JP2020060678A - 撮像装置、撮像装置の制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents
撮像装置、撮像装置の制御方法およびコンピュータプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 プリセットを実行する時点での太陽の位置や撮像方向によっては、調整前の偏光フィルタの初期角度が調整後の最適な角度と値が離れていることによって偏光フィルタの角度調整に余計な時間を必要としてしまう課題があった。【解決手段】 映像を取得する撮像部と、偏光フィルタの調整角度を制御する偏光フィルタ制御部と、撮像部の撮像方向を制御するパンチルト制御部と、撮像部の撮像方向を含む撮像条件をプリセットとして記録し、偏光フィルタの調整角度と時間情報を含む過去の時点の履歴情報とをプリセットとともに記録する記録部と、履歴情報とプリセットを実行する時点の時間情報とを比較する比較部と、比較の結果から偏光フィルタの調整角度を調整する前に、調整角度を、プリセットを実行する前の時点の調整角度から、履歴情報に記録されている過去の時点の調整角度に変更するかしないかを決定する決定部と、を備える構成とする。【選択図】 図5
Description
本発明は、監視撮像装置などの撮像装置に関する。特に偏光フィルタを制御する構成を備えた撮像装置とその制御方法に関する。
従来、ネットワークや専用線を介して、遠隔操作により監視撮像装置を制御し、映像を監視するネットワークカメラシステムがある。カメラのフォーカス、ズーム、露出、解像度、ホワイトバランスなどの画質パラメータや撮像方向や画角を遠隔で制御することが可能となる。
また、偏光フィルタを備え、その光軸周りの角度を制御する機能を有するネットワークカメラがある。また、あらかじめカメラの撮影時の設定を記憶しておく、プリセット機能を有するものがある。プリセット実行時にはプリセットされた設定を呼び出してすぐに撮影を行うことができる。
特許文献1には、撮像装置の制御部が、記憶部に記憶された姿勢情報に基づいて撮像部の向きを制御するとともに、記憶部に記憶された偏光フィルタ情報に基づいて偏光フィルタの回転を制御する技術が開示されている。
特許文献2には、太陽と撮像装置との位置関係によって、不要光除去に適した偏光フィルタの角度を求め、偏光フィルタの回転制御を行う技術が開示されている。
しかしながら、太陽と撮像装置との位置関係から偏光フィルタの角度を求めるとしても、撮像装置に入射する光の偏光方向は、反射面の向きにもよるものである。そのため、事前に撮像装置の周囲の物体の位置と姿勢について必要な情報を知っていなければ偏光方向を算出することはできない。また、もし周囲の物体の位置姿勢について必要な情報を知っていても、実際には光線を追跡してシミュレーションし偏光方向を求めるための計算には時間がかかる。
そこで、プリセットの実行の度に偏光フィルタの角度を調整することにしたとする。しかし、そのようにしても、プリセットを実行する時点の日時から決まる太陽の位置や撮像方向によっては、調整前の偏光フィルタの初期角度が調整後の最適な角度と値が離れていることによって偏光フィルタの角度調整に余計な時間を必要としてしまう。
そこで、本発明の目的は、上述の問題を解消し、必要に応じて偏光フィルタ角度を短時間で調整して速やかに最適な条件で撮像を開始することを可能にした撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、映像を取得する撮像部と、偏光フィルタの調整角度を制御する偏光フィルタ制御部と、前記撮像部の撮像方向を制御するパンチルト制御部と、撮像部の撮像方向を含む撮像条件をプリセットとして記録し、偏光フィルタの調整角度と時間情報を含む過去の時点の履歴情報とをプリセットとともに記録する記録部と、履歴情報とプリセットを実行する時点の時間情報とを比較する比較部と、比較の結果から偏光フィルタの調整角度を調整する前に、調整角度を、プリセットを実行する前の時点の調整角度から、履歴情報に記録されている過去の時点の調整角度に変更するかしないかを決定する決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、プリセットの実行の度に偏光フィルタの角度を調整する際に、プリセットを実行する時点の日時から決まる太陽の位置や撮像方向によって、調整前の偏光フィルタの初期角度が調整後の最適な角度と値が離れていることによって偏光フィルタの角度調整に余計な時間を必要としてしまうことを抑え、偏光フィルタの調整角度についての過去の履歴情報とプリセットを実行する時点の日付と時刻に応じて、参考にできる履歴情報があれば偏光フィルタの調整前の初期角度を最適にすることで調整を短時間に行うことができ、速やかに最適な条件で撮像を開始することが可能となる。
以下、図を参照して、本発明の第一の実施形態を説明する。
図1を参照して、本実施形態に係るシステムの構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るシステムは、撮像装置1000、クライアント装置2000を有する。
先ず、撮像装置1000について説明する。撮像装置1000は監視カメラなどの撮像装置であり、クライアント装置2000において設定された姿勢や画角などの撮像パラメータに従って撮像する。撮像装置1000によって撮像された映像は、ネットワーク1500を介してクライアント装置2000に対して送信される。
撮像装置1000は、偏光フィルタ1400を備える。
撮像装置1000のパン駆動機構1100は監視撮像装置1000の撮像方向をパン方向に変更する。チルト駆動機構1200は監視撮像装置1000の撮像方向をチルト方向に変更する。レンズ駆動機構1300は監視撮像装置1000の画角を変更する。ユーザはレンズ駆動機構を取り外して交換することも可能である。
偏光フィルタ駆動機構1450は偏光フィルタ1400の角度を、光軸まわりに回転させて、変更する。
図2は偏光フィルタ1400の光軸まわりの回転動作を説明する図である。偏光フィルタ140は円形の平板状であり、撮像装置1000の撮像光学系の先端にある。偏光フィルタは撮像光学系のレンズ群に対して一意に定まる光軸に対して回転可能に構成される。図2はその光軸方向に沿って撮像装置1000に向かって見た模式図として描いている。
図2の縦縞は、偏光フィルタ140を透過することが可能な直線偏光の偏光方向を示す。
回転中心は撮像光学系から一意に定まる光軸の通る位置であって、偏光フィルタ140の回転中心を表す。
軸Aは、回転中心を通り光軸に垂直であって、偏光フィルタ140を透過する偏光方向に沿っている。
偏光フィルタ140が回転すると、図2(a)から図2(b)に示す状態に変化する。軸Aは回転によってBの位置に、角度Δθ1だけ回転して移動する。このように光軸まわりに偏光フィルタ140が回転することによって、偏光フィルタ140を透過して撮像装置1000に入射する光の偏光方向が変化する。
次に、図1に戻り、ネットワーク1500について説明する。
ネットワーク1500は、Ethernet(登録商標)等の通信規格を満足する複数のルータ、スイッチ、ケーブル等から構成される。本実施形態では、ネットワーク1500は、撮像装置1000とクライアント装置2000との間の通信を行うことができるものであればよく、その通信規格、規模、構成を問わない。ネットワーク1500は、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)等により構成されてもよい。
次にクライアント装置2000について説明する。クライアント装置2000は、パーソナルコンピュータ、サーバ装置、タブレット装置等の映像処理装置として機能する装置である。クライアント装置2000は、撮像装置1000からネットワーク1500を介して映像情報を受信する。クライアント装置2000は入力装置2008と表示装置2009とを備える。
次に入力装置2008について説明する。入力装置2008は、キーボードやマウス、タッチパネルなどのユーザインターフェースにより構成されており、ユーザが操作することで各種の指示をクライアント装置2000に対して入力することができる。図1では入力装置2008はクライアント装置2000と一体に構成されている。
次に表示装置2009について説明する。表示装置2009は、液晶画面などにより構成されており、クライアント装置2000による処理結果を映像や文字などでもって表示することができる。図1では表示装置2009はクライアント装置2000と一体に構成されている。
なお、図1では、クライアント装置2000が入力装置2008と表示装置2009とを備えた1つの装置としているが、入力装置2008と表示装置2009とをクライアント装置2000とは別体としてもよい。表示装置2009はクライアント装置2000と一体として入力装置2008は別体としてもよい。入力装置2008はクライアント装置2000と一体化させ表示装置2009は別体としてもよい。入力装置2008と表示装置2009とは一体化させつつ、クライアント装置2000とは別体としてもよい。
クライアント装置2000は、撮像装置1000に対して、後述するプリセットの登録や偏光フィルタ140の設定や撮像制御のコマンドを送信する。撮像装置1000は、それらのコマンドに対するレスポンスをクライアント装置2000に送信する。
次に、撮像装置1000のハードウエア構成例について、図3(a)のブロック図を用いて説明する。尚、図3(a)に示した構成は撮像装置1000に適用可能な構成の一例に過ぎず、適宜変形変更が可能である。
CPU1101は、主記憶装置1102に格納されているコンピュータプログラムとデータを用いて処理を実行する。これによりCPU1101は、撮像装置1000全体の動作制御を行うと共に、後述する機能を実現する。
主記憶装置1102は、Random Access Memory(RAM)等の記憶装置である。主記憶装置1102は、補助記憶装置1103からロードされたコンピュータプログラムやデータ、撮像部1105による撮像映像、ネットワークI/F1107を介してクライアント装置2000から受信した各種のデータを格納するためのエリアを有する。さらに主記憶装置1102はCPU1101が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように主記憶装置1102は、各種のエリアを適宜提供することができる。
補助記憶装置1103は、ハードディスクドライブ(HDD)、Read only Memory(ROM)、ソリッドステートドライブ(SSD)等の大容量情報記憶装置である。
補助記憶装置1103には、OS(オペレーティングシステム)や、撮像装置1000が行うものとして後述する各処理をCPU1101に実行もしくは制御させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。
また補助記憶装置1103には、ネットワークI/F1107を介してクライアント装置2000から受信したデータも保存される。補助記憶装置1103に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU1101による制御に従って適宜主記憶装置1102にロードされ、CPU1101による処理対象となる。
撮像センサ1105は、図示しない撮像素子と撮像光学系とを有し、撮像光学系の光軸と撮像素子の受光面との交点を撮像中心として被写体を撮像する。撮像素子には、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)、CCD(Charged Coupled Device)等がある。
ネットワークI/F1107は、撮像装置1000がネットワーク1500を介してクライアント装置2000との間のデータ通信を行うために利用するインターフェースである。
次に、クライアント装置2000のハードウエア構成例について、図3(b)のブロック図を用いて説明する。なお、図3(b)に示した構成は、クライアント装置2000に適用可能な構成の一例に過ぎず、適宜変形や変更が可能である。
CPU2001は、主記憶装置2002に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて処理を実行する。これにより、クライアント装置2000全体の動作制御を行うと共に、クライアント装置2000が行うものとして後述する各処理を実行若しくは制御する処理装置である。CPU2001は、主記憶装置2002に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて処理を実行することで、後述する機能を実現する。
主記憶装置2002は、Random Access Memory(RAM)等の記憶装置である。主記憶装置2002は、補助記憶装置2003からロードされたコンピュータプログラムやデータ、ネットワークI/F2007を介して撮像装置1000から受信した各種のデータや撮像映像を格納するためのエリアを有する。さらに主記憶装置2002は、CPU2001が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように主記憶装置2002は、各種のエリアを適宜提供することができる。
補助記憶装置2003は、ハードディスクドライブ(HDD)、Read Only Memory(ROM)、ソリッドステートドライブ(SSD)等の大容量情報記憶装置である。補助記憶装置2003には、OS(オペレーティングシステム)や、クライアント装置2000が行うものとして後述する各処理をCPU2001に実行若しくは制御させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。
また補助記憶装置2003には、ネットワークI/F2007を介して撮像装置1000から受信した各種のデータや撮像映像も保存される。補助記憶装置2003に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU2001による制御に従って適宜主記憶装置2002にロードされ、CPU2001による処理対象となる。
入力装置2008をクライアント装置2000と別体とした場合には、クライアント装置2000に接続するためのインターフェースをクライアント装置2000に備える。出力装置2009も同様であり、クライアント装置2000と別体とした場合には、クライアント装置2000に接続するためのインターフェースを備える。ネットワークI/F2007は、クライアント装置120がネットワーク1500を介して撮像装置1000との間のデータ通信を行うために利用するインターフェースである。
図4は、本実施形態に係る撮像装置1000とクライアント装置2000の概念的な構成を示すブロック図である。まず撮像装置1000の側のソフトウエア構成について説明する。
1001は映像取得部、1002は映像処理部、1003はシステム制御部である。
1005はレンズ制御部、1008はパンチルト制御部、1009は記録部である。1011は偏光フィルタ制御部、1012は通信部である。
映像取得部1001は、図3の撮像センサ1105に対応する。
映像処理部1002は、映像取得部1001において取得された映像情報に対して、所定の画質補正処理や圧縮符号化処理を行い、映像情報をシステム制御部1003に送り、図3のCPU1101に相当する。
システム制御部1003は、クライアント装置2000から通信部1012を介して伝達された撮像装置1000を制御する制御コマンドを解析し、コマンドに応じた処理を行い、図3のCPU1101に相当する。また、システム制御部1003は映像処理部1002で生成した映像情報を通信部1012経由でクライアント装置2000へ送信する。さらに、システム制御部1003は、後述するプリセット実行の制御コマンドを受け取った場合に、後述する偏光フィルタ角度を調整する動作をするように偏光フィルタ制御部1011に対し指示する。加えて、システム制御部1003は、映像処理部1002で生成された映像情報の評価を行い、最適な偏光フィルタ角度を計算する。この偏光フィルタ140の角度計算のための映像情報の評価については詳細を後述する。
さらに、システム制御部1003は、図4の記録部1009から、後述するプリセット情報や偏光フィルタ1400の角度情報を取得し、取得したこれら情報を基に、偏光フィルタ1400の角度を決定する処理を行う。
レンズ制御部1005は、システム制御部1003から伝達された指示に基づいて、撮像装置1000のレンズの駆動の制御を行う。このレンズ制御部1005の制御に従って撮像装置1000のレンズ群が光軸方向に動作する。これによってフォーカスが調整される。
パンチルト制御部1008は、撮像装置1000のパン方向とチルト方向の動作を制御する。パンチルト制御部1008はアクチュエータに指示を送り、その駆動を制御する。
記録部1009は、後述するプリセット情報やプリセット毎の偏光フィルタの角度情報を補助記憶装置1103に対して書き込み、そしてその後、必要に応じて読み出しを行う。
偏光フィルタ制御部1011は、システム制御部1003から伝達された指示に基づいて、偏光フィルタの光軸まわりの回転駆動を制御する。
これらのレンズ制御部1005とパンチルト制御部1008と偏光フィルタ制御部1011は、図3では駆動装置1104に相当する。
通信部1012は、生成された映像情報をクライアント装置2000に送る。また、通信部1012は、クライアント装置2000から送信される制御コマンドを受信し、システム制御部1003へ伝達する。また、通信部1012は、クライアント装置2000から送信されるコマンドに対する撮像装置1000のレスポンスをクライアント装置2000へ送信する。通信部1012は、図3ではCPU1101とネットワークI/F1107に相当する。
システム制御部1003は、通信部1012から伝達された制御コマンドを解析し、制御コマンドに応じた処理を行う。また、通信部1012から伝達された、後述するプリセット実行の制御コマンドを解析し、偏光フィルタの履歴情報を記録部1009から取得し、偏光フィルタ角度調整の前処理を行い、その前処理の結果に応じて偏光フィルタ制御部1011へ指示を伝達する。
また、システム制御部1003は、偏光フィルタ1400の角度と映像情報から偏光フィルタ140の角度について評価を行い、偏光フィルタ1400の最適な角度を計算する処理を行う。
続いて、図4を参照してクライアント装置2000側のソフトウエアの処理について説明する。
表示部2001は、撮像装置1000から通信部2004を介して取得した映像情報を、システム制御部2003を介して、図3の表示装置2009に表示するための処理を行う。撮像装置1000から取得した映像を表示して、撮像装置1000の制御を行うためのグラフィックユーザーインターフェース(以下、GUIと称する)を表示する処理も行う。表示部2001は、図3では表示装置2009に相当する。
入力部2002は、図3の入力装置2008からの信号の取り込みを行う。クライアント装置2000を操作するユーザは、入力装置2008を介してGUIを操作し、入力を行う。後述するプリセットの登録等もGUIを介してユーザが行う。
入力部2002は、図3では入力装置2008に相当する。
システム制御部2003は、ユーザの前述のGUI操作に応じてコマンドを生成し、通信部2004を介して撮像装置1000へ送信する。また、システム制御部2003は、通信部2004を介して受信した撮像装置1000からの映像情報を表示部2001に送信し、GUIとともにユーザに対して表示させる処理を行う。
このようにクライアント装置2000は、ネットワーク1500を介して、ユーザのGUIの操作を撮像装置1000へ伝達し、撮像装置1000の撮像した映像情報を表示する処理を行う。
次に図5のフローチャートを参照して処理の流れを説明する。
これらの処理は撮像装置1000が、撮像装置1000の内部の補助記憶装置1103から主記憶装置1102にプログラムを読み出して、CPU1101がそのプログラムに基づいて実行する処理である。
撮像装置1000は偏光フィルタ角度の一定期間の調整履歴を補助記憶装置1103に保持しておき、実行中のプリセット設定の履歴情報から現在の状態と近い設定の偏光フィルタ角度に移動してから、偏光フィルタの調整を行う。この処理の手順について詳細を以下に説明する。
ステップS3001では、撮像装置1000側のシステム制御部1003が、プリセット実行を開始する。ここでプリセットとは撮像装置1000の撮像の方向、画角、偏光フィルタ角度といった撮像条件をユーザが事前に設定、すなわちプリセットして登録しておくことである。露出やホワイトバランスなど撮像に関する他の撮像条件が同時に登録されていてもよい。プリセットを実行するプリセット実行とは、事前にユーザが設定し登録した撮像条件を呼び出して撮像装置1000に実際に設定することである。
このようにプリセットは、プリセット実行によってその設定が呼び出されると、撮像装置1000がその設定を用いてすぐに撮像を行うことができて便利である。ユーザはプリセットの設定を複数、事前に登録することができる。プリセットは識別のためのID番号またはそれに類する番号と、撮像装置1000の撮像方向と、偏光フィルタ1400の前回調整時の角度と前回調整した日時である更新日時を含む。
プリセットによって登録されている情報について、図9を用いて説明する。ユーザはプリセット1とプリセット2という2つのプリセットを登録している。プリセット1とプリセット2という名前が2つのプリセットを識別可能にする。この名前は数字と文字によるID番号とされてもよい。もちろん3つ以上のプリセットがあってもよい。プリセット1には日時7000と偏光フィルタ角度7002、パン7003、チルト7004とあって、これらの情報が撮像装置1000の補助記憶装置1103に記録されている。ユーザがプリセット1の撮像方向の登録情報を変更したり、撮像装置1000が偏光フィルタ1400の角度を調整して変更したりした場合には、新しい情報が最下段に一行追加され保存される。このように偏光フィルタ1400の角度の調整の時間情報を含む過去の登録情報は履歴として保存される。このような登録情報に基づいてプリセット実行はなされる。
プリセット実行の指示は、ユーザが手動で行ってもよいし、事前に登録することで指定した日時にプログラムを補助記憶装置1103から呼び出され、このプログラムに沿って撮像装置1000のシステム制御部1003が実行してもよい。
システム制御部1003は、撮像の方向はパンチルト制御部1008に、画角はレンズ制御部1005に、偏光フィルタ角度は偏光フィルタ制御部1011に、制御を行うように指示を出し、各制御部が指示に合致する位置になるように制御するように指示を行う。
図5に戻って説明する。ステップS3001ではこの一連のプリセット実行を開始する。
ステップS3002では、システム制御部1003は、複数のプリセット設定のうち、プリセット実行で実行中のIDのプリセット設定の日付と時刻と偏光フィルタ角度の履歴情報を取得する。
ステップS3003では、システム制御部1003は、補助記憶装置1103に保持されている履歴情報から以下を判定する。すなわち、実行中のプリセット設定の履歴情報を取得して、履歴情報の中の最新の更新日時から現在のプリセットを実行する時点の日時が一定時間以上経過しているかどうかを比較して判定する。ここでシステム制御部1003は比較部と呼び換えても良い。ここで判定に用いられている判定条件は、1時間以内というように事前に値を決めて設定をしておくとよい。
この判定によって最新の更新日時から現在日時が一定時間以上経過していると判断された場合は、ステップS3004へ進む。一定時間以上経過していない場合は、ステップS3005へ進む。各々のIDのプリセット設定が実行される度にその実行された日時は保存され、更新される。ここで更新とは図9で最下段に最新の情報を1行追加することに相当する。
ステップS3004では、システム制御部1003は、実行中のIDのプリセット設定について、過去一定期間内に同じ時間帯に実行された履歴情報が存在するかどうかを、履歴情報を参照して判断する。過去一定期間内は過去3日以内として、同じ時間帯と判定するかどうかの基準を現在日時の0.5時間前から現在日時の1時間後までとして、設定をするとよい。
このように設定されている基準に沿って、過去一定期間内に同じパンチルト角度で同じ時間帯に実行された履歴情報が存在する場合は、ステップS3006へ進む。過去一定期間内に同じパンチルト角度で同じ時間帯の履歴情報が存在しない場合は、ステップS3007へ進む。
ステップS3005では、現在日時が実行中のプリセット設定の最新の更新日時から一定時間以上経過していないので、システム制御部1003は、履歴情報がそのまま利用可能と判断する。ここでいう最新の更新日時とは、図9の最下段の一行の更新日時を指す。そして、システム制御部1003は記録部1009を介して履歴情報を呼び出し、最新の履歴情報として保存されている偏光フィルタ角度に偏光フィルタを回転させるよう偏光フィルタ制御部1011に指示を送信する。次にステップS3008へ進む。
ステップS3006では、現在日時が実行中のプリセット設定の最新の更新日時から一定時間以上経過しているが、過去一定期間内に同じ時間帯の履歴情報が存在する、という状態である。そのため、システム制御部1003は、実行中のプリセット設定の履歴情報の記録から、同じ時間帯の履歴情報から最新の日付の偏光フィルタ角度を参照して、その角度に偏光フィルタを回転させるよう偏光フィルタ制御部1011に指示を送信する。次にステップS3008へ進む。
ステップS3007は、現在日時が実行中のプリセット設定の最新の更新日時から一定時間以上経過しており、過去一定期間内に同じ時間帯の履歴情報が存在しない場合の選択肢である。この場合には、システム制御部1003は、参考にする履歴情報が無いので、偏光フィルタ1400の角度調整の前に、制御の指示は行わない。偏光フィルタ1400の角度の調整前の初期角度は、プリセット実行前の状態をそのまま保ち、偏光フィルタの角度調整を待つ。そして次のステップS3008へ進む。このように偏光フィルタ1400を回転駆動するかしないかはシステム制御部1003が決定している。そのため、ここでシステム制御部1003は決定部と呼び換えてもよい。
ステップS3008では、ステップS3005〜S3007の結果を踏まえ、偏光フィルタ1400を回転させながら、最適な偏光フィルタ1400の角度を求めるため映像の評価をする。映像の評価についての詳細は後述する。
偏光フィルタ1400の初期角度はどのステップを経由してきたかで異なる。ステップS3005の次の動作の場合には、実行中のプリセット設定の最新の偏光フィルタ角度となっている。ステップS3006の次の動作だったならば、実行中のプリセット設定の履歴情報から同じ時間帯の最新の日付の偏光フィルタ角度となっている。ステップS3007の次の動作だったならばプリセット実行前の偏光フィルタ角度をそのまま保っている。
ここで、ステップS3008の映像の評価は次のような流れで行われる。
撮像装置1000は撮像センサ1105から映像を取得する。取得した映像は、ハードウエアとしては撮像装置1000のCPU1101で評価される。ここで撮像装置1000のソフトウエアのシステム制御部1003が、撮像部1001から映像処理部1002を介して映像情報を取得する。システム制御部1003は、偏光フィルタ制御部1011に指示を出して偏光フィルタ1400を回転させて駆動させながら、映像情報の取得を繰り返し行う。すると偏光フィルタ1400の角度に応じて映像情報が変化する。この変化をシステム制御部1003が解析して、偏光フィルタ1400の最適な角度を算出する。システム制御部1003は算出した最適な偏光フィルタ角度に角度を変更するよう、偏光フィルタ制御部1011に指示を送る。
ここで偏光フィルタ1400は初期角度に対して時計まわり、反時計まわりに回転して調整される。初期角度が最適な角度と近いほど、映像の評価で最適なフィルタ角度の判断が可能な範囲を超えて、大きく角度を変える必要は無いので、調整時間が短縮される。
ガラスや水面などの反射による写り込みを防止したい場合や、ガラス越しの撮像をしたい場合に、偏光フィルタ1400の調節は有効である。
ガラスや水面からの反射光量は、反射面と撮像装置1000の相対位置関係によって決まる。撮像装置1000のプリセット設定において、撮像装置1000の向きが変わると、偏光フィルタ1400の最適な角度は異なる。しかし、偏光フィルタ1400の角度を調整することで不要な光を遮光して撮像を行うことができる。
偏光フィルタ1400は特定の直線偏光を透過するので、特定方向以外の偏光方向の光を遮断して、不要な光を効率的に取り除くことができる。
偏光フィルタ1400が回転すると、映像情報のコントラストが変化する。具体的にはガラスや水面からの反射光と透過光の光量の割合が、偏光フィルタ1400の回転に伴って変化する。システム制御部1003が、このコントラストの変化を解析することによって、偏光フィルタ1400の最適な角度を算出する。
ステップS3009では、以上のような評価で決定した角度に偏光フィルタ1400の角度を変更する指示を行う。
ステップS3010では、システム制御部1003は、現在日時と算出した偏光フィルタ角度を含む情報を、記録部1009によって補助記憶装置1103に保存している履歴情報に追加して、処理を終了する。
このようにして撮像装置の制御は行われる。
次に図6を説明する。図6は本実施形態に係るクライアント装置2000側の表示装置2009に表示されるGUIを示す図である。このGUIは撮像装置1000を設定するための画面を示す。
クライアント装置2000に設定されているこのGUIアプリケーションを用いることによって、ネットワーク1500を介して、ユーザは撮像装置1000を操作したり設定を変更したりすることができる。ユーザは出力装置2009の表示を見ながら操作する。図6は、プリセット実行時の偏光フィルタ角度の調整方法を選択する場合に表示される画面を表しており、ユーザは、マウス等の入力装置2008を操作することによってこのGUIを操作し、出力装置2009上に表示されている処理を選択する。
そして、図6のGUIで、自動で偏光フィルタの調整をするチェックボックス4001を選択するか、もしくは手動で偏光フィルタの調整をするチェックボックス4002を選択する。これらの設定は、チェックボックス4001、4002を選択した後で適用ボタン4003をユーザがマウスクリックによって押下すると適用される。システム制御部1003がその情報を記録部1009に送り、記録部1009によって補助記憶装置1103に記録され保持される。チェックボックス4001、4002を選択しても、もしユーザがクリアボタン4004をクリックして押下した場合には、これらの設定は反映されない。
図6のGUIにおいてユーザが、自動偏光フィルタの調整を行う方のチェックボックス4001を選択したとする。すると、これまで説明したような偏光フィルタ1400の調整処理が行われる。しかし、ユーザが手動のチェックボックス4002を選択した場合には、これまで説明したような偏光フィルタ1400の調整処理は行われない。
図7は、記録部1009に保持されているプリセット設定毎の偏光フィルタ角度の履歴情報を説明する図である。図7は、説明をわかりやすくするために、図9とは異なり、日時と偏光フィルタ角度の2項目だけとしている。実際にはパン方向とチルト方向の撮像方向を表す項目とデータも存在するが図示は省略されている。
2018/04/07の13:00:00にプリセット2からプリセット1へ撮像方向を変更するプリセット実行が行われたとする。ここで図7の日時は偏光フィルタ1400の調整履歴だけを抜粋して示す。2018/04/07の13:00:00がプリセットを実行する開始時点である。この後に、システム制御部1003は指示を各部に送信して、パンチルト制御部1008にプリセットされた撮像方向にパンチルトを行わせる。そして、変更フィルタ制御部1011に偏光フィルタ1400の角度を必要に応じて初期角度に変更させる。その後、偏光フィルタ1400の角度の調整を行わせて、記録部1009に調整履歴を更新させる。詳細を以下で説明する。
図7に示すようにプリセット2からプリセット1になるプリセット実行が行われると、図示しないパンチルト角度が異なるために撮像装置1000が回動する。この時点では、プリセット1のテーブル5000の日時情報は、最下段の2018/04/07の12:35:15の情報が最新である。この場合には、プリセット実行日時の2018/04/07の13:00:00までに、2018/04/07の12:35:15から、時間は0:24:45しか経過していない。ここで判定条件が1時間とすれば、1時間を超えていないので、判定条件の範囲内であるとシステム制御部1003は判断する。そして、最新の履歴情報である2018/04/07の12:35:15の偏光フィルタ角度である250°に偏光フィルタ1400の角度を合わせる。ここではプリセット2からプリセット1になるプリセット実行が行われたが、以前プリセット1の状態のときに設定した偏光フィルタ1400の角度250°を採用したこととなる。
パンチルト角度に違いはないが、日時が違えば日差しの方向が変わることによって偏光フィルタ140の角度を変えないと最適な撮像ができない。しかし現在の日時と比較して判定条件の範囲内を許容範囲内と判断して、以前の偏光フィルタ角度を初期角度に採用した、ということである。前述のようにこの後は偏光フィルタ1400の角度を回転させながら調整するが、調整後の角度はこの250°という角度に近いことが予想される。このように最終的な調整角度に近い角度を初期値として調整することで、調整時間を短縮できる。
また、次の場合として、2018/04/08の10:00:00にプリセット2からプリセット1へ撮像方向を変更するプリセット実行を行った場合を説明する。同様に図8、7を用いて説明する。この場合は、システム制御部1003は最新の履歴情報である2018/04/07の12:35:15から21:24:45経過している。判定条件を前述の場合と同様に1時間とすると、判定条件の範囲外であるとシステム制御部1003は判断する。そこで、次にシステム制御部1003は履歴情報から日付は違っていても時刻が10:00:00に最も近しい時間帯の履歴情報を検索する。するとプリセット1のテーブルの中では、日時が2018/04/06の10:45:22の情報が日付は異なっていても時刻が最も近い。10:00:00と10:45:22を比較すると、プリセット2からプリセット1へプリセット実行している日時の10:00:00に対し、0.5時間前から1時間後の範囲の間である。尚、日付はプリセットを実行した2018/04/08と、検索によって抽出された2018/04/06とは日付の違いは2日である。ここで日付に関する判定条件は3日以内とすれば、判定条件の範囲内であると判断する。
これによって時刻が近しく同じ時間帯とみなせる履歴情報がある、とシステム制御部1003は判断する。この場合、履歴情報の日時から一定時間以上経過していて日付は異なるが、時刻としては履歴情報とプリセットを実行する時点とが一定の時間差以内である。そこで、この履歴情報を用いて偏光フィルタ角度を10°とするように、システム制御部1003が偏光フィルタ制御部1011指示を送信する。この角度を変更フィルタ1400の角度調整前の初期角度として採用する。
また、プリセット実行の日時から1時間以内の履歴と、日付が3日以内で時間帯が0.5時間前から1時間後の範囲の履歴と、いずれも存在しない。そのような場合は、偏光フィルタ1400の角度は変更しないで、現在の角度を初期角度として、偏光フィルタ1400の角度調整を行う。
以上、説明したように、第一の実施形態では、プリセット実行時点と最も時間情報の近い履歴情報を採用する。もしそれが無ければ、所定の範囲で日付は違っても時刻がプリセット実行時点と近く同じ時間帯とみなせる履歴情報があればその履歴情報を採用する。そして、その履歴情報に基づいた偏光フィルタ1400の初期角度とする。どちらもなければ現在の角度を初期角度とする。
このようにその都度最適な履歴情報を選択して用いて、偏光フィルタ1400の最終的な調整角度に近い角度を初期値として採用することで、複雑な計算に頼ることなく調整時間を短縮することができる。
尚、本実施形態において、実行中のプリセット1の履歴情報の中に採用できる履歴情報が存在しない場合に、パンチルトズームの条件が同じであれば、他のプリセットの履歴情報の中から検索してもよい。図7はプリセット1とプリセット2とでパンチルト角度が違う前提で説明しており、プリセット2の中に当てはまる履歴は無い。
他のプリセットから探す第二の実施形態について、以下で説明する。尚、第一の実施形態と同じ部分については説明を省略する。図8を用いて説明する。
ステップS6005で実行中のプリセットにおいて過去一定期間内で同じ時間帯の履歴情報が存在しない場合に、ステップS6008に分岐する。
ステップS6008では、プリセットを実行する時点と最も日時の近い履歴情報も、所定の範囲で日付は異なるが時刻がプリセットを実行する時点と近く時間帯が同じとみなせる履歴情報も、どちらも同じIDのプリセットの履歴情報の中にはない。
そこで、システム制御部1003は、現在実行中のプリセット設定の撮像方向に最も近い撮像方向の履歴情報を持つプリセットを検索する。そして、システム制御部1003は、現在実行中のIDのプリセット以外からも撮像方向が近く、過去一定期間内で同じ時間帯の履歴情報が存在するかどうかを判断する。ここで撮像方向が近いプリセットとは、パンチルトの設定が近いプリセットのことである。偏光フィルタ1400の最適な角度は撮像方向によって大きく変わるので、撮像方向が近いとは、現在実行中のプリセットと撮像方向がほとんど同じ状態を指す。
現在実行中のプリセットと撮像方向が近く過去一定期間内で時間帯の近い履歴情報が存在する場合は、ステップS6009へ進む。現在実行中のプリセットと撮像方向が近く過去一定期間内でプリセット実行の時点と時刻が近く時間帯が同じとみなせる履歴情報が存在しない場合は、ステップS6010へ進む。
ステップS6009では、システム制御部1003は、実行中のプリセットと近い撮像方向の履歴情報から最新の日付の同じ時間帯の偏光フィルタ角度を調整前の初期角度とする。
ステップS6010では、現在実行中のプリセットと撮像方向が近く過去一定期間内でプリセットを実行する時点の時刻が近く時間帯が同じとみなせる履歴情報が存在しない場合なので、参考とできる履歴情報は無いとシステム制御部1003は判断する。そして、偏光フィルタ1400は初期角度へ調整角度を変更されることなる、プリセット実行前の偏光フィルタ角度の状態を保ちながら、次のステップS6011へ進む。
ステップS6011では、第一の実施形態と同様に、システム制御部1003の指示に従って、撮像装置1000は偏光フィルタを回転させながら、映像評価をして角度を調整する。
以降のステップは第一の実施形態と同様である。
プリセットのテーブルについて図9を用いて説明する。
左側のテーブル7000は、プリセット1の履歴情報を表す。列7001は更新された日時を表す。列7002は列7001の更新された日時での偏光フィルタ1400の最適な調整角度を表す。列7003と列7004はそれぞれ更新された時点で設定されているパンチルトの設定値すなわち撮像方向を表す。
右側のテーブル7010は、プリセット2の履歴情報を表す。列7011は更新された日時を表す。列7012は列7011の更新された日時での偏光フィルタ1400の最適な調整角度を表す。列7013と列7014はそれぞれ更新された時点で設定されているパンチルトの設定値すなわち撮像方向を表す。
3つ以上のプリセットがあっても同様である。補助記憶装置1103の記憶容量の節約のため、一定期間を経過した履歴情報は削除してもよい。この場合には一定期間は3日間とするとよい。3日間経過した履歴情報は、システム制御部1003が記録部1009に指示を送信することによって、補助記憶装置1103から削除される。これにより補助記憶装置1103の記憶容量は効率的に用いられる。
以上説明したように、第二の実施形態では、実行中のプリセットからだけではなく、異なるプリセットの履歴情報からも検索する。そして、実行中のプリセットと撮像方向が同一に近い撮像方向で、ある一定期間内の同じ時間帯の履歴情報の角度に偏光フィルタ1400を回転させ、その角度を初期角度とする。そして、最適な偏光フィルタ角度に近い角度から調整を開始することで、プリセット実行時に、偏光フィルタ角度を調整完了するまでの時間を短縮させ、短い時間で最適な撮像条件で撮像を始めることが可能となる。
尚、上記の第二の実施形態では、システム制御部1003は、プリセットの撮像方向の変更があった場合でも、継続して同じテーブルに履歴情報を追加している。図9のプリセット1に関する左側のテーブル7000で、2018/04/05 11:00:40のデータにおいてはパン角度が30°、チルト角度が40°である。しかし、次の行の2018/04/06 13:45:22のデータにおいてはパン角度が60°、チルト角度が90°となっている。現在実行中のプリセットがプリセット1で、パン角度が30°、チルト角度が40°の場合、直近1時間以内の履歴が同じプリセット1にあったとする。しかし、そうだとしても、パン角度が60°、チルト角度が90°というように履歴情報と異なっているならば採用することはできないことはいうまでもない。
また、以上の説明ではすべて、システム制御部は撮像装置1000側のシステム制御部1003であるとして説明した。しかし、システム制御部はクライアント装置2000側のシステム制御部2003としてもよい。この場合にはクライアント装置2000側のシステム制御部がコマンドを送信して、撮像装置1000に所定の動作を行わせる。このように構成すると撮像装置1000側の負荷を軽くして動作を高速化することができ、撮像装置1000の構成を簡略化して小型化することができる。ここでクライアント装置2000が撮像装置1000に送信する情報は、撮像方向と偏光フィルタの角度調整に関する制御コマンドを含む。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1000 撮像装置
1001 映像取得部
1011 偏光フィルタ制御部
1008 パンチルト制御部
1009 記録部
1003 比較部(システム制御部)、決定部(システム制御部)
1001 映像取得部
1011 偏光フィルタ制御部
1008 パンチルト制御部
1009 記録部
1003 比較部(システム制御部)、決定部(システム制御部)
Claims (6)
- 映像を取得する撮像部と、
偏光フィルタの調整角度を制御する偏光フィルタ制御部と、
前記撮像部の撮像方向を制御するパンチルト制御部と、
前記撮像部の前記撮像方向を含む撮像条件をプリセットとして記録し、前記偏光フィルタの調整角度と時間情報を含む過去の時点の履歴情報とを前記プリセットとともに記録する記録部と、
前記履歴情報に対してプリセットを実行する時点の時間情報とを比較する比較部と、
前記比較の結果から、前記偏光フィルタの前記調整角度を調整する前に、前記調整角度を、前記プリセットを実行する前の時点の調整角度から、前記履歴情報に記録されている前記過去の時点の調整角度に変更するかしないかを決定する決定部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記履歴情報の中に、日付は前記プリセットを実行する時点の日付と同じ日付であり、時刻は前記プリセットを実行する時点の時刻と異なる時刻であって差が所定の範囲内の記録がある場合には、前記履歴情報の中の前記記録の調整角度と同じ角度に前記偏光フィルタの前記調整角度を変更することを前記決定部が決定することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記履歴情報の中に、日付は前記プリセットを実行する時点の日付と異なる日付であり差が所定の範囲内であって、時刻は前記プリセットを実行する時点の時刻と差が所定の範囲内の記録がある場合には、前記履歴情報の中の前記記録の調整角度と同じ角度に前記偏光フィルタの前記調整角度を変更することを前記決定部が決定することを特徴とする請求項1または2記載の撮像装置。
- 前記履歴情報の中に、前記プリセットを実行する時点の撮像方向と比較して異なる撮像方向であり差が所定の範囲内の記録がある場合には、前記履歴情報の中の前記記録に基づいて、前記偏光フィルタの前記調整角度を変更することを前記決定部が決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 撮像部からの映像を取得する撮像ステップと、
偏光フィルタの調整角度を制御する偏光フィルタ制御ステップと、
前記撮像部の撮像方向を制御するパンチルト制御ステップと、
前記撮像部の前記撮像方向を含む撮像条件をプリセットとして記録し、前記偏光フィルタの調整角度と時間情報を含む過去の時点の履歴情報とを前記プリセットごとに記録する記録ステップと、
前記履歴情報に対してプリセットを実行する時点の時間情報とを比較する比較ステップと、
前記比較の結果から、前記偏光フィルタの前記調整角度を調整する前に、前記調整角度を前記プリセットを実行する時点の調整角度から、前記履歴情報に記録されている前記過去の時点の調整角度に変更するかしないかを決定する決定ステップと、
を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1〜5のいずれか1項に記載の各手段として機能させるコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018191739A JP2020060678A (ja) | 2018-10-10 | 2018-10-10 | 撮像装置、撮像装置の制御方法およびコンピュータプログラム |
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Publications (1)
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