JP2020062611A - ガス処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】容器内において吸着材を良好に流動させることが可能なガス処理システムを提供する。【解決手段】ガス処理システム(100)は、粒状の吸着材によって被処理ガスから対象物質を除去する。ガス処理システム(100)は、容器(10)と、棒状部材(5)と、加振装置(6)と、を備える。容器(10)には、吸着材が充填される。棒状部材(5)は、容器(10)に挿入される。棒状部材(5)は、上下方向に延びる。加振装置(6)は、棒状部材(5)に振動を加える。【選択図】図3

Description

本開示は、ガス処理システムに関し、より詳細には、粒状の吸着材によって被処理ガスから対象物質を除去するガス処理システムに関する。
例えば、産業廃棄物の焼却炉、発電用ボイラ、又は焼結機等、化石燃料を燃焼する設備から排出される排ガスには、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、及びダイオキシン類等の有害物質が含まれる。これらの有害物質を排ガスから除去するため、従来、粒状の吸着材を用いた排ガス処理が行われている。
特許文献1には、炭素質吸着材を用いた排ガス処理設備が開示されている。当該排ガス処理設備において、炭素質吸着材は、排ガスが導入される吸着塔(容器)に充填されている。容器は、排ガスの出口部分となるパンチングプレートと、吸着材の出口部分となる下部ホッパと、を有する。下部ホッパの側壁には、衝撃付与手段が設置されている。この衝撃付与手段によって下部ホッパの側壁に衝撃を与えることにより、下部ホッパにおける吸着材の滞留が除去されて、パンチングプレートの目詰まりが防止される。
特許第4742926号公報
粒状の吸着材を用いる排ガス処理では、排ガスが導入される容器に、吸着材が充填される。容器は、排ガスと反応した後の吸着材を順次排出する。吸着材の排出に伴い、容器内では、理論上、吸着材の粒子が微小な動きで流下する。しかしながら、本発明者等が吸着材の動きを観察したところ、容器内の吸着材は、棚吊り(ブリッジ)と、棚吊り部分の崩壊とを繰り返しながら、あるいは、粒子の疎密を変化させながら流下していることが判明した。すなわち、実際は、容器内において、吸着材の個々の粒子が常時流動するわけではなく、塊又は群で吸着材が流動する。
例えば、容器内で吸着材の棚吊り部分が大きくなると、容器内に導入される排ガスに対する抵抗が大きくなり、容器を通過する排ガスの量が減少する。これにより、吸着材の反応熱が容器内に蓄積し、容器内において吸着材の赤熱部分であるホットスポットが発生する。よって、容器内において、吸着材の棚吊りを予防し又は早期に崩壊させ、吸着材を良好に流動させる必要がある。
特許文献1の排ガス処理設備では、下部ホッパの側壁に衝撃を付与することにより、下部ホッパ内での吸着材の滞留を解消する。しかしながら、下部ホッパへの衝撃では、下部ホッパよりも上方で吸着材の滞留が発生していた場合、この滞留を確実に解消することは難しい。すなわち、特許文献1において、下部ホッパへの衝撃により発生した振動は、吸着材を媒体として容器内を上方に伝搬する。ところが、容器のどこかで棚吊りが発生していた場合、棚吊り部分で振動の伝搬が止まることがある。この場合、吸着材の滞留を解消することはできず、吸着材の良好な流動を確保することはできない。
本開示は、容器内において吸着材を良好に流動させることが可能なガス処理システムを提供することを課題とする。
本開示に係るガス処理システムは、粒状の吸着材によって被処理ガスから対象物質を除去する。ガス処理システムは、容器と、棒状部材と、加振装置と、を備える。容器には、吸着材が充填される。棒状部材は、容器に挿入される。棒状部材は、上下方向に延びる。加振装置は、棒状部材に振動を加える。
本開示に係るガス処理システムによれば、容器内において吸着材を良好に流動させることができる。
図1は、実施形態に係るガス処理システムの概略構成図である。 図2は、図1に示すガス処理システムが備える容器の側面図である。 図3は、図2に示す容器の正面図である。 図4は、図2及び図3に示す容器に設けられた棒状部材の拡大図である。
実施形態に係るガス処理システムは、粒状の吸着材によって被処理ガスから対象物質を除去する。ガス処理システムは、容器と、棒状部材と、加振装置と、を備える。容器には、吸着材が充填される。棒状部材は、容器に挿入される。棒状部材は、上下方向に延びる。加振装置は、棒状部材に振動を加える(第1の構成)。
第1の構成に係るガス処理システムでは、容器に挿入された棒状部材に対し、振動が加えられる。棒状部材は、上下方向に延びているため、容器内の吸着材を直接的に振動させて、吸着材の流動を促進することができる。また、例えば、容器内で吸着材の棚吊りが発生している場合、棚吊り部分を崩壊させることも可能となる。よって、第1の構成によれば、容器内において吸着材を良好に流動させることができる。
上記ガス処理システムにおいて、棒状部材は、本体部と、突起部と、を有していてもよい。本体部は、容器内に配置される。本体部は、上下方向に延びる。突起部は、本体部の外周面に形成される(第2の構成)。
第2の構成によれば、本体部の外周面に形成された突起部により、棒状部材の表面積が拡大する。このため、容器内において、より広い範囲の吸着材に振動を伝えることができる。よって、容器内の吸着材の流動をより良好にすることができる。
上記ガス処理システムにおいて、加振装置は、棒状部材を間欠的に打撃することができる(第3の構成)。
棒状部材を長時間振動させた場合、容器内の吸着材の充填密度が部分的に高くなることがある。この場合、充填密度が高くなった部分で被処理ガスに対する抵抗が増大し、ホットスポットが発生する可能性がある。これに対し、第3の構成では、間欠的な打撃で棒状部材を短時間振動させるため、充填密度が高くなるのを抑制することができる。このため、ホットスポットを予防することができる。
上記ガス処理システムにおいて、容器は、当該容器の底部に配置されるホッパを有することができる。棒状部材は、容器内において、容器の頂部からホッパまで延びていることが好ましい(第4の構成)。
第4の構成によれば、容器内の吸着材において、棒状部材から直接的に振動が伝わる上下方向の範囲が広くなる。よって、容器内の吸着材の流動をさらに良好にすることができる。
上記ガス処理システムにおいて、棒状部材は、管状に形成されていてもよい。棒状部材は、当該棒状部材の周壁を貫通する貫通孔を有することができる(第5の構成)。
第5の構成によれば、例えば、容器内の吸着材にホットスポットが発生したとき、棒状部材に冷却媒体を導入することができる。冷却媒体は、棒状部材内を通り、貫通孔を介して容器内に放出される。これにより、容器内で高温となった吸着材を早急に冷却することができる。
第5の構成に係るガス処理システムにおいて、棒状部材は、複数の貫通孔を有していてもよい。複数の貫通孔は、上下方向に並ぶ(第6の構成)。
第6の構成によれば、冷却媒体が棒状部材に導入されたとき、複数の貫通孔を介して、容器内の広い範囲に冷却媒体を放出することができる。
第6の構成に係るガス処理システムは、さらに、栓と、吊下部材と、を備えていてもよい。栓は、棒状部材の内部を閉塞可能に構成されている。吊下部材は、棒状部材内に垂下される。吊下部材には、栓が接続される(第7の構成)。
第7の構成において、栓は、棒状部材の内部を閉塞する。このため、棒状部材に導入された冷却媒体は、栓よりも上方にある貫通孔からのみ放出されることとなる。冷媒を放出させる貫通孔は、吊下部材を引き上げて又は例えば錘により引き下げて、栓を吊り下げる位置を調整することにより、選択することができる。したがって、例えば、容器内の吸着材が部分的に高温になったとき、高温部分を選択的に冷却することが可能となる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
[ガス処理システムの全体構成]
図1は、本実施形態に係るガス処理システム100の概略構成図である。図1に示すように、ガス処理システム100は、吸着塔1と、再生塔2と、搬送装置3,4と、を備える。
吸着塔1には、被処理ガスが導入される。吸着塔1において、被処理ガスから対象物質が除去される。被処理ガスは、例えば、産業廃棄物の焼却炉、発電用ボイラ、又は焼結機等といった、化石燃料を燃焼する設備からの排ガスである。排ガスは、対象物質として、窒素酸化物(NOx)及び硫黄酸化物(SOx)を含む。
吸着塔1は、複数の容器10を含む。各容器10は、上下方向に延びている。各容器10には、粒状の吸着材が充填される。吸着材は、例えば活性炭である。
本実施形態において、吸着塔1は、脱硝層11と、脱硫層12と、を有する。脱硫層12は、脱硝層11の下方に配置される。脱硝層11及び脱硫層12は、それぞれ、複数の容器10を有する層である。脱硝層11及び脱硫層12の各々において、複数の容器10は、前後方向及び左右方向に配列されている。以下、説明の便宜上、脱硝層11の容器10を脱硝容器10aと称し、脱硫層12の容器10を脱硫容器10bと称する場合がある。脱硝容器10a及び脱硫容器10bを特に区別しないときは、容器10と総称する。
脱硫容器10bは、脱硝容器10aに対応して設けられる。脱硫容器10bは、対応する脱硝容器10aに接続されている。脱硫容器10bの内部は、脱硝容器10aの内部と連通する。
図1において二点鎖線の矢印で示すように、脱硫容器10bには、排ガスが供給される。排ガスは、脱硫容器10b及び脱硝容器10aを順に通過する。排ガスが脱硫容器10bを通過するとき、排ガス中のSOxが脱硫容器10b内の吸着材に接触して吸着される。排ガスが脱硝容器10aを通過するとき、排ガス中のNOxが脱硝容器10a内の吸着材に接触して分解される。SOx及びNOxが除去された排ガスは、吸着塔1から排出される。
SOxを吸着した吸着材は吸着塔1から排出され、吸着塔1には吸着材が補充される。吸着材は、脱硝容器10aの頂部から脱硝容器10a内に供給される。吸着材は、脱硝容器10a内を下方に流動して脱硝容器10aの底部から排出される。脱硝容器10aを出た吸着材は、脱硫容器10bの頂部から脱硫容器10b内に供給される。吸着材は、脱硫容器10b内を下方に流動して脱硫容器10bの底部から排出される。この吸着材は、再生塔2に送られる。
再生塔2は、吸着塔1から送られる吸着材を受け入れる。吸着材は、再生塔2の頂部から供給され、再生塔2内を下方に移動する。再生塔2は、内部を移動する吸着材を加熱する。これにより、吸着材からSOxが脱離して吸着材が再生される。再生された吸着材は、再生塔2の底部から排出される。吸着材は、吸着塔1に送られ、再び吸着塔1に供給される。
搬送装置3は、吸着材を吸着塔1から再生塔2へ搬送する。搬送装置4は、吸着材を再生塔2から吸着塔1へ搬送する。各搬送装置3,4は、水平搬送コンベヤ、及び垂直搬送コンベヤで構成することができる。水平搬送コンベヤとして、ベルトコンベヤ等を採用することができる。垂直搬送コンベヤとして、バケットエレベータ、又はひれ付きベルトコンベヤ等を採用することができる。
[容器及びその関連構成]
以下、図2から図4を参照して、容器10及びこれに関連する構成について説明する。
図2及び図3は、それぞれ、容器10の側面図及び正面図である。容器10は、容器本体101と、天井102と、ホッパ103と、を含む。
図2を参照して、容器本体101は、筒状に形成される。本実施形態では、容器本体101は、概略角筒状をなす。容器本体101は、側壁1011,1012を有する。側壁1011,1012は、互いに対向する。側壁1011,1012は、通気可能に構成されている。側壁1011は、例えば、複数の羽板を用いてルーバ状に構成することができる。側壁1012は、例えば、パンチングプレート等の多孔板で構成することができる。ガス処理システム100(図1)において、排ガスは、側壁1011を介して容器10に導入され、側壁1012を介して容器10から排出される。
天井102は、容器10の頂部に設けられる。天井102は、容器本体101上に配置されている。天井102から容器10内に吸着材が供給される。本実施形態において、天井102は、実質的に、中空無底の四角錐を容器本体101の幅方向(図2の紙面に対して垂直な方向)に2つ並べた形状をなす。吸着材は、天井102を構成する四角錐各々の頂点部分から容器10内に供給される。ただし、天井102の形状は、上記形状に限定されるものではない。
ホッパ103は、容器10の底部に配置される。ホッパ103は、容器本体101の下端に接続されている。容器10の奥行方向(図2の紙面に対して平行な方向)に沿うホッパ103の縦断面は、三角錐状である。容器10の幅方向に沿うホッパ103の縦断面は、台形状である。また、ホッパ103は、矩形状の横断面を有する。ホッパ103の横断面の面積は、容器本体101から下方に向かうにつれて小さくなる。容器10内の吸着材は、ホッパ103の下端部から容器10の外部に排出される。
本実施形態のガス処理システム100(図1)は、棒状部材5と、加振装置6と、備えている。容器10ごとに、少なくとも1つの棒状部材5及び加振装置6が設けられる。
図3に示すように、本実施形態では、複数の棒状部材5が容器10に挿入されている。棒状部材5の各々は、上下方向に延びている。本実施形態における上下方向とは、鉛直方向だけでなく、鉛直方向に対して傾斜した方向をも含む概念である。すなわち、各棒状部材5は、上下にまっすぐ延びていてもよいし、傾斜した状態で上下に延びていてもよい。
本実施形態において、棒状部材5の各々は、容器10の頂部からホッパ103まで延びている。各棒状部材5の下端は、ホッパ103の上縁と同じ高さにあるか、ホッパ103の上縁よりも下方に位置する。各棒状部材5は、天井102を貫通し、その上端部を容器10の外部に露出させている。
棒状部材5の各々は、本体部51と、複数の突起部52と、を有する。本体部51は、棒状部材5のうち、容器10内に配置されて上下方向に延びる部分である。本体部51は、管状をなす。本体部51は、円管状に形成されていてもよいし、多角管状に形成されていてもよい。
複数の突起部52は、本体部51の外周面に形成されている。突起部52は、上下方向に並んでいる。本体部51の周方向にも、複数の突起部52が並んでいる。突起部52の各々は、管状をなす。各突起部52は、円管状に形成されていてもよいし、多角管状に形成されていてもよい。各突起部52は、本体部51の内周面に開口する。各突起部52は、本体部51の内部空間と、棒状部材5の外部空間とを連通させる。各突起部52と本体部51との接続部分において、棒状部材5の周壁を貫通する貫通孔が形成されている。
棒状部材5の材質としては、後述する加振装置6による振動の伝達率等の観点から、ある程度剛性が高いものが選択されることが好ましい。棒状部材5は、例えば、鋼で構成することができる。
加振装置6は、容器10の外部に配置されている。加振装置6は、棒状部材5ごとに設けられる。加振装置6は、伸縮管継手7を介して各棒状部材5の上端部に取り付けられる。伸縮管継手7は、管状の棒状部材5を閉塞し、容器10におけるガスの出入りを遮断する。
加振装置6は、自身が取り付けられた棒状部材5に対して振動を加える。加振装置6は、棒状部材5を間欠的に打撃するものであることが好ましい。加振装置6としては、例えば、エアノッカ等の槌打装置が採用される。加振装置6による打撃の頻度は、適宜設定すればよいが、例えば、数分に1回、より具体的には、3〜5分に1回とすることができる。ただし、打撃以外の方法で棒状部材5を振動させてもよく、振動モータ等を加振装置6として採用することもできる。
図4は、棒状部材5の拡大図である。ガス処理システム100(図1)は、容器10内に冷却媒体を効率よく供給するため、図4に示す吊下部材8及び栓9をさらに備える。
図4に示すように、吊下部材8は、棒状部材5内に垂下される。吊下部材8は、例えば、ワイヤ、ロープ、又はホース等で構成されてもよいし、湾曲自在な鋼管や、細い配管で構成されてもよい。
本実施形態において、棒状部材5の上端部には、概ね水平方向に延びる配管54,55が設けられている。配管54には、バルブ541,542が設けられている。吊下部材8は、配管54のバルブ541,542を通って、本体部51に導入され、本体部51内を下方に延びる。配管55は、冷却媒体を本体部51に供給するための配管である。配管55には、バルブ551が設けられている。
栓9は、吊下部材8に接続される。栓9は、吊下部材8によって吊下げられる。栓9は、棒状部材5の内部を閉塞可能に構成されている。栓9は、棒状部材5の内部を完全に閉塞する必要はなく、棒状部材5の内部を概略閉塞することができればよい。
栓9は、栓本体91と、錘92とを有する。栓本体91は、板状に形成されている。栓本体91により、冷却媒体の通路である棒状部材5の本体部51内が封鎖される。錘92は、栓本体91の下方に配置されている。錘92の形状は、特に限定されるものではないが、例えば球状である。栓本体91は、棒状部材5の複数の突起部52のうち目標とする高さにある突起部52から冷却媒体を放出可能な程度に、棒状部材5の本体部51内を封鎖すればよい。栓本体91は、錘92の重さによる上下の摺動を容易にする観点から、本体部51を完全に密閉しないことが好ましい。栓9の自重による移動を可能にするため、本体部51の内周面と栓本体91との間の摺動抵抗が栓9の自重よりも小さくなるよう、栓9が構成される。
[ガス処理システムの作動及び始動方法]
以下、上記のように構成されたガス処理システム100の作動及び使用方法について説明する。
上述したように、図1に示すガス処理システム100の運転中、吸着材が充填された状態の脱硫容器10b及び脱硝容器10aを排ガスが順に通過する。吸着材は、脱硝容器10aに供給されて、脱硝容器10a内を流下する。続いて、吸着材は、脱硝容器10aから排出されて、脱硫容器10bに供給される。その後、吸着材は、脱硫容器10b内を流下して、脱硫容器10bから排出される。
ガス処理システム100の運転中、脱硝容器10a及び脱硫容器10b(容器10)の各々において、図2及び図3に示す加振装置6が棒状部材5の上端部に振動を加える。この振動は、容器10内で上下方向に延びる本体部51に伝達され、本体部51から容器10内の吸着材に伝達される。これにより、容器10内の吸着材の流動が促進される。加振装置6は、ガス処理システム100の運転中、定期的に棒状部材5を振動させる。
容器10内には、上下方向の複数箇所の温度を測定可能な温度計(図示略)が設けられている。この温度計によって測定される温度は、コンピュータ又はオペレータによって監視される。温度計による測定温度が所定の温度よりも高い箇所がある場合、コンピュータによって自動的に、又はオペレータの操作に応じて、加振装置6による打撃頻度を一時的に増加させてもよい。打撃頻度の増加とともに、容器10の底部に設けられたロールフィーダ(図示略)の回転数等を制御して、容器10からの吸着材の排出量を増加させることが好ましい。加振装置6による打撃頻度及び容器10からの吸着材の排出量の増加により、容器10内において吸着材が活発に流動し、容器10の放熱が促進される。
温度計による測定温度が所定の温度よりも高い箇所がある場合、冷却媒体を利用して容器10内を冷却することもできる。この場合、コンピュータ又はオペレータは、まず、ガス処理システム100の運転を停止して、容器10に対する排ガスの供給を中断する。
次に、オペレータは、図4に示す吊下部材8を用いて栓9の位置を調整する。オペレータは、吊下部材8を配管54のバルブ541,542に通して、棒状部材5の本体部51に導入する。吊下部材8の導入は、容器10内に外気が入らないように、ガスシールしながら行われる。
オペレータは、錘92により吊下部材8を引き下げて、あるいは引き上げて、高温箇所に最も近い突起部52の直下に栓9を吊り下げる。栓9は、吊り下げられた位置で、棒状部材5の本体部51内を閉塞する。
続いて、オペレータは、バルブ551を開放して配管55から冷却媒体を供給する。冷却媒体は、液体状であってもよいし、気体状であってもよい。冷却媒体は、特に限定されるものではなく、例えば、水、ドライアイス、その他消火剤として一般に知られるものを使用することができる。
配管55から供給された冷却媒体は、棒状部材5の本体部51内を流下する。ただし、栓9により、本体部51内における冷却媒体の流下がせき止められる。これにより、栓9よりも上方、より詳細には栓9の直上に位置する貫通孔53及び突起部52から冷却媒体が放出される。すなわち、高温箇所に最も近い貫通孔53及び突起部52を介して、棒状部材5から冷却媒体が放出される。これにより、冷却媒体が高温箇所に供給されて、高温箇所が冷却される。
吊下部材8が細い配管で構成されている場合、錘92として、冷却媒体を溜めることができ、膨張自在な容器を採用してもよい。この場合、配管である吊下部材8から供給された冷却媒体の圧力によって、錘92となる容器が膨張する。これにより、栓9の効果を確実にすることもできる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係るガス処理システム100では、加振装置6が、容器10に挿入された棒状部材5に振動を加える。棒状部材5は、上下方向に延びているため、容器10内の吸着材に直接的に振動を伝えて、吸着材を良好に流動させることができる。
容器内において、吸着材の棚吊りが発生している部分では、吸着材の密度が高く、粒子間隙も少ない。このため、容器内で棚吊り範囲が拡大すると、排ガスに対する抵抗が大きくなり、容器を通過する排ガスの量が減少して、容器における排ガスによる抜熱量が減少する。その結果、吸着材の反応熱が容器内に蓄積し、吸着材の粒子同士の熱融着が発生してホットスポットが生成される。従来のガス処理システムでは、ホットスポットが生成されると、容器に対する排ガスの導入を停止して窒息消火及び自然放熱による容器の冷却を行う。しかしながら、この冷却には長時間を要する。また、高温によって容器の変形が生じることもあり、この場合、ガス処理システムの大規模修理が必要となる。
一方、本実施形態に係るガス処理システム100では、棒状部材5からの振動の伝搬により、吸着材を流動させることができるため、棚吊りの発生を予防することができる。また、容器10内で吸着材の棚吊りが発生している場合であっても、棒状部材5の定期的な振動によって、棚吊り部分を早期に崩壊させることができる。よって、容器10内における棚吊り範囲の拡大を防止することができ、容器10内におけるホットスポットの発生を予防することができる。
一般的に、吸着材は、棚吊りと棚吊り部分の崩壊とを繰り返しながら容器内を流下しているところ、大きな棚吊り部分が崩壊する際、ガス処理システム全体を振動させることがある。このとき、ガス処理システムの各構造部材に堆積している粉塵が飛散して、ガス処理システムの煙突S(図1参照)から黒煙が発生する。これに対して、本実施形態に係るガス処理システム100は、棒状部材5を介して容器10内を定期的に振動させている。このため、容器10内では、棚吊り部分が発生しないか、大きく成長する前に崩壊する。よって、ガス処理システム100全体を振動させるほどの棚吊り部分の崩壊は生じにくく、黒煙の発生を抑制することができる。
本実施形態において、棒状部材5の本体部51の外周面には、突起部52が形成されている。これにより、棒状部材5の表面積が拡大して、容器10内において、より広い範囲の吸着材に振動を伝えることができる。このため、容器10内の吸着材の流動をより良好にすることができる。
棒状部材5を長時間振動させた場合、容器10内の吸着材が流動した後、容器10内の吸着材の充填密度が部分的に高くなることがある。充填密度が高くなった部分では排ガスに対する抵抗が増大し、ホットスポットが発生する可能性がある。これに対し、本実施形態の加振装置6は、好ましくは、棒状部材5を間欠的に打撃する。よって、容器10内において、振動により吸着材の充填密度が高くなるのを抑制することができ、ホットスポットの発生を予防することができる。
本実施形態において、棒状部材5は、容器10内において、容器10の頂部から、容器10の底部に設けられたホッパ103まで延びている。これにより、容器10内の吸着材に対し、上下方向に万遍なく、棒状部材5から振動を伝えることができる。よって、容器10内の吸着材の流動をさらに良好にすることができる。
上述したように、従来のガス処理システムで行われる窒息消化及び自然放熱での容器の冷却には、長時間を要する。その理由として、容器が巨大であり、容器内における吸着材の充填層の幅、奥行き、及び高さが非常に大きいことが上げられる。すなわち、このような充填層の中心部でホットスポットが発生している場合には、中心部の熱が外表面まで長期間をかけて伝達することで充填層が冷却される。窒息消化及び自然放熱による冷却では、この伝熱及び温度低下を待つのみであり、ガス処理システムの運転を長期間停止せざるを得ない。容器の天井から排気することで冷却を促進することも考えられるが、この場合、容器の内圧が低下して、外気が容器に侵入するおそれがある。容器内に熱がこもった状態で外気が侵入して酸素が供給されると、容器内で燃焼が生じ、さらに冷却に時間がかかることとなる。
これに対して、本実施形態に係るガス処理システム100では、管状の棒状部材5に貫通孔53が形成されている。このため、冷却媒体を棒状部材5に供給し、貫通孔53から放出させることができる。これにより、容器10内で高温となった吸着材を冷却媒体によって早急に冷却することができる。
本実施形態において、棒状部材5は、上下方向に並ぶ複数の貫通孔53を有する。よって、この貫通孔53を介して、容器10内の広い範囲に冷却媒体を放出することができる。
本実施形態において、ガス処理システム100は、棒状部材5内で垂下される吊下部材8と、吊下部材8に吊り下げられる栓9と、を備える。栓9は、吊下部材8によって上下方向の位置が調整され、棒状部材5の内部を閉塞する。栓9の位置により、冷却媒体を放出する貫通孔53を調整することができる。したがって、例えば、容器10内の吸着材においてホットスポットが発生したとき、容器10全体を冷却することなく、ホットスポットの発生部分のみを選択的に冷却することができる。また、ホットスポットの周囲に熱が伝搬して、ホットスポットの範囲が拡大するのを防止することもできる。
以上、本開示に係る実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、吸着塔1の複数の容器10の全てに棒状部材5を設けている。しかしながら、一部の容器10にのみ棒状部材5を設けてもよい。あるいは、吸着塔1に設ける容器10の数は、1つとしてもよい。
上記実施形態において、容器10には、複数の棒状部材5が挿入されている。しかしながら、容器10には、少なくとも1本の棒状部材5が挿入されていればよい。
上記実施形態において、棒状部材5は、管状に形成されている。しかしながら、棒状部材5は、中実の部材であってもよい。
上記実施形態において、棒状部材5は、容器10内においてホッパ103まで延びているが、これに限定されるものではない。棒状部材5の下端は、ホッパ103の上方に位置づけられていてもよい。
上記実施形態において、棒状部材5の上端部は、容器10の外部に露出している。しかしながら、棒状部材5は、その全体が容器10内に収容されていてもよい。この場合、棒状部材5とは別体の伝達用部材を介して、容器10の外部の加振装置6から棒状部材5に振動を加えてもよいし、加振装置6を容器10内に配置してもよい。
上記実施形態において、棒状部材5の突起部52は、管状をなす。しかしながら、突起部52は、中実であってもよい。突起部52の形状は特に限定されず、突起部52は、横断面の面積が一定の筒状又は柱状であってもよいし、横断面の面積が先端に向かって小さくなる山状等であってもよい。棒状部材5には、1つのみの突起部52が設けられていてもよいし、突起部52が設けられていなくてもよい。
上記実施形態において、貫通孔53は、突起部52と本体部51との接続部分に設けられている。すなわち、突起部52と貫通孔53とが、同一箇所に設けられている。しかしながら、貫通孔53は、棒状部材5において、突起部52とは別の箇所に設けられていてもよい。棒状部材5には、1つのみの貫通孔53を設けることもできるし、貫通孔53が設けられていなくてもよい。
上記実施形態において、棒状部材5には、冷却媒体供給用の配管55が設けられている。しかしながら、棒状部材5に配管55を設けなくてもよい。例えば、吊下部材8をホースや鋼管等で構成する場合は、吊下部材8を介して冷却媒体を棒状部材5内に供給することが可能となる。この場合、吊下部材8のうち栓9の近傍部分に、冷却媒体を放出するための孔を設けることが好ましい。
上記実施形態において、栓9は、栓本体91と、錘92と、を備える。しかしながら、栓9の構成は、これに限定されるものではない。栓9は、棒状部材5が管状である場合に、棒状部材5の内部を閉塞できるものであればよい。ただし、栓9は、棒状部材5の内部を厳密に閉塞しなくてもよく、冷却媒体がほとんど通過できない程度に棒状部材5の内部を閉塞することができればよい。
上記実施形態において、吊下部材8及び栓9は、冷却媒体による冷却を行う前に容器10内に配置しておいてもよいし、容器10の外に出して準備しておき、冷却を行う際に容器10内に配置することもできる。
100:ガス処理システム
10,10a,10b:容器
103:ホッパ
5:棒状部材
51:本体部
52:突起部
53:貫通孔
6:加振装置
8:吊下部材
9:栓

Claims (7)

  1. 粒状の吸着材によって被処理ガスから対象物質を除去するガス処理システムであって、
    前記吸着材が充填される容器と、
    前記容器に挿入され、上下方向に延びる棒状部材と、
    前記棒状部材に振動を加える加振装置と、
    を備える、ガス処理システム。
  2. 請求項1に記載のガス処理システムであって、
    前記棒状部材は、
    前記容器内に配置され、上下方向に延びる本体部と、
    前記本体部の外周面に形成される突起部と、
    を有する、ガス処理システム。
  3. 請求項1又は2に記載のガス処理システムであって、
    前記加振装置は、前記棒状部材を間欠的に打撃する、ガス処理システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のガス処理システムであって、
    前記容器は、当該容器の底部に配置されるホッパを有し、
    前記棒状部材は、前記容器内において、前記容器の頂部から前記ホッパまで延びている、ガス処理システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のガス処理システムであって、
    前記棒状部材は、管状に形成され、当該棒状部材の周壁を貫通する貫通孔を有する、ガス処理システム。
  6. 請求項5に記載のガス処理システムであって、
    前記棒状部材は、上下方向に並ぶ複数の前記貫通孔を有する、ガス処理システム。
  7. 請求項6に記載のガス処理システムであって、さらに、
    前記棒状部材の内部を閉塞可能に構成される栓と、
    前記棒状部材内に垂下され、前記栓が接続される吊下部材と、
    を備える、ガス処理システム。
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