JP2020065989A - 排水処理用担体、その製造方法および排水処理用担体を備えた汚水処理装置 - Google Patents

排水処理用担体、その製造方法および排水処理用担体を備えた汚水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることのない排水処理用担体、排水処理用担体の製造方法および排水処理用担体を備えた汚水処理装置を提供する。【解決手段】本発明の排水処理用担体1は、溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランド2からなる固化堆積物にて構成され、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群4とからなる熱可塑性樹脂ストランド群5が積層された融着ストランド積層体であって、熱可塑性樹脂ストランド群5が重なる部位に形成された高密度堆積部6と、熱可塑性樹脂ストランド群5が重ならない部位に形成された低密度堆積部7と、熱可塑性樹脂ストランド群5が存在しない空間部8とを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、汚濁水の浄化に使用して好適な排水処理用担体、その効率的な製造方法および排水処理用担体を備えた汚水処理装置に関する。
従来より、河川水、生活排水あるいは工場排水等の汚濁水を浄化するために、物理的な接触沈澱または付着微生物による生物化学的な接触反応を促進する接触ろ材が種々提案されている。例えば、そのようなものとして、溶融した熱可塑性樹脂ストランドの固化堆積物からなり、概ねX軸方向に延長するストランドからなる一水平ストランド堆積層と、概ねX軸方向と直交するY軸方向に延長するストランドからなる次の一水平ストランド堆積層とを、交互に上下方向に繰り返し積層してなる融着ストランド積層体からなる接触ろ材成形体(特許文献1)がある。また、全体として溶融した熱可塑性樹脂ストランドの固化堆積物からなり、複数の高密度充填堆積塊と、低密度充填領域とが混在する接触ろ材成形体(特許文献2)がある。
しかし、これらのものは、樹脂製紐状体(樹脂製ストランド)で形成されており、他の接触ろ材(排水処理用担体)に比して軽量性および通水性には優れているが、熱可塑性樹脂ストランドが過密なため、内部に形成されるバクテリア環境に変化が少なく、より効率的に汚泥を減容化できるよう水質改善効果に改良の余地があった。また、汚泥が過密な熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなりバクテリア分解の妨げになる傾向があった。
特開2009−226333号公報 特開2011−167584号公報
そこで、本発明の課題は、内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることのない排水処理用担体、排水処理用担体の製造方法および排水処理用担体を備えた汚水処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するものは、溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランドからなる固化堆積物にて構成され、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群と、該外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群とからなる熱可塑性樹脂ストランド群が上下方向に積層された融着ストランド積層体であって、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重なる部位に形成された高密度堆積部と、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重ならない部位に形成された低密度堆積部と、前記外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群および前記横断用熱可塑性樹脂ストランド群に区画され前記熱可塑性樹脂ストランド群が存在しない空間部とを有していることを特徴とする排水処理用担体である(請求項1)。
また、上記課題を解決するものは、加熱溶融状態にある熱可塑性樹脂をダイ開口から複数条のストランド状に押し出し、水平方向に延在した堆積面を有する枠体中に流下堆積させる工程を有し、該工程では、流下するストランドに対して前記枠体を水平二次元方向に相対移動させることにより、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群と、該外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群とからなる熱可塑性樹脂ストランド群を上下方向に積層し、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重なる部位に形成された高密度堆積部と、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重ならない部位に形成された低密度堆積部と、前記外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群および前記横断用熱可塑性樹脂ストランド群に区画され前記熱可塑性樹脂ストランド群が存在しない空間部とを有した排水処理用担体を形成することを特徴とする排水処理用担体の製造方法である(請求項2)。
さらに、上記課題を解決するものは、汚濁水処理槽中に前記請求項1に記載の排水処理用担体を複数配列したことを特徴とする汚水処理装置である(請求項3)。
前記排水処理用担体は、前記汚濁水処理槽中に上下左右前後様々な異なる向きに積層状態で配列されていることが好ましい(請求項4)。前記汚濁水処理槽内には、水平方向に延在して配され前記汚濁水処理槽内を上下方向に分割する共に前記排水処理用担体を載置するための中間支持網が設けられていることが好ましい(請求項5)。前記汚濁水処理槽の底部には、前記汚濁水処理槽中を流れる汚濁水の流路に略直交する方向に沿って配された第1散気管群と、該第1散気管群を構成する散気管の間にそれぞれ前記汚濁水処理槽中を流れる汚濁水の流路に略直交する方向に沿って配された第2散気管群が設けられ、前記第1散気管群と前記第2散気管群は交互に気泡を発生させるように制御されていることが好ましい(請求項6)。
請求項1に記載した排水処理用担体によれば、内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることがない。
請求項2に記載した排水処理用担体の製造方法によれば、内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることのない排水処理用担体を容易に作製することができる。
請求項3に記載した汚水処理装置によれば、内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることがない。
請求項4に記載した汚水処理装置によれば、汚濁水処理槽内により様々なバクテリア環境を形成することができる。
請求項5に記載した汚水処理装置によれば、上層と下層との間に間隙を形成することができると共に、排水処理用担体間にも間隙を形成することができて、より様々なバクテリア環境を形成することができる。
請求項6に記載した汚水処理装置によれば、嫌気状態と好気状態を交互に形成することで、微生物の有機物分解機能をより活性化させることができる。
本発明の排水処理用担体の一実施例を略平面視した場合の説明図である。 本発明の排水処理用担体の製造方法を説明するための排水処理用担体製造装置の正面概略図である。 図2に示した排水処理用担体製造装置の枠体移動装置を説明するための平面図である。 図2に示した排水処理用担体製造装置の枠体移動装置を説明するための左側面図である。 本発明の汚水処理装置の一実施例の平面概略図である。 図5のA−A線断面図である。B−B線断面図である。 図5のB−B線断面図である。 図5に示した汚水処理装置の汚濁水処理槽を説明するための平面図である。 図5に示した汚水処理装置の散気管を説明するための斜視図である。 図5に示した汚水処理装置の散気管の作用を説明するための斜視図である。 図5に示した汚水処理装置における排水処理用担体の設置状態を説明するための汚濁水処理槽の部分縦断面図である。 図11に示した排水処理用担体の作用を説明するための汚濁水処理槽の部分縦断面図である。
本発明では、溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランド2からなる固化堆積物にて構成され、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群4とからなる熱可塑性樹脂ストランド群5が上下方向に積層された融着ストランド積層体であって、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5が重なる部位に形成された高密度堆積部6と、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5が重ならない部位に形成された低密度堆積部7と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3および横断用熱可塑性樹脂ストランド群4に区画され熱可塑性樹脂ストランド群5が存在しない空間部8とを有していることで、内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることのない排水処理用担体、排水処理用担体の製造方法および排水処理用担体を備えた汚水処理装置を実現した。
本発明の排水処理用担体の実施例を図1に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の排水処理用担体1は、溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランド2からなる固化堆積物にて構成され、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群4とからなる熱可塑性樹脂ストランド群5が上下方向に積層された融着ストランド積層体であって、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5が重なる部位に形成された高密度堆積部6と、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5が重ならない部位に形成された低密度堆積部7と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3および横断用熱可塑性樹脂ストランド群4に区画され熱可塑性樹脂ストランド群5が存在しない空間部8とを有している。以下、各構成について順次詳述する。
本発明の排水処理用担体1は、接触ろ材的な要素も持ちつつ、好気状態で水を浄化する一方で内部に有機物を取り込んで嫌気状態で分解する機能を有する。排水処理用担体1は、溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランド2からなる固化堆積物にて構成されており、主要原料として用いられる熱可塑性樹脂としては、疎水性の熱可塑性樹脂が好適に使用でき、例えば、ポリエチレン、軟質ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂等が経済的で好ましく、排水処理用担体1が一般的に河川水、生活排水、工場廃水等の汚濁水の一次処理に用いられることから廃ケーブルなどの廃プラスチック材料も好適に使用できる。さらに、比重の異なる二種以上の樹脂、例えばポリエチレンとポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等の樹脂同士の混合系、各種樹脂と炭酸カルシウム等の無機物との混合系も比重を1前後に調整するのに好ましく好適に使用できる。
排水処理用担体1は、複数条(複数本)の熱可塑性樹脂ストランド2を基礎材としており、その本数は使用される場所等に応じて適宜設計変更可能であり、特に限定されないが、8〜10本程が好ましい。また、熱可塑性樹脂ストランド2のストランド径も、使用される場所等に応じて適宜設計変更可能であり、特に限定されないが、0.5〜10mm、好ましくは1〜8mm、特に好ましくは1.5〜6mmの範囲である。
外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3は、平面視で外形を構成する部位であり、この実施例の排水処理用担体1は平面視正方形であるため、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3は、図1に示すように、正方形を形成する部位に設けられる。ただし、本発明の排水処理用担体の平面形状は正方形に限定されるものではなく、例えば正方形以外の矩形、三角形等四角形以外の多角形、或いは円形または楕円形などであってもよい。
横断用熱可塑性樹脂ストランド群4は、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3にて形成される外形間を横断する部位であり、この実施例の排水処理用担体1は平面視正方形であるため、横断用熱可塑性樹脂ストランド群4は、図1に示すように、正方形内を横断して十字を形成する部位である。また、横断用熱可塑性樹脂ストランド群4は、十分な大きさの空間部8を形成するために、この実施例のように、外形(正方形)の中心点を通過するものであることが好ましい。
排水処理用担体1は、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群4とからなる熱可塑性樹脂ストランド群5が上下方向に積層された融着ストランド積層体であり、この実施例では、図1に示すように、3層の積層体にて構成されている。ただし、本発明の排水処理用担体1は、3層の積層体に限定されるものではなく、2以上の積層体であれば本発明の範疇に広く包含される。
具体的には、この実施例の排水処理用担体1は、図1(A)に示すように、L字型の外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、I字型の横断用熱可塑性樹脂ストランド群4と、逆さL字型の外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3との連続体である熱可塑性樹脂ストランド群5Aが最下層に配され、つぎに、図1(B)に示すように、熱可塑性樹脂ストランド群5Aを反転させた後、時計回りに90度回転させた形状の熱可塑性樹脂ストランド群5Bが中間層に配され、さらに、図1(C)に示すように、熱可塑性樹脂ストランド群5Aと同一形状の熱可塑性樹脂ストランド群5Cが最上層に配されて融着ストランド積層体が構成されている。
そして、排水処理用担体1には、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5(5A,5B,5C)が重なる部位に高密度堆積部6が構成され、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5(5A,5B,5C)が重ならない部位に低密度堆積部7が構成され、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3および横断用熱可塑性樹脂ストランド群4に区画され熱可塑性樹脂ストランド群5(5A,5B,5C)が存在しない部位に空間部8が構成されている。
このように、本発明の排水処理用担体は、高密度堆積部6と、低密度堆積部7と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3および横断用熱可塑性樹脂ストランド群4に区画され熱可塑性樹脂ストランド群5(5A,5B,5C)が存在しない部位に空間部8が存在するため、構造上、熱可塑性樹脂ストランド群が過密にならず、内部に様々なバクテリア環境が形成され、汚泥の減容化をより効率化できると共に、汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることが抑制される。
本発明の排水処理用担体の大きさとしては、使用される場所等に応じて適宜設計変更可能であり、特に限定されないが、この実施例では、縦470mm×横470mm×240mm(高さ)に形成されている。
つぎに、本発明の排水処理用担体の製造方法を図1ないし図4に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の排水処理用担体1の製造方法は、加熱溶融状態にある熱可塑性樹脂をダイ開口から複数条のストランド状に押し出し、水平方向に延在した堆積面を有する枠体11中に流下堆積させる工程を有し、該工程では、流下する熱可塑性樹脂ストランド2に対して枠体11を水平二次元方向に相対移動させることにより、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群4とからなる熱可塑性樹脂ストランド群5を上下方向に積層し、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5(5A,5B,5C)が重なる部位に形成された高密度堆積部6と、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群5(5A,5B,5C)が重ならない部位に形成された低密度堆積部7と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3および横断用熱可塑性樹脂ストランド群4に区画され前記熱可塑性樹脂ストランド群5が存在しない空間部8とを有した排水処理用担体を形成することを特徴とする排水処理用担体1の製造方法である。以下、詳述する。
本発明の方法により排水処理用担体を製造する装置(排水処理用担体製造装置)10では、図2に示すように、押出機12の先端に設けられたノズル13の開口(オリフィス)から押出された加熱溶融状態の熱可塑性樹脂ストランド2が、非接触型温度計(サーモグラフィー:図示しない)で表面温度を検出され、その出力に応じて水噴霧冷却器(図示しない)から噴出制御されるミスト状の水によって冷却される。冷却された熱可塑性樹脂ストランド2は、枠体移動装置14上に載置され水平方向に二次元移動する枠体11中に流下・堆積され、最終的に固化して、本発明の排水処理用担体1が形成される。
具体的には、加熱溶融状態にある熱可塑性樹脂をノズル13の開口から複数条のストランド状に押し出し、水平方向に延在した堆積面を有する枠体11中に流下堆積させる工程では、熱可塑性樹脂を押出機12により溶融混練し、ノズル13の開口よりストランド状に押出して流下させる。ノズル13からの押出温度は、使用する熱可塑性樹脂の融点および結晶化温度を考慮して、一般に融点+30〜+150℃の範囲が好適である。
ダイ13の開口から押出された熱可塑性樹脂ストランド2は、水噴霧冷却器(図示しない)により冷却されつつ枠体11中に流下・堆積される。熱可塑性樹脂ストランド2の表面温度を制御するためには、表面温度を非接触温度計(サーモスタット:図示しない)によって測定しつつ、冷媒供給量または冷媒供給温度を制御することが好ましい。冷媒としてはミスト状の水(水と空気の混合物)が好適に使用できる。
中間冷却された熱可塑性樹脂ストランド2を枠体11中に流下・堆積するに際しては、枠体11を流下中の熱可塑性樹脂ストランド2に対し相対的に水平方向に繰り返し移動させる。相対移動であるから、枠体を固定し、流下中の熱可塑性樹脂ストランド2を移動することでもよいし、流下中の熱可塑性樹脂ストランド2と枠体11を共に移動させてもよい。
他方、排水処理用担体の全体形状は、基本的には使用される枠体の形状により支配されるが、汚水処理装置内に積み重ね配置される担体単位としての使用を考慮すると、概ね直方体(立方体を含む。)形状であることが好ましい。従って使用される枠体11の水平方向開口形状としては矩形(正方形を含む。)が好ましい。ただし、枠体の水平方向開口形状は矩形(正方形を含む。)に限定されるものではなく、例えば正方形以外の矩形、三角形等四角形以外の多角形、或いは円形または楕円形などであってもよい。
枠体11の水平二次元移動は、図3または図4に示すように、第1駆動手段15を制御することにより枠体11がX軸方向(図3中左右方向)を往復動するように構成されており、第2駆動手段16を制御することにより枠体11がY軸方向(図3中上下方向)を往復動するように構成されている。
この実施例の排水処理用担体1では、最下層の熱可塑性樹脂ストランド群5Aは、枠体11が図1(A)の下図矢印と逆方向に順次移動することにより形成され、つぎに、中間層の熱可塑性樹脂ストランド群5Bは、枠体11が図1(B)の下図矢印と逆方向に順次移動することにより形成され、さらに、最上層の熱可塑性樹脂ストランド群5Cは、枠体11が図1(C)の下図矢印と逆方向に順次移動することにより形成されている。
そして、枠体11中に流下した熱可塑性樹脂ストランド2の堆積物を固化後に枠体11から取り出して本発明の排水処理用担体1が作製される。このようにして、本発明の排水処理用担体の製造方法では、内部に様々なバクテリア環境を形成して汚泥の減容化をより効率化できると共に汚泥が熱可塑性樹脂ストランド群の中から出られなくなってバクテリア分解を妨げることのない排水処理用担体を容易に作製することができる。
さらに、本発明の排水処理用担体を備えた汚水処理装置について図5ないし図12に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の汚水処理装置20は、汚濁水処理槽21中に、溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランド2からなる固化堆積物にて構成され、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群4とからなる熱可塑性樹脂ストランド群5が上下方向に積層された融着ストランド積層体であって、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5が重なる部位に形成された高密度堆積部6と、積層された熱可塑性樹脂ストランド群5が重ならない部位に形成された低密度堆積部7と、外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群3および横断用熱可塑性樹脂ストランド群4に区画され熱可塑性樹脂ストランド群5が存在しない空間部8とを有した排水処理用担体1を複数配列した汚水処理装置である。以下、各構成について詳述するが、排水処理用担体1については前述した通りであり説明を省略する。
汚濁水処理槽21は、微生物の有機物分解機能により浄水処理を行うための部位であり、この実施例では、図5ないし図8に示すように、4つの汚濁水処理槽21A,21B,21C,21Dからなり、汚水投入部23から汚濁水が投入されると、連通管22A,22B,22Cを介して順次、汚濁水処理槽21A,21B,21C,21Dを通過し、排水部24より排水されるように構成されている。
汚濁水処理槽21内には、好気性菌や嫌気性菌など微生物が棲息すると共に、図11または図12に示すように、排水処理用担体1が多数配され汚水処理部が構成されている。
排水処理用担体1は、図11または図12に示すように、汚濁水処理槽21中に上下左右前後様々な向き(筒状体形状の排水処理用担体1の軸方向が様々な異なる向き)に積層状態で配列されている。これにより、汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)内により様々なバクテリア環境を形成することができる。
また、汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)内には、水平方向に延在して配され汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)内を上下方向に分割する共に排水処理用担体1を載置するための中間支持網25が設けられている。これにより、汚濁水処理前を示す図11または汚濁水処理時を示す図12に示すように、上層と下層との間に間隙を形成することができると共に、排水処理用担体1間にも間隙を形成することができ、より様々なバクテリア環境を形成することができる。
さらに、排水処理用担体1間や排水処理用担体1と汚濁水処理槽21との間に間隙をより形成するために、排水処理用担体1は若干小さめに形成されていることが好ましく、或いは排水処理用担体1の配置量をその分減らして汚濁水処理槽21内に配することが好ましい。
さらに、汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)の底部には、図9に示すように、汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)中を流れる汚濁水の流路に略直交する方向に沿って配された第1散気管群26と、第1散気管群26を構成する散気管の間にそれぞれ汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)中を流れる汚濁水の流路に略直交する方向に沿って配された第2散気管群27が設けられ、第1散気管群26と第2散気管群27は交互に気泡を発生させるように制御されている。これにより、嫌気状態と好気状態を交互に形成することで、微生物の有機物分解機能をより活性化させることができる。
具体的には、第1散気管群26と第2散気管群27内には、ブロワー28からのエアーが通気管29,30を介してそれぞれ送気され、第1散気管群26と第2散気管群27に設けられた多数の散気孔(図示しない)から、上方に配された排水処理用担体1に向けてエアーが浮上することで好気状態が形成される。
より具体的には、図10(A)に示すように、第1散気管群26から気泡を発生させて、第1散気管群26の上方に配された排水処理用担体1付近を好気状態とする。つぎに、図10(B)に示すように、第1散気管群26による気泡発生を停止すると共に、第2散気管群27から気泡を発生させるように制御して、第2散気管群27の上方に配された排水処理用担体1付近を嫌気状態から、図10(C)に示すように好気状態へ移行させる。本発明の汚水処理装置20では、この第1散気管群26と第2散気管群27からの気泡発生を交互に行うことで、汚濁水処理槽21(21A,21B,21C,21D)内における好気状態の部位と嫌気状態の部位とが交互に入れ替わり、微生物による有機物分解がより活性化されてより効率的に浄水作用が行われるように構成されている。また、第1散気管群26および第2散気管群27は、嫌気状態で分解した有機物を気泡により排水処理用担体1外に押し出す効果も奏する。
1 排水処理用担体
2 熱可塑性樹脂ストランド
3 外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群
4 横断用熱可塑性樹脂ストランド群
5 熱可塑性樹脂ストランド群
6 高密度堆積部
7 低密度堆積部
8 空間部
10 排水処理用担体製造装置
11 枠体
12 押出機
13 ノズル
14 枠体移動装置
15 第1駆動手段
16 第2駆動手段
20 汚水処理装置
21 汚濁水処理槽
22 連通管
23 汚水投入部
24 排水部
25 中間支持網
26 第1散気管群
27 第2散気管群
28 ブロワー
29 通気管
30 通気管

Claims (6)

  1. 溶融した複数条の熱可塑性樹脂ストランドからなる固化堆積物にて構成され、
    平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群と、該外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群とからなる熱可塑性樹脂ストランド群が上下方向に積層された融着ストランド積層体であって、
    積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重なる部位に形成された高密度堆積部と、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重ならない部位に形成された低密度堆積部と、前記外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群および前記横断用熱可塑性樹脂ストランド群に区画され前記熱可塑性樹脂ストランド群が存在しない空間部とを有していることを特徴とする排水処理用担体。
  2. 加熱溶融状態にある熱可塑性樹脂をダイ開口から複数条のストランド状に押し出し、水平方向に延在した堆積面を有する枠体中に流下堆積させる工程を有し、
    該工程では、流下するストランドに対して前記枠体を水平二次元方向に相対移動させることにより、平面視で外形に沿って配された外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群と、該外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群にて形成される外形間を横断する横断用熱可塑性樹脂ストランド群とからなる熱可塑性樹脂ストランド群を上下方向に積層し、
    積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重なる部位に形成された高密度堆積部と、積層された前記熱可塑性樹脂ストランド群が重ならない部位に形成された低密度堆積部と、前記外形構成用熱可塑性樹脂ストランド群および前記横断用熱可塑性樹脂ストランド群に区画され前記熱可塑性樹脂ストランド群が存在しない空間部とを有した排水処理用担体を形成することを特徴とする排水処理用担体の製造方法。
  3. 汚濁水処理槽中に前記請求項1に記載の排水処理用担体を複数配列したことを特徴とする汚水処理装置。
  4. 前記排水処理用担体は、前記汚濁水処理槽中に上下左右前後様々な向きに積層状態で配列されている請求項3に記載の汚水処理装置。
  5. 前記汚濁水処理槽内には、水平方向に延在して配され前記汚濁水処理槽内を上下方向に分割する共に前記排水処理用担体を載置するための中間支持網が設けられている請求項3または4に記載の汚水処理装置。
  6. 前記汚濁水処理槽の底部には、前記汚濁水処理槽中を流れる汚濁水の流路に略直交する方向に沿って配された第1散気管群と、該第1散気管群を構成する散気管の間にそれぞれ前記汚濁水処理槽中を流れる汚濁水の流路に略直交する方向に沿って配された第2散気管群が設けられ、前記第1散気管群と前記第2散気管群は交互に気泡を発生させるように制御されている請求項3ないし5のいずれかに記載の汚水処理装置。
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