JP2020065207A - アンテナ装置および無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】IoT等に用いられる1対多の通信を行う通信技術において、小型でかつ安定した送受信を可能にする技術を提供することにある。【解決手段】本発明の好ましい一側面は、円柱または角柱形状の誘電体と、誘電体の一部を被覆する導電体とで構成した、導体箱を有するアンテナ装置である。ここで、導体箱の一つの面を主面と、主面と対向する面を裏面としたとき、主面において、誘電体を被覆する導電体の平面形状と導電体に被覆されない誘電体の平面形状とがなすパターンが、主面の幾何学的重心を中心として180度回転させたときに一致する構造を有する。また、裏面は、誘電体が導電体により覆われている割合が、主面より大きい。【選択図】図1

Description

本発明は,高周波無線通信において,安定した送受信を可能にする技術に関する。
現在、様々な物をネットワークに接続するIoT(Internet of Things)サービスが、活発に検討されている。IoTを支えるネットワークインフラにおいては、従来の多くの情報を短時間で送受するセルラ無線等とは異なる無線通信技術が要求されている。すなわち、IoTサービスでは、セルラ無線等と比較して、少ない情報量を短い送信時間で送信するとともに、送信周期が長い、デューティ比の小さな通信が検討されている。このような通信を行うことにより、IoT端末の低消費電力化および長距離通信を可能としている。
例えば、特許文献1には、上下水道管などが設置されたマンホール(人孔、メンテナンスホールとも称される)の維持管理を行うためなどに、マンホール内に様々な情報を取得するセンサーを設置し、マンホール内に設置されたセンサーと地上の受信装置との情報通信を行なうことについて説明されている。特許文献2には、自己補対アンテナの例が開示されている。
特開2018−067165号公報 特開2010−135660号公報
IoT等に用いられる1対多の通信を行う端末では、極めて少ない情報量を短い送信時間送信し、且つ送信周期を長くして、デューティ比の小さな通信を行う。これにより、低消費電力と長距離通信を可能としている。
この様なIoT等の端末は、例えば農場のような広大な土地や多くの家庭に設置され、付随するセンサから様々な情報を収集する。収集した情報は、基地局に無線で送信して集約する。これら多くの端末では、維持管理コストを抑えるために、通常のボタン電池や乾電池等を用いており、これらの電池を交換することなく10年を超える動作を行うことが要求されている。また、広大な土地に多くの端末を配置した場合に、基地局数も相当数必要となる。このため、端末と基地局の通信距離が短くなれば、基地局数を多数配置する必要がありコスト的に不利となる。
更に、端末と基地局間の距離と端末の送信電力を一定として比較した場合、端末の基地局方向のアンテナ利得が低ければ端末の送信電力を増加させる必要があり、端末の基地局方向へのアンテナ利得が高ければ端末の送信電力を低下させても通信が可能となる。
このように、端末と基地局間の通信を行うためのアンテナの特性として、見通しが可能な場所では基地局方向に、また見通しが困難な場所では受信感度が最良となる方向へ、如何に高い指向性を持たせるかがIoT通信の課題となっていた。
IoT等に用いられる1対多の通信を行う端末設置の例として、マンホールに設置されるIoT端末がある。特許文献1には、金属蓋に設けられた貫通孔と、電気伝導体により構成され、その全長が特定通信波長のλ/2となるアンテナ構成部材と、アンテナ構成部材が金属蓋に電気的に接続しないよう、アンテナ構成部材の少なくとも一部を覆う絶縁体とを備える構成が開示されている。この構成は、マンホールの外部空間との通信を可能にするが、アンテナの長さをλ/2より小型化しようとするものではなかった。
例えば、マンホールには管理用孔のような孔部があるので、その中にアンテナ装置を格納すれば、外部との通信が容易となる。このとき、管理用孔のような小さなスペース(例えば開口6cm×6cmの場合、開口面積は36cm)に容易に実装できるアンテナ装置が求められる。
特許文献2には半導体装置技術を適用した自己補対アンテナが開示されている。このアンテナは、LSIチップを初めとするノイズ源から放射されるノイズを受信するアンテナであるが、上記IoT通信特有の課題を考慮したものではなかった。
そこで本発明の課題は、IoT等に用いられる1対多の通信を行う通信技術において、小型でかつ安定した送受信を可能にする技術を提供することにある。
本発明の好ましい一側面は、円柱または角柱形状の誘電体と、誘電体の一部を被覆する導電体とで構成した、導体箱を有するアンテナ装置である。ここで、導体箱の一つの面を主面と、主面と対向する面を裏面としたとき、主面において、誘電体を被覆する導電体の平面形状と導電体に被覆されない誘電体の平面形状とがなすパターンが、主面の幾何学的重心を中心として180度回転させたときに一致する構造を有する。また、裏面は、誘電体が導電体により覆われている割合が、主面より大きい。
本発明の好ましい他の一側面は、端末と基地局との間で、900MHz〜1GHzの周波数を用いて通信を行なう無線通信システムであるが、これ以上の周波数を使用すればアンテナ装置の利得を向上させることが可能となる。このシステムでは、端末が送信のために用いるアンテナ装置が、円柱または角柱形状の誘電体と、誘電体の一部を被覆する導電体とで、導体箱を構成し、導体箱の一つの面を主面と、主面と対向する面を裏面としたとき、主面において、誘電体を被覆する導電体の平面形状と導電体に被覆されない誘電体の平面形状とがなすパターンが、主面の幾何学的重心を中心として180度回転させたときに一致する構造を有する。さらに、裏面は、誘電体が導電体により覆われている割合が、主面より大きい。また、主面に平行な直交するx軸およびy軸を規定し、主面に垂直なz軸を規定したとき、導体箱のx、y、z軸方向の寸法は、使用する周波数の波長の2分の1以下である。
IoT等に用いられる1対多の通信を行う通信技術において、小型でかつ安定した送受信を可能にする技術を提供することができる。
本発明の第1実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す三面図である。 本発明の第2実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図である。 本発明の第3実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図である。 本発明の第4実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図である。 本発明の第5実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図である。 本発明の第6実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す三面図である。 本発明の第7実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す二面図である。 本発明の第8実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す二面図である。 本発明の第9実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す二面図である。 本発明の第10実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す二面図である。 本発明の第11実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す二面図である。 本発明の第12実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す二面図である。 本発明の第13実施形態であるアンテナ装置を用いた適用例を示す斜視図および断面図である。 本発明の第14実施形態であるアンテナ装置を用いた適用例を示す斜視図である。
以下で説明する図面等で示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
IoT等に用いられる1対多の通信を行う端末の例として、マンホールに設置されたIoT端末を例として説明する。マンホールは、一般的に道路などに設置されている、金属製の蓋を持つものを想定している。高いアンテナ利得を得るためにアンテナ自体を大型化する場合、設置場所の制約から、マンホール内部の空間にアンテナを設置することが現実的である。
例えば、アンテナがIoT端末と一体化もしくは高周波ケーブルで接続された状態でマンホール内部に設置されているとする。マンホールの内部にアンテナが配置された場合、電波が外部空間に放射される部分は、マンホールの蓋が備える管理用孔のみとなる。このためマンホール内のアンテナから放射された電波は、大きく減衰する。
更には、この管理用孔から放射される電波の指向性は、マンホール上部の垂直方向に偏るため、マンホール面に対し水平方向に設置された基地局への通信は困難となってしまう。これは、マンホールが金属や水分を含んだ土・コンクリートであるため一種の円形導波管と考えることができるためである。また、マンホール蓋が無い場合においても、放射電力は増加するが放射される電波の指向性はマンホール上部の垂直方向に偏る特性となる。
このような問題を解決する方法として、マンホールの管理用孔に小型アンテナを設置し、マンホール外部の空間に近接させることで、良好な利得及び放射特性を得ることが考えられる。この小型アンテナは、管理用孔に設置されることから、一辺が約10〜50mm程度の大きさのものとなる。尚、マンホール以外の物に設置する場合には、アンテナの大きさはこの限りではない。
マンホールの内部にアンテナが配置された場合、マンホール外部に放射される電力は、アンテナから放射された総電力から約−60〜−30dB程度低下する。ここで、比較的大きなアンテナを用いて、送信電力が10dBm,減衰が−30dB,アンテナ利得が10dBiであったとすれば、10−30+10=−10dBが放射されることになる。
マンホールの内部に設置されたアンテナから放射した場合の放射電力の低下に比べ、マンホールの管理用孔に設置した小型アンテナの利得は、約−10〜10dBiである。しかし、マンホール内部での損失分が無くなることで、送信電力が10dBm,減衰が0dB,アンテナ利得が−10dBiであったとすれば、10−0−10=0dBとなる。結果、マンホール内部に設置されたアンテナと比較し約10dBの優位性を持つ。
以上の検討によれば、スペース上の制約をうけつつ、マンホールの外側(具体的には蓋部)に小型で低利得のアンテナを設置するというコンセプトの有効性が示される。したがって、例えばマンホールの管理用孔に設置できる小型アンテナの性能を向上させることで、システムとして更なる性能向上が期待できる。
IoTサービスを行う代表的な周波数として、920MHz帯域が用いられている。この周波数でのアンテナ寸法は、一般に半波長分の163mm(自由空間)以上であり、基板材料に比誘電率Er=4程度のものを用いたとしても約80mmとなる。これを一辺が約10〜50mm程度のマンホールの管理用孔等に設置しようとすれば、小型アンテナ寸法は半波長以下となり利得が低下する。また、アンテナを小型にすることで、インピーダンスが線路インピーダンスZ=50Ωから大きく乖離し、ショート0Ω近傍、オープン∞Ω近傍のどちらかに偏ってしまう。これらを線路インピーダンスZ=50Ωに整合を行うために整合回路を別途設けるが、アンテナインピーダンスと線路インピーダンスとのインピーダンス比が大きくなるに従い、整合帯域幅は低下してしまう等の問題があった。
以上を考慮した構成例は次のようなものである。すなわち、マンホールの管理用孔等に設置できるサイズの小型アンテナを、スロットアンテナ(導体面上にあけたスロットを放射素子として用いるアンテナ)で構成し、スロットのある面の反対側の面は導体で覆う。これにより、スロットの有る面に電磁波を集中させる。また、スロットの有る面をマンホールの外部側に向くようにする。これらの構成により、マンホール外部への放射電力の強度の低下を防ぐ。
また、誘電体を被覆する導電体の平面形状と導電体に被覆されない誘電体の平面形状とがなすパターンが、180度回転させたときに一致する構造とする。この構成により、指向性を抑制し、自己補対構造や自己相似構造をとりやすくなる。具体的には、上部アンテナ面上のスロット形状と金属形状が互いに同一形状に近い、自己補対アンテナ構造を持たせることが可能である。自己補対アンテナ構造を持つことにより、一定のインピーダンスに設定しやすい。また、スケールを変えても形状が変化しない自己相似アンテナ構造を持たせることが可能である。一方、完全な自己補対構造や自己相似構造から、形状をずらすことにより、自己補対構造や自己相似構造の特性を基本にしつつ、特性を調整することができる。
スロットアンテナに自己補対アンテナ構造、自己相似アンテナ構造の双方あるいは、どちらか一方を有することで、アンテナの整合帯域広帯域化が可能となる。また、小型アンテナ自身の周波数に対するインピーダンス変化特性が緩やかになることにより、外部整合回路の構成が簡易化可能となり、整合回路を低損失化できることで放射電力を増加させることができ、遠距離の基地局との通信が可能となる。
また、マンホールの管理用孔に小型アンテナを設置しマンホール外部の空間に近接させることで、アンテナの指向性設計により放射させる方向および強度をコントロールすることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)であるアンテナ装置の従来の基本的構成を、図1を用いて説明し、次に本実施形態の特徴構成について各図で説明する。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
本実施例では,高周波無線通信装置,特にIoT等に用いられる高周波無線通信装置基地局から多くの高周波無線通信装置端末への通信に適用を想定する。このような通信において、1対多の通信を行う送受信回路からの電磁波を送信または受信するアンテナにおいて,通信距離を拡大すること及び安定した送受信を可能にする例を示す。実施例のアンテナ装置から送信される電磁波は、基本的に無指向性あるいは無指向性に近いものとなっている。
図1は、本発明の第1実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す、上面図および2方向の断面図である。アンテナ装置は、直方体形状の導体箱構造を備える。導体箱構造は、外郭となる金属導体101を有し、金属導体101の内部は誘電体100で満たされている。誘電体100は例えば樹脂であり、金属導体101は例えば銅であり、これらは一般的な材料を用い、所望の誘電率や導電率を持つものから任意に選択してよい。誘電体として空気より高い誘電率(比誘電率)を持つものを選択することで、誘電率による波長短縮の効果によりアンテナの小型化が可能となる。あるいは、アンテナが小型であってもアンテナ利得の低下が少ない。
本実施例では、直方体形状の導体箱構造は、面積が比較的大きい2つの面と、面積が比較的小さい4つの面を有しており、図1の上面図は面積が比較的大きい2つの面のうち一つを示している。
図1の上面図で示した導体箱の一面(以降便宜的に「主面」という)は、中央部のA−A’で線対称となる2つの台形状金属面102a,102bを持つ。台形状金属面102a,102bの2つの台形のそれぞれの下底辺が、主面の互いに対向する辺に接する。導体箱の主面に対向する面(以降便宜的に「裏面」という)は、金属導体101で覆われている。このアンテナ装置では、主に主面から電磁波が放射される構成となる。裏面を全面金属導体101で覆うのではなく、誘電体100を金属導体101が覆っている割合が、主面よりも裏面のほうが大きくなるようにしてもよい。例えば、後述するように給電線を裏面から通す場合には、給電線を通す部分は金属導体101で被覆されない。なお、導体箱の主面と裏面以外の面を、便宜上「側面」ということがある。
更に前記した導体箱の主面の2つの台形状金属面102a,102b以外の、誘電体100が露出している部分(図1の上面図でハッチングで示す部分)が、2つの台形状金属面102a,102bの対称線A−A’と直交する線B−B’にて線対称となる構造を有している。なお、以降の説明では、主面の金属導体101で覆われている部分を便宜的に「導体被覆部」と、誘電体100が露出している部分を便宜的に「誘電体露出部」ということがある。
アンテナ装置の構造は、基本的に誘電体100下部にある大部分が金属導体101で覆われた裏面と、対向する上部の台形状金属面102a,102bが電気的に接続された構造である。このような構成により、主面側に電磁波を集中し、それ以外への放射を抑制する。ただし、必ずしも側面の金属導体101は誘電体100を全て覆う必要は無く、主面と裏面の間隔(側面の高さ)が使用する周波数の1/4波長に比べ十分に小さければ、側面を金属導体101で覆う代わりに、電気的に導通するスルーホール等を用いても問題ない。あるいは、側面の一部のみを金属導体101で覆う構成としてもよい。
以下の実施例では、導体箱構造の説明の便宜上、図示されている主面の紙面横方向をx方向、縦方向をy方向、x方向とy方向に垂直な方向をz方向と規定して説明する。本実施例ではアンテナ装置の寸法、すなわちx、y、z方向の長さは、それぞれ使用する波長の2分の1以下、好ましくは4分の1以下を想定している。図1の装置は上面正方形の直方体形状とし、正方形の1辺は20mm、厚みは1.6mmとしている。寸法が使用周波数の波長より小さいことを前提とすれば、直方体の代わりに、角柱(多角形を底面とする柱体)形状や円柱形状でも良いが、生産性を考慮すると直方体に利点がある。
引き続く実施例2(図2)で説明するが、自己補対構造および自己相似構造を有するアンテナは、特徴的な特性を有する。ただし、所望のIoT用のシステムを構築する際には、自己補対構造および自己相似構造から一部構成を変更し、特性を調整する必要もある。図1の例では、導体被覆部の形状を台形として、自己補対構造および自己相似構造から構成をずらしている。台形の上底辺の長さは、主面のx方向の幅の1/3以下とすることで、自己補対構造および自己相似構造の特性を一部残すことができる。
また、給電点103は、図中の左右の中心線B−B’線上にある。給電点103には、電源回路104から電力が供給される。台形状金属面102a,102bの上底長さLx及び台形状金属面102a,102bの上底間距離Lyを変化させることで、アンテナ装置の整合条件、放射利得、指向性等を変化させることが可能となる。上底間距離Lyは、例えば主面のy方向の幅の1/3以下とする。
図1の例では、導体被覆部と誘電体露出部のパターンは、中心線A−A’およびB−B’に対して線対称となっている。但し、利得、指向性特性等を対称にする必要が無ければ、線対称のパターンとせずに、中心線A−A’あるいはB−Bから、2つの給電点103までの距離を異なるようにしてもよい。あるいは、上底長さLxあるいは上底間距離Lyを、中心線A−A’あるいはB−B’に対し均等とする必要はない。
図2は、本発明の第2実施形態であるアンテナ装置の主面の構成例を示す上面図である。アンテナ装置は、主面以外は実施例1の図1と同様の構成である。相違点としては、図1の台形状金属面102a,102bの上底長さを極めて短くすることで、ほぼ3角形としたものである。図2の構成では、導体箱の主面における誘電体200が露出した誘電体露出部の形状が、導電体被覆部である3角形状金属面202a,202bとほぼ同様な形状・面積を有している。
このように導体箱の主面の誘電体露出部の形状を、導電体被覆部とほぼ同様な形状・面積とすることで、誘電体露出部の形状と導電体被覆部が互いに同一形状に近い、自己補対構造を持つ。一般に、自己補対構造のアンテナは使用周波数およびその形状に無関係に定インピーダンス性を持っている。
また、図2の構成では、全体寸法スケールを変えても形状が変化しない自己相似構造を持つ。一般に、自己相似構造のアンテナは,周波数によらず同一特性となるので超広帯域である。
以上のように、マンホールの管理用孔等に設置する小型アンテナをパッチスロットアンテナ構造で構成し、上部アンテナ面上のスロット形状と金属形状が互いに同一形状に近い、自己補対アンテナ構造を持たせる。また、スケールを変えても形状が変化しない自己相似アンテナ構造を持たせる。
パッチスロットアンテナ構造に自己補対アンテナ構造、自己相似アンテナ構造の双方あるいは、どちらか一方を有することで、アンテナの整合帯域広帯域化が可能となる。また、小型アンテナ自身の周波数に対するインピーダンス変化特性が緩やかになることにより、外部整合回路の構成が簡易化可能となり、整合回路を低損失化できることで放射電力を増加させることができ、遠距離の基地局との通信が可能となる。また、マンホールの管理用孔等に小型アンテナを設置しマンホール外部の空間に近接させることで、アンテナの指向性設計により放射させる方向および強度をコントロールすることが可能となる。
図3は、本発明の第3実施形態であるアンテナ装置の主面の構成例を示す図である。アンテナ装置は、主面と給電点以外は実施例2の図2と同様の構成であるが、図2の3角形状金属面202a,202bにある2つの給電点を、x方向に互いに逆方向に移動させている。この結果、図3の3角形状金属面302a,302b、誘電体300の誘電体露出部のように、x方向の中心線に対し線対称構造とせず、主面の幾何学的重心を中心にして、180度の回転対称としたものである。これにより、実施例1と同様に、3角形状金属面302a,302bの給電点距離Lx、及び3角形状金属面302a,302bの給電点距離Lyを変化させることで、整合条件、放射利得、指向性等を変化可能となる。
距離Lxは、例えば主面のx方向の幅の1/3以下、距離Lyは、例えば主面のy方向の幅の1/3以下とすることで、自己補対構造および自己相似構造の特性を残すことができる。
なお、利得、指向性特性等を対称にする必要が無ければ、中心線から2つの給電点までの距離を同じにする必要はない。また、Lx、Lyを中心線に対し均等とする必要はない。
図4は、本発明の第4実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す図である。アンテナ装置は、主面と給電点以外は実施例1の図1と同様の構成である。相違点として、図1の台形状金属面102a,102bにある2つの給電点103を、x方向に互いに逆方向に移動させている。この結果、図4の台形状金属面402a,402b、誘電体400の誘電体露出部のように、x方向の中心線に対し線対称構造とせず、主面の幾何学的重心を中心にして、180度の回転対称としたものである。これにより実施例1と同様に、3角形状金属面302a,302bの給電点距離Lx、及び3角形状金属面302a,302bの給電点距離Lyを変化させることで、整合条件、放射利得、指向性等を変化させることが可能となる。
距離Lxは、例えば主面のx方向の幅の1/3以下、距離Lyは、例えば主面のy方向の幅の1/3以下とすることで、自己補対構造および自己相似構造の特性を残すことができる。
但し、利得、指向性特性等を対称にする必要が無ければ、給電点までの距離、Lx、Lyを中心線に対し等距離とする必要はない。
図5は、本発明の第5実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す図である。アンテナ装置は、主面と給電点以外は実施例1の図1と同様の構成であるが、図1の台形状金属面102a,102bにある給電点を、y方向の中心線に対しLvxオフセットした台形状金属面502a,502bとしている。また、給電点をx方向の中心線からLvyオフセットを行っている。オフセット量を調整することで、整合条件、放射利得、指向性等を変化可能となる。オフセットLvxは、例えば主面のx方向の幅の1/3以下、オフセットLvyは、例えば主面のy方向の幅の1/3以下とすることで、自己補対構造および自己相似構造の特性を残すことができる。誘電体500の誘電体露出部は、図1の誘電体100の誘電体露出部と同様である。
図6は、本発明の第6実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す、上面図および2方向断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点603からこの直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線605を、導体箱の裏面から通す構造としている。
この時、給電線605は平衡線路で構成されており、金属導体601の一部と接続されること無く電源回路604に接続されている。このために、例えば裏面を覆う金属導体601と絶縁された電極からスルーホールを介して、主面の導体被覆部の給電点に給電する構成をとる。また、給電点の位置を移動させることで、インピーダンスを変化させることができる。
これにより下部(裏面側)からの給電が可能となる。周知のように、平衡線路は往復導体がアースに対して対称な線路であり、例えばフィーダ線である。誘電体600の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図7は、本発明の第7実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図および断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点703からこの直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線705を上記した導体箱の裏面から通す構造としている。
この時、給電線705は、不平衡線路で構成されており金属導体701の一部と接続され、更に電源回路704に接続されている。これにより下部(裏面側)からの給電が可能となる。例えば同軸ケーブルの外部導体を裏面の導体被覆部に接続すると共に主面の導体被覆部の片方に接続し、同軸ケーブルの内部導体を裏面に接続せずに主面の導体被覆部の片方に接続する。
ここで、給電点703に不平衡線路の給電線705を接続した場合、平衡回路と給電線705の不平衡線路が接続されることにより給電線705から不要な電磁界の放射が発生する。これを防止するため、給電点703から給電線705と金属導体701が接続される部分までの距離Lλを1/4波長とすることで、不要な電磁波放射を低減可能となる。
周知のように、不平衡線路は往復導体がアースに対して非対称な線路であり、例えば同軸ケーブルである。誘電体700の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図8は、本発明の第8実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図および断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点803からこの直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線805を上記した導体箱の裏面から通す構造としている。
この時、給電線805は、不平衡線路で構成されており金属導体801の一部と接続され、更に電源回路804に接続されている。これにより下部(裏面側)からの給電が可能となる。ここで、給電点803に不平衡線路の給電線805を接続した場合、平衡回路と給電線805の不平衡線路が接続されることにより給電線805から不要な電磁界の放射が発生する。これを防止するため、給電点803から給電線805と金属導体801が接続される部分までの距離Lλを1/4波長とすることで不要な電磁波放射を低減可能となる。誘電体800の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図8のように、導体箱外部で給電線805と金属導体801を接続することで、図7の構成に比べて距離Lλを大きくとることができ、長い波長に対応が可能である。
図9は、本発明の第9実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図および断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点903からこの直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線905を導体箱の裏面から通す構造としている。この時、給電線905は、不平衡線路で構成されており金属導体901の一部と接続され、更に電源回路904に接続されている。これにより下部(裏面側)からの給電が可能となる。
ここで、給電点903に不平衡線路の給電線905を接続した場合、平衡回路と給電線905の不平衡線路が接続されることにより給電線905から不要な電磁界の放射が発生する。
不要な電磁界の放射を防止するため、図7や図8で説明したように、給電点903から不平衡線路と金属導体901が接続される部分までの距離を1/4波長とすれば放射が抑制されるが、導体箱の大きさの制限から1/4波長の距離の確保が困難である場合がある。この場合には、給電線905を金属導体901と接続するとともに、使用される周波数においてインピーダンスが極めて大きくなるような素子、例えばフェライトリング906等を、給電線905の不平衡線路と金属導体901が接続される部分の近傍に設置することで不要な電磁波放射を低減可能となる。誘電体900の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図10は、本発明の第10実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図および断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点1003からこの直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線1005を上記した導体箱の一面の反対面から通す構造としている。この時、給電線1005は、不平衡線路で構成されており電源回路1004に接続されている。これにより下部(裏面側)からの給電が可能となる。
ここで、給電点1003に不平衡線路の給電線1005を接続した場合、平衡回路と給電線1005の不平衡線路が接続されることにより給電線1005から不要な電磁界の放射が発生する。
不要な電磁界の放射を防止するため、給電点1003から不平衡線路と金属導体が接続される部分までの距離を1/4波長とすれば放射が抑制されるが、給電線905を金属導体901と接続することが困難な場合、あるいは、1/4波長の距離を確保しての接続が困難な場合がある。この場合には、給電線905を金属導体901と接続することなく、使用される周波数においてインピーダンスが極めて大きくなるような素子、例えばフェライトリング1006等を給電線905の不平衡線路が裏面から出た部分の近傍に設置することで不要な電磁波放射を低減可能となる。誘電体1000の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図11は、本発明の第11実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図および断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点1103から平衡不平衡変換回路1106に接続され、この直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線1105を、導体箱の裏面から裏面の金属導体1101に接続して通す構造としている。
この時、給電線1105は、不平衡線路で構成されており金属導体1101の一部と接続され、更に電源回路1104に接続されている。これにより下部(裏面側)からの給電が可能となる。
ここで、給電点1103に平衡不平衡変換回路1106を接続したことで不要な電磁波放射を低減可能となる。平衡不平衡変換回路1106としては、同軸ケーブルと2線フィーダーなど、平衡と不平衡の状態にある電気信号を変換するための素子であるバラン等を用いることができる。誘電体1100の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図12は、本発明の第12実施形態であるアンテナ装置の構成例を示す上面図および断面図である。アンテナ装置は、実施例2の図2と同様の構成であるが、給電点1203から平衡不平衡変換回路1206に接続され、この直方体形状の導体箱内部に電磁波を供給するための給電線1205を上記した導体箱の裏面から金属導体1201に接続されずに通す構造としている。
この時、給電線1205は、不平衡線路で構成されており導体面の一部と接続され、更に電源回路1204に接続されている。これにより下部からの給電が可能となる。ここで、給電点1203に平衡不平衡変換回路1206を接続したことで不要な電磁波放射を低減可能となる。誘電体1200の誘電体露出部は、図2の誘電体200の誘電体露出部と同様である。
図13は、本発明の第13実施形態であるアンテナ装置を用いた適用例を示す斜視図および断面図である。本実施形態では、これまでの実施例1〜12で説明したアンテナ装置のいずれを用いてもよい。本実施例では、マンホール内部に設置された各種センサから取得したデータを、アンテナ装置を介して基地局に送信する無線通信システムの例を想定する。
この無線通信システムは、たとえばUHF(極超短波)帯である300〜3000MHzの周波数で通信するものとする。一例としては、900MHz〜1GHz、具体的には920MHz帯域を用いる。この周波数でのアンテナ寸法は、一般に半波長分の163mm(自由空間)以上であるが、本システムではマンホールの点検孔にアンテナ装置を実装するため、アンテナ装置の寸法、すなわちx、y、z方向の長さは、使用する波長の2分の1以下、好ましくは4分の1以下を想定している。この例では、アンテナ寸法は20mm×20mm×1.6mmとした。なお、実用的には、空間の任意の方向の寸法がいずれも使用する波長の2分の1以下、好ましくは4分の1以下になるようにアンテナ装置を構成すれば、よりアンテナ設置の自由度が向上する。
斜視図に示すように、地面1304に埋設されたマンホール1303の金属蓋1302が有する管理用孔1301に、これまで、実施例1〜12にて説明を行ったアンテナ装置1300を設置する。管理用孔1301の代わりに、金属蓋1302に別途設けた切り欠きあるいは凹部にアンテナ装置1300を設置してもよい。
設置方法としては、マンホールの管理用孔1301内に、例えばアンテナ装置の裏面が金属蓋1302を構成する金属の側を向くように固定する。このとき、アンテナ装置の主面はマンホールの外部に繋がる開放された空間の側を向いている。あるいは、アンテナ装置の主面が、マンホール1303の外部に向くように設置する。このようにすることで、アンテナ装置の主面から主に放射される電波が、マンホールの外部に放射される。
図13の実施例では、アンテナ装置の主面を上向きに設置しているが、必ずしも主面を上向きにする必要はなく、横向きであってもよい。例えば、金属蓋1302が有する管理用孔1301の側面にアンテナ装置を貼り付ける等である。アンテナ装置1300の主面から放射された電磁波が、マンホール1303の外部空間に到達することが重要である。
なお、アンテナ装置1300を金属蓋1302と一体で構成してもよく、その場合には、アンテナ装置1300の一部の金属導体を省略し、これに代えて、金属蓋1302の一部を利用すればよい。
このアンテナ装置が地面1304と同等電位(グランド接地)となることで上部(主面側)への放射が支配的となり、マンホール1303内部への電磁波放射が極めて少なくなる。これによりマンホール内部の物理的変化に影響されにくくなり、安定した状態で外部空間への電磁波放射電力を増加させることが可能となる。
図14は、本発明の第14実施形態であるアンテナ装置を用いた適用例を示す斜視図である。本実施形態では、これまでの実施例1〜12で説明したアンテナ装置のいずれを用いても良い。本実施例では、分電盤自体あるいは分電盤に設置されたセンサから取得したデータを、アンテナ装置を介して送信する例を想定する。
分電盤1402の管理用窓1401に、実施例1〜12にて説明を行ったアンテナ装置1400を設置する。管理用窓1401の代わりに、分電盤の扉に別途設けた切り欠きあるいは凹部にアンテナ装置1400を設置してもよい。設置方法としては、例えばアンテナ装置の裏面の金属導体を分電盤1402の金属製の筐体に接触させて、ねじ止めで固定することが考えられる。このとき、アンテナ装置の主面は開放された空間の側に向いている。特に、アンテナ装置の主面は、分電盤1402の外側あるいは外部に連通する空間側に向くように設置するのがよい。
なお、アンテナ装置1400を分電盤1402と一体で構成してもよく、その場合には、アンテナ装置1400の一部の金属導体を省略し、これに代えて、分電盤1402の金属筐体の一部を利用すればよい。
このアンテナ装置が分電盤1402を構成する金属と同等電位(グランド接地)となることで、アンテナ装置上部(主面側)への放射が支配的となり、分電盤1402内部への電磁波放射が極めて少なくなる。これにより分電盤内部の物理的変化に影響されにくくなり、安定した状態で外部空間への電磁波放射電力を増加させることが可能となる。
以上詳細に説明した実施例によれば、高周波無線通信装置,特にIoT等に用いられる1対多の通信を行う送受信回路からの電磁波を送信または受信するアンテナにおいて、低損失化および広帯域化な特性を可能とすることで、通信範囲が拡大し消費電力の低下や基地局数の低減によるコストの低減および電池寿命の長寿命化が実現可能となる。また、ほぼ無指向性の特性をもち、マンホールや電気機器の外部の空間に向かって、効率的な送信が可能となる。
誘電体 100、200、300、400、700、800、900、1000、1100、1200
金属導体 101、601、701、801、901、1001、1001、1201
台形状金属面 102a、102b、402a、402b、502a、502b
給電点 103、603、703、803、903、1003、1103、1203
電源回路 104、604、704、804、904、1004、1104、1204
3角形状金属面 202a、202b、302a,302b
給電線 605、705、805、905、1005、1105、1205
フェライトリング 906、1006
平衡不平衡変換回路 1106、1206
アンテナ装置 1300、1400
管理用孔 1301
金属蓋 1302
マンホール 1303
地面 1304
管理用窓 1401
分電盤 1402

Claims (15)

  1. 円柱または角柱形状の誘電体と、前記誘電体の一部を被覆する導電体とで、導体箱を構成し、前記導体箱の一つの面を主面と、前記主面と対向する面を裏面としたとき、前記主面において、誘電体を被覆する導電体の平面形状と導電体に被覆されない誘電体の平面形状とがなすパターンが、前記主面の幾何学的重心を中心として180度回転させたときに一致する構造を有し、前記裏面は、前記誘電体が前記導電体により覆われている割合が、前記主面より大きい、アンテナ装置。
  2. 前記主面は、前記円柱または角柱の面のうち最大の面積を持つ面である、
    請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記主面に平行な直交するx軸およびy軸を規定し、前記主面に垂直なz軸を規定したとき、前記導体箱のx、y、z軸方向の寸法は、50mm以下である、
    請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記主面に平行な直交するx軸およびy軸を規定し、前記主面に垂直なz軸を規定したとき、前記導体箱のx、y、z軸方向の寸法は、使用する波長の2分の1以下である、請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記誘電体は直方体形状をなす、請求項1記載のアンテナ装置。
  6. 前記主面において、
    前記誘電体を被覆する導電体の平面形状は、前記導電体に重ならずに前記主面を2等分割する第一の中心線に対して線対称となる2つの台形であり、該2つの台形の下底辺は前記主面の対向した辺に接し、前記導電体に被覆されない誘電体の平面形状は、前記主面を2等分割しかつ前記第一の中心線に直交する第二の中心線に対して線対称となる構造を有する、請求項4記載のアンテナ装置。
  7. 前記主面において、前記誘電体を被覆する導電体の平面形状は、前記導電体に重ならずに前記主面を2等分割する第一の中心線に対して線対称となる2つの三角形であり、該2つの三角形の下底辺は前記主面の対向した辺に接し、前記導電体に被覆されない誘電体の平面形状は、前記主面を2等分割しかつ前記第一の中心線に直交する第二の中心線に対して線対称となる構造を有する、請求項4記載のアンテナ装置。
  8. 前記主面において、前記誘電体を被覆する導電体の平面形状は、前記導電体に重ならずに前記主面を2等分割する第一の中心線に対して線対称とならない2つの三角形であり、該2つの三角形の下底辺は前記主面の対向した辺に接し、前記導電体に被覆されない誘電体の平面形状は、前記主面を2等分割しかつ前記第一の中心線に直交する第二の中心線に対して線対称とならない構造を有する、請求項4記載のアンテナ装置。
  9. 前記主面において、前記誘電体を被覆する導電体の平面形状は、前記導電体に重ならずに前記主面を2等分割する第一の中心線に対して線対称とならない2つの台形であり、該2つの台形の下底辺は前記主面の対向した辺に接し、前記導電体に被覆されない誘電体の平面形状は、前記主面を2等分割しかつ前記第一の中心線に直交する第二の中心線に対して線対称とならない構造を有する、請求項4記載のアンテナ装置。
  10. 前記導体箱の内部に電磁波を供給するための給電線を、前記裏面から通した、
    請求項1記載のアンテナ装置。
  11. 端末と基地局との間で、900MHz〜1GHzの周波数を用いて通信を行なう無線通信システムであって、前記端末が送信のために用いるアンテナ装置が、円柱または角柱形状の誘電体と、前記誘電体の一部を被覆する導電体とで、導体箱を構成し、前記導体箱の一つの面を主面と、前記主面と対向する面を裏面としたとき、前記主面において、誘電体を被覆する導電体の平面形状と導電体に被覆されない誘電体の平面形状とがなすパターンが、前記主面の幾何学的重心を中心として180度回転させたときに一致する構造を有し、前記裏面は、前記誘電体が前記導電体により覆われている割合が、前記主面より大きく、前記主面に平行な直交するx軸およびy軸を規定し、前記主面に垂直なz軸を規定したとき、前記導体箱のx、y、z軸方向の寸法は、使用する周波数の波長の2分の1以下である、無線通信システム。
  12. 前記主面に平行な直交するx軸およびy軸を規定し、前記主面に垂直なz軸を規定したとき、前記導体箱のx、y、z軸方向の寸法は、使用する周波数の波長の4分の1以下である、請求項11記載の無線通信システム。
  13. 前記アンテナ装置は、前記裏面から給電される構造を有する、
    請求項11記載の無線通信システム。
  14. 前記アンテナ装置を、マンホールの金属蓋あるいは電気機器の金属筐体の一部にある孔部に、前記主面がマンホールあるいは電気機器の外部あるいは外部に連通する空間側に向くように設置した、請求項11記載の無線通信システム。
  15. 前記孔部の開口面積が、36cm以下である、
    請求項14記載の無線通信システム。
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