JP2020066195A - 基材処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基材にメリハリのある凹凸感を付与しつつ、凹凸部と画像を違和感なく一致させることができる基材処理装置を提供する。【解決手段】基材15に対してレーザ加工処理を施して凹凸を形成するレーザ加工処理部40と、レーザ加工処理の施された基材15に対して印刷処理を施すヘッドユニット26とを備え、レーザ加工処理部40とヘッドユニット26とが、同一の画像データに基づいて、レーザ加工処理および印刷処理を施す。これにより基材に所望の凹凸を形成することが可能となる。【選択図】図2
Description
本発明は、基材に対して加工処理を施す基材処理装置に関するものである。
従来、建材や化粧パネルなどの基材に対して、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を施すインクジェット印刷装置が提案されている。近年、基材の種類は広がりつつあり、たとえば木材からなる基材に対して、木目を表す模様を印刷することによって木目調を有する化粧パネルを製造する方法が提案されている。
たとえば特許文献1には、基材に染料インクを用いて木目の凹部を印刷した後、顔料インクを用いた印刷を行って木目の凸部模様を形成する方法が提案されている。
また、特許文献2には、フィラーを含有したインク受理層を基材の表面に部分的に形成して凸部を形成した後、その凸部が形成された部分と、基材表面に印刷される図柄が一致するようにインクジェットで印刷する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1の方法では、一度の顔料インクを用いたインクジェット印刷によって形成される凸量は極めて少なく、繰り返し印刷を行うことによって凸量の増加は可能であるが生産性が悪い。また、凹部と凸部のインクの種類が異なるため画像に違和感が生じる。
また、特許文献2の方法では、基材と異なる材料を用いて凹凸を形成するため凹部と凸部の印刷部分に違和感が生じる。また、フィラーを含有したインク受理層の形成方法としてインクジェット印刷が挙げられているが、特許文献1の方法と同様に、一度のインクジェット印刷によって形成される凸量は極めて少なく、繰り返し印刷で凸量の増加は可能だが生産性が悪い。また、繰り返しインクジェット印刷を行ったのでは、インクの消費量が多くなり、コストアップにもなる。
本発明は、上記事情に鑑み、基材にメリハリのある凹凸感を付与しつつ、凹凸部と画像を違和感なく一致させることができる基材処理装置を提供することを目的とするものである。
本発明の基材処理装置は、基材に対してレーザ加工処理を施して凹凸を形成するレーザ加工処理部と、レーザ加工処理の施された基材に対して印刷処理を施す印刷処理部とを備え、レーザ加工処理部と印刷処理部とが、同一の画像データに基づいて、レーザ加工処理および印刷処理を施す。
本発明の基材処理装置によれば、基材に対してレーザ加工処理を施して凹凸を形成し、レーザ加工処理の施された基材に対して印刷処理を施して処理済基材を形成する際、レーザ加工処理と印刷処理とで同一の画像データを用いるようにしたので、基材にメリハリのある凹凸感を付与しつつ、凹凸部と画像を違和感なく一致させることができる。
以下、図面を参照して本発明の基材処理装置の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態の基材処理装置1の概略構成を示す図である。なお、以下に示す実施形態の説明では、図1に矢印で示す上下左右前後を、基材処理装置1における上下左右前後方向とする。
本実施形態の基材処理装置1は、図1に示すように、シャトルベースユニット2と、フラットベッドユニット3と、シャトルユニット4とを備えている。
シャトルベースユニット2は、シャトルユニット4を支持するとともに、前後方向(副走査方向)にシャトルユニット4を移動させるものである。シャトルベースユニット2は、具体的には、架台部11と、副走査駆動モータ12(図4参照)とを備えている。
架台部11は、矩形枠状に形成されたものであり、シャトルユニット4を支持するものである。架台部11の左右の枠上には、前後方向に延びる副走査駆動ガイド13A,13Bがそれぞれ形成されている。副走査駆動ガイド13A,13Bは、シャトルユニット4を前後方向に移動するようにガイドするものである。副走査駆動モータ12は、シャトルユニット4を前後方向に移動させるものである。
フラットベッドユニット3は、基材15を支持するものである。基材15は、後述するレーザ加工処理によって凹凸が形成される材料から形成されるものであり、たとえば木材、樹脂材、フィルム材、合板および集成材などが用いられる。
フラットベッドユニット3は、シャトルベースユニット2の架台部11の内側に形成された直方体形状の凹部内に配置されている。フラットベッドユニット3は、基材15が載置される水平面である媒体載置面3aを有している。フラットベッドユニット3は、図示省略した油圧駆動機構などからなる昇降機構を有し、これにより媒体載置面3aの高さを調整できるように構成されている。
シャトルユニット4は、基材15に対してレーザを照射してレーザ加工処理を施すとともに、基材15に対してインクを吐出して印刷処理を施すものである。図2は、シャトルユニット4の概略構成を示す図である。
シャトルユニット4は、図2に示すように、筐体21と、主走査駆動ガイド22と、主走査駆動モータ23(図4参照)と、ヘッドユニット26と、レーザ加工処理部40とを備えている。本実施形態においては、ヘッドユニット26が、本発明の印刷処理部に相当する。
筐体21は、ヘッドユニット26などの各部を収納するものである。筐体21は、フラットベッドユニット3を左右方向に跨ぐような門型に形成されている。筐体21は、シャトルベースユニット2の架台部11に支持され、副走査駆動ガイド13A,13Bに沿って移動可能に構成されている。
主走査駆動ガイド22は、ヘッドユニット26およびレーザ加工処理部40を左右方向(主走査方向)に移動するようにガイドするものである。主走査駆動ガイド22は、左右方向に延びる長尺状の部材によって形成されている。ヘッドユニット26およびレーザ加工処理部40は、主走査駆動モータ23によって左右方向に移動する。
ヘッドユニット26は、上述したように主走査駆動ガイド22に沿って左右方向に移動しながら、基材15にインクを吐出することによって印刷処理を施すものである。
ヘッドユニット26は、図2に示すように、5つのインクジェットヘッド31を有している。図3は、インクジェットヘッド31の外観を示す斜視図である。インクジェットヘッド31は、図3に示すように、ノズルプレート36と、ノズルガード32とを備えている。ノズルプレート36は、インクを吐出するノズル37が、前後方向に複数配列されたノズル列を有するものである。
ノズルガード32は、ノズルプレート36のインク吐出面36aを保護するものであり、ノズルプレート36のノズル列に対応する部分に開口46を有し、ノズル列のインク吐出面36aに対して設けられるものである。ノズルガード32の開口46は、前後方向に細長い矩形状に形成され、全ノズル37が露出するように形成されている。
5つのインクジェットヘッド31は、左右方向に並列して配置されている。5つのインクジェットヘッド31のうちの4つのインクジェットヘッド31は、印刷処理に用いられ、それぞれ異なる色(たとえばシアン、ブラック、マゼンダおよびイエロー)のインクを吐出するものである。また、残りの1つのインクジェットヘッド31は、後述する白色加工処理に用いられ、白色顔料インクを吐出するものである。
各インクジェットヘッド31には、インク供給管57の一端が接続されている。そして、インク供給管57の他端には、インクを貯留するインクタンク(図示省略)が接続されおり、インクタンクに貯留されたインクが、インク供給管57を介してインクジェットヘッド31に供給される。
レーザ加工処理部40は、基材15の表面に凹凸を形成する強度を有するレーザ光を出射可能なレーザ光源を有する。レーザ加工処理部40は、ヘッドユニット26とともに主走査駆動ガイド22に沿って左右方向に移動しながら、基材15に対してレーザ光を照射してレーザ加工処理を施し、これにより基材15の表面に凹凸を形成する。
図4は、本実施形態の基材処理装置1の制御系を示すブロック図である。基材処理装置1は、装置全体を制御する制御部5を備えている。制御部5は、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリおよびハードディスクなどを備えている。制御部5は、半導体メモリまたはハードディスクなどの記憶媒体に予め記憶されたプログラムを実行し、かつ電気回路を動作させることによって図4に示す各部を制御するものである。
また、本実施形態の制御部5は、画像データ受付部51、画像変換部52、吐出制御部53およびレーザ制御部54を備えている。画像データ受付部51、画像変換部52、吐出制御部53およびレーザ制御部54は、上述したプログラムが実行されることによって機能する。
画像データ受付部51は、基材15上に印刷される画像を表すRGB(Red Green Blue)の画像データを受け付ける。本実施形態においては、基材15上に木目の画像を印刷するが、これに限らず、その他の模様を表す画像でもよい。画像データは、たとえば基材処理装置1に対して有線または無線で接続されたコンピュータで作成され、そのコンピュータから出力された画像データが、画像データ受付部51によって受け付けられる。
画像変換部52は、画像データ受付部51によって受け付けられたRGBの画像データをグレースケール変換してグレースケールデータを生成する。なお、本実施形態においては、RGBの画像データからグレースケールデータを生成するようにしたが、これに限らず、画像データ受付部51によってCMYKの画像データを受け付け、そのCMYKの画像データからグレースケールデータを生成するようにしてもよい。もしくは、後述する吐出制御部53で生成されたC、M、YおよびKのインク吐出データからグレースケールデータを生成するようにしてもよい。
吐出制御部53は、画像データ受付部51によって受け付けられたRGBの画像データに基づいて、C、M、YおよびKのインク吐出データを生成し、そのインク吐出データに基づいて、ヘッドユニット26の4つの印刷処理用のインクジェットヘッド31を制御する。
また、吐出制御部53は、ヘッドユニット26の白色加工処理用のインクジェットヘッド31を制御する。具体的には、吐出制御部53は、白色加工処理用のインクジェットヘッド31を制御して、基材15のレーザ加工処理が施された面の全面に白色顔料インクを塗布する。本実施形態においては、画像データに基づく印刷処理の前に、基材15の凹凸が形成された面に白色顔料インクを塗布して白色加工処理を行うことによって、基材15の凹部の焦げ付きを隠すことができ、印刷処理におけるインクの発色を良くすることができる。
レーザ制御部54は、画像変換部52において生成されたグレースケールデータに基づいて、レーザ加工処理部40を制御することによって、基材15に対してレーザ加工処理を施す。すなわち、本実施形態の吐出制御部53とレーザ制御部54は、同一の木目の画像を表す画像データに基づいて、それぞれ印刷処理およびレーザ加工処理を施す。
具体的には、レーザ制御部54は、グレースケールデータの各画素のデータの大きさに応じてレーザ加工処理部40から出射されるレーザ光の強度を制御し、これにより基材15の表面をレーザ光によって焼き、グレースケールデータに応じた凹凸を形成する。レーザ制御部54は、グレースケールデータの各画素のデータが黒に近いほどレーザ光の強度を大きくし、より深い凹部を形成する。
次に、本実施形態の基材処理装置1の動作について説明する。図5は、基材処理装置1の動作の一連の流れを示すフローチャートである。以下、図5に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
基材処理装置1において、印刷動作の開始前の待機状態では、シャトルユニット4は、待機位置(HOME)に配置されている。シャトルユニット4の待機位置は、図1において実線で示すシャトルユニット4の位置であり、シャトルベースユニット2の架台部11の後端部である。
そして、図1に示すように、基材15がフラットベッドユニット3の媒体載置面3a上に設置された後、コンピュータから出力された画像データが画像データ受付部51によって受け付けられる(S10)。
画像データ受付部51によって受け付けられた画像データは画像変換部52に入力され、画像変換部52は、入力されたRGBもしくはCMYKの画像データをグレースケール変換し、グレースケールデータを生成する(S12)。
グレースケールデータはレーザ制御部54に入力され、レーザ制御部54は、入力されたグレースケールデータに基づいてレーザ加工処理部40を制御し、レーザ加工処理部40から基材15に対してレーザを出射させることによってレーザ加工処理を施す(S14)。
具体的には、制御部5は、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を待機位置から印刷処理開始位置へ移動させるとともに、主走査駆動モータ23を制御して、副走査方向に並ぶ各レーザ走査区間においてレーザ加工処理部40をヘッドユニット26とともに主走査方向に移動させる。
そして、レーザ制御部54が、レーザ加工処理部40の移動に応じて、グレースケールデータに基づいてレーザ加工処理部40から出射されるレーザ光の強度を制御し、これにより基材15にレーザ加工処理を施して凹凸を形成する。なお、シャトルユニット4の印刷処理開始位置は、図1において二点鎖線で示すシャトルユニット4の位置であり、シャトルベースユニット2の架台部11の前端部である。
次いで、レーザ加工処理の施された基材15(レーザ加工処理済基材)に対して白色加工処理が施される(S16)。具体的には、制御部5が、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を第1の印刷走査区間まで移動させた後、主走査駆動モータ23を制御し、ヘッドユニット26を主走査方向に移動させる。そして、このヘッドユニット26の移動に伴って、吐出制御部53は、白色加工処理用のインクジェットヘッド31を制御して第1の印刷走査区間に対して白色顔料インクを塗布する。
次いで、制御部5は、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を第2の印刷走査区間から最後の第nの印刷走査区間まで順次移動させ、吐出制御部53は、第1の印刷走査区間と同様にして白色加工処理用のインクジェットヘッド31を制御し、各印刷走査区間の白色加工処理を行う。全ての印刷走査区間の白色加工処理が終了した後、制御部5は、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を再び印刷処理開始位置に戻す。
そして、基材15に対して白色加工処理が施された後、基材15に対して印刷処理が施されて処理済基材が形成される(S18)。具体的には、制御部5は、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を第1の印刷走査区間まで再び移動させた後、主走査駆動モータ23を制御し、ヘッドユニット26を主走査方向に移動させる。そして、このヘッドユニット26の移動に伴って、吐出制御部53は、印刷処理用の4つのインクジェットヘッド31を制御して第1の印刷走査区間に対して印刷処理を施す。
次いで、制御部5は、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を第2の印刷走査区間から最後の第nの印刷走査区間まで順次移動させ、吐出制御部53は、第1の印刷走査区間と同様にして印刷処理用の4つのインクジェットヘッド31を制御し、各印刷走査区間の印刷処理を行う。制御部5は、最後の第nの印刷走査区間の印刷処理が終了した後、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を待機位置(HOME)へ移動させ、処理を終了する。
上記実施形態の基材処理装置1によれば、基材15に対してレーザ加工処理を施して凹凸を形成し、レーザ加工処理の施された基材に対して印刷処理を施して処理済基材を形成する際、レーザ加工処理と印刷処理とで同一の画像データを用いるようにしたので、基材にメリハリのある凹凸感を付与しつつ、凹凸部と画像を違和感なく一致させることができる。
また、レーザ加工処理を行う際、画像データをグレースケールデータに変換するようにしたので、レーザ加工処理部40を制御するため制御データを簡易な方法によって生成することができる。
なお、上記実施形態の基材処理装置1においては、上述したようにグレースケールデータを用いてレーザ加工処理を行うようにしたが、図6に示すように、グレースケールデータに対して強調処理を施す強調処理部55をさらに設けるようにしてもよい。強調処理部55は、たとえばグレースケールデータのコントラストを強調する(大きくする)処理を施す。
また、強調処理部55は、強調処理として、グレースケールデータの局所的な濃度を変更する処理を施してもよい。具体的には、強調処理部55が、グレースケールデータに含まれる木目を表す細線または太線を抽出し、細線に対しては濃度を下げる処理を施し、太線に対しては濃度を上げる処理を施すようにしてもよい。なお、細線と太線の抽出については、公知な線検出処理を用いることができる。
また、強調処理部55が、グレースケールデータに含まれる木目の節模様を抽出し、節模様の面積が予め設定された閾値以上である場合には、節模様の濃度を上げる処理を施し、閾値未満である場合には、節模様の濃度を下げる処理を施すようにしてもよい。なお、節模様の抽出については、公知なパターン検出処理などを用いることができる。
また、強調処理部55は、グレースケールデータにおいて濃度差が大きい部分を抽出し、その抽出された部分の濃度差がより大きくなるような強調処理を施したり、グレースケールデータに対してエッジ強調処理を施したりしてもよい。
また、強調処理部55は、グレースケールデータのトーンカーブを変更することによって強調処理を施すようにしてもよい。トーンカーブの変更については、ユーザが所定の入力デバイスを用いて設定入力してもよいし、強調処理部55が、予め設定された条件に基づいて自動的に変更するようにしてもよい。具体的には、強調処理部55が、予め設定された濃度範囲のコントラストが上がるように自動的にトーンカーブを変更するようにしてもよい。
また、強調処理部55における強調処理を行う強調処理モードと、強調処理を行わない通常モードとを設け、これらを切り替え可能に構成するようにしてもよい。強調処理モードと通常モードとの切り替えは、ユーザが所定の入力デバイスを用いて設定入力してもよいし、強調処理部55が、予め設定された条件に基づいて自動的に切り替えるようにしてもよい。具体的には、強調処理部55が、グレースケールデータの最大濃度差を算出し、その最大濃度差が予め設定された閾値未満である場合には強調処理モードに設定し、最大濃度差が閾値以上である場合には通常モードを設定するようにしてもよい。
上述したように強調処理部55によってグレースケールデータに強調処理を施すことによって、レーザ加工処理によって基材15に形成される凹凸を強調することができ、本物の木目により近い状態にすることができる。
また、レーザ加工処理におけるレーザ光の強度が同じでも基材15の材質によって凹凸の状態が異なる場合がある。すなわち、同じレーザ光の強度でも凹部が形成されやすい材質と、凹部が形成されにくい材質とがある。そこで、強調処理部55が、基材15の材質(材料)によって、強調処理の度合い(以下、強調度という)を変更したり、強調処理モードと通常モードとを切り替えるようにしてもよい。
具体的には、強調処理部55において、基材15の材質と強調度とを対応付けたテーブルや、基材15の材質と上述したモードとを対応付けたテーブルを設定しておき、強調処理部55が、基材15の材質に基づいて、そのテーブルを参照して強調処理を施すようにしてもよい。基材15の材質については、ユーザが所定の入力デバイスを用いて設定入力してもよいし、画像データを含む印刷ジョブ内に設定しておくようにしてもよい。
また、上記実施形態の基材処理装置1においては、レーザ加工処理の施された基材15に対して白色加工処理を行うようにしたが、白色加工処理を行わないようにしてもよい。ただし、白色加工処理を行わない場合、たとえば基材15が木材である場合には、基材15に形成された凹部はレーザ加工処理によって焼かれているため、焦げ付いた茶色または黒色となる。このような基材15上に通常の印刷処理を施した場合、基材15上に塗布されたインクの色と焦げ付きの色とが混色されるため、インクの発色が悪くなる場合がある。
そこで、図7に示すように、明度調整処理部56をさらに設け、明度調整処理部56が、印刷処理に用いる画像データに対して明度調整処理を施すようにしてもよい。具体的には、明度調整処理部56が、レーザ加工処理の施された基材15における凹部(焦げ付き部分)を抽出し、その凹部の色の明度情報を取得し、その明度情報に基づいて、画像データに対して明度調整処理を施すようにしてもよい。
凹部の色の明度情報については、たとえばレーザ加工処理の施された基材15をカメラなどによって撮影し、その撮影データを明度調整処理部56が取得する。そして、明度調整処理部56が、撮影データから凹部を抽出し、その凹部の明度データを算出することによって凹部の色の明度情報を取得するようにすればよい。なお、基材15を撮影するカメラについては、たとえばヘッドユニット26に設け、ヘッドユニット26を移動させることによってカメラも移動させて基材15の全面を撮影するようにしてもよいし、基材処理装置1とは別個に設けられたカメラによって基材15を撮影した撮影データを基材処理装置1に入力し、明度調整処理部56が取得するようにしてもよい。
また、撮影データからの凹部の抽出については、たとえば撮影データの明度が予め設定された閾値よりも低い部分を抽出するようにしてもよいし、グレースケールデータの値が予め設定された閾値よりも小さい部分を抽出するようにしてもよい。
また、明度調整処理としては、たとえば明度調整処理部56が、RGBの画像データまたは画像データから生成されたC、M、Y、Kの画像データをHSV変換して明度データ(V)を算出し、その明度データに基づいて、上述した凹部に対応する部分の明度データの統計値(平均値、最大値、最小値または中央値など)を算出する。そして、明度調整処理部56が、その画像データから算出された凹部に対応する部分の明度データの統計値と、基材15の撮影データから算出された凹部の明度データの統計値と加算する。明度調整処理部56は、その加算値が予め設定された範囲内となるように、RGBの画像データまたはC、M、Y、Kの画像データにおける凹部に対応する部分に対して明度調整処理を施すようにすればよい。
または、レーザ加工処理によって基材15が焦げ付く程度は、同じ材質であればグレースケールデータに比例するので、グレースケールデータの大きさと明度調整量とを対応付けたテーブルを予め設定しておき、明度調整処理部56が、グレースケールデータと上記テーブルとに基づいて、画像データに対して明度調整処理を施すようにしてもよい。また、上記テーブルを基材15の材質毎に設定しておき、基材15の材質に応じたテーブルを使用するようにしてもよい。
上述したように明度調整処理部56によって画像データに対して明度調整処理を施すことによって、基材15の焦げ付き部分の色に応じた明度で印刷処理を施すことができるので、インクの発色の悪化を抑制することができる。
また、上記実施形態の基材処理装置1においては、レーザ加工処理部40をヘッドユニット26に対して設け、ヘッドユニット26とともに移動させるようにしたが、これに限らず、レーザ加工処理部40をヘッドユニット26とは別に設け、レーザ加工処理部40を移動させるための移動機構を別に設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、基材処理装置1内にレーザ加工処理部40を設け、印刷処理とレーザ加工処理とを1つの装置内で行うようにしたが、これに限らず、印刷処理とレーザ加工処理とを別々の装置で行うようにしてよい。図8は、印刷処理を行う印刷装置6と、レーザ加工処理を行うレーザ加工処理装置7とを備えた基材処理システムの一例を示す図である。図8に示す基材処理システムは、本発明の基材処理装置に相当し、印刷装置が本発明の印刷処理部に相当し、レーザ加工処理装置がレーザ加工処理部に相当する。
図8に示す基材処理システムにおける印刷装置6は、レーザ加工処理に関する構成であるレーザ加工処理部40、画像変換部52およびレーザ制御部54を備えていないこと以外は、上記実施形態の基材処理装置1と同様の構成である。
図8に示す基材処理システムにおいては、レーザ加工処理装置7において、基材15に対して上記実施形態と同様のレーザ加工処理が施される。具体的には、レーザ加工処理装置7においては、印刷処理に用いられる画像データが入力され、その画像データからグレースケールデータが生成される。そして、レーザ加工処理装置7は、生成したグレースケールデータを用いて基材15に対してレーザ加工処理を施す。
レーザ加工処理が施された基材15は、レーザ加工処理装置7から印刷装置6のフラットベッドユニット3上に移される。印刷装置6には、レーザ加工処理装置7に入力された画像データと同一の画像データが入力され、画像データ受付部51によってその画像データが受け付けられる。そして、印刷装置6は、上記実施形態と同様にして、画像データに基づいて、レーザ加工処理の施された基材15に対して印刷処理を施す。
なお、本発明に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記)
(付記)
本発明の基材処理装置は、画像データをグレースケールデータに変換する画像変換部を備えることができ、レーザ加工処理部は、グレースケールデータに基づいて、レーザ加工処理を施すことができる。
また、本発明の基材処理装置は、グレースケールデータに対して強調処理を施す強調処理部を備えることができ、レーザ加工処理部は、強調処理の施されたグレースケールデータに基づいて、レーザ加工処理を施すことができる。
また、本発明の基材処理装置は、レーザ加工処理の施された基材の凹凸面に対して白色加工処理を施すことができる。
また、本発明の基材処理装置は、画像データに対して明度調整処理を施す明度調整処理部を備えることができ、印刷処理部は、明度調整処理の施された画像データに基づいて、印刷処理を行うことができる。
本発明の印刷装置は、画像データに基づいて基材に対してレーザ加工処理を施すことによって凹凸を形成したレーザ加工処理済基材に対して、印刷処理を施す印刷処理部と、レーザ加工処理を施す際に用いられた画像データを受け付ける画像データ受付部とを備え、印刷処理部が、画像データ受付部によって受け付けられた画像データに基づいて、印刷処理を施す。
本発明の基材処理方法は、基材に対してレーザ加工処理を施して凹凸を形成し、レーザ加工処理の施された基材に対して印刷処理を施して処理済基材を形成する際、レーザ加工処理と印刷処理とで同一の画像データを用いる。
1 基材処理装置
2 シャトルベースユニット
3 フラットベッドユニット
3a 媒体載置面
4 シャトルユニット
5 制御部
6 印刷装置
7 レーザ加工処理装置
11 架台部
12 副走査駆動モータ
15 基材
21 筐体
22 主走査駆動ガイド
23 主走査駆動モータ
13A,13B 副走査駆動ガイド
26 ヘッドユニット
31 インクジェットヘッド
32 ノズルガード
36 ノズルプレート
36a インク吐出面
37 ノズル
40 レーザ加工処理部
46 開口
51 画像データ受付部
52 画像変換部
53 吐出制御部
54 レーザ制御部
55 強調処理部
56 明度調整処理部
57 インク供給管
2 シャトルベースユニット
3 フラットベッドユニット
3a 媒体載置面
4 シャトルユニット
5 制御部
6 印刷装置
7 レーザ加工処理装置
11 架台部
12 副走査駆動モータ
15 基材
21 筐体
22 主走査駆動ガイド
23 主走査駆動モータ
13A,13B 副走査駆動ガイド
26 ヘッドユニット
31 インクジェットヘッド
32 ノズルガード
36 ノズルプレート
36a インク吐出面
37 ノズル
40 レーザ加工処理部
46 開口
51 画像データ受付部
52 画像変換部
53 吐出制御部
54 レーザ制御部
55 強調処理部
56 明度調整処理部
57 インク供給管
Claims (5)
- 基材に対してレーザ加工処理を施して凹凸を形成するレーザ加工処理部と、
前記レーザ加工処理の施された基材に対して印刷処理を施す印刷処理部とを備え、
前記レーザ加工処理部と前記印刷処理部とが、同一の画像データに基づいて、前記レーザ加工処理および前記印刷処理を施す基材処理装置。 - 前記画像データをグレースケールデータに変換する画像変換部を備え、
前記レーザ加工処理部が、前記グレースケールデータに基づいて、前記レーザ加工処理を施す請求項1記載の基材処理装置。 - 前記グレースケールデータに対して強調処理を施す強調処理部を備え、
前記レーザ加工処理部が、前記強調処理の施されたグレースケールデータに基づいて、前記レーザ加工処理を施す請求項2記載の基材処理装置。 - 前記レーザ加工処理の施された基材の凹凸面に対して白色加工処理を施す請求項1から3いずれか1項記載の基材処理装置。
- 前記画像データに対して明度調整処理を施す明度調整処理部を備え、
前記印刷処理部が、前記明度調整処理の施された画像データに基づいて、前記印刷処理を行う請求項1から4いずれか1項記載の基材処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018201408A JP2020066195A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 基材処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018201408A JP2020066195A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 基材処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020066195A true JP2020066195A (ja) | 2020-04-30 |
Family
ID=70389276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018201408A Pending JP2020066195A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 基材処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020066195A (ja) |
-
2018
- 2018-10-26 JP JP2018201408A patent/JP2020066195A/ja active Pending
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