JP2020066613A - 抗酸化剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】抗酸化活性および酵素阻害性に優れ、例えば、皮膚外用剤、皮膚化粧料、医薬部外品、飲食品などの種々の用途に使用することが期待される抗酸化剤を提供すること。【解決手段】有効成分として式(I):〔式中、R1は−CH2−C(OH)2−CH(OH)−基、−CH2−C(OH)=C(OH)−基、−CH2−C(O)−CH(OH)−基または−C(CH2OH)(OH)−CH(OH)−基を示す〕で表わされるフルクトース化合物を含有することを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、抗酸化剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば、皮膚外用剤、皮膚化粧料、医薬部外品、飲食品などの種々の用途に使用することが期待される抗酸化剤に関する。
生体内で生じる活性酸素は、生体細胞内のエネルギー代謝過程で生じるものである。当該活性酸素には、酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキシドアニオン(・O2-)〕、過酸化水素(H2O2)、ヒドロキシラジカル(・OH)、一重項酸素(1O2)などがある。これらの活性酸素は、ウイルスおよび癌細胞の除去に重要な働きを有する。しかしながら、生体内で活性酸素が過剰に生成した場合、当該活性酸素が生体内の膜および組織を構成する生体内分子を攻撃し、各種疾患を誘発するおそれがある。
生体内で産生されるスーパーオキサイドは、細胞内に含まれているスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)の触媒作用によって逐次消去されるが、当該スーパーオキサイドの産生が過剰である場合またはスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)の作用が低下している場合には、当該スーパーオキサイドの消去が不十分となり、スーパーオキサイドの濃度が高くなるため、当該スーパーオキサイドによって関節リウマチ、ベーチェット病などの組織障害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、しわ、糖尿病、動脈硬化、肩凝り、冷え性などが引き起こされるおそれがある。
生体組織の中でも皮膚は、紫外線など環境因子の刺激を直接受けることからスーパーオキサイドが生成しやすい組織であり、スーパーオキサイドの濃度が高くなることにより、例えば、コラーゲンなどの生体組織を分解、変性または架橋させたり、油脂類を酸化させて細胞に障害を与える過酸化脂質を生成したり、皮膚のしわを形成したり、皮膚の弾力性の低下などの老化、炎症または肌の色素沈着を引き起したりするおそれがあることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、皮膚で産生されるメラニンは、紫外線から生体を保護する役割を有するが、当該メラニンの過剰生成および不均一な蓄積は、皮膚の黒化、シミ、ソバカスなどの色素の沈着の原因となる。一般に、メラニンは、色素細胞(メラノサイト)の中で生合成される酵素チロシナーゼの働きによってチロシンからドーパ、ドーパからドーパキノンに変化した後、5,6−ジヒドロキシインドフェノールなどの中間体を経て形成されるものと考えられている。このようなメラニンの生成過程で皮膚に紫外線が照射されることにより、皮膚の表皮細胞で活性酸素が発生し、発生した活性酸素が色素の沈着に関与していることが考えられている。換言すれば、メラノサイトが活性酸素によって活性化されるとともにチロシナーゼが活性化され、その結果としてメラニンが生成されるものと考えられている。
したがって、皮膚におけるメラニンの生成を抑制し、皮膚の黒化、シミ、ソバカスなどの色素沈着を予防したり、改善するためには、皮膚の表皮細胞における活性酸素を消去することが有効であると考えられている。
そこで、活性酸素の消去物質、ラジカルの消去物質、過酸化水素の消去物質などを天然物から得る試みがなされており、例えば、ベンケイソウ科リュウキュウベンケイ属植物の抽出物を含む活性酸素消去剤(例えば、特許文献1参照)、タマコチョウの抽出物を含有する抗酸化剤(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかしながら、前記活性酸素消去剤および前記抗酸化剤の原料として用いられているリュウキュウベンケイ属植物およびタマコチョウの生育は、気候の変動などによって大きく影響されることから、前記活性酸素消去剤および前記抗酸化剤を安定して供給することができない。
「フレグランスジャーナル臨時増刊号」、有限会社フレグランスジャーナル社、1995年、第14号、p.156
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、抗酸化活性および酵素阻害性に優れた抗酸化剤を提供することを課題とする。
本発明は、
(1)有効成分として式(I):
(1)有効成分として式(I):
〔式中、R1は−CH2−C(OH)2−CH(OH)−基、−CH2−C(OH)=C(OH)−基、−CH2−C(O)−CH(OH)−基または−C(CH2OH)(OH)−CH(OH)−基を示す〕
で表わされるフルクトース化合物を含有することを特徴とする抗酸化剤、および
(2)前記(1)に記載の抗酸化剤を含有することを特徴とする皮膚化粧料または飲食品
に関する。
で表わされるフルクトース化合物を含有することを特徴とする抗酸化剤、および
(2)前記(1)に記載の抗酸化剤を含有することを特徴とする皮膚化粧料または飲食品
に関する。
本発明によれば、抗酸化活性および酵素阻害性に優れた抗酸化剤、および当該抗酸化剤を含有する皮膚化粧料および飲食品が提供される。
本発明の抗酸化剤は、前記したように、有効成分として式(I):
〔式中、R1は−CH2−C(OH)2−CH(OH)−基、−CH2−C(OH)=C(OH)−基、−CH2−C(O)−CH(OH)−基または−C(CH2OH)(OH)−CH(OH)−基を示す〕
で表わされるフルクトース化合物を含有することを特徴とする。なお、式(I)において、R1を示す基は、いずれも当該R1に隣接している−O−基と−CH(OH)−基との間に存在している基を示す。例えば、−O−基と−CH(OH)−との間に存在しているR1が−CH2−C(OH)2−CH(OH)−基である場合、式(I)に記載の−O−R1−CH(OH)−基は、−O−CH2−C(OH)2−CH(OH)−CH(OH)−基となる。
で表わされるフルクトース化合物を含有することを特徴とする。なお、式(I)において、R1を示す基は、いずれも当該R1に隣接している−O−基と−CH(OH)−基との間に存在している基を示す。例えば、−O−基と−CH(OH)−との間に存在しているR1が−CH2−C(OH)2−CH(OH)−基である場合、式(I)に記載の−O−R1−CH(OH)−基は、−O−CH2−C(OH)2−CH(OH)−CH(OH)−基となる。
式(I)で表わされるフルクトース化合物は、ヒトの皮膚に対する刺激性が低く、原料として果物などに含まれているD−ソルビトールを用いることによって調製することができるものであり、人体に対する安全性が高く、抗酸化活性および酵素阻害性に優れている。
また、前記フルクトース化合物は、酸化防止剤として広く使用されているビタミンCのような強い酸味がなく、やや甘い甘味を有することから、当該フルクトース化合物が用いられている本発明の抗酸化剤は、ビタミンCの代替として飲食品などに使用することができる。
前記フルクトース化合物の具体例としては、式(I)において、R1が−CH2−C(OH)2−CH(OH)−基であるフルクトース化合物、R1が−CH2−C(OH)=C(OH)−基であるフルクトース化合物、R1が−CH2−C(O)−CH(OH)−基であるフルクトース化合物およびR1が−C(CH2OH)(OH)−CH(OH)−基であるフルクトース化合物が挙げられる。これらのフルクトース化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、式(I)に示されているHO−基および−CH2OH基の位置関係においては、紙面に向かって上方にHO−基が存在し、下方に−CH2OH基が存在しているが、上方に−CH2OH基が存在し、下方に−OH基が存在していていもよい。また、式(I)に示されているHO−基および水素原子(H)の位置関係においては、紙面に向かって上方にHO−基が存在し、下方に水素原子が存在しているが、上方に水素原子が存在し、下方に−OH基が存在していていもよい。
式(I)で表わされるフルクトース化合物のなかでは、式(Ia):
で表わされるフルクトース化合物および式(Ib):
で表わされるフルクトース化合物は、いずれも、ヒトの皮膚に対する刺激性が低く、人体に対する安全性が高いことが確認されており、抗酸化活性および酵素阻害性に優れていることから好適に用いることができる。
式(Ia)で表わされるフルクトース化合物および式(Ib)で表わされるフルクトース化合物は、水中でそれぞれの構造が相互変換する平衡状態にあることから、通常、水中では平衡状態で併存している。
式(I)で表わされるフルクトース化合物は、例えば、Agr. Biol. Chem., 33, 11, 1606-1611 (1969)に記載の方法に準じて調製することができる。より具体的には、式(I)で表わされるフルクトース化合物、なかでも式(Ia)で表わされるフルクトース化合物および式(Ib)で表わされるフルクトース化合物は、例えば、原料として果物などに含まれているD−ソルビトールを用い、当該D−ソルビトールを酢酸菌で発酵させることによって容易に調製することができる。
本発明の抗酸化剤は、前記フルクトース化合物が有効成分として用いられているので、ヒトの皮膚に対して低刺激性を有し、人体に対する安全性に優れている。また、本発明の抗酸化剤は、前記フルクトース化合物が有効成分として用いられていることから、抗酸化活性および酵素阻害性に優れている。
したがって、本発明の抗酸化剤は、例えば、皮膚外用剤、皮膚化粧料、医薬部外品、飲食品などの種々の用途に使用することが期待される。より具体的には、本発明の抗酸化剤は、化粧品に関しては、例えば、防臭スプレー、保湿用パッド、保湿クリーム、フケ症改善用ヘアトニック、肌荒れ予防用お尻拭きシート、褥瘡の悪化防止介護用シートなどの用途に用いることが期待される。
また、本発明の抗酸化剤に用いられるフルクトース化合物は、水溶性を有することから、例えば、イオン交換水などの精製水に溶解させ、得られたフルクトース化合物の水溶液を抗酸化剤として用いることができる。
本発明の抗酸化剤におけるフルクトース化合物の含有率は、当該抗酸化剤の用途などによって異なるので一概には決定することができないことから、その用途などに応じて適宜決定することが好ましい。抗酸化剤におけるフルクトース化合物の含有率は、通常、1〜100質量%である。本発明の抗酸化剤を皮膚外用剤、皮膚化粧料、医薬部外品、飲食品などの用途に用いる場合、抗酸化剤に含まれているフルクトース化合物の当該用途における含有率が0.1〜0.5質量%程度であっても抗酸化活性および酵素阻害性を当該用途に付与することができる。
なお、本発明の抗酸化剤には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、例えば、安定化剤、pH調整剤、保存剤、分散剤、界面活性剤、着色剤、香料などの各種添加剤が含まれていてもよい。
本発明の抗酸化剤は、例えば、液体、クリーム、ゲル、固体などの剤型で用いることができ、本発明は、当該剤型の種類によって限定されるものではない。
次に、本発明の抗酸化剤を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
原料としてD−ソルビトールを用い、Agr. Biol. Chem., 33, 11, 1606-1611 (1969) の記載に準じて当該D−ソルビトールを酢酸菌で発酵させることにより、式(Ia)で表わされるフルクトース化合物を調製し、精製した。
原料としてD−ソルビトールを用い、Agr. Biol. Chem., 33, 11, 1606-1611 (1969) の記載に準じて当該D−ソルビトールを酢酸菌で発酵させることにより、式(Ia)で表わされるフルクトース化合物を調製し、精製した。
前記で得られたフルクトース化合物を精製水に溶解させたところ、得られた水溶液中に式(Ia)で表わされるフルクトース化合物および式(Ib)で表わされるフルクトース化合物が併存していることが確認された。
前記で得られたフルクトース化合物を抗酸化剤として用い、当該抗酸化剤の抗酸化性を以下の方法に基づいて調べた。
〔抗酸化性の評価1〕
過酸化水素とペルオキシダーゼを用いた手法により、抗酸化剤の過酸化水素消去能を確認した。より具体的には、以下の方法により、抗酸化剤の過酸化水素消去能を確認した。
過酸化水素とペルオキシダーゼを用いた手法により、抗酸化剤の過酸化水素消去能を確認した。より具体的には、以下の方法により、抗酸化剤の過酸化水素消去能を確認した。
5mM過酸化水素水と前記で得られた抗酸化剤とを混合し、抗酸化剤を77mMの濃度で含有する混合物を調製した。前記で得られた混合物を37℃の大気中で30分間静置した後、当該混合物の波長490nmにおける吸光度を測定した。その結果を表1に示す。また、対照試験として、5mM過酸化水素水の波長490nmにおける吸光度を測定した。
次に、式:
[過酸化水素の除去率(%)]
={1−[前記混合物の吸光度]÷[5mM過酸化水素水の吸光度]}×100
に基づいて抗酸化剤による過酸化水素の除去率を求めた。その結果を表1に示す。
[過酸化水素の除去率(%)]
={1−[前記混合物の吸光度]÷[5mM過酸化水素水の吸光度]}×100
に基づいて抗酸化剤による過酸化水素の除去率を求めた。その結果を表1に示す。
表1に示された結果から、前記抗酸化剤は、活性酸素である過酸化水素を効率よく除去することがわかる。
〔抗酸化性の評価2〕
前記で得られた抗酸化剤を精製水に溶解させることにより、1.0質量%抗酸化剤水溶液を調製し、当該抗酸化剤100μLと1.5mmol/Lの1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルラジカル(以下、DPPHという)水溶液100μLとを混合し、得られた混合物を37℃の大気中に30分間静置した後、当該混合物に含まれているDPPHの量を分光光度計(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、商品名:SPECTRONIC200)を用いて波長530nmにおける吸光度を測定した。また、対照試験として、1.5mmol/LのDPPH水溶液100μLの波長530nmにおける吸光度を測定した。
前記で得られた抗酸化剤を精製水に溶解させることにより、1.0質量%抗酸化剤水溶液を調製し、当該抗酸化剤100μLと1.5mmol/Lの1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルラジカル(以下、DPPHという)水溶液100μLとを混合し、得られた混合物を37℃の大気中に30分間静置した後、当該混合物に含まれているDPPHの量を分光光度計(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、商品名:SPECTRONIC200)を用いて波長530nmにおける吸光度を測定した。また、対照試験として、1.5mmol/LのDPPH水溶液100μLの波長530nmにおける吸光度を測定した。
次に、式:
[DPPHの消去率(%)]
={1−[前記混合物の吸光度]÷[1.5mmol/LのDPPH水溶液の吸光度]}×100
に基づいて抗酸化剤によるDPPHの消去率を求めた。その結果を表2に示す。
[DPPHの消去率(%)]
={1−[前記混合物の吸光度]÷[1.5mmol/LのDPPH水溶液の吸光度]}×100
に基づいて抗酸化剤によるDPPHの消去率を求めた。その結果を表2に示す。
表2に示された結果から、前記抗酸化剤は、活性酸素であるフリーラジカル(DPPH)を効率よく除去することがわかる。
〔抗酸化性の評価3〕
すりおろしたリンゴを濾過することにより、リンゴ果汁を回収した。前記で得られたリンゴ果汁の初期の外観を図1(a)に示す。対照試験として、前記で得られたリンゴ果汁を用い、当該リンゴ果汁を温度が25℃である大気中に100分間静置した後、当該リンゴ果汁の外観を観察した。その結果を図2(a)に示す。
すりおろしたリンゴを濾過することにより、リンゴ果汁を回収した。前記で得られたリンゴ果汁の初期の外観を図1(a)に示す。対照試験として、前記で得られたリンゴ果汁を用い、当該リンゴ果汁を温度が25℃である大気中に100分間静置した後、当該リンゴ果汁の外観を観察した。その結果を図2(a)に示す。
前記で得られたリンゴ果汁と抗酸化剤とを混合することにより、抗酸化剤の濃度が1質量%である混合物Aを得た。前記で得られた混合物Aの初期の外観を図1(b)に示す。次に、前記で得られた混合物Aを温度が25℃である大気中に100分間静置した後の混合物Aの外観を観察した。その結果を図2(b)に示す。
参考試験として、前記抗酸化剤の代わりにビタミンCを用い、ビタミンCの濃度が1質量%である混合物Bを得た。前記で得られた混合物Bの初期の外観を図1(c)に示す。次に、前記で得られた混合物Bを温度が25℃である大気中に100分間静置した後の混合物Bの外観を観察した。その結果を図2(c)に示す。
図2に示された結果から、リンゴ果汁は、温度が25℃である大気中に100分間静置したとき、濃色に褐変したのに対し、本発明の抗酸化剤が添加されたリンゴ果汁は、ビタミンCが添加されたリンゴ果汁と同様にリンゴ果汁の変色が抑制されていることがわかる。
〔酵素阻害性の評価1〕
濃度が0.5質量%の抗酸化剤水溶液を調製した。当該抗酸化剤水溶液をスライスしたマッシュルームに塗布し、温度が25℃である大気中に24時間放置した後、マッシュルームの断面を観察した。その結果を図3(a)に示す。
濃度が0.5質量%の抗酸化剤水溶液を調製した。当該抗酸化剤水溶液をスライスしたマッシュルームに塗布し、温度が25℃である大気中に24時間放置した後、マッシュルームの断面を観察した。その結果を図3(a)に示す。
対照試験として、前記抗酸化剤水溶液をスライスしたマッシュルームに塗布しないで温度が25℃である大気中に24時間放置した後、マッシュルームの断面を観察した。その結果を図3(b)に示す。
図3に示された結果から、前記抗酸化剤水溶液をスライスしたマッシュルームに塗布しないで放置した場合、マッシュルームが褐色〜黒色に着色したのに対し、前記抗酸化剤水溶液をスライスしたマッシュルームに塗布した後に放置した場合、マッシュルームの変色が認められなかったことから、本発明の抗酸化剤は、酵素(オキシダーゼ)の活性を阻害する性質に優れていることがわかる。
〔酵素阻害性の評価2〕
スライスしたマッシュルーム5gを25℃の水に5分間浸漬することにより、マッシュルーム抽出液を調製した。前記で得られたマッシュルーム抽出液を温度が25℃である大気中に100分間静置したときの混合物Aの外観を観察した。その結果を図4(a)に示す。
スライスしたマッシュルーム5gを25℃の水に5分間浸漬することにより、マッシュルーム抽出液を調製した。前記で得られたマッシュルーム抽出液を温度が25℃である大気中に100分間静置したときの混合物Aの外観を観察した。その結果を図4(a)に示す。
また、前記で得られたマッシュルーム抽出液と抗酸化剤とを混合することにより、抗酸化剤の濃度が1質量%である混合物Aを得た。前記で得られた混合物Aを温度が25℃である大気中に100分間静置したときの混合物Aの外観を観察した。その結果を図4(b)に示す。
参考試験として、前記抗酸化剤の代わりにビタミンCを用い、ビタミンCの濃度が1質量%である混合物Bを得た。前記で得られた混合物Bを温度が25℃である大気中に100分間静置したときの混合物Bの外観を観察した。その結果を図4(c)に示す。
図4に示された結果から、マッシュルーム抽出液は、温度が25℃である大気中に100分間静置したとき、濃色に褐変したのに対し、本発明の抗酸化剤が添加されたマッシュルーム抽出液は、ビタミンCが添加されたマッシュルーム抽出液と同様にマッシュルーム抽出液の変色が抑制されていることから、本発明の抗酸化剤は、酵素(オキシダーゼ)の活性を阻害する性質に優れていることがわかる。
〔酵素阻害性の評価3〕
濃度が0.5質量%の抗酸化剤水溶液を調製した。当該抗酸化剤水溶液0.5gを牛肉(ロース)5gに均一に散布し、温度が4℃である恒温室に7日間放置した後、当該牛肉の表面を観察した。その結果を図5(b)に示す。
濃度が0.5質量%の抗酸化剤水溶液を調製した。当該抗酸化剤水溶液0.5gを牛肉(ロース)5gに均一に散布し、温度が4℃である恒温室に7日間放置した後、当該牛肉の表面を観察した。その結果を図5(b)に示す。
対照試験として、牛肉(ロース)を温度が4℃である恒温室中に7日間放置した後、当該牛肉の表面を観察した。その結果を図5(a)に示す。
参考試験として、濃度が0.5質量%の抗酸化剤水溶液の代わりに濃度が0.5質量%のビタミンC水溶液を用い、当該ビタミンC水溶液0.5gを牛肉(ロース)5gに均一に散布し、温度が4℃である恒温室に7日間放置した後、当該牛肉の表面を観察した。その結果を図5(c)に示す。
図5に示された写真ではややわかりにくいが、牛肉をそのままの状態で放置した場合には、牛肉が褐色に変色したのに対し〔図5(a)〕、前記抗酸化剤水溶液を散布に塗布した後に放置した場合には〔図5(b)〕、ビタミンC水溶液を散布した場合〔図5(c)〕と同様に牛肉の変色が認められなかった。このことから、本発明の抗酸化剤は、牛肉の酸化による変色を阻害する性質に優れていることがわかる。
以上の結果から、本発明の抗酸化剤はおよび酵素阻害性に優れていることから、例えば、皮膚外用剤、皮膚化粧料、医薬部外品、飲食品などの種々の用途に使用することが期待される。
Claims (2)
- 有効成分として式(I):
で表わされるフルクトース化合物を含有することを特徴とする抗酸化剤。 - 請求項1に記載の抗酸化剤を含有することを特徴とする皮膚化粧料または飲食品。
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JP2018201916A JP2020066613A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 抗酸化剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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