにとって必要とされる温度より低い場合は、ガスブルーダー等の暖房機によって、鶏舎内の温度を所定の温度に維持しなければならない。
一方、外気温度が低い寒冷期においても、鶏舎内の空気質を改善するために、日齢に応じた最低風量で換気を行う必要がある。なお、ここで空気質とは、空気中の酸素濃度、二酸化炭素濃度、一酸化炭素濃度、アンモニア濃度、粉塵濃度といった、空気中の各成分の濃度をいう。
鶏舎の換気には、鶏舎の構造に応じた、自然換気と強制換気があり、本発明の対象とする鶏舎はウィンドレス鶏舎で、従来から、換気扇を使用した強制換気が行われている。
従来のウィンドレス鶏舎の換気は、エアインレットから外気を導入し、換気扇により舎内の空気を排出していた。したがって、鶏舎内の温度管理および換気管理は、暖房機の運転・停止と、換気扇の運転・停止によって行われていた。以下では、ウィンドレス鶏舎を鶏舎と略して説明する。
つまり、寒冷期の外気温度が低い場合であっても、換気のために外気を鶏舎内に導入する。しかし、冷たい外気の導入によって鶏舎内の温度は急激に低下する。そこで、換気量を減らすことが行われる。これは、鶏舎内の空気質を劣化させる原因となる。
一方、冷たい外気を導入しても鶏舎内の温度が低下しないようにするためには、ブルーダーの設置数を増やさなければならない。これは、初期投資やガス等の燃料費が高額になり、好ましくない。
このような事情に鑑み、冷たい外気をそのまま鶏舎内に導入しない方法が提案されていた。その一例として、特許文献1には、熱交換器を備えた鶏舎が開示されている。
実公昭61−004166号公報
特許文献1には、熱交換器を備えた鶏舎が開示されている。熱交換器は、鶏舎内でブロイラーが発生する二酸化炭素や体温によって発生する熱量を有する空気を鶏舎外から導入する空気との間で交換し、冷たい外気の温度を上げて鶏舎内に導入する。このようにすることで、冷たい外気を直接鶏舎内に導入し、鶏舎内の温度が急激に低下するのを防止しようとするものである。
しかしながら、すでに述べたように、ブロイラーは飼育日数に応じて鶏舎内の細かい温度管理および換気管理が必要であり、熱交換器を備えただけでは、省エネとの両立は難しく、鶏舎内の温度管理および換気管理を省エネで行う熱交換器の制御方法は考案されていない。
本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置は、上記のような課題に鑑みて想到されたものであり、熱交換器を有する鶏舎において、換気システムを効率的に動作させる制御装置を提供するものである。
より具体的に本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置は、
熱交換器を備えた鶏舎の換気システムの制御装置であって、
ブロイラーの日齢に基づいて管理温度を決定する管理温度決定部と、
前記鶏舎の外気温度を検知する外気温度検出部と、
前記熱交換器の動作を制御する熱交換器制御部を有し、
前記外気温度が前記管理温度よりΔT1℃低くなったら前記熱交換器を動作させ、
前記外気温度が前記管理温度よりΔT2℃高くなったら前記熱交換器を停止させることを特徴とする。
本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置は、鶏舎に分散配置された熱交換器を日齢に基づいて決定される管理温度と外気温の差で動作の有無を制御するので、省エネルギーであり、且つブロイラーの成長に合わせた鶏舎内の環境調節が可能となる。結果、効率的なブロイラーの成長を可能とする。
本発明に係る換気システムの制御装置が組み込まれた鶏舎の外観と平面図である。 熱交換器の構造を示す図である。 制御装置の構成を示す図である。 制御装置の処理のフローである。 温度管理を行った場合の鶏舎内の温度変化を示すグラフである。 熱交換器を動作させる処理の詳細なフローである。 飼育ゾーンごとに換気をする場合の例を示す図である。
以下に本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置について図を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置は一実施形態を例示するものであり、本発明は以下の説明に限定されるものではない。以下の実施形態は本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて改変することができる。
図1に本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置を有する鶏舎の透視斜視図(図1(a))および平面図(図1(b))を示す。本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置が導入される鶏舎1は、形状に特に限定されるものではない。しかし望ましい形態としては、長方形の床面2と、長辺に沿って設けられた側壁3a、3bと、短辺に沿って設けられた妻壁4a、4bと、屋根5を有する鶏舎が望ましい。
側壁3a、3bは鶏舎1の内側を内側壁3ai、3biといい、鶏舎1の外側を外側壁3ao、3boとする。図1(b)では、内側壁3aiと外側壁3aoだけを示した。また、床面2は複数の飼育ゾーンBzに分割することができる。通常は鶏舎内で日齢に応じて飼育するエリアを拡張していくため、複数の飼育ゾーンBzに分割することができる方が好ましい。図1(b)では4つの飼育ゾーンBzがある場合を示している。
鶏舎1内には、床面2の中心線2aに沿って、暖房機10(「ブルーダー」とも呼ぶ。)が設置されている。暖房機10は、床面2に直置きされていてもよいし、天井から一定の高さに懸架されていてもよい。各暖房機10の間隔10aはおおよそ等しい。暖房機10は鶏舎1内の温度を一定に保つために置かれ、床面2の任意の位置での温度が一定になるようにするのが望ましいからである。
したがって、側壁3a、3b間の距離3Lは、ちょうど中央に暖房機10が置かれたときに、壁際まで暖房機10の効き目が届く程度の距離に設置するのが望ましい。
少なくとも一方の妻壁4aには、換気扇12が設けられていてもよい。他方の妻壁4bは、同じく換気扇12若しくは網戸のような通気可能であって開閉可能な扉13が設けられている。
対向する側壁3a、3bには、熱交換器14がそれぞれ対向して設けられている。図1(b)では、側壁3a、3bにそれぞれ16台ずつの熱交換器14が配置されている。図2に熱交換器14の簡単な構成を示す。なお、以下の説明では側壁3a側であるとして説明を行うが、側壁3b側も同様である。熱交換器14は、熱交換素子14aと、鶏舎1内の空気を鶏舎1外に排出する排気系の風路14oと、鶏舎1外の空気を鶏舎1内に取り込む給気系の風路14iで構成される。
熱交換素子14aは、排気系の風路14oと給気系の風路14iを近接させ排気系の空気の熱量を給気系の空気に与える(顕熱交換)、若しくは、排気系の湿度も給気系の空気に与えてもよい(全熱交換)。
熱交換器14は、熱交換素子14aとして、顕熱交換素子と全熱交換素子を共に内蔵しており、外部からの指示によって切り替えることができるものが最も望ましい。なお、顕熱交換素子で運転する場合を顕熱運転とよび、全熱交換素子で運転する場合を全熱運転と呼ぶ。
熱交換器14の排気系は、鶏舎1内の空気を取り込む内気吸引口14oiが、内側壁3aiの下方に設けられている。また、排気系の空気の出口である内気排出口14ooは、熱交換器14の下部に設けられている。
また、排気系の風路14oの途中には、ファン14ofが設けられており、鶏舎1内から鶏舎1外へと空気の流れを生み出す。排気系において、空気は、内気吸引口14oiから風路14oを通じて熱交換素子14aに至り、熱交換素子14aから内気排出口14ooに送り出され、鶏舎1外に排出される。
熱交換器14の給気系は、鶏舎1の外の空気を取り込む外気吸引口14iiが熱交換器14上部に設けられている。また、外気の放出口である外気吹出口14ioは内側壁3aiの上方に設けられている。給気系の風路14iにもファン14ifが設けられており、鶏舎1外から鶏舎1内に向かって空気の流れを生み出す。給気系において、空気は、外気吸引口14iiから熱交換素子14aに至り、そこから鶏舎1内の外気吹出口14ioに送り出され、鶏舎1内に放出される。
再び図1(b)を参照して、熱交換器14は鶏舎1の側壁3a、3bそれぞれに複数個設けられるのが望ましい。1つの熱交換器14でカバーできる範囲はそれほど広くなく、多くの熱交換器14があれば、鶏舎1内を均一の環境に設定しやすいからである。
なお、妻壁4a、4bには換気扇12が設けられている。また換気扇12は、妻壁4a、4bではなく、側壁3a、3bに設けられていてもよい。妻壁4a、4b間の距離4Lが長い場合は、妻壁4a、4bに配置した換気扇12だけでは鶏舎1内を換気するために、大きなパワーの換気扇12を回す必要がある。したがって、そのような場合は、妻壁4a、4bに大型の換気扇12を設けるより、側壁3a、3bに小型の換気扇12を複数個設ける方が、省エネルギーの観点から望ましい。また、前述の扉13も側壁3aまたは側壁3bに設けても構わない。
一方、妻壁4a、4b間の距離4Lがそれほど長くない場合は、妻壁4a、4bに換気扇12を設けることで、初期投資を節約できるという効果がある。
鶏舎1には、さらにいくつかのセンサが設けられている。まず鶏舎1外部に外気温度計16aおよび外気湿度計16bが備えられている。また鶏舎1内には、舎内温度計18aと舎内湿度計18bと、二酸化炭素、一酸化炭素、アンモニア、粉塵量を測定することのできる環境計測計20が備えられている。
環境計測計20は、ここでは1つのものとして説明するが、二酸化炭素計20a、一酸化炭素計20b、アンモニア計20c、粉塵計20dとそれぞれ別の測定器があってもよい。なお、図では、これらの符号は記載しておらず、環境計測計20として1つのものとして記載する。また、環境計測計20から得られる計測値を環境指数Evと呼ぶ。したがって、環境計測計20は環境指数測定装置と呼んでも良い。
また鶏舎1にはカメラ22が備えられていてもよい。鶏舎1の床面2は、複数の飼育ゾーンBzに分割されている。そして、カメラ22は少なくとも全ての飼育ゾーンBzにブロイラーがいるかいないかを判別できる程度の台数が配置される。
また、鶏舎1には制御装置30が備えられる。制御装置30は、外気や舎内の温度や湿度に基づき換気量や熱交換器14の動作を決める。図3に制御装置30の構成を示す。制御装置30は、MPU(Micro Processor Unit)とメモリ30mおよび制御プログラムで動作する。また、制御装置30には、外部から指示を与えるための入力装置31と鶏舎1内の状態を表示することのできる表示装置32が接続されている。
制御装置30には、外気温度計16a、外気湿度計16b、舎内温度計18a、舎内湿度計18b、環境計測計20および入力装置31からの信号が入力される。また、制御装置30は、暖房機10、換気扇12、各熱交換器14、表示装置32と接続されている。そして、これらの機器に対して指示信号を出力することができる。なお、暖房機10、換気扇12、各熱交換器14については、複数個ある場合は、個々の機器に対して指示することができる。
また、制御装置30内には、タイマ30Tと、管理温度決定部30A、管理換気量決定部30B、飼育ゾーン判定部30C、熱交換器制御部30D、日齢決定部30E、外気温度検出部30Fが設けられている。これらは制御装置30内に専用回路を設けておくのもよいが、制御プログラムとしてソフト的に実現できるものでよい。
以上の構成を有する鶏舎1の換気システムの制御装置30についてフローを示しながら動作を説明する。図4は制御装置30の換気システムの制御フローの一部である。制御装置30はここに示す以上の制御を行ってもよい。
処理がスタート(ステップS100)すると、初期設定が行われる(ステップS102)。初期設定としては、日齢に対する管理温度Tc、管理湿度Hc、ΔT1、ΔT2、最低換気量Ae、環境指数Evによる補正値Adの値、飼育ゾーンBzの指定などが入力される。なお、補正値Adとは後述するが、熱交換器14の稼動台数を決定する際に考慮する値である。これらの値は、ブロイラーの日齢に応じて変更される。したがって、日齢に応じた値を求めるための式や日齢毎の各変数のテーブルを予め初期設定の際に入力しておく。
その後ブロイラーの雛を受け入れたら(ステップS104のY分岐)管理が開始される。なお、初期設定で説明した飼育ゾーンBzはこの時点で入力してもよい。制御装置30は、内部のタイマ30Tをスタートさせる(ステップS106)。若しくは受入日の日時を記録する。以後現在の日齢は、タイマ30Tの値若しくは、受入日からの経過時間によって、日齢決定部30Eによって求められる。つまり、日齢決定部30Eは要求があった際に、現在の日齢Rdを返す。なお、ここで管理日齢Mdには受け入れた日の日齢(この段階では「現在の日齢Rd」)を記録する。
次に管理日齢Mdに基づいて管理温度Tc、管理湿度Hc、ΔT1、ΔT2、最低換気量Aeなどの管理パラメータMpを決定する(ステップS108)。ΔT1およびΔT2は、後述するが、温度管理の猶予分である。管理温度Tc、管理湿度Hc、ΔT1およびΔT2は、管理温度決定部30Aにおいて、管理日齢Mdに基づいて決定される。最低換気量Aeと環境指数Evに基づく補正値Adは、管理換気量決定部30Bで管理日齢Mdに基づいて決定される。以後、このルーチンを通過すれば、その時の管理日齢Mdに応じた管理パラメータMpに更新される。
次に外気温度計16aによって外気温度検出部30Fが得た外気温度Toと管理日齢Mdに基づいて決定される管理温度TcからΔT1℃を引いた温度を比較する(ステップS110)。そして、外気温度Toが低ければ(ステップS110のY分岐)、熱交換器14を始動させる(ステップS112)。つまり、管理温度TcよりΔT1℃以上に外気温度Toが下がったら、舎内より十分冷たい空気を取り込むことになるので、熱交換器14を始動させ、熱量の維持に努める。なお、熱交換器14を始動させる場合は、換気扇12の運転を停止する(ステップS112)。また、すでに熱交換器14が動作している場合は、なにもせず処理をステップS118に移す。
一方、外気温度Toが管理温度TcからΔT1℃を引いた温度より高い場合(ステップS110のN分岐)は、管理温度TcにΔT2℃を加えた値と外気温度Toを比較する(ステップS114)。そして管理温度TcにΔT2℃を加えた温度よりも外気温度Toが高い場合(ステップS114のY分岐)は、熱交換器14を停止させ、換気扇12を始動させる(ステップS116)。
この場合は、外部から舎内より冷たい空気を取り込むことはないので、熱交換器14を停止させる。すでに熱交換器14が停止している場合は、なにもせず処理を次のフローに移す。このステップの判定がNoの場合は、何もせずに処理をステップS118に移す。なお、ステップS110とステップS114では、不等号記号に互いの値が等しい場合を含めていないが含めるようにしてもよい。つまり、両ステップにおいての不等号は「<」若しくは「≦」のいずれであってもよい。
次に管理パラメータMpの変更が必要か否かを判断する(ステップS118)。この判断は、日齢が進んだか否かで判断する。換気システムは日齢に応じた動作を行うからである。具体的には、管理日齢Mdと日齢決定部30Eが算出する現在の日齢Rdが異なっていれば(ステップS118のN分岐)、管理パラメータMpの変更が必要と判断する。
変更が必要と判断したら、管理日齢Mdをインクリメント(ステップS120)し、ステップS108に処理を移す。管理パラメータMpの変更が必要でない場合(ステップS118のY分岐)は、終了判定(ステップS122)を行う。終了判定は、現在の日齢Rdが出荷予定日齢REになっているか否かで判定してよい。
終了する場合(ステップS122のY分岐)は、終了処理を行い(ステップS124)停止する(ステップS126)。また、終了しない場合(ステップS122のN分岐)は、処理をステップS110に移す。
図5に上記のフローで制御される熱交換器14の動作イメージを示す。まず、図5(a)を参照する。図5(a)は一日の内での熱交換器14の動作を示すものである。横軸は時刻であり、縦軸は温度である。一日の内でも夜中から夜明けにかけて外気温度Toは下がる。また、日が昇ると外気温度Toは上昇し、昼過ぎから夕方にかけてまた外気温度Toは低下する。この様子を示したのが外気温度Toの曲線である。
このような外気温度Toの変化に対してこの時の日齢によって決まる管理温度Tcが図5(a)のように決まっているとする。基本的に熱交換器14は、管理温度Tcより外気温度Toが低ければ動作させ、外気温度Toが管理温度Tcより高くなれば動作を停止させる。そして、本発明の制御装置30は、外気温度Toが管理温度TcよりΔT1℃以上低くなれば動作を開始する。図5(a)では、「START14」の点が熱交換器14の動作開始点となる。
また、外気温度Toが管理温度TcよりΔT2℃以上高くなれば動作を停止する。図5(a)では、「STOP14」の点が熱交換器14の動作停止点となる。このような管理を行うことで、一日の内でも寒い時間帯はブロイラーに十分熱量を与え、なおかつ熱交換器14の無駄な運転/停止のハンチングを抑制することが可能になる。
図5(b)は、時間軸をより長くした場合の説明図である。横軸は飼育日数であり、縦軸は温度である。管理温度Tcはブロイラーの日齢に基づいて決定され、日齢が進めば管理温度Tcは下がる。例えば、7日齢までの雛の管理温度は30℃程度必要であるが、35日齢を過ぎ、換羽した成鳥の管理温度は16〜18℃でよい。
図5(b)では、管理温度Tcが飼育日数(日齢)とともに下がっているのがわかる。一方、外気温度Toは図5(b)のように低い温度から高い温度へ向かっているとする。もちろん、外気温度Toは、鶏舎1が立てられている場所の季節によって変わる。
ここでも熱交換器14は外気温度Toが管理温度TcよりΔT1℃以上低くなれば動作させられ、管理温度TcよりΔT2℃以上高くなれば動作を停止させられる。図5(b)では、飼育日数W以降は、熱交換器14は使用する必要のない時期に入ったことを示している。もちろん、図5(a)のように一日の内での寒暖に応じて動作は開始および停止が繰り返される。したがって、昼間の外気温度Toが舎内温度よりも十分に高い季節であっても、夜明け前の気温が管理温度TcよりΔT1℃以上低くなれば、熱交換器14は動作する。
また、図5(b)に示すように、ΔT1は、ブロイラーの日齢にしたがって大きな値に設定され、ΔT2は、ブロイラーの日齢にしたがって小さな値に設定されている。ブロイラーは日齢にしたがって体重が増加し、それに伴いブロイラー自体の熱発生量も大きくなる。ΔT1はこのブロイラー自体の熱発生量による舎内温度の上昇見合い分として設定している。ΔT2は熱交換器の運転/停止のハンチングを抑制するために設ける値であり、不感帯となる幅(ΔT1+ΔT2)は日齢に関係なく一定の値となるようにするため、ΔT2は、ブロイラーの日齢にしたがって小さな値に設定される。これにより、熱交換器14の無駄な運転を抑制でき、燃料費削減の省エネが効率的に行える。
図6は、図4のフローの熱交換器14が動作するステップ(S112)をさらに詳細にしたフローである。熱交換器14を動作させるに際して、まず最低換気量Aeを決定する(ステップS202)。最低換気量Aeは、管理日齢Mdに基づいて管理換気量決定部30Bが決定する。ブロイラーは日齢に応じて必要な酸素量がほぼ把握されているからである。
また、最低換気量Aeを決定するのに、環境指数Evを考慮してもよい。季節やその時の敷料の状態によって、粉塵が立ちやすくなっていたり、掃除の不手際で空気中のアンモニア量が増えたりする場合も考えられるからである。このように環境指数Evが高くなると、日齢から算出される最低換気量Ae以上の換気を行う必要がある。図では、最低換気量Aeが管理日齢Mdと環境指数Evによって決定される補正値Adに基づいていて決定されることを「Ae=F(Md、Ad)」と記載した。
環境指数Evによって補正値Adをどのように決定するかは、ブロイラーの種類やその他の要因によって決定されるものである。環境指数Evと補正値Adの関係は初期設定(ステップS102)の時点で入力されるのが望ましい。
次に飼育ゾーンBzの指定の有無を確認する(ステップS204)。飼育ゾーンBzの指定がある場合(ステップS204のY分岐)は、処理をステップS250に移す。
飼育ゾーンBzの指定がなければ(ステップS204のN分岐)熱交換器14の中で使用される熱交換器14(使用器)と、連続運転か間欠運転かを選択する運転パターンP14が求められる(ステップS206)。これも予めテーブル等で制御装置30に与えられているものとする。または、数式によって求められるようにしてもよい。なお、最低換気量Aeが、使用する熱交換器14の最低換気量能力より小さい場合に、運転パターンP14は間欠運転となり、その他の場合は連続運転である。この処理は管理換気量決定部30Bが行ってよい。
使用する熱交換器14と運転パターンP14が決まったら、該当する熱交換器14に指示を出す。この指示は、熱交換器制御部30Dが行ってよい。指示を受けた熱交換器14(該当器)は始動する(ステップS208)。処理のフローは、図4のステップS118に移る。このようにして、熱交換器14は運転される。
飼育ゾーンBzの指定があった場合(ステップS204のY分岐)の処理について説明する。飼育ゾーンBzの指定があるということは、鶏舎1の床面2を複数の区画に分けてあり、一部の飼育ゾーンBzだけが使用されている場合である。飼育ゾーンBzの指定は、入雛日および飼育ゾーンBzが変更されたときにその旨を制御装置30に入力することで、制御装置30に通知されることになる。図4のフローではステップS102の初期設定若しくはステップS106のタイマスタートの部分で行うことができる。
制御装置30は、指定された飼育ゾーンBzに関連する熱交換器14を動作させる。なお、鶏舎1内にカメラ22が設定されている場合は、飼育ゾーンBzを使用する旨の指示があれば、制御装置30はカメラ22の映像を見て現在使用されている飼育ゾーンBzを検出する。図6ではカメラ22を使う場合のフローを示す。飼育ゾーンBzの具体的な場所が指示されている場合は、ステップS254まで飛べばよい。
具体的には、時間をずらして飼育ゾーンBzの画像を写し(ステップS250)これらを比較することで、どの飼育ゾーンBzが使用されているかを判断することができる(ステップS252)。もちろん、これ以外の画像解析によって、飼育ゾーンBzの判別を行い、検出を完了する。このような処理は、飼育ゾーン判定部30Cが行うことができる。
飼育ゾーンBzが決定したら、使用される熱交換器14と運転パターンP14を決定する(ステップS254)。その後、該当する熱交換器14に指示する(ステップS256)。
図7は、飼育ゾーンBzに分けられた鶏舎1の床面2を示す。今飼育ゾーンBzは4つある場合で、左から3つめのゾーンが使用されているものとする。制御装置30は、予めこのゾーンの指示を受けているか、若しくはカメラ22の画像解析を通じてこのゾーンで飼育が行われていることを知る。
そして、第3ゾーンをカバーできる4組8台の熱交換器14に運転指示を行う。このようにして、飼育ゾーンBzだけの換気を行い、鶏舎1全体の換気を行わないので、不必要な電力消費が抑えられる。なお、最低換気量Aeが4組8台の熱交換器14の最低換気量より低い場合は、各熱交換器14を順に運転することで、飼育ゾーンBz内の換気の均一性を担保する。
例えば、図7では、8台の熱交換器14に対して、1から8までの符号をつけた。そして、この符号の順に熱交換器14を運転させ、1台が運転している際には他の熱交換器14を停止させる等である。もちろん、該当する全ての熱交換器14について、間欠運転をおこなってもよい。
このように熱交換器14を間欠に運転させることで、飼育ゾーンBz内の換気を均一に行うことができ、熱交換器14の内気吸引口14oiのフィルタや熱交換素子14aの汚れ度合を各熱交換器14毎に一定にすることができる。
以上のように本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置30は、鶏舎内の飼育日数に応じた温度管理および換気管理が出来ると共に、不必要な電力消費が抑制され、省エネ運転をすることができる。
本発明に係る鶏舎の換気システムの制御装置は、ブロイラーを飼育する鶏舎に好適に利用することができる。
1 鶏舎
2 床面
Bz 飼育ゾーン
3a、3b 側壁
3ai、3bi 内側壁
3ao、3bo 外側壁
3L 側壁3a、3b間の距離
4a、4b 妻壁
4L 妻壁4a、4b間の距離
5 屋根
2a 床面2の中心線
10 暖房機
10a 各暖房機10の間隔
12 換気扇
13 扉
14 熱交換器
14a 熱交換素子
14o 排気系の風路
14i 給気系の風路
14oi 内気吸引口
14oo 内気排出口
14of ファン
14ii 外気吸引口
14io 外気吹出口
14if ファン
P14 熱交換器14の運転パターン
16a 外気温度計
16b 外気湿度計
18a 舎内温度計
18b 舎内湿度計
20 環境計測計
(二酸化炭素計20a、一酸化炭素計20b、アンモニア計20c、粉塵計20d)
Ev 環境指数
22 カメラ
30 制御装置
30m メモリ
30T タイマ
30A 管理温度決定部
30B 管理換気量決定部
30C 飼育ゾーン判定部
30D 熱交換器制御部
30E 日齢決定部
30F 外気温度検出部
31 入力装置
32 表示装置
Tc 管理温度、Hc 管理湿度、ΔT1、ΔT2、Ae 最低換気量、Ad 環境指数Evによる補正値、Mp 管理パラメータ
To 外気温度
Md 管理日齢
Rd 現在の日齢
RE 出荷予定日齢

Claims (6)

  1. 熱交換器を備えた鶏舎の換気システムの制御装置であって、
    ブロイラーの日齢に基づいて管理温度を決定する管理温度決定部と、
    前記鶏舎の外気温度を検知する外気温度検出部と、
    前記熱交換器の動作を制御する熱交換器制御部を有し、
    前記外気温度が前記管理温度よりΔT1℃低くなったら前記熱交換器を動作させ、
    前記外気温度が前記管理温度よりΔT2℃高くなったら前記熱交換器を停止させることを特徴とする鶏舎の換気システムの制御装置。
  2. 前記ΔT1は、前記ブロイラーの日齢にしたがって大きな値に設定され、
    前記ΔT2は、前記ブロイラーの日齢にしたがって小さな値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載された鶏舎の換気システムの制御装置。
  3. ブロイラーの日齢に基づいて最低換気量を決定する換気量決定部をさらに有し、
    前記最低換気量に基づいて前記熱交換器の稼動台数を決定することを特徴とする請求項1または2のいずれかの請求項に記載された鶏舎の換気システムの制御装置。
  4. 前記鶏舎は、前記鶏舎内の環境指数を測定する環境指数測定装置をさらに備えられ、
    前記換気量決定部は、前記ブロイラーの日齢と前記環境指数測定装置から得た前記環境指数の値に基づいて前記熱交換器の稼働台数を決定することを特徴とする請求項3に記載された鶏舎の換気システムの制御装置。
  5. 前記鶏舎は複数の飼育ゾーンに分割され、
    前記熱交換器制御部は、前記飼育ゾーンに関連した前記熱交換器を作動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一の請求項に記載された鶏舎の換気システムの制御装置。
  6. 前記鶏舎は前記飼育ゾーンを監視するカメラをさらに備えられ、
    前記カメラの映像から現在使用されている前記飼育ゾーンを判別する飼育ゾーン判定部をさらに有し、
    前記熱交換器制御部は、前記飼育ゾーン判定部によって検出される現在使用されている前記飼育ゾーンに関連した前記熱交換器を作動させることを特徴とした請求項5に記載された鶏舎の換気システムの制御装置。
JP2016061950A 2016-03-25 2016-03-25 鶏舎の換気システムの制御装置 Active JP6709970B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016061950A JP6709970B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 鶏舎の換気システムの制御装置
PCT/JP2017/012297 WO2017164416A1 (ja) 2016-03-25 2017-03-27 鶏舎および鶏舎の換気システムの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016061950A JP6709970B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 鶏舎の換気システムの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017172926A JP2017172926A (ja) 2017-09-28
JP6709970B2 true JP6709970B2 (ja) 2020-06-17

Family

ID=59970927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016061950A Active JP6709970B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 鶏舎の換気システムの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6709970B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7093676B2 (ja) * 2018-05-30 2022-06-30 株式会社前川製作所 家畜舎暖房システム
JP7113385B2 (ja) * 2018-06-27 2022-08-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 鶏舎の換気制御装置
CN115088637A (zh) * 2022-06-10 2022-09-23 江苏大财纳农牧科技有限公司 一种保温隔热的环保鸡舍

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017172926A (ja) 2017-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6872721B2 (ja) 鶏舎の換気システムの制御装置
US10520214B2 (en) Air-conditioning system control apparatus and air-conditioning system
US9420725B2 (en) Air conditioning apparatus and air conditioning control method
US8914155B1 (en) Controlling fluid flow in a data center
JP6709970B2 (ja) 鶏舎の換気システムの制御装置
US20110253359A1 (en) System and method for sensing air flow, carbon dioxide or volatile organic compound in residential building
US9182142B2 (en) Method for operating an HVAC system
CN101048624A (zh) 用于分区供暖和冷却的系统和方法
US20140222396A1 (en) Method for predicting hvac energy consumption
KR101261198B1 (ko) 신경망 모델에 의한 지능형 제어 알고리즘을 이용한 건물의 실내온도 하강 제어방법
KR20210123080A (ko) 공기조화기 시스템의 제어 방법
CN109323414B (zh) 空调器及其控制方法和控制装置及电子设备
CN114963466B (zh) 空调器睡眠模式的控制方法、装置、空调器以及存储介质
CN109341012B (zh) 空调器及其控制方法和装置
JP2017101859A (ja) 空調制御システム、空調制御方法及び制御プログラム
CN110873446B (zh) 控制空调的方法及装置、存储介质、处理器
WO2021103541A1 (zh) 空气调节设备的控制方法、装置和空气调节设备
WO2017164416A1 (ja) 鶏舎および鶏舎の換気システムの制御装置
JP2018169139A (ja) 熱交換器用フィルタ装置とそれを用いた鶏舎の換気システム
JP5464430B2 (ja) 農業用ハウスの暖房制御システムおよびその暖房制御方法
JP2018166484A (ja) 鶏舎
JP2015105816A (ja) 空調システム及び空調システム用プログラム
KR102081168B1 (ko) 실내공기의 질을 위한 에너지 절감형 빌딩 자동화시스템 및 그 제어방법
CN111970769B (zh) 一种动物实验箱温控方法及动物实验箱
Shin et al. Applicability evaluation of a temperature humidity index-controlled ventilation system in livestock using a building energy simulation model

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200507

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6709970

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151