JP2020064114A - 光走査装置に貼り付けられるシール、光走査装置、光走査装置を備える画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 気泡の排出のためにシールに形成した開口が開口面積を有する場合、開口の形成のためにシールをくり抜いた部分がゴミ(スクラップ)として排出される。シールに形成する開口の数を増加させる程、スクラップの量が多くなってしまい、スクラップの廃棄コストが増加してしまう。【解決手段】 シールと光学箱のカバーとの間に入り込む気泡を排出するために、シールのうちカバーに貼り付けられる領域において、開口面積を有する開口とは別に貫通して形成された複数の線状の切り込みを形成した。【選択図】 図2
Description
本発明は、回転多面鏡などの光学部材が設けられた光走査装置に貼り付けられるシール及び光走査装置、画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用する画像形成装置には、帯電した感光ドラムの表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する光走査装置が設けられている。光走査装置は、光源から出射された光ビームを偏光する回転多面鏡、回転多面鏡によって偏光された光ビームを感光ドラム上へと導くレンズ、反射ミラー等の光学系部品が収容された光学箱を備える。また、光走査装置は光学箱に取り付けられるカバーを備える。すなわち、光源、回転多面鏡、レンズ、反射ミラー等の光学系部品は、光学箱とカバーとによって形成される内部空間に設置される。
光学箱とカバーとによって形成された内部空間にトナーや埃等の異物が侵入すると、レンズや反射ミラー等が汚れ、光走査装置から出射される光ビームの光学特性に影響を及ぼす虞がある。例えば特許文献1に開示された光学箱のカバーには光学箱外部から光学箱内部のメンテナンスを行うための開口が形成されているものの、その開口はシールによって閉塞されている。こうすることで、光学箱とカバーとによって形成された内部空間にトナーや埃等の異物が侵入することを防いでいる。
また、従来の光走査装置のなかには、光学箱とカバーとの隙間から光学箱内部に異物が侵入することの無いように、防塵用のシールによって光学箱とカバーとを互いに取り付けることで光学箱とカバーとの密着性を高めたものもある。このような光走査装置においては、光学箱にカバーを載置した状態でカバーにシールを貼り付け、シールのうちカバー外周の端部からはみ出た領域をカバー外周の端部に沿って光学箱側に折り曲げて光学箱の側面に貼り付けることで、光学箱とカバーとを互いに取り付けている。このとき、シールとカバーとの間に気泡が入り込んでしまうことがある。シールとカバーとの間に気泡が入り込んだままの状態では、時間の経過と共に気泡がシールの端部に向けて移動し、シールの端部が光走査装置から剥がれてきてしまうことがある。そのため、カバーにシールを貼り付けた際は、予め例えば手のひらや指の腹を用いてシールとカバーとの間に入り込んだ気泡をシール外周の端部から空気中に排出したり、カバー表面から突出したネジ頭やカバー表面の凹凸等を避けるために形成されたシールの開口から空気中に排出していた。
シールとカバーとの間に入り込んだ気泡を容易にシール外部へ排出するために、シールに開口を形成する方法がある。シールの面に対向する位置からシールを見たとき、これらの開口は面積(開口面積)を有する。シールに気泡を排出するための開口が形成されていることで、作業者はシールとカバーとの間に入り込んだ気泡を任意の開口から排出させることが出来る。しかしながら、これらの開口は開口面積を有するため、シールに開口を形成するにあたってシールをくり抜いた部分がゴミ(スクラップ)として排出される。シールに形成する開口の数が多い程、スクラップの量が多くなってしまい、スクラップの廃棄コストが増加してしまう。
本発明に係る光走査装置に貼り付けられるシールの代表的な構成は、光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームが感光ドラム上を走査するように前記光ビームを反射する回転多面鏡と、前記回転多面鏡によって反射された前記光ビームを前記感光ドラムへと導く光学部材と、を内部に収容する光学箱と、前記光学箱に取り付けられて前記光学箱に形成された収容口を塞ぐカバーと、を有する光走査装置に対して前記光学箱の内部を防塵するために貼り付けられ、一部が前記カバーの外周の端部に沿って折り曲げられて前記光学箱にも貼り付けられるシールであって、シールと前記カバーとの間に入った気泡を通過させるために、前記カバーに貼り付けられる領域に貫通して形成された切り込みと、を備えることを特徴とする構成である。
本発明に係る光走査装置に貼り付けられるシールによれば、シールと光学箱のカバーとの間に入り込んだ気泡を排出する部分が切り込みであるため、スクラップの発生量を抑えることができる。
以下にて、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置)
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。この画像形成装置は、複数色のトナーを用いて画像を形成するデジタルフルカラープリンター(カラー画像形成装置)である。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。この画像形成装置は、複数色のトナーを用いて画像を形成するデジタルフルカラープリンター(カラー画像形成装置)である。
図1において、画像形成装置100は、イエロー画像を形成する画像形成部101Y、マゼンタ画像を形成する画像形成部101M、シアン画像を形成する画像形成部101C、及びブラック画像を形成する画像形成部101Bkを備えている。ここで、Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応する部材であることを表している。画像形成部101Y〜101Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて対応する色のトナー画像を形成する。
画像形成部101Y〜101Bkは、それぞれ感光ドラム102Y、102M、102C、102Bkを備えている。感光ドラム102Y〜102Bkの周りには、それぞれ帯電装置103Y、103M、103C、103Bk、光走査装置104Y、104M、104C、104Bkが設けられている。また、感光ドラム102Y〜102Bkに対応して、感光ドラム102に形成された静電潜像をトナーによって現像する現像手段としての現像装置105Y、105M、105C、105Bk及びドラムクリーニング装置106Y、106M、106C、106Bkが配置されている。
画像形成部101Y〜101Bkの下方には、中間転写体として無端状の中間転写ベルト107が配置されている。中間転写ベルト107は、駆動ローラ108と、従動ローラ109及び110とに張架されており、画像形成中は図中の矢印B方向に回転する。中間転写ベルト107を介して感光ドラム102Y〜102Bkに対向する位置に、それぞれ一次転写装置111Y、111M、111C、111Bkが設けられている。また、中間転写ベルト107を介して従動ローラ110に対向するように転写手段としての2次転写ローラ112が設けられている。二次転写ローラ112は、転写バイアスを印加して中間転写ベルト107上のトナー像を記録媒体としてのシートSに転写する。中間転写ベルト107の下方には、シートSを収容する給紙カセット115及び手差し給送カセット114が配置されている。給紙カセット115及び手差し給送カセット114に収容されたシートSは、搬送路Rを経て従動ローラ110と2次転写ローラ112が当接する二次転写部に供給される。搬送路Rにおける二次転写部の下流側には、定着装置113が設けられている。定着装置113は、シートSに転写されたトナー像を当該シートSに定着させる。
(光走査装置の構成)
図2は、光走査装置104の斜視図である。図2において、光走査装置104は、後述する光学部材を収容する光学箱401と、光学箱401の収容口を塞ぐカバー220とを備えている。すなわち、光学箱401とカバー220とを合わせて光走査装置と呼ぶ。光学箱401とカバー220とはネジ215によって締結されている。ネジ215は、カバー220に設けられた貫通孔を介して、光学箱401に留められている。これによって、カバー220は光学箱401に対して固定される。
図2は、光走査装置104の斜視図である。図2において、光走査装置104は、後述する光学部材を収容する光学箱401と、光学箱401の収容口を塞ぐカバー220とを備えている。すなわち、光学箱401とカバー220とを合わせて光走査装置と呼ぶ。光学箱401とカバー220とはネジ215によって締結されている。ネジ215は、カバー220に設けられた貫通孔を介して、光学箱401に留められている。これによって、カバー220は光学箱401に対して固定される。
また、図2に示すようにカバー220の上面にはシール210が貼り付けられている。シール210は、カバー220の上面に貼り付けられるカバー側貼り付け面212(カバー220に貼り付けられる領域)と、光学箱401の側壁面に貼り付けられる光学箱側貼り付け面213(折りしろ)と、を備える。シール210をカバー220と光学箱401とに貼り付けることで、カバー220と光学箱401との隙間を密閉することができる。本実施の形態において、光走査装置1つに対して貼り付けられるシール210は1枚のみであるが、複数枚であっても構わない。すなわち、シール210の端部のうち複数箇所に独立してシール210を貼り付けても構わない。
シール210がカバー220から光学箱401の側壁面に亘って貼り付けられていることで、光学箱401に対するカバー220の密着性が高まる。よって、カバー220と光学箱401との隙間からトナーや埃等の異物が入り込んでしまうことを防ぐことが出来る。シール210はいわゆる防塵目的で光走査装置に貼り付けられるシールである。さらに、シール210には複数の線状の切り込み216がシール210を貫通して形成されている。詳細は後述するが、複数の切り込み216がシール210に形成されていることにより、シール210をカバー220に貼り付けた際にカバー220とシール210との間に混入した気泡を容易にシール210の外部に排出することが出来る。なお、切り込み216はシール210の複数箇所に形成されていることが望ましいが、一箇所にのみ形成されていても構わない。
図3(a)は、カバー220を取り除いた状態の光走査装置の斜視図である。また、図3(b)は、カバー220を取り除いた状態の光走査装置を上方から見た図である。光学箱401には光源ユニット200が付設されている。また、光源ユニット200は、光源デバイス(光源の一例)としての垂直共振器型面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)202及びこれを駆動するための不図示のレーザドライバを備えている。カバー220と光学箱401とで形成される光学箱401の内部空間には、光源ユニット200の光源デバイス202から出射されたレーザ光(光ビーム)を、図示省略した感光ドラム上を所定方向に走査するように偏向するポリゴンミラー402(回転多面鏡の一例)が収容されている。ポリゴンミラー402には、ポリゴンミラー402の駆動源である不図示のポリゴンモータが一体的に設けられている。ポリゴンモータは、ポリゴンミラー402を駆動する。光源デバイス202とポリゴンミラー402との間の光路上には、ビームスプリッター410が配置されている。
ビームスプリッター410を透過しポリゴンミラー402で偏向された第1の光ビームの光路には、第1のfθレンズ404(光学部材の一例)、反射ミラー420(光学部材の一例)が設けられている。反射ミラー420で反射した光ビームは図示省略した感光ドラム上に照射される。一方、ビームスプリッター410(光学部材の一例)で反射した第2の光ビームの光路には、集光レンズ415(光学部材の一例)及び光電変換素子としてのフォトダイオード(PD)411が配置されている。
光学箱401内には、画像データに基づいて光ビームの出射タイミングを決定するための同期信号を生成するBeam Detector(以下、「BDセンサ」という。)412及びBDセンサ412に付設されたBDレンズ413が設けられている。また、ポリゴンモータの駆動回路基板上、より詳しくは、光学箱401の壁面、リブ416、fθレンズ404とで囲まれた領域に、サーミスタ450が配置されている。サーミスタ450は光学箱401の内部温度を検知する。
先に述べた通り、カバー220は光学箱401に対して、ネジ215によって固定される。そのため、カバー220には不図示のネジ孔が形成されている。カバー220が光学箱401に載置されて状態において、ネジ215がカバー220のネジ孔を介して光学箱401に対して締められることで、カバー220が光学箱401に対して固定される。なお、光学箱401へのカバー220の固定方法としては、ネジ215による固定に限らず、例えばスナップフィット機構を用いた固定方法でも構わない。
本実施形態における光学箱401は樹脂製の成形物、カバー220は金属製である。一般に、板状の部材を成形・加工する場合、樹脂製よりも金属製のものの方が、その板厚を薄くすることができる。本実施形態では、カバー220の材質に金属を使用することで、光走査装置全体としてのサイズを小型化している。本実施形態のように、樹脂製の光学箱401に対して金属製のカバー220を取り付ける場合、例えばスナップフィット機構としてカバー220に爪を設けて光学箱401にカバー220の爪が係合する突起を設けたとすると、光学箱401の突起がカバー220の爪によって傷付けられ損傷する虞がある。そのため、樹脂製の光学箱401と金属製のカバー220とを用いる場合は、ネジ215によってカバー220を光学箱401に固定することが多い。当然ながら、光学箱401とカバー220とが共に樹脂製であっても、両者をネジ215によって固定しても構わない。
光学箱401とカバー220とをネジ215やスナップフィット機構によって固定した場合でも、光学箱401とカバー220との間には隙間が出来る可能性が無視できない。このような隙間が出来てしまうと、トナーや埃等の異物が隙間からカバー220と光学箱401とによって形成された内部空間に侵入することがある。図3(b)において光ビームの光路を点線で示す。トナーや埃等の異物が光学箱401の内部に侵入すると、これら異物が光学箱401の内部に設けられたポリゴンミラー402や反射ミラー420等に付着する虞がある。ポリゴンミラー402や反射ミラー420にトナー等の異物が付着すると、これらの異物によって光ビームの光路が妨げられてしまい、出力画像の品質低下を引き起こす虞がある。
本実施形態では、光学箱401とカバーとの隙間を可能な限り塞ぐために、これら隙間をシール210で覆っている。カバー220と光学箱401とにシール210を貼り付けることによって、カバー220と光学箱401との隙間を覆うと同時に、カバー220を光学箱401に対して固定している。
図4は、光学箱401の分解斜視図である。図4に示すように光学箱401には、ネジ215とネジ315とによってカバー220が締結される。さらにカバー220の上面にはシール210が貼り付けられる。以下、シール210について詳細を記載する。
(シール)
図5(a)はカバー220と光学箱401とに貼り付けられるシール210の図である。シール210には位置決め孔211a、211bが形成されている。このシール210は作業者によって台紙からはがされて、製造用ロボットにセットされる。製造用ロボットはシール210の位置決め孔211aと211bを保持する。その後、シール210は製造用ロボットによって、光学箱401に取り付けられた状態のカバー220に貼り付けられる。ここで、製造用ロボットとカバー220が取り付けられた光学箱401とは、相対的な位置関係が決まっている。そのため、シール210と光学箱401に取り付けられたカバー220との相対的な位置関係は、概ね理想的な関係となる。
図5(a)はカバー220と光学箱401とに貼り付けられるシール210の図である。シール210には位置決め孔211a、211bが形成されている。このシール210は作業者によって台紙からはがされて、製造用ロボットにセットされる。製造用ロボットはシール210の位置決め孔211aと211bを保持する。その後、シール210は製造用ロボットによって、光学箱401に取り付けられた状態のカバー220に貼り付けられる。ここで、製造用ロボットとカバー220が取り付けられた光学箱401とは、相対的な位置関係が決まっている。そのため、シール210と光学箱401に取り付けられたカバー220との相対的な位置関係は、概ね理想的な関係となる。
図5より、シール210は折り目217(折り曲げられる部分)と折りしろ213とを備える。折り目217は、シール210がカバー220に貼り付けられた状態において、カバー220の端部と重なる。すなわち、カバー220のみにシール210が貼り付けられた状態のとき、シール210の折りしろ213の領域は、カバー220の外周の端部から露出する。シール210の折りしろ213の領域を折り目217に沿って折り曲げて光学箱401に貼り付けることによって、カバー220と光学箱401との間の隙間が塞がれる。シール210の端部から折り目217までの距離は、シール210上の箇所によって様々ではあるが、最大で30mm程度である。
また、シール210にはネジ用孔214が形成されている。先に述べたように、カバー220は光学箱401に対してネジ215によって締結される。カバー220と光学箱401とがネジ215によって互いに固定された状態において、カバー220の上面からはネジ215のネジ頭が突出している。
シール210上におけるネジ用孔214の位置は、シール210がカバー220に貼り付けられたときのネジ215の位置に対応している。すなわち、ネジ215によって光学箱と一体化したカバー220にシール210が貼り付けられたとき、シール210のネジ用孔214からネジ215の頭(突出部の一例)が露出する。言い換えれば、カバー220に貼り付けられた状態においてカバー220よりも突出したネジ215の頭をシール210から露出させるためにシール210にはネジ用孔214が形成されている。仮に、このネジ用孔214がシール210に形成されていなかったとすると、ネジ215に重ねてシール210をカバー220に貼り付けることとなってしまう。このようにすると、シール210とカバー220との間に隙間が発生してしまい、十分にシール210をカバー220に貼り付けることが出来ない。また、シール210とカバー220との間に隙間が生じてしまうせいで、シール210にしわが発生してしまい、シール210とカバー220との間に気泡を閉じ込めてしまう要因の一つとなり得る。なお、シール210に形成された開口の一例としてネジ用孔214を挙げているが、ネジ用孔214に限らず例えばカバー220上の凹凸の凸部分をシール210から露出するために形成した開口であっても構わない。
また、図5(a)よりシール210のカバー側貼り付け面212には複数の線状の切り込み216が形成されている。これらの切り込み216は、シール210がカバー220に貼り付けられたときにシール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を容易に排出させることを可能にするために形成されている。言い換えれば、シール210とカバー220との間に入り込んだ気泡は切り込み216を通過してシール210の外に排出される。
本実施の形態において、切り込み216は全てシール210のカバー側貼り付け面212のみに形成されている。ただし、切り込み216はシール210の折りしろ213にも形成されていても良い。こうすることで、シール210の折りしろ213と光学箱401との間に入った気泡を切り込み216からも排出することが出来る。
ロボットによってシール210がカバー220に貼り付けられた際、シール210とカバー220との間には気泡が混入することがある。気泡がシール210の端部付近とカバー220との間に入り込んでしまった場合、その状態で放置しておくとシール210がカバー220から剥がれてしまう一原因となる。同様に、気泡がシール210の端部付近と光学箱401の側壁面との間に入り込んでしまった場合においても、その状態で放置しておくとシール210が光学箱401から剥がれてしまう一原因となる。
また、シール210とカバー220との間に気泡が入り込んでいた場合、その気泡が位置する部分を作業者が指の腹等で押圧してしまうと、シール210自身が裂けてしまう可能性が無視できない。仮に、シール210のうちカバー220の端部付近が裂けてしまった場合、カバー220と光学箱401との間の隙間が開いてしまう虞がある。
以上のように、シール210と光学箱401との間に入り込んだ気泡を外部に排出することなく、そのままの状態にしてしまった場合、シール210の剥がれやシール210の破れにつながる虞がある。
そのため、例えばロボットがカバー220にシール210を貼り付けた際に、シール210とカバー220との間に気泡が入り込んでしまっていた場合、これらの気泡を可能な限りシール210とカバー220との間から外部に排出させる必要がある。気泡を排出するにあたり、シール210に形成された位置決め孔211aや211b、ネジ用孔214から外部に排出することも出来る。しかし、これらの孔から遠い位置に気泡が発生していた場合、これらの孔が形成された位置まで気泡を移動させる必要がある。
そこで、図5(a)に示すように本発明のシール210には複数の切り込み216が形成されている。複数の切り込み216は、切り込み216の長手方向に沿って1列に一直線上に並べられている。また、本実施形態における切り込み216は直線状の切り込みであるが、波線状やコの字状でも構わない。さらに、その1列に並べられた複数の切り込み216が副走査方向に並べられている。このように、切り込み216はシール210において千鳥状に配列されて形成されている。言い換えれば、複数の切り込み216は、シール210上において切り込み216の長手方向に沿って千鳥状に並んでいる。なお、ここで言う「長手方向」はポリゴンミラー402によって走査される光ビームの「主走査方向」と一致する方向である。また、本実施の形態のように、切り込み216はシール210の折り目217を避けるように形成されている状態が望ましいが、切り込み216の一部が折り目217にかかっていても構わない。
複数の切り込み216をシール210に形成することで、作業者はシール210とカバー220との間に入り込んだ気泡の排出箇所を選ぶことができる。従来は気泡をシール210の端部から排出するか、位置決め孔211aや211b、ネジ用孔214から排出するしかなかったところ、本発明のシール210には複数の切り込み216が形成されているため、発生した気泡の位置からより近い箇所に気泡の排出箇所が存在する確率が高くなる。結果として、作業者は容易に短時間でシール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を外部に排出することが出来る。
図5(b)に、図5(a)において領域Sで示す部分の拡大図を示す。図5(b)に示すように、複数の切り込み216は、切り込み216a〜216cを備える。切り込み216a(第3の切り込み)は、矢印P方向に見たとき、切り込み216b(第1の切り込み)および切り込み216c(第2の切り込み)と重なるように配置されている。そのため、切り込み216aの長手方向における切り込み216aの全長は、切り込み216bと切り込み216cとの切り込み216aの長手方向における間隔よりも長くなるように、シール210に形成されている。
切り込み216bと切り込み216cとは同一直線状に位置する。切り込み216bと切り込み216cとは、切り込み216bの長手方向において互いに間隔を隔ててシール210に形成されている。切り込み216aは、切り込み216bの長手方向とシール210の法線方向との双方に垂直な垂直方向において、切り込み216bと切り込み216cと双方と間隔を隔ててシール210に形成されている。シール210において、複数の切り込み216それぞれの配置パターンを、図5(b)に示したような切り込み216a〜216cの配置パターンと同じようにすることで、作業者が矢印P方向に気泡を移動させていくと、気泡はいずれかの切り込み216から排出されることになる。これにより、作業者はシール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を外部に排出するにあたり、ある気泡をある1つの切り込み216に目掛けて移動させなくとも、気泡を矢印P方向に向けて移動させてさえいれば、気泡はいずれかの切り込み216からシール210の外部に排出される。したがって、複数の切り込み216それぞれを図5(b)に示すような配置パターンでシール210に形成することで、作業者はシール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を容易に短時間で外部に排出することができる。
(シールに形成された切り込みについて)
図6(a1)および図6(a2)にシール210に切り込み216を形成するため装置の刃を示す。図6(a1)は刃先321が中央に形成されたセンター刃320を、図6(a2)は刃先325が片側に寄って形成された片切刃324である。また、図6(b1)にはセンター刃320の断面図を、図6(b2)には片切刃324の断面図を示す。図6(b2)に示すように、片切刃324の刃先325は一方がストレート形状の刃先になっている。一般に、センター刃320と比べて、対象物を切断した際の切断面が真っすぐになるという特徴がある。なお、本実施の形態におけるシール210の切り込み216はセンター刃320によって打ち抜かれることによって形成されたものである。以下、センター刃320および片切刃324によってシール210に切り込み216が形成される際の様子について説明する。
図6(a1)および図6(a2)にシール210に切り込み216を形成するため装置の刃を示す。図6(a1)は刃先321が中央に形成されたセンター刃320を、図6(a2)は刃先325が片側に寄って形成された片切刃324である。また、図6(b1)にはセンター刃320の断面図を、図6(b2)には片切刃324の断面図を示す。図6(b2)に示すように、片切刃324の刃先325は一方がストレート形状の刃先になっている。一般に、センター刃320と比べて、対象物を切断した際の切断面が真っすぐになるという特徴がある。なお、本実施の形態におけるシール210の切り込み216はセンター刃320によって打ち抜かれることによって形成されたものである。以下、センター刃320および片切刃324によってシール210に切り込み216が形成される際の様子について説明する。
図6(c1)は、センター刃320によって、シール210に切り込み216が形成される様子を説明するための図である。まず、切り込み216が形成されていない状態のシール210が治具323に載置される。治具323には、シール210上の切り込み216が形成される箇所に対応して孔516が形成されている。治具323上にシール210が載置された状態において、センター刃320の刃先321がシール210を押圧しながら孔516へ向けて移動する。やがて、シール210は刃先321による押圧力に耐えきれなくなり、シール210上に線状の切り込み216が形成される。このように、シール210に形成される切り込み216は線状の切り込みであるため、開口面積を有さない。なお、ここで言う「開口面積」とは、シール210の表面に対向する位置からシール210を見たときに、シール210に形成された開口の面積のことである。線状の切り込み216は、センター刃320によって打ち抜かれてできた1本の切り込み線である。開口面積を有する開口が形成される場合は、その開口面積分に相当するゴミ(スクラップ)が発生するが、開口面積を有さない線状の切り込み216の場合は、スクラップが生じない。
図6(c2)は、片切刃324によって、シール210に切り込み216が形成される様子を説明するための図である。センター刃320によって切り込み216を形成する場合と同じく、治具323上にシール210が載置された状態において、片切刃324の刃先325がシール210を押圧しながら孔516へ向けて移動する。やがて、シール210は刃先325による押圧力に耐えきれなくなり、シール210上に線状の切り込み216が形成される。このように、シール210に形成される切り込み216は線状の切り込みであるため、開口面積を有さない。線状の切り込み216は、片切刃324によって打ち抜かれてできた1本の切り込み線である。そのため、片切刃324によって打ち抜かれて形成された切り込み216も開口面積を有さない線状の切り込みであるため、ゴミ(スクラップ)が発生しない。
一方、シール210に形成された位置決め孔211aや211b、ネジ用孔214は開口面積を有する孔である。ここで、開口面積を「有する」か「有さない」かは、シール210に形成された開口をシール210の上方あるいは下方から見たときに開口部分に面積があるか否かによって判断する。例えば、シール210に形成された切り込み216の場合、当該切り込み216は線状であるため、シール210を上方あるいは下方から見ても切り込み216部分の開口は面積を有さない。しかし、例えば、シール210に形成されたネジ用孔214の場合、ネジ215が通される孔である。したがって、シール210を上方あるいは下方から見たとき、この孔は面積を有する開口である。
このようにシール210を打ち抜いて開口面積を有する開口を形成すると、打ち抜かれた部分がゴミ(スクラップ)として出てくる。スクラップの発生量が多ければ多いほど、その廃棄処理に手間やコストがかかる。そのため、スクラップの発生量は可能な限り少ないことが理想である。
上述したように、本発明のシール210では、複数の切り込み216を開口面積を有する開口ではなく、開口面積を有さない線状の切り込み216にすることでスクラップの発生量を抑制している。切り込み216は、角度のついた鋭利な刃でシール210を打ち抜くことで形成される。シール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を排出するためだけであれば、開口を形成する必要はなく、切り込み216のような線状の切り込みを入れるだけで十分である。このように加工することで、シール210に複数の切り込み216を形成することによるスクラップの発生量を抑制することが出来る。
また、本実施の形態において、切り込み216の長手方向における切り込み216の全長は、最も長いものであっても50mmである。シール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を排出する効果を得るためだけであれば、主走査方向において切り込み216を複数に分けて形成せずとも、主走査方向に延びる1本の長い切り込み216を形成してもよい。
しかし、切り込み216の主走査方向における切り込みの全長が長くなればなるほど、シール210の強度が弱くなってしまう。台紙から剥がされたシール210の強度が弱ければシール210の撓み量が大きくなり、ロボットアーム等によってシール210を把持することが難しくなる。これにより、シール210をカバー220へ貼り付けるときにシール210にしわやよれが生じ、貼り付け不良の発生や、気泡の混入を助長してしまう虞がある。
本発明者の検討によると、例えば、シール210(ポリエステル製、厚さ10μm〜50μm)の場合、主走査方向におけるある1つの切り込み216の長さが、当該切り込み216の長手方向延長線上におけるシール210の端部間の距離の25%以上の長さになると、シール210の強度が弱いことによってカバー220への正確な貼り付けが困難になる。図5を用いて具体的に説明する。図5中において、切り込み216−1の全長L1は15mmである。また、切り込み216−1の長手方向の延長線上におけるシール210の端部間の距離の長さL2は200mmである。すなわち、この場合、例えば切り込み216−1の全長L1がL2の25%(=50mm)以上の長さであるとシール210の強度が保てなくなる。言い換えれば、切り込み216の長手方向における切り込み216の長さは、当該切り込み216の長手方向の延長線上におけるシール210の端部間の距離の25%以下の長さでなければならない。
以上のように、カバー220に貼り付けるシール210において、位置決め孔211aや211b、ネジ用孔214とは別に複数の線状の切り込み216を形成することにより、スクラップの発生量を抑えつつ、シール210とカバー220との間に入り込んだ気泡を容易に外部へと排出させることが出来る。
210 シール
211a 位置決め孔
211b 位置決め孔
214 ネジ用孔
216 切り込み
211a 位置決め孔
211b 位置決め孔
214 ネジ用孔
216 切り込み
Claims (13)
- 光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された光ビームが感光ドラム上を走査するように前記光ビームを反射する回転多面鏡と、前記回転多面鏡によって反射された前記光ビームを前記感光ドラムへと導く光学部材と、を内部に収容する光学箱と、
前記光学箱に取り付けられて前記光学箱に形成された収容口を塞ぐカバーと、を有する光走査装置に対して前記光学箱の内部を防塵するために貼り付けられ、一部が前記カバーの外周の端部に沿って折り曲げられて前記光学箱にも貼り付けられるシールであって、
シールと前記カバーとの間に入った気泡を通過させるために、前記カバーに貼り付けられる領域に貫通して形成された切り込みと、を備えることを特徴とする光走査装置に貼り付けられるシール。 - 1つの前記光走査装置に対して1枚のみ貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシール。
- 前記切り込みは前記折り曲げられる部分を避けて形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシール。
- 前記切り込みは前記カバーに貼り付けられる領域のみに形成されていることを特徴とする請求項3に記載のシール。
- 前記カバーに貼り付けられる領域には、前記カバーと前記光学箱とを締結するネジが露出する開口が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のシール。
- 前記切り込みは前記カバーに貼り付けられる領域に複数形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のシール。
- 前記切り込みはいずれも直線状の切り込みであることを特徴とする請求項6に記載のシール。
- 前記切り込みは当該切り込みの長手方向に沿って千鳥状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のシール。
- 前記切り込みは前記切り込みの長手方向に沿って一直線上に並んで形成されており、前記長手方向における前記切り込みの長さは、前記切り込みの長手方向の延長線上におけるシールの端部間の距離の25%以下の長さであることを特徴とする請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載のシール。
- 複数の前記切り込みは、
第1の切り込みと、
前記第1の切り込みの長手方向の延長線上において、前記第1の切り込みと間隔を隔て且つ前記長手方向に延びて形成された第2の切り込みと、
シールの法線方向と前記長手方向との双方に垂直な垂直方向において、前記第1の切り込みと前記第2の切り込みとの双方と間隔を隔て且つ前記長手方向に延びて形成された第3の切り込みと、を備え、
前記第3の切り込みは、前記垂直方向において前記第1の切り込みと前記第2の切り込みとの双方と重なることを特徴とする請求項6から請求項9までのいずれか1項に記載のシール。 - シールが前記光走査装置に貼り付けられた状態において、前記切り込みは、当該切り込みの長手方向が前記回転多面鏡によって前記感光ドラム上を走査する光ビームの主走査方向と一致するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のシール。
- 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のシールが貼り付けられる光走査装置であって、
前記カバーは、前記カバーに形成されたネジ孔を介して、ネジによって前記光学箱に対して締結されていることを特徴とする光走査装置。 - 前記感光ドラムと、
請求項12に記載の光走査装置と、
前記光走査装置により前記感光ドラム上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像することによって前記感光ドラム上にトナー像を形成する現像手段と、
前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018194550A JP2020064114A (ja) | 2018-10-15 | 2018-10-15 | 光走査装置に貼り付けられるシール、光走査装置、光走査装置を備える画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018194550A JP2020064114A (ja) | 2018-10-15 | 2018-10-15 | 光走査装置に貼り付けられるシール、光走査装置、光走査装置を備える画像形成装置 |
Publications (1)
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JP2020064114A true JP2020064114A (ja) | 2020-04-23 |
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ID=70387207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018194550A Pending JP2020064114A (ja) | 2018-10-15 | 2018-10-15 | 光走査装置に貼り付けられるシール、光走査装置、光走査装置を備える画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020064114A (ja) |
-
2018
- 2018-10-15 JP JP2018194550A patent/JP2020064114A/ja active Pending
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