JP2020069275A - 薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法 - Google Patents

薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020069275A
JP2020069275A JP2018206978A JP2018206978A JP2020069275A JP 2020069275 A JP2020069275 A JP 2020069275A JP 2018206978 A JP2018206978 A JP 2018206978A JP 2018206978 A JP2018206978 A JP 2018206978A JP 2020069275 A JP2020069275 A JP 2020069275A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
blank
insulin
drug solution
administration device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018206978A
Other languages
English (en)
Inventor
周平 笹澤
Shuhei Sasazawa
周平 笹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2018206978A priority Critical patent/JP2020069275A/ja
Publication of JP2020069275A publication Critical patent/JP2020069275A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】薬液を生体内へ投与する前に行う空打ちが正常に行なわれたか否かの判別を簡単かつ正確に行うことができる薬液投与装置を提供する。【解決手段】インスリンペン10(薬液投与装置)は、針キャップ20と、針部30と、ペン型の本体部40と、を有する。針キャップは、注射針31を覆って針先端31aを保護し、注射針から吐出されたインスリン(薬液)を溜めることが可能な空洞部24を備える。針部は、注射針が取り付けられた針ハブ32を備え針キャップと着脱可能に接続する。本体部は、インスリンを収容した薬液容器41を保持し針部と着脱可能に接続する。インスリンペンはさらに、インスリンを生体内へ投与する前の空打ちによって針部から空洞部に吐出されたインスリンを電気的に検出可能な検出部60を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法に関する。
従来から、糖尿病患者などにインスリンを投与するために使用される薬液投与装置が知られている。インスリンを投与するための装置として、例えば、下記特許文献1に記載されたペン型の薬液投与装置(インスリンペン)が広く使用されている。
ペン型の薬液投与装置を用いて自己注射を行う場合において、キット製剤中(プレフィルド)や注射針内における空気の排出が不十分であるときには、薬剤の投与量が少なくなる。それによって、十分な治療効果を得ることができない虞がある。このような事態が生じることを防ぐために、ペン型注入器を使用する場合には、「空打ち」を必ず実施しなければならない。「空打ち」とは、注射する前の試し打ちであり、薬液投与装置が正常に作動することを確認すること、針が詰まっていないことを確認すること、交換型インスリンペンにおける薬液カートリッジ内の気泡を取り除くこと、または一体型インスリンペンにおけるキット製剤中と注射針内の気泡を取り除くこと等を目的に行われる。空打ちを正しく実施できない場合には、目的とする量の薬液が投与されなくなるため、例えば糖尿病のインスリン治療などにおいては、血糖値のコントロールが不十分なものとなる。
インスリン治療の場合の空打ちは例えば次のようにして行う。まず、インスリンペンの使用者(被検者や医療従事者等)は、毎回注射する前に、インスリンペン本体に使い捨て注射針を取り付ける。その後、調整ダイアルを回して、決められた空打ちの量を設定する。空打ちの量は、通常、1〜3単位、例えば、2単位である。1単位は、10マイクロリットルである。次に、使用者は、針先端を上に向けた状態にインスリンペンを持ち、下端に位置した投与ボタンを押下する。そして、使用者は、針先端から薬液が吐出されてくることを目視によって確認する。針先端から薬液が1滴でも吐出されたことを目視確認できれば、空打ちは「良」であると判定する。
特表2016−521174
針先端から吐出された薬液は、ごく微量(小さい液滴)である。また、薬液は無色透明であることが多い。このため、針先端から吐出された薬液を目視確認することは難しい。目が悪い患者は、におい等に基づいて、針先端から薬液が吐出されたか否かを判別しなければならないが、針先に鼻を近づけるのは危険を伴う。したがって、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別は、難しく、不正確である。薬液は1日に複数回生体内に投与する場合がある。毎回注射するごとに空打ちを行う必要があるため、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別がますます難しく、不正確になる。
そこで、本発明は、薬液を生体内へ投与する前に行う空打ちが正常に行なわれたか否かの判別を簡単かつ正確に行うことができる薬液投与装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る薬液投与装置は、針を覆って針先端を保護し、前記針から吐出された薬液を溜めることが可能な空洞部を備える針キャップと、前記針が取り付けられた針ハブを備え、前記針キャップと着脱可能に接続する針部と、前記薬液を収容した薬液容器を保持し前記針部と着脱可能に接続するペン型の本体部と、を有する。薬液投与装置はさらに、前記薬液を生体内へ投与する前の空打ちによって前記針部から前記空洞部に吐出された前記薬液を電気的に検出可能な検出部を有する。
上記のように構成した薬液投与装置は、薬液を生体内へ投与する前に行う空打ちによって針キャップの空洞部に溜まった薬液を、検出部によって電気的に検出可能である。このため、薬液投与装置の使用者は、針先端から吐出された薬液を目視確認する必要がなく、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別を簡単かつ正確に行うことが可能となる。
実施形態に係る薬液投与装置を示す側面図である。 薬液投与装置の針キャップ、針部、および本体部の先端部分を示す側面図である。 薬液投与装置の針キャップ、針部、および本体部の先端部分を示す断面図である。 図3に符号4によって囲まれた針キャップおよび針先端を示す断面図である。 図5(A)(B)は、針キャップの空洞部に溜まった薬液を電気的に検出可能な検出部を模式的に示す構成図である。 薬液投与装置の制御系を示すブロック図である。 検出部の測定器によって測定される電気的変化を模式的に示す図である。 薬液投与装置における空打ちを行っている様子を示す状態図である。 薬液投与装置における空打ち、および空打ちの良否判定の手順を示すフローチャートである。 変形例1に係る、インスリンペンにおける空打ち、および空打ちの良否判定の手順を示すフローチャートである。 変形例2に係る、インスリンペンにおける空打ち、および空打ちの良否判定の手順を示すフローチャートである。 図12(A)(B)は、変形例3に係る針部を示す斜視図および断面図である。 変形例4に係る針部および本体部を示す断面図である。 変形例5に係る針キャップおよび針部を示す断面図である。 図15(A)は、変形例6に係る針キャップおよび針部を示す断面図、図15(B)は、変形例6の検出部の要部を模式的に示す構成図である。
以下、各図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(インスリンペン10(薬液投与装置))
図1は、実施形態に係る薬液投与装置10を示す側面図、図2は、薬液投与装置10の針キャップ20、針部30、および本体部40の先端部分を示す側面図である。本明細書においては、薬液投与装置10およびその構成部品について、図1において左側を先端(第1端)側とし、右側を後端(第2端)側として説明する。
図1および図2を参照して、本実施形態のインスリンペン10(「薬液投与装置」に相当する)は、注射針31(「針」に相当する)を覆って針先端31aを保護する針キャップ20と、注射針31が取り付けられた針ハブ32を備え針キャップ20と着脱可能に接続する針部30と、インスリン11(「薬液」に相当する)を収容した薬液容器41を保持し針部30と着脱可能に接続するペン型の本体部40と、本体部40の先端側を覆うように着脱可能に被せられるキャップ50と、を有する。
針キャップ20は、注射針31を保護するために使用される。針キャップ20は針部30と予め接続され、図示しない針ケースの内部に封止されている。針ケースは、針を収容した状態で滅菌され、患者に提供される包装である。針キャップ20および針部30が予め一体となった状態において、インスリンペン10を使用する使用者(被検者や医療従事者等)に提供される。使用者は、針ケース内から、一体となった針キャップ20および針部30を取り出し、針部30を本体部40に接続する。使用者は、注射針31を針キャップ20によって覆って針先端31aを保護した状態において、インスリン11を生体内へ投与する前に空打ち操作を行う。空打ちが正常に終わると、針キャップ20は、針部30から外されて廃棄される。
針部30の内腔は、針部30が本体部40の先端部に装着され、薬液容器41が本体部40に装着された状態において、薬液容器41の内部と連通する。
薬液容器41は、例えば、プレフィルド型のカートリッジである。
本体部40は、薬液容器41と、インスリンを薬液容器41から生体内へ送液する送液機構42と、インスリンの吐出量(単位量)を調整するための調整ダイアル43と、生体内にインスリンを投与するときに押下される投与ボタン44と、を有する。送液機構42は、例えば、薬液容器41内に挿入されたガスケット(図示省略)を薬液容器41の先端側へ前進させるプランジャーを有する。使用者は、投与ボタン44を押下することによって送液機構42の動作を開始させ、注射針31の針先端31aからインスリンを吐出させることができる。
キャップ50は、針部30に針キャップ20を接続したまま、本体部40に取り付けることができる。
図3は、薬液投与装置10の針キャップ20、針部30、および本体部40の先端部分を示す断面図、図4は、図3に符号4によって囲まれた針キャップ20および針先端31aを示す断面図である。なお、図3においては、針キャップ20と針部30との間、および針部30と本体部40との間に隙間を空けて各構成部材を図示している。
図3および図4を参照して、針キャップ20は、注射針31の軸線方向に伸びている筒部21と、筒部21の後端側に形成されたフランジ部22と、筒部21の先端側に形成され、筒部21の外周から針先端31aの先端側を覆うように延び出た壁部26と、を有する。針キャップ20は、その内部に注射針31を収容する中心穴23を有する。中心穴23は、注射針31に沿って延びる円筒形の空間であり、その内部に注射針31を収容する。中心穴23は、先端側に壁面27を有し、後端側には、注射針31の挿着口となる開口部25を有する。中心穴23の内径は、注射針31の外径寸法より僅かに大きい寸法を有する。針キャップ20の内部の先端側には、注射針31から吐出されたインスリン11を溜めることが可能な空洞部24を備える。空洞部24は、フランジ部22が針部30の先端に接触した状態において、針先端31aと、中心穴23の先端側の内壁面との間に形成される空間である。空洞部24の容積は、特に限定されないが、空打ちのときに針先端31aから吐出されるインスリン11の吐出量、例えば、1〜3単位(1単位は10マイクロリットル)を、針先端31aと壁面27との間の空間に収容可能であることが好ましい。針キャップ20は、ポリエチレン等の電気絶縁性の樹脂材料から形成される。
針部30は、注射針31と、注射針31が取り付けられた針ハブ32とを有する。針ハブ32は、注射針31の軸線方向(第1端から第2端に向かう方向)に沿って配列された小径部33と、大径部34とを有する。小径部33は、大径部34の第1端側に位置する。大径部34は、小径部33の第2端側から連続して形成される円筒形状部である。大径部34の内周面には雌ネジ部35が形成されている。注射針31は、小径部33の第1端に形成された底部壁36を貫通して取り付けられ、エポキシやUV硬化性の接着剤やインサート成形によって針ハブ32に固定されている。針部30は、針キャップ20の中心穴23に注射針31を収容し、針キャップ20と着脱可能に接続される。注射針31は、ステンレス(SUS304)等の導電性材料から形成され、針ハブ32は、ポリプロピレン、ポリエチレン等の電気絶縁性の樹脂材料から形成される。
本体部40は、先端部が開口した内腔45を有する。本体部40の内腔45は、薬液容器41を交換自在に保持するカートリッジホルダーを収容する。本体部40の先端部分の外周面には雄ネジ部46が形成されている。本体部40は、針部30の雌ネジ部35を雄ネジ部46に捩じ込むことによって、針部30と着脱可能に接続される。本体部40の先端部分の範囲は、本体部40の先端から針部30の雌ネジ部35を捩じ込むために必要な軸方向長さの範囲を含む。薬液容器41の先端部には、薬液排出口が形成されており、例えば、ゴム栓等の弾性部材により封止されている。注射針31の後端は、薬液容器41が本体部40に装着され、針部30が本体部40に装着された状態において、封止部材を貫通する。これにより、注射針31は、薬液容器41の内部と連通する。本体部40は、電気絶縁性の樹脂材料から形成される。
図5(A)(B)は、針キャップ20の空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出可能な検出部60を模式的に示す構成図である。
図5(A)(B)に示すように、インスリンペン10は、インスリン11を生体内へ投与する前の空打ちによって針キャップ20の空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出可能な検出部60を有する。図5(A)は、図3の符号Paの位置に抵抗Raを配置した検出回路62を示し、図5(B)は、図3の符号Pbの位置に抵抗Rbを配置した検出回路62を示している。
図3および図4をも参照して、検出部60は、対をなす相互に離間した電極63、64を空洞部24の内面に露出させて配置したスイッチ部65と、スイッチ部65に電気的に接続される検出回路62と、検出回路62における電気的変化を測定する測定器66と、を有する。空打ちによって空洞部24にインスリン11が溜まることによって、スイッチ部65の対をなす電極63、64同士がインスリン11(インスリン11の水分)を介して電気的な導通状態になり、測定器66が検出回路62における電気的変化を測定する。測定された電気的変化によって、空打ちによって空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出することができる。検出回路62の一部および測定器66は本体部40に内蔵されている。
電極63、64を配置する位置は、特に限定されず、空洞部24の形状や容積、空打ちのときのインスリン11の吐出量、排出される気泡の量などを考慮して選定することができる。電極63、64を配置する位置は、空洞部24に吐出されたインスリン11が接触し、かつ、空洞部24に排出された気泡によってインスリン11との接触が阻害されない位置を選定する。空打ちを行うとき、通常、インスリンペン10は針先端31aを上に向けた状態に保持される。この姿勢を考慮すると、気泡が上方に溜まるため、電極63、64は中心穴23の先端から後端側に若干ずらした位置に配置することが好ましい。
検出回路62は、針キャップ20に配置された第1導電性部材71と、針部30に配置された第2導電性部材72と、本体部40に配置された第3導電性部材73と、を有する。針キャップ20における第1導電性部材71の先端は、スイッチ部65に電気的に接続されている一対の電極63、64である。第1導電性部材71の後端は、電極63、64の各々から伸びてフランジ部22の後端面に露出し、フランジ部電極80を形成している。フランジ部電極80を第2端からみたときの形状は、注射針31を中心とした円形状、または、注射針31の中心軸に対して点対称となる形状であるとよい。針部30における第2導電性部材72の先端は、小径部33の先端面に露出し、小径部電極81を形成している。小径部電極81を第1端からみたときの形状は、注射針31を中心とした円形状、または、注射針の中心軸に対して点対称の形状であるとよい。あるいは、小径部電極81側として導電性ゴムをリング状に配置してもよい。第2導電性部材72の後端は、雌ネジ部35の表面に露出し、雌ネジ部電極82を形成している。本体部40における第3導電性部材73の先端は、雄ネジ部46の表面に露出し、雄ネジ部電極83を形成している。第3導電性部材73の後端は、測定器66に接続されている。針キャップ20を針部30に接続することによって、フランジ部電極80が小径部電極81と接触し、第1導電性部材71は、第2導電性部材72に電気的に接続される。針部30を本体部40に接続することによって、雌ネジ部電極82が雄ネジ部電極83と接触し、第2導電性部材72は第3導電性部材73に電気的に接続される。針部30を本体部40に接続し、針キャップ20を針部30に接続することによって、図5(A)に示される検出回路62、または図5(B)に示される検出回路62が形成される。
スイッチ部65の電極63、64は、例えば、銅などの導電性金属の金属板から形成され、第1導電性部材71は、例えば、銅などの導電性金属の金属線から形成される。針キャップ20を成形するときに金属板および金属線をインサート成形することによって、スイッチ部65の電極63、64および第1導電性部材71が形成される。第2導電性部材72および第3導電性部材73も同様に、銅などの金属線から形成される。針部30および本体部40を成形するときに金属線をインサート成形することによって、第2導電性部材72および第3導電性部材73が形成される。
図5(A)および図5(B)に示した検出部60は、測定器66によって検出回路62を流れる電流値を測定している。測定する電気的変化は、電流値に限られるものではなく、インスリン11の水分によって変化する抵抗値や電気容量でもよく、測定対象に応じて検出回路62の具体的な回路や測定器66を採用できる。
図6は、インスリンペン10の制御系を示すブロック図である。
図6を参照して、インスリンペン10は、制御部100と、電源部110と、報知部120と、センサ部130とを有する。制御部100は、CPU101、A/D回路102、RAMやROMなどのメモリ103、電源スイッチ104、送液機構42、タイマー105等を有している。測定器66から出力された測定信号は、A/D回路102を介してCPU101に入力される。電気容量の変化を用いて空洞部24に溜まったインスリン11を検出する場合、制御部100は、発振回路を備えてもよい。電源部110は、二次電池111、充電回路112、充電用コネクタ113等を有する。電源部110は一次電池を備えていてもよい。報知部120は、使用者への通知回路121を有する。通知回路121には、LED、スピーカー、あるいは振動モータ、ディスプレイ等が接続される。センサ部130は、調整ダイアル43の回転量を検知するセンサ131や、投与ボタン44の押下を検知するセンサ132等を有する。回転量を検知するセンサは、光学式、振動式、あるいは磁気式など適宜の型式のセンサが使用される。
本実施形態の検出部60は、空打ちによって空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出できたか否かを判断する制御部100と、制御部100によって作動が制御され空打ちが「良」または「否」であることを報知する報知部120と、を有している。制御部100は、空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出できたと判断した場合には、報知部120によって、空打ちが「良」であることを報知する。一方、制御部100は、空打ちをしても空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できなかったと判断した場合には、報知部120によって、空打ちが「否」であることを報知する。
図7は、検出部60の測定器66によって測定される電気的変化を模式的に示す図である。
図7は、検出回路62の電気的変化として電流値の変化の例を示している。実線によって示される電流値変化は、気泡などによるノイズが少ない場合を示している。一点鎖線によって示される電流値変化は、気泡などによるノイズが含まれた場合を示している。
一点鎖線によって示される電流値変化のように、スイッチ部65の対をなす電極63、64同士は、インスリン11(インスリン11の水分)によって電気的な導通状態(オン)になったり、気泡が接触することによって遮断状態(オフ)になったりする。気泡などによるノイズの影響をなくすために、電流値変化のモニタリングは、投与ボタン44を押下した後、数秒間(例えば、モニタリング時間t1は3秒間)継続することが望ましい。
測定した電気的変化(電流値、抵抗値、あるいは電気容量などの変化)に基づいて、空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できたか否かを判断するときの判断基準は、適宜設定することができる。電気的変化が電流値の変化である場合には、モニタリング時間t1経過後(例えば、投与ボタン44を押下してから3秒後)に測定した電流値と、モニタリング時間t1の間にスイッチ部65の電極63、64同士がオンとなった回数(通電回数)との両者に基づくことが好ましい。例えば、モニタリング時間t1経過後の電流値が予め設定したしきい値isよりも大きく、かつ、通電回数が3回以上であった場合に、空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できたと判断する。このような判断基準によれば、気泡などによるノイズの影響をなくし、測定した電流値に基づいて、空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できたか否かの判断を正確に行うことができる。
判断基準は上記の例に限定されるものではなく、モニタリング時間t1経過後に測定した電流値のみに基づいて判断することができる。また、モニタリング時間t1が経過するまで、通電回数、通電時間、電流値を積算し(電流値変化の面積を求める)、積算値が予め設定したしきい値よりも大きい場合に、空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できたと判断することができる。
電気的変化の検出に基づく使用者への通知は、空打ちの成功または失敗を通知する場合に限られない。例えば、気泡混入の虞がある電気的変化を検出した場合には、気泡混入の虞があることを使用者に通知することができる。
(空打ち、および空打ちの良否判定)
次に、本実施形態のインスリンペン10における空打ち、および空打ちの良否判定について説明する。
図8は、インスリンペン10における空打ちを行っている様子を示す状態図、図9は、インスリンペン10における空打ち、および空打ちの良否判定の手順を示すフローチャートである。
図9のステップS11において、インスリンペン10の使用者は、針部30を本体部40に接続する。針部30の雌ネジ部35を本体部40の雄ネジ部46に捩じ込むことによって、針部30と本体部40とが接続される。針キャップ20は針部30と予め接続されている。針キャップ20、針部30、および本体部40の接続によって、第1導電性部材71、第2導電性部材72、および第3導電性部材73が電気的に接続され、図5(A)に示される検出回路62、または図5(B)に示される検出回路62が形成される。
制御部100は、初期状態の検出回路62の抵抗値を測定し、記憶する(ステップS12)。
使用者は、調整ダイアル43を回して、決められた空打ちの量を設定する。図8に示すように、使用者は、針先端31aを上に向けた状態でインスリンペン10を持ち、下端に位置した投与ボタン44を押下する(ステップS13)。空打ちは、注射針31を針キャップ20によって覆って針先端31aを保護した状態において行う。
制御部100は、投与ボタン44が押下されると、予め設定したモニタリング時間t1(例えば、3秒間)、電流値変化をモニタリングする(ステップS14)。
制御部100は、空打ちによって空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出できたか否かを判断する(ステップS15)。例えば、モニタリング時間t1経過後の電流値が予め設定したしきい値isよりも大きく、かつ、通電回数が3回以上であった場合に、空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できたと判断する(ステップS15:YES)。
制御部100は、インスリン11を電気的に検出できた場合(ステップS15:YES)、空打ちが「良」であると判定する(ステップS16)。制御部100は報知部120の作動を制御し、報知部120によって、空打ちが「良」であることを使用者に報知する。例えば、制御部100は、報知部120としてのLEDを点灯させ(図8を参照)、空打ちが「良」であることを報知する(ステップS17)。
空打ちが正常に終わると(ステップS15:YES、ステップS16、S17)、使用者は、投与処理に移行する(ステップS18)。使用者は、針キャップ20を針部30から外す。使用者は、調整ダイアル43を回して決められた投与量を設定し、注射針31を生体に穿刺し、投与ボタン44を押下する。これによって、インスリンが注射針31から生体内に吐出される。
一方、制御部100は、空打ちをしてもインスリン11を電気的に検出できなかった場合(ステップS15:NO)、空打ちが「否」であると判定する(ステップS19)。制御部100は報知部120の作動を制御し、報知部120によって、空打ちが「否」であることを使用者に報知する。例えば、制御部100は、報知部120としてのLEDを点滅させ、空打ちが「否」であることを報知する(ステップS20)。
空打ちが失敗に終わると(ステップS15:NO、ステップS19、S20)、使用者は、点検処理に移行する(ステップS21)。使用者は、針部30と本体部40との接続状態などを確認する。注射針31が詰まっている場合には、針部30を交換し、再度、空打ちする(ステップS11)。
以上説明したように、本実施形態のインスリンペン10は、注射針31から吐出されたインスリン11を溜めることが可能な空洞部24を備える針キャップ20と、針部30と、ペン型の本体部40と、インスリン11を生体内へ投与する前の空打ちによって針部30から空洞部24に吐出されたインスリン11を電気的に検出可能な検出部60と、を有する。
このように構成したインスリンペン10によれば、空打ちによって針先端31aから吐出され、針キャップ20の空洞部24に溜まったインスリン11を、検出部60によって電気的に検出可能である。このため、使用者は、針先端31aから吐出されたインスリン11を目視確認する必要がなく、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別を簡単かつ正確に行うことが可能となる。
検出部60は、対をなす相互に離間した電極63、64を空洞部24の内面に露出させて配置したスイッチ部65と、スイッチ部65に電気的に接続される検出回路62と、検出回路62における電気的変化を測定する測定器66と、を有する。空打ちによって空洞部24にインスリン11が溜まることによって、スイッチ部65の対をなす電極63、64同士がインスリン11を介して電気的な導通状態になり、測定器66が検出回路62における電気的変化を測定する。
このように構成することによって、空洞部24に溜まったインスリン11を利用して対をなす電極63、64同士を電気的な導通状態にすることから、空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に簡単に検出することができる。
検出回路62は、針キャップ20に配置されスイッチ部65に電気的に接続された第1導電性部材71と、針部30に配置され針キャップ20を接続することによって第1導電性部材71に電気的に接続される第2導電性部材72と、本体部40に配置され針部30を接続することによって第2導電性部材72に電気的に接続される第3導電性部材73と、を有する。
このように構成することによって、検出回路62の一部および測定器66を本体部40に内蔵することができ、インスリンペン10の大型化を招くことがない。
検出部60は、空打ちによって空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出できたか否かを判断する制御部100と、制御部100によって作動が制御され空打ちが「良」または「否」であることを報知する報知部120と、をさらに有する。そして、制御部100は、空洞部24に溜まったインスリン11を電気的に検出できたと判断した場合には報知部120によって空打ちが「良」であることを報知する。一方、制御部100は、空打ちをしても空洞部24内のインスリン11を電気的に検出できなかったと判断した場合には報知部120によって空打ちが「否」であることを報知する。
このように構成することによって、使用者は、空打ちが「良」または「否」であることが報知されるため、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別をより簡単かつ正確に行うことができる。
また、本実施形態においては、ペン型のインスリンペン10の注射針31を針キャップ20によって覆って針先端31aを保護した状態においてインスリン11を生体内へ投与する前の空打ちを行う。そして、空打ちによって針キャップ20内に溜まったインスリン11を電気的に検出した場合には空打ちが「良」であると判定し、空打ちをしても針キャップ20内のインスリン11を電気的に検出できなかった場合には空打ちが「否」であると判定する。
このようなインスリンペン10における空打ちの良否判定方法によれば、空打ちが「良」または「否」であることが、インスリンペン10により判定される。このため、使用者は、針先端31aから吐出されたインスリン11を目視確認する必要がなく、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別をより簡単かつ正確に行うことができる。
(変形例1)
図10は、変形例1に係る、インスリンペン10における空打ち、および空打ちの良否判定の手順を示すフローチャートである。
変形例1のインスリンペン10は、調整ダイアル43によって空打ちの量(例えば、2単位)を設定し、投与ボタン44が押下されると、調整ダイアル43の位置をロックするロック機構を有する。ロック機構は、調整ダイアル43に係合および係合解除自在な係合ピンや係合爪などの係合部と、係合部を駆動するアクチュエータとを有する。アクチュエータによって係合部を駆動し、調整ダイアル43に係合させる。これによって、調整ダイアル43の回転動作が不能となり、調整ダイアル43の位置がロックされる。
ステップS31〜S33は、図9のステップS11〜S13と同じであるので説明を省略する。
制御部100は、投与ボタン44が押下されると、ロック機構によって調整ダイアル43の位置をロックする(ステップS34)。制御部100は、アクチュエータによって係合部を駆動し、調整ダイアル43に係合させる。これによって、調整ダイアル43の回転動作が不能となり、調整ダイアル43の位置がロックされる。使用者は、調整ダイアル43を回して、設定された空打ちの量以外の量に変更することが禁止される。
ステップS35、S36(YES)、S37、S38は、図9のステップS14、S15(YES)、S16、S17と同じであるので説明を省略する。
空打ちが正常に終わると(ステップS36:YES、ステップS37、S38)、制御部100は、アクチュエータによって係合部を駆動し、調整ダイアル43との係合を解除させる。これによって、調整ダイアル43の位置ロックが解除され(ステップS39)、調整ダイアル43の回転動作が可能となる。使用者は、調整ダイアル43を回して、空打ちの量以外の量に変更することが許容される。
その後、使用者は、投与処理に移行する(ステップS40)。使用者は、針キャップ20を針部30から外す。使用者は、調整ダイアル43を回して決められた投与量を設定し、注射針31を生体に穿刺し、投与ボタン44を押下する。これによって、インスリンが注射針31から生体内に吐出される。
ステップS36(NO)、S41、S42は、図9のステップS15(NO)、S19、S20と同じであるので説明を省略する。
空打ちが失敗に終わると(ステップS36:NO、ステップS41、S42)、使用者は、点検処理に移行する(ステップS43)。制御部100は、係合部を調整ダイアル43に係合させたままである。これによって、調整ダイアル43の位置ロックが継続される。使用者は、調整ダイアル43を回すことができないため、空打ちの量以外の量に変更することが禁止される。この状態において、使用者は、針部30と本体部40との接続状態などを確認し、投与ボタン44を押下し、空打ち動作を継続する(処理はステップS36に戻る)。注射針31が詰まっている場合には、針部30を交換し、再度、空打ちする(ステップS31)。なお、針部30を交換した場合には、調整ダイアル43の位置ロックが解除される。
(変形例2)
図11は、変形例2に係る、インスリンペン10における空打ち、および空打ちの良否判定の手順を示すフローチャートである。
使用者は、未使用の針部30を本体部40に接続したままインスリンペン10を持ち歩き、投与すべき時刻になるとインスリンの投与作業を行う場合がある。インスリンペン10のこのような使用形態の場合、注射針31の取り付けから所定時間が経過すると、薬液容器41内の注射針31後端部の付近において凝集体が生じやすくなる。注射針31内において、凝集体が生じると、注射針31が閉塞するため好ましくない。インスリンペン10の使用形態や保存状態によってはインスリン11から生じた凝集体によって、空打ちの判定が不正確になる場合がある。このため、変形例2のインスリンペン10は、制御部100が針部30を本体部40に接続してからの経過時間をカウントする。そして、制御部100は、針部30を本体部40に接続してからの経過時間がしきい値を超えた場合には、報知部120によって、複数回の空打ちを要求する情報を報知する。
変形例2のインスリンペン10は、制御部100のタイマー105を始動させるスイッチを有する。このスイッチは、針部30が本体部40に接続された状態においてキャップ50を本体部40に被せるとオンになるように構成されている。針部30が本体部40に接続され、キャップ50が本体部40に被せられると、制御部100は、経過時間のカウントを開始する。
ステップS51、S52は、図9のステップS11、S12と同じであるので説明を省略する。制御部100は、針部30を本体部40に接続してからの経過時間をカウントしている。
制御部100は、針部30を本体部40に接続してからの経過時間がしきい値を超えているか否かを判断する(ステップS53)。しきい値は、例えば、4時間である。
制御部100は、経過時間がしきい値を超えていないと判断した場合には(ステップS53:NO)、インスリン11が固まっている虞が少ないと判定する。使用者は、通常の空打ち、および空打ちの良否判定に進む(図9のステップS13〜S21を参照)。
一方、制御部100は、経過時間がしきい値を超えていると判断した場合には(ステップS53:YES)、インスリン11が固まっている虞があると判定する。制御部100は報知部120の作動を制御し、報知部120によって、複数回の空打ちを要求する情報を報知する(ステップS55)。例えば、報知部120としてのディスプレイを本体部40に配置し、制御部100は、ディスプレイに「2回の空打ち推奨」という情報を表示する。
使用者は、1回目の空打ちを行う(ステップS56)。1回目の空打ちのときには、電流値変化をモニタリングしない。使用者は、調整ダイアル43を回して、決められた空打ちの量を設定する。使用者は、針先端31aを上に向けた状態にインスリンペン10を持ち、下端に位置した投与ボタン44を押下する。空打ちは、注射針31を針キャップ20によって覆って針先端31aを保護した状態において行う。
1回目の空打ちが終了すると(ステップS57:YES)、使用者は、2回目の空打ちを行う(ステップS58)。2回目の空打ちのときには、電流値変化をモニタリングする。使用者は、通常の空打ち、および空打ちの良否判定に進む(図9のステップS13〜S21を参照)。
変形例2にあっては、注射針31の取り付けから所定の時間(例えば、4時間)以上の場合には、インスリン11が固まるリスクがあるので、使用者に2回の空打ちを推奨する。複数回空打ちをすることによって、凝集体を確実に押し出すことができる。さらに、電気的変化が凝集体による影響を受けなくなるため、電気的変化の信号をより正確に検出することが可能となる。
以上説明したように、変形例2のインスリンペン10の制御部100は、針部30を本体部40に接続してからの経過時間がしきい値を超えた場合には報知部120によって複数回の空打ちを要求する情報を報知する。
このように構成することによって、インスリン11の凝集体を確実に押し出すことができる。さらに、電気的変化が凝集体による影響を受けなくなるため、電気的変化の信号をより正確に検出することが可能となる。その結果、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別をより正確に行うことができる。
(変形例3)
図12(A)(B)は、変形例3に係る針部30を示す斜視図および断面図である。
針キャップ20、針部30および本体部40を成形するときに金属線をインサート成形することによって、第1〜第3の導電性部材71、72、73を形成した実施形態について説明したが、インサート成形する場合に限定されない。
図12(A)(B)に示すように、金属プリントや金属線を針部30の外表面に配線することによって、第2導電性部材72を形成することができる。第2導電性部材72は、底部壁36から伸び、小径部33、大径部34の表面を通り、針ハブ32の大径部34の後端において折り返され、雌ネジ部35の表面に露出している。第1導電性部材71および第3導電性部材73も同様に、針キャップ20および本体部40の外表面に金属プリントや金属線を配線することによって形成することができる。
(変形例4)
図13は、変形例4に係る針部30および本体部40を示す断面図である。
針部30および本体部40を雌ネジ部35および雄ネジ部46の捩じ込みによって、雌ネジ部電極82と、雄ネジ部電極83が接続した実施形態について説明したが、この場合に限定されない。
図13に示すように、針部30および本体部40を嵌め合いによって接続することができる。針部30および本体部40を嵌め合うことによって、第2導電性部材72の後端部と第3導電性部材73の先端部とが電気的に接続される。この場合、第3導電部材73側の露出部に導電性ゴムを用いると、針部30の着脱の際に、確実に接点を確保できる。
(変形例5)
図14は、変形例5に係る針キャップ20および針部30を示す断面図である。
変形例5に係る針キャップ20の空洞部24は、針先端31aが連通する毛細管構造を有する。スイッチ部65の電極63、64は、空洞部24における毛細管24aの内面に露出させて配置される。毛細管24aは、針キャップの20の壁部26の先端までのび、空気孔として開放している。空洞部24における毛細管構造の部位において電気的変化を測定することから、インスリン11は、スイッチ部65の電極63、64の箇所にまで伝わりやすくなる。
なお、毛細管24aの形状は先端部へいくほど先細るようなテーパー形状にすることができる。また、インスリン11が毛細管内を伝わり易くするよう、親水化処理を施すことができる。
このように、変形例5のインスリンペン10の空洞部24は針先端31aが連通する毛細管構造を有するため、空洞部24は空打ちにより吐出されたインスリン11によって満たされ易くなる。その結果、空洞部24に溜まったインスリン11を、検出部60によって電気的に検出し易くなり、空打ちが正常に行なわれたか否かの判別をより正確に行うことができる。
(変形例6)
図15(A)は、変形例6に係る針キャップ20および針部30を示す断面図、図15(B)は、変形例6の検出部60の要部を模式的に示す構成図である。
検出部60のスイッチ部65は、対をなす相互に離間した電極63、64を空洞部24の内面に露出させて配置されている。図15(A)(B)に示すように、変形例6においては、対をなす電極63、64のうちの一方は、導電性の注射針31によって構成されている。さらに、検出回路62の一部が導電性の注射針31によって構成されている。図示するように、導電性の注射針31は、針部30に配置された第2導電性部材72の一部を構成している。
このように、導電性の注射針31を利用して、対をなす電極63、64のうちの一方および検出回路62の一部を構成することによって、検出回路62の構成を簡素にできる。
以上、実施形態および変形例を通じて本発明に係る薬液投与装置10を説明したが、本発明は実施形態および変形例において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、本発明は、インスリンペンに限られるものではなく、薬液11を生体内へ投与する前に空打ちを行うことが必要なペン型の薬液投与装置10に広く適用できる。
10 インスリンペン(薬液投与装置)、
11 インスリン(薬液)、
20 針キャップ、
21 筒部、
22 フランジ部、
23 中心穴、
24 空洞部、
24a 毛細管、
25 開口部、
26 壁部、
27 壁面、
30 針部、
31 注射針(針)、
31a 針先端、
32 針ハブ、
33 小径部、
34 大径部、
35 雌ネジ部、
40 本体部、
41 薬液容器、
42 送液機構、
43 調整ダイアル、
44 投与ボタン、
46 雄ネジ部、
50 キャップ、
60 検出部、
62 検出回路、
63、64 電極、
65 スイッチ部、
66 測定器、
71 第1導電性部材、
72 第2導電性部材、
73 第3導電性部材、
80 フランジ部電極、
81 小径部電極、
82 雌ネジ部電極、
83 雄ネジ部電極、
100 制御部、
110 電源部、
120 報知部、
130 センサ部。

Claims (8)

  1. 針を覆って針先端を保護し、前記針から吐出された薬液を溜めることが可能な空洞部を備える針キャップと、
    前記針が取り付けられた針ハブを備え、前記針キャップと着脱可能に接続する針部と、
    前記薬液を収容した薬液容器を保持し前記針部と着脱可能に接続するペン型の本体部と、
    前記薬液を生体内へ投与する前の空打ちによって前記針部から前記空洞部に吐出された前記薬液を電気的に検出可能な検出部と、を有する薬液投与装置。
  2. 前記検出部は、対をなす相互に離間した電極を前記空洞部の内面に露出させて配置したスイッチ部と、前記スイッチ部に電気的に接続される検出回路と、前記検出回路における電気的変化を測定する測定器と、を有し、
    空打ちによって前記空洞部に前記薬液が溜まることによって、前記スイッチ部の対をなす前記電極同士が前記薬液を介して電気的な導通状態になり、前記測定器が前記検出回路における電気的変化を測定する、請求項1に記載の薬液投与装置。
  3. 対をなす前記電極のうちの一方および前記検出回路の一部が導電性の前記針によって構成されている、請求項2に記載の薬液投与装置。
  4. 前記検出回路は、前記針キャップに配置され前記スイッチ部に電気的に接続された第1導電性部材と、前記針部に配置され前記針キャップを接続することによって前記第1導電性部材に電気的に接続される第2導電性部材と、前記本体部に配置され前記針部を接続することによって前記第2導電性部材に電気的に接続される第3導電性部材と、を有する請求項2または請求項3に記載の薬液投与装置。
  5. 前記検出部は、前記空打ちによって前記空洞部に溜まった前記薬液を電気的に検出できたか否かを判断する制御部と、前記制御部によって作動が制御され前記空打ちが「良」または「否」であることを報知する報知部と、をさらに有し、
    前記制御部は、前記空洞部に溜まった前記薬液を電気的に検出できたと判断した場合には前記報知部によって前記空打ちが「良」であることを報知する一方、前記空打ちをしても前記空洞部内の前記薬液を電気的に検出できなかったと判断した場合には前記報知部によって前記空打ちが「否」であることを報知する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬液投与装置。
  6. 前記制御部は、前記針部を前記本体部に接続してからの経過時間がしきい値を超えた場合には前記報知部によって複数回の前記空打ちを要求する情報を報知する、請求項5に記載の薬液投与装置。
  7. 前記空洞部は前記針先端が連通する毛細管構造を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬液投与装置。
  8. ペン型の薬液投与装置の針を針キャップによって覆って針先端を保護した状態において薬液を生体内へ投与する前の空打ちをし、
    前記空打ちによって前記針キャップ内に溜まった前記薬液を電気的に検出した場合には前記空打ちが「良」であると判定し、前記空打ちをしても前記針キャップ内の前記薬液を電気的に検出できなかった場合には前記空打ちが「否」であると判定する、薬液投与装置における空打ちの良否判定方法。
JP2018206978A 2018-11-02 2018-11-02 薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法 Pending JP2020069275A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018206978A JP2020069275A (ja) 2018-11-02 2018-11-02 薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018206978A JP2020069275A (ja) 2018-11-02 2018-11-02 薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020069275A true JP2020069275A (ja) 2020-05-07

Family

ID=70548711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018206978A Pending JP2020069275A (ja) 2018-11-02 2018-11-02 薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020069275A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11424026B2 (en) Device and method for detecting an actuation action performable with a medical device
JP5684738B2 (ja) 薬物送達管理システム及び方法
US6913591B2 (en) Personal injector for liquid medicine
DK2182456T5 (en) Method for monitoring the operation of a drug delivery device, an electronic module, and a drug delivery system
CN106794301B (zh) 药液给予装置
US20090088662A1 (en) Determination of Position of Injection Needle
JP2016526424A (ja) 注射デバイスから吐出される薬剤の量を記録するための装置および方法
JP2018500965A (ja) カートリッジ内空気安全機構を備えた薬剤送達装置
JP7045424B2 (ja) 残留薬剤判定能力を有する再使用可能な薬剤送達装置
JP2020069275A (ja) 薬液投与装置、および薬液投与装置における空打ちの良否判定方法
JP6438742B2 (ja) 薬液投与装置
JP6756806B2 (ja) 複数の用量を合算するロギング装置
JP2022553786A (ja) 電子医療デバイスの触覚フィードバック
JPH05103833A (ja) 薬剤定量分与器
JP2022536163A (ja) 薬物送達デバイス