JP2020062168A - マッサージ器 - Google Patents

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Yasuhiro Suzuki
泰博 鈴木
理絵子 鈴木
Rieko Suzuki
理絵子 鈴木
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Masashi Komuro
雅司 小室
吉川 治
Osamu Yoshikawa
治 吉川
宜隆 木村
Yoshitaka Kimura
宜隆 木村
一宜 大野
Kazunobu Ono
一宜 大野
充 冨田
Mitsuru Tomita
充 冨田
哲也 村田
Tetsuya Murata
哲也 村田
飯田 淳一
Junichi Iida
淳一 飯田
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Abstract

【課題】所望の触感を提供することが可能なマッサージ器を実現することである。【解決手段】マッサージ器1は、ユーザに把持される把持部20を含む本体部10と、本体部10に対して回転可能に設けられたローラ部50と、ローラ部50の回転に対する制動力をローラ部50へ付与する制動部と、駆動パターンに基づいて制動部の駆動を制御してローラ部50へ付与される制動力を電気的に制御することによって、ローラ部50からユーザへ提供される触感を制御する駆動制御部70と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、マッサージ器に関する。
ユーザの体表面でローラを転動させてユーザへマッサージ効果を与える器具が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の手動式指圧マッサージ具は、把手部の先端を二又に分岐し、これら分岐部により複数の指先状突起部を形成したローラを回転可能に支承し、ローラに対するブレーキ力をキャップの締付け力により調整する。
特開平9−271500号公報
しかしながら、特許文献1の手動式指圧マッサージ具は、マッサージ具の使用前にブレーキ力を機械的に調整することが前提であって、使用中はローラの回転に対して略一定のブレーキ力が付与されるに過ぎない。このため、特許文献1の手動式指圧マッサージ具は、ブレーキ力をダイナミック且つ任意に変化させることができない。よって、特許文献1の手動式指圧マッサージ具は、ユーザの様々な嗜好又は属性に適した多様な触感を提供することが困難であり、所望の触感をユーザへ提供する点において改善の余地がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明の課題の一例は、所望の触感をユーザへ提供することが可能なマッサージ器を実現することである。
本発明に係るマッサージ器は、ユーザに把持される把持部を含む本体部と、前記本体部に対して回転可能に設けられたローラ部と、前記ローラ部の回転に対する制動力を前記ローラ部へ付与する制動部と、駆動パターンに基づいて前記制動部の駆動を制御して前記ローラ部へ付与される前記制動力を電気的に制御することによって、前記ローラ部からユーザへ提供される触感を制御する駆動制御部と、を備える。
好適には、前記マッサージ器において、前記制動部は、磁界の強度に基づいて磁気粘性流体の粘度を変化させることによって前記制動力を前記ローラ部へ付与する磁気粘性流体デバイスにより構成され、前記ローラ部の回転軸に取り付けられる。
好適には、前記マッサージ器は、前記駆動パターンとして、複数の駆動パターンが設けられており、前記駆動制御部は、前記複数の駆動パターンのうちから選択された駆動パターンに基づいて、前記制動部の駆動を制御する。
好適には、前記マッサージ器は、ユーザの情報端末と通信可能な通信部を更に備え、前記駆動制御部は、前記情報端末の操作に応じてユーザにより選択された駆動パターンに基づいて前記制動部の駆動を制御する。
好適には、前記マッサージ器は、前記ローラ部として、複数のローラ部が設けられており、前記複数のローラ部は、前記本体部に対してそれぞれが交換可能に装着される。
好適には、前記マッサージ器は、前記駆動パターンとして、複数の駆動パターンが設けられており、前記複数の駆動パターンは、前記複数のローラ部のそれぞれに適した駆動パターンを含む。
好適には、前記マッサージ器において、前記ローラ部は、前記本体部に対して磁石を用いて着脱可能に設けられる。
本発明は、所望の触感をユーザへ提供することが可能なマッサージ器を実現することができる。
本発明の実施形態に係るマッサージ器の外観構成を模式的に示す図である。 マッサージ器の分解斜視図である。 保持部をローラ部側から視た図である。 ローラ部を軸部側から視た図である。 図1に示されたローラ部とは異なる凸部が形成されたローラ部を示す図である。 把持部及び軸部の内部を示す図である。 マッサージ器の機能的構成を説明するための図である。 磁気粘性流体デバイスの駆動パターンの具体例を示す図である。 情報端末との間で予め定められた触感パターンを発現する場合における、マッサージ器の動作の流れを示す図である。 情報端末からオンデマンドで送信された信号波形を触感パターンとして発現する場合における、マッサージ器の動作の流れを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
マッサージ器1は、ユーザがローラ部50をユーザの体表面に接触させて回転させることによって使用される。本実施形態では、ローラ部50の回転によってマッサージ器1が進む方向に沿った座標軸を「X軸」とし、ローラ部50の回転軸34に沿った座標軸を「Y軸」とする。そして、本実施形態では、「X軸」及び「Y軸」に直交する座標軸を「Z軸」とする。
[マッサージ器の構成]
図1は、本発明の実施形態に係るマッサージ器1の外観構成を模式的に示す図である。図2は、マッサージ器1の分解斜視図である。図3は、保持部40をローラ部50側から視た図である。図4は、ローラ部50を軸部30側から視た図である。図5は、図1に示されたローラ部50とは異なる凸部52が形成されたローラ部50を示す図である。
マッサージ器1は、皮膚への刺激に起因した感覚である触覚、及び、筋力の反力に起因した感覚である力覚の少なくとも1つを通じて、マッサージ器1を使用するユーザへ触感を提供する器具である。マッサージ器1は、本体部10を把持したユーザが、ローラ部50をユーザの体表面に接触させて回転させることによって使用される。マッサージ器1は、ローラ部50が回転する際、ローラ部50の回転に対する制動力をローラ部50へ付与する。制動力は、ローラ部50の回転運動を妨げようとする力であり、マッサージ器1を使用するユーザへ触感を提供する元となる力である。制動力は、ローラ部50の回転軸34に取り付けられた磁気粘性流体デバイス60によってローラ部50へ付与される。マッサージ器1は、磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御することによってローラ部50へ付与される制動力を電気的に制御し、ローラ部50からユーザへ提供される触感を制御することができる。
マッサージ器1は、本体部10と、ローラ部50と、磁気粘性流体デバイス60と、駆動制御部70と、通信部80とを備える。
本体部10は、マッサージ器1の外郭を構成しユーザに把持される部材である。本体部10は、図1及び図2に示されるように、ユーザによって把持される把持部20と、把持部20に連接して設けられローラ部50が装着される軸部30と、把持部20と着脱可能に設けられ軸部30に装着されたローラ部50を保持する保持部40とを含む。
把持部20は、図2に示されるように、ユーザが把持し易くする為に起伏するように形成された把持面21を有する。把持部20のY軸方向に沿った一端部22には、X軸方向に延びて軸部30と連接する連接部23が設けられる。把持部20の一端部22とは反対側にある他端部24には、磁石25が設けられる。
軸部30は、図2に示されるように、連接部23と連接する基端部31からY軸方向に沿って先端部32が延びるような略円筒形状を有する。軸部30の先端部32には、回転軸34(図6参照)に接続され回転軸34と一体的に回転する回転体33が設けられる。回転軸34は、ローラ部50の「回転軸」を構成することができる。回転体33の基端部31とは反対側の表面には、図4に示されたローラ部50の嵌合突起55と嵌合する嵌合穴35が設けられる。
保持部40は、図2及び図3に示されるように、把持部20の一端部22及び連接部23と略同一の外形を有し、X軸方向に沿って延びるように形成される。保持部40の他端部24と対向する部分には、図2に示された磁石25と磁気的に接続する磁石42が設けられる。保持部40のローラ部50と対向する部分には、図2に示されたローラ部50の回転突起56を回転可能に支持する軸受41が設けられる。保持部40は、磁石25と磁石42とが磁気的に接続することにより把持部20及び軸部30に装着され、磁石25と磁石42の接続が磁気的に解除されることにより把持部20及び軸部30から脱着される。
ローラ部50は、本体部10の把持部20に対して回転可能に設けられユーザに触感を提供する部材である。ローラ部50は、図2に示されるように、軸部30と同軸でY軸方向に沿って延びる略円筒形状を有する。ローラ部50の外周面51には、マッサージ器1の使用の際にユーザの体表面に接触して、体表面に刺激等を与える凸部52設けられる。ローラ部50の回転体33と対向する端部には、図2及び図4に示されるように、軸部30が挿入可能な開口部53が設けられる。開口部53の底部54には、図2に示された嵌合穴35と嵌合する嵌合突起55が設けられる。ローラ部50の保持部40と対向する端部には、図2に示されるように、図3に示された軸受41に対して回転可能に支持される回転突起56が設けられる。
ローラ部50は、嵌合突起55と嵌合穴35とが嵌合することにより軸部30に装着され、嵌合突起55と嵌合穴35との嵌合が外されることにより軸部30から脱着される。ローラ部50が軸部30から脱着されるためには、磁石25と磁石42の接続が磁気的に解除されて、保持部40が把持部20及び軸部30から脱着されている必要がある。言い換えると、ローラ部50は、本体部10に対して磁石25と磁石42とを用いて着脱可能に設けられている。ローラ部50は、水、アルコール又は洗剤等で洗浄可能に構成されてよい。
ローラ部50は、図1に示されたローラ部50とは異なる他のローラ部50と交換可能であってよい。例えば、ローラ部50は、図5に示されるように、図1に示されたローラ部50とは異なる凸部52が形成されたローラ部50と交換可能であってよい。すなわち、マッサージ器1では、ローラ部50として、複数のローラ部50が設けられてよい。ローラ部50は、凸部52の種類の他、外周面51の材質又は硬さの種類等が異なる複数のローラ部50が設けられてよい。ローラ部50の外周面51は、ステンレス、ゲルマニウム若しくはプラチナ等の金属材料又はセラミック材料等の硬質な材料を用いて形成されてよい。或いは、ローラ部50の外周面51は、シリコン若しくはゴム等の軟質な樹脂材料を用いて形成されてよい。
図6は、把持部20及び軸部30の内部を示す図である。図6(a)は、把持部20及び軸部30の内部を示す斜視図であり、図6(b)は、把持部20及び軸部30の内部をZ軸方向から視た図である。図7は、マッサージ器1の機能的構成を説明するための図である。
本体部10の把持部20又は軸部30は、各種電子部品及び二次電池が内蔵されていると共に、内部に液体が侵入しないよう防水構造を有するように構成される。本体部10の把持部20又は軸部30の内部には、図6及び図7に示されるように、磁気粘性流体デバイス60と、駆動制御部70と、通信部80とが設けられる。
磁気粘性流体デバイス60は、磁界の強度に基づいて粘度が変化する磁気粘性流体61の粘度を変化させることによって、ローラ部50の回転に対する制動力をローラ部50へ付与するデバイスである。すなわち、磁気粘性流体デバイス60は、ローラ部50の回転に対する制動力をローラ部50へ付与する「制動部」を構成することができる。磁気粘性流体デバイス60は、図7に示されるように、磁気粘性流体61と、磁界発生手段62とを含む。
磁気粘性流体61は、分散媒に強磁性体粒子を分散させたコロイド分散体であり、磁界の強度によって可逆的に固液相変化が可能な粘性流体である。磁気粘性流体61は、ローラ部50の回転軸34の周囲に取り付けられる。磁気粘性流体61は、その粘度変化により、ローラ部50と一体的に回転する回転軸34の回転運動に伴って、回転軸34との間に発生する摩擦力を変化させる。それにより、磁気粘性流体61は、回転軸34及び回転体33を介してローラ部50へ制動力を付与する。
磁界発生手段62は、磁気粘性流体61に作用する磁界を発生させ、磁気粘性流体61の粘度を変化させる。磁界発生手段62は、電磁コイルを用いて構成されてよい。
駆動制御部70は、磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御して、ローラ部50へ付与される制動力を電気的に制御することによって、ローラ部50からユーザへ提供される触感を制御する。駆動制御部70は、図7に示されるように、駆動回路71と、制御部72とを含む。
駆動回路71は、磁気粘性流体デバイス60を駆動する回路である。駆動回路71は、磁気粘性流体デバイス60の磁界発生手段62へ電力を供給し、磁界発生手段62で磁界を発生させることによって、磁気粘性流体61の粘度を変化させる。磁界発生手段62へ供給される電力は、磁界発生手段62の電磁コイルへ印加される印加電圧に基づいて制御可能であってよい。
駆動回路71は、直流電源の出力電圧を用いて、磁界発生手段62へ印加電圧を供給する。駆動回路71は、磁界発生手段62を負荷とし、複数のスイッチング素子を含むフルブリッジ回路により構成されてよい。駆動回路71は、この複数のスイッチング素子のスイッチング動作により、直流電源と磁界発生手段62とを導通状態とするか非導通状態とするかを切り替えることによって、磁界発生手段62へ供給される印加電圧を制御してよい。
制御部72は、磁気粘性流体デバイス60がローラ部50へ付与する制動力を制御するための装置である。制御部72は、プロセッサ及び記憶装置を含むと共に、ローラ部50へ付与される制動力を制御するための各種機能が実装された駆動回路71の制御プログラムを含む。制御部72は、マイクロコンピュータにより構成されてよい。
制御部72は、磁気粘性流体デバイス60の駆動パターンに応じて駆動回路71の動作を制御する。磁気粘性流体デバイス60の駆動パターンは、駆動回路71から磁界発生手段62へ供給される印加電圧の波形として具体的に表現されてよい。
ここで、マッサージ器1は、ユーザへ提供される触感が互いに異なるパターンを有する複数の触感パターンを発現することができる。特に、マッサージ器1では、複数の触感パターンのうちの何れの触感パターンが発現されるかを、ユーザが任意に選択することができる。例えば、マッサージ器1は、ユーザの情報端末Mと通信可能な通信部80を備え、情報端末Mの操作に応じてユーザにより選択された触感パターンの識別情報を通信部80で受信することによって、ユーザにより選択された触感パターンを把握することができる。ユーザの情報端末Mは、スマートフォン等の携帯情報端末であってよく、マッサージ器1と連動するアプリケーションプログラムがインストールされていてよい。通信部80と情報端末Mとの通信は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により行われてよい。特に、通信部80と情報端末Mとの通信は、Bluetooth Low Energy等の低消費電力の通信モードによって行われてよい。
複数の触感パターンは、予め定められたマッサージ器1に専用の波形で構成されていなくてもよい。具体的には、複数の触感パターンは、情報端末Mで再生可能な音楽又は映像の音声信号等を構成する信号波形であってよい。すなわち、マッサージ器1は、情報端末Mとの間で予め定められた触感パターンだけでなく、情報端末Mからオンデマンドで送信された信号波形を触感パターンとして発現することができる。そして、この情報端末Mからオンデマンドで送信された信号波形についても、ユーザにより選択された触感パターンの一種と言える。なお、触感パターン及び駆動パターンの具体例については、図8を用いて後述する。
制御部72は、複数の触感パターンのそれぞれに対応する複数の駆動パターンに応じて、駆動回路71の動作を制御することができる。特に、制御部72は、複数の触感パターンのうちからユーザにより選択された触感パターンに対応した駆動パターンに応じて、駆動回路71の動作を制御する。制御部72は、図7に示されるように、判断処理部73と、駆動パターン記憶部74と、波形生成部75とを含む。
判断処理部73は、通信部80により受信された情報の内容を判断し、受信された情報の内容に応じた処理を行う。具体的には、判断処理部73は、ユーザにより選択された触感パターンの識別情報を通信部80が受信すると、受信された触感パターンの識別情報に対応した駆動パターンを、駆動パターン記憶部74から読み出して、波形生成部75へ出力する。また、判断処理部73は、ユーザにより選択された触感パターンとしての信号波形を通信部80が受信すると、受信された信号波形の振幅レベル等を調整して駆動パターンに変換し、波形生成部75へ出力する。
駆動パターン記憶部74は、磁気粘性流体デバイス60の駆動パターンとして、予め定められた複数の駆動パターンを記憶する。駆動パターン記憶部74は、複数の駆動パターンを、予め定められた複数の触感パターンの識別情報とそれぞれ対応付けて記憶する。
波形生成部75は、磁気粘性流体デバイス60の駆動パターンに応じて駆動回路71の動作を制御するためのPWM(Pulse Width Modulation)波形を生成する。波形生成部75は、判断処理部73から出力された駆動パターンに対応するPWM波形を生成する。PWM波形は、駆動回路71に含まれる複数のスイッチング素子のスイッチング動作をPWM方式で制御するためのパルス信号により構成される。波形生成部75は、PWM波形を構成するパルス信号のデューティ比を、駆動パターンに対応する値に設定することによって、駆動回路71のスイッチング動作を変化させ、磁界発生手段62へ供給される印加電圧を駆動パターンに応じて変化させることができる。それにより、駆動パターンに応じて、磁界発生手段62で発生する磁界の強度が変化して、磁気粘性流体61の粘度が変化する。
このような構成により、駆動制御部70は、複数の駆動パターンのうちから選択された駆動パターンに基づいて磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御し、ローラ部50へ付与する制動力を電気的に制御することができる。それにより、駆動制御部70は、ローラ部50からユーザへ提供される触感を制御することができる。
図8は、磁気粘性流体デバイス60の駆動パターンの具体例を示す図である。図8(a)は、駆動パターンの第1の例を示す図である。図8(b)は、駆動パターンの第2の例を示す図である。
図8(a)には、駆動パターンの第1の例として、周期性があり振幅が比較的小さく周期が略一定である電圧波形が示されている。この駆動パターンに基づいて磁気粘性流体デバイス60が駆動する場合、ローラ部50が回転した際には、略一定の周期で周期的に変化する比較的弱い制動力が、連続的にローラ部50へ付与される。この場合、マッサージ器1は、ローラ部50をモータ等で振動させていないにも関わらず、小刻みな緩い節度があると感じられるような比較的弱い振動性の触感を、ユーザへ提供することができる。このような触感は、ユーザの体表面に比較的弱い刺激を与えるものであって、ローラ部50が繊細な振動性の触感を伴いつつユーザの体表面上を転がることになるため、マッサージ効果と共にリラックス効果を得たい場合に好適である。
また、例えば、図8(b)には、駆動パターンの第2の例として、振幅が比較的大きく周期が比較的短い波形が略一定の間隔をおいて繰り返されるような電圧波形が示されている。この駆動パターンに基づいて磁気粘性流体デバイス60が駆動する場合、ローラ部50が回転した際には、比較的強く短時間作用する制動力が、略一定の間隔をおいて繰り返しローラ部50へ付与される。この場合、マッサージ器1は、ローラ部50をモータ等で振動させていないにも関わらず、略一定の間隔ごとに明確な節度があると感じられるような比較的強い振動性の触感を、ユーザへ提供することができる。このような触感は、ユーザの体表面に比較的強い刺激を与えるものであって、制動力が付与されることでローラ部50が皮膚を引っ張ることと、制動力の付与が解除されることで皮膚の引張りが解除されることとが繰り返されるため、大きいマッサージ効果を得たい場合に好適である。
なお、マッサージ器1に予め定められた複数の駆動パターンには、交換可能な複数のローラ部50のそれぞれに適した駆動パターンが含まれていてよい。すなわち、マッサージ器1では、特定の触感パターンを発現するために最適な、駆動パターンとローラ部50との組み合わせが、予め定められていてよい。そして、ユーザの情報端末Mは、特定の触感パターンがユーザにより選択されると、選択された触感パターンに適したローラ部50に交換するようユーザに促す情報を表示してよい。
[マッサージ器の動作]
図9は、情報端末Mとの間で予め定められた触感パターンを発現する場合における、マッサージ器1の動作の流れを示す図である。
マッサージ器1では、電源スイッチがONにされて起動すると、情報端末Mとペアリングを行う。そして、マッサージ器1では、情報端末Mの操作に応じてユーザにより選択された触感パターンの識別情報が情報端末Mから送信されると、この識別情報を通信部80で受信する(ステップ901)。そして、マッサージ器1では、受信された識別情報に対応した駆動パターンを駆動パターン記憶部74から読み出し(ステップ902)、読み出された駆動パターンに応じてPWM波形を生成する(ステップ903)。
その後、マッサージ器1では、生成されたPWM波形に応じて駆動回路71を動作させ(ステップ904)、駆動回路71の動作に応じて磁気粘性流体デバイス60を駆動する(ステップ905)。すると、マッサージ器1では、駆動パターンに応じて磁気粘性流体61の粘度が変化し、ローラ部50の回転に対して制動力が付与される(ステップ906)。
図10は、情報端末Mからオンデマンドで送信された信号波形を触感パターンとして発現する場合における、マッサージ器1の動作の流れを示す図である。
マッサージ器1では、電源スイッチがONにされて起動すると、情報端末Mとペアリングを行う。そして、マッサージ器1では、ユーザにより選択された触感パターンとしての信号波形が情報端末Mから送信されると、この信号波形を通信部80で受信する(ステップ1001)。そして、マッサージ器1では、受信された信号波形の振幅レベル等を調整して駆動パターンに変換し(ステップ1002)、変換された駆動パターンに応じてPWM波形を生成する(ステップ1003)。
その後、マッサージ器1では、生成されたPWM波形に応じて駆動回路71を動作させ(ステップ1004)、駆動回路71の動作に応じて磁気粘性流体デバイス60を駆動する(ステップ1005)。すると、マッサージ器1では、駆動パターンに応じて磁気粘性流体61の粘度が変化し、ローラ部50の回転に対して制動力が付与される(ステップ1006)。
なお、図9及び図10において、マッサージ器1は、情報端末Mから触感パターンが送信されると、磁気粘性流体デバイス60を駆動していた。しかしながら、マッサージ器1は、デフォルトの触感パターン及び駆動パターンが予め定められ、情報端末Mから触感パターンが送信されなくても、磁気粘性流体デバイス60を自動的に駆動してもよい。或いは、マッサージ器1は、ローラ部50の回転を検知するセンサを備え、ローラ部50の回転が検知されてから、磁気粘性流体デバイス60を駆動してもよい。
[作用効果]
以上のように、マッサージ器1は、ユーザに把持される把持部20を含む本体部10と、本体部10に対して回転可能に設けられたローラ部50と、ローラ部50の回転に対する制動力をローラ部50へ付与する制動部としての磁気粘性流体デバイス60とを備える。そして、マッサージ器1は、駆動パターンに基づいて磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御してローラ部50へ付与される制動力を電気的に制御することによって、ローラ部50からユーザへ提供される触感を制御する駆動制御部70を備える。
すなわち、マッサージ器1は、ローラ部50をモータ等で振動させてユーザへ触感を提供する構成ではなく、ローラ部50の回転に対する制動力を付与することによってユーザへ触感を提供する。一般的に、ローラ部をモータ等で振動させてユーザへ触感を提供するマッサージ器では、モータ等の振動が把持部に伝達してしまう。このため、このようなマッサージ器では、モータ等の振動が把持部を介してユーザの手に伝達するため、ユーザがマッサージしたい箇所ではない箇所に、ユーザが意図しない触感を提供することとなり、ユーザに不快感を与える可能性がある。モータ等の振動がユーザの手に伝達することを防ぐためには、ローラ部を振動させつつ把持部を振動させないような防振構造を採用する必要があり、複雑且つ制約の多い装置構成となる。更に、このようなマッサージ器では、把持部に伝達することで振動が減衰してしまうため、意図した触感が提供されるようローラ部50を振動させるためには、モータ等の振動を無駄に大きくしなければならず、効率的ではない。
マッサージ器1は、モータ等の振動等に因らず、ローラ部50の回転に対する制動力を付与することによって触感を発現すると共に、この制動力を電気的に制御することによって、ユーザへ提供される触感を制御することができる。このため、マッサージ器1は、把持部20に余計な振動が伝達されることなく、ユーザがマッサージしたい箇所にユーザが意図した触感を提供することができると共に、ユーザに提供される触感をダイナミック且つ任意に変化させることができる。よって、マッサージ器1は、所望の触感を効率的にユーザへ提供することができる。
更に、マッサージ器1は、磁気粘性流体デバイス60の駆動パターンとして、複数の駆動パターンが設けられており、駆動制御部70が複数の駆動パターンのうちから選択された駆動パターンに基づいて磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御することができる。このため、マッサージ器1は、ユーザの様々な嗜好又は属性に適した多様な触感パターンに対応させて磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御することができるため、1つのマッサージ器で多様な触感を提供することができる。よって、マッサージ器1は、ユーザにとって更に望ましい触感を効率的にユーザへ提供することができる。
更に、マッサージ器1は、ユーザの情報端末Mと通信可能な通信部80を備え、情報端末Mの操作に応じてユーザにより選択された駆動パターンに基づいて磁気粘性流体デバイス60の駆動を制御することができる。このため、マッサージ器1は、多様な触感パターンを簡単な操作で選択することができると共に、この機能を情報端末Mで実現すれば足りるためマッサージ器1の装置構成を簡略化することができる。よって、マッサージ器1は、所望の触感を更に効率的にユーザへ提供することができる。
更に、マッサージ器1は、本体部10に対してそれぞれが交換可能に装着される複数のローラ部50が設けられている。このため、マッサージ器1では、1つのマッサージ器で多様な触感をユーザへ提供することができると共に、ユーザの体表面に接触するローラ部50をユーザ自身で簡単に洗浄することができる。よって、マッサージ器1は、ユーザにとって更に望ましい触感を提供することができると共に、ローラ部50を清潔に保つことができる。
更に、マッサージ器1は、磁気粘性流体デバイス60の複数の駆動パターンが複数のローラ部50のそれぞれに適した駆動パターンを含む。このため、マッサージ器1では、複数のローラ部50と複数の駆動パターンとを組み合わせて、ユーザの嗜好又は属性に最適で多彩な触感を1つのマッサージ器で提供することができる。よって、マッサージ器1は、ユーザにとって更に望ましい触感を効率的にユーザへ提供することができる。
更に、マッサージ器1は、ローラ部50が、本体部10に対して磁石25、42を用いて着脱可能に設けられる。このため、マッサージ器1は、ユーザ自身で簡単にローラ部50を交換することができると共に、ローラ部50の交換を簡単な構成で実現することができる。よって、マッサージ器1は、所望の触感を効率的に提供できる清潔なマッサージ器1を簡単に実現することができる。
[その他]
上述の実施形態において、マッサージ器1では、ローラ部50の回転に制動力を付与する制動部が、磁気粘性流体デバイス60により構成されていた。しかしながら、この制動部は、磁気粘性流体デバイス60の代わりに電気粘性流体デバイスにより構成されてよい。この場合、マッサージ器1では、磁気粘性流体61の代わりに電気粘性流体が設けられる。この電気粘性流体は、分散媒に、分散媒との誘電率に差がある粒子を分散させたコロイド分散体であり、電界の強度によって可逆的に固液相変化が可能な電気粘性流体であってよい。また、この場合、マッサージ器1では、磁界発生手段62の代わりに電界発生手段が設けられる。この電界発生手段は、例えば、互いに異なる電位が印加される一対の電極を含んで構成され、一対の電極の間に電気粘性流体を挟持するように設けられてよい。電界発生手段は、電気粘性流体に作用する電界を発生させ、電気粘性流体の粘度を変化させる。電気粘性流体は、その粘度変化により回転軸34の回転運動に伴って発生する摩擦力を変化させることによって、ローラ部50へ制動力を付与する。
上述の実施形態において、マッサージ器1は、ユーザにマッサージ効果を与えるだけの狭義のマッサージ器に限定されない。マッサージ器1は、顔等にてローラ部50を転動させて美容効果を与える美容器具、ダイエット器具、及び、介護器具等の、各種ヘルスケア器具を含む。
上述の実施形態において、マッサージ器1は、特許請求の範囲に記載された「マッサージ器」の一例に該当する。本体部10は、特許請求の範囲に記載された「本体部」の一例に該当する。把持部20は、特許請求の範囲に記載された「把持部」の一例に該当する。回転軸34は、特許請求の範囲に記載された「回転軸」の一例に該当する。磁石25、42は、特許請求の範囲に記載された「磁石」の一例に該当する。ローラ部50は、特許請求の範囲に記載された「ローラ部」の一例に該当する。磁気粘性流体デバイス60は、特許請求の範囲に記載された「磁気粘性流体デバイス」の一例に該当する。磁気粘性流体デバイス60及び電気粘性流体デバイスは、特許請求の範囲に記載された「制動部」の一例に該当する。駆動制御部70は、特許請求の範囲に記載された「駆動制御部」の一例に該当する。通信部80は、特許請求の範囲に記載された「通信部」の一例に該当する。情報端末Mは、特許請求の範囲に記載された「情報端末」の一例に該当する。
上述の実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用することができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
上述の実施形態及び特許請求の範囲で使用される用語は、限定的でない用語として解釈されるべきである。例えば、「含む」という用語は、「含むものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「備える」という用語は、「備えるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
1 マッサージ器
10 本体部
20 把持部
21 把持面
22 一端部
23 連接部
24 他端部
25 磁石
30 軸部
31 基端部
32 先端部
33 回転体
34 回転軸
35 嵌合穴
40 保持部
41 軸受
42 磁石
50 ローラ部
51 外周面
52 凸部
53 開口部
54 底部
55 嵌合突起
56 回転突起
60 磁気粘性流体デバイス
61 磁気粘性流体
62 磁界発生手段
70 駆動制御部
71 駆動回路
72 制御部
73 判断処理部
74 駆動パターン記憶部
75 波形生成部
80 通信部
M 情報端末

Claims (7)

  1. ユーザに把持される把持部を含む本体部と、
    前記本体部に対して回転可能に設けられたローラ部と、
    前記ローラ部の回転に対する制動力を前記ローラ部へ付与する制動部と、
    駆動パターンに基づいて前記制動部の駆動を制御して前記ローラ部へ付与される前記制動力を電気的に制御することによって、前記ローラ部からユーザへ提供される触感を制御する駆動制御部と、
    を備えるマッサージ器。
  2. 前記制動部は、
    磁界の強度に基づいて磁気粘性流体の粘度を変化させることによって前記制動力を前記ローラ部へ付与する磁気粘性流体デバイスにより構成され、
    前記ローラ部の回転軸に取り付けられる、
    請求項1に記載のマッサージ器。
  3. 前記駆動パターンとして、複数の駆動パターンが設けられており、
    前記駆動制御部は、前記複数の駆動パターンのうちから選択された駆動パターンに基づいて、前記制動部の駆動を制御する、
    請求項1又は2に記載のマッサージ器。
  4. ユーザの情報端末と通信可能な通信部を更に備え、
    前記駆動制御部は、前記情報端末の操作に応じてユーザにより選択された駆動パターンに基づいて前記制動部の駆動を制御する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載のマッサージ器。
  5. 前記ローラ部として、複数のローラ部が設けられており、
    前記複数のローラ部は、前記本体部に対してそれぞれが交換可能に装着される、
    請求項1〜4の何れか1項に記載のマッサージ器。
  6. 前記駆動パターンとして、複数の駆動パターンが設けられており、
    前記複数の駆動パターンは、前記複数のローラ部のそれぞれに適した駆動パターンを含む、
    請求項5に記載のマッサージ器。
  7. 前記ローラ部は、前記本体部に対して磁石を用いて着脱可能に設けられる、
    請求項1〜6の何れか1項に記載のマッサージ器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114468657A (zh) * 2022-03-18 2022-05-13 厦门艾迪诺电子科技有限公司 一种家居用调节式智能按摩沙发

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