JP2020066634A - 腸溶性高分子及び崩壊剤を含有する顆粒 - Google Patents

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達矢 三明
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Abstract

【課題】腸溶性高分子を含有するデュロキセチン塩酸塩等の薬物の溶出性等が有意に改善された製剤を製造するための技術的手段を提供すること。【解決手段】デュロキセチン塩酸塩、腸溶性高分子及び崩壊剤を含有する顆粒を含む、カプセル剤を提供する。腸溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートであることが好ましく、崩壊剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース又はクロスポビドンであることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、デュロキセチン塩酸塩等の薬物及び腸溶性高分子を含有する顆粒に関するものである。
デュロキセチン塩酸塩(一般名)は、化学名が(S)−N−メチル−3−(1−ナフチルオキシ)−3−(2−チエニル)プロピルアミン・塩酸塩と記されるセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤であり、うつ病・うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛、慢性腰痛症に伴う疼痛の治療に有用である(非特許文献1等参考)。
現在、デュロキセチン塩酸塩はカプセル剤の剤形で医療現場に提供されている。デュロキセチン塩酸塩は酸に不安定であり、胃酸で失活することがあることから、周囲に腸溶性高分子が被覆されている(非特許文献1の163ページ参照)。デュロキセチン塩酸塩の周囲が腸溶性高分子で被覆された、カプセル剤の処方及び製造方法は、特許文献1、2等においても紹介されている。
特許第3707831号公報 特開第2017−226640号公報
「サインバルタ(登録商標)カプセル20mg サインバルタ(登録商標)カプセル30mg」医薬品インタビューフォーム 2017年1月改訂(改訂第11版)
本発明は、腸溶性高分子を含有するデュロキセチン塩酸塩等の薬物の溶出性等が有意に改善された製剤を製造するための技術的手段を提供することを目的とする。
本発明者は上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである腸溶性高分子を含有する顆粒に低置換度ヒドロキシプロピルセルロースやクロスポビドンである崩壊剤を含有させたものは、デュロキセチン塩酸塩の溶出性が良好であることを見出した。本発明者はその知見に基づいて更に鋭意検討を重ね、下記の本発明を完成するに至った。
本発明は、腸溶性高分子及び崩壊剤を含む顆粒に関するものであり、その好ましい構成は以下(1)〜(10)において記述されるものである。
(1)薬物、腸溶性高分子及び崩壊剤を含有する顆粒。
(2)薬物がデュロキセチン塩酸塩である、前記(1)に記載の顆粒。
(3)腸溶性高分子がメタクリル酸コポリマー、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸エステル、セルロースアセテートトリメリテート、カルボキシメチルエチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートから選ばれる(特に望ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである)、前記(1)又は(2)に記載の顆粒。
(4)崩壊剤が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム及びクロスポビドンから選ばれる(好ましくは低置換度ヒドロキシプロピルセルロース又はクロスポビドンである)、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の顆粒。
(5)崩壊剤の平均粒子径が1.0〜100.0μmである、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の顆粒。
(6)薬物を含む部分の周囲が腸溶性高分子を含むコーティング層によって被覆されている、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の顆粒。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の顆粒を含有する、カプセル剤。
(8)核粒子に薬物をコーティングする工程を含む、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の顆粒の製造方法。
(9)核粒子がスクロースを含有しない賦形剤からなる、前記(8)に記載の顆粒の製造方法。
(10)粒子径が50.0〜950.0μmの範囲内にある賦形剤(1次核粒子)にコーティング(1次コーティング)して得られた顆粒(2次核粒子)を、更にコーティング(2次コーティング)して得られた顆粒(3次核粒子)を、また更にコーティング(3次コーティング)することによって顆粒を得る工程を含む、前記(8)又は(9)に記載の顆粒の製造方法。
本発明によって、腸溶性高分子を含有する、デュロキセチン塩酸塩等の薬物の溶出性等が有意に改善された製剤を製造するための技術的手段を提供することが可能とされる。
以下にて本発明である、腸溶性高分子及び崩壊剤を含む顆粒又は其の製造方法、の実施に関連した事項を詳細に説明する。但し、以下の記載は本発明を説明するための例示であり、本発明の技術的範囲をこの記載範囲にのみ限定する趣旨ではない。
<薬物>
本発明の顆粒の製造に使用される薬物として、具体的にはデュロキセチン塩酸塩、エソメプラゾールマグネシウム水和物、ラベプラゾールナトリウム等が挙げられるが、好ましくはデュロキセチン塩酸塩である。薬物(特にデュロキセチン塩酸塩)のメディアン径(d50)は1.0〜50.0μmが好ましく、より好ましくは1.0〜10.0μmである。デュロキセチン塩酸塩は、必要に応じて適宜乾式又は湿式粉砕を行い、任意の粒子径に調整することも可能である。尚、本明細書中のメディアン径等粒子径は一般的に用いられる任意の測定条件・方法によって測定すれば良く、例えばレーザー回析・散乱法によって測定(乾式測定、体積基準)することが可能である。薬物は本発明の顆粒の全重量に対して8.0〜30.0重量%、好ましくは10.0〜25.0重量%の範囲で当該顆粒中に含有される。
<腸溶性高分子>
本発明の顆粒は腸溶性高分子を含有する。具体的な腸溶性高分子としては、メタクリル酸コポリマー(メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD(固形分)、メタクリル酸コポリマーS等)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸エステル、セルロースアセテートトリメリテート、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート等が挙げられ、好ましくはセルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸エステル、セルロースアセテートトリメリテート、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートから選ばれ、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートである。腸溶性高分子は、本発明の顆粒の全重量に対して好ましくは5.0〜100.0重量%、より好ましくは15.0〜50.0重量%の範囲で当該顆粒中に含有される。当該腸溶性高分子は、本発明の顆粒においてデュロキセチン塩酸塩を含む部分(好ましくはデュロキセチン塩酸塩を含む内部が腸溶性高分子を含まないコーティング層によって被覆されているもの。)を被覆するコーティング層の中に含有されていることが好ましい。
<崩壊剤>
本発明の顆粒は、崩壊剤を含有する。具体的な崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン等を挙げる事ができ、好ましくは低置換度ヒドロキシプロピルセルロース又はクロスポビドンである。本発明の顆粒において崩壊剤は好ましくは腸溶性高分子を含むコーティング層又は其の内側に含まれ、より好ましくは腸溶性高分子を含むコーティング層より内側に含まれる。崩壊剤は、腸溶性高分子100.0重量部に対して好ましくは5.0〜200.0重量部、より好ましくは10.0〜90.0重量部、更により好ましくは30.0〜80.0重量部の範囲で当該顆粒中に含有される。また崩壊剤は、本発明の顆粒の全重量に対して2.0〜20.0重量%、好ましくは4.0〜12.0重量%の範囲で当該顆粒中に含有される。崩壊剤は、其の平均粒子径が好ましくは1.0〜100.0μm、より好ましくは5.0〜60.0μm、更により好ましくは10.0〜50.0μmであり、其の90%積算粒子径(d90)が好ましくは3.0〜300.0μm、より好ましくは15.0〜180.0μm、更により好ましくは30.0〜150.0μmである。粒子径がより小さい崩壊剤を使用することが本発明の顆粒の製造において好ましい。
<顆粒>
本発明の顆粒は、コーティング顆粒{核粒子の周囲がコーティング層(原薬を含むことが好ましい。)によって被覆されたもの。}であることが望ましい。当該コーティング顆粒の製造において、核粒子は賦形剤、造粒物又はコーティング顆粒を用いることができるが、好ましくは賦形剤又は賦形剤を核粒子として1回以上コーティングした顆粒である。特に好ましいコーティング顆粒は、賦形剤(1次核粒子)にコーティング(1次コーティング)したもの(2次核粒子)を更にコーティング(2次コーティング)したもの(3次核粒子)をまた更にコーティング(3次コーティング)したものである。尚、上記各次のコーティングは、下記各次の層が形成されるように行われることが望ましく、下記各次の層の特徴を共通して有する複数の層を形成するために2回以上続けて行うことも可能である。
上記の各次のコーティングによって形成される各コーティング層には、1次コーティング層(薬物層)の場合には薬物(望ましくは腸溶性高分子ではないコーティング剤と併せて)が含まれるように、2次コーティング層(分離層)の場合には腸溶性高分子を含まず、腸溶性高分子ではないコーティング剤が含まれるように、3次コーティング層(腸溶層)の場合には腸溶性高分子が含まれるようにしてあることが望ましい。上記各次のコーティング層は含まれる成分組成が異なる複数の隣接した層(但し、上記各次の層の特徴は共通して有する。)からなるものであってもよい。腸溶性高分子が含まれるコーティング層の周囲は腸溶性高分子を含まないコーティング層によって被覆されていないことが望ましい。
核粒子となる賦形剤として、結晶セルロース、マンニトール、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム等が挙げられるが、結晶セルロース又はマンニトールであることが望ましく、特に結晶セルロースであることが望ましい。尚、核粒子となる賦形剤はスクロース(ショ糖)を含有しないものであることが好ましい。核粒子の平均粒子径は、望ましくは50.0〜950.0μm、より望ましくは100.0〜800.0μm、更により望ましくは500.0〜710.0μmの範囲内にあることが望ましい。腸溶性高分子ではないコーティング剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、エチルセルロース、タルク等が挙げられるが、特にヒプロメロース(好ましくはタルクと併せて)が望ましい。
当該コーティング顆粒は、其の全重量に対して賦形剤(1次核粒子)が5.0〜60.0重量%、好ましくは20.0〜40.0重量%、薬物が8.0〜30.0重量%、好ましくは15.0〜25.0重量%、腸溶性高分子ではないコーティング剤が5.0〜30.0重量%、好ましくは8.0〜20.0重量%、腸溶性高分子であるコーティング剤が5.0〜100.0重量%、好ましくは15.0〜50.0重量%含有される。
<遮光剤>
本発明の顆粒は遮光剤として酸化チタンを含有することが好ましく、其の量はデュロキセチン塩酸塩100.0重量部に対して好ましくは30.0〜130.0重量部である。遮光剤は、本発明の顆粒の全重量に対して好ましくは10.0〜20.0重量%の範囲で当該顆粒中に含有される。遮光剤は、本発明の顆粒においてデュロキセチン塩酸塩を含む部分を被覆するコーティング層の中に含まれていることが好ましい。
<抗付着剤>
本発明の顆粒は抗付着剤を含有することが好ましく、抗付着剤として具体的には、二酸化ケイ素(軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等含む。)、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられ、好ましくは軽質無水ケイ酸である。本発明の顆粒において抗付着剤は好ましくは腸溶性高分子を含むコーティング層又はその外側のコーティング層、より好ましくは腸溶性高分子を含むコーティング層に含まれる。
<カプセル剤>
本発明の顆粒(ペレット)をカプセル内に充てんすることでカプセル剤を製造することが可能である。1つのカプセル中にデュロキセチン塩酸塩は例えば11.2mg、22.4mg又は33.7mg含有される。
また、包装用シートとアルミ箔等でカプセル剤を挟んで覆い、加熱シールすることで、本発明の製剤を含むPTPシート製品を得ることは可能である。其の包装用シートに使用される具体的な素材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等が挙げられる。尚、湿度に対する本発明の顆粒の安定性を改善するためには、乾燥機能を有した素材を用いてPTPシート製品を製造したり、PTPシート製品をアルミピロー包装したり、乾燥剤を瓶に封入する等の周知の方法を行うことが可能である。
以下に実施例等により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
(A:1次核粒子/薬物層)結晶セルロース(セルフィア(登録商標)CP−507/旭化成社製、粒度範囲:500〜710μm)を噴流流動層造粒機(MP−01−SPC型/パウレック社製)に投入し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを精製水に溶解した液に、デュロキセチン塩酸塩を分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し、2次核粒子を得た。
(B:分離層)上記で得られた2次核粒子を噴流流動層造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを精製水に溶解した液に低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC(登録商標)LH−21/信越化学工業社製、平均粒子径:45μm、90%積算粒子径:135μm)を分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し、3次核粒子αを得た。更に3次核粒子αを噴流流動層造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを精製水に溶解した液にタルク及び酸化チタンを分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し、3次核粒子βを得た。
(C:腸溶層)上記で得られた3次核粒子βを噴流流動層造粒機に投入し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AS−LG/信越化学工業社製)を溶解させ、軽質無水ケイ酸(アドソリダー(登録商標)101/フロイント産業社製)を分散・懸濁させた精製水とエタノールの混液を噴霧・乾燥し、コーティング顆粒を得た。更に当該コーティング顆粒を3号カプセル(VCaps Plus/カプスゲル・ジャパン社製)に充填してカプセル剤を得た。
尚、上記の薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(実施例)の処方となるような量で上記の製造に用いた。
実施例1と同様の製造方法によってカプセル剤を得た。
但し、薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(実施例2)の処方となるような量で其の製造に用いた。
3次核粒子βの製造を行なわず、「上記で得られた3次核粒子βを噴流流動層造粒機に投入し、」を「上記で得られた3次核粒子αを噴流流動層造粒機に投入し、」に置き換えたこと以外は実施例1と同様の製造方法によってカプセル剤を得た。
尚、薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(実施例3)の処方となるような量で其の製造に用いた。
「低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC(登録商標)LH−21/信越化学工業社製、平均粒子径:45μm、90%積算粒子径:135μm)」を「クロスポビドン(Kollidon(登録商標)CL−SF/BASF社製、平均粒子径:17μm)」に置き換えたこと以外は実施例3と同様の製造方法によってカプセル剤を得た。
尚、薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(実施例4)の処方となるような量で其の製造に用いた。
<参考製造例>
「クロスポビドン(Kollidon(登録商標)CL−SF/BASF社製、平均粒子径:17μm)」を「クロスポビドン(Kollidon(登録商標)XL/ISP社製、平均粒子径:110μm」に置き換えて実施例3と同様の製造方法によってカプセル剤を得ることを試みたが、2次核粒子に対する分離層の形成過程で噴流流動層造粒機のチャンバー及びドラフトチューブへの微粉の付着が顕著に発生した。これは恐らくクロスポビドンが2次核粒子に対して付着せずに造粒機中で乾燥したためであり、目的とした3次核粒子を得ることは出来なかった。
[比較例1]
3次核粒子αの製造を行なわず、「更に3次核粒子αを噴流流動層造粒機に投入し、」を「上記で得られた2次核粒子を噴流流動層造粒機に投入し、」に置き換えたこと以外は実施例1と同様の製造方法によってカプセル剤を得た。
尚、薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(比較例1)の処方となるような量で其の製造に用いた。
[比較例1]
3次核粒子αの製造を行なわず、「更に3次核粒子αを噴流流動層造粒機に投入し、」を「上記で得られた2次核粒子を噴流流動層造粒機に投入し、」に置き換えたこと以外は実施例1と同様の製造方法によってカプセル剤を得た。
尚、薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(比較例1)の処方となるような量で其の製造に用いた。
[比較例2]
「ヒドロキシプロピルメチルセルロースを精製水に溶解した液にタルク及び酸化チタンを分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し」を「ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び白糖(シュクレーヌ/パールエース社製)を精製水に溶解した液にタルク及び酸化チタンを分散・懸濁させた液を噴霧・乾燥し」に置き換えたこと以外は比較例1と同様の製造方法によってカプセル剤を得た。
尚、薬物並びに各添加剤は、下記表1に示すコーティング顆粒(比較例2)の処方となるような量で其の製造に用いた。
Figure 2020066634
〔試験例1〕薬物の溶出試験
実施例1〜4及び比較例1、2で製造したカプセル剤について其々、第17改正日本薬局方・一般試験法の溶出試験法(パドル法)により試験開始15、30分後、45分後、60分後、90分後、120分後のデュロキセチン塩酸塩の溶出率(%)を求め、結果(n=3)を下記の表2に示した。
<使用した装置>
・溶出試験機/NTR‐6100型(富山産業製)
・紫外線吸光光度計/UV‐1600型(島津製作所製)
<測定条件>
・試験液:薄めたMcIlvaine緩衝液(pH6.0)(ナカライテスク製)
・試験液量:900mL
・パドル回転数:100rpm
・液温:37℃
・測定波長(デュロキセチン):288nm
Figure 2020066634
表2において、実施例1〜4の各カプセル剤は比較例1、2のカプセル剤と比較してデュロキセチン塩酸塩の溶出率が各経過時点において顕著に高いことがみられた。よって腸溶性高分子及び崩壊剤を含む顆粒である本発明により、薬物の溶出性が有意に改善された腸溶性高分子を含有する製剤を製造することが可能となることが示された。


Claims (6)

  1. デュロキセチン塩酸塩、腸溶性高分子及び崩壊剤を含有する顆粒を含む、カプセル剤。
  2. 腸溶性高分子がヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートであることを特徴とする、請求項1に記載のカプセル剤。
  3. 崩壊剤が低置換度ヒドロキシプロピルセルロース又はクロスポビドンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカプセル剤。
  4. 核粒子の周囲に薬物を含むコーティング層を形成する工程を介して顆粒を製造する、請求項1〜3のいずれかに記載のカプセル剤の製造方法。
  5. 核粒子が結晶セルロース又はマンニトールである、請求項4に記載のカプセル剤の製造方法。
  6. 粒子径が50.0〜950.0μmの範囲内にある核粒子に薬物を含むコーティング層を形成する工程A、当該工程Aより後に行なわれる崩壊剤を含むコーティング層を形成する工程B、及び当該工程Bより後に行なわれる腸溶性高分子を含むコーティング層を形成する工程Cを介して顆粒を製造することを特徴とする、請求項4又は5に記載のカプセル剤の製造方法。
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